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12.18
Wed
松本市長記者会見2013年12月17日[動画版]




菅谷昭松本市長
20131217132.jpg
そこで今日は過日報道も、していただいた社もありますけれども、
福島からの子どもたち、いわゆる「まつもと子ども留学事業」という事に関しての、
行政としての協力という事でこれからお話したいと思っております。

福島の原発事故以降、これで約1000日経過している訳ですけれども、
私はチェルノブイリで医療支援をしていたという事で、
実際に現地でこういう活動をしていた人間というのは、日本でも世界でも誰もいない訳ですから、
実際に汚染地の村々を往診したりという事で、
状況が分かった上で、原発事故以降かなり早い段階から様々な事を一貫して申し上げてきております。

たとえば事故が起こった当初から言えば、
「この避難区域が狭すぎる、もっと広げるべきだ」とか、「50kmまでやる」とか、
あるいはまた「これからホットスポットが出てきますよ」とか、
あるいはまた「内部被ばくの問題がこれから」という事を申し上げてきました。

で、こういう事は多くの方は誰も知らなかった訳ですから、私は言われる。
「菅谷さんが言われることによって、初めてホットスポットとか内部被ばくというのが分かった」
って言われたけど、
これは、私自身が経験があるからそれを基に言わせてもらっているんであります。

あるいはまた早い段階で、
「安定ヨウ素剤を飲ませた方がいいですよ」っていうことも私は申し上げております。
これは汚染の状況に関わらず、被ばくという可能性があれば、子どもたちには、
子どもたちというか、若い年齢層ですね、含めて。
これを飲ませるのはもう、ごく一般的なことなんですけれども、
残念ながら日本の場合はこれを、
基本的には政府の指示待ちの結果として「飲ませなかった」という事があるわけですが、

皆さんご承知の通り今、放射性ヨウ素が結構放出されたという事を、
今の段階で分かってきたわけですよね。

だからその時はもう…、これは初期段階処置をしなければいけないのに、
これは大きなミスであったなと。
もちろん甲状腺んがどういう状況か?という事はみなさんご承知のとおり、
実際に出始めているという事で。
これもその度に増えていると。

ただこれも、わたしは本当に・・・被ばくの影響なのかどうかというのは、これはまだ何とも言えないという、
ま、福島の方は「関係ない」というけれども、
これは、「関係あるない」じゃなくて「分からない」と、原因は。
という事の方がベターであるというのはずっと申し上げています。
これは経過を追っているうちにいすれ結果が出るでしょうけど、
ただまぁ、具体的には甲状腺がんが出てきていると、疑いも結構あるという事であります。

ですから今日本では、ヨウ素は飲ませた方が良かったんではないかという声が出ている訳です。
みなさんの新聞なんかでは書いているところもあるんですよね。
でもこういう事はもう、今言っても遅いわけですよね。

それからまた私は、「除染というものを過大評価してはいけませんよ」ということで、
ずーっと言っています。
今私が言っているのは、全国の講演とか、あるいはまた、さまざまな取材とか、
それから皆さんの新聞の中でも取材を受けて言っていますし、
それから拙い本の中にも私はハッキリ書いている訳ですね。

そういう中で今の「除染の問題は過大評価してはいけませんよ」と。
ですからそれに相当のお金がつぎ込まれているわけで、
これはいずれ税金が、とても東電じゃ無理だと思うから、
税金がこれから国民負担になるんでしょうけれど、
それですから、高度に汚染された地域での除染というのは限界があるから、
そういうところは残念だけども、本当に残念だけども、帰還するというのは難しいと思う。

ですが、政府の方針というのは、もう全てを除染して、
そして「そこに住んでいる人達を帰還させたい」という事を言ってたでしょ。
これはみなさんよく分かっている。
ところがここにきて政府が大方針、方針を転換しましたでしょ。

だから、高度の汚染のところは除染してもとても難しいという事で、帰還を断念したじゃないですか。

こんなに大きな、やっぱり、国の方針を変えている事に対して、
皆さんはあんまり書いてくれないけれども、
私はもう当初から「無理ですよ」とずっと言っていて、その通りに動いたじゃないですか。

あるいはまた、汚染されたがれきの問題にしたって、国は全然決められなかった。
私は大変残念だけども、高度に汚染されたところに、1カ所に集中させるような方向に持っていかないと、
大変難しいですよ、という事を申し上げていたところ、
ここにきて国はいよいよ、高度の汚染の地域のところの土地を国で買うという事を出したじゃないですか。

これはみんな私が言っている事を後追いしている訳ですよね。

だからやっぱりそういう意味でいきますと、
私自身経験した事をやっぱり言わせてもらっている事がみんな当たっている訳ですよね。

そういう意味で言いますと、私が当初から言ってきたのは低線量被ばくの問題。
「特に子どもとか、あるいは妊産婦は長期にわたる被ばくによって、
特に内部被ばく、あるいは外部被ばくによって、今後健康被害を含めて起こるから、
命を守るためには国策として、集団的にどこかに子どもたちは移住したらどうですか」

という事をずーっと申し上げてきました。

でもまだこの問題は国が耳を傾けておられないと、
しかし、被ばくは毎日起こっている訳ですね。
こういう状況というのは何とかしなければならない。
「誰かが何かしなければいけない」というふうに私は思いました。

まさに私がチェルノブイリに飛び込んだという、あの時の気持ちと変わらないわけですよね。
「何かしなきゃいけない」と。

で、ずーっと考えておりましたが、国が動かない状況であるならばということで、
たとえば私自身が松本市という自治体として何かできないかという事で、
福祉委員会、あるいは教育委員会、教育委員長さんともいろいろご相談してですね、
話を進めていきました。

