03.23
Mon


「大竹まこと ゴールデンラジオ」 2014/9/12 オープニング
 出演:児玉龍彦教授 室井佑月 太田英明アナウンサー     (大竹まこと氏は遅めの夏休み中)



室井:
今日は東京大学アイソトープ総合研究センターセンター長児玉龍彦さんをお迎えしております。
先生、アイソトープってなんですか?

児玉:
アイソトープっていうのは、
いろんな物質の中で質量というのが違って、放射線や何かを発したりするものがあるんですよね。
同じ性質を持っていながら、質量が大きく、質量というかいろんな電化が、ま、電子が多いとか、なんというか状態が、エネルギーが多くて、それを放出していると周りに放射線を出したりするようなそういうものも結構あるんです。
そういうものの人体への影響とかいろんなことを調べているんですね。

太田:
研究していらっしゃる。
そこのセンター長をしていらっしゃるという。

室井:金子勝さんと中高時代の同級生、

児玉:はい。もう中学1年の時に隣に座ってて、

室井:えっ!

児玉:それで金子君は背も大きくて、

太田:体が大きいですもんね。

児玉:顔つきは怖いんですけど、

太田:はい。

児玉:
とにかく立派で、こっちは背も小さくて、
人格もすぐポッと激したり、おっちょこちょいだったりって、対照的だった記憶があります。

太田:
先生も負けず劣らず激するタイプですよ、熱くなるタイプですけどね。
児玉先生は2011年4月27日の衆議院の厚生労働会議に参考人として出席された時の映像が、
Youtubeで100万回以上再生されていて、

「放射線の健康への影響」児玉龍彦氏(内容完全書き出し)衆議院厚生労働委員会7/27
児玉龍彦氏厚生労働省委員会7/27質疑応答まとめ(内容書き出し)



室井:
私だってそのことに関して週刊朝日さんのコラムに書いたもの。
班目さんと児玉先生の言っていることの対比。

太田:
イギリスの科学誌のネイチャーで科学に影響を与えた今年の10人にも選ばれたこともあるということで、
今も南相馬市除染推進委員長楢葉町除染評価委員長として、
現地での除染活動をやっていらっしゃると。
除染の問題も含めて、子供たちに対する放射線の影響ということを大変当時から心配されていらっしゃいましたよね。

児玉:はい。

太田:今一番懸念されていることっていうのはどんな事ですか?

児玉:
福島の浜通りの、私がやっています南相馬とか浪江とか楢葉っていうところは、もともと地産地消のところなんですよね。
海にはヒラメとかカレイとかマダラとかコウナゴとかシラスとかがいっぱいあるし、
それからお米も美味しいし、
それから、酪農畜産も盛ん。
飯館牛とか、いろんな牛もいるし、
それで柚子だとか果物もいっぱいあると。
それできのことか山菜も美味しいし、という、
本当に日本を代表するような地産地消の海畑山というのが全部揃っている地域だったわけです。

そこが放射線で汚染されてしまったために、
これからいろんな意味で放射線が問…、
東京にいるとほら、
「この程度の線量だったら安全だとか安全じゃない」とか、そういう線引きばっかりやっているけれども、
実際に現地の人達から見ると、
「これを食べていいのか?」「どこに危険があるのか?」
ということがすごく大きい問題になっています。


太田:
今でも福島第一原発の瓦礫とかを処理すると、放射性物質が飛散して、
お米からまた基準値以上の値が出ちゃったりしてますよね。

児玉:
それとともにやっぱりあの、ま、
広島原爆の何十倍というような放射性物質が、実際に福島に撒かれてしまっているわけですね。
それであの、僕が何でですね、一つの基準値を測るのに「意味がない」って言うのか?っていうと、
例えば我々が扱うときにですね、ヨウ素とセシウムっていうのは全然扱い方が違います。


太田:同じ放射性物質でも。

児玉:
セシウムとトリチウムでは全然違います。
ですから、普通の安全基準というのでいくと、一つ一つの放射性物質、アイソトープと我々は呼ぶんですが、
「それを物として対応しないとダメですよ」と。
それで例えばセシウムっていうのでみると、
いったいどこに散ってて、そしてすごく粘土やなんかにくっついていたり、あるいは特定のところに溜まったり、もう流れちゃってて無い所とか、そういうふうにもう、全くたいいつじゃないわけですよ。
「それを一つの線で見るっていうんじゃまずいんじゃないか」っていうことで、
僕らが一番一生懸命やっているのは「いろんな食べ物を全部測れるようにする」っていう事なんですけどね。

ですから国会でも最初に言ったんですが、
「お米をベルトコンベアーみたいなので全部測れるようにしなさい」っていうのを言ったわけですよ。

ところがその当時は、放射線審議会とか原子力安全委員会とか、いろんなところへ行って説明しても、
全然、「そんなのは無理だ」ということをおっしゃるわけですね。
ところが私の専門もアイソトープを扱って、
例えばPETという、ガンを診断するときに使っている、
あれでいくとですね、今までの検知器の100倍以上の検査効率というのをすぐに出せるんで、
それを使った機械を作るというのを進めまして、
その翌年の2012年までにそういう機械の開発を成功させました。
こうした機械が今福島では100台以上使われていて、
だから1000万袋。
30kgの米袋が今、福島では全部測られていますから、
福島から出ているお米は、日本で一番放射性物質に関しては安全、実は」
ということになっています。



太田:ははははあ

児玉:
だから「安全だ、安全じゃない」という議論をやるよりも、
セシウムが入っているお米があるか無いか


それでもう一つ問題は、
東京の人はほら、低いお米だけ食べたら終わりじゃないですか。
僕らはおとといも南相馬に行ってやっているのは違うんですよ。

セシウムが入っちゃっているお米の出た田んぼに対して、土壌改良やなんかをやると。
それで、そこで試験耕作をやって、出来てきたお米を全部測って、それが基準値以下だったら
例えば私どもの東大のセンター研でも、そのお米袋は200袋引き受けて3年間食べます。


太田:美味しく頂くわけですね。

児玉:
だから、今一生懸命、試験耕作をやっている人のお家へ行って、
それで頑張って美味しいお米を作っている人は居るわけです、現地に。
昨日も、おとといお伺いしたのは杉さんっていう、酪農もやってらっしゃって、それでお米も作っている。
そうすると、「ここのお米はすごくいいものができていますよ」という、
田んぼの前で見せてもらっている。
そうしたらこの杉さんの作っているお米だったら、私どもは東京に紹介して、
「東京大学の人にみんな食べさせちゃうから安心して作ってください」と。

要するに、東京でいろんな議論を組んでいると、
「検査値こうすればいいじゃないか」と。
「低いお米を食べればいいじゃないか」と。
だけど電気を使ったのは東京なんで、
だから東京の人は、そしたら今度は安全なお米が出来てきたら、それはもうどんどん食べて応援してあげるから、
復興をやっていくっていうのは簡単じゃないんですよ。

例えば杉さんのところでも酪農もやっていますが、
牛を飼っていると、そばに仲間がいないと、休みの日は仲間がいれば仲間にみてもらえるから休みが取れる。
だけど側に仲間がいなくなっちゃったら、酪農は続かない。
だから一定のグループがあって、助け合って初めて酪農やなんかっていうのは成立するんですよね。
そうすると東京でみて安全であるかどうかっていう議論と、
現地の人たちっていうのが復興へ向かうのにはとてつもない落差があって、
この現地の人を助けるためにいろいろなことを考えないと、役に立たない。

だからお米の検査をまず最初にやってますが、
今一番一生懸命にやっているのは、次はお魚を全部、やっぱり流れ作業で検査できるようにすると。
それで、こういう機械、今度はですね、前の時は、お米の時はBGO検知器というのを使ったんですが、
今度は塩とか温度。
要するに冷たい温度で扱ったり、魚は4度とかマイナス20度、そういうのでいくと、
今度はガーネットという黄色い宝石みたいなものでシンチレーターを作るんですが、
GAGG装置という、そういうのを使った機械で、
今度は福島のヒラメだとかカレイだとかから、全部測るっていう機械の設置を今進めています。


太田:
じゃあ、きめ細かく個別的にやりながら、しかも包括的にやっていくことが地元へのバックアップになる。
それまではちゃんときちっとやらなければいけないというのが児玉先生のお考えなんですね。


児玉:
はい、それで面白いことにですね、
そのお魚の機械っていうのが、今、先月から何に使われるか?っていうとですね、
栃木や茨城なんかの方で、椎茸の原木の検査に使われるんです。

太田:あ、応用できるっていうことですか?


