県内の学校給食、「県産食材」震災前の半分
福島民友ニュース 2013年2月25日
県内学校給食の本年度の県産食材活用率は18.3%で、
東日本大震災前のほぼ半分にまで落ち込んでいることが24日、県教委の調査で分かった。
食材の流通段階や給食提供時の放射性物質検査体制ができた一方、
東京電力福島第1原発事故に伴う放射性物質への根強い不安が色濃く反映された。
この状況を踏まえ、県教委と県は新年度、
給食に県産食材を取り入れる市町村への支援、保護者への理解を促す取り組みを始める。
県教委は、給食を調理している小、中学校、共同調理場などを対象に
前期(6月)と後期(11月)の2回、給食で使っている県産食材の使用率を調査、平均値をまとめた。
県産食材使用率は毎年度調査しており、
2010(平成22)年度は36.1%、近年はおおむね35%前後で推移して
全国的にも比較的高い水準だった。
昨年度は震災の影響で中止したが、この2年間での落ち込みは著しい。
福島民友
県内の学校給食/検査を尽くし県産品活用を(2月27日付)
県内の学校給食の2012(平成24)年度の県産食材活用率は18.3%で、
東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の前のほぼ半分まで落ち込んでいることが
県教委の調査で分かった。
震災前は、地元の食材を地元で消費する「地産地消」が学校教育にも取り入れられ、
子どもたちの理解も深まり軌道に乗っていただけに、活用率の低下は残念でならない。
原発事故による放射性物質の影響が背景にあるのは明白だ。
不安が払拭(ふっしょく)できない中で、県産品の活用率を上げるのは簡単ではないだろう。
ただ、生産者は風評被害とも闘いながら必死で頑張っている。
しっかりと食材の検査を尽くし、保護者にも説明しながら県産食材の活用を図ってほしい。
県教委の調査によると、
10年度の県産食材活用率は36.1%で、近年はおおむね35%前後で推移し、
全国的にも比較的高い水準だった。
本年度の調査結果を食材ごとに見ると、
全袋検査が行われているコメなど穀類は49・5%で最高だ。
何より検査が重要であることを証明している。
県教委は、給食を調理している小中学校、共同調理場などを対象に
前期(6月)と後期(11月)の2回、県産食材の活用率を調査している。
震災後の2年間で半分に落ち込んだものの、
本年度の後期の活用率は20・1%まで回復し、前期を3・5ポイント上回った。
給食を提供する各市町村などによる放射性物質の検査体制を整える取り組みが数字に表れているのだろう。
県は新年度、県産食材を給食に使う市町村に食材購入費を補助する。
食材のルーツについての周知も図るという。
子どもたちに、自分たちが食べる給食がどこで取れたものかを教え、
食を支えている人たちに感謝する気持ちを育みながら「地産地消」の推進に努めてほしい。
一方、県教委は授業参観などで保護者に県産食材を使った給食メニューを紹介したり、
食材の放射性物質の検査体制を見てもらう事業を始める。
安心して子どもに学校給食を食べさせることができるためには、不可欠な取り組みといえるだろう。
県教委によると、
各市町村などが行っている学校給食の安全性の検査は、測定値を極めて厳しい基準にしているという。
ならば苦境を逆手に取り、一番安心して食べることができると胸を張れる給食づくりを目指してほしい。
長期間を覚悟せざるを得ない復興に向けては、将来を担う子どもたちの力が必要だ。
子どもの健康を心配して県外で避難生活をしている県民も多い。
正確な情報を発信し、特に学校教育の現場では、安全で安心して
学びと食、遊びを楽しめる環境づくりに一層力を入れてもらいたい。
ーーーー
この記事を読んでいて、
御用学者や官僚がもっともらしく話しているけど、なにを言っているのか理解できない。
そんな時に感じる感覚と同じ思いがした。
理由付けとして、正しい事をキチンと語っているのだ。
「放射能の影響は長引く」「子どもたちが大事」と。
けれど結論がとんでもない方向へと平然と進む。
最近このような言い回しが多すぎて、頭が変になりそうになる。
食材の測定は最低限もちろん必要であるが、
「“厳しい基準”で測っているから安心だ」というのは間違っている。
基準を決めるならば小中学校の給食ならば「ゼロ」(検出限界値1ベクレル)が当然である。
「地産地消」は原発が爆発して放射能で大地を汚すまでは、もちろんとても素晴らしい贅沢なことだった。
地元でとれたものには鮮度と栄養がたっぷりと入っていた。
けれど、人の寿命よりも長い期間消すことが出来ない放射性物質が大地を汚しているのだから、
汚れた大地で出来たものは「地産地消」してはいけない。
そのように、「変わってしまったのだ」という事実をきちんと認めるべきである。
そして私が何よりも今回の事で憤慨しているのは
「福島県は福島県産食材を給食に使う市町村に食材購入費を補助する」
ここでも原発立地と同じように、がれきの全国拡散と同じように、「金」が市町村にばら撒かれる!!!
「金」で地元の食材を購入させ、子どもたちに給食で食べさせる。
おかしいと思いませんか?
本当に汚染されていて安全な食材ならば「金」など貰わなくてもこちらから買いに行きますよね。
アブナイ食材だから県は「金」で購入させる。と言っているのです。
安全じゃないから「金」を出すのです。
そうでしょ(。◔‸◔。)??じゃなきゃ「金」出さないよね。
福島県のやり方はあまりにひどすぎます。
ー「地産地消」の推進に努めてほしい。ーと新聞に書く
この記者は悪魔か(╬◣д◢)!
新聞記者は何故このような記事を書くのでしょうか?
もしも私が記者ならば、県のこの報告を聞いたら下記のように書きます。
県内の学校給食 「県産食材」震災後も使用
さらに新年度、県産食材使用市町村に食材購入費を補助
県内学校給食の本年度の県産食材活用率は18.3%で、
事故後もなお県産の食材を活用していた事が24日、県教委の調査で分かった。
しかも、主食のコメなど穀類は49・5%も活用されている。
さらに、県教委と県は新年度から
給食に県産食材を取り入れる市町村への支援、保護者への理解を即す取り組みを始めると公表。
来年度から地産地消のために福島県が市町村に食材購入費を補助することとなった。
県は厳しい基準で放射性物質の食品検査をしていると言っているが、
国の現在の基準は1kg当たり年間100ベクレルで、これは事故前の放射性廃棄物の値だ。
それよりも厳しい基準で検査していると言ってもそれは決してゼロではない。
外部被ばくを日本中で一番多く受けている子どもたちの内部被ばくを防ぐという意味からも
学校給食としてどこのものがふさわしいのか、特に学校教育の現場では、
安全で安心して学びと食、遊びを楽しめる環境づくりに一層力を入れてもらいたい。
県産食材は厳しく測定したうえでベクレル数を表示し広く国民に納得したうえで食していただけばよい。
給食として強制的に子どもたちに食べさせるものではない。
福島民友ニュース 2013年2月25日
県内学校給食の本年度の県産食材活用率は18.3%で、
東日本大震災前のほぼ半分にまで落ち込んでいることが24日、県教委の調査で分かった。
食材の流通段階や給食提供時の放射性物質検査体制ができた一方、
東京電力福島第1原発事故に伴う放射性物質への根強い不安が色濃く反映された。
この状況を踏まえ、県教委と県は新年度、
給食に県産食材を取り入れる市町村への支援、保護者への理解を促す取り組みを始める。
県教委は、給食を調理している小、中学校、共同調理場などを対象に
前期(6月)と後期(11月)の2回、給食で使っている県産食材の使用率を調査、平均値をまとめた。
県産食材使用率は毎年度調査しており、
2010(平成22)年度は36.1%、近年はおおむね35%前後で推移して
全国的にも比較的高い水準だった。
昨年度は震災の影響で中止したが、この2年間での落ち込みは著しい。
福島民友
県内の学校給食/検査を尽くし県産品活用を(2月27日付)
県内の学校給食の2012(平成24)年度の県産食材活用率は18.3%で、
東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の前のほぼ半分まで落ち込んでいることが
県教委の調査で分かった。
震災前は、地元の食材を地元で消費する「地産地消」が学校教育にも取り入れられ、
子どもたちの理解も深まり軌道に乗っていただけに、活用率の低下は残念でならない。
原発事故による放射性物質の影響が背景にあるのは明白だ。
不安が払拭(ふっしょく)できない中で、県産品の活用率を上げるのは簡単ではないだろう。
ただ、生産者は風評被害とも闘いながら必死で頑張っている。
しっかりと食材の検査を尽くし、保護者にも説明しながら県産食材の活用を図ってほしい。
県教委の調査によると、
10年度の県産食材活用率は36.1%で、近年はおおむね35%前後で推移し、
全国的にも比較的高い水準だった。
本年度の調査結果を食材ごとに見ると、
全袋検査が行われているコメなど穀類は49・5%で最高だ。
何より検査が重要であることを証明している。
県教委は、給食を調理している小中学校、共同調理場などを対象に
前期(6月)と後期(11月)の2回、県産食材の活用率を調査している。
震災後の2年間で半分に落ち込んだものの、
本年度の後期の活用率は20・1%まで回復し、前期を3・5ポイント上回った。
給食を提供する各市町村などによる放射性物質の検査体制を整える取り組みが数字に表れているのだろう。
県は新年度、県産食材を給食に使う市町村に食材購入費を補助する。
食材のルーツについての周知も図るという。
子どもたちに、自分たちが食べる給食がどこで取れたものかを教え、
食を支えている人たちに感謝する気持ちを育みながら「地産地消」の推進に努めてほしい。
一方、県教委は授業参観などで保護者に県産食材を使った給食メニューを紹介したり、
食材の放射性物質の検査体制を見てもらう事業を始める。
安心して子どもに学校給食を食べさせることができるためには、不可欠な取り組みといえるだろう。
県教委によると、
各市町村などが行っている学校給食の安全性の検査は、測定値を極めて厳しい基準にしているという。
ならば苦境を逆手に取り、一番安心して食べることができると胸を張れる給食づくりを目指してほしい。
長期間を覚悟せざるを得ない復興に向けては、将来を担う子どもたちの力が必要だ。
子どもの健康を心配して県外で避難生活をしている県民も多い。
正確な情報を発信し、特に学校教育の現場では、安全で安心して
学びと食、遊びを楽しめる環境づくりに一層力を入れてもらいたい。
ーーーー
この記事を読んでいて、
御用学者や官僚がもっともらしく話しているけど、なにを言っているのか理解できない。
そんな時に感じる感覚と同じ思いがした。
理由付けとして、正しい事をキチンと語っているのだ。
「放射能の影響は長引く」「子どもたちが大事」と。
けれど結論がとんでもない方向へと平然と進む。
最近このような言い回しが多すぎて、頭が変になりそうになる。
食材の測定は最低限もちろん必要であるが、
「“厳しい基準”で測っているから安心だ」というのは間違っている。
基準を決めるならば小中学校の給食ならば「ゼロ」(検出限界値1ベクレル)が当然である。
「地産地消」は原発が爆発して放射能で大地を汚すまでは、もちろんとても素晴らしい贅沢なことだった。
地元でとれたものには鮮度と栄養がたっぷりと入っていた。
けれど、人の寿命よりも長い期間消すことが出来ない放射性物質が大地を汚しているのだから、
汚れた大地で出来たものは「地産地消」してはいけない。
そのように、「変わってしまったのだ」という事実をきちんと認めるべきである。
そして私が何よりも今回の事で憤慨しているのは
「福島県は福島県産食材を給食に使う市町村に食材購入費を補助する」
ここでも原発立地と同じように、がれきの全国拡散と同じように、「金」が市町村にばら撒かれる!!!
「金」で地元の食材を購入させ、子どもたちに給食で食べさせる。
おかしいと思いませんか?
本当に汚染されていて安全な食材ならば「金」など貰わなくてもこちらから買いに行きますよね。
アブナイ食材だから県は「金」で購入させる。と言っているのです。
安全じゃないから「金」を出すのです。
そうでしょ(。◔‸◔。)??じゃなきゃ「金」出さないよね。
福島県のやり方はあまりにひどすぎます。
ー「地産地消」の推進に努めてほしい。ーと新聞に書く
この記者は悪魔か(╬◣д◢)!
新聞記者は何故このような記事を書くのでしょうか?
もしも私が記者ならば、県のこの報告を聞いたら下記のように書きます。
県内の学校給食 「県産食材」震災後も使用
さらに新年度、県産食材使用市町村に食材購入費を補助
県内学校給食の本年度の県産食材活用率は18.3%で、
事故後もなお県産の食材を活用していた事が24日、県教委の調査で分かった。
しかも、主食のコメなど穀類は49・5%も活用されている。
さらに、県教委と県は新年度から
給食に県産食材を取り入れる市町村への支援、保護者への理解を即す取り組みを始めると公表。
来年度から地産地消のために福島県が市町村に食材購入費を補助することとなった。
県は厳しい基準で放射性物質の食品検査をしていると言っているが、
国の現在の基準は1kg当たり年間100ベクレルで、これは事故前の放射性廃棄物の値だ。
それよりも厳しい基準で検査していると言ってもそれは決してゼロではない。
外部被ばくを日本中で一番多く受けている子どもたちの内部被ばくを防ぐという意味からも
学校給食としてどこのものがふさわしいのか、特に学校教育の現場では、
安全で安心して学びと食、遊びを楽しめる環境づくりに一層力を入れてもらいたい。
県産食材は厳しく測定したうえでベクレル数を表示し広く国民に納得したうえで食していただけばよい。
給食として強制的に子どもたちに食べさせるものではない。
02.27
Wed
2013年2月24日 月城原発で冷却水漏れ

韓国原発で冷却水漏れ 「作業員が軽微な被ばく」
産経ニュース 2013.2.26 22:52
聯合ニュースによると、韓国の原発運営会社、韓国水力原子力(韓水原)は26日、
韓国南東部の慶州にある月城原発4号機で、24日に蒸気発生器から冷却水が漏れ、
現場にいた作業員が軽微な被ばくをしたと明らかにした。
韓水原は、被ばく量は一般の人の許容量を下回る微量で、
冷却水は建物の外には出ておらず、全量回収したと説明しているという。
4号機は当時点検中で、周囲には11人の作業員がおり、事故を知って現場から退避したという。
被ばくが確認された作業員の数は報じられていない。
同ニュースによると、作業員が蒸気発生器内の圧力を確認せず作業を進めたことが原因で
約143リットルの冷却水が漏れたという。(共同)
ーーー
たとえばこんなこともありました↓
韓国原発同じ日に2カ所の原発で2基トラブル停止!
2012年10月の報道


韓国原発で冷却水漏れ 「作業員が軽微な被ばく」
産経ニュース 2013.2.26 22:52
聯合ニュースによると、韓国の原発運営会社、韓国水力原子力(韓水原)は26日、
韓国南東部の慶州にある月城原発4号機で、24日に蒸気発生器から冷却水が漏れ、
現場にいた作業員が軽微な被ばくをしたと明らかにした。
韓水原は、被ばく量は一般の人の許容量を下回る微量で、
冷却水は建物の外には出ておらず、全量回収したと説明しているという。
4号機は当時点検中で、周囲には11人の作業員がおり、事故を知って現場から退避したという。
被ばくが確認された作業員の数は報じられていない。
同ニュースによると、作業員が蒸気発生器内の圧力を確認せず作業を進めたことが原因で
約143リットルの冷却水が漏れたという。(共同)
ーーー
たとえばこんなこともありました↓
韓国原発同じ日に2カ所の原発で2基トラブル停止!
2012年10月の報道
ラジオフォーラム
放送開始日 2013年2月23日(土)~
ゲスト 山本太郎さん
パーソナリティ 今西憲之さん より一部
今西:僕もね、それで言うと福島第一原発の中に入って、何回も取材してきたんですけどね。
山本:
そっちの方がちょっと、とんでもない話じゃないですか。
僕のは声をあげるだけですけど、今西さんはそんな所に入ってきているんですか。
今西:
何でそこへ行こうと思ったか?って言うと、
やっぱりそれはね、今この目で見ておいて、誰かが取材しないと一生後悔すると思ったんです。
東京電力から、「いや、あんたらマスコミね、ごちゃごちゃ言いますよ」と。
「けどあんたら現場を知らないじゃないですか」
「見たこともないじゃないですか、なに偉そうに言ってるんですか」って言われたら僕ら負けですよ。
マスコミっていうのはやっぱり現場で見て、感じて、
それを報道していく、伝えていくのが一番大事な事なんです。
山本:怖くなかったですか?
今西:
いや、それはね最初はゴツイ怖いと思ったですよ、カッコ悪い話ですけどね。
あれだけ放射能が山のようにあるでしょ、
なんか行ったらね、緑とか黄色とか色ついてんのとちゃうかいなと思っとったんですわ。
何にもあらへん。
全然わからん。
それでやっぱり、あれだけ壁が分厚い、大きな原子炉建屋とかがね、
もうボロボロになってるわけですよね。
いやもうね、これは原発っていうのは、これはもう「とんでもないもんやな」と、本当に実感しましたね。
これはもう、動かしたらあかん。こんな危ないものは。
もうあの原発の周辺、警戒区域20kmぐらいのところは、
もう日本の領土や無くなっているんですもん。
山本:そうですよね、
今西:
やっぱりね、そういうところをね、山本さんも声を大にして訴えてはる。
ギャラもめちゃめちゃ減って、もう食べるのが大変やのに、やってはる。
俺ね、これなかなか偉いと思いますわ、ホンマに。
山本:
今ね、生きられているだけでも素晴らしい話ですよ。
で、なんかこう、好きな事が言えるっていうのは、こんなに素晴らしい事はないですよね。
今西さんもご覧になった、
収束作業員の方々、命削ってやってくれているのに、今世の中が向かっているのは「原発推進」
今西:そうですね
山本:
ね、ほんとに安倍さんにも聞きたいですよ。
その収束作業員の方々に「原発推進します」って目を見て言えるのか?って。
おかしな話ですよ。
今西:
僕ね、もし原発推進にお金をかけるんだったら、収束にお金をかけて、
それを、もう何十年もかかるわけですから、きちんとした産業にして、
それでもって福島第一原発なり第二原発のね、将来を模索していく。
たとえばさっきのがれきの話、
ああいうがれきが放射能まみれであるのならば、やっぱり、これはもう福島の人には申し訳ないけれども、
あの土地が二度と使えないというのであればね、もうそこに集積させるとかね。
もっとこういろんなアイディアが出てきていいと思うんですが、
やっぱり「焼却ありき」とかね、「原発再稼動ありき」とかね、
なんか誰か特定の人の商売繁盛?
山本:間違いなく1%の人のための繁盛ですよね、
今西:うん、にすんでいるように思えて、ならへんかなと。
山本:
本当ですよ。
だってもう、…なんて言うんですか、避難区域の20km、30kmというところの人達に対して、
「10年後には帰れる」だとか、「20年後には帰れるかもしれない」みたいな、
思わせぶりな態度をしていて、結局いつ帰れるのか?
結局、多分、おそらく帰れないんですよ。
今西:そうですね、その可能性が僕も大きいと思います、はい。
山本:
チェルノブイリに2011年の冬に行ったんですけれど、
警戒区域というのはチェルノブイリにもあって、30km圏内。
もちろん同心円状じゃないんですよね。
円なんかで囲えないという、その汚染というのは。
今西:そうですね。
山本:
いびつな形をした、蝶々の形なんですけれど、
「ここに人が戻れるのはどのくらい?」って、ずっと役人が付たんですけれど聞いたら、
「2万4000年後だ」って言ってましたよ。
それが現実なんですよ。
今西:2万4000年後!ホンマに地球はあるんかね?
山本:だから、それぐらいの事態だっていう事ですよね。
今西:うん~、なるほどね。
「世界中にある焼却炉の3分の2が日本に…だから燃やしたくってしょうがない」
山本太郎さん2/23ラジオフォーラム(文字起こし)
選挙開票生放送出演秘話・3分に賭ける「子どもを避難させて下さい!」
2/23ラジオフォーラム山本太郎さん(文字起こし)
「東京電力の情報公開・最終処分場候補地・現在の汚染地図」
ラジオフォーラム小出裕章ジャーナル2/23ゲスト山本太郎(文字起こし)
放送開始日 2013年2月23日(土)~
ゲスト 山本太郎さん
パーソナリティ 今西憲之さん より一部
今西:僕もね、それで言うと福島第一原発の中に入って、何回も取材してきたんですけどね。
山本:
そっちの方がちょっと、とんでもない話じゃないですか。
僕のは声をあげるだけですけど、今西さんはそんな所に入ってきているんですか。
今西:
何でそこへ行こうと思ったか?って言うと、
やっぱりそれはね、今この目で見ておいて、誰かが取材しないと一生後悔すると思ったんです。
東京電力から、「いや、あんたらマスコミね、ごちゃごちゃ言いますよ」と。
「けどあんたら現場を知らないじゃないですか」
「見たこともないじゃないですか、なに偉そうに言ってるんですか」って言われたら僕ら負けですよ。
マスコミっていうのはやっぱり現場で見て、感じて、
それを報道していく、伝えていくのが一番大事な事なんです。
山本:怖くなかったですか?
今西:
いや、それはね最初はゴツイ怖いと思ったですよ、カッコ悪い話ですけどね。
あれだけ放射能が山のようにあるでしょ、
なんか行ったらね、緑とか黄色とか色ついてんのとちゃうかいなと思っとったんですわ。
何にもあらへん。
全然わからん。
それでやっぱり、あれだけ壁が分厚い、大きな原子炉建屋とかがね、
もうボロボロになってるわけですよね。
いやもうね、これは原発っていうのは、これはもう「とんでもないもんやな」と、本当に実感しましたね。
これはもう、動かしたらあかん。こんな危ないものは。
もうあの原発の周辺、警戒区域20kmぐらいのところは、
もう日本の領土や無くなっているんですもん。
山本:そうですよね、
今西:
やっぱりね、そういうところをね、山本さんも声を大にして訴えてはる。
ギャラもめちゃめちゃ減って、もう食べるのが大変やのに、やってはる。
俺ね、これなかなか偉いと思いますわ、ホンマに。
山本:
今ね、生きられているだけでも素晴らしい話ですよ。
で、なんかこう、好きな事が言えるっていうのは、こんなに素晴らしい事はないですよね。
今西さんもご覧になった、
収束作業員の方々、命削ってやってくれているのに、今世の中が向かっているのは「原発推進」
今西:そうですね
山本:
ね、ほんとに安倍さんにも聞きたいですよ。
その収束作業員の方々に「原発推進します」って目を見て言えるのか?って。
おかしな話ですよ。
今西:
僕ね、もし原発推進にお金をかけるんだったら、収束にお金をかけて、
それを、もう何十年もかかるわけですから、きちんとした産業にして、
それでもって福島第一原発なり第二原発のね、将来を模索していく。
たとえばさっきのがれきの話、
ああいうがれきが放射能まみれであるのならば、やっぱり、これはもう福島の人には申し訳ないけれども、
あの土地が二度と使えないというのであればね、もうそこに集積させるとかね。
もっとこういろんなアイディアが出てきていいと思うんですが、
やっぱり「焼却ありき」とかね、「原発再稼動ありき」とかね、
なんか誰か特定の人の商売繁盛?
山本:間違いなく1%の人のための繁盛ですよね、
今西:うん、にすんでいるように思えて、ならへんかなと。
山本:
本当ですよ。
だってもう、…なんて言うんですか、避難区域の20km、30kmというところの人達に対して、
「10年後には帰れる」だとか、「20年後には帰れるかもしれない」みたいな、
思わせぶりな態度をしていて、結局いつ帰れるのか?
結局、多分、おそらく帰れないんですよ。
今西:そうですね、その可能性が僕も大きいと思います、はい。
山本:
チェルノブイリに2011年の冬に行ったんですけれど、
警戒区域というのはチェルノブイリにもあって、30km圏内。
もちろん同心円状じゃないんですよね。
円なんかで囲えないという、その汚染というのは。
今西:そうですね。
山本:
いびつな形をした、蝶々の形なんですけれど、
「ここに人が戻れるのはどのくらい?」って、ずっと役人が付たんですけれど聞いたら、
「2万4000年後だ」って言ってましたよ。
それが現実なんですよ。
今西:2万4000年後!ホンマに地球はあるんかね?
山本:だから、それぐらいの事態だっていう事ですよね。
今西:うん~、なるほどね。
「世界中にある焼却炉の3分の2が日本に…だから燃やしたくってしょうがない」
山本太郎さん2/23ラジオフォーラム(文字起こし)
選挙開票生放送出演秘話・3分に賭ける「子どもを避難させて下さい!」
2/23ラジオフォーラム山本太郎さん(文字起こし)
「東京電力の情報公開・最終処分場候補地・現在の汚染地図」
ラジオフォーラム小出裕章ジャーナル2/23ゲスト山本太郎(文字起こし)
<なぜ燃やすの?環境省>
8000ベクレルを超える指定廃棄物を燃やす焼却施設建設着工・中断“鮫川村”
&森林除染木材でバイオマス発電“塙町”326政府交渉ネット2/12(文字起こし)
8000ベクレル以上の指定廃棄物を焼却炉で燃やすという、
森林の除染で切った木々を燃やして発電するという、
がれきも広域処理で燃やす。
環境省は環境を良くするための省庁かと思っていたけれど、
どうやらそうではないらしい。
日本に人が住めなくなるように環境を悪化させるのが環境省のようだ。
何でそんなに燃やす事が好きなのか?
その答えを山本太郎さんが話してくださいました。
ーーーー
ラジオフォーラム
放送開始日 2013年2月23日(土)~
ゲスト 山本太郎さん
パーソナリティ 今西憲之さん
<一部抜き出し>
今西:
やはりですね、今大阪で一つ大きな問題になっているというのがですね、
大阪市でのがれき焼却。
山本:そうなんですよね。
今西:
山本さんも、いろいろと活動に参加されておられたという事なんですが、
その辺をちょっとご紹介いただけますでしょうか?
山本:
2月1日から本焼却が始まったんですかね、
去年の11月後半ぐらいに試験焼却をやって、
「ま、大丈夫だ」という。
何が大丈夫なのか?よく分からないんですけれど。
今西:
そうですね、
がれきというのは要するに3・11東日本大震災で起こった、
地震津波で溢れかえっているがれきを大阪に持ってきて、焼却をしようという、そういう事ですよね?
山本:
そうですね。
ま、要は「復興が進まないじゃないか」と環境省がずーーっとキャンペーンをはってたんですよね。
除染と、この震災がれき処理、広域処理ですね。
「現地以外で処理しますと」というこの広域処理の宣伝費として、40億近くをメディアにばら撒いて、
これをみんなに手伝ってもらわないと、
「がれきの処理を手伝ってもらわないと私たち復興が立ち行かないんです」というような
空気を作っていかれたという事なんですよ。
今西:なるほどねぇ。
山本:
実際現地に行ってみると、海側から次の大きな国道ぐらいまでは
全部、もう用地買収の予定が入っているんですよね。
だから「元の住環境というのは作らないよ」と。
そりゃそうですよね。
だって、必ず大きな地震がそこであった時には津波の危険性があるわけだから、
高台移転というのを前提にしないと、人の命は守れませんものね。
今西:はい。
山本:
だから、そのような計画があるにもかかわらず、
そういうところ、広い所にがれきをずっと積んでいたという状態ですよね。
今西:
なるほど、それで大阪市で焼却しているがれきというのは、
これはどこから届いているがれきなんでしょうか?基本的に。
山本:宮古市だったと思いますね。
今西:あー、なるほどなるほど、岩手県の方ですね、そうすると。
山本:
この震災遺物。
もちろんね、ただのがれきじゃないですよね、思い出のものがいっぱい詰まっている震災遺物。
一般的にがれきと呼ばれるものですけど、
「これを大阪も受け入れるんだぞ」と。
でも、市民側は、結構この情報を知っている人達は「NO」だったんですよ、「受けいらたらまずい」と。
今西:その理由は?
山本:
要は焼却した時にいろんな害が出てくるんじゃないか?
そのがれきというものは野ざらしにされていた訳ですよね。1年近くも。
ということは、そこに放射性物質が降下していない訳はないだろう。
もちろんその放射性物質というのはね、国が出しているセシウムとかそれだけじゃなくて、
もう何10種類もあるんですよね。
セシウム以外にも沢山の核種が混ざっていると。
それだけじゃなくてアスベストだったり、ヒ素だったり、6価クロムだったり、
とにかくいろんな化学物質とか重金属。
その上にハエがたかっていたりしたんで、農薬まで散布してるんですよ。
「農薬が混じったものを焼却する」っていう事自体がもうあり得ないんですよね。
その沢山の物質を一般の焼却炉で燃やした時の、その後ってどうなるんだよ?って。
結局大阪市は放射性物質に対しては「大丈夫だ」と。
どんな測り方か分からないですよ、多分いい加減な測り方なんですね。
今西:ああ、そうなんですか
山本:
それだけじゃなくて、化学物質だったり重金属だったりとか、もちろんアスベストもですけれど、
測定してないんですよね、どれぐらいのものが混ざっているのか?ということも。
今西:あっ!測定してまへんの?
山本:
ムチャクチャ簡単な方法で、とにかく持ってきて「燃やせ燃やせ」という話なんですよ。
それが燃やされた時には、そのフィルターで防げるのか?と。
今西:うーん、なるほど。
山本:
焼却場ですからね。
そこにフィルターを付ければそこで捕れますと。
環境省はバグフィルターというものを付ければね、「99.9%それで防げるんだよ」と。
「放射性物質も」という事を言ってたんですけれども、
市民団体がいろいろと調べていくと、
そのバグフィルターの製造元に行くと、
「放射性物質には対応していません」とか、そういうような回答だった訳ですよ。
今西:
ほんじゃ放射性物質があったら取れへんや、
そのまま空気中に流れてしまう、散布されてしまうという事ですね?
山本:そうです。
より細かなガス状となって、それが皆様の肺だったりとか、
いろんなところにお届けされる可能性があります、と。
今西:
それで、あのー、ぼく 山本さんから教えていただいて、
一時焼却に反対される方ですね、いろいろ活動されておられて、
確か11人ですか、逮捕された方がいらっしゃいましたよね?
何となくその理由が今分かったような気がしました。
山本:
ひどい話ですよ。
要はどうして、東北、岩手県なんて北海道の次に大きな大地なのに、
そこからどうしてわざわざ関西まで運んでくるのか?
この輸送費だけでも現地に落ちるようにすればいいじゃないか、っていう話で、
今西:そうですね、はい。
山本:
ま、基本的に焼却処分というのは絶対に、
日本中のどこでも、世界中のどこでも多分しちゃいけないんですよ、これ。
だから焼却以外の道を探さなきゃいけないと思うんですね。
けど、世界中にある焼却炉の3分の2が日本にあるんですって。
だから燃やしたくってしょうがないという…
今西:
あぁぁ・・なるほど。
先ず「焼却ありき」なんですね。前提が。
山本:
そうなんですよ。
なんかそんな不健全な力関係というか、多分いろんなしがらみだったりとか、
お金のやりとりみたいなもので、諦めたくない人が沢山いるんですよね。
今西:なるほどねぇ~
山本:
だからこそ、がれき処理、「焼却反対です」っていう人たちを、
市民を次々に逮捕していくと。
去年の9月ぐらいから逮捕されてて、11人ですか。
いまだに6人ぐらい仮釈放もされていないんです。
今西:まだ釈放されていないんですか?
山本:拘留されたままです。
今西:はぁ~・・・・
山本:
その逮捕された理由なんて言いがかりみたいなもんです。
後から理由付けるみたいな。
後付け。
ただ「そこに立ってたから」とか、とにかく目立った人、リーダーっぽい人とかっていうのが
どんどん逮捕されていくんですよね。
今西:
そうですよね、「駅の構内歩いた」とかね。
そうですよねー、なるほどね、それで、そういうのもあって、やはり去年の12月、衆議院選挙に出て
「何とか止めたい」というふうに思ったんですね、山本さんは。
山本:
そうですね~(*´σー`)エヘヘ
上手い事持って行きましたね、今。
でも、この不条理っていうかね、今やっている無茶苦茶っていうのは
国がやっているむ無茶苦茶だったり、大阪がやっている無茶苦茶だったりっていうのは、
このがれきの焼却だけじゃないですよね。
もちろん地震の活動期。
活断層が通っている原発を電気が足りているのに動かそうとしているという子読も狂っていますけど、
それだけじゃなくてやっぱり、一般食品の安全基準ですか、
事故があって、ちょっと危機、「放射性物質が飛び散ったから安全基準を改めますよ」ということで、
1kgあたり100ベクレルという数字を与えられたんですよね。
今西:そうですよね、もともとね、
山本:
1kg当たり100ベクレルってどんな数値なんだ?っていう話なんですけど、
事故前は放射性廃棄物と同等なんですよね。
今西:そうです。
山本:
放射性廃棄物を僕たちに食べさせて「安全だ」って言って…
ちょっとどうかしちゃってますよね?
今西:おかしいですよね。
山本:
じゃあ、事故前僕たちはどれ位のものを食べてたのか?って言ったら
0.1ベクレルとか0.2ベクレル程度だったらしいです。
だから1000倍近く基準を上げられちゃったという、
今西:一気にハードルが上がりましたもんねぇ。
山本:
だからもういろんな事です。
あんな事もこんな事も、あまりにもちょっと筋が違い過ぎているというか、
絶対、命を守るっていうか、国民を守るっていう意識はもう、ほぼ無いですよね。
ーーーー
日本の効率的なゴミの焼却について

ーーーー
選挙開票生放送出演秘話・3分に賭ける「子どもを避難させて下さい!」
2/23ラジオフォーラム山本太郎さん(文字起こし)
「東京電力の情報公開・最終処分場候補地・現在の汚染地図」
ラジオフォーラム小出裕章ジャーナル2/23ゲスト山本太郎(文字起こし)
「警戒区域に人が戻れるのは2万4000年後」ラジオフォーラム2/23(書き出し)
8000ベクレルを超える指定廃棄物を燃やす焼却施設建設着工・中断“鮫川村”
&森林除染木材でバイオマス発電“塙町”326政府交渉ネット2/12(文字起こし)
8000ベクレル以上の指定廃棄物を焼却炉で燃やすという、
森林の除染で切った木々を燃やして発電するという、
がれきも広域処理で燃やす。
環境省は環境を良くするための省庁かと思っていたけれど、
どうやらそうではないらしい。
日本に人が住めなくなるように環境を悪化させるのが環境省のようだ。
何でそんなに燃やす事が好きなのか?
その答えを山本太郎さんが話してくださいました。
ーーーー
ラジオフォーラム
放送開始日 2013年2月23日(土)~
ゲスト 山本太郎さん
パーソナリティ 今西憲之さん
<一部抜き出し>
今西:
やはりですね、今大阪で一つ大きな問題になっているというのがですね、
大阪市でのがれき焼却。
山本:そうなんですよね。
今西:
山本さんも、いろいろと活動に参加されておられたという事なんですが、
その辺をちょっとご紹介いただけますでしょうか?
山本:
2月1日から本焼却が始まったんですかね、
去年の11月後半ぐらいに試験焼却をやって、
「ま、大丈夫だ」という。
何が大丈夫なのか?よく分からないんですけれど。
今西:
そうですね、
がれきというのは要するに3・11東日本大震災で起こった、
地震津波で溢れかえっているがれきを大阪に持ってきて、焼却をしようという、そういう事ですよね?
山本:
そうですね。
ま、要は「復興が進まないじゃないか」と環境省がずーーっとキャンペーンをはってたんですよね。
除染と、この震災がれき処理、広域処理ですね。
「現地以外で処理しますと」というこの広域処理の宣伝費として、40億近くをメディアにばら撒いて、
これをみんなに手伝ってもらわないと、
「がれきの処理を手伝ってもらわないと私たち復興が立ち行かないんです」というような
空気を作っていかれたという事なんですよ。
今西:なるほどねぇ。
山本:
実際現地に行ってみると、海側から次の大きな国道ぐらいまでは
全部、もう用地買収の予定が入っているんですよね。
だから「元の住環境というのは作らないよ」と。
そりゃそうですよね。
だって、必ず大きな地震がそこであった時には津波の危険性があるわけだから、
高台移転というのを前提にしないと、人の命は守れませんものね。
今西:はい。
山本:
だから、そのような計画があるにもかかわらず、
そういうところ、広い所にがれきをずっと積んでいたという状態ですよね。
今西:
なるほど、それで大阪市で焼却しているがれきというのは、
これはどこから届いているがれきなんでしょうか?基本的に。
山本:宮古市だったと思いますね。
今西:あー、なるほどなるほど、岩手県の方ですね、そうすると。
山本:
この震災遺物。
もちろんね、ただのがれきじゃないですよね、思い出のものがいっぱい詰まっている震災遺物。
一般的にがれきと呼ばれるものですけど、
「これを大阪も受け入れるんだぞ」と。
でも、市民側は、結構この情報を知っている人達は「NO」だったんですよ、「受けいらたらまずい」と。
今西:その理由は?
山本:
要は焼却した時にいろんな害が出てくるんじゃないか?
そのがれきというものは野ざらしにされていた訳ですよね。1年近くも。
ということは、そこに放射性物質が降下していない訳はないだろう。
もちろんその放射性物質というのはね、国が出しているセシウムとかそれだけじゃなくて、
もう何10種類もあるんですよね。
セシウム以外にも沢山の核種が混ざっていると。
それだけじゃなくてアスベストだったり、ヒ素だったり、6価クロムだったり、
とにかくいろんな化学物質とか重金属。
その上にハエがたかっていたりしたんで、農薬まで散布してるんですよ。
「農薬が混じったものを焼却する」っていう事自体がもうあり得ないんですよね。
その沢山の物質を一般の焼却炉で燃やした時の、その後ってどうなるんだよ?って。
結局大阪市は放射性物質に対しては「大丈夫だ」と。
どんな測り方か分からないですよ、多分いい加減な測り方なんですね。
今西:ああ、そうなんですか
山本:
それだけじゃなくて、化学物質だったり重金属だったりとか、もちろんアスベストもですけれど、
測定してないんですよね、どれぐらいのものが混ざっているのか?ということも。
今西:あっ!測定してまへんの?
山本:
ムチャクチャ簡単な方法で、とにかく持ってきて「燃やせ燃やせ」という話なんですよ。
それが燃やされた時には、そのフィルターで防げるのか?と。
今西:うーん、なるほど。
山本:
焼却場ですからね。
そこにフィルターを付ければそこで捕れますと。
環境省はバグフィルターというものを付ければね、「99.9%それで防げるんだよ」と。
「放射性物質も」という事を言ってたんですけれども、
市民団体がいろいろと調べていくと、
そのバグフィルターの製造元に行くと、
「放射性物質には対応していません」とか、そういうような回答だった訳ですよ。
今西:
ほんじゃ放射性物質があったら取れへんや、
そのまま空気中に流れてしまう、散布されてしまうという事ですね?
山本:そうです。
より細かなガス状となって、それが皆様の肺だったりとか、
いろんなところにお届けされる可能性があります、と。
今西:
それで、あのー、ぼく 山本さんから教えていただいて、
一時焼却に反対される方ですね、いろいろ活動されておられて、
確か11人ですか、逮捕された方がいらっしゃいましたよね?
何となくその理由が今分かったような気がしました。
山本:
ひどい話ですよ。
要はどうして、東北、岩手県なんて北海道の次に大きな大地なのに、
そこからどうしてわざわざ関西まで運んでくるのか?
この輸送費だけでも現地に落ちるようにすればいいじゃないか、っていう話で、
今西:そうですね、はい。
山本:
ま、基本的に焼却処分というのは絶対に、
日本中のどこでも、世界中のどこでも多分しちゃいけないんですよ、これ。
だから焼却以外の道を探さなきゃいけないと思うんですね。
けど、世界中にある焼却炉の3分の2が日本にあるんですって。
だから燃やしたくってしょうがないという…
今西:
あぁぁ・・なるほど。
先ず「焼却ありき」なんですね。前提が。
山本:
そうなんですよ。
なんかそんな不健全な力関係というか、多分いろんなしがらみだったりとか、
お金のやりとりみたいなもので、諦めたくない人が沢山いるんですよね。
今西:なるほどねぇ~
山本:
だからこそ、がれき処理、「焼却反対です」っていう人たちを、
市民を次々に逮捕していくと。
去年の9月ぐらいから逮捕されてて、11人ですか。
いまだに6人ぐらい仮釈放もされていないんです。
今西:まだ釈放されていないんですか?
山本:拘留されたままです。
今西:はぁ~・・・・
山本:
その逮捕された理由なんて言いがかりみたいなもんです。
後から理由付けるみたいな。
後付け。
ただ「そこに立ってたから」とか、とにかく目立った人、リーダーっぽい人とかっていうのが
どんどん逮捕されていくんですよね。
今西:
そうですよね、「駅の構内歩いた」とかね。
そうですよねー、なるほどね、それで、そういうのもあって、やはり去年の12月、衆議院選挙に出て
「何とか止めたい」というふうに思ったんですね、山本さんは。
山本:
そうですね~(*´σー`)エヘヘ
上手い事持って行きましたね、今。
でも、この不条理っていうかね、今やっている無茶苦茶っていうのは
国がやっているむ無茶苦茶だったり、大阪がやっている無茶苦茶だったりっていうのは、
このがれきの焼却だけじゃないですよね。
もちろん地震の活動期。
活断層が通っている原発を電気が足りているのに動かそうとしているという子読も狂っていますけど、
それだけじゃなくてやっぱり、一般食品の安全基準ですか、
事故があって、ちょっと危機、「放射性物質が飛び散ったから安全基準を改めますよ」ということで、
1kgあたり100ベクレルという数字を与えられたんですよね。
今西:そうですよね、もともとね、
山本:
1kg当たり100ベクレルってどんな数値なんだ?っていう話なんですけど、
事故前は放射性廃棄物と同等なんですよね。
今西:そうです。
山本:
放射性廃棄物を僕たちに食べさせて「安全だ」って言って…
ちょっとどうかしちゃってますよね?
今西:おかしいですよね。
山本:
じゃあ、事故前僕たちはどれ位のものを食べてたのか?って言ったら
0.1ベクレルとか0.2ベクレル程度だったらしいです。
だから1000倍近く基準を上げられちゃったという、
今西:一気にハードルが上がりましたもんねぇ。
山本:
だからもういろんな事です。
あんな事もこんな事も、あまりにもちょっと筋が違い過ぎているというか、
絶対、命を守るっていうか、国民を守るっていう意識はもう、ほぼ無いですよね。
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日本の効率的なゴミの焼却について

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選挙開票生放送出演秘話・3分に賭ける「子どもを避難させて下さい!」
2/23ラジオフォーラム山本太郎さん(文字起こし)
「東京電力の情報公開・最終処分場候補地・現在の汚染地図」
ラジオフォーラム小出裕章ジャーナル2/23ゲスト山本太郎(文字起こし)
「警戒区域に人が戻れるのは2万4000年後」ラジオフォーラム2/23(書き出し)
02.25
Mon
2013年2月12日(火)
「震災がれき広域処理最終決着に向けた全国交流集会」より
1:02:06~
http://youtu.be/TLQpKBvQgyo?t=1h2m06s
線量8000ベクレルの指定廃棄物を一般焼却炉で燃やすという、ちょっと信じがたい話しが進行中で、
その現場の方からの報告を貰いたいと思います。
福島県の鮫川町から北村さんに来ていただいています。

北村:
北村でございます、よろしくお願いいたします。
ー略ー
時間がないので福島の状況だけお話しさせていただきます。
福島はご存じのとおり原発事故によって大変な放射能に汚染されてしまいました。
環境省はこの処理について、エリアを3つに分けています。
一つは福島県外。
福島県外については各県で一カ所、焼却炉と最終処分場をつくる。
茨城県では高萩市、
栃木県では矢板市、
ここで大問題になっていると思いますが、各県に一カ所、焼却場と最終処分場をつくる。
それから福島圏内についてはエリアを二つに分けています。
一つは福島県の北部。
極端に強く汚染されてしまったところで、大熊町ですとか双葉町ですとか、
こうしたところを対策エリアというふうに呼んでいます。
もうひとつは福島県内の対策エリア以外のところ。
福島市ですとか郡山市、伊達市とか二本松市ですね。
こうした対策エリア以外については、環境省は
「各市町村ごとに焼却炉と処分場をつくりなさい」
これは、最終処分場という事ではなくて中間処理です。
とにかく、「各市町村ごとに出たものを燃して一時的にそこに置け」と、こういう事です。
これは福島県の対策エリア以外で燃やすものとして6万トンです。
これは指定廃棄物。
8000ベクレル以上の指定廃棄物を6万トン燃やします。
それから対策エリア、
この対策エリアではあえて指定廃棄物とは言っていないんですが、
この辺は非常に強く汚染されていますので、
もうほとんど高レベルと思って間違いありません。
それは8000ベクレル以上と言いますけれども、
8000ベクレルではないんですね。
1万2万3万…こういうふうに汚染されたものを燃す。
で、これを環境省が「やる」と言っているんですが、
50万トンだそうです、このエリアだけで。
で、私はやっぱり福島県の人間として、
この問題を是非大きく取り上げて真剣に考えて頂きたいと思っているんです。
「福島の県民を代表」と言うとちょっと大げさなんですが、
この事故以来福島県民は本当に悲惨な目に遭っています。
もう、散々痛めつけられています。
この散々痛めつけられている人間のところにですね、
またさらに
「お前らのところで出したものなんだからお前らのところで燃やせ」と、
そういうことを言うのは極めて残酷なことではないでしょうか。
私は、健康被害はもちろんですけれども、
その被害というのは単に健康被害だけではない。
経済的なものとか、風評被害とかももちろんありますけれども、
地域が破壊されるんですね。
みんな住民がまず精神的に非常に大きな苦痛を与えられる。
それから当然賛成する人間も出てきます。
反対する人間といがみ合う。
そして地域が破壊されていくんです。
ですから、もうこれ以上ですね、福島県民、それから近くの汚染された、
「人たちが住むところをこれ以上破壊しないでくれ」というのが私たちの本当の気持ちです。
鮫川村の問題というのは、実はそのきっかけなんですね。
「燃すものが無い」というのは、実は鮫川村も全く同じです。
資料の中に600トンという計画が入っていますが、
実際に燃やすものとして今あるのが、たったの116トンです。
たったの116トンのうち指定廃棄物は28トンしかありません。
もし国が最終処分場にさらに持っていくということであれば、
28トンは10トントラック3台分なんですね。
これに今、環境省は7億円以上のお金を付けて燃やそうとしている。
まったく馬鹿げているとしか言いようがないと思います。
で、私たちはこの鮫川村の問題を鮫川村だけではなくて、福島県の問題として捉えてきました。
実は今日ですね、私がこちらに来てからなんですけれども、
鮫川村の若い人たちが鮫川村の村長に申し入れをいたしました。
その場で鮫川村の村長が、
「見直す」と明言いたしました。
新聞社、
福島県は福島民報と福島民友の2社なんですが、こちらの記者も同行しております。
ですので多分近々、福島県民の中には鮫川村の村長が本位したとそういう事が伝わると思います
ただ、立地自治体の主体は環境省で、そう簡単には諦めないと思います。
ですので、今後も環境省の方で是非「福島をもういじめないでくれ」という事でやっていきますので、
お力添えの方をお願いしたいと思っております。
それからもう1点、実は鮫川村以外に突然なんですけれどもこのような新聞、
福島民報ですね。2月7日、このような記事が出ました。

これは、塙町(はなわまち)でバイオマス発電をやるということです。
このバイオマス発電というのはちょっと書いてあるんですが、
「森林の除染体制が整う」と。
福島県の山の中から、汚染された木々、伐採木とかそういうものを持ってきて、それで発電するという、
とんでもないものです。
燃す量というのは年間11万2000トン。
発電量が1万2000kw。
こういうものをつくるというふうに言っています。
こちらの問題は、まだ2月7日に出たばかりなのですが、
これも新たな、形を変えた汚染物の処分という事ですので、
是非、単なる処分場という名前だけじゃなくて、
こういったやり方もあるという事も踏まえて、また私どもの方のご支援を賜りますようお願いいたします。
環境省と326政府交渉ネットとの事前折衝報告 (概要)より
2)指定廃棄物問題
鮫川村では、住民への何らの説明も無く、
環境省が強引に8000Bq/k以上の放射線廃棄物を焼却するための傾斜式回転炉が建設され、
今月末にも試験焼却が開始されようとする、まさに緊急事態となっている。
鮫川村の北村さんの質問に先立って、326政府交渉ネット藤原事務局員が質問した。
①199kg/h焼却炉はアセスメントフリーとは言え、大気拡散調査などを行ったのか?
との質問に対して、 環境省側は観測はしていないと回答した。
②さらに、こうした重要施設の建設に対しては、住民説明会が開かれたのかの問いについても、
環境省は開いていないと回答した。
③「採用された傾斜式回転炉は、事故例が多い」
「国立市や愛知県でのトラブルが報告されているが調べたか」との藤原事務局員の質問に対して、
環境省側は「調べたが国立の場合、炉の欠陥によるものでないと認識している」と回答したが、
愛知の傾斜式回転炉爆発事故については「知らない」と回答し、
「良く調べて見る」との回答があった。
続いて、鮫川村から来た北村さんが質問に立ち、
「これ以上、福島県民を苛めないでください」と訴えた後に、
「鮫川村では、放射能汚染も0.3μSv/hと低い。
28トンの8000Bq/kgを超える牛糞などを、それ以下の牧草などに混入し、
約600トンもの処理を行なうという。
そのための焼却炉を設置すると言うことで、住民は反対している。
日28トンだと住民は何処へでも無料で運び出すと言っている。焼却炉は必要でない」と。
こうした訴えに対して、 環境省は無言のままだった。
東日本大震災:
鮫川・指定廃棄物焼却施設建設問題 「着工後、説明会おかしい」
近隣市町住民も白紙撤回求める /福島
毎日新聞 2013年02月20日 地方版
◇環境省、今月中の稼働困難に
環境省が鮫川村青生野(あおの)の牧場跡に建設中の
1キロ当たり8000ベクレルを超える放射性物質を含んだ指定廃棄物の焼却施設建設問題で、
建設地の同地区をはじめ隣接するいわき市や塙町、北茨城市の住民からは反対の声が上がっている。
同省は当初、今月中の稼働を目指していたが、困難な状況だ。【中尾卓英、湯谷茂樹】
「着工後に説明会を開くのはおかしい」。隣接のいわき市田人地区で14日あった住民説明会。
参加した住民約150人から白紙撤回を求める声が相次いだ。
同省は大熊町や飯舘村の焼却施設のデータを基に
「排ガスに含まれるセシウムは集塵(しゅうじん)装置で99・9%以上除去され、
安全性に問題ない」と説明。
建設場所などを公表しないまま、昨夏までに村内の区長と、
青生野地区の住民や地権者から同意を得て昨年11月中旬に着工した。
焼却炉の処理能力は毎時199キロで、同200キロ以上の施設建設に不可欠な環境アセスメントは不要。
高沢哲也・同省廃棄物リサイクル部計画官は「法的には、住民同意も必要ない」と語った。
だが、計画が明らかになった昨年10月以降、住民からは疑問・批判が続出した。
「廃棄物を搬送するトラックが通学路を走る。子どもに影響がないのか」
「原発を推進し事故を起こした国が『安全性は確保されている』と言っても信用できない」
「放射線測定器が完備された原発敷地内で処理すべきだ」−−。
高沢計画官は「いわき市民への説明が遅れたことは申し訳ないが、安全性は確保されている」と強調し、
「北茨城市長からも『説明が後回しでは、住民理解は得られない』と指摘された。
上司と相談し、今後の進め方を検討したい」と述べるにとどまった。
◇「県全体の復興に」 村長、昨春受け入れ 地元理解得られるか
「(放射性セシウムの半減期の)30年も待っていては村は絶える。
予算も限られる中、営農再開のためには放射線量の低い鮫川村で焼却施設を建設、
減容化して安全性を証明し、福島全体の復興に役立てたい」。
鮫川村の大楽(だいらく)勝弘村長は誘致の理由を述べ、昨春、環境省の提案を受け入れた。
過疎高齢化が進み約1100世帯の大半が農林畜産業に携わる村では
長年、地域ぐるみで有機・減農薬農業を進めてきた。
ところが、原発事故で、堆肥(たいひ)に必要な落ち葉と牛ふん、えさの稲ワラや牧草が放射能に汚染された。
施設では、村内で出た1キロ当たり8000ベクレル超の落葉や牛ふん堆肥約28トンの指定廃棄物と、
8000ベクレル以下の牧草や家屋の除染などで出た庭木約572トンの通常廃棄物の計600トンを、
2月末から来秋まで、破砕・焼却する。
1万〜100万ベクレル超の焼却灰は、セメントと混ぜて固形化し、耐水性袋(フレコンバック)に入れて保管。
双葉郡に建設予定の中間貯蔵施設に搬出する計画だ。
だが、着工直前の昨年10月下旬、
鮫川村から通知を受けた隣接のいわき市、塙町、北茨城市では住民から
「水源にあたり、最終処分場になる恐れもある」と建設反対の声が上がった。
このため、同省は今月9日に北茨城市で説明会を開いたが、反対や不安の声が多く出されていた。
一方、おひざ元の鮫川村青生野地区の住民は今月12日、
72戸の半数以上に上る48戸分の署名を集めて大楽村長に工事中止と住民説明会の開催を求めた。
生後9カ月の長女を持つ会社員、土手内(どてうち)進さん(33)は
「近隣市町に説明もないまま安全だ、大丈夫だといって、
お年寄りから同意書を集める村のやり方に不信感が募る。
将来を担う子どもたちのためにも、絶対施設は建設させない」と訴えた。
署名には地権者18戸のうち9戸の世帯主も含まれる。
大楽村長は「安全だという環境省を信じてきた。住民の理解が得られるまでは稼働させない」と釈明。
23日に再度、青生野地区の住民を対象に説明会を開く。
住民の理解を得られるかは不透明だ。
鮫川の焼却施設、工事再開せず 住民説明会で村長
福島民報 2013年2月25日

環境省が鮫川村に建設を進めている、
放射性物質を含む落ち葉や稲わらなどの焼却実証実験施設の住民説明会は
23日、村内の青生野集落センターで開かれ、
大楽勝弘村長は地域の理解が得られるまで建設工事を再開しない考えを示した。
説明会終了後、大楽村長は報道陣の取材に対し
「鮫川の農業復興には除染は欠かせない。そのためには放射性廃棄物の減容化が必要だ」と述べる一方、
「地域住民の不安が払拭(ふっしょく)できていない。環境省とともに説明会を開き、
粘り強く理解を求めていきたい」と強調した。
建設地である青生野地区の住民を対象にした初の説明会で、約70人が出席した。
冒頭以外、非公開で、大楽村長らがあいさつした後、
環境省廃棄物・リサイクル対策部の山本昌宏廃棄物対策課長らが
焼却施設の安全確保について説明した。
説明会を非公開としたことに大楽村長は「地域住民の本音が聞きたかった」と語った。
施設建設をめぐっては、青生野地区の住民代表らが12日、
村に事業の白紙撤回を求める要望書と、地区内72戸のうち、48戸分の署名を提出した。
署名には地権者9戸も含まれている。
建設工事は昨年11月から始まったが、現在は中断している。
施設は1日1・5トンの処理能力があり、
平成26年度までに村内の牧草や稲わら、
除染作業で伐採した庭木や立ち木など約600トンを処理する計画だ。
( 2013/02/25 09:12 カテゴリー:主要 )
鮫川村青生野地区

ーーー
塙で木質バイオマス発電
新年度、県が誘致 森林除染の前進期待
福島民報 2013年2月7日
民有林18万3000ヘクタールで間伐による除染を開始する県は
平成25年度、東京都の事業者を誘致し、
伐採木を燃やす県内最大規模の木質バイオマス発電施設を塙町東河内に設置する。
伐採木の受け入れ先の確保により、森林除染の態勢が整う。
総事業費は約60億円で、県は事業者に対し2分の1を補助する方針だ。
ただ、事業推進には間伐材の放射性物質の安全対策が課題となる。
県は線量を調べ、燃料のチップに加工するストックヤード(一時保管所)の整備も急ぐ。
木質バイオマス発電施設は、県と塙町が連携してエネルギー関連事業者を誘致し、設置する。
建設予定地は塙町東河内字一本木の山林内の約4ヘクタールで、
平成25年度から塙町が用地を造成する。
事業者は現地会社を通じて用地を買収し、施設を建設、運営する。
26年度後半にも稼働する見通しで、電力は電気事業者に売電する。
発電出力は県産材を燃料とする施設で県内最大の1万2000キロワット。
木材チップの年間使用量は11万2000トンが見込まれる。
県中・県南地方の1年間の間伐量に相当し、県内の森林除染で生じた木材を有効活用する一大拠点となる。
稼働に伴い、施設運営や燃料の搬入作業などで新たに100人以上の雇用が生まれる見通しだという。
■放射線管理が急務
県は国の交付金で造成した基金から約30億円を取り崩し、塙町を通じて事業者に補助する。
平成25年度当初予算案に関連事業費を計上する。
一方、施設の建設予定地は所有者からの同意取得に向け、最終調整している。
今後、周辺地域の住民を対象に説明会を開き、安全性などに理解を求める。
県は伐採木を使った木質バイオマス発電の安全性を確保するため、
平成25年度中に一時保管所を設けて放射線管理を徹底する。
燃料とする木材を複数回にわたり検査し安全な燃料に限って発電用のチップとして使用する態勢を整える。
伐採木を一時保管所に集めて検査し、測定値が低い木材を燃料や建築資材に分別する。
保管所には分別や加工段階の検査で線量の測定値が高い木材を仮置きするケースも想定される。
線量が高い木材や焼却灰の安全管理態勢の構築が急務となる。
県は一時保管所を周辺に民家のない山中に設けるとともに、保管する木材を監視する態勢を整える方針だ。
( 2013/02/07 08:40 カテゴリー:主要 )
木質バイオマス発電施設予定地 塙町東河内字一本木

ーーー
2013年2月12日(火)
東京都千代田区参議院議員会館
「震災がれき広域処理最終決着に向けた全国交流集会」
■主催 326政府交渉ネット
■詳細 http://gareki326.jimdo.com/
「がれきの広域化はもう、破たんした」2/12青木泰氏(文字起こし)
「もともと原因を作った人たちのもとへ、何兆という税金が流れ込んでいくという構図が
福島県では今進んでいきつつある」2/12松井英介医師(文字起こし)
「震災がれき広域処理最終決着に向けた全国交流集会」より
1:02:06~
http://youtu.be/TLQpKBvQgyo?t=1h2m06s
線量8000ベクレルの指定廃棄物を一般焼却炉で燃やすという、ちょっと信じがたい話しが進行中で、
その現場の方からの報告を貰いたいと思います。
福島県の鮫川町から北村さんに来ていただいています。

北村:
北村でございます、よろしくお願いいたします。
ー略ー
時間がないので福島の状況だけお話しさせていただきます。
福島はご存じのとおり原発事故によって大変な放射能に汚染されてしまいました。
環境省はこの処理について、エリアを3つに分けています。
一つは福島県外。
福島県外については各県で一カ所、焼却炉と最終処分場をつくる。
茨城県では高萩市、
栃木県では矢板市、
ここで大問題になっていると思いますが、各県に一カ所、焼却場と最終処分場をつくる。
それから福島圏内についてはエリアを二つに分けています。
一つは福島県の北部。
極端に強く汚染されてしまったところで、大熊町ですとか双葉町ですとか、
こうしたところを対策エリアというふうに呼んでいます。
もうひとつは福島県内の対策エリア以外のところ。
福島市ですとか郡山市、伊達市とか二本松市ですね。
こうした対策エリア以外については、環境省は
「各市町村ごとに焼却炉と処分場をつくりなさい」
これは、最終処分場という事ではなくて中間処理です。
とにかく、「各市町村ごとに出たものを燃して一時的にそこに置け」と、こういう事です。
これは福島県の対策エリア以外で燃やすものとして6万トンです。
これは指定廃棄物。
8000ベクレル以上の指定廃棄物を6万トン燃やします。
それから対策エリア、
この対策エリアではあえて指定廃棄物とは言っていないんですが、
この辺は非常に強く汚染されていますので、
もうほとんど高レベルと思って間違いありません。
それは8000ベクレル以上と言いますけれども、
8000ベクレルではないんですね。
1万2万3万…こういうふうに汚染されたものを燃す。
で、これを環境省が「やる」と言っているんですが、
50万トンだそうです、このエリアだけで。
で、私はやっぱり福島県の人間として、
この問題を是非大きく取り上げて真剣に考えて頂きたいと思っているんです。
「福島の県民を代表」と言うとちょっと大げさなんですが、
この事故以来福島県民は本当に悲惨な目に遭っています。
もう、散々痛めつけられています。
この散々痛めつけられている人間のところにですね、
またさらに
「お前らのところで出したものなんだからお前らのところで燃やせ」と、
そういうことを言うのは極めて残酷なことではないでしょうか。
私は、健康被害はもちろんですけれども、
その被害というのは単に健康被害だけではない。
経済的なものとか、風評被害とかももちろんありますけれども、
地域が破壊されるんですね。
みんな住民がまず精神的に非常に大きな苦痛を与えられる。
それから当然賛成する人間も出てきます。
反対する人間といがみ合う。
そして地域が破壊されていくんです。
ですから、もうこれ以上ですね、福島県民、それから近くの汚染された、
「人たちが住むところをこれ以上破壊しないでくれ」というのが私たちの本当の気持ちです。
鮫川村の問題というのは、実はそのきっかけなんですね。
「燃すものが無い」というのは、実は鮫川村も全く同じです。
資料の中に600トンという計画が入っていますが、
実際に燃やすものとして今あるのが、たったの116トンです。
たったの116トンのうち指定廃棄物は28トンしかありません。
もし国が最終処分場にさらに持っていくということであれば、
28トンは10トントラック3台分なんですね。
これに今、環境省は7億円以上のお金を付けて燃やそうとしている。
まったく馬鹿げているとしか言いようがないと思います。
で、私たちはこの鮫川村の問題を鮫川村だけではなくて、福島県の問題として捉えてきました。
実は今日ですね、私がこちらに来てからなんですけれども、
鮫川村の若い人たちが鮫川村の村長に申し入れをいたしました。
その場で鮫川村の村長が、
「見直す」と明言いたしました。
新聞社、
福島県は福島民報と福島民友の2社なんですが、こちらの記者も同行しております。
ですので多分近々、福島県民の中には鮫川村の村長が本位したとそういう事が伝わると思います
ただ、立地自治体の主体は環境省で、そう簡単には諦めないと思います。
ですので、今後も環境省の方で是非「福島をもういじめないでくれ」という事でやっていきますので、
お力添えの方をお願いしたいと思っております。
それからもう1点、実は鮫川村以外に突然なんですけれどもこのような新聞、
福島民報ですね。2月7日、このような記事が出ました。

これは、塙町(はなわまち)でバイオマス発電をやるということです。
このバイオマス発電というのはちょっと書いてあるんですが、
「森林の除染体制が整う」と。
福島県の山の中から、汚染された木々、伐採木とかそういうものを持ってきて、それで発電するという、
とんでもないものです。
燃す量というのは年間11万2000トン。
発電量が1万2000kw。
こういうものをつくるというふうに言っています。
こちらの問題は、まだ2月7日に出たばかりなのですが、
これも新たな、形を変えた汚染物の処分という事ですので、
是非、単なる処分場という名前だけじゃなくて、
こういったやり方もあるという事も踏まえて、また私どもの方のご支援を賜りますようお願いいたします。
環境省と326政府交渉ネットとの事前折衝報告 (概要)より
2)指定廃棄物問題
鮫川村では、住民への何らの説明も無く、
環境省が強引に8000Bq/k以上の放射線廃棄物を焼却するための傾斜式回転炉が建設され、
今月末にも試験焼却が開始されようとする、まさに緊急事態となっている。
鮫川村の北村さんの質問に先立って、326政府交渉ネット藤原事務局員が質問した。
①199kg/h焼却炉はアセスメントフリーとは言え、大気拡散調査などを行ったのか?
との質問に対して、 環境省側は観測はしていないと回答した。
②さらに、こうした重要施設の建設に対しては、住民説明会が開かれたのかの問いについても、
環境省は開いていないと回答した。
③「採用された傾斜式回転炉は、事故例が多い」
「国立市や愛知県でのトラブルが報告されているが調べたか」との藤原事務局員の質問に対して、
環境省側は「調べたが国立の場合、炉の欠陥によるものでないと認識している」と回答したが、
愛知の傾斜式回転炉爆発事故については「知らない」と回答し、
「良く調べて見る」との回答があった。
続いて、鮫川村から来た北村さんが質問に立ち、
「これ以上、福島県民を苛めないでください」と訴えた後に、
「鮫川村では、放射能汚染も0.3μSv/hと低い。
28トンの8000Bq/kgを超える牛糞などを、それ以下の牧草などに混入し、
約600トンもの処理を行なうという。
そのための焼却炉を設置すると言うことで、住民は反対している。
日28トンだと住民は何処へでも無料で運び出すと言っている。焼却炉は必要でない」と。
こうした訴えに対して、 環境省は無言のままだった。
東日本大震災:
鮫川・指定廃棄物焼却施設建設問題 「着工後、説明会おかしい」
近隣市町住民も白紙撤回求める /福島
毎日新聞 2013年02月20日 地方版
◇環境省、今月中の稼働困難に
環境省が鮫川村青生野(あおの)の牧場跡に建設中の
1キロ当たり8000ベクレルを超える放射性物質を含んだ指定廃棄物の焼却施設建設問題で、
建設地の同地区をはじめ隣接するいわき市や塙町、北茨城市の住民からは反対の声が上がっている。
同省は当初、今月中の稼働を目指していたが、困難な状況だ。【中尾卓英、湯谷茂樹】
「着工後に説明会を開くのはおかしい」。隣接のいわき市田人地区で14日あった住民説明会。
参加した住民約150人から白紙撤回を求める声が相次いだ。
同省は大熊町や飯舘村の焼却施設のデータを基に
「排ガスに含まれるセシウムは集塵(しゅうじん)装置で99・9%以上除去され、
安全性に問題ない」と説明。
建設場所などを公表しないまま、昨夏までに村内の区長と、
青生野地区の住民や地権者から同意を得て昨年11月中旬に着工した。
焼却炉の処理能力は毎時199キロで、同200キロ以上の施設建設に不可欠な環境アセスメントは不要。
高沢哲也・同省廃棄物リサイクル部計画官は「法的には、住民同意も必要ない」と語った。
だが、計画が明らかになった昨年10月以降、住民からは疑問・批判が続出した。
「廃棄物を搬送するトラックが通学路を走る。子どもに影響がないのか」
「原発を推進し事故を起こした国が『安全性は確保されている』と言っても信用できない」
「放射線測定器が完備された原発敷地内で処理すべきだ」−−。
高沢計画官は「いわき市民への説明が遅れたことは申し訳ないが、安全性は確保されている」と強調し、
「北茨城市長からも『説明が後回しでは、住民理解は得られない』と指摘された。
上司と相談し、今後の進め方を検討したい」と述べるにとどまった。
◇「県全体の復興に」 村長、昨春受け入れ 地元理解得られるか
「(放射性セシウムの半減期の)30年も待っていては村は絶える。
予算も限られる中、営農再開のためには放射線量の低い鮫川村で焼却施設を建設、
減容化して安全性を証明し、福島全体の復興に役立てたい」。
鮫川村の大楽(だいらく)勝弘村長は誘致の理由を述べ、昨春、環境省の提案を受け入れた。
過疎高齢化が進み約1100世帯の大半が農林畜産業に携わる村では
長年、地域ぐるみで有機・減農薬農業を進めてきた。
ところが、原発事故で、堆肥(たいひ)に必要な落ち葉と牛ふん、えさの稲ワラや牧草が放射能に汚染された。
施設では、村内で出た1キロ当たり8000ベクレル超の落葉や牛ふん堆肥約28トンの指定廃棄物と、
8000ベクレル以下の牧草や家屋の除染などで出た庭木約572トンの通常廃棄物の計600トンを、
2月末から来秋まで、破砕・焼却する。
1万〜100万ベクレル超の焼却灰は、セメントと混ぜて固形化し、耐水性袋(フレコンバック)に入れて保管。
双葉郡に建設予定の中間貯蔵施設に搬出する計画だ。
だが、着工直前の昨年10月下旬、
鮫川村から通知を受けた隣接のいわき市、塙町、北茨城市では住民から
「水源にあたり、最終処分場になる恐れもある」と建設反対の声が上がった。
このため、同省は今月9日に北茨城市で説明会を開いたが、反対や不安の声が多く出されていた。
一方、おひざ元の鮫川村青生野地区の住民は今月12日、
72戸の半数以上に上る48戸分の署名を集めて大楽村長に工事中止と住民説明会の開催を求めた。
生後9カ月の長女を持つ会社員、土手内(どてうち)進さん(33)は
「近隣市町に説明もないまま安全だ、大丈夫だといって、
お年寄りから同意書を集める村のやり方に不信感が募る。
将来を担う子どもたちのためにも、絶対施設は建設させない」と訴えた。
署名には地権者18戸のうち9戸の世帯主も含まれる。
大楽村長は「安全だという環境省を信じてきた。住民の理解が得られるまでは稼働させない」と釈明。
23日に再度、青生野地区の住民を対象に説明会を開く。
住民の理解を得られるかは不透明だ。
鮫川の焼却施設、工事再開せず 住民説明会で村長
福島民報 2013年2月25日

環境省が鮫川村に建設を進めている、
放射性物質を含む落ち葉や稲わらなどの焼却実証実験施設の住民説明会は
23日、村内の青生野集落センターで開かれ、
大楽勝弘村長は地域の理解が得られるまで建設工事を再開しない考えを示した。
説明会終了後、大楽村長は報道陣の取材に対し
「鮫川の農業復興には除染は欠かせない。そのためには放射性廃棄物の減容化が必要だ」と述べる一方、
「地域住民の不安が払拭(ふっしょく)できていない。環境省とともに説明会を開き、
粘り強く理解を求めていきたい」と強調した。
建設地である青生野地区の住民を対象にした初の説明会で、約70人が出席した。
冒頭以外、非公開で、大楽村長らがあいさつした後、
環境省廃棄物・リサイクル対策部の山本昌宏廃棄物対策課長らが
焼却施設の安全確保について説明した。
説明会を非公開としたことに大楽村長は「地域住民の本音が聞きたかった」と語った。
施設建設をめぐっては、青生野地区の住民代表らが12日、
村に事業の白紙撤回を求める要望書と、地区内72戸のうち、48戸分の署名を提出した。
署名には地権者9戸も含まれている。
建設工事は昨年11月から始まったが、現在は中断している。
施設は1日1・5トンの処理能力があり、
平成26年度までに村内の牧草や稲わら、
除染作業で伐採した庭木や立ち木など約600トンを処理する計画だ。
( 2013/02/25 09:12 カテゴリー:主要 )
鮫川村青生野地区

ーーー
塙で木質バイオマス発電
新年度、県が誘致 森林除染の前進期待
福島民報 2013年2月7日
民有林18万3000ヘクタールで間伐による除染を開始する県は
平成25年度、東京都の事業者を誘致し、
伐採木を燃やす県内最大規模の木質バイオマス発電施設を塙町東河内に設置する。
伐採木の受け入れ先の確保により、森林除染の態勢が整う。
総事業費は約60億円で、県は事業者に対し2分の1を補助する方針だ。
ただ、事業推進には間伐材の放射性物質の安全対策が課題となる。
県は線量を調べ、燃料のチップに加工するストックヤード(一時保管所)の整備も急ぐ。
木質バイオマス発電施設は、県と塙町が連携してエネルギー関連事業者を誘致し、設置する。
建設予定地は塙町東河内字一本木の山林内の約4ヘクタールで、
平成25年度から塙町が用地を造成する。
事業者は現地会社を通じて用地を買収し、施設を建設、運営する。
26年度後半にも稼働する見通しで、電力は電気事業者に売電する。
発電出力は県産材を燃料とする施設で県内最大の1万2000キロワット。
木材チップの年間使用量は11万2000トンが見込まれる。
県中・県南地方の1年間の間伐量に相当し、県内の森林除染で生じた木材を有効活用する一大拠点となる。
稼働に伴い、施設運営や燃料の搬入作業などで新たに100人以上の雇用が生まれる見通しだという。
■放射線管理が急務
県は国の交付金で造成した基金から約30億円を取り崩し、塙町を通じて事業者に補助する。
平成25年度当初予算案に関連事業費を計上する。
一方、施設の建設予定地は所有者からの同意取得に向け、最終調整している。
今後、周辺地域の住民を対象に説明会を開き、安全性などに理解を求める。
県は伐採木を使った木質バイオマス発電の安全性を確保するため、
平成25年度中に一時保管所を設けて放射線管理を徹底する。
燃料とする木材を複数回にわたり検査し安全な燃料に限って発電用のチップとして使用する態勢を整える。
伐採木を一時保管所に集めて検査し、測定値が低い木材を燃料や建築資材に分別する。
保管所には分別や加工段階の検査で線量の測定値が高い木材を仮置きするケースも想定される。
線量が高い木材や焼却灰の安全管理態勢の構築が急務となる。
県は一時保管所を周辺に民家のない山中に設けるとともに、保管する木材を監視する態勢を整える方針だ。
( 2013/02/07 08:40 カテゴリー:主要 )
木質バイオマス発電施設予定地 塙町東河内字一本木

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2013年2月12日(火)
東京都千代田区参議院議員会館
「震災がれき広域処理最終決着に向けた全国交流集会」
■主催 326政府交渉ネット
■詳細 http://gareki326.jimdo.com/
「がれきの広域化はもう、破たんした」2/12青木泰氏(文字起こし)
「もともと原因を作った人たちのもとへ、何兆という税金が流れ込んでいくという構図が
福島県では今進んでいきつつある」2/12松井英介医師(文字起こし)
ラジオフォーラム
放送開始日 2013年2月23日(土)~
ゲスト 山本太郎さん
パーソナリティ 今西憲之さん
今西:そういやぁ、選挙開票の時生放送に出てたやないですか
山本:
そうなんですよ、唯一TBSだけが、開票速報みたいなところで
「落選しました」というようなところの僕を映してくれるという事になったんで
今西:何秒ぐらい映ったん?
山本:3分ぐらいありましたね。
今西:おお!すごい!!
山本:
3分っていう約束だったんですね、
で、来ているアナウンサーの人をちょっと呼んで、
「すみません、僕はこの3分に賭けているから絶対に途中で話しを切ったりとかしないでくださいね」と、
今西:チャチャ入れるなと。なるほど。
山本:
という事を言いつつ、とりあえずボランティアがいたんで、
生放送が、「カメラが振られたらみんなでバンザイしようぜ」って
ま、落選してるんですけど。
一種の放送事故みたいにしてやれって思ってw
それをやった後に、とにかく向こうが、
「7万票を超える得票がありましたけれども、こんなに貰えると思いましたか?」っていうような、
ちょっとなめた口調だったんで、そういうところで
「勝つつもりでやっていました」という事もいいつつ、
で、向こうもいろんな事を言ってきたんですけど、一切遮って、
「子どもを避難させてくれ」と。
とにかく今メディアからいろんな事が流れてきているけれども、
これは時間が経てばそれが嘘だという事が分かるんだから」というような事をいろいろと言ったんですね。
まぁ、またつかってもらえないですよね、これね。
今西:その3分は途中で切られへんかった?
山本:
あ、切られなかったです。
でもこれ生放送なんで、それぞれにタイムラグがあるじゃないですか。
そういうところでもうちょっと言えたのにっていう後悔はありますけどね。
今西:なるほどなるほど、それが唯一の生放送。
山本:
でもね、そのほうそうがね、Youtubeとかに上がって、
今結局50万人ぐらいの人がみているんですよ。
今西:すごいですね、ラジオフォーラムも負けてるやん、50万人やなんて、
山本:でも「山本太郎とその信者がヤバい」みたいな題名になっているんですよね(≧∇≦)アハハハ・・
今西:
(ノ∀≦。)ノアハハハハ・・・なるほどねぇ。
そやけどやっぱりそのヤバいところへね、山本さんは反原発っていう事で突っ込んでいこうと、
これがすごい覚悟がいったんとちゃうかな?と思えてならへんのやけど、
今もね、それを続けている、そのモチベーションっていうのかな、それはどういうとこにあるんかなぁ?
山本:
これ、最初はちょっと怖かったですよ。
最初の一歩を踏み出す時は足が震えていましたけれども、
でもこれね、事故が起こったのに情報が流れてこない。
しかもその情報が統制されているんだと、
操作されているんだという事がもう明らかじゃないですか。
今西:そうですね。
山本:
東京電力だけで1年間に広告費260億円もメディアに対して払って、
電力10社で1000億円。
これ、電力会社だけでそうなんですから、電機メーカーだ、銀行だ、保険だ、鉄鋼だ、
いろんなものを考えたらほとんどのスポーンサーが参加しているのが原子力じゃないですか。
これに対して唾吐くっていう事は、やっぱり自分は干されるっていう事は確実だったんですけど、
でもそんな事よりも、今このまま原発っていうものを続けて行く事によって、
もう未来がないじゃないですか。
そう考えたら、今国がやっている事、そしてそれに加担しているメディアというものは
僕たちの生きる権利っていうのを奪っているんですよね。
だから、最大、最高の不条理を押し付けられていると。
だからたとえば汚染のあるところに住まわされて、
それが危険なのに「安全だ」って言われている人たちもいる。
ここに声をあげられないんだったら、それはもう、明日の自分の姿なんですよね。
今西:そうですね、はい。
山本:
だったらもう、声を上げるしかなかったんですよ、これ。
選択的に。
今一番自分の中で、たとえば「声をあげていない自分」っていうのを想像したらそっちの方がこわいですよ。
今西:なるほど、はい、はいはい、そうですよね。
山本:
だから、知った上で声をあげないっていう選択をしていたら、
自分とはもう一生向き会えていないですよね、多分ね。
選挙開票生放送・話題の動画↓
http://youtu.be/duu7LSd39YQ
音声のみ↓
「100ベクレルという食品の安全基準って事故前は放射性廃棄物と同等だったんですよね」
山本太郎さん開票直後のインタビュー(文字起こし)
ーーー
「世界中にある焼却炉の3分の2が日本に…だから燃やしたくってしょうがない」
山本太郎さん2/23ラジオフォーラム(文字起こし)
「東京電力の情報公開・最終処分場候補地・現在の汚染地図」
ラジオフォーラム小出裕章ジャーナル2/23ゲスト山本太郎(文字起こし)
「警戒区域に人が戻れるのは2万4000年後」ラジオフォーラム2/23(書き出し)
放送開始日 2013年2月23日(土)~
ゲスト 山本太郎さん
パーソナリティ 今西憲之さん
今西:そういやぁ、選挙開票の時生放送に出てたやないですか
山本:
そうなんですよ、唯一TBSだけが、開票速報みたいなところで
「落選しました」というようなところの僕を映してくれるという事になったんで
今西:何秒ぐらい映ったん?
山本:3分ぐらいありましたね。
今西:おお!すごい!!
山本:
3分っていう約束だったんですね、
で、来ているアナウンサーの人をちょっと呼んで、
「すみません、僕はこの3分に賭けているから絶対に途中で話しを切ったりとかしないでくださいね」と、
今西:チャチャ入れるなと。なるほど。
山本:
という事を言いつつ、とりあえずボランティアがいたんで、
生放送が、「カメラが振られたらみんなでバンザイしようぜ」って
ま、落選してるんですけど。
一種の放送事故みたいにしてやれって思ってw
それをやった後に、とにかく向こうが、
「7万票を超える得票がありましたけれども、こんなに貰えると思いましたか?」っていうような、
ちょっとなめた口調だったんで、そういうところで
「勝つつもりでやっていました」という事もいいつつ、
で、向こうもいろんな事を言ってきたんですけど、一切遮って、
「子どもを避難させてくれ」と。
とにかく今メディアからいろんな事が流れてきているけれども、
これは時間が経てばそれが嘘だという事が分かるんだから」というような事をいろいろと言ったんですね。
まぁ、またつかってもらえないですよね、これね。
今西:その3分は途中で切られへんかった?
山本:
あ、切られなかったです。
でもこれ生放送なんで、それぞれにタイムラグがあるじゃないですか。
そういうところでもうちょっと言えたのにっていう後悔はありますけどね。
今西:なるほどなるほど、それが唯一の生放送。
山本:
でもね、そのほうそうがね、Youtubeとかに上がって、
今結局50万人ぐらいの人がみているんですよ。
今西:すごいですね、ラジオフォーラムも負けてるやん、50万人やなんて、
山本:でも「山本太郎とその信者がヤバい」みたいな題名になっているんですよね(≧∇≦)アハハハ・・
今西:
(ノ∀≦。)ノアハハハハ・・・なるほどねぇ。
そやけどやっぱりそのヤバいところへね、山本さんは反原発っていう事で突っ込んでいこうと、
これがすごい覚悟がいったんとちゃうかな?と思えてならへんのやけど、
今もね、それを続けている、そのモチベーションっていうのかな、それはどういうとこにあるんかなぁ?
山本:
これ、最初はちょっと怖かったですよ。
最初の一歩を踏み出す時は足が震えていましたけれども、
でもこれね、事故が起こったのに情報が流れてこない。
しかもその情報が統制されているんだと、
操作されているんだという事がもう明らかじゃないですか。
今西:そうですね。
山本:
東京電力だけで1年間に広告費260億円もメディアに対して払って、
電力10社で1000億円。
これ、電力会社だけでそうなんですから、電機メーカーだ、銀行だ、保険だ、鉄鋼だ、
いろんなものを考えたらほとんどのスポーンサーが参加しているのが原子力じゃないですか。
これに対して唾吐くっていう事は、やっぱり自分は干されるっていう事は確実だったんですけど、
でもそんな事よりも、今このまま原発っていうものを続けて行く事によって、
もう未来がないじゃないですか。
そう考えたら、今国がやっている事、そしてそれに加担しているメディアというものは
僕たちの生きる権利っていうのを奪っているんですよね。
だから、最大、最高の不条理を押し付けられていると。
だからたとえば汚染のあるところに住まわされて、
それが危険なのに「安全だ」って言われている人たちもいる。
ここに声をあげられないんだったら、それはもう、明日の自分の姿なんですよね。
今西:そうですね、はい。
山本:
だったらもう、声を上げるしかなかったんですよ、これ。
選択的に。
今一番自分の中で、たとえば「声をあげていない自分」っていうのを想像したらそっちの方がこわいですよ。
今西:なるほど、はい、はいはい、そうですよね。
山本:
だから、知った上で声をあげないっていう選択をしていたら、
自分とはもう一生向き会えていないですよね、多分ね。
選挙開票生放送・話題の動画↓
http://youtu.be/duu7LSd39YQ
音声のみ↓
「100ベクレルという食品の安全基準って事故前は放射性廃棄物と同等だったんですよね」
山本太郎さん開票直後のインタビュー(文字起こし)
ーーー
「世界中にある焼却炉の3分の2が日本に…だから燃やしたくってしょうがない」
山本太郎さん2/23ラジオフォーラム(文字起こし)
「東京電力の情報公開・最終処分場候補地・現在の汚染地図」
ラジオフォーラム小出裕章ジャーナル2/23ゲスト山本太郎(文字起こし)
「警戒区域に人が戻れるのは2万4000年後」ラジオフォーラム2/23(書き出し)
02.24
Sun
<本日のテーマ>
2013年2月13日に公表された福島県県民健康調査の結果を受けて
【ペイフォワード環境情報教室】松崎道幸先生
2013年2月22日
北海道深川市立病院の松崎道幸先生をお招きして
福島県健康管理調査についてのご意見を伺いました。
sawada:
この2月に福島県県民健康調査の結果が出まして、
3名に甲状腺の癌という事、また7名に疑いがあるという事が出まして、
各報道機関が健康管理調査の側の
基本的には「チェルノブイリのような例にはならないであろう」、と。
「期間的には発症が早すぎる」といった形のものだけを丸のみで発表しているところがございますが、
これについて松崎先生、ご見解を頂けますか?
松崎:
そうですね、えっと、
福島の子どもたちを詳しく調べた結果、
3万8000人の子どもたちから、
甲状腺がんが確定が3人と、疑い例が7人出たという事で、
最大を見ると、残り7人の方が全部甲状腺がんだと仮定すると
3800人に一人甲状腺に癌があるという結果になるわけですね。
実は、山下先生方が言っておられる一番は
「こんなに早い時期にこんなに甲状腺がんが出来る筈はない」と。
それからもうひとつは、
「今まで子どもたちの甲状腺を虫歯のように詳しく調べた研究調査結果はない」と
言うふうにおっしゃっているんですね。
で、僕はあの、実は今回の福島調査と同じような、比較できるような調査はあると思っています。
しかもそれはチェルノブイリ、山下先生方のチームがなさった、甲状腺の超音波検診の調査な訳です。
実はチェルノブイリの事故から数年経ってから、
チェルノブイリの子どもたちにどんどん甲状腺がんが現れてきたというショッキングな事態が起きたために、
1991年から94年までですね、日本財団の支援を受けて
山下先生方のチームがチェルノブイリ周辺の子どもさん達の甲状腺検診をしたんですね。
対象は5万5000人ぐらいの子どもさんを超音波の機械で検査して、
直径が5mm以上のしこりをもっている子どもさんを選びだして、細胞診検査などをした結果、
5万5000人から平均の直径が15~6mmぐらいの甲状腺がんが見つかったと。
その時は5万5000人から4名甲状腺がんが見つかったという事が、
山下先生方のチームが書いた論文で公表されている訳です。
公表されたのは1995年ですね。
ですから、「原発事故の被災地で行った調査である」と。
それから、普通手で触ってもはっきりと、甲状腺に異常がなさそうな子どもさん達を対象に超音波検査をしたと。
それから、超音波検査の感度も直径が5mm以上のものを拾い上げて検査を行ったということで、
そういう共通点がありますので、
今回の福島の調査と、山下先生がたのチームがなさったチェルノブイリ調査は
比べる事が可能だと僕は思っています。
結局、その中でも、チェルノブイリ周辺と言っても、
ゴメリ地区のような放射能汚染度の高いような地区では
数千名ぐらいから2名甲状腺がんが出ていると、大体4500人に一人ぐらいという割合なんですね。
それから、汚染度の少ないところでも一万人に一人位という率で甲状腺がんが発見されたんですね。
一方、福島では3万8000人から確定例が3人、強い疑い例が7名ですから、
確定例だけですと、1万3000人ぐらいに1人、
疑い例も含めますと、3800人に一人という事で、
これは原発事故から数年経ったチェルノブイリと同じか、それ以上の頻度で
福島の子どもたちの甲状腺に癌が起きているという事になるわけです。
で、問題は、原発事故と放射線被曝と関係なく日本の子どもの甲状腺には、
「それぐらいは前から甲状腺がんが出来ているものだ」という、
ま、可能性もない訳じゃないんですね。
ですから今回、
福島のデータが本当は日本のほかの地域ではどうなのか?という、比較調査は必ず必要だと思います。
実際に青森で何千人かを対象に同じような検査をするとかという話がありますので、
その結果も待ちたいし、それから、もっと離れた西日本でどうなのか?という、
そういう調査結果も踏まえて、
福島の事態が本当に放射線と関係があるのかないのかというのを判断する材料にして、
冷静に判断していきたいと思っているんですね。
それが普通の考え方であって、
今の時点で「福島の甲状腺がんは被ばくとは関係ないんだ」というふうに断定するのは、
全く科学的ではないと思います。
sawada:
そうですね、特にこれを否定するものとしてよく例が上がるんですけれども、
高齢者、60歳を超えた場合の甲状腺に異常をもっている方は大変に多くて、
「一般的である」というような表現が出ますけれども、
今回比較しているのは小児と、ま、18歳以下という事になりますと、
世の中一般的には百万人に一人、等と、大変低いものであるというのが通常ということですね。
松崎:
そうですね、
甲状腺がんというのは僕自身は3つにタイプを分けています。
一つ目は、被曝と関係なく、大人になればだんだん甲状腺に癌が出来てくると、
知らないうちに持っている方も2割3割居らっしゃるという、そういう甲状腺がんで、
このタイプの、被曝と関係ない甲状腺がんは、
非常に進行もゆっくりで、命取りになることもあんまりなくて、穏やかな癌だというふうに言われています。
二つ目のタイプは、
別の病気のために喉に放射線を外から外部照射して、
その結果、元の病気は治まったけれども、後で甲状腺の癌が出来たというタイプ。
これは外部照射による被曝で甲状腺がんが出来るというタイプですね。
三つ目は今回のように、
原子力発電所の事故で放射性の粉じんを吸収したり、外から外部被ばくを、
外部被ばくと内部被ばく両方で起きる甲状腺がんで、
特に子どもさんに多くて、小さくてもリンパ節に転移することが多くて、
最初のタイプ、1型の甲状腺がんとは違って、治療も大変だし、いろいろな合併症も多くなるという事なので、
甲状腺がんとはそういう3つのタイプに分けて考えないといけないと思っています。
で、原発事故に関する甲状腺がんはそういうふうに3番目の形だと。
それから、もともとあんまり転移もしないし進行もしないし、命取りにもならないというのが
最初の1型の甲状腺がんであるというふうに整理して考えないと、
なかなか問題の本質がつかめないんじゃないかと僕は思います。
sawada:
そうですか、そうした時今回みたいな形で
分かる部分と分からない部分がもちろんあるというのが前提なんでしょうけれども、
どのような対応をしていけばいいと思われますか?
松崎:
最初にご紹介した山下先生方のチェルノブイリでの調査の論文の最後にこういう表現があるんですね。
放射線の感受性が高い小児は初期の急性被ばくならびにその後の持続的低線量被ばくにより、
直接的、あるいは間接的に甲状腺が障害される可能性がある、
本研究は今後の調査解析に寄与する重要な基礎データとなるだろう。
そして、腫瘍及び免疫異常を伴う小児の甲状腺がんが、
放射性降下物によりもたらされたものであろう事を示唆している。
放射性降下物はホールアウトという表現ですけれども、
結局、山下先生方のチームが
「原発事故による放射線被曝で小さな子どもに甲状腺がんが起こる事があるんだ」という、
「気をつけろ」という警告を世界に発したと。
しかも、初期のヨウ素131に被曝だけじゃなくて、
「その後の持続的な低線量被ばくも子どもさん達に甲状腺がんを引き起こす原因になっているようだ」
というふうに結論を付けている訳ですね。
ですからそれを考えますと、甲状腺、今回の事態はやはり、山下先生の論文の結論を、
やはり、活かしてですね、十分に注意して対応すべきだと思います。
結局、チェルノブイリの周辺と福島の中通りは似たような地表汚染度になっていますので、
慢性の持続的な被ばくが続いている限りはやはり、
チェルノブイリと同じような甲状腺がんの激動というものが起こる可能性は十分にあると僕は思っています。
ですので、これからでも避難とか移住とかを真剣にやはり考える時に来ているんじゃないかと思います。
いずれにしても、
分かっている筈のデータを私たちにしっかり知らせていただきたいというのは、政府に対する要望ですね。
つまりただオウム返しのように「被ばくとは関係ないんだ」という、
そういうふうに言うだけでやはりその「本当かな?」という疑問を非常に抱きますし、
せめて今回不幸にして見つかった患者さんが、
どういう汚染度のところにいらっしゃるのか?とか、年齢とか、そういうことを知らせて、
そして、いろんな方の考えとかを集めて、
「どうするのが子どもたちにとって最善の事なのか」をやっぱりみんなで考える必要があると思います。
政府の情報管理が秘密主義になってきているなと僕は思います。
sawada:ありがとうございました。
ーーー
↓第10回「県民健康管理調査」検討委員会2013.2.13 記者会見より
<甲状腺がん>
「今回の調査結果で過去に書かれた論文・発表が、かなり覆される可能性がありますが…?」
山下俊一氏質疑応答2/13(文字起こし)
<甲状腺がんの頻度>
「超音波検診」と「潜在癌」鈴木眞一氏質疑応答2/13(文字起こし)
新たに2人甲状腺がん7人に疑い「放射能の影響は否定」福島県立医大鈴木眞一教授2/13
2013年2月13日に公表された福島県県民健康調査の結果を受けて
【ペイフォワード環境情報教室】松崎道幸先生
2013年2月22日
北海道深川市立病院の松崎道幸先生をお招きして
福島県健康管理調査についてのご意見を伺いました。
sawada:
この2月に福島県県民健康調査の結果が出まして、
3名に甲状腺の癌という事、また7名に疑いがあるという事が出まして、
各報道機関が健康管理調査の側の
基本的には「チェルノブイリのような例にはならないであろう」、と。
「期間的には発症が早すぎる」といった形のものだけを丸のみで発表しているところがございますが、
これについて松崎先生、ご見解を頂けますか?
松崎:
そうですね、えっと、
福島の子どもたちを詳しく調べた結果、
3万8000人の子どもたちから、
甲状腺がんが確定が3人と、疑い例が7人出たという事で、
最大を見ると、残り7人の方が全部甲状腺がんだと仮定すると
3800人に一人甲状腺に癌があるという結果になるわけですね。
実は、山下先生方が言っておられる一番は
「こんなに早い時期にこんなに甲状腺がんが出来る筈はない」と。
それからもうひとつは、
「今まで子どもたちの甲状腺を虫歯のように詳しく調べた研究調査結果はない」と
言うふうにおっしゃっているんですね。
で、僕はあの、実は今回の福島調査と同じような、比較できるような調査はあると思っています。
しかもそれはチェルノブイリ、山下先生方のチームがなさった、甲状腺の超音波検診の調査な訳です。
実はチェルノブイリの事故から数年経ってから、
チェルノブイリの子どもたちにどんどん甲状腺がんが現れてきたというショッキングな事態が起きたために、
1991年から94年までですね、日本財団の支援を受けて
山下先生方のチームがチェルノブイリ周辺の子どもさん達の甲状腺検診をしたんですね。
対象は5万5000人ぐらいの子どもさんを超音波の機械で検査して、
直径が5mm以上のしこりをもっている子どもさんを選びだして、細胞診検査などをした結果、
5万5000人から平均の直径が15~6mmぐらいの甲状腺がんが見つかったと。
その時は5万5000人から4名甲状腺がんが見つかったという事が、
山下先生方のチームが書いた論文で公表されている訳です。
公表されたのは1995年ですね。
ですから、「原発事故の被災地で行った調査である」と。
それから、普通手で触ってもはっきりと、甲状腺に異常がなさそうな子どもさん達を対象に超音波検査をしたと。
それから、超音波検査の感度も直径が5mm以上のものを拾い上げて検査を行ったということで、
そういう共通点がありますので、
今回の福島の調査と、山下先生がたのチームがなさったチェルノブイリ調査は
比べる事が可能だと僕は思っています。
結局、その中でも、チェルノブイリ周辺と言っても、
ゴメリ地区のような放射能汚染度の高いような地区では
数千名ぐらいから2名甲状腺がんが出ていると、大体4500人に一人ぐらいという割合なんですね。
それから、汚染度の少ないところでも一万人に一人位という率で甲状腺がんが発見されたんですね。
一方、福島では3万8000人から確定例が3人、強い疑い例が7名ですから、
確定例だけですと、1万3000人ぐらいに1人、
疑い例も含めますと、3800人に一人という事で、
これは原発事故から数年経ったチェルノブイリと同じか、それ以上の頻度で
福島の子どもたちの甲状腺に癌が起きているという事になるわけです。
で、問題は、原発事故と放射線被曝と関係なく日本の子どもの甲状腺には、
「それぐらいは前から甲状腺がんが出来ているものだ」という、
ま、可能性もない訳じゃないんですね。
ですから今回、
福島のデータが本当は日本のほかの地域ではどうなのか?という、比較調査は必ず必要だと思います。
実際に青森で何千人かを対象に同じような検査をするとかという話がありますので、
その結果も待ちたいし、それから、もっと離れた西日本でどうなのか?という、
そういう調査結果も踏まえて、
福島の事態が本当に放射線と関係があるのかないのかというのを判断する材料にして、
冷静に判断していきたいと思っているんですね。
それが普通の考え方であって、
今の時点で「福島の甲状腺がんは被ばくとは関係ないんだ」というふうに断定するのは、
全く科学的ではないと思います。
sawada:
そうですね、特にこれを否定するものとしてよく例が上がるんですけれども、
高齢者、60歳を超えた場合の甲状腺に異常をもっている方は大変に多くて、
「一般的である」というような表現が出ますけれども、
今回比較しているのは小児と、ま、18歳以下という事になりますと、
世の中一般的には百万人に一人、等と、大変低いものであるというのが通常ということですね。
松崎:
そうですね、
甲状腺がんというのは僕自身は3つにタイプを分けています。
一つ目は、被曝と関係なく、大人になればだんだん甲状腺に癌が出来てくると、
知らないうちに持っている方も2割3割居らっしゃるという、そういう甲状腺がんで、
このタイプの、被曝と関係ない甲状腺がんは、
非常に進行もゆっくりで、命取りになることもあんまりなくて、穏やかな癌だというふうに言われています。
二つ目のタイプは、
別の病気のために喉に放射線を外から外部照射して、
その結果、元の病気は治まったけれども、後で甲状腺の癌が出来たというタイプ。
これは外部照射による被曝で甲状腺がんが出来るというタイプですね。
三つ目は今回のように、
原子力発電所の事故で放射性の粉じんを吸収したり、外から外部被ばくを、
外部被ばくと内部被ばく両方で起きる甲状腺がんで、
特に子どもさんに多くて、小さくてもリンパ節に転移することが多くて、
最初のタイプ、1型の甲状腺がんとは違って、治療も大変だし、いろいろな合併症も多くなるという事なので、
甲状腺がんとはそういう3つのタイプに分けて考えないといけないと思っています。
で、原発事故に関する甲状腺がんはそういうふうに3番目の形だと。
それから、もともとあんまり転移もしないし進行もしないし、命取りにもならないというのが
最初の1型の甲状腺がんであるというふうに整理して考えないと、
なかなか問題の本質がつかめないんじゃないかと僕は思います。
sawada:
そうですか、そうした時今回みたいな形で
分かる部分と分からない部分がもちろんあるというのが前提なんでしょうけれども、
どのような対応をしていけばいいと思われますか?
松崎:
最初にご紹介した山下先生方のチェルノブイリでの調査の論文の最後にこういう表現があるんですね。
放射線の感受性が高い小児は初期の急性被ばくならびにその後の持続的低線量被ばくにより、
直接的、あるいは間接的に甲状腺が障害される可能性がある、
本研究は今後の調査解析に寄与する重要な基礎データとなるだろう。
そして、腫瘍及び免疫異常を伴う小児の甲状腺がんが、
放射性降下物によりもたらされたものであろう事を示唆している。
放射性降下物はホールアウトという表現ですけれども、
結局、山下先生方のチームが
「原発事故による放射線被曝で小さな子どもに甲状腺がんが起こる事があるんだ」という、
「気をつけろ」という警告を世界に発したと。
しかも、初期のヨウ素131に被曝だけじゃなくて、
「その後の持続的な低線量被ばくも子どもさん達に甲状腺がんを引き起こす原因になっているようだ」
というふうに結論を付けている訳ですね。
ですからそれを考えますと、甲状腺、今回の事態はやはり、山下先生の論文の結論を、
やはり、活かしてですね、十分に注意して対応すべきだと思います。
結局、チェルノブイリの周辺と福島の中通りは似たような地表汚染度になっていますので、
慢性の持続的な被ばくが続いている限りはやはり、
チェルノブイリと同じような甲状腺がんの激動というものが起こる可能性は十分にあると僕は思っています。
ですので、これからでも避難とか移住とかを真剣にやはり考える時に来ているんじゃないかと思います。
いずれにしても、
分かっている筈のデータを私たちにしっかり知らせていただきたいというのは、政府に対する要望ですね。
つまりただオウム返しのように「被ばくとは関係ないんだ」という、
そういうふうに言うだけでやはりその「本当かな?」という疑問を非常に抱きますし、
せめて今回不幸にして見つかった患者さんが、
どういう汚染度のところにいらっしゃるのか?とか、年齢とか、そういうことを知らせて、
そして、いろんな方の考えとかを集めて、
「どうするのが子どもたちにとって最善の事なのか」をやっぱりみんなで考える必要があると思います。
政府の情報管理が秘密主義になってきているなと僕は思います。
sawada:ありがとうございました。
ーーー
↓第10回「県民健康管理調査」検討委員会2013.2.13 記者会見より
<甲状腺がん>
「今回の調査結果で過去に書かれた論文・発表が、かなり覆される可能性がありますが…?」
山下俊一氏質疑応答2/13(文字起こし)
<甲状腺がんの頻度>
「超音波検診」と「潜在癌」鈴木眞一氏質疑応答2/13(文字起こし)
新たに2人甲状腺がん7人に疑い「放射能の影響は否定」福島県立医大鈴木眞一教授2/13
ラジオフォーラム 小出裕章ジャーナル
放送開始日 2013年2月23日(土)~
ゲスト 山本太郎さん
パーソナリティ 今西憲之さん
小出裕章ジャーナル
今西:
リスナーの方から質問がきまして、「東京電力の情報公開について」という事で、
是非小出さんから聞いてほしいという事だったんですが、
東京電力の情報公開と言いますと事故直後から
「ちゃんと情報公開してまへんがな―」という事でエライ問題になって
国民の間でも不信感が広がったんですが、
2月1日に東京電力は原子力規制委員会に対して、福島第一原発事故直後に撮影された写真2145枚をですね、
「最近になって見つかりました」みたいな感じで提出をされたんですね。
このシ写真をよく見てみますと、2011年3月15日から4月11日ぐらいまで、約一カ月ぐらいですね、
東京電力の社員の方とか、協力企業の方とかが撮影されたものなんですが、
事故から二年近く経ってですね、
「何で今頃出すねん」と、小出さん、思うんですが。
小出:
もちろん私も思いますが、
みなさん、ちょっと誤解をされているのではないかと思うのですが、
東京電力という会社は今回の事故を引き起こした最大の責任がある会社な訳ですし、
私は「責任」という言葉では甘過ぎると思っていまして、「犯罪」だと思います。
犯罪者が自分の罪をきちんと申告する理由はありませんし、
「出来る限り自分の罪を隠蔽したくなる」というものが犯罪者な訳ですから、
東京電力が情報を出さない、あるいは都合の悪いものは出来る限り隠すという事は
当たり前の事なのだと私は思ってきました。
今西:そうすると強制力を持ってそういうものを出させないといけないという事ですか?
小出:
はい。当然そうだとおもいますし、
もし、今回のような事故を起こしたのが東京電力ではなくて、町工場だったとすれば、
すぐにもう警察が踏み込んでですね、責任者を逮捕していくという、
そういう事になった筈だと私は思いますが、
何故か東京電力という会社だと無傷で許されてしまう訳ですし、
情報の公開という事も、東京電力が「自分が公開したいと思う物だけを出す」という事で、
それを許しまうようなことになっているのですね。
本当に不思議な世界だと私は思います。
今西:そうですね、山本太郎さんからも質問があるという事でお願いします。
山本:
すみません、この東京電力というところからは少しずれてしまうかもしれないんですけれど、
やっぱり原発を終わりにしていくためには、その先の事というか、そのバックエンドというか、
「最終処分」ということも考えなければ、やっぱりそういう部分も議論されなければいけないと思うんですよ。
小出:当然です。
山本:でも、政治家の人達だったりというのは、その事について語り合うのは絶対に避けますよね。
小出:政治家もそうですいs、学者も避けてきたのですね。
山本:
でも、その最終処分地というこのを現実的なものというか、話を進めていくために、
やっぱりこういう場所だったりとか、こういうラジオだったりとか、
で、みんなが町の中でもそういう事を話し合うような機会というのはすごく重要だと思うんですね。
小出:はい、もちろんそうだと思います。
山本:でも、言えば言うほど今の状況じゃ叩かれるばっかりなんですけれども、(笑
今西:
まァまァ、結構ね、そういう原子力ムラとかね、
やっぱり一部のね第マスコミなんかはそういうのを避けてきましたよね、意図的にね。
小出:
そうですね、原子力の専門家と呼ばれている人たちも、このバックエンドというか、
ごみの最終的な始末という物の道筋が見えない事はみんな知っていたのですね。
私は「その道筋が見えない限りは止めるべきだし、簡単に埋め捨てをするという選択はするべきではない」
として、原子力を進めてきた人たちと喧嘩をしてきたのですけれども、
学者も、ほとんどの人はみんな知らん顔をするという事をしてきたわけですし、
マスコミもきちっとそれをみなさんに知らせないというやり方を貫いてきてしまったのですね。
で、去年の9月11日になって、日本学術会議という学者の国会が、
初めて今日本の国がやろうとしている埋め捨ては正しくないというような声明を出した訳ですけれども、
私は何で今まで彼らが黙っていたのか?と、むしろそれをおかしいと思いました。
山本:
なるほど。
えーっと、ま、僕個人的に「どうするのか?」という事を考えた時に、
すみません、こんな空っぽな頭で考えた場合なんですけれども、
現在原発が存在している、
その「原発立地の場所にそれぞれに最終処分場をつくっていく」という考え方というのはどうなんですかね?
小出:
あり得るとは思いますけれども、
現在立地をさせられてしまった地域というのは
「必ずゴミはもちだす」という、そういう約束の下に立地を引き受けたという経緯が歴史的にあるわけですね。
山本:なるほど。
小出:
私はそれが正しいとは思いません。
原子力発電を引き受けて、それなりに交付金などで恩恵を受けようとした地域な訳ですから、
「ゴミはいつかどこかに行ってくれる」というふうに思う事自身に、私は問題があるとは思いますけれど、
でも、本当に過疎地で、財政的に苦しくなった時に、原子力発電所を押し付けられてしまったのですね。
ですから、長いいろんな歴史がありますので、簡単にはいかないと思いますが、
え・・・・、いま、太郎さんがおっしゃったような選択はあり得るとは思います。
山本:
なるほど。
先日、鹿児島県の南大隅。
本州最南端のところに「そこに誘致しようじゃないか」というのがずっとあるんですよね。
今西:最終処分場を、
山本:
そうなんですよ、最終処分場を。
で、地元にちょっと応援に行ったんですよ、その反対の。
という事なんですけれどもやっぱり水面下でいろいろと動かれていて、
小出:そうです。
山本:
それで、漁協だったりというのがもう買収されてしまっていたりとか、
たとえばJAというところは「中立」と言っちゃったりとか、
というような状況なんですよね。
でも、あの南大隅という町は100%自然エネルギーでもう賄えているし、
小出:そうですね。
山本:食料自給率も100%以上だと。
小出:はい。
山本:
そんな完璧なところにゴミを押し付けるってどういう事なんだよ!
汚染のないところに汚染をわざわざ運びこむって言うのはどういう事なんだ?って言う話なんですけれど、
なんかいい方法があればいいですよね。
小出:
ええ、そうですね。
ただ、残念ながら私たちが生みだしてきた「放射性物質を無毒化する」という力が、今現在ないのですね。
ですからどこかに隔離するしかないという事になってしまっているわけで、
最近になって日本の国では「もう国内では無理だからモンゴルに押しつけよう」という、
そんな事まで言いだしているわけです。
本当に恥ずかしい国だと、私は思いますし、
いま太郎さんがおっしゃったように大隅町というようなところ、
南大隅町ですね、なんかに押し付けるというような事は到底正しいとは私は思えません。
それぞれの原子力発電所の立地点で引き受けるという選択もあるでしょうし、
私はそれを言うなら東京とか大阪の大都会こそがゴミを引き受けるべきだと思います。
山本:きましたねぇ―。消費地が。
今西:なるほどねぇー。
山本:恩恵を受けたものが引き取れと。
小出:はい。
今西:山本さんもうひとつ何かお伺いしたい事があるとおっしゃられてましたが、
山本:
そうなんです、先生。
国は今回の事故を矮小化、ずーーっと図ってきたじゃないですか。
で、「結局どれぐらいの汚染があるのか」という事に関して、
セシウムだったりそういうものにちょっと触れているだけじゃないですか
小出:そうです。
山本:
だから是非先生だったり、たとえばチャルノブイリの汚染地図をつくられた今中さんだったり、
っていう方々が、今リアルな日本の汚染というものを地図に落とし込めたりというような事の
可能性はないのかな?という事をお聞きしたかったんです。
小出:
はい、ただ、空気中に出てきたというその放射性物質の量で言うなら、
圧倒的に多かったのは希ガスと私たちが呼んでいるものなのですが、
地面を汚染するとか、そういう性質がありませんので、もう汚染地図を作ることはできません。
その次に大量に出てきたのはヨウ素という放射性物質ですが、
それも寿命が短いためにほとんど全部なくなってしまっていますので、
今の段階で汚染地図を作る必要はないと思います。
次に問題なのがセシウムであって、
セシウムの汚染地図というのは日本の政府も公表していますし、
私たちもできる限り測定をして、
その政府の発表があっているかどうか?という事のチェックぐらいはしているのです。
で、ではそれ以外に何が問題か?というと、
みなさんが気にしているのはストロンチウム90であるとか、
プルトニウム239というような放射性物質だと思うのですが、
大気中に放出された「量」を問題にするのであれば、
私は今ストロンチウム90やプルトニウム239はむしろ小さな問題だと思います。
そういう放射性物質を問題にするのであれば、
おそらく水に溶けて海へ流れていますので、
海のストロンチウム90の汚染地図、
プルトニウム239の汚染地図というものをこれから作らなければいけないと思いますが、
残念ながら私たちの力はまだそこまでいっていないという事です。
大変申し訳ないと思っています。
山本:とんでもないです。
今西:
いやいや、だってね、あれだけ汚染水を大量に放出していますからね、東京電力は。
本当にこれは日本だけじゃなくて、もう世界中に迷惑がかかっている話ですからね。
小出:
もちろんです。
1986年には旧ソ連のチェルノブイリ原子力発電所で大きな事故が起きましたが、
その時には「地球被曝」というような言葉がつくられました。
まさに福島の事故の時にもそうで、
日本の福島だけが汚染しているのではない、日本中汚染している訳ですし、
もう、世界中が福島からの放射能で汚れてしまったという状況になっています。
今西:
なるほどね。わかりましたです。
小出さんどうも今日はありがとうございました。
小出:こちらこそ。
今西:小出先生の話、説得力がありましたね。
山本:
ありますね。
心優しい人ですね、コメントの一つ一つが。
今西:そうですね。という事で、以上小出裕章ジャーナルでした。
最終処分場候補・鹿児島県南大隈町の山林8/23~25(追記)