その一方で今松本に移住されている福島の方々とか、
あるいはまた現在福島で放射能から子どもを守るという、そういうグループのみなさんが、
いろいろ、福島の方々の中でですね、
「子どもは何とか移住出来れば」というお考えの方々があるということで、
私がこういうふに言っていますから、彼らが私の方に来まして、
「松本市でなんとかできませんでしょうか」という、
本当にこれも涙を流して依頼された経過もあります。

そうなりますと私としても、
「これは何とかしなければいけない」と、ますますその思いが強くなりまして、
これも全て、今チェルノブイリの子どもたちが、
低濃度汚染地に住んでいる子どもたちが健康被害が出ている訳です、現実に。
その子どもたちは、今年は事故後27年経っているんですよね。

でもその子どもたちは10歳、あるいは15歳未満という、
まさに事故の後で生まれた子どもたちが、
今低濃度の汚染地に住んでいて、
そして免疫機能が落ちていて、
上気道感染とか、あるいは非常に疲れ安やるいとか、気力がないとか、
また、ベビーに対しては低体重出生児が増えているとか、
あるいはまた先天異常のような状況があるとか、
こういう事が現実にいま、まだ、27年経っても起こっているんです。

だからこういう事を考えると、
「ふくしまでは絶対にこういう事を起こしちゃいけない」という思いが、私には非常に強い。
ということで、こういう事を経験しているものですから、なんとかしたいという事がありましてですね、

今回本当に向こうから子どもさんがくるということがあれば、
松本市としては協力していく方向で動きたいという段取りで進めてきたわけでございます。


で、実は先日、福島に今お住まいで、
「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」の世話人をされている方と
対談をして取材を受けたんですけど、
その方に、「今福島のお子さんたちはどんな状況ですか?」という事をお聞きして、
その彼の話の中に、これも先日新聞等にありましたように、
この前から福島のお子さんたちは、被ばくじゃないんですけれども、
「今外に出ないようにしているために肥満傾向にある」という事を言っていましたね。
それから、「運動能力が非常に落ちている」という事を言っていました。
走ったり、跳びはねたりとか、あるいは投げるとか、
そういうのはやっぱり能力が落ちていて、

特にですね、これは僕もビックリしたんですけど、
小学校に入学するような子どもさん達が今非常につまづきやすい、転びやすい
それから片足で靴下はくような姿勢に耐えられないと。
これはまさに大人のロコモティブシンドローム(locomotive syndrome)症候群ですよね、運動器症候群ですね。

だからこれが結局、彼等はお家にずっといて、
子どもたちは運動も、筋力も落ちちゃっているんですね。
こんな事っていうのはもう、異常ですよね。

それからまた、お家にいる事によって彼等は、
お家の中でゲームをしたりだとか、やっているから、
外のいろんな事に全然興味とか関心が低下しちゃっている。
だから無感動とか無気力になってきている。

こういう状況を耳にしますと、
これは被ばくじゃないですけれども、
しかし間接的に被ばくを恐れて、そして家庭の中にいる。

こういう子どもたちが将来どういう事になると思います?みなさん、いったい。
記者だったら分かるでしょ?
精神面においたって、大変だっていうことを。
現実的に健康な子どもたちがこういうふうに将来10年20年後に一体どうなるんでしょうか?って。
そういう事を含めればこれはなんとかしなきゃいけない。

あるいはまた、彼からの話では、
保育園の園児が、
普通の場合は園舎がコンクリートになっているからこの中にいる限りにおいては被ばくは非常に少ないと。
ところが、これが8月になるとボーンと上がるんだそうですね、個人の被爆線量が。
それを先生方は調べて折れ線グラフをつくったんです。
ボーンと上がる。
なぜか?
夏休みなんですよね。

夏休みになると子どもたちは、今度は保育園じゃなくてお家からあちこち遊ぶわけですよね。

ご承知のとおり、野や山に行くというのは、ああいう所は汚染されている訳ですよね。
今はみなさんご承知の通りに、除染というのはどこか?と言ったら、
ただ、学校の近くとか家のまわり、住宅で、
野山とかああいう所はやってないじゃないですか。
ところが子どもたちは夏になれば遊びに行く訳ですよ。

あきらかにそういうサイエンティフィックに8月にボーンと上がるっていうのは、
多分そういうことじゃないですか。って言ったけれども、
「それは確かにそうだね」

だからこういう事実があるわけですよ。

だからますます、これはもう早い段階でなんとかしなくちゃいけないんじゃないかなという事で、
松本市としてやる事は、集団の移住の場合には、
一つは教育の問題ですよね。
小学生中学生、教育環境をどうするかという事。
もうひとつは、生活面、特に住居の問題をどうするかという事。

で、こういう問題に対して、複数回町内で検討する、協議する組織をつくりまして、
そしてこれまで検討してまいりまして、
そういう中で候補地として今お願いしているのは、四賀地域でございます。

四賀地域のみなさんも、
一番僕が思うのは、今回の場合には地域のみなさんのご協力がなくては出来ない事でありますので、
そういう意味でもって●ったところ、地域のみなさん、みなさんというのもおかしいけれども、
現段階ではそういう町会さんとか、あるいはまた社協のような団体とか、
あるいはそれに類するようなみなさんにもお話しして、
もちろん学校もそうですけれども、
いま、ご協力いただける方向にございますので、

それではいよいよ、子どもの、ま、「留学」という表現になっておりますけれども、
スタートをする形で、いま、福島の方々もNPOを立ち上げますので、
来年の4月からを目指していきたいという事になっております。


これは日本ではどこもやっておりません。

初めての試みなんです。
で、こういう試みによって、私は「松本モデル」というものをつくりまして
これが全国に広がって欲しいなという事を思っております。


まさに国難であります。

日本の子どもたちを、特にふくしま関連の子どもたちを、
みんなでもって、やっぱり命を守ってあげるというのは、
これは国民の義務で、大人の義務なんですね。


ですから。
そう思っていても具体的にどうしたらいいのか分からなかったけれども、
今回松本が一つのモデルとして、成功事例としていけば、ですね、
私は全国の本当に心あるみなさんが、
「是非ともふくしまの子どもたちを守ろう」という動きになって、
なおかつこういう様ないろんな地域への留学が進めばいいなと思っていますし。

