チェルノブイリ原発近くで森林火災
NHK 2015年4月29日 9時16分
史上最悪といわれる原子力発電所の事故が起きた旧ソビエト・ウクライナのチェルノブイリ原発の立ち入り禁止区域で森林が焼ける火事が起き、この影響で森林に残っている放射性物質が周辺に飛散するのではないかという懸念も出ています。
ウクライナのチェルノブイリ原発から半径30キロ以内に設けられた立ち入り禁止区域で28日、森林から火が出て強い風にあおられて次々と燃え広がりました。ウクライナの内務省によりますと、これまでに森林400ヘクタールが焼け、火は原発から20キロの範囲まで迫っているということです。
ウクライナのヤツェニューク首相は地元メディアに対し、200人体制で消火活動に当たっていることを明らかにしたうえで、「1992年以降最も大きな火事だが状況は制御できており、破滅的ではない」と述べました。
ヤツェニューク首相によりますと、これまでのところ周辺の放射線量に変化はないということですが、火事の影響で森林に残っている放射性物質が飛散するのではないかという懸念も出ています。
火事の原因について、アバコフ内相は火元が複数あるとみられることなどから放火の疑いがあるという見方を示しています。
チェルノブイリ原発近くで森林火災
TBSNews 2015年4月29日
チェルノブイリ原発近くで森林火災です。
ウクライナ当局によりますと、86年に爆発事故があったチェルノブイリ原発の近くで、これまでに森林など320ヘクタールが燃えました。
鎮火に向かっていて原発まで被害は及ばないということですが、原発の周囲30キロの立ち入り禁止区域ではいまだに高い放射線を出している場所もあります。
放射性物質の拡散を懸念する声に、ヤツェニュク首相は、これまでのところ、「周辺の放射線量に変化はない」としています。火災については放火の可能性が指摘されています。(29日20:16)
だけど、なぜか、リニアに関しては、いいことしか言わない。
日本のメディアはどこでも、その速さだけを「すごいすごい」と報じ、マイナス面に関しては一切何も言わない。
日本の中心である南アルプスを掘ってしまうというのに、そのことに関して全く何も言わない。
とても不思議だ。


2015年4月13日(月)19時
樫田秀樹氏 岩上安身単独インタビュー
岩上:
トンネルをとにかくやるっていう話なんですけれどもね。
これは山梨県の上野原市の、これは非常口。
非常口というのはこれはどうなんでしょう?
リニアが通って、それを通すトンネルが通って、
そしてそこから、何か問題があったときに脱出する為の出口というような意味ですか?
樫田:
そうです。
工事中は資材をここから入れて。
岩上:
なるほど、搬入する。
営業開始後は脱出口になると。
しかし、「86%もがトンネルのリニア」と。
車両が緊急停止したらどう脱出するんだろうか?と。
JR東海は「お客様同士で助け合っていただきます」と。
樫田:
そうです。
これは、ある住民説明会で私が質問したことなんですね。
つまり、「最悪の場合を趣味レーションしているんですか?」って質問したんですね。
例えば私が考える最悪っていうのは「真冬の南アルプス」豪雪地ですね。
その地下のトンネルでもし緊急停止して、どうやって1000人の乗客を誘導するんですか?と。
岩上:車両の事故とかということがあって、
樫田:そうです。
岩上:
リニアといえば僕らは鉄道のイメージがあるんですけど、
あれは浮いているわけですよね。
樫田:そうです10cm。
岩上:
10cm浮いているわけですよね。
仮にこれが緊急停止ということになると、もしかすると。
ある種の低空飛行、飛んでいるようなものですよね。
高速で飛んでいる飛行機が、わずか10cmですよ。
それが着陸するようなもんじゃないですか!