児玉:
椎茸って、一番セシウムを集めちゃって、最後まで大変じゃないか。って言われているんですが、
実は、木から吸うわけですよね。
そしたらきれいな原木で。
それで椎茸やきのこを作るのには原木がすごく大事。
だからいい原木を使わないと、どれでもいいっていう訳じゃないんですよ。
そうするとその木が綺麗かどうかというのを確かめて、
お魚の検査機として今作っている機械は、今もう一方では椎茸の原木の検査に使っている。

だから日本の科学技術というのはすごいもので、
お米の検査機もチェルノブイリ当時のゲルマニウム半導体検知器、
ま、放射線審議会とか原子力安全委員会が「これでやりなさい」と言っている機械の400倍ぐらいのスピードで流れ作業でできるような性能のをどんどん出しています。
お魚の検査機もそう


子供の甲状腺ガン

太田:
そういう食べ物に対する検査がしっかりとできる、できる技術があるということで、
一方で児玉先生が心配されていた、
例えばお子さんの甲状腺の癌の検査とかというのの精度みたいなのは、だいぶ上がっているんですか?
会社によって随分知見が違いますよね。
平気だっていうのを

児玉:
あのー、甲状腺癌というので一つ知っていただきたいのはですね、
世界中ですごく発症頻度が増えています。

太田:うん

児玉:
たとえばお隣の韓国では、5000万人の人口で4万人甲状腺癌の患者がいるっていうふうに、最近の集計ではなっています。
ところがですね、今度今福島でやっている集計では、その韓国の子供の、ま、10倍近い程度の甲状腺癌が見つかっているというふうに、

太田:多いということですね、割合として。

児玉:
いや、その多いというのが、だけれどもそういうふうに増えていって、
検査制度を徹底してやっていて増えているかどうか?というのは非常にこれから難しい問題なんですよ。
僕らはその、なんでですね、こういう、…ま、いろんなあのー、
国会とか内閣府の議論でも、
私といろんなほかの学者とかなり激しい議論をやっていることがいろいろありますが、
私はコレステロールの事をずーっと専門でやってきていまして、
実はコレステロールも疫学論争というのはずーーーっと続いてます。

それで今ですね、疫学論争をやるために検査をやっているわけじゃないんです。
「福島で100人を超える甲状腺癌の子供が出た」っていったらば、
どうやってこれを最良の治療をやるかという議論をもっとやらなくちゃいけない。



太田:そうですよね。

児玉:
今我々は、
ゲノムの解析というのが私の本来のことですが、
甲状腺癌というのはですね、実は世界でもう300例ぐらいゲノムが解析されていて、
その6割の人は全く同じ遺伝子の全く同じところに異変があるということがわかっています。
そうすると、その検査をフルに使って、
治療法も今までみたいに全部取ったり、全部放射線かけたりじゃなしに、
乳がんと同じように保存的治療とか薬の治療とか、
その原因の遺伝子もわかって薬も作られてきていますから、そういうものにしなくちゃいけない。
そういうことがまったく行われていない。



室井:
あの、私がすごく、今回のことでえっ?って思うのが、
自治体の人たちも、お医者さんとか教授みたいな人たちも、
みんな「事故のせいじゃない」みたいなことを言いますよね。

児玉:
いやいや、それを言っているのは政府関係の人やなんかだけであって、
僕らは全く違うことをずーーっと言っている


室井:
普通に考えたら、やっぱりあんなに大きい事故があったんだから、
「事故のせいかもしれない」っていうことも考えながら、

太田:
それを認めないと治療に向けて前進していかないですよね。
前向きになっていかないですよね。

室井:私もそう思う。

児玉:いや、僕はそこはですね、

室井:もちろん、その、

児玉:
ちょっと複雑な問題があって、
いろんな因果関係論というのを言い出すと、もういつでも問題になる。
これは水俣でも四日市でも全部そうです。

因果関係論が解かれるまでにはすごく長い科学的な努力がいる。

室井:でもおかしくないですか、やっぱりああいう大きい事故があって

児玉:
その前に、でもね、まずやらなくちゃいけないのは、
その子供の状態を正確に捉えて、それで最良の治療をやる。

室井:もちろんそうです。

児玉:そうすると、その中でね、本当の原因というのは実は見えてくる。

室井:でも、最初から理由が「そこじゃない」っていうと、なんかやっぱり、

児玉:いや、「そこじゃない」っていうのは言えないんですよね。

太田:
なるほどね。
正確な治療を進めていくことによって因果関係があるかどうかもわかってくるという、


児玉:
正確な原因の検査と治療をやっていく中で、
水俣でも四日市でもイタイイタイ病でも全部そうです。
だからこの歴史に学んで、予防原則と、本当に被災者のために最良のことをやるっていうことが、
まず第1番目に大事ということだと思っています。

太田:じゃあ、「影響がないという決めつけが一番危ない危険なこと」ということですよね?

児玉:はい。

太田:そうですよね。

児玉:
それとともにね、今できるいろんなことをちゃんとやっていって、
子供のためにまず最良の治療をやるということがとっても大事だと思います。

太田:そうですね、はい。




内堀知事、水道水の安全把握 楢葉の浄水場を視察
福島民友ニュース  2015年3月22日 

内堀雅雄知事は21日、東京電力福島第1原発事故に伴い、ほぼ全域が避難区域となっている楢葉町双葉地方水道企業団小山浄水場を視察し、水道水の安全性などについて専門家らと意見を交わした。
 
浄水場は、同町を流れる木戸川を水源に同町などに水道水を供給している。
町は今春以降の避難指示解除を目指しているが、解除に向けては水道水の安全対策について住民から不安の声も出ており、現状把握を目的に視察した。
 
内堀知事は、企業団職員や町除染検証委の委員長を務める児玉龍彦東大教授らと意見交換。
児玉教授は「(浄水場では)非常に的確な対応が行われている。(放射性物質の24時間モニタリングなど)監視体制も整い、安全な水が提供できる」と語った。
 
視察後、内堀知事は報道陣の取材に対し「安全のお墨付きをもらったが、住民には放射線に対する不安もある。データ公表など支援を続けていく」と語った。








comment 1
03.20
Fri

【社会】
「農作物の産地選ぶ」3割 汚染可能性で、国環研調べ
東京新聞 2015年3月20日 19時28分
 
国立環境研究所(茨城県つくば市)は20日、全国の成人を対象にしたライフスタイルに関する調査で「農産物を購入する際に、放射能汚染がありそうな産地を避ける」ことが「いつも」や「多い」と回答した割合が計33・4%となったと発表した。13年2月に実施した前回調査では計36・1%だった。
 
同研究所は「東日本大震災から4年目になり風化が危惧される中で、放射能汚染などがまだ日常に影響を与えていることが分かる」としている。
 
調査は同研究所が民間調査会社サーベイリサーチセンター(東京)に委託。昨年10~11月、全国150地点の20~79歳の男女3千人に実施した。
(共同)



たった3割、されど3割
3人に一人は気をつけているということ。
私が想像していたよりも多い。
口に出して言わなくても、注意している人はちゃんといるということ。
何を隠そう、もちろん私もその一人です。




ヨウ素131・ストロンチウム・空間線量など 小出裕章氏インタビューホワイトフード(文字起こし)




comment 3
03.20
Fri

福島、2号機も炉心溶融を確認 名古屋大、ミュー粒子使い
47News 2015年3月20日

名古屋大は20日、宇宙から地球に降り注ぐ宇宙線から生じる「ミュー粒子」を利用して東京電力福島第1原発2号機を調べた結果、原子炉内の核燃料が少なくなっており、炉心溶融が裏付けられたと発表した。

東電は19日、ミュー粒子を使って1号機で燃料がほぼ全量溶け落ちたことを確認したと発表したが、2号機での確認は初めて。

名古屋大は、ミュー粒子を観測できる特殊なフィルムを使い、原子炉圧力容器の周辺を透視。2号機と、炉心溶融していない5号機を比較した。

2号機と5号機で2014年4~7月に計5回観測したところ、5号機に比べ、2号機の燃料が少ないことが確認された。

2015/03/20 14:22 【共同通信】




<福島第一原発>1号機の原子炉に核燃料なし




comment 1
03.20
Fri
2015年3月11日



森:
アメリカ政府のDepartment of Energyが出している放射性検査についての関連でご質問させていただきたいと思います。
放射線汚染の地図というのは、実データで出しているものはほとんどなく、
アメリカ政府のデータは結構貴重かなと思っているんですけど、
先生がご覧になって、放射性ヨウ素の汚染地図のデータをご覧になっての感想をお聞かせいただけますでしょうか?

