主催:脱原発信州ネットワーク・松本 @花時計公園
40秒〜
ただ、covid-19についての緊急事態宣言等は出されたり取り消されたりしてきました。
でも、ここに集まってくださっている方々はご存知だろうと思いますが、
11年前に発生した福島の事故の緊急事態宣言は11年経った今も解除できないまま、まだ続いています。
大変な放射能が放出されて、大変な人々が今だに苦しみ続けているという状態が続いています。
広島原爆に換算すれば、168発分、というような膨大な死の灰が吹き出してきました。
たくさんの人たちが強制的に避難をさせられました。
「避難」という言葉、今私は軽々しく使いましたけれども、わかって頂けるでしょうか?
ある日突然、手荷物だけを持って「バスに乗って逃げろ」と言われるのです。
逃げた先は体育館のような建物で、床にダンボールを敷いたりしながら過ごす、ということになりました。
あまりの辛さで、死んでいく人がたくさん出たわけですし、
自ら命を絶つという人も後を絶たないという状態が続いています。
原発関連死と呼ばれる死もすでに2000人を超えるというようなことが続いています。
でも、死んだのは人間だけではありません。
皆さんも、犬とか猫とか飼われている方もいらっしゃると思います。
でも、あの事故の時には、犬も猫も全部置いていてt逃げるしかありませんでした。
福島では酪農家、畜産家が沢山いて、牛や馬を飼っていました。
でもそれらの牛や馬も捨てて逃げるしかなかったのです。
逃げた後に「なんとか助けに行こう」と思っても、
立ち入り禁止で助けに行くこともできない。
ようやくに行った時には餓死していた、というようなことが沢山起こりました。
先ほど皆さんが歌ってくださいましたけれども、
「なんにもいらねぇ、あの日を戻してくれ」という、そういう人たちが沢山生まれてしまったのです。
つい数日前に最高裁が被害者たちが訴えた裁判に対して判決を出しました。
「東京電力に責任がある」という判決でした。
何を言っているのか、と私は思いました。
当たり前のことじゃないか、と。
東京電力どころじゃない、最悪なやつは国だ。
と、私は思いましたけれども、まだその国の犯罪すらもが断罪されていないという状態です。
賠償金は14億円だそうです。
それで、なにか、「訴えた被害者の方が勝訴した」というように報道などもなされていますが、
冗談ではない、と思います。
原告は3600人です。
一人一人にすれば40万円にしかならないんです。
生活を根こそぎ破壊されて、故郷を奪われて、「あの日に戻してくれ」と言う人たちに40万円のお金って、一体なんなんでしょうか。
驚くような国だと、私は思います。
福島原発事故、東電の賠償確定 最高裁、避難集団訴訟で初
2022年03月04日 17:25
最高裁判所
東京電力福島第1原発事故で避難した住民らが国と東電に損害賠償を求めた集団訴訟のうち福島、群馬、千葉の3件で、最高裁第2小法廷(菅野博之裁判長)は東電の上告を退ける決定をした。裁判官4人全員一致の結論。2日付。二審判決のうち約3600人に総額約13億9千万円の支払いを命じた部分が確定した。全国で約30件起こされた同種の集団訴訟で東電の賠償責任が確定するのは初めて。
一方、第2小法廷は3件の訴訟について、国と住民側双方の意見を聞く上告審弁論を4月にそれぞれ開くと決めた。二審判決で国の責任を巡り結論が分かれており、最高裁は判決で今年夏にも統一判断を示す見通し。
トリチウムは放射性物質です。 放射線を出しながら、その量が減っていき、もとの量の半分になるまで にかかる時間(半減期)は約 12 年です。(12年経ってもたったの半分になるだけです><;)
トリチウムなど含む水 “海洋放出が前提” 国の地元への説明で
NHK 2020年10月16日 20時32分