最終処分場候補地に南大隅町が浮上 TBSニュース 2012年8月23日(木) 20時10分
「南大隅町」最終処分場、モデルは六ヶ所村 TBS(24日10:44)
候補地浮上の南大隅町、不安広がる TBS(2012年8月24日11:06)
南大隅町で最終処分場反対集会 TBS(25日17:30)
ーーー
この日のラジオフォーラム↓
選挙開票生放送出演秘話・3分に賭ける「子どもを避難させて下さい!」
2/23ラジオフォーラム山本太郎さん(文字起こし)
「世界中にある焼却炉の3分の2が日本に…だから燃やしたくってしょうがない」
山本太郎さん2/23ラジオフォーラム(文字起こし)
「警戒区域に人が戻れるのは2万4000年後」ラジオフォーラム2/23(書き出し)
ーーー
福島第1原発:事故直後の写真2145枚公開 作業員撮影
毎日新聞 2013年02月01日
東京電力は1日、福島第1原発事故直後の
11年3月15日~4月11日に構内で作業員が撮影した写真2145枚を公開した。
一度に公開した枚数としては過去最多。
水蒸気を上げる爆発直後の3号機や、高い線量のがれきに注意を呼びかけるため
「キケン」と書かれた1号機周辺の様子など、当時の緊迫した状況が収められている。
公開した写真は、同社のホームページ
(http://photo.tepco.co.jp/date/2013/201302-j/130201-01j.html)で見られる。【久野華代】
放送開始日 2013年2月23日(土)~
ゲスト 山本太郎さん
パーソナリティ 今西憲之さん
小出裕章ジャーナル
今西:
リスナーの方から質問がきまして、「東京電力の情報公開について」という事で、
是非小出さんから聞いてほしいという事だったんですが、
東京電力の情報公開と言いますと事故直後から
「ちゃんと情報公開してまへんがな―」という事でエライ問題になって
国民の間でも不信感が広がったんですが、
2月1日に東京電力は原子力規制委員会に対して、福島第一原発事故直後に撮影された写真2145枚をですね、
「最近になって見つかりました」みたいな感じで提出をされたんですね。
このシ写真をよく見てみますと、2011年3月15日から4月11日ぐらいまで、約一カ月ぐらいですね、
東京電力の社員の方とか、協力企業の方とかが撮影されたものなんですが、
事故から二年近く経ってですね、
「何で今頃出すねん」と、小出さん、思うんですが。
小出:
もちろん私も思いますが、
みなさん、ちょっと誤解をされているのではないかと思うのですが、
東京電力という会社は今回の事故を引き起こした最大の責任がある会社な訳ですし、
私は「責任」という言葉では甘過ぎると思っていまして、「犯罪」だと思います。
犯罪者が自分の罪をきちんと申告する理由はありませんし、
「出来る限り自分の罪を隠蔽したくなる」というものが犯罪者な訳ですから、
東京電力が情報を出さない、あるいは都合の悪いものは出来る限り隠すという事は
当たり前の事なのだと私は思ってきました。
今西:そうすると強制力を持ってそういうものを出させないといけないという事ですか?
小出:
はい。当然そうだとおもいますし、
もし、今回のような事故を起こしたのが東京電力ではなくて、町工場だったとすれば、
すぐにもう警察が踏み込んでですね、責任者を逮捕していくという、
そういう事になった筈だと私は思いますが、
何故か東京電力という会社だと無傷で許されてしまう訳ですし、
情報の公開という事も、東京電力が「自分が公開したいと思う物だけを出す」という事で、
それを許しまうようなことになっているのですね。
本当に不思議な世界だと私は思います。
今西:そうですね、山本太郎さんからも質問があるという事でお願いします。
山本:
すみません、この東京電力というところからは少しずれてしまうかもしれないんですけれど、
やっぱり原発を終わりにしていくためには、その先の事というか、そのバックエンドというか、
「最終処分」ということも考えなければ、やっぱりそういう部分も議論されなければいけないと思うんですよ。
小出:当然です。
山本:でも、政治家の人達だったりというのは、その事について語り合うのは絶対に避けますよね。
小出:政治家もそうですいs、学者も避けてきたのですね。
山本:
でも、その最終処分地というこのを現実的なものというか、話を進めていくために、
やっぱりこういう場所だったりとか、こういうラジオだったりとか、
で、みんなが町の中でもそういう事を話し合うような機会というのはすごく重要だと思うんですね。
小出:はい、もちろんそうだと思います。
山本:でも、言えば言うほど今の状況じゃ叩かれるばっかりなんですけれども、(笑
今西:
まァまァ、結構ね、そういう原子力ムラとかね、
やっぱり一部のね第マスコミなんかはそういうのを避けてきましたよね、意図的にね。
小出:
そうですね、原子力の専門家と呼ばれている人たちも、このバックエンドというか、
ごみの最終的な始末という物の道筋が見えない事はみんな知っていたのですね。
私は「その道筋が見えない限りは止めるべきだし、簡単に埋め捨てをするという選択はするべきではない」
として、原子力を進めてきた人たちと喧嘩をしてきたのですけれども、
学者も、ほとんどの人はみんな知らん顔をするという事をしてきたわけですし、
マスコミもきちっとそれをみなさんに知らせないというやり方を貫いてきてしまったのですね。
で、去年の9月11日になって、日本学術会議という学者の国会が、
初めて今日本の国がやろうとしている埋め捨ては正しくないというような声明を出した訳ですけれども、
私は何で今まで彼らが黙っていたのか?と、むしろそれをおかしいと思いました。
山本:
なるほど。
えーっと、ま、僕個人的に「どうするのか?」という事を考えた時に、
すみません、こんな空っぽな頭で考えた場合なんですけれども、
現在原発が存在している、
その「原発立地の場所にそれぞれに最終処分場をつくっていく」という考え方というのはどうなんですかね?
小出:
あり得るとは思いますけれども、
現在立地をさせられてしまった地域というのは
「必ずゴミはもちだす」という、そういう約束の下に立地を引き受けたという経緯が歴史的にあるわけですね。
山本:なるほど。
小出:
私はそれが正しいとは思いません。
原子力発電を引き受けて、それなりに交付金などで恩恵を受けようとした地域な訳ですから、
「ゴミはいつかどこかに行ってくれる」というふうに思う事自身に、私は問題があるとは思いますけれど、
でも、本当に過疎地で、財政的に苦しくなった時に、原子力発電所を押し付けられてしまったのですね。
ですから、長いいろんな歴史がありますので、簡単にはいかないと思いますが、
え・・・・、いま、太郎さんがおっしゃったような選択はあり得るとは思います。
山本:
なるほど。
先日、鹿児島県の南大隅。
本州最南端のところに「そこに誘致しようじゃないか」というのがずっとあるんですよね。
今西:最終処分場を、
山本:
そうなんですよ、最終処分場を。
で、地元にちょっと応援に行ったんですよ、その反対の。
という事なんですけれどもやっぱり水面下でいろいろと動かれていて、
小出:そうです。
山本:
それで、漁協だったりというのがもう買収されてしまっていたりとか、
たとえばJAというところは「中立」と言っちゃったりとか、
というような状況なんですよね。
でも、あの南大隅という町は100%自然エネルギーでもう賄えているし、
小出:そうですね。
山本:食料自給率も100%以上だと。
小出:はい。
山本:
そんな完璧なところにゴミを押し付けるってどういう事なんだよ!
汚染のないところに汚染をわざわざ運びこむって言うのはどういう事なんだ?って言う話なんですけれど、
なんかいい方法があればいいですよね。
小出:
ええ、そうですね。
ただ、残念ながら私たちが生みだしてきた「放射性物質を無毒化する」という力が、今現在ないのですね。
ですからどこかに隔離するしかないという事になってしまっているわけで、
最近になって日本の国では「もう国内では無理だからモンゴルに押しつけよう」という、
そんな事まで言いだしているわけです。
本当に恥ずかしい国だと、私は思いますし、
いま太郎さんがおっしゃったように大隅町というようなところ、
南大隅町ですね、なんかに押し付けるというような事は到底正しいとは私は思えません。
それぞれの原子力発電所の立地点で引き受けるという選択もあるでしょうし、
私はそれを言うなら東京とか大阪の大都会こそがゴミを引き受けるべきだと思います。
山本:きましたねぇ―。消費地が。
今西:なるほどねぇー。
山本:恩恵を受けたものが引き取れと。
小出:はい。
今西:山本さんもうひとつ何かお伺いしたい事があるとおっしゃられてましたが、
山本:
そうなんです、先生。
国は今回の事故を矮小化、ずーーっと図ってきたじゃないですか。
で、「結局どれぐらいの汚染があるのか」という事に関して、
セシウムだったりそういうものにちょっと触れているだけじゃないですか
小出:そうです。
山本:
だから是非先生だったり、たとえばチャルノブイリの汚染地図をつくられた今中さんだったり、
っていう方々が、今リアルな日本の汚染というものを地図に落とし込めたりというような事の
可能性はないのかな?という事をお聞きしたかったんです。
小出:
はい、ただ、空気中に出てきたというその放射性物質の量で言うなら、
圧倒的に多かったのは希ガスと私たちが呼んでいるものなのですが、
地面を汚染するとか、そういう性質がありませんので、もう汚染地図を作ることはできません。
その次に大量に出てきたのはヨウ素という放射性物質ですが、
それも寿命が短いためにほとんど全部なくなってしまっていますので、
今の段階で汚染地図を作る必要はないと思います。
次に問題なのがセシウムであって、
セシウムの汚染地図というのは日本の政府も公表していますし、
私たちもできる限り測定をして、
その政府の発表があっているかどうか?という事のチェックぐらいはしているのです。
で、ではそれ以外に何が問題か?というと、
みなさんが気にしているのはストロンチウム90であるとか、
プルトニウム239というような放射性物質だと思うのですが、
大気中に放出された「量」を問題にするのであれば、
私は今ストロンチウム90やプルトニウム239はむしろ小さな問題だと思います。
そういう放射性物質を問題にするのであれば、
おそらく水に溶けて海へ流れていますので、
海のストロンチウム90の汚染地図、
プルトニウム239の汚染地図というものをこれから作らなければいけないと思いますが、
残念ながら私たちの力はまだそこまでいっていないという事です。
大変申し訳ないと思っています。
山本:とんでもないです。
今西:
いやいや、だってね、あれだけ汚染水を大量に放出していますからね、東京電力は。
本当にこれは日本だけじゃなくて、もう世界中に迷惑がかかっている話ですからね。
小出:
もちろんです。
1986年には旧ソ連のチェルノブイリ原子力発電所で大きな事故が起きましたが、
その時には「地球被曝」というような言葉がつくられました。
まさに福島の事故の時にもそうで、
日本の福島だけが汚染しているのではない、日本中汚染している訳ですし、
もう、世界中が福島からの放射能で汚れてしまったという状況になっています。
今西:
なるほどね。わかりましたです。
小出さんどうも今日はありがとうございました。
小出:こちらこそ。
今西:小出先生の話、説得力がありましたね。
山本:
ありますね。
心優しい人ですね、コメントの一つ一つが。
今西:そうですね。という事で、以上小出裕章ジャーナルでした。
最終処分場候補・鹿児島県南大隈町の山林8/23~25(追記)

最終処分場候補地に南大隅町が浮上 TBSニュース 2012年8月23日(木) 20時10分
「南大隅町」最終処分場、モデルは六ヶ所村 TBS(24日10:44)
候補地浮上の南大隅町、不安広がる TBS(2012年8月24日11:06)
南大隅町で最終処分場反対集会 TBS(25日17:30)
ーーー
この日のラジオフォーラム↓
選挙開票生放送出演秘話・3分に賭ける「子どもを避難させて下さい!」
2/23ラジオフォーラム山本太郎さん(文字起こし)
「世界中にある焼却炉の3分の2が日本に…だから燃やしたくってしょうがない」
山本太郎さん2/23ラジオフォーラム(文字起こし)
「警戒区域に人が戻れるのは2万4000年後」ラジオフォーラム2/23(書き出し)
ーーー
福島第1原発:事故直後の写真2145枚公開 作業員撮影
毎日新聞 2013年02月01日
東京電力は1日、福島第1原発事故直後の
11年3月15日~4月11日に構内で作業員が撮影した写真2145枚を公開した。
一度に公開した枚数としては過去最多。
水蒸気を上げる爆発直後の3号機や、高い線量のがれきに注意を呼びかけるため
「キケン」と書かれた1号機周辺の様子など、当時の緊迫した状況が収められている。
公開した写真は、同社のホームページ
(http://photo.tepco.co.jp/date/2013/201302-j/130201-01j.html)で見られる。【久野華代】
2013年2月12日(火)
東京都千代田区参議院議員会館
「震災がれき広域処理最終決着に向けた全国交流集会」
■主催 326政府交渉ネット
■詳細 http://gareki326.jimdo.com/

動画↓
http://youtu.be/TLQpKBvQgyo?t=1h9m18s
1:09:30~
松井英介:
みなさんこんにちは。松井英介と申します。
呼吸器の病気の、特に肺がんの患者さんとのお付き合いの長い医者です。
この間、福島各地をずーっと回ってですね、
先週、先々週も、特に双葉町の方々が避難なさっているところを6か所。
茨城のつくばも含めて、それから埼玉の加須を含めてずっと回ってきました。
そしていろいろな実態をこの間ひしひしと感じているところなんですけれども、
3日前に京都で聞いた話は、
京都に避難した若いお母さんたちが、医者達と連絡を取ってネットワークを作っているんですが、
そこで出た話はですね、
「大阪がどんどんがれきを受け入れて燃やしている」と、
そこで「再避難を考えないといけない」という事が真剣に議論をされている。
福島の人が本当に困ってですね、汚染の少ないところへ移り住んだのに、
そこが新たな汚染源にに汚染されるという問題になっているという、これは全国各地そうだと思うんです。
岐阜市はかなり早い時期に私たちが運動して(がれきの)受け入れを止めたんですけれども、
そういう止めたところは沢山あると思いますが、まだ続けているところがあると。
それからもう1点は、
福島県内のお話が今出ましたけれども、
これは大変な問題が今起こっていて、
IAEA、ご存じだと思いますが、原発推進の国際組織。国際機関ですけれども、
JAEAという、IAEAの日本版がですね、福島県で今大活躍をして、
彼らのところに来た、いわゆる汚染物の処理に関しては、
鹿島、大林組、そして大成建設というところに丸投げをしているという話を聞いております。
で、鹿島はどういうゼネコンか?と言うと、原発24基を手掛けた。
大林組は11基。大成は10基というふうにして、
もともと原因を作った人たちのもとへ、また何兆という金が、税金が流れ込んでいくという構図が、
福島県では今進んでいきつつあると。
ここもやっぱり忘れてはならない。
これはおそらく環境省ではなくて、別のルートでそこに行っているという事だと思うんですね。
これも非常に重大な問題だと思うんです。

もうひとつは、
この汚染の程度はどの程度か?と言う事で、いろいろとベクレル・シーベルトが出てまいりますが、
今問題にしているのはほとんどセシウムなんですけれども、
これに関してはストロンチウム、これは国のデータとしても関東圏にもかなり出ている。
ストロンチウム90ですね。
これはセシウムと半減期、物理半減期はよく似ていて、近い、30年位のものなんですが、
身体の中に入ると出ていかない。
特に骨と歯ですね。
で、子どもたち、成長の早い子どもたちの受ける影響というのは非常に強い。
20年、30年、50年出ていかないという、どんどん蓄積をするという核種。
これについてやはりきちっと我々も要求して、「データを出せ」と、
「捜査をしているのかしていないのか?」
「どの程度細かいメッシュでやっているのか?」
「土の調査、あるいは大気、水、どうなっているのか?」というところはやっぱりやらせる必要がある。
プルトニウム239という、こいつは人類がつくりだした最強の毒物と言われていますが、
これについても関東圏に広く来ております。
関東圏にも来ております。
これの実態も正確に出させると、
「データをもっているのか持っていないのか?」
環境省はおそらく「持っていない」というんですが、
じゃあ、「どこが持っているのか?文部科学省なのか?」ということも問題だと思います。
それらのデータを全部ひっくるめて健康影響を考える。
特に内部に入ってきた、それらの小さな粒が内部に入ってきた時に、
至近距離、殆ど距離のないところから周りの細胞を、
特にDNA、核内DNAに傷を付けていくと。
で、水の分子の切断の問題もあります。
いわゆるバイスタンダー効果というものをもって、我々の身体は7割が水ですから、
水が切断された時に様々な有害なラジカルが出てくる。
このラジカルがDNAを攻撃すると。いう事で、
特にアルファ核種、ベータ核種は問題なんですが、
今問題な、皆さんが関心があるのがいわゆる岐阜の核融合研究所だと思います。
これが、一番問題になるのが、時間がありませんからはしょりますけれども、
中性子線とトリチウム、三重水素。
三重水素というのはなにか?と言うと、水素ですから水の分子の一角を占める事がある。
飲み水の中にも入ってくる訳ですね。
これはベータ線を出します。
β核種、高速で飛ぶ電子。
身体の中に入ってきた時に周りの細胞にかなり強力な影響を与える。
半減期、物理半減期は12.6年と言われておりますが、結構長い間環境中に存在する。
これは気体です。
他にもゼノンとかキセノンとかアクロンとかクリプトンとかという格好の、
ウラン235が分裂した時に出来てくる核種の中に気体になるものがあります。
この気体になるものというのは普通の原発でもですね、常に外に出している。
通常の時点でも周囲の環境に汚染をもたらしている。
ここもやっぱり考えておかなければいけないので、
これは単なる核融合、次のステップ。
次に彼らが考えている次の発電システムとはまたその前の問題としてもですね、
気体になったウランの核分裂生成物。
これには絶対に目を光らせておかないといけないという事だと思うんですね。
特にその中でトリチウム、三重水素。
これは非常に重要な位置にある。
ですから最後になりますけれども、時間がありませんので、
今一番の問題はそういう点で、土壌中、あるいは空気中、水の中のさまざまな核種について、
あるいは食べ物についてもね、セシウムの基準値しか日本の政府は定めておりませんが、
「それはダメなんだ」とベラルーシの大使もこの間言っておりました。
「全ての核種について調べる、と何回も日本の政府に申し上げてきました」
という事を言っておられましたけれども、
ベラルーシ、あるいはウクライナ、旧ソビエトではそれが調査されて
食べ物についても非常に丹念な調査がなされているというところが問題だろうと思います。
そして最後一言だけ申しておきたいんですけれども、
福島の人達がこれからコミニティーを壊さず家庭の中の人間関係も壊さずに生きていくかという時に、
一番大事なのは、汚染の少ないところにその地域で移り住む。
そこへ移り住んで仕事が出来る。
東雲(しののめ)でもこの間すでに孤独死の方が見つかりました。
1400人ぐらいが避難なさっている。
その中の男の方ですけれども、見つかって、
1ヶ月ぐらい経ってから家族が「おかしい」と言って調べて初めて分かった。
それ以外にもいろいろな、本当に辛い辛い話しがいっぱいあるんですね。
ですから火がついているから、火がついたところのところをまず考えてほしいと福島の人は言っている訳です。
そこのところを、この場でもぜひ議論して、これからのいろいろな方向性を作って頂きたい。
一緒につくっていきたいと思っています。ちょっと長くなりましたが、どうもありがとうございます。
ーーー
バイスタンダー効果(Bystander Effect)
「直接電離放射線(以下において放射線と表記)を照射された細胞だけでなく、
それが周りの細胞にも伝わり、放射線照射の影響が出る」という現象である。
バイスタンダーとは、傍観者(bystander)の意味である。
ラジカル(radical)
不対電子をもつ原子や分子、あるいはイオンのことを指す。
フリーラジカルまたは遊離基(ゆうりき)とも呼ばれる。
原発避難の男性孤独死 東雲住宅、死後1カ月
東京新聞 2013年1月31日 夕刊
東京電力福島第一原発事故で、
東京都江東区の国家公務員宿舎「東雲(しののめ)住宅」に自主避難した福島県郡山市の無職男性(49)が
孤独死していたことが三十一日、都などへの取材で分かった。
死後一カ月程度たっていたとみられ、
区社会福祉協議会は単身で避難してきた約三百世帯を対象に戸別訪問の強化を始めた。
都都営住宅経営部によると、男性は
「居住地の放射線量が高い」として2011年11月に東雲住宅に単身で自主避難した。
昨年12月初旬に郵便物を預かった管理人が、男性と連絡が取れないため、
同月末、都住宅供給公社を通じ、福島県に住む男性の両親に通報した。
今年1月5日に両親や警察官が鍵を壊して部屋に入り、倒れている男性を確認した。
死因は心疾患とみられる。
東雲住宅は都内で最も多い東日本大震災の被災者が避難しており、
昨年末で585世帯1169人が入居している。
区社協や住民の自治組織が見守り活動を重ねてきたが、
「一回の訪問で会えるのは二割程度。戸別訪問を重ねないとなかなか面会できない」と
区社協の磯村茂ボランティアセンター所長は話す。
男性の孤独死を受け、東雲住宅の避難世帯の約半数に当たる単身の三百世帯を中心に、
巡回チームの人数を増やすなどして月一回程度訪問し、安否確認できるようにする。
東雲住宅では、11年5月に40代半ばの男性が死亡し、二日間発見されなかった。
ーーー
「がれきの広域化はもう、破たんした」2/12青木泰氏(文字起こし)
<なぜ燃やすの?環境省>
8000ベクレルを超える指定廃棄物を燃やす焼却施設建設着工・中断“鮫川村”
&森林除染木材でバイオマス発電“塙町”326政府交渉ネット2/12(文字起こし)
松井英介医師の講演
1.「低レベル」放射線 内部被ばくによる健康障害・松井英介氏(医師)
栃木県宇都宮市8/28(講演内容書き出し)
2.「低レベル」放射線 内部被ばくによる健康障害・松井英介氏(医師)
栃木県宇都宮市8/28(講演内容書き出し)
3.「低レベル」放射線 内部被ばくによる健康障害・松井英介氏(医師)
栃木県宇都宮市8/28(講演内容書き出し)
4完.「低レベル」放射線 内部被ばくによる健康障害・松井英介氏(医師)
栃木県宇都宮市8/28(講演内容書き出し)
松井英介氏(医師)「内部被ばくの問題」
市民と科学者の内部被曝問題研究会・第一回総会シンポジウム4/22(動画・内容書き出し)
東京都千代田区参議院議員会館
「震災がれき広域処理最終決着に向けた全国交流集会」
■主催 326政府交渉ネット
■詳細 http://gareki326.jimdo.com/

動画↓
http://youtu.be/TLQpKBvQgyo?t=1h9m18s
1:09:30~
松井英介:
みなさんこんにちは。松井英介と申します。
呼吸器の病気の、特に肺がんの患者さんとのお付き合いの長い医者です。
この間、福島各地をずーっと回ってですね、
先週、先々週も、特に双葉町の方々が避難なさっているところを6か所。
茨城のつくばも含めて、それから埼玉の加須を含めてずっと回ってきました。
そしていろいろな実態をこの間ひしひしと感じているところなんですけれども、
3日前に京都で聞いた話は、
京都に避難した若いお母さんたちが、医者達と連絡を取ってネットワークを作っているんですが、
そこで出た話はですね、
「大阪がどんどんがれきを受け入れて燃やしている」と、
そこで「再避難を考えないといけない」という事が真剣に議論をされている。
福島の人が本当に困ってですね、汚染の少ないところへ移り住んだのに、
そこが新たな汚染源にに汚染されるという問題になっているという、これは全国各地そうだと思うんです。
岐阜市はかなり早い時期に私たちが運動して(がれきの)受け入れを止めたんですけれども、
そういう止めたところは沢山あると思いますが、まだ続けているところがあると。
それからもう1点は、
福島県内のお話が今出ましたけれども、
これは大変な問題が今起こっていて、
IAEA、ご存じだと思いますが、原発推進の国際組織。国際機関ですけれども、
JAEAという、IAEAの日本版がですね、福島県で今大活躍をして、
彼らのところに来た、いわゆる汚染物の処理に関しては、
鹿島、大林組、そして大成建設というところに丸投げをしているという話を聞いております。
で、鹿島はどういうゼネコンか?と言うと、原発24基を手掛けた。
大林組は11基。大成は10基というふうにして、
もともと原因を作った人たちのもとへ、また何兆という金が、税金が流れ込んでいくという構図が、
福島県では今進んでいきつつあると。
ここもやっぱり忘れてはならない。
これはおそらく環境省ではなくて、別のルートでそこに行っているという事だと思うんですね。
これも非常に重大な問題だと思うんです。

もうひとつは、
この汚染の程度はどの程度か?と言う事で、いろいろとベクレル・シーベルトが出てまいりますが、
今問題にしているのはほとんどセシウムなんですけれども、
これに関してはストロンチウム、これは国のデータとしても関東圏にもかなり出ている。
ストロンチウム90ですね。
これはセシウムと半減期、物理半減期はよく似ていて、近い、30年位のものなんですが、
身体の中に入ると出ていかない。
特に骨と歯ですね。
で、子どもたち、成長の早い子どもたちの受ける影響というのは非常に強い。
20年、30年、50年出ていかないという、どんどん蓄積をするという核種。
これについてやはりきちっと我々も要求して、「データを出せ」と、
「捜査をしているのかしていないのか?」
「どの程度細かいメッシュでやっているのか?」
「土の調査、あるいは大気、水、どうなっているのか?」というところはやっぱりやらせる必要がある。
プルトニウム239という、こいつは人類がつくりだした最強の毒物と言われていますが、
これについても関東圏に広く来ております。
関東圏にも来ております。
これの実態も正確に出させると、
「データをもっているのか持っていないのか?」
環境省はおそらく「持っていない」というんですが、
じゃあ、「どこが持っているのか?文部科学省なのか?」ということも問題だと思います。
それらのデータを全部ひっくるめて健康影響を考える。
特に内部に入ってきた、それらの小さな粒が内部に入ってきた時に、
至近距離、殆ど距離のないところから周りの細胞を、
特にDNA、核内DNAに傷を付けていくと。
で、水の分子の切断の問題もあります。
いわゆるバイスタンダー効果というものをもって、我々の身体は7割が水ですから、
水が切断された時に様々な有害なラジカルが出てくる。
このラジカルがDNAを攻撃すると。いう事で、
特にアルファ核種、ベータ核種は問題なんですが、
今問題な、皆さんが関心があるのがいわゆる岐阜の核融合研究所だと思います。
これが、一番問題になるのが、時間がありませんからはしょりますけれども、
中性子線とトリチウム、三重水素。
三重水素というのはなにか?と言うと、水素ですから水の分子の一角を占める事がある。
飲み水の中にも入ってくる訳ですね。
これはベータ線を出します。
β核種、高速で飛ぶ電子。
身体の中に入ってきた時に周りの細胞にかなり強力な影響を与える。
半減期、物理半減期は12.6年と言われておりますが、結構長い間環境中に存在する。
これは気体です。
他にもゼノンとかキセノンとかアクロンとかクリプトンとかという格好の、
ウラン235が分裂した時に出来てくる核種の中に気体になるものがあります。
この気体になるものというのは普通の原発でもですね、常に外に出している。
通常の時点でも周囲の環境に汚染をもたらしている。
ここもやっぱり考えておかなければいけないので、
これは単なる核融合、次のステップ。
次に彼らが考えている次の発電システムとはまたその前の問題としてもですね、
気体になったウランの核分裂生成物。
これには絶対に目を光らせておかないといけないという事だと思うんですね。
特にその中でトリチウム、三重水素。
これは非常に重要な位置にある。
ですから最後になりますけれども、時間がありませんので、
今一番の問題はそういう点で、土壌中、あるいは空気中、水の中のさまざまな核種について、
あるいは食べ物についてもね、セシウムの基準値しか日本の政府は定めておりませんが、
「それはダメなんだ」とベラルーシの大使もこの間言っておりました。
「全ての核種について調べる、と何回も日本の政府に申し上げてきました」
という事を言っておられましたけれども、
ベラルーシ、あるいはウクライナ、旧ソビエトではそれが調査されて
食べ物についても非常に丹念な調査がなされているというところが問題だろうと思います。
そして最後一言だけ申しておきたいんですけれども、
福島の人達がこれからコミニティーを壊さず家庭の中の人間関係も壊さずに生きていくかという時に、
一番大事なのは、汚染の少ないところにその地域で移り住む。
そこへ移り住んで仕事が出来る。
東雲(しののめ)でもこの間すでに孤独死の方が見つかりました。
1400人ぐらいが避難なさっている。
その中の男の方ですけれども、見つかって、
1ヶ月ぐらい経ってから家族が「おかしい」と言って調べて初めて分かった。
それ以外にもいろいろな、本当に辛い辛い話しがいっぱいあるんですね。
ですから火がついているから、火がついたところのところをまず考えてほしいと福島の人は言っている訳です。
そこのところを、この場でもぜひ議論して、これからのいろいろな方向性を作って頂きたい。
一緒につくっていきたいと思っています。ちょっと長くなりましたが、どうもありがとうございます。
ーーー
バイスタンダー効果(Bystander Effect)
「直接電離放射線(以下において放射線と表記)を照射された細胞だけでなく、
それが周りの細胞にも伝わり、放射線照射の影響が出る」という現象である。
バイスタンダーとは、傍観者(bystander)の意味である。
ラジカル(radical)
不対電子をもつ原子や分子、あるいはイオンのことを指す。
フリーラジカルまたは遊離基(ゆうりき)とも呼ばれる。
原発避難の男性孤独死 東雲住宅、死後1カ月
東京新聞 2013年1月31日 夕刊
東京電力福島第一原発事故で、
東京都江東区の国家公務員宿舎「東雲(しののめ)住宅」に自主避難した福島県郡山市の無職男性(49)が
孤独死していたことが三十一日、都などへの取材で分かった。
死後一カ月程度たっていたとみられ、
区社会福祉協議会は単身で避難してきた約三百世帯を対象に戸別訪問の強化を始めた。
都都営住宅経営部によると、男性は
「居住地の放射線量が高い」として2011年11月に東雲住宅に単身で自主避難した。
昨年12月初旬に郵便物を預かった管理人が、男性と連絡が取れないため、
同月末、都住宅供給公社を通じ、福島県に住む男性の両親に通報した。
今年1月5日に両親や警察官が鍵を壊して部屋に入り、倒れている男性を確認した。
死因は心疾患とみられる。
東雲住宅は都内で最も多い東日本大震災の被災者が避難しており、
昨年末で585世帯1169人が入居している。
区社協や住民の自治組織が見守り活動を重ねてきたが、
「一回の訪問で会えるのは二割程度。戸別訪問を重ねないとなかなか面会できない」と
区社協の磯村茂ボランティアセンター所長は話す。
男性の孤独死を受け、東雲住宅の避難世帯の約半数に当たる単身の三百世帯を中心に、
巡回チームの人数を増やすなどして月一回程度訪問し、安否確認できるようにする。
東雲住宅では、11年5月に40代半ばの男性が死亡し、二日間発見されなかった。
ーーー
「がれきの広域化はもう、破たんした」2/12青木泰氏(文字起こし)
<なぜ燃やすの?環境省>
8000ベクレルを超える指定廃棄物を燃やす焼却施設建設着工・中断“鮫川村”
&森林除染木材でバイオマス発電“塙町”326政府交渉ネット2/12(文字起こし)
松井英介医師の講演
1.「低レベル」放射線 内部被ばくによる健康障害・松井英介氏(医師)
栃木県宇都宮市8/28(講演内容書き出し)
2.「低レベル」放射線 内部被ばくによる健康障害・松井英介氏(医師)
栃木県宇都宮市8/28(講演内容書き出し)
3.「低レベル」放射線 内部被ばくによる健康障害・松井英介氏(医師)
栃木県宇都宮市8/28(講演内容書き出し)
4完.「低レベル」放射線 内部被ばくによる健康障害・松井英介氏(医師)
栃木県宇都宮市8/28(講演内容書き出し)
松井英介氏(医師)「内部被ばくの問題」
市民と科学者の内部被曝問題研究会・第一回総会シンポジウム4/22(動画・内容書き出し)
NHKスペシャル シリーズ東日本大震災 空白の初期被ばくを観る会
2013年2月19日
11:00
今の学校の対応について自分の経験した事をちょっとここで話しさせて下さい。
まず、うちには中学生と小学生と幼稚園児の子どもがいるんですが、
小学校5年生の子どもは、私が先生や学校に問い合わせたりとか、自分が をすごく嫌がります。
なので、私もこの1年間、2年間ぐらいは静観ではないですけれども
先生と連絡帳でやりとりをしたりという事はあったんですが、
つい先日、一番末っ子の入学説明会があったので、
質疑応答の時に、除染の事ですとか、不安に思う保護者の、
「なにを不安に思っているのか」というのを学校に把握していただくためにも
「無記名でアンケートを取って頂けないか」、という事を聞いてみました。
その時には質疑応答の場なので、沢山の保護者の方々がいらしたんですけれども、
「除染についてはしで対応してもらう」ということでした。
この市で対応という事は私たちはその時よりももっと前から好調先生に問い合わせをしていたんですけれど、
いつも同じ答えで、
「市で対応している」
「市で順番に除染をする事になっているので、うちの学校のこの程度の汚染では最後の方になると思う」
みたいなことでした。
市で除染の適応をする数値というのは0.23マイクロシーベルトなんですけれども、
0.23を超える場所は鉄棒のしたですとか、子どもが遊びそうな所にありました。
そのことも問いかけました。
ですが、学校の対応は私の問いかけに関しましては、全部「市で対応する」という答え。
何でもそうなんです。
プールに関しても、給食に関しても、学校独自の対応はしない。ということで、
「給食も不安ならば食べさせなくてもいいですよ」
「心配ならマスクもして来て下さい」
「外遊びもさせたくないならしなくてもいいです」という個別の対応はしているので充分だ。
という答えをいつも貰います。
それでは、みんなが遊んでいる中孤立してしまう子どもが出てくると思うので、
平等に子どもを大人が守るという事をそれを提案したかったんですけれども、
先ず危険度の違いが校長と私が全く違うので、何を言っても分かりあえる事が出来なくて、
それで、その質疑応答で納得できなかったので、電話で問い合わせたりしました。
そうすると私個人での会話になるとまたちょっと対応が違ってきて、
「集まる場所が線量が高いから近づかないという事は指導するまでもなく子どもたちはもう分かっている」
「副読本で指導がもう済んでいる」と、
「だから、そんな当たり前のことを学校ではしない」というような事を言われました。
それで、アンケートの事についてもまた伺ったんですが、
「手をあげられない保護者というのはうちの学校ではいない」と、
私の周りには沢山いるんです。
それも伝えました。
「現実にいます」と。
「それでもそういうお母さんたちは、連絡帳で直接私のところに声をあげてくれているので、
私はしっかり声を知っている」という答えでした。
で、そんなに心配ならば、放射能の出前授業があるから、その時に講師の先生に質問して下さいと、
それで、昨日、その出前授業があって、京都大学から女性の講師の方をお呼びして、
私は質問が最後に出来るという事で、文科省が発表した副読本をコピーして
「これで指導して大丈夫と言っていますが本当に大丈夫なのか?」という事を伺ったんですが、
その授業の内容が、
放射性物質と放射線、放射能の違いからはじまって、
その講師の最初に出た言葉が、
「放射線がそこにある事が問題ではない」とさらっと言いました。
それで子どもが ようにシャワーにたとえました。
「シャワーは適度な水圧で、適度な温度で浴びれば気持ちがいいでしょ、」
「でも、それがうんちやおしっこだったら気持ちがわるいよね」って。(泣)
子どもたちは笑いながら「やだね」って。
自然放射能の話にもなって、
「みんなはポテトチップス好き?」
「ポテトチップスにも自然放射能が沢山あるよ」って、
低線量の影響が分からないのは何故か?
「怪我して血が出ても、ちょっとの怪我だったら血がずっとずっと流れて、それで死ぬ人はいないよね」
あと、低線量の影響が分からないのは、
「誰も実験台にはなりたくないから、低線量被ばくの影響は分からないんだよ」
「5年から10年後にはわかると言われています」と、
「世界のどこかの人は100ミリシーベルト年間受けている人もいるけれど、みんな元気です」
「ジャガイモの芽が出ないようにガンマ線を当てています。
「病院のガーゼを滅菌するのにもガンマ線が使われています」
ここでクイズが出ました。
「私たちの暮らしに放射線は役に立ちますか?」
1.害になるだけ
2.役立つ
正解は2番です。
6問あって、そのようなクイズを出されて、
点数が高かったチームが表彰状を渡されて、先生に褒められていました。
そこで を見てもらって、と思いましたけれども、
私は、想像以上の授業だったので、自分の書いたアンケートを渡して、その場から立ち去りました。
感情的に子どもの前で質問してしまいそうになったのと、
それが自分の子どもに になってしまうので、そのまま帰ってきました。
これは学校での一つのシーンですが、
国とか県とか市の対応の縮図です。
こういう現実があるという事をもっともっと沢山の人に知ってもらいたいです。
ありがとうございました。
21:12
今の話しを聞いて、
やっぱりひとりひとり考え方、捉え方が違うなってすごい思うんですね。
そこに本当に子ども騙しというか、ポテトチップスを出した事が
「じゃあそのジャガイモが、本当に安全な食べ物なのか?」を検証もせずに行っている事自体、
そこが子ども的なところからやられてしまうので本当に話にならないと思うんですね。
そこを変えていかなければならないのはやっぱり大人だと思うので、
こういう集まりをやる事によって一つになれると思うので、
お母さんたちで訴えたら何かが変わるという事を信じてやって行ったらいいと思います。
24:02
私は40を過ぎているおばさんなんですけれど、
子どもが小さくて、4歳と小学生の子どもがいます。
今言って下さったのは、実際に小学校で普通にある事です。
真剣に受け止めてみんなと繋がっていけたらいいなと思っています。
25:30
私は一番上の子が小学校5年生で、下に二人いるんですけれども、
一番上の子が保養に行った時に甲状腺の検査を受けさせていただいて、
その時にのう胞が見つかりまして、経過観察というか、 だったんですけれども、
なので、気を付けていたけれどもなんか、周りには気をつけていないお母さんもいたり、
それがこういう事で学校でのつながりとか保育園の繋がりでもすごく難しさを感じて、
「あ、言えなかった」みたいな事が多かったんですけれども、
その、のう胞の話とか、のう胞について知らないお母さんたちもいたりして、
知っているからとか、勉強したからとかそういう事ではなく、
少しずつ話していく事によって、今まで気にしていなかったお母さんとかも
「あ、ってなんなの?」とか、
少しずつ「こういう会にも参加したい」って、教えてとか、そういう事を最近感じるようになってきて、
少しでも情報がシェアーできる環境があったらいいなと思っています。
27:40
5歳の息子がいるんですが、今幼稚園とかで、あんまり気にしなくなってきたような雰囲気が出始めて、
本当にその中に息子は混じってしまっていて、という空気だったんですけれども、
今日改めて動画を見たりお話を聞いたりして衝撃を受けましたし、
これからやっていかなきゃならない事が沢山あるんだなと思いました。
28:31
気にはしているんですけれど、やっぱりいろんな情報がありますし、
私も当時からそうですけど、今も、
「やっぱりどこの情報が正しいのか分からない」という時がたびたびありますし、
その温度差があるので、私が強く誘っても、
「いや、いわきはもう安全だし、もっと大変なところはいっぱいあるから」というふうに、
順番は一番最後だよというのがあります。
3208
知らない人が沢山いると思うんですが、初期被ばくを沢山受けてしまったという事で、
キチンと対策を行政とかにフォローしていってもらいたいので、
そのためにはまず沢山のお母さんたちに知ってもらって働きかけていくことが大事だと感じました。
33:10
私の周りの環境は放射能に対して私と同じ考え方の方が多いので、
「話せる」という事がとても救いだと思うんですね。
中には、もうそういう事が「話せない」というお母さんも沢山いらっしゃるって
ひそかにいっぱいいらっしゃるっていう事が今の現実で、
放射能に対する事実を共有するという事が大切で、
こういう機会が広まってくれるといいなと思っています。
34:15
3歳の息子を持つ母親です。
先程の小学校での話を聞いて・・・ショックでした。
35:22
小学生の子ども。
子どもたちを守るために前向きに進み、皆さんと力を合わせて
35:45
4歳のむすめと2歳の息子をもつ母です。
NHKスペシャルを最初から見て、
自分の3月11日以降の行動と照らし合わせてみると、
やっぱり私たちは大量にヨウ素を浴びてしまったし、
子どもにも沢山浴びさせてしまったなという、
怒りと悔しさとがいっぱいで何とも言えない気持ちになりました。
で、私も震災後、2年になりますが、やっぱり誰にも話せなかったりして、
ひとりで悩んだ日も多かったんですが、
今日この場に着て同じに悩んでいるお母さんがいるという事がわかって、
「がんばろう」って、ここから頑張ろうっていう気になりました。
36:53
小学生の男の子と幼稚園の女の子がいます。
学校に対してそこまでなにもした事が無かったので、
「そんな対応なんだ」という…。
学校によってとも言いますけれども、結局は市の対応だと思うので、
すごく頑張っているお母さんたちと、形の人が多いと思うんですけど、そこのレベルをあげてあげたいと。
知らないから、というのがあるので、頑張っていけたらと思います。
39:10
これを知ったら「えっ?」って思う人が沢山いると思うんですけれど、
黙っていたらデータだけ取って子どもたちがモルモットにされる可能性があるんですね。
いろんな事に疑問を持ち始めると、やっぱり「みなさん騙されちゃダメだ」って思うんですよ。
私たちは初期被ばくをしたという事実があるので、
いわきの方は励まし合って、どんどん発言して情報を開示して行く事がすごく大事だと思うんです。
ーーー
もうすぐ2年が経ちます。
その中で感覚がマヒしそうになる時もたびたびあります。
そのたびにもう一度言ってみます。
「あの日から世界は変わってしまったんだ」
「放射性物質は私が生きている間無くなる事はないんだ」
「面倒でも出来るだけ避ける努力をしよう」と。
疲れちゃいます。
だけど、今がとても大事だと自分に言い聞かせています。
小学校への放射能の授業。
京都大学にもこのような先生がいらっしゃるんですね…
授業の中で、このように偉い先生に自信たっぷりにお話しされると、
子どもたちは殆ど信じてしまうでしょう。
そして、小さい時に信じてしまった事は大人になってもなかなか変わらないかもしれません。
線量が高い中で生活していくために「不安ではなく安心を」という方向にもっていくのは、
安易で大きな間違いだと思います。
放射能は怖くないというのではなく、
放射能は危険だから、どうやって避けていけばいいのか?
そういう知恵を付けるのが本当なのではないでしょうか?
有無を言わさず授業として全員に受けさせるという事にも問題があると思います。
「放射能はいらない」と、「脱被曝」についてはなかなかまだ声に出しにくい状態が続いています。
けれど事故当初は「原発はいらない」という声をとても出しにくい日々がしばらく続いていました。
でも、いつの間にか「脱原発」と普通に言う事が出来るようになってきています。
今まだ声をあげられない方一人ひとりが繋がっていく可能性を広げる
このような活動にはとても意義があると思います。
「無用な被ばくを避ける」という当り前の権利を大きな声で言える日は必ず来る、そう思います。
(聞き取りにくい部分など、全ては書き出していません)
続きを読む
2013年2月19日
11:00
今の学校の対応について自分の経験した事をちょっとここで話しさせて下さい。
まず、うちには中学生と小学生と幼稚園児の子どもがいるんですが、
小学校5年生の子どもは、私が先生や学校に問い合わせたりとか、自分が をすごく嫌がります。
なので、私もこの1年間、2年間ぐらいは静観ではないですけれども
先生と連絡帳でやりとりをしたりという事はあったんですが、
つい先日、一番末っ子の入学説明会があったので、
質疑応答の時に、除染の事ですとか、不安に思う保護者の、
「なにを不安に思っているのか」というのを学校に把握していただくためにも
「無記名でアンケートを取って頂けないか」、という事を聞いてみました。
その時には質疑応答の場なので、沢山の保護者の方々がいらしたんですけれども、
「除染についてはしで対応してもらう」ということでした。
この市で対応という事は私たちはその時よりももっと前から好調先生に問い合わせをしていたんですけれど、
いつも同じ答えで、
「市で対応している」
「市で順番に除染をする事になっているので、うちの学校のこの程度の汚染では最後の方になると思う」
みたいなことでした。
市で除染の適応をする数値というのは0.23マイクロシーベルトなんですけれども、
0.23を超える場所は鉄棒のしたですとか、子どもが遊びそうな所にありました。
そのことも問いかけました。
ですが、学校の対応は私の問いかけに関しましては、全部「市で対応する」という答え。
何でもそうなんです。
プールに関しても、給食に関しても、学校独自の対応はしない。ということで、
「給食も不安ならば食べさせなくてもいいですよ」
「心配ならマスクもして来て下さい」
「外遊びもさせたくないならしなくてもいいです」という個別の対応はしているので充分だ。
という答えをいつも貰います。
それでは、みんなが遊んでいる中孤立してしまう子どもが出てくると思うので、
平等に子どもを大人が守るという事をそれを提案したかったんですけれども、
先ず危険度の違いが校長と私が全く違うので、何を言っても分かりあえる事が出来なくて、
それで、その質疑応答で納得できなかったので、電話で問い合わせたりしました。
そうすると私個人での会話になるとまたちょっと対応が違ってきて、
「集まる場所が線量が高いから近づかないという事は指導するまでもなく子どもたちはもう分かっている」
「副読本で指導がもう済んでいる」と、
「だから、そんな当たり前のことを学校ではしない」というような事を言われました。
それで、アンケートの事についてもまた伺ったんですが、
「手をあげられない保護者というのはうちの学校ではいない」と、
私の周りには沢山いるんです。
それも伝えました。
「現実にいます」と。
「それでもそういうお母さんたちは、連絡帳で直接私のところに声をあげてくれているので、
私はしっかり声を知っている」という答えでした。
で、そんなに心配ならば、放射能の出前授業があるから、その時に講師の先生に質問して下さいと、
それで、昨日、その出前授業があって、京都大学から女性の講師の方をお呼びして、
私は質問が最後に出来るという事で、文科省が発表した副読本をコピーして
「これで指導して大丈夫と言っていますが本当に大丈夫なのか?」という事を伺ったんですが、
その授業の内容が、
放射性物質と放射線、放射能の違いからはじまって、
その講師の最初に出た言葉が、
「放射線がそこにある事が問題ではない」とさらっと言いました。
それで子どもが ようにシャワーにたとえました。
「シャワーは適度な水圧で、適度な温度で浴びれば気持ちがいいでしょ、」
「でも、それがうんちやおしっこだったら気持ちがわるいよね」って。(泣)
子どもたちは笑いながら「やだね」って。
自然放射能の話にもなって、
「みんなはポテトチップス好き?」
「ポテトチップスにも自然放射能が沢山あるよ」って、
低線量の影響が分からないのは何故か?
「怪我して血が出ても、ちょっとの怪我だったら血がずっとずっと流れて、それで死ぬ人はいないよね」
あと、低線量の影響が分からないのは、
「誰も実験台にはなりたくないから、低線量被ばくの影響は分からないんだよ」
「5年から10年後にはわかると言われています」と、
「世界のどこかの人は100ミリシーベルト年間受けている人もいるけれど、みんな元気です」
「ジャガイモの芽が出ないようにガンマ線を当てています。
「病院のガーゼを滅菌するのにもガンマ線が使われています」
ここでクイズが出ました。
「私たちの暮らしに放射線は役に立ちますか?」
1.害になるだけ
2.役立つ
正解は2番です。
6問あって、そのようなクイズを出されて、
点数が高かったチームが表彰状を渡されて、先生に褒められていました。
そこで を見てもらって、と思いましたけれども、
私は、想像以上の授業だったので、自分の書いたアンケートを渡して、その場から立ち去りました。
感情的に子どもの前で質問してしまいそうになったのと、
それが自分の子どもに になってしまうので、そのまま帰ってきました。
これは学校での一つのシーンですが、
国とか県とか市の対応の縮図です。
こういう現実があるという事をもっともっと沢山の人に知ってもらいたいです。
ありがとうございました。
21:12
今の話しを聞いて、
やっぱりひとりひとり考え方、捉え方が違うなってすごい思うんですね。
そこに本当に子ども騙しというか、ポテトチップスを出した事が
「じゃあそのジャガイモが、本当に安全な食べ物なのか?」を検証もせずに行っている事自体、
そこが子ども的なところからやられてしまうので本当に話にならないと思うんですね。
そこを変えていかなければならないのはやっぱり大人だと思うので、
こういう集まりをやる事によって一つになれると思うので、
お母さんたちで訴えたら何かが変わるという事を信じてやって行ったらいいと思います。
24:02
私は40を過ぎているおばさんなんですけれど、
子どもが小さくて、4歳と小学生の子どもがいます。
今言って下さったのは、実際に小学校で普通にある事です。
真剣に受け止めてみんなと繋がっていけたらいいなと思っています。
25:30
私は一番上の子が小学校5年生で、下に二人いるんですけれども、
一番上の子が保養に行った時に甲状腺の検査を受けさせていただいて、
その時にのう胞が見つかりまして、経過観察というか、 だったんですけれども、
なので、気を付けていたけれどもなんか、周りには気をつけていないお母さんもいたり、
それがこういう事で学校でのつながりとか保育園の繋がりでもすごく難しさを感じて、
「あ、言えなかった」みたいな事が多かったんですけれども、
その、のう胞の話とか、のう胞について知らないお母さんたちもいたりして、
知っているからとか、勉強したからとかそういう事ではなく、
少しずつ話していく事によって、今まで気にしていなかったお母さんとかも
「あ、ってなんなの?」とか、
少しずつ「こういう会にも参加したい」って、教えてとか、そういう事を最近感じるようになってきて、
少しでも情報がシェアーできる環境があったらいいなと思っています。
27:40
5歳の息子がいるんですが、今幼稚園とかで、あんまり気にしなくなってきたような雰囲気が出始めて、
本当にその中に息子は混じってしまっていて、という空気だったんですけれども、
今日改めて動画を見たりお話を聞いたりして衝撃を受けましたし、
これからやっていかなきゃならない事が沢山あるんだなと思いました。
28:31
気にはしているんですけれど、やっぱりいろんな情報がありますし、
私も当時からそうですけど、今も、
「やっぱりどこの情報が正しいのか分からない」という時がたびたびありますし、
その温度差があるので、私が強く誘っても、
「いや、いわきはもう安全だし、もっと大変なところはいっぱいあるから」というふうに、
順番は一番最後だよというのがあります。
3208
知らない人が沢山いると思うんですが、初期被ばくを沢山受けてしまったという事で、
キチンと対策を行政とかにフォローしていってもらいたいので、
そのためにはまず沢山のお母さんたちに知ってもらって働きかけていくことが大事だと感じました。
33:10
私の周りの環境は放射能に対して私と同じ考え方の方が多いので、
「話せる」という事がとても救いだと思うんですね。
中には、もうそういう事が「話せない」というお母さんも沢山いらっしゃるって
ひそかにいっぱいいらっしゃるっていう事が今の現実で、
放射能に対する事実を共有するという事が大切で、
こういう機会が広まってくれるといいなと思っています。
34:15
3歳の息子を持つ母親です。
先程の小学校での話を聞いて・・・ショックでした。
35:22
小学生の子ども。
子どもたちを守るために前向きに進み、皆さんと力を合わせて
35:45
4歳のむすめと2歳の息子をもつ母です。
NHKスペシャルを最初から見て、
自分の3月11日以降の行動と照らし合わせてみると、
やっぱり私たちは大量にヨウ素を浴びてしまったし、
子どもにも沢山浴びさせてしまったなという、
怒りと悔しさとがいっぱいで何とも言えない気持ちになりました。
で、私も震災後、2年になりますが、やっぱり誰にも話せなかったりして、
ひとりで悩んだ日も多かったんですが、
今日この場に着て同じに悩んでいるお母さんがいるという事がわかって、
「がんばろう」って、ここから頑張ろうっていう気になりました。
36:53
小学生の男の子と幼稚園の女の子がいます。
学校に対してそこまでなにもした事が無かったので、
「そんな対応なんだ」という…。
学校によってとも言いますけれども、結局は市の対応だと思うので、
すごく頑張っているお母さんたちと、形の人が多いと思うんですけど、そこのレベルをあげてあげたいと。
知らないから、というのがあるので、頑張っていけたらと思います。
39:10
これを知ったら「えっ?」って思う人が沢山いると思うんですけれど、
黙っていたらデータだけ取って子どもたちがモルモットにされる可能性があるんですね。
いろんな事に疑問を持ち始めると、やっぱり「みなさん騙されちゃダメだ」って思うんですよ。
私たちは初期被ばくをしたという事実があるので、
いわきの方は励まし合って、どんどん発言して情報を開示して行く事がすごく大事だと思うんです。
ーーー
もうすぐ2年が経ちます。
その中で感覚がマヒしそうになる時もたびたびあります。
そのたびにもう一度言ってみます。
「あの日から世界は変わってしまったんだ」
「放射性物質は私が生きている間無くなる事はないんだ」
「面倒でも出来るだけ避ける努力をしよう」と。
疲れちゃいます。
だけど、今がとても大事だと自分に言い聞かせています。
小学校への放射能の授業。
京都大学にもこのような先生がいらっしゃるんですね…
授業の中で、このように偉い先生に自信たっぷりにお話しされると、
子どもたちは殆ど信じてしまうでしょう。
そして、小さい時に信じてしまった事は大人になってもなかなか変わらないかもしれません。
線量が高い中で生活していくために「不安ではなく安心を」という方向にもっていくのは、
安易で大きな間違いだと思います。
放射能は怖くないというのではなく、
放射能は危険だから、どうやって避けていけばいいのか?
そういう知恵を付けるのが本当なのではないでしょうか?
有無を言わさず授業として全員に受けさせるという事にも問題があると思います。
「放射能はいらない」と、「脱被曝」についてはなかなかまだ声に出しにくい状態が続いています。
けれど事故当初は「原発はいらない」という声をとても出しにくい日々がしばらく続いていました。
でも、いつの間にか「脱原発」と普通に言う事が出来るようになってきています。
今まだ声をあげられない方一人ひとりが繋がっていく可能性を広げる
このような活動にはとても意義があると思います。
「無用な被ばくを避ける」という当り前の権利を大きな声で言える日は必ず来る、そう思います。
(聞き取りにくい部分など、全ては書き出していません)
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放射性キセノン:愛知県上空で検出 由来は不明
毎日新聞 2013年02月22日 東京朝刊
文部科学省は21日、
愛知県沖の上空約300メートルで自衛隊の航空機が13日に採取した大気から
1立方メートル当たり1・9ミリベクレルの放射性キセノンを検出したと発表した。
人体へ影響はない。12日に実施されたとされる北朝鮮の核実験後で初の検出だが、
同省は「核実験由来かどうかは不明」としている。
ーーー
文部科学省
北朝鮮による核実験実施発表に対する放射能影響の観測結果等について
(第16報)
平成25年2月21日(木曜日)
平成25年2月12日(火曜日)の北朝鮮からの地下核実験の実施発表を受け、
同日付の放射能対策連絡会議申合せに基づき、関係機関の協力を得て、
我が国の放射能影響を把握するため、放射能観測を実施しているところです。
今回新たに得られた測定結果は、防衛省からの報告によると以下のとおりです。
1.高空のキセノンの採取・測定結果
航空自衛隊機により、平成25年2月13日(水曜日)に日本上空でキセノンの採取を行い、
財団法人日本分析センター(むつ市)において分析を実施した結果、
検出された放射性キセノンは核実験発表前の国内の地上での測定結果の範囲内のレベルである【別紙1参照】。
(別紙1)防衛省航空機による高空のキセノン分析調査結果報告(平成25年2月13日(水曜日)採取分)

※平成25年2月13日(水)に実施した中部空域の分析の結果検出された放射性キセノンの放射能濃度は、
核実験発表前
(平成20年10月以降、平成23年2月までに
財団法人日本分析センターにより千葉市地上で検出された最大値6.7mBq/m3)の範囲内のレベルです。

たねまきJ「2号機再臨界?・原子力学会の声明」
小出裕章氏(内容書き出し・参考あり)2011年 11/2
キセノン
毎日新聞 2011年11月3日 東京朝刊より
東京電力福島第1原発2号機で、核分裂の際に生じる放射性キセノンが2回にわたって検出され、
一時的に臨界が生じた可能性が高まった。
検出されたのは、放射性のキセノン133とキセノン135。
半減期はキセノン133が約5日、キセノン135が約9時間といずれも短い。
複数の専門家は「検出が事実なら、ごく最近も小規模な臨界が起きている可能性がある」と分析する。
<番組内容一部抜粋>
水野:
福島第一原発2号機についてお伺いいたします
原子炉格納容器の中の気体に放射性物質のキセノンが含まれていると東京電力は、発表しましたけれど、
まずは、このキセノンというのはどういうものなのか教えていただけますか?
小出:
核分裂をすることによってはじめて出来る放射性核種です。
今回、東京電力が検出したと言っているらしいものは、
キセノン133というものと135だと思いますが、
135の方は9時間で半分になってしまうというものですし、
水野:えっ!半減期が9時間
小出:はい
水野:短いですね
小出:
はい。
ですから、もし福島原子力発電の事故があって、原子炉が全て停止した3月11日にですね。
停止したんだとすれば、到底今までは生き残っていられないという
そういう放射性核種なのです。
それを今日検出したというのであれば、
今それが新しく生み出されているという確たる証拠になるのですね。
水野:つまり核分裂が今も起こっている
小出:今起きているという証拠です。
ーーー
自衛隊の航空機ではこのような放射性核種も1週間程度で検出できるんですね。
日本がピンチの時に上空でどうしてこうした大気を採取して調査しなかったのでしょうか?
やればできるのにやらなかったという事がまた一つバレちゃいましたね。
(なーんだ簡単にできるんじゃない!文科省の「世界版SPEEDIによる放射性物質拡散予測」)
キセノン135は半減期が9時間だから、
見付けたキセノンは133の方なのでしょうか?
いずれにしても、どこかでウランが核分裂中だという事じゃないのかな?
もっと広く日本の上空をチェックして頂きたいです。
もしかしたら韓国の原発に何か異常があるのかもしれないし、
福島から飛んできているのかもしれないし、
福島から愛知までキセノンが行っているとしたら、
やっぱり関東はヤバい…
別紙1の※部分、
「平成25年2月13日(水)に実施した中部空域の分析の結果検出された放射性キセノンの放射能濃度は、
核実験発表前平成20年10月以降、平成23年2月までに財団法人日本分析センターにより千葉市地上で検出された
最大値6.7mBq/m3の範囲内のレベルです」
↑この文章もとても不思議です。
北朝鮮の核実験よりも福島第一原子力発電所4基分の爆発の方が、
絶対大気中に沢山出ていると思えるのですが・・・
毎日新聞 2013年02月22日 東京朝刊
文部科学省は21日、
愛知県沖の上空約300メートルで自衛隊の航空機が13日に採取した大気から
1立方メートル当たり1・9ミリベクレルの放射性キセノンを検出したと発表した。
人体へ影響はない。12日に実施されたとされる北朝鮮の核実験後で初の検出だが、
同省は「核実験由来かどうかは不明」としている。
ーーー
文部科学省
北朝鮮による核実験実施発表に対する放射能影響の観測結果等について
(第16報)
平成25年2月21日(木曜日)
平成25年2月12日(火曜日)の北朝鮮からの地下核実験の実施発表を受け、
同日付の放射能対策連絡会議申合せに基づき、関係機関の協力を得て、
我が国の放射能影響を把握するため、放射能観測を実施しているところです。
今回新たに得られた測定結果は、防衛省からの報告によると以下のとおりです。
1.高空のキセノンの採取・測定結果
航空自衛隊機により、平成25年2月13日(水曜日)に日本上空でキセノンの採取を行い、
財団法人日本分析センター(むつ市)において分析を実施した結果、
検出された放射性キセノンは核実験発表前の国内の地上での測定結果の範囲内のレベルである【別紙1参照】。
(別紙1)防衛省航空機による高空のキセノン分析調査結果報告(平成25年2月13日(水曜日)採取分)

※平成25年2月13日(水)に実施した中部空域の分析の結果検出された放射性キセノンの放射能濃度は、
核実験発表前
(平成20年10月以降、平成23年2月までに
財団法人日本分析センターにより千葉市地上で検出された最大値6.7mBq/m3)の範囲内のレベルです。

たねまきJ「2号機再臨界?・原子力学会の声明」
小出裕章氏(内容書き出し・参考あり)2011年 11/2
キセノン
毎日新聞 2011年11月3日 東京朝刊より
東京電力福島第1原発2号機で、核分裂の際に生じる放射性キセノンが2回にわたって検出され、
一時的に臨界が生じた可能性が高まった。
検出されたのは、放射性のキセノン133とキセノン135。
半減期はキセノン133が約5日、キセノン135が約9時間といずれも短い。
複数の専門家は「検出が事実なら、ごく最近も小規模な臨界が起きている可能性がある」と分析する。
<番組内容一部抜粋>
水野:
福島第一原発2号機についてお伺いいたします
原子炉格納容器の中の気体に放射性物質のキセノンが含まれていると東京電力は、発表しましたけれど、
まずは、このキセノンというのはどういうものなのか教えていただけますか?
小出:
核分裂をすることによってはじめて出来る放射性核種です。
今回、東京電力が検出したと言っているらしいものは、
キセノン133というものと135だと思いますが、
135の方は9時間で半分になってしまうというものですし、
水野:えっ!半減期が9時間
小出:はい
水野:短いですね
小出:
はい。
ですから、もし福島原子力発電の事故があって、原子炉が全て停止した3月11日にですね。
停止したんだとすれば、到底今までは生き残っていられないという
そういう放射性核種なのです。
それを今日検出したというのであれば、
今それが新しく生み出されているという確たる証拠になるのですね。
水野:つまり核分裂が今も起こっている
小出:今起きているという証拠です。
ーーー
自衛隊の航空機ではこのような放射性核種も1週間程度で検出できるんですね。
日本がピンチの時に上空でどうしてこうした大気を採取して調査しなかったのでしょうか?
やればできるのにやらなかったという事がまた一つバレちゃいましたね。
(なーんだ簡単にできるんじゃない!文科省の「世界版SPEEDIによる放射性物質拡散予測」)
キセノン135は半減期が9時間だから、
見付けたキセノンは133の方なのでしょうか?
いずれにしても、どこかでウランが核分裂中だという事じゃないのかな?
もっと広く日本の上空をチェックして頂きたいです。
もしかしたら韓国の原発に何か異常があるのかもしれないし、
福島から飛んできているのかもしれないし、
福島から愛知までキセノンが行っているとしたら、
やっぱり関東はヤバい…
別紙1の※部分、
「平成25年2月13日(水)に実施した中部空域の分析の結果検出された放射性キセノンの放射能濃度は、
核実験発表前平成20年10月以降、平成23年2月までに財団法人日本分析センターにより千葉市地上で検出された
最大値6.7mBq/m3の範囲内のレベルです」
↑この文章もとても不思議です。
北朝鮮の核実験よりも福島第一原子力発電所4基分の爆発の方が、
絶対大気中に沢山出ていると思えるのですが・・・
2013年2月20日(水)
「原発事故こども被災者支援法」の具体的施策を求める院内集会
http://www.ustream.tv/recorded/29419987←動画
「 そうすると、もうすでに50人ぐらい甲状腺がんが出ている可能性がある」2/20
井戸弁護士→環境省→山田医師
環境省放射線健康管理担当管理官 やまぐちさん
環境省 環境局除染チーム もりしたさん
01:11:45
文字起こしの部分の動画

山田さん:
わたくし、関東から早い時期に、ホットスポットと言われました千葉県柏市から
家族で京都市の方に移住しました山田と申します。
皆様、特にですね、環境省の方、文部科学省の方、厚労省の方にお聞きしたいんですけれども、
福島県はもちろんなんですけれども、
たとえば柏市、あるいは首都圏で、その汚染の状況をどのくらい把握していらっしゃるのか?ということを、
非常に地元に住む者として知りたいんですね。
現在、東葛地域あるいは首都圏が
チェルノブイリにおける法的汚染区域では、何区分に入る地域がどれ位あるかご存知でしょうか?
答えて下さい。
司会:
環境省の方ですかね?お答えいただけますか?
誰かお答えいただける方はいらっしゃいますか?

環境省除染チーム もりしたさん:
あのすみません、環境省で除染の担当者しています。
あの、今日具体的なデータをもってきている訳ではありませんけれども、
あのー、えっと、それぞれですね、どれぐらいというゴニョゴニョで除染が進んでいるか?
そのために計画を出したおりますので、あの計画をするんで、
具体的なデータはもっておるんですけれども、えー、ゴニョゴニョ
で、チェルノブイリの関係で、あの、ゴニョましたけれども、チェルノブイリ自身がですね、
どういうその値ランクになっていて、それを日本でもゴニョゴニョそれによっては調査はゴニョておりません。
(※「ゴニョゴニョ」何度聞いてもよく聞き取れなかった部分)
司会:
ご存じないみたいですね、
78ページ、お手元のですね、資料をご覧ください。
これは沢山の一般が出している情報です。

ー:
消費?研究所です、これは。
2011年の夏までの調査です。
それで、水元公園、葛飾区ですね。
2011年秋の住民調査によりますと、これは新聞にも発表されましたけれども、
チェルノブイリの第一区分の重要な値が出ています。
「直ちに強制避難、立ち入り禁止」の10倍です。
そういう値が出ております。
司会:
で、環境省さんのホームページに、除染担当の方であれば、
緊急重点除染区域という値がでていますが、それが0.23マイクロシーベルト以上という事で、
八千代市とか取手市とか東葛エリアが全部入っているんですね。
それは、チェルノブイリの基準で言えば「移住権利区域」の値なんですね。
という事なので、多分、環境省自ら調査された事なのでご存じだと思います。
山田さん続いてお願いいたします。
山田:
わたくしがもう一遍お聞きしたいのはですね、
この地域の汚染というものも、本当に国のみなさんが「これは間違いないです」と、
どこまで分かっていらっしゃるのかな?という事が知りたいんですけれども、
すみません、ちょっと例として柏市の例を一つ上げさせていただきます。
こちらご存知ですよね、文部科学省の方の航空機モニタリングというものでシーベルトではありません。
ベクレルで測った汚染のマップです。

ちょっとすみません、お手元になくて申し訳ないんですけれども、
この中で柏市の例だけちょっと上げさせていただきます。
柏市はこのブルーのところです。
航空機モニタリングでは、このブルーの部分、
平方メートル当たり、6万ベクレルから10万ベクレルというふうに
航空機モニタリングでは一様に当てておりますが、
あの、覚えていらっしゃると思うんですけれども、環境省の方、文部科学省の方、
柏市北部の高野台で非常に高線量地が見つかりました。
そこはどれぐらい、
ま、環境省さんと文部科学省さん両方調査なさったと思うんですけれども、
どういう結果が出たか?覚えていらっしゃいましたら答えて下さい。
環境省除染チーム もりしたさん:
今日は、あのー具体的なデータをもってきているわけではありませんので、
あの、いま、いまはゴニョゴニョです。
山田さん:
最初は20何万ベクレルという結果が出たんですけれども、
最高では60万ベクレルのところが出たという事でした。
航空機モニタリングではそういうデータは反映されません。
もちろんここがホットスポットだ、マイクロスポットだというご意見はあるでしょう。
しかしですね、この汚染マップが出る前に、柏市については要請をしまして、環境省の方に。
もっと詳しい地域の汚染地図を出したんです。
でも今は見れなくなっています。
そこには血塗られたような真っ赤な地点がいっぱいありました。
もっともっと汚染されているところが表現されていたんです。
それが表現されなくなっています。
「一様に同じ汚染である」としか、情報が今発表されていません。
これがですね、ちょっとこれも、すみません、お手元に資料がなくて申し訳ないんですけれども、
首都圏ですね、23区をはじめとした。
さまざまな地域、これブルーです。
全てブルー!
これはですね、これは、すみません、ベクレルの話しをさせていただきたいんですけれども、
1万ベクレル以下という事で、統一してデータが発表されているんですね。
本当にそうなんでしょうか?
国の方は、市民や市民団体がシーベルト+ベクレルで調査をしましても、
「国のデータではないのでそう言ったものは受け入れられない」とおっしゃるんですね。
でも、市民や、あるいは市民団体が、もう本当に苦労して、
たとえばですね、常総生協さんが1キロメッシュで市民とともにプロジェクトを立てまして、
市民と一緒に土壌調査をしました。
そんな事までして、「どの位地域が汚染されているのか?」という事を調査しています。
もう震災から2年近くたっています。
やろうと思えばできた筈です。
なぜなら、そういったツールをもっていらっしゃるでしょ?
だって、柏市も水戸もベクレルの値を調査しているのは、文科省や環境省です。
やろうと思えばシーベルトだけではなく、
大地、セシウムのまとめ合わせてどれぐらいか調べる事が出来る筈です。
それを航空機モニタリング、それだけで一様に「これが汚染の全てです」と言っています。
それで本当に国民の命が守れるんですか?
この地図、もしかしたら環境省の方はお持ちかもしれないんですけど、
あ、環境省だけじゃないですね。
この、市民と言いますか、一般の方の調査として非常に有名なのは、
早川由紀夫先生の汚染マップですね。

これとですね、こちらはチェルノブイリの汚染区域です。
このピンクと赤の部分を見て下さい。
似通っています。
チェルノブイリと同じように汚染されているところが、福島以外の地域にもあるという事です。
この地域でどういう事が起こっているか?
甲状腺がんその他いろいろな病気が発生しているという、そういったデータはご存知かと思います。
それが福島県の・・・
一部なんですけれども、辛いお話ですが、東日本もそういった汚染にさらされているということを
本当にご存じなんでしょうか?
航空機モニタリングだけで国民の命を守れると思っているんでしょうか?
わたくしはそれを強く申し上げたいです。
何度言っても変わりません。
「国のデータでなければ受け入れない」
「ああ、そうですか」
それだけです。
手間暇かけて国民とプロジェクトをして、
たとえ数カ所でもいいから地域の土壌汚染を徹底的に調べて下さい。
地域の住民は知っています。
「どこにどれだけの汚染があるのか」という事を熟知しています。
そういった意見も聞かずに汚染の具合を航空機モニタリングだけで基準を決めるのは、
支援法の支援対象地域を決めるのは止めて下さい。
以上です。
01:20:52
航空機モニタリング(文部科学省)

チェルノブイリとの比較マップ(早川由紀夫氏)

ーーーー
前列に座っている省庁側が
子ども被災者支援法についての話し合いの席に「具体的なデータをもってきていない」という。
このような対応の仕方にちょっと驚き!
「原発事故こども被災者支援法」の具体的施策を求める院内集会
http://www.ustream.tv/recorded/29419987←動画
「 そうすると、もうすでに50人ぐらい甲状腺がんが出ている可能性がある」2/20
井戸弁護士→環境省→山田医師
環境省放射線健康管理担当管理官 やまぐちさん
環境省 環境局除染チーム もりしたさん
01:11:45
文字起こしの部分の動画

山田さん:
わたくし、関東から早い時期に、ホットスポットと言われました千葉県柏市から
家族で京都市の方に移住しました山田と申します。
皆様、特にですね、環境省の方、文部科学省の方、厚労省の方にお聞きしたいんですけれども、
福島県はもちろんなんですけれども、
たとえば柏市、あるいは首都圏で、その汚染の状況をどのくらい把握していらっしゃるのか?ということを、
非常に地元に住む者として知りたいんですね。
現在、東葛地域あるいは首都圏が
チェルノブイリにおける法的汚染区域では、何区分に入る地域がどれ位あるかご存知でしょうか?
答えて下さい。
司会:
環境省の方ですかね?お答えいただけますか?
誰かお答えいただける方はいらっしゃいますか?

環境省除染チーム もりしたさん:
あのすみません、環境省で除染の担当者しています。
あの、今日具体的なデータをもってきている訳ではありませんけれども、
あのー、えっと、それぞれですね、どれぐらいというゴニョゴニョで除染が進んでいるか?
そのために計画を出したおりますので、あの計画をするんで、
具体的なデータはもっておるんですけれども、えー、ゴニョゴニョ
で、チェルノブイリの関係で、あの、ゴニョましたけれども、チェルノブイリ自身がですね、
どういうその値ランクになっていて、それを日本でもゴニョゴニョそれによっては調査はゴニョておりません。
(※「ゴニョゴニョ」何度聞いてもよく聞き取れなかった部分)
司会:
ご存じないみたいですね、
78ページ、お手元のですね、資料をご覧ください。
これは沢山の一般が出している情報です。

ー:
消費?研究所です、これは。
2011年の夏までの調査です。
それで、水元公園、葛飾区ですね。
2011年秋の住民調査によりますと、これは新聞にも発表されましたけれども、
チェルノブイリの第一区分の重要な値が出ています。
「直ちに強制避難、立ち入り禁止」の10倍です。
そういう値が出ております。
司会:
で、環境省さんのホームページに、除染担当の方であれば、
緊急重点除染区域という値がでていますが、それが0.23マイクロシーベルト以上という事で、
八千代市とか取手市とか東葛エリアが全部入っているんですね。
それは、チェルノブイリの基準で言えば「移住権利区域」の値なんですね。
という事なので、多分、環境省自ら調査された事なのでご存じだと思います。
山田さん続いてお願いいたします。
山田:
わたくしがもう一遍お聞きしたいのはですね、
この地域の汚染というものも、本当に国のみなさんが「これは間違いないです」と、
どこまで分かっていらっしゃるのかな?という事が知りたいんですけれども、
すみません、ちょっと例として柏市の例を一つ上げさせていただきます。
こちらご存知ですよね、文部科学省の方の航空機モニタリングというものでシーベルトではありません。
ベクレルで測った汚染のマップです。

ちょっとすみません、お手元になくて申し訳ないんですけれども、
この中で柏市の例だけちょっと上げさせていただきます。
柏市はこのブルーのところです。
航空機モニタリングでは、このブルーの部分、
平方メートル当たり、6万ベクレルから10万ベクレルというふうに
航空機モニタリングでは一様に当てておりますが、
あの、覚えていらっしゃると思うんですけれども、環境省の方、文部科学省の方、
柏市北部の高野台で非常に高線量地が見つかりました。
そこはどれぐらい、
ま、環境省さんと文部科学省さん両方調査なさったと思うんですけれども、
どういう結果が出たか?覚えていらっしゃいましたら答えて下さい。
環境省除染チーム もりしたさん:
今日は、あのー具体的なデータをもってきているわけではありませんので、
あの、いま、いまはゴニョゴニョです。
山田さん:
最初は20何万ベクレルという結果が出たんですけれども、
最高では60万ベクレルのところが出たという事でした。
航空機モニタリングではそういうデータは反映されません。
もちろんここがホットスポットだ、マイクロスポットだというご意見はあるでしょう。
しかしですね、この汚染マップが出る前に、柏市については要請をしまして、環境省の方に。
もっと詳しい地域の汚染地図を出したんです。
でも今は見れなくなっています。
そこには血塗られたような真っ赤な地点がいっぱいありました。
もっともっと汚染されているところが表現されていたんです。
それが表現されなくなっています。
「一様に同じ汚染である」としか、情報が今発表されていません。
これがですね、ちょっとこれも、すみません、お手元に資料がなくて申し訳ないんですけれども、
首都圏ですね、23区をはじめとした。
さまざまな地域、これブルーです。
全てブルー!
これはですね、これは、すみません、ベクレルの話しをさせていただきたいんですけれども、
1万ベクレル以下という事で、統一してデータが発表されているんですね。
本当にそうなんでしょうか?
国の方は、市民や市民団体がシーベルト+ベクレルで調査をしましても、
「国のデータではないのでそう言ったものは受け入れられない」とおっしゃるんですね。
でも、市民や、あるいは市民団体が、もう本当に苦労して、
たとえばですね、常総生協さんが1キロメッシュで市民とともにプロジェクトを立てまして、
市民と一緒に土壌調査をしました。
そんな事までして、「どの位地域が汚染されているのか?」という事を調査しています。
もう震災から2年近くたっています。
やろうと思えばできた筈です。
なぜなら、そういったツールをもっていらっしゃるでしょ?
だって、柏市も水戸もベクレルの値を調査しているのは、文科省や環境省です。
やろうと思えばシーベルトだけではなく、
大地、セシウムのまとめ合わせてどれぐらいか調べる事が出来る筈です。
それを航空機モニタリング、それだけで一様に「これが汚染の全てです」と言っています。
それで本当に国民の命が守れるんですか?
この地図、もしかしたら環境省の方はお持ちかもしれないんですけど、
あ、環境省だけじゃないですね。
この、市民と言いますか、一般の方の調査として非常に有名なのは、
早川由紀夫先生の汚染マップですね。

これとですね、こちらはチェルノブイリの汚染区域です。
このピンクと赤の部分を見て下さい。
似通っています。
チェルノブイリと同じように汚染されているところが、福島以外の地域にもあるという事です。
この地域でどういう事が起こっているか?
甲状腺がんその他いろいろな病気が発生しているという、そういったデータはご存知かと思います。
それが福島県の・・・
一部なんですけれども、辛いお話ですが、東日本もそういった汚染にさらされているということを
本当にご存じなんでしょうか?
航空機モニタリングだけで国民の命を守れると思っているんでしょうか?
わたくしはそれを強く申し上げたいです。
何度言っても変わりません。
「国のデータでなければ受け入れない」
「ああ、そうですか」
それだけです。
手間暇かけて国民とプロジェクトをして、
たとえ数カ所でもいいから地域の土壌汚染を徹底的に調べて下さい。
地域の住民は知っています。
「どこにどれだけの汚染があるのか」という事を熟知しています。
そういった意見も聞かずに汚染の具合を航空機モニタリングだけで基準を決めるのは、
支援法の支援対象地域を決めるのは止めて下さい。
以上です。
01:20:52
航空機モニタリング(文部科学省)

チェルノブイリとの比較マップ(早川由紀夫氏)

ーーーー
前列に座っている省庁側が
子ども被災者支援法についての話し合いの席に「具体的なデータをもってきていない」という。
このような対応の仕方にちょっと驚き!
02.21
Thu
2013年2月12日(火)
東京都千代田区参議院議員会館
「震災がれき広域処理最終決着に向けた全国交流集会」
■主催 326政府交渉ネット
■詳細 http://gareki326.jimdo.com/
ーーーー
13:11~

青木泰(環境ジャーナリスト)
まず、この間がれきの広域化問題で一番大きかったのは、
みなさんお手元の資料にもありますように、新聞記事
1月10日に宮城県の副知事が「北九州に行く」という話が入りまして、
多分これは、
「宮城県から北九州にもっていくがれきを収束していく」という発表なんだろうと思っていましたところ、
ちょうど1月10日の昼過ぎですね、北九州の斎藤弁護士から私の方に情報が入りまして、
「やはり収束するみたいだ。朝日新聞からコメントを求められた」と、まず第一報が入りました。
ただ、その後もそのまま、そういう情報がインターネット、
いま、インターネットの方が早いですから、インターネットで流れちゃうとですね、
新聞の役割という感じがあるので、朝日の方からですね
「あの話はちょっと曖昧だった」みたいな話が流れてきまして、
また1時間後ぐらいに共同通信から、やはり取材を求められたという事が入りまして、
「これはいよいよ間違いがないな」という、
これだけじゃなくて、すぐ宮城県の方にも、
宮城県の住民間請求を出して下さった住民の方がいらっしゃって、そこに連絡して、
宮城県はこの問題をどういう形で取り上げているか?という事で問い合わせました。
それで翌日の1月11日に、皆さんに資料でお付けしているんですけれども、
40ページ50ページ
北九州のは45ページと47ページに北九州。
西日本新聞、朝日新聞、毎日新聞が
向こうでどういう形で取り上げているか?という事を掲載させていただきました。
で、宮城県でも河北新報。
49ページに出ていますように、
「宮城県の可燃がれき広域処理 1年短縮、年度内終了 県方針」という、
これはちょっとですね、河北新報さんとしては、遠慮した表現かなという、
あの、これでですね、がれきの広域化が収束するというふうにはなかなか受け取れないんです。
「1年短縮」何の事か分からないんですね、みなさん。
それにくらべると、朝日の方が
「可燃性がれき、広域処理終了へ」。
ところが、この問題に取り組んできた皆さんはご存じのように、
「がれきの広域化」という事で、通常に上がっていたのが、
木くずを中心にして可燃物ですよね。
全国の市町村の清掃工場の焼却炉を使って燃やして欲しいという事で、
全国にがれきの広域化という、世の中を騒がしてきたんです。
そうすると、
「可燃性がれきの広域処理終了」という事は、
「宮城県発のがれきは終了する」ということです。
それだけではなくて、もうちょっと事情を知っている方は、こういう事実を知っている。
確かですね、がれきの広域化の9割は宮城県だった筈です。
9割の宮城県が終わるという事は、
もうこれはがれきの広域化はおしまいじゃないか?って。
皆さんもうひとつ、昨日(2013年2月11日)の東京新聞。
佐藤記者さんもおみえになっていますけれども、
東京新聞で報道された、「広域処理来月末で大半終了」
こういう見出しが本当は欲しかったんです。
この大半が9割を占めていた宮城県が終了するという事だけではなくて、
岩手県発のがれきも、この1月10日と前後して、
埼玉県に持ってこようとした岩手県野田村のがれきについては、去年の12月25日で終了しています。
去年9月6日に、新たに埼玉県が本格導入するという事で始まって、
1万トンを2年かけて本格導入するという形で始まって、
たった2ヵ月半で「終了」していたんです。
何で2ヵ月半で終了していたか?というとですね、
これはもうお笑い草でですね、
当初「1万トンある筈だ」という事で2年契約をお願いしたんだけども、
よくよく見てみたらですね「1000トンしかなかった」
10分の1ですよ。
で、何故そういう誤りをしたのか?って言ったら、
木くずのがれきの山の中に土砂の山があって、土の山があってですね、
それを見落としてしまった。
これはテレビだとか、一般の報道では、
「木くずに付着していた土砂を見誤った」というふうに報道されているんです。
正確に言うとですね、
「土砂の中に混じっていた木くず」という実態だった訳です。
これは実際にがれき調査会社が調査して、測定してきた上でこういうことで、
ハッキリ言ってこれはプロの仕事じゃないですね。
調査した会社に「契約金を返せ」という位の話です。
こんな当たり前の話がメディアを通して「点検なし」にされている訳です。
じゃあ、静岡県はどうなのか?
静岡県も岩手県から持ってくる予定です。
で、静岡県は2万3500トンですか、山田町と大槌町。
それが、静岡県も1月22日に静岡新聞がですね、53ページです。
これは完全にスクープですね。
スクープしまして、静岡新聞が、「県内、がれき広域処理終了」という事を報道したんです。
静岡県の場合は2万3500トンの予定が3500トン。7分の1です。
宮城県の終了の理由にしても、岩手県、埼玉県静岡県に持っていく部分の終了の理由にしても、
もう一度測定したら、半分になっていた、とか、10分の1になっていたとか、
何分の1になっていたとかという話になっている。
これをハッキリ言って、信じる人は誰もいないと思います。
では一体何だったのか?
何故こんな話しになってきたのか?っていうことですね。
そのことについて実は、
皆さんのお手元の資料の中に環境省への質問書ということのなかで、いろいろ述べているんです。
ま、もともとですね、昨日の東京新聞でも書いていただきましたけれども、
環境省のがれきの数量、広域化の必要量は、皆さん多分数字を覚えてられると思うんですけれども、
当初400万トンだったんですね。
400万トンのうち344万トン、9割、約9割が宮城県で、57万トンが岩手県、
そういうあんばいになっていたんです。
宮城県発のがれきという事で言うと、
約11万トンを3月30日までに掘りすればおしまいだという、
344万トンのですね、何%ですか?
%で3万トンですから、数%です、数%で終了です。
目標の数%で終了です。
これは明らかに政策が間違っていたのか?
あるいは、この汚染の恐れのあるがれきを全国にばら撒くというような、
これを全国の住民のみなさんからチェックを受けて、結局あきらめざるを得なかったと。
いずれにせよ、このがれきの広域化はですね、もう「破たんした」という事を、
私たち自身は、ま、大きくはメディアのみなさんが全国の住民の皆さんに伝えていかなければいけない。
その事が十分に伝わっていないためにですね、
ま、ある意味では、それだけではないとも思いますけれども、
そのために、大阪ではですね、まだ運び込もうとしている。
富山県でもそうです。
皆さん考えてみて下さい。
富山県に持ってこようとしているのは、山田町から持ってこようとしているんです。
静岡県も山田町。
静岡県はもう山田町にがれきがないからという事で終了宣言をしている。
この件について岩手県の担当者に聞きました。
「もういい加減に諦めたらどうか?」と、
そうしたら、岩手県の担当者はこういうふうに言うんです。
「静岡・埼玉に持っていこうとしていたのは木くずであった」と。
「富山県は可燃物という事で受け入れを検討していた」
「木くずはないけれども、可燃物はあるんだ」と言うんです。
ただ、富山の人から後から報告があると思うんですけれども、
富山にしてもですね、大阪にしても、
「木くずを主にして可燃物」ということで、
木くずがなかったら主にするものがないんで、もうおしまいなんです。
岩手県の担当者は、
埼玉県が中止になる、静岡が中止になる、これが全てですね、
「がれきの総量を間違って計算していた」と、
「そこに問題が根本にあった」というんです。
そうしたら今大阪に持っていこうとしている、そういうのを含めてですね、
「見直しはどうなっているんですか?」って聞いたんです。
「現在見直し中です」って言うんです。
で、担当者だけだとちょっと困るので、岩手県の知事さんにも質問状を出しました。
そうしたら知事さんも、
「比重の問題を含めて、今精査中です」と。
皆さんちょっと考えてみて下さい。
がれきの総量が、がれきの総量がですね、今「もう一回見直し中だ」っていうんですよ。
「県内で処理できる量はどれだけですか?」
それも「見直し中」って言うんです。
じゃあ、どうしてですね、
大阪に持っていく、富山に持っていく、秋田に持っていくって言う話が出てくるんですか?
「ムニャムニャムニャ…」
つまりもうここまで、もう問題がきています。
で、そのときに、「ムニャムニャムニャ」と同時に彼らが答えたのがですね、
「環境省と調整してお答えします」という返答で。
だんだん見えてきますよね。
がれきの広域化をしたくてしたくてたまらなかったのは環境省でですね、
どうも市町村は補助金を貰おうとかそういう中で、
身動きが取れなくなってきていたんだという実態が見えてきた。
今回のこの全国交流集会は、私たちの位置づけとしては、
環境省を呼び出して、3月に環境省交渉をやろうという事を考えています。
で、その前に具体的に議論をある程度煮詰めて準備していこうという事で、
2月6日に今お見えになりました川田龍平議員の事務所で、
環境省の役人6人を呼んでいただいて、事前折衝をしました。
その事前折衝の中で、一番の問題ですね、
「もともと、がれきの広域化は本当に必要だったんですか?」
この点について聞きました。
そうしたら結構ですね、素直に答えてくれました。
いや、もともとですね、宮城県の場合がれきは、
県として処理しなければいけないがれきの数というのは、
「ゼネコンにすべて委託していたはずだ」と。
「全国広域化といって持っていくがれきは1トンたりとも無かった筈じゃないですか」
その点を言ったらこういう答えが返ってきました。
「宮城県は確かにゼネコンに委託した」と、
ただゼネコンが県内で処理できる部分と県外処理という事を考えていると、
県外の産廃業者とか関連業者を使って処理するという事を考えた。
県外処理についてはことごとく、その産廃業者が所在する自治体に断られたと。
それで県外処理が出来なくなったので、広域に回すというのが経過だったんだという話。
こんな話しは多分みなさん聞いたことないですよね。
彼らもそんな事は言った事はない。
言った事ないんだけど、そういうふうな答弁をしてきた。
だけど普通に考えた時に、自治体がある業者にがれきを委託していて、
その業者との契約を変更しないで、別の算段でがれきをもっていくことをすれば、
これは二重契約になるんです。
そんな事はやらないんです。
最初はそういう事は我々の調査で分かって北からそういうふうに言うのであって、
じゃあ、「実際はどうなんですか?その点は二重契約になるじゃないか?」って言ったら、
「二重契約にならないように宮城県で契約変更をした」と、
だけど宮城県で契約変更をしたのは去年の9月。
契約の一番最初はおととしの9月です。
がれきの広域化というのはおととしの秋からもう進んでいるわけです。
全くですね、ありもしない話です。
そういう事がこの間の事前折衝の中で明らかになってきました。
事実経過を踏まえながら問題をはっきりさせていきましょうという事で、
またその他の議論に移っていきました。
がれきの広域化は今問題になっている大阪・富山の方からも、この後、
今どういう現状になっているかという事の報告をしてもらうわけですけれども、
その後で、この環境省に対する質問状という事では、私たちの方が
がれきの広域化はストップできました。じゃあ、全ての問題は解決するか?と言うと、
これは被災地で、がれきを今後本当に処理していく。
安全性を気遣いながら、安全性をチェックしながらどうしょりしていくか?というのが、
今後大きな問題になっていく。
そうすると、今までのように「焼却すればいい」
で、「濃縮したものについては環境省が引き受けるから大丈夫です」というような、
しかもその「大丈夫です」と言っていたような指定廃棄物がですね、
小型の焼却炉で、
廃棄物処理法の規制がかからないような小型の焼却炉で処理しようとしていたという、
これは鮫川の問題ですけれど、こういう問題が明らかになっている中で、
もう一回がれきや指定廃棄物の問題について処理していきましょうという、
そういう提案もさせていただいています。
で、今日は一部ではどういう状況なのかという事をご報告させていただいて、
記者会見の時間に続きましてその後に、
全国交流会2部という形でみなさんからこういう意見を環境省にぶつけて欲しい
こういう矛盾点もぶつけて欲しい、提案してほしいというご意見をお聞きして、それを、
また326の方でまとめまして、環境省に提出していくという段取りになっております。
1:02:06~
<なぜ燃やすの?環境省>
8000ベクレルを超える指定廃棄物を燃やす焼却施設建設着工・中断“鮫川村”
&森林除染木材でバイオマス発電“塙町”326政府交渉ネット2/12(文字起こし)
1:09:30~
「もともと原因を作った人たちのもとへ、何兆という税金が流れ込んでいくという構図が
福島県では今進んでいきつつある」2/12松井英介医師(文字起こし)
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新聞記事など続きを読む
東京都千代田区参議院議員会館
「震災がれき広域処理最終決着に向けた全国交流集会」
■主催 326政府交渉ネット
■詳細 http://gareki326.jimdo.com/
ーーーー
13:11~

青木泰(環境ジャーナリスト)
まず、この間がれきの広域化問題で一番大きかったのは、
みなさんお手元の資料にもありますように、新聞記事
1月10日に宮城県の副知事が「北九州に行く」という話が入りまして、
多分これは、
「宮城県から北九州にもっていくがれきを収束していく」という発表なんだろうと思っていましたところ、
ちょうど1月10日の昼過ぎですね、北九州の斎藤弁護士から私の方に情報が入りまして、
「やはり収束するみたいだ。朝日新聞からコメントを求められた」と、まず第一報が入りました。
ただ、その後もそのまま、そういう情報がインターネット、
いま、インターネットの方が早いですから、インターネットで流れちゃうとですね、
新聞の役割という感じがあるので、朝日の方からですね
「あの話はちょっと曖昧だった」みたいな話が流れてきまして、
また1時間後ぐらいに共同通信から、やはり取材を求められたという事が入りまして、
「これはいよいよ間違いがないな」という、
これだけじゃなくて、すぐ宮城県の方にも、
宮城県の住民間請求を出して下さった住民の方がいらっしゃって、そこに連絡して、
宮城県はこの問題をどういう形で取り上げているか?という事で問い合わせました。
それで翌日の1月11日に、皆さんに資料でお付けしているんですけれども、
40ページ50ページ
北九州のは45ページと47ページに北九州。
西日本新聞、朝日新聞、毎日新聞が
向こうでどういう形で取り上げているか?という事を掲載させていただきました。
で、宮城県でも河北新報。
49ページに出ていますように、
「宮城県の可燃がれき広域処理 1年短縮、年度内終了 県方針」という、
これはちょっとですね、河北新報さんとしては、遠慮した表現かなという、
あの、これでですね、がれきの広域化が収束するというふうにはなかなか受け取れないんです。
「1年短縮」何の事か分からないんですね、みなさん。
それにくらべると、朝日の方が
「可燃性がれき、広域処理終了へ」。
ところが、この問題に取り組んできた皆さんはご存じのように、
「がれきの広域化」という事で、通常に上がっていたのが、
木くずを中心にして可燃物ですよね。
全国の市町村の清掃工場の焼却炉を使って燃やして欲しいという事で、
全国にがれきの広域化という、世の中を騒がしてきたんです。
そうすると、
「可燃性がれきの広域処理終了」という事は、
「宮城県発のがれきは終了する」ということです。
それだけではなくて、もうちょっと事情を知っている方は、こういう事実を知っている。
確かですね、がれきの広域化の9割は宮城県だった筈です。
9割の宮城県が終わるという事は、
もうこれはがれきの広域化はおしまいじゃないか?って。
皆さんもうひとつ、昨日(2013年2月11日)の東京新聞。
佐藤記者さんもおみえになっていますけれども、
東京新聞で報道された、「広域処理来月末で大半終了」
こういう見出しが本当は欲しかったんです。
この大半が9割を占めていた宮城県が終了するという事だけではなくて、
岩手県発のがれきも、この1月10日と前後して、
埼玉県に持ってこようとした岩手県野田村のがれきについては、去年の12月25日で終了しています。
去年9月6日に、新たに埼玉県が本格導入するという事で始まって、
1万トンを2年かけて本格導入するという形で始まって、
たった2ヵ月半で「終了」していたんです。
何で2ヵ月半で終了していたか?というとですね、
これはもうお笑い草でですね、
当初「1万トンある筈だ」という事で2年契約をお願いしたんだけども、
よくよく見てみたらですね「1000トンしかなかった」
10分の1ですよ。
で、何故そういう誤りをしたのか?って言ったら、
木くずのがれきの山の中に土砂の山があって、土の山があってですね、
それを見落としてしまった。
これはテレビだとか、一般の報道では、
「木くずに付着していた土砂を見誤った」というふうに報道されているんです。
正確に言うとですね、
「土砂の中に混じっていた木くず」という実態だった訳です。
これは実際にがれき調査会社が調査して、測定してきた上でこういうことで、
ハッキリ言ってこれはプロの仕事じゃないですね。
調査した会社に「契約金を返せ」という位の話です。
こんな当たり前の話がメディアを通して「点検なし」にされている訳です。
じゃあ、静岡県はどうなのか?
静岡県も岩手県から持ってくる予定です。
で、静岡県は2万3500トンですか、山田町と大槌町。
それが、静岡県も1月22日に静岡新聞がですね、53ページです。
これは完全にスクープですね。
スクープしまして、静岡新聞が、「県内、がれき広域処理終了」という事を報道したんです。
静岡県の場合は2万3500トンの予定が3500トン。7分の1です。
宮城県の終了の理由にしても、岩手県、埼玉県静岡県に持っていく部分の終了の理由にしても、
もう一度測定したら、半分になっていた、とか、10分の1になっていたとか、
何分の1になっていたとかという話になっている。
これをハッキリ言って、信じる人は誰もいないと思います。
では一体何だったのか?
何故こんな話しになってきたのか?っていうことですね。
そのことについて実は、
皆さんのお手元の資料の中に環境省への質問書ということのなかで、いろいろ述べているんです。
ま、もともとですね、昨日の東京新聞でも書いていただきましたけれども、
環境省のがれきの数量、広域化の必要量は、皆さん多分数字を覚えてられると思うんですけれども、
当初400万トンだったんですね。
400万トンのうち344万トン、9割、約9割が宮城県で、57万トンが岩手県、
そういうあんばいになっていたんです。
宮城県発のがれきという事で言うと、
約11万トンを3月30日までに掘りすればおしまいだという、
344万トンのですね、何%ですか?
%で3万トンですから、数%です、数%で終了です。
目標の数%で終了です。
これは明らかに政策が間違っていたのか?
あるいは、この汚染の恐れのあるがれきを全国にばら撒くというような、
これを全国の住民のみなさんからチェックを受けて、結局あきらめざるを得なかったと。
いずれにせよ、このがれきの広域化はですね、もう「破たんした」という事を、
私たち自身は、ま、大きくはメディアのみなさんが全国の住民の皆さんに伝えていかなければいけない。
その事が十分に伝わっていないためにですね、
ま、ある意味では、それだけではないとも思いますけれども、
そのために、大阪ではですね、まだ運び込もうとしている。
富山県でもそうです。
皆さん考えてみて下さい。
富山県に持ってこようとしているのは、山田町から持ってこようとしているんです。
静岡県も山田町。
静岡県はもう山田町にがれきがないからという事で終了宣言をしている。
この件について岩手県の担当者に聞きました。
「もういい加減に諦めたらどうか?」と、
そうしたら、岩手県の担当者はこういうふうに言うんです。
「静岡・埼玉に持っていこうとしていたのは木くずであった」と。
「富山県は可燃物という事で受け入れを検討していた」
「木くずはないけれども、可燃物はあるんだ」と言うんです。
ただ、富山の人から後から報告があると思うんですけれども、
富山にしてもですね、大阪にしても、
「木くずを主にして可燃物」ということで、
木くずがなかったら主にするものがないんで、もうおしまいなんです。
岩手県の担当者は、
埼玉県が中止になる、静岡が中止になる、これが全てですね、
「がれきの総量を間違って計算していた」と、
「そこに問題が根本にあった」というんです。
そうしたら今大阪に持っていこうとしている、そういうのを含めてですね、
「見直しはどうなっているんですか?」って聞いたんです。
「現在見直し中です」って言うんです。
で、担当者だけだとちょっと困るので、岩手県の知事さんにも質問状を出しました。
そうしたら知事さんも、
「比重の問題を含めて、今精査中です」と。
皆さんちょっと考えてみて下さい。
がれきの総量が、がれきの総量がですね、今「もう一回見直し中だ」っていうんですよ。
「県内で処理できる量はどれだけですか?」
それも「見直し中」って言うんです。
じゃあ、どうしてですね、
大阪に持っていく、富山に持っていく、秋田に持っていくって言う話が出てくるんですか?
「ムニャムニャムニャ…」
つまりもうここまで、もう問題がきています。
で、そのときに、「ムニャムニャムニャ」と同時に彼らが答えたのがですね、
「環境省と調整してお答えします」という返答で。
だんだん見えてきますよね。
がれきの広域化をしたくてしたくてたまらなかったのは環境省でですね、
どうも市町村は補助金を貰おうとかそういう中で、
身動きが取れなくなってきていたんだという実態が見えてきた。
今回のこの全国交流集会は、私たちの位置づけとしては、
環境省を呼び出して、3月に環境省交渉をやろうという事を考えています。
で、その前に具体的に議論をある程度煮詰めて準備していこうという事で、
2月6日に今お見えになりました川田龍平議員の事務所で、
環境省の役人6人を呼んでいただいて、事前折衝をしました。
その事前折衝の中で、一番の問題ですね、
「もともと、がれきの広域化は本当に必要だったんですか?」
この点について聞きました。
そうしたら結構ですね、素直に答えてくれました。
いや、もともとですね、宮城県の場合がれきは、
県として処理しなければいけないがれきの数というのは、
「ゼネコンにすべて委託していたはずだ」と。
「全国広域化といって持っていくがれきは1トンたりとも無かった筈じゃないですか」
その点を言ったらこういう答えが返ってきました。
「宮城県は確かにゼネコンに委託した」と、
ただゼネコンが県内で処理できる部分と県外処理という事を考えていると、
県外の産廃業者とか関連業者を使って処理するという事を考えた。
県外処理についてはことごとく、その産廃業者が所在する自治体に断られたと。
それで県外処理が出来なくなったので、広域に回すというのが経過だったんだという話。
こんな話しは多分みなさん聞いたことないですよね。
彼らもそんな事は言った事はない。
言った事ないんだけど、そういうふうな答弁をしてきた。
だけど普通に考えた時に、自治体がある業者にがれきを委託していて、
その業者との契約を変更しないで、別の算段でがれきをもっていくことをすれば、
これは二重契約になるんです。
そんな事はやらないんです。
最初はそういう事は我々の調査で分かって北からそういうふうに言うのであって、
じゃあ、「実際はどうなんですか?その点は二重契約になるじゃないか?」って言ったら、
「二重契約にならないように宮城県で契約変更をした」と、
だけど宮城県で契約変更をしたのは去年の9月。
契約の一番最初はおととしの9月です。
がれきの広域化というのはおととしの秋からもう進んでいるわけです。
全くですね、ありもしない話です。
そういう事がこの間の事前折衝の中で明らかになってきました。
事実経過を踏まえながら問題をはっきりさせていきましょうという事で、
またその他の議論に移っていきました。
がれきの広域化は今問題になっている大阪・富山の方からも、この後、
今どういう現状になっているかという事の報告をしてもらうわけですけれども、
その後で、この環境省に対する質問状という事では、私たちの方が
がれきの広域化はストップできました。じゃあ、全ての問題は解決するか?と言うと、
これは被災地で、がれきを今後本当に処理していく。
安全性を気遣いながら、安全性をチェックしながらどうしょりしていくか?というのが、
今後大きな問題になっていく。
そうすると、今までのように「焼却すればいい」
で、「濃縮したものについては環境省が引き受けるから大丈夫です」というような、
しかもその「大丈夫です」と言っていたような指定廃棄物がですね、
小型の焼却炉で、
廃棄物処理法の規制がかからないような小型の焼却炉で処理しようとしていたという、
これは鮫川の問題ですけれど、こういう問題が明らかになっている中で、
もう一回がれきや指定廃棄物の問題について処理していきましょうという、
そういう提案もさせていただいています。
で、今日は一部ではどういう状況なのかという事をご報告させていただいて、
記者会見の時間に続きましてその後に、
全国交流会2部という形でみなさんからこういう意見を環境省にぶつけて欲しい
こういう矛盾点もぶつけて欲しい、提案してほしいというご意見をお聞きして、それを、
また326の方でまとめまして、環境省に提出していくという段取りになっております。
1:02:06~
<なぜ燃やすの?環境省>
8000ベクレルを超える指定廃棄物を燃やす焼却施設建設着工・中断“鮫川村”
&森林除染木材でバイオマス発電“塙町”326政府交渉ネット2/12(文字起こし)
1:09:30~
「もともと原因を作った人たちのもとへ、何兆という税金が流れ込んでいくという構図が
福島県では今進んでいきつつある」2/12松井英介医師(文字起こし)
続きを読むに

2013年2月20日(水)
「原発事故こども被災者支援法」の具体的施策を求める院内集会
http://www.ustream.tv/recorded/29419987←集会全ての動画はこちら
01:57:36~
すでに50人ぐらいの甲状腺がんが出ている可能性がある(音声)
司会:井戸先生お願いいたします

井戸弁護士:
先程からですね、
最初の話に戻るんですが、
甲状腺がんの今回の問題に対してあまりにも皆さんに危機感のない事が驚きなんですけれど、
今回確定診断が3名、疑いのある方が7名ということですが、
7名は全員細胞診でクロだという判断が出ている人ですから
ほとんど10人甲状腺がんが発見されたといっている、そういう事なんですね。
それからこの10人というのは平成23年度の3万8000人の中からの10人です。
そのなかでB判定186人からの10人です。
で、24年度はすでにB判定が548人出ています。
これらの中で当然二次検査をっしている筈ですが、それについては一切公表されていません。
180人から10人出たという事は18分の1の確率で甲状腺がんが出たという事で、
そしたらですね、24年度は548人から18分の1で出る可能性がある。
しかも、24年度のB判定というのは548人だけではなくて、
さらに200人ぐらいは追加されるだろうというふうに、これは福島県立医大自身が言っています。
そうなると748人。
そこからの18分の1という事になると約40人になります。
そうすると、もうすでに50人ぐらい甲状腺がんが出ている可能性がある。
そういう事態になる可能性がある。
さらに言えば、
ヨウ素131を大量にばら撒かれたいわき市方面は、まだ検査すら行われていません。
25年度の予定です。
そちらにも相当数の甲状腺がんが出ている可能性があります。
今すでにそういう状況だという事ですね。
チェルノブイリの例で言えば、翌年から数人単位です。
ベラルーシにしても甲状腺がんは、初めは数人単位。
そして4~5年経ってから桁がかわっているんですね。
桁がかわって出ているんです。
日本ではすでに2年目で数十人の単位で出ている可能性がるという事になってですね、
これから4~5年経ったらいったいどういう事になるのか?
これは本当に戦慄すべき状況ではないかというふうに思っております。
そういう状況はすぐに目の前で、充分に明らかになっている中でですね、
今までのような検診体制、あるいはその避難に対する支援、
あるいは先程から出ている保養に対する問題、いろんな問題があります。
今までの様なことでいいのか?
まさにこれから科学的に因果関係が調べられるだろうという話が出ましたけれども、
それで因果関係が数年後に認められたとしても、
その間子どもたちはモルモットになって被害者になるわけですから、
早急に抜本的な対策が必要なんじゃないか、というふうに思っています。
ーー:何かコメントはございますか?厚労省とか。

環境省 やまぐち:
えっと、環境省です。
えーっと、まぁ、あのー、えーっと、これはあの~、えっとあのー、
2月13日の検討委員会の発表の事だと、まァあのご説明いただいたとおりだと・・しております。
で、あのー、えーっとですね、まぁ、あのー、
先程は100人に1人、えーっと、これまでの日本人における、その、えー、甲状腺がん、
小児の甲状腺がんのマニュアルについて百万人にという話がでましたけれど、
えーっと、これはあの~、まぁ、あのー、えー、ま、
国立がんセンターの統計で、えーっとまぁ、10歳から14歳の方は 万人にひとりで、
15歳から19歳位だったと思うんですけど、
えー、ま、ぐらいだと14万人にひとりと、
その後は年齢とともに上昇しているんですけれども、
で、えーっと、ま、甲状腺がんの成長の速度というのは、えーっと、かなりあのゆっくりしていまして、
あのー、ですので、あの~、
まずそのあのー、一回目にスクリーニングをすると、あのー、
すでに甲状腺がんをもっていた方で自覚症状がなかった方の分も全て、あのー、えーっと、
み、見つけ出すという事になりまして、これはスクリーニングガイダンスというもので、あの、
先ず一回目は沢山見つかるという事は、えっと、大学には充分考えられる事であります。
その後あの~、本格検査が、あのー、平成26年の8月から行われて、
で、あのー、ま、20歳以下の方は、あの~、2年に一度と。
えーで、まぁ、20歳以上の方は5年に一度という事で、あの、定期的にあの、がん県立医大の、
福島県立医大が生涯を見守っていくというふうにメッセージを出しておりまして、あのー、えー、
継続的に、あのー、検査を行っていくという体制を、あのー、ま、つくっておりますので、
あのー、ま、今後、あの~、あの、計画についてしっかり していきたいと思っております。
ー:それが信用できないっていう事をご理解いただけない?
司会:マイクをもってお話しいただけますか?
ー:今は環境省ですけれども厚労省の認識はいかがなんですか?
司会:厚労省の方、いらっしゃいますか?今日はお見えじゃないんですかね。山田先生お願いいたします。

山田医師:
あの、今の回答を聞いていても非常にその、予断に満ちたというか、
ようするに甲状腺がんの進展速度みたいなものが、非常にゆっくりだという事が割合前提になっていて、
そういうわけではなくて、チェルノブイリでもかなり早いものがあったというふうには言われているわけです。
で、普通医学的に考えれば、
ある程度経験的にそうであっても、しかしそれとは違う、
ある程度沢山見つかったりなんかする状況の中では
違うケースがあるのではないかという事を想定して事を行うのが当たり前であって、
そういうふうになにか、「甲状腺がんと放射能の因果関係がない」という事へ持っていくために、
あの、いろんないい方をされているという事が、非常におかしいというふうに思います。
それから、先程私のところへ県民健康管理調査の、強制避難者に対して
甲状腺以外にいろんな検査が行われたデータが届けられたのでみたんですけれども、
これも対象地域の検査が全くないので、このデータからはなにも読みとれないんですね。
こういう対象地域無しによって、もともと結果として何も読みとれないような健康調査を何故行われるのか?
というのがよく分からないんですけれども、
こういう対象があって、読み取れない検査をやって、
それで「大した結果が無かった」とか何とかといわれると、
それは非常におかしいものになってしまう。
ですから、きちんとした計画的な、ちゃんと結果が読みとれるような健康調査をやらないと、
全く経費の無駄だし時間の無駄だし、意味をなさないと思うんですね。
そういう点で今やられている健康調査のやり方そのものは、根本的に見直される必要があると思いますし、
それはやっぱり調査を始める人たちが、何かやっぱり、ある意図があるとしか思えないとか、
もっと客観的に科学的に正確な調査が行われるように体制をぜひ見なおして欲しいと僕は思います。
ーーーー
各省庁自己紹介

手前から
文部科学省初等順当教育局教育家庭課 たかいちさん
文部科学省研究開発局 いわまつさん
国土交通省高速道路課 かがわさん
原子力規制庁監視 ふるかわさん
国土交通省 ?さん
環境省放射線健康管理担当管理官 やまぐちさん
環境省 環境局除染チーム もりしたさん
文部科学省学校健康 せきぐちさん
文部科学省青少年課 おの?さん
文部科学省研究 はづきさん
文部科学省研究振興 ながさわさん
文部科学省原子力損害賠償対策室 ほそさん
資源エネルギー局電力ガス事業部政策課 ふくざわさん
資源エネルギー局電力ガス事業部政策課 ?さん
復興庁 みやがわさん
内閣府原子炉対策本部 ごとうさん
ーーー
<原発事故こども被災者支援法>
「航空機モニタリングだけで支援対象地域を決めるのは止めて下さい」環境省答弁2/20
(文字起こし・動画)
ーーー
<甲状腺がん>
原発の事故の話しが無ければ、「原因不明の多発」です
3/6津田敏秀教授OurPlanetTV (文字起こし)
これが多くない、多発でないという事になったら、
いろんなものの因果関係が消えちゃうわけですね。
放射能とか原発の事故の話しが無ければ、「原因不明の多発」ですよね。
それこそ「拡大調査」という話になるんですよね。
調べないといけなくなります。
公衆衛生学的な重要な問題になります。
重大な問題。
新たに2人甲状腺がん7人に疑い「放射能の影響は否定」福島県立医大鈴木眞一教授2/13
<甲状腺がん>
「今回の調査結果で過去に書かれた論文・発表が、かなり覆される可能性がありますが…?」
山下俊一氏質疑応答2/13(文字起こし)
<甲状腺がんの頻度>「超音波検診」と「潜在癌」
鈴木眞一氏質疑応答2/13(文字起こし)
第10回「県民健康管理調査」検討委員会2013.2.13 <質疑応答文字起こし・ほとんど全部>
「小児甲状腺がん事故無関係」危うい即断 チェルノブイリ翌年から増加
医師の菅谷松本市長が警鐘9/27東京新聞
「日本の子どもはチェルノブイリとは違ってヨウドが過剰だから大丈夫!」
県民健康管理調査『甲状腺検査』説明会 11/10鈴木眞一氏質疑応答(内容書き出し)
「原発事故こども被災者支援法」の具体的施策を求める院内集会
http://www.ustream.tv/recorded/29419987←集会全ての動画はこちら
01:57:36~
すでに50人ぐらいの甲状腺がんが出ている可能性がある(音声)
司会:井戸先生お願いいたします

井戸弁護士:
先程からですね、
最初の話に戻るんですが、
甲状腺がんの今回の問題に対してあまりにも皆さんに危機感のない事が驚きなんですけれど、
今回確定診断が3名、疑いのある方が7名ということですが、
7名は全員細胞診でクロだという判断が出ている人ですから
ほとんど10人甲状腺がんが発見されたといっている、そういう事なんですね。
それからこの10人というのは平成23年度の3万8000人の中からの10人です。
そのなかでB判定186人からの10人です。
で、24年度はすでにB判定が548人出ています。
これらの中で当然二次検査をっしている筈ですが、それについては一切公表されていません。
180人から10人出たという事は18分の1の確率で甲状腺がんが出たという事で、
そしたらですね、24年度は548人から18分の1で出る可能性がある。
しかも、24年度のB判定というのは548人だけではなくて、
さらに200人ぐらいは追加されるだろうというふうに、これは福島県立医大自身が言っています。
そうなると748人。
そこからの18分の1という事になると約40人になります。
そうすると、もうすでに50人ぐらい甲状腺がんが出ている可能性がある。
そういう事態になる可能性がある。
さらに言えば、
ヨウ素131を大量にばら撒かれたいわき市方面は、まだ検査すら行われていません。
25年度の予定です。
そちらにも相当数の甲状腺がんが出ている可能性があります。
今すでにそういう状況だという事ですね。
チェルノブイリの例で言えば、翌年から数人単位です。
ベラルーシにしても甲状腺がんは、初めは数人単位。
そして4~5年経ってから桁がかわっているんですね。
桁がかわって出ているんです。
日本ではすでに2年目で数十人の単位で出ている可能性がるという事になってですね、
これから4~5年経ったらいったいどういう事になるのか?
これは本当に戦慄すべき状況ではないかというふうに思っております。
そういう状況はすぐに目の前で、充分に明らかになっている中でですね、
今までのような検診体制、あるいはその避難に対する支援、
あるいは先程から出ている保養に対する問題、いろんな問題があります。
今までの様なことでいいのか?
まさにこれから科学的に因果関係が調べられるだろうという話が出ましたけれども、
それで因果関係が数年後に認められたとしても、
その間子どもたちはモルモットになって被害者になるわけですから、
早急に抜本的な対策が必要なんじゃないか、というふうに思っています。
ーー:何かコメントはございますか?厚労省とか。