また、こういう事によって、
原発事故による光と影」という事があるんです。
影はもう明らかに原発事故によっていろんな事がありますが、
光というのは、今みたいな、
今度は福島の子どもたちと各地域の子どもたちの交流が始まるんですよね。
それがお互いに支え合うという事で。


わたしは、チェルノブイリに行った時に、むこうの子どもたちを、日本の全国に、
いろいろ彼らがダンスをしたりできるものですから、民族舞踊で。
で、私は連れてまわったんですよね。
そして日本の子どもたちとチェルノブイリの子どもたちの交流をさせた訳です。

その時は日本の子どもたちは、ある意味で友情という立場でもって
「チェルノブイリの子どもたちを支えよう」とやってくれた。
どうでしょう?
今は同じ立場になっていますよね。
日本のたとえば福島の子どもたちとチェルノブイリの人達は。
だからピアカウンセリングになっちゃうんですね、お互いに。

日本は汚染されてしまった。
そこに住んでいる子どもたち。

だからこういう問題を含めて私はお互いにやっぱり、日本の国内でいいから、
沢山の子どもたちがいて、そしてそれが深い交流をする事によって、
今度は受け入れるところの子どもたちも、「ああ、福島の子どもたちは大変なんだね」という、
そういう思いになれるというのはとても大事なことだと思うし、
お互いにいい経験になるし、
現段階では、その各地域の子どもさん達が福島には行けないけれども、
いつかは福島の町が除染して綺麗になった時には、福島に訪れる。
それはその時は大人になるかもしれない。
しかしそういうものもですね、私は日本全体としてつくっていかなければならないと思う。

21世紀を背負う子どもたちに対して、
そういう国が大きな政策を打つべきだというふうに私は思っているのです。

今回こういう形でですね、まさに子供だけが留学するという、
昔で言えば、戦争中のいわゆる集団疎開という形になるわけですけれども、

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ちょっと余談ですけれども、
今年 王選手、まさにソフトバンクの会長さんをやっている、
王さんにもこの話をですね、
「僕は今進めておりますけれども、なかなか福島のお父さんお母さんたちが
『子どもと離れて暮らすのは辛い』ということで、なかなか難しいんですよね」って雑談しました時に、
王さんは、
「いや、これはとても大事なことで、
むしろこれは、子どもたちを自立させるためにはとてもいいきっかけじゃないですか」

という事を言われまして、
その時に王選手は私よりは二つ三つ上ですけれども
「僕らも昔はみんな疎開したじゃないですか」と、
「まさにこれは国難の状況であって、子どもたちを守るためにもこういう事は大変いいことじゃないですか」
という事はお話しされましたけれど。


わたしは、王選手は、王さんは、「子どもを自立させるためにもいい」
ある意味で、王氏が言いたかったのは、
「ちょっと今日本では子どもに対して過保護な状況にある」という、
「子どもを自立させるためだったらこういうことも決して悪くない」という事を言われたんだと思うんですけど。

ま、いずれにしましてもこういう状況にありますものですから、
いよいよ福島からのお子さんたちをですね、受け入れるような形で、
松本市民のみなさんも、是非とも分かって頂いて、
「松本モデル」に協力していただければ大変ありがたいなと思っております。

一番は、地域のみなさんに是非ともご協力をお願いしたいというのが私の思いであります。
以上であります。


質疑応答

ーー


この会見を受けて記事にしたのは産経新聞のみ?


福島の子供たちに長期「留学」を 長野・松本のNPOが受け入れ計画
産経ニュース 2013.12.17 09:10

長野県松本市のNPO法人「まつもと子ども留学基金」が、福島県の小中学生が安心して生活し勉強できる場所をつくろうと、子どもたちが親元を離れ松本市で寮生活をしながら地元の公立学校に通う計画を進めている。受け入れ先の小中学校を紹介するなど松本市も協力。同市によると、東京電力福島第1原発事故の後、放射線への不安から親子で避難するケースは多いが、子どもだけが移住するのを支援するのは珍しい。

同市の菅谷昭市長は、チェルノブイリ原発事故で医師として現地で支援に携わった経験があり、低線量地域の健康への影響は未解明な面が多いとしている。

計画では松本市にスタッフが常駐する寮を設け子どもたちを共同生活させる。対象は小学3年から中学3年までで、寮費は月約3万円。家賃や光熱費はNPOが負担し、NPOの運営は助成金や募金で賄う。来年4月から実施予定で、数人の希望者がいるという。






ーーー


↓まつもと子ども留学の詳しい情報はこちら
まつもと子ども留学ホームページ

応援メッセージ
漫画家 ちばてつや さん editor post on 10月 29th, 2013
ボクは「ハリスの旋風」や「おれは鉄兵」という作品で、
粗野だけれど天然、健康的な、いわゆる野生児をたくさん描いてきました。
それは日本の子どもたちが、日々受験勉強や習い事、ゲーム遊びに追われ、
太陽のもとで外遊びもろくにしない、モヤシのように弱々しいまま、大人になってゆく姿に、
警鐘を鳴らしたかったからなのです。
小学校、中学校時代に、自然あふれる素晴らしい環境の中で、身体全体を使ってのびのびと生活する、 ただそれだけで他人の苦しみや痛みがわかる、大きな人間、豊かな人生を送る基礎を育むだろう、と確信します。
ボクはこの留学事業を、心から応援します。




2011年3月2日
松本市長菅谷昭氏の定例記者会見とNHKプロジェクトX挑戦者たち~


2013年
<仙台高裁の判決から今日までのこと>
原発事故の最大の犠牲者はまず子供であり、将来に渡りこれからもずっと子どもです
12/4柳原敏夫弁護士(動画&文字起こし)