東京電力 福島第一原子力発電所で増え続けているトリチウムなどの放射性物質を含む水について、国は15日、福島県内の自治体を訪れ、風評対策を含めた処分方法の説明をしていたことがわかりました。地元の複数の関係者によりますと、海洋への放出が前提での説明だったということです。
福島第一原発では、汚染水を処理したあとに残るトリチウムなどの放射性物質を含む水が、およそ123万トンに上り、経済産業省の小委員会はことし2月、基準以下の濃度に薄めるなどしたうえで、海か大気中に放出する方法が現実的だとする報告書をまとめています。
これに関して経済産業省は15日、福島第一原発が立地する福島県の双葉町や大熊町などに、この水の処分について状況を説明したということです。
地元の複数の関係者によりますと、説明は海洋放出を前提としたもので、トリチウムを薄める濃度や風評被害を抑えるため、官民が参加する会議を早急に設置して、具体的な風評対策を検討することなどが示されました。
国が最終的な方針決定に向けて、これまでに7回開催してきた地元や関係団体から意見を聞く会では、海洋放出に慎重な意見が多く出されていましたが、今後、国は海洋放出の実施を軸に最終的な調整を進めるものと見られます。
福島 いわきの漁業者は…
トリチウムなどを含む水の海洋放出を前提とした説明が行われていたことが明らかになったことについて、漁業者の間では新たな風評が生じることへの懸念が広がっています。
震災のあと、3年前に漁師になったいわき市の佐藤文紀さん(30)は、祖父の代から続く漁師一家の3代目です。
現在は、試験的な漁の中で小型船に乗り、沿岸の魚や貝などの漁を手がけています。
佐藤さんは「原発事故のあと、漁の状況が徐々によくなってきていて、魚の価格も上がっているところだった」としたうえで、「海洋放出ということになれば、また風評が広まって福島の魚は避けようという人が増えてしまうのが心配です。私たちの世代やその次の世代も漁を続けられるような方法を考えてほしい」と話していました。
意見を聞く会 7回にわたり開催
福島第一原子力発電所にたまり続けるトリチウムなどを含む水の処分をめぐり、政府は方針の決定に向けてことし4月から7回にわたって地元自治体や農林水産業者、それに全国の関係団体などから意見を聞く会を開いてきました。
この中では、海や大気への放出を支持する意見もあった一方、風評被害を懸念する漁業関係者や地元住民などから海への放出に反対や慎重な意見も多く出され、このうち、全国漁業協同組合連合会の岸宏会長は「わが国漁業の将来にとって壊滅的な影響を与えかねない海洋放出は絶対反対である」と述べ、慎重な判断を求めていました。
また、敷地外での保管やコンクリートで固める案など、海か大気に放出する以外の選択肢について、しっかり検討されたか疑問だといった意見も出されていました。
このほか、具体的な風評被害対策を示すよう求める意見や、トリチウムの科学的性質や海外での処分状況などについて、国民の理解が進んでいないといった指摘もありました。
これまでの経緯
福島第一原子力発電所の汚染水を処理したあとには、除去しきれないトリチウムなどの放射性物質を含んだ水が残り、これをどう処分するかについて国は、2013年から7年にわたって検討を続けてきました。
まず、専門家チームによる処分方法の技術的な検討を2年半にわたって行ったあと、社会学者や風評の専門家などを交えた経済産業省の小委員会が、総合的な検討を3年余りかけて行い、おおむね6つの方法について議論を交わしました。
そして、経済産業省の小委員会はことし2月基準以下に薄めるなどして、海に放出する方法と、蒸発させて大気中に放出する方法が前例もあって現実的だとしたうえで、海の方が確実に実施できるとする報告書をまとめました。
その後、政府は、ことし4月から7回にわたって地元自治体や農林水産業者、それに全国の関係団体などから意見を聞く会を開いてきました。