環境省 やまぐち:
えっと、環境省です。
えーっと、まぁ、あのー、えーっと、これはあの~、えっとあのー、
2月13日の検討委員会の発表の事だと、まァあのご説明いただいたとおりだと・・しております。
で、あのー、えーっとですね、まぁ、あのー、
先程は100人に1人、えーっと、これまでの日本人における、その、えー、甲状腺がん、
小児の甲状腺がんのマニュアルについて百万人にという話がでましたけれど、
えーっと、これはあの~、まぁ、あのー、えー、ま、
国立がんセンターの統計で、えーっとまぁ、10歳から14歳の方は 万人にひとりで、
15歳から19歳位だったと思うんですけど、
えー、ま、ぐらいだと14万人にひとりと、
その後は年齢とともに上昇しているんですけれども、
で、えーっと、ま、甲状腺がんの成長の速度というのは、えーっと、かなりあのゆっくりしていまして、
あのー、ですので、あの~、
まずそのあのー、一回目にスクリーニングをすると、あのー、
すでに甲状腺がんをもっていた方で自覚症状がなかった方の分も全て、あのー、えーっと、
み、見つけ出すという事になりまして、これはスクリーニングガイダンスというもので、あの、
先ず一回目は沢山見つかるという事は、えっと、大学には充分考えられる事であります。
その後あの~、本格検査が、あのー、平成26年の8月から行われて、
で、あのー、ま、20歳以下の方は、あの~、2年に一度と。
えーで、まぁ、20歳以上の方は5年に一度という事で、あの、定期的にあの、がん県立医大の、
福島県立医大が生涯を見守っていくというふうにメッセージを出しておりまして、あのー、えー、
継続的に、あのー、検査を行っていくという体制を、あのー、ま、つくっておりますので、
あのー、ま、今後、あの~、あの、計画についてしっかり していきたいと思っております。
ー:それが信用できないっていう事をご理解いただけない?
司会:マイクをもってお話しいただけますか?
ー:今は環境省ですけれども厚労省の認識はいかがなんですか?
司会:厚労省の方、いらっしゃいますか?今日はお見えじゃないんですかね。山田先生お願いいたします。

山田医師:
あの、今の回答を聞いていても非常にその、予断に満ちたというか、
ようするに甲状腺がんの進展速度みたいなものが、非常にゆっくりだという事が割合前提になっていて、
そういうわけではなくて、チェルノブイリでもかなり早いものがあったというふうには言われているわけです。
で、普通医学的に考えれば、
ある程度経験的にそうであっても、しかしそれとは違う、
ある程度沢山見つかったりなんかする状況の中では
違うケースがあるのではないかという事を想定して事を行うのが当たり前であって、
そういうふうになにか、「甲状腺がんと放射能の因果関係がない」という事へ持っていくために、
あの、いろんないい方をされているという事が、非常におかしいというふうに思います。
それから、先程私のところへ県民健康管理調査の、強制避難者に対して
甲状腺以外にいろんな検査が行われたデータが届けられたのでみたんですけれども、
これも対象地域の検査が全くないので、このデータからはなにも読みとれないんですね。
こういう対象地域無しによって、もともと結果として何も読みとれないような健康調査を何故行われるのか?
というのがよく分からないんですけれども、
こういう対象があって、読み取れない検査をやって、
それで「大した結果が無かった」とか何とかといわれると、
それは非常におかしいものになってしまう。
ですから、きちんとした計画的な、ちゃんと結果が読みとれるような健康調査をやらないと、
全く経費の無駄だし時間の無駄だし、意味をなさないと思うんですね。
そういう点で今やられている健康調査のやり方そのものは、根本的に見直される必要があると思いますし、
それはやっぱり調査を始める人たちが、何かやっぱり、ある意図があるとしか思えないとか、
もっと客観的に科学的に正確な調査が行われるように体制をぜひ見なおして欲しいと僕は思います。
ーーーー
各省庁自己紹介

手前から
文部科学省初等順当教育局教育家庭課 たかいちさん
文部科学省研究開発局 いわまつさん
国土交通省高速道路課 かがわさん
原子力規制庁監視 ふるかわさん
国土交通省 ?さん
環境省放射線健康管理担当管理官 やまぐちさん
環境省 環境局除染チーム もりしたさん
文部科学省学校健康 せきぐちさん
文部科学省青少年課 おの?さん
文部科学省研究 はづきさん
文部科学省研究振興 ながさわさん
文部科学省原子力損害賠償対策室 ほそさん
資源エネルギー局電力ガス事業部政策課 ふくざわさん
資源エネルギー局電力ガス事業部政策課 ?さん
復興庁 みやがわさん
内閣府原子炉対策本部 ごとうさん
ーーー
<原発事故こども被災者支援法>
「航空機モニタリングだけで支援対象地域を決めるのは止めて下さい」環境省答弁2/20
(文字起こし・動画)
ーーー
<甲状腺がん>
原発の事故の話しが無ければ、「原因不明の多発」です
3/6津田敏秀教授OurPlanetTV (文字起こし)
これが多くない、多発でないという事になったら、
いろんなものの因果関係が消えちゃうわけですね。
放射能とか原発の事故の話しが無ければ、「原因不明の多発」ですよね。
それこそ「拡大調査」という話になるんですよね。
調べないといけなくなります。
公衆衛生学的な重要な問題になります。
重大な問題。
新たに2人甲状腺がん7人に疑い「放射能の影響は否定」福島県立医大鈴木眞一教授2/13
<甲状腺がん>
「今回の調査結果で過去に書かれた論文・発表が、かなり覆される可能性がありますが…?」
山下俊一氏質疑応答2/13(文字起こし)
<甲状腺がんの頻度>「超音波検診」と「潜在癌」
鈴木眞一氏質疑応答2/13(文字起こし)
第10回「県民健康管理調査」検討委員会2013.2.13 <質疑応答文字起こし・ほとんど全部>
「小児甲状腺がん事故無関係」危うい即断 チェルノブイリ翌年から増加
医師の菅谷松本市長が警鐘9/27東京新聞
「日本の子どもはチェルノブイリとは違ってヨウドが過剰だから大丈夫!」
県民健康管理調査『甲状腺検査』説明会 11/10鈴木眞一氏質疑応答(内容書き出し)
02.20
Wed
銚子・九十九里沖スズキから基準値超セシウム検出
テレ朝ニュース(02/18 19:54)
千葉県銚子・九十九里沖で獲れたスズキから、国の基準値を超える放射性物質が検出されました。
千葉県農林 水産部によりますと、
14日に銚子・九十九里沖で獲れたスズキから1キロあたり130ベクレルの放射性セシウムが検出されました。
厚生労働省は1キロあた り100ベクレルを基準値として定めていますが、
県では、去年12月に60ベクレルが検出された時から出荷を自粛しています。
ほかに千葉県周辺で獲れた水 産物については、検出されなかったか、
もしくは100ベクレルを大きく下回っていました。
福島第一原発の事故から2年近くたった今でも濃度が上がった詳し い原因は分かっていませんが、
スズキは小さい魚を食べることから、放射性物質が体内で濃縮された可能性があるということです。
“核のゴミ”はどこへ~検証・使用済み核燃料~
NHKスペシャル 2013.2.10。

根元:
ただ日本の場合、使用済み核燃料というのは全て再処理するのがルールになっていまして、
スイスのように、そのままゴミとして捨てる事が出来ないんですね。
これが核のゴミの処分を進まなくしている一つの要因にもなっているんです。
こちらは最初にご覧いただいた図です。
再処理を行う六ヶ所村の再処理工場というのは、
トラブルが相次ぎ、これまで本格稼働を一度もした事がないんですね。
その結果、再処理されない使用済み核燃料が、全国の原発に溜まり続けるという事態になっているんです。
しかしこの溜まった使用済み核燃料、
最終処分場が仮に見つかったとしても、「再処理をする」という前提のルールがありますので、
直接持っていくことはできず、その結果身動きできないという状況になるんです

伊東:そうなると、「再処理そのものを諦めた方がいいのでは?」とも思えてきます。
根元:
これまでにそうした議論が無かったわけではないんです。
原発事故の後、政府がこれからの原子力の進め方の議論をしたんですけれども、
その中で示された複数の選択肢の中に、
「再処理を止めて使用済み核燃料を直接捨てるべきではないか」と、
そういった案も出たんです。
しかし最終的な結論は再処理も継続で、
この再処理工場は今年10月の完成を目指すことになっています。
このトラブル続きの事業が、何故継続という結論になったのか?
取材を進めると、再処理を止めた場合、原発の運転や電力会社の経営に影響しかねないという、
関係者のうち向きな体質が見えてきました。
続く再処理 その理由は

青森県六ケ所村にある使用済み核燃料の再処理工場、
電力会社が中心となって設立した、日本原燃が運営しています。
当初の計画では1997年に稼働を開始。
全国の原発から集められた使用済み核燃料を
核のゴミと再利用する燃料に分ける重要な役割を果たす筈でした。
国の構想は取り出した燃料を高速増殖炉という原子炉で増やし、再利用を繰り返すというものでした。
資源の少ない日本が無尽蔵に電力を得られる夢の核燃料サイクルです。

しかし、1995年。
開発段階の高速増殖炉もんじゅが事故を起こし、実用化のめどが立たなくなりました。
そして、六ヶ所村の再処理工場、トラブルが多発し、操業開始の延期は19回に上ります。
核燃料サイクルの構想は今も実現していませんが、
再処理の費用は電気料金の形ですでに徴収されています。
構想が息詰まる中で、何故核燃料サイクルは続けられてきたのか?3530
実は9年前、経済産業省の中で中止を模索する動きがあった事が分かりました。
「六ヶ所を止めるべきと判断する理由」
若手官僚たちが幹部へあてた提言書です。

「核燃料サイクルについて政策的意義は失われている」
「もう、世の中を誤魔化しきれない」
核燃料サイクルを推進してきた経済産業省で、何故このような異論が噴出したのか?
当時エネルギー政策に携わっていた官僚が取材に応じました。
官僚たちが問題視していたのは、電気料金として徴収される巨額の再処理費用。
稼働から40年で11兆円(電気料金)かかると試算されていました。

経済産業省 元エネルギー政策官僚:
高速増殖炉というものが完成するめども全く立たなくなっていて、
経済的にも政策的にも全く無意味な事業にそれだけの兆単位の金をかけていいのかと、
苦々しい空気は広がっていました。
一方再処理を担う日本原燃に出資する電力会社。
最大の株主である東京電力の中からも疑問の声が上がっていました。
東京電力の関係者を取材したメモ。
先の見通せない再処理を経営上のリスクとみなしていたのです。

東京電力 元総務部 幹部:
核燃料サイクルは技術者にとっては夢かもしれないが、電気事業者にとってビジネスのメリットはない。
東京電力 元原子力部門 幹部:
再処理の是非が検討されたのは事実。電力の自由化でコストダウンが求められる中で、
「六ヶ所は高いじゃないか」という話になった。
それでもなぜ国と電力会社は再処理から撤退しなかったのか?
再処理工場には資源として再利用することを前提に
各地の原発から使用済み核燃料の一部がすでに送られています。
もし撤退が決まれば、使用済み核燃料は「資源」ではなく事実上「ゴミ」となります。
その場合、地元の青森県は使用済み核燃料を各地の原発に返すという取り決めを結んでいます。
原発に使用済み核燃料を置く場所はなくなり、
原発を稼働できなくなるのです。
東京電力の元役員の証言、
「再処理を止めたら原子力は立ち行かない。再処理は原子力発電の生命線だ」
その後再処理を巡って国と電力会社との間で話し合いがもたれました。
しかし、国も電力会社も原発を動かし続けることを優先し、
コストがかかる再処理を見直す事はありませんでした。
経済産業省 元エネルギー政策官僚:
電力会社と経済産業省の間で、大きな国民負担を回避しようという関係が築けなかったと。
壮大な無駄を生みだした仕組みというのを、国も電力会社も直視できなかったという事だろうと思います。
そして解決されないままだった問題が、原発事故を機に再び浮上します。
去年政府の主導で検討された再処理の見直し。
これに対し青森県の三村知事が強く異議を唱えました。

三村申吾知事 青森県:
使用済み燃料がそのまま(青森県に)放置されるのではないかと、
ようするに約束と違う事がおきない。
資源として再利用されない場合にはそれぞれの発生元にお返しする
わたくしどもは、ゴミ捨て場ではないんだと。
結局政府は再処理の方針を見直しませんでした。
その背景に当事者たちの複雑な利害関係があることも分かってきました。
今回私たちは、その一端を示す映像と音声を入手しました。
原発事故のあと霞が関の庁舎で23回にわたって行われていた原子力委員会の秘密会議です。
再処理の見直しが政府内で検討されていたさなか、
日本原燃と東京電力、内閣府、経済産業省、原子力委員などが一同に会していました。
内閣府職員:六ヶ所の再処理は動かさないといけない
日本原燃:ありがとうございます。
内閣府職員:
いや、そこに尽きるのかなと思っていて、それが潰れるようなシナリオはやっぱり書けないので、
「六ヶ所は続けましょうね」と、
この秘密会議で日本原燃が配布した資料です。

再処理工場の稼働が遅れる中、日本原燃の重ねた借金は1兆円。
再処理が見直されれば銀行の融資が止まり経営危機に陥ると訴えました。
日本原燃:私企業としては大変困る、
何らかの救済策が必要になってくる、ま、(年間)3000億円位のキャッシュが必要になって
知っておいてほしいのは、日本原燃が国立研究機関であれば、何時でも(再処理は)止められると思うけど、
原子力委員:おっしゃる通り、民間企業だからね
日本原燃:民間の場合止めろと言われるとね、お金が回らなくなっちゃうので困るなぁと、
原子力委員:銀行がお金を(日本原燃)貸さなくなっちゃうっていう事
日本原燃:
六ケ所も早く引き上げてと鳴ってきちゃうと、全然、あちこちがみんな通らなくなっちゃう
そこを上手にうまく、なんていうか、それはそういうことにならないように、
私たちはこの一連のやりとりについて日本原燃に問いました。
その回答の要旨です。

当社は国策に基づき、民間として事業を進めてきました。
その国策を突然変更されることになれば、
影響が出るとともに、対応が必要になる事実を一般論としてご説明したものです。
なお、かりに再処理事業が中止となれば、一般論として、
電力会社や自治体の財政にも影響はあるものと考えられます。
秘密会議に出席した原子力委員の一人、鈴木達治朗委員長代理が取材に応じました。
中立性が求められる原子力委員。
「再処理を推進する関係者とだけ秘密に会合を持った事は問題だった」と認めました。
そのうえで再処理が見直されない事情を語りました。

鈴木達治朗委員長代理 原子力委員:
いわゆるその利害関係です。
今の自分たちの属している団体や組織の利害というものが、今のサイクル政策に、やはり、え…
直結しているという事で、「やっぱり事業に影響が出るから止めて欲しい」と、
鈴木委員長代理は、今のままでは再処理のあるべき姿を議論するのは難しいと感じています。

鈴木達治朗委員長代理 原子力委員:
本来は政策を議論したうえで、政策のあるべき姿の中で、
「じゃあ、六ヶ所事業をどうしますか?」というのが筋でしょう。
原子力政策を50年間続けてきた制度とか組織をそのままにして、
政策変更の議論をするっていう事自体にね、ま、どうしても制約があったのかなと、

伊東:
多くの関係者が再処理にはメリットがないと考えたにもかかわらず、
結局再処理は続けられる事になったんですね。
根元:
はい、本来再処理は資源の少ない日本が
「無尽蔵のエネルギーを手に入れたい」というその手段だったんですが、
いつしか原発を動かし続けるために、
そしてこの事業に関係する企業の経営を守るためにと、そういった仕掛けにかわっていったんだと思います。
再処理を止められない背景には、その他にも、青森県などの立地地域への経済の影響や、
日本の技術力の低下を懸念するアメリカとの関係など、複雑に絡み合っています。
ただこうした構造を変えないと、今後も同じような議論が繰り返されられると思います。
伊東:
根元さん、今回のこの核のゴミの問題。
今回の事故で改めて私たちは放射能の怖さに気付いた今、もうこの後の世代には残してはいけない。
これ以上は先送りできない問題ですね。
根元:
そのとおりです。
これまでは「時間がかかる取り組み」という事に甘えて、
ま、たとえ10年以上最終処分場の候補地選びが全く進まなくても
許してきた雰囲気が国や社会にもあったんだと思います。
しかしもう甘えは許されません。

原発事故から間もなく2年になります。
政府は安全が確認された原発からは運転の再開を認める方針です。
しかしそれだけでいいのでしょうか?
原発を動かす事は新たな使用済み核燃料を生み、核のゴミを増やすことを意味します。
原発の安全はもちろん大切ですが、核のゴミ問題の解決に道筋をつけること。
その両方がそろって初めて運転再開の議論が出来るのだと思います。
もはや核のゴミ問題の解決から目をそむける事は許されないのです。

ーーー
動画はこちら↓
<3の1・日本の場合>“核のゴミ”はどこへ~検証・使用済み核燃料~(内容書き出し・動画)
<3の2・海外の場合>“核のゴミ”はどこへ~検証・使用済み核燃料~(内容書き出し)
ーーー
本当はみんな、使用済み核燃料の再処理なんてしない方がいいと思っている?
経済産業省の中からも東電の中からも再処理に関して疑問の声が上がる中、
「再処理」を続ける理由が、本当に日本原燃や電力会社を守るためだけに決められたのだとしたら・・・
ただ単純に、民間企業を守るためだけに、このような事が決められていたのだとしたら、
ん・・・
とてもいい番組だと思いましたので、
是非残しておきたくて、全て書き出しました。
NHKスペシャル 2013.2.10。

根元:
ただ日本の場合、使用済み核燃料というのは全て再処理するのがルールになっていまして、
スイスのように、そのままゴミとして捨てる事が出来ないんですね。
これが核のゴミの処分を進まなくしている一つの要因にもなっているんです。
こちらは最初にご覧いただいた図です。
再処理を行う六ヶ所村の再処理工場というのは、
トラブルが相次ぎ、これまで本格稼働を一度もした事がないんですね。
その結果、再処理されない使用済み核燃料が、全国の原発に溜まり続けるという事態になっているんです。
しかしこの溜まった使用済み核燃料、
最終処分場が仮に見つかったとしても、「再処理をする」という前提のルールがありますので、
直接持っていくことはできず、その結果身動きできないという状況になるんです

伊東:そうなると、「再処理そのものを諦めた方がいいのでは?」とも思えてきます。
根元:
これまでにそうした議論が無かったわけではないんです。
原発事故の後、政府がこれからの原子力の進め方の議論をしたんですけれども、
その中で示された複数の選択肢の中に、
「再処理を止めて使用済み核燃料を直接捨てるべきではないか」と、
そういった案も出たんです。
しかし最終的な結論は再処理も継続で、
この再処理工場は今年10月の完成を目指すことになっています。
このトラブル続きの事業が、何故継続という結論になったのか?
取材を進めると、再処理を止めた場合、原発の運転や電力会社の経営に影響しかねないという、
関係者のうち向きな体質が見えてきました。
続く再処理 その理由は

青森県六ケ所村にある使用済み核燃料の再処理工場、
電力会社が中心となって設立した、日本原燃が運営しています。
当初の計画では1997年に稼働を開始。
全国の原発から集められた使用済み核燃料を
核のゴミと再利用する燃料に分ける重要な役割を果たす筈でした。
国の構想は取り出した燃料を高速増殖炉という原子炉で増やし、再利用を繰り返すというものでした。
資源の少ない日本が無尽蔵に電力を得られる夢の核燃料サイクルです。

しかし、1995年。
開発段階の高速増殖炉もんじゅが事故を起こし、実用化のめどが立たなくなりました。
そして、六ヶ所村の再処理工場、トラブルが多発し、操業開始の延期は19回に上ります。
核燃料サイクルの構想は今も実現していませんが、
再処理の費用は電気料金の形ですでに徴収されています。
構想が息詰まる中で、何故核燃料サイクルは続けられてきたのか?3530
実は9年前、経済産業省の中で中止を模索する動きがあった事が分かりました。
「六ヶ所を止めるべきと判断する理由」
若手官僚たちが幹部へあてた提言書です。

「核燃料サイクルについて政策的意義は失われている」
「もう、世の中を誤魔化しきれない」
核燃料サイクルを推進してきた経済産業省で、何故このような異論が噴出したのか?
当時エネルギー政策に携わっていた官僚が取材に応じました。
官僚たちが問題視していたのは、電気料金として徴収される巨額の再処理費用。
稼働から40年で11兆円(電気料金)かかると試算されていました。

経済産業省 元エネルギー政策官僚:
高速増殖炉というものが完成するめども全く立たなくなっていて、
経済的にも政策的にも全く無意味な事業にそれだけの兆単位の金をかけていいのかと、
苦々しい空気は広がっていました。
一方再処理を担う日本原燃に出資する電力会社。
最大の株主である東京電力の中からも疑問の声が上がっていました。
東京電力の関係者を取材したメモ。
先の見通せない再処理を経営上のリスクとみなしていたのです。

東京電力 元総務部 幹部:
核燃料サイクルは技術者にとっては夢かもしれないが、電気事業者にとってビジネスのメリットはない。
東京電力 元原子力部門 幹部:
再処理の是非が検討されたのは事実。電力の自由化でコストダウンが求められる中で、
「六ヶ所は高いじゃないか」という話になった。
それでもなぜ国と電力会社は再処理から撤退しなかったのか?
再処理工場には資源として再利用することを前提に
各地の原発から使用済み核燃料の一部がすでに送られています。
もし撤退が決まれば、使用済み核燃料は「資源」ではなく事実上「ゴミ」となります。
その場合、地元の青森県は使用済み核燃料を各地の原発に返すという取り決めを結んでいます。
原発に使用済み核燃料を置く場所はなくなり、
原発を稼働できなくなるのです。
東京電力の元役員の証言、
「再処理を止めたら原子力は立ち行かない。再処理は原子力発電の生命線だ」
その後再処理を巡って国と電力会社との間で話し合いがもたれました。
しかし、国も電力会社も原発を動かし続けることを優先し、
コストがかかる再処理を見直す事はありませんでした。
経済産業省 元エネルギー政策官僚:
電力会社と経済産業省の間で、大きな国民負担を回避しようという関係が築けなかったと。
壮大な無駄を生みだした仕組みというのを、国も電力会社も直視できなかったという事だろうと思います。
そして解決されないままだった問題が、原発事故を機に再び浮上します。
去年政府の主導で検討された再処理の見直し。
これに対し青森県の三村知事が強く異議を唱えました。

三村申吾知事 青森県:
使用済み燃料がそのまま(青森県に)放置されるのではないかと、
ようするに約束と違う事がおきない。
資源として再利用されない場合にはそれぞれの発生元にお返しする
わたくしどもは、ゴミ捨て場ではないんだと。
結局政府は再処理の方針を見直しませんでした。
その背景に当事者たちの複雑な利害関係があることも分かってきました。
今回私たちは、その一端を示す映像と音声を入手しました。
原発事故のあと霞が関の庁舎で23回にわたって行われていた原子力委員会の秘密会議です。
再処理の見直しが政府内で検討されていたさなか、
日本原燃と東京電力、内閣府、経済産業省、原子力委員などが一同に会していました。
内閣府職員:六ヶ所の再処理は動かさないといけない
日本原燃:ありがとうございます。
内閣府職員:
いや、そこに尽きるのかなと思っていて、それが潰れるようなシナリオはやっぱり書けないので、
「六ヶ所は続けましょうね」と、
この秘密会議で日本原燃が配布した資料です。


再処理工場の稼働が遅れる中、日本原燃の重ねた借金は1兆円。
再処理が見直されれば銀行の融資が止まり経営危機に陥ると訴えました。
日本原燃:私企業としては大変困る、
何らかの救済策が必要になってくる、ま、(年間)3000億円位のキャッシュが必要になって
知っておいてほしいのは、日本原燃が国立研究機関であれば、何時でも(再処理は)止められると思うけど、
原子力委員:おっしゃる通り、民間企業だからね
日本原燃:民間の場合止めろと言われるとね、お金が回らなくなっちゃうので困るなぁと、
原子力委員:銀行がお金を(日本原燃)貸さなくなっちゃうっていう事
日本原燃:
六ケ所も早く引き上げてと鳴ってきちゃうと、全然、あちこちがみんな通らなくなっちゃう
そこを上手にうまく、なんていうか、それはそういうことにならないように、
私たちはこの一連のやりとりについて日本原燃に問いました。
その回答の要旨です。

当社は国策に基づき、民間として事業を進めてきました。
その国策を突然変更されることになれば、
影響が出るとともに、対応が必要になる事実を一般論としてご説明したものです。
なお、かりに再処理事業が中止となれば、一般論として、
電力会社や自治体の財政にも影響はあるものと考えられます。
秘密会議に出席した原子力委員の一人、鈴木達治朗委員長代理が取材に応じました。
中立性が求められる原子力委員。
「再処理を推進する関係者とだけ秘密に会合を持った事は問題だった」と認めました。
そのうえで再処理が見直されない事情を語りました。

鈴木達治朗委員長代理 原子力委員:
いわゆるその利害関係です。
今の自分たちの属している団体や組織の利害というものが、今のサイクル政策に、やはり、え…
直結しているという事で、「やっぱり事業に影響が出るから止めて欲しい」と、
鈴木委員長代理は、今のままでは再処理のあるべき姿を議論するのは難しいと感じています。

鈴木達治朗委員長代理 原子力委員:
本来は政策を議論したうえで、政策のあるべき姿の中で、
「じゃあ、六ヶ所事業をどうしますか?」というのが筋でしょう。
原子力政策を50年間続けてきた制度とか組織をそのままにして、
政策変更の議論をするっていう事自体にね、ま、どうしても制約があったのかなと、

伊東:
多くの関係者が再処理にはメリットがないと考えたにもかかわらず、
結局再処理は続けられる事になったんですね。
根元:
はい、本来再処理は資源の少ない日本が
「無尽蔵のエネルギーを手に入れたい」というその手段だったんですが、
いつしか原発を動かし続けるために、
そしてこの事業に関係する企業の経営を守るためにと、そういった仕掛けにかわっていったんだと思います。
再処理を止められない背景には、その他にも、青森県などの立地地域への経済の影響や、
日本の技術力の低下を懸念するアメリカとの関係など、複雑に絡み合っています。
ただこうした構造を変えないと、今後も同じような議論が繰り返されられると思います。
伊東:
根元さん、今回のこの核のゴミの問題。
今回の事故で改めて私たちは放射能の怖さに気付いた今、もうこの後の世代には残してはいけない。
これ以上は先送りできない問題ですね。
根元:
そのとおりです。
これまでは「時間がかかる取り組み」という事に甘えて、
ま、たとえ10年以上最終処分場の候補地選びが全く進まなくても
許してきた雰囲気が国や社会にもあったんだと思います。
しかしもう甘えは許されません。

原発事故から間もなく2年になります。
政府は安全が確認された原発からは運転の再開を認める方針です。
しかしそれだけでいいのでしょうか?
原発を動かす事は新たな使用済み核燃料を生み、核のゴミを増やすことを意味します。
原発の安全はもちろん大切ですが、核のゴミ問題の解決に道筋をつけること。
その両方がそろって初めて運転再開の議論が出来るのだと思います。
もはや核のゴミ問題の解決から目をそむける事は許されないのです。


ーーー
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<3の1・日本の場合>“核のゴミ”はどこへ~検証・使用済み核燃料~(内容書き出し・動画)
<3の2・海外の場合>“核のゴミ”はどこへ~検証・使用済み核燃料~(内容書き出し)
ーーー
本当はみんな、使用済み核燃料の再処理なんてしない方がいいと思っている?
経済産業省の中からも東電の中からも再処理に関して疑問の声が上がる中、
「再処理」を続ける理由が、本当に日本原燃や電力会社を守るためだけに決められたのだとしたら・・・
ただ単純に、民間企業を守るためだけに、このような事が決められていたのだとしたら、
ん・・・
とてもいい番組だと思いましたので、
是非残しておきたくて、全て書き出しました。
“核のゴミ”はどこへ~検証・使用済み核燃料~
NHKスペシャル 2013.2.10。
動画はこちら↓
<3の1・日本の場合>“核のゴミ”はどこへ~検証・使用済み核燃料~(内容書き出し・動画)
伊東:あの、原発をもっている他の国というのはどうなっているんですか?
根元:
はい、こちらをご覧ください。

世界で原発を動かしているのは35の国と地域です。
このうち、処分場の場所が決まっているのはフィンランドとスウェーデンの2ヶ所しかありません。

このように、世界のどの国も苦労をしているのです。
この問題と各国はどのように向き合っているのか?
候補地選びが難航しているイギリス、
そして、日本とは別の方法で処分場探しをしているスイスを取材しました。

世界は“核のゴミ”とどう向き合っているか
21:53
イギリス

イギリス中部のカンブリア州
5年前経済効果を期待し、処分場建設をめぐる協議を国と始めました。
カンブリア州では20年前にも国が処分場の建設に向けて動いた事がありました。
国の機関がここでボーリング調査をしていたんです。
もともと原子力施設があるカンブリア州。
調査は極秘に行われ、住民に一切知らされていませんでした。2238
これを知った住民が強く反対し、計画はとん挫したのです。

住民:
国の機関は地域とはかかわりを持たず、自治体にもなにも伝えていませんでした。
何をしているのか住民に言わないなんて、理解できませんよ。
2008年、政府はその反省を踏まえ、住民との向き合い方を抜本的に変えました。
その中心となったのがパートナーシップ(parthnership)と呼ばれる話し合いの場です。
カンブリア州で開かれたパートナーシップです。

国側は住民の意見を聞いたうえで、全ての疑問に答えます。
日本のNUMOに当たるNDA(原子力廃止措置期間)の職員が、
処分場のリスクについても詳しく伝えていました。
参加者:処分場から放射能が漏れださないのか心配です。

アラン・エリス NDA:
その可能性は否定できません。
ですから様々な可能性を想定し、人や環境への悪影響を皆さんに伝えるようにしています。
住民のみなさんは、自分で判断したいと望んでいます。
そのためには情報が必要です。
良い情報であれ、悪い情報であれ、オープンにすれば信頼を得られるようになると信じています。
5年をかけて話し合ってきたカンブリア州。
調査を受け入れるか判断する段階になりました。
そして先月議会が結論を出しました。

カンブリア州議会は地下の処分施設に対し反対の議決を下しました。
賛成と反対は3対7
「地元の地層が処分場にに適しているのか」など不安が消えないという声が勝りました。
アラン・エリス NDA:
住民の信頼は増していると感じていましたが、まだまだ足りなかったようです。
残念ではありますが決どんが出た以上、前に進んでいくしかないのです。
スイス
地元の合意を得る前にまず国が候補地を選ぶのがスイスです。
最終処分に関する世界有数の研究施設。

ここを運営するのが報差性廃棄物管理協同組合NAGRAです。
政府はNAGRAが全国で行った調査を基に処分場に適した候補地を選びました。
地震がほとんどなく、地下水の影響も少ないとされる北部も3つの地域。
いずれもスイス最大の都市チューリッヒから数10kmです。


フランツ・シュニーダー副長官 スイスエネルギー庁:
処分場をつくるのは政府の責任です。
国民には国内のどの地域がより安全性が高いのか、きちんと示す必要があると考えています。
政府主導の候補地指定には地元住民の反発も伴います。
参加者:調査のために候補地を選んだという事ですが、私はこのやり方には納得できません。
NAGA担当者:わたしたちは、科学的な観点から提案をしています。
スイス政府は地元が処分場を受け入れるまで、具体的な地域振興策を提示しない事にしています。
お金ではなく、あくまで科学的な判断に納得してもらう事が大切だと考えているからです。
フランツ・シュニーダー副長官 スイスエネルギー庁:
将来的に自治体や住民が経済的利益を求める事はあるでしょう。
しかし、初めからお金で解決するのはよくありません。
政府の判断が疑いの目で見られてしまうからです。
地域の代表として説明会にsなんかしていたマルティンオットーさんは、
候補地の近くで酪農を営んでいます。
処分場が出来れば何らかの影響を受けるのではと、当時は政府の姿勢に反発していました。
しかし、福島第一原発の事故を機に考えが変わったと言います。
核のゴミを一刻でも早く処分するためにどこかが引き受けなければならないと考えるようになりました。

私たちは福島の原発事故から教訓を得たのです。
この問題に対する意識が高まり責任を感じました。
自分たちが関わっていくのは当然のことだと思っています。
住民の合意が得られるまでの間、使用済み核燃料をどう安全に保管するのか?
スイスがとっているのが、乾式貯蔵という方法です。

プールで冷やした使用済み核燃料を鉄の容器に移して保管しているのです。
完全に密封されているため、プールに置き続けるよりも安全性が高いとされています。

ワルター・ヘープ CEO:
この施設は停電しても大きな危険はありません。
容器が放射線を遮蔽しているので、電力は必要ないのです。
スイス政府はこの施設で40年保管し、最終処分場が出来るまでの間しのぐ考えです。

トーマス・エルンスト CEO NAGRA:
何万年もの安全を100%保証することなど誰にもできません。
可能な限りの対策をとっている事や、
安全性を確保するために最善の努力を尽くす事を国民に分かる安く説明する。
それが、何よりも大事だと私たちは考えています。
”核のゴミ”とどう向き合うか

伊東:日本だけではなくて、世界のどの国も模索しているんですね。
根元:
そうですね、今見てきた二つの国は、時に失敗し、
行きつ戻りつを繰り返しながら処分場探しというのを続けていました。
実はこの、最終処分場の実現までにかかる期間というのがですね、
日本を含む多くの国が30年かかると見ているんですね。
伊東:今から30年ですか。
根元:
そうです。
住民の合意を得るための期間、それから処分場の建設の期間を考えると、
もう、待ったなしの状況なんです。
伊東:
ん…、なかなか解決の糸口が見えてこない中で、
スイスで最後に見た乾式貯蔵というのは、
日本のようにプールで保管するよりも安全のような気がしましたが、
根元:
そうですね、
停電して電気が無くなっても、冷やす事が出来ますので、より安全な貯蔵方法だと言えます。
実は日本でも一部の原発にすでに導入されていまして、
今年中に青森県のむつ市に大型の施設が完成する予定なんです。
伊東:そうなんですね、
根元:
ただ日本の場合、使用済み核燃料というのは全て再処理するのがルールになっていまして、
スイスのように、そのままゴミとして捨てる事が出来ないんですね。
これが核のゴミの処分を進まなくしている一つの要因にもなっているんです。
ーーーつづく
<3の3・なぜ再処理>“核のゴミ”はどこへ~検証・使用済み核燃料~(内容書き出し)
NHKスペシャル 2013.2.10。
動画はこちら↓
<3の1・日本の場合>“核のゴミ”はどこへ~検証・使用済み核燃料~(内容書き出し・動画)
伊東:あの、原発をもっている他の国というのはどうなっているんですか?
根元:
はい、こちらをご覧ください。

世界で原発を動かしているのは35の国と地域です。
このうち、処分場の場所が決まっているのはフィンランドとスウェーデンの2ヶ所しかありません。

このように、世界のどの国も苦労をしているのです。
この問題と各国はどのように向き合っているのか?
候補地選びが難航しているイギリス、
そして、日本とは別の方法で処分場探しをしているスイスを取材しました。

世界は“核のゴミ”とどう向き合っているか
21:53
イギリス

イギリス中部のカンブリア州
5年前経済効果を期待し、処分場建設をめぐる協議を国と始めました。
カンブリア州では20年前にも国が処分場の建設に向けて動いた事がありました。
国の機関がここでボーリング調査をしていたんです。
もともと原子力施設があるカンブリア州。
調査は極秘に行われ、住民に一切知らされていませんでした。2238
これを知った住民が強く反対し、計画はとん挫したのです。

住民:
国の機関は地域とはかかわりを持たず、自治体にもなにも伝えていませんでした。
何をしているのか住民に言わないなんて、理解できませんよ。
2008年、政府はその反省を踏まえ、住民との向き合い方を抜本的に変えました。
その中心となったのがパートナーシップ(parthnership)と呼ばれる話し合いの場です。
カンブリア州で開かれたパートナーシップです。

国側は住民の意見を聞いたうえで、全ての疑問に答えます。
日本のNUMOに当たるNDA(原子力廃止措置期間)の職員が、
処分場のリスクについても詳しく伝えていました。
参加者:処分場から放射能が漏れださないのか心配です。

アラン・エリス NDA:
その可能性は否定できません。
ですから様々な可能性を想定し、人や環境への悪影響を皆さんに伝えるようにしています。
住民のみなさんは、自分で判断したいと望んでいます。
そのためには情報が必要です。
良い情報であれ、悪い情報であれ、オープンにすれば信頼を得られるようになると信じています。
5年をかけて話し合ってきたカンブリア州。
調査を受け入れるか判断する段階になりました。
そして先月議会が結論を出しました。

カンブリア州議会は地下の処分施設に対し反対の議決を下しました。
賛成と反対は3対7
「地元の地層が処分場にに適しているのか」など不安が消えないという声が勝りました。
アラン・エリス NDA:
住民の信頼は増していると感じていましたが、まだまだ足りなかったようです。
残念ではありますが決どんが出た以上、前に進んでいくしかないのです。
スイス
地元の合意を得る前にまず国が候補地を選ぶのがスイスです。
最終処分に関する世界有数の研究施設。

ここを運営するのが報差性廃棄物管理協同組合NAGRAです。
政府はNAGRAが全国で行った調査を基に処分場に適した候補地を選びました。
地震がほとんどなく、地下水の影響も少ないとされる北部も3つの地域。
いずれもスイス最大の都市チューリッヒから数10kmです。


フランツ・シュニーダー副長官 スイスエネルギー庁:
処分場をつくるのは政府の責任です。
国民には国内のどの地域がより安全性が高いのか、きちんと示す必要があると考えています。
政府主導の候補地指定には地元住民の反発も伴います。
参加者:調査のために候補地を選んだという事ですが、私はこのやり方には納得できません。
NAGA担当者:わたしたちは、科学的な観点から提案をしています。
スイス政府は地元が処分場を受け入れるまで、具体的な地域振興策を提示しない事にしています。
お金ではなく、あくまで科学的な判断に納得してもらう事が大切だと考えているからです。
フランツ・シュニーダー副長官 スイスエネルギー庁:
将来的に自治体や住民が経済的利益を求める事はあるでしょう。
しかし、初めからお金で解決するのはよくありません。
政府の判断が疑いの目で見られてしまうからです。
地域の代表として説明会にsなんかしていたマルティンオットーさんは、
候補地の近くで酪農を営んでいます。
処分場が出来れば何らかの影響を受けるのではと、当時は政府の姿勢に反発していました。
しかし、福島第一原発の事故を機に考えが変わったと言います。
核のゴミを一刻でも早く処分するためにどこかが引き受けなければならないと考えるようになりました。

私たちは福島の原発事故から教訓を得たのです。
この問題に対する意識が高まり責任を感じました。
自分たちが関わっていくのは当然のことだと思っています。
住民の合意が得られるまでの間、使用済み核燃料をどう安全に保管するのか?
スイスがとっているのが、乾式貯蔵という方法です。

プールで冷やした使用済み核燃料を鉄の容器に移して保管しているのです。
完全に密封されているため、プールに置き続けるよりも安全性が高いとされています。

ワルター・ヘープ CEO:
この施設は停電しても大きな危険はありません。
容器が放射線を遮蔽しているので、電力は必要ないのです。
スイス政府はこの施設で40年保管し、最終処分場が出来るまでの間しのぐ考えです。

トーマス・エルンスト CEO NAGRA:
何万年もの安全を100%保証することなど誰にもできません。
可能な限りの対策をとっている事や、
安全性を確保するために最善の努力を尽くす事を国民に分かる安く説明する。
それが、何よりも大事だと私たちは考えています。
”核のゴミ”とどう向き合うか

伊東:日本だけではなくて、世界のどの国も模索しているんですね。
根元:
そうですね、今見てきた二つの国は、時に失敗し、
行きつ戻りつを繰り返しながら処分場探しというのを続けていました。
実はこの、最終処分場の実現までにかかる期間というのがですね、
日本を含む多くの国が30年かかると見ているんですね。
伊東:今から30年ですか。
根元:
そうです。
住民の合意を得るための期間、それから処分場の建設の期間を考えると、
もう、待ったなしの状況なんです。
伊東:
ん…、なかなか解決の糸口が見えてこない中で、
スイスで最後に見た乾式貯蔵というのは、
日本のようにプールで保管するよりも安全のような気がしましたが、
根元:
そうですね、
停電して電気が無くなっても、冷やす事が出来ますので、より安全な貯蔵方法だと言えます。
実は日本でも一部の原発にすでに導入されていまして、
今年中に青森県のむつ市に大型の施設が完成する予定なんです。
伊東:そうなんですね、
根元:
ただ日本の場合、使用済み核燃料というのは全て再処理するのがルールになっていまして、
スイスのように、そのままゴミとして捨てる事が出来ないんですね。
これが核のゴミの処分を進まなくしている一つの要因にもなっているんです。
ーーーつづく
<3の3・なぜ再処理>“核のゴミ”はどこへ~検証・使用済み核燃料~(内容書き出し)
“核のゴミ”はどこへ~検証・使用済み核燃料~
"核のゴミ"はどこへ ~検証・使用済み核燃料~ 投稿者 tvpickup
NHKスペシャル 2013.2.10。
使用済み核燃料 知られざる脅威
“核のゴミ”をどこに捨てるのか
EU、ヨーロッパ連合の研究施設。

厚さ1mのガラスの向こう側、原子炉から取り出した使用済み核燃料です。
この中にプルトニウムなど極めて強い放射能をもつ物質が含まれています。


研究者:
ガラスの中に入ったら、放射線量が数シーベルトというレベルですから、
被曝すれば、健康に深刻な影響が出て死に至るでしょう。
原発を稼働すれば必ず出てくる使用済み核燃料。
その巨大なリスクを突き付けたのが、東京電力福島第一原子力発電所の事故でした。
原子炉で次々とメルトダウンが起きる中、もうひとつの危機が迫っていたのです。
原子炉のすぐ近くのプールに貯蔵されていた使用済み核燃料です。
冷却装置が止まり水位が低下。
最悪の場合ここでもメルトダウンが起きる可能性があったのです。

田中俊一委員長 原子力規制委員会:
今回の事故を踏まえると、
その、原子炉の上の方に使用済み燃料を沢山貯蔵して置くのはよくないというのは、これは明らかですから、
事故から2年。
今も各地のプールには使用済み燃料がおかれたままになっています。
今らに処理の方法は確立されず、最終的に捨てる場所も見つかっていません。

溜まり続けたその量は全国で1万7000トン。
原発を再稼働すれば早いところはおよそ2年で満杯になってしまいます。

行き場のない核のゴミをどうするのか?
引受先を決めないまま進めてきた原子力行政のツケで、今波紋が広がっています。
三村申吾知事 青森県:
おかしいでしょう、青森にもっていけば、置いておけば何とかなるんじゃないかって、
とてもとてもこれは話し合いの席じゃないよ。
今後の原発を考える上で避けて通れない使用済み核燃料と核のゴミの問題。
どう解決していくのか?
その道筋をさぐります。
“核のゴミ”はどこへ~検証・使用済み核燃料~


伊東敏恵:
東京電力福島第一原子力発電所の事故からもうすぐ2年になります。
私は事故が起きるまで、
発電所の中にあれだけ大量の使用済み核燃料が保管されている事を知りませんでした。
自衛隊や消防が懸命に水をかけようとしているのを見て、
あらためてその危険性に気付き、「怖い」と思った事を覚えています。

今すでにある使用済み核燃料の安全性をどう確保して、核のゴミとして処分していくのか?
ということはもう避けて通れない問題です。
今日は科学文化部の根元デスクとこの問題について考えます。
根元さん、そもそもなぜ危険な使用済みの核燃料があれだけ発電所の中に溜まっているんでしょうか?

根元良弘:
はい、日本では使用済み核燃料は、ごみではなく資源とみなしていまして、
処理するまでの間原発の中で保管するというのが基本方針なんですけれども、
これがうまくいっていないんですね。
こちらで詳しく説明したいと思います。
日本の場合全国の原発から出た使用済み核燃料は
青森県の六ヶ所村にある、再処理工場に送ることになっています。
ここで再処理をして資源と、資源にならない核のゴミとに分別し、
核のゴミは最終処分するというのが日本が原発を始めた時からの決まりでした。

伊東:ただこの最終処分する場所というのは日本ではまだ全く決まっていませんよね。
根元:
そうですね、はい。まだ候補地すら決まっていないんですね。
さらにその前の段階。
再処理工場もですね、一度も本格稼働をした事がありません。
その結果、
行き場を失った大量の使用済み核燃料が全国の原発に留め置かれるという状態が続いているのです。
伊東:この原子力発電というのは初めから半世紀ですよね。何故こういった状態が続いているのでしょうか?
根元:
原発を始めた時からですね、「必ず最終的に核のゴミは出る」という事は分かっていたんですが、
国も電力会社も、「原発を動かすこと」には熱心でも、核のゴミの問題に本気で向き合おうとせず、
問題を先送りしてきたという事だと思います。
そのツケがですね、おととしの原発事故の際に
使用済み核燃料のリスクとなって私たちの目の前に現れてきたんだと思います。

伊東:
では、その使用済みの核燃料をプールに保管するリスク、
そして最大の課題、核のゴミの最終処分が何故すすまないのか?
その現実から見ていきます。
ーー

去年、報道陣に初めて公開された福島第一原発4号機です。

爆発で屋根がふく飛んだ原子炉建屋。
むき出しになっていたのは使用済核燃料の貯蔵プールです。


原子炉から取り出された使用済み核燃料はその後数年間大量の熱を出し続けます。
そのため、建屋の中の貯蔵プールで冷やすことになっています。

福島第一原発4号機に貯蔵されていた使用済み核燃料は250トン
事故直後電源が失われ、冷却水が送れなくなりました。
2011年3月17日
「今水を投下しました、今ヘリコプターが水を投下しました」
懸命の放水作業によって事なきを得ましたが、冷却が遅れれば、メルトダウンの恐れがありました。
去年(2012年)1月

細野原発事故担当相(当時):
4号機のプールにそれ個を大きなダメージがあるというのは、最悪のシナリオに繋がりますので、
政府としても備えはしておくべきだという事は考えました。
当時政府が想定していた最悪のシナリオです。
事故6日目、4号機のプールの水位が下がり、使用済み核燃料が露出。
放射性物質の放出が始まります。
14日目、水が完全に干上がりメルトダウン。
原子炉のように格納容器に守られていないため、直接プールから大量の放射性物質が放出されます。
住民の移住が必要な汚染は原発から250kmの範囲に及ぶとされました。

原発に溜まり続ける使用済み核燃料。
最終的に処分する場所はまだ決まっていません。

処分のための研究だけが北海道で進められています。
核のゴミをどのように最終処分するのか?
国の計画では地下300mよりも深く埋めることになっています。
地上に影響が及ばないようにするためです。

使用済み核燃料を再処理すると出る廃液。
わずかな時間で死に至るほどの極めて強い放射線を放ちます。

この廃液をガラスと混ぜて固めたものがいわゆる核のゴミ。
放射能が問題ないというレベルに下がるまで数万年かかります。

国が想定する最終処分場です。
核のゴミは張り巡らされたトンネルの下に入れます。
広さはおよそ10㎢、
2020年ごろまでに出る4万本を埋める計画です。

この施設の目的はあくまでも研究で、核のごみを持ち込む事はありません。
地下水の流れや岩盤の強さを調べていますが、
数万年後の状況を正確に予測するのは困難です。

あくまでも自然を相手にしている訳ですね、地下というのは
不確実性を出来るだけ小さくしていく訳です。
そういうことをやっているということですね。
最終処分場をどこにつくるのか?
その場所を探すのが原子力発電環境整備機構(NUMO・ニューモ)
国と電力会社がつくった組織です。

核のゴミが増え続けることへの懸念から、
2000年、原発が稼働して34年経ってようやく設立されました。
NUMOは処分場の候補地に市町村が名乗りをあげるのを待つ公募制をとってきました。
公募に応じた自治体は建設の前に3段階の調査を受けます。

それぞれの段階で交付金が用意され、
最初は20億円、次は70億円が支払われることが決まっています。
しかし、現在応募に応じている自治体はひとつもありません。

山路亨理事長 原子力発電環境整備機構:
地域の方々の理解がなくてはなかなか成り立たちませんので、
地域の自主性をきちんと尊重して、えー、やっていくと。
自治体とのやりとりでどのような事が行われてきたのか?
NUMOは一切明らかにしていません。
私たちが調べた結果、少なくても15の市町村で応募の動きがあった事が分かりました。

琵琶湖の北にある滋賀県旧余呉町もその一つです。

ここで処分場誘致の話が持ち上がったのは8年前の事です。
当時の町長の畑野佐久郎さんは
応募をしたのは最初の調査だけで20億円受け取れると知ったからです。


畑野佐久郎さん 元余呉町長:
財政が非常に苦しい貧乏な街というイメージをなんとか払しょくしたいという事もあって、
「いい話があるな」と思いました。
2006年10月、畑野さんは国とNUMOの担当者を招いて、住民に対する事前説明会を開きました。
説明会でのやり取りを録音したテープです。
NUMOと国の担当者は最終処分の安全性を説明しました。
NUMO:バリアを何重にも巻いて地層の中に埋める
経済産業省:十分な遮蔽がなされれば何ら人体に影響ない、そういうもの
説明会に参加した住民の一人、村上宣雄さんは
「安全だ」と繰り返す説明に違和感を抱いたと言います。

村上さん:
日本で初めて余呉町にね、最終処分場を作りたいというふうに思っているんでしょうけれども、
一つ重要な問題はね、じゃぁ何故余呉なのか?と。
何とかしてでもね、余呉へ持ってこようとしている感じは強かったね。
住民からは反対意見が相次ぎました。
国とNUMOは応募するかどうかは地元の判断にゆだねるという立場です。
最後は畑野さんが一人で説得。
「財政を立て直すには交付金が必要だ」と訴えるしかありませんでした。
(説明会のテープ)
畑野元町長:やはり原子力に頼らざるを得ない。処分をしながらでもそこに、
住民:話が違う、聞いてる話をせないかん。
畑野:この方法に頼るしか、余呉町には方法がない。なにかあったら教えてほしいと私は思っています。
住民:そんな事身から出たサビじゃないか。
畑野:えぇっ?
住民:身から出たサビや!
住民の半数を上回る反対署名を突き付けられた畑野さん、応募を断念しました。
畑野佐久郎元余呉町長:
この調査を受け入れてでも財政を立て直して欲しい、余呉町を。
そしてこんなものも、道路もあれもつくって欲しいという意見にしたかったんやけどな。
そうはいかなかった。
福島第一原発の事故によって、住民による誘致活動が止まったところもあります。
長崎県の対馬です。

誘致活動の中心となってきていた大石明徹さんです。
大きな雇用が生まれ、島の活性化につながると期待しました。

高校を卒業したら90%が本土に行くんですよ、毎年毎年。
大石さん達は核のごみへの理解を広めようと実物大の看板を手作りしました。

しかし、事故の後反発を招きかねないと取り外しました。
大石さん:
実際はあった方がいいんですよ、私は。
しかし世間の目を考えたらですね、言えないですよ。
もう積極的な言葉が、もう出てきませんね。
大石さん達が活動を始めたのは9年前。
NUMOに掛けあって、青森県六ケ所村への見学ツアーを実施。
延べ600人も送りだしてきました。
ツアーに参加した梅野博征さんです。
原子力施設が生みだす経済効果を目の当たりにして驚いたと言います。

梅野さん
幼稚園でござる、小学校でござる、体育館でござる、図書館でござる、
私たちの街より田舎の町がよ、そんな立派な施設をもっているわけだから、
そりゃぁやっぱりうらやましい限りやったね。
誘致に前向きだった梅野さん。
福島第一原発の事故がその考えを一変させました。
梅野さん:
福島の事故があって初めて、
いわゆるその、放射性物質が怖いものだっていう事が改めて分かったんですよね。
(誘致の話は)立ち消えになっていくじゃないの?
経済効果と引き換えの最終処分場受け入れ。
そのやり方が今問われ始めています。
去年開かれた国の原子力委員会。去年(2012年)9月
日本を代表する研究者の集まり、日本学術会議が最終処分場の選定のあり方について提言しました。

日本学術会議のメンバー:
いわゆる原発マネーという形で埋め合わせて合意を調達する事に偏り過ぎていたのではないか。
これまでの姿勢を改め交付金に頼るやりかたを見直すべきだと指摘したのです。

日本学術会議のメンバー:
交付金みたいな形で便益供与をするという政策手段をとってきましたけれども、
処分地を決めようとすると、かえって問題解決を紛糾させて逆効果になる。
国は選定の在り方について見直すと明言しましたが、具体的な方針はまだ示していません。
伊東:先ずは交付金ありきの候補地選びが、かえって住民の不信をかって、進んでいなかったんですね。
根元:
そうですね、
国は自治体に関心を持ってもらわなければ始まらないとして、
この交付金の制度を作ったんですけれども、もくろみどおりにはいかなかったという事なんです。
原発事故の後、最終処分場の候補地選びというものがより一層困難さを増しています。
「地震国日本で、本当に地下に埋めて処分できるのか?」と、
そういうふうに指摘する専門家もいるんですね。
しかし現在のところ他に有力な選択肢がないのも現実で、
最終処分場探しというのは最優先に取り組むべき課題だと思います。
伊東:あの、原発をもっている他の国というのはどうなっているんですか?
ーーーつづく
<3の2・海外の場合>“核のゴミ”はどこへ~検証・使用済み核燃料~(内容書き出し)
<3の3・なぜ再処理>“核のゴミ”はどこへ~検証・使用済み核燃料~(内容書き出し)
"核のゴミ"はどこへ ~検証・使用済み核燃料~ 投稿者 tvpickup
NHKスペシャル 2013.2.10。
使用済み核燃料 知られざる脅威
“核のゴミ”をどこに捨てるのか
EU、ヨーロッパ連合の研究施設。

厚さ1mのガラスの向こう側、原子炉から取り出した使用済み核燃料です。
この中にプルトニウムなど極めて強い放射能をもつ物質が含まれています。


研究者:
ガラスの中に入ったら、放射線量が数シーベルトというレベルですから、
被曝すれば、健康に深刻な影響が出て死に至るでしょう。
原発を稼働すれば必ず出てくる使用済み核燃料。
その巨大なリスクを突き付けたのが、東京電力福島第一原子力発電所の事故でした。
原子炉で次々とメルトダウンが起きる中、もうひとつの危機が迫っていたのです。
原子炉のすぐ近くのプールに貯蔵されていた使用済み核燃料です。
冷却装置が止まり水位が低下。
最悪の場合ここでもメルトダウンが起きる可能性があったのです。

田中俊一委員長 原子力規制委員会:
今回の事故を踏まえると、
その、原子炉の上の方に使用済み燃料を沢山貯蔵して置くのはよくないというのは、これは明らかですから、
事故から2年。
今も各地のプールには使用済み燃料がおかれたままになっています。
今らに処理の方法は確立されず、最終的に捨てる場所も見つかっていません。

溜まり続けたその量は全国で1万7000トン。
原発を再稼働すれば早いところはおよそ2年で満杯になってしまいます。

行き場のない核のゴミをどうするのか?
引受先を決めないまま進めてきた原子力行政のツケで、今波紋が広がっています。
三村申吾知事 青森県:
おかしいでしょう、青森にもっていけば、置いておけば何とかなるんじゃないかって、
とてもとてもこれは話し合いの席じゃないよ。
今後の原発を考える上で避けて通れない使用済み核燃料と核のゴミの問題。
どう解決していくのか?
その道筋をさぐります。
“核のゴミ”はどこへ~検証・使用済み核燃料~


伊東敏恵:
東京電力福島第一原子力発電所の事故からもうすぐ2年になります。
私は事故が起きるまで、
発電所の中にあれだけ大量の使用済み核燃料が保管されている事を知りませんでした。
自衛隊や消防が懸命に水をかけようとしているのを見て、
あらためてその危険性に気付き、「怖い」と思った事を覚えています。

今すでにある使用済み核燃料の安全性をどう確保して、核のゴミとして処分していくのか?
ということはもう避けて通れない問題です。
今日は科学文化部の根元デスクとこの問題について考えます。
根元さん、そもそもなぜ危険な使用済みの核燃料があれだけ発電所の中に溜まっているんでしょうか?

根元良弘:
はい、日本では使用済み核燃料は、ごみではなく資源とみなしていまして、
処理するまでの間原発の中で保管するというのが基本方針なんですけれども、
これがうまくいっていないんですね。
こちらで詳しく説明したいと思います。
日本の場合全国の原発から出た使用済み核燃料は
青森県の六ヶ所村にある、再処理工場に送ることになっています。
ここで再処理をして資源と、資源にならない核のゴミとに分別し、
核のゴミは最終処分するというのが日本が原発を始めた時からの決まりでした。

伊東:ただこの最終処分する場所というのは日本ではまだ全く決まっていませんよね。
根元:
そうですね、はい。まだ候補地すら決まっていないんですね。
さらにその前の段階。
再処理工場もですね、一度も本格稼働をした事がありません。
その結果、
行き場を失った大量の使用済み核燃料が全国の原発に留め置かれるという状態が続いているのです。
伊東:この原子力発電というのは初めから半世紀ですよね。何故こういった状態が続いているのでしょうか?
根元:
原発を始めた時からですね、「必ず最終的に核のゴミは出る」という事は分かっていたんですが、
国も電力会社も、「原発を動かすこと」には熱心でも、核のゴミの問題に本気で向き合おうとせず、
問題を先送りしてきたという事だと思います。
そのツケがですね、おととしの原発事故の際に
使用済み核燃料のリスクとなって私たちの目の前に現れてきたんだと思います。

伊東:
では、その使用済みの核燃料をプールに保管するリスク、
そして最大の課題、核のゴミの最終処分が何故すすまないのか?
その現実から見ていきます。
ーー

去年、報道陣に初めて公開された福島第一原発4号機です。

爆発で屋根がふく飛んだ原子炉建屋。
むき出しになっていたのは使用済核燃料の貯蔵プールです。


原子炉から取り出された使用済み核燃料はその後数年間大量の熱を出し続けます。
そのため、建屋の中の貯蔵プールで冷やすことになっています。

福島第一原発4号機に貯蔵されていた使用済み核燃料は250トン
事故直後電源が失われ、冷却水が送れなくなりました。
2011年3月17日
「今水を投下しました、今ヘリコプターが水を投下しました」
懸命の放水作業によって事なきを得ましたが、冷却が遅れれば、メルトダウンの恐れがありました。
去年(2012年)1月

細野原発事故担当相(当時):
4号機のプールにそれ個を大きなダメージがあるというのは、最悪のシナリオに繋がりますので、
政府としても備えはしておくべきだという事は考えました。
当時政府が想定していた最悪のシナリオです。
事故6日目、4号機のプールの水位が下がり、使用済み核燃料が露出。
放射性物質の放出が始まります。
14日目、水が完全に干上がりメルトダウン。
原子炉のように格納容器に守られていないため、直接プールから大量の放射性物質が放出されます。
住民の移住が必要な汚染は原発から250kmの範囲に及ぶとされました。

原発に溜まり続ける使用済み核燃料。
最終的に処分する場所はまだ決まっていません。


処分のための研究だけが北海道で進められています。
核のゴミをどのように最終処分するのか?
国の計画では地下300mよりも深く埋めることになっています。
地上に影響が及ばないようにするためです。

使用済み核燃料を再処理すると出る廃液。
わずかな時間で死に至るほどの極めて強い放射線を放ちます。

この廃液をガラスと混ぜて固めたものがいわゆる核のゴミ。
放射能が問題ないというレベルに下がるまで数万年かかります。

国が想定する最終処分場です。
核のゴミは張り巡らされたトンネルの下に入れます。
広さはおよそ10㎢、
2020年ごろまでに出る4万本を埋める計画です。


この施設の目的はあくまでも研究で、核のごみを持ち込む事はありません。
地下水の流れや岩盤の強さを調べていますが、
数万年後の状況を正確に予測するのは困難です。

あくまでも自然を相手にしている訳ですね、地下というのは
不確実性を出来るだけ小さくしていく訳です。
そういうことをやっているということですね。
最終処分場をどこにつくるのか?
その場所を探すのが原子力発電環境整備機構(NUMO・ニューモ)
国と電力会社がつくった組織です。

核のゴミが増え続けることへの懸念から、
2000年、原発が稼働して34年経ってようやく設立されました。
NUMOは処分場の候補地に市町村が名乗りをあげるのを待つ公募制をとってきました。
公募に応じた自治体は建設の前に3段階の調査を受けます。

それぞれの段階で交付金が用意され、
最初は20億円、次は70億円が支払われることが決まっています。
しかし、現在応募に応じている自治体はひとつもありません。

山路亨理事長 原子力発電環境整備機構:
地域の方々の理解がなくてはなかなか成り立たちませんので、
地域の自主性をきちんと尊重して、えー、やっていくと。
自治体とのやりとりでどのような事が行われてきたのか?
NUMOは一切明らかにしていません。
私たちが調べた結果、少なくても15の市町村で応募の動きがあった事が分かりました。

琵琶湖の北にある滋賀県旧余呉町もその一つです。

ここで処分場誘致の話が持ち上がったのは8年前の事です。
当時の町長の畑野佐久郎さんは
応募をしたのは最初の調査だけで20億円受け取れると知ったからです。


畑野佐久郎さん 元余呉町長:
財政が非常に苦しい貧乏な街というイメージをなんとか払しょくしたいという事もあって、
「いい話があるな」と思いました。
2006年10月、畑野さんは国とNUMOの担当者を招いて、住民に対する事前説明会を開きました。
説明会でのやり取りを録音したテープです。
NUMOと国の担当者は最終処分の安全性を説明しました。
NUMO:バリアを何重にも巻いて地層の中に埋める
経済産業省:十分な遮蔽がなされれば何ら人体に影響ない、そういうもの
説明会に参加した住民の一人、村上宣雄さんは
「安全だ」と繰り返す説明に違和感を抱いたと言います。

村上さん:
日本で初めて余呉町にね、最終処分場を作りたいというふうに思っているんでしょうけれども、
一つ重要な問題はね、じゃぁ何故余呉なのか?と。
何とかしてでもね、余呉へ持ってこようとしている感じは強かったね。
住民からは反対意見が相次ぎました。
国とNUMOは応募するかどうかは地元の判断にゆだねるという立場です。
最後は畑野さんが一人で説得。
「財政を立て直すには交付金が必要だ」と訴えるしかありませんでした。
(説明会のテープ)
畑野元町長:やはり原子力に頼らざるを得ない。処分をしながらでもそこに、
住民:話が違う、聞いてる話をせないかん。
畑野:この方法に頼るしか、余呉町には方法がない。なにかあったら教えてほしいと私は思っています。
住民:そんな事身から出たサビじゃないか。
畑野:えぇっ?
住民:身から出たサビや!
住民の半数を上回る反対署名を突き付けられた畑野さん、応募を断念しました。
畑野佐久郎元余呉町長:
この調査を受け入れてでも財政を立て直して欲しい、余呉町を。
そしてこんなものも、道路もあれもつくって欲しいという意見にしたかったんやけどな。
そうはいかなかった。
福島第一原発の事故によって、住民による誘致活動が止まったところもあります。
長崎県の対馬です。

誘致活動の中心となってきていた大石明徹さんです。
大きな雇用が生まれ、島の活性化につながると期待しました。

高校を卒業したら90%が本土に行くんですよ、毎年毎年。
大石さん達は核のごみへの理解を広めようと実物大の看板を手作りしました。

しかし、事故の後反発を招きかねないと取り外しました。
大石さん:
実際はあった方がいいんですよ、私は。
しかし世間の目を考えたらですね、言えないですよ。
もう積極的な言葉が、もう出てきませんね。
大石さん達が活動を始めたのは9年前。
NUMOに掛けあって、青森県六ケ所村への見学ツアーを実施。
延べ600人も送りだしてきました。
ツアーに参加した梅野博征さんです。
原子力施設が生みだす経済効果を目の当たりにして驚いたと言います。

梅野さん
幼稚園でござる、小学校でござる、体育館でござる、図書館でござる、
私たちの街より田舎の町がよ、そんな立派な施設をもっているわけだから、
そりゃぁやっぱりうらやましい限りやったね。
誘致に前向きだった梅野さん。
福島第一原発の事故がその考えを一変させました。
梅野さん:
福島の事故があって初めて、
いわゆるその、放射性物質が怖いものだっていう事が改めて分かったんですよね。
(誘致の話は)立ち消えになっていくじゃないの?
経済効果と引き換えの最終処分場受け入れ。
そのやり方が今問われ始めています。
去年開かれた国の原子力委員会。去年(2012年)9月
日本を代表する研究者の集まり、日本学術会議が最終処分場の選定のあり方について提言しました。

日本学術会議のメンバー:
いわゆる原発マネーという形で埋め合わせて合意を調達する事に偏り過ぎていたのではないか。
これまでの姿勢を改め交付金に頼るやりかたを見直すべきだと指摘したのです。

日本学術会議のメンバー:
交付金みたいな形で便益供与をするという政策手段をとってきましたけれども、
処分地を決めようとすると、かえって問題解決を紛糾させて逆効果になる。
国は選定の在り方について見直すと明言しましたが、具体的な方針はまだ示していません。
伊東:先ずは交付金ありきの候補地選びが、かえって住民の不信をかって、進んでいなかったんですね。
根元:
そうですね、
国は自治体に関心を持ってもらわなければ始まらないとして、
この交付金の制度を作ったんですけれども、もくろみどおりにはいかなかったという事なんです。
原発事故の後、最終処分場の候補地選びというものがより一層困難さを増しています。
「地震国日本で、本当に地下に埋めて処分できるのか?」と、
そういうふうに指摘する専門家もいるんですね。
しかし現在のところ他に有力な選択肢がないのも現実で、
最終処分場探しというのは最優先に取り組むべき課題だと思います。
伊東:あの、原発をもっている他の国というのはどうなっているんですか?
ーーーつづく
<3の2・海外の場合>“核のゴミ”はどこへ~検証・使用済み核燃料~(内容書き出し)
<3の3・なぜ再処理>“核のゴミ”はどこへ~検証・使用済み核燃料~(内容書き出し)
ちょっと前には
「日本人はヨウドが過剰だからチェルノブイリとは違う」と説明していた鈴木眞一氏。
3万8000人の検査で10人の癌または疑いが出た今回は、
鈴木眞一氏も山下俊一氏も「潜在癌」という言葉を出してきた。
今回は記者会見から鈴木眞一氏の説明部分を書き出しました。
<第10回「県民健康管理調査」検討委員会2013.2.13 記者会見より>

3万8000人で10人
福島テレビ:
23年度3万8000人を調べて、10人が癌かその疑いという事なんですけれども、
先程の検討会の中でも時期的に考えて被曝の影響とは考えにくいという事でしたが、
この3万8000人で10人というのは、もしかするともう少し増えるかもしれないんですけれども、
それというのはその出現の頻度というか、割合からみるとこれは多いんですか?少ないんですか?
鈴木眞一:
当初この検査を行うにあたって、
「今まで小児の甲状腺腫瘍の疫学調査をされていない」というのが現実ですんで、
ストレートにそれを比較することはできませんが、
あの、たとえば成人例ですと、超音波検診をすると非常に、やり方によってはですね、
もう、今より機器が古い15年ぐらい前ですか、94~5年の報告でも、
乳がん検診の時に同時に超音波検診をすると、
えーー、実は「3.5%の人に甲状腺がんが見つかった」ということもあります。
で、えーーー、そういう事から、日本では実はどの位の、おー、大きさになったらちゃんと発見するかと、
もうひとつは、えっと、何度もこれも話しているかと思うんですけど、
潜在癌と言って、おうけんの時にも見つかる小さい癌が、一生臨床の癌にならない小さい癌があるというのを、
報告によっては20数%から10数%日本でも見つかっています。
で、そういうものもあるというのを踏まえて、我々はこの震災が起こる前から、超音波の診断基準等を作って、
それで適切な診断をするという事でやっています。
そういう事から、あの、この頻度というのは、検査の仕方によって相当違うという事がございます。
ですから一概に、ま、同じ年齢の子どもを比較している訳じゃないので、
えーー、ストレートには答えられませんが、
防止法としてはいろんな検査が、超音波検診を行うと、かなりの確率で小さいものが見つかるという事が、
可能性としてあるという事で、「医学的にはある程度許容できるものなのかな」ということで、
今後十分にそれを正確に検証しなくちゃいけないので、疫学調査をされていないという事ですので、
この先行調査を始めたというのはもともともたちあがりの理由ですので、
えー、ここで、えー、それを、うー、全て、その、あのー、結論を述べるという事はできませんが、
今の経過から見るとそういう事が想定されるという事です。
100万人に一人
質問:
昨年9月の会見では
子どもの甲状腺がんは大体100万人に一人ぐらいと先生のご説明がありましたが、
それに比べると高いように見えるんですが、その辺の違いを教えて下さい。
鈴木眞一:
ありがとうございます。
まさに、それはあの、疑問に感じられる事だと思いますけど、
最初にあの、先程ご質問された方と同じようにですね。
やはりこれは超音波検診でやっていますので、
いままでこういう事はされていませんので、単純に比べる事は出来ない。
ただ成人例で比べると、成人例で検診をしていなかった人を超音波検診すると、
先ほど言った様に3.5%も癌が見つかることもあるぐらいですので、
えーー、この超音波の精度から考えると、可能性は十分にあろうかと思いますけど、
えーー、今までそういうデータがないので、えー、今後これをちゃんと見ていかなければいけない。
で、えー、決して、あのー、想定が出来ないような、あの、頻度だというわけではないですけど、
この値っていうのは、やはりあの、先程も言った、超音波を使った検診
あの、韓国とかでもやってますけど、そういうものだとかなり見つかるという事を含めて、
えー、そういう可能性は十分にあるという事であります。
質問:ただ、子どもさんは大人よりもずっと頻度が低いわけですよね?
鈴木眞一:
えっと、「子どもが頻度が低い」という表現は、今まで、ですから見つかった甲状腺がんっていうのは、
えーっと、首が大きく腫れた人とか、肺に転移したとか、レントゲン写真で偶然に見つかったとか、
あとはリンパ節がいっぱい腫れてて、それで偶然見つかる。
いわゆる、えーー、検討委員会で申し上げました「症状のある方」です。
症状のある方で見つかる時期のものと、
症状のない時期の人は何時の時期で見つかるのか?
非常にゆっくり育つものですので、
場合によっては経過中に縮んでまた大きくなるというような事も言われている位の甲状腺の腫瘍ですので、
えー、この方も、今まで、えー、こういうことで、
子どもさん達を全員80数%も超音波をやっていますけれども、
この方はやらないで、えー、通常の状態でみていたばあい、
何歳になって、そういう症状が出て偶然に見つかるのか?という事は、まだ想定の範囲内ですので、
え、ここも十分に検討しなければいけないと思っております。
ーーー
新たに2人甲状腺がん7人に疑い「放射能の影響は否定」福島県立医大鈴木眞一教授2/13
<甲状腺がん>
「今回の調査結果で過去に書かれた論文・発表が、かなり覆される可能性がありますが…?」
山下俊一氏質疑応答2/13(文字起こし)
●使った機器、精度、技術者の度量、そういうものを含めますから、
今の状況と当時の状況と比較することはできないというのは常識であります。
●今回の頻度が、全体的に見て多いのか少ないのか?言うようなご質問だと思います。
単純に考えるとこれは非常に多いというふうに捉えやすいと思います。
理由はこういう超過検査をした事がありませんでしたから。
●いずれそういう方は20代、30代、40代で癌が見つかった可能性があります。
それがかなりの前倒しで、検診をやったが為に見つかるという事になりました
●検査をしなければこれは一生涯、ずっとそのまま持ち続けているということが往々にしてあります。
●普段は見つからないようなそういうしこりも沢山見つかってきたと、見つかるという事で、
これは、おそらく全国どこでやっても同じような結果が起こるだろう
●ほとんどの甲状腺がんは潜在癌が多いと、
一生涯そのまま持っているものが多いという事が分かっています。
この日の質疑応答の全て↓
第10回「県民健康管理調査」検討委員会2013.2.13 <質疑応答文字起こし・ほとんど全部>
ーー
<甲状腺がん>
原発の事故の話しが無ければ、「原因不明の多発」です
3/6津田敏秀教授OurPlanetTV (文字起こし)
「小児甲状腺がん事故無関係」危うい即断 チェルノブイリ翌年から増加
医師の菅谷松本市長が警鐘9/27東京新聞
またひとり「甲状腺検査の1次検査で、がんの疑い」
2012/11/17
判定されたのは16~18歳(同)の女性で、細胞や血液を詳しく調べる2次検査中。
「日本の子どもはチェルノブイリとは違ってヨウドが過剰だから大丈夫!」
県民健康管理調査『甲状腺検査』説明会 11/10鈴木眞一氏質疑応答(内容書き出し)
鈴木眞一:
この進行がチェルノブイリは何故除くかと言いたいのは、
ヨード欠乏地域で、その影響が強いっていう事が最近すごく分かってきているので、
あまりそこい論じないという事です。
で、ヨードが過剰な日本の甲状腺と形が違う。
ヨードの摂取量によって、甲状腺では分化度が分かるんです。
それを証明したのがアメリカで、ヨードが無かったところに食事に、食塩とかにヨードを入れたら、
低分化のかたちの癌が高分化になってきた。そういう事がだんだんわかってきたという事がひとつと、
私が甲状腺がんは若いほどいいといったのは、
確かにチェルノブイリのような甲状腺の時とは別と考えるべきだと思います。
一見進行して見える肺転移までしててもう、むしろ甲状腺がんが大変だなと思った時期がございますが、
実はその人たちも適切な治療をすれば長期の生存ができて、予後は良いというのは、
大人よりも予後がいいというのがわかっているということで、
ガイドラインにはそれを書いております。
ーーー
福島の子ども3人が甲状腺がん、7人に疑い
TBS 2013年2月14日18:57
福島県の子どもの甲状腺調査で3人が甲状腺がんと診断され、7人にその疑いがあると発表されました。
県側は原発事故の影響は考えにくいと説明しましたが、専門家からは疑問の声が上がっています。
福島県郡山市の添田いちよさん。15歳、12歳、そして1歳の子を育てる母親です。
「お米をとぐときもこれ(浄水器)を使う。みそ汁作るときも麦茶を作るときも使う」(添田いちよさん)
震災発生当時18歳以下だった福島県民およそ3万8000人に
おととしから県が行っている健康管理調査で、3人が「甲状腺がん」と診断され、
7人が「甲状腺がんの疑いがある」と判断されたというのです。

「私の子ども(長女と次女)は(検査で異常が)出なかったが、
親戚の子どもも中学3年だが(検査で)異常が出た。この先、どうなるのか不安」(添田いちよさん)
添田さんは震災当時、1歳の長男・吉樹くんを妊娠中でした。
そして、震災から半年後に出産。当事からずっと郡山市に住み続けています。
「乳幼児に関しては、震災のとき生まれてなかったといっても、
やっぱり、おなかの中にいた時点で影響を受けていると思うので、早急に検査をお願いしたい」
(添田いちよさん)
子を持つ親の不安な思い・・・。
一方で、福島県の検討委員会はこの結果について次のように説明しました。

「今回の原発事故により生じた甲状腺がんとは考えにくい」
通説では子どもの甲状腺がんの発生率は100万人に1人といわれていて、
今回の調査結果は通説と比べると明らかに多いのです。

ですが、チェルノブイリの原発事故の際、
甲状腺がんの発生が急激に増加したのが4年後だったことなどを理由に、
おととしの調査で見つかった甲状腺がんの原因が原発事故とは考えにくく、
以前からあったものが見つかった可能性が高いとしました。
これに対し、チェルノブイリに隣接するベラルーシで治療に当たった医師で、
現在、長野県の松本市長を務める菅谷氏は、こう疑問を投げかけます。

「最初から『影響がない』と断定するのは慎重になるべき。『わからない』と言うのが本来ではないか」
(松本市 菅谷昭市長)
菅谷氏が入手したベラルーシ国立甲状腺がんセンターのデータを見ると、
確かに事故発生の4年後から患者が急増していますが、
事故直後から3年後までに見つかった患者も確かに存在し、その数は少しずつ増えています。

福島でも同じことが起きている可能性があるといいます。
菅谷氏は、今後も調査を繰り返し、注意深く経緯を見守る必要があると話します。

「チェルノブイリでは年2回チェックしている。(
日本の調査は)甘いな、どうしてできないのかな」(松本市 菅谷昭市長)
環境省は福島と他の地域の子どもたちを比較するため、
青森県などでおよそ4500人を対象に調査を進めていて、結果は3月下旬に公表する予定です。
ーーー
「日本人はヨウドが過剰だからチェルノブイリとは違う」と説明していた鈴木眞一氏。
3万8000人の検査で10人の癌または疑いが出た今回は、
鈴木眞一氏も山下俊一氏も「潜在癌」という言葉を出してきた。
今回は記者会見から鈴木眞一氏の説明部分を書き出しました。
<第10回「県民健康管理調査」検討委員会2013.2.13 記者会見より>

3万8000人で10人
福島テレビ:
23年度3万8000人を調べて、10人が癌かその疑いという事なんですけれども、
先程の検討会の中でも時期的に考えて被曝の影響とは考えにくいという事でしたが、
この3万8000人で10人というのは、もしかするともう少し増えるかもしれないんですけれども、
それというのはその出現の頻度というか、割合からみるとこれは多いんですか?少ないんですか?
鈴木眞一:
当初この検査を行うにあたって、
「今まで小児の甲状腺腫瘍の疫学調査をされていない」というのが現実ですんで、
ストレートにそれを比較することはできませんが、
あの、たとえば成人例ですと、超音波検診をすると非常に、やり方によってはですね、
もう、今より機器が古い15年ぐらい前ですか、94~5年の報告でも、
乳がん検診の時に同時に超音波検診をすると、
えーー、実は「3.5%の人に甲状腺がんが見つかった」ということもあります。
で、えーーー、そういう事から、日本では実はどの位の、おー、大きさになったらちゃんと発見するかと、
もうひとつは、えっと、何度もこれも話しているかと思うんですけど、
潜在癌と言って、おうけんの時にも見つかる小さい癌が、一生臨床の癌にならない小さい癌があるというのを、
報告によっては20数%から10数%日本でも見つかっています。
で、そういうものもあるというのを踏まえて、我々はこの震災が起こる前から、超音波の診断基準等を作って、
それで適切な診断をするという事でやっています。
そういう事から、あの、この頻度というのは、検査の仕方によって相当違うという事がございます。
ですから一概に、ま、同じ年齢の子どもを比較している訳じゃないので、
えーー、ストレートには答えられませんが、
防止法としてはいろんな検査が、超音波検診を行うと、かなりの確率で小さいものが見つかるという事が、
可能性としてあるという事で、「医学的にはある程度許容できるものなのかな」ということで、
今後十分にそれを正確に検証しなくちゃいけないので、疫学調査をされていないという事ですので、
この先行調査を始めたというのはもともともたちあがりの理由ですので、
えー、ここで、えー、それを、うー、全て、その、あのー、結論を述べるという事はできませんが、
今の経過から見るとそういう事が想定されるという事です。
100万人に一人
質問:
昨年9月の会見では
子どもの甲状腺がんは大体100万人に一人ぐらいと先生のご説明がありましたが、
それに比べると高いように見えるんですが、その辺の違いを教えて下さい。
鈴木眞一:
ありがとうございます。
まさに、それはあの、疑問に感じられる事だと思いますけど、
最初にあの、先程ご質問された方と同じようにですね。
やはりこれは超音波検診でやっていますので、
いままでこういう事はされていませんので、単純に比べる事は出来ない。
ただ成人例で比べると、成人例で検診をしていなかった人を超音波検診すると、
先ほど言った様に3.5%も癌が見つかることもあるぐらいですので、
えーー、この超音波の精度から考えると、可能性は十分にあろうかと思いますけど、
えーー、今までそういうデータがないので、えー、今後これをちゃんと見ていかなければいけない。
で、えー、決して、あのー、想定が出来ないような、あの、頻度だというわけではないですけど、
この値っていうのは、やはりあの、先程も言った、超音波を使った検診
あの、韓国とかでもやってますけど、そういうものだとかなり見つかるという事を含めて、
えー、そういう可能性は十分にあるという事であります。
質問:ただ、子どもさんは大人よりもずっと頻度が低いわけですよね?
鈴木眞一:
えっと、「子どもが頻度が低い」という表現は、今まで、ですから見つかった甲状腺がんっていうのは、
えーっと、首が大きく腫れた人とか、肺に転移したとか、レントゲン写真で偶然に見つかったとか、
あとはリンパ節がいっぱい腫れてて、それで偶然見つかる。
いわゆる、えーー、検討委員会で申し上げました「症状のある方」です。
症状のある方で見つかる時期のものと、
症状のない時期の人は何時の時期で見つかるのか?
非常にゆっくり育つものですので、
場合によっては経過中に縮んでまた大きくなるというような事も言われている位の甲状腺の腫瘍ですので、
えー、この方も、今まで、えー、こういうことで、
子どもさん達を全員80数%も超音波をやっていますけれども、
この方はやらないで、えー、通常の状態でみていたばあい、
何歳になって、そういう症状が出て偶然に見つかるのか?という事は、まだ想定の範囲内ですので、
え、ここも十分に検討しなければいけないと思っております。
ーーー
新たに2人甲状腺がん7人に疑い「放射能の影響は否定」福島県立医大鈴木眞一教授2/13
<甲状腺がん>
「今回の調査結果で過去に書かれた論文・発表が、かなり覆される可能性がありますが…?」
山下俊一氏質疑応答2/13(文字起こし)
●使った機器、精度、技術者の度量、そういうものを含めますから、
今の状況と当時の状況と比較することはできないというのは常識であります。
●今回の頻度が、全体的に見て多いのか少ないのか?言うようなご質問だと思います。
単純に考えるとこれは非常に多いというふうに捉えやすいと思います。
理由はこういう超過検査をした事がありませんでしたから。
●いずれそういう方は20代、30代、40代で癌が見つかった可能性があります。
それがかなりの前倒しで、検診をやったが為に見つかるという事になりました
●検査をしなければこれは一生涯、ずっとそのまま持ち続けているということが往々にしてあります。
●普段は見つからないようなそういうしこりも沢山見つかってきたと、見つかるという事で、
これは、おそらく全国どこでやっても同じような結果が起こるだろう
●ほとんどの甲状腺がんは潜在癌が多いと、
一生涯そのまま持っているものが多いという事が分かっています。
この日の質疑応答の全て↓
第10回「県民健康管理調査」検討委員会2013.2.13 <質疑応答文字起こし・ほとんど全部>
ーー
<甲状腺がん>
原発の事故の話しが無ければ、「原因不明の多発」です
3/6津田敏秀教授OurPlanetTV (文字起こし)
「小児甲状腺がん事故無関係」危うい即断 チェルノブイリ翌年から増加
医師の菅谷松本市長が警鐘9/27東京新聞
またひとり「甲状腺検査の1次検査で、がんの疑い」
2012/11/17
判定されたのは16~18歳(同)の女性で、細胞や血液を詳しく調べる2次検査中。
「日本の子どもはチェルノブイリとは違ってヨウドが過剰だから大丈夫!」
県民健康管理調査『甲状腺検査』説明会 11/10鈴木眞一氏質疑応答(内容書き出し)
鈴木眞一:
この進行がチェルノブイリは何故除くかと言いたいのは、
ヨード欠乏地域で、その影響が強いっていう事が最近すごく分かってきているので、
あまりそこい論じないという事です。
で、ヨードが過剰な日本の甲状腺と形が違う。
ヨードの摂取量によって、甲状腺では分化度が分かるんです。
それを証明したのがアメリカで、ヨードが無かったところに食事に、食塩とかにヨードを入れたら、
低分化のかたちの癌が高分化になってきた。そういう事がだんだんわかってきたという事がひとつと、
私が甲状腺がんは若いほどいいといったのは、
確かにチェルノブイリのような甲状腺の時とは別と考えるべきだと思います。
一見進行して見える肺転移までしててもう、むしろ甲状腺がんが大変だなと思った時期がございますが、
実はその人たちも適切な治療をすれば長期の生存ができて、予後は良いというのは、
大人よりも予後がいいというのがわかっているということで、
ガイドラインにはそれを書いております。
ーーー
福島の子ども3人が甲状腺がん、7人に疑い
TBS 2013年2月14日18:57
福島県の子どもの甲状腺調査で3人が甲状腺がんと診断され、7人にその疑いがあると発表されました。
県側は原発事故の影響は考えにくいと説明しましたが、専門家からは疑問の声が上がっています。
福島県郡山市の添田いちよさん。15歳、12歳、そして1歳の子を育てる母親です。
「お米をとぐときもこれ(浄水器)を使う。みそ汁作るときも麦茶を作るときも使う」(添田いちよさん)
震災発生当時18歳以下だった福島県民およそ3万8000人に
おととしから県が行っている健康管理調査で、3人が「甲状腺がん」と診断され、
7人が「甲状腺がんの疑いがある」と判断されたというのです。

「私の子ども(長女と次女)は(検査で異常が)出なかったが、
親戚の子どもも中学3年だが(検査で)異常が出た。この先、どうなるのか不安」(添田いちよさん)
添田さんは震災当時、1歳の長男・吉樹くんを妊娠中でした。
そして、震災から半年後に出産。当事からずっと郡山市に住み続けています。
「乳幼児に関しては、震災のとき生まれてなかったといっても、
やっぱり、おなかの中にいた時点で影響を受けていると思うので、早急に検査をお願いしたい」
(添田いちよさん)
子を持つ親の不安な思い・・・。
一方で、福島県の検討委員会はこの結果について次のように説明しました。

「今回の原発事故により生じた甲状腺がんとは考えにくい」
通説では子どもの甲状腺がんの発生率は100万人に1人といわれていて、
今回の調査結果は通説と比べると明らかに多いのです。

ですが、チェルノブイリの原発事故の際、
甲状腺がんの発生が急激に増加したのが4年後だったことなどを理由に、
おととしの調査で見つかった甲状腺がんの原因が原発事故とは考えにくく、
以前からあったものが見つかった可能性が高いとしました。
これに対し、チェルノブイリに隣接するベラルーシで治療に当たった医師で、
現在、長野県の松本市長を務める菅谷氏は、こう疑問を投げかけます。

「最初から『影響がない』と断定するのは慎重になるべき。『わからない』と言うのが本来ではないか」
(松本市 菅谷昭市長)
菅谷氏が入手したベラルーシ国立甲状腺がんセンターのデータを見ると、
確かに事故発生の4年後から患者が急増していますが、
事故直後から3年後までに見つかった患者も確かに存在し、その数は少しずつ増えています。

福島でも同じことが起きている可能性があるといいます。
菅谷氏は、今後も調査を繰り返し、注意深く経緯を見守る必要があると話します。

「チェルノブイリでは年2回チェックしている。(
日本の調査は)甘いな、どうしてできないのかな」(松本市 菅谷昭市長)
環境省は福島と他の地域の子どもたちを比較するため、
青森県などでおよそ4500人を対象に調査を進めていて、結果は3月下旬に公表する予定です。
ーーー
下地先生の不当逮捕抗議記者会見で
「大学側が下地先生の逮捕を前もって知っていた」ことを涙をこらえながら語られた阪南大学の島浩二教授。
(会見の内容は下記に文字起こし↓)
ー大学側は逮捕の3日前、すでに下地先生が逮捕されることを知っていたー
下地准教授らの不当逮捕抗議記者会見 12/22(文字起こし)

その島教授が、阪南大学に抗議して今年度での辞職を決められたそうです。
島教授のサイトから↓
阪南大学流通学部島研究室
今年度(2013年3月末)で辞職します
下地准教授(経済学部)の逮捕
経済学部の下地真樹准教授はかねてより、原発事故に伴って発生した瓦礫を広域で処理するという
政府や大阪府・市の政策に異を唱え、幅広く活動していました。
そのような活動の一環として、10月17日に大阪駅付近で行われた小規模な集会に彼は招かれて
短いスピーチをし、その後、参加者全員が大阪駅構内のコンコースを通って移動しました。
このなんという事もない日常的な行為が「威力業務妨害」と「不退去」の罪に該当するとして、
ほぼ2ヶ月後の12月9日早朝に下地さんは自宅で逮捕されました
(この件で逮捕されたのは集会参加者のうち3名だけです)。
逮捕後に自宅はもちろん、大学の研究室も数時間にわたって家宅捜索を受け、
自宅からは100点を超す「証拠品」が押収されました。
しかし、公安警察と検察は下地さんを重罪人のように逮捕はしたものの、
結局起訴するだけの証拠を揃えることができず、
勾留期限のギリギリである12月20日に不起訴を決めて釈放しました。
「下地先生を支援する会」の立ち上げ
私は9日の夜遅くに下地さんの逮捕を家族の方から知らされ、翌10日に
下地さんの大学院の同級生のお一人と家族の方が経済学部長や学長、副学長と面談される手助けをしました。
下地さんは阪南大学教職員組合の委員長でしたので、突然の委員長不在に対処する組合関係者とも相談して、
学内で「下地先生を支援する会」を立ち上げることに決め、12月14日に賛同者が集いました。
「支援する会」には最終的に27人が賛同を寄せ、そのうち名前を出すことに応じていただけたのは17人でした。
大学当局は事前に知っていた
同僚教員の逮捕と研究室の家宅捜索(10日)に対して、学長や副学長はほとんど何の反応もありませんでした。
さらに下地さんが所属する経済学部教授会や経済学部長ですら、
一片の声明を出すわけでもなく、そのために動いている気配もありません。
そのことが気がかりだった私と「支援する会」の二人は、
12月19日に辰巳学長・神澤副学長と会談し、その席上で驚くべきことを聞かされました。
それは大阪府警公安3課と松原警察署から数名が12月6日に来学して次のことを告げていたというのです。
1)12月8日に下地さんを鉄道営業法違反等の容疑で逮捕し、その後記者会見を行う、
2)10日月曜日には研究室を捜索する、の2点です。
翌日には逮捕が9日に変更されると電話連絡があり、実際に逮捕されたのは9日であったのは上述したとおりです。
つまり、学長、副学長他何人かの大学幹部は、事前に知りながら下地さんに知らせず、
何の罪も犯していない下地さんを見殺しにして、精神的な打撃を倍加したのです。
また逮捕理由が正当かどうかを法律専門家と相談する十分な時間があったにもかかわらず、
その努力を怠たりました。
まるで何も起こらなかった?
逮捕された後の1週間ほど、大学のウェブサイトには
「下地准教授が逮捕されたが、詳しいことは調査中で、冷静に対処してほしい」旨の
学長の言葉が掲載されましたが、
その後は今に至るまで一切何の態度表明もありません。
対外的にないだけでなく、大学の教職員に対しても、
下地さんの逮捕と研究室の捜索をどう考えるのか、
事前に知っていながら何も行動を起こさなかったのはなぜかなど、
核心部分だけでなく周辺の事実についても一切何の説明もありません。
まるで、12月9日以降のことは何も起こらなかった、
誰も権利を侵害されず、誰も傷つかず、誰も悲しまず、誰も憤らなかったとみなしているかのようです。
多くの憲法研究者が指摘するように、下地さんの逮捕は表現の自由に対する明白な冒涜であり、
それは皮肉にも彼の不起訴によって改めて証明されました。
たとえ法律の専門家でなくともこれは容易に理解できることですが、
大学人であればなおさら誰でも直感的にわかるはずです。
そういう性質の問題について学長や副学長らが沈黙を続けることは、
もはや単なる怠慢ではなく、公安警察とほとんど等しい罪深い行為だと言わざるを得ません。
このような欺瞞や「起こったことをないことにする」策謀が大学で通用するのでしょうか。
もしそんなことがまかり通るなら、それはもう大学と呼ぶに値しないのではないでしょうか。
それとも、そういうふうに考えるのは頭がオカシイ人間で、
今は創立50周年に向けてお祝いムードを盛り上げていればよいのでしょうか。
年末のギリギリに下地さんが釈放されたとの報に接したあとで、
私は自分に対してそんなことを繰り返し問いかけた結果、辞職を決意するに至りました。
30年以上この大学で働いた私にとってとても残念なことですし、
卒業生諸君には申し訳ないとの思いもありますが、私の決断を理解していただければありがたいと思います。
(2013年2月5日)
「下地先生を支援する会」閉会の挨拶
「下地先生を支援する会」の皆さま
2013年年が明けました。
昨年年12月9日に下地さんが不当に逮捕された直後に、理理由のない勾留留から彼を解放し、
大学での不利利益処分を回避するために「下地先生を支援する会」が発足しました。
それから不安と焦燥の20日間が過ぎ、
最終的に不起訴・釈放という、当然とは言え喜ばしい結末を迎えることができました。
この間に顕になった深刻な問題は残されていますが、その解決のためには
「支援する会」とは別の名称、別の形態の組織と闘いが必要とされると考えます。
当初の目的をひとまず達成したことをもって、「支援する会」を閉じることを皆さまにお諮りする次第です。
下地さん逮捕のきっかけになった10月17日の詳細な事実を顧みて、
憲法に保障されたこのような行動が日本という法治国家で罪に問われることに私は大きな衝撃を受けました。
不当な逮捕と長期の勾留によって下地さんとご家族にもたらされた屈辱の日々を、
私は決して忘れることができないだけでなく、絶対に許すことができません。
しかし、2ヶ月近い準備を経て彼を逮捕した警察・検察にとって、不起訴は敗北を意味します。
彼らが公判を維持できるだけの起訴理由を見つけられなかったこと、
さらには大量の押収品の中から再逮捕の口実を「発見」して勾留留期間の延長を画策できなかったことが、
この「事件」の真相を如実に示しています。
この勝利利をもたらした最大の要因が下地さんの孤独な闘いにあったことは言うまでもありません。
またそれを別とすれば、
憲法研究者の抗議声明に代表される救援活動の社会的な広がりが大きく貢献したことも間違いないと思います。
ささやかではあれ私たちの「支援する会」も、
そのような救援活動の広がりの一部を構成したであろうことを疑うものではありません。
しかし、
大学の教員がまるで反社会的な凶悪犯のように手錠をはめられ自宅から連行された今回の逮捕の理由と態様、
つまりは法律専門家が口を揃えて指摘するように、
戦後の混乱期以外では類例がないとされるこの「事件」にふさわしい反応が
阪南大学であったかと自らに問うた時、残念ながら否と答える他ありません。
下地さんが担当するゼミや講義の受講生からは、
嘆願書も救援の署名も、あるいは大学当局への申し入れなども一切行われませんでした。
また、少なくとも彼の逮捕理理由には疑問があること、直ちに釈放さるべきことなど、
大学人なら当然に頭に浮かぶ主張は、当事者の所属する学部をはじめとした各教授会からも、
学部長によっても、また教学の最高責任者たる学長からも、
いかなる声明の形式においても一切切発表されませんでした。
そればかりではありません。
大学は下地さんの逮捕を警察から事前に知らされていたこと
が12月19日に明らかになりました。
大阪府警の公安第3課の人間が12月6日に来学し、下地さんの逮捕と下地研究室の捜索索を通告したことを、
辰巳学長と神澤副学長はその日私どもに語りました。
確かにこのような公安警察の常識識に反する行為、
あたかも大学の反応を試すかのような事前通告の真意を推し量ることは容易ではありません。
しかし私の目から見て、彼らにはそういう意味での苦悩や迷いは一切切窺い知れませんでした。
それどころか、大学の被るであろう迷惑を回避するための親切心から警察が通告してくれたと解釈した学長は、
その日の夕刻に「危機管理理対策室」を立ち上げたこと以外何事もなそうとしませんでした。
また以上の事実経過は、
翌週にかけて次々に開催された企画運営会議や学部長会議でも隠すことなく公表されたにもかかわらず、
当局の措置(あるいは無策)に対する質問も異議や抗議も一切なかったと聞いています。
これらを鑑みるに、学長から副学長、部長、学部長に至るまで、
教学に関わる幹部全員に、警察による教員の不当な逮捕・研究室の捜索索が
大学の自治を危機に晒すのではないかという危機感は皆無であったと断ぜざるを得ません。
さらに、彼らには同じ世界で生きる人間としての共感や想像力がまったく欠如していたことにも、
同じ大学の教員として慚愧に堪えない思いです。
教育と研究を日々共にする同僚が寝こみを突然襲われ、憲法が保障する行動を理由に逮捕され、
自由を奪われ、自宅や研究室を土足で踏みにじられ、取り返しのつかない屈辱を受けたのです。
下地さんの苦悩と痛み、また愛する者から突然引き離離された家族の当惑と悲しみに少しでも共感を覚え、
その苦境に思いを馳せる想像力がわずかでもあれば、
12月9日早朝以降に現実に起こったこととは、いくらかでも異なるシナリオが実現したかもしません。
この可能性を思うと、彼らが身を沈めている恐るべき冷酷さに私は戦慄を覚えます。
本学を蝕むこのような根腐れ病は、過去何年かの間に深く静かに蔓延していたものと推察されます。
この間、管理の仕事から完全に退却して、
自分のなすべき仕事を学生の教育に限定していた我が身を振り返るとき、その理由をあげるのは容易くとも、
流れに抗しなければならない時に一石を投じなかった怠慢と無責任を、今は深く悔いています。
けれども今となれば彼我の隔たりはあまりにも大きく、私には最早いかんともし難いとの思いに駆られています。
12月9日からの20日間は時代に抗して闘うことの難しさを十分に感じさせてくれる貴重な経験でした。
「支援する会」を閉じるに当たって感ずるところを述べました。
ご支援いただいた皆さまに深甚なる感謝の意を表します。
2013年年1月7日
島浩二
ーーー
阪南大学の教授紹介より
島 浩二 (シマ コウジ)
メッセージ
2011年3月11日の大震災によって引き起こされた福島第1発電所の事故は、
関西人の記憶から少しずつ消えつつあるように見える。
一体これでいいのだろうか?
放射能の危険は時間が経つにつれて日本全国に及ぶというのに。
また、大阪から150キロぐらいしか離れていない福井県には
老朽化した危険な原発が14基(日本の原発の3分の1)もあるというのに。
原発の安全神話の罠から逃れてこの国の安全を取り戻すために、微力でも私にできることをしたいと思っている。
[職名] 教授
[出身地] 京都市左京区 吉田山のふもと
[出身校] 京都大学大学院
[担当科目] ヨーロッパ経済社会論、健康の社会史
[研究テーマ]
・イギリス住宅政策史
・伝染病と医療の社会史
[主要業績]
『健康の社会史』晃学出版、2009年
ーーーー
「下地先生が不当逮捕された事に関してゼミの学生たちからさえも何の声も起こらなかった」
無関心だったという事なのでしょうか?
学生ですから、ネットで調べればすぐに下地先生がどのような活動をしてどうして逮捕されたか、
またこのような島先生の会見の様子も知ることが出来た筈です。
ツイッター、フェイスブック、ラインなどを活用すれば、
学内で同じ思いの学生を集めることなどは容易にできた筈です。
情報を集めることが可能な中で、何の動きも起きなかったという事に
私は背筋が寒くなるような気がしました。
阪南大学はとても素晴らしい先生を失う事になってしまったと私は思いました。
02.17
Sun
小出裕章ジャーナル
放送開始日 2013年2月16日(土)~
パーソナリティ 石井彰放送作家
ゲスト 吉岡忍さん ノンフィクション作家
福島第一原発
増え続ける高濃度汚染水を東京電力が検討「海に放水」について
石井:今日はノンフィクション作家の吉岡忍さんと一緒にお話を伺います。
小出:ありがとうございます、楽しみにしていました。
石井:
東京電力がですね、福島第一原発の高濃度、高く汚染されている汚染水のですね、
処理をした大量の水を海に放出する事を検討し始めたという大きなニュースがですね、
最近ありましたけれども、
先ずこの事について小出さんはどのように考えていらっしゃいますか?
小出:
えー、実際問題としてはせざるを得ないと思います。
どんどん今敷地の中に汚染した水が増えてきてしまっていて、
何時までも持ちこたえられる道理がありませんので、
いつの時点かで何がしかの方策をとって、海に捨てる以外にありません。
吉岡:
あぁ……、
それはでも、なかなか大変な事ですよね。
小出:
そうです。
漁民からみればとんでもない事だと思われるでしょうけれども、
でももう、大変な事故が進行中なのであって、「どうにもならない」と私は思います。
石井:
小出さんにまず一つお聞きしたいのは、
高濃度の汚染水をそこから放射能を除去する事は、
完全にとは言いませんが、ある程度でも除去する事というのは可能なんでございましょうか?
小出:
可能です。
ただし猛烈な汚染水ですので、作業をするために多数の労働者がまた被ばくをするだろうと思います。
ただし汚染水の中から、汚染水というのは水を放射能が汚しているわけですが、
水の中から放射能を取り分けるという事は、えー、“できる”のです、やる気になれば。
石井:やる気になれば「出来る」けれども、やるためには沢山の人達が被曝をせざるを得ないと、
小出:そうです。
石井:
で、そういった大変なリスクがありながらも、
もう現実に「これ以上保管が出来ない」という状況なんでしょうか?
それとも、どこか別の場所で保管をすることは可能なんでしょうか?
小出:
えっと、私はですね、事故が起きた直後から、
巨大タンカーを福島の海に連れて行ってですね、タンカーの中に汚染水を移して、
「それを柏崎刈羽原子力発電所廃液処理装置にもっていって処理をする」という案を提案していたのですが、
今までもう、ほとんど2年近く経ちましたが、国も東京電力もそれをやろうとせずに、
とにかく福島第一原子力発電所の敷地の中にタンクをつくって、そこで受けるという事をやってきたのです。
それをやる限りはいずれにしても敷地は限りがありますので、いつの時点かで必ず破たんします。
それでもうかなり満杯になっていますので、遠からず別の事を考えるしかなくなると思います。
吉岡:
結局それをいま東京電力が「海へ流しましょう」という事を、
ま、可能性を探っているというところだと思うんですけれど、
渡し、実は2~3日前まで、宮城県の牡鹿半島の方に行っていまして、
漁師さん達といろんな話をしてました。
ぼちぼち漁業は少しずつ復興してきているんですが、
とはいえ「福島から流れてくる水」ですね、
小出:そうです。
吉岡:これを一番心配しているんですよ。
小出:そうでしょうね。
吉岡:
で、今漁師さん達は大きな声でそれがいえないんですよ。
何故か?と言うと「宮城県もか」というふうに言われるからですよ。
小出:なるほど。
吉岡:
漁師さん達も言えない、漁協も言えない。県も言えない。
っていうか、誰も反対をしない。
しかし一番心配をしている彼らという、こういう構図があるんですよ、今。
小出:そうですね、はい。
吉岡:どうすればいいんですか?これ。
小出:
えぇ・・・、私が言うのは本当に申し訳ないけれども、
どうしようもないのです。
もう、人類が経験した事がないひどい事故というのが、今現在進行中なのです。
で…、相手は放射能な訳で、
人間がどんな風に手を加えても消すことができませんので、
何とか漏れを防ぐという事は唯一出来る事なのですけれども、
次々と水を入れ続けるしかない状況では、それがまたあふれてきてしまう。
いつかやはりどこかに捨てるしかないというところに、追い込まれてしまっている訳です。
石井:あの、小出さん、沢山、
吉岡:
もうひとついい?もうひとつ、
ぼくね、2~3日前に牡鹿半島に行ったんですよ。
そしたら女川の原子力発電所がありますよね。
そしたらですね、今まで僕は20回ぐらいあそこに行っているんですが、
初めて見ましたけれどもPRセンターが開いていました。
小出:笑)・・そうなんですか。
吉岡:
あれでしょう、ずばらしい我々のエネルギーがないこの時代に
原子力発電所が必要ですというPRをやっていましてですね、いやちょっとビックリしましたね。
小出:そうですね、この期に及んで「まだかなぁ」という思いを私も禁じえないです。
石井:小出さんありがとうございました。また来週もよろしくおねがいいたします。
ラジオ・フォーラム初回特別版<後半>
「優秀なロボット・処理できない汚染水・田中正造・質問」小出裕章氏1/12(文字起こし)
東京電力 汚染水濃度下げ海に放出 !!!
山下俊一氏
福島における甲状腺がんの性質と発症頻度についての発言
●使った機器、精度、技術者の度量、そういうものを含めますから、
今の状況と当時の状況と比較することはできないというのは常識であります。
●今回の頻度が、全体的に見て多いのか少ないのか?言うようなご質問だと思います。
単純に考えるとこれは非常に多いというふうに捉えやすいと思います。
理由はこういう超過検査をした事がありませんでしたから。
●いずれそういう方は20代、30代、40代で癌が見つかった可能性があります。
それがかなりの前倒しで、検診をやったが為に見つかるという事になりました
●検査をしなければこれは一生涯、ずっとそのまま持ち続けているということが往々にしてあります。
●普段は見つからないようなそういうしこりも沢山見つかってきたと、見つかるという事で、
これは、おそらく全国どこでやっても同じような結果が起こるだろう
●ほとんどの甲状腺がんは潜在癌が多いと、
一生涯そのまま持っているものが多いという事が分かっています。
第10回「県民健康管理調査」検討委員会2013.2.13
記者会見
過去の論文が覆されるのでは?
28:50 ~
白石草:
山下先生にお聞きしたいんですけれども、
山下先生の過去の論文ですとヨウ素による子どもの甲状腺がんについては、非常に
「数ミリから1cmぐらいの結節であっても、かなり早くに癌化する」
という事を書いていらっしゃるように思うんですけど、
今回非常に期間が早いからという事で、
「放射能の影響ではないだろう」というような大方の判断が出ていると思うんですけれども、
山下先生の過去の論文なんかと比較すると、若干その、
「断定するには早いのかな」と思うのですが、
今回のこの3万8000人において、3人の癌とあるいは悪性が出ているという事にたいして、
専門家というか、チェルノブイリの経験を踏まえて、どういうふうにお感じになられているのか、
改めて教えていただけますか?

山下俊一:
はい、私の論文を読まれたという前提でお答えいたしますけれども、
基本的にはチェルノブイリでも甲状腺の超音波を行いました。
20年から15年前ですから、機械の制度に関しては今よりもかなり劣るというなかで、
大体1万人に1人、多いところで5000人に一人ぐらいの甲状腺がんが見つかりました。
見つかった小児の甲状腺がんは、
大人と比べて小さくても転移をしているというのが特徴であります。
ですから子どもだから、あるいは放射線に被曝したからどうこうという事はありません。
二つ目の今回の頻度が、全体的に見て多いのか少ないのか?言うようなご質問だと思います。
単純に考えるとこれは非常に多いというふうに捉えやすいと思います。
理由はこういう超過検査をした事がありませんでしたから。
ですから今後、先程来ご質問があったように、
福島県外の甲状腺の疾患の頻度、これがとても大事だと思います。
1年目2年目3年目4年目。
ですからこれはおそらくきちんと情報を開示していかなければならないし、
きちんとした対応をしていかなければならないと思っています。
最終的にこれの因果関係につきましては、
これは線量の評価、あるいは諸々の要因を踏まえて、議論がこれから深まると思うので、
今はたかだか2年です。
その2年間で見つかった甲状腺がんの、実は詳細もまだ鈴木先生の方からご発表になってませんので、
これはきちんと検討したうえでしかコメントできないという事をご理解いただければと思います。
白石:
そうしますと、
今回の調査によってご自身の過去に書かれた論文なり発表なりというのが、かなり覆される可能性が、
つまり超音波の精度によって、それが覆される。
ま、結果というのは人数対比で最終的な癌の人数というのが出てくると思うんですけど、
それが覆される可能性があるなぁというふうにお考えになって、

山下俊一:
そういう比較は、我々は全くいたしません。
それは使った機器、精度、技術者の度量、そういうものを含めますから、
今の状況と当時の状況と比較することはできないというのは常識であります。
で、今回こういう形で超音波を大量の数をやるという事自体が初めてですので、
ここで出される現時点での情報が、ある意味で教科書的な役割になるというふうに考えております。
ーーー
ここからの動画はこちら↓
http://www.ustream.tv/recorded/29237363
16:17
質問:
癌が3名出て、他7名疑いがあるという事で県民特に保護者はすごく不安に思うので
あらためて座長の山下先生から今回の結果を
16:25
山下俊一:
まさにご指摘の通りで、
この数だけを見ると非常に県民のみなさま方にご不安あるいはご心配を受けるかと思います。
ただ大事な点は、これは検診で見つかった癌ですので、
極めて早期のほぼ予後の良い癌であるという事が一つ、
それから、これは全体の小児甲状腺がんの特徴でもありますけれども、
そういう意味で決して急ぐ、あるいは他の癌と同じように考える必要はないという事を是非、おちつ、
お伝えいただきたいというのがあります。
で、二つ目は、いずれそういう方は20代、30代、40代で癌が見つかった可能性があります。
それがかなりの前倒しで、検診をやったが為に見つかるという事になりましたので、
これについてはまさに、医療行為になります。
すなわち医師と患者の関係が極めて重要なので、是非、検診を受けることも重要ですけれども、
いい医療関係との連携、あるいは信頼構築のもって対応していく必要があると。
ただこの頻度が独り歩きをするとみなさんがご心配するので、これに対してはきめ細やかな説明。
医大もさることながら甲状腺の専門、学会も含めましてきちんと情報を開示していく、
あるいは共有していくということで対応していくと同時に、
これは長きになります。
手術をした子どもたちが障害トラウマをもつ訳です。
であればこそ、医療以上に重要な地域や社会の見守りというのがこういう形に対して必要になってきますので、
これに対しての配慮は十分に果たされるべきだというふうに考えます。
“甲状腺がん”ってそもそもどんなもの?
35:12
福島テレビ:
甲状腺がんというものがそもそもどんなものであるのか?
という事がなかなか分かりにくいということもあって、
県民の中に不安があると思います。
甲状腺がんにはこういう特性があって、
こういうところは心配しなければいけないけれども、こういうところは逆に心配しなくていいとかを、
テレビの向こう側にいる小学生に説明するという気持ちで、ちょっとご説明いただければと、
山下俊一:
非常に難しいご質問ですけれども、
甲状腺に限らず、我々は生きている以上いろんなところにがんができます。
たまたま今回は超音波の検診という事で甲状腺に焦点が絞られています。
その理由はチェルノブイリの原発の事故の後に子どもの甲状腺癌が増えたという事実があるからです。
ですからそういう意味で甲状腺のそのもの自体はしこりという形で見つかるものがほとんどですけれども、
検査をしなければこれは一生涯、ずっとそのまま持ち続けているということが往々にしてあります。
今回お母さんがたの不安、すなわちいろんな社会的な要請をふまえまして、
この福島では甲状腺の超音波検査が始まりました。
その結果、制度のいい、そして極めて診断基準をきびしく、さらには、ま、熟練した人たちがやりますから、
普段は見つからないようなそういうしこりも沢山見つかってきたと、見つかるという事で、
これは、おそらく全国どこでやっても同じような結果が起こるだろうと思います。
そういう甲状腺のしこりが見つかった場合に、まだ大事な点は、
癌かどうかを正しく診断をするという、正診率と言いますけれども正しく診断するという事が大事になります。
これをいま医大では二次検査という形でそのふるい分けを、
いわゆるB判定という判定基準でやっていますので、
この人達に対する対応は、
その後は細胞診、あるいはその結果の説明等いうところで、医療行為になりますので、
病気が見つかった場合にはきちんと受診をされる、あるいは主治医との関係を構築されて、
永きに渡る対応をされるという事で、
普通の診断、普通の医療になるという野を考えていただければというふうに思います。
福島テレビ:何か今後の事とか、再発を防げたり転移を防げたりするものなのでしょうか?
山下俊一:
先ほどお話をしましたように、ほとんどの甲状腺がんは潜在癌が多いと、
一生涯そのまま持っているものが多いという事が分かっています。
それが何時から出来たのか?
いつごろその病気が見つかるのか?によって、大きく異なってくるという事で、
手術にしましても診断の基準があります。
これは医学的にいくつかの基準がありますから単純には言えませんけれども、
多くは、多くの甲状腺がんは、長生きをします。寿命を全うします。
ですから早期診断、早期手術というのが一つの大きな長所ですけれども、
他の癌と比べても術後非常に予後がいいというのがひとつの特徴です。
ですから適切な治療を受けられて、長きにわたって見守りを受けるという事で、
通常はその寿命を全うするというふうにご理解いただいて結構です。
ーーー
新たに2人甲状腺がん7人に疑い「放射能の影響は否定」福島県立医大鈴木眞一教授2/13
<甲状腺がんの頻度>「超音波検診」と「潜在癌」
鈴木眞一氏質疑応答2/13(文字起こし)
この日の質疑応答の全て↓
第10回「県民健康管理調査」検討委員会2013.2.13 <質疑応答文字起こし・ほとんど全部>
ーー
<甲状腺がん>
原発の事故の話しが無ければ、「原因不明の多発」です
3/6津田敏秀教授OurPlanetTV (文字起こし)
「小児甲状腺がん事故無関係」危うい即断 チェルノブイリ翌年から増加
医師の菅谷松本市長が警鐘9/27東京新聞
またひとり「甲状腺検査の1次検査で、がんの疑い」
2012/11/17
判定されたのは16~18歳(同)の女性で、細胞や血液を詳しく調べる2次検査中。
「日本の子どもはチェルノブイリとは違ってヨウドが過剰だから大丈夫!」
県民健康管理調査『甲状腺検査』説明会 11/10鈴木眞一氏質疑応答(内容書き出し)
ーー
県が主導「原発事故とがん発生の因果関係を否定する秘密会議」毎日新聞スクープ記事
毎日新聞記事の詳細
モーニングバード&ワイドスクランブル10/4
福島県民健康調査「秘密会議」時間の経過で新しく出てきた情報(番組内容書き出し)
モーニングバードでは、本会議の内容を傍聴していた一般市民の方の話と菅谷松本市長へのインタビュー。
ワイドスクランブルでは福島県の担当者へのインタビューとその責任者の名前が分かりました。
そして山下俊一氏のこの件に関しての書面が公表されました。
甲状腺検査めぐる不満も… 福島健康調査で「秘密の会合」10/3報道ステーション(内容書き出し)
テレビ朝日で10月3日に最初に報じた報道ステーションの番組内容。
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福島における甲状腺がんの性質と発症頻度についての発言
●使った機器、精度、技術者の度量、そういうものを含めますから、
今の状況と当時の状況と比較することはできないというのは常識であります。
●今回の頻度が、全体的に見て多いのか少ないのか?言うようなご質問だと思います。
単純に考えるとこれは非常に多いというふうに捉えやすいと思います。
理由はこういう超過検査をした事がありませんでしたから。
●いずれそういう方は20代、30代、40代で癌が見つかった可能性があります。
それがかなりの前倒しで、検診をやったが為に見つかるという事になりました
●検査をしなければこれは一生涯、ずっとそのまま持ち続けているということが往々にしてあります。
●普段は見つからないようなそういうしこりも沢山見つかってきたと、見つかるという事で、
これは、おそらく全国どこでやっても同じような結果が起こるだろう
●ほとんどの甲状腺がんは潜在癌が多いと、
一生涯そのまま持っているものが多いという事が分かっています。
第10回「県民健康管理調査」検討委員会2013.2.13
記者会見
過去の論文が覆されるのでは?
28:50 ~
白石草:
山下先生にお聞きしたいんですけれども、
山下先生の過去の論文ですとヨウ素による子どもの甲状腺がんについては、非常に
「数ミリから1cmぐらいの結節であっても、かなり早くに癌化する」
という事を書いていらっしゃるように思うんですけど、
今回非常に期間が早いからという事で、
「放射能の影響ではないだろう」というような大方の判断が出ていると思うんですけれども、
山下先生の過去の論文なんかと比較すると、若干その、
「断定するには早いのかな」と思うのですが、
今回のこの3万8000人において、3人の癌とあるいは悪性が出ているという事にたいして、
専門家というか、チェルノブイリの経験を踏まえて、どういうふうにお感じになられているのか、
改めて教えていただけますか?

