「原発の事故は地域の未来の時間を丸ごと破壊する」

この記事は素直に嬉しい。ありがとう。


筆洗

東京新聞 2011年9月20日


福島第一原発の事故で、亡くなった人は一人もいないじゃないか-。
原発推進派には、こんな発言をする人もいる。

慣れない避難所生活の中、持病を悪化させて亡くなったお年寄りや、
将来を悲観して自らの命を絶った農家や酪農家の姿は見えないのだろうか

▼そんなことを考えている時、哲学者である内山節さんの近著『文明の災禍』を読んだ。
原発事故が奪ったのは住民の未来の時間であるという。
人間の営みが未来の時間を破壊した。日本では、おそらくはじめて」。

その思想の射程の深さに共感した

▼殺人は被害者の未来の時間を破壊する。
原発の事故は地域の未来の時間を丸ごと破壊する

未来の時間を破壊することが平気な社会、それは恐怖に満ちた社会である」という哲学者の問い掛けは重い

未来の時間を奪われた土地は「死の町」そのものである。

前経済産業相の発言も長期間、人が住むことができない福島の厳しい現実を直視する契機になれば、
意味があったのかもしれない

▼きのうも全国で脱原発を求める行動があった。
作家の大江健三郎さんらの呼び掛けで東京で開かれた集会には、過去最大の六万人が参加した。

うねるようなにぎやかな人の流れが、ゆっくりと繁華街を通りすぎる

先頭を歩いたのは、福島の人たちだった。
二度と私たちの未来を奪わないで。そんな心の叫びが聞こえてきた。

東京新聞社説に思う「今後の報道に期待」


「放射能を付ける」発言問題の時は
東京新聞も他紙と同じような記事を書いていたので
がっかりしたのは事実です
けれど、
このような社説を書いて下さったことに、これからも期待していきたいし、
正しい情報を国民のために発信していっていただきたいと思っています

メディアと政治を考える 自由な言葉あってこそ
東京新聞 2011年9月20日


政治家の発言をメディアが報じることで現実の政治が動く。そんな事例が相次いでいる。
分かりやすい結末を追い求める落とし穴にはまっていないか。

鉢呂吉雄前経済産業相が一連の「問題発言」の責任をとる形で大臣を辞任したのは、就任わずか九日目だった。

問題とされた発言は二つある。
まず九日の会見で福島第一原発周辺の地域を「人っ子一人いない。まさに死の町」と呼んだ件。
次いで、同日夕から翌朝にかけて一斉に報じられた「放射能をうつしてやる」という記者への発言だ。

◆しゃくし定規の息苦しさ

後者の放射能発言は
鉢呂氏が原発周辺の自治体視察から東京・赤坂の議員宿舎に帰ったとき、
宿舎のエントランスで記者団に囲まれた際に語った発言である。

鉢呂氏は記者との懇談を非公式なものと認識しており
「発言内容自体も正確には覚えていない」と釈明している。録音記録も残っていないようだ。

いずれの発言も大臣として不適切な発言として批判を浴びて、当初は説明を尽くす考えだったが、
放射能発言が報じられた十日夜になって結局、辞任を表明した。

たしかにテレビカメラも入った会見で「死の町」という表現は適切とは言えない。
ただ、絶対に許されないほど不穏当だったかと言えば、議論の余地は残る。

後に明らかになったことだが、
細川律夫前厚生労働相も五月の参院行政監視委員会で民主党議員の質問に答えて
「町全体が本当に死の町のような印象を受けました」と語っている。

本紙を含めて新聞も「ゴーストタウン」という表現を使ってきた。
「死の町」はだめだが「ゴーストタウン」ならいい。
そんなしゃくし定規な議論が広がるようになっては、なんとも息苦しい。

◆言葉狩りのメカニズム

放射能発言も気になる点がある。
発言があったのは八日夜だが、同夜も翌朝もメディアは一行も報じていない。
ところが、九日の「死の町」発言が明らかになった後の同日夕からテレビ、新聞が大きく報じ始めた。

そこには「批判スパイラル」とも呼ぶべきメディアの特性がある。
いったん批判の標的を見つけると、さらなる批判の材料を追い求め、
スパイラル(らせん)状の軌道に乗ったかのように一斉に標的を追い詰めていくのだ。

メディア各社はみな激しく競争している。一社が書けば、他社が後追いする。
そこには多少の疑問があっても一応、批判の輪に加わらなければ、そ
れ自体が意図的な報道回避と受け取られかねないという懸念も働いている。