この中では、漁業関係者や地元住民などから風評被害を懸念して海への放出に反対や慎重な意見が出されたほか、具体的な風評被害対策を示すよう求める声や、国民の理解が進んでいないなどの指摘が出されました。
一方で、東京電力は現行の計画では、2022年の夏ごろには敷地内のタンクが満杯になるとの見通しを示していて、福島第一原発が立地する大熊町や双葉町からは、この問題が帰還の妨げになっているとして政府に対し、対応策を早急に決定するよう要望が出されていました。
政府は、こうした意見を検討したうえで、トリチウムを含んだ水の処分の方法について、早期に方針を決める考えを示していました。
トリチウムとは
トリチウムは日本語では「三重水素」と呼ばれる放射性物質で、水素の仲間です。
宇宙から飛んでくる宇宙線などによって自然界でも生成されるため、大気中の水蒸気や雨水、海水、それに水道水にも含まれ、私たちの体内にも微量のトリチウムが存在しています。
トリチウムは、通常の原子力施設でも発生し、各国の基準に基づいて、薄めて海や大気などに放出されています。
水素の仲間で、水の一部として存在するため、水から分離して取り除くのが難しいのが特徴で、福島第一原発の汚染水から多くの放射性物質を除去する装置を使っても取り除くことができません。
国内の原発では、1リットル当たり6万ベクレルという基準以下であることを確認したうえで海に放出していて、海外でも各国で基準を定めて放出しています。
トリチウムが出す放射線はエネルギーが弱く、空気中ではおよそ5ミリしか進みません。
このため、人体への影響は外部からのものよりも体内に取り込んだときのリスクを考慮すべきとされています。
国の小委員会は、体内で一部のトリチウムがタンパク質などの有機物と結合し、濃縮するのではないかといった指摘があることについては、体はDNAを修復する機能を備えていて、動物実験や疫学研究からは、トリチウムが他の放射性物質に比べて、健康影響が大きいという事実は、認められなかったと結論づけています。
またマウスの発がん実験でも、自然界の発生頻度と同程度で原子力発電所周辺でもトリチウムが原因と見られる影響の例は見つかっていないとしています。
専門家「人体への影響 濃度の大小がポイント」
放射性物質の性質に詳しく、国の小委員会の委員をつとめた茨城大学の田内広教授は、人体への影響を考える際、濃度の大小がポイントだと指摘します。
そのうえで田内教授は、「トリチウムが体内に取り込まれてDNAを傷つけるというメカニズムは確かにあるが、DNAには修復する機能があり、紫外線やストレスなどでも壊れては修復しているのが日常。実験で、細胞への影響を見ているが基準以下の低濃度では細胞への影響はこれまで確認されていない」と話していて、低い濃度を適切に管理できていればリスクは低いとしています。
新地町の漁師「議論不足で時期尚早」
福島県新地町の漁師、小野春雄さん(68)は、おととし開かれた国の有識者会議の公聴会に参加し、トリチウムを含む水の海洋放出に反対の声を上げていました。
その後も、漁業関係者などから反対の意見が相次いで上がっているなか、国が海洋放出を前提とした説明をしていることが明らかになったことについて、議論が不足しているのではないかと、疑問と憤りを感じています。
小野さんは「全国的に海洋放出に反対の声が多くあがっているなか、風評対策などの議論も全くしないまま、海洋放出の方針で調整を進めている政府の姿勢は全く理解できない。議論不足で時期尚早だ。これまで漁業者は、9年半以上にわたって努力を積み上げ、ようやく来年4月には本格操業に向かいましょうという話も出てきた。その努力を裏切ろうとしている政府の姿勢には怒りがおさまらない」と話していました
テレビではトリチウムの危険性について具体的な発言は見られません。
しかし、福島原発事故以前にはトリチウムが人体に及ぼす影響について色々な研究がされていました。
トリチウム汚染水を海に流して本当に大丈夫なのでしょうか?
