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02.17
Mon
2014年2月14日
三田茂医師「関東の子どもたちの異常について」
放射線被ばくを学習する会(top page)



<甲状腺疾患>
「今後は今までの常識とは違う」~関東の子どもたちの異常について(1)~2/14三田茂医師(文字起こし)

の続きです。

三田医院 三田茂医師のお話 2014年2月14日

ホットスポットに住む4歳の男の子~血液検査

24:21
http://youtu.be/VfuEZPvsWm8?t=24m21s

私は甲状腺を患者さんが心配で来た時に、甲状腺のエコー検査と血液検査をやっています。
これは、そういう意味でするのがいいと思っているからやっている訳です。
甲状腺はさっき言ったように、それほど緊急ではないかなと思うけれども、
やったらやっただけの事はあると思うからやっています。
是非やりたいのはやっぱり血液検査だと思います。

これは電離放射線健康診断個人票という、これは電離放射線細則という法律であるんですけれども、
例えば僕たちは放射線を扱いますから管理区域に普段出入りする訳ですよね。
それから放射線の技師さんとか、検査につく看護師さんとか、
そういう人はみんなこの診断を受ける義務がある
あるいは、原子炉で働く人たちもこれを受ける義務があります。
年に2回か3回受ける義務があると思います。

2014021511.jpg

ここに上の方には「受けた線量」なんて書いてあるので、これは外部線量だけの話です。
これは爆発してダーティー(dirty)な放射能がどうのこうのという話じゃなくて、
外部被ばくがどうのこうのというだけの話ですね。

その線量の推定を書いて、それから血液検査をして、
あと目に関しては「目はよく見えるのか?」
「皮膚はなんか変なふうになっていないか?」
これは自己申告です。

ですからこの健診というのは「ちゃんと血液検査をしなさい」という、そういう健診です。

「血液」と書いてあります。
赤いほうが赤血球、血色素、ヘマトクリット。
これは貧血ですね。
いわゆる貧血、赤さがどうか?という事ですね。
ちょっとビックリしたのが血小板がない位。
で、一番上に白血球があると。
ですから白血球が大事という事です。


これが三田医院のデータなんですけれども、
これは4歳ぐらいの男の子。
ホットスポットの男の子です。

2014021512.jpg

右と左に分かれていますけれど、左側が2011年12月1
で、データが悪かったのですぐに再検査したんですけど、
→が付いているように、白血球、赤血球、血小板。これが基本ですね。

この人を左からみると、
白血球数が5000個
赤血球数が463万ですね、これは万っていう単位。
血小板が21万9000。これも万っていう単位です。
白血球が赤血球と一緒じゃなくてずっと多いんですね。

2014021514.jpg

これが血液像です。
ですから血液をとって、プレパラートとして、このうすーく、本当に薄くのばすとこんな感じになります。
それを染色したものですね。
まあるい飴玉みたいなの、これが赤血球です。
ふたつ入っているのが白血球ですね
で、カスみたいに、ゴミみたいに写っているのが血小板です。
大体こんなような感じ。
だから赤血球がものすごく多くて血小板はかなり、これで1,2,3,4…9個ぐらいあるんですけど、
で、白血球はそんなに多くないと。
右がリンパ球で左が好中球です。

2014021513.jpg

で上の段ですね、
白血球、赤血球、血小板まで、これが数を数えるわけですね。
マイクロリットルあたりの数という事ですから、
さっき5000と言ったのは1マイクロあたり5000あります。ということです。

この下の末梢血液像というのは、それとは別に、さっきみたいは標本をつくってカウントした時に、
白血球をたとえば1000個カウントすると、
その中に好中球が35.7%ある
好酸球が1.2%ある。
リンパ球が57%あると、そういうことです。

この人の白血球5000のうち好中球が35.7%というのは、
この下に書いてある5000×35.7%(35.7/100)=1785
この人は12月の時点で白血球5000のうちの1785が好中球だった。
リンパ球は57%だから、2850ぐらいですか。

で、このパーセントと、それから総数というのは、日にちによって変わっちゃうので、
比較する時には実数計算が原則です。
本来でも教科書に書いてある事です。

2番目の好酸球というのにもちょっと問題のある子が多いです、実は。
好酸球はアレルギーで上がると書いてあるけれども、昔の本には放射能で上がると書いてあります。
最近はアレルギーが多いから好酸球=アレルギーみたいに思っているけれども、
そうじゃない場合も大いにあるという事です。

これは僕が基にしている本です。


日本医師会雑誌というんですけれども、
「生涯教育シリーズ」といって、日本医師会の会員には、大体多くの先生は会員なんですけど、
日本医師会から一生勉強しなさいと、こういう本が定期的に送られてくるんですね。
整形外科も、婦人科も、いろんな本が送られてきます。
これが24年、おととしに送られてきた子ども用のマニュアルです。

2014021515.jpg

これはもうちょっと古いんですけど同じような「血液疾患診療マニュアル」
いろんな教科書があるんだけれども、一番無難なところというところで、
僕の話は全部この、日本医師会が出している生涯教育シリーズの教科書を基にした話です。


もう一度戻りますと、
白血球、赤血球の数。
それから末梢血液像。これは白血球5000個の、あるいは6200個の分類という事です。
この一番下のATY-LYと書いてあるのは、異形リンパ球ですが、
これが本来は、末梢ですね、血管の中を流れている血液の中には見られないものなんだけれども、
今回、この子はみられたと。

ですから、2011年12月にこの子は、ホットスポットに住む男の子でしたけど、
好中球の数もすごく少ないし、
年齢からしたら白血球数も少ないし、
本来ないはずの異形リンパ球も出たし、という事で3か月後にもう一回調べてみたんだけれども、
「変わらなかった」という事です。




ーーつづく





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