菅谷市長のコメントあり





2014年5月29日追記
❤福島県の小中学生を受け入れている「まつもと子ども留学」へボストンからのプレゼント♪
5/26菅谷松本市長会見(文字起こし)他






comment 2
12.18
Wed
宇都宮大学の福島乳幼児妊産婦支援プロジェクトで
栃木県に避難している福島の方々のアンケートの報告会がありました。
アンケートを行う事によって、避難している方の本音の気持ちが見えてきます。
自由記述の一言一言がとても重く響きます。
一時的の避難だと思って転居した借り上げ住宅がその家族の状況に合わない状態であっても、
自由に引っ越しが出来ないという事を私は初めて知りました。

原発の事故でなければ、自然災害だけならば、もうとっくに家に帰る事が出来ているのに、
テレビなどでは報道されない避難を余儀なくされている方々の思いを少しでも理解し、広めるために、
とても長いですがアンケート結果の報告内容を書き出しました。


ーーー

原発事故による栃木県内への避難者・栃木県北の乳幼児保護者アンケート報告
―こども・被災者支援法の行方―


2013年12月15日
宇都宮市 宇都宮大学峰キャンパス大学会館2階 多目的ホール


宇都宮大学国際学部 福島乳幼児妊産婦支援プロジェクト(FSP)代表
重田康博教授
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皆さま今日はお忙しい中お越しいただいてありがとうございます。
いまご紹介いただいた宇都宮大学国際学部の重田と申します。
福島乳幼児妊産婦支援プロジェクトの代表をやっていますのでよろしくお願いいたします。

今日は晴天ですし、間もなくクリスマスお正月を迎えるという、
一見平穏な日々のように感じますけれども、
実は栃木県内、福島はもちろんのこと、
実は栃木県内でも家族と一緒に正月を迎えられなかったり、
クリスマスを迎えられなかったりする人がいるという事実を
やっぱり私たちは知らなければいけない訳ですね。

で、この福島乳幼児妊産婦支援プロジェクトも立ち上がって3年ぐらいたちます。
そろそろ原発事故のことも風化してきたとか、次のエネルギー不安の事を考えられたり、
原発事故がどこへ行ってしまったのか?と、そのような雰囲気が感じられますけれども、
依然として福島、さらに栃木県、さらに北関東にも避難で苦しんでおられる方が沢山いらっしゃる。
特に自主避難の方々とか、そういう事がやはり一般に認知されていない、忘れかけられている。
そういう時代になっている訳ですね。

そういう時に我々もこの福島乳幼児妊産婦支援プロジェクトを立ち上げて、
放射能被害に困っていられるお母さんやお子さん方、乳幼児の方を対象に、
調査をしたり支援をしたりという事で、これまで2年間やってまいりました。

その結果、うちもこういう調査をして、事実をなり政府なりマスコミなり一般の方に伝えて、
こういう放射能の状況を認識することができたという成果を上げる一方でですね、
まだまだ足りない部分、被災者の事を伝える部分もあると思います。

そういう中で、うちとしては栃木県内の、特に栃木県の被害者。
今日は乳幼児の保護者の方を対象にアンケートをやることによって、
低認知、知られていない。
「全国の中でも低認知被災地として捨てられている栃木県の状況」を、
多くの方に知ってもらいたい
という事がこの報告会の大きな目的でもあるわけです。

同時に、後でアンケートの報告から知られていくと思いますけれども、
子ども被災者支援法というものが去年作られましたけれども、
これの実施に関しましても、なかなか実行が進まなかったり、問題点が多いという事で、
7割の方が今日のアンケートで「知らない」と言われています。

やはりこういった事実を知った上で、我々は被害者がどういう課題を抱えているか?
我々はどうするべきなのか?
そういう事を一緒に考えるという事が今日の報告会の一つのゴールにしたいと思います。

今日はアンケートの報告会とあとはパネルディスカッションでいろんな方々に来ていただいています。
それをみなさんと今日は共有して進めていきたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。



ーーー
原発事故による栃木県内への避難者アンケート報告

司会 高橋 若菜(国際学部 准教授)

県内避難者アンケート報告
阪本 公美子(国際学部 准教授)
匂坂 宏枝(FSP コーディネーター)


福島県から栃木県へ避難している方へのアンケートを阪本公美子准教授。
そして、このプロジェクトコーディネーターの匂坂宏枝さん。

文字起こし部分Youtube→http://youtu.be/k6hBownRSqU?t=12m35s

栃木県に避難している方のアンケート集計結果報告
そもそもアンケートに尽きましてホームページでアップしているんですけれども、
震災直後福島県内、そして栃木県内につきましても昨年も行ってきました。

アンケートの目的としては、原発震災被災者の侵害されている権利とかニーズについて状況を確認したうえで、
短期的には市民団体や行政の支援に繋ぐということ。
長期的には国や行政による支援や権利回復につなげば、
これは3月4月に原発子ども被災者支援法に対して出した要望もその一環なんですが、
そういった国の支援、あるいは権利回復に繋ぐという事を目的としています。

そのためにも今日来て下さっている市民の方、国民の方の理解というものが不可欠だというふうに考えています。
そういった位置付でアンケートの結果。
栃木県に避難している方々のアンケートです。


アンケート実施期間 2013年8月5日(月)~2013年8月30日(金)
発送協力 とちぎ暮らし応援会
回収 1017件発送 107件回収(回収率 10.5%)
実施者 宇都宮大学国際学部多文化共圏センター(CMPS)
    福島乳幼児・妊産婦支援プロジェクト(FSP)