以下↓にトリチウム関連のブログをご紹介します。
ートリチウムが人体に与える影響 放医研実験結果などー
トリチウムの危険性について原子力推進サイトが記載していた
トリチウム海洋放出か!?〜生命体へのトリチウムの影響〜4/20原子力規制委員会文字起こし
トリチウムによる染色体異常~ヒト培養リンパ球での実験結果~
<両棲類と哺乳類のトリチウム取り込み比較>「トリチウム水投与後10日目では脂肪組織に最も多く、 次いで脳、睾丸、肝の順」放射線医学総合研究(内容書き出し)
トリチウム水の魚卵発生に及ぼす影響~「孵化稚魚の眼径は有意に小さい」放射線医学総合研究所資料集(書き出し)
<トリチウムの動向ー動物系>数時間で全身にほぼ一様に拡散分布 /脂肪組織、脳、筋肉に高いトリチウム残留(放射線医学総合研究所資料集書き出し)
<トリチウムの動向ー植物>部位によるトリチウ摂取量の違い/トリチウム水蒸気の葉からの取り込み(放射線医学総合研究所資料集書き出し)
フクシマ原発からの放射能漏洩はトテツモナイ量に! 全く報道されない「トリチウム」の危険性(ダイヤモンド社より)
<福島第一原発>タンクに入っている地上の汚染水〜トリチウムの処分方法「薄めて海洋へ放出or地下深くに注入して地下水として」2015年4/13 NHKラジオ 後半(文字起こし)
トリチウム関係ブログまとめ
牛乳が飲みたい_原発・勇気ある撤退
1.原子炉の中で何が起こっているのか
2.チェルノブイリ・・・放射能の恐怖
3.核廃棄物の処理は不可能だ
ナレーター 山口 健
特別出演 小出 裕章
出 演 上野 陽里(京都大学原子炉実験所 放射線生物学 医学博士)
中島 哲演(小浜市明通寺)
学校給食を考える会
磯辺 甚三(敦賀市漁師)
構 成 上田 康弘 制 作 澄川 悠・小池 信雄 演 出 清水 浩
というか・・・希望を持ちたいと思っています
先日はほんの一言だけど小出先生がTBSとフジTVに出演されました
内容的には満足できないサラリ感だだったけど・・・
私は今日のテレビ朝日17時からの報道発ドキュメンタリ宣言に期待していました
「報道発ドキュメンタリ宣言では2週にわたりチェルノブイリ原発事故特集を放送します。今週は原発現状を内部取材、また世界初公開となる09年撮影・炉心溶融の映像、そして今も続く放射能との闘い…。本日17時から関東地区で放送です。来週は日本の原発事故・復興のヒントになる取材も放送します。」
石棺した4号炉まで行きそこの放射能レベルを計り
レッドゾーンと言われる場所に行きそこの放射能レベルを計り(ここは30μベクレル4号炉前より高い数値でした)
ウランのペレットが融けた映像などを事故当初から撮影しているカメラマンへの取材
彼は「最近チョット甲状腺が腫れてきたから様子を見ています」
もう何千倍もの放射能を被曝して20年も経っている男性です。
その後この地に帰って来た老夫婦の取材
自給自足の生活をしています
前にブログにUPしたBBCの料理番組の家です
その家で取れたキャベツの放射能濃度が高レベルだったと言い
老夫婦は「放射能なんか気にしている暇ないわ」と笑う
見ていて不思議な気分になりました
「放射能なんて沢山浴びたってぜーんぜん平気さっ!!」
そんな感覚になったのです
これは恐ろしいと思いました
福島県のお抱え専門家は100ミリシーベルトまで浴びても全く平気と言っているし
政府は基準を上げ続け1ミリシーベルトが今は20倍の20ミリシーベルトだけど
これからもどんどん上げていくかもしれない
その時に
「国民が放射能なんて怖くないのよ」
そう思うとしたら・・・
「原発は安全です」
国を上げて原発は安全だと洗脳されてきた国民は
今度は放射能は怖くないと洗脳されてしまうのでしょうか??