小出:
まずはデータが少ないっていうことですね。
もちろんDOEのデータというのは、森さんがおっしゃったように大変貴重なものです。
日本の政府、あるいは研究機関が福島第一原子力発電所の事故にはほとんどが対応できない。
後手後手になってしまって、事故直後の放射能測定に関しては、
ほとんど何もできないままデータがなかったわけですが、
それに比べれば、さすがに米国のDOEというのは、事故直後から活動を始めてデータを取ったということで、貴重なデータだと思います。
それでもやはり、データが足りなすぎるというのが、…事実です。

Department of Energy
アメリカ合衆国エネルギー省(United States Department of Energy、略称:DOE)は、
アメリカ合衆国のエネルギー保障と核安全保障を担当する官庁である。
その役割は核兵器の製造と管理、原子力技術の開発、エネルギー源の安定確保、
及びこれらに関連した先端技術の開発と多岐にわたる。




森:
甲状腺癌を引き起こす素だと言われているんですけれども、
放射性ヨウ素自体で気をつけなければいけない県というのはどの辺りまでなのか?


小出:
ヨウ素というのは皆さんご承知だと思いますが、
揮発性の高い元素でして、原子力発電所の事故が起きれば、
希ガスと言っている完全にガス状の放射性物質は、もう、ほとんど全部出てきてしまうんですが、
それに次いで大量に出てきた放射性核種です。

で、その次に大量に出てくるのがセシウムと、皆さんもよく聞かれる放射性核種なんですが、
このセシウムよりも、むしろヨウ素の方が大量に環境に出てきたものです。
そしてセシウムに関しては、これは今日までに大量のデータが出てきていますし、
どの程度の範囲まで汚染が広がっているということも、「ほば確定的にわかる」という状態になっています。

ヨウ素の方は、そのセシウムに比べれば、おそらく一桁大量に出たはずなのですが、
一番長い放射性核種のヨウ素、ヨウ素131というのですが、
それでも半減期が8日。
8日経つと半分になってしまう。
また、8日経つとそのまた半分になってしまう、という寿命が短い放射性核種なので、
測定に手間取っているうちにどんどん消えてしまってしまって、
実態がつかめないという状態になっているのです。

ただし、今聞いていただいたように「セシウムに比べて約10倍出た」と思われますので、
セシウムに比べても広範な範囲が、放射性ヨウ素によって汚されたと言っていいだろうと思います。

セシウムに関しては、うーん…そうですね、一言でいうのがとても難しいけれども、
例えば福島第一原子力発電所から、40km、50km離れている所、
方向で言うと北西の方向ですけれども、
福島県の飯舘村と呼ばれている村があった、所までは猛烈な汚染になっていて、
今現在も強制避難区域で飯館村も全村離村になってしまっているわけです。
40km、50km離れている所です。

ではそれでセシウムの汚染が収まったかと言えばもちろんそうではなくて、
福島県の中通り、そして栃木県の北半分、群馬県の北半分、
あるいは茨城県の南部北部、宮城県の南部北部、千葉県の北部、東京と埼玉県の一部というところまでが、
日本の法令を守るのであれば「放射線管理区域にしなければいけない」というほどの汚染を受けたのです。

ですから当然、ヨウ素に関しても事故直後には、
今聞いていただいたように「広範囲の区域で放射線管理区域にしなければならない程の汚染を受けたはずだ」
と思います



日本全体の放射性ヨウ素の汚染マップ ホワイトフード

ホワイトフード11

情報ソース
*USDepartmentofEnergy
http://energy.gov/downloads/us-doennsa-response-2011-fukushima-incident-data-and-documentation

県別の放射性ヨウ素の検出値

東京都
・港区     7,637Bq/kg(2011年3月30日)
・千代田区   5,154Bq/kg(2011年3月30日)
・西多摩郡   1,109Bq/kg(2011年3月30日)

神奈川県                                                                     (2011年3月30日ベースで考える)
・横浜市    2,789Bq/kg(2011年3月28日)  
・横須賀市B    879Bq/kg(2011年4月10日)
・逗子市     811Bq/kg(2011年3月28日)  
・横須賀市A    762Bq/kg(2011年4月6日)   2倍で8日前その2倍で16日前 3.048
・相模原市            220Bq/kg(2011年4月7日)         上と同じでほぼ2倍2倍で計算     880 
・三浦市               127Bq/kg(2011年4月7日)
・小田原市A         104Bq/kg(2011年4月7日)
・小田原市B           86Bq/kg(2011年4月7日)
・平塚市                 72Bq/kg(2011年4月7日)

千葉県                                                 3月30日
2011年4月7日 香取市   370Bq/kg       1,480
2011年4月7日 野田市   346Bq/kg
2011年4月7日 成田市   263Bq/kg
2011年4月11日 旭市    137Bq/kg
2011年4月7日 山武市   132Bq/kg
2011年4月7日 千葉市   131Bq/kg
2011年4月7日 木更津市 87Bq/kg
2011年4月7日 館山市A  87Bq/kg
2011年4月7日 睦沢市    43Bq/kg
2011年4月7日 館山市B  15Bq/kg


宮城県                                                                                          3月30日
2011年7月4日 宮城県白石市福岡深谷             1,121Bq/kg   9,183,232
2011年7月4日 宮城県柴田郡柴田町大字入間田  898Bq/kg          7,356,416
2011年5月4日 宮城県名取市下増田                    861Bq/kg
2011年7月4日 宮城県伊具郡丸森町金山             806Bq/kg
2011年7月4日 宮城県栗原市一迫真坂                 427Bq/kg    3,497,984
2011年7月4日 宮城県黒川郡大和町落合桧和田   358Bq/kg
2011年7月4日 宮城県柴田郡川崎町大字支倉       345Bq/kg
2011年7月4日 宮城県仙台市泉区福岡                  252Bq/kg        2,064,384
2011年7月4日 宮城県登米市迫町北方                  248Bq/kg
2011年7月4日 宮城県遠田郡美里町牛飼              234Bq/kg
2011年7月4日 宮城県大崎市古川宮沢2                  34Bq/kg           278,528
2011年7月4日 宮城県登米市南方町新亀代           220Bq/kg
2011年7月4日 宮城県大崎市鳴子温泉                  159Bq/kg
2011年7月4日 宮城県栗原市志波姫新上戸           157Bq/kg         1,286,144
2011年7月4日 宮城県加美郡色麻町王城寺           157Bq/kg


ピンクの文字と数字は私が書きました
港区の数字がとても大きいと思った。
よく見たら、採取した日付が違う。
ヨウ素131は半減期が8日しかないので、どんどん数字は小さくなる。
7月4日だと、3月30日から99日目になる。
8日で割ると13回半減期を迎えていることになる。
2×2×‥‥13回=8,192倍になる。
でも、3月30日では、爆発してからすでに2回の半減期が過ぎているし、
その後もずーっとで続けていたから、ちっとも正確じゃないけど、
半減期を考慮した数字も計算してみた。




森:
続きましてアメリカ政府のデータで、
ストロンチウムとプルトニウムのデータがあるわけなんですけれども、
福島第一原発事故の影響なのか?
あるいは大気圏内核実験の影響なのか?
どのような見解おを持ちでしょうか?