山下俊一:
はい、私の論文を読まれたという前提でお答えいたしますけれども、
基本的にはチェルノブイリでも甲状腺の超音波を行いました。
20年から15年前ですから、機械の制度に関しては今よりもかなり劣るというなかで、
大体1万人に1人、多いところで5000人に一人ぐらいの甲状腺がんが見つかりました。
見つかった小児の甲状腺がんは、
大人と比べて小さくても転移をしているというのが特徴であります。
ですから子どもだから、あるいは放射線に被曝したからどうこうという事はありません。
二つ目の今回の頻度が、全体的に見て多いのか少ないのか?言うようなご質問だと思います。
単純に考えるとこれは非常に多いというふうに捉えやすいと思います。
理由はこういう超過検査をした事がありませんでしたから。
ですから今後、先程来ご質問があったように、
福島県外の甲状腺の疾患の頻度、これがとても大事だと思います。
1年目2年目3年目4年目。
ですからこれはおそらくきちんと情報を開示していかなければならないし、
きちんとした対応をしていかなければならないと思っています。
最終的にこれの因果関係につきましては、
これは線量の評価、あるいは諸々の要因を踏まえて、議論がこれから深まると思うので、
今はたかだか2年です。
その2年間で見つかった甲状腺がんの、実は詳細もまだ鈴木先生の方からご発表になってませんので、
これはきちんと検討したうえでしかコメントできないという事をご理解いただければと思います。
白石:
そうしますと、
今回の調査によってご自身の過去に書かれた論文なり発表なりというのが、かなり覆される可能性が、
つまり超音波の精度によって、それが覆される。
ま、結果というのは人数対比で最終的な癌の人数というのが出てくると思うんですけど、
それが覆される可能性があるなぁというふうにお考えになって、

山下俊一:
そういう比較は、我々は全くいたしません。
それは使った機器、精度、技術者の度量、そういうものを含めますから、
今の状況と当時の状況と比較することはできないというのは常識であります。
で、今回こういう形で超音波を大量の数をやるという事自体が初めてですので、
ここで出される現時点での情報が、ある意味で教科書的な役割になるというふうに考えております。
ーーー
ここからの動画はこちら↓
http://www.ustream.tv/recorded/29237363
16:17
質問:
癌が3名出て、他7名疑いがあるという事で県民特に保護者はすごく不安に思うので
あらためて座長の山下先生から今回の結果を
16:25
山下俊一:
まさにご指摘の通りで、
この数だけを見ると非常に県民のみなさま方にご不安あるいはご心配を受けるかと思います。
ただ大事な点は、これは検診で見つかった癌ですので、
極めて早期のほぼ予後の良い癌であるという事が一つ、
それから、これは全体の小児甲状腺がんの特徴でもありますけれども、
そういう意味で決して急ぐ、あるいは他の癌と同じように考える必要はないという事を是非、おちつ、
お伝えいただきたいというのがあります。
で、二つ目は、いずれそういう方は20代、30代、40代で癌が見つかった可能性があります。
それがかなりの前倒しで、検診をやったが為に見つかるという事になりましたので、
これについてはまさに、医療行為になります。
すなわち医師と患者の関係が極めて重要なので、是非、検診を受けることも重要ですけれども、
いい医療関係との連携、あるいは信頼構築のもって対応していく必要があると。
ただこの頻度が独り歩きをするとみなさんがご心配するので、これに対してはきめ細やかな説明。
医大もさることながら甲状腺の専門、学会も含めましてきちんと情報を開示していく、
あるいは共有していくということで対応していくと同時に、
これは長きになります。
手術をした子どもたちが障害トラウマをもつ訳です。
であればこそ、医療以上に重要な地域や社会の見守りというのがこういう形に対して必要になってきますので、
これに対しての配慮は十分に果たされるべきだというふうに考えます。
“甲状腺がん”ってそもそもどんなもの?
35:12
福島テレビ:
甲状腺がんというものがそもそもどんなものであるのか?
という事がなかなか分かりにくいということもあって、
県民の中に不安があると思います。
甲状腺がんにはこういう特性があって、
こういうところは心配しなければいけないけれども、こういうところは逆に心配しなくていいとかを、
テレビの向こう側にいる小学生に説明するという気持ちで、ちょっとご説明いただければと、
山下俊一:
非常に難しいご質問ですけれども、
甲状腺に限らず、我々は生きている以上いろんなところにがんができます。
たまたま今回は超音波の検診という事で甲状腺に焦点が絞られています。
その理由はチェルノブイリの原発の事故の後に子どもの甲状腺癌が増えたという事実があるからです。
ですからそういう意味で甲状腺のそのもの自体はしこりという形で見つかるものがほとんどですけれども、
検査をしなければこれは一生涯、ずっとそのまま持ち続けているということが往々にしてあります。
今回お母さんがたの不安、すなわちいろんな社会的な要請をふまえまして、
この福島では甲状腺の超音波検査が始まりました。
その結果、制度のいい、そして極めて診断基準をきびしく、さらには、ま、熟練した人たちがやりますから、
普段は見つからないようなそういうしこりも沢山見つかってきたと、見つかるという事で、
これは、おそらく全国どこでやっても同じような結果が起こるだろうと思います。
そういう甲状腺のしこりが見つかった場合に、まだ大事な点は、
癌かどうかを正しく診断をするという、正診率と言いますけれども正しく診断するという事が大事になります。
これをいま医大では二次検査という形でそのふるい分けを、
いわゆるB判定という判定基準でやっていますので、
この人達に対する対応は、
その後は細胞診、あるいはその結果の説明等いうところで、医療行為になりますので、
病気が見つかった場合にはきちんと受診をされる、あるいは主治医との関係を構築されて、
永きに渡る対応をされるという事で、
普通の診断、普通の医療になるという野を考えていただければというふうに思います。
福島テレビ:何か今後の事とか、再発を防げたり転移を防げたりするものなのでしょうか?
山下俊一:
先ほどお話をしましたように、ほとんどの甲状腺がんは潜在癌が多いと、
一生涯そのまま持っているものが多いという事が分かっています。
それが何時から出来たのか?
いつごろその病気が見つかるのか?によって、大きく異なってくるという事で、
手術にしましても診断の基準があります。
これは医学的にいくつかの基準がありますから単純には言えませんけれども、
多くは、多くの甲状腺がんは、長生きをします。寿命を全うします。
ですから早期診断、早期手術というのが一つの大きな長所ですけれども、
他の癌と比べても術後非常に予後がいいというのがひとつの特徴です。
ですから適切な治療を受けられて、長きにわたって見守りを受けるという事で、
通常はその寿命を全うするというふうにご理解いただいて結構です。
ーーー
新たに2人甲状腺がん7人に疑い「放射能の影響は否定」福島県立医大鈴木眞一教授2/13
<甲状腺がんの頻度>「超音波検診」と「潜在癌」
鈴木眞一氏質疑応答2/13(文字起こし)
この日の質疑応答の全て↓
第10回「県民健康管理調査」検討委員会2013.2.13 <質疑応答文字起こし・ほとんど全部>
ーー
<甲状腺がん>
原発の事故の話しが無ければ、「原因不明の多発」です
3/6津田敏秀教授OurPlanetTV (文字起こし)
「小児甲状腺がん事故無関係」危うい即断 チェルノブイリ翌年から増加
医師の菅谷松本市長が警鐘9/27東京新聞
またひとり「甲状腺検査の1次検査で、がんの疑い」
2012/11/17
判定されたのは16~18歳(同)の女性で、細胞や血液を詳しく調べる2次検査中。
「日本の子どもはチェルノブイリとは違ってヨウドが過剰だから大丈夫!」
県民健康管理調査『甲状腺検査』説明会 11/10鈴木眞一氏質疑応答(内容書き出し)
ーー
県が主導「原発事故とがん発生の因果関係を否定する秘密会議」毎日新聞スクープ記事
毎日新聞記事の詳細
モーニングバード&ワイドスクランブル10/4
福島県民健康調査「秘密会議」時間の経過で新しく出てきた情報(番組内容書き出し)
モーニングバードでは、本会議の内容を傍聴していた一般市民の方の話と菅谷松本市長へのインタビュー。
ワイドスクランブルでは福島県の担当者へのインタビューとその責任者の名前が分かりました。
そして山下俊一氏のこの件に関しての書面が公表されました。
甲状腺検査めぐる不満も… 福島健康調査で「秘密の会合」10/3報道ステーション(内容書き出し)
テレビ朝日で10月3日に最初に報じた報道ステーションの番組内容。
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2012年5月
がれきの広域処理の問題点が全て見えてくる!
「新潟県知事が環境大臣に宛てた”がれき広域処理”に関する再質問全文」
2012年12月
新潟県泉田裕彦知事に繋がる政治家を!がれき広域処理に関しての県議会での答弁12/10
2012年12月
東日本大震災:知事、がれき焼却灰も東電引き取りを /新潟
毎日新聞 2012年12月27日 地方版
泉田裕彦知事は26日の記者会見で、東日本大震災の震災がれきの焼却で発生する焼却灰について
「東電が引き取るべきだ」と述べた。
泉田知事は放射能を含む焼却灰の管理方法などに懸念があることから、
県内5市が進めている震災がれきの受け入れに慎重姿勢を示している。
泉田知事は「放射性物質の管理のプロは原発の事業者。そこが管理するのが一番合理的」と述べた。
泉田知事はこれまで、県内の浄水場などで保管されている放射性物質を含む汚泥について、
東電が引き取るよう主張している。
【宮地佳那子】
2013年1月
<新潟がれき受け入れ>
現地がれき量が大幅に減っても5市長は受け入れ方針変わらず
新潟県内では、新潟市と長岡市、三条市、柏崎市、それに新発田市の5つの市が受け入れる方針
2013年2月
知事、怒り爆発「殺人に近い」…震災がれき焼却
読売新聞 2013年2月15日09時48分
新潟県柏崎市と三条市で始まった震災がれきの本格焼却について、
泉田裕彦知事は14日の記者会見で、
「亡くなる方が出れば傷害致死と言いたいが(放射能の危険性を)分かっていて
(埋却を)やったら殺人に近い」と述べ、両市の対応を改めて厳しく批判した。
12日にも両市の対応を「犯罪行為」とやゆした知事。
この日の記者会見では、「未来に対して責任を持てるのか」と怒りを爆発させた。
三条市の国定勇人市長が知事の姿勢を「独裁」と批判している点については、
「意見を言うなというのか。言論封殺をしろというのか。
住民の声を聞かずにどんどん(埋却を)進めることを独裁と言うのではないか」と反論。
さらに「国定氏は将来は(新潟に)住まないと考えているのですかね」などと名指しで非難した。
ーーー
わたしは昨年の5月環境省への知事の質問状の時から
新潟県泉田知事を応援しています。 o(`・ω・´)○
新潟県知事プロフィール

ーーー
泉田知事が記者会見でおっしゃっている事は、もう本当に正論です。
一部転記します。
新潟県庁 平成24年12月26日 泉田知事定例記者会見要旨
(原発関連問題について)一部転記
Q
原発に関し、知事は今年一年間、(福島原発事故の)検証を求めて発言してきており、
実際に県技術委員会でも検証が始まって、先日には福島第一原発にも視察に行きました。
今年一年を振り返り、検証がどこまできているかという知事の認識を教えてください。
A 知 事
議会でも防災局長が答弁させていただきました。
課題が少しずつ共有されてきているのではないかと思っています。
「安全基準」と言ったときにハード面だけを見ても仕方ないでしょう。
誰がいつ、どう判断するのかというマネジメントの部分を検証しなければ、
耐震性能が優れていても安全かどうかは決まらないということだと思っています。
一つ例を挙げると、3月11日の15時35分か37分かがはっきりとしない部分はありますが、
全電源喪失後に何をすべきだったのかということです。
例えば、夜にガスコンロでお湯を沸かしていたという状況をイメージしてください。
そうしたら強風で木が折れて、屋外にある電線が切れて真っ暗になってしまいました。
そのときに最初にやることは何ですか。電線の修理に行きますか。
ガスコンロにかけたヤカンを冷やすということをしないと空焚きになってしまいます。
一体何をしていたのでしょうか。
全電源喪失して、最初に電源確保に行きますか。
特にIC(非常用復水器)の動きがわからなければ、その時点では「冷やす」しかなかったはずなのです。
何度かこれまでにも言っていますが、
(JNES(独立行政法人原子力安全基盤機構)の運転)教育訓練用のビデオで、
空焚き2時間でジルコニウムが溶け出してメルトダウンするということを教えており、
運転員であれば誰でも知っていることです。
余裕は2時間しかなかったわけです。
「それなのになぜ電源確保に走ったのか?」という部分がしっかりと検証されなければ、
何が原因で、また同じような危機が生じるかはわかりません。
さらに3号機のシミュレーションで言うと、
使用済み核燃料が動いていなくても、水が抜ければ24時間でメルトダウンするという
計算結果も出ているわけです。
そういった検証をしっかりとする、本当に初期の判断が正しかったのかどうかということを含め、
しっかりと解明しなければいけないと私は思います。
Q
原発に関し、来年に現状を踏まえて規制委員会等に求めていくことがあればあらためて教えてください。
A 知 事
福島原発事故を踏まえて課題をどう考えるのかという質問状を規制委員会に提出していますので、
その回答が早くほしいということです。
回答せずに作成した安全基準については誰も信用しないと思っています。
これも何度か申し上げていますが、
規制委員会の中に地方行政がわかる人が入っていないのに
本当に原子力防災対策を立案できるのかということです。
福島県からの避難者も直接受け入れ、東電ともやりとりをしていた新潟県の質問にも、
一体何カ月かかって答えていないのかということです。
それにもかかわらず、いきなり(安全基準を)作ると言っても全く信用できないということで、
全く無意味なものができることのないよう、早く回答してほしいということで事務的にも催促しています。
(震災がれき等に含まれる放射性物質の管理等について)一部転記
Q
がれきの問題ですが、新政権に変わるということで、国の考え方も変わる可能性もあるのですが、
がれきの問題で新政府に求めることはありますか。
A 知 事
「がれきの問題はない」と前から申し上げています。
Q
放射能管理の問題や、それに付随する問題なのですが・・・。
A 知 事
放射能管理に関して言えば、今、事故時ということで基準を緩めているのです。
ですから原発内よりも普通の一般環境中の方が汚染してもいいという基準になっているのです。
事故時の緩めた基準ということは、若干影響があってもいいという思想が含まれている可能性があるのです。
いつまで続けるのでしょうか?
「そもそも、なぜ原発内の方を厳しく扱うのですか」と。
さらに言うと、先日、特定避難勧奨地点の解除を行っていますが、
年間20ミリシーベルトを下回ったからということでしょう。
ちなみに、年間5ミリシーベルトを超えるところは放射線管理区域というのです。
労働安全衛生法上、未成年者は勤務してはいけないということになっているのです。
それなのに、なぜ20ミリシーベルトを下回ると解除できるのでしょうか。
つまり万が一、5ミリから20ミリシーベルト(の線量がある区域)に赤ちゃんがいた場合、
そもそも労働安全衛生法上は働くことができない場所で生活するのに
支援は打ち切るという意味なのでしょうか。
今の基準は理解できないです。
Q
放射性物質の管理の問題で、汚泥に関しては
新潟市から話があれば(県で)集中管理するというような話があり、
糸魚川市で出したりというような話が進んでいます。
そうであれば汚泥だけでなく、がれきを燃やした焼却灰についても同じように
東電に引き取ってもらう等のパターンはあり得るのでしょうか。
A 知 事
基本的には原発内で、つまり3月11日以前に管理していたものに準じてやるべきだと思っています。
もしも3月11日以前に放射能が検出された場合、今まではどう対応していたのかということです。
「なぜ3月11日以降、(基準を)変えるのですか?」と。
「今までやっていたのは間違いだったのですか?」
「5ミリシーベルト以上を放射線管理区域にしたのは間違いだったのですか?」と。
そうであれば、規定を全て改めればいいのです。
改めもせずに安全だというのはどういうことなのでしょうか?あり得ないと思います。
Q
今、焼却灰をどうするかということについて5市と協議に臨んでいますが、
例えば解決策として、東電に引き取ってもらうことはあり得ますか。
A 知 事
私はそうすべきだと思っています。
なぜかと言うと、原子力発電所の中には放射性物質をどう扱えばいいかがわかる管理のプロがいるのです。
市町村には専門家がいないでしょう。
元々、放射性物質を環境中から隔離し、人体に影響を及ぼさないように管理する
一番のプロが誰かと言えば原子力発電所を扱っている事業者なのです。
そこが管理するのが一番合理的だということは当たり前だと思います。
Q
放射能の管理についてですが、
三条市や柏崎市でも本格受け入れが年明けにも始まると思うのですが、懸念される点について・・・。
A 知 事
放射性物質の管理(基準)を
3月11日以降で妙に緩めるようなことはせず、きちんとしてほしいということです。
自らも心配だから緩められた基準に対して100ベクレルという数字を出してきたのでしょう。
問題あると思っているからでしょう?
国の基準が絶対安全なのであれば100という数字にはしません。
この100ベクレルがどういう基準かと言うと、
ガラスやコンクリート等、使ったものを再活用するときの基準であって、
(水に)溶け出すようなものは100ベクレルでよしということにはなっていないのです。
例えば原発からの排水はリットル当たり90ベクレルまでという基準があるわけです。
100ではないのです。
100であれば何でもよし等という基準にはなっていないということですので、
放射性物質の管理は的確にやる必要があると思っています。
Q
知事はがれきの問題ではなく、放射能の管理の問題だと言いますが、
県内で出たゴミに含まれる放射性物質に関して、
100ベクレル以下のものであっても埋めることには知事は反対だと・・・。
A 知 事
(濃度の)高いものについては、できる限り管理する最大限の努力をすべきです。
薄めてばらまくというのは基本原則に反するということです。
なるべく(1箇所に)集めて隔離して人間社会から隔絶すると。
そのために知恵を使うべきだと思っています。
Q
議会でも答弁していますが、県内の市町村が出すゴミや焼却灰を県外に出している例もあるということです。
知事は答弁で新潟県外、例えば山形県に出すゴミに関しては
新潟県内よりも放射性物質濃度の高いところに出すぶんには濃縮の理にかなっているという話でした。
例えば県内から九州に出ている例もあるようなのですが、
それはこの話に合わないのではないかと思いますが。
A 知 事
最大限の努力をすべきなのです。
さらに言うと、現実問題として
東京都の廃棄物埋立処分場では放射線管理区域の水準を超えるような値が出ています。
(放射性物質が)一回集まったところについては、さらにもう一回集めるべきなのでしょう。
今、(放射性物質が)結果的に集まっているところに、
暫定的に集積していくということはプロセスとしては私は正しいと思っています。
なるべく意識して努力していくべきであって、「安全」と言うだけ言って、では、
なぜ3月11日以前と以降で(基準が)違うのか、
その説明をしないで本来やるべき努力をしなくてもいいかのような錯覚を
社会全体に持たせていくのは間違いだと思っています。
努力できる限り最大限努力していくということが次世代に対する責任だと私は思います。
Q
実際にそれをやっている市町村に対してはやはり・・・。
A 知 事
無論、話はしているのですが、
法的に事故時の暫定ということで基準を緩和してしまって、違法とまでは言えないわけです。
ですからそこが問題なのだと思います。
できるだけ放射能は集めて濃縮して、人間社会から隔離する努力をなぜしないのでしょうか?
BSN(TBS系列)だったと思いますが、鳥の数が減っているという福島からのレポートがありました。
全国放送で放送しています。
NHKの教育放送と地上波で流している内容が微妙に違います。
どうして日本国民全体に放射能についてきちんと管理しようということをお知らせしないのでしょうか?
3月11日以前と以降とで(基準が)違うというところをなかなか報道してくれません。
社会全体として次の時代に責任を持つ放射能管理がどうあるべきかという議論を、
私はきちんとやるべきだと思います。
平成25年1月30日 泉田知事定例記者会見要旨
(震災がれきに含まれる放射性物質の管理等について)(文頭に戻る)
Q
今回、3市が本格受入れを始めることについて、あらためて受け止めを教えてください。
A 知 事
まずは、放射能の管理をしっかりとやらなければいけないと思います。
あるということはわかっているわけです。
会見でも何度も言っていますが、水俣病がなぜ起きたのかと言えば濃度規制しか行わなかったわけです。
今回は一般ゴミとわざわざ混ぜて薄めるわけです。
検出されないように総量を増やして、それも溶け出す可能性のあるものを管理しないということです。
ずさんとしか言いようがないと思っています。
Q
5市の共同記者会見で昨年3月末に本格受入れを表明し、今回、これから3市で本格受入れが始まります。
県との協議が進まなかったことも原因と考えている・・・。
A 知 事
やる気がないのでしょう。
何と戦っているのかはよくわかりませんが、
放射能の管理基準を緩めるということを一生懸命やっているとしか思えません。
本当に善意でやるのであれば、放射能をどうしてきちんと管理しないのでしょうか。
全く理解できません。
Q
5市の会見で、国定三条市長が「知事の発言は理解に苦しむ」というような発言をしていました。
逆に知事から言うと、三条市長や柏崎市長の考えこそナンセンスで理解に苦しむということでしょうか?
A 知 事
もちろんです。
管理基準を緩めているのですから。
なぜ3月11日以降に(基準を)緩めなければいけないのでしょうか?
今までの基準は間違っていたのでしょうか?
国の管理基準がいかにデタラメかということを言うと、
例えば(昨年12月に)、福島県で特定避難勧奨地点が解除されました。
理由は年間20ミリシーベルトを下回ったということです。
ご存知のとおり、年間5ミリシーベルトを超えると放射線管理区域になります。
18歳未満は働いてはいけないということが放射線管理区域から導き出される結果なのです。
特定避難勧奨地点は、なぜ20ミリシーベルト以下で子育てしてもいいのですかと。
今までが間違っていたのでしょうか?
これらのことを全く説明していないではないですか?
なぜこの国の基準が大丈夫と思えるのか、全く理解できません。
Q
公文書を発出したのは、基準を緩めることの説明がないということだったと思いますが、
5市側は「国の基準が変わっているのでそれに従って」というような言い方をしています。
A 知 事
ですから国の基準がデタラメと言っているのです。
Q
基準を緩めた根拠を三条市と柏崎市自らが説明する必要があると知事は考えているということでしょうか。
A 知 事
もちろんです。
この基準は元々は福島県限定で始まった基準なのです。
それを全国に広めようと一生懸命やっているわけで、新潟県が緩める理由はないです。
Q
その説明を三条市と柏崎市はすべきだと・・・。
A 知 事
(説明)していないということです。
それで「安心・安全」と言っているというのは、市民が不幸だと思います。
Q
知事は以前から総量も問題だと言っていました。
(受入れ)量自体が大幅に減りましたが、この影響はどうでしょうか?
A 知 事
総量で言えば影響は減ると思います。
ただし基準を緩めていいという理由にはならないということです。
Q
環境省ががれきの量を改めてきました。
昨年も一度量が減っていますが、この環境省の見立てについてはどうでしょうか。
A 知 事
いろいろな指摘がなされているとおりで、報道の皆さんも知っていたと思います。
きちんと報道すべきだと思います。
既にゼネコンに発注している部分とダブルで計上しているというようなことがありました。
ですから、どこからあるのかということは随分と前から指摘がなされていたわけです。
さらに言うと昨年6月末、細野環境大臣が事実上の広域処理終息宣言をしています。
当然に予想された事態と受け止めています。
平成25年2月6日 泉田知事定例記者会見要旨
(放射性物質を含む浄水汚泥の処理等について)全文転記
Q
浄水場の汚泥の話ですが、
先月末に新潟市等から東京電力に汚泥を引き取ってもらってほしいという、対応を促す文書が
(県に)届いたということが取材でわかったのですが、知事は聞いていますか?
今後の対応として、これまでも東京電力に対しては直接求めてきているとは思いますが、
その後の動きがないということでこれからはどう考えていくのでしょうか?
A 知 事
東京電力に対しては文書でも、それからもともと調整もかなりしてきましたし、
私自身も社長に直接要請しました。
要請文については少し前に、きちんと5市からの要望が来ていることを伝えるように指示を出しています。
質問をいただいて、対応が少し遅いなと思っていますので、
早くするようにあらためて現場を督励したいと思います。
自分で出した放射性廃棄物が発電所の中にあれば
当然ルールに従って処理しなければいけないものを責任逃れするということであれば、
原子力発電所を扱う資格はないと思っています。
Q
知事が直接社長に要請した後のぶら下がり取材で社長がどう答えたかと言うと、
「これは国と相談しなければいけない」ということで、具体的なことは述べていなかったのですが、
その後の動きが見えないということで、その姿勢自体はいかがですか?
A 知 事
国が誰かは聞きましたか?(答えずに)逃げたでしょう。
環境省だと思っています。
環境省はこの問題を突っ込むと、
実は原子力発電所内よりも発電所外の方が汚染されていることを容認していることが明らかになるので、
それが嫌なのでしょう。
おそらくそういうことではないかと思っています。
放射性物質の管理(基準)を大幅に緩めているということが明らかになることを避けるために
止めているとしか思えないので国の姿勢が問われるということなのではないでしょうか。
そうでないのであれば、環境省はきちんと反応してほしいです。
Q
東電だけでなく、環境省に対してあらためて言う機会は考えていますか?
A 知 事
機会があれば言いたいと思います。
人の健康を第一に考えるべきです。
原子力発電所の中の方を(外よりも)クリーンにしておくルールとは一体何なのでしょうか?
平成25年2月14日 泉田知事定例記者会見要旨
(震災がれきに含まれる放射性物質の管理について)
Q
がれきに含まれる放射能管理の問題ですが、
先日の知事コメントで、「犯罪行為」とコメントしたと思います。
どういったことがあるからこそ犯罪行為とコメントしたのかをわかりやすく説明してください。
A 知 事
昨日、福島県で甲状腺ガンになった方が3人と公表されました。
もう手術された方もいるわけです。
子ども(の甲状腺ガンの発症率)は100万人に1人と言われています。
そのほかに疑いある方が7人で、計10人です。
福島県の人口から見ると、子どもの数はおそらく40万人を割っています。
そこで10人も見つかるということは一体どういうことなのでしょうかと。
あのときに政府は一体何をやったのかと言えば、
甲状腺検査を事実上ストップするに近いような通達を出したわけです。
本当にこういった事案が福島原発事故と関係がないのかどうか。
のう胞が見つかる率が異常に高いという話は会見でも言いました。
「直ちに健康被害はない」と言いながら、結果として中長期的には影響があるということかもしれません。
セシウムに関して言うと、心臓や血管にたまるわけです。
日本の平均寿命は今縮んだようです。
心疾患や脳血管障害等も含め、
ガンでなくても健康被害を及ぼす可能性が晩発性であってもあるということです。
さらに知事コメントでも触れましたが、チェルノブイリで追跡研究した結果、
低線量被ばくが健康に影響するという報告もなされているという現実があるわけです。
放射性物質の管理を3月11日以前よりも緩めることにより健康被害を受ける人が出ることになれば傷害です。
それによって亡くなる方が出れば傷害致死と言いたいところですが、
わかっていてやったら殺人に近いのではないでしょうか。
きちんと管理すべきです。
なぜ基準を緩めても安全なのかという説明がなされていません。
住民からの質問にも答えません。
こういう状況で、未来に対して責任を持てるのかという趣旨で申し上げました。
Q
知事がそのように深刻に受け止めている中、昨日から柏崎市で焼却灰の埋め立てが始まりました。
今後の対応を何か考えていますか。
A 知 事
ですから制度上できないのです。
前から言っているように対応できないのです。
もう一回言いますが、権力を持っている人はきちんと調整すべきです。
権限を持っているのは市町村長なのです。
なぜきちんと意見調整しないのでしょうか。
将来(健康被害が)出ても構わないと思っているのでしょうか。
これは将来のことだからと、国定氏は将来は(三条市に)住まないというふうに考えているのでしょうか。
よくわかりません。
Q
逆に、国定三条市長は知事の対応を「独裁」と言っていますが、
知事はそういった指摘についてはどのように思いますか。
A 知 事
どこが独裁なのでしょうか。権限がないのです。
意見を言うなということでしょうか?
言論封殺しろということなのでしょうか?
独裁かどうかは権限を持っている人に対して言うのです。
住民の声を聞かずに、どんどん進めることを独裁というのではないでしょうか。
Q
昨日、長岡市が本焼却(の日程)を発表しましたが、
先日の知事コメントの中で長岡市のことは触れていませんでした。
長岡市と三条市及び柏崎市の違いを知事はどのように考えていますか。
A 知 事
埋め方が違います。管理すると聞いています。
Q
長岡市は屋根の付いている最終処分場で設備が整っていると聞いていますが、仮置きということです。
仮置きとすると、今後さらに対応があると思いますが・・・。
A 知 事
ですから東電に引き取ってもらうということです。
発電所内で行っていたことをどうして緩めるのでしょうか。
発電所内がクリーンで、一般環境中の方が汚染してもいいというような基準をなぜ作るのでしょうか。
簡単に言うと国の基準がデタラメなのです。
やっていることがデタラメなのです。
不必要なところで基準緩和をしているわけです。
もっとひどいのは何度も言いましたが、サーベイメーターで(空間放射線を)測定しているのです。
どういう意味があるのでしょうか。
外部被ばくのことではなく、内部被ばくのことを心配しているのです。
なぜ報道の皆さんはサーベイメーターで計測しているところを映し出し、
「安全」といって放送しているのでしょうか?
わざとやっているのですか?
内部被ばくを心配しているのであって、サーベイメーターは関係ないのです。
どのくらい放射性物質が含まれているかを
ゲルマニウム半導体検出装置で(ベクレルを)測定すべきというような話をしているときに、
なぜサーベイメーターで(シーベルトを)測って安全というようなことを報道するのでしょうか?
理解に苦しみます。
Q
知事も柏崎市の(焼却灰の)埋め立ての様子を映像で見ていると思いますが、
埋立場に県職員が立ち会っていなかったようなのですが・・・。
A 知 事
だって「権限がない」と言うのでしょう。
了解を得ないといけないです。
埋立場はほこりが舞ってひどいです。
もう一度言いますが、セシウムは水溶性です。
水に溶けるのです。
水は高いところから低いところに集まるのです。
Q
そういった場面に「立ち会わせてほしい」というようなことを
県側から行動するようなことはあり得るのでしょうか?
A 知 事
いろいろと言っているようですが、協議に応じないのでしょう。
これは地域社会としてどうするかということです。
今は必要ないところまで緩和しているわけです。
きちんと管理するということをしないといけないのです。
そもそも一般ゴミの中に放射能が混ざっていることが当たり前ということで“茹でガエル”
(慣れた環境に浸りすぎて変化に気づかず、
変化だと察知できた時点では遅すぎて手が打てなくなってしまうという例え)
にされているのです。
おかしいと思いませんか?
なぜ一般ゴミの中に放射能が混ざるのかを追求し、
出元をシャットダウンしていくことが本来の行政のあるべき姿なのではないのでしょうか?
「既に出ているからいいではないですか」、
「みんなで放射能を浴びましょう」、
「子どものことは知りません」と言うのですか?
考えられないです。
ーーー
非常用復水器
<地震で壊れた?>
「真っ暗です」「恐ろしい高線量区域に出くわし迷って帰れなくなる」「ガイドは致しません」
東京電力玉井俊光元企画部部長の虚偽説明で国会事故調調査断念
2/7・8報道ステーション(内容書き出し)
現地調査を「妨害」東電が事故調に虚偽説明か
1号機、これは圧倒的に早くメルトダウンました。
4階部分に二つの非常用復水器という装置があります。
1号機が前電源の喪失をした際に、この非常用復水器が早々に止まってしまったが為に、
メルトダウンを1号機はいち早く引き起こしてしまったという事が言えるのです。
そこで事故調査委員会は「なぜこの装置が止まったのか?」を調べなければいけない。
通常の冷却システムが作動しなくなった場合、
事故を防ぐ最後の砦となるのが非常用復水器だ。
電源無しでも蒸気を水に変え、重力を使って原子炉に水を循環させる。
だが、地震発生後十分に機能することはなく、炉心の損傷を招いたとされている。
地上21mという事で、通常のマンションですと7階あたりにこの非常用復水器はある。
という事は高さからして津波をかぶった事は考えにくいという判定が一つ出来ます。
津波前の地震によって装置の一部がもしかしたら壊れたのではないか?
そういう疑いを持って調べなくてはいけない。
実は国会事故調は、非常用復水器がある4階では、
「水が出ていた」という作業員の目撃証言を得ていた。
そのため事故調は、東電の主張とは異なり非常用復水器が損傷している可能性を疑った。
もし復水器が壊れているとなれば、津波では無く、地震そのもので損傷した可能性が出てくる。
がれきの広域処理の問題点が全て見えてくる!
「新潟県知事が環境大臣に宛てた”がれき広域処理”に関する再質問全文」
2012年12月
新潟県泉田裕彦知事に繋がる政治家を!がれき広域処理に関しての県議会での答弁12/10
2012年12月
東日本大震災:知事、がれき焼却灰も東電引き取りを /新潟
毎日新聞 2012年12月27日 地方版
泉田裕彦知事は26日の記者会見で、東日本大震災の震災がれきの焼却で発生する焼却灰について
「東電が引き取るべきだ」と述べた。
泉田知事は放射能を含む焼却灰の管理方法などに懸念があることから、
県内5市が進めている震災がれきの受け入れに慎重姿勢を示している。
泉田知事は「放射性物質の管理のプロは原発の事業者。そこが管理するのが一番合理的」と述べた。
泉田知事はこれまで、県内の浄水場などで保管されている放射性物質を含む汚泥について、
東電が引き取るよう主張している。
【宮地佳那子】
2013年1月
<新潟がれき受け入れ>
現地がれき量が大幅に減っても5市長は受け入れ方針変わらず
新潟県内では、新潟市と長岡市、三条市、柏崎市、それに新発田市の5つの市が受け入れる方針
2013年2月
知事、怒り爆発「殺人に近い」…震災がれき焼却
読売新聞 2013年2月15日09時48分
新潟県柏崎市と三条市で始まった震災がれきの本格焼却について、
泉田裕彦知事は14日の記者会見で、
「亡くなる方が出れば傷害致死と言いたいが(放射能の危険性を)分かっていて
(埋却を)やったら殺人に近い」と述べ、両市の対応を改めて厳しく批判した。
12日にも両市の対応を「犯罪行為」とやゆした知事。
この日の記者会見では、「未来に対して責任を持てるのか」と怒りを爆発させた。
三条市の国定勇人市長が知事の姿勢を「独裁」と批判している点については、
「意見を言うなというのか。言論封殺をしろというのか。
住民の声を聞かずにどんどん(埋却を)進めることを独裁と言うのではないか」と反論。
さらに「国定氏は将来は(新潟に)住まないと考えているのですかね」などと名指しで非難した。
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わたしは昨年の5月環境省への知事の質問状の時から
新潟県泉田知事を応援しています。 o(`・ω・´)○
新潟県知事プロフィール

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昭和62年4月 通商産業省入省 資源エネルギー庁石炭部計画課、中小企業庁小規模企業政策課、 ブリティッシュ・コロンビア大学客員研究員、資源エネル ギー庁石油部精製課総括班長、 産業基盤整備基金総務課長、国土交通省貨物流通システム高度化推進調整官、岐阜県新産業労働局長など歴任。 平成16年10月 新潟県知事就任(1期目) 平成20年10月 再選(2期目) |
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泉田知事が記者会見でおっしゃっている事は、もう本当に正論です。
一部転記します。
新潟県庁 平成24年12月26日 泉田知事定例記者会見要旨
(原発関連問題について)一部転記
Q
原発に関し、知事は今年一年間、(福島原発事故の)検証を求めて発言してきており、
実際に県技術委員会でも検証が始まって、先日には福島第一原発にも視察に行きました。
今年一年を振り返り、検証がどこまできているかという知事の認識を教えてください。
A 知 事
議会でも防災局長が答弁させていただきました。
課題が少しずつ共有されてきているのではないかと思っています。
「安全基準」と言ったときにハード面だけを見ても仕方ないでしょう。
誰がいつ、どう判断するのかというマネジメントの部分を検証しなければ、
耐震性能が優れていても安全かどうかは決まらないということだと思っています。
一つ例を挙げると、3月11日の15時35分か37分かがはっきりとしない部分はありますが、
全電源喪失後に何をすべきだったのかということです。
例えば、夜にガスコンロでお湯を沸かしていたという状況をイメージしてください。
そうしたら強風で木が折れて、屋外にある電線が切れて真っ暗になってしまいました。
そのときに最初にやることは何ですか。電線の修理に行きますか。
ガスコンロにかけたヤカンを冷やすということをしないと空焚きになってしまいます。
一体何をしていたのでしょうか。
全電源喪失して、最初に電源確保に行きますか。
特にIC(非常用復水器)の動きがわからなければ、その時点では「冷やす」しかなかったはずなのです。
何度かこれまでにも言っていますが、
(JNES(独立行政法人原子力安全基盤機構)の運転)教育訓練用のビデオで、
空焚き2時間でジルコニウムが溶け出してメルトダウンするということを教えており、
運転員であれば誰でも知っていることです。
余裕は2時間しかなかったわけです。
「それなのになぜ電源確保に走ったのか?」という部分がしっかりと検証されなければ、
何が原因で、また同じような危機が生じるかはわかりません。
さらに3号機のシミュレーションで言うと、
使用済み核燃料が動いていなくても、水が抜ければ24時間でメルトダウンするという
計算結果も出ているわけです。
そういった検証をしっかりとする、本当に初期の判断が正しかったのかどうかということを含め、
しっかりと解明しなければいけないと私は思います。
Q
原発に関し、来年に現状を踏まえて規制委員会等に求めていくことがあればあらためて教えてください。
A 知 事
福島原発事故を踏まえて課題をどう考えるのかという質問状を規制委員会に提出していますので、
その回答が早くほしいということです。
回答せずに作成した安全基準については誰も信用しないと思っています。
これも何度か申し上げていますが、
規制委員会の中に地方行政がわかる人が入っていないのに
本当に原子力防災対策を立案できるのかということです。
福島県からの避難者も直接受け入れ、東電ともやりとりをしていた新潟県の質問にも、
一体何カ月かかって答えていないのかということです。
それにもかかわらず、いきなり(安全基準を)作ると言っても全く信用できないということで、
全く無意味なものができることのないよう、早く回答してほしいということで事務的にも催促しています。
(震災がれき等に含まれる放射性物質の管理等について)一部転記
Q
がれきの問題ですが、新政権に変わるということで、国の考え方も変わる可能性もあるのですが、
がれきの問題で新政府に求めることはありますか。
A 知 事
「がれきの問題はない」と前から申し上げています。
Q
放射能管理の問題や、それに付随する問題なのですが・・・。
A 知 事
放射能管理に関して言えば、今、事故時ということで基準を緩めているのです。
ですから原発内よりも普通の一般環境中の方が汚染してもいいという基準になっているのです。
事故時の緩めた基準ということは、若干影響があってもいいという思想が含まれている可能性があるのです。
いつまで続けるのでしょうか?
「そもそも、なぜ原発内の方を厳しく扱うのですか」と。
さらに言うと、先日、特定避難勧奨地点の解除を行っていますが、
年間20ミリシーベルトを下回ったからということでしょう。
ちなみに、年間5ミリシーベルトを超えるところは放射線管理区域というのです。
労働安全衛生法上、未成年者は勤務してはいけないということになっているのです。
それなのに、なぜ20ミリシーベルトを下回ると解除できるのでしょうか。
つまり万が一、5ミリから20ミリシーベルト(の線量がある区域)に赤ちゃんがいた場合、
そもそも労働安全衛生法上は働くことができない場所で生活するのに
支援は打ち切るという意味なのでしょうか。
今の基準は理解できないです。
Q
放射性物質の管理の問題で、汚泥に関しては
新潟市から話があれば(県で)集中管理するというような話があり、
糸魚川市で出したりというような話が進んでいます。
そうであれば汚泥だけでなく、がれきを燃やした焼却灰についても同じように
東電に引き取ってもらう等のパターンはあり得るのでしょうか。
A 知 事
基本的には原発内で、つまり3月11日以前に管理していたものに準じてやるべきだと思っています。
もしも3月11日以前に放射能が検出された場合、今まではどう対応していたのかということです。
「なぜ3月11日以降、(基準を)変えるのですか?」と。
「今までやっていたのは間違いだったのですか?」
「5ミリシーベルト以上を放射線管理区域にしたのは間違いだったのですか?」と。
そうであれば、規定を全て改めればいいのです。
改めもせずに安全だというのはどういうことなのでしょうか?あり得ないと思います。
Q
今、焼却灰をどうするかということについて5市と協議に臨んでいますが、
例えば解決策として、東電に引き取ってもらうことはあり得ますか。
A 知 事
私はそうすべきだと思っています。
なぜかと言うと、原子力発電所の中には放射性物質をどう扱えばいいかがわかる管理のプロがいるのです。
市町村には専門家がいないでしょう。
元々、放射性物質を環境中から隔離し、人体に影響を及ぼさないように管理する
一番のプロが誰かと言えば原子力発電所を扱っている事業者なのです。
そこが管理するのが一番合理的だということは当たり前だと思います。
Q
放射能の管理についてですが、
三条市や柏崎市でも本格受け入れが年明けにも始まると思うのですが、懸念される点について・・・。
A 知 事
放射性物質の管理(基準)を
3月11日以降で妙に緩めるようなことはせず、きちんとしてほしいということです。
自らも心配だから緩められた基準に対して100ベクレルという数字を出してきたのでしょう。
問題あると思っているからでしょう?
国の基準が絶対安全なのであれば100という数字にはしません。
この100ベクレルがどういう基準かと言うと、
ガラスやコンクリート等、使ったものを再活用するときの基準であって、
(水に)溶け出すようなものは100ベクレルでよしということにはなっていないのです。
例えば原発からの排水はリットル当たり90ベクレルまでという基準があるわけです。
100ではないのです。
100であれば何でもよし等という基準にはなっていないということですので、
放射性物質の管理は的確にやる必要があると思っています。
Q
知事はがれきの問題ではなく、放射能の管理の問題だと言いますが、
県内で出たゴミに含まれる放射性物質に関して、
100ベクレル以下のものであっても埋めることには知事は反対だと・・・。
A 知 事
(濃度の)高いものについては、できる限り管理する最大限の努力をすべきです。
薄めてばらまくというのは基本原則に反するということです。
なるべく(1箇所に)集めて隔離して人間社会から隔絶すると。
そのために知恵を使うべきだと思っています。
Q
議会でも答弁していますが、県内の市町村が出すゴミや焼却灰を県外に出している例もあるということです。
知事は答弁で新潟県外、例えば山形県に出すゴミに関しては
新潟県内よりも放射性物質濃度の高いところに出すぶんには濃縮の理にかなっているという話でした。
例えば県内から九州に出ている例もあるようなのですが、
それはこの話に合わないのではないかと思いますが。
A 知 事
最大限の努力をすべきなのです。
さらに言うと、現実問題として
東京都の廃棄物埋立処分場では放射線管理区域の水準を超えるような値が出ています。
(放射性物質が)一回集まったところについては、さらにもう一回集めるべきなのでしょう。
今、(放射性物質が)結果的に集まっているところに、
暫定的に集積していくということはプロセスとしては私は正しいと思っています。
なるべく意識して努力していくべきであって、「安全」と言うだけ言って、では、
なぜ3月11日以前と以降で(基準が)違うのか、
その説明をしないで本来やるべき努力をしなくてもいいかのような錯覚を
社会全体に持たせていくのは間違いだと思っています。
努力できる限り最大限努力していくということが次世代に対する責任だと私は思います。
Q
実際にそれをやっている市町村に対してはやはり・・・。
A 知 事
無論、話はしているのですが、
法的に事故時の暫定ということで基準を緩和してしまって、違法とまでは言えないわけです。
ですからそこが問題なのだと思います。
できるだけ放射能は集めて濃縮して、人間社会から隔離する努力をなぜしないのでしょうか?
BSN(TBS系列)だったと思いますが、鳥の数が減っているという福島からのレポートがありました。
全国放送で放送しています。
NHKの教育放送と地上波で流している内容が微妙に違います。
どうして日本国民全体に放射能についてきちんと管理しようということをお知らせしないのでしょうか?
3月11日以前と以降とで(基準が)違うというところをなかなか報道してくれません。
社会全体として次の時代に責任を持つ放射能管理がどうあるべきかという議論を、
私はきちんとやるべきだと思います。
平成25年1月30日 泉田知事定例記者会見要旨
(震災がれきに含まれる放射性物質の管理等について)(文頭に戻る)
Q
今回、3市が本格受入れを始めることについて、あらためて受け止めを教えてください。
A 知 事
まずは、放射能の管理をしっかりとやらなければいけないと思います。
あるということはわかっているわけです。
会見でも何度も言っていますが、水俣病がなぜ起きたのかと言えば濃度規制しか行わなかったわけです。
今回は一般ゴミとわざわざ混ぜて薄めるわけです。
検出されないように総量を増やして、それも溶け出す可能性のあるものを管理しないということです。
ずさんとしか言いようがないと思っています。
Q
5市の共同記者会見で昨年3月末に本格受入れを表明し、今回、これから3市で本格受入れが始まります。
県との協議が進まなかったことも原因と考えている・・・。
A 知 事
やる気がないのでしょう。
何と戦っているのかはよくわかりませんが、
放射能の管理基準を緩めるということを一生懸命やっているとしか思えません。
本当に善意でやるのであれば、放射能をどうしてきちんと管理しないのでしょうか。
全く理解できません。
Q
5市の会見で、国定三条市長が「知事の発言は理解に苦しむ」というような発言をしていました。
逆に知事から言うと、三条市長や柏崎市長の考えこそナンセンスで理解に苦しむということでしょうか?
A 知 事
もちろんです。
管理基準を緩めているのですから。
なぜ3月11日以降に(基準を)緩めなければいけないのでしょうか?
今までの基準は間違っていたのでしょうか?
国の管理基準がいかにデタラメかということを言うと、
例えば(昨年12月に)、福島県で特定避難勧奨地点が解除されました。
理由は年間20ミリシーベルトを下回ったということです。
ご存知のとおり、年間5ミリシーベルトを超えると放射線管理区域になります。
18歳未満は働いてはいけないということが放射線管理区域から導き出される結果なのです。
特定避難勧奨地点は、なぜ20ミリシーベルト以下で子育てしてもいいのですかと。
今までが間違っていたのでしょうか?
これらのことを全く説明していないではないですか?
なぜこの国の基準が大丈夫と思えるのか、全く理解できません。
Q
公文書を発出したのは、基準を緩めることの説明がないということだったと思いますが、
5市側は「国の基準が変わっているのでそれに従って」というような言い方をしています。
A 知 事
ですから国の基準がデタラメと言っているのです。
Q
基準を緩めた根拠を三条市と柏崎市自らが説明する必要があると知事は考えているということでしょうか。
A 知 事
もちろんです。
この基準は元々は福島県限定で始まった基準なのです。
それを全国に広めようと一生懸命やっているわけで、新潟県が緩める理由はないです。
Q
その説明を三条市と柏崎市はすべきだと・・・。
A 知 事
(説明)していないということです。
それで「安心・安全」と言っているというのは、市民が不幸だと思います。
Q
知事は以前から総量も問題だと言っていました。
(受入れ)量自体が大幅に減りましたが、この影響はどうでしょうか?
A 知 事
総量で言えば影響は減ると思います。
ただし基準を緩めていいという理由にはならないということです。
Q
環境省ががれきの量を改めてきました。
昨年も一度量が減っていますが、この環境省の見立てについてはどうでしょうか。
A 知 事
いろいろな指摘がなされているとおりで、報道の皆さんも知っていたと思います。
きちんと報道すべきだと思います。
既にゼネコンに発注している部分とダブルで計上しているというようなことがありました。
ですから、どこからあるのかということは随分と前から指摘がなされていたわけです。
さらに言うと昨年6月末、細野環境大臣が事実上の広域処理終息宣言をしています。
当然に予想された事態と受け止めています。
平成25年2月6日 泉田知事定例記者会見要旨
(放射性物質を含む浄水汚泥の処理等について)全文転記
Q
浄水場の汚泥の話ですが、
先月末に新潟市等から東京電力に汚泥を引き取ってもらってほしいという、対応を促す文書が
(県に)届いたということが取材でわかったのですが、知事は聞いていますか?
今後の対応として、これまでも東京電力に対しては直接求めてきているとは思いますが、
その後の動きがないということでこれからはどう考えていくのでしょうか?
A 知 事
東京電力に対しては文書でも、それからもともと調整もかなりしてきましたし、
私自身も社長に直接要請しました。
要請文については少し前に、きちんと5市からの要望が来ていることを伝えるように指示を出しています。
質問をいただいて、対応が少し遅いなと思っていますので、
早くするようにあらためて現場を督励したいと思います。
自分で出した放射性廃棄物が発電所の中にあれば
当然ルールに従って処理しなければいけないものを責任逃れするということであれば、
原子力発電所を扱う資格はないと思っています。
Q
知事が直接社長に要請した後のぶら下がり取材で社長がどう答えたかと言うと、
「これは国と相談しなければいけない」ということで、具体的なことは述べていなかったのですが、
その後の動きが見えないということで、その姿勢自体はいかがですか?
A 知 事
国が誰かは聞きましたか?(答えずに)逃げたでしょう。
環境省だと思っています。
環境省はこの問題を突っ込むと、
実は原子力発電所内よりも発電所外の方が汚染されていることを容認していることが明らかになるので、
それが嫌なのでしょう。
おそらくそういうことではないかと思っています。
放射性物質の管理(基準)を大幅に緩めているということが明らかになることを避けるために
止めているとしか思えないので国の姿勢が問われるということなのではないでしょうか。
そうでないのであれば、環境省はきちんと反応してほしいです。
Q
東電だけでなく、環境省に対してあらためて言う機会は考えていますか?
A 知 事
機会があれば言いたいと思います。
人の健康を第一に考えるべきです。
原子力発電所の中の方を(外よりも)クリーンにしておくルールとは一体何なのでしょうか?
平成25年2月14日 泉田知事定例記者会見要旨
(震災がれきに含まれる放射性物質の管理について)
Q
がれきに含まれる放射能管理の問題ですが、
先日の知事コメントで、「犯罪行為」とコメントしたと思います。
どういったことがあるからこそ犯罪行為とコメントしたのかをわかりやすく説明してください。
A 知 事
昨日、福島県で甲状腺ガンになった方が3人と公表されました。
もう手術された方もいるわけです。
子ども(の甲状腺ガンの発症率)は100万人に1人と言われています。
そのほかに疑いある方が7人で、計10人です。
福島県の人口から見ると、子どもの数はおそらく40万人を割っています。
そこで10人も見つかるということは一体どういうことなのでしょうかと。
あのときに政府は一体何をやったのかと言えば、
甲状腺検査を事実上ストップするに近いような通達を出したわけです。
本当にこういった事案が福島原発事故と関係がないのかどうか。
のう胞が見つかる率が異常に高いという話は会見でも言いました。
「直ちに健康被害はない」と言いながら、結果として中長期的には影響があるということかもしれません。
セシウムに関して言うと、心臓や血管にたまるわけです。
日本の平均寿命は今縮んだようです。
心疾患や脳血管障害等も含め、
ガンでなくても健康被害を及ぼす可能性が晩発性であってもあるということです。
さらに知事コメントでも触れましたが、チェルノブイリで追跡研究した結果、
低線量被ばくが健康に影響するという報告もなされているという現実があるわけです。
放射性物質の管理を3月11日以前よりも緩めることにより健康被害を受ける人が出ることになれば傷害です。
それによって亡くなる方が出れば傷害致死と言いたいところですが、
わかっていてやったら殺人に近いのではないでしょうか。
きちんと管理すべきです。
なぜ基準を緩めても安全なのかという説明がなされていません。
住民からの質問にも答えません。
こういう状況で、未来に対して責任を持てるのかという趣旨で申し上げました。
Q
知事がそのように深刻に受け止めている中、昨日から柏崎市で焼却灰の埋め立てが始まりました。
今後の対応を何か考えていますか。
A 知 事
ですから制度上できないのです。
前から言っているように対応できないのです。
もう一回言いますが、権力を持っている人はきちんと調整すべきです。
権限を持っているのは市町村長なのです。
なぜきちんと意見調整しないのでしょうか。
将来(健康被害が)出ても構わないと思っているのでしょうか。
これは将来のことだからと、国定氏は将来は(三条市に)住まないというふうに考えているのでしょうか。
よくわかりません。
Q
逆に、国定三条市長は知事の対応を「独裁」と言っていますが、
知事はそういった指摘についてはどのように思いますか。
A 知 事
どこが独裁なのでしょうか。権限がないのです。
意見を言うなということでしょうか?
言論封殺しろということなのでしょうか?
独裁かどうかは権限を持っている人に対して言うのです。
住民の声を聞かずに、どんどん進めることを独裁というのではないでしょうか。
Q
昨日、長岡市が本焼却(の日程)を発表しましたが、
先日の知事コメントの中で長岡市のことは触れていませんでした。
長岡市と三条市及び柏崎市の違いを知事はどのように考えていますか。
A 知 事
埋め方が違います。管理すると聞いています。
Q
長岡市は屋根の付いている最終処分場で設備が整っていると聞いていますが、仮置きということです。
仮置きとすると、今後さらに対応があると思いますが・・・。
A 知 事
ですから東電に引き取ってもらうということです。
発電所内で行っていたことをどうして緩めるのでしょうか。
発電所内がクリーンで、一般環境中の方が汚染してもいいというような基準をなぜ作るのでしょうか。
簡単に言うと国の基準がデタラメなのです。
やっていることがデタラメなのです。
不必要なところで基準緩和をしているわけです。
もっとひどいのは何度も言いましたが、サーベイメーターで(空間放射線を)測定しているのです。
どういう意味があるのでしょうか。
外部被ばくのことではなく、内部被ばくのことを心配しているのです。
なぜ報道の皆さんはサーベイメーターで計測しているところを映し出し、
「安全」といって放送しているのでしょうか?
わざとやっているのですか?
内部被ばくを心配しているのであって、サーベイメーターは関係ないのです。
どのくらい放射性物質が含まれているかを
ゲルマニウム半導体検出装置で(ベクレルを)測定すべきというような話をしているときに、
なぜサーベイメーターで(シーベルトを)測って安全というようなことを報道するのでしょうか?
理解に苦しみます。
Q
知事も柏崎市の(焼却灰の)埋め立ての様子を映像で見ていると思いますが、
埋立場に県職員が立ち会っていなかったようなのですが・・・。
A 知 事
だって「権限がない」と言うのでしょう。
了解を得ないといけないです。
埋立場はほこりが舞ってひどいです。
もう一度言いますが、セシウムは水溶性です。
水に溶けるのです。
水は高いところから低いところに集まるのです。
Q
そういった場面に「立ち会わせてほしい」というようなことを
県側から行動するようなことはあり得るのでしょうか?
A 知 事
いろいろと言っているようですが、協議に応じないのでしょう。
これは地域社会としてどうするかということです。
今は必要ないところまで緩和しているわけです。
きちんと管理するということをしないといけないのです。
そもそも一般ゴミの中に放射能が混ざっていることが当たり前ということで“茹でガエル”
(慣れた環境に浸りすぎて変化に気づかず、
変化だと察知できた時点では遅すぎて手が打てなくなってしまうという例え)
にされているのです。
おかしいと思いませんか?
なぜ一般ゴミの中に放射能が混ざるのかを追求し、
出元をシャットダウンしていくことが本来の行政のあるべき姿なのではないのでしょうか?
「既に出ているからいいではないですか」、
「みんなで放射能を浴びましょう」、
「子どものことは知りません」と言うのですか?
考えられないです。
ーーー
非常用復水器
<地震で壊れた?>
「真っ暗です」「恐ろしい高線量区域に出くわし迷って帰れなくなる」「ガイドは致しません」
東京電力玉井俊光元企画部部長の虚偽説明で国会事故調調査断念
2/7・8報道ステーション(内容書き出し)
現地調査を「妨害」東電が事故調に虚偽説明か
1号機、これは圧倒的に早くメルトダウンました。
4階部分に二つの非常用復水器という装置があります。
1号機が前電源の喪失をした際に、この非常用復水器が早々に止まってしまったが為に、
メルトダウンを1号機はいち早く引き起こしてしまったという事が言えるのです。
そこで事故調査委員会は「なぜこの装置が止まったのか?」を調べなければいけない。
通常の冷却システムが作動しなくなった場合、
事故を防ぐ最後の砦となるのが非常用復水器だ。
電源無しでも蒸気を水に変え、重力を使って原子炉に水を循環させる。
だが、地震発生後十分に機能することはなく、炉心の損傷を招いたとされている。
地上21mという事で、通常のマンションですと7階あたりにこの非常用復水器はある。
という事は高さからして津波をかぶった事は考えにくいという判定が一つ出来ます。
津波前の地震によって装置の一部がもしかしたら壊れたのではないか?
そういう疑いを持って調べなくてはいけない。
実は国会事故調は、非常用復水器がある4階では、
「水が出ていた」という作業員の目撃証言を得ていた。
そのため事故調は、東電の主張とは異なり非常用復水器が損傷している可能性を疑った。
もし復水器が壊れているとなれば、津波では無く、地震そのもので損傷した可能性が出てくる。
<本日のテーマ>
第3回福島県県民健康管理調査の結果、
昨年の8月の1名に続き、新たに2名の甲状腺ガンとの診断、さらに7名が疑いがあるという。
その他、埼玉・茨城での白血球・好中球の検査結果ならびに心電図のQT延長症候群について
【ペイフォワード環境情報教室】川根眞也先生
2013年2月13日
Sawada:
今日2月13日になりますが、
福島の甲状腺の診察をしています県民健康管理調査の検討委員会というのがですね、福島市内で開かれまして、
昨年9月に判明の一名と合わせて18歳以下の二人が新たに甲状腺がんと確定したという報告がされています。
その他、疑いがある方達が7名という事になっていまして、
福島県立医大の鈴木眞一教授によると、こちらは
「チャルノブイリの知見からすると、期間が最短で4~5年で出る筈だから早すぎる」という事で、
今回「原発の影響はない」というようなところで否定されているというようなお話があるんですが、
今回川根先生がいろいろと活動されている中で、福島もそうですし、関東ですね。
先生が活動されている中で気になっている点はありますか?
川根:
まず、今お話になった福島の健康管理調査の小児甲状腺がんの影響にすこしふれたいんですけれども、
鈴木教授がですね、「チェルノブイリの知見から4~5年後ぐらいに甲状腺がんが発症してきた」
というような事を言っていますが、あれはデマですね。
チェルノブイリで4~5年というのは、ピークが4~5年という事です。
もう、チェルノブイリ事故の翌年から子どもの甲状腺がんというのは発症しております。
「4~5年後にピークがきた」ということであって、
それ以前にも甲状腺がんの発症例というのはどんどん増えています。
そのピークがそこに来たという事で、
今回3人の子どもが新たに甲状腺がんと診断されたという事が
今回の原発事故とは関係ないというのは全くのデタラメだと僕は思っています。
そして、昨年12月に報道されましたけれども、
実は茨城県の取手の子どもたち、小学校中学校の心臓検診の結果で、
QT延長症候群と呼ばれる子どもたちが急増しているという事が報道されています。
Sawada:QTというのは、英語でQTと書くんですね?
川根:
はい、そうですね。
これは心電図の検査をして初めてわかる事なんですけれども、
心臓の心電図を取ると、ピクーン、ピクーンと波形が出来ますよね。
その始まりから終わりまでをQTと言うそうなんですけれども、
この部分が同じリズムではなく、時々ですね、延びてしまう。
という事でQT延長症候群と呼ばれているということなんですね。
で、このQT延長症候群が起きますと、
子どもたちによってはですね、
立ちくらみ、目の前が真っ暗になったり、動悸がしたり、ひどい汗、気分が悪くなったり、
重症な時は意識を失うということもあります。
突然倒れて意識を失う時もあるので、てんかんと間違えたりもするんですね。
そうした子どもたちがですね、取手市の中で、
2008年の時はですね、小学校、中学校では大体1800人ぐらい毎年受診をしているんですけれども、
その中でQT延長症候群というのはだいたい一人ぐらい。
2009年も一人ぐらい。
2010年も一人ぐらいだったんですが、2011年、
だいたいこの心臓検診っていうのは、小学校1年生と中学校1年生4月に行われるものなんですが、
毎年行っている検査の対象の子どもたちが変わります。
今年小1、今年中1だった子どもたちが4月に検査を受けたということですので、
毎年4月に受ける子どもたちの対象は変わるんですが、
2011年4月に受けた子どもたちの中では、疑いがある子が2人。
それが2012年、去年4月に受けた子どもたちでは、疑いがある子が8人に増えているんです。
その中で継続、つまり小学校の段階で、
小学校に入る前にQT延長症候群だったと診断を受けた子どもたちが2人いますから、
新たに発見されたのが今回の検診で6人に増えたということです。
これは1600人の中で、1人、1人、1人、2人、8人で、
8人のうち、今回の検査で初めて分かったのが6人っていうのは、
明らかにですね、あのー、原発事故の影響が考えられるというふうに思います。
ただ、これがですね、全て原発事故のせいかどうかはわかりませんし、
たまたま、そういった心臓病を持っている子どもたちが、取手のほうに沢山居住しているのかもしれません。
でも非常に考えにくいですね。
実はベラルーシ、ゴメリ医科大学の学長だったユーリバンダジェフスキーさんがですね、
放射性セシウムが身体の中に入るとどんな影響が起きるか?ということで
心疾患系に影響を与えるという事を報告をしているんですね。
その中で、心電図異常が、
放射性セシウムが身体の中にたまれば溜まるほど心電図異常の子どもたちが増えるという事を報告しています。
Sawada:
そうしますと心電図の異常、もしくは今回のQT延長症候群というのは、
一つの目安、シグナルになる可能性というのはやっぱり強いという事なんでしょうかね?
川根:
そうですね。
で、先程の福島の子どもたちの小児甲状腺がんについてもそうなんですが、
放射性セシウムがですね、心臓病を引き起こす可能性が十分にあってですね、
私は福島県だけではなく、東北関東一帯の地域でもですね、
まず一つはエコー検査、特にヨウ素131の影響を強く受けた地域、
この地域については福島県だけではなく、エコー検査をやるべきだと思いますし、
そしてまた、このように放射性セシウムの影響によって、心電図の異常が発生する可能性がありますので、
心電図をとる検査もですね、東北関東のセシウム134,137、そしてヨウ素131を中心とする
放射性物質が大きく大気中に撒かれた地域については行うべきだというふうに思っています。
エコー検査についてもですね、触診で甲状腺の異常をみるという方法もあるんですけれども、
触診で分かるのが、橋本病などの明らかに腫瘍があって触診でもわかるんですけれども、
今回、福島で発見されたような甲状腺がんというのは触診では分かりません。
詳しくはやっぱりエコー検査でないと分からないんですね。
ですからですね、やっぱり東北・関東の子どもたちも、
詳しいエコー検査を受けることは必要だと思いますし、
今心配なお母さん方、お父さん方がですね、
自費でこのエコー検査を受けさせている訳ですけれども、
そうではなくて国の予算で関東東北の子どもたちは全て
エコー検査を受けられるようにするべきだと僕は思っています。
そして実は、埼玉の方で今データを整理しつつあるんですけれども、
子どもたちの血液、特に白血球の中の一部がですね、変化が起きているという事が分かってきています。
白血球の中の好中球というのがあるんですけれども、
好中球の数値が、一応1500という数値を下回ると、好中球減少症という事で非常に免疫が低下して、
いろんな病気にかかりやすくなるという事が言われているんですが、
ほとんどこの1500に近い子どもたちが増えてきています。
Sawada:
あ、そうですか。
そうするとこれは一般的な血液検査で分かったようなもののイメージなんですか?
それともこれは特別に白血球を調べたようなものなんでしょうか?
川根:
そうですね、血液検査というのはいろんな検査がありまして、
検査項目もお医者さんによっては自分で選択をしなきゃの項目もあるんですけれども、
その中で白血球の内訳、好中球とか好酸球とか、いくつか種類がありますので、
末梢血液像のデータを取る必要があります。
そうすると好中球が高いとか低いとか、それとも基準値内なのかというのが分かります。
その時に注意をしなければいけないのは、
風邪をひいていたり、たとえばインフルエンザにかかっていると、
やっぱりこの好中球というのは下がってしまうんですね。
そういったウイルス性のものに感染していないかどうかというのを確かめるために、
CRPという、炎症が身体の中で起きているかどうかを測るという項目があるんですけれども、
CRPも出来たら一緒に測ってですね、
「CRPは異常ではないのに好中球が下がっている」というのは
何らかのシグナルを発しているんではないかなと思っています。
Sawada:好中球というのは、好きに中に球とかくんでしょうかね?
川根:はいそうですね。
Sawada:
この好中球とCRP、この2点を注意してという事で、
お医者さんというのはこれ、一般的に言えば放射能との疑いについてここまで判断されている、
知見があるお医者さんっていらっしゃるものなんでしょうかね?
川根:
そうですね、やはりなかなか理解のないお医者さんが非常に多くてですね、
鼻血が出たり下痢をした場合でも、
「鼻血は子どもが鼻をほじくったせいではないか」とか、
「お母さんが放射能の事を心配するから、子どもたちの身体に異変が起きるんだよ」
というような事を言うようなお医者さんもいます。
ただ、今この問題がですね、内部被ばくの問題を、自分で私的に勉強をしていて、
少しづつですが放射能の事と、今回の子どもたちの身体の変化とを結び付けて考えていこうとするお医者さんが
徐々にですが増えてきています。
Sawada:
そうですか。
それにしても先程ありました心電図の検査もそうですし、血液検査も、そんなに難しくなく、
エコー検査となるとさすがに専門の機器がいるという事になる
それ以外の部分についてはこの心電図もしくは白血球の部分の数値を調べていくということは、
そんなに難しくなく出来る検査項目ではありますよね。
川根:そうですね。
Sawada:
それについて先生としては、福島を中心として、どの範囲ぐらいまでのお子さんを中心に、
いま、是非知っておきたいというような位置づけなんでしょうかね?
川根:
私たちは内部被ばくを考える市民研究会というホームページのほうに、
ヨウ素131によって各都道府県がどれ位汚染されたか?という資料と、
セシウム137によって各都道府県がどれだけ汚染されたか?という資料を載せてあります。
この汚染マップ、下の方のカラーであるものがですね、
独立環境研究所というところが、2011年8月25日に校正したものなんですね。
その、赤、オレンジ、黄色、緑、このあたり、
福島、宮城、茨城、栃木、群馬、埼玉、東京、千葉、神奈川あたり、
ここまで広がっておりますけれども、
あと山形、新潟の一部ですね、
このあたりまでは私は、先ほど言いました
甲状腺のエコー検査、血液検査、心電図の検査はやるべきだと思っています。
Sawada:
そうですか。
そうしますと広範囲には及びますが、比較的簡単な検査で出来るという事で、
是非私たちは、子どもをもつ親としては、
出来ればこういう検査項目を、まずは一回安心のために設けてみるというのは重要なんでしょうね。
川根:
そうですね、で、実は昨年の6月にですね、
原発災害子ども被災者支援法という法律が出来ているんですね。
そ子にはですね「子どもたちの健康診断を行う事」と
「国の責任において行う事」というのが謳ってあるんです。
ただし、この「子ども被災者支援法の対象地域がどこか?」という事が具体的になっていないんですね。
この子ども被災者支援法の、実際に東京・関東の子どもたちは被ばくしている訳ですから、
「その子どもたちの健康診断を行え」という事で、今、お母さん方、お父さん方が中心になってですね、
原子力規制庁、原子力規制委員会、復興庁、環境省、文科省などに交渉を行っています。
Sawada:
そうですか、ですからまさに自分たちで自衛しなければならない部分もありますけれど、
こういった法律を上手く使って、どうにか国のシェアを受けて
全国規模に広がってやっていかなければならない課題なんでしょうね。
川根:そうですね、はい。
Sawada:わかりました。ありがとうございます。
ーーー
内部被ばくを考える市民研究会のサイトより、
川根先生のお話があった地図を一部転載
ヨウ素131のよって各都道府県はどれくらい汚染されたか?


セシウム137によって各都道府県はどれくらい汚染されたか?


県民健康管理調査
新たに2人甲状腺がん7人に疑い「放射能の影響は否定」
福島県立医大鈴木眞一教授2/13
心電図
茨城・小中学生の心臓に異常が認められるケースが急増
診断名(取手市心電図診断結果)

川崎病(既往症、冠動脈瘤含む)とQT延長(疑いも含む)の年度推移

平成20年度はひとりの子どもが川崎病既往症 QT延長症候群の両方を診断。
平成23年度入学前にQT延長症候群だったと診断を受けた子ども2名を含む。
血液検査
好中球減少症
好中球減少症とはどんな病気か
好中球は白血球の構成成分の一種で、
主に細菌や真菌(しんきん)(かび)に対しての感染を防ぐはたらきをしています。
さまざまな原因で好中球が減ることにより、細菌や真菌の繰り返す感染や重症化が起こります。
症状の現れ方
繰り返す発熱、
口内炎や口腔内潰瘍(こうくうないかいよう)、
皮膚感染症などで疑われます。
検査と診断
一般的には末梢血中の好中球数が1500μl未満の状態と定義されますが、
臨床上で易(い)感染性(感染しやすい)を示して問題になるのは、500μl未満の場合です。
ただし周期性好中球減少症が疑われる場合には、
約21日の周期で好中球が減るため、計画的な複数回の末梢血検査が必要です。
また、他の疾患を除外したり好中球系の低形成や成熟障害を確認するために、
骨髄検査も必要になることがあります。
好中球エラスターゼ遺伝子の変異が、先天性好中球減少症では約70%、
周期性好中球減少症ではほとんどの患者さんに認められています。
第3回福島県県民健康管理調査の結果、
昨年の8月の1名に続き、新たに2名の甲状腺ガンとの診断、さらに7名が疑いがあるという。
その他、埼玉・茨城での白血球・好中球の検査結果ならびに心電図のQT延長症候群について
【ペイフォワード環境情報教室】川根眞也先生
2013年2月13日
Sawada:
今日2月13日になりますが、
福島の甲状腺の診察をしています県民健康管理調査の検討委員会というのがですね、福島市内で開かれまして、
昨年9月に判明の一名と合わせて18歳以下の二人が新たに甲状腺がんと確定したという報告がされています。
その他、疑いがある方達が7名という事になっていまして、
福島県立医大の鈴木眞一教授によると、こちらは
「チャルノブイリの知見からすると、期間が最短で4~5年で出る筈だから早すぎる」という事で、
今回「原発の影響はない」というようなところで否定されているというようなお話があるんですが、
今回川根先生がいろいろと活動されている中で、福島もそうですし、関東ですね。
先生が活動されている中で気になっている点はありますか?
川根:
まず、今お話になった福島の健康管理調査の小児甲状腺がんの影響にすこしふれたいんですけれども、
鈴木教授がですね、「チェルノブイリの知見から4~5年後ぐらいに甲状腺がんが発症してきた」
というような事を言っていますが、あれはデマですね。
チェルノブイリで4~5年というのは、ピークが4~5年という事です。
もう、チェルノブイリ事故の翌年から子どもの甲状腺がんというのは発症しております。
「4~5年後にピークがきた」ということであって、
それ以前にも甲状腺がんの発症例というのはどんどん増えています。
そのピークがそこに来たという事で、
今回3人の子どもが新たに甲状腺がんと診断されたという事が
今回の原発事故とは関係ないというのは全くのデタラメだと僕は思っています。
そして、昨年12月に報道されましたけれども、
実は茨城県の取手の子どもたち、小学校中学校の心臓検診の結果で、
QT延長症候群と呼ばれる子どもたちが急増しているという事が報道されています。
Sawada:QTというのは、英語でQTと書くんですね?
川根:
はい、そうですね。
これは心電図の検査をして初めてわかる事なんですけれども、
心臓の心電図を取ると、ピクーン、ピクーンと波形が出来ますよね。
その始まりから終わりまでをQTと言うそうなんですけれども、
この部分が同じリズムではなく、時々ですね、延びてしまう。
という事でQT延長症候群と呼ばれているということなんですね。
で、このQT延長症候群が起きますと、
子どもたちによってはですね、
立ちくらみ、目の前が真っ暗になったり、動悸がしたり、ひどい汗、気分が悪くなったり、
重症な時は意識を失うということもあります。
突然倒れて意識を失う時もあるので、てんかんと間違えたりもするんですね。
そうした子どもたちがですね、取手市の中で、
2008年の時はですね、小学校、中学校では大体1800人ぐらい毎年受診をしているんですけれども、
その中でQT延長症候群というのはだいたい一人ぐらい。
2009年も一人ぐらい。
2010年も一人ぐらいだったんですが、2011年、
だいたいこの心臓検診っていうのは、小学校1年生と中学校1年生4月に行われるものなんですが、
毎年行っている検査の対象の子どもたちが変わります。
今年小1、今年中1だった子どもたちが4月に検査を受けたということですので、
毎年4月に受ける子どもたちの対象は変わるんですが、
2011年4月に受けた子どもたちの中では、疑いがある子が2人。
それが2012年、去年4月に受けた子どもたちでは、疑いがある子が8人に増えているんです。
その中で継続、つまり小学校の段階で、
小学校に入る前にQT延長症候群だったと診断を受けた子どもたちが2人いますから、
新たに発見されたのが今回の検診で6人に増えたということです。
これは1600人の中で、1人、1人、1人、2人、8人で、
8人のうち、今回の検査で初めて分かったのが6人っていうのは、
明らかにですね、あのー、原発事故の影響が考えられるというふうに思います。
ただ、これがですね、全て原発事故のせいかどうかはわかりませんし、
たまたま、そういった心臓病を持っている子どもたちが、取手のほうに沢山居住しているのかもしれません。
でも非常に考えにくいですね。
実はベラルーシ、ゴメリ医科大学の学長だったユーリバンダジェフスキーさんがですね、
放射性セシウムが身体の中に入るとどんな影響が起きるか?ということで
心疾患系に影響を与えるという事を報告をしているんですね。
その中で、心電図異常が、
放射性セシウムが身体の中にたまれば溜まるほど心電図異常の子どもたちが増えるという事を報告しています。
Sawada:
そうしますと心電図の異常、もしくは今回のQT延長症候群というのは、
一つの目安、シグナルになる可能性というのはやっぱり強いという事なんでしょうかね?
川根:
そうですね。
で、先程の福島の子どもたちの小児甲状腺がんについてもそうなんですが、
放射性セシウムがですね、心臓病を引き起こす可能性が十分にあってですね、
私は福島県だけではなく、東北関東一帯の地域でもですね、
まず一つはエコー検査、特にヨウ素131の影響を強く受けた地域、
この地域については福島県だけではなく、エコー検査をやるべきだと思いますし、
そしてまた、このように放射性セシウムの影響によって、心電図の異常が発生する可能性がありますので、
心電図をとる検査もですね、東北関東のセシウム134,137、そしてヨウ素131を中心とする
放射性物質が大きく大気中に撒かれた地域については行うべきだというふうに思っています。
エコー検査についてもですね、触診で甲状腺の異常をみるという方法もあるんですけれども、
触診で分かるのが、橋本病などの明らかに腫瘍があって触診でもわかるんですけれども、
今回、福島で発見されたような甲状腺がんというのは触診では分かりません。
詳しくはやっぱりエコー検査でないと分からないんですね。
ですからですね、やっぱり東北・関東の子どもたちも、
詳しいエコー検査を受けることは必要だと思いますし、
今心配なお母さん方、お父さん方がですね、
自費でこのエコー検査を受けさせている訳ですけれども、
そうではなくて国の予算で関東東北の子どもたちは全て
エコー検査を受けられるようにするべきだと僕は思っています。
そして実は、埼玉の方で今データを整理しつつあるんですけれども、
子どもたちの血液、特に白血球の中の一部がですね、変化が起きているという事が分かってきています。
白血球の中の好中球というのがあるんですけれども、
好中球の数値が、一応1500という数値を下回ると、好中球減少症という事で非常に免疫が低下して、
いろんな病気にかかりやすくなるという事が言われているんですが、
ほとんどこの1500に近い子どもたちが増えてきています。
Sawada:
あ、そうですか。
そうするとこれは一般的な血液検査で分かったようなもののイメージなんですか?
それともこれは特別に白血球を調べたようなものなんでしょうか?
川根:
そうですね、血液検査というのはいろんな検査がありまして、
検査項目もお医者さんによっては自分で選択をしなきゃの項目もあるんですけれども、
その中で白血球の内訳、好中球とか好酸球とか、いくつか種類がありますので、
末梢血液像のデータを取る必要があります。
そうすると好中球が高いとか低いとか、それとも基準値内なのかというのが分かります。
その時に注意をしなければいけないのは、
風邪をひいていたり、たとえばインフルエンザにかかっていると、
やっぱりこの好中球というのは下がってしまうんですね。
そういったウイルス性のものに感染していないかどうかというのを確かめるために、
CRPという、炎症が身体の中で起きているかどうかを測るという項目があるんですけれども、
CRPも出来たら一緒に測ってですね、
「CRPは異常ではないのに好中球が下がっている」というのは
何らかのシグナルを発しているんではないかなと思っています。
Sawada:好中球というのは、好きに中に球とかくんでしょうかね?
川根:はいそうですね。
Sawada:
この好中球とCRP、この2点を注意してという事で、
お医者さんというのはこれ、一般的に言えば放射能との疑いについてここまで判断されている、
知見があるお医者さんっていらっしゃるものなんでしょうかね?
川根:
そうですね、やはりなかなか理解のないお医者さんが非常に多くてですね、
鼻血が出たり下痢をした場合でも、
「鼻血は子どもが鼻をほじくったせいではないか」とか、
「お母さんが放射能の事を心配するから、子どもたちの身体に異変が起きるんだよ」
というような事を言うようなお医者さんもいます。
ただ、今この問題がですね、内部被ばくの問題を、自分で私的に勉強をしていて、
少しづつですが放射能の事と、今回の子どもたちの身体の変化とを結び付けて考えていこうとするお医者さんが
徐々にですが増えてきています。
Sawada:
そうですか。
それにしても先程ありました心電図の検査もそうですし、血液検査も、そんなに難しくなく、
エコー検査となるとさすがに専門の機器がいるという事になる
それ以外の部分についてはこの心電図もしくは白血球の部分の数値を調べていくということは、
そんなに難しくなく出来る検査項目ではありますよね。
川根:そうですね。
Sawada:
それについて先生としては、福島を中心として、どの範囲ぐらいまでのお子さんを中心に、
いま、是非知っておきたいというような位置づけなんでしょうかね?
川根:
私たちは内部被ばくを考える市民研究会というホームページのほうに、
ヨウ素131によって各都道府県がどれ位汚染されたか?という資料と、
セシウム137によって各都道府県がどれだけ汚染されたか?という資料を載せてあります。
この汚染マップ、下の方のカラーであるものがですね、
独立環境研究所というところが、2011年8月25日に校正したものなんですね。
その、赤、オレンジ、黄色、緑、このあたり、
福島、宮城、茨城、栃木、群馬、埼玉、東京、千葉、神奈川あたり、
ここまで広がっておりますけれども、
あと山形、新潟の一部ですね、
このあたりまでは私は、先ほど言いました
甲状腺のエコー検査、血液検査、心電図の検査はやるべきだと思っています。
Sawada:
そうですか。
そうしますと広範囲には及びますが、比較的簡単な検査で出来るという事で、
是非私たちは、子どもをもつ親としては、
出来ればこういう検査項目を、まずは一回安心のために設けてみるというのは重要なんでしょうね。
川根:
そうですね、で、実は昨年の6月にですね、
原発災害子ども被災者支援法という法律が出来ているんですね。
そ子にはですね「子どもたちの健康診断を行う事」と
「国の責任において行う事」というのが謳ってあるんです。
ただし、この「子ども被災者支援法の対象地域がどこか?」という事が具体的になっていないんですね。
この子ども被災者支援法の、実際に東京・関東の子どもたちは被ばくしている訳ですから、
「その子どもたちの健康診断を行え」という事で、今、お母さん方、お父さん方が中心になってですね、
原子力規制庁、原子力規制委員会、復興庁、環境省、文科省などに交渉を行っています。
Sawada:
そうですか、ですからまさに自分たちで自衛しなければならない部分もありますけれど、
こういった法律を上手く使って、どうにか国のシェアを受けて
全国規模に広がってやっていかなければならない課題なんでしょうね。
川根:そうですね、はい。
Sawada:わかりました。ありがとうございます。
ーーー
内部被ばくを考える市民研究会のサイトより、
川根先生のお話があった地図を一部転載
ヨウ素131のよって各都道府県はどれくらい汚染されたか?



セシウム137によって各都道府県はどれくらい汚染されたか?



県民健康管理調査
新たに2人甲状腺がん7人に疑い「放射能の影響は否定」
福島県立医大鈴木眞一教授2/13
心電図
茨城・小中学生の心臓に異常が認められるケースが急増
診断名(取手市心電図診断結果)

川崎病(既往症、冠動脈瘤含む)とQT延長(疑いも含む)の年度推移

平成20年度はひとりの子どもが川崎病既往症 QT延長症候群の両方を診断。
平成23年度入学前にQT延長症候群だったと診断を受けた子ども2名を含む。
血液検査
好中球減少症
好中球減少症とはどんな病気か
好中球は白血球の構成成分の一種で、
主に細菌や真菌(しんきん)(かび)に対しての感染を防ぐはたらきをしています。
さまざまな原因で好中球が減ることにより、細菌や真菌の繰り返す感染や重症化が起こります。
症状の現れ方
繰り返す発熱、
口内炎や口腔内潰瘍(こうくうないかいよう)、
皮膚感染症などで疑われます。
検査と診断
一般的には末梢血中の好中球数が1500μl未満の状態と定義されますが、
臨床上で易(い)感染性(感染しやすい)を示して問題になるのは、500μl未満の場合です。
ただし周期性好中球減少症が疑われる場合には、
約21日の周期で好中球が減るため、計画的な複数回の末梢血検査が必要です。
また、他の疾患を除外したり好中球系の低形成や成熟障害を確認するために、
骨髄検査も必要になることがあります。
好中球エラスターゼ遺伝子の変異が、先天性好中球減少症では約70%、
周期性好中球減少症ではほとんどの患者さんに認められています。
北核実験 放射性物質放出の場合、きょう西日本へ
(2013年2月13日) 【中日新聞】【朝刊】
拡散予測 正午に中国、関西地方に
文部科学省は12日、
北朝鮮の地下核実験でごく微量の放射性物質が放出されると仮定した場合の拡散予測を発表した。
13日正午に中国、関西地方に到達し、同日午後6時にかけて四国などにも広がるとの予測になっている。

世界版SPEEDIによる拡散予測
文科省によると、日本では北朝鮮による過去2回の核実験に由来する放射性物質は検出されていない。
同省担当者は
「上空を観測する航空自衛隊の飛行経路設定に役立つよう、最小限の放出を仮定した参考情報だ」
としている。
日本原子力研究開発機構が開発中の世界版SPEEDI「緊急時環境線量情報予測システム」で解析。
北朝鮮の実験場付近で12日正午から放射性ヨウ素131が24時間にわたり、
毎時1ベクレル放出されると仮定。風向や風速などの気象データを加味して広がりを計算した。
その結果、13日午前零時までは北朝鮮付近にとどまるが、正午には関西、中国地方の地表面に到達。
午後3時には四国東部や紀伊半島と近くの太平洋に、
午後6時には四国から太平洋上の広範囲に広がるとの計算になった。
13日は西高東低の気圧配置で日本付近に北風が吹き込むためという。
ーーー
このニュースに非常に腹立たしい気持ちになるのは私だけじゃないはず。
へぇ~、文科省はごく微量な放射性物質放出拡散をこんなに簡単に予測できるんだ。
へぇ~、でも自分の国の事は何にも出来ないんだね。
へぇ~、日本から沢山の放射性物質を他国にばら撒きながら、結構偉そうね。
今も出ている福島第一原発の拡散予測を
消費電力の予測みたいに毎日NHKで放送してほしいものです。
北朝鮮の核実験の放射性物質と、
今も毎日福島から持続して出続けている放射性物質と、どっちが微量なのかな(。◔‸◔。)??
(2013年2月13日) 【中日新聞】【朝刊】
拡散予測 正午に中国、関西地方に
文部科学省は12日、
北朝鮮の地下核実験でごく微量の放射性物質が放出されると仮定した場合の拡散予測を発表した。
13日正午に中国、関西地方に到達し、同日午後6時にかけて四国などにも広がるとの予測になっている。

世界版SPEEDIによる拡散予測
文科省によると、日本では北朝鮮による過去2回の核実験に由来する放射性物質は検出されていない。
同省担当者は
「上空を観測する航空自衛隊の飛行経路設定に役立つよう、最小限の放出を仮定した参考情報だ」
としている。
日本原子力研究開発機構が開発中の世界版SPEEDI「緊急時環境線量情報予測システム」で解析。
北朝鮮の実験場付近で12日正午から放射性ヨウ素131が24時間にわたり、
毎時1ベクレル放出されると仮定。風向や風速などの気象データを加味して広がりを計算した。
その結果、13日午前零時までは北朝鮮付近にとどまるが、正午には関西、中国地方の地表面に到達。
午後3時には四国東部や紀伊半島と近くの太平洋に、
午後6時には四国から太平洋上の広範囲に広がるとの計算になった。
13日は西高東低の気圧配置で日本付近に北風が吹き込むためという。
ーーー
このニュースに非常に腹立たしい気持ちになるのは私だけじゃないはず。
へぇ~、文科省はごく微量な放射性物質放出拡散をこんなに簡単に予測できるんだ。
へぇ~、でも自分の国の事は何にも出来ないんだね。
へぇ~、日本から沢山の放射性物質を他国にばら撒きながら、結構偉そうね。
今も出ている福島第一原発の拡散予測を
消費電力の予測みたいに毎日NHKで放送してほしいものです。
北朝鮮の核実験の放射性物質と、
今も毎日福島から持続して出続けている放射性物質と、どっちが微量なのかな(。◔‸◔。)??
すでに3人の子どもが甲状腺がんになってしまったのに、
そして、今現在で「あと7人もがんの疑いがある」というのに、
鈴木眞一という人は「事故が原因かどうかは分からない」というのではなく、
「もともとあった甲状腺がんが発見された」と、
まだ、原発事故による放射能の影響を否定されています。
新たに2人から甲状腺がん=福島
時事ドットコム 2013/02/13-13:44
東京電力福島第1原発事故を受け、福島県が当時18歳以下の子供を対象に実施している甲状腺検査で、
新たに2人から甲状腺がんが見つかったことが13日、県民健康管理調査の検討委員会で明らかになった。
2011年度の甲状腺検査で見つかった。
11年度の検査では、これまでに1人から甲状腺がんが見つかっている。
県立医大は、原発事故の影響の可能性は低いとしている。
福島、新たに2人が甲状腺がん 放射線による影響否定
47News 2013/02/13 13:45

福島県の県民健康管理調査の検討委員会で報告する福島県立医大の鈴木真一教授=13日午前、福島市
東京電力福島第1原発事故による放射線の影響を調べている福島県の県民健康管理調査の検討委員会が
13日、福島市内で開かれ、18歳以下(震災当時)の2人が新たに甲状腺がんと確定したと報告された。
昨年9月に判明の1人と合わせ、3人となった。
福島県立医大の鈴木真一教授は
「甲状腺がんは最短で4~5年で発見というのがチェルノブイリの知見。
今の調査はもともとあった甲状腺がんを把握している」と述べ、
福島第1原発事故による放射線の影響を否定。
一方で「断定はできない。これからきっちり検討していく」とした。
鈴木教授によると、3人とも手術を受け、経過は良好という。
【共同通信】
福島県甲状腺検査 3人が甲状腺がん、7人に疑い
FNN 02/13 13:19 福島テレビ
福島第1原発事故を受けて、福島県が進める甲状腺の検査で、
3人が甲状腺がんと診断され、また7人に疑いがあると報告された。
福島市では、医師などが出席して、原発事故の健康への影響について検討する会議が開かれている。

この会議で、福島県内の3人の子どもが、甲状腺がんと診断され、7人が、その疑いが強いと報告された。
福島県は、18歳以下の子どもを対象に、甲状腺の検査を進めている。
13日の会議でも、3人の甲状腺がんについて、
原発事故の影響とは考えにくく、もともとあった、がんを発見したという見解が示された。

新たに2人が甲状腺がん 福島の18歳以下、計3人 放射線による影響否定
産経ニュース 2013.2.13 12:50
<一部抜粋>
報告によると、2011年度に1次検査を約3万8000人を対象に実施。
うち186人が、2次検査が必要と判定された。
2次検査で細胞検査が必要とした76人のうち、10人にがんの疑いがあるとされ、
このうち3人が甲状腺がんと判明した。
ーーー
「鈴木教授によると、3人とも手術を受け、経過は良好という」ことで、
如何にも甲状腺がんは「手術すれば大丈夫な病気」のような印象を与えられていますが、
甲状腺を摘出してしまうという事は、この先一生ホルモン剤を飲み続けなければ生きていけないという事です。
スイス発信・・低線量被ばくを考える「被爆からの発病と遺伝子変異」
<一部抜粋>
ヴァルター :
そもそも子どもの甲状腺がんは普通は存在しないものだ。
以前ウクライナでは住民5000万人に対し3人の甲状腺がん患者がいただけだ。
それがチェルノブイリ以降、2000~4000人の子どもがこのがんにかかった。
しかし、早期に発見し、甲状腺を摘出すれば大丈夫だ。
また、たとえ甲状腺が摘出されても、その後ずっとホルモン剤を飲み続ければ、
それで元気に大人になり普通に一生を送れる。
<甲状腺がん>チェルノブイリ小児病棟「5年目の報告」その2(動画&内容書き出し)
<一部抜粋>
ミンスク第一病院 ビクトル・レベコ部長:
私たちは、放射能が人間に与える影響というものは、
事故後10年から15年経って出てくるものだと思っていました。
しかし、実際には1988年から89年にかけて、子どもたちの甲状腺がんが急激に増えてきました。
事故から2~3年しか経っていないのですから、私たちの考えは間違っていたのです。
過去にこうした経験がないのですから仕方がないといえばそうなのですが、
医師として不注意でした。
どう対応したらいいかが分からなかったことが悔やまれてなりません。
甲状腺を摘出するとホルモンの分泌が無くなってしまいます。
この少女はこれから一生ホルモン剤を飲み続けなければなりません。
「小児甲状腺がん事故無関係」危うい即断 チェルノブイリ翌年から増加
医師の菅谷松本市長が警鐘9/27東京新聞
またひとり「甲状腺検査の1次検査で、がんの疑い」
2012/11/17
判定されたのは16~18歳(同)の女性で、細胞や血液を詳しく調べる2次検査中。
「日本の子どもはチェルノブイリとは違ってヨウドが過剰だから大丈夫!」
県民健康管理調査『甲状腺検査』説明会 11/10鈴木眞一氏質疑応答(内容書き出し)
「”市をあげての人体実験”南相馬・甲状腺がんは”38人中一人”・”命より便益”文科省の資料」
めぐちゃん10/17新橋駅前(スピーチ書き出し・参考)
<一部抜粋>
事故から1年7ヶ月経って36万人のうち何人検査が終わったと思いますか?
一次検査が終わったのが8万人です。
8万人のうち二次検査にどういう子どもたちが進んだか?
425人は二次検査を受けます。
二次検査を受けたのは何人か?60人です、今のところ。
そして二次検査の結果が判明したのは何人か?38人です。
ですから425人というのは、
しこりまたはのう胞の一定以上の大きさがある、そういう母集団ですけれども、
そのうち二次検査を受けて結果が判明したのが38人。
つまり、38人中1人に甲状腺がんが見つかったという事なんです。
だから対象の単純計算で言えば、
425人の二次検査が終われば、その中に10人以上の甲状腺がんが見つかるかもしれない。
ーーー
疑いがある人を含めればすでに10人
今回は、1次検査を約3万8000人を対象に実施。
うち186人が、2次検査が必要と判定された。
2次検査で細胞検査が必要とした76人のうち、10人にがんの疑いがあるとされ
このうち3人が甲状腺がんと判明
社団法人 日本臨床検査約協会 JACRI
Q3. 放射線被曝と甲状腺がんの関係は?より
●チェルノブイリ原発事故と小児の甲状腺がん
1986年4月26日のチェルノブイリ原発事故後はチェルノブイリ地方で小児、
特に女児に多くの甲状腺がんが見られたことが報告されています。
一般に小児の甲状腺がんの発生は100万人当たり1~3人といわれていますが、
原発事故の2~3年後から急な増加が見られます。
一般 100万人→1~3人
今回 3万8000人→10人に疑い・3人が甲状腺がん
ーーー
<甲状腺がん>
「今回の調査結果で過去に書かれた論文・発表が、かなり覆される可能性がありますが…?」
山下俊一氏質疑応答2/13(文字起こし)
<甲状腺がんの頻度>「超音波検診」と「潜在癌」
鈴木眞一氏質疑応答2/13(文字起こし)
この日の質疑応答の全て↓
第10回「県民健康管理調査」検討委員会2013.2.13 <質疑応答文字起こし・ほとんど全部>
ーー
<甲状腺がん>
原発の事故の話しが無ければ、「原因不明の多発」です
3/6津田敏秀教授OurPlanetTV (文字起こし)
津田:
他の問題は全部そうやっているのに、
この問題だけは一生懸命「因果関係は無い」とか言い張ったり、
因果関係が無い理由を探して、
何もしない理由を探しているかのように私からは見えるんですよね。
これが多くない、多発でないという事になったら、
いろんなものの因果関係が消えちゃうわけですね。
放射能とか原発の事故の話しが無ければ、「原因不明の多発」ですよね。
それこそ「拡大調査」という話になるんですよね。
白石:もし事故前からだったとしたら、事故前の何の原因だったのか?・・・っていう、
津田:
そうですね、それは調べないといけなくなりますね。
公衆衛生学的な重要な問題になりますね。
重大な問題。
そして、今現在で「あと7人もがんの疑いがある」というのに、
鈴木眞一という人は「事故が原因かどうかは分からない」というのではなく、
「もともとあった甲状腺がんが発見された」と、
まだ、原発事故による放射能の影響を否定されています。
新たに2人から甲状腺がん=福島
時事ドットコム 2013/02/13-13:44
東京電力福島第1原発事故を受け、福島県が当時18歳以下の子供を対象に実施している甲状腺検査で、
新たに2人から甲状腺がんが見つかったことが13日、県民健康管理調査の検討委員会で明らかになった。
2011年度の甲状腺検査で見つかった。
11年度の検査では、これまでに1人から甲状腺がんが見つかっている。
県立医大は、原発事故の影響の可能性は低いとしている。
福島、新たに2人が甲状腺がん 放射線による影響否定
47News 2013/02/13 13:45

福島県の県民健康管理調査の検討委員会で報告する福島県立医大の鈴木真一教授=13日午前、福島市
東京電力福島第1原発事故による放射線の影響を調べている福島県の県民健康管理調査の検討委員会が
13日、福島市内で開かれ、18歳以下(震災当時)の2人が新たに甲状腺がんと確定したと報告された。
昨年9月に判明の1人と合わせ、3人となった。
福島県立医大の鈴木真一教授は
「甲状腺がんは最短で4~5年で発見というのがチェルノブイリの知見。
今の調査はもともとあった甲状腺がんを把握している」と述べ、
福島第1原発事故による放射線の影響を否定。
一方で「断定はできない。これからきっちり検討していく」とした。
鈴木教授によると、3人とも手術を受け、経過は良好という。
【共同通信】
福島県甲状腺検査 3人が甲状腺がん、7人に疑い
FNN 02/13 13:19 福島テレビ
福島第1原発事故を受けて、福島県が進める甲状腺の検査で、
3人が甲状腺がんと診断され、また7人に疑いがあると報告された。
福島市では、医師などが出席して、原発事故の健康への影響について検討する会議が開かれている。

この会議で、福島県内の3人の子どもが、甲状腺がんと診断され、7人が、その疑いが強いと報告された。
福島県は、18歳以下の子どもを対象に、甲状腺の検査を進めている。
13日の会議でも、3人の甲状腺がんについて、
原発事故の影響とは考えにくく、もともとあった、がんを発見したという見解が示された。


新たに2人が甲状腺がん 福島の18歳以下、計3人 放射線による影響否定
産経ニュース 2013.2.13 12:50
<一部抜粋>
報告によると、2011年度に1次検査を約3万8000人を対象に実施。
うち186人が、2次検査が必要と判定された。
2次検査で細胞検査が必要とした76人のうち、10人にがんの疑いがあるとされ、
このうち3人が甲状腺がんと判明した。
ーーー
「鈴木教授によると、3人とも手術を受け、経過は良好という」ことで、
如何にも甲状腺がんは「手術すれば大丈夫な病気」のような印象を与えられていますが、
甲状腺を摘出してしまうという事は、この先一生ホルモン剤を飲み続けなければ生きていけないという事です。
スイス発信・・低線量被ばくを考える「被爆からの発病と遺伝子変異」
<一部抜粋>
ヴァルター :
そもそも子どもの甲状腺がんは普通は存在しないものだ。
以前ウクライナでは住民5000万人に対し3人の甲状腺がん患者がいただけだ。
それがチェルノブイリ以降、2000~4000人の子どもがこのがんにかかった。
しかし、早期に発見し、甲状腺を摘出すれば大丈夫だ。
また、たとえ甲状腺が摘出されても、その後ずっとホルモン剤を飲み続ければ、
それで元気に大人になり普通に一生を送れる。
<甲状腺がん>チェルノブイリ小児病棟「5年目の報告」その2(動画&内容書き出し)
<一部抜粋>
ミンスク第一病院 ビクトル・レベコ部長:
私たちは、放射能が人間に与える影響というものは、
事故後10年から15年経って出てくるものだと思っていました。
しかし、実際には1988年から89年にかけて、子どもたちの甲状腺がんが急激に増えてきました。
事故から2~3年しか経っていないのですから、私たちの考えは間違っていたのです。
過去にこうした経験がないのですから仕方がないといえばそうなのですが、
医師として不注意でした。
どう対応したらいいかが分からなかったことが悔やまれてなりません。
甲状腺を摘出するとホルモンの分泌が無くなってしまいます。
この少女はこれから一生ホルモン剤を飲み続けなければなりません。
「小児甲状腺がん事故無関係」危うい即断 チェルノブイリ翌年から増加
医師の菅谷松本市長が警鐘9/27東京新聞
またひとり「甲状腺検査の1次検査で、がんの疑い」
2012/11/17
判定されたのは16~18歳(同)の女性で、細胞や血液を詳しく調べる2次検査中。
「日本の子どもはチェルノブイリとは違ってヨウドが過剰だから大丈夫!」
県民健康管理調査『甲状腺検査』説明会 11/10鈴木眞一氏質疑応答(内容書き出し)
「”市をあげての人体実験”南相馬・甲状腺がんは”38人中一人”・”命より便益”文科省の資料」
めぐちゃん10/17新橋駅前(スピーチ書き出し・参考)
<一部抜粋>
事故から1年7ヶ月経って36万人のうち何人検査が終わったと思いますか?
一次検査が終わったのが8万人です。
8万人のうち二次検査にどういう子どもたちが進んだか?
425人は二次検査を受けます。
二次検査を受けたのは何人か?60人です、今のところ。
そして二次検査の結果が判明したのは何人か?38人です。
ですから425人というのは、
しこりまたはのう胞の一定以上の大きさがある、そういう母集団ですけれども、
そのうち二次検査を受けて結果が判明したのが38人。
つまり、38人中1人に甲状腺がんが見つかったという事なんです。
だから対象の単純計算で言えば、
425人の二次検査が終われば、その中に10人以上の甲状腺がんが見つかるかもしれない。
ーーー
疑いがある人を含めればすでに10人
今回は、1次検査を約3万8000人を対象に実施。
うち186人が、2次検査が必要と判定された。
2次検査で細胞検査が必要とした76人のうち、10人にがんの疑いがあるとされ
このうち3人が甲状腺がんと判明
社団法人 日本臨床検査約協会 JACRI
Q3. 放射線被曝と甲状腺がんの関係は?より
●チェルノブイリ原発事故と小児の甲状腺がん
1986年4月26日のチェルノブイリ原発事故後はチェルノブイリ地方で小児、
特に女児に多くの甲状腺がんが見られたことが報告されています。
一般に小児の甲状腺がんの発生は100万人当たり1~3人といわれていますが、
原発事故の2~3年後から急な増加が見られます。
一般 100万人→1~3人
今回 3万8000人→10人に疑い・3人が甲状腺がん
ーーー
<甲状腺がん>
「今回の調査結果で過去に書かれた論文・発表が、かなり覆される可能性がありますが…?」
山下俊一氏質疑応答2/13(文字起こし)
<甲状腺がんの頻度>「超音波検診」と「潜在癌」
鈴木眞一氏質疑応答2/13(文字起こし)
この日の質疑応答の全て↓
第10回「県民健康管理調査」検討委員会2013.2.13 <質疑応答文字起こし・ほとんど全部>
ーー
<甲状腺がん>
原発の事故の話しが無ければ、「原因不明の多発」です
3/6津田敏秀教授OurPlanetTV (文字起こし)
津田:
他の問題は全部そうやっているのに、
この問題だけは一生懸命「因果関係は無い」とか言い張ったり、
因果関係が無い理由を探して、
何もしない理由を探しているかのように私からは見えるんですよね。
これが多くない、多発でないという事になったら、
いろんなものの因果関係が消えちゃうわけですね。
放射能とか原発の事故の話しが無ければ、「原因不明の多発」ですよね。
それこそ「拡大調査」という話になるんですよね。
白石:もし事故前からだったとしたら、事故前の何の原因だったのか?・・・っていう、
津田:
そうですね、それは調べないといけなくなりますね。
公衆衛生学的な重要な問題になりますね。
重大な問題。
原子力規制委員会が安全基準の骨子案についてのパブリックコメントを募集しています。
何をどう書けばいいのか?まるでわからなかったけれど、
モーニングバードのそもそも総研で問題点を指摘して放送してくださいました。
とても助かります。
内容を書き出しました。
(パブリックコメントの提出方法は最後に書いてあります)
そもそも新安全基準で原発は本当に安全になるの?
そもそも新安全基準で原発は本当に安全になるの? 投稿者 tvpickup
2013年2月7日放送 モーニングバード そもそも総研
玉川:
まさに冷静な議論がですね、必要なこのテーマなんですけれども、
何故今回この話をするか?というとですね、
この7月から新しい安全基準というのが出来るんですが、
先週の木曜日にですね、規制委員会の有識者会議があって、
この安全基準の骨子案というものが明らかになったんですね。
で、これはこれからですね、意見募集。
パブリックコメントなんかを求められます。
もう今日から求められるという事なんですけれども、
当然、逆に言えばですね、今だったら、7月じゃなくて今だったら
「この辺なおした方がいいよ」とか
「もっとこういったところはやった方がいいよ」と言えるるタイミングなんですね。
なので今回検証してみましょうというふうなところです。
で、私も「骨子案」を読みました。
読んだ中で、ちょっと私としても疑問に思ったところがあって、
今ある原子炉自体については、あまり具体的にここをこうしたほうがいいとかの記述がないんですね。
世界最高レベル 原発の新たな安全基準とは

じゃあ、どういうふうな骨子案なのか?っていう事なんですけれども、
今回ですね、いろんなものが新しく付け加えられる事になりそうです。
というのは、たとえばですね、
今まで電力、外部電力が経たれたという事が大きな福島の事故の原因になったわけですけれども、
これをたとえば「1系統だけじゃなくて2系統にしましょう」だとか、
それから前から言われていますね、「免震重要棟というようなものをちゃんと作りましょう」
それからどうしても圧力が高まって、中のものを逃がさなくちゃいけなくなった時には、
「ちゃんとフィルターを付けて放射能を外に出ないようにしましょう」とかですね、
さらに今回特徴的なのは、「テロも想定しましょう」と。
9・11がありました。航空機テロ。

ああいうふうな事が仮にあったとして、原子炉建屋に飛行機がぶつかったとしても、
外からでもコントロールできるような新しい建物。
これは、第二制御室みたいな言われ方をしていますけれども、
これは「飛行機がぶつかっても大丈夫ぐらいなものをつくりましょう」というふうな話なんですが、
ま、なんとなくですね、周りを色々しましょうというふうな感じのニュアンスが強くて、
じゃあ、「ここに(原子炉)飛行機がぶつかったらどうなるの?」
というふうな話しに関してはあんまりないんですね。
というふうなことで、私が読んでいても、なんか、ちょ、ちょっとこれで本当に大丈夫なのかな?
まぁ、骨子だからまだまだなのかな?と思ってるんですが、
一応、専門家に今の段階で聞いてみましょうと、問題はありませんか?というふうなことで、
まず、東大名誉教授の井野先生にお話を伺いました。
原子炉の専門家です。
VTR
安全基準案から抜けている 古い原発の危険
玉川:
今回、原子力規制委員会の新しい安全基準の骨子というのが出てきたんですが、
まず、これをご覧になってですね、率直にどのようにお感じになりますか?

井野博満氏 東京大学名誉教授:
そうですね、それなりに今までよりは安全を高めるという効果はあると思うんですが、
抜けているものがいくつかありますね。
玉川:それは何が抜けていると
井野:そもそも、設計自体を問うという事をしていないんです。
玉川:今すでにある既存の原子炉のという事ですか?
井野:
ええ、設計がまずかったんじゃないかという事は問わないという問題があります。
それからもうひとつは、
非常に古い原発は設計もまずいし、製造も未熟だし、材料も悪いと、そういうことがあります。
玉川:それは具体的には何を指しているんですか?
井野:
例えばですね、材料が悪いというのは70年代に作られた原発、
玄海1号機とか美浜1号機とかですね。
そういうものは圧力容器の照射脆化がとても進んでいるんですね、そういう問題。
玉川:それは脆性破壊?
井野:脆性破壊ですね、そういう問題があります。
ーー
玉川:
これは脆性破壊という、ちょっと難しい問題。
これは去年もやっているんですけれども、ちょっと説明します。
その脆性破壊の前に、

例えば配管がもう古くなっているので、
中が流れによって削られている、薄くなっているようなところがあるんだけど、
そういうふなところが具体的に今回まだ入っていない。

で、脆性破壊です。
脆性破壊っていうのは何か?
「脆性」っていうのはね、脆くなります。
この一番内側に圧力容器という容器があるんですけれど、これが鋼鉄で出来ているんですね。
ところが、長いあいだこれを使っていると、原子炉から出る中性子でだんだん脆くなっていくんです。
粘りがなくなってくる。
そうすると、原子炉というのは高温ですよね。
それを止めなきゃいけない。
たとえば、地震があったりして止めなきゃいけないっていう場合には、
水をかけたりして急に冷やすんですよ。
で、その時に脆くなっていると、割れたりする。
例えばガラスのコップに急にお湯を入れたら割れたりしますよね。
あれと逆のことが起こりやすくなる。で、そういうふうなことがあって、
この脆性破壊温度というのが目安としてあるんですが、
この温度、これは高いほど壊れやすいということです。
で、98度まで一気に下げると壊れる可能性があります。
本当はだから、20度ぐらいまで冷やしても壊れないという高さで、最初は始まっていても、
98度まで、壊れやすい温度が上がっちゃったっていうことは、
その分危ないということになるんですが、
例えば限界1号、高浜1号などは90度を超えていて、
80度を超えていたらこれはやっぱり良くないんじゃないかということを
井野先生は前から指摘されているんですね。

で、40年運転制限制というのをしっかりと盛り込まなければいけないんだけれども、
今回はそれがまだ骨子には入っていないんですよ。
だから、古い原発。
それからもうひとつ言えば古い型のね、マークⅠなんかの話を聞いたことがあると思うんですが、
福島第一原発もそうなんですけれど、
この圧力容器とか格納容器自体が小さいということが問題じゃないかというふうなことも、
まだ今のところ触れられていないというところがあって、
「これでいいんですか?」というふうな事なんですね。
もうひとつ、
「もう一つ問題があります」ということで、井野先生がおっしゃっています。
VTR
原発の安全基準案 猶予期間で骨抜きに?