今日の番組にはその恐ろしさがたくさん詰まっていました
だから私は意見を書きました
黙っていられなかったから
これ以上・・人の命をいい加減に考えて欲しくなかったから
下記の様に書きました
文字数も限度があったようで書ききれない部分がありましたが
思うまま送りました。
ドキュメンタリ宣言ご意見募集
http://www.tv-asahi.co.jp/d-sengen/opinion.html
民放が原発震災の後で真実を報道しない事に恐ろしさを感じています。スポンサーが大切な事は分かりますが東電の記者会見を見ていてもテレビ朝日の記者の質問は少し納得いきません。今日はこの番組に期待して観ました。でも、放射能核種の恐ろしさを放送するのではなく高い濃度の放射能の中に居ても安全だと言っている番組に思えました。わたしは、以前から日本テレビに対抗して世の中の真実を伝えてくれるのはテレビ朝日だけだと思ってきましたが、ことごとく今回は期待を裏切られています。国民は政府やメディアが本当の事を話してくれないからパニックになるのであって、きちんとした報道をしてくれると信じられたならそれなりに考えた行動がとれると思っています。元原発推進の大学教授たちが原発は間違っていたと懺悔したことや斉藤和義さんの「ずっとウソだった」←これは最強のワイドショーネタですよね。日弁連も声明文を出しました。ソフトバンクの孫さんの件もワイドショーネタではないですか?今は日本の危機だと思っています。お金やしがらみに縛られないで本当に国民の命を思って下さるなら 言論の自由が守られているテレビできちんと本当の事を放送して欲しいと思います。期待してます。
過去の事ではありません
先生がここでおっしゃったとおりの現実が起きてしまいました
東海地震ではなく東北地方太平洋沖地震で・・・・
6年前に先生が仰っている事が311でほとんど同じような形で現実になっているけれど
まだ、東海地震が起きていません
この時に政治家のみなさんが
先生の意見をきっちりと聞いて何かの行動を起こしていてくれたら
もしかして、福島原発事故はなくてすんだか、もっと小さくてすんだと思います。
今
これから起こりうる東海地震について
はやく対策を講じる必要性を改めて強く感じました
以下

ここにそのまま転記させていただきます
「福島県人差別」の原因を作っている人たち
福島県人の「差別」が進んでいます。
福島県人が避難してくるのをいやがったり、酷い例では福島県人の診療を拒否する病院すらあります。
言うまでもありませんが、福島県の人は他の都道府県の日本人とまったく同じで、クリーンです.
でも、これほどバカらしいことが「科学技術立国」の日本で起こるのは、それを仕掛けている人がいるからです.
・・・・・・・・・
1) 日本政府が「福島県人から放射線がでている」と言ったから
ある時、テレビを見ていましたら、福島原発の近くの人たちが「被ばくしているかどうか」ということで、
「体の外側から放射線の測定器をあてて」、「被ばくを測定する」という映像が何回か流れました。
そして、「体から放射線が出ていない人は、被ばくしていません」と言っていました。
これを見た素直は人なら、次のように受け取るでしょう.
「へえー! 被ばくしているかどうか外から判るの!? なら、その人から放射線がでているのね! 福島県の人は被ばくしているから、近づくとこっちが被ばくするのね!」
福島県人が「被ばくしていない」ということを宣伝するために、このようなトリックを日本政府がやったのですが、
それは「福島県人から放射線がでている」と言ったも同然であることに気がついていません.
それに対して私は、
「体の外から測っても、その人の被曝量は測ることができません。あれは「洋服についているチリ」を測っているだけです。
被ばくはDNAを観測しなければ判りません.」と言いましたが、
なにせ個人の力なので、多くの人は政府の言ったことを信用しています。
また、精神的にも打撃を受けている福島のお役所に悪いのですが、
もっと積極的にこのような非科学的な報道について是正を求めるべきです。
2) 日本政府が放射線と放射性物質の区別をごまかしたから
原発事故で大切なのは、「被ばくは「原発からの放射線」ではなく、
「放射性物質からの被ばく」である」ことを理解する事です.