発言があった日から一日遅れになった今回の放射能発言報道は、
そんなメディア全体の電子回路にスイッチが入ってしまったような展開だったのではないか。

どんなタイミングでどんな内容を報じるかは、メディアの裁量である。
たとえ非公式なオフレコ発言であったとしても「報じるに値するかどうか」の判断はメディア自身に任されるべきだ。
それは言論報道の自由と不可分である。

その点を指摘したうえで、多くのメディアが「批判スパイラル」一色に染まっていく状況を恐れる。
それは言論や価値判断の多様性という社会の根幹をむしばむ事態につながりかねないからだ。

それぞれのメディアが自由に判断した結果、
同じような報道のトーン、価値判断に陥っていくとすれば、なおさらである。
「批判スパイラル」が実は「同調の言葉狩り」になってしまう。それは多様性の尊重とは真逆の事態と言ってもいい。

批判スパイラルを加速させた背景には「問題はいずれ国会で大騒ぎになる」という判断がある。
そういう見通しを織り込んだ記事もあった。
メディアだけにとどまらない。鉢呂氏自身も辞任に際して、その点を考慮しただろう。

ともに「国会で問題になる」という見通しを前提にして、メディアは記事を書き、政治家は身の処し方を考える。
結果があっけない大臣辞任という幕切れだった。

問題発言で大臣が辞めたのは、
菅直人政権で二〇一〇年十一月に辞任した柳田稔元法相、
ことし七月に辞任した松本龍前復興相に続いて三人目だ。
輿石東幹事長は放置できないとみて、情報管理を徹底する方針を打ち出した。

◆不自由さが自殺行為に

問題発言がメディアで批判され、国会紛糾を恐れるあまり、大火事になる前に先手を打って大臣を辞める。
そんな展開が当たり前のようになってきた。

自戒を込めて書く。
メディアも政治家も少し冷静になろう。考える時間が必要だ。
言葉で仕事をしているメディアや政治家が、言葉に不自由になってしまうようでは自殺行為ではないか。



ーーーーーーーーーーーこのブログ内の関連記事ーーーー

報道の在り方を考える。鉢呂大臣インタビュー9/13

「死の町」と言ったのは鉢呂大臣が最初じゃなかった。

鉢呂元経産大臣インタビュー記事に「物申すフジテレビ」



東京新聞の記事をこれからも信じていきたいから
あえて載せます。鉢呂大臣に対してのその日の東京新聞の記事
”経産相「放射能うつす」 防災服すりつけ発言”続きを読む

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地球全体が揺れている(最近の海外の地震)

地震の死者数70人超 インド、救援活動難航
産経ニュース 2011.9.20 07:59

(写真をクリックすると他の関連写真を見ることが出来ます ↓)
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倒壊した建物の側に立つ住人=19日、ガントク(AP)

 インド北東部で18日起きた地震によるインド、ネパール、中国の3カ国での死者は20日未明までに、計70人を超えた。PTI通信が伝えた。被害が甚大なインドのシッキム州などでは道路が土砂で寸断されているため被災状況の全容把握が困難になっており、死者数はさらに増える可能性もある。悪天候で救援活動も難航している。

 報道を総合すると、これまでに確認された死者はインドで58人、ネパールで9人、中国で7人。インド国防省によると、シッキム州の州都ガントクから同州北部への道路が数カ所で寸断されている。同州の内務省当局者は19日、救援部隊が到達していない山間部などで、倒壊した家屋などの下敷きとなり、生き埋めになっている人々がいる可能性を指摘した。インド軍は兵士約5500人を動員。ヘリや輸送機で被災地へ食料を投下したほか、医師団を派遣。シッキム州内に2000人を収容できる避難所を設置した。(共同)



グアテマラでM5.8の地震 死者、行方不明者も

CNN 2011.09.20 Tue posted at: 10:32 JST

グアテマラ市(CNN) 
中米グアテマラの南部で19日、4度の地震が相次いで起き、当局者によると1人の死亡が確認された。

米地質調査所(USGS)によると、最大の揺れを観測したのは首都グアテマラ市の53キロ南東を震源とするM5.8の地震で、震源の深さは約40キロだった。この地震と前後して、首都近郊でM4.8以下の余震が相次ぎ、首都でも揺れを感じた。

この地震により、サンタ・ロサ地区で3人が死亡したとの情報もあるが、同国の災害対策当局によれば、死亡が確認されたのは1人のみだという。

コロン大統領も、地震により3人が行方不明との報告があるが、未確認だと語った。大統領報道官によれば、消防隊が出動してがれきの下敷きになった人々の救助に当たっているという。