小出:
ストロンチウム90という放射性物質は、人体に対して大変毒性の高い放射性物質です。
プルトニウムはさらに毒性の高い放射性物質です。
でも、
でも、というかまずですね、
「人類がこれまでに一番被ばくを受けた」という原因は、
福島第一原子力発電所の事故でもない。
チェルノブイリ原子力発電所の事故でもない。
1950年代から60年代にかけて、長い時間にわたって行われた
「大気圏内核実験」というものがばら撒いた放射性物質から被曝を、最大に受けているのです。

考えていただければわかると思いますが、
大気圏内核実験というのは、空中で原爆、水爆を爆発させるわけですから、
「一切遮るものがないまま核分裂生成物が空気中にばらまかれてしまう」ということになるわけです。


ですから、その放射性物質が揮発性であろうが、揮発性がないものであろうが、水に溶けやすかろうが溶けにくかろうが、とにかく全部が出てきてしまうという、そういう汚染の仕方をするのです。
そして人類が大気圏内核実験で受けた汚染のうち、最大の被曝原因というのがストロンチウム90なのです。
ですから大変重要な放射線核種なのですが、
福島第一原子力発電所の事故の後は、
希ガスは
…、全量出た。
ヨウ素も、大量に出た。
そしてセシウムもかなり大量に出たわけですけれども、
ストロンチウム90という放射性物質は揮発性が少ないが故に大気中には出てこなかったのです。
「セシウムに比べると、多分1000分の1ぐらい」だっただろうと思います。

そしてプルトニウムという放射性物質は、さらに揮発性が少ないので、
「ストロンチウムに比べてもさらに1000分の1ぐらいしか出なかった」と、私は思っています。

ですから先ほど聞いていただいたように、
セシウムに関する限りは東北地方関東地方の膨大な地域が、放射線管理区域にしなければいけないほどの汚染を受けてしまったわけですが、
ストロンチウムに関しては、
ほとんど、敷地の中、あるいは、近傍は多分問題だと思いますけれども、
広範囲の汚染というのは多分無かっただろうと思いますし、
ましてやプルトニウムに関しては、広範囲の汚染は福島第一原子力発電所の事故では生じなかったと思っているのです。
そして、森さんが丹念にDOEのデータをまとめて、地図に示してくださったわけですけれども、
少なくてもプルトニウムに関しては、おそらく、日本の数カ所で測定をしているわけですけれども、
それは「大気圏内核実験による影響だろう」と思います。

ストロンチウムも、ほとんどは多分、
ほとんどというか大気圏内による汚染が、日本中というか、世界中に全部に存在しているわけですし、
今回のDOEのデータを見ると、ほとんどは大気圏内核実験の残りというか、その影響だと思います。

ただし、森さんが作ってくれた地図を見ると、
「福島を中心にして何か汚染が高い」のが棒グラフになっているのですが、
高いように、私には見えますし、
ま、それも言ってみれば当然のこと。
ストロンチウム90も事故によって噴き出してきているわけですから、
福島近辺が、大気圏内核実験の汚染の上に上乗せされて見えるようになっているということだと思います。



森:
先生はいつも陸上はストロンチムよりはセシウムというふう以後説明されてて、
ただ、海に流ているものに関しては、セシウムとストロンチムも調べた方が良いかもしれないというご見解をお持ちだと思うんですけれども、


小出:
そうです。
今聞いて頂いたように、ストロンチムという放射性物質は、セシウムに比べると揮発性が少ないので、
大気中に飛び出してきたという量と比べる限りは少なかった。
たぶん1,000分の1ぐらいで済んだわけですけども、

ストロンチムという放射性物質は水に溶けやすいのです。
セシウムも溶けやすいのですけれども、ストロンチムも水に溶けやすい。

そして、原子炉の炉心の中には、ほとんど同量存在しているという、そういうものなのです。
ですから原子炉がすでに溶け落ちてしまって、
その落ちた炉心に、4年間為す術がないまま水をかけて冷やそうとしてきたわけですが、
それが全て放射能の汚染水になっています。

その放射能汚染水の中には「セシウムとストロンチムはほとんど同量の汚染で存在していたはず」だと思います。

ただし、セシウムという放射性物質は、
水に溶けやすいけれども、一部の粘土鉱物に大変選択的に吸着しやすいという性質を持っていまして、
東京電力などは、たとえばゼオライトという粘土鉱物に通すことによって、
セシウムを汚染水の中から捕捉している、捕まえているわけです。
ですから汚染水の中のセシウムは、かなりの部分が除去されています。

しかしストロンチムに関しては、ほとんど今のところ何もやっていないという状態のわけで、
放射能汚染水の中には「セシウムはかなり減っているけどもストロンチムは大量に存在している
という状態になっているわけです。


その汚染水が毎日のように海に向かって流れ出て行っているわけですから、
海の汚染ということに関する限りは、
今度は陸の汚染とは逆にセシウムではなくストロンチムを注目しなければならいと思います。


森:食べ物に関しては魚の骨とかそういうものに気をつけなければいけないんですか?

小出:
えーっとですね、セシウムという放射性物質が今問題になっているのですけれども、
セシウムというのはアルカリ金属元素類という、そういう一群の元素類に属しているのです。
アルカリ金属という元素の属はですね、属にはカリ、カリウムという元素もあるのですが、
カリというのは人間にとっては絶対に必要な元素でして、
人間の体全部、筋肉組織には全てカリが存在しているという状態なのです。

ですからセシウムをもし人間が摂取するようなことになると、カリと同じような挙動を取りますので、
全身の筋肉組織に分布して全身をくまなく被曝させるという形で被曝をさせるということになるのです。

ストロンチウムは、今度はアルカリ土類金属という、また別の元素類に属していまして、
その中にはカルシウムという元素が属しています。
皆さんカルシウムってご存知だと思いますけど、要するに骨に蓄積するという、そういう元素なのです。
ですから、ストロンチウムを摂取してしまうと、カルシウムと同じような挙動を取りますので、
骨に溜まっていってしまうということになるのです。

ですから魚にしても、ストロンチウムに汚れた海で生きているとすれば、
そのストロンチウムを体の中に取り込んで、骨に中心的に溜まっていくということになります。
ですから、例えば大きな魚を獲ったとして、
「骨は食べない、身だけ食べる」ということにすれば、ストロンチウムの被曝はかなり防ぐことができるわけです。
でも小魚のようなもので、もう丸ごと食べてしまうということになれば、
ストロンチウムをそのまま人間が食べてしまうということになります。

2

13:24〜https://youtu.be/nS-9xX-u3uE?t=13m24s

森:
モニタリングポストのデータを使ったホワイトフードの空間線量の地図で、
月平均と比較して高くなると色がつくようになっているんですけれども、
どういったケースで月平均より高くなるケースが想定されますでしょうか?

小出:
多分、自然とか環境というのは様々な要因が絡んでいるわけで、
空気中の放射線量というのも、常に変動しています。
例えば、大地というのは、天然の放射性物質がいろいろ入っています。
ウランであるとかトリウムというものも入っているわけですけれども、
そういう大地からは、日常的に放射性物質が、ま、空気中にも染み出している、のです。

特に問題なのは、ラドンというような、完全に気体の放射性物質なんですが、
それが染み出しているんですね。
例えば夜なんかだと、大気が安定しているので、染み出してきたラドンが地表付近に存在しているのです。
昼間になると日射が走ったりして大気がかき回されますと、
染み出してきたラドンが全部に、上空も含めて全部に拡散していく。
つまり「薄まっていく」ということになりますので、
地表付近のラドンをずーっと測定していると、
朝方は高いけれども、日中になると低くなっていって、
また朝方、夜になると高くなるという、こうやって変動しているというのです。

そんなこともありますし、森さんが福島周辺に特に気をつけて測定しているときに変動があるか?というのは、
かなりのものが、私は多分「雪」だと思います。
雪によって、一部は大気中に漂っている放射性物質が落ちてくる、地面を汚すということはあるし、
逆に今度雪というのは、地面からの放射線を遮る遮蔽材になるということになっていますので、
雪が降るかどうかでかなり上がったり下がったりしてしまって、
月平均から外れるというデータは出てくるということはあり得ると思います。