まず回答者の方から頂いた声を皆様にお届けします。

避難者アンケート自由記述より抜粋
・私たちへの支援をありがとうございます。
 あの日以来、人とお話しすることで恐怖心が高まり、不眠や精神面で落ち込んでしまいます。
 (私たちの苦しみの声が届かない)
 アンケートは全身(全心)で答えさせていただきます(40歳代、女性)

・私の住んでいる所は、避難解除地域です。でも、放射線量はいまだに高いです。
 その不安!!本当の事が、報道されない。
 日本国全体が忘れようとしている(60歳代、男性)



10.5%というアンケートの回収値でしたが、一枚一枚がとても思いのこもったものでした。
その思いを皆様にお伝えしたいと思います。

回答者の年代は様々な年代の方にお答えいただきました。
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性別は女性の方が多かったです。
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出身自治体はご覧のようになっております。
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この自治体を避難指示区域別に分けましたところ、
避難指示が出ている区域からのご出身は7割の方
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現在栃木県に居住されている自治体はご覧のとおりです。
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現在のお住まいは、県の借り上げ、民間住宅が多くなっています。
県の家賃補助が適用される形になっています。
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家族構成は以下のようになっています。
18歳以下の子育て世代が6割近くになっています。
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ご家族についてお聞きしました。
現在住んでいる地域、自治会の方と交流がありますか?とお聞きしましたところ、
6割の方が「無い」とのお答えでした。
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福島との行き来はどれぐらいの頻度でしていますか?という質問にはご覧の通りになっています。
「ほとんどない」「全く行く気がない」という方が4割居らっしゃいます。
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交通手段は自家用車が最も多く、その次は新幹線となっています。
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家計を支えていた人の仕事の復帰の見通しですが、「ない」とお答えになった方が34%です。
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仕事についての記述をご紹介します。

自由記述より:仕事について
・内職などの話もあり、少し収入を得る事が出来ました。
 相手社が内容に続けられるものではなかったので、当てにならなかったのが残念でした。(50代女性)

・私ども夫婦は仕事もあり年金もありの生活でしたが、
 息子は仕事も会社も地元のため、仕事も失いなかなか見つからず困っています。
 大学出てから20年同じ会社で働いていたので、
 なかなか決心もつかずいろいろと大変な毎日です(70代女性)



世帯全体の経済状況は厳しくなりましたか?という質問では、
「厳しくなった」と答えた方が6割いらっしゃいます。
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二重生活。
母親と子どもが避難をし、父親は福島県内で仕事をしているというご家庭が多いですが、
こういった二重生活の負担額は以上のようになっています。
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そして二重生活で最も多いのは、
福島との交通費、食費、駐車場とガソリン代となっています。
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自由記述より:自主避難者の状況

・特に、自主避難者に対する支援をお願いしたいです。
 二重生活のため、光熱費が単純に2倍です。
 子どもの教育費も、新潟県村上市に自主避難した友達は
 幼稚園の学費が全額無料で制服まで支援していただいたそうです。
 栃木県内でも水道代を補助してくれる市町村があると聞きました。
 それから、借り上げ住宅の長期化を望みます。
 このままだと、帰りたくないのに戻らなければならなくなります。
 宇都宮市以外でどのような補助とか支援があるのか詳しく知りたいです。
 もちろん宇都宮市の情報もお願いします(40代男性)



次に震災後の健康についてお聞きしました。
あなたの健康はいかがですか?とお聞きしたところ、
7割近くの方が「悪くなった」または「悪くなる不安がある」と回答していらっしゃいます。
具体的には、疲れやすくなった、乳がんになった、心不全になった、脳こうそくになった
と訴えられています。
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ご家族の中に身体上の支援が必要な方はいらっしゃいますか?という質問には
「いる」とお答えになった方が22%いらっしゃいます。
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また心の健康をお聞きしましたところ、不安のある方が60%いらっしゃいました。
放射線量が低い栃木県に避難されても心の負担がえったわけではないという事が分かります。
また、60%というのは出てきているだけですけど、
自分で気がつかない方も入れるとかなりの数の方が不安を抱えていらっしゃるのではないでしょうか。
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子育てで困っている事をお聞きしました。
学校などでみなと仲良くできているか。
子どもを同世代の友達と遊ばせたい。
という答えが多かったです。
子どもと友達の関係を心配している方が多いように思います。
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自由記述より:先が見えない生活
・子どもが中、高、大学という、一番難しい年代になり
 住居環境、精神的不安など表面に出にくい問題が山積しています。
 夫も単身赴任先で苦労しているので、
 なかなか相談しても良い解決法が見つからず毎日不安でいっぱいです。
 先の見えない生活がこんなにつらいとは、思いませんでした。(40代女性)



子育ての中で相談相手がいますか?という質問には
「いいえ」というお答えが23%ありました。
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相談したい相手は配偶者、また父母・義父母となっています。
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お子さんの通学状況です。
77%のお子さんが毎日通学をしています。
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保育園と幼稚園の入園状況は就業していないために保育園に入園できなかったという方が3名。
希望の幼稚園に入園できなかったという方が1名いらっしゃいました。
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子育てをしていてリフレッシュや息抜きができる場所はありますか?と聞いたところ、
「ない」という方が43%いらっしゃいます。
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子どもを遊ばせる場所はありますか?という質問には、
「ない」と答えた方が17%いらしゃいます。
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子育て中の母親の悩みを紹介します。

自由記述より:母親の悩み

・自主避難の方は、保育園へ受け付けられないと伺いました。
 経済的にも負担があり大変なので働きたい母親のために、
 保育園への受け付けは認めるべきだと考えます。
 子どもは、避難先の学校や地域になじむ事が出来ていますが、私はなかなかなじめません。
 避難後に子どもを授かり、
 「避難してきた人が結構子どもを産んでいるんだよね」と非難的な事を言われたり、
 こんな状況なので、ちょっとした言葉でも傷つきやすくなっています(30代女性)