国営AGN通信は、この地震で車両7台が埋まり、住宅数棟が損壊したと伝えている。



カナダのバンクーバー島沖でM6.4の地震、被害報告なし(ロイター)10日 - 9時2分
ニューデリー近郊でマグニチュード4.2の地震(インド新聞)9日 - 12時0分
米当局、バージニア州の原発を精査へ―地震の影響で(ウォール・ストリート・ジャーナル)8月25日 - 11時48分
ペルーでM7.0の地震、大きな被害の報告なし(ロイター)8月25日 - 6時33分
米東海岸でM5.9の地震、原子炉2基が運転停止(ロイター)写真ニュース8月24日 - 6時35分
新疆ウイグルでM5.8の地震…26人負傷、列車は緊急停止(サーチナ)8月12日 - 14時8分
白ニョン島でマグニチュード4.1の地震、被害なし(聯合ニュース)6月17日 - 21時42分

続きを読むに上記の各国の地震の記事を添付します

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たねまきJ「冷温停止宣言について、他」小出裕章氏(内容書き出し・参考あり)9/19

・「冷温停止宣言」について
・汚染水について
・野田総理の国連総会で予想される発言内容について
・今回の事故の原因は「津波の高さの読みが甘かったせい」か?
・それぞれの人が出来ることをしていけば原子力は無くなる

9月19日月曜日 
京都大学原子炉実験所小出裕章助教に聞く
Radio News「たねまきジャーナル」
MBSラジオ [MBS1179.com]



<参考>
【原発】「年内に“冷温停止”を達成」細野氏表明

(09/20 05:50 テレビ朝日)

IAEA=国際原子力機関の総会に出席した細野原発担当大臣は、福島第一原発の「冷温停止」について、予定を前倒しして年内の達成を目指すと明らかにしました。

細野豪志原発担当大臣:
「冷温停止状態を予定を早めて、年内をめどに達成すべく全力を挙げて取り組みます」
 
細野大臣は演説で、原子炉の「冷温停止」について、
来年1月中旬までとしていた当初の目標を前倒しして年内の達成を目指すと表明しました。
また、原発周辺の除染作業のため、来月中にIAEAの専門家を受け入れる方針を明らかにしました。
さらに細野大臣は、フランスのエネルギー担当相とも会談しました。
 
ベッソン仏エネルギー担当相:
「今朝(日本の)大臣は、原発の周辺地域の汚染除去について協力を求めた」
 
アレバ社を擁するフランスも協力を約束したということです。

ーーニュース内の大臣の演説書き出しーー

「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられている」という
いわゆる「冷温停止」状態を、予定を早めて
年内をめどに達成すべく全力を挙げて取り組みます。




福島原発事故の現状について 小出裕章先生(京都大学原子炉実験所)に聞く


汚染水の処理に関しては、3月の時点で小出先生は「大型タンカーに」とおっしゃっています。
その日から、ずーーっと、何回も、たねまきジャーナル、他でおっしゃっています。

下記は政治家と小出先生の討論会です

たねまきジャーナル2時間スペシャル。小出氏と3人の政治家の生討論No1(内容書き出し)


たねまきジャーナル2時間スペシャル。小出氏と3人の政治家の生討論No2(残り全部書き出しました)




原発の津波リスク評価、手順書原案を作成 原子力学会
朝日新聞  2011年9月18日22時15分

原発が津波に襲われたとき、
炉心損傷などの重大事故が起きる確率を数値で表すリスク評価の初めての手順書案を、
日本原子力学会がまとめた。
これまで地震に対するリスク評価の手法はあったが、
東京電力福島第一原発の事故を受けて、津波でも作ることにした。
国や電力会社には、この手順に基づいて評価を実施し、実際の安全対策に役立ててもらいたいという。

原発の津波対策はこれまで、2002年の土木学会の基準に基づき、
電力会社が原発ごとに最大の津波の高さを決めて実施してきた。
だが、今回の事故では、
それを大幅に上回る津波が襲来、非常用発電機が水没するなどして原子炉が冷却できなくなり、
大量の放射性物質が飛散した。事故を受け、原子力学会標準委員会が5月、リスク評価の手順書作りに着手した。

原案では、
原発周辺で起きた過去の地震や活断層の規模などをもとに、地震の発生頻度と津波の高さを想定。
海水をかぶったり、漂流物が衝突したりして建屋が損傷したり機器や配管が故障したりする確率を、
津波の高さごとに割り出し、個々の故障や損傷が積み重なって炉心損傷などの重大事故に至るシナリオと、
その頻度を算出する手順を定めた。

どのような補強や設計変更などをすれば、
重大事故の確率を効果的に下げられるかを分析し、実際の安全対策にいかすのがねらいだ。




続きを読むに番組の内容書き出しました

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