これが間違っていると、誤解が生じるので、そのうちに「福島県の人は・・・」という事になります。
すべてが正しくないと差別が生まれます.
まず、距離の2乗に反比例する「放射線」が問題ではないので、「原発からの距離」で規制するのを止めることです.
それなのに、日本政府も福島県も「原発からの距離」を言っているので、
他県の人は「距離が近い福島県の人は危ない」と思ってしまうのです.
「距離」ではなく「風向き」ですから、それも福島県自体がハッキリしないと誤解は解けないと思います.
また、「放射性物質」からの被ばくですから、
福島県人は「放射性物質」ではないので、被ばくの原因にはならないと科学的に説明しなければなりません。
3) 福島県知事や川崎市長が原因を作る
福島県知事は「福島産の野菜は安全だ」と言いましたが、
「福島産の野菜」となると放射性物質が含まれているものがあることは間違いなく、
正しくは「福島産の野菜で放射性物質を含んでいないものもあるので、区別して欲しい」というのは科学的です.
福島産の野菜がすべてOKということではないので、
「放射性物質が含まれていない野菜だけを出荷します」と知事が言えば、
科学的に合理的なので、他県の人は納得します。
また、川崎市長が「福島の瓦礫を川崎に受け入れる」と表明しました。
「福島の瓦礫」でも「放射性物質がついているもの」と「いないもの」がありますので、
これも不信感を増大させました。
福島の方は東電の「被害者」ですが、
当然、郷土に対する強い愛情がありますから、
時として「福島は汚染されていない」というような発信があるのですが、
哀しいことに「福島の一部は汚染されている」のは確かです.
それを福島県の人が認めることも、これから子供達も含めて差別が起こらないもっとも肝心なことと思います.
つまり、「福島県人が差別される」というのは「非科学的なこと」で、
あってはいけないのですが、
もし「政府や福島県の人が非科学的なことを言う」と、どうしても非科学的な差別が生まれるでしょう.
福島県の人が、勇気を持って事実を見つめ、郷土を守る強い決意を持っていただければと希望します.
(平成23年4月15日 午後2時 いそいで執筆) 武田邦彦
原発 緊急情報(53) 海と魚
福島原発の事故レベルが7になり、多くの人がビックリされていますが、
3月中旬に起こった最初の2回の水素爆発で、1時間1万テラベクレルの放射性物質がでていましたので、
実は3月中旬の時期でレベルは7だったのです。
でも、その頃にはまだ政府は「健康に影響はない」などと言っていたので、
レベル7にしませんでした。民主主義の世の中なのに、政府は情報操作をしたのです。
まったく、国民不在の事故対応で、
その結果、浪江町をはじめとした近隣町村の人を中心として初期被曝をされたので、実に残念です.
また、国際的にも大きな不信感を買いました。
それに加えて、福島原発がこれまでのチェルノブイリと違うのは、
「海に直接、放射性物質が放出された」ということす。
これは日本の漁業への影響ばかりではなく、「海」は「世界につながっている」という点で、
さらに難しいことになっています。
・・・・・・・・
難しい事が起こりつつあります。
原子炉では、ウランから、ヨウ素、セシウム、ストロンチウム、バリウム、プルトニウムなどができるのですが、
最初には、飛びやすいヨウ素、セシウムがでます。
次に、ストロンチウム、プルトニウムなどやや飛びにくいものがでるのですが、
今回は原発から直接、海に流れたので、
海には「ヨウ素、セシウム、ストロンチウム、それにプルトニウム」が流れたと考えられます.
ところが、最初の段階で放射性物質の測定間違いがあり、
それを怒られたので、(むくれて?(理由不明ですが))今では、ヨウ素とセシウムしか報告されていません.
・・・・・・・・・ちょっと解説・・・・・・
原子炉の中では、ウラン235(235という数字が意味がある)が、約90と約140の2つの元素に「分裂」します。
これを「核分裂」と言います.