女性、特に母親の孤立感が強いことがよく分かりました。
以上で避難者の生活状況を報告しました。







http://youtu.be/k6hBownRSqU?t=23m45s

次は国や行政がどのような支援をしているか?ということについてご報告いたします。
まずは原子力損害賠償についての質問をご紹介します。
東電に賠償請求をしたか?という質問に対しては、した人も77%いるんですが、していない人も26%。
主にシニアの人が出来ていないんじゃないかと思います。
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請求内容ですけれども、
財物請求をした人が28名、精神的被害の方を請求した人の方が多くて、56人請求していらっしゃいます。
そして請求方法は東電に直接請求した方がほとんどとなっています。
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また、損害賠償に関する相談や説明会に参加したかどうかということにつきましては、
していない人がほとんどです。参加した人は24%にとどまっています。
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次に損害賠償方法の理解度については、5と4を含めまして、
理解しているという人は2割にも満ちません。
かなり書類としても難しい書類だというふうに伺っています。
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それと財物への賠償金額の満足度ですが、満足していない人が6割を超えています。
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さらに精神的被害の賠償額の満足度に関して聞きますと、
8割近くの人が満足していないと答え、「東電の賠償に満足している人はほとんどいない」
と言っても過言でないかもしれません。
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次に今後について伺いました。
まず今後について「これからの状況次第で決めたい」という人が半数以上で、
この先の予定を立てられない方がほとんどです。
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今後についての考え方は様々なんですけれども、

自由記述より:今後について
・戻りたいけど戻ることはできません。(40代女性)
・避難者たちの心を思うと一刻も早く復興して故郷に戻りたい気持ちでいっぱいです。
 よろしくお願いします(60代女性)
・戻りたい戻りたくないで意見が分かれ原発離婚になりそうで怖い・・
 これからどう生きていったらいいのか不安・・
 悩みを共有できるとうな人がいたら心強いのですが(60代女性)


さらに戻る時期につきましては、
先程の、見通しつかないということもあり未回答の方がほとんどなんですけれども、
回答していらっしゃる方の中では、
借り上げ住宅制度が終了した時に戻らざるを得ないと回答していらっしゃる方がほとんどです。
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さらに沢山の避難生活で困っていらっしゃる事があるんですけれども、
中でも「先が見えないことへの不安」というのが81人。
かなりの多くの人が不安を持っています。
それ以外にも精神的に不安定。
家族が離れ離れである。
情報不足、居住環境整備、健康上の問題、生活費が十分でない、
居住地の放射能汚染、など、かなり多岐にわたる困りごとがあります。
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さらに悩みを相談する人がいないという方が43%もいらっしゃいます。
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さらに専門的な悩みというふうに伺いますと、
70%の方がどこに相談していいか分からないというふうに回答していらっしゃいます。
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戸別訪問についても伺いました。
受けなかったという方が69%いらっしゃいましたが、
アンケートの中で「受けなかったが必要だ」という方につきましては、
戸別訪問支援を行っていらっしゃるとちぎ暮らし応援会さんや、
日本カウンセリング学会栃木県支部に戸別訪問支援を以来しました。
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なお本日パネルで議論いたします
「原発事故子ども・被災者支援法」を知っていますか?という質問につきましては、
「72%の人が知らない」というふうに答えています。
この事は実質的な支援が届いていないという事の証左かと思っています。
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要望の高い支援について・自由記述について紹介していきたいと思います。

自由記述より
・住居・支援・避難先の汚染状況・避難先住民・学校・幼稚園の放射能汚染への意識、
 どれにも複雑な思い、葛藤があります(30代女性)



アンケート項目の中で要望の高い支援として、
避難元と避難先を行き来するための交通費の助成。
これは昨年に引き続き9割近い人。避難者の多くの方にとって要望の高い支援となっています。
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高速道路の無料化だけではなく、新幹線とか福島県以外にも利用したいという声も寄せられました。

自由記述より:高速道路について

・妻が病院通いがあるため、時々自宅に戻る。
 そのため高速道路の無料化は大変ありがたく思います(70代男性)

・高速道路の無料化にはとても助かっております。
 高速道路だけではなく新幹線などで
 避難元と避難先の行き来の無料化があってもいいのではないでしょうか。
 私自身高速道路の運転が苦手なため、避難元に変える際の交通費(新幹線)は痛手です。
 そういう点の交通費女性をお願いできたらと思っております(40代女性)

・高速無料化、福島県外以外も利用したい。
 (両親が東京へ避難しているためお金がかかる)(30代男性)



次に健康につきましてもかなり多くの方が必要としているんですけれども、
たとえば「18歳以下の子どもの内部被ばく量測定と無料の継続検査」ですとか、
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さらに住民票の有無にかかわらない無料の検査・医療体制
そして甲状腺検査など、放射線の健康影響に関する検査の実施、
健康相談や治療の県外での受け付け、検査結果の開示・説明などにつきましては、
いずれも9割近い方が必要な支援というふうに回答しています。
類似した質問項目が去年は77%だった事を考えますと、
かなり健康に関する関心が高まっているという事が分かります。
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具体的な声をご紹介します。

自由記述より:健康・検査関連

・子どもたちの甲状腺検査の結果など、本当の情報が分からない事が多い(30代女性)

・南相馬市役所の対応が悪く、がん検診や子どもの予防接種などなにも情報がもらえず、
 大変不便な思いをしている。
 将来も、どうしていいのか、分からない。
 もう、国や南相馬市は県外へ避難している人達は見捨てていると思っている。
 南相馬市は最低なとこだ。(30代女性)

・福島県内と県外の差を無くしてほしい。
 町の検査などが平日のみで受診できません。
 もう3年目に入ります。
 小学校1年の子が3年になりました。
 小学校の半分です。
 今さら戻れますか?なので16年勤めた会社を辞めました(30代男性)