そしてもう一つというのは、森さんがもちろん心配しているように、
福島第一原子力発電所からは今でも放射性物質が噴き出してきているわけですし、
それが風に乗ってあちこちに流れて行っているわけで、
風がどっちの方向に流れているか?ということで、
その場所に置いてある放射線測定器の値が上がったり下がったりすることになっているというわけです。

ですから、かなり多様な要因が絡まっていますので、
その要因をできる限り分離して測定するのを考えるというか、
この日は雪が降っていたのか?とか、
高い値は朝出ていたのか?日中に出ているのか?とか、
そういうことを注意しながら、ま、考えるしかないと思います。

ただいまの空間線量
ホワイトフード
ホワイトフード10

サービス内容
国が全国に設置されたモニタリング・ポストで観測された放射能の空間線量の過去30日間の平均を著しく超える場合に、放射能速報メールを送る仕組みをつくりました。

原子力規制庁が福島県および全国に設置している3,931箇所のモニタリングポストの空間線量数値が、過去30日平均の空間線量と比較して、数値があがった場合、下記のように色分けして表示しております。

10分更新になっております。

赤: 30日平均の2倍の空間線量
黄: 30日平均の1.5倍〜2倍未満の空間線量
橙: 30日平均の1.25倍〜1.5倍未満の空間線量
青: 30日平均で1.5倍未満の空間線量




森:
先生は3月末でご退官予定だと思うんですけれども、
ご退官された後はどのようにお過ごしされる予定でしょうか?

3

小出:
はい、え…、「仙人になります」と、言っています。
この間も2月27日に、この原子炉実験所の中の私の研究グループがずっとセミナーを続けてきて、
私が定年で退職する前にもう一度喋れと言われまして、しゃべりました。
その会場でも私が話し終えてから質問の時に、「退職したらどうするのか?」という質問が出てきて、
私はその時も「仙人になります」と言って答えました。

定年というのは単なる社会的な制度に過ぎないわけですけれども、
でも一方で、生き物は年老いていくし、いずれ死ぬということも避けられないわけです。
もちろん私も、いずれはどんどん年老いて、いつか死ぬわけであって、
定年というものも「それをきちんと考えておけよ」という一里塚なんだろうなと思いますので、
定年を機に私は少しずつ退いていこうと思っていますし、
これまでもそうでしたが、私しかやらない、私しかできないような活動は担おうとは思いますけれども、
できる限りこれからは退いていく。
ま、仙人になっていくというつもりでいます。


森:
ホワイトフードとのおつきあいがこれで5年目に入ってきたんですけれども、
今までずっと無償で嘱託をなさってきたわけですけれども、
ホワイトフードへの応援メッセージとしてはどのようなものがいただけるでしょうか?


4
小出:
ありがたく思っています。
残念ながら福島第一原子力発電所の事故は、事実として起きてしまって、
私には時間を元に戻す力がありませんので、
この汚れた世界に生きるしか、もうないのです。

そうなれば何ができるか?といえば、
私はこんな事故を防げなかった大人の責任として、
「せめて子どもの被曝だけは少なくしたい」と思い続けてきましたし、
そのためには、食べ物がどれだけ汚れているということを、知らない限りは手の打ちようがないという状態になっているわけです。

そういう状態で、森さんがホワイトフードという会社を立ち上げて、
多分森さんにとっても難しかっただろうと思いますけれども、
放射能の測定というようなことを始められて、今日まで続けてきてくださって、
どの食べ物がどれだけ汚れているということをかなり厳密に測定して多くの人に知らせるということをやってくださっているわけですから、
私から見ると大変ありがたいと思っています。


森:
ありがとうございます。
最後に、ホワイトフードの動画をご覧になっているのは小さいお子さんをお持ちのお母さんが多いんですけれども、
最後にお母さんがたに対してアドバイスをいただけますか。


5
小出:
今聞いていただいた通りです。
残念ながらもう事故は起きてしまったし、あらゆるものが放射能で汚れています。
その事実から逃れることができないのですから、
あとはその事実の中で、子供たちをどうやって放射能の汚染から守れるのか?っということしか、私たちの選択は残されていないのです。

子供というのは、毎日見ていても面白いほどに成長していく生き物なのであって、
それだけ細胞分裂を活発にやっているわけです。
そうなると、放射線で傷を受けた細胞がどんどん細胞分裂で拡大していくということになりますので、
「被曝に大変敏感」です。

平均的な人間、ま、30歳ぐらいの人に比べても、
赤ん坊は4倍も5倍も被曝に敏感ですし、
私のような年寄りから比べれば、何十倍、あるいは何百倍というほど被曝に敏感なのです。

ですから、一律に被曝の限度を決めるなんていうこと自身が、まずは本当は間違えているのであって、
子供に関しては、何としても被曝を少しでも少なくするということをやるべきだと思います。

それができるのは、もちろん親というか、大人になるわけですから、
それぞれの方が注意を払って、子供を被ばくから守る。

自分の子供だけ、というのではなくて、
むしろ地域全体、あるいは国全体、あるいは世界全体の子供を被ばくから守る、というように、
私は考えて欲しいと思います。

そこまで行くのは、大変なことですけれども、
でも、一歩一歩行くしかないわけですから、
ホワイトフードが出しているデータを見ながら、
せめて、まずは自分の周りにいる子供たちを、
そしてそれの次には地域の子供達、学校であるとか保育所の単位で子供たちを守っていくというような運動を広げて欲しいと思います。












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03.20
Fri

透視調査で「原子炉に核燃料なし」 福島第一原発
NHK福島 3月19日 20時58分


福島原発1号機原子炉に”核燃料なし”。素粒子ミュ... 投稿者 kotetsu1111
動画文字起こし

1号機1

東京電力福島第一原発の廃炉作業にとって重要な調査結果が発表されました。
先月から行われていた、溶け落ちた核燃料を探す調査で、
1号機の原子炉の中に核燃料が見あたらないことがわかりました。

ほとんどの核燃料が原子炉の底を突き抜け、格納容器に落下している可能性が強まり、
廃炉の厳しい現実を改めて示す結果となっています。

1号機2

福島第一原発の事故では、三つの原子炉にメルトダウンが起き、
廃炉を進めるためには、溶け落ちた核燃料がどこにあるかを突き止め、取り出す必要があります。

しかし、現場は極めて高い放射線量に阻まれ、
4年経った今も燃料がどこにあるのかわかっておらず、
東京電力などが様々方法を使って、場所を特定する作業を進めています。

このうち、高エネルギー加速器研究機構などのグループは、先月から様々な物質を通り抜ける性質がある、「ミューオン」と呼ばれる素粒子を捉える特殊な装置を1号機に設置して、レントゲン検査のように原子炉建屋を透視し作業を進めてきました。

1号機3

その結果使用済み燃料プールにある核燃料は確認できましたが、
原子炉の中には核燃料が見当たらないことがわかりました。

建屋の構造などがわかるCGと合成した画像です。
201503192058578ba.gif

黒い背景の中央に白い円筒状に写っているのが格納容器。
その中にうっすらとカプセルのように見えるのが原子炉です。
核燃料があればその部分が黒っぽく写ります。

格納容器右側の燃料プールは核燃料があるため黒く写っていますが、
原子炉やその周辺は白いままで、中に核燃料がないということを示しているといいます。

1号機4

1号機ではコンピューターによる趣味レーションでも、
ほとんどの核燃料が原子炉の底を突き抜け、
その外側にある格納容器に溶け落ちている可能性が高いとみられており、
今回の調査結果でもその推定を裏付けた形になりました。
原子炉から溶け落ちた核燃料が多いほど取り出しが難しくなるだけに、
廃炉の厳しい現実を改めて示す形になっています。

今回の結果について調査を行った高エネルギー加速器研究機構の高崎史彦名誉教授は次のように話しています。

1号機5
建物の外から見てですね、建物の中が綺麗に、
ま、キレイかどうかはあれですけど、
きちんと見えたというのはですね、
それはそれなりの意味のあることだと思います。
溶け落ちて圧力容器の底まで落ちちゃったと。
今後の廃炉の作業の助けになればなと思ってますけど。



<2.廃炉への道>
「今更『ミュー粒子でどこにあるか?』なんて、そんな議論をしている暇すら本当は無いのです」 
小出裕章氏3/13報道するラジオ(文字起こし)参考あり






comment 1
03.18
Wed
吉田照美 飛べ!サルバドール 2015年3月17日放送

パーソナリティ:吉田照美
アシスタント:室照美
サルバトラー:パトリック ハーラン(パックン)

文字起こし部分のYoutube〜https://youtu.be/_iy498HIqTY?t=16m40s

パックン:
メインのニュースは原発の廃炉の動きですね。
これ、廃炉はもちろん僕は大賛成なんですけど、
去年の12月の経産省の発表した報告書を見ると、
「廃炉を進めましょう、円滑にやりましょう」と言っています。
その精神に沿っているんだけど、「新しいのも作りましょう」みたいなことを言ってましたよね。

吉田:そうなんだよな〜。

パックン:結局この先はどうするつもりなのか?