摩擦も起きるでしょうし。
イメージとしては摩擦も起きるしね、火事とかが起きるんじゃないかとか、
いろいろ僕はイメージしちゃいますけどね。
樫田:イメージは大事ですね。結局JR東海は
岩上:
なんていうか、鉄道というときちんと着地しているわけですから、
脱線というのは問題ですけど、緊急停止という場合はギューって止まって、決して落ちるわけじゃないですよね。
ちょっと、恐いなと。
樫田:
もちろんリニアが走る時と止まる時は一応タイアが出し入れはあるみたいなんですけど、
それにしてもなんらかの電気系統の事故があって、途中で、
岩上:出なかったらどうするんだとかね。
樫田:
それで「もし、トンネルのど真ん中で止まったらどうするのか?」と。
そういうことを私は質問したんですよ。
そうしたら彼らの答えがこうですね。
「その場合は、お客様同士で助け合っていただきます」と。
それは人間ですから、
岩上:助け合いますけどね。
樫田:助け合いますけど、それを前提にしちゃあ、ちょっと違うなと。
岩上:
しかも、86%がトンネルで、しかも山岳地帯。
”ものすごく深い”じゃないですか。
この深いトンネルからいつでもどこの地点においても、事故が起こっても
「すぐ近くに脱出口がある」っていうぐらいの数が用意されていると言えるんでしょうか?
例えばエレベーターがあるとかね。
そういうものはあるんでしょうか?
樫田:
エレベーターに関しては、都市部はある。
都市部については地下40mぐらいのところで掘っていきますから、エレベーターなんかは設置されるようです。
岩上:駅ですよね。
樫田:でもこういった山岳部なんかにはそういったものは作りませんから、
岩上:深いんでしょ?山頂から。
樫田:
一番深いところで1400m。
ま、そんなエレベーターは作れっこありませんから、
そういったところは横に非常口を掘って、横に斜めに。
岩上:山腹みたいなところに出られるようにすると。
樫田:そうです。これはまさしくそうですね。
岩上:どの位の距離を歩かなければいけないんですか?
樫田:非常口はですね、
岩上:場所によってでしょうけどね、
樫田:
違いますね。
JR東海は5kmおきと説明していますけど、よくよく地図を見ると、
5kmのところもあれば、短い2kmのところもあるんですけど、
長いところは15kmとか20kmというところもあるんです。
ただ、そのど真ん中だったら10kmですね。
10km歩くと。
岩上:それは地中を歩いていくわけですね。
樫田:
そう。
歩いてもまだここには着かないと。
トンネルとの分岐点に着くまでが5kmですね。
そこからさらにこの非常口用のトンネルを歩くということです。
岩上:ここまで上がっていかなければいけないわけですね。
樫田:上がる、斜めに行けば、階段かなんかがあるんでしょうね。
岩上:それはどの位なんですか?
樫田:
ここの場合で、本線まで5〜600mと言われていました。
ただ他の場合はまた違います。
建設の、地理の状況で500mのところもあれば1kmのところもある。
ま、まちまちです。
岩上:
やっぱり一番の不安はこのトンネルの中での火災の事故ですよね。
その時には、先ほどね、落ちるようなものじゃないかと言いました。
いろいろ技術的なリカバリーがあるのかもしれませんけれど、
車両の火災というのは、これは従来型の鉄道であろうと、車のトンネルであろうと、起こってますよね。
そういう場合は大変な凄惨な事故になる可能性があるわけですよね。
樫田:あります、はい。
岩上:
トンネルがそんなに長くなければ脱出もそんなに多くならないし、
消火もスムーズにいくわけですけど、
ものすごく長いトンネルだったら、それだけ困難が付きまとうわけですよね。
樫田:
そうです。だからそういったシミュレーションを出して欲しいんですよ。
「火災の時はどうするのか」とか。
岩上:それは答えるんですか?そういった質問に。
樫田:いいえ、具体的には全然答えませんね。
岩上:いやこれは怖いですよね、どうやっても
樫田:
都市部の場合はね、下半分を道路にしますとか、
山岳部の場合は横に道を設定しますぐらいの説明はしますけど、
どういった体制で、どういった係員が、どう対応するのか、という説明が無いんですね。
岩上:
なるほどね。
これ、直近で起こったものですから、先ほど急遽ちょっと挟んだんですけど、
つのる不安〜青函トンネル事故を事例に
・4月3日、青函トンネルで車両から火花が出て発煙する事故が発生
・乗客124人はトンネル内2.4キロを歩き、ケーブルカーで地上に逃れた。
・リニア中央新幹線のトンネル対策は十分なのか?