次に避難先自治体に対する要望も多くの人が必要な支援だとしています。
合わせますと8割強の方が「避難先自治体の対応状況によって不利益を受けない対応」とか、
「住民票の有無による不利益を受けない対応」を望んでいます。
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自由記述より抜粋:宇都宮市での支援・状況
・子どもの教育費も、新潟県村上市に自主避難した友達は幼稚園の学費が全額無料で、
 制服まで支援していただいたそうです。
 宇都宮市以外でどのような援助や支援があるのか詳しく知りたいです。
 もちろん、宇都宮市の情報もお願いします(40代男性)

・さまざまな回(お茶会など)に参加してみたいと思うが、仕事があると忙しく時間が取れない。
 宇都宮市の市政だより等地域の情報がもっと知りたい。(30代女性)

・宇都宮市に住民票を移しましたが、仕事などに必要と思ったための措置でしたが、
 宇都宮市は住民税が高い事を知り、不公平さを感じました。
 免税の対象になればいいと思いましたし、
 移動前の市の税率に合わせる等して欲しかったです(30代女性)

・避難先での福祉関係の支援体制のハードルが高く利用できない等がある。
 (市町村によって違うと思いますが)
 (対応・支援がスピーディーという市町村もあれば、出来ないと断られる市町村もあると聞いている)
 支援体制が平等でない。(60代男性)

・家に(地元に)戻りたくても戻れず、全く知らないとこでの土地探し、そして家を建てる計画をしています。
 ですが全くといっていいほど支援や補助等有りません。
本当は絶対に誰でも地元に戻りたいはずです。
まわりにお店が無く、お金も無くても幸せと感じていたあの土地に。
そこを強く言いたいし、なにか支援等出来たらうれしいです。(20代男性)



次に損害賠償に関する情報提供、相談会開催、請求手続きの支援につきましても、
9割近くの方が重要な支援というふうに位置づけていました。
去年の75%と比較しますと、かなり上昇している事が分かります。
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そして国や東電に対して多くの自由記述が寄せられていました。

自由記述より:国・東電の賠償について

・なぜ、栃木県内だけ東電説明会が開催されないのか、不思議に感じている。(30代男性)

・適当に避難しており、その勤務先ではあたたかく(何事もなく、変わらず)迎えていただいております。
 定住も考えたいのですが、避難元のローンもあり、
 賠償をもっとしていたらかないと、二重ローンになります。
 最低でも前の生活レベルに戻りたいです(30代男性)

・これから先、前進していこうと思ってもそれを阻むものがあり不安定な状態です。
 まず東電の対応、公平かつ迅速ではないという事。
 福島原発の事故処理問題、無責任すぎます。
 誰に対しても同じ避難している人たちの人権無視など、
 アンケート書くだけでも血圧が上がり体調が悪くなります。(50代女性)

・2年5カ月が過ぎても何一つ心が満たされる事はありません。
 東電・国の曖昧な態度、避難者の気持ちでとか言葉は聞くけれど、
 住まいを一番必要とする人間として、国民としての扱いはされていない気がする日々です。
 東電の賠償は大切な(家・土地)の件はもう少し国が先に立ち進めるべきであると思う
(賠償の金額)次に進めない事知ってほしい。
(小さくても、家族と一緒に生活をする幸をください)
(なにがアベノミクスだか福島を3・11を忘れたのが、政治家たちにしか見えない)(70代女性)




賠償以外に関しても、沢山の声が寄せられていました。

自由記述より:国・東電に対して

・東電に対する怒りしかない。お金で解決できないものはどうするつもりか??(30代女性)

・除染後、安全確認、室内掃除後帰宅予定。
 家族内でも安全感の度合異なること。
 放射能検査測定、安全基準値、一部ヨウ素、セシウムだけ得あり、他の成分はどうなっているの?
 なにも言わないけど安全?
 安全基準値に他の要素、食物、地面完全ではないのに宇宙線検査等含まれると、オーバーしてしまうのに、
 福島県内、外で情報、扱われ方、支援、違っていた事。
 帰宅準備でハウスクリーニング期限つきであった。
 3月末日までだった(東宝は)範囲についても前もって指示されたのと異なる。査定であった。
 これは東電の後出しジャンケンのようで不正ではないか。
 今までも、今後も事業の点においても全面的になにか不正をしてきて、
 これからも行っていくのでは不信だらけです。(60代女性)

・TVや新聞などで東電のニュースが目に入ると、気持ちがイライラ、
 見たくないけど確かめたい気持ちも、いまだに続いています。
 そういう気持ちをはき出す所がない(60代女性)




次に自主避難者に対する支援に関しても7割5分の方が、
去年は72%でしたが、さらに去年よりも多くの方が必要な支援というふうに評価しています。
この事はアンケート回答者が自主避難者は24%だったという事を考えますと、
自主避難者はもちろんそれ以外の方も重要な支援だと認識している回答結果ではないかと思います。
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具体的な寄せられている言葉をご紹介します。

自由記述より:自主避難支援について

・被災者支援と言いながら、避難区域以外は全く無視されている今の現状にかなり不満(50代男性)

・自主避難者にも少し保障(支援金)があればいいと思います。
 自主避難者は辛いです。
 自主避難の言葉さえ報道されていないので理解されていない。

・半径なんkm、なんkmで決めるのは不思議です。
 その他除染の件、住まいの件等々知りたい事が沢山ありますが、
 自主避難のため記入することはできません。(70代女性)

・自主避難者への対応が悪いと思います。
 福島市は実は線量は高いのに、どうして国は差を付けて、いろんな面で不利にするのか?
 線量の高いところには、正直に公開して差別なく国が対応するべきです(女性)