井野:
出てきたこの骨子を、事業者がですね、値切ろうとしているということですね。
「値切る」という意味は、もう少し安全基準を緩めるという意味と、
安全基準を満たすのは、時期的に先でもいいだろうと、
その両面から値切ろうとしている。
これが一番問題だと思います。
玉川:規制を作っても当面計画さえあればいいみたいな。
井野:
大飯原発再稼働の時もそうだったわけですけれども、
将来(安全対策を)やるということで、一応大飯を動かしましたよね。
今度もですね、特定安全施設(第二制御施設など)をつくることになっているんですが、
そういうものはですね、「さらなる信頼性を高める施設」という位置づけになっているわけです。
その「さらなる信頼性」とはどういうことか?と、
「当面はなしでも動かす」と、そういうことに取れるわけですね。
そのうちやればいいという。
だけれどもですね、
規制委員会の姿勢はですね、やはりそうではいけないんじゃないかと
安全対策をできるものは全てやるということがですね、姿勢であるべきで、
それでなければですね、とても国民の理解は得られないと思います。
それは昨日の(1月31日)検討チームの時にも
委員の勝田さんからですね、そのへんの質問がありました。

勝田忠広氏 新安全基準に関する検討チーム 外部専門家:
やっぱりこの議論を始めたきっかけとしては、
少なくとも現時点でできることは全てやろうという意思があったと思うんですね。
そこで、ま、今日の話でも、恒設の電源の話がちょっと出てきたんですが、
やはり「あとでもいい」というところが入ってきた議論が出てきて、
そこらへんがちょっと、うまく、どう定義付けていくのか、
そこがちょっとわからなくてですね、そこをちょっと、ぜひ教えてください。
更田豊志委員 原子力規制委員会:
じゃあ最初からそれ(安全設備)を全部そろえればいいじゃないかと、いう議論は当然あると思います。
全部が、すべてがそろうように基準を作りましょうと。
で、これから先は非常に現実的な判断になるけれども、
要求するものをすべてがそろうようにってやると、えーどの位なんだろう?
ちょっと私はわからないけれども、3年とか4年とかっていう時間がかかるんだと思っています。

米国でも事例がありますけれども、長期停止した炉を再起動するというのは、
新設炉を立ち上げる時よりも、むしろ大きな懸念があると。
ですから、原子炉を全く利用しないという判断に立つんだったら
それはまた別な話ではあるんだけれども、
利用する限りにおいて、最も小さな可能な限り「リスクを小さく」と考えてやった時に、
「どういう戦略がいいか」という話に、もうなってしまいます。
ですから(安全設備)すべてを揃えてスタートというよりは、
えー…可搬で要求できるもので、あるレベルを達成しておいて、
さらに、次のレベルのことも基準に盛り込んでおきたい。
ーー
玉川:
これあの、更田さんって5人の規制委員のうちの一人なんですよ。
その人がおっしゃっているのを簡単に言うとですね、
例えばテロとかね、そういうふうなものを想定してつくる、
こういう第二制御室みたいなものは、「万万が一」だと。
こういうのもやっぱり必要かもしれないけれども、
とりあえず動かす分には、
「計画さえあればいいんじゃないか」っていうニュアンスに、ひとつはなっているんですよね。
もう一つは、原子炉を再起動するときに、
長く止まっていると、長く止まっていて動かすということも問題があるかもしれないから、
じゃ、早く、
「長く止めないで動かしたほうがいい」のかっていうニュアンスにも取れることをおっしゃっていて、
でもね、「万万が一」を考えていたんだけれども、
「万万が一だから対応しない」といっていて起きたのが福島の事故なわけですよね、津波に関しても。
だから、こういうふうな話がもうちょっと出てきているというふうなこと自体にですね、
井野先生は不安を覚えているということなんですが
ここがですね。
ここまでは具体的な話なんですが、次にですね、
後藤政志さん。
原子炉の設計とかに関わっていたかたなんですが、
「いやいや、もっと“そもそも”な話がありますよ」というふうな話なんです。
なんなんだ?
原子炉変えず 付け足し対策で安全確保は無理
玉川:
原子力規制委員会が安全基準の骨子案というのを出したんですけども、
これが実現されれば、もう私たちは安心していいんですか?

後藤政志氏 元原子力プラント設計技術者:
実際の福島の事故がね、
どうなっていたのか?ということが未だにわからない状態ですよね。
玉川:開けられないですからね。
後藤:
しかもその原因たるものがいろんな組み合わせがある。
そうすると「そもそも原発がどういうふうな特性を持ってどうか」という基本的な問題。
「どこに欠陥があって何か」ということがちゃんとクリアになっていない。
そのままね、「あれを付け足せばいい」「これを付け足せばいい」なんてことは
それで安全なんて確保できるはずはありません。
本来技術屋と、私の技術屋としての立場として考えればね、
「安全だ」という意味は「絶対安全」というのは無理だとしてもね、
相対的に安全にするとしても、プラント自身の特性がまずいとした時に、
外からそれを付加するような形でものを考えるのは間違っていると思います。
それでは無理ですよ。
そもそも元の、基本的にその特性がまずかったら、
一から考え直してつくり直すべきでしょ。
だから、プラントそのものはいじらないでね、
「今のまま維持してやろう」という発想が間違っています。
そんなことでは安全確保はできない。

という話で、実はですね、今日の朝日新聞の朝刊なんですけれども、
「東京電力、国会事故調に虚偽」というふうなことで、
これは何か?というとですね、
この復水器というのがあるんですけれども、
ここを寝、国会事故調が調査している時に「見たい」と言ったんですよ。
そしたら「ここはもう暗くて見れません」ということで断念をしたということなんですが、
「実はちゃんと明るくて見れる状態だった」ということなんですね。
これは何に関わるか?というと、
今は「津波で壊れたんだ」というふうなことになっていますよね。
「でも地震で壊れたのかもしれない」という話は常にあるんですよ。
国会事故調は「地震で壊れたかもしれない」と言っているんですが、
それを「これ(1号機調査)を見ればわかるんじゃないか」ということだったんですけれども、
これが出来ていない。
「これからでもいいから見せてくれ」と。
これは何に関わるか?というと、
もしも地震で壊れていたりしたら、例えば震度5とか、5強とかね、
「そういう地震で壊れた」ということになるわけですよね、大事な所が。
そうすると、これは再稼働の問題にも関わってくるわけです。
もちろん安全基準の部分にも関わってくるというふうなことなんですね。

で、テレビ朝日の原発担当の松井さんの話なんですが、
一応原発の中身、そういうことについてこれから話し合われるという
一応あり得るんだけど、
骨子に具体的なことが入っていないということは、優先度が低いとみられているかもしれないな。
というふうな話なんですけれども、
羽鳥:低いんですか?
玉川:低いと思われてもしょうがない。というふうに原発担当は言ってっていますね。
羽鳥:単純に「なんで優先度が低いんだろう?」って思いますけどね。
松尾:動かすということが前提だから、そういうふうに恣意的にやっているとしか思えないんですよね。
玉川:
あの、動かすのが前提なんです。まさに。
規制委員会というのは「動かすとしたらどうやって安全を担保するか?」
というふうなことを考えるっていうんでね。

松尾:
こうやって虚偽の報告までしてね、
で、中に入って調べさせるようなことを抵抗されるのが今わかったということで、
尚更その、津波ではなく地震が原因と思わせる状況証拠の一つになりましたよね。
玉川;
ま、東京電力は意図的にやったわけではないと主張しているんですけれども、
地震で壊れた可能性もあるかもしれないということなんですが、
むしろですね、もっとそもそもの話。
これ、国会事故調の野村元委員ですけれども、
今回はですね、この規制委員会は政府事故調、それから国会事故調に、
「こんな骨子にしましたけれどいかがですか?」という意見を明日聞くというふうなことになっているので、
それだったら国会事故調の野村さんにも聞きましょうというふうなことで、お話を伺っているんですが、
「さらにそもそも」というのはいったいどういうことか?
原発の新安全基準 そもそもな問題とは
原発を続ける前提の安全基準でいいの?
玉川:率直にですね、その新しい安全基準の骨子についてどう思われますか?

野村修也元委員 国会事故調:
例えば、今までやっているものはみんな、こう、あの、ツギハギだらけですね。
新しいものを付け加えて、ま、丈夫にしたりだとか、対策を講じても
それはもともとのものが不十分なものですから、完全なものにはならないわけですね。
だとすれば、それらは全部廃炉にしてですね、最も安全な場所に、
地震も津波も調査をした上でですね、
最も安全な場所にその日本のエネルギーの一環としてですね、原子力発電所をつくるという、
こういう選択肢も、ま、あるわけなんですね。
私個人の考えとしてはですね、
民間事業者が原子力を動かしていること自体に実は大きな問題があるというふうに思うんですね。
むしろですね、国がですね、この電力エネルギーの全体の政策の中で
もし原子力発電所を利用するというのであれば、
「国自身がですね、原子力については責任を持つ」という体制を整えたほうがいいだろうと思うんです。
そうしますとですね、
国が、原子力発電所を改めてですね、まぁ、1つなのか2つなのかわかりませんが、
最も安全なものを、ま、つくり直してですね、
玉川:安全である場所に
野村:
そうです。
安全な場所に。
しかも、世界の基準の中でも本当の意味で最高峰のものですね。
このことを議論せずにですね、
「民間事業者が依然として原子力をやる」ということを前提としながら今の基準づくりが行われているので、
やはりどこかでですね、「経営に対する影響」とかそういうものが入り込んでしまうわけですね。
そうすると、「これを要求すると、どこも動かせなくなるんじゃないか」と思うような基準は
ま、諸外国にあってもですね、
「それは取り入れられないだろう」という議論にどうしてもなってしまうだろうというふうに思うんです。
羽鳥:そうですね、民間企業だとそうなりますよね、
赤江:経営をね、考えざるを得ないですよね。
玉川:そうなんですよ。
だから、そういうふうなところまで国民的な議論がきっちりと出来ていないんじゃないかと。
どうしても国が「原子力政策をやるんだ」というふうなことであれば、
今の既にある「炉」っていうものは、完璧にはできないわけですよね。
立地に関していっても、今までの原子炉の中に関しても。
だったら、もう新しい場所に新しくつくるんだと、
それも国営なら国営でやるんだというふうな形が議論されてもいいかもしれないけど、
「そこをすっとばして」というふうなところでの「そもそも論」ですね。
で、私今回ですね、こういうのも聞きました。
現段階での原発への安全対策費用っていうのが、
「どれくらいかかるんですか?」っていうのを電力会社に聞いて全部足しました。

そしたら、少なくとも9000億円+αです。
で、1兆円は超えてくるだろうというのは確実です。
この中にですね、さっき言った、
例えば第二制御室だとか、複数の外部電源だとか、
そういうのが入らないでこう(9000億円+α)なんです。
だからこれをもっと超えてくるだろうと。
で、ちなみにですね、100万キロワット級(原発1基分)の、
火力発電所を新しくつくるといくらかかるんですか?っていったら、
1000億円ぐらいでできるそうです。
これは東京都がメーカーに聞き取りをしたということなんですけど、
そうするとですね、例えば1兆円かかったら、原発10基分ぐらいの火力発電所がつくれる訳ですよね。
こういうふうなことも含めて、電力の問題を原発でやるのかそうじゃないのか?っていうことも、
お金の問題から考えてももう一回考えるべき時かなというふうに思います。

今日の結びですけど、
原発を続けるか続けないかで、安全基準も変わってきちゃうんじゃないですか。と、
この根本の問題、はい。
before策、before策で今までやってきた結果としての事故だとすれば、
もう一回根本から考え直さないとダメなんじゃないかなというふうに私は思うんですが。

羽鳥:高木さんどうですか?本当にそもそもですけど。
高木美保:
私も本当にそもそも。
とにかく、地震で壊れているのかなかったのかの部分がわかっていない段階で、
外側だけ付けて予算考えて、それが何年もかかって無理だろうというふうに言ってしまう、
原子力規制委員会の側のその、貧弱さっていうんですか、弱さっていうのが、
すごい、なんか、なんともいかんともしがたい感情をここに持ってしまうし、
本当に安全運転を考えるなら、そもそも外付けだけではダメだろう。
根本的に建っている土地から考えなければいけないだろう、っていう意見は最もだと思います。
羽鳥:松尾さんどう?
松尾貴史:
ま、事故が起きた直後は、割とみんな原発に対して厳しい目を向けていたし、
それに対してのことも真剣に情報も収集しようとしていたと思うんですけど、
やっぱり最近少し、その、喉元すぎればじゃないですけど、関心がちょっと薄くなって、
で、またこういう公的なところのチャックする側の人たちも、
何かこう、感覚的に言いますと反応が下がってきているような印象を受けるんですよね。
だからそのあたりの、何と言うんでしょうかチェックというか
バランスみたいなものをしっかりとっていただきたいなとですね。
玉川:
まぁ、まだですね、骨子ですから。
ここからパブリックコメントも始まりますんでね、
もう是非ですね、「絶対に二度と原子力発電所の事故は起こさないんだ」
それは国民全員の願いですから、「それは起こさないようにしていただきたい」という、そもそも総研でした。
<地震で壊れた?>
「真っ暗です」「恐ろしい高線量区域に出くわし迷って帰れなくなる」「ガイドは致しません」
東京電力玉井俊光元企画部部長の虚偽説明で国会事故調調査断念2/7・8報道ステーション
<規制庁名雪審議官&日本原電>
古舘「古巣の文部科学省に戻ったという事で何が更迭なのか?さっぱり分からないですね」
“資料流出”規制庁の体制2/6報道ステ(内容書き出し)
ーーーー
これは大変だけど、黙っていてはもっと大変になってしまいます。
パブリックコメントを頑張って書きましょうლ (。◕ˇε ˇ◕。ლ)
「発電用軽水型原子炉施設に係る新安全基準骨子案」
に対するご意見募集について
続きを読むに
上記原子力規制委員会のホームページより一部転載続きを読む
何をどう書けばいいのか?まるでわからなかったけれど、
モーニングバードのそもそも総研で問題点を指摘して放送してくださいました。
とても助かります。
内容を書き出しました。
(パブリックコメントの提出方法は最後に書いてあります)
そもそも新安全基準で原発は本当に安全になるの?
そもそも新安全基準で原発は本当に安全になるの? 投稿者 tvpickup
2013年2月7日放送 モーニングバード そもそも総研
玉川:
まさに冷静な議論がですね、必要なこのテーマなんですけれども、
何故今回この話をするか?というとですね、
この7月から新しい安全基準というのが出来るんですが、
先週の木曜日にですね、規制委員会の有識者会議があって、
この安全基準の骨子案というものが明らかになったんですね。
で、これはこれからですね、意見募集。
パブリックコメントなんかを求められます。
もう今日から求められるという事なんですけれども、
当然、逆に言えばですね、今だったら、7月じゃなくて今だったら
「この辺なおした方がいいよ」とか
「もっとこういったところはやった方がいいよ」と言えるるタイミングなんですね。
なので今回検証してみましょうというふうなところです。
で、私も「骨子案」を読みました。
読んだ中で、ちょっと私としても疑問に思ったところがあって、
今ある原子炉自体については、あまり具体的にここをこうしたほうがいいとかの記述がないんですね。
世界最高レベル 原発の新たな安全基準とは

じゃあ、どういうふうな骨子案なのか?っていう事なんですけれども、
今回ですね、いろんなものが新しく付け加えられる事になりそうです。
というのは、たとえばですね、
今まで電力、外部電力が経たれたという事が大きな福島の事故の原因になったわけですけれども、
これをたとえば「1系統だけじゃなくて2系統にしましょう」だとか、
それから前から言われていますね、「免震重要棟というようなものをちゃんと作りましょう」
それからどうしても圧力が高まって、中のものを逃がさなくちゃいけなくなった時には、
「ちゃんとフィルターを付けて放射能を外に出ないようにしましょう」とかですね、
さらに今回特徴的なのは、「テロも想定しましょう」と。
9・11がありました。航空機テロ。

ああいうふうな事が仮にあったとして、原子炉建屋に飛行機がぶつかったとしても、
外からでもコントロールできるような新しい建物。
これは、第二制御室みたいな言われ方をしていますけれども、
これは「飛行機がぶつかっても大丈夫ぐらいなものをつくりましょう」というふうな話なんですが、
ま、なんとなくですね、周りを色々しましょうというふうな感じのニュアンスが強くて、
じゃあ、「ここに(原子炉)飛行機がぶつかったらどうなるの?」
というふうな話しに関してはあんまりないんですね。
というふうなことで、私が読んでいても、なんか、ちょ、ちょっとこれで本当に大丈夫なのかな?
まぁ、骨子だからまだまだなのかな?と思ってるんですが、
一応、専門家に今の段階で聞いてみましょうと、問題はありませんか?というふうなことで、
まず、東大名誉教授の井野先生にお話を伺いました。
原子炉の専門家です。
VTR
安全基準案から抜けている 古い原発の危険
玉川:
今回、原子力規制委員会の新しい安全基準の骨子というのが出てきたんですが、
まず、これをご覧になってですね、率直にどのようにお感じになりますか?

井野博満氏 東京大学名誉教授:
そうですね、それなりに今までよりは安全を高めるという効果はあると思うんですが、
抜けているものがいくつかありますね。
玉川:それは何が抜けていると
井野:そもそも、設計自体を問うという事をしていないんです。
玉川:今すでにある既存の原子炉のという事ですか?
井野:
ええ、設計がまずかったんじゃないかという事は問わないという問題があります。
それからもうひとつは、
非常に古い原発は設計もまずいし、製造も未熟だし、材料も悪いと、そういうことがあります。
玉川:それは具体的には何を指しているんですか?
井野:
例えばですね、材料が悪いというのは70年代に作られた原発、
玄海1号機とか美浜1号機とかですね。
そういうものは圧力容器の照射脆化がとても進んでいるんですね、そういう問題。
玉川:それは脆性破壊?
井野:脆性破壊ですね、そういう問題があります。
ーー
玉川:
これは脆性破壊という、ちょっと難しい問題。
これは去年もやっているんですけれども、ちょっと説明します。
その脆性破壊の前に、

例えば配管がもう古くなっているので、
中が流れによって削られている、薄くなっているようなところがあるんだけど、
そういうふなところが具体的に今回まだ入っていない。

で、脆性破壊です。
脆性破壊っていうのは何か?
「脆性」っていうのはね、脆くなります。
この一番内側に圧力容器という容器があるんですけれど、これが鋼鉄で出来ているんですね。
ところが、長いあいだこれを使っていると、原子炉から出る中性子でだんだん脆くなっていくんです。
粘りがなくなってくる。
そうすると、原子炉というのは高温ですよね。
それを止めなきゃいけない。
たとえば、地震があったりして止めなきゃいけないっていう場合には、
水をかけたりして急に冷やすんですよ。
で、その時に脆くなっていると、割れたりする。
例えばガラスのコップに急にお湯を入れたら割れたりしますよね。
あれと逆のことが起こりやすくなる。で、そういうふうなことがあって、
この脆性破壊温度というのが目安としてあるんですが、
この温度、これは高いほど壊れやすいということです。
で、98度まで一気に下げると壊れる可能性があります。
本当はだから、20度ぐらいまで冷やしても壊れないという高さで、最初は始まっていても、
98度まで、壊れやすい温度が上がっちゃったっていうことは、
その分危ないということになるんですが、
例えば限界1号、高浜1号などは90度を超えていて、
80度を超えていたらこれはやっぱり良くないんじゃないかということを
井野先生は前から指摘されているんですね。

で、40年運転制限制というのをしっかりと盛り込まなければいけないんだけれども、
今回はそれがまだ骨子には入っていないんですよ。
だから、古い原発。
それからもうひとつ言えば古い型のね、マークⅠなんかの話を聞いたことがあると思うんですが、
福島第一原発もそうなんですけれど、
この圧力容器とか格納容器自体が小さいということが問題じゃないかというふうなことも、
まだ今のところ触れられていないというところがあって、
「これでいいんですか?」というふうな事なんですね。
もうひとつ、
「もう一つ問題があります」ということで、井野先生がおっしゃっています。
VTR
原発の安全基準案 猶予期間で骨抜きに?

井野:
出てきたこの骨子を、事業者がですね、値切ろうとしているということですね。
「値切る」という意味は、もう少し安全基準を緩めるという意味と、
安全基準を満たすのは、時期的に先でもいいだろうと、
その両面から値切ろうとしている。
これが一番問題だと思います。
玉川:規制を作っても当面計画さえあればいいみたいな。
井野:
大飯原発再稼働の時もそうだったわけですけれども、
将来(安全対策を)やるということで、一応大飯を動かしましたよね。
今度もですね、特定安全施設(第二制御施設など)をつくることになっているんですが、
そういうものはですね、「さらなる信頼性を高める施設」という位置づけになっているわけです。
その「さらなる信頼性」とはどういうことか?と、
「当面はなしでも動かす」と、そういうことに取れるわけですね。
そのうちやればいいという。
だけれどもですね、
規制委員会の姿勢はですね、やはりそうではいけないんじゃないかと
安全対策をできるものは全てやるということがですね、姿勢であるべきで、
それでなければですね、とても国民の理解は得られないと思います。
それは昨日の(1月31日)検討チームの時にも
委員の勝田さんからですね、そのへんの質問がありました。

勝田忠広氏 新安全基準に関する検討チーム 外部専門家:
やっぱりこの議論を始めたきっかけとしては、
少なくとも現時点でできることは全てやろうという意思があったと思うんですね。
そこで、ま、今日の話でも、恒設の電源の話がちょっと出てきたんですが、
やはり「あとでもいい」というところが入ってきた議論が出てきて、
そこらへんがちょっと、うまく、どう定義付けていくのか、
そこがちょっとわからなくてですね、そこをちょっと、ぜひ教えてください。
更田豊志委員 原子力規制委員会:
じゃあ最初からそれ(安全設備)を全部そろえればいいじゃないかと、いう議論は当然あると思います。
全部が、すべてがそろうように基準を作りましょうと。
で、これから先は非常に現実的な判断になるけれども、
要求するものをすべてがそろうようにってやると、えーどの位なんだろう?
ちょっと私はわからないけれども、3年とか4年とかっていう時間がかかるんだと思っています。

米国でも事例がありますけれども、長期停止した炉を再起動するというのは、
新設炉を立ち上げる時よりも、むしろ大きな懸念があると。
ですから、原子炉を全く利用しないという判断に立つんだったら
それはまた別な話ではあるんだけれども、
利用する限りにおいて、最も小さな可能な限り「リスクを小さく」と考えてやった時に、
「どういう戦略がいいか」という話に、もうなってしまいます。
ですから(安全設備)すべてを揃えてスタートというよりは、
えー…可搬で要求できるもので、あるレベルを達成しておいて、
さらに、次のレベルのことも基準に盛り込んでおきたい。
ーー
玉川:
これあの、更田さんって5人の規制委員のうちの一人なんですよ。
その人がおっしゃっているのを簡単に言うとですね、
例えばテロとかね、そういうふうなものを想定してつくる、
こういう第二制御室みたいなものは、「万万が一」だと。
こういうのもやっぱり必要かもしれないけれども、
とりあえず動かす分には、
「計画さえあればいいんじゃないか」っていうニュアンスに、ひとつはなっているんですよね。
もう一つは、原子炉を再起動するときに、
長く止まっていると、長く止まっていて動かすということも問題があるかもしれないから、
じゃ、早く、
「長く止めないで動かしたほうがいい」のかっていうニュアンスにも取れることをおっしゃっていて、
でもね、「万万が一」を考えていたんだけれども、
「万万が一だから対応しない」といっていて起きたのが福島の事故なわけですよね、津波に関しても。
だから、こういうふうな話がもうちょっと出てきているというふうなこと自体にですね、
井野先生は不安を覚えているということなんですが
ここがですね。
ここまでは具体的な話なんですが、次にですね、
後藤政志さん。
原子炉の設計とかに関わっていたかたなんですが、
「いやいや、もっと“そもそも”な話がありますよ」というふうな話なんです。
なんなんだ?
原子炉変えず 付け足し対策で安全確保は無理
玉川:
原子力規制委員会が安全基準の骨子案というのを出したんですけども、
これが実現されれば、もう私たちは安心していいんですか?

後藤政志氏 元原子力プラント設計技術者:
実際の福島の事故がね、
どうなっていたのか?ということが未だにわからない状態ですよね。
玉川:開けられないですからね。
後藤:
しかもその原因たるものがいろんな組み合わせがある。
そうすると「そもそも原発がどういうふうな特性を持ってどうか」という基本的な問題。
「どこに欠陥があって何か」ということがちゃんとクリアになっていない。
そのままね、「あれを付け足せばいい」「これを付け足せばいい」なんてことは
それで安全なんて確保できるはずはありません。
本来技術屋と、私の技術屋としての立場として考えればね、
「安全だ」という意味は「絶対安全」というのは無理だとしてもね、
相対的に安全にするとしても、プラント自身の特性がまずいとした時に、
外からそれを付加するような形でものを考えるのは間違っていると思います。
それでは無理ですよ。
そもそも元の、基本的にその特性がまずかったら、
一から考え直してつくり直すべきでしょ。
だから、プラントそのものはいじらないでね、
「今のまま維持してやろう」という発想が間違っています。
そんなことでは安全確保はできない。

という話で、実はですね、今日の朝日新聞の朝刊なんですけれども、
「東京電力、国会事故調に虚偽」というふうなことで、
これは何か?というとですね、
この復水器というのがあるんですけれども、
ここを寝、国会事故調が調査している時に「見たい」と言ったんですよ。
そしたら「ここはもう暗くて見れません」ということで断念をしたということなんですが、
「実はちゃんと明るくて見れる状態だった」ということなんですね。
これは何に関わるか?というと、
今は「津波で壊れたんだ」というふうなことになっていますよね。
「でも地震で壊れたのかもしれない」という話は常にあるんですよ。
国会事故調は「地震で壊れたかもしれない」と言っているんですが、
それを「これ(1号機調査)を見ればわかるんじゃないか」ということだったんですけれども、
これが出来ていない。
「これからでもいいから見せてくれ」と。
これは何に関わるか?というと、
もしも地震で壊れていたりしたら、例えば震度5とか、5強とかね、
「そういう地震で壊れた」ということになるわけですよね、大事な所が。
そうすると、これは再稼働の問題にも関わってくるわけです。
もちろん安全基準の部分にも関わってくるというふうなことなんですね。

で、テレビ朝日の原発担当の松井さんの話なんですが、
一応原発の中身、そういうことについてこれから話し合われるという
一応あり得るんだけど、
骨子に具体的なことが入っていないということは、優先度が低いとみられているかもしれないな。
というふうな話なんですけれども、
羽鳥:低いんですか?
玉川:低いと思われてもしょうがない。というふうに原発担当は言ってっていますね。
羽鳥:単純に「なんで優先度が低いんだろう?」って思いますけどね。
松尾:動かすということが前提だから、そういうふうに恣意的にやっているとしか思えないんですよね。
玉川:
あの、動かすのが前提なんです。まさに。
規制委員会というのは「動かすとしたらどうやって安全を担保するか?」
というふうなことを考えるっていうんでね。

松尾:
こうやって虚偽の報告までしてね、
で、中に入って調べさせるようなことを抵抗されるのが今わかったということで、
尚更その、津波ではなく地震が原因と思わせる状況証拠の一つになりましたよね。
玉川;
ま、東京電力は意図的にやったわけではないと主張しているんですけれども、
地震で壊れた可能性もあるかもしれないということなんですが、
むしろですね、もっとそもそもの話。
これ、国会事故調の野村元委員ですけれども、
今回はですね、この規制委員会は政府事故調、それから国会事故調に、
「こんな骨子にしましたけれどいかがですか?」という意見を明日聞くというふうなことになっているので、
それだったら国会事故調の野村さんにも聞きましょうというふうなことで、お話を伺っているんですが、
「さらにそもそも」というのはいったいどういうことか?
原発の新安全基準 そもそもな問題とは
原発を続ける前提の安全基準でいいの?
玉川:率直にですね、その新しい安全基準の骨子についてどう思われますか?

野村修也元委員 国会事故調:
例えば、今までやっているものはみんな、こう、あの、ツギハギだらけですね。
新しいものを付け加えて、ま、丈夫にしたりだとか、対策を講じても
それはもともとのものが不十分なものですから、完全なものにはならないわけですね。
だとすれば、それらは全部廃炉にしてですね、最も安全な場所に、
地震も津波も調査をした上でですね、
最も安全な場所にその日本のエネルギーの一環としてですね、原子力発電所をつくるという、
こういう選択肢も、ま、あるわけなんですね。
私個人の考えとしてはですね、
民間事業者が原子力を動かしていること自体に実は大きな問題があるというふうに思うんですね。
むしろですね、国がですね、この電力エネルギーの全体の政策の中で
もし原子力発電所を利用するというのであれば、
「国自身がですね、原子力については責任を持つ」という体制を整えたほうがいいだろうと思うんです。
そうしますとですね、
国が、原子力発電所を改めてですね、まぁ、1つなのか2つなのかわかりませんが、
最も安全なものを、ま、つくり直してですね、
玉川:安全である場所に
野村:
そうです。
安全な場所に。
しかも、世界の基準の中でも本当の意味で最高峰のものですね。
このことを議論せずにですね、
「民間事業者が依然として原子力をやる」ということを前提としながら今の基準づくりが行われているので、
やはりどこかでですね、「経営に対する影響」とかそういうものが入り込んでしまうわけですね。
そうすると、「これを要求すると、どこも動かせなくなるんじゃないか」と思うような基準は
ま、諸外国にあってもですね、
「それは取り入れられないだろう」という議論にどうしてもなってしまうだろうというふうに思うんです。
羽鳥:そうですね、民間企業だとそうなりますよね、
赤江:経営をね、考えざるを得ないですよね。
玉川:そうなんですよ。
だから、そういうふうなところまで国民的な議論がきっちりと出来ていないんじゃないかと。
どうしても国が「原子力政策をやるんだ」というふうなことであれば、
今の既にある「炉」っていうものは、完璧にはできないわけですよね。
立地に関していっても、今までの原子炉の中に関しても。
だったら、もう新しい場所に新しくつくるんだと、
それも国営なら国営でやるんだというふうな形が議論されてもいいかもしれないけど、
「そこをすっとばして」というふうなところでの「そもそも論」ですね。
で、私今回ですね、こういうのも聞きました。
現段階での原発への安全対策費用っていうのが、
「どれくらいかかるんですか?」っていうのを電力会社に聞いて全部足しました。

そしたら、少なくとも9000億円+αです。
で、1兆円は超えてくるだろうというのは確実です。
この中にですね、さっき言った、
例えば第二制御室だとか、複数の外部電源だとか、
そういうのが入らないでこう(9000億円+α)なんです。
だからこれをもっと超えてくるだろうと。
で、ちなみにですね、100万キロワット級(原発1基分)の、
火力発電所を新しくつくるといくらかかるんですか?っていったら、
1000億円ぐらいでできるそうです。
これは東京都がメーカーに聞き取りをしたということなんですけど、
そうするとですね、例えば1兆円かかったら、原発10基分ぐらいの火力発電所がつくれる訳ですよね。
こういうふうなことも含めて、電力の問題を原発でやるのかそうじゃないのか?っていうことも、
お金の問題から考えてももう一回考えるべき時かなというふうに思います。

今日の結びですけど、
原発を続けるか続けないかで、安全基準も変わってきちゃうんじゃないですか。と、
この根本の問題、はい。
before策、before策で今までやってきた結果としての事故だとすれば、
もう一回根本から考え直さないとダメなんじゃないかなというふうに私は思うんですが。

羽鳥:高木さんどうですか?本当にそもそもですけど。
高木美保:
私も本当にそもそも。
とにかく、地震で壊れているのかなかったのかの部分がわかっていない段階で、
外側だけ付けて予算考えて、それが何年もかかって無理だろうというふうに言ってしまう、
原子力規制委員会の側のその、貧弱さっていうんですか、弱さっていうのが、
すごい、なんか、なんともいかんともしがたい感情をここに持ってしまうし、
本当に安全運転を考えるなら、そもそも外付けだけではダメだろう。
根本的に建っている土地から考えなければいけないだろう、っていう意見は最もだと思います。
羽鳥:松尾さんどう?
松尾貴史:
ま、事故が起きた直後は、割とみんな原発に対して厳しい目を向けていたし、
それに対してのことも真剣に情報も収集しようとしていたと思うんですけど、
やっぱり最近少し、その、喉元すぎればじゃないですけど、関心がちょっと薄くなって、
で、またこういう公的なところのチャックする側の人たちも、
何かこう、感覚的に言いますと反応が下がってきているような印象を受けるんですよね。
だからそのあたりの、何と言うんでしょうかチェックというか
バランスみたいなものをしっかりとっていただきたいなとですね。
玉川:
まぁ、まだですね、骨子ですから。
ここからパブリックコメントも始まりますんでね、
もう是非ですね、「絶対に二度と原子力発電所の事故は起こさないんだ」
それは国民全員の願いですから、「それは起こさないようにしていただきたい」という、そもそも総研でした。
<地震で壊れた?>
「真っ暗です」「恐ろしい高線量区域に出くわし迷って帰れなくなる」「ガイドは致しません」
東京電力玉井俊光元企画部部長の虚偽説明で国会事故調調査断念2/7・8報道ステーション
<規制庁名雪審議官&日本原電>
古舘「古巣の文部科学省に戻ったという事で何が更迭なのか?さっぱり分からないですね」
“資料流出”規制庁の体制2/6報道ステ(内容書き出し)
ーーーー
これは大変だけど、黙っていてはもっと大変になってしまいます。
パブリックコメントを頑張って書きましょうლ (。◕ˇε ˇ◕。ლ)
「発電用軽水型原子炉施設に係る新安全基準骨子案」
に対するご意見募集について
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02.11
Mon
現地調査を「妨害」
東電が事故調に虚偽説明か
東電が事故調に虚偽説明か 現地調査を妨害 投稿者 tvpickup
報道ステーション 2013年2月7日

今日朝日新聞の朝刊1面トップにも載りました。
福島第一原発事故に関してですね、
国会の事故調査委員会が原発事故の核心に迫る調査をしようとした時にですね、
東電はウソをついて、そしてその調査を妨害したという事実が浮かび上がってきました。
先ずはですね、この事故調側と東電側のその会話のやりとりが録音テープとして残されていますので、
そちらの一部をまずは聞いて下さい。

東京電力:
今は建屋カバーがかかっていて証明が付いておりませんので
えーっと、原子炉建屋は電源が復旧していませんから、
建屋としてはですね、真っ暗だという事をご了解いただきたいと思います。
ですから今、この映像だと少し遠くてもがれきが見えたりするんですが、
今はいるとですね、照らしに行かないと見えない状況だと思います。
まず足元が相当悪いです。それから真っ暗です。
国会事故調:1,2階 3階は暗いんでしょうけど、4階は暗いですかね?
東京電力:4回も暗いですね、建屋カバーがついていて。
国会事故調:建屋カバーは上の方だから、少しは明かりは出ていないですかね?
東京電力:
ないですね。
道に迷うとですね、恐ろしい高線量区域に出くわしちゃいますから、
ええ。
だから、いったん迷うともう帰り道がさらに分からなくなる。
国会事故調:先導してくれるんでしょう?
東京電力:あ、いいえ、いまはそれはないです。
国会事故調:ガイドはないと?
東京電力:はい。
古舘:
これだけですとまだまだわかりづらい部分があると思います。
これから十分に説明させていただきます。
まず、国会の事故調査委員会の田中三彦さんというのは、
調査委員会の中でも技術的な検証、これを担当されていた方です、専門家です。
そして一号機の復水器、非常用復水器、
これに関する調査をするために原子炉建屋に入ろうとしていた際の会話なんです、東電側と。
で、東電はいったい何を覆い尽くそうとしたのか?
という事に関してまずご説明いたします。
こちらをご覧ください。
1号機、これは圧倒的に早くメルトダウンしました。
この原子炉建屋4階部分、向かって左側の上の部分です。
二つの非常用復水器という装置があります。
1号機が前電源の喪失をした際にですね、
この復水器というのは電源無しで緊急に炉心を冷やすという装置なんですね。
この非常用復水器が早々に止まってしまったが為に、
メルトダウンを1号機はいち早く引き起こしてしまったという事が言えるのです。
そこで事故調査委員会は「なぜこの装置が止まったのか?」を調べなければいけない。
先ず高さです。

4階部分にあります。
4階は地上21mという事で、通常のマンションですと7階あたりにこの非常用復水器はある。
という事は高さからして津波をかぶった事は考えにくいという判定が一つ出来ます。
そして、津波前の地震によって装置の一部がもしかしたら壊れたのではないか?
そういう疑いを持って調べなくてはいけない。
事故究明のためにはその避けて通れないまっとうな道筋と言えると思うんですが、
さらにもうひとつ、
原発を動かす場合、つまり全国の原発の耐震基準がですね、
この調査の仕方、結果によっては変わってくるという事が言えるわけです。
そういった背景を押さえた上でさらにみて下さい。
午後2時過ぎ(2013年2月7日)
国会事故調査委員会で現地調査の責任者だった田中三彦元委員
「東電がウソの説明をしたことで調査を妨害された」と、今日会見を開いた。

田中三彦元委員 国会事故調査委員会:
東京電力の虚偽説明という、これをですね、
これは国会事故調というものに対して愚弄しているんだろうと思うんですね。
で、これは許されない事だというふうに私は思います。
「事故調査妨害を会えてしたのではないか」というふうに思っています、今。
虚偽だという東電の説明。
その音声がこれだ。
東京電力:
今は建屋カバーがかかっていて証明が付いておりませんので、
えーっと、原子炉建屋は電源が復旧していませんから、
建屋としてですね、真っ暗だという事をご了解いただきたいと思います。
東電が「真っ暗だ」と話す原子炉建屋の内部は、
実は明かりがさし、証明も使える状態だった。
去年2月28日、衆議院第二別館。
当時の玉井俊光企画部部長がこの映像を見せながら田中元委員らに説明を行った。
東京電力:こんな感じですね、
1号機原子炉建屋の内部映像だ。
国会事故調:証明はないんですか?光は通さないんですか?
東京電力:
ええ、真っ暗だそうです。
手に蛍光灯をもっていますので、手元はこう明るいんですけれども、
多分明かりのついていない所は真っ暗だと思います。
ですから今はこの映像だと、少し遠くてもがれきが見えたりしますが、
たぶん今入るとですね、照らしに行かないと見えない状況だと思います。
まず足元が相当悪いです、それから真っ暗です。

東電はこの映像を、
放射性物質の拡散を防ぐカバーを設置する前に撮影したものなので、「今は真っ暗」と説明。
ところが実際の撮影日はカバーを付けた4日後のおととし10月18日だった。
おととし10月14日 原子炉建屋カバーが完成
おととし10月18日 原子炉建屋4階を撮影
つまり、「少なくてもこの映像程度の明るさはあった」ということだ。
カバーは1号機の屋根と側面を覆う形で設置された。
太陽光を通す素材で、建屋内部は自然光もさす状態だ。(明るくなる)
さらにおととし10月28日からは新たに設置した天井の水銀灯が使えるようになっていた。

おととし10月28日 天井の水銀灯が使用可能に
にもかかわらず、その4カ月後、
東京電力は「真っ暗だ」都の説明を繰り返した。
国会事故調:ま、1,2階、3階は暗いんでしょうけれども4階は暗いんですかね?
東京電力:4階も暗いですね。建屋カバーがついていて。
国会事故調:建屋カバーは上の方だから少し明かりは出てないですか?
東京電力:ないですね。
国会事故調は原子炉建屋の4階調査にこだわる理由があった。

田中三彦元委員:
4階にこの復水器というものがあって、それが2基、こう並んでおります。
この辺にですね、是非見たいものがあった。
原発では核燃料が高熱になりすぎないよう、常に冷却し続けなければならない。
タービンを回す水蒸気が水に戻った後、給水ポンプにより再び圧力容器に戻すことで核燃料を冷やすのだ。
この通常の冷却システムが作動しなくなった場合、
事故を防ぐ最後の砦となるのが非常用復水器だ。
これが4階にある。

電源無しでも蒸気を水に変え、重力を使って原子炉に水を循環させる。
だが、地震発生後十分に機能することはなく、炉心の損傷を招いたとされている。

実は国会事故調は、非常用復水器がある4階では、
「水が出ていた」という作業員の目撃証言を得ていた。
そのため事故調は、東電の主張とは異なり非常用復水器が損傷している可能性を疑った。
もし復水器が壊れているとなれば、津波では無く、地震そのもので損傷した可能性が出てくる。
田中三彦元委員:
1号機はですね、2号機、3号機に比べて
非常に短時間で水素爆発にまで至っているという特徴がございます。
で、それがですね、本当に津波だけの問題なのか?

伊東良徳元調査員 国会事故調査委員会:
地震によって配管か何かが損傷した恐れがあるという事を我々は関心を持っているわけで、
それを止めたい東電はそれに類する事実を考えていたのではないかな?と、これは推測するしかないです。
東電の担当者は暗さ以外の要因も持ち出し、調査の断念を促した。
東京電力:
道に迷うとですね、恐ろしい高線量区域に出くわしちゃいますから、ええ。
それから、いったん迷うともう、帰り道がさらに分からなくなる。
国会事故調:先導してくれるんでしょ?
東京電力:
あ、いいえ、いまはそれはないです。
私どもは(国会事故調の)事務局さんには「それはできません」と伝えてあります。
付き添に職員は付けられないと話す東電。
1号機は水素爆発で大きく壊れ、ガイド無しで立ち入るのは危険だ。
国会事故調:
じゃ、それは全部我々がやれという事ですか?
東京電力:
「やれ」と言っているんではなくて、私たちは(国会事故調の事務局に)
「入るんですか?」と聞いたら「入りたい」と。
私たちは「知りませんよ」と言ったら「それも分かりました」と、
「それでも入ります」って聞いているので、それは国会の事故調査チームとして入るんですよと、
だからそれで。
国会事故調:ガイドはないと?
東京電力:はい。
国会事故調はこの説明の数日後には現地調査を実施すると決めていた。
だが東電からは「今日判断をしていただきたい」と迫られた。

田中三彦元委員:
私たちは、被曝をある程度覚悟いたしました。
問題は「暗い事」
そういう暗さに基づく問題に関して
私たちは最終的に「これはいけない」というふうに判断したという事です。
で、ところがその暗さが「実はそうではなかった」
「照明までも付いていた」という事で非常に悔しい思いをしております。
結局現地調査を断念。
去年7月に出した結論は
「地震による損傷がないとは確定的にはいえない」という表現にとどまった。
国権の最高機関に設置された調査委員会に、何故実際と違う説明をしたのか?
東電から回答を得た。
東京電力の回答:
当該映像を建屋カバー設置前の映像として説明した事は、
当社の誤認によるもので大変申し訳ございません。
ただし、ん何らかの意図をもって虚偽の報告をした事はございません。
照明の設置場所、時期やカバーの透過率など詳細な仕様までは承知していませんでした。

伊東良徳元調査員:
「昼間でも真っ暗だ」というのをご了解いただきたいというのが、
開口一番の話なんですね。(東電企画部部長の)
彼がつまり、その日一番言いたかった事がそれな訳ですよ。
だからそれを準備してやってきているのに、
それをですね、なんかw
「よく確認しないで誤認していた」なんていう事は、およそあり得ない。
田中元委員は、東電の虚偽説明で調査を妨害されたとして、
今秋にも衆参両議院議長に非常用復水器の調査実施を申し入れる方針だ。
田中三彦元委員:
調査をしなかったらどうなるのか?という事になれば、
それは「事故原因は全て津波です」という話で話しが片付いていく方向が強くなっていくと思います。
もし地震の損害という事があるとするとですね、
これは、日本国中の原発の耐震設計基準の問題に発展する可能性があると、

古舘:
東電に対する怒りは正直あります。
しかし、もうおこっている以前の問題として、
これは復水器関係が、「地震によって破損したのかどうか」という事の結果によっては、
原発再稼働の安全基準が大きく変わる。
ここが革新的部分ですよね?三浦さん。
三浦:
そうですね、まさに極めて重要な問題であるがゆえに、
ま、普通常識的に考えると、調査妨害と受け取られても仕方がないと思うんですね。
古舘:そうですね。
三浦:
しかも、後でなんとでもいい訳が通用するという事になれば、
それはやっぱり国会国権の最高機関ですからね。
やっぱりそういう重みのある調査に対して、やっぱりそれは許されないので、
私は何らかの形でもね、再調査はいると思うんですね。
ただ残念なことに、こういった事が繰り返されるというのは
東電の体質を批判するだけではやっぱり不十分で、
最近の原子力規制庁の書類がですね、事前に資料が原電に渡っていた問題もそうですけれども、
やっぱり規制する側、調査する側に、相手の内情を見破るだけの力量がいるんですね。
そしてもしかりに虚偽の報告とかですね、調査妨害のようなものがあったら、
それは責任を問うようなね、仕組みがいると思うんですね。
やっぱり振り返ってみると、僕も福島の事故をめぐっては、
調査そのものが政治や企業の利害や対立の中に巻き込まれてよく見えなくなっているんですね。
ですから私はやっぱり何らかの形で将来もう一度、やっぱり事実関係で責任の追及はいると思うんですね。
真実の究明はまだ途中と思いますね。
古舘:
黒川委員長以下、多くの方々が加わって国会事故調査委員会。
最終的には分厚い報告書を出して、
ここから先は国会に「やって下さい」と言いおいていったん終わったと。
やってないんですから。
「これは調査しない訳にはいかん」と思いますね。
三浦:国政調査権というのは実はいろんな権限があるんですね。
ーーーそして翌日
「虚偽説明」東電
国会でも追求 東電社長を参考人へ招致

報道ステーション 2013年2月8日
昨日この番組でも放送いたしました、昨日の朝日新聞がですね特ダネとして出しました。
去年の話しになりますが国会に設定された国会の事故調査委員会、原発事故に関して、
これは1号機4階にある非常用復水器、電源無しの冷却装置。
これが「津波が来る前に地震の段階で壊れていたんではないか」という、
そういう疑いから去年国会事故調が調査に入ろうとしたところ、
東電が嘘をついてそれを妨害したという驚愕すべきニュースをお伝えしました。
今日の国会でその追及が行われています。ご覧ください。
衆院予算委 午後四時

笠井亮衆院議院 共産党:
東京電力が虚偽の説明をして、そして調査を妨害したというものでございます。
その文書が伊吹文明衆議院議長に届いていると思うんですが、届いていますか?

鬼塚誠衆議院事務議長:
いわゆる国会事故調の元委員田中三彦氏より
伊吹衆議院議長あてに一通の文書がファックスで届けられました。
笠井亮衆院議院 共産党:
極めて重大な問題で原発の事故が津波によるものなのか、それとも地震による損傷がなかったのか?
ま、今もそうですけれども、事故調査をめぐって大きな焦点となっていた時の事であります。
田中氏は
「東京電力の虚偽説明の検証と、現地調査への実現の協力をお願いしたい」と要請されている訳ですけれども、
これにどうこたえるのか?
虚偽の説明の検証という事になれば、その前提は現場がその後東電によって変えられちゃっていたら、
現場を見に行っても意味が無くなるわけで、
現場保存も大事なことでありますけれども、そのことも含めて、どのようにこの要請にこたえるおつもりか?

茂木敏充経産大臣:
仮に東京電力が何らかの意図をもって虚偽の説明をしたとすれば、
断じて許されない事であります。
昨日東京電力に対しまして、
事実関係を明らかにする、そしてその報告をするように、そういう指示を出したところであります。
また今後、現地等におきましてさらなる調査を行われることになる場合には、
最大限協力するように東京電力に対して指導いたしております。
東京電力の虚偽説明問題。
福島第一原発一号機の現地調査を決めていた国会事故調に対して、
「現場は真っ暗」などと、事実と異なる説明をしていた問題だ。
結果的に国会事故調は調査を断念した。
笠井亮衆院議院 共産党:
国会事故調というのは国会の子規制調査権を背景にして、
事故の調査を行う権限を持っていたものです。
したがって、今回の東電の行為というのは、
国会の国政調査権に対する妨害行為と言わなければいけない、そういう性格の問題だ。
東京電力の広瀬直己社長、それから当時の担当者の玉井俊光元企画部部長の、
虚偽かどうかを問われているので、当議会の証人喚問をお願いいたします。
議長:後刻理事会で協議いたします。

自民党は東電の広瀬社長や担当者だった玉井企画部部長の証人喚問には応じない方針だ
一方民主党では来週一二日に広瀬社長を参考人に招致して追及する。
その上で証人喚問についても検討するとしている。
国会事故調が現地調査で確かめたかったのは
原発の重要機器に地震による損傷があったのかどうか?という点だ。
政府や東京電力の事故調は「事故の直接的な原因は津波だ」としている。
だが本当に地震による損傷はなかったのか?
報道ステーションでは原発事故が起きた2011年の年末に原発に関するスペシャル番組を放送し、
「津波が来る前に地震によって破損があったのではないか?」と指摘した。
古舘:
津波前の地震の段階で1号機のどこかが壊れていたのではないか?という事を番組では追及いたしました。
もし、地震で重要機器が壊れていたとなれば、
事故後につくられた新しい安全基準にも置きな影響を及ぼす。
原発の耐震基準にはさらなる厳格化が必要だ。
現在止まっている原発の再稼働にも大きなハードルとなる。
だが、国会事故調が去年7月に出した報告書では、現地調査が出来なかったことから、
「地震による損傷がないとは確定的に言えない」という表現にとどまった。
東京電力は今日の会見で改めて「意図的に虚偽の説明をしたのではない」と主張した。
東京電力の会見 午後5時過ぎ。

えー、発電所の視察を行うということの、スケジュールの調整の中で、
えーー、当方の説明に誤りがあって、えー……大きな誤解を招いた。
今後、えーー、国会等の調査という事で、えーーーー、
何らかご判断、ご指示灯があれば真摯に対応したいと、
古舘:
あらためて不信感だらけになるわけです。
この件しかり、
それから規制庁の方が事前に文書を日本原電に渡していた件しかりです。
これ、原発をこれから、
断層の件全部を含めて、再稼動する際の安全基準に関わる大問題ですので、
これは国会が動く、国政調査権を使うなりのきちっとした対応が望まれるところであります。
なぜ?”早すぎる放射能漏れ” 原発揺るがす「地震で破損」
12/28報道SP(内容書き出し・動画あり)
古舘「古巣の文部科学省に戻ったという事で何が更迭なのか?さっぱり分からないですね」
“資料流出”規制庁の体制2/6報道ステ(内容書き出し)
これを見てパブリックコメントを出そう!
「そもそも新安全基準で原発は本当に安全になるの?」そもそも総研2/7(内容書き出し)
東電が事故調に虚偽説明か
東電が事故調に虚偽説明か 現地調査を妨害 投稿者 tvpickup
報道ステーション 2013年2月7日

今日朝日新聞の朝刊1面トップにも載りました。
福島第一原発事故に関してですね、
国会の事故調査委員会が原発事故の核心に迫る調査をしようとした時にですね、
東電はウソをついて、そしてその調査を妨害したという事実が浮かび上がってきました。
先ずはですね、この事故調側と東電側のその会話のやりとりが録音テープとして残されていますので、
そちらの一部をまずは聞いて下さい。


東京電力:
今は建屋カバーがかかっていて証明が付いておりませんので
えーっと、原子炉建屋は電源が復旧していませんから、
建屋としてはですね、真っ暗だという事をご了解いただきたいと思います。
ですから今、この映像だと少し遠くてもがれきが見えたりするんですが、
今はいるとですね、照らしに行かないと見えない状況だと思います。
まず足元が相当悪いです。それから真っ暗です。
国会事故調:1,2階 3階は暗いんでしょうけど、4階は暗いですかね?
東京電力:4回も暗いですね、建屋カバーがついていて。
国会事故調:建屋カバーは上の方だから、少しは明かりは出ていないですかね?
東京電力:
ないですね。
道に迷うとですね、恐ろしい高線量区域に出くわしちゃいますから、
ええ。
だから、いったん迷うともう帰り道がさらに分からなくなる。
国会事故調:先導してくれるんでしょう?
東京電力:あ、いいえ、いまはそれはないです。
国会事故調:ガイドはないと?
東京電力:はい。
古舘:
これだけですとまだまだわかりづらい部分があると思います。
これから十分に説明させていただきます。
まず、国会の事故調査委員会の田中三彦さんというのは、
調査委員会の中でも技術的な検証、これを担当されていた方です、専門家です。
そして一号機の復水器、非常用復水器、
これに関する調査をするために原子炉建屋に入ろうとしていた際の会話なんです、東電側と。
で、東電はいったい何を覆い尽くそうとしたのか?
という事に関してまずご説明いたします。
こちらをご覧ください。
1号機、これは圧倒的に早くメルトダウンしました。
この原子炉建屋4階部分、向かって左側の上の部分です。
二つの非常用復水器という装置があります。
1号機が前電源の喪失をした際にですね、
この復水器というのは電源無しで緊急に炉心を冷やすという装置なんですね。
この非常用復水器が早々に止まってしまったが為に、
メルトダウンを1号機はいち早く引き起こしてしまったという事が言えるのです。
そこで事故調査委員会は「なぜこの装置が止まったのか?」を調べなければいけない。
先ず高さです。

4階部分にあります。
4階は地上21mという事で、通常のマンションですと7階あたりにこの非常用復水器はある。
という事は高さからして津波をかぶった事は考えにくいという判定が一つ出来ます。
そして、津波前の地震によって装置の一部がもしかしたら壊れたのではないか?
そういう疑いを持って調べなくてはいけない。
事故究明のためにはその避けて通れないまっとうな道筋と言えると思うんですが、
さらにもうひとつ、
原発を動かす場合、つまり全国の原発の耐震基準がですね、
この調査の仕方、結果によっては変わってくるという事が言えるわけです。
そういった背景を押さえた上でさらにみて下さい。
午後2時過ぎ(2013年2月7日)
国会事故調査委員会で現地調査の責任者だった田中三彦元委員
「東電がウソの説明をしたことで調査を妨害された」と、今日会見を開いた。

田中三彦元委員 国会事故調査委員会:
東京電力の虚偽説明という、これをですね、
これは国会事故調というものに対して愚弄しているんだろうと思うんですね。
で、これは許されない事だというふうに私は思います。
「事故調査妨害を会えてしたのではないか」というふうに思っています、今。
虚偽だという東電の説明。
その音声がこれだ。
東京電力:
今は建屋カバーがかかっていて証明が付いておりませんので、
えーっと、原子炉建屋は電源が復旧していませんから、
建屋としてですね、真っ暗だという事をご了解いただきたいと思います。
東電が「真っ暗だ」と話す原子炉建屋の内部は、
実は明かりがさし、証明も使える状態だった。
去年2月28日、衆議院第二別館。
当時の玉井俊光企画部部長がこの映像を見せながら田中元委員らに説明を行った。
東京電力:こんな感じですね、
1号機原子炉建屋の内部映像だ。
国会事故調:証明はないんですか?光は通さないんですか?
東京電力:
ええ、真っ暗だそうです。
手に蛍光灯をもっていますので、手元はこう明るいんですけれども、
多分明かりのついていない所は真っ暗だと思います。
ですから今はこの映像だと、少し遠くてもがれきが見えたりしますが、
たぶん今入るとですね、照らしに行かないと見えない状況だと思います。
まず足元が相当悪いです、それから真っ暗です。

東電はこの映像を、
放射性物質の拡散を防ぐカバーを設置する前に撮影したものなので、「今は真っ暗」と説明。
ところが実際の撮影日はカバーを付けた4日後のおととし10月18日だった。
おととし10月14日 原子炉建屋カバーが完成
おととし10月18日 原子炉建屋4階を撮影
つまり、「少なくてもこの映像程度の明るさはあった」ということだ。
カバーは1号機の屋根と側面を覆う形で設置された。
太陽光を通す素材で、建屋内部は自然光もさす状態だ。(明るくなる)
さらにおととし10月28日からは新たに設置した天井の水銀灯が使えるようになっていた。

おととし10月28日 天井の水銀灯が使用可能に
にもかかわらず、その4カ月後、
東京電力は「真っ暗だ」都の説明を繰り返した。
国会事故調:ま、1,2階、3階は暗いんでしょうけれども4階は暗いんですかね?
東京電力:4階も暗いですね。建屋カバーがついていて。
国会事故調:建屋カバーは上の方だから少し明かりは出てないですか?
東京電力:ないですね。
国会事故調は原子炉建屋の4階調査にこだわる理由があった。

田中三彦元委員:
4階にこの復水器というものがあって、それが2基、こう並んでおります。
この辺にですね、是非見たいものがあった。
原発では核燃料が高熱になりすぎないよう、常に冷却し続けなければならない。
タービンを回す水蒸気が水に戻った後、給水ポンプにより再び圧力容器に戻すことで核燃料を冷やすのだ。
この通常の冷却システムが作動しなくなった場合、
事故を防ぐ最後の砦となるのが非常用復水器だ。
これが4階にある。

電源無しでも蒸気を水に変え、重力を使って原子炉に水を循環させる。
だが、地震発生後十分に機能することはなく、炉心の損傷を招いたとされている。

実は国会事故調は、非常用復水器がある4階では、
「水が出ていた」という作業員の目撃証言を得ていた。
そのため事故調は、東電の主張とは異なり非常用復水器が損傷している可能性を疑った。
もし復水器が壊れているとなれば、津波では無く、地震そのもので損傷した可能性が出てくる。
田中三彦元委員:
1号機はですね、2号機、3号機に比べて
非常に短時間で水素爆発にまで至っているという特徴がございます。
で、それがですね、本当に津波だけの問題なのか?

伊東良徳元調査員 国会事故調査委員会:
地震によって配管か何かが損傷した恐れがあるという事を我々は関心を持っているわけで、
それを止めたい東電はそれに類する事実を考えていたのではないかな?と、これは推測するしかないです。
東電の担当者は暗さ以外の要因も持ち出し、調査の断念を促した。
東京電力:
道に迷うとですね、恐ろしい高線量区域に出くわしちゃいますから、ええ。
それから、いったん迷うともう、帰り道がさらに分からなくなる。
国会事故調:先導してくれるんでしょ?
東京電力:
あ、いいえ、いまはそれはないです。
私どもは(国会事故調の)事務局さんには「それはできません」と伝えてあります。
付き添に職員は付けられないと話す東電。
1号機は水素爆発で大きく壊れ、ガイド無しで立ち入るのは危険だ。
国会事故調:
じゃ、それは全部我々がやれという事ですか?
東京電力:
「やれ」と言っているんではなくて、私たちは(国会事故調の事務局に)
「入るんですか?」と聞いたら「入りたい」と。
私たちは「知りませんよ」と言ったら「それも分かりました」と、
「それでも入ります」って聞いているので、それは国会の事故調査チームとして入るんですよと、
だからそれで。
国会事故調:ガイドはないと?
東京電力:はい。
国会事故調はこの説明の数日後には現地調査を実施すると決めていた。
だが東電からは「今日判断をしていただきたい」と迫られた。

田中三彦元委員:
私たちは、被曝をある程度覚悟いたしました。
問題は「暗い事」
そういう暗さに基づく問題に関して
私たちは最終的に「これはいけない」というふうに判断したという事です。
で、ところがその暗さが「実はそうではなかった」
「照明までも付いていた」という事で非常に悔しい思いをしております。
結局現地調査を断念。
去年7月に出した結論は
「地震による損傷がないとは確定的にはいえない」という表現にとどまった。
国権の最高機関に設置された調査委員会に、何故実際と違う説明をしたのか?
東電から回答を得た。
東京電力の回答:
当該映像を建屋カバー設置前の映像として説明した事は、
当社の誤認によるもので大変申し訳ございません。
ただし、ん何らかの意図をもって虚偽の報告をした事はございません。
照明の設置場所、時期やカバーの透過率など詳細な仕様までは承知していませんでした。

伊東良徳元調査員:
「昼間でも真っ暗だ」というのをご了解いただきたいというのが、
開口一番の話なんですね。(東電企画部部長の)
彼がつまり、その日一番言いたかった事がそれな訳ですよ。
だからそれを準備してやってきているのに、
それをですね、なんかw
「よく確認しないで誤認していた」なんていう事は、およそあり得ない。
田中元委員は、東電の虚偽説明で調査を妨害されたとして、
今秋にも衆参両議院議長に非常用復水器の調査実施を申し入れる方針だ。
田中三彦元委員:
調査をしなかったらどうなるのか?という事になれば、
それは「事故原因は全て津波です」という話で話しが片付いていく方向が強くなっていくと思います。
もし地震の損害という事があるとするとですね、
これは、日本国中の原発の耐震設計基準の問題に発展する可能性があると、

古舘:
東電に対する怒りは正直あります。
しかし、もうおこっている以前の問題として、
これは復水器関係が、「地震によって破損したのかどうか」という事の結果によっては、
原発再稼働の安全基準が大きく変わる。
ここが革新的部分ですよね?三浦さん。
三浦:
そうですね、まさに極めて重要な問題であるがゆえに、
ま、普通常識的に考えると、調査妨害と受け取られても仕方がないと思うんですね。
古舘:そうですね。
三浦:
しかも、後でなんとでもいい訳が通用するという事になれば、
それはやっぱり国会国権の最高機関ですからね。
やっぱりそういう重みのある調査に対して、やっぱりそれは許されないので、
私は何らかの形でもね、再調査はいると思うんですね。
ただ残念なことに、こういった事が繰り返されるというのは
東電の体質を批判するだけではやっぱり不十分で、
最近の原子力規制庁の書類がですね、事前に資料が原電に渡っていた問題もそうですけれども、
やっぱり規制する側、調査する側に、相手の内情を見破るだけの力量がいるんですね。
そしてもしかりに虚偽の報告とかですね、調査妨害のようなものがあったら、
それは責任を問うようなね、仕組みがいると思うんですね。
やっぱり振り返ってみると、僕も福島の事故をめぐっては、
調査そのものが政治や企業の利害や対立の中に巻き込まれてよく見えなくなっているんですね。
ですから私はやっぱり何らかの形で将来もう一度、やっぱり事実関係で責任の追及はいると思うんですね。
真実の究明はまだ途中と思いますね。
古舘:
黒川委員長以下、多くの方々が加わって国会事故調査委員会。
最終的には分厚い報告書を出して、
ここから先は国会に「やって下さい」と言いおいていったん終わったと。
やってないんですから。
「これは調査しない訳にはいかん」と思いますね。
三浦:国政調査権というのは実はいろんな権限があるんですね。
ーーーそして翌日
「虚偽説明」東電
国会でも追求 東電社長を参考人へ招致

報道ステーション 2013年2月8日
昨日この番組でも放送いたしました、昨日の朝日新聞がですね特ダネとして出しました。
去年の話しになりますが国会に設定された国会の事故調査委員会、原発事故に関して、
これは1号機4階にある非常用復水器、電源無しの冷却装置。
これが「津波が来る前に地震の段階で壊れていたんではないか」という、
そういう疑いから去年国会事故調が調査に入ろうとしたところ、
東電が嘘をついてそれを妨害したという驚愕すべきニュースをお伝えしました。
今日の国会でその追及が行われています。ご覧ください。
衆院予算委 午後四時

笠井亮衆院議院 共産党:
東京電力が虚偽の説明をして、そして調査を妨害したというものでございます。
その文書が伊吹文明衆議院議長に届いていると思うんですが、届いていますか?

鬼塚誠衆議院事務議長:
いわゆる国会事故調の元委員田中三彦氏より
伊吹衆議院議長あてに一通の文書がファックスで届けられました。
笠井亮衆院議院 共産党:
極めて重大な問題で原発の事故が津波によるものなのか、それとも地震による損傷がなかったのか?
ま、今もそうですけれども、事故調査をめぐって大きな焦点となっていた時の事であります。
田中氏は
「東京電力の虚偽説明の検証と、現地調査への実現の協力をお願いしたい」と要請されている訳ですけれども、
これにどうこたえるのか?
虚偽の説明の検証という事になれば、その前提は現場がその後東電によって変えられちゃっていたら、
現場を見に行っても意味が無くなるわけで、
現場保存も大事なことでありますけれども、そのことも含めて、どのようにこの要請にこたえるおつもりか?

茂木敏充経産大臣:
仮に東京電力が何らかの意図をもって虚偽の説明をしたとすれば、
断じて許されない事であります。
昨日東京電力に対しまして、
事実関係を明らかにする、そしてその報告をするように、そういう指示を出したところであります。
また今後、現地等におきましてさらなる調査を行われることになる場合には、
最大限協力するように東京電力に対して指導いたしております。
東京電力の虚偽説明問題。
福島第一原発一号機の現地調査を決めていた国会事故調に対して、
「現場は真っ暗」などと、事実と異なる説明をしていた問題だ。
結果的に国会事故調は調査を断念した。
笠井亮衆院議院 共産党:
国会事故調というのは国会の子規制調査権を背景にして、
事故の調査を行う権限を持っていたものです。
したがって、今回の東電の行為というのは、
国会の国政調査権に対する妨害行為と言わなければいけない、そういう性格の問題だ。
東京電力の広瀬直己社長、それから当時の担当者の玉井俊光元企画部部長の、
虚偽かどうかを問われているので、当議会の証人喚問をお願いいたします。
議長:後刻理事会で協議いたします。

自民党は東電の広瀬社長や担当者だった玉井企画部部長の証人喚問には応じない方針だ
一方民主党では来週一二日に広瀬社長を参考人に招致して追及する。
その上で証人喚問についても検討するとしている。
国会事故調が現地調査で確かめたかったのは
原発の重要機器に地震による損傷があったのかどうか?という点だ。
政府や東京電力の事故調は「事故の直接的な原因は津波だ」としている。
だが本当に地震による損傷はなかったのか?
報道ステーションでは原発事故が起きた2011年の年末に原発に関するスペシャル番組を放送し、
「津波が来る前に地震によって破損があったのではないか?」と指摘した。
古舘:
津波前の地震の段階で1号機のどこかが壊れていたのではないか?という事を番組では追及いたしました。
もし、地震で重要機器が壊れていたとなれば、
事故後につくられた新しい安全基準にも置きな影響を及ぼす。
原発の耐震基準にはさらなる厳格化が必要だ。
現在止まっている原発の再稼働にも大きなハードルとなる。
だが、国会事故調が去年7月に出した報告書では、現地調査が出来なかったことから、
「地震による損傷がないとは確定的に言えない」という表現にとどまった。
東京電力は今日の会見で改めて「意図的に虚偽の説明をしたのではない」と主張した。
東京電力の会見 午後5時過ぎ。

えー、発電所の視察を行うということの、スケジュールの調整の中で、
えーー、当方の説明に誤りがあって、えー……大きな誤解を招いた。
今後、えーー、国会等の調査という事で、えーーーー、
何らかご判断、ご指示灯があれば真摯に対応したいと、
古舘:
あらためて不信感だらけになるわけです。
この件しかり、
それから規制庁の方が事前に文書を日本原電に渡していた件しかりです。
これ、原発をこれから、
断層の件全部を含めて、再稼動する際の安全基準に関わる大問題ですので、
これは国会が動く、国政調査権を使うなりのきちっとした対応が望まれるところであります。
なぜ?”早すぎる放射能漏れ” 原発揺るがす「地震で破損」
12/28報道SP(内容書き出し・動画あり)
古舘「古巣の文部科学省に戻ったという事で何が更迭なのか?さっぱり分からないですね」
“資料流出”規制庁の体制2/6報道ステ(内容書き出し)
これを見てパブリックコメントを出そう!
「そもそも新安全基準で原発は本当に安全になるの?」そもそも総研2/7(内容書き出し)
報道ステーション2013年2月6日

先週の金曜日に分かった事をやりいます。
原子力規制庁のナンバー3の方がいます。
規制庁と言いますとね、あの原子力規制委員会の事務局に当たるところですね。

この方も敦賀原発の2号機の原子炉建屋の直下を走っている、このD-1破砕帯。

その調査を担当している方でも、この方はいらっしゃるんですが、
規制委員会がですね、この「D-1破砕帯は活断層の可能性が強い」と公表する前に、
この敷地内の破砕帯の評価についての「原案」
この文書をですね、なんと敦賀原発をやっている日本原電の常務に渡していたという事が、
金曜日に報じられました。

これについて詳しくやります。
何が変わった“原発規制”
「資料流出」規制庁の体制
福島原発の事故の前と後で何が変わったのか?
今日開かれた原子力規制委員会(第27回原子力規制委員会 午前10時半過ぎ)
そこにはいつか見た風景があった。

池田克彦長官 原子力規制庁:
私どもの監督不行き届きでございまして、心からお詫び申し上げる次第でございます。
謝罪したのは規制委員会の事務局である原子力規制庁のトップ、池田長官。
事もあろうに、規制庁ナンバー3が日本原電の常務に、
公表前の報告書の原案を手渡していたのだ。

島崎邦彦委員長代理 原子力規制委員会:
規制庁の職員の多くが旧保安院、あるいは原子力安全委員会の事務局の人々であって、
「なにも変わらないのだ」というご批判がありました。
この事態を防ぐ事が出来なかった事は大変残念でございます。
事件が発覚したのは先週の金曜日、
日本原電に資料を渡したのは名雪哲夫前審議官だ。

文部科学省出身で54歳。
原子力規制庁の発足とともにナンバー3の審議官に就任した。
これが名雪審議官が日本原電に手渡した報告書の原案。
名雪氏の書き込みもあった。


星野知彦開発計画室長 日本原電:
その段階では当然オープンになっていないという認識はございましたけれども、
先程から申し上げましたように、
あのーま、
「先生方(規制委員会)のご了解が得られたら(手渡し)出来ると思う」
というお話は聞いておりましたので、
あの~、ま、そのように思いました。
しかし、
原子力規制委員会 島崎邦彦委員長代理:
この報告書案を事業者に見せる様に小生が言う筈がありませんし、
実際に言っておりません。
報告書案を見せるような事は一切しておりません。
なぜ日本原電は名雪氏に接触しようとしたのか?
それは日本原電が所有する、敦賀原発の活断層の調査と関係がある。
敦賀原発の敷地内にある断層が活断層であるかどうかを判断する調査が去年12月に行われた。
その結果「敦賀原発の断層が活断層であるという事で意見の一致」をみた。

田中俊一委員長 原子力規制委員会:
「今のままで再稼働という事での安全審査はとても出来ないな」というふうに、
私は、印象ですけど、判断しました。
そして直ちに最終報告書をまとめる手続きに移った。
日本原電の攻勢が激しくなるのはこの頃からだ。

日本原電の市村常務らが執拗に名雪氏と面会をかさねていた。
全部で8回。
名雪氏は全て一人で面会に応じた。

職員がひとりで事業者と会う事は禁止されているにもかかわらず。

島崎邦彦委員長代理 原子力規制委員会:
我々委員はですね、いわゆる「儀礼的なごあいさつ」がある時も、
秘書さんがちゃんと横にいてですね、必ず(規制側が)二人で会っているんですね。
それは単に審議官個人ではなくて、組織全体で厳しさが欠け、隙があったのではないかと。
日本原電の必死の働きかけ。
その背景には会社の存亡がかかっているからだ。
日本原電は電力会社9社が出資して設立された会社だ。
所有している施設は東海村と敦賀市の原発だけだ。

濱田康男社長 日本原電:
出来るだけ早くですね、再起動できるように、いろいろな、ま、努力をしていてですね、
だいたい、あの、当然発電して受電料金を頂きませんとね、成り立ちませんので。
(※日本原電、発電ゼロでも黒字209億円)
名雪氏は今月1日付けで更迭され、文部科学省に戻った。
問題はこの日本原電による執拗な働きかけが、
敦賀原発の活断層評価に影響したかどうか?だ。
すでに専門家の評価は12月10日の会合で、「活断層」という結論となり、
最終的な報告書をまとめる段階になっていた。
ところが、その最終報告書が何時まで経っても出てこないのだ。
日本原電は名雪氏に何を要望していたのか?

萩野孝史広報室長 日本原電:
幅広い専門家の意見も聞いてほしいということ。
それから、当社の意見を述べる機会を是非与えてほしいというようなことでございます。
この要望が届いたのか、
先月23日、田中委員長は敦賀原発の結論先送りを表明した。

田中俊一 原子力規制委員会委員長:
もう少しあの~、幅広く意見を聞く機会は儲けた方がいいかもしれないという事は
ちょっと、島崎先生とは、あ、島崎委員ともご相談はしていますけれども、
敦賀の場合は止まっていますので、
その、・・あの、えっと大飯と違いまして、
すぐに判断しなきゃいけないという事ではないんだろうというふには思っています。
「幅広い専門家の意見を聞いてほしい」という日本原電の要望と、
田中委員長の発言が一致する。
ー今日(2月6日)午後4時過ぎー
Q:これは偶然の一致なんでしょうか?
田中俊一委員長:
出来るだけ広い意見を聞くという事、何回でも開いていただくという事は、
私の方からお願いしていましたから、それはあのぉ…偶然…としか言いようがないですね。
敦賀原発の断層を調査してきた専門家からは、
「さらに幅広く意見を聞くこととした」ことに異論が噴出していた。
ー敦賀原発第二回評価会合(1月28日)-
藤本光一郎準教授 東京学芸大学:
私たち自身がピアレビュー(評価)に近いような感じの事をやって、
さらにそれにまた。
またと言うと「屋上屋を重ねる」ことにならないのかな?と。
鈴木康弘教授 名古屋大学:
(報告書は)これで完成という理解でよろしいでしょうか?
島崎邦彦委員長代理 原子力規制委員会:
我々も考える余地があるという事で、
とりあえずは「案」という形にさせていただきたいと思います。
結局最終結論は見送られ、今なお出ていない。
ー今日(2月6日)午後4時過ぎー
Q:この遅れは日本原電からの一連の働きかけが関係している事はないとみてよろしいですか?
田中俊一委員長:
ありません。
データを精査していただいて、判断して文章をまとめるという事で遅れたんだろうなと思っています。
福島第一原発の事故原因の一つが「規制のとりこ」にあったと結論付けたのは国会事故調。
福島の事故の前と後でなにが変わったのか。

野村修也元委員 国会事故調査委員:
この原子力規制に関しては、
規制する方の側に対して規制される方の側が問い合わせをすれば、
事前に意見交換が出来るという文化が続いてきたわけです。
従って電力事業者の方の側はですね、
当然今回も同じように、「それは当然見せてもらえる」というふうに考えているところ、
ここがですね、根本的な考え違いだと。
依然としてですね、規制する方の側が、規制される方の側の
意見を事前に聞くという体質が変わっていないという事を表しているんだろうというふうに思います。
ーー

古舘:
だとしますと…規制庁も「今回は監督不行き届き」というふうに言いましたけれども、
そうじゃなくて村の中で行き届き過ぎている関係性というか、
ここが何にも変わっていないんですね、福島原発事故の後。
三浦:
そうですね、VTRに会った規制のとりこ、国会事故調の結論ですけれども、
まさにそれに尽きるんじゃないですかね。
規制する側が、実は規制される側に、ま、データも分析も頼っていると、
規制というのは有名無実となっていると、
ここに問題があって、このさかさまの関係をどう改めるか?って言うのが問題なんですね。
ですから今回審議官更迭。
ま、これはトカゲのしっぽ切りなのか、しっぽ切りになっているのかどうかさえ分かりませんけれども、
こういう個人の問題じゃないんですね。
やっぱりそういう組織の体質を改めて、
本当に規制庁という名前にふさわしいものになれるかどうか?っていうところですね。
古舘:
ナンバー3の方の更迭っていうんですけれども、
古巣の文部科学省に戻ったという事で、ノーリターンルールの抜け道を使って故郷へ帰ったという事が、
何が更迭なのか?さっぱり分からないですね。
三浦:そういですね、なんか非常に信頼を損ねるような展開になっていますよね。
森本次長の記者会見はこちら↓
日本原電に資料を渡した地震津波担当の“名雪審議官”
2/1原子力規制庁の臨時記者会見(文字起こし)
何故自ら?一番重い処分?儀礼上のあいさつ?他
「名雪審議官更迭」規制庁会見質疑応答(内容書き出し)
↓敦賀原発の断層調査情報提供に関して緊急署名提出の際の規制庁との質疑応答
<規制庁・①名雪事件>
ようするにズル。 試験官が「この問題出すぞ」って渡しているようなもの
2/5福島みずほ氏他(文字起こし)
<規制庁・②大飯原発疑惑>
「大飯原発評価会合と時を同じくして森田管理官が関電大飯原発所長と破砕帯について意見交換!!」
2/5福島みずほ氏他(文字起こし)

先週の金曜日に分かった事をやりいます。
原子力規制庁のナンバー3の方がいます。
規制庁と言いますとね、あの原子力規制委員会の事務局に当たるところですね。

この方も敦賀原発の2号機の原子炉建屋の直下を走っている、このD-1破砕帯。

その調査を担当している方でも、この方はいらっしゃるんですが、
規制委員会がですね、この「D-1破砕帯は活断層の可能性が強い」と公表する前に、
この敷地内の破砕帯の評価についての「原案」
この文書をですね、なんと敦賀原発をやっている日本原電の常務に渡していたという事が、
金曜日に報じられました。

これについて詳しくやります。
何が変わった“原発規制”
「資料流出」規制庁の体制
福島原発の事故の前と後で何が変わったのか?
今日開かれた原子力規制委員会(第27回原子力規制委員会 午前10時半過ぎ)
そこにはいつか見た風景があった。

池田克彦長官 原子力規制庁:
私どもの監督不行き届きでございまして、心からお詫び申し上げる次第でございます。
謝罪したのは規制委員会の事務局である原子力規制庁のトップ、池田長官。
事もあろうに、規制庁ナンバー3が日本原電の常務に、
公表前の報告書の原案を手渡していたのだ。

島崎邦彦委員長代理 原子力規制委員会:
規制庁の職員の多くが旧保安院、あるいは原子力安全委員会の事務局の人々であって、
「なにも変わらないのだ」というご批判がありました。
この事態を防ぐ事が出来なかった事は大変残念でございます。
事件が発覚したのは先週の金曜日、
日本原電に資料を渡したのは名雪哲夫前審議官だ。

文部科学省出身で54歳。
原子力規制庁の発足とともにナンバー3の審議官に就任した。
これが名雪審議官が日本原電に手渡した報告書の原案。
名雪氏の書き込みもあった。



星野知彦開発計画室長 日本原電:
その段階では当然オープンになっていないという認識はございましたけれども、
先程から申し上げましたように、
あのーま、
「先生方(規制委員会)のご了解が得られたら(手渡し)出来ると思う」
というお話は聞いておりましたので、
あの~、ま、そのように思いました。
しかし、
原子力規制委員会 島崎邦彦委員長代理:
この報告書案を事業者に見せる様に小生が言う筈がありませんし、
実際に言っておりません。
報告書案を見せるような事は一切しておりません。
なぜ日本原電は名雪氏に接触しようとしたのか?
それは日本原電が所有する、敦賀原発の活断層の調査と関係がある。
敦賀原発の敷地内にある断層が活断層であるかどうかを判断する調査が去年12月に行われた。
その結果「敦賀原発の断層が活断層であるという事で意見の一致」をみた。

田中俊一委員長 原子力規制委員会:
「今のままで再稼働という事での安全審査はとても出来ないな」というふうに、
私は、印象ですけど、判断しました。
そして直ちに最終報告書をまとめる手続きに移った。
日本原電の攻勢が激しくなるのはこの頃からだ。

日本原電の市村常務らが執拗に名雪氏と面会をかさねていた。
全部で8回。
名雪氏は全て一人で面会に応じた。

職員がひとりで事業者と会う事は禁止されているにもかかわらず。

島崎邦彦委員長代理 原子力規制委員会:
我々委員はですね、いわゆる「儀礼的なごあいさつ」がある時も、
秘書さんがちゃんと横にいてですね、必ず(規制側が)二人で会っているんですね。
それは単に審議官個人ではなくて、組織全体で厳しさが欠け、隙があったのではないかと。
日本原電の必死の働きかけ。
その背景には会社の存亡がかかっているからだ。
日本原電は電力会社9社が出資して設立された会社だ。
所有している施設は東海村と敦賀市の原発だけだ。

濱田康男社長 日本原電:
出来るだけ早くですね、再起動できるように、いろいろな、ま、努力をしていてですね、
だいたい、あの、当然発電して受電料金を頂きませんとね、成り立ちませんので。
(※日本原電、発電ゼロでも黒字209億円)
名雪氏は今月1日付けで更迭され、文部科学省に戻った。
問題はこの日本原電による執拗な働きかけが、
敦賀原発の活断層評価に影響したかどうか?だ。
すでに専門家の評価は12月10日の会合で、「活断層」という結論となり、
最終的な報告書をまとめる段階になっていた。
ところが、その最終報告書が何時まで経っても出てこないのだ。
日本原電は名雪氏に何を要望していたのか?

萩野孝史広報室長 日本原電:
幅広い専門家の意見も聞いてほしいということ。
それから、当社の意見を述べる機会を是非与えてほしいというようなことでございます。
この要望が届いたのか、
先月23日、田中委員長は敦賀原発の結論先送りを表明した。

田中俊一 原子力規制委員会委員長:
もう少しあの~、幅広く意見を聞く機会は儲けた方がいいかもしれないという事は
ちょっと、島崎先生とは、あ、島崎委員ともご相談はしていますけれども、
敦賀の場合は止まっていますので、
その、・・あの、えっと大飯と違いまして、
すぐに判断しなきゃいけないという事ではないんだろうというふには思っています。
「幅広い専門家の意見を聞いてほしい」という日本原電の要望と、
田中委員長の発言が一致する。
ー今日(2月6日)午後4時過ぎー
Q:これは偶然の一致なんでしょうか?
田中俊一委員長:
出来るだけ広い意見を聞くという事、何回でも開いていただくという事は、
私の方からお願いしていましたから、それはあのぉ…偶然…としか言いようがないですね。
敦賀原発の断層を調査してきた専門家からは、
「さらに幅広く意見を聞くこととした」ことに異論が噴出していた。
ー敦賀原発第二回評価会合(1月28日)-
藤本光一郎準教授 東京学芸大学:
私たち自身がピアレビュー(評価)に近いような感じの事をやって、
さらにそれにまた。
またと言うと「屋上屋を重ねる」ことにならないのかな?と。
鈴木康弘教授 名古屋大学:
(報告書は)これで完成という理解でよろしいでしょうか?
島崎邦彦委員長代理 原子力規制委員会:
我々も考える余地があるという事で、
とりあえずは「案」という形にさせていただきたいと思います。
結局最終結論は見送られ、今なお出ていない。
ー今日(2月6日)午後4時過ぎー
Q:この遅れは日本原電からの一連の働きかけが関係している事はないとみてよろしいですか?
田中俊一委員長:
ありません。
データを精査していただいて、判断して文章をまとめるという事で遅れたんだろうなと思っています。
福島第一原発の事故原因の一つが「規制のとりこ」にあったと結論付けたのは国会事故調。
福島の事故の前と後でなにが変わったのか。

野村修也元委員 国会事故調査委員:
この原子力規制に関しては、
規制する方の側に対して規制される方の側が問い合わせをすれば、
事前に意見交換が出来るという文化が続いてきたわけです。
従って電力事業者の方の側はですね、
当然今回も同じように、「それは当然見せてもらえる」というふうに考えているところ、
ここがですね、根本的な考え違いだと。
依然としてですね、規制する方の側が、規制される方の側の
意見を事前に聞くという体質が変わっていないという事を表しているんだろうというふうに思います。
ーー

古舘:
だとしますと…規制庁も「今回は監督不行き届き」というふうに言いましたけれども、
そうじゃなくて村の中で行き届き過ぎている関係性というか、
ここが何にも変わっていないんですね、福島原発事故の後。
三浦:
そうですね、VTRに会った規制のとりこ、国会事故調の結論ですけれども、
まさにそれに尽きるんじゃないですかね。
規制する側が、実は規制される側に、ま、データも分析も頼っていると、
規制というのは有名無実となっていると、
ここに問題があって、このさかさまの関係をどう改めるか?って言うのが問題なんですね。
ですから今回審議官更迭。
ま、これはトカゲのしっぽ切りなのか、しっぽ切りになっているのかどうかさえ分かりませんけれども、
こういう個人の問題じゃないんですね。
やっぱりそういう組織の体質を改めて、
本当に規制庁という名前にふさわしいものになれるかどうか?っていうところですね。
古舘:
ナンバー3の方の更迭っていうんですけれども、
古巣の文部科学省に戻ったという事で、ノーリターンルールの抜け道を使って故郷へ帰ったという事が、
何が更迭なのか?さっぱり分からないですね。
三浦:そういですね、なんか非常に信頼を損ねるような展開になっていますよね。
森本次長の記者会見はこちら↓
日本原電に資料を渡した地震津波担当の“名雪審議官”
2/1原子力規制庁の臨時記者会見(文字起こし)
何故自ら?一番重い処分?儀礼上のあいさつ?他
「名雪審議官更迭」規制庁会見質疑応答(内容書き出し)
↓敦賀原発の断層調査情報提供に関して緊急署名提出の際の規制庁との質疑応答
<規制庁・①名雪事件>
ようするにズル。 試験官が「この問題出すぞ」って渡しているようなもの
2/5福島みずほ氏他(文字起こし)
<規制庁・②大飯原発疑惑>
「大飯原発評価会合と時を同じくして森田管理官が関電大飯原発所長と破砕帯について意見交換!!」
2/5福島みずほ氏他(文字起こし)
02.10
Sun
ラジオフォーラム
パーソナリティ 西谷文和 ジャーナリスト
私にとって記念すべき一回目の番組ですので、自己紹介を行っていきたいと思います。
西谷文和と申します、職業はフリーランスジャーナリストという事になっております。
実は私は8年前まで大阪の吹田市役所で公務員をしていました。
公務員をしながら休暇を取って、アフガンとかイラクとかに行ってたんですけど、
公務員をしながら戦地へ行くという、二足のわらじがもうちょっと無理だという事で辞めまして、
これ一本という事になっています。
この番組ではシリアの内戦、リビア、アルジェリア、スーダン、レバノン、ガザ、
こういったですね、戦地の模様などを、生の情報などを伝えていきたいなというふうに考えていますので、
よろしくお願いいたします。
小出裕章ジャーナル 2013年2月9日
西谷:
今日はテーマが原発の輸出についてお聞きしたいと思うんですけれど、
あの、日本の原子力ムラは懲りてませんよね。
小出:全く懲りてないです。
西谷:
ね、生き残りをかけてですね、
ベトナム、トルコ、ヨルダン、リトアニア、
こういったところに必死になって売り込みをかけているんですが、
まずこの原発輸出について、先生ご意見はどんなふうにお持ちですか?
小出:
もちろん私はやるべきではないと思いますが、
今、西谷さんがおっしゃった通り、
日本の原子力産業は行きの頃をそれに掛けなければならない状況に追い込まれていますので、
これからも輸出という事を狙ってさまざまな動きがあると思います。
西谷:
やはりいまもう日本ではね、ああいう大きい事故を起こして、
もう日本ではおそらく建設はもう出来ないだろうから、ベトナムとかに売り込みをかけていると。
小出:そうです。
西谷:
先生これね、爆発して危険なものをですよ、「よその国だからいいんだ」って、
こういうわけにはいきませんよね。
小出:
もちろんですね、
自分の国でもう引き受ける事が出来ない危険を抱えているという事が分かっている訳ですから、
それを外国に押し付けるという事はやってはいけない事だと思います。
西谷:
あの~、ベトナムの予定地はですね、
漁師さんがね、自然と共存しながら細々と生きておられる、そんなきれいな海なんですけど。
小出:そうですね、
西谷:
結局ベトナムという国は、
枯れ葉剤で汚染されてですよ、また放射能でという事になりますよね。
小出:
なりますね。
原子力というのはどこでも、
原子力発電所だけではなくて、ウラン鉱山もそうですし、
これからまた核のゴミ捨て場を探すという事になるわけですし、
さまざまな形で原子力から恩恵を全く受けない人々に犠牲を強いることになると思います。
西谷:やはり一基つくればものすごく儲かるんですかね?利権があるんですよね。
小出:
もちろん利権だらけな訳でして、
地域住民にどれだけのお金が行くか?というのはそれぞれの地域で違うと思いますけれども、
もともと狙われる地域というのは、
自然に寄り添うように生きていて、いわゆるお金とは無縁のところを狙っていく訳ですから、
そういう人たちからみると、一度その金をつかんでしまうと逃げられなくなるという事になると思います。
西谷:
まさに、福井県や福島県で、町が二分されてですよ、
賛成派と反対派がね、もう本当に親戚同士で争ったりするんですが、
小出:そうです、もう、地域のつながりがズタズタにされてしまいます。
西谷:そうですよね、
それをベトナム人やトルコ人がこれをせなあかんということになりますよね。
小出:そうですね。
西谷:
もう、これは是非計画の段階で止めたいんですが、
逆に、ベトナムやトルコ、ヨルダン、サウジ、リトアニア、インド、
こういった国々がですね、何故、原発を欲しがるのか?ということですが。
日本の場合には利権とかそういうものがあると思う、売る方はね。
でも、輸入する方は、やはり背後に「核兵器を持ちたい」という、そういう野望があるんですかね?
小出:
もちろんあります。
日本もそうだったのです。
何か日本の人は「日本の原子力は平和利用だ」と言われて、何か思い込んでいるようですけれども、
日本が原子力を導入したというのももともとは核兵器が欲しかったからなのです。
西谷:やっぱりそうなんですか、
小出:そうです、
「原子力」と「核」という言葉が、日本では使い分けられていて、
「原子力」は平和利用、「核」は軍事利用というふうにみなさんは思いこんでいる訳ですけれども、
技術には「軍事」も「平和」も無くて、
「いつでも使いたいように使える」という事なのです。
日本というこの国でも、
原子力の平和利用と標榜しながら、核兵器を作る能力を手に入れたいという事で、原子力が始まりました。
西谷:
という事は、表向き、ベトナムとかトルコとかサウジなどは、「電気が足りない」とか言いながら、
裏ではやはり、たとえば「イスラエルに対抗するためには核兵器を持たなきゃあかん」とか、
こういうことを思っているんでしょうね?
小出:
非常に残念なことではありますけれども、
現在の世界というのは「力」が支配しているのです。
国連という組織があって、ユナイテッド・ネイションズ(United Nations)ですけれども、
正しく訳すなら「連合国」なのですね。
先の戦争で勝った国々が今世界を支配している訳ですが、
その中でも常任理事国というのが5カ国あります。
米・英・仏・露・中ですけれども、
何故その5カ国だけが、連合国という沢山の国の中で常任理事国になれたか?と言えば、
その5カ国が核兵器を持っているからなのです。
ですから
「現在の世界で力をもつためにはどうしても核兵器がいる」と考える人がいる事は当たり前な訳ですし、
世界の国々の指導者の多くがその考えにとらわれてしまっていて、
「核兵器を持ちたい」と願っているのだと思います。
西谷:
恐ろしい世界ですがね。
先生、もうちょっと具体的にいきますと、
そうしたら、「原発をもつ」という事と「核兵器をつくる」という事は、
ほぼ「ニアリーイコール( nearly equal)」ですか?
小出:あの…「イコール」です
西谷:あっ!「イコール」!もう、ニアもないんですか。
小出:
ま、ニアを付けてもいいですけれども、
要するに「核兵器を持ちたい」という思惑でもう始まっちゃっている訳ですから、
「イコール」だと思った方がいいと思います。
西谷:という事は「原子力の平和利用」という事は全くのごまかしであると
小出:もちろんそうです。
西谷:
そもそもですね、
軽水炉というこの原子炉が開発された経過というのは核兵器を作るためなんですか?
小出:
軽水炉そのものはですね、原子力潜水艦という、これは画期的な技術だったんですけれども、
軍事的に。
それをつくりたいという事で始まっています。
さらには核兵器を作るための施設が、米国の中でとにかく余り過ぎてしまってですね、
それを「平和」という形で標榜しながら併用することで「軍事産業の生き残りを図った」という事です。
西谷:そうか、軽水炉というのは原子力潜水艦のために開発されたものなんですか。
小出:
そうです、もともと、
潜水艦というものはですね、何か海に潜るとみなさん思っていられるかもしれませんけれども、
「水の下に潜ることもできる船」という程度のことであって、
すぐに酸素が無くなってしまうので、すぐにまた、海面に出てこなければいけないものだったし、
今でもそうなのです。
しかし原子炉で動かす事が出来る潜水艦がつくれれば、
たとえばノーチラス号というのは、北極海の氷の下を潜水したままくぐるとかですね、
そのようなことが可能になったわけで、
潜水艦というものは原子力潜水艦が出来て初めて意味のあるものになったという、
それほどのものなのです。
それをどうしてもつくりたかったが為に出来たものです。
(※1958年8月には米国のノーチラス号が北極点を通る横断に成功)
西谷:
軍産複合体がね、
そうしたら、横須賀とかにいるじゃないですか。今アメリカの原子力潜水艦が。
という事は、あれがもし事故を起こしたら、横須賀の人達は被ばくするという事ですよね?
小出:
そうですね。
今、横須賀は原子力潜水艦だけではなくて、
ジョージワシントンという、原子力空母の基地にもなってしまっていまして、
東京湾の入り口に巨大な原子炉が動いているという、そういう状態になっています。
西谷:かなり都会に近いから、
小出:圧倒的に近いです。
西谷:あれが事故したらエライ事になりますね
小出:
はい。
ですから、たとえば日本では原子力安全委員会というものがあって、
全ての原子炉は安全審査をしないと認めないという事にしていたわけですが、
ジョージワシントンの原子炉、あるいは米軍の原子力潜水艦の原子炉などは、
一切の安全審査を受けないままあるのです。
西谷:一切の安全審査を受けていなくて、アメリカの技術を頼るだけですか?
小出:米国が「安全だ」と言っているから「安全だ」ということになっているのです。
西谷:先生、それは安全神話の最たるものですねw
小出:そうですね。
西谷:
本当に、でもそれ、ちょっと盲点ですよね。
そういう危険なものが都会の近所にあるっていうのはね。
小出:
横須賀の人達は長い事それは「問題だ」と言って声をあげ続けてきて下さっているのですが、
日本のマスコミも取り上げませんし、
ほとんどの方は知らないままだと思います。
西谷:
先生、今日は非常に貴重な盲点が明らかになってよかったです。
今日は原発輸出について小出先生にお聞きいたしました。
どうもありがとうございました。
小出:ありがとうございました。
ーーー
原子力潜水艦
第二次大戦で急速に発達した原子力技術を駆使して誕生したのが原子力潜水艦である。
吸気も燃料補給もなしに半永久的に駆動する、
潜水艦には理想のボイラーたる原子炉の登場により、潜水艦の水中速力は大きく上がり、
可潜時間は数ヶ月近くにまで増えた。
原子力潜水艦は有り余る出力を生かして海水を電気分解し、艦内へ常時新鮮な酸素を提供する。
このため、原子力潜水艦は「世界一空気が綺麗」と言われるほど艦内は快適である。
しかし、超微量の放射能漏れは絶えずあり(特に艦外)、米軍の乗員は放射線被曝線量測定バッジをつける。
ジョージ・ワシントン 空母(USS George Washington, CVN-73)

アメリカ国外の基地を事実上の母港として配備される唯一の空母であり、
日本に配備された初の原子力推進空母である。
機関 ウェスティングハウス A4W 原子炉2基 蒸気タービン4機, 4軸, 260,000 shp
乗員 士官・兵員:3,200名 航空要員:2,480名
兵装 RIM-7 シースパロー短SAM 2基 RIM-116 RAM 2基 ファランクスCIWS 2基
搭載機 85機
原発輸出推進で合意 安倍首相 ベトナム首相と会談
2013年1月17日 東京新聞 朝刊
【ハノイ=金杉貴雄】
ベトナムを訪問した安倍晋三首相は十六日、ズン首相と会談し、
日本がベトナムから受注している原発建設計画や高速道路などのインフラ整備、
レアアース(希土類)採掘などの貿易投資で協力を進展させることで合意した。
両首脳は沖縄県・尖閣諸島問題やベトナムが実効支配する南シナ海の中国との領有権問題で、
圧力を強める中国を念頭に
「すべての地域の紛争と問題を、国際法の基礎に基づき平和的交渉を通じて解決すべきだ」との考えで一致。
南シナ海問題では
「力による現状の変更に反対する」との認識を共有し、政治・安全保障分野でも協力を進めることを確認した。
経済分野では、
安倍首相がベトナムに対し、新たに五億ドル(約四百五十億円)の円借款を供与する方針を表明した。
安倍首相は会談終了後の共同会見で
「ベトナムとは地域的課題を共有し、経済的に相互補完関係にある重要なパートナーだ。
アジア太平洋地域の戦略環境が大きく変化する中、地域の平和と繁栄のため、
両国が積極的な役割を果たしていく」と強調した。
原発輸出、サウジと協議
事故後初案件 政府、再開へ転換
2013/2/10付 日本経済新聞 朝刊
政府は中東のサウジアラビアと原発輸出の協議に入った。
サウジは2030年までに16基の原発をつくる計画。
安倍政権は東日本大震災後の原発事故で凍結された原発輸出を再開する方向を鮮明にする。
国内の原発再稼働が見通せないなか、海外市場に活路を開いて原子力分野の人材や技術を守るとともに、
原子力産業を日本の経済成長の原動力のひとつに育てる。(関連記事総合・経済面に)
中東を訪問中の茂木敏充経済産業相が9日、…
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日立は原発輸出やめよ
「リトアニア世論尊重して」
NGO申し入れ
しんぶん赤旗 2012年12月19日(水)
「日立はリトアニアの国民を尊重し、原発輸出をやめよ」―18日、東京・丸の内の日立本社前で、
リトアニアと日本のNGOのメンバーらが、日立がリトアニアで進める原子力発電所建設にたいし、
中止するよう訴え、文書で申し入れました。
「脱原発世界会議2」(15、16日開催)に参加したアンドレイ・オザロフスキーさんは
「国民投票では、62・68%の人が原発新設に反対です。リトアニア国民の意思を尊重してほしい」と話し、
参加者は「さよなら原発」「輸出をやめろ」と唱和しました。
横浜から参加した女性(32)は「海外にまで次の“福島”をつくらないで」と言います。
リトアニアでは、2000年代にソ連時代の原発が閉鎖された後、原発新設プロジェクトが進められ、
11年に日立が優先交渉権を獲得しました。原発事故後、初の原発輸出として注目されています。
「核のない未来を」―。
リトアニアの複数の環境団体や政党は、粘り強く反対運動を展開。
今年10月に行われた国民投票では新設反対が6割を超えました。
また、同時期に行われた選挙で、建設を推進してきた与党が敗北し、政権交代も起きました。
オザロフスキーさんは
「新政府は態度をまだ決めておらず、日立もあきらめていません。
脱原発を願う日本の人々と連帯して中止させたい」と話していました。
申し入れ文書は、日本政府、国際協力銀行、リトアニア政府にも送りました。
原発輸出は「今後も進める」、
エネ政策議論で組織変更の意向=経産相
2013年 01月 15日 12:31 JST
[東京 15日 ロイター]
茂木敏充経済産業相は15日の閣議後会見で、
原発輸出について「安全な原発インフラの輸出はこれからも進めていきたい」と述べた。
同相はまた、国のエネルギー基本計画策定では従来とは違う組織で議論を進める意向を明らかにした。
原発輸出の条件として茂木経産相は
「相手国側の希望を重視して判断する。安全性が大前提だ」と指摘した。
「脱原発」方針を打ち出した民主党前政権でも原発輸出は継続の意向だったことから、
政権交代によってもこの点では大きな方針変更はない。
国のエネルギー政策の根幹となる「エネルギー基本計画」について前政権は、
東京電力福島第1原発の事故発生を受けて、2011年10月に見直しに着手。
総合資源エネルギー調査会(経産相の諮問機関)基本問題委員会で有識者が
1年以上にわたり33回の議論を重ねてきたが、
前政権が昨年9月に打ち出した脱原発方針を受け昨年11月14日の会合を最後に中断していた。
エネルギー基本計画はエネルギー政策基本法に基づき3年ごとに見直される。
現行計画は2010年6月策定のため今年6月ごろが見直し期限だ。
茂木氏は策定議論の再開時期について
「スケジュールは決まっていないが、早々にこの問題については取りかからないといけない」と語った。
基本計画策定の議論の場として、34回目の基本問題委員会を開くのか、
新しい委員会を立ち上げるのかについて同氏は
「組織については若干これまでと違った形を考えている。固まった段階で報告する」と述べた。
(ロイターニュース 浜田健太郎;編集 内田慎一)
茂木経産大臣ってこんな方→茂木敏充経済産業大臣VS美輪明宏さん
動き出した「原発輸出」ヨルダン&ベトナム(動画&内容書き出し)
初めて原発を導入するというヨルダンとベトナムの取材をしたテレビ番組の書き出し
パーソナリティ 西谷文和 ジャーナリスト
私にとって記念すべき一回目の番組ですので、自己紹介を行っていきたいと思います。
西谷文和と申します、職業はフリーランスジャーナリストという事になっております。
実は私は8年前まで大阪の吹田市役所で公務員をしていました。
公務員をしながら休暇を取って、アフガンとかイラクとかに行ってたんですけど、
公務員をしながら戦地へ行くという、二足のわらじがもうちょっと無理だという事で辞めまして、
これ一本という事になっています。
この番組ではシリアの内戦、リビア、アルジェリア、スーダン、レバノン、ガザ、
こういったですね、戦地の模様などを、生の情報などを伝えていきたいなというふうに考えていますので、
よろしくお願いいたします。
小出裕章ジャーナル 2013年2月9日
西谷:
今日はテーマが原発の輸出についてお聞きしたいと思うんですけれど、
あの、日本の原子力ムラは懲りてませんよね。
小出:全く懲りてないです。
西谷:
ね、生き残りをかけてですね、
ベトナム、トルコ、ヨルダン、リトアニア、
こういったところに必死になって売り込みをかけているんですが、
まずこの原発輸出について、先生ご意見はどんなふうにお持ちですか?
小出:
もちろん私はやるべきではないと思いますが、
今、西谷さんがおっしゃった通り、
日本の原子力産業は行きの頃をそれに掛けなければならない状況に追い込まれていますので、
これからも輸出という事を狙ってさまざまな動きがあると思います。
西谷:
やはりいまもう日本ではね、ああいう大きい事故を起こして、
もう日本ではおそらく建設はもう出来ないだろうから、ベトナムとかに売り込みをかけていると。
小出:そうです。
西谷:
先生これね、爆発して危険なものをですよ、「よその国だからいいんだ」って、
こういうわけにはいきませんよね。
小出:
もちろんですね、
自分の国でもう引き受ける事が出来ない危険を抱えているという事が分かっている訳ですから、
それを外国に押し付けるという事はやってはいけない事だと思います。
西谷:
あの~、ベトナムの予定地はですね、
漁師さんがね、自然と共存しながら細々と生きておられる、そんなきれいな海なんですけど。
小出:そうですね、
西谷:
結局ベトナムという国は、
枯れ葉剤で汚染されてですよ、また放射能でという事になりますよね。
小出:
なりますね。
原子力というのはどこでも、
原子力発電所だけではなくて、ウラン鉱山もそうですし、
これからまた核のゴミ捨て場を探すという事になるわけですし、
さまざまな形で原子力から恩恵を全く受けない人々に犠牲を強いることになると思います。
西谷:やはり一基つくればものすごく儲かるんですかね?利権があるんですよね。
小出:
もちろん利権だらけな訳でして、
地域住民にどれだけのお金が行くか?というのはそれぞれの地域で違うと思いますけれども、
もともと狙われる地域というのは、
自然に寄り添うように生きていて、いわゆるお金とは無縁のところを狙っていく訳ですから、
そういう人たちからみると、一度その金をつかんでしまうと逃げられなくなるという事になると思います。
西谷:
まさに、福井県や福島県で、町が二分されてですよ、
賛成派と反対派がね、もう本当に親戚同士で争ったりするんですが、
小出:そうです、もう、地域のつながりがズタズタにされてしまいます。
西谷:そうですよね、
それをベトナム人やトルコ人がこれをせなあかんということになりますよね。
小出:そうですね。
西谷:
もう、これは是非計画の段階で止めたいんですが、
逆に、ベトナムやトルコ、ヨルダン、サウジ、リトアニア、インド、
こういった国々がですね、何故、原発を欲しがるのか?ということですが。
日本の場合には利権とかそういうものがあると思う、売る方はね。
でも、輸入する方は、やはり背後に「核兵器を持ちたい」という、そういう野望があるんですかね?
小出:
もちろんあります。
日本もそうだったのです。
何か日本の人は「日本の原子力は平和利用だ」と言われて、何か思い込んでいるようですけれども、
日本が原子力を導入したというのももともとは核兵器が欲しかったからなのです。
西谷:やっぱりそうなんですか、
小出:そうです、
「原子力」と「核」という言葉が、日本では使い分けられていて、
「原子力」は平和利用、「核」は軍事利用というふうにみなさんは思いこんでいる訳ですけれども、
技術には「軍事」も「平和」も無くて、
「いつでも使いたいように使える」という事なのです。
日本というこの国でも、
原子力の平和利用と標榜しながら、核兵器を作る能力を手に入れたいという事で、原子力が始まりました。
西谷:
という事は、表向き、ベトナムとかトルコとかサウジなどは、「電気が足りない」とか言いながら、
裏ではやはり、たとえば「イスラエルに対抗するためには核兵器を持たなきゃあかん」とか、
こういうことを思っているんでしょうね?
小出:
非常に残念なことではありますけれども、
現在の世界というのは「力」が支配しているのです。
国連という組織があって、ユナイテッド・ネイションズ(United Nations)ですけれども、
正しく訳すなら「連合国」なのですね。
先の戦争で勝った国々が今世界を支配している訳ですが、
その中でも常任理事国というのが5カ国あります。
米・英・仏・露・中ですけれども、
何故その5カ国だけが、連合国という沢山の国の中で常任理事国になれたか?と言えば、
その5カ国が核兵器を持っているからなのです。
ですから
「現在の世界で力をもつためにはどうしても核兵器がいる」と考える人がいる事は当たり前な訳ですし、
世界の国々の指導者の多くがその考えにとらわれてしまっていて、
「核兵器を持ちたい」と願っているのだと思います。
西谷:
恐ろしい世界ですがね。
先生、もうちょっと具体的にいきますと、
そうしたら、「原発をもつ」という事と「核兵器をつくる」という事は、
ほぼ「ニアリーイコール( nearly equal)」ですか?
小出:あの…「イコール」です
西谷:あっ!「イコール」!もう、ニアもないんですか。
小出:
ま、ニアを付けてもいいですけれども、
要するに「核兵器を持ちたい」という思惑でもう始まっちゃっている訳ですから、
「イコール」だと思った方がいいと思います。
西谷:という事は「原子力の平和利用」という事は全くのごまかしであると
小出:もちろんそうです。
西谷:
そもそもですね、
軽水炉というこの原子炉が開発された経過というのは核兵器を作るためなんですか?
小出:
軽水炉そのものはですね、原子力潜水艦という、これは画期的な技術だったんですけれども、
軍事的に。
それをつくりたいという事で始まっています。
さらには核兵器を作るための施設が、米国の中でとにかく余り過ぎてしまってですね、
それを「平和」という形で標榜しながら併用することで「軍事産業の生き残りを図った」という事です。
西谷:そうか、軽水炉というのは原子力潜水艦のために開発されたものなんですか。
小出:
そうです、もともと、
潜水艦というものはですね、何か海に潜るとみなさん思っていられるかもしれませんけれども、
「水の下に潜ることもできる船」という程度のことであって、
すぐに酸素が無くなってしまうので、すぐにまた、海面に出てこなければいけないものだったし、
今でもそうなのです。
しかし原子炉で動かす事が出来る潜水艦がつくれれば、
たとえばノーチラス号というのは、北極海の氷の下を潜水したままくぐるとかですね、
そのようなことが可能になったわけで、
潜水艦というものは原子力潜水艦が出来て初めて意味のあるものになったという、
それほどのものなのです。
それをどうしてもつくりたかったが為に出来たものです。
(※1958年8月には米国のノーチラス号が北極点を通る横断に成功)
西谷:
軍産複合体がね、
そうしたら、横須賀とかにいるじゃないですか。今アメリカの原子力潜水艦が。
という事は、あれがもし事故を起こしたら、横須賀の人達は被ばくするという事ですよね?
小出:
そうですね。
今、横須賀は原子力潜水艦だけではなくて、
ジョージワシントンという、原子力空母の基地にもなってしまっていまして、
東京湾の入り口に巨大な原子炉が動いているという、そういう状態になっています。
西谷:かなり都会に近いから、
小出:圧倒的に近いです。
西谷:あれが事故したらエライ事になりますね
小出:
はい。
ですから、たとえば日本では原子力安全委員会というものがあって、
全ての原子炉は安全審査をしないと認めないという事にしていたわけですが、
ジョージワシントンの原子炉、あるいは米軍の原子力潜水艦の原子炉などは、
一切の安全審査を受けないままあるのです。
西谷:一切の安全審査を受けていなくて、アメリカの技術を頼るだけですか?
小出:米国が「安全だ」と言っているから「安全だ」ということになっているのです。
西谷:先生、それは安全神話の最たるものですねw
小出:そうですね。
西谷:
本当に、でもそれ、ちょっと盲点ですよね。
そういう危険なものが都会の近所にあるっていうのはね。
小出:
横須賀の人達は長い事それは「問題だ」と言って声をあげ続けてきて下さっているのですが、
日本のマスコミも取り上げませんし、
ほとんどの方は知らないままだと思います。
西谷:
先生、今日は非常に貴重な盲点が明らかになってよかったです。
今日は原発輸出について小出先生にお聞きいたしました。
どうもありがとうございました。
小出:ありがとうございました。
ーーー
原子力潜水艦
第二次大戦で急速に発達した原子力技術を駆使して誕生したのが原子力潜水艦である。
吸気も燃料補給もなしに半永久的に駆動する、
潜水艦には理想のボイラーたる原子炉の登場により、潜水艦の水中速力は大きく上がり、
可潜時間は数ヶ月近くにまで増えた。
原子力潜水艦は有り余る出力を生かして海水を電気分解し、艦内へ常時新鮮な酸素を提供する。
このため、原子力潜水艦は「世界一空気が綺麗」と言われるほど艦内は快適である。
しかし、超微量の放射能漏れは絶えずあり(特に艦外)、米軍の乗員は放射線被曝線量測定バッジをつける。
ジョージ・ワシントン 空母(USS George Washington, CVN-73)

アメリカ国外の基地を事実上の母港として配備される唯一の空母であり、
日本に配備された初の原子力推進空母である。
機関 ウェスティングハウス A4W 原子炉2基 蒸気タービン4機, 4軸, 260,000 shp
乗員 士官・兵員:3,200名 航空要員:2,480名
兵装 RIM-7 シースパロー短SAM 2基 RIM-116 RAM 2基 ファランクスCIWS 2基
搭載機 85機
原発輸出推進で合意 安倍首相 ベトナム首相と会談
2013年1月17日 東京新聞 朝刊
【ハノイ=金杉貴雄】
ベトナムを訪問した安倍晋三首相は十六日、ズン首相と会談し、
日本がベトナムから受注している原発建設計画や高速道路などのインフラ整備、
レアアース(希土類)採掘などの貿易投資で協力を進展させることで合意した。
両首脳は沖縄県・尖閣諸島問題やベトナムが実効支配する南シナ海の中国との領有権問題で、
圧力を強める中国を念頭に
「すべての地域の紛争と問題を、国際法の基礎に基づき平和的交渉を通じて解決すべきだ」との考えで一致。
南シナ海問題では
「力による現状の変更に反対する」との認識を共有し、政治・安全保障分野でも協力を進めることを確認した。
経済分野では、
安倍首相がベトナムに対し、新たに五億ドル(約四百五十億円)の円借款を供与する方針を表明した。
安倍首相は会談終了後の共同会見で
「ベトナムとは地域的課題を共有し、経済的に相互補完関係にある重要なパートナーだ。
アジア太平洋地域の戦略環境が大きく変化する中、地域の平和と繁栄のため、
両国が積極的な役割を果たしていく」と強調した。
原発輸出、サウジと協議
事故後初案件 政府、再開へ転換
2013/2/10付 日本経済新聞 朝刊
政府は中東のサウジアラビアと原発輸出の協議に入った。
サウジは2030年までに16基の原発をつくる計画。
安倍政権は東日本大震災後の原発事故で凍結された原発輸出を再開する方向を鮮明にする。
国内の原発再稼働が見通せないなか、海外市場に活路を開いて原子力分野の人材や技術を守るとともに、
原子力産業を日本の経済成長の原動力のひとつに育てる。(関連記事総合・経済面に)
中東を訪問中の茂木敏充経済産業相が9日、…
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日立は原発輸出やめよ
「リトアニア世論尊重して」
NGO申し入れ
しんぶん赤旗 2012年12月19日(水)
「日立はリトアニアの国民を尊重し、原発輸出をやめよ」―18日、東京・丸の内の日立本社前で、
リトアニアと日本のNGOのメンバーらが、日立がリトアニアで進める原子力発電所建設にたいし、
中止するよう訴え、文書で申し入れました。
「脱原発世界会議2」(15、16日開催)に参加したアンドレイ・オザロフスキーさんは
「国民投票では、62・68%の人が原発新設に反対です。リトアニア国民の意思を尊重してほしい」と話し、
参加者は「さよなら原発」「輸出をやめろ」と唱和しました。
横浜から参加した女性(32)は「海外にまで次の“福島”をつくらないで」と言います。
リトアニアでは、2000年代にソ連時代の原発が閉鎖された後、原発新設プロジェクトが進められ、
11年に日立が優先交渉権を獲得しました。原発事故後、初の原発輸出として注目されています。
「核のない未来を」―。
リトアニアの複数の環境団体や政党は、粘り強く反対運動を展開。
今年10月に行われた国民投票では新設反対が6割を超えました。
また、同時期に行われた選挙で、建設を推進してきた与党が敗北し、政権交代も起きました。
オザロフスキーさんは
「新政府は態度をまだ決めておらず、日立もあきらめていません。
脱原発を願う日本の人々と連帯して中止させたい」と話していました。
申し入れ文書は、日本政府、国際協力銀行、リトアニア政府にも送りました。
原発輸出は「今後も進める」、
エネ政策議論で組織変更の意向=経産相
2013年 01月 15日 12:31 JST
[東京 15日 ロイター]
茂木敏充経済産業相は15日の閣議後会見で、
原発輸出について「安全な原発インフラの輸出はこれからも進めていきたい」と述べた。
同相はまた、国のエネルギー基本計画策定では従来とは違う組織で議論を進める意向を明らかにした。
原発輸出の条件として茂木経産相は
「相手国側の希望を重視して判断する。安全性が大前提だ」と指摘した。
「脱原発」方針を打ち出した民主党前政権でも原発輸出は継続の意向だったことから、
政権交代によってもこの点では大きな方針変更はない。
国のエネルギー政策の根幹となる「エネルギー基本計画」について前政権は、
東京電力福島第1原発の事故発生を受けて、2011年10月に見直しに着手。
総合資源エネルギー調査会(経産相の諮問機関)基本問題委員会で有識者が
1年以上にわたり33回の議論を重ねてきたが、
前政権が昨年9月に打ち出した脱原発方針を受け昨年11月14日の会合を最後に中断していた。
エネルギー基本計画はエネルギー政策基本法に基づき3年ごとに見直される。
現行計画は2010年6月策定のため今年6月ごろが見直し期限だ。
茂木氏は策定議論の再開時期について
「スケジュールは決まっていないが、早々にこの問題については取りかからないといけない」と語った。
基本計画策定の議論の場として、34回目の基本問題委員会を開くのか、
新しい委員会を立ち上げるのかについて同氏は
「組織については若干これまでと違った形を考えている。固まった段階で報告する」と述べた。
(ロイターニュース 浜田健太郎;編集 内田慎一)
茂木経産大臣ってこんな方→茂木敏充経済産業大臣VS美輪明宏さん
動き出した「原発輸出」ヨルダン&ベトナム(動画&内容書き出し)
初めて原発を導入するというヨルダンとベトナムの取材をしたテレビ番組の書き出し
平成25年1月16日(水)、
まさに、「大飯発電所敷地内破砕帯の調査に関する有識者会合 第3回評価会合」が開かれている時、
その時を同じくして、福井県大飯発電所内第1ビル 3階応接室で、
原子力規制庁の森田地域原子力安全統括管理官が、
大飯原子力規制事務所中村所長と関西電力大飯発電鈴木聡所長などと
破砕帯等調査について意見交換をしていたという事実が判明しました。
動画はこちら↓
http://www.ustream.tv/recorded/29046322

Q:
もう一点私たちはですね、実態が全然明らかになっていないので、
今回の敦賀の事だけなのか?と、やはりその不信感が強い訳です。
37:09~
で、一つたとえばですね、
1月16日の、これは面談記録という事で規制庁のホームページに出ておりますけれども、
16日に大飯発電所で地域安全統括官と、大飯発電所の所長が面談をしています。
公開されている面談記録はほんの数行ですけれども、
「破砕帯調査について意見交換を行った」と、こう書かれています。
この1月16日は、
大飯の断層調査の第3回評価会合が2時から開かれています。
その直前の1時20分から2時20分まで、そういう面談がやられているんですけれども、
この中で破砕帯の意見交換って、これはいったい何を話しているんですか?
規制庁:
あの~、すみません、そ、そのつぶさに私も、
あのー、その件について今この瞬間に把握しているわけではないです。
Q:
でも、これについてはね、やはり異常な訳ですよ。
だって、東京では「第3回評価会合」断層調査の会合がやられている、
まさにその1時間ぐらい前から、大飯発電所ではね、
大飯発電所の所長と規制庁の職員が破砕帯調査についての意見交換をやると。
これは普通はやっぱりあってはならない事だと思いますけれど、
ホームページでの公開は議事要旨というこんなに短いものしかないんですよ。
これは議事録としてはもっと詳しいものはあるんですか?
規制庁:ないと思います。そういうものは残してないと思いますね。
Q:
これについてまず具体的に何を話したのか?
あるいは資料の提供などはなかったか?
規制庁:資料の提供があればそちらに書いて、あると思います。
Q:その辺について、これについて意見交換の内容を調べていただけますか?
規制庁:
あの~、ま、それ以上のものは記録として多分残っていないですし、
何か資料があれば、何か資料があれば、
Q2:聞き取りをして下さいよ、聞き取りを
Q:聞き取りをしてもらえますか?
規制庁:えっとー、われわれ、あの、特にルールとしてはですね、
あの、事業者と、それから規制に関する議論をおこなった場合はまさにメモを作って公表をすると。
で、資料をもし貰えばそれはすべて公表するという事になっていますので、特にあの~、
それ以上のアクションを今のところは考えていないので、
あのー、それについてはですね
Q:
じれじゃ中身が分からないんですよ。
こんな議事要旨でなにをやったのか?なんていう事が。
全然透明性がないんです。

規制庁総務課 金指壽(かなさし・ひさし)課長補佐
規制庁:まァ、あのー、そのタイミングでというのが、なにかちょっと、
私はその気になるのが分からないんですけれども、あの
Q2:えー?なんでですか?
Q:気になるじゃないですか、誰でも。
規制庁:ん、ま、いろんな
Q2:そのセンスがやっぱりおかしいんじゃないでしょうか?
規制庁:いや、そりゃま、いろんなタイミングで、あのー、
ま、東京でも議論、意見交換をする時もありますし、
地方でも現場でもそれは、あのー、事務所とですね、
えー、えー、直接のその当事者がいろいろと、その話をするというのもありますので、
Q:
でも専門家が会合で議論をしようというね、
その直前に発電所の所長と規制庁の職員が、この破砕帯の問題で意見交換をすると。
ですからこれについては、詳しい内容を聞きとって公開して下さい。
規制庁:
あの、公開というか、
それ以上のものは少なくても我々として記録にして残してませんので。

Q2:
だから、聞きとって下さいと言っているんです。聞きとって下さい。
記録が残っていないんだ。
「まず、残っていないとおもいます」とおっしゃったので、
残っているか残ってないかの確認。
それと聞き取りをして下さいと。
で、この二つの点について、「やります」という事でよろしいですか?
規制庁:なんていうか、我々は、我々なりのルールを作ってきちっと対応していますので、
Q:だからそのルールで、今回このような事が起きた訳じゃないですか。名雪さんのような事が。
福島:
そしたらこのようなことでどうでしょうか?
ルールを作っているのはみんなに対して規制庁が公明正大にやっているっていう事を明らかにするというか、
規制庁の独立性と公平性を担保するためのルールじゃないですか。
規制庁:そうですね。
福島:
ただし、破砕帯についてすごく議論している時に、
規制庁の役人と関西電力が破砕帯について意見交換をしたっていなると、
私たちは正直に、「いったいどういう議論をしているのかしら?」とこう疑念に思う訳ですよ。
それは理解していただけますよね?
規制庁:はい。
福島:
そうだとすると、その中身を「破砕帯調査について意見交換を行った」ではなく、
「どんな事を議論したのか?」という事を明らかにして欲しいんですよね。
つまり、こちらとすればまた例のアンダーテーブルじゃない、
アンダーテーブルと言うと悪い意味になっちゃいますね、
「公の審議会の議論とは違って、業者と規制庁が癒着しているんじゃないか」と、
ふと思っちゃうんですね。
規制庁:はい
福島:
だから「癒着じゃない」っていうのであれば、
それを明らかにしてもらえればいいんです。
規制庁:ちょっとあのー、何がどこまで把握できるのか?ってわかりませんけれども、
福島:それはまた宿題で、
規制庁:ちょっとあの~、事務所の方には私から直接電話をして、あの、聞いてみるようにします。
福島:ありがとうございます。
そうしましたら今日は
1月16日の件と、
8回会ったかどうかの件と、
それから渡した経過についてのヒアリングがどうか?
あるいは追加ヒアリングが必要なのか?
再発防止策についての事。
「儀礼的あいさつ」については今後どうしていくのか?
どうやってするのか?みたいなことについてはちょっと、
明らかにしてほしいという宿題が残ったので、それは改めて。
規制庁:うーーーーーーーーーーーーーーーーん、
ま、ちょっとあの、我々の中で再発防止策を考える中で、ま、
ど、どういうふうに考えてその再発防止策になったのか?という事に関してはご説明させていただきます。

Q3:いいですか?すみません。
もう確認されているかもしれませんが、
規制庁:ちょっとホントに11時になったら客が来るのでもうしわけありませんけれども、
Q3:
23日に分かって何故1日まで引き延ばしたのか?っていう理由とですね、
その引き延ばした事について、田中委員とか会員は了解したうえで引き延ばしたのか?
この点だけ確認を。
規制庁:ま、その引き延ばしたのかしなかったのか?っていうのは、まぁちょっと、あの~、
Q3:何故延びたのか?っていう
規制庁:
まさにそれは、いろいろとそのぉ、
なんていうんでしょう、その~、ま、聞き取り調査はやらなければいけないとかですね、
それから、それにまさに、
Q3:聞き取り調査を公表してからすればいいでしょ?
規制庁:
公表してから…
いやいやあの~、処分のまさに、あのー、
Q3:連日やってたの?
規制庁:連日というか、あの~
Q:っていうか、体調崩して休んでいたんでしょ?本人。
規制庁:休んでますね。
Q:聞きとれないですね。
規制庁:
他方で、あのー、なんていうか、そ
の処分の内容を考えるにあたっても、いろいろと確認しなければいけないことも、ありますので。
そんなにあの~、すぐにあのー、処分のですね、中身が決められるものでもないので、
Q3:処分はあとで決めればいいのであって、まずは事実をきちんと公表するのが先でしょ?
Q:だって本人は翌日には告白した訳でしょ?
規制庁:
まァ、告白をしたうえで、さらにその、本当にその事実関係を
さらに正確に把握することも必要ですし、
あの、そういうプロセスを経る中で、そういうタイミングになったという事ですね。
Q3:規制委員長と委員にはその事は了解済みですか?

