楢葉町で採取された放射性物質の分析結果について
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11:52~

東京電力今泉:
続きまして、「<参考配布>楢葉町で採取された放射性物質の分析結果について」という資料がございます。
これはだいぶ以前の事、去年の夏でございますが、環境省の方から楢葉の海岸付近で、えーー、
確認された、あーー、ま、えっ、放射線を出す、物質。
ま、放射性物質が付着している物質、これを4個ぐらい回収してございますけれど、
これについての線量分析、それに基づく評価を実施してまいっております。
で、今回その、日本原子力機構さん、JAEAさんのほうに一部分析をお願いしていた部分がありまして、
その報告がありましたので、この結果を踏まえ、結果を取り込んで全体のまとめを行ったものでございます。
<参考配布>楢葉町で採取された放射性物質の分析結果について
平成26年2月12日 東京電力株式会社
○環境省福島環境再生事務所が福島県双葉郡楢葉町(避難指示解除準備区域)で実施した除染作業等の作業において、高線量の放射能に汚染された物質が 採取されたことを受け、平成25年7月、当社は、同省より当該物質(計4個)に関する分析依頼を受けました。
○当社は、当該物質が福島第一原子力発電所の事故に起因して発生したものである可能性を踏まえ、当該物質を福島第一原子力発電所に搬入して分析を 実施しました。分析の結果、当該物質について、高線量の放射能に汚染された 経緯は不明ですが、福島第一原子力発電所の事故に起因する放射性物質が 付着し、汚染した物質であると推定しました。(平成25年7月23日お知らせ済み)
○その後、独立行政法人 日本原子力研究開発機構(JAEA)へ詳細分析(放射能の定量分析、成分分析)を依頼しておりましたが、この度、同機構から分析結果について報告を受け、結果をとりまとめました。
2ページ以降はこの分析結果を、環境省さんの方から分析結果を受けた放射性物質ですが、
これは、あのご覧いただければと思います。

で、3ページでございますが、それぞれの、おーーーー、物質の、えー、
放射能量の分析結果について、3ページ、4ページめにお示ししております。

で、これをご覧いただきますと、
えー、3ページ赤く四角く囲ってございますが、
セシウム134、セシウム137、
こちらの放射能量が支配的な物質であるというふうに読むことも確認されております。
で、全ベータ、
その下の方をご覧いただきますと、アルファ核種、あるいはベータ核種の分析結果ですが、
ま、全ベータが主な核種というふうに、いーーー、なところが示されております。

5ページはその放射能量の割合というのを、に、整理して、えーー、整理しなおしたものでございますが、
これをご覧いただきますと、90%、99%はこのセシウム134、セシウム137が、の、おーー、
による寄与、これが大きいものというふうに考えてございます。

で、えーーー、実際にこれがどこから出たものか?というところの評価が6ページでございまして、
えーたとえばセシ、この表をご覧いただければわかりますように、

セシウム137をご覧いただきますと、
下にありますように3号機の周辺がれきの、との放射性物質の量と、比較してみますと、
大体まァ、オーダー的に一致しているという状況。
ただし構外の土壌を測定したところ、おー、まぁ、3桁から5桁、あ、6桁ぐらい低い数字でございます。
そういうのが、それが一点。
それと、ま、コバルトが検出されているという事で、
えー、実際に3号機の周辺がれきと比べると、若干高めではございますが、
えー構外の土壌からこのコバルトが、あー、測定された、検出されていないという事からしますと、
ま、えーー、どちらかというと、「もともと外にあったものではない」と考えられるという事であります。
結論がこの下に書いてございますが、この二つのデータから、えー、発電、
「この4つのものというのは発電所構内にあった物質という可能性が高い」というふうに推定してございます。
それと7ページめをご覧いただきますと、
こちらは、えーー、それぞれ4つの物質がどういうものか?という事で、
①から③まではいわゆるポリエチレンあるいはポリオレフィンの高分子材料というもので、
④番は木片ではないかという事が物質の分析結果からわかりました。

で、実際にこの物質の成分分析を行った結果が8ページ、9ページにございます。
で、特にここで着目したいところはナトリウムと塩素でございますが、黄色い帯で囲ってあるところですが、
大体これが1%以下の数値が確認されます。
これは、何故ここが黄色くなっているか?というと、一体その物質がどこから来たのか?という、
ま、経路の断定が出来ないかというところで分析をしたものでございます。


まNa Cl、海水に浸かっているとなればこの値が非常に高い値になるのではないかと想定して分析した結果ですが、
結果としてこのような状況でした。
で、えーー、それと比較する意味で模擬実験試料を作って、
それに、えー、10ページに書いてあるような処理を施したうえで海水成分との、
これで模擬試料との海水成分との分析を行っております。