次に福祉に関しても多くの方が要望が高い。
9割近くの方が必要な支援というふうに評価しています。
該当者は22%ですけれども、多くの方が
高齢者、要介護者、障がい者がいる避難世帯への支援をより充実させるべきだと考えています。
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自由記述より
・福島の家は車いすで生活している息子のためにバリアフリーの新築の家だった。
 学校にも車いすで通い、充実していた。
 栃木ではバリアフリーの家ではないので、家族の負担も大きい。
 障害を持つ人間にとって環境が激変した事は大きく、東電は、何らかの対応をすべき。
 通院していた病院にも通えなくなってしまった。(40代女性)



雇用に関しても多くの方が、割合で言いますと、7割5分の方が必要な支援と評価しています。
去年の類似した質問では55%だったんですけれども、かなり雇用に関するニーズも高まっています。
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自由記述より
・栃木県で「震災被災者対象求人」で入社しましたが、一時帰宅など行かせてもらえず、退職しました。
 何のために被災者用だったのか分からない(30代男性)

・定職(正社員)の雇用件数が少なく、生活面で不安が大きい。




住居に関しましても、仮設住宅の延長期間につきまして、
86%の方、去年も85%だったんですけれども、必要な支援というふうに評価しております。
いくつか声をご紹介いたしますけれども、

・借り上げ住宅の長期化を望みます。
・このままだと帰りたくないのに戻らなければならなくなります。
・その先延長になるのか早めに知らせていただかないと、今後の計画ができません。


という声もあります。
この件につきまして、昨年も類似した声がありました。
ちょっと状況を調べましたが、今年4月に厚生労働省に延長可能な通知がきていまして、
避難元の要請のある避難先で延長が可能になっていたんですけれども、
山形、秋田、新潟ではすでに公表されており、栃木県ではまだという事なので、
確認しましたけれども、県の内部ではすでに延長が決まっているということで、
今月中に通知を、福島県からいらっしゃっている方は27年3月31日まで、
宮城、岩手県からは4年まで延長は決定しており、今月中に行こう調査を行うとホームページで公開予定です。
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とりあえず27年3月までは延長が決まっています。
ただ、転居につきまして、こちらも昨年に引き続き7割の方々が民間借り上げの転居を望んでいらっしゃいます。
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具体的な理由としては3年がたって家族が増えたり、状況が変わってきたり、いろいろあります。
この件に関しては今まで栃木県では前例がなく、原則的に難しいと伺っています。
ハードルが高いと聞き受けましたけれども、
「相談に応じない訳ではない」というふうに伺いました。
是非ハードルをもう少し低くしていただければと思います。

自由記述より:借り上げ住宅の転居について
・避難してきて3年がたって、結婚して子どもが出来て部屋狭く休める場所がないです。
 もう一度借り上げ住宅をやって住み替えがしたいです(20代女性)

・借り上げ住宅の転居を1,2回は認めてほしい
 (仕事・学校等や借り上げ場所の人間関係などという意見で)
 情報が少ないので、教えてもらえるとありがたいです(30代女性)

・福島市内は避難区域になっていないのにいまだに線量が高く、除染も進んでいない状態です。
 子どもの健康を思い自主避難しましたが、知人も居なく不安な日を送っています。
 主人も宇都宮に来て仕事につき除染が終わるまで福島には帰れないので、
 別の借り上げ住宅への転居を強く希望します(30代女性)

・上記にもありますが、現在住んでいる借り上げから別の借り上げへの転居を認めてほしいです。
 (ここに住む事に決めた時は短期間でアパートを探したり、2重生活だったが、
 現在は家族7人で住んでいるためとても狭い)いろいろ状況も変わっているため(40代女性)

・借り上げ住宅を使用して延長は大変うれしいのですが、当初は思うようなところがなく
 (ペットもいたことから妥協があった)
 最近は親も89歳になり、足が弱り、段差やお風呂の古さで困っています。
 他のところへ移してはもらえないのでしょうか?(50代女性)

・これほど長期化するとは想定できず、まず避難(その時は家は無かったため)と考え、
 現在1DKに入居している。
 しかし、これを先2年、3年と長期に考えないといけなくなってきているのが現状。
 住み替えを考えているが、栃木県生活部消防防災課では、それを認めず、やりきれなさを感じています。
 実際家賃は月/1000円の上限だけであるのに、本当に情けないです(60代女性)




情報公開についても住居地域で収穫した食物の放射線量測定と情報提供や
避難元地域での医療や福祉に関する情報提供についても
それぞれ8割を超える方が必要だとおっしゃっています。
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自由記述より:情報公開について

・福島に関するニュースを正確に流して欲しいと思います(30代女性)

・避難元の放射線の正確な情報、今後の見通し、1年後に帰っても大丈夫なのか心配です(80代女性)

・私の住んでいるところは避難解除区域です。
 でも、放射線量はいまだに高いです。その不安・・本当の事が報道されない。
 日本全体が忘れようとしている。(60代男性)




また情報提供に関して定期的な発想を8割の方
子育てに関する情報に関しても7割の方が情報が必要だとしていまして、
さらにそういった情報提供に関するお礼もありました。
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自由記述より・提供・お礼

・いつも情報を届けて下さりありがとうございます。
 栃木、福島の両情報があるので助かります。
 福島の被災者をいつまでも気にかけて下さる方がいるのは心強くありがたい事です(40代女性)

・避難区域の情報は現在、現住所のあった役所に手続きしたので定期に同じように届けられるようになり、
 現住所の役所にもお世話になり、大変ありがたく思っています

・栃木県民の皆様のご親切を頂き、感謝しております(60代男性)

・戸別支援を受け助けていただきましてありがとうございました。
 応援会の方々ご苦労様です(70代女性)



そして最後に栃木県民の皆様のご親切を頂き感謝しておりますという声もありました。
本日来て下さっている栃木県民の方と感謝され続けられるような対応を続けていきたいと思います。
さらに国や行政が支援法を通して、被害者の状況を踏まえた支援を、
今後国としてしていくべきかと思います。




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