規制庁総務課 金指壽(かなさし・ひさし)課長補佐
規制庁:了解済みというか、あのーーー、まァそういう調査をやるなかで、このタイミングであの、おー、ご報告と発表をするということについては、
Q3:了解してたんですか?
規制庁:ご報告はしています。
Q3:延びたという事について、
規制庁:延びたというのが、その「延びた」という事なのか、
あのーー、ま、いろんなプロセスを経てその時期に公表するという事は、ご報告はしています。
Q3:8日間。
Q4:いつ報告したんですか?23日にしたんですか?
規制庁:
あの、23日の時点で、多分次長の会見でも同じ事を申し上げていると思うんですけれども、
委員長にも適宜報告はしています。
Q3:適宜じゃなくて、23日に報告はしたんですか?
Q:23日には名雪さんは担当からなずされていますよね?
規制庁:そうですね、はい。
Q:
だからその時点で先ず事実を公表するべきだったんじゃないんですか?
それが何で10日間も遅れたのか?と、
規制庁:いや、それはあのー、
Q:
それはその間に、スケジュールの骨子案の策定。
それがいったん終わるまでは、この問題を伏せておきたかったというね、
そういう意図が規制庁にはあったんでしょ?と、
規制庁:うん、そういう意図は全くございません。
Q:持っている訳ですよ。
規制庁:そういう意図は全くございません。
Q:
じゃあすぐに出せばよかったじゃないですか?
何故そんなに延びたのか?と。
規制庁:
あのーー、ま、くりかえしですけれども、その、おー、
先ず翌日に判明しましたけれども、
その判明したので本当にすべてその、まさに処分を、
先ほど申し上げているように処分を行うにあたって、必要な事実関係は何なのかという事を把握するのは、
それは、そ、そんなに、あのー、すぐにできる事ではないですし、
それをその―、認識したうえで、あの、
処分というものをどういうかたちにするのか?ということもきちんと考える時間がいるマスので、
Q:じゃ、ちょっと時間も無いので、
名雪さんは、当然、地震津波の基準の策定にもかかわっておられますし、
そういう破砕帯の調査全部、責任者ですよね、規制庁側の。
規制庁:ま、責任者というよりは担当審議官で
Q:
それから新しい基準の、骨子については、
これは当然延期をされるという、そういうことでよろしいんですか?
規制庁:
えっ、我々としては、そういう必要はないと思っています。
あのー別に今回の事例でなにかその―、
中身に対して不適切な行為があったということも認められていませんし、
Q5:そんな事より調べてないんじゃないですか?
規制庁:
いや、別に、たとえば報告書をですね渡した資料も全部公開していますし、
最後の28日の公表の資料もすべて公表していますけれども、
それを見比べてもですね、あの、特に、あのーー、そういう点は見受けられませんし、
本人からも「そういう事はない」というふうに聞いていますし、
Q:結果としてそうだったというだけで、
やっぱり、これだけの
規制庁:すみません、時間が過ぎていますので。
福島:
ただですね、1月16日大飯原発に関して、
たとえば破砕帯について関電と何を話したのか?っていうのは 何かない訳じゃないですか。
その一つをもっても公平にやっているのか・というのは思うわけだから、
やっぱり再検討は必要ではないかと。
そしたらですね、今日、ちょっといくつか、また宿題ではないけれど、回答を頂けたらと思いますし、
すこし、私たちのこの話し合いを経て、少しそちらの方でもヒアリングなどを追加していただくか、
事実を明らかにしていただくようにお願いいたします。
規制庁:はい。
あのまたご説明できることはきちんと説明させていただきます。
福島:お願いします、はい、ありがとうございました。
福島:でもヒアリングでその経過を聞くと思うけどねぇ、
規制庁:うーん、
女性:普通はそうですよねぇ
原電の方が8回とか着ているんでしょ?
原電が何か弱みを握っているとかなんか、分からないじゃないですか。

ー:
一言いいですか?
今日のやりとりはそんなに多くなくて、ただ真相を究明しろという事だけで、
福島:そうですね、
でも、今日交渉した中で明らかになった事と明らかにならなかった事があるので、
今後宿題のような形でもって帰って貰ったので、その件についてはまたちゃんと交渉しようと思っています。
つまり、今日の話で名雪審議官、今は前審議官になりましたが、
どうして原電に対してそのドラフト案を渡したのか?、
というのがよく分からないんですよ。
名雪さんの側から渡したのか、
原電の方から渡したのかっていう、その事実すら分からない。
「渡した」ってことが極めて重要だから戒告処分にしました以上です。なんで、
「どうしてか?」っていうのが分からないんですね。
しかしこの間分かったのは、
「儀礼的あいさつ」と称して、電力事業者側などが規制庁に行く訳でしょ。
「その時はほとんどアポを取っている」って言ったじゃないですか。
アポを取っているのであれば、それはスケジュール帳の中に、
いつアポ、「だれだれ来週予定」ってなるわけだから、それは分かると思うんですね。
だから今日浮かび上がってきたのは、規制庁側には会社やいろんな人たちがあいさつに行ったり、
「儀礼的あいさつ」と称してアポを取って、そして座って、
単に「こんにちは」じゃなくて、話しをしている訳ですね。
だから、その体質を変えないといけないし、
それを全部やっぱり透明化するべきだと思います。
つまりやっぱり規制される側の事業者と、規制される側が、「儀礼的あいさつ」といいながら、
しょっちゅうというか、よく会っている訳だから、情報も流れるし、
そういう事ではやっぱりある種の癒着が非常に起こり得る
それをやっぱり根絶していないという事を痛感しました。
それから今日の話で、
1月16日大飯原発の、破砕帯の問題に対して、関西電力と話しをしている訳ですね、規制庁側が。
しかしそれはいったい何を話しているのか?
しかもその日の午後ですか、審議会があるわけだから極めて重要なんですよ。
大飯原発の破砕帯問題を規制庁側がどう考えるかは、
関西電力が最も知りたい事じゃないですか。
それを話し合っているにもかかわらず、破砕帯について話し合っているという事しかなくて、
どんな事を話しているのかが分からないんですね。
だから今日の話しの中ではやっぱり規制庁側が、
電力会社とか事業者側、原電や事業者側と、
「儀礼的あいさつ」や、そういうかたちで話をしている。
名雪さん審議官自身がドラフト案を渡している。
そして市民の側とはほんとうになかなか会わない訳じゃないですか。
そういう癒着を疑わせるような、癒着が生じかねないような状況が明らかになったっていう事です。
でも今日、ちょっと私はショックというか変と思うのは、(ここで動画終了)
ーーおわり
――資料ーー
原子力規制委員会 被規制者等との面談(2013年1月)

関西電力(株)大飯発電所幹部との面談記録

1.件名:地域統括管理官と関西電力(株)大飯発電所幹部との意見交換
2.日時:平成25年1月16日(水)13時20分~14時20分
3.場所:大飯発電所内第1ビル 3階応接室
4.出席者:
原子力規制庁:森田地域原子力安全統括管理官
大飯原子力規制事務所中村所長
関西電力(株):大飯発電所長 鈴木聡ほか1 名
5.要旨
・現在原子力規制委員会で検討しているシビアアクシデント対策等に関する基準検討のスケジュールについて説明するとともに意見交換を行った。
・各発電所で行われている破砕帯等調査について意見交換を行った。
・発電所入構時のセキュリティ強化について説明を受けた。
・大飯発電所内での保安検査官とのコミュニケーションの状況について説明を受けた。
6.その他・気付き事項
なし
ーーーそのころ東京ではーーー
大飯発電所敷地内破砕帯の調査に関する有識者会合 第3回評価会合
日時:平成25年1月16日(水)14:00~ 16:30
場所:原子力規制委員会庁舎 会議室A
ーーー
前半はこちら↓
<規制庁・①名雪事件>
ようするにズル。 試験官が「この問題出すぞ」って渡しているようなもの
2/5福島みずほ氏他(文字起こし)
森本次長の記者会見はこちら↓
日本原電に資料を渡した地震津波担当の“名雪審議官”
2/1原子力規制庁の臨時記者会見(文字起こし)
何故自ら?一番重い処分?儀礼上のあいさつ?他
「名雪審議官更迭」規制庁会見質疑応答(内容書き出し)
古舘「古巣の文部科学省に戻ったという事で何が更迭なのか?さっぱり分からないですね」
“資料流出”規制庁の体制2/6報道ステ(内容書き出し)
“官僚ってどんな?”なのかがよく分かる!
興味深すぎてついつい書き出しちゃいました。
2013年2月5日
敦賀原発の断層調査情報提供に関して緊急署名提出
日時2月 5日 (火), 10:00 ~ 10:30
場所参議院議員会館B101

要望と署名の提出

市民アクション←要望書はこちらにあります。


2:45
今朝も、原電が会った回数が5回じゃなくて8回だったということですが、
ちょっとそれで、原電が会って何をしたのか?というような

2:56
福島みづほ
この件についてなにか説明のペーパーかなんかあります?
規制庁:特に準備はしておりません。
福島:
そしたらですね、この経過についてお聞きしたいんですが、
合計何回会ったか?
これ、5回というのが8回になりましたよね?

規制庁総務課 金指壽(かなさし・ひさし)課長補佐
規制庁:
えー、原電がそういうふうな会見なりですね、コメントを出しているという事は認識をしておりますけれど、
特に我々として何回という事実をですね、あの、正確に、ぃー、
現時点で把握をしている訳ではないです。
福島:
ただ、内部で名雪さんがどういうふうに、何回会ったか?という調査はされていないんですか?
規制庁:
えー、何回という調査はですね、どういう、
その~面談がなされたのか?という事で聞き取りは行っておりますけれども、
あのー、我々として今回は、内規に基づくですね、訓告処分という形で、最も重い処分を科していまして、
福島:ただ、名雪さんに対して何回会ったのか?という話は来ているんですよね?
規制庁:
えー、ま、何回という言葉がですね、正確にその~、おーーーー、ま、ま、な、な、何回という事がですね、
あの~ぉ、ま、聞き取りですので、
あのーーーぉー、必ず、その、「何回です」ということがですね、
正確に、その、把握が出来ているものではないです。
福島:
じゃ、ちょ、ちょっとすみませんが、これは極めて重要だと思っていて、
せっかく規制庁が出来た訳ですから、電力会社と接触をすることそのものも、
やっぱりそれはきちんと計算、ま、計算というかですね、やるべきだと思っているんです。
今の時点で聞き取りでその事を確認していないという事ですが、きちんと確認して下さい。
規制庁:あの~、ま、繰り返しですけれども、
処分については我々内規に基づく最も重い訓告処分をしておりまして、
ま、本人に更迭という形になっておりまして、
まぁその~、最も重い処分を科すのにぃー、十分な認識というものは、
すでに、我々としては認識をしておりますので。
福島:
それか訓告処分をする場合の処分の理由としては良いと思うんですが、
国民との関係では事実関係を明らかにする責務が原子力規制庁にあって、
きちんと明らかに、客観的事実を明らかにするべきだとこっちは考えているんです。
訓告処分に、「一番重い訓告処分にすればいい」っていう話ではない。
つまり何回会ったのか?というのを調べてくれますか?
規制庁:あの~、ま、すでに聞き取り調査を行っていますし、
福島:じゃあその聞き取り調査の中身を明らかにしていただけますか?。

規制庁:あの~、
福島:処分すればいいっていう話じゃないんじゃないですか?
規制庁:
すでにあの~ぉ、ま…えーっと、今週、先週ですかね、
えー、金曜日の時点で、うちの、あの、次長の森本の方が会見で述べさせていただいておりますけれども、
あのー、いままでの、その~、おー、聞き取りによれば、あー、
我々が把握をしているのはですね、えー、1月22日の時点で、えー、
面談が、ま、ひとりで行われたということとですね、
それからその~、有識者会合にかけられるいうことは、の、ま、
取りまとめのドラフトが事業者に渡されたと、いう事はもう、
明らかな事実というふうに認識をしておりますし、
福島:
そうしたらご本人は戒告処分だという事なんですが、
わたしたちとすれば、これは名雪さん個人の問題ではなく、
客観的な事実を明らかにするべきだと考えているんです。
ですから、ちょっと宿題で、
何回会ったというふうに規制庁は把握しているか、というのを配布してくれますか?
規制庁:何回会ったかというよりは、
女子1:
すみません、「しない」って言っているんですか?「する」っていっているんですか?
どちらかにして、もうするっていう事で次の事に進めたいと思うんですけれども、
規制庁:
あのー、ま、処分を行うに当たっては我々としては、繰り返しですけれども、
必要な事実認識は、しています
女性:
その事はもう聞いていますよ。だから、するかしないか、「しない」っていってるんですか?
何回会っているかを調べるかどうか、
規制庁:
何回というよりは、
並行して再発防止に何が必要なのかという事は我々の中でも大事な論点になっています。
福島:
じゃあ逆にですね、名雪さんが何回会ったのかっていうのを8回と事業者が言っている。
ちょっと先の質問なんですが、
「儀礼的あいさつ」っていうのはどれぐらいやっているのか?というのが私たちは関心があるんですね。
「儀礼的」って言ったって、
じゃあ、私たちが「儀礼的」に市民が会いに行ったら会ってくれるのか?って言ったら会ってくれない訳で、
極めて被対象な訳じゃないですか。
事業者とだけ儀礼的あいさつを受け入れているのか。
ですからこれは名雪さん個人の問題ではなく、
規制庁として、
規制庁の職員と事業者がそういう「儀礼的あいさつ」というのをどれぐらいやっているのか?
そして「それは止めるべきだ」って私たちは考えているんですが、
それを明らかにしてほしいんですが、いかがですか?
規制庁:
あの~、ま、過去のものについては、
あのー、今の仕組み上は少なくとも何らかその把握をしているものではありませんので、
過去、どういう、どれぐらいの頻度で誰がどういうふうに会ったのか?というのは、
大変申し訳ないんですけども、把握をする術はございません。
ただ、その~、先程も申しましたけれども、
ま、今般の事案を踏まえて、その再発防止という観点に何が必要なのか?
という事に関しては我々もしっかり考えないといけないと思っていますので。
福島:ヒアリングの中で「儀礼的あいさつ」っていうのは、どういうふうに行われているんですか?今。
規制庁:
あの、たとえば、一番典型的な例で言いますと、
まさに年末年始のですね、あの~、まぁ、「儀礼的なあいさつ」というものが、
最も典型的な「儀礼的なあいさつ」だと思います。
女性1:だから、過去の「儀礼的あいさつ」については、もう把握する術はないと。
規制庁:ございません。
女性1:
というふうに言っていますけれども、その儀礼的あいさつは年末年始に
「お世話になりました、今年もよろしくお願いします」
規制庁:そうですね。
女性1:その手のものなわけですか?
規制庁:というものが典型的な例の一つとしてはあると。
女性1:
じゃあね、そういう、まず「おめでとうございます、今年もよろしく」というような
「儀礼的なあいさつ」はもう必要はないはないですよね。
規制庁:
んー、ま、必要がないかどうかというのは、
別に我々はもう、いろんな方と意見の交換をしながら、あのー、議論を
女性1:それはだって、事業者だけじゃないですかねぇ。
規制庁:べつに、あのー、
福島:
「年末年始」っていうのもあるかもしれないし、
たとえば新たに所長が代わったとか、有力者が代わったっていう場合もありますよね。
規制庁:あるかもしれないです、はい。
福島:
つまり、課長補佐の認識とすれば、
そういう「儀礼的あいさつ」は年末年始以外にどういうのがあるんですか?
規制庁:
あの、ま、おっしゃるようにそのま、
「誰かがかわりました」というふうな場合もあり得ると思いますし、
あの、一律にその、どう言った、その、なんていうんでしょうね、その
この人は会ってこの人は会わないっていうような区別を別にしているわけでもございませんし、
男性1:会うんですか?市民団体、この問題に取り組んでいたら

規制庁:ケースバイケースだと思います。
男性1:なにがケースバイケース?
規制庁:実際、わ、私は今こちらに来てお会いをさせていただいています。
福島:
ちょっとすみません、ちょっとごめんなさいね、
「儀礼的あいさつ」というのは、アポを取って会う訳ですか?
規制庁:基本的にはそうです。
福島:
アポを取るんですね。
でも、被対象だから問題だと思っていて、
原子力規制庁は独立した機関であるわけですよね。
ただ私たちは「儀礼的あいさつ」なんていうのをやらない訳じゃないですか。
これは「儀礼的」ではなくて、きちっとした国会における交渉な訳であって、
つまり、市民がじゃあ
「私たちちょっと代わりましたから年末年始お世話になりました」って行かない訳でしょ?
規制庁:まァ、あの~、ケースバイケースだと
福島:
ないとおもうんですよ。
つまり、私たちが今言っているのは、
年末年始や、事業者が代わった場合や、儀礼的な「お世話になっています」
それは、悪いけれども出入りの業者と役所の関係じゃないですか。
つまりそういうところが、
規制庁:
出入りの業者というか、まさに規制の当事者ですので、
我々としても、だれが責任を持って、その規制をちゃんと受け止めて安全対策をやって頂けるのか?
というのは、極めて大事な事だと思いますし、
女性1:ただその場合にね、その場合、挨拶をするだけではそんな事は分からない訳ですよ。
規制庁:なんですか?
女性1:
だから議事録も何も残らないような「儀礼的あいさつ」
それが今回の温床だった訳ですよね。
「あいさつ」と言いながら、実は中身の話しをして、資料も漏えいさせるという。
福島:
世の中に一切挨拶するなというわけではないが、被対象性が問題になっている。
私たち市民屋いろんな人間が「じゃあ挨拶に来ました」ってそれはないわけで、
やっぱり事業者が、ようするに誰がやっているかっていうのは重要かもしれませんが、
そんなのは審議会やいろんなところでもできることだから、
こっちが思っているのはその「儀礼的なあいさつ」で、
その「儀礼的あいさつ」は、単に「こんにちは」っていうだけなのか、
どこか応接室かなんかに座って情報交換をする。
どっちなんですか?
両方あるでしょ?これは。
規制庁:
あのー、なんていうか、ま、て、程度論の部分もあると思います。
で、今まであの、おー、今まさに再発防止を考えていく中で、
その―、ま、足りていた部分と足りていなかった部分もあるんだと思います。
福島:足りていなかった部分っていうのは何ですか?
規制庁:
足りていなかった部分は今まさに検討しております。
ちょっと私の口から今、この瞬間に、あのー、申し上げるわけにはいきませんけれども、
あのー、ま、そういう観点では、あのー、きちんと今その中では、検討しております。
福島:
というかですね、それは宿題で。私たちも今後協議をしたいんですが、
「儀礼的」と言っても事業者と、やっぱり規制庁との癒着を、正直に行って疑っている訳ですよ。
人間って変な話、「あいさつに来ればいいやつだ」じゃないけれど、親しくなるじゃないですか。
規制庁:ww・・・んー、
福島:
だってそうですよ。
何で向こうがあいさつに来るか?って言ったら、関係性を強化したいからあいさつに来る訳でしょ?
規制庁:
ま、強化というのは、当然我々も事業者の方が、あのー、
どういうふうな状況にあって、
今取り組みの現状が何でとかいうのは、きちんと把握をする必要がありますので、
福島:
でもそれは、「儀礼的なあいさつ」ではなくて、
きちっとした厳しいヒアリングをきちんとやるべきじゃないんですか?
じゃ、市民が、
規制庁:
ただ、当事者として、そのー、まぁ、
まさに、そういうその規制を受ける側の人間のたとえば代表者がですね、
まさに代わりましたと、いう場合に、
「今回はわたくしがこのマルマル会社の責任者に就任いたしました」
という事に関して、その、まァ、ま、面会をしてご挨拶をするというのは、
あの、我々としては社会通念に照らしてそれほどおかしい事ではないというふうに思います。
福島:
それならですねひとつは、
問題は二つあって、「儀礼的あいさつ」というのをどう捉えるか?っていうのは今多分議論中で、
規制庁:まっ、そ…うですね、あの~、はい。
福島:
こちら側としては前と変わっていないという印象を受けるんですよ。
つまりね、規制する側とされる側ですが、そことの癒着を疑わせてはならないし、
じゃあ同じ分量だけ、規制したいと思っている私たち市民の声をね、
規制庁が聞いているか?って言っただちょっと違うと思うじゃないですか。
事業者が誰か?ということはしょっちゅう連携を取って、この人間が責任者だってあるけれど、
同じような関係が市民の側やいろんなところとは「儀礼的あいさつ」っていうのはない訳じゃないですか。
だから一つは、今日の宿題として、
・儀礼的あいさつをどれぐらいやっているか?
・儀礼的あいさつを今後どうするか? やめるかどうか、あるいはそれをチェックするのか?
というのを検討していただきたいし、その回答を頂きたい。
規制庁:はい。
福島:
儀礼的あいさつというのをどう捉えるのか?っていうのは、
今この件を受けて規制庁は議論しているはずですから、
規制庁:そうですね。
福島:それについての結論を教えてほしいというのが一点目です。
規制庁:はい。
福島:
二点目は、
「“儀礼的あいさつ”というのに隠れて実は実質的な話し合いをしている」っていうのが
今回の事件だったと思うんですよ。
ドラフトを渡している訳ですから。
規制庁:
ま、今回の件は、その1月22日は「儀礼的あいさつ」という形で、最終的には会っていなくて、
まさにあのー、実質的な中身の議論をして、面談録も作って、それも公開をしておりますので、
あの~、「儀礼的なあいさつ」という形ではない。
福島:「ない」の、
そしたらですね、この「儀礼的あいさつ」についてはちょっとまた、金指さん今後ちょっと協議というか、どういう議論をされているのかこちらの意見も聞いて下さい。一つ。
規制庁:はいはい。
男性2:
取り組みの状況を確認するっていうのはね、
わたしたちの認識だと「儀礼的あいさつ」をもう超えていると思うんですけれども、
規制庁:取り組みの、ごめんなさい取り組みの
男性2:事業者に対するね。
ま、「担当者が代わりました」云々だけじゃなくて、いま取り組みの状況を確認するって
規制庁:
あ、取り組みの状況を確認するとか、まさに個別の案件についてですね、やる場合は
それは「儀礼上のあいさつ」を超えると思いますね。
それは今の運用でもそうなっています。
福島:
だから、ここで議論しているのは「儀礼的あいさつ」っていうのをどれぐらいやっていて、
それを今後止めるのかどうか?
規制庁:あの、少なくても「今どのぐらいやっているのか?」というのはごめんなさい、把握する術がないので、
福島:じゃあ、これからどうするのか。
男性2:それは聞き取り調査とかをするべきじゃないんですか?面談記録とかは?
規制庁:
面談記録は残っていないです。
まさに「儀礼上のあいさつ」ですから残してないです。
男性2:なら本人に聞けばいいじゃないですか。
規制庁:聞いても記録が残っているものとないもの、記憶が。
男性2:記憶で聞けばいいじゃないですか
規制庁:なかなか全体として集約して把握するのは難しいです。
男性1:きちんと聞いてないからでしょ?
女性2:
「再発防止」っておっしゃっているけど何が今まで怒ってきたか?という事、
一番初めの点ですけれども、それって出来ないじゃないですか。
そして、過去を調べる術がないとおっしゃってますけれども、
審議官ですから、仕事なんで、
「自分が今日何をやったか」とかそういう記録を持っていないという筈がないですよ。
規制庁:あの、聞き取り調査はしております。
女性2:
なかったら、それは非常に大きな問題ですし、あるはずですから、
「調べる術がない」という点が非常におかしいですし、
一番初めの点の「何回彼が会っているか?」という事の内容を調べるという事は出来る筈です。
男性2:出来る筈ですよ。
規制庁:いや、あの~
女性2:だからそれをして下さいという事を委員本人がお願いして、
規制庁:
聞き取り調査はしていますけれども、実際にその―、なん、何件会ったということについては、
なかなかその把握することは難しいことです。
女性1:いや、だから全容を解明して下さいと言っている訳ですよ。
福島:
じゃあ、これはどうですか。
いったん聞き取り調査をやられて訓告処分という結論を出されたので、
あらためて前審議官に会ってですね、
「向こうの事業者側は8回と言っているが、あなたの記憶としてこれで正しいですか?」
という確認はしていただけますか?
規制庁:
まァ、あのー、繰り返しですけれども、
その再発防止を今考えている中で、
何か把握しなければいけない事案が出てくれば、それは把握をしに入ります。
福島:
ただし今回、
「儀礼的あいさつ」の延長線上に踏み込んで中身の話しをしていたと思っているんです。
規制庁:えーーー、ま、「中身」という、その中身の中身っていうのですね、はい。
福島:
それからもうひとつは、
やっぱり、ある期間に8回会うっていうのは、その回数は私は多いと思っていて、
それも再発防止に伴う何が行われていたか?という事だと思っているんです。
ですから今日の話しは「儀礼的あいさつをどうするか」っていうのは
宿題として議論していただいてまたフィードバックしていただく事は確認いたしました。
それから名雪さんに関して8回というふうに事業者側が言っている訳ですから、
規制庁の方から
「8回ということでほぼあなたの記憶に間違いないか?」という事を確認していただくとありがたいんですよ。
規制庁:
まぁ、あのー、本当にすみません繰り返しですけれども、
あの~、再発防止の観点で必要な事があれば、
キチンと、あの、我々としても把握をしなければいけないと思っています。
女性2:必要と思っているからなんですよ。
男性2:何で8回もあったのか
福島:8回も
規制庁:あの~、ぉ~
女性1:
「繰り返し」はいいんですよ。
だからやっぱり実態を解明しなければ、再発防止策もたてる事は出来ない訳ですよ。
だから、少なくても今8回という数字が出ているから、それをはっきりさせて下さい。
福島:
それともう一つちょっとお聞きしたいのは、
事業者側は「あいさつ」にたとえばどんな形で来るのか?
つまり、事前にアポをきちんと取って、たとえば
「3時に来ますので5分ほどあいさつ」というような、
ま、「顔だけ出します」というような形で来るのか、
たとえば、下の方から突然「関電ですが挨拶に来ましたので」という形で審議官に会うのとどっちなんですか?
規制庁:あのー、基本はアポを取るのが、あの、や、基本的なやり方にはなってます。
福島:からぶりになりますからね、アポを取るわけですよね。
規制庁:
ただ、おっしゃる通りにたとえば何らかのタイミングがあってですよね、
あの当日来られるという事を別に、あのー、なんか、制度上排除するという事はできませんので、
その時にその、おーー、その時のその本人の状況で、時間がとれればそれは会う事はあると思いますけれども、
福島:
ただ、基本的に今日の話で、やっぱりアポを取る訳じゃないですか。
いくら「儀礼的」だとしても、審議官に「会いたい」と向こうは思っているわけだから、
「実力者に会いたい」と思っているわけだから、
「関電ですが、誰誰ですがお会いしたい。ご挨拶です」って言って3時にアポを取る訳でしょ?
規制庁:はい。
福島:
そうだとすると、本人の記録に残っているじゃないですか。
突然の、
規制庁:
あの~、残っているものもあればですね、あの、残っていないものも、
たとえば手帳に書いている人も多分いると思いますし、手帳に書いていない人もいると思いますし、
福島:
でも、じゃあ逆にこちらからのお願いなんですが、
「儀礼的」だとしてもね、
たとえば今日金指さんさんと私たちが会った事はパブリックな事ですよね。
規制庁:ま、そうですね、はい。
福島:それで、
事業者と会うことも私はそれはパブリックな事だと思っているんですよ。
「儀礼的なあいさつ」だって、国会議員と誰かが会うのだって、そうじゃないですか。
だって、大臣が誰に会ったか?っていうのだって、全部ほとんど残っているわけだから、
だからこれは事業者と規制庁との、
規制される側と規制をする側の関係なので、「儀礼的なあいさつ」をどうするかという事はともあれ、
ある一定レベルの、向こうからアポを取って会うような形というのはね、
それは全部記録としてレコーディングしていただきたい。
女性2:だからそれを調べて下さいという事でぜひ。
規制庁:
あの、過去のものを調べるのは難しいと思います。繰り返しですけれども。
それは、残っているものもあれば残っていないものもありますので、
男性1:それはいい加減な役所だっていう事ですね。
福島:
いや、それはね、今後に関しては検討してもらうか、
今後は残すべきだと思うんですがいかがですか?
規制庁:
はい、あのぉ~、今ちょっとこの場で私がなにかを申仕上げるっていうのは難しいんですけれども、
あのぉーー・・・、ま、あの~、
本当に再発防止の一環で、ま、そういうことも含めて検討はしていくんだと思います。
福島:
それから「儀礼的あいさつ」は基本的にするしないという問題。
それから必ず規制庁の役人が事業者と会う場合にはそれを全部レコーディングしていく。
儀礼的であれなんであれ。
という事というのは要望したいんですよ。
規制庁:はい。
福島:
そして3点目は、過去について全部というのは難しいにしても、一人一人について思い出せと、
少なくても名雪さんに関しては、事業者側は8回会ったと言っている訳ですから、
「あなたは8回か?」という確認はしてくれませんか?
だって今回は名雪さんの事が問題になっていて、
彼は踏み込んでいるわけだから。
規制庁:
ん、まァ、あのーー、なんていうか、
本当に、そのぉ~~、ま、これ、繰り返しですけれども、
そのぉ~、何かするにあたって何が必要なのかという事なのだと思っています。
福島:
ただし、何をするかにあたって、彼は踏み込んでいるわけ。
やり過ぎている訳でしょ?
規制庁:やり過ぎた、やり過ぎた1月22日の案件は把握をしています、はい。
福島:
だからやり過ぎた前にやり過ぎているかもしれないじゃない。
8回も会っているというのは多いと思うんですよ。
規制庁:まさにそれは、その再発防止策として何が必要なのかっていうのを検討するにおいて、
男性1:再発防止は真相究明をしなければ出来ないです。
女性1:
じゃあね、これについてはしっかりやって頂くという事として、
22日に、彼は敦賀の断層調査の資料を渡したという事ですね。
規制庁:そうですね。
女性1:
で、その事については把握しているとおっしゃっていますけれども、
それを把握したのが23日、翌日ですね。
規制庁:そうですね、おっしゃる通りです。
女性:それは「名雪さんが自分から申告をしてきた」と、
規制庁:ま、そうです。
まさに「儀礼上のあいさつ」等に当たらないので、ご自身で面談録を作らないと、ルール違反になりますので、
その―、お、自分でその面談録を作って、えー、ま、
「軽率な行為だった」というふうに報告がありました。
女性1:
それは、彼が「軽率な行為だった」という事を、自覚したと言いますか、
それはもう「渡した段階から実は分かっていた」という事ですか?
規制庁:
分かっていたのか、面談録を作って実際に、あの~、ま、全部公開をされていますけれども、
面談したのが「一人」だというのは、自分でまさに書かないとダメですので、
それを書いていく過程で、ま、そういう事に思いが至って報告をしてきたんだという事だと思います。
女性1:ちょっと、不思議で、おかしくないですか?ねぇ。
規制庁:そうですか?
女性1;
報告書を書いている最中に
「あ、自分はチョッとヤバイことをやってしまったのかな?」というふうに気付いたと?
規制庁:そうです!そうです。
福島:
っていうかね、金指さんさん普通ね、人間ってやった時点で「まずい」と思う訳じゃないですか。
ドラフトを渡して。
つまり「書いている途中でハッと気付く」というよりはやっぱり、
規制庁:え?でも渡した時点で気付くなら渡さなければいいだけの話しなので、
女性1:
だからこそ、深刻なんですよ。
そういうことも自覚せずに渡しちゃったという事
男性3:
たとえばね、
要望されて渡したのか?自ら渡したのか?っていうことも調べているの?
規制庁:あの~、まァ、渡したという事実がまず問題だから。
男性3:
違うよ。
「なぜ渡したか?」じゃないですか?
要望されて、「見せろ」「よこせ」「よこしたらあんたになんかあげるよ」という
何か協議があったんじゃないでしょうか?
規制庁:それは、その~ぉ、ま、協議はないというのは確認はしておりますけれども、
福島:じゃ、どういう経過で渡したというふうに理解しているんですか?
男性3:どういう理由で渡したのか?というところを調査しているのかどうか?というところを
福島:つまり、彼が手元に持っていて渡したのか?どうして?
規制庁;
はい、あの~、ま、これ、最初の話しの繰り返しなんですけれども、
その、処分を行うにあたって、何が必要なのかという事です。
男性3:処分じゃないよ。
規制庁:
我々はまさに、今回の事をやるにはまず処分を何がしかするのかと、
で、それから、
いや、まァ、再発防止策を検討するにあたって必要な事項は、まァ、把握はします。
男性3:
要望されて渡したのか?
自ら、名雪さんが自発的に渡すべき物として渡したのか?
もしくは業者から頼まれて渡したのか?
調べてるの?
規制庁:あの~、我々として問題なのは「渡した行為そのもの」が問題で。
男性3:
違うよ、何故渡したのか?
その行為に及んだのか?という原因が
規制庁:
あのぉー、なんて言うかですね、その、
プロセスはですね、
女性:調べてないんだ。
男性3:どうでもいいんだ。調べてないんだ。
規制庁:
あの、聞き取りはいろいろとしていますけれども、
我々として問題視しているのは「渡した行為そのもの」
男性3:名雪さんは何故渡したのか?
規制庁:いや、むしろ事実が問題だと思っているので
男性3:事実で、何故渡したのか?っていう事実は?
規制庁:
あの~、仮にですね、仮に、事業者の側から何かのアクションがあったという事は、
別に我々行政側の方がしっかりしていれば別にいい話なんですね、
福島:いや、違うんですよ。
規制庁:それで、その―、今回は、
福島:
それはそうじゃないですよ。
つまり、あらゆる事件がそうだけれども、
それはやっぱりね戒告処分の事実の確定としては弱すぎますよ。
規制庁:
いやいや!
あの、まさに、そういう、その、もう、渡したという事実をもってして、
我々としては内規の中で最も重い処分をしていますので
女性1:
聞かれている事に答えて下さい。
「何故渡したのか?」を調べているのか?
規制庁:あの、聞き取りは色々としています。
女性1:でも
規制庁:その中で、我々は処分に必要な事実はもうすでに把握はしている
女性1:
だから今の質問に答えて下さい。
何で渡したのかを調べているのかいないのかをお答え下さい。
規制庁:あ、繰り返しですけれどもいろいろと調査はしています。
女性1:だから、どっちなんですか?
福島:何故渡したのか?
女性1:調べていますか?調べていませんか?調べているという事なんですね。
規制庁:
あの~、聞き取りはしていますけれども、
我々として、その必要な事実認定として、渡した行為がと思っています。
女性1:
じゃぁ、何故渡したのか?は聞いた。その答えは何だったんですか?
答は?
福島:
だから、ヒアリングはされた訳で、
渡したという事実には間違いがないからそれは戒告処分にあたるんですが、
規制庁:そうですね。
福島:
ヒアリングをされた結果、
どういう経過で渡したというふうに規制庁は認識しているんですか?
規制庁:あのー、そこについては特には事実確認をするまでもないと思っています。
男性3:なぜ?
規制庁:いやまさに、
男性3:どうして渡したのか分からなかったら、お金をもらっているかもしれないじゃないですか?
規制庁:いや、そういう事実はなかったという事で。
男性3:何で
規制庁:まさに聞き取りをして我々は認識をしております。
男性3:だから聞き取りで、何故、名雪さんが渡すという行動に至ったのかというところを説明して下さい。
規制庁:
いえ、あのー、ですから、繰り返しになりますが、
ですから、渡してその後に、
福島:じゃあ名雪さんは、何故渡したと言っているんですか?
規制庁:
あのー、渡した事実と、渡した後にたとえば報告書かなんかに何らかの影響がなかったということなり、
まさに渡した後に、金銭なりが授受された事はないという事は確認しております。
福島:
いや、違うんですよ。
あのね、規制庁としては、名雪さんのやった行為が問題だと思う訳でしょ?
規制庁:はい
福島:
だとしたら、何故そういう事が起きたのかを普通は考えるわけじゃない。
規制庁:ですから、再発防止に必要な事は把握をしております。
男性1:
ちょっと良いですか?よーく聞いて下さい。
これは重大な問題です。
なぜか?というと、
向こう側が「渡してくれ」と言ったとすれば、事業者の責任を問うべきでしょ?
規制庁:ま、事業者の責任を我々として問えるかどうか?というのはまた別の話だと
男性1:
それはあなた方が問わなくても、社会的にそれは問うべきなんです。
そこは全然違うんですよ。
規制庁だけの、名雪さんだけの問題で済むのか?
それとも事業者が明らかにね、「儀礼的あいさつ」を利用して、自分たちに都合のいい資料を要求したのか?
これは大きな問題で、それが真相究明のポイントじゃないですか?
何故それをはっきり言えないんですか?
規制庁:我々はそこまでの、別に法律上の権限を持っている訳でもないですし。
男性1:法律上の権限じゃないですよ。
福島:
っていうかね、
規制庁がやっぱり、みんなから信頼された独立した機関で会って欲しいと私たちは思っている訳ですよ。
だから今回の件に非常にショックを受けた訳ですよ。
「何でドラフトを事前に事業者に渡すのか」と。
その時に、「その事が何でそういうふうに起こるのか?」という事の解明は必要じゃないですか。
再発防止についても。
規制庁:あっ、ですからまさにその再発防止として、何が必要なのかという事については色々
福島:
だから、どういう経過で渡したのか?ですよ。
向こうが「くれ」といったのか、こっちがスゴーク安易に渡したのか?
名雪さんはそこをなんて言っているんですか?
規制庁:あのまぁ、繰り返しですけれども再発防止に必要な事は引き続き
福島:いや、だから事実究明しないとダメじゃない
男性3:
名雪さんとの聞き取り調査を公開するべきだと思うんですけれど。
で、その時に事実行為があって出したのか?
もしくは先輩後輩というOBという関係の中から出してしまったのかとか、いろいろと
福島:
じゃぁ逆にね、ヒアリングをやった時に二人きりで会っている訳ですよね。
1対1で。
規制庁:1対1というのは誰と誰ですか?
福島:
ああ。そうじゃないごめんなさい。
名雪さんと相手は、1対何だったの?
規制庁:1対3だと思います。
福島:
1対3なんですね。
1対3で会っている時に、名雪さんはあらかじめそのドラフトを手に持っていたんですか?
規制庁:えーー、手に持っていた?
福島:
つまり、渡したという事は手に持っている訳じゃないですか。
言われて席に帰って渡したのか?
あらかじめその部屋に入った時点では手にドラフトを持っていたのか?
規制庁:
まちょっと、
手にドラフトを持っていたのか?というのはちょっとすみません、把握をしていないですけれども、
福島:つまり、
男性3:調べてないんじゃないの?
規制庁:
審議会室で、その打ち合わせをしておりますし、
あの、まさに1対3でその―、
福島:
審議会室ね。
審議会室にはドラフトがあるからなんですね。
規制庁:
審議会室にはドラフトは当然あると思いますね。
まさにそのラインで仕事をしていますんで。
男性3:
何故名雪さんがその情報を渡したか?という
ね、渡さざるを得なかったのか?
求められたから出したのか?どっちなのか。
それとも自発的に出したのか?どうなのかは少なくても調べなきゃいけないんじゃないですか?
次の再発防止のためにどうですか?
規制庁:ま、あのぉ~再発防止を考える中でなにが必要なのかという事を、
男性3:なにかじゃなくて、
福島:
つまりね、これは非常に深刻で、
いろんな案が出る前に事業者に見せている訳ですよ。
そこで打ち合わせをするとか、「ちょっとここは勘弁して」とか、
「これはキツイ」っていう話もあったかもしれないじゃないですか。
そこを私たちは疑っているんですよ。
ようするにズルしている訳じゃないですか。
カンニングペーパーを渡しているようなものなんですよ。
試験官が「この問題出すぞ」って言って渡しているようなものなんですよ。
おかしいでしょ?
だとしたらどういう経過で渡したかは極めて重要ですよ。
規制庁:
ま、経過というか、
まさにすみません、繰り返しですけれども、
まず、渡したという事実が私どもでは問題だと思ってまして、
福島:
いや、違うんです。
その渡した事実が、規制庁の独立性を著しく侵害しているから、
どういう経過で渡したかを規制庁は明らかにするべきで、
それを何で今言えないのか?と言っているんですよ。
規制庁:
あの~、ま、本当に繰り返しですけれども、
あの、あの、処分を行うに当たっては我々として必要な事実はすでに認識はしていますし、
他方で再発防止を
男性3:
だから求められて渡したのと、自発的に渡したのでは罰の仕方も違うんじゃないですか、
どうですか?
規制庁:いや、あのぉ~
男性3:飲酒運転だって、自分で飲んだのと、勧められて飲んだのとは
規制庁:
いや、我々としてはまさにその渡した事実をもって、
すでにもう、一番最初に申し上げたように内規でもって一番重い処分をしておりますので、
女性2:
そしたら、
再発防止をするためにはどういう事が必要なのか?という事をリストアップしていただけます?
規制庁:というか、あの~、
女性2:
再発を止めるためにはこういう事が必要だという事を
これから再発を防止する訳ですよね。
じゃあそのためには何が必要かという事を規制庁自らリストアップしてもらえますか?
規制庁:
リストアップというか、
今まさに考えたものを再発防止策にはきちんと反映させていきたいと思っています。
女性2:
いや、だから、
たとえばわれわれが言っている事は必要でないみたいなことをおっしゃっているんで、
規制庁:
いや別に必要でないと申し上げているつもりでもなくて、
最終的に我々としては、
男性2:それちゃんと聞いてるでしょ?そんなのは当然。
規制庁:な、なんですか?
女性2:ヒアリング出来ているでしょ?
男性2:何で隠すんですか?何で言わないんですか?
規制庁:別に隠しはしてないですよ。
男性2:どちらが湧かれ資料の提示があったのか?なんて言うのは当然聞いている訳でしょ?
福島:
つまり、どういう形で渡したのか?っていうのは、
だってね、犯罪だって、窃盗した事実はあったとしても、
どういう形で誰に言われて生活に困って窃盗したのか?千差万別じゃないですか。
その事情を聞かない限り事実の究明なんかできないんですよ。
規制庁:
あのう、まァ、本当に繰り返しで申し訳ないんですけれども、
処分に関して必要な事実は我々としては把握しています。
福島:
そうじゃないんですよ、私たちが求めているのは処分じゃないんです。
ちょっとすみません、もっと生産的な議論をしたいので、
処分をするにあたってもどういう経過で渡したか?というのは重要じゃないですか。
規制庁:いやぁ
福島:自分から率先して渡したんだったら問題でしょ?
規制庁:
いやいや、べつに、自分から率先して渡そうが、相手から求められて渡そうが、
渡した時点で事実は渡した事実でありますので、
すでに渡した事実をして最も重い訓告処分にしています。
福島:
いや、そしたらですね、私たちからすれば
自分たちの方からホイホイ渡したっていう規制庁と
渡せと言われて渡した規制庁とでは、やっぱりちょっと違うんですよ。
つまりこの問題は政官僚癒着がやっぱりあるなと思わせるから、とことんやって欲しいわけです。
だからどういう形で渡したか?についてのヒアリング結果すら明らかに出来ないという事は、
正直言って情けないんですよ。
規制庁:あの、
男性3:どういう理由で渡したか?っていうのはもう公表して下さいよ。
福島:そうそうそう。
女性2:じゃあ、それを検討するっていう事だけ今日お約束いただけますか?
規制庁:まァ検討というか、再発防止を考える
女性2:ちがいます!
規制庁:
なかで、必要な部分はきちんと把握をしますし、
それについてはきちんと再発防止で反映をしていきます。
男性3:
じゃあ、一つだけ一つだけ。
もしもですよ、名雪さんが「金銭頂いていません」と口だけで言ったと。
でももし頂いていたら、公務員法違反とか、刑事告訴とか、
ちゃんと事件じゃないですか、刑事事件。
規制庁:もちろん貰っていたらそうなるでしょうね。
男性3:じゃあどこでわかるの?貰ってないって。
規制庁:あのわれわれとしては、まず本人には聞いていますので、
男性3:聞いて?なんて言ったの?
規制庁:だからその「授受はない」と言っています。
男性3:どういう証拠がありますか?証明は?根拠は?
規制庁:あのぉ~、根拠は・・
男性3:
現金で貰っていたら違うじゃないですか。
もしくはポケットにお金を入れられたからそれは返しましたとか、理由がある訳じゃないですか。
規制庁:あの、特に今、そ、そういうことはなんら、その事実関係として把握をしていませんので、
男性3:
だから事実関係を把握して下さいと言っているんです。
そうしたらお金をあげるから、情報をくださいと言われたのか、
たとえば名雪さんはOB関係とか、人間関係が親しいから渡しちゃったのか、
罪が違うでしょ?
規制庁:申し訳ございませんが、我々は別に捜査機関ではないので。
男性3:だから、調査して下さい、調査だよ、調査。
規制庁:調査は本人に聞くのが我々としてやる調査で、
福島:
OK!そうしたらね金指さん、えーっと、
本人に確認して下さい。
どんな経過で書類を渡したのか?っていう事を本人にヒアリングをしてその結果を教えてくれますか?

規制庁:
あのまァ、本当に繰り返しですけれども、
再発防止策をその考えるなかで必要な事はきちんと把握をしまして、
それは再発防止に反映をしていきますので、ま、かりにその、
女性2:今議員がおっしゃった事をじゃあ、「しない」って言っているんですか?
規制庁:別に「しない」とは言っているつもりもないです。
女性2:じゃあ「する」って言って下さい。「やります」と。
「やる」っていうことでいいですね。
規制庁:あのお、
女性2:次に進みましょうよ、「やる」っていう事で。
規制庁:
「次に進みます」っていうか、私もちょっとすみません、他の用事が、
45分に外から面会がきますので、最初15分という形でお約束を頂いていますので。
福島:
そしたらですね金指さん、これについて私は再発防止に必要だと思っているんですよ。
「事実の究明無くして再発防止はない」と。
だから、今日の宿題で名雪さんに対してヒアリングを再度やるか、
今までのヒアリングの結果でどういう経過で文書を渡したか?っていうのをお願いします。
規制庁:
まァあのすみません、
私の立場で今何をするしないというのは申し上げられる立場にないので、
きちんとあのー、再発防止を考えた中で、
あのー、まぁ、どういう、どういう形でそれが反映をされたのか、
それでどういう、どういう再発防止になったのか、という事については
必要があればご説明をさせていただきます。
女性1:
じゃあそれはそういう事にして。
じゃあ時間がないので、
もう一点私たちはですね、実態が全然明らかになっていないので、
今回の敦賀の事だけなのか?と、やはりその不信感が強い訳です。
37:09
つづくーーー↓
<規制庁・②大飯原発疑惑>
「大飯原発評価会合と時を同じくして森田管理官が関電大飯原発所長と破砕帯について意見交換!!」
2/5福島みずほ氏他(文字起こし)
この後、日本原電の敦賀原発のみならず、関電の大飯原発での疑惑が浮上します。
ーーー
規制庁総務課の金指壽(かなさし・ひさし)課長補佐は
「日本語が理解できないのか?」と感じるほど、
それとも「ロボットか?」と思えるほど同じ言葉を繰り返すのみで、きちんと答えません。
えっ!?まぢ?? まさか・・・って思った事。
名雪審議官は面会録を書いている途中で「自分はいけない事をした時がついて自ら報告した」
何かを誤魔化すために言っているのかと思ていたけど、
途中から、もしかしたら本当にそうなのかもしれない気がしてきちゃった。
それから、規制庁側は、
「儀礼的あいさつ」はアポを取って会うのが通常だが、その記録はない。
名雪審議官が何回原電とあったかは全く本人に聞く気がない。
何故渡したのかの理由も調べない。
名雪審議官を非常にかたくなに守っている印象があります。
「何で言わないんですか~?」っていう質問には一切答えませんでした。
日本原電に資料を渡した地震津波担当の“名雪審議官”
2/1原子力規制庁の臨時記者会見(文字起こし)
何故自ら?一番重い処分?儀礼上のあいさつ?他
「名雪審議官更迭」規制庁会見質疑応答(内容書き出し)
古舘「古巣の文部科学省に戻ったという事で何が更迭なのか?さっぱり分からないですね」
“資料流出”規制庁の体制2/6報道ステ(内容書き出し)
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興味深すぎてついつい書き出しちゃいました。
2013年2月5日
敦賀原発の断層調査情報提供に関して緊急署名提出
日時2月 5日 (火), 10:00 ~ 10:30
場所参議院議員会館B101

要望と署名の提出

市民アクション←要望書はこちらにあります。


2:45
今朝も、原電が会った回数が5回じゃなくて8回だったということですが、
ちょっとそれで、原電が会って何をしたのか?というような

2:56
福島みづほ
この件についてなにか説明のペーパーかなんかあります?
規制庁:特に準備はしておりません。
福島:
そしたらですね、この経過についてお聞きしたいんですが、
合計何回会ったか?
これ、5回というのが8回になりましたよね?

規制庁総務課 金指壽(かなさし・ひさし)課長補佐
規制庁:
えー、原電がそういうふうな会見なりですね、コメントを出しているという事は認識をしておりますけれど、
特に我々として何回という事実をですね、あの、正確に、ぃー、
現時点で把握をしている訳ではないです。
福島:
ただ、内部で名雪さんがどういうふうに、何回会ったか?という調査はされていないんですか?
規制庁:
えー、何回という調査はですね、どういう、
その~面談がなされたのか?という事で聞き取りは行っておりますけれども、
あのー、我々として今回は、内規に基づくですね、訓告処分という形で、最も重い処分を科していまして、
福島:ただ、名雪さんに対して何回会ったのか?という話は来ているんですよね?
規制庁:
えー、ま、何回という言葉がですね、正確にその~、おーーーー、ま、ま、な、な、何回という事がですね、
あの~ぉ、ま、聞き取りですので、
あのーーーぉー、必ず、その、「何回です」ということがですね、
正確に、その、把握が出来ているものではないです。
福島:
じゃ、ちょ、ちょっとすみませんが、これは極めて重要だと思っていて、
せっかく規制庁が出来た訳ですから、電力会社と接触をすることそのものも、
やっぱりそれはきちんと計算、ま、計算というかですね、やるべきだと思っているんです。
今の時点で聞き取りでその事を確認していないという事ですが、きちんと確認して下さい。
規制庁:あの~、ま、繰り返しですけれども、
処分については我々内規に基づく最も重い訓告処分をしておりまして、
ま、本人に更迭という形になっておりまして、
まぁその~、最も重い処分を科すのにぃー、十分な認識というものは、
すでに、我々としては認識をしておりますので。
福島:
それか訓告処分をする場合の処分の理由としては良いと思うんですが、
国民との関係では事実関係を明らかにする責務が原子力規制庁にあって、
きちんと明らかに、客観的事実を明らかにするべきだとこっちは考えているんです。
訓告処分に、「一番重い訓告処分にすればいい」っていう話ではない。
つまり何回会ったのか?というのを調べてくれますか?
規制庁:あの~、ま、すでに聞き取り調査を行っていますし、
福島:じゃあその聞き取り調査の中身を明らかにしていただけますか?。

規制庁:あの~、
福島:処分すればいいっていう話じゃないんじゃないですか?
規制庁:
すでにあの~ぉ、ま…えーっと、今週、先週ですかね、
えー、金曜日の時点で、うちの、あの、次長の森本の方が会見で述べさせていただいておりますけれども、
あのー、いままでの、その~、おー、聞き取りによれば、あー、
我々が把握をしているのはですね、えー、1月22日の時点で、えー、
面談が、ま、ひとりで行われたということとですね、
それからその~、有識者会合にかけられるいうことは、の、ま、
取りまとめのドラフトが事業者に渡されたと、いう事はもう、
明らかな事実というふうに認識をしておりますし、
福島:
そうしたらご本人は戒告処分だという事なんですが、
わたしたちとすれば、これは名雪さん個人の問題ではなく、
客観的な事実を明らかにするべきだと考えているんです。
ですから、ちょっと宿題で、
何回会ったというふうに規制庁は把握しているか、というのを配布してくれますか?
規制庁:何回会ったかというよりは、
女子1:
すみません、「しない」って言っているんですか?「する」っていっているんですか?
どちらかにして、もうするっていう事で次の事に進めたいと思うんですけれども、
規制庁:
あのー、ま、処分を行うに当たっては我々としては、繰り返しですけれども、
必要な事実認識は、しています
女性:
その事はもう聞いていますよ。だから、するかしないか、「しない」っていってるんですか?
何回会っているかを調べるかどうか、
規制庁:
何回というよりは、
並行して再発防止に何が必要なのかという事は我々の中でも大事な論点になっています。
福島:
じゃあ逆にですね、名雪さんが何回会ったのかっていうのを8回と事業者が言っている。
ちょっと先の質問なんですが、
「儀礼的あいさつ」っていうのはどれぐらいやっているのか?というのが私たちは関心があるんですね。
「儀礼的」って言ったって、
じゃあ、私たちが「儀礼的」に市民が会いに行ったら会ってくれるのか?って言ったら会ってくれない訳で、
極めて被対象な訳じゃないですか。
事業者とだけ儀礼的あいさつを受け入れているのか。
ですからこれは名雪さん個人の問題ではなく、
規制庁として、
規制庁の職員と事業者がそういう「儀礼的あいさつ」というのをどれぐらいやっているのか?
そして「それは止めるべきだ」って私たちは考えているんですが、
それを明らかにしてほしいんですが、いかがですか?
規制庁:
あの~、ま、過去のものについては、
あのー、今の仕組み上は少なくとも何らかその把握をしているものではありませんので、
過去、どういう、どれぐらいの頻度で誰がどういうふうに会ったのか?というのは、
大変申し訳ないんですけども、把握をする術はございません。
ただ、その~、先程も申しましたけれども、
ま、今般の事案を踏まえて、その再発防止という観点に何が必要なのか?
という事に関しては我々もしっかり考えないといけないと思っていますので。
福島:ヒアリングの中で「儀礼的あいさつ」っていうのは、どういうふうに行われているんですか?今。
規制庁:
あの、たとえば、一番典型的な例で言いますと、
まさに年末年始のですね、あの~、まぁ、「儀礼的なあいさつ」というものが、
最も典型的な「儀礼的なあいさつ」だと思います。
女性1:だから、過去の「儀礼的あいさつ」については、もう把握する術はないと。
規制庁:ございません。
女性1:
というふうに言っていますけれども、その儀礼的あいさつは年末年始に
「お世話になりました、今年もよろしくお願いします」
規制庁:そうですね。
女性1:その手のものなわけですか?
規制庁:というものが典型的な例の一つとしてはあると。
女性1:
じゃあね、そういう、まず「おめでとうございます、今年もよろしく」というような
「儀礼的なあいさつ」はもう必要はないはないですよね。
規制庁:
んー、ま、必要がないかどうかというのは、
別に我々はもう、いろんな方と意見の交換をしながら、あのー、議論を
女性1:それはだって、事業者だけじゃないですかねぇ。
規制庁:べつに、あのー、
福島:
「年末年始」っていうのもあるかもしれないし、
たとえば新たに所長が代わったとか、有力者が代わったっていう場合もありますよね。
規制庁:あるかもしれないです、はい。
福島:
つまり、課長補佐の認識とすれば、
そういう「儀礼的あいさつ」は年末年始以外にどういうのがあるんですか?
規制庁:
あの、ま、おっしゃるようにそのま、
「誰かがかわりました」というふうな場合もあり得ると思いますし、
あの、一律にその、どう言った、その、なんていうんでしょうね、その
この人は会ってこの人は会わないっていうような区別を別にしているわけでもございませんし、
男性1:会うんですか?市民団体、この問題に取り組んでいたら

規制庁:ケースバイケースだと思います。
男性1:なにがケースバイケース?
規制庁:実際、わ、私は今こちらに来てお会いをさせていただいています。
福島:
ちょっとすみません、ちょっとごめんなさいね、
「儀礼的あいさつ」というのは、アポを取って会う訳ですか?
規制庁:基本的にはそうです。
福島:
アポを取るんですね。
でも、被対象だから問題だと思っていて、
原子力規制庁は独立した機関であるわけですよね。
ただ私たちは「儀礼的あいさつ」なんていうのをやらない訳じゃないですか。
これは「儀礼的」ではなくて、きちっとした国会における交渉な訳であって、
つまり、市民がじゃあ
「私たちちょっと代わりましたから年末年始お世話になりました」って行かない訳でしょ?
規制庁:まァ、あの~、ケースバイケースだと
福島:
ないとおもうんですよ。
つまり、私たちが今言っているのは、
年末年始や、事業者が代わった場合や、儀礼的な「お世話になっています」
それは、悪いけれども出入りの業者と役所の関係じゃないですか。
つまりそういうところが、
規制庁:
出入りの業者というか、まさに規制の当事者ですので、
我々としても、だれが責任を持って、その規制をちゃんと受け止めて安全対策をやって頂けるのか?
というのは、極めて大事な事だと思いますし、
女性1:ただその場合にね、その場合、挨拶をするだけではそんな事は分からない訳ですよ。
規制庁:なんですか?
女性1:
だから議事録も何も残らないような「儀礼的あいさつ」
それが今回の温床だった訳ですよね。
「あいさつ」と言いながら、実は中身の話しをして、資料も漏えいさせるという。
福島:
世の中に一切挨拶するなというわけではないが、被対象性が問題になっている。
私たち市民屋いろんな人間が「じゃあ挨拶に来ました」ってそれはないわけで、
やっぱり事業者が、ようするに誰がやっているかっていうのは重要かもしれませんが、
そんなのは審議会やいろんなところでもできることだから、
こっちが思っているのはその「儀礼的なあいさつ」で、
その「儀礼的あいさつ」は、単に「こんにちは」っていうだけなのか、
どこか応接室かなんかに座って情報交換をする。
どっちなんですか?
両方あるでしょ?これは。
規制庁:
あのー、なんていうか、ま、て、程度論の部分もあると思います。
で、今まであの、おー、今まさに再発防止を考えていく中で、
その―、ま、足りていた部分と足りていなかった部分もあるんだと思います。
福島:足りていなかった部分っていうのは何ですか?
規制庁:
足りていなかった部分は今まさに検討しております。
ちょっと私の口から今、この瞬間に、あのー、申し上げるわけにはいきませんけれども、
あのー、ま、そういう観点では、あのー、きちんと今その中では、検討しております。
福島:
というかですね、それは宿題で。私たちも今後協議をしたいんですが、
「儀礼的」と言っても事業者と、やっぱり規制庁との癒着を、正直に行って疑っている訳ですよ。
人間って変な話、「あいさつに来ればいいやつだ」じゃないけれど、親しくなるじゃないですか。
規制庁:ww・・・んー、
福島:
だってそうですよ。
何で向こうがあいさつに来るか?って言ったら、関係性を強化したいからあいさつに来る訳でしょ?
規制庁:
ま、強化というのは、当然我々も事業者の方が、あのー、
どういうふうな状況にあって、
今取り組みの現状が何でとかいうのは、きちんと把握をする必要がありますので、
福島:
でもそれは、「儀礼的なあいさつ」ではなくて、
きちっとした厳しいヒアリングをきちんとやるべきじゃないんですか?
じゃ、市民が、
規制庁:
ただ、当事者として、そのー、まぁ、
まさに、そういうその規制を受ける側の人間のたとえば代表者がですね、
まさに代わりましたと、いう場合に、
「今回はわたくしがこのマルマル会社の責任者に就任いたしました」
という事に関して、その、まァ、ま、面会をしてご挨拶をするというのは、
あの、我々としては社会通念に照らしてそれほどおかしい事ではないというふうに思います。
福島:
それならですねひとつは、
問題は二つあって、「儀礼的あいさつ」というのをどう捉えるか?っていうのは今多分議論中で、
規制庁:まっ、そ…うですね、あの~、はい。
福島:
こちら側としては前と変わっていないという印象を受けるんですよ。
つまりね、規制する側とされる側ですが、そことの癒着を疑わせてはならないし、
じゃあ同じ分量だけ、規制したいと思っている私たち市民の声をね、
規制庁が聞いているか?って言っただちょっと違うと思うじゃないですか。
事業者が誰か?ということはしょっちゅう連携を取って、この人間が責任者だってあるけれど、
同じような関係が市民の側やいろんなところとは「儀礼的あいさつ」っていうのはない訳じゃないですか。
だから一つは、今日の宿題として、
・儀礼的あいさつをどれぐらいやっているか?
・儀礼的あいさつを今後どうするか? やめるかどうか、あるいはそれをチェックするのか?
というのを検討していただきたいし、その回答を頂きたい。
規制庁:はい。
福島:
儀礼的あいさつというのをどう捉えるのか?っていうのは、
今この件を受けて規制庁は議論しているはずですから、
規制庁:そうですね。
福島:それについての結論を教えてほしいというのが一点目です。
規制庁:はい。
福島:
二点目は、
「“儀礼的あいさつ”というのに隠れて実は実質的な話し合いをしている」っていうのが
今回の事件だったと思うんですよ。
ドラフトを渡している訳ですから。
規制庁:
ま、今回の件は、その1月22日は「儀礼的あいさつ」という形で、最終的には会っていなくて、
まさにあのー、実質的な中身の議論をして、面談録も作って、それも公開をしておりますので、
あの~、「儀礼的なあいさつ」という形ではない。
福島:「ない」の、
そしたらですね、この「儀礼的あいさつ」についてはちょっとまた、金指さん今後ちょっと協議というか、どういう議論をされているのかこちらの意見も聞いて下さい。一つ。
規制庁:はいはい。
男性2:
取り組みの状況を確認するっていうのはね、
わたしたちの認識だと「儀礼的あいさつ」をもう超えていると思うんですけれども、
規制庁:取り組みの、ごめんなさい取り組みの
男性2:事業者に対するね。
ま、「担当者が代わりました」云々だけじゃなくて、いま取り組みの状況を確認するって
規制庁:
あ、取り組みの状況を確認するとか、まさに個別の案件についてですね、やる場合は
それは「儀礼上のあいさつ」を超えると思いますね。
それは今の運用でもそうなっています。
福島:
だから、ここで議論しているのは「儀礼的あいさつ」っていうのをどれぐらいやっていて、
それを今後止めるのかどうか?
規制庁:あの、少なくても「今どのぐらいやっているのか?」というのはごめんなさい、把握する術がないので、
福島:じゃあ、これからどうするのか。
男性2:それは聞き取り調査とかをするべきじゃないんですか?面談記録とかは?
規制庁:
面談記録は残っていないです。
まさに「儀礼上のあいさつ」ですから残してないです。
男性2:なら本人に聞けばいいじゃないですか。
規制庁:聞いても記録が残っているものとないもの、記憶が。
男性2:記憶で聞けばいいじゃないですか
規制庁:なかなか全体として集約して把握するのは難しいです。
男性1:きちんと聞いてないからでしょ?
女性2:
「再発防止」っておっしゃっているけど何が今まで怒ってきたか?という事、
一番初めの点ですけれども、それって出来ないじゃないですか。
そして、過去を調べる術がないとおっしゃってますけれども、
審議官ですから、仕事なんで、
「自分が今日何をやったか」とかそういう記録を持っていないという筈がないですよ。
規制庁:あの、聞き取り調査はしております。
女性2:
なかったら、それは非常に大きな問題ですし、あるはずですから、
「調べる術がない」という点が非常におかしいですし、
一番初めの点の「何回彼が会っているか?」という事の内容を調べるという事は出来る筈です。
男性2:出来る筈ですよ。
規制庁:いや、あの~
女性2:だからそれをして下さいという事を委員本人がお願いして、
規制庁:
聞き取り調査はしていますけれども、実際にその―、なん、何件会ったということについては、
なかなかその把握することは難しいことです。
女性1:いや、だから全容を解明して下さいと言っている訳ですよ。
福島:
じゃあ、これはどうですか。
いったん聞き取り調査をやられて訓告処分という結論を出されたので、
あらためて前審議官に会ってですね、
「向こうの事業者側は8回と言っているが、あなたの記憶としてこれで正しいですか?」
という確認はしていただけますか?
規制庁:
まァ、あのー、繰り返しですけれども、
その再発防止を今考えている中で、
何か把握しなければいけない事案が出てくれば、それは把握をしに入ります。
福島:
ただし今回、
「儀礼的あいさつ」の延長線上に踏み込んで中身の話しをしていたと思っているんです。
規制庁:えーーー、ま、「中身」という、その中身の中身っていうのですね、はい。
福島:
それからもうひとつは、
やっぱり、ある期間に8回会うっていうのは、その回数は私は多いと思っていて、
それも再発防止に伴う何が行われていたか?という事だと思っているんです。
ですから今日の話しは「儀礼的あいさつをどうするか」っていうのは
宿題として議論していただいてまたフィードバックしていただく事は確認いたしました。
それから名雪さんに関して8回というふうに事業者側が言っている訳ですから、
規制庁の方から
「8回ということでほぼあなたの記憶に間違いないか?」という事を確認していただくとありがたいんですよ。
規制庁:
まぁ、あのー、本当にすみません繰り返しですけれども、
あの~、再発防止の観点で必要な事があれば、
キチンと、あの、我々としても把握をしなければいけないと思っています。
女性2:必要と思っているからなんですよ。
男性2:何で8回もあったのか
福島:8回も
規制庁:あの~、ぉ~
女性1:
「繰り返し」はいいんですよ。
だからやっぱり実態を解明しなければ、再発防止策もたてる事は出来ない訳ですよ。
だから、少なくても今8回という数字が出ているから、それをはっきりさせて下さい。
福島:
それともう一つちょっとお聞きしたいのは、
事業者側は「あいさつ」にたとえばどんな形で来るのか?
つまり、事前にアポをきちんと取って、たとえば
「3時に来ますので5分ほどあいさつ」というような、
ま、「顔だけ出します」というような形で来るのか、
たとえば、下の方から突然「関電ですが挨拶に来ましたので」という形で審議官に会うのとどっちなんですか?
規制庁:あのー、基本はアポを取るのが、あの、や、基本的なやり方にはなってます。
福島:からぶりになりますからね、アポを取るわけですよね。
規制庁:
ただ、おっしゃる通りにたとえば何らかのタイミングがあってですよね、
あの当日来られるという事を別に、あのー、なんか、制度上排除するという事はできませんので、
その時にその、おーー、その時のその本人の状況で、時間がとれればそれは会う事はあると思いますけれども、
福島:
ただ、基本的に今日の話で、やっぱりアポを取る訳じゃないですか。
いくら「儀礼的」だとしても、審議官に「会いたい」と向こうは思っているわけだから、
「実力者に会いたい」と思っているわけだから、
「関電ですが、誰誰ですがお会いしたい。ご挨拶です」って言って3時にアポを取る訳でしょ?
規制庁:はい。
福島:
そうだとすると、本人の記録に残っているじゃないですか。
突然の、
規制庁:
あの~、残っているものもあればですね、あの、残っていないものも、
たとえば手帳に書いている人も多分いると思いますし、手帳に書いていない人もいると思いますし、
福島:
でも、じゃあ逆にこちらからのお願いなんですが、
「儀礼的」だとしてもね、
たとえば今日金指さんさんと私たちが会った事はパブリックな事ですよね。
規制庁:ま、そうですね、はい。
福島:それで、
事業者と会うことも私はそれはパブリックな事だと思っているんですよ。
「儀礼的なあいさつ」だって、国会議員と誰かが会うのだって、そうじゃないですか。
だって、大臣が誰に会ったか?っていうのだって、全部ほとんど残っているわけだから、
だからこれは事業者と規制庁との、
規制される側と規制をする側の関係なので、「儀礼的なあいさつ」をどうするかという事はともあれ、
ある一定レベルの、向こうからアポを取って会うような形というのはね、
それは全部記録としてレコーディングしていただきたい。
女性2:だからそれを調べて下さいという事でぜひ。
規制庁:
あの、過去のものを調べるのは難しいと思います。繰り返しですけれども。
それは、残っているものもあれば残っていないものもありますので、
男性1:それはいい加減な役所だっていう事ですね。
福島:
いや、それはね、今後に関しては検討してもらうか、
今後は残すべきだと思うんですがいかがですか?
規制庁:
はい、あのぉ~、今ちょっとこの場で私がなにかを申仕上げるっていうのは難しいんですけれども、
あのぉーー・・・、ま、あの~、
本当に再発防止の一環で、ま、そういうことも含めて検討はしていくんだと思います。
福島:
それから「儀礼的あいさつ」は基本的にするしないという問題。
それから必ず規制庁の役人が事業者と会う場合にはそれを全部レコーディングしていく。
儀礼的であれなんであれ。
という事というのは要望したいんですよ。
規制庁:はい。
福島:
そして3点目は、過去について全部というのは難しいにしても、一人一人について思い出せと、
少なくても名雪さんに関しては、事業者側は8回会ったと言っている訳ですから、
「あなたは8回か?」という確認はしてくれませんか?
だって今回は名雪さんの事が問題になっていて、
彼は踏み込んでいるわけだから。
規制庁:
ん、まァ、あのーー、なんていうか、
本当に、そのぉ~~、ま、これ、繰り返しですけれども、
そのぉ~、何かするにあたって何が必要なのかという事なのだと思っています。
福島:
ただし、何をするかにあたって、彼は踏み込んでいるわけ。
やり過ぎている訳でしょ?
規制庁:やり過ぎた、やり過ぎた1月22日の案件は把握をしています、はい。
福島:
だからやり過ぎた前にやり過ぎているかもしれないじゃない。
8回も会っているというのは多いと思うんですよ。
規制庁:まさにそれは、その再発防止策として何が必要なのかっていうのを検討するにおいて、
男性1:再発防止は真相究明をしなければ出来ないです。
女性1:
じゃあね、これについてはしっかりやって頂くという事として、
22日に、彼は敦賀の断層調査の資料を渡したという事ですね。
規制庁:そうですね。
女性1:
で、その事については把握しているとおっしゃっていますけれども、
それを把握したのが23日、翌日ですね。
規制庁:そうですね、おっしゃる通りです。
女性:それは「名雪さんが自分から申告をしてきた」と、
規制庁:ま、そうです。
まさに「儀礼上のあいさつ」等に当たらないので、ご自身で面談録を作らないと、ルール違反になりますので、
その―、お、自分でその面談録を作って、えー、ま、
「軽率な行為だった」というふうに報告がありました。
女性1:
それは、彼が「軽率な行為だった」という事を、自覚したと言いますか、
それはもう「渡した段階から実は分かっていた」という事ですか?
規制庁:
分かっていたのか、面談録を作って実際に、あの~、ま、全部公開をされていますけれども、
面談したのが「一人」だというのは、自分でまさに書かないとダメですので、
それを書いていく過程で、ま、そういう事に思いが至って報告をしてきたんだという事だと思います。
女性1:ちょっと、不思議で、おかしくないですか?ねぇ。
規制庁:そうですか?
女性1;
報告書を書いている最中に
「あ、自分はチョッとヤバイことをやってしまったのかな?」というふうに気付いたと?
規制庁:そうです!そうです。
福島:
っていうかね、金指さんさん普通ね、人間ってやった時点で「まずい」と思う訳じゃないですか。
ドラフトを渡して。
つまり「書いている途中でハッと気付く」というよりはやっぱり、
規制庁:え?でも渡した時点で気付くなら渡さなければいいだけの話しなので、
女性1:
だからこそ、深刻なんですよ。
そういうことも自覚せずに渡しちゃったという事
男性3:
たとえばね、
要望されて渡したのか?自ら渡したのか?っていうことも調べているの?
規制庁:あの~、まァ、渡したという事実がまず問題だから。
男性3:
違うよ。
「なぜ渡したか?」じゃないですか?
要望されて、「見せろ」「よこせ」「よこしたらあんたになんかあげるよ」という
何か協議があったんじゃないでしょうか?
規制庁:それは、その~ぉ、ま、協議はないというのは確認はしておりますけれども、
福島:じゃ、どういう経過で渡したというふうに理解しているんですか?
男性3:どういう理由で渡したのか?というところを調査しているのかどうか?というところを
福島:つまり、彼が手元に持っていて渡したのか?どうして?
規制庁;
はい、あの~、ま、これ、最初の話しの繰り返しなんですけれども、
その、処分を行うにあたって、何が必要なのかという事です。
男性3:処分じゃないよ。
規制庁:
我々はまさに、今回の事をやるにはまず処分を何がしかするのかと、
で、それから、
いや、まァ、再発防止策を検討するにあたって必要な事項は、まァ、把握はします。
男性3:
要望されて渡したのか?
自ら、名雪さんが自発的に渡すべき物として渡したのか?
もしくは業者から頼まれて渡したのか?
調べてるの?
規制庁:あの~、我々として問題なのは「渡した行為そのもの」が問題で。
男性3:
違うよ、何故渡したのか?
その行為に及んだのか?という原因が
規制庁:
あのぉー、なんて言うかですね、その、
プロセスはですね、
女性:調べてないんだ。
男性3:どうでもいいんだ。調べてないんだ。
規制庁:
あの、聞き取りはいろいろとしていますけれども、
我々として問題視しているのは「渡した行為そのもの」
男性3:名雪さんは何故渡したのか?
規制庁:いや、むしろ事実が問題だと思っているので
男性3:事実で、何故渡したのか?っていう事実は?
規制庁:
あの~、仮にですね、仮に、事業者の側から何かのアクションがあったという事は、
別に我々行政側の方がしっかりしていれば別にいい話なんですね、
福島:いや、違うんですよ。
規制庁:それで、その―、今回は、
福島:
それはそうじゃないですよ。
つまり、あらゆる事件がそうだけれども、
それはやっぱりね戒告処分の事実の確定としては弱すぎますよ。
規制庁:
いやいや!
あの、まさに、そういう、その、もう、渡したという事実をもってして、
我々としては内規の中で最も重い処分をしていますので
女性1:
聞かれている事に答えて下さい。
「何故渡したのか?」を調べているのか?
規制庁:あの、聞き取りは色々としています。
女性1:でも
規制庁:その中で、我々は処分に必要な事実はもうすでに把握はしている
女性1:
だから今の質問に答えて下さい。
何で渡したのかを調べているのかいないのかをお答え下さい。
規制庁:あ、繰り返しですけれどもいろいろと調査はしています。
女性1:だから、どっちなんですか?
福島:何故渡したのか?
女性1:調べていますか?調べていませんか?調べているという事なんですね。
規制庁:
あの~、聞き取りはしていますけれども、
我々として、その必要な事実認定として、渡した行為がと思っています。
女性1:
じゃぁ、何故渡したのか?は聞いた。その答えは何だったんですか?
答は?
福島:
だから、ヒアリングはされた訳で、
渡したという事実には間違いがないからそれは戒告処分にあたるんですが、
規制庁:そうですね。
福島:
ヒアリングをされた結果、
どういう経過で渡したというふうに規制庁は認識しているんですか?
規制庁:あのー、そこについては特には事実確認をするまでもないと思っています。
男性3:なぜ?
規制庁:いやまさに、
男性3:どうして渡したのか分からなかったら、お金をもらっているかもしれないじゃないですか?
規制庁:いや、そういう事実はなかったという事で。
男性3:何で
規制庁:まさに聞き取りをして我々は認識をしております。
男性3:だから聞き取りで、何故、名雪さんが渡すという行動に至ったのかというところを説明して下さい。
規制庁:
いえ、あのー、ですから、繰り返しになりますが、
ですから、渡してその後に、
福島:じゃあ名雪さんは、何故渡したと言っているんですか?
規制庁:
あのー、渡した事実と、渡した後にたとえば報告書かなんかに何らかの影響がなかったということなり、
まさに渡した後に、金銭なりが授受された事はないという事は確認しております。
福島:
いや、違うんですよ。
あのね、規制庁としては、名雪さんのやった行為が問題だと思う訳でしょ?
規制庁:はい
福島:
だとしたら、何故そういう事が起きたのかを普通は考えるわけじゃない。
規制庁:ですから、再発防止に必要な事は把握をしております。
男性1:
ちょっと良いですか?よーく聞いて下さい。
これは重大な問題です。
なぜか?というと、
向こう側が「渡してくれ」と言ったとすれば、事業者の責任を問うべきでしょ?
規制庁:ま、事業者の責任を我々として問えるかどうか?というのはまた別の話だと
男性1:
それはあなた方が問わなくても、社会的にそれは問うべきなんです。
そこは全然違うんですよ。
規制庁だけの、名雪さんだけの問題で済むのか?
それとも事業者が明らかにね、「儀礼的あいさつ」を利用して、自分たちに都合のいい資料を要求したのか?
これは大きな問題で、それが真相究明のポイントじゃないですか?
何故それをはっきり言えないんですか?
規制庁:我々はそこまでの、別に法律上の権限を持っている訳でもないですし。
男性1:法律上の権限じゃないですよ。
福島:
っていうかね、
規制庁がやっぱり、みんなから信頼された独立した機関で会って欲しいと私たちは思っている訳ですよ。
だから今回の件に非常にショックを受けた訳ですよ。
「何でドラフトを事前に事業者に渡すのか」と。
その時に、「その事が何でそういうふうに起こるのか?」という事の解明は必要じゃないですか。
再発防止についても。
規制庁:あっ、ですからまさにその再発防止として、何が必要なのかという事については色々
福島:
だから、どういう経過で渡したのか?ですよ。
向こうが「くれ」といったのか、こっちがスゴーク安易に渡したのか?
名雪さんはそこをなんて言っているんですか?
規制庁:あのまぁ、繰り返しですけれども再発防止に必要な事は引き続き
福島:いや、だから事実究明しないとダメじゃない
男性3:
名雪さんとの聞き取り調査を公開するべきだと思うんですけれど。
で、その時に事実行為があって出したのか?
もしくは先輩後輩というOBという関係の中から出してしまったのかとか、いろいろと
福島:
じゃぁ逆にね、ヒアリングをやった時に二人きりで会っている訳ですよね。
1対1で。
規制庁:1対1というのは誰と誰ですか?
福島:
ああ。そうじゃないごめんなさい。
名雪さんと相手は、1対何だったの?
規制庁:1対3だと思います。
福島:
1対3なんですね。
1対3で会っている時に、名雪さんはあらかじめそのドラフトを手に持っていたんですか?
規制庁:えーー、手に持っていた?
福島:
つまり、渡したという事は手に持っている訳じゃないですか。
言われて席に帰って渡したのか?
あらかじめその部屋に入った時点では手にドラフトを持っていたのか?
規制庁:
まちょっと、
手にドラフトを持っていたのか?というのはちょっとすみません、把握をしていないですけれども、
福島:つまり、
男性3:調べてないんじゃないの?
規制庁:
審議会室で、その打ち合わせをしておりますし、
あの、まさに1対3でその―、
福島:
審議会室ね。
審議会室にはドラフトがあるからなんですね。
規制庁:
審議会室にはドラフトは当然あると思いますね。
まさにそのラインで仕事をしていますんで。
男性3:
何故名雪さんがその情報を渡したか?という
ね、渡さざるを得なかったのか?
求められたから出したのか?どっちなのか。
それとも自発的に出したのか?どうなのかは少なくても調べなきゃいけないんじゃないですか?
次の再発防止のためにどうですか?
規制庁:ま、あのぉ~再発防止を考える中でなにが必要なのかという事を、
男性3:なにかじゃなくて、
福島:
つまりね、これは非常に深刻で、
いろんな案が出る前に事業者に見せている訳ですよ。
そこで打ち合わせをするとか、「ちょっとここは勘弁して」とか、
「これはキツイ」っていう話もあったかもしれないじゃないですか。
そこを私たちは疑っているんですよ。
ようするにズルしている訳じゃないですか。
カンニングペーパーを渡しているようなものなんですよ。
試験官が「この問題出すぞ」って言って渡しているようなものなんですよ。
おかしいでしょ?
だとしたらどういう経過で渡したかは極めて重要ですよ。
規制庁:
ま、経過というか、
まさにすみません、繰り返しですけれども、
まず、渡したという事実が私どもでは問題だと思ってまして、
福島:
いや、違うんです。
その渡した事実が、規制庁の独立性を著しく侵害しているから、
どういう経過で渡したかを規制庁は明らかにするべきで、
それを何で今言えないのか?と言っているんですよ。
規制庁:
あの~、ま、本当に繰り返しですけれども、
あの、あの、処分を行うに当たっては我々として必要な事実はすでに認識はしていますし、
他方で再発防止を
男性3:
だから求められて渡したのと、自発的に渡したのでは罰の仕方も違うんじゃないですか、
どうですか?
規制庁:いや、あのぉ~
男性3:飲酒運転だって、自分で飲んだのと、勧められて飲んだのとは
規制庁:
いや、我々としてはまさにその渡した事実をもって、
すでにもう、一番最初に申し上げたように内規でもって一番重い処分をしておりますので、
女性2:
そしたら、
再発防止をするためにはどういう事が必要なのか?という事をリストアップしていただけます?
規制庁:というか、あの~、
女性2:
再発を止めるためにはこういう事が必要だという事を
これから再発を防止する訳ですよね。
じゃあそのためには何が必要かという事を規制庁自らリストアップしてもらえますか?
規制庁:
リストアップというか、
今まさに考えたものを再発防止策にはきちんと反映させていきたいと思っています。
女性2:
いや、だから、
たとえばわれわれが言っている事は必要でないみたいなことをおっしゃっているんで、
規制庁:
いや別に必要でないと申し上げているつもりでもなくて、
最終的に我々としては、
男性2:それちゃんと聞いてるでしょ?そんなのは当然。
規制庁:な、なんですか?
女性2:ヒアリング出来ているでしょ?
男性2:何で隠すんですか?何で言わないんですか?
規制庁:別に隠しはしてないですよ。
男性2:どちらが湧かれ資料の提示があったのか?なんて言うのは当然聞いている訳でしょ?
福島:
つまり、どういう形で渡したのか?っていうのは、
だってね、犯罪だって、窃盗した事実はあったとしても、
どういう形で誰に言われて生活に困って窃盗したのか?千差万別じゃないですか。
その事情を聞かない限り事実の究明なんかできないんですよ。
規制庁:
あのう、まァ、本当に繰り返しで申し訳ないんですけれども、
処分に関して必要な事実は我々としては把握しています。
福島:
そうじゃないんですよ、私たちが求めているのは処分じゃないんです。
ちょっとすみません、もっと生産的な議論をしたいので、
処分をするにあたってもどういう経過で渡したか?というのは重要じゃないですか。
規制庁:いやぁ
福島:自分から率先して渡したんだったら問題でしょ?
規制庁:
いやいや、べつに、自分から率先して渡そうが、相手から求められて渡そうが、
渡した時点で事実は渡した事実でありますので、
すでに渡した事実をして最も重い訓告処分にしています。
福島:
いや、そしたらですね、私たちからすれば
自分たちの方からホイホイ渡したっていう規制庁と
渡せと言われて渡した規制庁とでは、やっぱりちょっと違うんですよ。
つまりこの問題は政官僚癒着がやっぱりあるなと思わせるから、とことんやって欲しいわけです。
だからどういう形で渡したか?についてのヒアリング結果すら明らかに出来ないという事は、
正直言って情けないんですよ。
規制庁:あの、
男性3:どういう理由で渡したか?っていうのはもう公表して下さいよ。
福島:そうそうそう。
女性2:じゃあ、それを検討するっていう事だけ今日お約束いただけますか?
規制庁:まァ検討というか、再発防止を考える
女性2:ちがいます!
規制庁:
なかで、必要な部分はきちんと把握をしますし、
それについてはきちんと再発防止で反映をしていきます。
男性3:
じゃあ、一つだけ一つだけ。
もしもですよ、名雪さんが「金銭頂いていません」と口だけで言ったと。
でももし頂いていたら、公務員法違反とか、刑事告訴とか、
ちゃんと事件じゃないですか、刑事事件。
規制庁:もちろん貰っていたらそうなるでしょうね。
男性3:じゃあどこでわかるの?貰ってないって。
規制庁:あのわれわれとしては、まず本人には聞いていますので、
男性3:聞いて?なんて言ったの?
規制庁:だからその「授受はない」と言っています。
男性3:どういう証拠がありますか?証明は?根拠は?
規制庁:あのぉ~、根拠は・・
男性3:
現金で貰っていたら違うじゃないですか。
もしくはポケットにお金を入れられたからそれは返しましたとか、理由がある訳じゃないですか。
規制庁:あの、特に今、そ、そういうことはなんら、その事実関係として把握をしていませんので、
男性3:
だから事実関係を把握して下さいと言っているんです。
そうしたらお金をあげるから、情報をくださいと言われたのか、
たとえば名雪さんはOB関係とか、人間関係が親しいから渡しちゃったのか、
罪が違うでしょ?
規制庁:申し訳ございませんが、我々は別に捜査機関ではないので。
男性3:だから、調査して下さい、調査だよ、調査。
規制庁:調査は本人に聞くのが我々としてやる調査で、
福島:
OK!そうしたらね金指さん、えーっと、
本人に確認して下さい。
どんな経過で書類を渡したのか?っていう事を本人にヒアリングをしてその結果を教えてくれますか?