吉田:
本当。
だって色々他のエネルギーとか、
石炭とか石油と比べたって、ウランはさ、早く無くなっちゃうんだよ。

パックン:そうなんです。

吉田:
そしたらおかしくない?今の考え方。
ね、石油とか石炭の方が長持ちするんだからさ。
ウランのが短いんだったら、しかも危険度が高いって言うんだったら、
もう一回考え直したほうがいいんじゃないか、って思うんだけどね。

パックン:
っていうか、あの〜。ま、どうせ乗り換えるなら、
原発事故があってからまだ4年ですよ。
しかもまだ記憶に新しいですよ。

吉田:終わってないんだもの。

パックン:終わってない。片付けできてないし、動いているし。

吉田:
収束がいつになるかもわからない状況でさ、
なんでそんなに前のめりになれるのかが俺にはわからない。

パックン:
そうなんです。
例えば代替エネルギーは、「初期コストが高い」と、結構懸念されますけど、
一回導入したら、それは永遠に使えるものですよ。
永遠に電気料金から取れるもの
なので、
少しずつ、ま、ちょっと消費者の皆さんの負担になるんですけど、
ちょっと上げて、それを100年200年、1000年規模で返すと見れば、
その初期コストは大したことないと。

吉田:そう思うんだよね。

パックン:
なんか、乗り換える方向が古い原子力発電所から新しいのに乗り換えるんじゃなくて、
もっと代替エネルギーに風力とか水力とかそっちの方に出していったほうがいい。

吉田:
アメリカだって原発はもう切り替えてるんでしょ?
原発じゃないんでしょ?もう。

パックン:減らしてますよね。

吉田:
ね。
それなのになんで日本はさ、「減らそう」どころかまた「どんどんやろう」っていう動きがよくわかんない。

パックン:
その答えは簡単ですけど、
アメリカの場合はフラッキング法で大量の石油がとれるようになったからでもあるんです。
だから代替エネルギーにも力を入れているんですけど、
今は本当に天然ガスとフラッキングによるシェールオイルガスブームのおかげで、
原子力からは卒業できそうです。

吉田:そうだよね。

パックン:
でも、心配は心配ですよ、どっちも。
唯一みんなが「いいね」って言えるのは代替エネルギー

吉田:
そう思うよ。
だって国民全体にアンケートを取ればさ、もう、そうだと思うからね。

パックン:
そうなんですよ。
これにおいても政府はなんか、民意に沿ってじゃなくて、民意に反して動いている

吉田:動いているっていうのが理解できないし。

室:やっぱり海外に売りたいから、ここで動かし続けなきゃいけないっていうんじゃないですか?

吉田:海外で事故があったら日本がいろいろ費用をね、大損害を日本が持つんでしょ?これ。

パックン:え、

吉田:そういう話らしよ。

パックン:そうなんですか?

吉田:そういうふうに伝わってるよ。

パックン:向こうの事故の保険は日本が負担するんですか?

吉田:「日本が」っていうことだよ。

パックン:っわ〜っ!

吉田:
そんな馬鹿な話し無いと思うけどね。
俺は「待てば廃炉の日和あり」を信じたいね。



関電と日本原電 廃炉を決定・届け出
NHK 2015年3月17日 18時59分

関電と日本原電 廃炉を決定・届け出
関西電力と日本原子力発電は、運転開始から40年以上たつ老朽化した3基の原発の廃炉を17日開いた取締役会で正式に決定し、経済産業大臣に届け出ました。原発事故後に福島第一原子力発電所以外で原発の廃炉が決まるのはこれが初めてとなります。
このうち関西電力は、17日午前に開いた取締役会で福井県にある美浜原発1号機と2号機の廃炉を正式に決定しました。
そして八木誠社長が、福井県庁を訪れて西川知事に対し、廃炉を判断した理由について「安全対策にかかる費用や運転ができる期間などを総合的に判断した結果、廃炉とすることに決めた」と説明しました。
日本原子力発電も、同じく福井県にある敦賀原発1号機の廃炉を17日の取締役会で正式に決定し、濱田康男社長が福井県庁を訪れ、西川知事に報告しました。
両社は、電気事業法に基づき経済産業大臣に廃炉を届け出て、3基の原発は来月27日付けで法的に廃炉となる予定です。
4年前に起きた原発事故のあとに福島第一原発以外で原発の廃炉が決まるのは、これが初めてとなります。
また、▽九州電力は玄海原発1号機を、▽中国電力は島根原発1号機を廃炉にすることを、18日開く取締役会でそれぞれ決めることにしています。
原発を再稼働させる場合には安全対策に多額の費用がかかりますが、各社は、廃炉を決定する5基の原発の発電規模が比較的小さいことから、多額の費用をかけて運転を継続しても経営上の利点は少ないと考えているものとみられます。

NHK動画文字起こし

廃炉1
原子力発電の重要な節目となる決定です。
関西電力美浜原発の1号機と2号機。
それに、日本原子力発電の敦賀原発1号機。
運転再開から40年以上が経つ3基の原発の廃炉が正式に決まりました。
老朽化した原発が選別される時代に。
ただその先には不透明な部分もあります。


廃炉が決まった3基の原発がある福井県。
夕方日本原電の濱田康男社長が県庁を訪れ、西川知事に敦賀原発1号機の廃炉を報告しました。

廃炉2
日本原電 濱田社長:
本日、運転停止することを取締役会で決定し、電気事業法に基づく廃止の届け出を行うことにいたしました。

これに対し福井県の西川知事は、
廃炉3
廃炉工程の全体の流れをですね、明確にしていただいて、
えー、地域の理解を深めてほしい。

福井県の美浜町役場には関西電力の副社長が訪れ、
町長に、美浜原発の1号機と2号機の廃炉を伝えました。

廃炉4
関西電力 豊松副社長:
廃止ということにつきましては、私共についても断腸の思いでございます。
廃炉5
美浜町 山口町長:
継続的な雇用の確保は、これはあのー、おーー、最も重要なことでございますんで、
最大限の努力を、おーー、お願い申し上げたい。









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03.18
Wed
年間1mSv=0.23μSv/hという数値


日本政府は放射能から住民のいのちを守らない
矢ヶ崎克馬(琉球大学名誉教授)
より

4.汚染に関するもう一つの重大な日本政府の過失
もう一つ日本の汚染表示には重大な誤りがあります。
日本政府の空間線量率を年間被曝線量に換算する係数が 2 倍以上大きなものになっています。
年間 1mSv は、空間線量率(時間当たり)から求めるときには単純に 1 年間の時間を掛けて 1mSvになる 0.114μSv/h が相当します。
ところが日本政府は追加被曝量(自然放射能に加えて原発事故で追加された量)の計算として 0.23μSv/h を年間 1mSv に対応させています(これは自然バックグラウンドとして 0.04μSv/h、原子炉から放出された放射性物質で年間 1mSv に相当する 0.19μSv/h)。
原子炉から放出された追加放射線量を自然放射線量と分離するためとしているようですが、全く誤った係数を使用し、実際の年間被曝線量を半分以下の年間量に計算させています (平成 23年 12 月 19 日放射性物質汚染対処特措法に基づく汚染廃棄物対策地域、除染特別地域及び汚染状況重点調査地域の指定について(お知らせ)による) 。
Fig3 省略

この値を使うと年間被曝量は真値の 60%しか示されません。
例えば、ある場所で測られた空間線量の実測値が 1.50µSv/h であり、自然放射能が 0.04µSv/h, であるとすると