実に簡単で、単なる数字の足し算でわかります。
つまり、約90+約140=約230で、
それに少しの中性子(3ヶ)がでて、約90+約140+約3=約235 という訳です.
だから、ヨウ素131、ストロンチウム90、セシウム137など、「放射性物質」というと、
約90のものと、約140のものが目立ちます。
ウラン235が二つに分かれてできるものが、放射線を持っていなければ良いのですが、
残念ながら、それもまたすぐ分解して強い放射線を出すから、問題が起こります.
これが「放射性物質の汚染」の実態です。
・・・・・・・・・・・
ということで、海には、「ヨウ素、セシウム、ストロンチウム、プルトニウム」がでます。
チェルノブイリのように、まずは空中とか土に落ちて、それが徐々に海に移動するというのではなく、
福島原発では直接、海にでます。
今、魚からヨウ素とセシウムが検出されて、基準を超えていますが、
もしかするとストロンチウムやプルトニウムも基準を超えているかも知れません。
さらに、福島の海岸は沖の黒潮と海岸の間に「南下する沿岸流」があり、
少なくとも銚子までいきます。
そこで働いてきた漁業の方には大変、申し訳ないのですが、事実は次のように進むでしょう.
1) 海には、ヨウ素とセシウムの他に、ストロンチウム、プルトニウムも含んだ汚染水が流れた。
2) ストロンチウム、プルトニウムはまだ測定されていない。
3) 測定しているヨウ素、セシウムは基準値を上回っていた。
4) ごく一部の海や魚しか測定されていない。
5) だから、福島沖から茨城沖、千葉沖でとれる魚を食べることはできない。
6) 特に、海底に沈むセシウム、ストロンチウム、プルトニウムは魚ばかりではなく、貝、海藻にも取り込まれる.
7) 海外で日本製の魚を拒否しているのは、測定していないからで、理屈にあっている。
8) 放射性物質で被曝しないためには、「測っていないものは食べない」ということが大切だ。
9) 千葉から南の湘南まで海が汚染されるのは1ヶ月ぐらいかかると思うが、測っていないので、判らない。
10) 福島から湘南までの海での釣り、サーフィンを含めて「測定されるまで」は気をつけた方が良いだろう。
11) 現在は小魚、そのうち中型、さらに4ヶ月後から大型の魚に放射性物質が取り込まれる(大型の魚の放射能が増えるのは6ヶ月後).
12) ヨウ素が初期、セシウムも早くて肉に蓄積するが、ストロンチウムやプルトニウムは骨にたまるので、小魚のように「骨ごと食べる」ものはやめておいた方がよい。
13) 北海道、四国沖、九州、日本海の魚はまだ大丈夫.もしこれらの地域が汚染され始めたら、このブログで報告します。
・・・・・・・・・
測定値がなければ食べることができないのは、放射性物質の汚染の鉄則ですから、「風評」ではありません。
お魚を買うときには、「どこでとれたか?」を聞くのが、まず第一。
もし外国産、北海道、四国沖、九州、日本海の場合は測定値がなくても食べられます.
その他の産地のばあい、
「ヨウ素、セシウム、ストロンチウム、プロトニウムの測定値が表示されているか?」をチェックしてください。
まだ、測定されていないので、現在のところ、表示されたものはないはずです。
(平成23年4月13日 午前8時 執筆) 武田邦彦
東電の記者会見をLIVEで観ていると、いつも疑問に思っていました。
東電の記者会見はどのくらい信用できるのかな??って・・・
残りのyoutubeは続きを読むからどうぞ

現在の福島原発の状態について詳しく分かりやすく説明してくださっています
京大原子炉実験所 小出裕章氏インタビューの録画(3/31/11)
↑こちらが岩上氏のインタビューです。
今回の岩上氏のライブ内容、メモ的に書き出してみました。続きを読むからどうぞ↓続きを読む