規制庁:
あのまァ、本当に繰り返しですけれども、
再発防止策をその考えるなかで必要な事はきちんと把握をしまして、
それは再発防止に反映をしていきますので、ま、かりにその、
女性2:今議員がおっしゃった事をじゃあ、「しない」って言っているんですか?
規制庁:別に「しない」とは言っているつもりもないです。
女性2:じゃあ「する」って言って下さい。「やります」と。
「やる」っていうことでいいですね。
規制庁:あのお、
女性2:次に進みましょうよ、「やる」っていう事で。
規制庁:
「次に進みます」っていうか、私もちょっとすみません、他の用事が、
45分に外から面会がきますので、最初15分という形でお約束を頂いていますので。
福島:
そしたらですね金指さん、これについて私は再発防止に必要だと思っているんですよ。
「事実の究明無くして再発防止はない」と。
だから、今日の宿題で名雪さんに対してヒアリングを再度やるか、
今までのヒアリングの結果でどういう経過で文書を渡したか?っていうのをお願いします。
規制庁:
まァあのすみません、
私の立場で今何をするしないというのは申し上げられる立場にないので、
きちんとあのー、再発防止を考えた中で、
あのー、まぁ、どういう、どういう形でそれが反映をされたのか、
それでどういう、どういう再発防止になったのか、という事については
必要があればご説明をさせていただきます。
女性1:
じゃあそれはそういう事にして。
じゃあ時間がないので、
もう一点私たちはですね、実態が全然明らかになっていないので、
今回の敦賀の事だけなのか?と、やはりその不信感が強い訳です。
37:09
つづくーーー↓
<規制庁・②大飯原発疑惑>
「大飯原発評価会合と時を同じくして森田管理官が関電大飯原発所長と破砕帯について意見交換!!」
2/5福島みずほ氏他(文字起こし)
この後、日本原電の敦賀原発のみならず、関電の大飯原発での疑惑が浮上します。
ーーー
規制庁総務課の金指壽(かなさし・ひさし)課長補佐は
「日本語が理解できないのか?」と感じるほど、
それとも「ロボットか?」と思えるほど同じ言葉を繰り返すのみで、きちんと答えません。
えっ!?まぢ?? まさか・・・って思った事。
名雪審議官は面会録を書いている途中で「自分はいけない事をした時がついて自ら報告した」
何かを誤魔化すために言っているのかと思ていたけど、
途中から、もしかしたら本当にそうなのかもしれない気がしてきちゃった。
それから、規制庁側は、
「儀礼的あいさつ」はアポを取って会うのが通常だが、その記録はない。
名雪審議官が何回原電とあったかは全く本人に聞く気がない。
何故渡したのかの理由も調べない。
名雪審議官を非常にかたくなに守っている印象があります。
「何で言わないんですか~?」っていう質問には一切答えませんでした。
日本原電に資料を渡した地震津波担当の“名雪審議官”
2/1原子力規制庁の臨時記者会見(文字起こし)
何故自ら?一番重い処分?儀礼上のあいさつ?他
「名雪審議官更迭」規制庁会見質疑応答(内容書き出し)
古舘「古巣の文部科学省に戻ったという事で何が更迭なのか?さっぱり分からないですね」
“資料流出”規制庁の体制2/6報道ステ(内容書き出し)
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【ペイフォワード環境情報教室】小出裕章先生Vol.017
2013年2月6日
岐阜県土岐市で核融合科学研究所が計画している重水素実験についてお話をお伺いしました。
Sawada:
今年に入りまして岐阜県土岐市で文部省所管の研究機関、
核融合科学研究所が計画している重水素実験に対してですね、
放射性物質の安全管理などに不安をいだく母親たちからの反発が強まっているというお話がありまして、
実際に多治見市の方々から岐阜県知事に対して「申し入れ書」というのが1月18日に出されています。
まず、そもそも、この核融合科学実験所での重水素実験。
こちらはどういったものなんでしょうか?
小出:
はい、
先ず核融合という物の説明をさせて下さい。
もともと人間は様々な形でエネルギーという物を得てきました。
初めのころは薪を燃やしていたり、木を燃やしていたりしていたわけですが、
それから石炭を燃やし、石油を燃やし、
さらにはウランを核分裂させるというような事までやってきたわけです。
しかし、ウランという原子力の資源というのは、地球上にあまり豊富にあるわけではないので、
ウランは容易に枯渇してしまうという事がすでに分かっています。
何か、普通のみなさんは、ウラン・原子力というものが、
かなり豊かな資源だと思ってこられたと思いますが、
実はそれが全くの誤解で、
普通原子力と呼んでいるものはエネルギー資源として「ほとんど役に立たない」のです。
そこで、「じゃあ次はどうするのか?」という事で、
「ウランの核分裂ではなくて、今度は核融合という反応を使えないか」ということに思い至りました。
核分裂というのはもともとは原爆という形で人類の前に姿を現した技術で、
原爆を管理しながらエネルギー源にしようとしているのが現代の原子力発電です。
核融合の方は、
原爆ではなくてさらの巨大な水爆という爆弾を人類は作った事がありますし、今でもあるのですが、
その水爆の原理を使ってエネルギーを取り出そうということです。
水爆の反応を支えているのが核融合反応というものなのですが、
その反応は実は太陽で起きている反応です。
ですから核融合というものを地上で実現してエネルギーにしようということは、
「地上に太陽をつくりだす」という、そういう試みです。
大変難しい技術でして、今から50年、60年ぐらい前から構想自体はあって、
「簡単にできる」というように、当時は言われたのですが、
やればやるだけ難しくて、10年経つと実現年度が二倍に伸びてしまうというように、
猛烈な勢いで実現可能性が遠のいてしまっていっています。
今現在で言えば、「21世紀中には実現できないだろう」と、
ほとんどの核融合研究社は思っている筈だと思います。
それでも、「なんとか人類の未来を核融合エネルギーで取り出せないか?」
と考えている研究者というのはもちろんいるわけで、
日本の場合には日本原子力研究所、現在は日本原子力開発機構というところで一部研究をしていますし、
今問題になっている核融合研究所というところでも研究をしているという事です。
そして核融合研究所で今度は少し新しいというか、進んだ実験をしようとしている訳ですが、
その時にトリチウムというものを使おうとしています。
つまり燃料にトリチウムというものを使おうとしているのですが、
トリチウムというのは水素です。
水素というのは、もうみなさんご存じだと思いますが、水を作っている基本的な元素でして、
H2Oというのですね。
環境にはどこにでもありますし、
人間の身体なんてほとんど水なわけですから、私たちが慣れ親しんできた元素です。
ただし、自然にある、天然にある水素というのは、全く放射能をもっていないのです。
しかしトリチウムというのは放射能を持った水素でして、
それを実験に使おうという事をやろうとしています。
放射能ですからもちろん危険を伴いますし、
水素というのは大変閉じ込めが難しい、捕まえることが難しいという元素ですので、
実験を開始すれば何がしかのトリチウムが環境に漏れてきて、
周辺の人々を被曝させるという事になってしまいます。
Sawada:
そうですか。
そのトリチウムをはじめ、また中性子の話、もしくは放射性物質がまた出ると。
たとえばトリチウムでいうと、「95%は捕獲予定をしています」と、いうような事を話されていたり、
「中性子が出ます。しかし微量です」というような説明があったりだとか、
その辺について説明は頂いたものの、それで私たちが納得できるようなものなのか?
それともはたまた危険なものなのか?という事はいかがでしょうか?
小出:
もちろん、放射能はあらゆる意味で危険ですから、
95%を捕まえるという事は「5%を外に出します」という事ですので、危険は必ずあるのです。
ただし、その危険が周辺の住民の方にとって、「とても大きいか?」と問われてしまうと、
私は「それほど大きくはない」と思います。
というのは現在核融合研究所でやろうとしている研究は本当にそのプリミティブな基礎的な実験なのであって、
取り扱うトリチウムの量も、ま、私なんかからみるとかなり少ないものですし、
そのうちまた何%か漏れてくるということであって、
「大した危険ではない」と私は思います。
ただし今聞いて下さったように、中性子という放射線も飛び出してきて、
実験装置全体が放射能の塊になっていってしまうという事もありますので、
いずれにしても危険がゼロという事ではないという事は、もちろん核融合研究所も承知している筈ですし、
みなさんも承知しておくべきだと思います。
Sawada:
そうですか。
こういった中で、このエリア自体がですね、
2km圏内あたりに小中学校があるような住宅地ですというところで、
もちろん大きな危険性か、小さな危険性かというところで、
危険性の高を計るのは大変難しいところがあるんですけれども、
また、福島の事故自体がまだまだ収束していない中で、
あえてこうやって、こういう実験をですね、まだまだしていこうというのは、
まだ夢のエネルギーと言うところに、幻想があるのでしょうか?
というのは、放射性物質に関する無毒化の話で、先生もずっとお話しされていますけれども、
こちらについても処理方法がないというのがずっと延々と延期されてきているわけですけれども、
同じ事が繰り返されようとしています。
で、そんな中で市民の方々が一生懸命、
「やっぱりこういうところでしっかり市民が声をあげていこう」
という事で動かれていると思うんですけれども、
今後どういう形でこういう事を反対していく、もしくは声をあげていったらいいものなんでしょうか?
小出:
えー、私は現在している核分裂を利用する原子力発電にも反対ですし、
核融合という物にも、エネルギー源にするということにも反対なのです。
ですからそういう事を研究するという事にも、もちろん反対ですし、
出来る限りやらない方がいいと思います。
ですから、危険が大きい小さいという議論はあるかもしれませんけれども、
研究そのものをやるべきではないと私は思っていますので、
核融合研究所に対する反対の声というものは大切にしたいと私は思います。
Sawada:そうですか、ありがとうございます。
小出:はい、ありがとうございました。
核融合「D-D実験」ってなぁに?岐阜で実験開始!パブリックコメント受付中
パブリックコメントを募集している事もあって、土岐市の核融合実験について調べたブログ
2013年2月6日
岐阜県土岐市で核融合科学研究所が計画している重水素実験についてお話をお伺いしました。
Sawada:
今年に入りまして岐阜県土岐市で文部省所管の研究機関、
核融合科学研究所が計画している重水素実験に対してですね、
放射性物質の安全管理などに不安をいだく母親たちからの反発が強まっているというお話がありまして、
実際に多治見市の方々から岐阜県知事に対して「申し入れ書」というのが1月18日に出されています。
まず、そもそも、この核融合科学実験所での重水素実験。
こちらはどういったものなんでしょうか?
小出:
はい、
先ず核融合という物の説明をさせて下さい。
もともと人間は様々な形でエネルギーという物を得てきました。
初めのころは薪を燃やしていたり、木を燃やしていたりしていたわけですが、
それから石炭を燃やし、石油を燃やし、
さらにはウランを核分裂させるというような事までやってきたわけです。
しかし、ウランという原子力の資源というのは、地球上にあまり豊富にあるわけではないので、
ウランは容易に枯渇してしまうという事がすでに分かっています。
何か、普通のみなさんは、ウラン・原子力というものが、
かなり豊かな資源だと思ってこられたと思いますが、
実はそれが全くの誤解で、
普通原子力と呼んでいるものはエネルギー資源として「ほとんど役に立たない」のです。
そこで、「じゃあ次はどうするのか?」という事で、
「ウランの核分裂ではなくて、今度は核融合という反応を使えないか」ということに思い至りました。
核分裂というのはもともとは原爆という形で人類の前に姿を現した技術で、
原爆を管理しながらエネルギー源にしようとしているのが現代の原子力発電です。
核融合の方は、
原爆ではなくてさらの巨大な水爆という爆弾を人類は作った事がありますし、今でもあるのですが、
その水爆の原理を使ってエネルギーを取り出そうということです。
水爆の反応を支えているのが核融合反応というものなのですが、
その反応は実は太陽で起きている反応です。
ですから核融合というものを地上で実現してエネルギーにしようということは、
「地上に太陽をつくりだす」という、そういう試みです。
大変難しい技術でして、今から50年、60年ぐらい前から構想自体はあって、
「簡単にできる」というように、当時は言われたのですが、
やればやるだけ難しくて、10年経つと実現年度が二倍に伸びてしまうというように、
猛烈な勢いで実現可能性が遠のいてしまっていっています。
今現在で言えば、「21世紀中には実現できないだろう」と、
ほとんどの核融合研究社は思っている筈だと思います。
それでも、「なんとか人類の未来を核融合エネルギーで取り出せないか?」
と考えている研究者というのはもちろんいるわけで、
日本の場合には日本原子力研究所、現在は日本原子力開発機構というところで一部研究をしていますし、
今問題になっている核融合研究所というところでも研究をしているという事です。
そして核融合研究所で今度は少し新しいというか、進んだ実験をしようとしている訳ですが、
その時にトリチウムというものを使おうとしています。
つまり燃料にトリチウムというものを使おうとしているのですが、
トリチウムというのは水素です。
水素というのは、もうみなさんご存じだと思いますが、水を作っている基本的な元素でして、
H2Oというのですね。
環境にはどこにでもありますし、
人間の身体なんてほとんど水なわけですから、私たちが慣れ親しんできた元素です。
ただし、自然にある、天然にある水素というのは、全く放射能をもっていないのです。
しかしトリチウムというのは放射能を持った水素でして、
それを実験に使おうという事をやろうとしています。
放射能ですからもちろん危険を伴いますし、
水素というのは大変閉じ込めが難しい、捕まえることが難しいという元素ですので、
実験を開始すれば何がしかのトリチウムが環境に漏れてきて、
周辺の人々を被曝させるという事になってしまいます。
Sawada:
そうですか。
そのトリチウムをはじめ、また中性子の話、もしくは放射性物質がまた出ると。
たとえばトリチウムでいうと、「95%は捕獲予定をしています」と、いうような事を話されていたり、
「中性子が出ます。しかし微量です」というような説明があったりだとか、
その辺について説明は頂いたものの、それで私たちが納得できるようなものなのか?
それともはたまた危険なものなのか?という事はいかがでしょうか?
小出:
もちろん、放射能はあらゆる意味で危険ですから、
95%を捕まえるという事は「5%を外に出します」という事ですので、危険は必ずあるのです。
ただし、その危険が周辺の住民の方にとって、「とても大きいか?」と問われてしまうと、
私は「それほど大きくはない」と思います。
というのは現在核融合研究所でやろうとしている研究は本当にそのプリミティブな基礎的な実験なのであって、
取り扱うトリチウムの量も、ま、私なんかからみるとかなり少ないものですし、
そのうちまた何%か漏れてくるということであって、
「大した危険ではない」と私は思います。
ただし今聞いて下さったように、中性子という放射線も飛び出してきて、
実験装置全体が放射能の塊になっていってしまうという事もありますので、
いずれにしても危険がゼロという事ではないという事は、もちろん核融合研究所も承知している筈ですし、
みなさんも承知しておくべきだと思います。
Sawada:
そうですか。
こういった中で、このエリア自体がですね、
2km圏内あたりに小中学校があるような住宅地ですというところで、
もちろん大きな危険性か、小さな危険性かというところで、
危険性の高を計るのは大変難しいところがあるんですけれども、
また、福島の事故自体がまだまだ収束していない中で、
あえてこうやって、こういう実験をですね、まだまだしていこうというのは、
まだ夢のエネルギーと言うところに、幻想があるのでしょうか?
というのは、放射性物質に関する無毒化の話で、先生もずっとお話しされていますけれども、
こちらについても処理方法がないというのがずっと延々と延期されてきているわけですけれども、
同じ事が繰り返されようとしています。
で、そんな中で市民の方々が一生懸命、
「やっぱりこういうところでしっかり市民が声をあげていこう」
という事で動かれていると思うんですけれども、
今後どういう形でこういう事を反対していく、もしくは声をあげていったらいいものなんでしょうか?
小出:
えー、私は現在している核分裂を利用する原子力発電にも反対ですし、
核融合という物にも、エネルギー源にするということにも反対なのです。
ですからそういう事を研究するという事にも、もちろん反対ですし、
出来る限りやらない方がいいと思います。
ですから、危険が大きい小さいという議論はあるかもしれませんけれども、
研究そのものをやるべきではないと私は思っていますので、
核融合研究所に対する反対の声というものは大切にしたいと私は思います。
Sawada:そうですか、ありがとうございます。
小出:はい、ありがとうございました。
核融合「D-D実験」ってなぁに?岐阜で実験開始!パブリックコメント受付中
パブリックコメントを募集している事もあって、土岐市の核融合実験について調べたブログ
土井里紗医師 (内科医)
音源 ↓ 内科医 土井里紗さんのお話 葛飾 市民ティービーより
http://youtu.be/wvyJY6pU4g0
一つ重要なグラフで、もう皆さんご存知かもしれませんけれども、
見た事がないという方もいらっしゃると思いまして一つ出させていただきます。
これはですね、横軸が0日から1000日
そして縦軸が体の中の放射線量なんですね。
で、いかに少量ずつ毎日毎日摂取することの方が、
いっぺんにドーンと1回だけ沢山の量の放射線を身体に取り込むよりも悪いかという事を表すグラフなんですね。
これはICRPという、しかるべき原子力機関が出しているデータですので
これはもう、ハッキリしたものです。

で、これを見ていただいて、
まず1000。
1000ベクレルという大量の放射線、高い量の放射線を身体に入れた時、
それ以降全く取らなければどんどん、どんどん身体から出ていきます。
生物学的半減期、物理学的半減期がありますから、
どんどん、どんどん体から低下していって、
大体800日ではほとんど身体から無くなってしまいます。
ところがこちらです。
これは10ベクレルという本当に少ない量の放射線を
毎日毎日取った時にどうなるか?というグラフなんですけれども、
大体100日ぐらいで1000ベクレルを一回取った位の時を交わって超えてしまいます。
そしてどんどん、どんどん蓄積していって、
大体600日ぐらいでは常に身体の中に放射性物質がある状態。
あってしまう状態になってしまうんですね。
だから、とにかく日々蓄積するという事が、一番身体にとっては蓄積が多いという結果になりますので、
なるべくやっぱり、お子さんの食べるもの、
特にお子さんの食べるものについては気を付けていただきたいと思うんですね。
ーーー
<ウクライナ報告>
「5から10ベクレルの食品で被害が出ているという事を確認しました」小若順一氏11/2(内容書き出し)
<質疑応答・ウクライナ報告>
「5~10ベクレルの食事を食べ続けると起こる身体の痛み」小若順一氏11/2(内容書き出し)
1.「という事は、線量が低い方が癌を引き起こしやすい、ということなんです」
崎山比早子氏11/24(内容書き出し)
音源 ↓ 内科医 土井里紗さんのお話 葛飾 市民ティービーより
http://youtu.be/wvyJY6pU4g0
一つ重要なグラフで、もう皆さんご存知かもしれませんけれども、
見た事がないという方もいらっしゃると思いまして一つ出させていただきます。
これはですね、横軸が0日から1000日
そして縦軸が体の中の放射線量なんですね。
で、いかに少量ずつ毎日毎日摂取することの方が、
いっぺんにドーンと1回だけ沢山の量の放射線を身体に取り込むよりも悪いかという事を表すグラフなんですね。
これはICRPという、しかるべき原子力機関が出しているデータですので
これはもう、ハッキリしたものです。

で、これを見ていただいて、
まず1000。
1000ベクレルという大量の放射線、高い量の放射線を身体に入れた時、
それ以降全く取らなければどんどん、どんどん身体から出ていきます。
生物学的半減期、物理学的半減期がありますから、
どんどん、どんどん体から低下していって、
大体800日ではほとんど身体から無くなってしまいます。
ところがこちらです。
これは10ベクレルという本当に少ない量の放射線を
毎日毎日取った時にどうなるか?というグラフなんですけれども、
大体100日ぐらいで1000ベクレルを一回取った位の時を交わって超えてしまいます。
そしてどんどん、どんどん蓄積していって、
大体600日ぐらいでは常に身体の中に放射性物質がある状態。
あってしまう状態になってしまうんですね。
だから、とにかく日々蓄積するという事が、一番身体にとっては蓄積が多いという結果になりますので、
なるべくやっぱり、お子さんの食べるもの、
特にお子さんの食べるものについては気を付けていただきたいと思うんですね。
ーーー
<ウクライナ報告>
「5から10ベクレルの食品で被害が出ているという事を確認しました」小若順一氏11/2(内容書き出し)
<質疑応答・ウクライナ報告>
「5~10ベクレルの食事を食べ続けると起こる身体の痛み」小若順一氏11/2(内容書き出し)
1.「という事は、線量が低い方が癌を引き起こしやすい、ということなんです」
崎山比早子氏11/24(内容書き出し)
西田 昌司(にしだ しょうじ)
1958年(昭和33年)9月19日
出身校 滋賀大学経済学部
前職 税理士
所属政党 自由民主党 (町村派)
称号 経済学士(滋賀大学)
親族 父・西田吉宏(参議院議員)
日本の政治家。自由民主党所属の参議院議員(1期)
きょうと青年政治大学校事務総長、参議院憲法審査会幹事。
「放射線と発がん」日本が知るべき国連の結論
2013年1月22日
こんにちは、参議院議員の西田昌司です。
今日は1月22日の火曜日です。
今日お話しますのは
「放射線と発がん」日本が知るべき国連の結論と言うべき記事を皆さんにご紹介したいと思います。
以前にもですね、私はこの放射線がですね、
この放射線被害というものが一番福島に影を落としている訳ですけれども、
これはですね、低線量率放射線、
いわゆるですね、「放射線でも線量率が低いものはですね、健康被害には影響を与えない」と、
そういう国連の科学委員会の結論が出ていましたよという事をお話ししたと思うんですけれども、
今日はですね、これ、1月17日の日本経済新聞の電子版なんですけれども、
ここに“Forbes”というアメリカの雑誌がありますが、
これが2013年1月13日の“Forbes”の記事をですね訳したものがこの日経新聞の電子版に出ております。

これをですね、ちょっとご紹介させていただきたいんですが、
別途テキストにしてこのビデオレターにも転記したいと思いますが、
ようするにここで言っているのはこういう事なんです
「昨年の12月に極めて重要な報告書が粛々と発表された。
そこには結論として書かれているのは、原子力科学の専門家が長年にわたり主張してきたことだ」と。
「つまり、約0.1シーベルト(Sv)または10 rem以下の放射線の被曝(ひばく)は大した問題ではない」
と言われましたんですね。
で、これは、結論を言いますと、
「福島の事故では健康被害はない」という事を言っている訳なんです。
これは何故か?と言いますとね、ここで言っていますのは、
自然放射線量ですが、
2.5ミリSv(250 ミリrem)から3.5ミリSv(350 ミリrem)に上昇しても、
発がん率は上昇せず、認識できるような公衆衛生上の影響は何も起きない。
同じように、自然放射線量が2.5ミリSv(250 ミリrem)から1ミリSv( 100 ミリrem)に低下しても
発がん率は低下せず、公衆衛生上の問題に一切影響を与えない。
と、こういう事を言っている。
で、重要なのはですね、
通常の議論は短期間、一度にですね、に強力な放射線に被曝することを想定しているのであってですね、
同じ量をですね、1年といった長い期間をかけて被曝した場合には影響はさらに小さくなること。
つまり毎月0.1Sv(10 rem)を被曝すれば影響はあるかもしれないけれども、
同じ0.1Svを年間で受けてしまった場合には、慢性にせよ、急性にせよ認識できるような影響は一切ない。
という事で、これが先ほど言った線量率なんですね。
つまり、この放射線の量、これを瞬間瞬間の大きさで表したものが線量率なんですけれども、
「低線量率、それの一回一回の被曝量がですね、瞬間瞬間の量が小さいものについては、
長期間それにあたっていて、年間で積算の線量がですね増えても、体には影響を与えない」
こういう事なんですね。
で、これは何から出てきたか?と言うとですね、LNT仮説というところから出てきたんですけれども、
これはようするに、放射線をですね、
あらゆる放射線を命にかかわる有害なもので、
被曝線量がどれほど低くても人体に有害な影響を与えるとする考え方だ。
被曝量が2倍なら発がん率も2倍になる、と。
第二次世界大戦後にヘルマン・マラーが提唱し、
国連のこの科学委員会ですね、UNSCEARを含む国際機関が採用したが、
その有効性が最も発揮されたのは
冷戦中に核兵器実験を中断させるための交渉の切り札として使われたときだ。
これによって世界に放射能への恐怖が広がった。それが、その副作用が今まだ残っている。
つまり、放射線の恐怖だけが残っているんだけれども、
ここで言っているこのマラーのですね、LNT仮説というのは、
直線的に放射線がいくら低くなってもこの害は自然的に最後まで残っていくということなんですが、
今回の国連のこの報告書が出したのは、「そうじゃない」と。
つまり「ある一定の線量率より低いものをいくら浴びても全く影響がない」とこういうことなんですね。
で、これが今回発表されました。
ですから、表土や落ち葉の除去に費されている膨大なムダな資金、
これはニューヨーク・タイムズがそういうふうに言っているそうですけれども、
これはですね、深刻な汚染状況にある福島原発周辺、ここは線量率が高いです。
ここの付近での最新技術で除染をする事は必要なんだけれども、
そういう一般のですね、原発から離れたところの落ち葉とか土の除染というのは低線量率ですから、
「全くやる必要はないんだ」という事もハッキリここで書いてくれている訳です。

結局ですね、こうした誤りはこの第二次大戦後のですね、LNT仮説が元になって、
民主党政権のもとでですね、ま、初動体制いろいろと問題があったんですけれども、
そこからですね、あまりにも過大にこの原子放射線の、この重篤だっていう事で、過剰反応した結果ですね、
さまざまな問題がでてきてしまっている。
ねこざら、いわゆる食品の衛生基準を下げてしまって、
本来なんの影響もないものも規制の対象にしてしまったり、
不安ばかりが大きくなってしまったという事であります。
そして、こういういい方をしていますね。
日本政府は様々な失敗を犯したが、福島県で速やかに避難を実施し、
汚染された食品や飲料水が消費されるのを正しく防いだ。
これは旧ソ連政府が意図的に市民から情報を隠したチェルノブイリ事故とは対照的だ。
ですから、チェルノブイリの問題はですね、
この汚染物質が、一時、これは爆発しましたから沢山出たんですが、
それの情報を与えないで健康被害を起こしたと。
それがですね放射性同位元素で、同位体で半減期の短い「ヨウ素131」の食物摂取は、
子供や若者の甲状腺で吸収されると甲状腺がんを引き起こすリスクがあることで知られているが、
これがチェルノブイリ事故が一般市民に及ぼした唯一の重大な放射線による健康被害だ。
旧ソ当局が情報を公開し、迅速に行動していれば、
この被害は防げたはずだったが、もちろん彼らは一般大衆のことなど大して気にしていなかったのだ。
えー、日本ではこうした事にはならない。
先ほど言いましたように、
数々の間違いはしたけれども、とにかく迅速に避難をさせて、
あの食品の摂取をさせていませんから、日本ではこういう事は起こらない。
ただ
半減期がわずか8日のヨウ素131は事故後の数カ月で崩壊してしまって
大量に摂取した例は1人も報告されていない。
こういうことなんですね。
ですから、こういう事を考えて行きますと、今福島でまだいろんな事が、
除染の事も含めて言われていますけれども、先ほど言いましたように、
原子力発電所、原発周辺のですよ、
本当にその敷地の中などの高線量率のですね、放射線がまだ出ているというところは、
これは除染も含めてですね、徹底した管理が必要なんですけれども、
それから離れた低線量率の放射線しかない所にはですね、
「健康被害が出てくる事はない」と、
国連が本当に責任を持って、徹底して報告書を出しているという事なんです。
ま、こうしたこともですね、
去年も一度私はお話しましたけれども、
今年はまた“Forbes”の方にもですね、こういった論文が出ている。
それを訳したものが日経電子版にも出ている。
という事を、私の知り合いの先生からですね、昨日情報を頂いて、
今日はみなさんに報告をさせていただいた訳です。
是非ともこういう事実をみなさんがたご覧になっていただいて、
いらぬ心配はする必要はないし、そして、必要な措置はしなければならない。
そこの線引きをですね、しっかり取って行かないと、福島の子どもたちは救われないという事ですね。
ですから正しい情報を皆さんに知っていただきたい、そういう意味で今日はお話ししました。
このテキストをですね、このビデオレターと一緒に添付したいと思いますので、
ぜひご覧になって頂きたいと思います。
今日もご覧になっていただきましてありがとうございます。
ーーー
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1958年(昭和33年)9月19日
出身校 滋賀大学経済学部
前職 税理士
所属政党 自由民主党 (町村派)
称号 経済学士(滋賀大学)
親族 父・西田吉宏(参議院議員)
日本の政治家。自由民主党所属の参議院議員(1期)
きょうと青年政治大学校事務総長、参議院憲法審査会幹事。
「放射線と発がん」日本が知るべき国連の結論
2013年1月22日
こんにちは、参議院議員の西田昌司です。
今日は1月22日の火曜日です。
今日お話しますのは
「放射線と発がん」日本が知るべき国連の結論と言うべき記事を皆さんにご紹介したいと思います。
以前にもですね、私はこの放射線がですね、
この放射線被害というものが一番福島に影を落としている訳ですけれども、
これはですね、低線量率放射線、
いわゆるですね、「放射線でも線量率が低いものはですね、健康被害には影響を与えない」と、
そういう国連の科学委員会の結論が出ていましたよという事をお話ししたと思うんですけれども、
今日はですね、これ、1月17日の日本経済新聞の電子版なんですけれども、
ここに“Forbes”というアメリカの雑誌がありますが、
これが2013年1月13日の“Forbes”の記事をですね訳したものがこの日経新聞の電子版に出ております。

これをですね、ちょっとご紹介させていただきたいんですが、
別途テキストにしてこのビデオレターにも転記したいと思いますが、
ようするにここで言っているのはこういう事なんです
「昨年の12月に極めて重要な報告書が粛々と発表された。
そこには結論として書かれているのは、原子力科学の専門家が長年にわたり主張してきたことだ」と。
「つまり、約0.1シーベルト(Sv)または10 rem以下の放射線の被曝(ひばく)は大した問題ではない」
と言われましたんですね。
で、これは、結論を言いますと、
「福島の事故では健康被害はない」という事を言っている訳なんです。
これは何故か?と言いますとね、ここで言っていますのは、
自然放射線量ですが、
2.5ミリSv(250 ミリrem)から3.5ミリSv(350 ミリrem)に上昇しても、
発がん率は上昇せず、認識できるような公衆衛生上の影響は何も起きない。
同じように、自然放射線量が2.5ミリSv(250 ミリrem)から1ミリSv( 100 ミリrem)に低下しても
発がん率は低下せず、公衆衛生上の問題に一切影響を与えない。
と、こういう事を言っている。
で、重要なのはですね、
通常の議論は短期間、一度にですね、に強力な放射線に被曝することを想定しているのであってですね、
同じ量をですね、1年といった長い期間をかけて被曝した場合には影響はさらに小さくなること。
つまり毎月0.1Sv(10 rem)を被曝すれば影響はあるかもしれないけれども、
同じ0.1Svを年間で受けてしまった場合には、慢性にせよ、急性にせよ認識できるような影響は一切ない。
という事で、これが先ほど言った線量率なんですね。
つまり、この放射線の量、これを瞬間瞬間の大きさで表したものが線量率なんですけれども、
「低線量率、それの一回一回の被曝量がですね、瞬間瞬間の量が小さいものについては、
長期間それにあたっていて、年間で積算の線量がですね増えても、体には影響を与えない」
こういう事なんですね。
で、これは何から出てきたか?と言うとですね、LNT仮説というところから出てきたんですけれども、
これはようするに、放射線をですね、
あらゆる放射線を命にかかわる有害なもので、
被曝線量がどれほど低くても人体に有害な影響を与えるとする考え方だ。
被曝量が2倍なら発がん率も2倍になる、と。
第二次世界大戦後にヘルマン・マラーが提唱し、
国連のこの科学委員会ですね、UNSCEARを含む国際機関が採用したが、
その有効性が最も発揮されたのは
冷戦中に核兵器実験を中断させるための交渉の切り札として使われたときだ。
これによって世界に放射能への恐怖が広がった。それが、その副作用が今まだ残っている。
つまり、放射線の恐怖だけが残っているんだけれども、
ここで言っているこのマラーのですね、LNT仮説というのは、
直線的に放射線がいくら低くなってもこの害は自然的に最後まで残っていくということなんですが、
今回の国連のこの報告書が出したのは、「そうじゃない」と。
つまり「ある一定の線量率より低いものをいくら浴びても全く影響がない」とこういうことなんですね。
で、これが今回発表されました。
ですから、表土や落ち葉の除去に費されている膨大なムダな資金、
これはニューヨーク・タイムズがそういうふうに言っているそうですけれども、
これはですね、深刻な汚染状況にある福島原発周辺、ここは線量率が高いです。
ここの付近での最新技術で除染をする事は必要なんだけれども、
そういう一般のですね、原発から離れたところの落ち葉とか土の除染というのは低線量率ですから、
「全くやる必要はないんだ」という事もハッキリここで書いてくれている訳です。

結局ですね、こうした誤りはこの第二次大戦後のですね、LNT仮説が元になって、
民主党政権のもとでですね、ま、初動体制いろいろと問題があったんですけれども、
そこからですね、あまりにも過大にこの原子放射線の、この重篤だっていう事で、過剰反応した結果ですね、
さまざまな問題がでてきてしまっている。
ねこざら、いわゆる食品の衛生基準を下げてしまって、
本来なんの影響もないものも規制の対象にしてしまったり、
不安ばかりが大きくなってしまったという事であります。
そして、こういういい方をしていますね。
日本政府は様々な失敗を犯したが、福島県で速やかに避難を実施し、
汚染された食品や飲料水が消費されるのを正しく防いだ。
これは旧ソ連政府が意図的に市民から情報を隠したチェルノブイリ事故とは対照的だ。
ですから、チェルノブイリの問題はですね、
この汚染物質が、一時、これは爆発しましたから沢山出たんですが、
それの情報を与えないで健康被害を起こしたと。
それがですね放射性同位元素で、同位体で半減期の短い「ヨウ素131」の食物摂取は、
子供や若者の甲状腺で吸収されると甲状腺がんを引き起こすリスクがあることで知られているが、
これがチェルノブイリ事故が一般市民に及ぼした唯一の重大な放射線による健康被害だ。
旧ソ当局が情報を公開し、迅速に行動していれば、
この被害は防げたはずだったが、もちろん彼らは一般大衆のことなど大して気にしていなかったのだ。
えー、日本ではこうした事にはならない。
先ほど言いましたように、
数々の間違いはしたけれども、とにかく迅速に避難をさせて、
あの食品の摂取をさせていませんから、日本ではこういう事は起こらない。
ただ
半減期がわずか8日のヨウ素131は事故後の数カ月で崩壊してしまって
大量に摂取した例は1人も報告されていない。
こういうことなんですね。
ですから、こういう事を考えて行きますと、今福島でまだいろんな事が、
除染の事も含めて言われていますけれども、先ほど言いましたように、
原子力発電所、原発周辺のですよ、
本当にその敷地の中などの高線量率のですね、放射線がまだ出ているというところは、
これは除染も含めてですね、徹底した管理が必要なんですけれども、
それから離れた低線量率の放射線しかない所にはですね、
「健康被害が出てくる事はない」と、
国連が本当に責任を持って、徹底して報告書を出しているという事なんです。
ま、こうしたこともですね、
去年も一度私はお話しましたけれども、
今年はまた“Forbes”の方にもですね、こういった論文が出ている。
それを訳したものが日経電子版にも出ている。
という事を、私の知り合いの先生からですね、昨日情報を頂いて、
今日はみなさんに報告をさせていただいた訳です。
是非ともこういう事実をみなさんがたご覧になっていただいて、
いらぬ心配はする必要はないし、そして、必要な措置はしなければならない。
そこの線引きをですね、しっかり取って行かないと、福島の子どもたちは救われないという事ですね。
ですから正しい情報を皆さんに知っていただきたい、そういう意味で今日はお話ししました。
このテキストをですね、このビデオレターと一緒に添付したいと思いますので、
ぜひご覧になって頂きたいと思います。
今日もご覧になっていただきましてありがとうございます。
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日本原電に資料を渡した地震津波担当の“名雪審議官”
2/1原子力規制庁の臨時記者会見(文字起こし)のつづきです。
質疑応答、まだ途中まで(40分経過後ぐらいまで)の書き出しですが、項目別に分けました。
私が一番疑問に思ったのは、
「規制庁としてかかる事案を覚知したのは、翌日の23日、本人からの申し出によってであります。
これを受けて即時に田中俊一委員長に報告し、事実関係の確認を開始いたしました」
という森本次長の報告を聞いて、「名雪審議官なぜ自分から翌日に申し出たのか?」という事です。
その事に関して産経新聞の記者が質問されましたが、森本次長の回答は答になっていないように思いました。
何で自ら申し出たのか?
その疑問はまだ残ったままです。
ーーー
何故自ら翌日に申し出たのか?
ーーー
産経新聞あまの:
その事業者との癒着に関してのルールとして、
二人以上というものがあるというふうにおっしゃっていましたけれども、
そうするとこの、
「一人だったから自分から申し出た」その辺の経緯がちょっと良く分からないですけど、
何故、自ら申し出たんですか?
森本:
まず本人は面会記録というものを提出しておりまして、
そして、あのー、既にホームページにもアップさせていただいております。
本人としては、あのー、一言で言えば、「軽率にそのようにやったんだろう」と考えております。
ーーー
名雪審議官の立場
ーーー
北海道新聞やすもと:
日本原電から規制委員に質問状が活断層調査に対して出ている状態で、
審議官が、この現時点の状況で「儀礼上のあいさつ」とはいえ、会う事について、
本人はなにか会う事についてのためらいとかはなかったのかどうかというのは、
聞いていますか?
森本:んー、一言で言うと、
「軽率にもそこに思いが至っていない」ということでございました。
北海道新聞やすもと:
審議官が、このドラフトに関して、職務権限は何か持っているんですか?
作成する立場であるとか?
森本:
審議官はそれぞれ担務がありまして、
名雪審議官の場合は地震津波で担当するというかたちになってございます。
もとより審議官ですから、スタッフ職になるわけですけれども、
規制庁では審議官をヘッドにしたチームを作っているので、
そういう意味では、影響力があると考えています。
北海道新聞やすもと:文章を直したりするようなこともできる?
森本:やればできることになります。
ーーー
処分について
ーーー
産経新聞あまの:
戒告にした理由なんですけれどもほかの処分、もう少し重い処分の検討は無かったんでしょうか?
森本:内規としては一番重いものでございます。
共同通信さかい:
冒頭の森本次長の発言が気になっていたんですが、
これまでの審議の過程が公開されていたからドラフトを渡しても問題がないというふうに
そういう認識なのでしょうか?
それは名雪審議官だけなのか、規制庁全体としてこれまでの議論の過程が公開であれば、
ドラフトが、秘密の資料ですとかこれまで公開されていない者にはあたらないという認識なんですか?
森本:
えーっと、まず、その、えー、もとより、その、いわゆる、守秘義務という、ですね。
えー、じ、実質的な秘密のあるものの情報を、
公表されていない情報というものが含まれているとは認識はしておりません。
しかしながら、あの~、いわば、その、まだドラフトの段階の資料を、おーー、渡すという事自体は、
極めて不適切というふうに認識をしております。
共同通信さかい:
ちょっと話が変わるかもしれませんが、
今、安全基準の策定をされていて、各検討チームがですね、
一字一句でどういう表現にするかという事を詰めている議論をやっていると思います。
それでああいうのが決まっている段階で、
こっちは途中の審議は公開したからドラフトは構わないという議論がちょっと良く分からないんですが。
森本:
構わないと申し上げている訳ではなくて、
それゆえに彼を訓告という処分にし、かつ文科省に出向させるという、
いわば更迭処分にさせて頂いているものであります。
共同通信さかい:
それから先程の質疑の中で出たんですけれども、
国家公務員法との関係で、報告書は有識者のメンバーにもわたっているという事もあるので、
違反ではないという事で、
被規制者と検討チームのメンバーを同一に扱っていることも理解できないのですが。
森本:
すみません、言葉足らずでした。
いわゆる実質秘という意味で、国家公務員上の守秘義務というのがかかっております。
そういう意味で、この日本原電に渡した報告書の中身ですね、
中身において先ほど申し上げましたけれども、
公開の有識者会合で検討議論されていた内容であるということを前提として取りまとめたものだ。
で、そういう事が前提でありますので、
守秘義務がかかっていない有識者の方にもお渡ししているという意味で、
実質秘とは私どもは認識をしていませんので、
従いまして国家公務員法上違反という事は言えないのではないか
というふうに考えているというものでございます。
北海道新聞やすもと:
今回の処分の根拠となっている規則では、この文書を渡した行為というのは何に当たるんですか?
違反行為として。
森本:
あのー、ます、その~ふたつございます。
明示的に規定していますのは、被規制者等との面談を行う場合に・・・略(さっきはなしたので)
後者(文書を渡した行為)に関しましては「信頼の失墜」をもたらす恐れがあるという事で、
いわば、「不適切」という観点で、合わせて内規処分というふうに考えています。
北海道新聞やすもと:これは懲戒処分により信用失墜行為とは別なものになる、内規上のものという?
森本:
おっしゃるとおりで、
国家公務員上の懲戒処分というものとは性質がちがうものです。
東京新聞おおの:
処分のレベルなんですが、懲戒処分ではないということですが、
森本:国家公務員上の処分ではなく、内規の、規制委員会の内規の処分です。
東京新聞おおの:レベルとして一番重いという話でしたが、他にレベルってあるんですか?
森本:
あの~、えーっとですね、内規では、あの~ぉ・・・
えっと、訓告が一番重く、その次が、えー、文書による厳重注意、
それから口頭による厳重注意、または注意という、4段階がございます。
共同通信みやざき:
懲戒処分にならないのは、渡した資料が守秘義務のかかったものでないので
法律違反には当たらないという?
森本:はい。国家公務員上の違反には当たらないと考えています。
ーーー
何故文書を渡したのか?
ーーー
産経新聞あまの:
何故そういう文章を渡したんでしょうか?
本人からの言い分はどういうものなんでしょうか?
森本:
まず、どんな理由であれ、資料を渡したのは軽率であるというふうに考えております。
本人からは「秘密の打ち合わせなどという意識はなかった」という事ではありますけれども、
事実には変わりがないというふうに考えております。
読売新聞ふなこし:
何故渡したのかが全く分からない。
やり取りの中でという事だが、どういうやりとりでなにを思って渡したのか?
渡していいと思ったんですか?
森本:
端的に申し上げれば、
「渡していいと考えた」という事でございます。
読売新聞ふなこし:原電から求められて「渡していいや」ってなったのか?
森本:
本人は、
「この評価会合の議論をより実りのあるものにするという意識のもとに渡したという認識だった」
と称しているが、それゆえに軽率であると考えている。
読売新聞ふなこし:「議論が実りあるため」という意味は?
森本:わたしにもわかりません。
読売新聞ふなこし:
本人は、渡すことが実りある事に繋がるというふうに言っていたと。
ただ「軽率だった」というのは、次の日に軽率だったと気がついたという事?
森本:基本的にそうだと考えている。
読売新聞ふなこし:原電から求められたという事でいい?
森本:そこも本人から明確にしていません。
読売新聞ふなこし:明確にしていないし、明確にする必要もないと思っている?
森本:はい。
赤旗日曜版みうら:
話し出して原電から求められたのか、それとも自発的に渡したのか?
どちらですか?
森本:そこはわかりません。
赤旗日曜版みうら:なぜそれはわからないんですか?
森本:
要するにこの問題は名雪審議官本人の、え、言わば、その規制庁としての自覚の問題であり、
それに対してはこの名雪、それは更迭と、言う事で処分をしたいというふうに考えています。
赤旗日曜版みうら:
処分するのは良いが、
向こうが、原電が「非公開の資料をくれ」って言ったかもしれないじゃないですか。
言ってないんですか?
森本:承知しておりません。
赤旗日曜版みうら:
言ったかどうか調べないとその次の段階に進めないじゃないですか。
それは調べないんですか?
森本:調べる予定はありません。
赤旗日曜版みうら:なんでですか?
森本:
何べんも申し上げますように本件は名雪審議官の、個人の過ちであり、
かつ、個人の軽率な行為、内規違反と理解しています。
東京新聞おぐら:
どういう経緯で渡ったのかが、さっぱりわからないんです。
それが分からないと、国家公務員法違反とかもあり得る話で、
あるいは請託を受けてですね、便宜を図ったということも考えられなくはないわけですよね?
そういう刑事責任とかについてはどう考えていますか?
森本:
国家公務員法との関係ですが、
今回審議官から日本原電に渡された報告書案は、
基本的にそれまでの公開の有識者会合で検討議論されていた内容を取りまとめたものであること。
それから公務員としての守秘義務が化されていない有識者会合の委員にも渡されている事を踏まえれば、
必ずしも守秘義務違反とは言えないのではないかというふうに認識しています。
ーーー
金銭などの利益供与は?
ーーー
産経新聞あまの:
受け取ったことで金銭物品の受け渡し、接待などの利益供与、
これまでの過去の分も含めて何か確認したものはありますか?
森本:そういうものはございません。
赤旗日曜版みうら:
それは、原電が不正をしていないという保証は今ここで示す事が出来ますか?
原電が不正をしていないという事を規制委員会として保証をしているという事ですね?
森本:いいえ。
赤旗日曜版みうら:保証できないならなぜそれを調べないんですか?
森本:その必要はないと考えております。
赤旗日曜版みうら:何故その必要がないんですか?
森本:
何べんも申し上げますけれども、
本件は名雪審議官が、
言わば規制庁職員としての自覚のない行為をしたという事をもって処理をしたいと考えています。
赤旗日曜版みうら:不正があったらどうされるんですか?
森本:不正があったかどうかとはどういう意味ですか?
赤旗日曜版みうら:
何らかの金品の授受とかがあったかもしれないし、
「非公開のものをくれ」といったかもしれないじゃないですか?
森本:まず金品の授受はないと本人から聞いてございます。
赤旗日曜版みうら:非公開のものについてはいかがでしょうか?
森本:それは承知しておりません。
広報担当:同じ質問が堂々巡りなので、
赤旗日曜版みうら:
堂々巡りって、一番大事なところじゃないですか。
「なんで聞かないの?」っていうところが分からない訳でしょ?
東京新聞おぐら:
金品を受け取っていないと本人から、
本人がそう言っているだけですよね?
それを規制庁として確認したわけじゃないですよね?
ウラ取りできる訳じゃないですよね?
それをどうして「ない」と(本人が)言っているだけの事を信じていられるんでしょうか?
森本:
問題になっているのは28日の会議の資料を事前に渡したという事に留まりますので、
あとすみません、ということになりますので、
それについて名雪審議官が問題だという事で、今回処分をするというものでございます。
東京新聞おぐら:
ようするに、それが事前に貰える事が原電にとって利益であれば、
利益の供与になるんですよ。
そうしたらその利益の供与をして、その見返りになにかをもらっているかという事で、
もし貰っていれば贈収賄になるんですよ。
その辺まで認識して調査をしたんですか?
そういう刑事罰にもあたるということも認識して、
場合によっては司法当局に告発するなりなんなりという事は考えなかったんですか?
森本:
繰り返しになりますけれども、
基本的にそれまでの公開の有識者会合の検討議論してきた内容を取りまとめたものだという事をふまえて、
いわば内規で名雪審議官の不適切な行為というものを処分したという事です。
東京新聞おぐら:
話の角度を変えますが、
森本次長は事前に原電に対してドラフトを渡すことが、原電にとっての利益ではないと、
そういうふうにお考えですか?
森本:あの、非常に不適切な行為だと認識をしております。
東京新聞おぐら:
いや、ちがう。
原電の利益かどうかを聞いているんです。
森本:そこはわたしにはわかりません。
東京新聞おおの:
事実関係の調査とおっしゃったが、これは、名雪さん本人への聞き取りだけですか?
森本:
基本的に名雪本人への聞き取り、それからドラフトの内容と、
えー、その後の、いわばその、名雪本人の、庁内での行動。
あるいは、原電から何かアクションがあったかと、庁内に対してですね。
という事を調べたというものです。
東京新聞おおの:
先程から金銭授受、それから接待関係はないというお話でしたが、
これは規制庁の方から「ありませんか?」という質問をして「ない」と答えたんですか?
森本:おっしゃるとおりです。
ーーー
面会内容「儀礼上のあいさつ」
ーーー
毎日新聞にしかわ:
面会は原電側からの要請で面会したという事でしょうか・
森本:はい、そのとおりです。
毎日新聞にしかわ:
それで、ドラフトを要求したのも、要求されて渡したという事なんでしょうか?
原電側から求められて渡したという事なんでしょうか?
森本:
えっと、詳細は承知しておりません。
まず、「面会は“儀礼上のあいさつ”という事で申し込まれた」と本人は言っております。
ただ、実際には個別サイトの具体的な話しに及んだろうという事で、
そのなかで、「渡した」というふうに聞いております。
TBSたてやま:
この審議官ですが、日本原電と接触を持ったのは今回が初めてなのか?
この方は文部科学省の出身だと思うんですが、
文科省時代からこういう接触が日常的に行われていたのか?
森本:
「儀礼上のあいさつとして接触していたのはある」ということでございますが、
いわゆる「今回のようなやり取りというものについては初めて」というふうに本人は申しております。
TBSたてやま:
儀礼上の接触というのは「規制庁に移ってからも」ということでしょうか?
何回あったんですか?
森本:
儀礼上のあいさつについては特に制限は掛けておりまs年ので、
それについては確認をしておりません。
TBSたてやま:他の電力会社との接触もあったんでしょうか?
森本:いわゆる儀礼上のあいさつは「あった」というふうに聞いております。
読売新聞ふなこし:
ひとりで会わないルールなのに1人で会っていたということで、
審議官には秘書も付いていますよね?
きて、そこでひとりで会っているという事はわかるわけで、何で周りも当日気がつかない?
森本:
まず、儀礼上の挨拶だけならば、そこを制約している訳ではない。
それが長引いた時に職員を呼び込むという努力をすべきだったというのは、
まさに審議官の問題であったと思う。
読売新聞ふなこし:じゃあ、最初はあいさつの筈がいつの間にか話しこんだという事?
森本:
はい。
実際にあいさつを超えて話しが個別サイトの話しに移った段階で、
途中からでも他の職員に同席を求めるなどの対応が出来た筈だと考えている。
そういう意味で、そういう事をしなかった事が内規に反すると考えている。
読売新聞ふなこし:「襟を正す」などの表現で再発防止策がみえてこないが、
毎日新聞おかだ:
先程森本次長がおっしゃった
被規制者との面談についてのホームページに載せられている資料を見たんですけど、
「原電側からは28日までの評価に関連して新知見として当日説明させてほしい旨要望があった。」
と書いてあるんですけど、
「儀礼上のあいさつ」という名目ではないんじゃないですか?
森本:
まず、儀礼上のあいさつとして、アポを取ったという事実はあるようですが、
実際には先ほど申し上げましたように、個別のサイトの議論に入ってしまった。
そそてその旨を彼は面談記録として提出したもので、それをそのまま出させていただいたものです。
毎日新聞おかだ:
名雪審議官がそういう理解で書いただけで、実際は「儀礼上のあいさつで通った」という事?
森本:最初のアポはですね。
毎日新聞おかだ:なるほど。実際に会うのは始めた立ったという事で良いんですか?
森本:「儀礼上のあいさつ」としては会っているようでございますが、
毎日新聞おかだ:ん?今までもあいさつ上会っているという事ですか?
森本:「儀礼上のあいさつ」そういうのはあったというふうに聞いております。
毎日新聞おかだ:会うのは何回目なんですか?「儀礼上のあいさつ」も含めて。
森本:そこまでは調べておりません。
朝日新聞いしかわ:
初対面ではなかったという事ですか?曽野常務とは。
森本:
あの、それは、そうだとおもいます。
あの~、実際に評価会合等で、あのー、会っておるかと思いますけど。
朝日新聞いしかわ:個別に会った事があるのかどうか?
森本:いわゆる「儀礼上のあいさつ」として会った事はあるようです。
朝日新聞いしかわ:名雪審議官が渡した文章は評価会議の文章だけ?
森本:そのように聞いておりますし、そのようにホームページもアップされてございます。
北海道新聞やすもと:
今回「儀礼上のあいさつ」としてお会いして問題が生じたのですが、
この「儀礼上のあいさつ」に関して何か制約であるとか、
再発防止の一環として何かお考えはありますか?
森本:
おっしゃる通りで「儀礼上のあいさつ」とそれから「実質上の話しになる」ということは、
クリアに分けられないケースが生じると思いますので、
その点についてルールをなかで決めていきたいというふうに考えています。
ーーー
日本原電
ーーー
共同通信いしづめ:
原電の常務と他の二人というのは?
森本:原電の市村常務と…あとおふた方はちょっとそれは後ほどでいいですか。
共同通信いしづめ:市村常務と名雪審議官はたとえば安全委員会時代とかに面識があったんですか?
森本:承知しておりません。
共同通信いしづめ:
渡す方も渡す方だが、「渡してくれ」と頼む方も非常に問題があると思うが、
原電に対してはなにか指導などしたのか?
森本:
やり取りについては原電に確認していないので、「渡してくれ」と行ったのかどうかも確認していません。
従って原電に対して何かをやることはない。
共同通信いしづめ:何故確認しないのか?
森本:
こちらの内規として名雪審議官を処分するものなので、そこについては必要ないと考えている。
共同通信いしづめ:
日本原電は規制をする対象です。
個別に面談して資料を渡してくれと言ってはいけないという事日本原電はよく知っているはずなのに、
それに対して何も言わないという姿勢で、規制庁としていいのか?
森本:
規制庁として、儀礼上の面談以外の面談をする、あるいはドラフトの段階の資料を渡す。
この問題については厳しく対処する必要があると考えている。
共同通信いしづめ:
評価会合の後日本原電は即座に反論会見をやっています。
この準備にそのドラフトが使われたと考えられるが、そういう影響も出ているんじゃないですか?
森本:そこは確認していません。
共同通信いしづめ:今後も日本原電に対して何も言う事はないという事ですか?なめられませんか?
森本:そこは考えていません、予定はありません。
共同通信みやざき:
先程の原電からのアクションがないかどうかを調べたというのは、どういうことですか?
庁内の他の職員とか担当で調べた?
森本:
おっしゃる通りです。
審議官本人は23日以降職務を止めておりますし、本人も体調が悪いという事で休んでいました。
従って、担当現下にアクションがあったかどうか確認をしたという事です。
共同通信みやざき:複数の職員に聞き取りをしたという事?
森本:はい。
ーーー
規制庁ホームページ
ーーー
毎日新聞にしかわ:
その時点でのドラフトと、先日公表されたものとは、
何か内容の変更はありますか?
森本:
あの、ドラフトですので内容の変更はございます。
あのーー、ホームページでその資料もアップしてございますので、
そこで確認いただければというように思います。
毎日新聞にしかわ:
いや、ドラフトは…
ドラフトと28日に出たものというのは、えっと…
森本:同じものではございません。はい。
毎日新聞にしかわ:ドラフトもアップされているんですか?
森本:
ドラフトもアップされております。
面談記録をホームページにアップする際に
「何を渡したか?」というものについてはアップしておりますので、アップしてございます。
テレビ朝日まつい:
渡した資料をホームページに公開したという事だが、今パソコンを見ているけどどこでしょうか?
見当たらないんですが。
広報課長:ホームページ担当してます。えっともっと下に
テレビ朝日まつい:新着情報に入れないで、
広報担当:
新着じゃなくて、ちょっと
情報の公開、トップページ。
それに事業者との面談のコーナーがあります。
その中の3番目の被規制者等との面談(議事要旨等を公開)
そこをクリックしていただきますと、そこの1月です。2013年1月
それと、これですね、一番上に1月22日と、
テレビ朝日まつい:ここで「渡したもの」がという事なんですね?
広報担当:はい。
ーーーー
テレビ朝日の松井さんが聞いて下さらなかったら、
ホームページのどこに文書がUPされているのか?私には見付けられなかったと思います。
名雪審議官への処分ですが、
もともと文科省にいらした方で、「更迭する」と言ったって、文科省に戻るだけ。
私には、「更迭」とは名ばかりで、“処分したぞパフォーマンス”的なものに見えてしまうのですが。
また、名雪審議官一人だけが「うっかりと悪い事をした」事にされている。
ひとりだけに罪をかぶせ、処分したと見せかけて実は古巣へ戻す。
「翌日に自ら告白するのはどう考えても不自然だから、裏になにかがあるはず」
などと、やっぱりわたしは勘ぐってしまいます。
森本次長は被規制者と「儀礼上のあいさつ」なら会ってもかまわないと何度も言っていますが、
何の目的も無く、ただ「儀礼上のあいさつ」をわざわざしに訪ねて来る筈もない。
そんな事は、普通に考えてあったりまえでしょ??
敦賀原発の活断層についてワイワイ騒いでいる原電と
「儀礼上のあいさつ」だとしても、いま会う事に関して、「軽率にもそこに思いが至っていない」。
小学生の子どもだって会うのをためらうと理解できるような事を
「軽率」で「思いが至らなかった」で済まそうとしている。
国民をばかにするのもいい加減にしてほしいと思いました。
こんなふうに会見をした事について、
裏にもっと何かが隠されていると思ってしまうのは私だけなのでしょうか?
おかげさまで、311以降「疑う事」を覚えさせていただきましたので…
ーー関連記事ーー
<規制庁・①名雪事件>
ようするにズル。 試験官が「この問題出すぞ」って渡しているようなもの
2/5福島みずほ氏他(文字起こし)
<規制庁・②大飯原発疑惑>
「大飯原発評価会合と時を同じくして森田管理官が関電大飯原発所長と破砕帯について意見交換!!」
2/5福島みずほ氏他(文字起こし)
古舘「古巣の文部科学省に戻ったという事で何が更迭なのか?さっぱり分からないですね」
“資料流出”規制庁の体制2/6報道ステ(内容書き出し)
2/1原子力規制庁の臨時記者会見(文字起こし)のつづきです。
質疑応答、まだ途中まで(40分経過後ぐらいまで)の書き出しですが、項目別に分けました。
私が一番疑問に思ったのは、
「規制庁としてかかる事案を覚知したのは、翌日の23日、本人からの申し出によってであります。
これを受けて即時に田中俊一委員長に報告し、事実関係の確認を開始いたしました」
という森本次長の報告を聞いて、「名雪審議官なぜ自分から翌日に申し出たのか?」という事です。
その事に関して産経新聞の記者が質問されましたが、森本次長の回答は答になっていないように思いました。
何で自ら申し出たのか?
その疑問はまだ残ったままです。
ーーー
何故自ら翌日に申し出たのか?
ーーー
産経新聞あまの:
その事業者との癒着に関してのルールとして、
二人以上というものがあるというふうにおっしゃっていましたけれども、
そうするとこの、
「一人だったから自分から申し出た」その辺の経緯がちょっと良く分からないですけど、
何故、自ら申し出たんですか?
森本:
まず本人は面会記録というものを提出しておりまして、
そして、あのー、既にホームページにもアップさせていただいております。
本人としては、あのー、一言で言えば、「軽率にそのようにやったんだろう」と考えております。
ーーー
名雪審議官の立場
ーーー
北海道新聞やすもと:
日本原電から規制委員に質問状が活断層調査に対して出ている状態で、
審議官が、この現時点の状況で「儀礼上のあいさつ」とはいえ、会う事について、
本人はなにか会う事についてのためらいとかはなかったのかどうかというのは、
聞いていますか?
森本:んー、一言で言うと、
「軽率にもそこに思いが至っていない」ということでございました。
北海道新聞やすもと:
審議官が、このドラフトに関して、職務権限は何か持っているんですか?
作成する立場であるとか?
森本:
審議官はそれぞれ担務がありまして、
名雪審議官の場合は地震津波で担当するというかたちになってございます。
もとより審議官ですから、スタッフ職になるわけですけれども、
規制庁では審議官をヘッドにしたチームを作っているので、
そういう意味では、影響力があると考えています。
北海道新聞やすもと:文章を直したりするようなこともできる?
森本:やればできることになります。
ーーー
処分について
ーーー
産経新聞あまの:
戒告にした理由なんですけれどもほかの処分、もう少し重い処分の検討は無かったんでしょうか?
森本:内規としては一番重いものでございます。
共同通信さかい:
冒頭の森本次長の発言が気になっていたんですが、
これまでの審議の過程が公開されていたからドラフトを渡しても問題がないというふうに
そういう認識なのでしょうか?
それは名雪審議官だけなのか、規制庁全体としてこれまでの議論の過程が公開であれば、
ドラフトが、秘密の資料ですとかこれまで公開されていない者にはあたらないという認識なんですか?
森本:
えーっと、まず、その、えー、もとより、その、いわゆる、守秘義務という、ですね。
えー、じ、実質的な秘密のあるものの情報を、
公表されていない情報というものが含まれているとは認識はしておりません。
しかしながら、あの~、いわば、その、まだドラフトの段階の資料を、おーー、渡すという事自体は、
極めて不適切というふうに認識をしております。
共同通信さかい:
ちょっと話が変わるかもしれませんが、
今、安全基準の策定をされていて、各検討チームがですね、
一字一句でどういう表現にするかという事を詰めている議論をやっていると思います。
それでああいうのが決まっている段階で、
こっちは途中の審議は公開したからドラフトは構わないという議論がちょっと良く分からないんですが。
森本:
構わないと申し上げている訳ではなくて、
それゆえに彼を訓告という処分にし、かつ文科省に出向させるという、
いわば更迭処分にさせて頂いているものであります。
共同通信さかい:
それから先程の質疑の中で出たんですけれども、
国家公務員法との関係で、報告書は有識者のメンバーにもわたっているという事もあるので、
違反ではないという事で、
被規制者と検討チームのメンバーを同一に扱っていることも理解できないのですが。
森本:
すみません、言葉足らずでした。
いわゆる実質秘という意味で、国家公務員上の守秘義務というのがかかっております。
そういう意味で、この日本原電に渡した報告書の中身ですね、
中身において先ほど申し上げましたけれども、
公開の有識者会合で検討議論されていた内容であるということを前提として取りまとめたものだ。
で、そういう事が前提でありますので、
守秘義務がかかっていない有識者の方にもお渡ししているという意味で、
実質秘とは私どもは認識をしていませんので、
従いまして国家公務員法上違反という事は言えないのではないか
というふうに考えているというものでございます。
北海道新聞やすもと:
今回の処分の根拠となっている規則では、この文書を渡した行為というのは何に当たるんですか?
違反行為として。
森本:
あのー、ます、その~ふたつございます。
明示的に規定していますのは、被規制者等との面談を行う場合に・・・略(さっきはなしたので)
後者(文書を渡した行為)に関しましては「信頼の失墜」をもたらす恐れがあるという事で、
いわば、「不適切」という観点で、合わせて内規処分というふうに考えています。
北海道新聞やすもと:これは懲戒処分により信用失墜行為とは別なものになる、内規上のものという?
森本:
おっしゃるとおりで、
国家公務員上の懲戒処分というものとは性質がちがうものです。
東京新聞おおの:
処分のレベルなんですが、懲戒処分ではないということですが、
森本:国家公務員上の処分ではなく、内規の、規制委員会の内規の処分です。
東京新聞おおの:レベルとして一番重いという話でしたが、他にレベルってあるんですか?
森本:
あの~、えーっとですね、内規では、あの~ぉ・・・
えっと、訓告が一番重く、その次が、えー、文書による厳重注意、
それから口頭による厳重注意、または注意という、4段階がございます。
共同通信みやざき:
懲戒処分にならないのは、渡した資料が守秘義務のかかったものでないので
法律違反には当たらないという?
森本:はい。国家公務員上の違反には当たらないと考えています。
ーーー
何故文書を渡したのか?
ーーー
産経新聞あまの:
何故そういう文章を渡したんでしょうか?
本人からの言い分はどういうものなんでしょうか?
森本:
まず、どんな理由であれ、資料を渡したのは軽率であるというふうに考えております。
本人からは「秘密の打ち合わせなどという意識はなかった」という事ではありますけれども、
事実には変わりがないというふうに考えております。
読売新聞ふなこし:
何故渡したのかが全く分からない。
やり取りの中でという事だが、どういうやりとりでなにを思って渡したのか?
渡していいと思ったんですか?
森本:
端的に申し上げれば、
「渡していいと考えた」という事でございます。
読売新聞ふなこし:原電から求められて「渡していいや」ってなったのか?
森本:
本人は、
「この評価会合の議論をより実りのあるものにするという意識のもとに渡したという認識だった」
と称しているが、それゆえに軽率であると考えている。
読売新聞ふなこし:「議論が実りあるため」という意味は?
森本:わたしにもわかりません。
読売新聞ふなこし:
本人は、渡すことが実りある事に繋がるというふうに言っていたと。
ただ「軽率だった」というのは、次の日に軽率だったと気がついたという事?
森本:基本的にそうだと考えている。
読売新聞ふなこし:原電から求められたという事でいい?
森本:そこも本人から明確にしていません。
読売新聞ふなこし:明確にしていないし、明確にする必要もないと思っている?
森本:はい。
赤旗日曜版みうら:
話し出して原電から求められたのか、それとも自発的に渡したのか?
どちらですか?
森本:そこはわかりません。
赤旗日曜版みうら:なぜそれはわからないんですか?
森本:
要するにこの問題は名雪審議官本人の、え、言わば、その規制庁としての自覚の問題であり、
それに対してはこの名雪、それは更迭と、言う事で処分をしたいというふうに考えています。
赤旗日曜版みうら:
処分するのは良いが、
向こうが、原電が「非公開の資料をくれ」って言ったかもしれないじゃないですか。
言ってないんですか?
森本:承知しておりません。
赤旗日曜版みうら:
言ったかどうか調べないとその次の段階に進めないじゃないですか。
それは調べないんですか?
森本:調べる予定はありません。
赤旗日曜版みうら:なんでですか?
森本:
何べんも申し上げますように本件は名雪審議官の、個人の過ちであり、
かつ、個人の軽率な行為、内規違反と理解しています。
東京新聞おぐら:
どういう経緯で渡ったのかが、さっぱりわからないんです。
それが分からないと、国家公務員法違反とかもあり得る話で、
あるいは請託を受けてですね、便宜を図ったということも考えられなくはないわけですよね?
そういう刑事責任とかについてはどう考えていますか?
森本:
国家公務員法との関係ですが、
今回審議官から日本原電に渡された報告書案は、
基本的にそれまでの公開の有識者会合で検討議論されていた内容を取りまとめたものであること。
それから公務員としての守秘義務が化されていない有識者会合の委員にも渡されている事を踏まえれば、
必ずしも守秘義務違反とは言えないのではないかというふうに認識しています。
ーーー
金銭などの利益供与は?
ーーー
産経新聞あまの:
受け取ったことで金銭物品の受け渡し、接待などの利益供与、
これまでの過去の分も含めて何か確認したものはありますか?
森本:そういうものはございません。
赤旗日曜版みうら:
それは、原電が不正をしていないという保証は今ここで示す事が出来ますか?
原電が不正をしていないという事を規制委員会として保証をしているという事ですね?
森本:いいえ。
赤旗日曜版みうら:保証できないならなぜそれを調べないんですか?
森本:その必要はないと考えております。
赤旗日曜版みうら:何故その必要がないんですか?
森本:
何べんも申し上げますけれども、
本件は名雪審議官が、
言わば規制庁職員としての自覚のない行為をしたという事をもって処理をしたいと考えています。
赤旗日曜版みうら:不正があったらどうされるんですか?
森本:不正があったかどうかとはどういう意味ですか?
赤旗日曜版みうら:
何らかの金品の授受とかがあったかもしれないし、
「非公開のものをくれ」といったかもしれないじゃないですか?
森本:まず金品の授受はないと本人から聞いてございます。
赤旗日曜版みうら:非公開のものについてはいかがでしょうか?
森本:それは承知しておりません。
広報担当:同じ質問が堂々巡りなので、
赤旗日曜版みうら:
堂々巡りって、一番大事なところじゃないですか。
「なんで聞かないの?」っていうところが分からない訳でしょ?
東京新聞おぐら:
金品を受け取っていないと本人から、
本人がそう言っているだけですよね?
それを規制庁として確認したわけじゃないですよね?
ウラ取りできる訳じゃないですよね?
それをどうして「ない」と(本人が)言っているだけの事を信じていられるんでしょうか?
森本:
問題になっているのは28日の会議の資料を事前に渡したという事に留まりますので、
あとすみません、ということになりますので、
それについて名雪審議官が問題だという事で、今回処分をするというものでございます。
東京新聞おぐら:
ようするに、それが事前に貰える事が原電にとって利益であれば、
利益の供与になるんですよ。
そうしたらその利益の供与をして、その見返りになにかをもらっているかという事で、
もし貰っていれば贈収賄になるんですよ。
その辺まで認識して調査をしたんですか?
そういう刑事罰にもあたるということも認識して、
場合によっては司法当局に告発するなりなんなりという事は考えなかったんですか?
森本:
繰り返しになりますけれども、
基本的にそれまでの公開の有識者会合の検討議論してきた内容を取りまとめたものだという事をふまえて、
いわば内規で名雪審議官の不適切な行為というものを処分したという事です。
東京新聞おぐら:
話の角度を変えますが、
森本次長は事前に原電に対してドラフトを渡すことが、原電にとっての利益ではないと、
そういうふうにお考えですか?
森本:あの、非常に不適切な行為だと認識をしております。
東京新聞おぐら:
いや、ちがう。
原電の利益かどうかを聞いているんです。
森本:そこはわたしにはわかりません。
東京新聞おおの:
事実関係の調査とおっしゃったが、これは、名雪さん本人への聞き取りだけですか?
森本:
基本的に名雪本人への聞き取り、それからドラフトの内容と、
えー、その後の、いわばその、名雪本人の、庁内での行動。
あるいは、原電から何かアクションがあったかと、庁内に対してですね。
という事を調べたというものです。
東京新聞おおの:
先程から金銭授受、それから接待関係はないというお話でしたが、
これは規制庁の方から「ありませんか?」という質問をして「ない」と答えたんですか?
森本:おっしゃるとおりです。
ーーー
面会内容「儀礼上のあいさつ」
ーーー
毎日新聞にしかわ:
面会は原電側からの要請で面会したという事でしょうか・
森本:はい、そのとおりです。
毎日新聞にしかわ:
それで、ドラフトを要求したのも、要求されて渡したという事なんでしょうか?
原電側から求められて渡したという事なんでしょうか?
森本:
えっと、詳細は承知しておりません。
まず、「面会は“儀礼上のあいさつ”という事で申し込まれた」と本人は言っております。
ただ、実際には個別サイトの具体的な話しに及んだろうという事で、
そのなかで、「渡した」というふうに聞いております。
TBSたてやま:
この審議官ですが、日本原電と接触を持ったのは今回が初めてなのか?
この方は文部科学省の出身だと思うんですが、
文科省時代からこういう接触が日常的に行われていたのか?
森本:
「儀礼上のあいさつとして接触していたのはある」ということでございますが、
いわゆる「今回のようなやり取りというものについては初めて」というふうに本人は申しております。
TBSたてやま:
儀礼上の接触というのは「規制庁に移ってからも」ということでしょうか?
何回あったんですか?
森本:
儀礼上のあいさつについては特に制限は掛けておりまs年ので、
それについては確認をしておりません。
TBSたてやま:他の電力会社との接触もあったんでしょうか?
森本:いわゆる儀礼上のあいさつは「あった」というふうに聞いております。
読売新聞ふなこし:
ひとりで会わないルールなのに1人で会っていたということで、
審議官には秘書も付いていますよね?
きて、そこでひとりで会っているという事はわかるわけで、何で周りも当日気がつかない?
森本:
まず、儀礼上の挨拶だけならば、そこを制約している訳ではない。
それが長引いた時に職員を呼び込むという努力をすべきだったというのは、
まさに審議官の問題であったと思う。
読売新聞ふなこし:じゃあ、最初はあいさつの筈がいつの間にか話しこんだという事?
森本:
はい。
実際にあいさつを超えて話しが個別サイトの話しに移った段階で、
途中からでも他の職員に同席を求めるなどの対応が出来た筈だと考えている。
そういう意味で、そういう事をしなかった事が内規に反すると考えている。
読売新聞ふなこし:「襟を正す」などの表現で再発防止策がみえてこないが、
毎日新聞おかだ:
先程森本次長がおっしゃった
被規制者との面談についてのホームページに載せられている資料を見たんですけど、
「原電側からは28日までの評価に関連して新知見として当日説明させてほしい旨要望があった。」
と書いてあるんですけど、
「儀礼上のあいさつ」という名目ではないんじゃないですか?
森本:
まず、儀礼上のあいさつとして、アポを取ったという事実はあるようですが、
実際には先ほど申し上げましたように、個別のサイトの議論に入ってしまった。
そそてその旨を彼は面談記録として提出したもので、それをそのまま出させていただいたものです。
毎日新聞おかだ:
名雪審議官がそういう理解で書いただけで、実際は「儀礼上のあいさつで通った」という事?
森本:最初のアポはですね。
毎日新聞おかだ:なるほど。実際に会うのは始めた立ったという事で良いんですか?
森本:「儀礼上のあいさつ」としては会っているようでございますが、
毎日新聞おかだ:ん?今までもあいさつ上会っているという事ですか?
森本:「儀礼上のあいさつ」そういうのはあったというふうに聞いております。
毎日新聞おかだ:会うのは何回目なんですか?「儀礼上のあいさつ」も含めて。
森本:そこまでは調べておりません。
朝日新聞いしかわ:
初対面ではなかったという事ですか?曽野常務とは。
森本:
あの、それは、そうだとおもいます。
あの~、実際に評価会合等で、あのー、会っておるかと思いますけど。
朝日新聞いしかわ:個別に会った事があるのかどうか?
森本:いわゆる「儀礼上のあいさつ」として会った事はあるようです。
朝日新聞いしかわ:名雪審議官が渡した文章は評価会議の文章だけ?
森本:そのように聞いておりますし、そのようにホームページもアップされてございます。
北海道新聞やすもと:
今回「儀礼上のあいさつ」としてお会いして問題が生じたのですが、
この「儀礼上のあいさつ」に関して何か制約であるとか、
再発防止の一環として何かお考えはありますか?
森本:
おっしゃる通りで「儀礼上のあいさつ」とそれから「実質上の話しになる」ということは、
クリアに分けられないケースが生じると思いますので、
その点についてルールをなかで決めていきたいというふうに考えています。
ーーー
日本原電
ーーー
共同通信いしづめ:
原電の常務と他の二人というのは?
森本:原電の市村常務と…あとおふた方はちょっとそれは後ほどでいいですか。
共同通信いしづめ:市村常務と名雪審議官はたとえば安全委員会時代とかに面識があったんですか?
森本:承知しておりません。
共同通信いしづめ:
渡す方も渡す方だが、「渡してくれ」と頼む方も非常に問題があると思うが、
原電に対してはなにか指導などしたのか?
森本:
やり取りについては原電に確認していないので、「渡してくれ」と行ったのかどうかも確認していません。
従って原電に対して何かをやることはない。
共同通信いしづめ:何故確認しないのか?
森本:
こちらの内規として名雪審議官を処分するものなので、そこについては必要ないと考えている。
共同通信いしづめ:
日本原電は規制をする対象です。
個別に面談して資料を渡してくれと言ってはいけないという事日本原電はよく知っているはずなのに、
それに対して何も言わないという姿勢で、規制庁としていいのか?
森本:
規制庁として、儀礼上の面談以外の面談をする、あるいはドラフトの段階の資料を渡す。
この問題については厳しく対処する必要があると考えている。
共同通信いしづめ:
評価会合の後日本原電は即座に反論会見をやっています。
この準備にそのドラフトが使われたと考えられるが、そういう影響も出ているんじゃないですか?
森本:そこは確認していません。
共同通信いしづめ:今後も日本原電に対して何も言う事はないという事ですか?なめられませんか?
森本:そこは考えていません、予定はありません。
共同通信みやざき:
先程の原電からのアクションがないかどうかを調べたというのは、どういうことですか?
庁内の他の職員とか担当で調べた?
森本:
おっしゃる通りです。
審議官本人は23日以降職務を止めておりますし、本人も体調が悪いという事で休んでいました。
従って、担当現下にアクションがあったかどうか確認をしたという事です。
共同通信みやざき:複数の職員に聞き取りをしたという事?
森本:はい。
ーーー
規制庁ホームページ
ーーー
毎日新聞にしかわ:
その時点でのドラフトと、先日公表されたものとは、
何か内容の変更はありますか?
森本:
あの、ドラフトですので内容の変更はございます。
あのーー、ホームページでその資料もアップしてございますので、
そこで確認いただければというように思います。
毎日新聞にしかわ:
いや、ドラフトは…
ドラフトと28日に出たものというのは、えっと…
森本:同じものではございません。はい。
毎日新聞にしかわ:ドラフトもアップされているんですか?
森本:
ドラフトもアップされております。
面談記録をホームページにアップする際に
「何を渡したか?」というものについてはアップしておりますので、アップしてございます。
テレビ朝日まつい:
渡した資料をホームページに公開したという事だが、今パソコンを見ているけどどこでしょうか?
見当たらないんですが。
広報課長:ホームページ担当してます。えっともっと下に
テレビ朝日まつい:新着情報に入れないで、
広報担当:
新着じゃなくて、ちょっと
情報の公開、トップページ。
それに事業者との面談のコーナーがあります。
その中の3番目の被規制者等との面談(議事要旨等を公開)
そこをクリックしていただきますと、そこの1月です。2013年1月
それと、これですね、一番上に1月22日と、
テレビ朝日まつい:ここで「渡したもの」がという事なんですね?
広報担当:はい。
ーーーー
テレビ朝日の松井さんが聞いて下さらなかったら、
ホームページのどこに文書がUPされているのか?私には見付けられなかったと思います。
名雪審議官への処分ですが、
もともと文科省にいらした方で、「更迭する」と言ったって、文科省に戻るだけ。
私には、「更迭」とは名ばかりで、“処分したぞパフォーマンス”的なものに見えてしまうのですが。
また、名雪審議官一人だけが「うっかりと悪い事をした」事にされている。
ひとりだけに罪をかぶせ、処分したと見せかけて実は古巣へ戻す。
「翌日に自ら告白するのはどう考えても不自然だから、裏になにかがあるはず」
などと、やっぱりわたしは勘ぐってしまいます。
森本次長は被規制者と「儀礼上のあいさつ」なら会ってもかまわないと何度も言っていますが、
何の目的も無く、ただ「儀礼上のあいさつ」をわざわざしに訪ねて来る筈もない。
そんな事は、普通に考えてあったりまえでしょ??
敦賀原発の活断層についてワイワイ騒いでいる原電と
「儀礼上のあいさつ」だとしても、いま会う事に関して、「軽率にもそこに思いが至っていない」。
小学生の子どもだって会うのをためらうと理解できるような事を
「軽率」で「思いが至らなかった」で済まそうとしている。
国民をばかにするのもいい加減にしてほしいと思いました。
こんなふうに会見をした事について、
裏にもっと何かが隠されていると思ってしまうのは私だけなのでしょうか?
おかげさまで、311以降「疑う事」を覚えさせていただきましたので…
ーー関連記事ーー
<規制庁・①名雪事件>
ようするにズル。 試験官が「この問題出すぞ」って渡しているようなもの
2/5福島みずほ氏他(文字起こし)
<規制庁・②大飯原発疑惑>
「大飯原発評価会合と時を同じくして森田管理官が関電大飯原発所長と破砕帯について意見交換!!」
2/5福島みずほ氏他(文字起こし)
古舘「古巣の文部科学省に戻ったという事で何が更迭なのか?さっぱり分からないですね」
“資料流出”規制庁の体制2/6報道ステ(内容書き出し)
【ペイフォワード環境情報教室】
下地真樹先生 2013年2月2日
阪南大学准教授の下地真樹先生をおむかえしております。
下地先生は大阪市での震災がれき焼却について、説得力のある抗議活動で住民活動を支えています。
先生には問題意識を高く持った住民活動というテーマでお話いただきます。
Sawada:
下地先生は大阪での震災がれき焼却反対運動というのを積極的にされているわけですけれども、
まず、この活動をされるにあたってのきっかけというのは何だったんでしょうか?
下地:
そうですね、原発は事故前から反対ですし、
事故後はそういう運動とかデモとかに出かけてやっていたんですけれども、
本格的に始めたのはがれきの話からです。
きっかけなんですけど、避難者の方々とがれき問題の関連の、
大阪府の検討会議を傍聴に行った時に知り合いが増えまして、
その方々の話を聞くようになったのが大きなきっかけです。
その内容なんですけれども、関東東北いろんなところから避難されているんですが、
結構、健康の被害を体験されてから避難された方が多いんですね。
それを「気のせい」だとか「ストレスのせいじゃないか」とか、「他の原因じゃないか」とか、
いろいろおっしゃるんですけれども、ま、
様子を聞いていてもそんな簡単に切り捨てられないような要素が結構沢山あるので、
鼻血や紫斑が出たとか、その他全般的な健康不良ですね、あります。
それが「放射能のせいだ」というふうに決めつける事が出来るのか出来ないのか分からないんですけれども、
そうした健康被害が「放射能のせいではない」と言う人はいると思うんですけれども、
僕はとてもそうは思えなかったというのがあります。
それで、今の状況はまずいなという事で、もう少し真剣に放射能問題ですね、
原発問題じゃなくて放射能問題を注意しなくてはいけないなというふうに考えたのが、きっかけです。
あと、震災がれきに関して言えば、
放射能ゴミの扱い方とか、やはり今後を占う重要な要素が入っているというふうに思いまして、
放射能ゴミの問題は当然全国的に「どこに埋めるか?」というような問題になっていきますから、
ネットワークを広げるのが大事だということをちょっと直感しまして、
それで、震災がれきの問題が持ち上がったところには呼んでいただければ行くという形で、
積極的に会いに行くという事はしてきました。
Sawada:
そうなんですね。
残念ながら「東京での動きというのがほとんどなかった」んですけれども、
私どもの方からみていて、「大阪っていうのは随分反対活動が盛んに行われているなぁ」と、
「もっと頑張って欲しいな」と思う気持ちがすごく強かったんですけれど、
なんで、大阪っていうのはそういう土壌があるんでしょうかね?
下地:
東京はひとつ大きい理由は、やっぱり「被災地のため」と言われた時に、
嘘なんですけれどもね、「被災地のため」というのは嘘なんですけれど、
そう言われた時にやっぱりなかなか言いかえせない所があって、
運動が最初に立ちあがりきれなかったという要素があると思うんですね。
西の方で運動が立ちあがったというのは、
避難者の方々が積極的に動いたというのが要素として違うと思います。
東京の方より、
放射能が危険だと思って避難された方は
東京の方よりも思いきってね、もっと西の方に避難された人の方が多いですし、
そういう意味では東京の方ではなかなか難しかったかなと、いうのは印象としては持っています。
Sawada:
そうなんですね。
そんな中でですね活動されていて、私どもも勇気づけられているなと思う中で、
昨年の11月の此花区の集会以降に活動されている方が逮捕されるという、まぁ、
活動中ですかね、反対している中で、
しかも、動画を見てても、全く関係ない、音を出していない方がいきなり捕まるみたいな、
ちょっとなんですかね、本当に何か悪い事をして逮捕されているという感覚よりは、
なんかでっち上げ逮捕みたいな感覚があって、
「これはどうなんだ?」って言っている中で、
12月には下地先生自身が大阪駅の構内で逮捕されてしまうという、大きな事が起きましたが、
この不当逮捕と、不当逮捕であるが故に釈放されたという事もある家とも思うんですけれども、
これについてはいかがなんですか?
下地:あの、ま、原発事故直後から、東京なんかでも結構「デモで逮捕者」というのは時々出ていましたよね。
Sawada:そうですね。
下地:
一応2泊3日で出てきたり、そういった、なんて言うんですかね、
ま、「軽い弾圧」をしながら様子を見ていたところがあると思うんですね。
それが1年経ってもなかなか静まらないというところで、
だんだんと警察のやる事がエスカレートしてきているという印象を僕は持っています。
で、関西だと、関電前でも不当逮捕された人がいて、
今回の此花区民センターでの広域処理の説明会があって、
そこでも4人の人が逮捕されたという事がありました。
僕は12月に逮捕されたのはこれは実は連捷逮捕で現行犯じゃないんですね。
じつはその出来事自体は10月17日で2ヶ月近く前に起こった事で、
それをご丁寧に被害届を、おそらく出させて、2カ月経って、
しかも動画等を見れば、僕が警察が主張している事はやっていない事はわかるんですが、
こういう証拠を隠した状態で逮捕状の請求をするような事をしている。
そういう一連の、なんというか、不当逮捕をやってきているというのがあります。
運動を小さくするために、
どこをどういうふうにそういう暴力を行使すればいいのかという事を
かなり馬鹿なりに考えているというか、そういうところがあると思います。
Sawada:
今回もそうですけれども、支援者の方、参加されている方が結構ビデオを撮られている。
中継されたものも含めて、されている事というのは随分大きいんでしょうかね。
下地:
あの、両面ありますね。
警察としては撮られる事を非常に嫌がっているというのは、ま、現場でもありますし、
カメラで守られている部分というのもかなりあると思います。
それと同時に最近逮捕以外でも、
そういう撮影をしていた人の撮影データを押収するために捜索令状を取って強制捜査をするみたいなことを、
そういう乱暴な事を大阪府警が立て続けにやっているんですね。
そうすると事件の加害者とかでもなんでもないのに、現場でカメラを回していたというだけで、
その人の名前を知っているともうその人の家宅捜索をすると。
これはちょっとあり得ないぐらいの話。
Sawada:ひどいですね。
下地:
だからもう本当にやりたい放題ですね。
非常に怖い世の中になってきております、はい。
Sawada:
そうすると、データを、撮ったデータを別に保存しておく必要がある。
もしくは常にアップする必要があると。
下地:
ま、そうですね、
ですからやっぱり多くの方がこういう状況で「ちょっと怖いな」と思われると思うんですけれども、
「実際に怖い状況だ」という事は一応踏まえておいた方がいい、っていのはあると思います。
Sawada:
そうですね。
今回、そう言った形で証拠があるという事も大きく役立ったのか?とも思いますが、
「もともと何もしていない」というのがあると思うんですけれども、
今回釈放された経緯というのはなにかあったんですか?
下地:
基本的にはかなりデタラメでも起訴をしようと思えば出来ますし、
起訴をすることで相手にダメージを与える事が出来ますから、
結果 に出来なくてもいいんですね、警察としては。
また、しかも裁判所というのはかなりいい加減なものですので、
割と簡単に「有罪判決」は出ます。
あのー、大分怖い話になってしまいましたけれども、
Sawada:そうですね、はい。
下地:
ただし、逆にこういう状態だからこそ、やれる事をやれる範囲でやっておかないと、
今回たとえば僕は20日で出てきましたけれど、
このままいったら20年だよという、ww
このまま日本の社会が悪くなっていくと、
「次に放り込まれる時には20年出てこられないよ」っていう、
「そういう世の中になりますよ」って僕は言っています。
今はまだ止めることも、状況を変えることも可能な部分があると思いますよね。
Sawada:
ああ、そうですか。
それは、じゃあ、そう言いますと、
これからはそういう怖い世の中になる手前に私たちが出来ることというのは何があるんでしょうか?
下地:
まず、一番大事なのは、
「怖い時に自分が怖いと思っている事をちゃんと認める事」ですね。
これはなんでか?っていうと、
「怖い」って思っている状態って言うのはすごい理不尽じゃないですか。
そうすると、そういう時って人間の心理として、
「怖い」っていう気持ちを払しょくしたいからどうなるか?っていうと、
「強い方」に感情が同化するようになるんですよ。
そうすると、警察目線で逮捕された人を非難するとか、そういう事を言ってしまっちゃうんですね。
ですから、「今の現状が怖いなら怖いという事を一応率直に認める」と、
そのうえで、たとえば
「怖いからデモに行かない」とか、
「怖いからチラシを撒きに行けない」とかというふうに思うなら、
それはそれで別に間違っていないので、「萎縮するなら存分に委縮しましょう」と、
逆説的ですけれども、僕はそう言っています。
そのうえで、だけど何にもしないとこれ本当にどんどん委縮していきますから、
やっぱり「どういうふうにするか」というのは考える必要があります。
で、その意味で絶対に捕まらない大事な活動というのは、
自分の周りの人達に「こんなひどい事が今起こっているんだよ」という事を伝えていく事ですね。
で、まず、
萎縮するならしてもいいので、そのうえで出来る事を「何だろう」と考えてみる。
さらに身近な人に話すというのが一つですね。
で、もうひとつは、そこからさらに踏み出してビラをまいたとかですね。
それはそんなに簡単に逮捕されませんから。
今そんなに怖いと言っても、今は全然大丈夫です。
それからたとえばビラをまくとかそういう時に、
えー、ま、それはまたいろんな仲間を見つけてやったらいいと思います。
そういう時にやっぱり注意するのは、
たとえば警察が邪魔をしてきた時には、
「法律的にどうであるのか」という事をですね、きちんと反論できるようにしておくとか。
よく言われますけれども、
歩道上で交通の完全な妨げにならないような形で行われる
ビラまきや街頭アピールっていうのは届け出はいりません。
これはインターネットでですね、「街頭宣伝に許可はいらない」とかですね検索していただくと、
そういう過去の裁判の判例なんかも出てきますから、
是非勉強してですね日本武装しておきましょうと。
で、その上で警察官が嘘を言っている場合には
「嘘ですね」というふうに切り返しましょうと。
でも、そこで突っぱね通すというよりも、
警察がかなり乱暴だという事があるのならですね、無理をしないという事もあってもいいです。
それは逃げるなら逃げていいんです。
また、警察官が近寄ってくる場合には、後ずさりりするとかですね、
警察っていうのは自分で勝手に転んでですね、「転ばされた」と言ってウソをつくこともありますから、
Sawada:ああ、そうですか。ああ…
下地:
そういうふうに、ま、相手と距離を取るとか、
そういうところをちょっと注意するっていうのは必要ですね。
また自分の側のやり取りの様子をビデオに撮るとか、そういうこともやって良いと思います。
Sawada:
そうなるとある程度、その参加していく中で、話をする中で仲間を作り、
ゆるく仲間と、なるべく活動に関しては発言していくとか広めていくとか、
という事も一つの防御にはなり得るという事ですね。
下地:
そうですね。
また、繋がっていくことが、実際にその不当な事を警察にされた時に跳ね返す原動力になるんですね。
多くの人が「これおかしいじゃん」って怒る事が、
警察であったり、検察であったりですをね、思いとどまらせる効果があります。
ですから、孤立しているとやっぱりやられてしまいますので、
出来るだけ、志を同じくする仲間と繋がっていくような事は積極的にやる方がいいと思います。
Sawada:
そうですか、ありがとうございます。
市民活動をリードされている下地先生からの熱いエールですので、
多分みなさん、リスナーの方々が聞いていて心強くなりましたので、
私も今後もぜひみんなで活動していけたらと思っていますのでよろしくお願いいたします。