(1)正しい計算:
(1.50 – 0.04)x24x365 = 12.8 mSv/y または, (1.50 - 0.04)/0.114 (inmSv/y) = 12.8 mSv/y, 此処で 0.114μSv/h が 1 mSv/y に対応しています。

(2) 政府の指導に従った正しくない計算:
(1.50 - 0.04)/0.19 (in mSv/y) = 7.7 mSv/y. (これは上記の 60% でしかありません),

此処では 0.19μSv/h が 1 mSv/y に対応するとされています。
モニタリングポストで被曝線量を半分にしたうえに、年間被曝量を計算する係数を不正に大きな値を用い、正規量の 60%しか計量しないようにしているのです。
さらに、チェルノブイリ周辺国では、土地汚染を文字どおりの環境量(24 時間屋外にいたとしての被曝線量)として確認し、その土地汚染レベルを住民保護基準にしています。
そのうえで、屋内の線量も幅広く実測して、土地汚染量と屋内線量の両者を明示しています。
住民の実質的被曝線量を生活時間から時間に比例させて計算し、足し合わせることによって、個々人の被曝線量を計算して、医学的な評価の被曝線量とし得ています。
この実質的被曝線量は「生活量」等と表現できます。
日本政府は環境量としての汚染量を明示せず、いきなり生活量としての実質的被曝線量だけを計算するようにしていて、これも汚染環境の著しい過少評価に直結しています。
このような放射能汚染状況を過少評価させるシステムを稼働させていることは住民の健康被害を増幅させるもので、直ちに、ありのままの汚染を評価するようにしなければなりません。




0.23


東京都環境局
国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠


国(環境省)が示している毎時0.23マイクロシーベルト(μSv)の算出根拠について

環境省では、放射性物質汚染対処特措法に基づく汚染状況重点調査地域の指定や、除染実施計画を策定する地域の要件を、毎時0.23マイクロシーベルト(μSv)以上の地域であることとしました(測定位置は地上50cm~1m)。この数値は、追加被ばく線量年間1ミリシーベルト(mSv)を、一時間あたりの放射線量に換算し、自然放射線量分を加えて算出されています。 (詳しい計算は※の通り)

これは、放射性物質が面的に存在し、一年を同じような放射線量の場所で過ごすことを想定した地域の面的な汚染を判断していくための要件です。局所的に限定された地点での汚染については、滞在時間が短いと考えられるため、必ずしも、この要件が適用されるものではありません。

※線量の換算について

追加被ばく線量年間1ミリシーベルト(mSv)を、一時間当たりに換算すると、毎時0.19マイクロシーベルト(μSv)と考えられます。(1日のうち屋外に8時間、屋内(遮へい効果(0.4 倍)のある木造家屋)に16 時間滞在するという生活パターンを仮定)


毎時0.19マイクロシーベルト(μSv) × (8時間 + 0.4 × 16 時間) × 365 日= 年間1ミリシーベルト(mSv)

測定器で測定される放射線には、事故由来の放射性物質による放射線に加え、大地からの放射線(毎時0.04マイクロシーベルト(μSv))が含まれます。このため、測定器による測定値としては、

0.19 (事故由来分)+0.04 (自然放射線分)=毎時0.23マイクロシーベルト(μSv)

である場合、年間の追加被ばく線量が1ミリシーベルト(mSv)になります。

詳細はこちら
追加被ばく線量年間1ミリシーベルトの考え方(環境省)






追加被ばく線量年間1ミリシーベルトの考え方(環境省)

参考資料
平成 23 年 10 月 10 日災害廃棄物安全評価検討会・環境回復検討会 第1回合同検討会 資料(別添2)

追加被ばく線量年間1ミリシーベルトの考え方

追加被ばく線量は、空間線量率の測定により確認することができ、追加被ばく線量年間1ミリシーベルトは、一時間当たりの空間線量率(航空機モニタリング等の NaI シンチレーション式サーベイメータによる)に換算すると、毎時 0.23 マイクロシーベルトにあたる。
その考え方は、以下のとおり。

追加被ばく線量の考え方
① 事故とは関係なく、自然界の放射線が元々存在し、大地からの放射線は毎時 0.04 マイクロシーベルト、宇宙からの放射線は毎時 0.03 マイクロシーベルトである。
※大地からの放射線、宇宙からの放射線はそれぞれ年間 0.38 ミリシーベルト、年間 0.29ミリシーベルト(文部科学省「学校において受ける線量の計算方法について」(平成23 年 8 月 26 日))であり、これを一時間当たりに換算(24 時間 ×365 日で割る)
した数値

② 追加被ばく線量年間1ミリシーベルトを、一時間当たりに換算すると、毎時 0.19 マイクロシーベルトと考えられる。(1日のうち屋外に8時間、屋内(遮へい効果(0.4 倍)のある木造家屋)に 16 時間滞在するという生活パターンを仮定)
毎時 0.19 マイクロシーベルト × (8時間 + 0.4 × 16 時間) × 365 日= 年間1ミリシーベルト

③ 航空機モニタリング等の NaI シンチレーション式サーベイメータによる空間線量率の測定では、事故による追加被ばく線量に加え、自然界からの放射線のうち、大地からの放射線分が測定されるため、
0.19 + 0.04 = 毎時 0.23 マイクロシーベルトが、追加被ばく線量年間1ミリシーベルトにあたる。
※通常の NaI シンチレーション式サーベイメータでは宇宙からの放射線はほとんど測定されない
※航空機モニタリングに使用する検出器では宇宙からの放射線も検出するが、その分は差し引かれている



本当は年間1mSv=0.114μSv/hだった!
ということは…
平均0.14μSv/hある私が住んでいる東京の端っこって、年間1mSv超になるということ!!!




[ 0.23μSv/h ]=[ 1mSv/y ]の関係
H26.5.29  橋本先生のホームページ

6.
(1)追加線量は、屋内の滞在を考慮し、低減係数 0.4 を用いているが、個人による滞在時間の相違、線源の分布の偏り等、信頼性に課題あり。
ちなみに、全時間を屋外で過ごすと仮定すると、年間 1mSv(実効線量)は、0.114μSv/h となり、0.19μSv/h の約 0.6 倍低くなる(=全時間を屋外で過ごすと仮定した場合が 1mSv でも、屋内の滞在を考慮すると年間
0.6mSv の被ばくである)。

[8]
・1mSv/(365d/y×24h/d) = 0.114μSv/h
*屋内の滞在を考慮しなくても、1cm 線量当量で 0.19μSv/h は、実効線量で約 1mSv に相当する(=滞在時間の不確定性や信頼性に対して、実効線量で見れば 1mSv を担保している)。









「実際より少ないモニタリングポストの数値」ブログ

福島のモニタリングポストの数値は信頼できない!グリンピースの放射能調査結果


モニタリングポストに人為的操作!?
「郡山・相馬・南相馬30~65%も少なく表示」10/5矢ヶ崎克馬氏(会見内容書き出し・資料)


<質疑応答>モニタリングポストに人為的操作!?
10/5市民と科学者の内部被曝問題研究会(会見内容書き出し)


文科省・やっと認めたモニタリングポストのインチキな数値。
けど「低いのはたった1割、しかもバッテリーのせい」


線量が高くなると校正?自由自在に変更可能なモニタリングポスト
「福岡県のモニタリングポストは高数値を示したので修正」東京は?



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03.18
Wed
2015年3月13日【金】 報道するラジオ
東日本大震災4年~福島と原発のいま


21:19〜https://youtu.be/5GXzqghUwIY?t=21m19s

核のゴミ

水野:
小出さん、次は「核のゴミ」について伺いたいんですけれども、
原発再稼働への動きが進められている中で、
科学者の団体である日本学術会議というところが発表したものがあります。
それは「再稼働の条件」として、
「原発から出る核のゴミの対策を明確にしなさい」という提言なんですね。
これは具体的には「50年間の乾式貯蔵」というのを提案していると言うんです。
これはどう評価なさいます?