で、結果が11ページに書いてありますが、こちらも0テン、1%以下。
1%以下という事で先程分析した結果とそれほど、えーー、差異は無いという事が確認できています。

で、これらの結果から12ページに分析結果のまとめを載せさせていただいておりますが、
まずその表面線量率の測定結果からはベータ線の寄与が高いという結果でございましたが、
これはセシウム134、セシウム137のベータ線によるものと推定しております。
それとセシウム137、コバルト60の結果とその他に比較から、
やはり「これは発電所構内にあったものである」と、かの、可能性が高いという事を推定しています。
で、一つ飛びまして、
木片の模擬試料の海水成分の分析において、先ほど申しました通り、
いずれに試料においても1%以下という事がございますので、
えー、ま、実際に定量的な差異というのは確認できなかった。
ま、これらの関係から、今回、えー、採取された楢葉の井出川河口付近で、えーー、えー、の、この物質、
放射性物質の、到達経路としては、えーー、
海路なのか陸路なのかという両方のケースが想定されますが、(空路は?)
えー、これらの、えー、結果からは、えー、特定はできていない、できてなかった、出来なかったという、
ま、そういう結論に至ったわけでございます。
12ページ
分析結果のまとめ
△表面線量率の測定結果では、β線の寄与が高い結果であったが、放射能量の大部分はCs-134とCs-137であり、Cs-134
とCs-137のβ線によるものと推定。
△最も比率の高いCs-137の検出オーダーが構外土壌よりも高く、構外土壌では検出されていないCo-60が検出されているため、発電所構内にあった物質と推定。
△FT-IR分析の結果から、物質①、②の材質はポリエチレン、物質③はポリオレフィン系高分子材料、物質④は木と推定。
△木片の模擬試料の海水成分の分析において、いずれの試料においてもNa濃度、Cl濃度は1%以下の値であり、海水に浸漬した試料と海岸の潮風に曝した試料の 定量的な差は確認できなかった。
△井出川河口付近で採取された放射性物質の到達経路としては、海路(海水に浸漬して河口付近に到達)と、陸路(海水には浸漬されずに河口付近に到達)の両方のケースが 想定されるが、いずれかの特定はできなかった。
以上が楢葉の、おー、海岸付近で、えーー、採取された、放射性物質の、えー、分析結果のとりまとめになります。
で、その後ろに、えっと、分析データが付いてございますので、後でご覧いただければと思います。
ーーー
01:48:15

マコ:
まず楢葉町の分析について伺いたいのですが、超元素について伺いますが、キュリウム242
半減期が比較的短い、160日のキュリウム242(Cm-242)が、わりと検出されているんですが、
これは2011年の敷地内の土壌などのキュリウム242などと比較しても高いんですが、
これはどう評価されておられるんでしょうか?