小出裕章ジャーナル
2013年2月2日 ラジオフォーラム
http://f12.voiceblog.jp/data/ki-ko/1359851514.mp3
湯浅誠(活動家、社会運動家)さん
湯浅:
早速リスナーの方からこんな質問が寄せられているんですね。
「福島第一原発周辺の除染作業で、取り除いた土や枝葉、
洗浄に使った水の一部を現場周辺の川などに捨てる手抜き除染が横行している事が明らかになりましたが、
これは地元住民たちにどのような影響があるのでしょうか?」というご質問なんですけれども、
ま、これは連日ニュースになっていましたが、
先ずそもそも、「除染という事の中身と意味」というのを、
先ずその手抜き云々の前に確認していきたいんですけれども、
小出:はい、ありがとうございます。それが大切なことだと思います。
湯浅:そもそも「除染とはなに?」っていところからお願いしてもよろしいでしょうか?
小出:
はい。
「除染」とは文字通り汚れを除くと書くのですけれども、汚れの正体は放射能な訳で、
放射能を消すという事は人間には出来ないのです。
つまり汚れを除くという事は基本的に出来ない事なのです。
で、私たちに出来る事は、
今ここにある汚染を隣の場所に移すであるとか、
集めてとにかく隔離をするとか、
そういう事が唯一出来る事なのです。
それで、人々の被曝を減らそうというわけですから、
人々が生活している場所にある放射性物質を、
「とにかく集めて生活の環境から隔離をする」という事が、今言われている「除染」という事の中身です。
湯浅:
具体的にはですね、地域の中には家もあれば、川もあれば、山もあれば、林もあれば…だと思うんですけど、
その除染作業というのは具体的に何をやることを指すんですか?
小出:
え…w、
みなさんもちょっと想像していただきたいのですが、
今現在の汚染というのは湯浅さんが今おっしゃって下さったように、もう全てが汚れてしまっている。
家も道路も、いわゆるビジネス街があればそこも、そして山も畑も田んぼも林も…
とにかくもう、みんなが汚れてしまっているわけで、
その汚れの全てをどこかに集めて隔離するという事はもともとできないのです。
何か日本の政府は、除染をすれば人々が今汚れている場所に帰れるかのように宣伝をしているわけですが、
実際にはそんな事は到底できないのです。
でもそれでも被ばくを少しでも減らしたいということであれば、
汚れてしまった屋根を掃除するとか、
人々が歩きまわる道路、あるいは庭先ですとか、
そういうところの汚染だけは少しでも集めて隔離をしようという事をやってきたわけです。
でも、非常に限定された効果しか、まずはありませんので、
「除染によって綺麗になるというふうにまずは私は思わない方がいい」と思います。
湯浅:
報道なんかでも出ていましたが、小学校の土を剥ぎとって校庭の片隅に集めるとか、
屋根を洗浄機で、水で洗浄するとか、
ま、そういった事だけれども、これは要するに屋根の上にあった放射能を地上におろす。
あるいは、校庭の前面に薄く広がっていたのを固めて校庭の隅にもって行く。という、
いわば「移染」ですよね。
小出:そうですね、汚れを移動させるという意味の「移染」が正しい言葉使いだと思います。
湯浅:ということであって、それによって別に減らせる訳じゃないんだと。
小出:そうです。
湯浅:残念ながら人間の力では放射能を減らすという事は出来ないんだと
小出:はい、おっしゃる通りです。
湯浅:
そうなりますと、「手抜き除染」と、わりと衝撃をもって受け止められたりしたわけですが、
これは結局どういう影響を及ぼすことになりますか?
除染そのものの意味がそうだという事になると、w
小出:
基本的に「除染」というものは出来ないで「移染」でしかない。というのは、
いま湯浅さんが話して下さった通りなのです。
ただしそうではあっても、少しでも人々の被曝を減らすべきだという意味では、私もそうだと思いますし、
小学校の校庭であるとか、幼稚園の園庭であるとか、
子どもたちが集中的に時を過ごす場所の土は、
私は「必ず剥ぎとらなければいけない」と思っています。
そして問題は、「それをどこかに、隔離をきちんとしなければいけない」という事な訳ですけれども、
「手抜き除染」というのは隔離をするのではなくて、
むしろその汚染を広げてしまうというような事をやってきてしまったという事です。
湯浅:ばら撒いてしまったという事ですね。
小出:はい、そうです。
湯浅:川に流したりして、
小出:
水で流し足りですね、川に落としてみたりですね、
むしろ「隔離」ではなくて「拡散」をさせてしまっている訳で、
「意味がない」こと以上に「やってはならない事をやってしまっている」という事です。
湯浅:
なるほど。
ま、ようするに「除染」は「移染」だけれども、
「手抜き除染」というのはいわば「拡染」ですね。
放射能を拡散しちゃっているんだという事ですね。
集めた落ち葉を川にながしちゃうとかですね、ということになると、
川を伝ってそれが広がっていく訳ですが、
小出:
そうです。
汚染が広がっていく訳ですから、
もともと汚染が無かった、下流の方にですね、汚染が無かった場所があるとすれば、
そちらの方に汚染が移っていってしまう訳ですし、
最終的には海にまた汚染が流れてしまうという事になってしまいます。
湯浅:そうすると、途中で川から水を引いている水田の稲なんかにも、影響が出る恐れは
小出:
もちろんですね、
汚れたものを新たに川に落とし込んだわけですから、
その分だけの汚染はその水を使っている地域に、汚染としてまた上乗せされてしまうという事になります。
湯浅:それの人体に対する影響というのは、何らかの形で確認できるものなんですかね。
小出:
事故直後に枝野さんがしきりに「直ちには影響が出ません」というような事をおっしゃっていた訳ですが、
「直ちに出ない」という事は、その裏を言えば、
「長期に渡った時を考えれば影響が表れるでしょう」という意味なんですね。
その意味というのは、私は基本的には「癌」だと思っていますが、
あらゆる被ばくは危険ですし、特に、すでに科学的に証明されているという意味では
「癌が増えてくる」という形の影響が出てくると思います。
湯浅:
先程おっしゃった「移染先」ですよね。
今は校庭の片隅にあったり、自治体の中の仮置き場にあったり、
そういうところにあるわけですが、そこの放射能が高くなってしまっている訳で、
これを、じゃあ、人間の力で減らせない以上は、
どこかに持っていって集約して、影響を低く抑えなきゃいけないということになるわけですが、
これについては、…
小出:
わたしはその放射能のお守をするという仕事を40年やってきているのですが、
その私の原則から言うと、
放射能は出来る限りまとめて、集中的に管理をするというのが正しいと思いますし、
あちこちに手抜き除染のような形でばらまくのはもう基本的に間違えているし、
集めたものもどこかに集中的に責任をもって管理できる場所に集めるべきだとわたしは思います。
で、その場所という事なのですけれども、
今日本の政府の方は各県に一つずつでも置き場を作って、
中間貯蔵とかという言葉で埋め捨てにしてしまおうとしているわけですが、
汚染というものの正体は、
もともと東京電力の福島第一原子力発電所の原子炉の中にあった放射性物質な訳で、
東京電力のれっきとした所有物なのですから、
東京電力に返すというのが私は原理的に良いだろうと思います。
で、本当の事を言えば福島第一原子力発電所の敷地の中に返すのが良いのですが、
今あの場所は、多数の労働者が放射能を相手に戦争を戦っている場所ですので、
その場所に新たな放射能を持ち込むという事は多分出来ないと思います。
で、私の提案は福島第二原子力発電所という、広大な敷地がすぐ南にありますので、
そこを放射能のゴミ捨て場にするという事の方が正しいだろうと思います。
それぞれの県で引き受けてしまうのではなくて、東京電力に返すというような方策を探って欲しいです。
湯浅:かなりの量にのぼると思うんですが、その、福島第二原発の敷地で吸収できる…
小出:
分かりません、それはもうどこまで丹念に集めるかという事なのですけれども、
福島第二原子力発電所の敷地はかなり広大な敷地ですし、
東京電力はまた、「福島第二原子力発電所を再稼働させる」というような事を言っている訳ですね。
周辺の何10万、何100万の人達にこれだけの苦難を押しつけながら、
自分だけは無傷で、また原子力発電所を再稼働させるというふうな事は、私は正しいと思いませんので、
先ずは福島第二原子力発電所を放射能のゴミ捨て場にする。
それでも足りなければ、また次の手段を考えるというやり方がいいと思います。
湯浅:なるほど。小出さん、ありがとうございました。
小出:いいえ、ありがとうございました。
2013年2月2日 ラジオフォーラム
http://f12.voiceblog.jp/data/ki-ko/1359851514.mp3
湯浅誠(活動家、社会運動家)さん
湯浅:
早速リスナーの方からこんな質問が寄せられているんですね。
「福島第一原発周辺の除染作業で、取り除いた土や枝葉、
洗浄に使った水の一部を現場周辺の川などに捨てる手抜き除染が横行している事が明らかになりましたが、
これは地元住民たちにどのような影響があるのでしょうか?」というご質問なんですけれども、
ま、これは連日ニュースになっていましたが、
先ずそもそも、「除染という事の中身と意味」というのを、
先ずその手抜き云々の前に確認していきたいんですけれども、
小出:はい、ありがとうございます。それが大切なことだと思います。
湯浅:そもそも「除染とはなに?」っていところからお願いしてもよろしいでしょうか?
小出:
はい。
「除染」とは文字通り汚れを除くと書くのですけれども、汚れの正体は放射能な訳で、
放射能を消すという事は人間には出来ないのです。
つまり汚れを除くという事は基本的に出来ない事なのです。
で、私たちに出来る事は、
今ここにある汚染を隣の場所に移すであるとか、
集めてとにかく隔離をするとか、
そういう事が唯一出来る事なのです。
それで、人々の被曝を減らそうというわけですから、
人々が生活している場所にある放射性物質を、
「とにかく集めて生活の環境から隔離をする」という事が、今言われている「除染」という事の中身です。
湯浅:
具体的にはですね、地域の中には家もあれば、川もあれば、山もあれば、林もあれば…だと思うんですけど、
その除染作業というのは具体的に何をやることを指すんですか?
小出:
え…w、
みなさんもちょっと想像していただきたいのですが、
今現在の汚染というのは湯浅さんが今おっしゃって下さったように、もう全てが汚れてしまっている。
家も道路も、いわゆるビジネス街があればそこも、そして山も畑も田んぼも林も…
とにかくもう、みんなが汚れてしまっているわけで、
その汚れの全てをどこかに集めて隔離するという事はもともとできないのです。
何か日本の政府は、除染をすれば人々が今汚れている場所に帰れるかのように宣伝をしているわけですが、
実際にはそんな事は到底できないのです。
でもそれでも被ばくを少しでも減らしたいということであれば、
汚れてしまった屋根を掃除するとか、
人々が歩きまわる道路、あるいは庭先ですとか、
そういうところの汚染だけは少しでも集めて隔離をしようという事をやってきたわけです。
でも、非常に限定された効果しか、まずはありませんので、
「除染によって綺麗になるというふうにまずは私は思わない方がいい」と思います。
湯浅:
報道なんかでも出ていましたが、小学校の土を剥ぎとって校庭の片隅に集めるとか、
屋根を洗浄機で、水で洗浄するとか、
ま、そういった事だけれども、これは要するに屋根の上にあった放射能を地上におろす。
あるいは、校庭の前面に薄く広がっていたのを固めて校庭の隅にもって行く。という、
いわば「移染」ですよね。
小出:そうですね、汚れを移動させるという意味の「移染」が正しい言葉使いだと思います。
湯浅:ということであって、それによって別に減らせる訳じゃないんだと。
小出:そうです。
湯浅:残念ながら人間の力では放射能を減らすという事は出来ないんだと
小出:はい、おっしゃる通りです。
湯浅:
そうなりますと、「手抜き除染」と、わりと衝撃をもって受け止められたりしたわけですが、
これは結局どういう影響を及ぼすことになりますか?
除染そのものの意味がそうだという事になると、w
小出:
基本的に「除染」というものは出来ないで「移染」でしかない。というのは、
いま湯浅さんが話して下さった通りなのです。
ただしそうではあっても、少しでも人々の被曝を減らすべきだという意味では、私もそうだと思いますし、
小学校の校庭であるとか、幼稚園の園庭であるとか、
子どもたちが集中的に時を過ごす場所の土は、
私は「必ず剥ぎとらなければいけない」と思っています。
そして問題は、「それをどこかに、隔離をきちんとしなければいけない」という事な訳ですけれども、
「手抜き除染」というのは隔離をするのではなくて、
むしろその汚染を広げてしまうというような事をやってきてしまったという事です。
湯浅:ばら撒いてしまったという事ですね。
小出:はい、そうです。
湯浅:川に流したりして、
小出:
水で流し足りですね、川に落としてみたりですね、
むしろ「隔離」ではなくて「拡散」をさせてしまっている訳で、
「意味がない」こと以上に「やってはならない事をやってしまっている」という事です。
湯浅:
なるほど。
ま、ようするに「除染」は「移染」だけれども、
「手抜き除染」というのはいわば「拡染」ですね。
放射能を拡散しちゃっているんだという事ですね。
集めた落ち葉を川にながしちゃうとかですね、ということになると、
川を伝ってそれが広がっていく訳ですが、
小出:
そうです。
汚染が広がっていく訳ですから、
もともと汚染が無かった、下流の方にですね、汚染が無かった場所があるとすれば、
そちらの方に汚染が移っていってしまう訳ですし、
最終的には海にまた汚染が流れてしまうという事になってしまいます。
湯浅:そうすると、途中で川から水を引いている水田の稲なんかにも、影響が出る恐れは
小出:
もちろんですね、
汚れたものを新たに川に落とし込んだわけですから、
その分だけの汚染はその水を使っている地域に、汚染としてまた上乗せされてしまうという事になります。
湯浅:それの人体に対する影響というのは、何らかの形で確認できるものなんですかね。
小出:
事故直後に枝野さんがしきりに「直ちには影響が出ません」というような事をおっしゃっていた訳ですが、
「直ちに出ない」という事は、その裏を言えば、
「長期に渡った時を考えれば影響が表れるでしょう」という意味なんですね。
その意味というのは、私は基本的には「癌」だと思っていますが、
あらゆる被ばくは危険ですし、特に、すでに科学的に証明されているという意味では
「癌が増えてくる」という形の影響が出てくると思います。
湯浅:
先程おっしゃった「移染先」ですよね。
今は校庭の片隅にあったり、自治体の中の仮置き場にあったり、
そういうところにあるわけですが、そこの放射能が高くなってしまっている訳で、
これを、じゃあ、人間の力で減らせない以上は、
どこかに持っていって集約して、影響を低く抑えなきゃいけないということになるわけですが、
これについては、…
小出:
わたしはその放射能のお守をするという仕事を40年やってきているのですが、
その私の原則から言うと、
放射能は出来る限りまとめて、集中的に管理をするというのが正しいと思いますし、
あちこちに手抜き除染のような形でばらまくのはもう基本的に間違えているし、
集めたものもどこかに集中的に責任をもって管理できる場所に集めるべきだとわたしは思います。
で、その場所という事なのですけれども、
今日本の政府の方は各県に一つずつでも置き場を作って、
中間貯蔵とかという言葉で埋め捨てにしてしまおうとしているわけですが、
汚染というものの正体は、
もともと東京電力の福島第一原子力発電所の原子炉の中にあった放射性物質な訳で、
東京電力のれっきとした所有物なのですから、
東京電力に返すというのが私は原理的に良いだろうと思います。
で、本当の事を言えば福島第一原子力発電所の敷地の中に返すのが良いのですが、
今あの場所は、多数の労働者が放射能を相手に戦争を戦っている場所ですので、
その場所に新たな放射能を持ち込むという事は多分出来ないと思います。
で、私の提案は福島第二原子力発電所という、広大な敷地がすぐ南にありますので、
そこを放射能のゴミ捨て場にするという事の方が正しいだろうと思います。
それぞれの県で引き受けてしまうのではなくて、東京電力に返すというような方策を探って欲しいです。
湯浅:かなりの量にのぼると思うんですが、その、福島第二原発の敷地で吸収できる…
小出:
分かりません、それはもうどこまで丹念に集めるかという事なのですけれども、
福島第二原子力発電所の敷地はかなり広大な敷地ですし、
東京電力はまた、「福島第二原子力発電所を再稼働させる」というような事を言っている訳ですね。
周辺の何10万、何100万の人達にこれだけの苦難を押しつけながら、
自分だけは無傷で、また原子力発電所を再稼働させるというふうな事は、私は正しいと思いませんので、
先ずは福島第二原子力発電所を放射能のゴミ捨て場にする。
それでも足りなければ、また次の手段を考えるというやり方がいいと思います。
湯浅:なるほど。小出さん、ありがとうございました。
小出:いいえ、ありがとうございました。
「もしもあなたの町が放射能汚染されたなら 千葉県柏市の場合」
2013年2月1日
柳沢典子(やなぎさわのりこ)さん
「環境とエネルギー・柏の会」世話人。
チェルノブイリ事故後、「柏市放射能測定器運営協議会」事務局長、
「核燃料輸送を考える市民の会」代表を歴任し、2005年に「食の安全と環境を考える会」を立ち上げる。
3.11以降、放射能災害による食の安全と子どもたちの健康を守るための請願4本を議会に提出。
26:36~ Youtube↓
http://youtu.be/okfab3PajBM?t=26m36s
上田:
報道するラジオ
今日のテーマは「もしもあなたの町が放射能汚染されたなら。千葉県柏市の場合」という事で、
前半は討論をお聞きいただいて、専門家の方の話なんですけれども、
後半は、講演会を実行した委員の代表の方、
柳沢典子さんと繋いでお話を聞いていこうというふうに思っております。
柳沢さん、よろしくお願いします。
スタジオには毎日新聞ホット兵庫編集長の平野幸男さんと、取材を担当した水野晶子アナウンサーがいます。
一緒に聞いていきます、よろしくおねがいします。
柳沢:よろしくおねがいします。
水野:
柳沢さんどうも、当日は御苦労さまでございました。
まず、柳沢さん、柏市でね、3.11の後、一番放射能の数字が高かった時って
どれぐらいだっていう情報を得ていらっしゃいましたか?
柳沢:
3月15日の午後2時か3時位が一番高かったようで、
東大なんかのキャンパスの情報は0.8ぐらいですが、
計測器をもっていた方で1.6ぐらい、1.5から1.6ぐらいいっていたという情報です。
水野:1.5から1.6マイクロシーベルトという数字を見た方がいらっしゃるんですね。
柳沢:そうです。
水野:
ちなみに放射線管理区域地域というのがありますよね、
これは特別に放射線を管理するお仕事の方が入られる、
それなりの洋服を着て、支度をしてマスクをして入って行かれる、その作業のための区域は、
1時間あたりにすると、0.6マイクロシーベルトというふうに計算されていますよね。
で、0.6マイクロシーベルトに限られた時間作業をして、また洗浄をして出てくる。
そこで飲み食いをしてはいけないし、ものを持ちだすこともできないというのが、
この0.6という数値であります。
そうした中で、ホットスポットと呼ばれる事になってしまった柏市なんですが、
あの…まぁ、福島県のいろんな値がありますが、
福島県の中でも柏市よりも低いところってあるんですってね?
柳沢:
そうですね、
面積にしますと、3分の2(3分の1)ぐらいは柏のこのあたりよりは低いです。
水野:はぁ…まあ、逆にいうと福島県の3分の1の場所よりは柏市の方が高い値になっていると、いえるわけです。
柳沢:そうですね。
水野:そんな状況で、3.11の直後、柏市の周りのみなさんの様子というのはいかがでしたか?
柳沢:
えーっとですね、私はたまたま測定器をもっていたので、
1分間にガンマ線が飛び込んでくるのをカウントするという器械だったんですが、
いつになく高くなって、ずっと警報機が鳴り続けたんですね。
それで、10倍以上になりました。
水野:いつもの値の10倍以上ですね。
柳沢:
そうですね、
1年間に1~2度ちょっとピピッ!って鳴ってすぐ止まるといった程度だったものが、
もう10倍以上の値でずーーっと鳴り続けるという事になってしまったので、
大勢の方にお伝えしようとして、メールとかで友達とかに送ってはみたんですけれど、
やっぱりみなさん、ニュースも何も言っていないし、
なかなか。あの…本気には受け止めていただけなくて、
様子見という感じでしたね、皆さんね。
水野:
その当時は正式な情報で柏市の数値が伝わっていないので、
なかなかみなさん、信じないというか、自分の事として捉えられない状況があった、
柳沢:
そうですね、全く静かでしたね。
それで、市の環境部とかに行って、
「せめて子どもにマスクをさせた方がいいんじゃないでしょうか」とかいろいろ言ってみるんですけれどね、
放射能の、「窓は閉めた方がいいんじゃないでしょうか」とか言ってみても
「いやいや、別に誰も何も言っていないし、そんなおかしな測定器を見せられてもねぇ」
なんていう話になってしまったんですね。
水野:取り合ってもらえなかった訳ですか
柳沢:そうですね、取り上げてもらえませんでしたね。
水野:あぁ・・・
つまり、大丈夫であると言われたんですか?
どんな言われ方だったんですか?
柳沢:
えっとですね、
特に国も何も言っていないし、マスクをしろなんていう指示もないし、
誰も何も言ってこないので、公からは。
「ですからなにもできません」と、特に「特別なことはできません」という形で、
「あおってしまう、怖がらせてしまう事の方が問題がおおきいので」ということでしたね。
水野:その後だんだん日が経ってきて、みなさんの様子はどう変化しましたか?
柳沢:
だんだんと、「どうも危ないみたいだ」と、
測定器を買う方が増えてきて、
水野:ああ、自分で調べ始めたんだ。
柳沢:
そうです。ツイッターなんかでかなりいろんな事が流れてき始めたみたいで、
私はやっていなかったのでちょっと分からなかったんですけど、
だんだんとそういう形で、割合と若い方から気にし初めて、
もう「外に出ない」とか、「マスクをちゃんとしたり」とか、「洗濯物は外に干さない」とか、
水はやっぱり、23日ぐらいに水の汚染というのがちょっと報道されて、
水は買いに行くという事になるんですが、
買いに行く時にまた外に並んじゃったりして、それはそれでまた問題になっちゃったりしましたけれどもね。
水野:
ということは、多くの方がいろいろと気遣うようになられたのは
もうすでに「大量の放射性物質が飛んだ後」っていうことになりますか?
柳沢:
そうですね、
市は専門家の意見としては
「大丈夫だ」とか、「自然の範囲内だ」とかっていうコメントをずっと流していて、
6月の頭までそうだったんですけど、
あとから考えると6月の頭ぐらいまでヨウ素が飛んでいたので、
千葉市に分析センターがありまして、そこでデータが1年ぐらいたってからみられるんですけれど、
6月の頭まで飛んできていたので、
で、6月になってやっと市が測定を始めるんですね。
「どうもやっぱりちょっと測ります」みたいな。
なのでちゃんと認めてはいないんですね。
「高いです」みたいな事は言わないで「測ります」みたいなのが始まったのが6月だったので、
本当にもう、しっかりと被爆をしてしまった後で、だんだん動き始めたっていう形になってしまいましたね。
水野:
私もこれ、ホームページで見ましたら、
柏市の発表している数値で、去年の2月10日発表の数値、
これ見ても各地1マイクロシーベルト以上のところが沢山ありますね。
1.8マイクロシーベルトというような数字も出ております。
柳沢:
本当に、スポット的にちょっと雨水の溜まるようなところとかは、
やっぱりどうしても高くなってしまうんですね。
雨どいの下とか、草地のところで、大きな木の根元とかを、
木に当たって落ちたところ、雨水が落ちたところ。
3月21日に雨が降っているので、その時の汚染がくっついちゃったんですね。
3月15日はガスで飛んでいってしまって、その時にヨウ素の被曝をしているんですが、
その後、実は警報機は静かになって、
3月21日に雨が降った時に、土にくっついちゃったっていう形で、
水野:アァ…
柳沢:それからは半年ぐらいずーーーっと鳴りっぱなしです。警報器事態は。
水野:あぁそうですか、ピーピーピーピーいう毎日を過ごされたんですか、測定器が。
柳沢:初めはちょっとそれを絞るというところまで頭が行かなくて、
水野:えぇ・値をね、標準の値を絞るというのが出来なくて、
柳沢:出来るように、分かったんで。
水野:
そういう測定器がピーピー鳴る中でね、暮らし続けなきゃいけないっていう時の
みなさんのお気持ち、あるいは行動というのはどんな感じでしたですか?
柳沢:
そうですね、どうしてもやっぱり気になっている人、
それから、小さなお子さんが生まれた方は、
やっぱり、少しでも早く避難したほうがいいと感じた方はわりとすみやかに、
「とにかく出た」方も居れば、本格的に引っ越しをした方もいらっしゃいますね、沢山。
で、仕事なりローンなりが残っていて、
本当に家を建てて「さぁ今から子どもを育てましょう」という若いお父さん、お母さんも沢山いて、
そういう方達はお父さんは仕事があるし、ローンもあるし、って、残って、
それでお母さんが子どもを連れて
とりあえず実家のある兵庫に行きますとか、九州に戻りますとかいう感じで、行って、
「家族がもうバラバラになってしまった」とか、そういう形になりましたね。
水野:
逃げた方もいらっしゃる。
でも残った方にとってやはり、とにかく何とか、少しでも除染をという事だったと思うんですね。
じっさい柏市でも多くのボランティアの方も出て、除染なさったと聞いていますけれど、
柳沢:
ええ、ボランティアグループが、本当に初めに除染をして、
市に対して共同を呼び掛けたんですね。
水野:市に対してボランティアの方から言ったんですか?
柳沢:そうです。
柏の場合はちょっと特別で、元気のいいお父さんたちが、
初めはちょっとクレーマーだったみたいなんですけど、
「やっぱり市と一緒に動きましょう」という事で呼び掛けて、
で、そういう形でボランティアの人達が一生懸命になって、
自治会なんかも一緒になってやっていくという事が進んだんです。
ただまぁ、
水野:実際どれ位の効果が出て、現状はどうなんでしょう?
柳沢:
えっと、自治会の中の公園とか、共同のマンションの公園とか、
そういうところを主にボランティアで行ってやるという事を結構やったんですが、
で、かなり下がるんですけれども、
でも、その作業自体が被曝をしてしまうという事があったりして、
水野:あっ、作業するときにね、
柳沢:
そうなんですね、ですから他の自治体のお父さんはあんまりそこは、なかなかできなくて、
柏は特別な感じですけれども、
で、除染したところも確かに0.4あったところが0.1以下にとりあえずなるんですが、
なんか、低い土地のところはまたちょっと上がってきて、
流れていってしまっていて、
ですから効果も、まぁどうなんだろう?
除染することによる被ばくはどうなんだろう?と、
ちょっと悩みながらやっていくっていう形になりますね。
水野:
除染していっても、また元に戻る土地も出てくる。
その中で今回講演会をおやりになったわけですけれども、
みなさんが「ホンマのところは大丈夫なのかどうなのか知りたい」というお気持ちが強くて、
そこからの講演会だったと思うんですけれども、
なかなか、その、原子力に対してどう考えるのか?というのを
「反対だ」という方の講演会というのは、各地でもあるというふうに聞いているんですが、
今回のようにやっぱり原子力の利用を推進する立場の方が出ていらっしゃる、
一緒に議論できる、討論できるというのは、ちょっと滅多にない事かと思います。
柳沢:
そうですね、
やっぱりここの場所がどうなのか?っていう事を考えた時に、
住んでいる方も「大丈夫だ」って思う人大丈夫」って言われる講演会」に行って、
「心配だ」って思う人は「心配だっていう講演会」に行くだけで、
どんどん距離が離れていくばっかりで、
一方で、本当に被爆をしている子どもたちの事はそっちのけになっている、
ようになってきちゃったんですね。
水野:
自分と同じ意見の人達の講演は聞きに行くけれども、違う意見の人の話を聞く事が出来ない。
で、住民の方同士で、全然意見が対立している方っていうのは、話しはどうなんですか?
柳沢:
もう、相手を見て話をする。
ちょっとこう、打診をしながら、幼稚園の中でもお母さん同士で、
「この人には言っても大丈夫」とか、
「この人は絶対にもう言っちゃうと,それで本当に友人関係もダメになっちゃう」とか、
そういう事が起きてしまって、
水野:はぁ…辛いですねぇー
柳沢:
ほとんどこう、ちゃんとした話しが出来なくなる。
「本当はどうなの?」が誰も分からないまま、
なんか、どんどん黙っていっちゃう雰囲気になっちゃったんですね。
水野:
本当は一番話し合わなければいけない「子どもをどうするか」の話なのに、
ある主タブーになっていく訳ですね。
柳沢:
タブー視されていってしまうんです。
「もう、もう良いじゃん、その話は」っていう感じになっていくんですね。
水野:
「忘れたい」っていう思いの気持ちも分からなくはないんですけれど、
見えないですけれど無くなったわけじゃないですからね、放射性物質は。
柳沢:本当に見えないのが罪ですよね。
水野:見えないのが罪
柳沢:
すごくすごく鳴っているんですけど、
「すごく高い」っていうのは分かるんだけど、そこで子どもたちが遊んじゃう。
で、それを「ちょっとここはまずいですよ」っていうと、お母さんが嫌な顔をするとか、
その…いろいろとやっぱり思いというのは、
分かる人にとってはすごく辛いし、
いろんなこう、思いがあります。
水野:
両方の意見が並び立つ講演会がしたいという事で、
原子力利用を推進したいという方を、ま、引っ張り出してくるのが結構難しかったと聞いたんですが。
柳沢:
そうです。
まず、原子力文化振興財団という講師を派遣しているところがあるんですね。
それを知っていたので、そこに「どうでしょうか?」ってお願いをしたら、
水野:講師の方に来て下さいませんか?とお願いをなさった。
柳沢:
ええ、そうしたらいろいろと条件があって、
市民が主体で自分たちの会場で行っているのは難しい規定だっていうんですね。
水野:
市民が主体で自分たちがここでやりたいと、
市民が決める所に出向くというのは難しい
柳沢:「難しい」って言うんですね
水野:へぇ~
柳沢:
基本的には、「会場は用意してほしい」
でも料金はそこで取ってはいけません。
カンパもダメです。
国の事業なんですね、
文科省とか経産省の委託を受けている機関なので、そういうところは「困るんです」とおっしゃるんですね。
で、講師の派遣はそれでは出来ないという事を言われてしまって、
そうすると、本当に推進の方の話を聞きたいんだけど、
推進OKの話をイエスマンの人達に一方的に話しをするっていうんですか、
受け入れてくれるところに行って話をするという事しか、やっぱり出来ないですよね、
そういう企業とか、学校のホールとか、お金のある方じゃないと。
大勢を集めて講演会というのは、そういう制度出は使えないという事になってしまっていて、
水野:
はぁ~、なんかそれでも一生懸命に諦めずに柳沢さんは足運んで
「お願いです」って言いはったらしいですよね。
柳沢:
そうですね、はい。
行きましたね、えーっと、まァ、引き下がらないなと思ったんでしょう。
つまり原子力文化振興財団って言うのは、
原子力を推進する立場で、経産省とか文科省の委託を受けて、
税金を使って、「放射線は身近な存在ですよ」、
「原発は絶対に壊れないように出来ていますよ」ということをアピールして、CMで流して、
マスコミも押さえてきたという独立法人なので、
まぁ、「事故の起きた今だからこそやっぱり、ちゃんと仕事をして下さいよ」って言って、お願いをして。
「原子力文化振興財団ではなくて、その名前ではなくて紹介はしましょう」とやっとなったんです。
水野:そうだったんですか。
柳沢:
それでやっと、あの小林さんが「じゃあいいですよ」って言って手をあげて下さったから、
という事で紹介を受けて、来て下さる事になたんですね。
水野:
はあぁ~、
やっと小林さんが出てきて下さるという事になって実現した画期的な講演会なんですけれども、
お二人の議論がずーっと続いた最後のところで、
実は柳沢さんが、みなさんを代表するような格好で質問をお二人になさっている部分があって、
そこのテープをですね、もう一度聞いていただこうと思うんですけど、
原子力利用を推進してきた側の小林さん、そして、反対している小出さん、
それぞれに柳沢さんが投げかけた疑問。
これでございました。
ーー
柳沢:
次の質問ですが、科学というものについてちょっとお伺いしたいんですが、
科学というのはなんだというふうに思われるでしょうか?
科学者としてどういうふうにあるべきだと思われるでしょうか?
それについて小林さんからいかがでしょうか?
小林:
はい、私は科学には二つの役割があると思います。
一つは、人間の生活を安全に豊かに便利にする科学。物理的な心ですね。
もうひとつは訳の分からない不安、恐ろしい事、理解できない事を減らして、心の平穏と言いますかね、
あ、わかった、知らない所が分かった。
「だんだん知っている世界が広がった」という、そういう喜びをもたらすもの、そういう営みで。
で、世の中で、この複雑な世の中で、「物事をどっちにしたらいいだろう?」と決めて、いろいろと迷う時に、
一番多くの人が納得できる物事の決め方が、科学の実験で明らかになって、
「ああこういうことだ」と思って決めていく。
そういう事なんだろうと思っています。
小出:
それは、その通りだと思います。
ただし、科学というのは要するに、
自然、世界というようなものが、どういう姿なのかという事の真実を知りたくてやっているんですね。
で、長い間科学をみんな、沢山の人が関わってやってきた訳ですけれども、
「知れば知るだけ、また分からないものが広がってくる」という、
そういうのが科学という場所の世界でした。
ですから、科学というのは非常に大切なものです。
わたしも科学に携わっている人間としてそう思います。
人々を平和に、そして豊かにするというためにも大変力を持ったものだと思いますけれども、
でも「科学は万能ではない」のです。
必ずいつも「分からないものがある」というものが、むしろ科学の本質になっているわけで、
「全てがもう分かってしまっている」というふうに、科学に携わる人が思ってしまって、
「自分たちの判断が必ず正しい」と思いこむようなやり方は間違いだと、私は思います。
小林:ま、もちろんそうですね、誰も反対しないと思います、科学者であれば。
ーー
水野:聞いていらして平野さんはいかがです?
平野:
なんか、興味深いですけれども、
やっぱり最後の拍手が会場の雰囲気を象徴していたのかなと思うんですけれど、
柳沢さん、私が一番気になるのは、ここに行政の担当者は参加したんですか?
柳沢:
招待券を持って行っているんですが、
柏のみなさんはどうも後でインターネットでご覧になったそうで、
他に流山とか周りにいくつも高い、印西市とか、たくさん市があるんですが、
いくつかの担当の方は来ていたようです。
平野:
それで先程の柳沢さんのお話しでは、横の市民同士のネットワークができて、
自治会なんかで除染の作業もしているということですけれども、
市はですね、
私は市役所の職員とか、学校の職員とかですね、そういう方々の中にでも、
かなりやっぱり「不安」に思っている方が多いと思うんですよね。
その人たちも含めてですね、市の今までの対応というものを正すというか、
そういう動きになかなかならないものかなというふうに思うんですけれども。
柳沢:
当初はですね、やっぱり担当部署によって、
「すごく心配だ」と言って動きたいといったところもあったし、
「いや、でも風評被害になっちゃう」とか、「認めてしまうと」というところが、
水野:あぁ~…
柳沢:
「認めてしまうとちょっと、市にとっては困る」というところがあったり、すごく差があったんですね。
で、今は市と共同で除染するグループが生まれたり、
安全な野菜を測って消費者に届ける、農家と消費者をつなげるボランティアが出来たり、
すごく頑張っている市民もいっぱい居て、
市も一緒になって、「やっぱりこれはちゃんと前向きにやらなきゃ」という形になってきていまして、
それは、まァ10月ぐらいからなんですけれどね、やっと、
水野:2011年の10月ぐらいからやっと、本気になってくると、
柳沢:10月ぐらいからやっと、そうですね、本格的になったんですが。
水野:だから柳沢さん達住民が主導で、やっと行政を巻き込んだっていう事ですよね。ここまでね。
柳沢:まぁそうですね、どうしてもね、後追い後追いになってしまっていますね、行政の方が。
水野:
で、ここからね、今子供たちを守るためにどうしていくかというところ、
これはたとえば行政に対してどういうふうにやっていきたいとか、
国に対して思われる事など、いかがですか?
柳沢:
市民がすごくいろんな事をやっていまして、
土壌調査を自分たちで行ったりしていて、自分たちでデータをかなり集めて、
そういう運動の中から、埼玉とか千葉とか、茨城。
ずっとそういう、ちょっと汚染のある人たちで集まって、
団体や個人が繋がって、「放射能から子どもを守ろう関東ネット」という形でグループを作りましてね、
それで昨年の6月に被災者、「子ども被災者支援法」という、議員立法が出来ているんです。
水野:「子ども被災者支援法」というのが出来ているんですか?
柳沢:
ええ、できているんですね。
それは福島以外の場所も支援対象となる可能性があるもので、
川田龍平さんとか、森まさこさんとか、安倍知子 さんとか、国会議員の人が中心になって立法で作って、
水野:対象地域がまだ決まっていないんですよね。
柳沢:そうですね。
水野:これをどこまで広げられるかというところは、非常に柏市のみなさんにとっても大きなところですね。
柳沢:
そうですね。
福島県は福島県というだけで、健康調査が全部行われているんですが、
ここら辺は、千葉だというだけで、ま、県を、
県なんか関係なく放射能は飛んできているんですけれども、
ですから、本当に汚染されているところは、
まぁ、何があるか?このレベルでなにが起きるかは分からないけれども、
「子どもたちに予防的に調査は絶対にして欲しいな」ということで、
お母さんたちは今頑張っています。
で、地元の市に行ったり、県に行ったり、
国へも、復興庁への交渉みたいなことも今やっているんですけれども、
水野:
これってお聞きするといろんな活動をしていらっしゃるし、汚染の実態も伝わるんですけれども、
これっていま、ほとんど全国的にねこの問題を忘れ去ってですね、
柳沢:そうです。
水野:次に進もうとしているんではないかという、ムードがありますね。
柳沢:
本当にそうなんですけど、とにかく、200km離れていてもこんなことになっちゃう。
で、本当は原発って「近くにあると困るから」という勝手な理屈で遠くにやったのに、
でも、降ってきてしまっている訳ですから、そういう状況が本当にあります。
水野:
そうですね、今日は200km離れた柏市から柳沢典子さんにお話を伺いました。
ありがとうございました。
柳沢:ありがとうございました。
ーー
上田:
いろいろとメールでご感想を頂いているんですけれども、
「小林さん、小出さんの議論は大変興味深いです。
あらためて放射線被ばくという問題は、専門家でさえここまで認識に違い、開きがあるという事を知りました。
私たち国民からすれば専門的な世界は理解に限界があります。
だからこそ、こういうオープンな議論はどんどんして欲しいです」ということです。
そして、
「福島から千葉県柏に放射能汚染が広がっている事に驚きました。
もしも、大飯原発が事故になったらわが町、東大阪市も汚染されると思うと、人ごとではないですね」と、
水野:これを「人ごと」って言う人は誰もいませんよね、平野さん。
平野:
そうですね、琵琶湖も大飯がなにかあった場合にはすっぽりと入ると、
近畿全域に影響があるということですね。
今回の講演でキーワードだったのは、「疫学調査をどう見るか?」という、
あまり小林さん、推進する側はデータがないと言っていたんですけれども、
国連の人権理事会というところはですね、チェルノブイリのデータで疫学研究の結果があるんですよね。
それで、福島の実態について警告をしているんですよね。
「子どもの健康調査が不十分だ」と言っているんですよね。
それを考えてもね、日本のこういう対応、国の基準というものが非常にまた、全体に問われていると。
自治体だけじゃなくて。
追記ーー
柳沢典子さんからコメントを頂きました。
ありがとうございます。
是非下記のコメント欄をお読みいただきたいと思います。
<前半・小出&小林編>
「もしもあなたの町が放射能汚染されたなら 千葉県柏市の場合」報道するラジオ2/1(内容書き出し)
<対談>小林 泰彦VS小出裕章1/19千葉県柏市「東葛から問う」・千葉の汚染(内容書き出し)
2013年2月1日
柳沢典子(やなぎさわのりこ)さん
「環境とエネルギー・柏の会」世話人。
チェルノブイリ事故後、「柏市放射能測定器運営協議会」事務局長、
「核燃料輸送を考える市民の会」代表を歴任し、2005年に「食の安全と環境を考える会」を立ち上げる。
3.11以降、放射能災害による食の安全と子どもたちの健康を守るための請願4本を議会に提出。
26:36~ Youtube↓
http://youtu.be/okfab3PajBM?t=26m36s
上田:
報道するラジオ
今日のテーマは「もしもあなたの町が放射能汚染されたなら。千葉県柏市の場合」という事で、
前半は討論をお聞きいただいて、専門家の方の話なんですけれども、
後半は、講演会を実行した委員の代表の方、
柳沢典子さんと繋いでお話を聞いていこうというふうに思っております。
柳沢さん、よろしくお願いします。
スタジオには毎日新聞ホット兵庫編集長の平野幸男さんと、取材を担当した水野晶子アナウンサーがいます。
一緒に聞いていきます、よろしくおねがいします。
柳沢:よろしくおねがいします。
水野:
柳沢さんどうも、当日は御苦労さまでございました。
まず、柳沢さん、柏市でね、3.11の後、一番放射能の数字が高かった時って
どれぐらいだっていう情報を得ていらっしゃいましたか?
柳沢:
3月15日の午後2時か3時位が一番高かったようで、
東大なんかのキャンパスの情報は0.8ぐらいですが、
計測器をもっていた方で1.6ぐらい、1.5から1.6ぐらいいっていたという情報です。
水野:1.5から1.6マイクロシーベルトという数字を見た方がいらっしゃるんですね。
柳沢:そうです。
水野:
ちなみに放射線管理区域地域というのがありますよね、
これは特別に放射線を管理するお仕事の方が入られる、
それなりの洋服を着て、支度をしてマスクをして入って行かれる、その作業のための区域は、
1時間あたりにすると、0.6マイクロシーベルトというふうに計算されていますよね。
で、0.6マイクロシーベルトに限られた時間作業をして、また洗浄をして出てくる。
そこで飲み食いをしてはいけないし、ものを持ちだすこともできないというのが、
この0.6という数値であります。
そうした中で、ホットスポットと呼ばれる事になってしまった柏市なんですが、
あの…まぁ、福島県のいろんな値がありますが、
福島県の中でも柏市よりも低いところってあるんですってね?
柳沢:
そうですね、
面積にしますと、
水野:はぁ…まあ、逆にいうと福島県の3分の1の場所よりは柏市の方が高い値になっていると、いえるわけです。
柳沢:そうですね。
水野:そんな状況で、3.11の直後、柏市の周りのみなさんの様子というのはいかがでしたか?
柳沢:
えーっとですね、私はたまたま測定器をもっていたので、
1分間にガンマ線が飛び込んでくるのをカウントするという器械だったんですが、
いつになく高くなって、ずっと警報機が鳴り続けたんですね。
それで、10倍以上になりました。
水野:いつもの値の10倍以上ですね。
柳沢:
そうですね、
1年間に1~2度ちょっとピピッ!って鳴ってすぐ止まるといった程度だったものが、
もう10倍以上の値でずーーっと鳴り続けるという事になってしまったので、
大勢の方にお伝えしようとして、メールとかで友達とかに送ってはみたんですけれど、
やっぱりみなさん、ニュースも何も言っていないし、
なかなか。あの…本気には受け止めていただけなくて、
様子見という感じでしたね、皆さんね。
水野:
その当時は正式な情報で柏市の数値が伝わっていないので、
なかなかみなさん、信じないというか、自分の事として捉えられない状況があった、
柳沢:
そうですね、全く静かでしたね。
それで、市の環境部とかに行って、
「せめて子どもにマスクをさせた方がいいんじゃないでしょうか」とかいろいろ言ってみるんですけれどね、
放射能の、「窓は閉めた方がいいんじゃないでしょうか」とか言ってみても
「いやいや、別に誰も何も言っていないし、そんなおかしな測定器を見せられてもねぇ」
なんていう話になってしまったんですね。
水野:取り合ってもらえなかった訳ですか
柳沢:そうですね、取り上げてもらえませんでしたね。
水野:あぁ・・・
つまり、大丈夫であると言われたんですか?
どんな言われ方だったんですか?
柳沢:
えっとですね、
特に国も何も言っていないし、マスクをしろなんていう指示もないし、
誰も何も言ってこないので、公からは。
「ですからなにもできません」と、特に「特別なことはできません」という形で、
「あおってしまう、怖がらせてしまう事の方が問題がおおきいので」ということでしたね。
水野:その後だんだん日が経ってきて、みなさんの様子はどう変化しましたか?
柳沢:
だんだんと、「どうも危ないみたいだ」と、
測定器を買う方が増えてきて、
水野:ああ、自分で調べ始めたんだ。
柳沢:
そうです。ツイッターなんかでかなりいろんな事が流れてき始めたみたいで、
私はやっていなかったのでちょっと分からなかったんですけど、
だんだんとそういう形で、割合と若い方から気にし初めて、
もう「外に出ない」とか、「マスクをちゃんとしたり」とか、「洗濯物は外に干さない」とか、
水はやっぱり、23日ぐらいに水の汚染というのがちょっと報道されて、
水は買いに行くという事になるんですが、
買いに行く時にまた外に並んじゃったりして、それはそれでまた問題になっちゃったりしましたけれどもね。
水野:
ということは、多くの方がいろいろと気遣うようになられたのは
もうすでに「大量の放射性物質が飛んだ後」っていうことになりますか?
柳沢:
そうですね、
市は専門家の意見としては
「大丈夫だ」とか、「自然の範囲内だ」とかっていうコメントをずっと流していて、
6月の頭までそうだったんですけど、
あとから考えると6月の頭ぐらいまでヨウ素が飛んでいたので、
千葉市に分析センターがありまして、そこでデータが1年ぐらいたってからみられるんですけれど、
6月の頭まで飛んできていたので、
で、6月になってやっと市が測定を始めるんですね。
「どうもやっぱりちょっと測ります」みたいな。
なのでちゃんと認めてはいないんですね。
「高いです」みたいな事は言わないで「測ります」みたいなのが始まったのが6月だったので、
本当にもう、しっかりと被爆をしてしまった後で、だんだん動き始めたっていう形になってしまいましたね。
水野:
私もこれ、ホームページで見ましたら、
柏市の発表している数値で、去年の2月10日発表の数値、
これ見ても各地1マイクロシーベルト以上のところが沢山ありますね。
1.8マイクロシーベルトというような数字も出ております。
柳沢:
本当に、スポット的にちょっと雨水の溜まるようなところとかは、
やっぱりどうしても高くなってしまうんですね。
雨どいの下とか、草地のところで、大きな木の根元とかを、
木に当たって落ちたところ、雨水が落ちたところ。
3月21日に雨が降っているので、その時の汚染がくっついちゃったんですね。
3月15日はガスで飛んでいってしまって、その時にヨウ素の被曝をしているんですが、
その後、実は警報機は静かになって、
3月21日に雨が降った時に、土にくっついちゃったっていう形で、
水野:アァ…
柳沢:それからは半年ぐらいずーーーっと鳴りっぱなしです。警報器事態は。
水野:あぁそうですか、ピーピーピーピーいう毎日を過ごされたんですか、測定器が。
柳沢:初めはちょっとそれを絞るというところまで頭が行かなくて、
水野:えぇ・値をね、標準の値を絞るというのが出来なくて、
柳沢:出来るように、分かったんで。
水野:
そういう測定器がピーピー鳴る中でね、暮らし続けなきゃいけないっていう時の
みなさんのお気持ち、あるいは行動というのはどんな感じでしたですか?
柳沢:
そうですね、どうしてもやっぱり気になっている人、
それから、小さなお子さんが生まれた方は、
やっぱり、少しでも早く避難したほうがいいと感じた方はわりとすみやかに、
「とにかく出た」方も居れば、本格的に引っ越しをした方もいらっしゃいますね、沢山。
で、仕事なりローンなりが残っていて、
本当に家を建てて「さぁ今から子どもを育てましょう」という若いお父さん、お母さんも沢山いて、
そういう方達はお父さんは仕事があるし、ローンもあるし、って、残って、
それでお母さんが子どもを連れて
とりあえず実家のある兵庫に行きますとか、九州に戻りますとかいう感じで、行って、
「家族がもうバラバラになってしまった」とか、そういう形になりましたね。
水野:
逃げた方もいらっしゃる。
でも残った方にとってやはり、とにかく何とか、少しでも除染をという事だったと思うんですね。
じっさい柏市でも多くのボランティアの方も出て、除染なさったと聞いていますけれど、
柳沢:
ええ、ボランティアグループが、本当に初めに除染をして、
市に対して共同を呼び掛けたんですね。
水野:市に対してボランティアの方から言ったんですか?
柳沢:そうです。
柏の場合はちょっと特別で、元気のいいお父さんたちが、
初めはちょっとクレーマーだったみたいなんですけど、
「やっぱり市と一緒に動きましょう」という事で呼び掛けて、
で、そういう形でボランティアの人達が一生懸命になって、
自治会なんかも一緒になってやっていくという事が進んだんです。
ただまぁ、
水野:実際どれ位の効果が出て、現状はどうなんでしょう?
柳沢:
えっと、自治会の中の公園とか、共同のマンションの公園とか、
そういうところを主にボランティアで行ってやるという事を結構やったんですが、
で、かなり下がるんですけれども、
でも、その作業自体が被曝をしてしまうという事があったりして、
水野:あっ、作業するときにね、
柳沢:
そうなんですね、ですから他の自治体のお父さんはあんまりそこは、なかなかできなくて、
柏は特別な感じですけれども、
で、除染したところも確かに0.4あったところが0.1以下にとりあえずなるんですが、
なんか、低い土地のところはまたちょっと上がってきて、
流れていってしまっていて、
ですから効果も、まぁどうなんだろう?
除染することによる被ばくはどうなんだろう?と、
ちょっと悩みながらやっていくっていう形になりますね。
水野:
除染していっても、また元に戻る土地も出てくる。
その中で今回講演会をおやりになったわけですけれども、
みなさんが「ホンマのところは大丈夫なのかどうなのか知りたい」というお気持ちが強くて、
そこからの講演会だったと思うんですけれども、
なかなか、その、原子力に対してどう考えるのか?というのを
「反対だ」という方の講演会というのは、各地でもあるというふうに聞いているんですが、
今回のようにやっぱり原子力の利用を推進する立場の方が出ていらっしゃる、
一緒に議論できる、討論できるというのは、ちょっと滅多にない事かと思います。
柳沢:
そうですね、
やっぱりここの場所がどうなのか?っていう事を考えた時に、
住んでいる方も「大丈夫だ」って思う人大丈夫」って言われる講演会」に行って、
「心配だ」って思う人は「心配だっていう講演会」に行くだけで、
どんどん距離が離れていくばっかりで、
一方で、本当に被爆をしている子どもたちの事はそっちのけになっている、
ようになってきちゃったんですね。
水野:
自分と同じ意見の人達の講演は聞きに行くけれども、違う意見の人の話を聞く事が出来ない。
で、住民の方同士で、全然意見が対立している方っていうのは、話しはどうなんですか?
柳沢:
もう、相手を見て話をする。
ちょっとこう、打診をしながら、幼稚園の中でもお母さん同士で、
「この人には言っても大丈夫」とか、
「この人は絶対にもう言っちゃうと,それで本当に友人関係もダメになっちゃう」とか、
そういう事が起きてしまって、
水野:はぁ…辛いですねぇー
柳沢:
ほとんどこう、ちゃんとした話しが出来なくなる。
「本当はどうなの?」が誰も分からないまま、
なんか、どんどん黙っていっちゃう雰囲気になっちゃったんですね。
水野:
本当は一番話し合わなければいけない「子どもをどうするか」の話なのに、
ある主タブーになっていく訳ですね。
柳沢:
タブー視されていってしまうんです。
「もう、もう良いじゃん、その話は」っていう感じになっていくんですね。
水野:
「忘れたい」っていう思いの気持ちも分からなくはないんですけれど、
見えないですけれど無くなったわけじゃないですからね、放射性物質は。
柳沢:本当に見えないのが罪ですよね。
水野:見えないのが罪
柳沢:
すごくすごく鳴っているんですけど、
「すごく高い」っていうのは分かるんだけど、そこで子どもたちが遊んじゃう。
で、それを「ちょっとここはまずいですよ」っていうと、お母さんが嫌な顔をするとか、
その…いろいろとやっぱり思いというのは、
分かる人にとってはすごく辛いし、
いろんなこう、思いがあります。
水野:
両方の意見が並び立つ講演会がしたいという事で、
原子力利用を推進したいという方を、ま、引っ張り出してくるのが結構難しかったと聞いたんですが。
柳沢:
そうです。
まず、原子力文化振興財団という講師を派遣しているところがあるんですね。
それを知っていたので、そこに「どうでしょうか?」ってお願いをしたら、
水野:講師の方に来て下さいませんか?とお願いをなさった。
柳沢:
ええ、そうしたらいろいろと条件があって、
市民が主体で自分たちの会場で行っているのは難しい規定だっていうんですね。
水野:
市民が主体で自分たちがここでやりたいと、
市民が決める所に出向くというのは難しい
柳沢:「難しい」って言うんですね
水野:へぇ~
柳沢:
基本的には、「会場は用意してほしい」
でも料金はそこで取ってはいけません。
カンパもダメです。
国の事業なんですね、
文科省とか経産省の委託を受けている機関なので、そういうところは「困るんです」とおっしゃるんですね。
で、講師の派遣はそれでは出来ないという事を言われてしまって、
そうすると、本当に推進の方の話を聞きたいんだけど、
推進OKの話をイエスマンの人達に一方的に話しをするっていうんですか、
受け入れてくれるところに行って話をするという事しか、やっぱり出来ないですよね、
そういう企業とか、学校のホールとか、お金のある方じゃないと。
大勢を集めて講演会というのは、そういう制度出は使えないという事になってしまっていて、
水野:
はぁ~、なんかそれでも一生懸命に諦めずに柳沢さんは足運んで
「お願いです」って言いはったらしいですよね。
柳沢:
そうですね、はい。
行きましたね、えーっと、まァ、引き下がらないなと思ったんでしょう。
つまり原子力文化振興財団って言うのは、
原子力を推進する立場で、経産省とか文科省の委託を受けて、
税金を使って、「放射線は身近な存在ですよ」、
「原発は絶対に壊れないように出来ていますよ」ということをアピールして、CMで流して、
マスコミも押さえてきたという独立法人なので、
まぁ、「事故の起きた今だからこそやっぱり、ちゃんと仕事をして下さいよ」って言って、お願いをして。
「原子力文化振興財団ではなくて、その名前ではなくて紹介はしましょう」とやっとなったんです。
水野:そうだったんですか。
柳沢:
それでやっと、あの小林さんが「じゃあいいですよ」って言って手をあげて下さったから、
という事で紹介を受けて、来て下さる事になたんですね。
水野:
はあぁ~、
やっと小林さんが出てきて下さるという事になって実現した画期的な講演会なんですけれども、
お二人の議論がずーっと続いた最後のところで、
実は柳沢さんが、みなさんを代表するような格好で質問をお二人になさっている部分があって、
そこのテープをですね、もう一度聞いていただこうと思うんですけど、
原子力利用を推進してきた側の小林さん、そして、反対している小出さん、
それぞれに柳沢さんが投げかけた疑問。
これでございました。
ーー
柳沢:
次の質問ですが、科学というものについてちょっとお伺いしたいんですが、
科学というのはなんだというふうに思われるでしょうか?
科学者としてどういうふうにあるべきだと思われるでしょうか?
それについて小林さんからいかがでしょうか?
小林:
はい、私は科学には二つの役割があると思います。
一つは、人間の生活を安全に豊かに便利にする科学。物理的な心ですね。
もうひとつは訳の分からない不安、恐ろしい事、理解できない事を減らして、心の平穏と言いますかね、
あ、わかった、知らない所が分かった。
「だんだん知っている世界が広がった」という、そういう喜びをもたらすもの、そういう営みで。
で、世の中で、この複雑な世の中で、「物事をどっちにしたらいいだろう?」と決めて、いろいろと迷う時に、
一番多くの人が納得できる物事の決め方が、科学の実験で明らかになって、
「ああこういうことだ」と思って決めていく。
そういう事なんだろうと思っています。
小出:
それは、その通りだと思います。
ただし、科学というのは要するに、
自然、世界というようなものが、どういう姿なのかという事の真実を知りたくてやっているんですね。
で、長い間科学をみんな、沢山の人が関わってやってきた訳ですけれども、
「知れば知るだけ、また分からないものが広がってくる」という、
そういうのが科学という場所の世界でした。
ですから、科学というのは非常に大切なものです。
わたしも科学に携わっている人間としてそう思います。
人々を平和に、そして豊かにするというためにも大変力を持ったものだと思いますけれども、
でも「科学は万能ではない」のです。
必ずいつも「分からないものがある」というものが、むしろ科学の本質になっているわけで、
「全てがもう分かってしまっている」というふうに、科学に携わる人が思ってしまって、
「自分たちの判断が必ず正しい」と思いこむようなやり方は間違いだと、私は思います。
小林:ま、もちろんそうですね、誰も反対しないと思います、科学者であれば。
ーー
水野:聞いていらして平野さんはいかがです?
平野:
なんか、興味深いですけれども、
やっぱり最後の拍手が会場の雰囲気を象徴していたのかなと思うんですけれど、
柳沢さん、私が一番気になるのは、ここに行政の担当者は参加したんですか?
柳沢:
招待券を持って行っているんですが、
柏のみなさんはどうも後でインターネットでご覧になったそうで、
他に流山とか周りにいくつも高い、印西市とか、たくさん市があるんですが、
いくつかの担当の方は来ていたようです。
平野:
それで先程の柳沢さんのお話しでは、横の市民同士のネットワークができて、
自治会なんかで除染の作業もしているということですけれども、
市はですね、
私は市役所の職員とか、学校の職員とかですね、そういう方々の中にでも、
かなりやっぱり「不安」に思っている方が多いと思うんですよね。
その人たちも含めてですね、市の今までの対応というものを正すというか、
そういう動きになかなかならないものかなというふうに思うんですけれども。
柳沢:
当初はですね、やっぱり担当部署によって、
「すごく心配だ」と言って動きたいといったところもあったし、
「いや、でも風評被害になっちゃう」とか、「認めてしまうと」というところが、
水野:あぁ~…
柳沢:
「認めてしまうとちょっと、市にとっては困る」というところがあったり、すごく差があったんですね。
で、今は市と共同で除染するグループが生まれたり、
安全な野菜を測って消費者に届ける、農家と消費者をつなげるボランティアが出来たり、
すごく頑張っている市民もいっぱい居て、
市も一緒になって、「やっぱりこれはちゃんと前向きにやらなきゃ」という形になってきていまして、
それは、まァ10月ぐらいからなんですけれどね、やっと、
水野:2011年の10月ぐらいからやっと、本気になってくると、
柳沢:10月ぐらいからやっと、そうですね、本格的になったんですが。
水野:だから柳沢さん達住民が主導で、やっと行政を巻き込んだっていう事ですよね。ここまでね。
柳沢:まぁそうですね、どうしてもね、後追い後追いになってしまっていますね、行政の方が。
水野:
で、ここからね、今子供たちを守るためにどうしていくかというところ、
これはたとえば行政に対してどういうふうにやっていきたいとか、
国に対して思われる事など、いかがですか?
柳沢:
市民がすごくいろんな事をやっていまして、
土壌調査を自分たちで行ったりしていて、自分たちでデータをかなり集めて、
そういう運動の中から、埼玉とか千葉とか、茨城。
ずっとそういう、ちょっと汚染のある人たちで集まって、
団体や個人が繋がって、「放射能から子どもを守ろう関東ネット」という形でグループを作りましてね、
それで昨年の6月に被災者、「子ども被災者支援法」という、議員立法が出来ているんです。
水野:「子ども被災者支援法」というのが出来ているんですか?
柳沢:
ええ、できているんですね。
それは福島以外の場所も支援対象となる可能性があるもので、
川田龍平さんとか、森まさこさんとか、安倍知子 さんとか、国会議員の人が中心になって立法で作って、
水野:対象地域がまだ決まっていないんですよね。
柳沢:そうですね。
水野:これをどこまで広げられるかというところは、非常に柏市のみなさんにとっても大きなところですね。
柳沢:
そうですね。
福島県は福島県というだけで、健康調査が全部行われているんですが、
ここら辺は、千葉だというだけで、ま、県を、
県なんか関係なく放射能は飛んできているんですけれども、
ですから、本当に汚染されているところは、
まぁ、何があるか?このレベルでなにが起きるかは分からないけれども、
「子どもたちに予防的に調査は絶対にして欲しいな」ということで、
お母さんたちは今頑張っています。
で、地元の市に行ったり、県に行ったり、
国へも、復興庁への交渉みたいなことも今やっているんですけれども、
水野:
これってお聞きするといろんな活動をしていらっしゃるし、汚染の実態も伝わるんですけれども、
これっていま、ほとんど全国的にねこの問題を忘れ去ってですね、
柳沢:そうです。
水野:次に進もうとしているんではないかという、ムードがありますね。
柳沢:
本当にそうなんですけど、とにかく、200km離れていてもこんなことになっちゃう。
で、本当は原発って「近くにあると困るから」という勝手な理屈で遠くにやったのに、
でも、降ってきてしまっている訳ですから、そういう状況が本当にあります。
水野:
そうですね、今日は200km離れた柏市から柳沢典子さんにお話を伺いました。
ありがとうございました。
柳沢:ありがとうございました。
ーー
上田:
いろいろとメールでご感想を頂いているんですけれども、
「小林さん、小出さんの議論は大変興味深いです。
あらためて放射線被ばくという問題は、専門家でさえここまで認識に違い、開きがあるという事を知りました。
私たち国民からすれば専門的な世界は理解に限界があります。
だからこそ、こういうオープンな議論はどんどんして欲しいです」ということです。
そして、
「福島から千葉県柏に放射能汚染が広がっている事に驚きました。
もしも、大飯原発が事故になったらわが町、東大阪市も汚染されると思うと、人ごとではないですね」と、
水野:これを「人ごと」って言う人は誰もいませんよね、平野さん。
平野:
そうですね、琵琶湖も大飯がなにかあった場合にはすっぽりと入ると、
近畿全域に影響があるということですね。
今回の講演でキーワードだったのは、「疫学調査をどう見るか?」という、
あまり小林さん、推進する側はデータがないと言っていたんですけれども、
国連の人権理事会というところはですね、チェルノブイリのデータで疫学研究の結果があるんですよね。
それで、福島の実態について警告をしているんですよね。
「子どもの健康調査が不十分だ」と言っているんですよね。
それを考えてもね、日本のこういう対応、国の基準というものが非常にまた、全体に問われていると。
自治体だけじゃなくて。
追記ーー
柳沢典子さんからコメントを頂きました。
ありがとうございます。
是非下記のコメント欄をお読みいただきたいと思います。
<前半・小出&小林編>
「もしもあなたの町が放射能汚染されたなら 千葉県柏市の場合」報道するラジオ2/1(内容書き出し)
<対談>小林 泰彦VS小出裕章1/19千葉県柏市「東葛から問う」・千葉の汚染(内容書き出し)
「もしもあなたの町が放射能汚染されたなら 千葉県柏市の場合」
2013年2月1日
福島県からすると千葉県は、
一つ南が茨城県で、その茨城県の南の件だからずいぶん離れているんです。
平野:
離れていますよね、どちらかというと東京都に近いですよね。
しかし原発事故直後からいろいろとこのあたりは…放射能雲が流れたという話がありましたけれども、
なかなかその実態というのは僕らはね、継続的に知らない状況ですよね。
上田:今日はこのテーマで前半後半含めてお送りします。
ーーー
03:59~
水野:
柏という町はどういう位置にありますかと言いますと、
福島第一原発から離れること200kmです。
200kmも離れているんですが、先程平野さんがおっしゃったように、
ホットスポットと呼ばれている地域なんですね。
東京から電車で行ったら40分ぐらいですか、3~40分というところ。
ものすごく人が多いベッドタウンなんですね。
上田:東京に通勤で通いやすい場所ですよね。
水野:
いろんな線も乗り入れていて、本当に多くの人達が行きかっている大きな町なんです。
ただ、そこのところの放射能汚染、
最新の数字で言いますと、柏市役所が測定しているものですけれども、
おとといで、0.461マイクロシーベルト/hという数字が出ています。
これ、どういうふうに読みとったらいいか?ですけれども、
たとえば大阪、このあたりではね、普通のところで見ると、大体0.01とか、0,02とか、
桁がですね、0.0いくつというのが大体普通なんですよ、こっちの西日本だと。
その事を考えますと、現在でも、もともとも値の、
柏で10倍から20倍ぐらいの値が出ていると考えるのが妥当かと思います。
「200kmも離れているのにか!?」と思うのですけれど、
日本の200kmってどんな感じになっているのかな・って、大阪で考えてみたんですよ。
今稼働しております大飯原発を中心に200kmの半径を地図で見てみますと、
平野さん、ここに地図がありますから見て下さい。
そうしますとですね、西は岡山県倉敷市が200km地点ですわ。
上田:えーっ!西がですか
平野:高松がちょうどかかるところですね。
水野:
そうか、四国で言うと高松までかかりますね。
だから淡路島はすっぽり入ります。
平野:入りますね。
水野:東でいうと、長野県飯田市が200km。あんなところまで200kmなんですね。
上田:岐阜県も当然入っている訳ですね。
水野:
そうです、岐阜県も入りますね。
京都府、滋賀県はもちろんのこと、奈良県、三重県も入り、岐阜県も入り、
だから名古屋も入るんですよ。
上田:えーーっ!!
水野:
で、大阪市内というのはまだ、100kmという、というようなところですから、
もちろんのこと大阪府内全部入ってしまう。
ま、この番組をお聞きのみなさんは、「誰の町にも起こり得る事だ」という意味合いがあるわけですね。
そんな思いで今日聞いていただけたらと思うんです。
その柏市で先日原発被害に関する講演会がありました。
で、普通とは違ってですね、原子量を利用するという事に対して、
反対する側と、いや推進しようという側、両方の側がゲストになって話をするという、
これは非常に珍しい。
なかなか実現しない事を市民団体が一生懸命になって主催して実現したという、
非常に価値のある、私は画期的なイベントだったかと思います。
それを柏市で「健康被害についてどう考えるべきなのか?」という事を論点に
賛否それぞれの立場から話を聞く試みに、
市民文化会館という、大きな会館の大ホールでしたけれども、
ものすごい行列が1時間前からもう出来ているんですね。
上田:みなさんやっぱり関心が高いんですね。
水野:びっくりしました。
先ずその公演の模様を今日の番組前半は聞いていただこうと思います。
先ずですね、「柏市の状況をどう見るか?」というテーマについて、お二人の意見を聞いていただきます。
先ずは原子力を利用する立場で研究を進めてこられました、
独立行政法人日本原子力研究開発機構の小林泰彦さんの声です。
小林:
柏市の市のホームページに出ている数字などいろいろ見て考えたんですけれども、
いま私自身が、皆さんに「こうしたらいいですよ」っていうつもりで言ってもしょうがないので、
自分だったらどうするか?という事で考えると、
私だったら、もう全然気になりません。小さい子もそれでいいと思う。
もし、自分の家族がいてもそれは気にならない。
それは学問上の確信があります。
被ばく線量の測定と公開ということ、
これは今非常に市もやられているし、詳しい情報が出ている。
ただしこれから気を付けるべきことは、「どこが何ベクレル汚れている」っていうことよりも、
そうではなくて、「今住んでいる人がどれ位のシーベルトで放射線を受けているのか」ということ、
これを基準にし一人一人考えるのがいいかと思いますね。
公共施設などは非常に低くなっていますから、全く問題ないだろうと思います。
それから、通学路などで、もしところどころマイクロスポットと呼ばれているような所があったとしても、
そこをまたぎ越す時間、時間にすれば非常に短いので、
それから受ける線量というのは微々たるもの。
それよりも長い時間を過ごす子どもさんの寝室の窓のサンとか、屋根のトイであるとか、
そういう所の掃除の徹底でもう少し下げる事が出来れば、多分そっちの方が有効なのかな?
という気がしています。
水野:
今の小林さんの主張は
この柏市の現状で、小さな子どもさんが暮らし続けても問題ではないんだというお話ですね。
それは100ミリシーベルトという一つの数字を出されているんですけれども、
100ミリシーベルト以上になればですね、
これは甲状腺がんになるリスクが高まるというふうに科学的な証明がなされているんだけれども、
100ミリシーベルト以下ではそこのところはまだ分からない領域であるんだということですね。
ですから「科学的に考えていけばですね、今の柏市の状況でも気にすることはない」
という主張をしていらっしゃる訳です。
上田:「分からないところは大丈夫」という判断でいいんですかね?
水野:「大丈夫かどうかという事を言えない」という事ですね。
上田:あー、はいはい。
水野:
大丈夫かどうかを今、言えない状況であると。
だからもっと研究が進まないと、「そこは言えない」んだと。
だからそこは政策的な考え方で「どう判断するか」であると。
「科学的な問題としてはそこは論じることがこれ以上は出来ない」というお立場ですね。
で、この方は放射線生物学、
放射線が生物にあたった時に何が起こるか?というのを研究して、
ま、放射線の利用についての研究を進めてきている方なんですけれども、
今回は「自分の家族がここに住んだらどうするか」という立場で私は話をしますという事での主張でした。
じゃあ、今度はですね、京都大学原子炉研究所助教の小出裕章さんの声を聞いて下さい。
小出:
この柏を含めて広い地域が1平方mあたり4万ベクレルを超えて汚れています。
そういう所に私は「普通の人が住むという事自体に反対」です。
出来る事ならばみなさん逃げて欲しいと思いますし、
本当であればその法律を作った日本国政府が責任を持って、皆さんをコミュニティーごと、
どこかできちっと生活できるようにするということが私は必要だと思っています。
いま大地を汚している主犯人はセシウム134と137という放射性物質ですが、
1平方mあたり4万ベクレルのところにいれば、1年間で1ミリシーベルトになると思います。
避けることができません。
それだけでももう、ようするに法律が決めている限度を超えて被ばくをしてしまうという事になる訳です。
そして今、小林さんが言って下さったように、
そうではなくて局所的に汚染しているところもあちこちにあります。
そういう所をきちっと調べて、子ども達が接するような場所からはそういう汚染を除くという作業を、
これからもずっと続けなければいけませんけれども
環境中で放射性物質は移動していますので、
ある場所を綺麗にしたと思ってもまたそこがしばらくしたら汚れてくるという可能性もありますので、
これから長い期間にわたってそういう作業を続けていって、
出来る限り子どもを被ばくから守るというような事をしていっていただきたいと思っています。
水野:
はい。
小出さんの主張は
「100ミリシーベルト以下の低い線量の被曝にも健康への危険は存在するんだ」という主張ですね。
で、小出さんは
「放射性物質はゼロでない限り、1でも2でも、あればそれだけの危険度はあるんだ」という考え方な訳です。
こうした小出さんと、先程紹介した小林さん、
100ミリシーベルト以下では健康的な危険があるという事は、疫学的なデータでは証明されていないという、
このお二人がですね、論戦を繰り広げる場面がありますので、
そこを次は聞いていただこうと思うんです。
ただですね、その中に出てくる言葉で「疫学」という言葉が出てくるんですね。
で、これって、言葉の意味そのもので言うと、
「人間の集団を対象に統計を取って、その原因は何なのかという事を探る方法論」な訳ですけれども、
この疫学というものの限界という事についてのお二人の見解が出てきます。
で、はっきりいうて、専門用語が出てくるので、
わたしは「なんのこっちゃわからへん」というふうになりました。
みなさんもそうお感じになるかもしれません。
ただ、「専門家同士が議論するとこうなる」という場面でね、
まぁ、本当になかなか聞く機会がないんですよね。
住民にしたら、「私らはここにいて大丈夫なのかどうなのか」を聞きたいのですけれども、
「専門家同士が科学的な見地から攻めて話をしていくっていうとこうなる」っていうのをですね、
ぜひ聞いていただきたいと思います。
4分ちょっとございますけれども、滅多にない議論だと思いますので、お聴きください。
ーー
お二人のご意見にはかなり差があるように思うんですけれども、
それに関しましてご意見がありましたら小林さん、いかがでしょうか?
小林:
まぁ、ご意見っていう事ではないんですけれども、
小出さんがお示しになった資料には科学的な間違いが多々ありますしね。
まぁでも、「細かいこと」だと思われるかもしれない。
専門的には私は非常に気になります。
たとえば、ICRPがハムに値切ったという表現は、あれはおかしいですね。
DDREFのことをおっしゃっているんだと思います。
瞬時の被ばくに対して、緩慢な被ばくは2分の1から10分の1ぐらいの影響になるだろうという事は、
さまざまな科学的実験事実です。
そのなかで、一番用心深いところを取って2分の1をとるとか、
DDREFの値をとるというのが国際的な合意だというふうに思っています。
小出:
えー、いいですか?
えーっと学問的な誤りと言われてしまうと私としても言わなきゃいけないのですが、
DDREFという係数がありまして、
低線量で低線量率で被爆をした時には、
高線量、高線量率で被爆をした時の危険度よりもどれだけ少ないかというような事を表す係数です。
それをICRPは「2」という係数を使っていまして、
高線量の時よりも低線量は2分の1になるというような係数を使っているのです。
そして、今それは慎重な過程だとおっしゃったけれども、
先程聞いていただいた、ベイグという米国の委員会では1.5です。
確か小林さんの資料にもあったと思います。
むしろベイグの方がずっと厳しく見ているわけですし、
私は先ほど原爆被爆者たちの実際の疫学データ、人間の物を見ていただきましたけれども、
人間の疫学データはむしろ低線量の方が危険度が大きいということも示しているのです。
ですから簡単にDDREFという係数を使って、低線量のリスクを値切るということは、
私は正しくないと思っています。
小林:
それは値切っているんではなくて、
えーっとじゃあ、先程今おっしゃった原爆被爆者データのところでお聞きしたいと思いますけれども、
低線量ほど1シーベルトあたりの過剰相対リスクが大きくなる。
この時のコントロールは何ですか?
小出:
これは原爆という非常に特殊な集団を取っているのであって、
コントロールがどこまで正しいかというのは、それこそまた議論が起きてしまう、ということなんですね。
小林:
そのとおり。
だから、コントロールの取り方によって、逆に線量が低くなるほど
シーベルトあたりの過剰相対リスクが低くなるという結果も導ける。
つまり、どうにでも出せるという意味で、
本当に何が起きているのかという議論をするにはあまりふさわしくないと。
小出:
ですから、疫学というものは今小林さんがおっしゃってくれたけれど、統計学に基づいているわけだし、
どれだけの候補を集めるかという事で違ってしまう訳で、大変難しい学問だと思いますけれども、
やり方によっていろんな結論が出てきてしまうという、まだそういう段階にある訳ですね。
小林:それで私だったらこういう特定の見方だけを出すような扱い方はしないで、
小出:もちろんだからいろんな
小林:
医学データは結論が出せない状態である、
まぁ、ハッキリ言えばゼロから100ミリシーベルトの間は言いたい放題ですね。
何を言ってもいい領域になっている、
しかもゼロと言っても、場所によって人によって違うわけで、
そこでこれ以上本当の事を知りたいと思ったらやはり、
メカニズムの研究で一つずつ解明していくしかないのかなぁと考えて、
そういうふうに今大勢の人が努力していますよという話を今日させていただきました。
小出:そうですね、ですから疫学だけでは証明できないという
小林:そうです
小出:
範囲が必ずある訳で、そこでは実験もしなければいけないし、
モデルもつくらなければいけないという事になっている訳です。
ただしそれを全部踏まえた上でデイルにしてもICRPにしても、
低線量でも危険は直線的に存在し続けると考えるのが、科学的に妥当だと言っている。
小林:
そうですよね、それは全てのリスクについてそうですよね。、
絶対に安全という事は誰にも証明できない訳です。
小出:そうですね。
小林:
リスクはある。ただしその大きさをどうやって定量的に調べようか、
把握しようかという所が努力すべきところだと思います。
小出:そうですね。
ーー
水野:さぁ、いかがでしたか?
上田:
随分と専門的な言葉も多かったですし、
なーんかやっぱり、どんどん、どんどん言葉が難しくなっていく気がするんですよね。
水野:
住民の思いと科学者同士の議論というのは
やっぱりこういう溝がどうしても出来やすいのかなと思いますね。
平野:
私も大変興味深かったですね、
一つ言える事は「リスクに対してどういうスタンスを取るのか?」という
水野:
そこですね。
つまり低い線量の被曝のリスクをどう考えるか?というところには非常に幅がある。
読みとりをどうとるか?っていうところですね。
小出先生は「やはりリスクがあると考えるべきだ」とお考えだし、
「あるかどうか分からないじゃないですか」っていうのが小林さんのお考えという事になる。
平野:そうですねぇ
水野:
その時に、じゃあそこに住んでいる人間はですよ、
小さい子どもも住んでいるんです。
「どうしたらいいのか」って、本当に悩みが深まるわけですけど、
私がビックリしましたのはこの議論を聞いてもですね、会場のみなさんがね
「うん、うん」とか、「いや、いや」とかね、首を振ってたりしてね、
分かって聞いていらっしゃる方が非常に多い。
という事は「この2年本当に苦しんで、勉強し続けてこられた方達が多いんだな」
というのを、その会場では感じました。
さぁ、結局この柏市で、住民はどうしたらいいの?
そこのところをお二人がお話になっております。
次は、まずは小林さん、そして小出さんと聞いていただきましょう。
ーー
小出:
子どもを中心としてこの地域から逃げる事が正いと私は思います。
ただし、さっきもそれも聞いていただいたけれども、
逃げるという事その事自身が猛烈な苦難を伴ってしまうので、容易なことではありません。
それで今、いま現在人々がこの地域で生きているわけだし、
子どもたちも生きている訳です。
私は何度も言いましたけれども、「子どもだけはとにかく被ばくから守りたい」と言っているわけで、
子どもが集中的に時を過ごす場所、学校の校庭であるとか、幼稚園の園庭であるとか、
地域の公園であるとか、あるいは人々が住んでいる、ま、ご自宅でもいいけれども、
子どもたちが泥んこになって遊ぶような場所の土はまずは剥いで欲しいと思っています。
ただ剥いだところで放射性物質が無くなるわけではありませんので、
それを今度はどこにどうするか?という困難な課題がまた持ちあがってくるという。
でもやって欲しいと私は願っていますし、
それから内部被ばくを避けるためには、学校給食であるとか、
子どもがとにかく食べるものに関しては注意をして、
行政ももちろん一緒になって、子どもたちに放射能汚染の極力少ないものを回すという、
そういう対策をとって欲しいと思います。
小林:
私は少し違いますね、
基本的には良いんですけれども、放射線のリスクの事だけを考えるとそうかもしれないけど、
残念ながら、現実にはもっといろいろ、普段見えていないリスクがあって、
そちらの大きいリスクを忘れてっ目の前の小さな放射線の事だけにとらわれると。
その「えーっ」とおっしゃった方はね、大きい小さいを比べる物差しが、違うんですね。
それは科学的なデータで比べないと、感覚で言っていてもしょうがないと思います。
ま、専門家はそういう事のために助言をするために役割があるんだろうと思います。
たとえば、もし自分が住んでいたとしたら、
給食だったら、今の流通しているものの放射性物質の内部被ばくのリスクよりも、
圧倒的に食中毒の事を気を付けてほしい。
小さいお子さんを持っているお母さんはそうじゃないですか?
あるいは市のお金があれば、通学路で大きな車がビュンビュン通るところを
ひょっとしたら引っ掛けられそうになりながら行く。
私が伝えたかった事はこの場でどうしたらいいのかという事で、
「汚されてしまってけしからん」と腹立つというのは当たり前ですよね。
完全に元通りにして欲しいという気持ちは当たり前です。自分だってそう思います。
でもそれが無理な場合に、じゃあどうするのか?っていう時に、
一番自分と子どもにとってベストな方法をさがす。
で、どれがベストなのか?
比べても分かりにくいところをはかるための知恵が科学なんだろうと、
そういう事になると思います。
ーー
水野:
お二人を紹介する順序を私が最初間違えました、大変申し訳ないです。
最初に発言なさったのが小出さんです。
小出さんの主張はこの柏市などの広い範囲で
「子どもたちはここに住むべきではない」と、「逃げて欲しい」とおっしゃいました。
でも、逃げるという事には、いろんな意味でのしんどさがありますね、
経済的にも、そして家庭がバラバラになる場合もありますし、
上田:仕事もね、しなきゃいけないですしね。
水野:
そうですね、ええ。
そうした家族が一緒にいられるかどうかというようないろんな精神面もあるので、
「逃げない」というのであれば、どうやって子どもに安全な、より安全な食べ物を食べてもらうか、
「行政もいろいろと工夫をするべきだ」と。
あるいは除染も子どもたちがいるところを中心に
「やり続けなければいけない」というお考えです。
上田:続けなきゃいけないんですね。
水野:ええ。
一回やってもまた元に戻ってしまうものだから、
ながーーーい間「やり続けなければいけない」というお考えで、
そして次にご発言なさったのが小林さんです。
小林さんの考え方は、「子どもの安全」という事でいけば、
確立から言って、「目の前の小さなリスク」とおっしゃる、その放射能のリスクよりも、
食べ物だったら、たとえば「食中毒に気を付ける」。
あるいは子どもがいつも通る道の「交通事故に気を付ける」と、
そういう考え方が必要ですよというふうにおっしゃったわけです。
上田:はい、なんか…
水野:大分違いますね。
上田:別の話をもってこられているような気持になってしまうんですけれどもね。
水野:うん、リスクの話ですよね。
上田:そうですよね。
水野:
会場からはですね、この後、小林さんの考え方に対しては、
じゃあ、「リスクっていうのは食中毒や交通事故のリスクはどこの地域にもあるわけだから、
その上に放射能のリスクをわれわれがかぶらなければいけないんですか」と、
「リスクが上乗せされるという事にはなりませんか?」
というご意見も確かに出ていました。
ま、こんなふうにですね、一つの現象を全く違う捉え方をするお二人の講演会。
この後、この講演会を主催なさった柏市の住民の方と繋いでお話を実際に聞こうと思います。
ーーつづく
<後半・柳沢さん>
「本当に見えないのが罪です」千葉県柏市の場合~報道するラジオ2/1(内容書き出し)
<対談>小林 泰彦VS小出裕章1/19千葉県柏市「東葛から問う」・千葉の汚染(内容書き出し)
2013年2月1日
福島県からすると千葉県は、
一つ南が茨城県で、その茨城県の南の件だからずいぶん離れているんです。
平野:
離れていますよね、どちらかというと東京都に近いですよね。
しかし原発事故直後からいろいろとこのあたりは…放射能雲が流れたという話がありましたけれども、
なかなかその実態というのは僕らはね、継続的に知らない状況ですよね。
上田:今日はこのテーマで前半後半含めてお送りします。
ーーー
03:59~
水野:
柏という町はどういう位置にありますかと言いますと、
福島第一原発から離れること200kmです。
200kmも離れているんですが、先程平野さんがおっしゃったように、
ホットスポットと呼ばれている地域なんですね。
東京から電車で行ったら40分ぐらいですか、3~40分というところ。
ものすごく人が多いベッドタウンなんですね。
上田:東京に通勤で通いやすい場所ですよね。
水野:
いろんな線も乗り入れていて、本当に多くの人達が行きかっている大きな町なんです。
ただ、そこのところの放射能汚染、
最新の数字で言いますと、柏市役所が測定しているものですけれども、
おとといで、0.461マイクロシーベルト/hという数字が出ています。
これ、どういうふうに読みとったらいいか?ですけれども、
たとえば大阪、このあたりではね、普通のところで見ると、大体0.01とか、0,02とか、
桁がですね、0.0いくつというのが大体普通なんですよ、こっちの西日本だと。
その事を考えますと、現在でも、もともとも値の、
柏で10倍から20倍ぐらいの値が出ていると考えるのが妥当かと思います。
「200kmも離れているのにか!?」と思うのですけれど、
日本の200kmってどんな感じになっているのかな・って、大阪で考えてみたんですよ。
今稼働しております大飯原発を中心に200kmの半径を地図で見てみますと、
平野さん、ここに地図がありますから見て下さい。
そうしますとですね、西は岡山県倉敷市が200km地点ですわ。
上田:えーっ!西がですか
平野:高松がちょうどかかるところですね。
水野:
そうか、四国で言うと高松までかかりますね。
だから淡路島はすっぽり入ります。
平野:入りますね。
水野:東でいうと、長野県飯田市が200km。あんなところまで200kmなんですね。
上田:岐阜県も当然入っている訳ですね。
水野:
そうです、岐阜県も入りますね。
京都府、滋賀県はもちろんのこと、奈良県、三重県も入り、岐阜県も入り、
だから名古屋も入るんですよ。
上田:えーーっ!!
水野:
で、大阪市内というのはまだ、100kmという、というようなところですから、
もちろんのこと大阪府内全部入ってしまう。
ま、この番組をお聞きのみなさんは、「誰の町にも起こり得る事だ」という意味合いがあるわけですね。
そんな思いで今日聞いていただけたらと思うんです。
その柏市で先日原発被害に関する講演会がありました。
で、普通とは違ってですね、原子量を利用するという事に対して、
反対する側と、いや推進しようという側、両方の側がゲストになって話をするという、
これは非常に珍しい。
なかなか実現しない事を市民団体が一生懸命になって主催して実現したという、
非常に価値のある、私は画期的なイベントだったかと思います。
それを柏市で「健康被害についてどう考えるべきなのか?」という事を論点に
賛否それぞれの立場から話を聞く試みに、
市民文化会館という、大きな会館の大ホールでしたけれども、
ものすごい行列が1時間前からもう出来ているんですね。
上田:みなさんやっぱり関心が高いんですね。
水野:びっくりしました。
先ずその公演の模様を今日の番組前半は聞いていただこうと思います。
先ずですね、「柏市の状況をどう見るか?」というテーマについて、お二人の意見を聞いていただきます。
先ずは原子力を利用する立場で研究を進めてこられました、
独立行政法人日本原子力研究開発機構の小林泰彦さんの声です。
小林:
柏市の市のホームページに出ている数字などいろいろ見て考えたんですけれども、
いま私自身が、皆さんに「こうしたらいいですよ」っていうつもりで言ってもしょうがないので、
自分だったらどうするか?という事で考えると、
私だったら、もう全然気になりません。小さい子もそれでいいと思う。
もし、自分の家族がいてもそれは気にならない。
それは学問上の確信があります。
被ばく線量の測定と公開ということ、
これは今非常に市もやられているし、詳しい情報が出ている。
ただしこれから気を付けるべきことは、「どこが何ベクレル汚れている」っていうことよりも、
そうではなくて、「今住んでいる人がどれ位のシーベルトで放射線を受けているのか」ということ、
これを基準にし一人一人考えるのがいいかと思いますね。
公共施設などは非常に低くなっていますから、全く問題ないだろうと思います。
それから、通学路などで、もしところどころマイクロスポットと呼ばれているような所があったとしても、
そこをまたぎ越す時間、時間にすれば非常に短いので、
それから受ける線量というのは微々たるもの。
それよりも長い時間を過ごす子どもさんの寝室の窓のサンとか、屋根のトイであるとか、
そういう所の掃除の徹底でもう少し下げる事が出来れば、多分そっちの方が有効なのかな?
という気がしています。
水野:
今の小林さんの主張は
この柏市の現状で、小さな子どもさんが暮らし続けても問題ではないんだというお話ですね。
それは100ミリシーベルトという一つの数字を出されているんですけれども、
100ミリシーベルト以上になればですね、
これは甲状腺がんになるリスクが高まるというふうに科学的な証明がなされているんだけれども、
100ミリシーベルト以下ではそこのところはまだ分からない領域であるんだということですね。
ですから「科学的に考えていけばですね、今の柏市の状況でも気にすることはない」
という主張をしていらっしゃる訳です。
上田:「分からないところは大丈夫」という判断でいいんですかね?
水野:「大丈夫かどうかという事を言えない」という事ですね。
上田:あー、はいはい。
水野:
大丈夫かどうかを今、言えない状況であると。
だからもっと研究が進まないと、「そこは言えない」んだと。
だからそこは政策的な考え方で「どう判断するか」であると。
「科学的な問題としてはそこは論じることがこれ以上は出来ない」というお立場ですね。
で、この方は放射線生物学、
放射線が生物にあたった時に何が起こるか?というのを研究して、
ま、放射線の利用についての研究を進めてきている方なんですけれども、
今回は「自分の家族がここに住んだらどうするか」という立場で私は話をしますという事での主張でした。
じゃあ、今度はですね、京都大学原子炉研究所助教の小出裕章さんの声を聞いて下さい。
小出:
この柏を含めて広い地域が1平方mあたり4万ベクレルを超えて汚れています。
そういう所に私は「普通の人が住むという事自体に反対」です。
出来る事ならばみなさん逃げて欲しいと思いますし、
本当であればその法律を作った日本国政府が責任を持って、皆さんをコミュニティーごと、
どこかできちっと生活できるようにするということが私は必要だと思っています。
いま大地を汚している主犯人はセシウム134と137という放射性物質ですが、
1平方mあたり4万ベクレルのところにいれば、1年間で1ミリシーベルトになると思います。
避けることができません。
それだけでももう、ようするに法律が決めている限度を超えて被ばくをしてしまうという事になる訳です。
そして今、小林さんが言って下さったように、
そうではなくて局所的に汚染しているところもあちこちにあります。
そういう所をきちっと調べて、子ども達が接するような場所からはそういう汚染を除くという作業を、
これからもずっと続けなければいけませんけれども
環境中で放射性物質は移動していますので、
ある場所を綺麗にしたと思ってもまたそこがしばらくしたら汚れてくるという可能性もありますので、
これから長い期間にわたってそういう作業を続けていって、
出来る限り子どもを被ばくから守るというような事をしていっていただきたいと思っています。
水野:
はい。
小出さんの主張は
「100ミリシーベルト以下の低い線量の被曝にも健康への危険は存在するんだ」という主張ですね。
で、小出さんは
「放射性物質はゼロでない限り、1でも2でも、あればそれだけの危険度はあるんだ」という考え方な訳です。
こうした小出さんと、先程紹介した小林さん、
100ミリシーベルト以下では健康的な危険があるという事は、疫学的なデータでは証明されていないという、
このお二人がですね、論戦を繰り広げる場面がありますので、
そこを次は聞いていただこうと思うんです。
ただですね、その中に出てくる言葉で「疫学」という言葉が出てくるんですね。
で、これって、言葉の意味そのもので言うと、
「人間の集団を対象に統計を取って、その原因は何なのかという事を探る方法論」な訳ですけれども、
この疫学というものの限界という事についてのお二人の見解が出てきます。
で、はっきりいうて、専門用語が出てくるので、
わたしは「なんのこっちゃわからへん」というふうになりました。
みなさんもそうお感じになるかもしれません。
ただ、「専門家同士が議論するとこうなる」という場面でね、
まぁ、本当になかなか聞く機会がないんですよね。
住民にしたら、「私らはここにいて大丈夫なのかどうなのか」を聞きたいのですけれども、
「専門家同士が科学的な見地から攻めて話をしていくっていうとこうなる」っていうのをですね、
ぜひ聞いていただきたいと思います。
4分ちょっとございますけれども、滅多にない議論だと思いますので、お聴きください。
ーー
お二人のご意見にはかなり差があるように思うんですけれども、
それに関しましてご意見がありましたら小林さん、いかがでしょうか?
小林:
まぁ、ご意見っていう事ではないんですけれども、
小出さんがお示しになった資料には科学的な間違いが多々ありますしね。
まぁでも、「細かいこと」だと思われるかもしれない。
専門的には私は非常に気になります。
たとえば、ICRPがハムに値切ったという表現は、あれはおかしいですね。
DDREFのことをおっしゃっているんだと思います。
瞬時の被ばくに対して、緩慢な被ばくは2分の1から10分の1ぐらいの影響になるだろうという事は、
さまざまな科学的実験事実です。
そのなかで、一番用心深いところを取って2分の1をとるとか、
DDREFの値をとるというのが国際的な合意だというふうに思っています。
小出:
えー、いいですか?
えーっと学問的な誤りと言われてしまうと私としても言わなきゃいけないのですが、
DDREFという係数がありまして、
低線量で低線量率で被爆をした時には、
高線量、高線量率で被爆をした時の危険度よりもどれだけ少ないかというような事を表す係数です。
それをICRPは「2」という係数を使っていまして、
高線量の時よりも低線量は2分の1になるというような係数を使っているのです。
そして、今それは慎重な過程だとおっしゃったけれども、
先程聞いていただいた、ベイグという米国の委員会では1.5です。
確か小林さんの資料にもあったと思います。
むしろベイグの方がずっと厳しく見ているわけですし、
私は先ほど原爆被爆者たちの実際の疫学データ、人間の物を見ていただきましたけれども、
人間の疫学データはむしろ低線量の方が危険度が大きいということも示しているのです。
ですから簡単にDDREFという係数を使って、低線量のリスクを値切るということは、
私は正しくないと思っています。
小林:
それは値切っているんではなくて、
えーっとじゃあ、先程今おっしゃった原爆被爆者データのところでお聞きしたいと思いますけれども、
低線量ほど1シーベルトあたりの過剰相対リスクが大きくなる。
この時のコントロールは何ですか?
小出:
これは原爆という非常に特殊な集団を取っているのであって、
コントロールがどこまで正しいかというのは、それこそまた議論が起きてしまう、ということなんですね。
小林:
そのとおり。
だから、コントロールの取り方によって、逆に線量が低くなるほど
シーベルトあたりの過剰相対リスクが低くなるという結果も導ける。
つまり、どうにでも出せるという意味で、
本当に何が起きているのかという議論をするにはあまりふさわしくないと。
小出:
ですから、疫学というものは今小林さんがおっしゃってくれたけれど、統計学に基づいているわけだし、
どれだけの候補を集めるかという事で違ってしまう訳で、大変難しい学問だと思いますけれども、
やり方によっていろんな結論が出てきてしまうという、まだそういう段階にある訳ですね。
小林:それで私だったらこういう特定の見方だけを出すような扱い方はしないで、
小出:もちろんだからいろんな
小林:
医学データは結論が出せない状態である、
まぁ、ハッキリ言えばゼロから100ミリシーベルトの間は言いたい放題ですね。
何を言ってもいい領域になっている、
しかもゼロと言っても、場所によって人によって違うわけで、
そこでこれ以上本当の事を知りたいと思ったらやはり、
メカニズムの研究で一つずつ解明していくしかないのかなぁと考えて、
そういうふうに今大勢の人が努力していますよという話を今日させていただきました。
小出:そうですね、ですから疫学だけでは証明できないという
小林:そうです
小出:
範囲が必ずある訳で、そこでは実験もしなければいけないし、
モデルもつくらなければいけないという事になっている訳です。
ただしそれを全部踏まえた上でデイルにしてもICRPにしても、
低線量でも危険は直線的に存在し続けると考えるのが、科学的に妥当だと言っている。
小林:
そうですよね、それは全てのリスクについてそうですよね。、
絶対に安全という事は誰にも証明できない訳です。
小出:そうですね。
小林:
リスクはある。ただしその大きさをどうやって定量的に調べようか、
把握しようかという所が努力すべきところだと思います。
小出:そうですね。
ーー
水野:さぁ、いかがでしたか?
上田:
随分と専門的な言葉も多かったですし、
なーんかやっぱり、どんどん、どんどん言葉が難しくなっていく気がするんですよね。
水野:
住民の思いと科学者同士の議論というのは
やっぱりこういう溝がどうしても出来やすいのかなと思いますね。
平野:
私も大変興味深かったですね、
一つ言える事は「リスクに対してどういうスタンスを取るのか?」という
水野:
そこですね。
つまり低い線量の被曝のリスクをどう考えるか?というところには非常に幅がある。
読みとりをどうとるか?っていうところですね。
小出先生は「やはりリスクがあると考えるべきだ」とお考えだし、
「あるかどうか分からないじゃないですか」っていうのが小林さんのお考えという事になる。
平野:そうですねぇ
水野:
その時に、じゃあそこに住んでいる人間はですよ、
小さい子どもも住んでいるんです。
「どうしたらいいのか」って、本当に悩みが深まるわけですけど、
私がビックリしましたのはこの議論を聞いてもですね、会場のみなさんがね
「うん、うん」とか、「いや、いや」とかね、首を振ってたりしてね、
分かって聞いていらっしゃる方が非常に多い。
という事は「この2年本当に苦しんで、勉強し続けてこられた方達が多いんだな」
というのを、その会場では感じました。
さぁ、結局この柏市で、住民はどうしたらいいの?
そこのところをお二人がお話になっております。
次は、まずは小林さん、そして小出さんと聞いていただきましょう。
ーー
小出:
子どもを中心としてこの地域から逃げる事が正いと私は思います。
ただし、さっきもそれも聞いていただいたけれども、
逃げるという事その事自身が猛烈な苦難を伴ってしまうので、容易なことではありません。
それで今、いま現在人々がこの地域で生きているわけだし、
子どもたちも生きている訳です。
私は何度も言いましたけれども、「子どもだけはとにかく被ばくから守りたい」と言っているわけで、
子どもが集中的に時を過ごす場所、学校の校庭であるとか、幼稚園の園庭であるとか、
地域の公園であるとか、あるいは人々が住んでいる、ま、ご自宅でもいいけれども、
子どもたちが泥んこになって遊ぶような場所の土はまずは剥いで欲しいと思っています。
ただ剥いだところで放射性物質が無くなるわけではありませんので、
それを今度はどこにどうするか?という困難な課題がまた持ちあがってくるという。
でもやって欲しいと私は願っていますし、
それから内部被ばくを避けるためには、学校給食であるとか、
子どもがとにかく食べるものに関しては注意をして、
行政ももちろん一緒になって、子どもたちに放射能汚染の極力少ないものを回すという、
そういう対策をとって欲しいと思います。
小林:
私は少し違いますね、
基本的には良いんですけれども、放射線のリスクの事だけを考えるとそうかもしれないけど、
残念ながら、現実にはもっといろいろ、普段見えていないリスクがあって、
そちらの大きいリスクを忘れてっ目の前の小さな放射線の事だけにとらわれると。
その「えーっ」とおっしゃった方はね、大きい小さいを比べる物差しが、違うんですね。
それは科学的なデータで比べないと、感覚で言っていてもしょうがないと思います。
ま、専門家はそういう事のために助言をするために役割があるんだろうと思います。
たとえば、もし自分が住んでいたとしたら、
給食だったら、今の流通しているものの放射性物質の内部被ばくのリスクよりも、
圧倒的に食中毒の事を気を付けてほしい。
小さいお子さんを持っているお母さんはそうじゃないですか?
あるいは市のお金があれば、通学路で大きな車がビュンビュン通るところを
ひょっとしたら引っ掛けられそうになりながら行く。
私が伝えたかった事はこの場でどうしたらいいのかという事で、
「汚されてしまってけしからん」と腹立つというのは当たり前ですよね。
完全に元通りにして欲しいという気持ちは当たり前です。自分だってそう思います。
でもそれが無理な場合に、じゃあどうするのか?っていう時に、
一番自分と子どもにとってベストな方法をさがす。
で、どれがベストなのか?
比べても分かりにくいところをはかるための知恵が科学なんだろうと、
そういう事になると思います。
ーー
水野:
お二人を紹介する順序を私が最初間違えました、大変申し訳ないです。
最初に発言なさったのが小出さんです。
小出さんの主張はこの柏市などの広い範囲で
「子どもたちはここに住むべきではない」と、「逃げて欲しい」とおっしゃいました。
でも、逃げるという事には、いろんな意味でのしんどさがありますね、
経済的にも、そして家庭がバラバラになる場合もありますし、
上田:仕事もね、しなきゃいけないですしね。
水野:
そうですね、ええ。
そうした家族が一緒にいられるかどうかというようないろんな精神面もあるので、
「逃げない」というのであれば、どうやって子どもに安全な、より安全な食べ物を食べてもらうか、
「行政もいろいろと工夫をするべきだ」と。
あるいは除染も子どもたちがいるところを中心に
「やり続けなければいけない」というお考えです。
上田:続けなきゃいけないんですね。
水野:ええ。
一回やってもまた元に戻ってしまうものだから、
ながーーーい間「やり続けなければいけない」というお考えで、
そして次にご発言なさったのが小林さんです。
小林さんの考え方は、「子どもの安全」という事でいけば、
確立から言って、「目の前の小さなリスク」とおっしゃる、その放射能のリスクよりも、
食べ物だったら、たとえば「食中毒に気を付ける」。
あるいは子どもがいつも通る道の「交通事故に気を付ける」と、
そういう考え方が必要ですよというふうにおっしゃったわけです。
上田:はい、なんか…
水野:大分違いますね。
上田:別の話をもってこられているような気持になってしまうんですけれどもね。
水野:うん、リスクの話ですよね。
上田:そうですよね。
水野:
会場からはですね、この後、小林さんの考え方に対しては、
じゃあ、「リスクっていうのは食中毒や交通事故のリスクはどこの地域にもあるわけだから、
その上に放射能のリスクをわれわれがかぶらなければいけないんですか」と、
「リスクが上乗せされるという事にはなりませんか?」
というご意見も確かに出ていました。
ま、こんなふうにですね、一つの現象を全く違う捉え方をするお二人の講演会。
この後、この講演会を主催なさった柏市の住民の方と繋いでお話を実際に聞こうと思います。
ーーつづく
<後半・柳沢さん>
「本当に見えないのが罪です」千葉県柏市の場合~報道するラジオ2/1(内容書き出し)
<対談>小林 泰彦VS小出裕章1/19千葉県柏市「東葛から問う」・千葉の汚染(内容書き出し)
活断層に関する内部資料渡す=日本原子力発電側に-規制庁審議官
時事ドットコム (2013/02/01-17:15)
原子力規制庁の審議官が活断層に関する内部資料を日本原子力発電側に渡していたことが1日、分かった。
規制庁は同日午後6時から記者会見する。
敦賀原発活断層報告書案を漏えい 規制庁審議官が日本原電に
47News 2013/02/01 18:05
原子力規制庁は1日、日本原子力発電敦賀原発(福井県)の断層調査をめぐり、
原子力規制委員会調査団の評価会合前に、日本原電側に報告書案を渡していたとして、
同庁の地震・津波担当審議官を訓告処分とした。
東京電力福島第1原発事故で対応を批判された旧原子力規制組織を改編し、
昨年9月に発足した規制委は高い独立性と透明性をうたっているが、
いまだに事業者側との癒着を断ち切れない実態が明らかになった。
規制委の調査団は昨年12月、敦賀原発の現地調査で地層のずれを発見。
今年1月28日に開いた会合で、2号機直下を走る断層が
「活断層である可能性が高い」との報告書案を提示した。
【共同通信】
規制庁審議官、公表前資料渡す=敦賀活断層で日本原電側に
時事通信 2月1日(金)18時27分配信
原子力規制庁の名雪哲夫審議官が、
日本原子力発電敦賀原発(福井県敦賀市)の活断層に関する公表前の資料を、
同社幹部に渡していたことが1日、分かった。
規制庁は同日付で名雪審議官を訓告処分とし、文部科学省に出向させる人事を発令した。
規制庁によると、名雪審議官が渡したのは、
1月28日に敦賀原発の破砕帯に関する評価会合で公表される予定だった取りまとめ案の草稿。
名雪審議官は1月22日に日本原電常務ら3人と面談した際、草稿を渡していた。
規制庁は翌23日に事実関係を把握し、内部調査を続けていたという。
名雪審議官は原発の地震や津波の対策を担当していた。
ーーー
上記のようにニュースが刻々と流れてきました。
どういう事なのか?
会見の森本次長の最初の報告部分を書き出しました。
ーーー
原子力規制庁の臨時記者会見
平成25年2月1日18:00 ↓動画はこちら
http://youtu.be/McsBVrdaxiE

急な会見にお集まりいただきましてありがとうございます。
原子力規制庁次長の森本でございます。
本日発表しました処分と、合わせて人事異動についてご説明をいたします。
原子力規制庁審議官名雪哲夫を、内規に基づく訓告といたしました。
この処分は本日付です。
また、同時に名雪氏を文科省に出向させる人事を発令いたしました。
後任には当面の間桜田道夫審議官を充てるという事でございます。
先ず、経緯についてご説明いたします。
1月22日、先週の火曜日ですが、
審議官は本庁内の執務室において、
日本原子力発電株式会社の常務、他2名の計3名と30分ほど面会をいたしました。
規制庁側からの同席者はおりませんでした。
その席で、審議官が原電側に
28日の敦賀発電所敷地内破砕帯の現地調査に関する有識者会合、
第二回評価会合で公表される予定となっていた
評価取りまとめ案のドラフトを渡していたという事が判明いたしました。
原子力規制委員会では、規制業務の独立性・中立性を強化するとともに、
国民の疑念や不信を招く事が無いように、という観点から、
第一回の原子力規制委員会の会合で
「透明性確保のための方針」というものを決定しております。
この中で、
「被規制者との面談を行う場合には、緊急時等のやむを得ない場合を除き、二人以上で対応する」
と規定されており、本件の行為はこれに違反をしております。
また、資料を日本原電側に渡した点についても問題があります。
資料自体は公開の有識者会合で、それまでに議論してきた内容をまとめたもので、
必ずしも公表されていない情報が含まれていた訳ではありません。
しかしながら、被規制者との間で中立性を重視する規制組織の職員として、
著しく軽率な行為であります。
この二つの点で審議官の行為は不適切であったと判断されました。
処分の事実関係としては、まず以上であります。
次に発覚の経緯と規制庁の対応について説明をいたします。
規制庁としてかかる事案を覚知したのは、
翌日の23日、本人からの申し出によってであります。
これを受けて即時に田中俊一委員長に報告し、事実関係の確認を開始いたしました。
その結果、審議官本人がひとりで面会した事と、資料を渡してしまった事を認め、
正当な理由が無い、ま、不注意な行為と判明いたしました。
このため直ちに規制庁長官から、本人に対しけん責するとともに、
担当していた一切の職務から外す暫定措置をとりました。
その後事実関係の確認と、人事に関する手続きを行い、本日の発表となったものです。
この件につきまして田中俊一委員長から、池田長官に対して以下の指示がありました。
「原子力の規制組織として信頼回復に努めている中で、
原子力規制庁幹部がこのような行為をした事は誠に遺憾である。
事故の反省を踏まえて生まれた規制庁においては、
特に被規制者との接触を慎重に、透明性を持ってすべきだと考えていただけに、
非常に軽率であったと言わざるを得ない。
被規制者との適切な関係がなぜ必要なのか、
職員に対し改めて規制者としての精神を徹底することが必要である。
襟を正して職務に当たって頂きたい」と。
これを受けて本日の午後、長官から幹部職員に対して訓示を行いました。
また、各管理職からすべての職員に対しまして、
「委員長の指示を伝達し、徹底を図る」という事としております。
ま、こうした事態の発生は極めて遺憾であり、今後襟を正して精励して行く所存であります。
こちらからは以上でございます。
ーーー
私の疑問はまず「何故、自ら翌日に申し出たのか?」
そして、緊急記者会見を開くほどの一大事で、
今まさに活断層に関して調査している最中に、敦賀原発に関して異議申し立てをしている
日本原電に資料を前もって渡したという
大それたことをした名雪審議官。
その処分が「訓告」であり、文科省に出向である。
なんか…うちわでコロコロ移動しているだけで、これ、処分と言えるのか?
そんなふうに私は思いました。
なので、森本次長の話だけでは納得いかないので、
この記者会見の書き出しは質疑応答に続きます。
続きはこちら↓
何故自ら?・一番重い処分?・儀礼上のあいさつ?他
「名雪審議官更迭」規制庁会見質疑応答(内容書き出し)
ーーー
<敦賀原発>活断層問題 原電が公開質問状を規制委に提出 (毎日新聞)
2012年12月11日(火) 20時53分

原子力規制庁の名雪哲夫審議官(左)に公開質問状を手渡す日本原電の増田博副社長
=東京都港区で2012年12月11日午後1時34分、小出洋平撮影
原子力規制委員会の有識者会合が日本原子力発電敦賀原発(福井県)敷地内の断層(破砕帯)を活断層の可能性が高いと結論づけたことに対し、同社は11日、「科学的に十分な説明がされたとは言えない」として、判断根拠などの説明を求める公開質問状を規制委に提出した。
日本原電が規制委に公開質問状
「科学的見地から疑問」 電事連も規制委判断に懐疑的
産経ニュース 2012.12.11 17:41

敦賀原発2号機の直下に活断層がある可能性が高いとの見解をめぐり、
原子力規制委員会に対する質問状を提出する日本原子力発電の増田博副社長(右)
=11日午後、東京都港区
※上の毎日新聞の記事と同じ日同じ相手からなので左側が名雪審議官ということになります
日本原子力発電は11日、原子力規制委員会の調査団が敦賀原発(福井県)の
原子炉直下にある断層を活断層と判断したことに対し、
「科学的見地から様々な疑問を抱いている」として、
規制委の田中俊一委員長宛てに判断の根拠を問う公開質問状を提出した。
質問状では、敷地内にある活断層「浦底-柳ケ瀬山断層帯(浦底断層)」と
問題の断層との連動性などについて調査団の判断に疑問を投げかけ、「出来る限り早急」な回答を求めた。
日本原電の増田博副社長は提出後の会見で、
「真摯に答えてもらえると思っている」と期待を示した。
一方、敦賀原発が廃炉になった場合の経営への影響については言及を避けた。
電気事業連合会の八木誠会長(関西電力社長)は同日、
敦賀原発の断層調査について「十分な根拠に基づき、慎重に判断すべきだ」とコメントを出した。
ーーー
去年の12月。
日本原電から深々と頭を下げて公開質問状を受け取っていたのは、
何を隠そう今日、大問題になっている名雪審議官です。
名雪審議官って?
名雪審議官の後任に指名された桜田道夫審議官って?
今日説明した森本次長って?
もともと、何しててどんな人だっけ(。◔‸◔。)??
↓
原子力推進官僚ずらり 規制庁が始動(中國新聞) 12/9/20より
審議官3人のうち、
文部科学省出身の名雪哲夫なゆき・てつお氏(53)は
核燃料取扱主任者の資格を持ち、旧科学技術庁の原子力局に勤務した経験がある。
桜田道夫さくらだ・みちお氏(53)は東大工学部原子力工学科卒で、エネ庁勤務が長い。
住民訴訟に対し、国の立場で原発の安全性を主張した原子力発電訟務室長だったこともある。
規制庁ナンバー2の次長には、
内閣官房原子力安全規制組織等改革準備室長として規制委や規制庁の設立に関わった
森本英香もりもと・ひでか氏(55)が就いた。
地球温暖化対策で原子力を重視してきた環境省が出身母体だ。
ーー関連記事ーー
<規制庁・①名雪事件>
ようするにズル。 試験官が「この問題出すぞ」って渡しているようなもの
2/5福島みずほ氏他(文字起こし)
<規制庁・②大飯原発疑惑>
「大飯原発評価会合と時を同じくして森田管理官が関電大飯原発所長と破砕帯について意見交換!!」
2/5福島みずほ氏他(文字起こし)
古舘「古巣の文部科学省に戻ったという事で何が更迭なのか?さっぱり分からないですね」
“資料流出”規制庁の体制2/6報道ステ(内容書き出し)
時事ドットコム (2013/02/01-17:15)
原子力規制庁の審議官が活断層に関する内部資料を日本原子力発電側に渡していたことが1日、分かった。
規制庁は同日午後6時から記者会見する。
敦賀原発活断層報告書案を漏えい 規制庁審議官が日本原電に
47News 2013/02/01 18:05
原子力規制庁は1日、日本原子力発電敦賀原発(福井県)の断層調査をめぐり、
原子力規制委員会調査団の評価会合前に、日本原電側に報告書案を渡していたとして、
同庁の地震・津波担当審議官を訓告処分とした。
東京電力福島第1原発事故で対応を批判された旧原子力規制組織を改編し、
昨年9月に発足した規制委は高い独立性と透明性をうたっているが、
いまだに事業者側との癒着を断ち切れない実態が明らかになった。
規制委の調査団は昨年12月、敦賀原発の現地調査で地層のずれを発見。
今年1月28日に開いた会合で、2号機直下を走る断層が
「活断層である可能性が高い」との報告書案を提示した。
【共同通信】
規制庁審議官、公表前資料渡す=敦賀活断層で日本原電側に
時事通信 2月1日(金)18時27分配信
原子力規制庁の名雪哲夫審議官が、
日本原子力発電敦賀原発(福井県敦賀市)の活断層に関する公表前の資料を、
同社幹部に渡していたことが1日、分かった。
規制庁は同日付で名雪審議官を訓告処分とし、文部科学省に出向させる人事を発令した。
規制庁によると、名雪審議官が渡したのは、
1月28日に敦賀原発の破砕帯に関する評価会合で公表される予定だった取りまとめ案の草稿。
名雪審議官は1月22日に日本原電常務ら3人と面談した際、草稿を渡していた。
規制庁は翌23日に事実関係を把握し、内部調査を続けていたという。
名雪審議官は原発の地震や津波の対策を担当していた。
ーーー
上記のようにニュースが刻々と流れてきました。
どういう事なのか?
会見の森本次長の最初の報告部分を書き出しました。
ーーー
原子力規制庁の臨時記者会見
平成25年2月1日18:00 ↓動画はこちら
http://youtu.be/McsBVrdaxiE

急な会見にお集まりいただきましてありがとうございます。
原子力規制庁次長の森本でございます。
本日発表しました処分と、合わせて人事異動についてご説明をいたします。
原子力規制庁審議官名雪哲夫を、内規に基づく訓告といたしました。
この処分は本日付です。
また、同時に名雪氏を文科省に出向させる人事を発令いたしました。
後任には当面の間桜田道夫審議官を充てるという事でございます。
先ず、経緯についてご説明いたします。
1月22日、先週の火曜日ですが、
審議官は本庁内の執務室において、
日本原子力発電株式会社の常務、他2名の計3名と30分ほど面会をいたしました。
規制庁側からの同席者はおりませんでした。
その席で、審議官が原電側に
28日の敦賀発電所敷地内破砕帯の現地調査に関する有識者会合、
第二回評価会合で公表される予定となっていた
評価取りまとめ案のドラフトを渡していたという事が判明いたしました。
原子力規制委員会では、規制業務の独立性・中立性を強化するとともに、
国民の疑念や不信を招く事が無いように、という観点から、
第一回の原子力規制委員会の会合で
「透明性確保のための方針」というものを決定しております。
この中で、
「被規制者との面談を行う場合には、緊急時等のやむを得ない場合を除き、二人以上で対応する」
と規定されており、本件の行為はこれに違反をしております。
また、資料を日本原電側に渡した点についても問題があります。
資料自体は公開の有識者会合で、それまでに議論してきた内容をまとめたもので、
必ずしも公表されていない情報が含まれていた訳ではありません。
しかしながら、被規制者との間で中立性を重視する規制組織の職員として、
著しく軽率な行為であります。
この二つの点で審議官の行為は不適切であったと判断されました。
処分の事実関係としては、まず以上であります。
次に発覚の経緯と規制庁の対応について説明をいたします。
規制庁としてかかる事案を覚知したのは、
翌日の23日、本人からの申し出によってであります。
これを受けて即時に田中俊一委員長に報告し、事実関係の確認を開始いたしました。
その結果、審議官本人がひとりで面会した事と、資料を渡してしまった事を認め、
正当な理由が無い、ま、不注意な行為と判明いたしました。
このため直ちに規制庁長官から、本人に対しけん責するとともに、
担当していた一切の職務から外す暫定措置をとりました。
その後事実関係の確認と、人事に関する手続きを行い、本日の発表となったものです。
この件につきまして田中俊一委員長から、池田長官に対して以下の指示がありました。
「原子力の規制組織として信頼回復に努めている中で、
原子力規制庁幹部がこのような行為をした事は誠に遺憾である。
事故の反省を踏まえて生まれた規制庁においては、
特に被規制者との接触を慎重に、透明性を持ってすべきだと考えていただけに、
非常に軽率であったと言わざるを得ない。
被規制者との適切な関係がなぜ必要なのか、
職員に対し改めて規制者としての精神を徹底することが必要である。
襟を正して職務に当たって頂きたい」と。
これを受けて本日の午後、長官から幹部職員に対して訓示を行いました。
また、各管理職からすべての職員に対しまして、
「委員長の指示を伝達し、徹底を図る」という事としております。
ま、こうした事態の発生は極めて遺憾であり、今後襟を正して精励して行く所存であります。
こちらからは以上でございます。
ーーー
私の疑問はまず「何故、自ら翌日に申し出たのか?」
そして、緊急記者会見を開くほどの一大事で、
今まさに活断層に関して調査している最中に、敦賀原発に関して異議申し立てをしている
日本原電に資料を前もって渡したという
大それたことをした名雪審議官。
その処分が「訓告」であり、文科省に出向である。
なんか…うちわでコロコロ移動しているだけで、これ、処分と言えるのか?
そんなふうに私は思いました。
なので、森本次長の話だけでは納得いかないので、
この記者会見の書き出しは質疑応答に続きます。
続きはこちら↓
何故自ら?・一番重い処分?・儀礼上のあいさつ?他
「名雪審議官更迭」規制庁会見質疑応答(内容書き出し)
ーーー
<敦賀原発>活断層問題 原電が公開質問状を規制委に提出 (毎日新聞)
2012年12月11日(火) 20時53分

原子力規制庁の名雪哲夫審議官(左)に公開質問状を手渡す日本原電の増田博副社長
=東京都港区で2012年12月11日午後1時34分、小出洋平撮影
原子力規制委員会の有識者会合が日本原子力発電敦賀原発(福井県)敷地内の断層(破砕帯)を活断層の可能性が高いと結論づけたことに対し、同社は11日、「科学的に十分な説明がされたとは言えない」として、判断根拠などの説明を求める公開質問状を規制委に提出した。
日本原電が規制委に公開質問状
「科学的見地から疑問」 電事連も規制委判断に懐疑的
産経ニュース 2012.12.11 17:41

敦賀原発2号機の直下に活断層がある可能性が高いとの見解をめぐり、
原子力規制委員会に対する質問状を提出する日本原子力発電の増田博副社長(右)
=11日午後、東京都港区
※上の毎日新聞の記事と同じ日同じ相手からなので左側が名雪審議官ということになります
日本原子力発電は11日、原子力規制委員会の調査団が敦賀原発(福井県)の
原子炉直下にある断層を活断層と判断したことに対し、
「科学的見地から様々な疑問を抱いている」として、
規制委の田中俊一委員長宛てに判断の根拠を問う公開質問状を提出した。
質問状では、敷地内にある活断層「浦底-柳ケ瀬山断層帯(浦底断層)」と
問題の断層との連動性などについて調査団の判断に疑問を投げかけ、「出来る限り早急」な回答を求めた。
日本原電の増田博副社長は提出後の会見で、
「真摯に答えてもらえると思っている」と期待を示した。
一方、敦賀原発が廃炉になった場合の経営への影響については言及を避けた。
電気事業連合会の八木誠会長(関西電力社長)は同日、
敦賀原発の断層調査について「十分な根拠に基づき、慎重に判断すべきだ」とコメントを出した。
ーーー
去年の12月。
日本原電から深々と頭を下げて公開質問状を受け取っていたのは、
何を隠そう今日、大問題になっている名雪審議官です。
名雪審議官って?
名雪審議官の後任に指名された桜田道夫審議官って?
今日説明した森本次長って?
もともと、何しててどんな人だっけ(。◔‸◔。)??
↓
原子力推進官僚ずらり 規制庁が始動(中國新聞) 12/9/20より
審議官3人のうち、
文部科学省出身の名雪哲夫なゆき・てつお氏(53)は
核燃料取扱主任者の資格を持ち、旧科学技術庁の原子力局に勤務した経験がある。
桜田道夫さくらだ・みちお氏(53)は東大工学部原子力工学科卒で、エネ庁勤務が長い。
住民訴訟に対し、国の立場で原発の安全性を主張した原子力発電訟務室長だったこともある。
規制庁ナンバー2の次長には、
内閣官房原子力安全規制組織等改革準備室長として規制委や規制庁の設立に関わった
森本英香もりもと・ひでか氏(55)が就いた。
地球温暖化対策で原子力を重視してきた環境省が出身母体だ。
ーー関連記事ーー
<規制庁・①名雪事件>
ようするにズル。 試験官が「この問題出すぞ」って渡しているようなもの
2/5福島みずほ氏他(文字起こし)
<規制庁・②大飯原発疑惑>
「大飯原発評価会合と時を同じくして森田管理官が関電大飯原発所長と破砕帯について意見交換!!」
2/5福島みずほ氏他(文字起こし)
古舘「古巣の文部科学省に戻ったという事で何が更迭なのか?さっぱり分からないですね」
“資料流出”規制庁の体制2/6報道ステ(内容書き出し)
吉田照美のソコダイジナトコ
1月31日(木) アシスタント 唐橋ユミ
・週刊エンター:『ソコ気になるあの続き』
山本太郎さん(新党今はひとり党首)
脱原発を訴え昨年の衆議院選挙に立候補し、7万票を獲得する健闘を
みせた山本太郎さん。脱原発運動の象徴的存在としてソコトコでもお馴
染みです。現在は新党今はひとりの党首でもある山本さんをお迎えして、
新党の立ち上げから一連の選挙戦を通じてどのようなことを経験された
のか、そして今年はどんな活動を計画されているのかについて伺います。
吉田照美のソコトコ スタッフブログ

ーーー
唐橋:
4日目の今日は脱原発脱放射能を掲げ12月の衆院選挙に東京8区から立候補されました。
俳優で新党今はひとり党首の山本太郎さんに選挙に込めた思いを伺います。
吉田:
おはようごさいます。
生で、こんなに朝早くありがとうございます。
今日は黒いハンチングに、山吹色っていうのか?薄い鶯色のニットをお召しになっております。
山本太郎さんには福島第一原発の事故発生以来、
脱原発の活動についてはいろいろと伺ってきたんですけれど、
衆議院選挙に立候補されたときはちょっとびっくりしたんですけれど、
「いやぁ、よくやってくれたな」みたいな思いで僕は見ていたんですが。
準備が、でも足りなかった感じはありましたけどね。
山本:
急でしたからね。自分で決めたっていることも、
あまりにもメディアの偏向報道が過ぎるというか、
投票への誘導というか、
吉田:あったね、
山本:自民、公明、民主、維新、みんなの党しか存在しないみたいな。
吉田:そんなやり方でしたからね、あれはひどかったですね。
山本:
だから、別の方法はないかな、と。
「みんなにメッセージを伝えるにはどうしたらいいだろう」と思って。
選挙っていうのが一番伝えられるんじゃないかなと思ったんですけど。
出馬してもあんまり取り上げられませんでしたね。
吉田:
いや、そうでしたね(笑)
本当にそうだね。
山本:放送禁止男ですから。
吉田:取り上げ方がやっぱり偏った取り上げ方しかしないからね。
山本:で、やっぱり選挙が始まっちゃうと候補者全員を取り上げなきゃいけないんでしょ、
吉田:そうですね
山本:
やっぱり石原のお坊ちゃま陣営のほうも、
やっぱりちょっと、一緒に出たくないといった部分があったみたいですね。
吉田:そうですね。
でもこれ、敗れはしましたけれども本当に2週間足らずの選挙活動で、
自民党の石原伸晃さんが、まぁ、磐石の選挙地盤を誇る東京8区で7万票を超える支持っていうのは、
これはみんなびっくりしたんですけど、すごいですよ。
山本:ありがたい話しですよね、勝たなきゃいけないっていうのがあるんですけど。
吉田:いやこれが、この7万票がよかったと僕は思いますけどね。
山本:
いや、でも本当に皆さん。
でも、もともと杉並っていう土地はね、「原水爆禁止」の運動が始まった場所でもあるし、
意識が高い場所ではあると思うんですけど、
ほんとうにありがたいです。
吉田:
いろんな脱原発活動の続きについて今朝はうかがいたいと思いますけれども、
まず後先になっちゃうんですけど、12月の衆議院選挙のことからまず伺いたいんですけど、
いろいろと報道の仕方が偏向しているという事ももちろんあったと思うんですけど、
公示直前に立候補を決断というのは、これはもう「やむにやまれず」っていう気持ちなのかしら?
山本
いや、そうですね。
ま、できれば政治家っていうかは、やりたくないですよね。
吉田:そうだよね。
山本:やくざしかいないような世界なんだから。
吉田:うんうんうん
山本:
そこに自分が身を置くなんて本当にぞっとするというか、
自由が好きだからこういう仕事をしていたわけで、でも、
「自分が今やれる最大のことはなんだろう」と思うと、やっぱりそこは外せなかったというか、
そこを「もっと早く考えておけよ」っていう話なんですけど。
ほんと、ぎりぎりだったんですよね。
吉田:
でもその脱原発を掲げる政党と連携しないで、
新党「今はひとり」という形で選挙を戦った理由というのは、
これはぜひとも伺いたいところなんですけれども、
山本:
そうですね、たとえば原発を推進しようとしている政党だったり、っていうところには属しているけれども、
心の中では「自分自身は本当は違うんだ」と、
「脱原発であり、脱被爆であるべきだと思うけれども」と思っている議員さんとかがね、
最後の最後に駆け込み寺的に来るんじゃないかなという可能性を思ったというか、
自分の中で試してみたかった、まったくいなかったんですけれど。ww
吉田:
ほ~、そうだよね。
そこはちょっと目論見が外れたという感じなんだよね。
山本:
だから「今はひとり」という名前だったけれど、
「今はふたり、三人」ってなっていけばいいかなとおもったんですよね。
吉田:それで、そのネーミングにもなったんですよね。
山本:
そうですね。
だからそれでもしも政党要件を満たせるような、5人現職みたいな人が集まってきたら、
最後までちょっと、諦めたくなかったんですけれど、
その後比例名簿、いろんな政党の間で国民連合的なものを作れたら、
受け皿として、有権者に対して「わかりやすいかな」と思ったんですよね。
「どこに入れたらいいの?」っていうところに対して、
「そういう枠組みがあれば」と思って最後までがんばっていたんですけれど、
やっぱり、ちょっと大きなところは小さいところと組むのは嫌がりますね。
吉田:ああ、そういうことなのね。
山本:
「うちにとってなんのメリットがあるんだ?」って、
「メリットじゃないだろ」っていう、そうなんですよね。
吉田:
そういう思考法なんですね。
メールをいただいています。東京杉並区の41歳男性の方からですね、
「山本太郎さん衆議院選挙ご苦労様でした。
地盤の固い安心した土地で胡坐をかいている政治家を引きずり落としてほしかったんですが、
僕の力不足ですみませんでした。
山本さんは普通だと思います。ダメなものはダメといえる普通の人だと思います。
でも、結局原発は今日明日止まりません。
無理せずゆっくりこつこつ歩いていきましょう。みんなで応援しています」
というメールをいただいております。
でも周りの反応というのはどういうものが多かったですか?
やっぱり中傷みたいなものとか、多少妨害みたいなことっていうことはあったんですか?
山本:まあ、中傷みたいなものはね、この選挙に出るって言う前からずっとありますから。
吉田:つきものだからね、
山本:ええ、
まぁ、暇すぎて死にそうな人とかがやってきているのかなという感じなんですね。
あとは、他陣営からのということもあるんだろうなと思いますけど、
でも、最初に「立候補するぞ」と言った時に、まだそのときは選挙区は決めていなかったんですよね。
というのは、自分がやれることというのはもちろん1議席を獲得して何かを訴える、というか、
何かを変えるために行動するっていうこともあったんでしょうけれど、
ほかにもやっぱり、なんやろな、
これだけたくさんの党が連立して、
その中で「どこに入れたらいいか分からないですよね」っていうような、このマスコミの論調、
「そうじゃないんだ」と、
いま、今回の選挙で問うべきことは
「命を守れるか守れないか」の2極の戦いだっていうことをみんなに伝えたかった。
そのためにはやっぱり注目度の高い選挙区っていうことに挑戦しなくちゃいけなかったんですけれど、
100万分の1の確立で、橋下徹さんが出馬するっていうことが、可能性として捨てられなかったんですよね。
吉田:なるほどね。
山本:
で、やっぱり出てこなかった。今回様子見っていうことで。
だとするならば、その次となる所はどこなんだろうと思ったら、
やっぱり"無敵を誇るところ”といったら、
吉田:ああ、そういう選択だったんですね。
山本:
自民党というのは象徴的でもあるし、石原さんですからww
「ここしかないだろう」ということだったんですけど、
立候補した後にやっぱり、すでに僕が立候補した。
そして東京8区杉並では候補者が4人になったんですよね。
石原さん、で、民主党から、共産党から、そして僕っていう形で、
だからもうすでに支持する人を決めた人たちっていうか、市民の方から、
「ちょっと混乱している」というようなお話があったんで、
立候補表明した後にすぐ地元に頭を下げに行ったというか、
「どうしてこんなに遅くなったんだ」って、
こんなぎりぎりに立候補するバカいませんもんね。
吉田:うん
山本:「うん」って・・w
吉田:
いやいや、そこがいいところだよね。
だからそこがいいところだし、また次につながると僕は思うんですよ。
出馬するって決めたのは表明する何日前なんですか?正直。
山本:
「出馬します」って・・あ、自分自身が選挙に出たほうがいいだろうな。
うん…「出なきゃいけないよな、自分自身」と思い出したのは誕生日ぐらいからなんです。
僕は11月24日なんで、だから「立候補します」って言うまでに10日もないですよね。
吉田:あ、そうなんだ。そんな感じだったんですね。
山本:
本当にど素人ですよね。
で、選挙区を決めたのが締め切りの一日前っていうか、
吉田:
そうなんだ。
僕もさっき入ってこられる前に、すぐ裏でちょっとお話をして、
この間「自由報道協会アワード」っていうので大賞を広瀬隆さんがお取りになったんですね。
広瀬さんはいわゆるカンパを集めて、それでヘリコプターを飛ばして、
それに山本太郎さんが乗っかって、
あそこで上からああいう中継をやったりとか、
あそこから大きなメディアが報道せざるを得なくなったっていう、
象徴的なことをやったということを含めて大賞をお取りになって、
そのときに山本太郎さんが上に乗っかってね、いろいろと、
NHKに向かって言った一言が、広瀬隆さんが非常に気持ちがよかったと、
「何で報道しないんだ」と、「NHKが」
山本:
そうですね、
代々木公園に10何万人集まったときがありましたよね。14万人。
吉田:
あれは僕なんかも、本当に正直国民の気持ちは、とりあえず素直な気持ちだもんね。
あれをね、言ってくれたのが広瀬隆さんは「すごくうれしかった」というふうにおっしゃっていました。
山本:そうですね、ま、いまさら発言に気をつけたって僕の仕事が戻るわけじゃないですからね。
吉田:
そりゃそうだww・・そりゃそうだって(笑)
それはちゃんとしなきゃダメだよね、NHKだって、
間違っていることは「間違えている」って認めなきゃダメだって思いますけど、
これどうなんですか?多くの国民は脱原発を望んでいたんですけど、
どの政党も脱原発の受け皿となりえずにですね、
脱原発を掲げた政党が衆議院選挙で軒並み惨敗という理由は、
山本太郎さんの分析を聞きたいです、これ。
山本:
うん…
なんか一部では、「不正選挙だったんじゃないか」みたいな話もありましたけれども、
でもそんなことは内部告発でもない限りはね、やっぱり難しいわけで、
普通に考えて、多分なんやろな、投票を諦めた人、棄権した人が1000万人ぐらいいるんですか、
というようなデータを聞いたことがあるんですけど、
とにかく「もう政治には絶望してしまっている」と、
「そこに反映させてもしょうがないだろう」っていうような人たちも多かったんでしょうね。
で、やっぱり、はっきりしたことを言わな過ぎるんですよね。
だから、「脱原発」であったり、「脱被爆」であったりって言う、今そこにある危機っていうのを、
第3極Bチームっていう部分の人たちも、
あんまり力強く押し出して行かなかったっていう部分があるかもしれないです。
いろんなしがらみがあるからしょうがないんでしょうけど、
だから、他の政治家がいえないんだったら、「じゃあ代わりに言いますよ」と、
この、「インディーズの僕が言いますよ」って感じで出た訳なんですけど。
吉田:
そこだよね。
やっぱり、伺いたいのは夏の参議院選挙についてズバリ!
山本:そうですね、ま、ズバリ検討中!っていう
吉田:検討中ね、前向きに検討中
山本:
そうですね。
他にも自分の成すべきことがなにかあったなら、そちらに行くかもしれないし、
なんか、正直に言っちゃうと早めにいろんな作戦を発表しちゃうと、
また、メディアの露出が出来なくなったりとか、いろいろと邪魔されるんですよね。
吉田:そういうのがあるんですね、実際にね。
山本:
そうですね。
でも、その前に、
もちろん選挙とかいろいろあるでしょうけれども、
その前にいろいろとやっておくべきことがあるんだろうなと、
で、とりあえず3月中には。
この前広瀬さんとちょっと飲んでて話して、
吉田:ああ、広瀬隆さんとね、
山本:
広瀬隆さんと話して、「ちょっとやろうよ」という話になったのが、
ヨーロッパ、ドイツとかフランスの廃炉ってどうなっているのか?
廃炉による経済効果ってどういうふうになっているのか?
本当に原発立地の場所が食べていけてるのか?って言うような事を、
以前ドイツに行った時に、廃炉になったその土地を訪ねた時にね、
ぷらっと入ったお店の中で話されていた事が、
要は、「原発がなくなってどうなったか?」って言ったら、
「土地の値段が上がったんだよ」と、
だからもともと危険施設であった所に、その発電方法を諦めたっていうところで、
土地の値段が上がったって。
吉田:なるほど。
山本:
それしか僕は生の声を聞けなかったんですけど、
それ以外にも実際にどういうふうになって行くのか?
あと、中間貯蔵だったり、最終処分という話で、どういう議論が行われているか?っていうようなことを、
広瀬さんと一緒にずっとDVDを作っていたんで、
実際に、今度そういう取材をして作って、
逆に「原発立地の人達にそれを配れたらいいな」って思ったんです。
吉田:
なるほどね。
広瀬さんはそれで、この間のアワーで受賞の言葉も言っていて、
いま、官邸デモも人数が少なくなったように見えているけれど、あれは別にそういう事じゃないと。
みんな今疲れているだけだから、今はもう、アラジンの魔法のランプみたいなもんで、
こする作業をやっていって、まもなく大きい魔人が出てくるだろうと、いうふうに言ってました。
僕もそれは信じたいと思いますけどね。
今朝は俳優で、新党「今はひとり」の党首山本太郎さんでした。
どうもありがとうございました。
山本:ありがとうございました。
1月31日(木) アシスタント 唐橋ユミ
・週刊エンター:『ソコ気になるあの続き』
山本太郎さん(新党今はひとり党首)
脱原発を訴え昨年の衆議院選挙に立候補し、7万票を獲得する健闘を
みせた山本太郎さん。脱原発運動の象徴的存在としてソコトコでもお馴
染みです。現在は新党今はひとりの党首でもある山本さんをお迎えして、
新党の立ち上げから一連の選挙戦を通じてどのようなことを経験された
のか、そして今年はどんな活動を計画されているのかについて伺います。
吉田照美のソコトコ スタッフブログ

ーーー
唐橋:
4日目の今日は脱原発脱放射能を掲げ12月の衆院選挙に東京8区から立候補されました。
俳優で新党今はひとり党首の山本太郎さんに選挙に込めた思いを伺います。
吉田:
おはようごさいます。
生で、こんなに朝早くありがとうございます。
今日は黒いハンチングに、山吹色っていうのか?薄い鶯色のニットをお召しになっております。
山本太郎さんには福島第一原発の事故発生以来、
脱原発の活動についてはいろいろと伺ってきたんですけれど、
衆議院選挙に立候補されたときはちょっとびっくりしたんですけれど、
「いやぁ、よくやってくれたな」みたいな思いで僕は見ていたんですが。
準備が、でも足りなかった感じはありましたけどね。
山本:
急でしたからね。自分で決めたっていることも、
あまりにもメディアの偏向報道が過ぎるというか、
投票への誘導というか、
吉田:あったね、
山本:自民、公明、民主、維新、みんなの党しか存在しないみたいな。
吉田:そんなやり方でしたからね、あれはひどかったですね。
山本:
だから、別の方法はないかな、と。
「みんなにメッセージを伝えるにはどうしたらいいだろう」と思って。
選挙っていうのが一番伝えられるんじゃないかなと思ったんですけど。
出馬してもあんまり取り上げられませんでしたね。
吉田:
いや、そうでしたね(笑)
本当にそうだね。
山本:放送禁止男ですから。
吉田:取り上げ方がやっぱり偏った取り上げ方しかしないからね。
山本:で、やっぱり選挙が始まっちゃうと候補者全員を取り上げなきゃいけないんでしょ、
吉田:そうですね
山本:
やっぱり石原のお坊ちゃま陣営のほうも、
やっぱりちょっと、一緒に出たくないといった部分があったみたいですね。
吉田:そうですね。
でもこれ、敗れはしましたけれども本当に2週間足らずの選挙活動で、
自民党の石原伸晃さんが、まぁ、磐石の選挙地盤を誇る東京8区で7万票を超える支持っていうのは、
これはみんなびっくりしたんですけど、すごいですよ。
山本:ありがたい話しですよね、勝たなきゃいけないっていうのがあるんですけど。
吉田:いやこれが、この7万票がよかったと僕は思いますけどね。
山本:
いや、でも本当に皆さん。
でも、もともと杉並っていう土地はね、「原水爆禁止」の運動が始まった場所でもあるし、
意識が高い場所ではあると思うんですけど、
ほんとうにありがたいです。
吉田:
いろんな脱原発活動の続きについて今朝はうかがいたいと思いますけれども、
まず後先になっちゃうんですけど、12月の衆議院選挙のことからまず伺いたいんですけど、
いろいろと報道の仕方が偏向しているという事ももちろんあったと思うんですけど、
公示直前に立候補を決断というのは、これはもう「やむにやまれず」っていう気持ちなのかしら?
山本
いや、そうですね。
ま、できれば政治家っていうかは、やりたくないですよね。
吉田:そうだよね。
山本:やくざしかいないような世界なんだから。
吉田:うんうんうん
山本:
そこに自分が身を置くなんて本当にぞっとするというか、
自由が好きだからこういう仕事をしていたわけで、でも、
「自分が今やれる最大のことはなんだろう」と思うと、やっぱりそこは外せなかったというか、
そこを「もっと早く考えておけよ」っていう話なんですけど。
ほんと、ぎりぎりだったんですよね。
吉田:
でもその脱原発を掲げる政党と連携しないで、
新党「今はひとり」という形で選挙を戦った理由というのは、
これはぜひとも伺いたいところなんですけれども、
山本:
そうですね、たとえば原発を推進しようとしている政党だったり、っていうところには属しているけれども、
心の中では「自分自身は本当は違うんだ」と、
「脱原発であり、脱被爆であるべきだと思うけれども」と思っている議員さんとかがね、
最後の最後に駆け込み寺的に来るんじゃないかなという可能性を思ったというか、
自分の中で試してみたかった、まったくいなかったんですけれど。ww
吉田:
ほ~、そうだよね。
そこはちょっと目論見が外れたという感じなんだよね。
山本:
だから「今はひとり」という名前だったけれど、
「今はふたり、三人」ってなっていけばいいかなとおもったんですよね。
吉田:それで、そのネーミングにもなったんですよね。
山本:
そうですね。
だからそれでもしも政党要件を満たせるような、5人現職みたいな人が集まってきたら、
最後までちょっと、諦めたくなかったんですけれど、
その後比例名簿、いろんな政党の間で国民連合的なものを作れたら、
受け皿として、有権者に対して「わかりやすいかな」と思ったんですよね。
「どこに入れたらいいの?」っていうところに対して、
「そういう枠組みがあれば」と思って最後までがんばっていたんですけれど、
やっぱり、ちょっと大きなところは小さいところと組むのは嫌がりますね。
吉田:ああ、そういうことなのね。
山本:
「うちにとってなんのメリットがあるんだ?」って、
「メリットじゃないだろ」っていう、そうなんですよね。
吉田:
そういう思考法なんですね。
メールをいただいています。東京杉並区の41歳男性の方からですね、
「山本太郎さん衆議院選挙ご苦労様でした。
地盤の固い安心した土地で胡坐をかいている政治家を引きずり落としてほしかったんですが、
僕の力不足ですみませんでした。
山本さんは普通だと思います。ダメなものはダメといえる普通の人だと思います。
でも、結局原発は今日明日止まりません。
無理せずゆっくりこつこつ歩いていきましょう。みんなで応援しています」
というメールをいただいております。
でも周りの反応というのはどういうものが多かったですか?
やっぱり中傷みたいなものとか、多少妨害みたいなことっていうことはあったんですか?
山本:まあ、中傷みたいなものはね、この選挙に出るって言う前からずっとありますから。
吉田:つきものだからね、
山本:ええ、
まぁ、暇すぎて死にそうな人とかがやってきているのかなという感じなんですね。
あとは、他陣営からのということもあるんだろうなと思いますけど、
でも、最初に「立候補するぞ」と言った時に、まだそのときは選挙区は決めていなかったんですよね。
というのは、自分がやれることというのはもちろん1議席を獲得して何かを訴える、というか、
何かを変えるために行動するっていうこともあったんでしょうけれど、
ほかにもやっぱり、なんやろな、
これだけたくさんの党が連立して、
その中で「どこに入れたらいいか分からないですよね」っていうような、このマスコミの論調、
「そうじゃないんだ」と、
いま、今回の選挙で問うべきことは
「命を守れるか守れないか」の2極の戦いだっていうことをみんなに伝えたかった。
そのためにはやっぱり注目度の高い選挙区っていうことに挑戦しなくちゃいけなかったんですけれど、
100万分の1の確立で、橋下徹さんが出馬するっていうことが、可能性として捨てられなかったんですよね。
吉田:なるほどね。
山本:
で、やっぱり出てこなかった。今回様子見っていうことで。
だとするならば、その次となる所はどこなんだろうと思ったら、
やっぱり"無敵を誇るところ”といったら、
吉田:ああ、そういう選択だったんですね。
山本:
自民党というのは象徴的でもあるし、石原さんですからww
「ここしかないだろう」ということだったんですけど、
立候補した後にやっぱり、すでに僕が立候補した。
そして東京8区杉並では候補者が4人になったんですよね。
石原さん、で、民主党から、共産党から、そして僕っていう形で、
だからもうすでに支持する人を決めた人たちっていうか、市民の方から、
「ちょっと混乱している」というようなお話があったんで、
立候補表明した後にすぐ地元に頭を下げに行ったというか、
「どうしてこんなに遅くなったんだ」って、
こんなぎりぎりに立候補するバカいませんもんね。
吉田:うん
山本:「うん」って・・w
吉田:
いやいや、そこがいいところだよね。
だからそこがいいところだし、また次につながると僕は思うんですよ。
出馬するって決めたのは表明する何日前なんですか?正直。
山本:
「出馬します」って・・あ、自分自身が選挙に出たほうがいいだろうな。
うん…「出なきゃいけないよな、自分自身」と思い出したのは誕生日ぐらいからなんです。
僕は11月24日なんで、だから「立候補します」って言うまでに10日もないですよね。
吉田:あ、そうなんだ。そんな感じだったんですね。
山本:
本当にど素人ですよね。
で、選挙区を決めたのが締め切りの一日前っていうか、
吉田:
そうなんだ。
僕もさっき入ってこられる前に、すぐ裏でちょっとお話をして、
この間「自由報道協会アワード」っていうので大賞を広瀬隆さんがお取りになったんですね。
広瀬さんはいわゆるカンパを集めて、それでヘリコプターを飛ばして、
それに山本太郎さんが乗っかって、
あそこで上からああいう中継をやったりとか、
あそこから大きなメディアが報道せざるを得なくなったっていう、
象徴的なことをやったということを含めて大賞をお取りになって、
そのときに山本太郎さんが上に乗っかってね、いろいろと、
NHKに向かって言った一言が、広瀬隆さんが非常に気持ちがよかったと、
「何で報道しないんだ」と、「NHKが」
山本:
そうですね、
代々木公園に10何万人集まったときがありましたよね。14万人。
吉田:
あれは僕なんかも、本当に正直国民の気持ちは、とりあえず素直な気持ちだもんね。
あれをね、言ってくれたのが広瀬隆さんは「すごくうれしかった」というふうにおっしゃっていました。
山本:そうですね、ま、いまさら発言に気をつけたって僕の仕事が戻るわけじゃないですからね。
吉田:
そりゃそうだww・・そりゃそうだって(笑)
それはちゃんとしなきゃダメだよね、NHKだって、
間違っていることは「間違えている」って認めなきゃダメだって思いますけど、
これどうなんですか?多くの国民は脱原発を望んでいたんですけど、
どの政党も脱原発の受け皿となりえずにですね、
脱原発を掲げた政党が衆議院選挙で軒並み惨敗という理由は、
山本太郎さんの分析を聞きたいです、これ。
山本:
うん…
なんか一部では、「不正選挙だったんじゃないか」みたいな話もありましたけれども、
でもそんなことは内部告発でもない限りはね、やっぱり難しいわけで、
普通に考えて、多分なんやろな、投票を諦めた人、棄権した人が1000万人ぐらいいるんですか、
というようなデータを聞いたことがあるんですけど、
とにかく「もう政治には絶望してしまっている」と、
「そこに反映させてもしょうがないだろう」っていうような人たちも多かったんでしょうね。
で、やっぱり、はっきりしたことを言わな過ぎるんですよね。
だから、「脱原発」であったり、「脱被爆」であったりって言う、今そこにある危機っていうのを、
第3極Bチームっていう部分の人たちも、
あんまり力強く押し出して行かなかったっていう部分があるかもしれないです。
いろんなしがらみがあるからしょうがないんでしょうけど、
だから、他の政治家がいえないんだったら、「じゃあ代わりに言いますよ」と、
この、「インディーズの僕が言いますよ」って感じで出た訳なんですけど。
吉田:
そこだよね。
やっぱり、伺いたいのは夏の参議院選挙についてズバリ!
山本:そうですね、ま、ズバリ検討中!っていう
吉田:検討中ね、前向きに検討中
山本:
そうですね。
他にも自分の成すべきことがなにかあったなら、そちらに行くかもしれないし、
なんか、正直に言っちゃうと早めにいろんな作戦を発表しちゃうと、
また、メディアの露出が出来なくなったりとか、いろいろと邪魔されるんですよね。
吉田:そういうのがあるんですね、実際にね。
山本:
そうですね。
でも、その前に、
もちろん選挙とかいろいろあるでしょうけれども、
その前にいろいろとやっておくべきことがあるんだろうなと、
で、とりあえず3月中には。
この前広瀬さんとちょっと飲んでて話して、
吉田:ああ、広瀬隆さんとね、
山本:
広瀬隆さんと話して、「ちょっとやろうよ」という話になったのが、
ヨーロッパ、ドイツとかフランスの廃炉ってどうなっているのか?
廃炉による経済効果ってどういうふうになっているのか?
本当に原発立地の場所が食べていけてるのか?って言うような事を、
以前ドイツに行った時に、廃炉になったその土地を訪ねた時にね、
ぷらっと入ったお店の中で話されていた事が、
要は、「原発がなくなってどうなったか?」って言ったら、
「土地の値段が上がったんだよ」と、
だからもともと危険施設であった所に、その発電方法を諦めたっていうところで、
土地の値段が上がったって。
吉田:なるほど。
山本:
それしか僕は生の声を聞けなかったんですけど、
それ以外にも実際にどういうふうになって行くのか?
あと、中間貯蔵だったり、最終処分という話で、どういう議論が行われているか?っていうようなことを、
広瀬さんと一緒にずっとDVDを作っていたんで、
実際に、今度そういう取材をして作って、
逆に「原発立地の人達にそれを配れたらいいな」って思ったんです。
吉田:
なるほどね。
広瀬さんはそれで、この間のアワーで受賞の言葉も言っていて、
いま、官邸デモも人数が少なくなったように見えているけれど、あれは別にそういう事じゃないと。
みんな今疲れているだけだから、今はもう、アラジンの魔法のランプみたいなもんで、
こする作業をやっていって、まもなく大きい魔人が出てくるだろうと、いうふうに言ってました。
僕もそれは信じたいと思いますけどね。
今朝は俳優で、新党「今はひとり」の党首山本太郎さんでした。
どうもありがとうございました。
山本:ありがとうございました。