小出:
日本学術会議というのは、「学者の国会」と呼ばれるように、
学者の中の本当に偉い人たちが会員になって作っている団体なのです。
その団体がようやくにして、これまでの日本がやってきたやり方。
というのは、原子力発電所から出てきたゴミを「
地下深いところに埋め捨てにしてしまえ」というのが日本のこれまでの方針だったのですけれども、
「そんなものはダメだ」と言って、最近になってようやく提言を出してくれるようになったのです。

私は今水野さんが言ってくださったように、
「乾式貯蔵でやるしかない」と、もうずーーーっと昔から言ってきた人間なのです。
「埋め捨て」にするなんていうことをやってはいけない。
「埋め捨て」にしたところで100万年間そこにじっとしていてくれなければいけないというようなことは、
科学が保障できるようなことではないので、


水野:100万年埋めたままの状態が保証できるか?っていうことですね?

小出:そうです。

水野:「地球は変わる」っていうことです。

小出:
はい。
例えば関西には六甲山という山があります。
標高約900mあるはずですけれども、
あれは100万年前は海の底だったのです。

それほど長い時間のことを言っているわけで、
私たちがわずか何十年間で使った放射能のゴミを100万年も、
後々までじっとしておいてくれと望むこと自身が、まずはおかしいと思いますし、
「そのようなやり方をやってはいけない」と私はずーーっと言ってきました。
で、少なくともそういうやり方がダメなのであれば、
私たちの目の黒い場所で保管を続けるしかないし、
そのやり方というのは「乾式貯蔵しかない」と私は言ってきましたので、
学術会議が、ようやくにしてそこまで言ってくれるようになったということで、
ありがたいとは思いますけれども、なんで今まで学術会議が日本の原子力の暴走を認め続けてきたのか?と。
むしろ私は、…ちょっと文句も言いたいな、と思っています。


平野:その気になれば今は、これはもう実現できるんですか?

小出:
使用済み燃料というのは、かなり膨大な発熱体ですので、
原子炉から取り出した直後はプールで保管するしかありません。
でも、4年とか5年とか経ちますと、崩壊熱と言っている放射能が出す熱が随分減ってくれますので、
金属製のキャスクという、鉛と鋼鉄でできた容器の中に入れて、
いわゆる空冷で冷やすことができるという状態になるのです。
実際に世界でやっていますし、日本の原子力発電所も、
例えば東海第二原子力発電所とかいうところでは、
プールではなくて、金属製のキャスクに入れて、空冷で建屋内で保管をするということを既にやっています。

で、青森県のむつ市には東京電力と日本原子力発電が、中間貯蔵施設という貯蔵施設を作って、
金属製のキャスクで空冷式の保管をしようとして、もうすでにその建屋もできているという、
そういう状態になっていますので、やろうとすれば出来ます。

ただし、私自身はその乾式貯蔵の場所というのをこれまでやってきたように
過疎地に押し付けるということではなくて、「都会に作ってくれ」と私は言っています。
東京電力の本社ビルの地下、あるいは関西電力の本社ビルの地下でもいいわけですから、
そういうところにおいて、都会の人達が自分達の生んだゴミというのをきちっと認識すべきだと思っています。


水野:でも、「50年経ったら安全」というわけじゃない…ですよね。

小出:
もちろん違います。
50年たっても結局やり方がわからないということに多分なると思いますし、
それからまた50年間、なにがしかのやり方を考えるということになると思います。

水野:次のやり方を考えながら走らざるを得ない…

小出:はい
もちろん私は死んでいるし、平野さんも水野さんも死んでしまっているわけですけれども、
「そういうゴミというものを原子力というのは生んでいるんだ」ということを、
皆さんも認識して欲しいと思います。

26:33

水野:
小出先生は今月末で京都大学を退官なさるというふうに伺っておりますけれども、
今後もまた色々教えていただきたいと思いますので、
今後ともどうぞよろしくお願いたします。

小出:はい、ありがとうございました。

水野:京都大学原子炉実験所助教小出裕章さんにうかがいました、ありがとうございました。




ー参考ー


日本学術会議、核ごみ対策提言へ 再稼働条件で明確化要請
長崎新聞 2015年2月17日 18:01


学術会議
日本学術会議が開いた「核のごみ」の最終処分に関する検討委員会で、政策提言案について議論する今田高俊委員長=17日午後、東京都港区
 
日本学術会議は17日、原発から出る「核のごみ」の最終処分に関する検討委員会(委員長・今田高俊東工大名誉教授)を開き、原発再稼働の条件として、核のごみ対策の明確化を政府と電力会社に求める政策提言案について議論した。3月にも正式に公表する。

日本学術会議の提言案は、原発の高レベル放射性廃棄物の処分地が決まらないまま再稼働を進める国の姿勢を「将来世代に対する無責任」と批判。原発推進、脱原発など立場にかかわらず、再稼働で生じる廃棄物の抑制や上限設定など「総量管理」を議論すべきだとしている。



核のごみ:日本学術会議が計12項目の政策提言
毎日新聞 2015年02月17日 21時47分

有識者で作る日本学術会議は17日、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の処分のあり方を議論する検討委員会(委員長=今田高俊・東京工業大名誉教授)を開いた。ごみを地中深くに埋める地層処分を将来的に導入することを前提にしつつも、原則50年間、地上施設で暫定的に保管することなどを含む政策提言をまとめた。

提言は計12項目。核のごみの保管・処分は電力会社の責任と明記。電力会社が配電地域ごとに暫定保管施設を少なくとも1カ所設置するように求めた。同時に、原発再稼働や新増設に当たっては、こうした暫定保管施設の確保を前提条件とすることも盛り込んだ。

国民の合意形成を図るため、市民が参加する「核のごみ問題国民会議」の設置も提唱した。今田委員長は記者会見で「再稼働を進めるなら、政府はごみ処分方針について国民に明確なプランを示す必要がある」と述べた。【中西拓司】





京大:反原発の闘いこれからも…小出裕章助教が定年退職へ
毎日新聞 2015年02月19日 15時15分(最終更新 02月19日 16時17分)

小出先生
小出裕章さん=2014年7月、松井豊撮影

京都大学原子炉実験所=大阪府熊取(くまとり)町=の研究者として、40年以上、原発の危険性を指摘し続けてきた小出裕章(こいで・ひろあき)助教(65)が3月末で定年退職を迎える。市民に分かりやすい語り口で原子力利用に伴うリスクを訴える論客で、東京電力福島第1原発事故以降は週末ごとに全国の市民団体などの求めに応じて講演してきた。今月27日には同僚と始めた自主講座「原子力安全問題ゼミ」で最終講義をする。

 ◇今月27日「最終ゼミ」

小出さんは1974年、実験所に助手として採用された。もともと「原子力開発に命をかけるつもりだった」という原発推進派だったが、原発が都会に建てられず、過疎地に危険性が押しつけられている現実を知り、一転、反対派に。原発に批判的な実験所の同僚5人と研究グループを作り、市民が参加可能な「安全問題ゼミ」を開いた。活発な反原発の動きが注目され、「熊取の6人組」などと呼ばれた。

福島原発事故以後は、日常業務の傍ら週末などに約230回講演に出かけ、ラジオ番組に約150回出演した。27日午後2時から実験所で開く最終講義は「原子力廃絶の道のり」がテーマという。退職後は長野県に移住する計画を立てている。一方で「福島事故で苦難の底にいる人たちを考えれば、簡単には引き下がれない」と話し、7月末まで講演の予定が入っているという。【大島秀利】





京大の小出助教「原子力は危険」 定年退職前に最終講演
福井新聞(2015年2月28日午後4時09分)

小出先生2
公開勉強会で、定年退職を前に最後の講演をする京都大原子炉実験所の小出裕章助教=27日午後、大阪府熊取町

京都大原子炉実験所(大阪府)の小出裕章助教(65)は3月の定年退職を前にした27日、公開勉強会で最後の講演をした。「原子力は徹底的に危険で差別的。事故が起きれば古里を追われる」と話し、あらためて原発の危険性を訴えた。
 
福島第1原発の事故について「起きる前に何とか止めたかった。無力さを感じる」と話した。
 
事故により原発に絶対的な安全はあり得ないと明らかになったのに、国は安全性を確認したとして再稼働を進めようとしていると批判。「巧妙なすり替えだ。福島の事故はまだ終わっていない」と述べた。







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