今泉:
あのーー、すみません、今、わたくしどもが、ウゥン、エヘン、失礼しました。
それぞれの個別の核種について、えーっと、
じゃあ深い分析をしているか?というと、そういうもん、そ、そこまで、え、えー、あるわけでありませんけれど、
えーっと、いずれにしてもこういったキュリウム、あるいはプルトニウム、アメニシウム、
こういったものが観測されているという事については、
えー、実際に、トータルとして、えーーー、ま、あの、「発電所由来である」という事です。
それは、あの、実際に核爆発、核実験で出てくる時の、え、えー、もうおしどりさんはご承知だと思いますけれど、
えーっと、プルトニウムと、プルトニウムがそれぞれ比率を見ると、やはり高い比率になります。
ですので、えー、そういったことも加味して、えーっと、
原子炉、福島第一の、その由来というものだという判断をしている一つの材料という事になる、
すみません、ちょっとそこまで、えー、えーー、
キュリウムに対しての評価というのはそこまで深くは掘りこんでいません。
マコ:これ、プルトニウム241を何故測定しておられないんでしょうか?
今泉:
あのー、エヘンッ、実際にあのー、えっとー、ま、
プルトニウム241とアメニシウム241自身が、あのーー、ま、まずは、えー、この、えーーっ、
測定についてですね、それぞれの核種を分類して、えー、とー、
全てバラバラにして測定していなくてですね、えっとー、
もう御承知の通りアメニシウム24とプルトニウム24のピークはほぼ同じような場所にありますので、
そういった意味で分けることができない。
そういう意味ではあのー、おーー、
マコ:
いや、低バック(グラウンド)で液体シンチ(レーション)で測れば
プルトニウム241は別に測定できますよね。
今泉:
あっ、いぃ、要するに、いわゆるあのー、なんていうんでしょうか、
一個一個の核種を測定するというよりも、これがどこから由来したかという事で、
え、ま、これはJAEAさんがこういう測定をしてくれたんですが、
こういう様な仕分けで、えーー、それぞれのデータを測定した結果を頂いているという事です。
マコ:
わかりました。サイクルおわりでの時点でのMOX炉心内のアクチニドの量は
プルトニウム241がかなり支配できて、それでキュリウム242ですが、
今泉さんが先ほどご説明された通り
「セシウムの組成割合から3号機のがれきと似ている」とおっしゃっておられましたが、
これは3号機のMOX燃料が寄与している可能性というのはどう評価されておられますか?
今泉:
まあのー、その細かい、ま、「MOX燃料のどーのこーの」というところまで、
えっと分析を深めている訳ではなくて、
ま、このデータの比較において、えー、ま、脆性的?ではありますけれど
ほぼ同じ、えーーー、オーダーであるというところまでの評価という事になります。
マコ:
すみません、あの、ちょっと聞き間違いだったのかもしれませんが、
これは最終報告書という事でこれ以上の調査はされないんですね?
今泉:一応、あの、これ、で、私どもとして出来ることをやったという事です。
マコ:
ではそのキュリウム242など、MOX燃料などの評価もなく、
「これがとりあえず最終報告書」だという事ですね?
今泉:はいっ。そういうふうに認識しています。
マコ:特にこれ以上の評価はされておられない?
今泉:はいっ。
マコ:はい、わかりました。
楢葉で高線量の破片 毎時3400マイクロシーベルト
(2013年7月3日 福島民友ニュース)
楢葉町井出の井出川河口付近で表面放射線量が毎時3400マイクロシーベルトの汚染度の高い破片が発見されたことが2日、分かった。環境省から物質を分析するよう依頼を受けた東京電力が明らかにした。発見場所は福島第1原発から南に約15キロの地点。東電は「事故の際に飛散した物質の可能性もあり、放射性物質が検出された原因を調べる」としている。発見場所は避難指示解除準備区域。
東電によると、発見されたのはベータ線とガンマ線を出す表面線量が3400マイクロシーベルト、表面汚染密度が10万cpm以上の物質と、ガンマ線を出す表面線量が100マイクロシーベルトの物質の2点。3400マイクロシーベルトの物質は長さ約3センチ、幅約1.5センチ、厚さ約0.5センチ。6月20日に震災がれきを処理する際の線量測定で見つかった。
原発15キロ地点に高線量の破片 福島・楢葉町
日経新聞 2013/7/3 3:00
東京電力は2日、福島第1原発から南に15キロの福島県楢葉町の河原で6月、表面から毎時3400マイクロシーベルトのベータ線とガンマ線を出す破片が見つかったと発表した。
東電によると、長さ約3センチ、幅約1.5センチ、厚さ約0.5センチ。
環境省が6月20日、震災がれきの処理作業中に発見した。同省は原発事故で飛散したか、もともとあった所に放射性物質が付着した可能性があるとみて、東電に分析を求めた。
30センチ離して測定すると毎時26マイクロシーベルト、1メートルの距離では周辺の空間線量と同程度まで下がった。〔共同〕
ーおまけー
超高濃度の3号機のがれきが飛んできたのかどこからか運ばれたのか?
めちゃくちゃ危険な物質が含まれている。
そんなものが落っこちていた楢葉町の一番新しいニュース
中間貯蔵施設、楢葉町除外で見直し急ぐ…環境相
(2014年2月12日20時29分 読売新聞)
東京電力福島第一原発事故や除染で出た汚染土などを保管する中間貯蔵施設の建設を巡り、
福島県の佐藤雄平知事は12日、東京都内で石原環境相と面会し、
同県楢葉町を建設候補地から外して、大熊、双葉の2町に施設を集約するよう計画の変更を求めた。
環境相は「(県と3町が)話し合っての結論なので、しっかり受け止めて、できるだけ速やかに検討する」と述べた。
県の申し入れでは、
汚染土や1キロ・グラムあたり10万ベクレル超の高濃度汚染ごみは全て大熊、双葉の2町に持ち込み、
楢葉町には同10万ベクレル以下の廃棄物を処理する施設などを建設する。
空間放射線量が比較的低く、住民の早期帰還が期待される楢葉町が
高濃度汚染ごみの受け入れに反発したのを受けて、県と関係3町などが調整して申し入れ内容を決めた。
昨日の東京電力の会見(この会見の内容)についての報道は見当たらなかった。