青函トンネルでも事故が起きたと、4月3日ですよ。
樫田:そうですね。
岩上:
つい最近である。
青函トンネルで車両から火花が出て発煙する事故が発生と。
そして乗客124人はトンネル内を2.4キロ歩き、ケーブルカーで地上に逃れたと。
リニア中央新幹線のトンネル対策は十分なのか?って、やっぱり思わざるを得ないですよね。
樫田:
この事故でここ(リニアのトンネル対策は十分か)をちょっと思っちゃいましたね。
これが幸いだったのは、非常口の近くで止まったからよかったけど、
これが青函トンネルのど真ん中で止まっていただどうなっていたか?ですね。
しかもこれだけの距離で5時間とか6時間もかかっているわけですよ、脱出まで。
岩上:
これがやっぱり、青函トンネルというのも長いトンネルですけれども、
しかし、リニアは空前ですよね。
東京ー名古屋ーしかも関西大阪間のそのほとんどがトンネル。
長大なトンネルを走っているようなもので、
ここでしかも非常に大深道であると。
「どうするんだ」とやっぱり考えざるを得ないですよね。
乗る人もやっぱり不安なんじゃないか、って。
樫田:
そうですね、だから100%安全なものって多分できないと思うんです。
だから、事故が起きることを想定して、
「こうやって皆さんを助けますよ」ってシミュレーションを見せて欲しいんですよね。
だけど無い!
だからみんな不安なわけですね。
岩上:
JRっていうのはね、世界一安全で、これまでで大きな事故を起こしたことがない。
ま、JR西日本は大きな事故がありましたけれども、
「新幹線はない」っていうことが売り物だったんじゃないかって思うんですけれども、
そういう安全と信頼のブランドを持っているJRが、すくなくても新幹線のさらに次世代型の夢の超特急で、
このリスクについての説明、情報公開、アカウンタビリティー(Accountability:説明責任)というものが不十分であるというのは、これは日本国内で済む話だからいいだろうというのでは済まされないですよね。
おかしいですよね。
樫田:おかしいですね。
岩上:
こういうことがまた報じられないのもおかしい。
思わざるを得ないです。
8:17
岩上:
2番目です。
「河川の水枯れ」
これっていうのは、なかなかこれはパッとは思いつかないことなんですけど、
1997年の4月に山梨県で走行実験。
先ほど写真で紹介しましたけれども、
あの実験線がスタートすると、それだけで周辺河川や沢が次々と枯れ始めたと。
これは現地取材もされているようですけど、どんな感じだったんでしょう?
樫田:
最初は住民の方からメールが着まして、
私のブログを読んだと。
「僕の家の近くの川も枯れているんで見に来てください」というメールがきたんです。
その時は「水がチョロチョロ状態なのかな」と思っていたら、完璧に流れてない!
岩上:そうなんですか
樫田:砂漠になっているわけです。
岩上:枯れ砂漠
樫田:
本当に、一滴も流れていない。ビックリしました。
つまり、実験線にしろほとんどがトンネルなわけです。
やっぱりそのトンネルを掘ったことで地下水の
岩上:「水脈を断つ」ということですか。
樫田:断ってしまったんですね。
岩上:
99年9月、山梨県大月市朝日小沢地区ですか、簡易水道の水源が枯渇してしまったと。
これは報告されているんですね。
2009年山梨県笛吹市御坂町では、2008年に実験線の延伸工事が始まると、町の一級河川「天川(てがわ)」が枯れてしまった。
トンネル内で異常出水が起こり、
これ、一方では枯れておきながら、トンネルの中では異常出水が起こっていると。
JR東海はそれを天川に戻しているんですか?
樫田:
ポンプアップして戻していますね。
つまり天川というのは地元の農業者の方々の農業用水でもあったわけですね。
さすがにこれは因果関係を認めて、ポンプアップをして水を戻しています。
岩上:
しかも、トンネルの中で異常出水ということは、今後も考えると怖いですね。
さっき火の話をしました。
けれど、水が出る可能性もあるんですね。
樫田:
まあこれはリニアに限らずトンネル工事をやれば出水は必ずあります。
だからまたね、南アルプスの話になると思いますけど、
出水ってチョロっとと流れているんじゃなくて、本当に人が流されるぐらいのそういった異常出水も、ある。
岩上:
南アルプスの天然水って、よくペットボトルで売られているんですけれども、
それのイメージで言うと、天然の水瓶。
山全体が天然の水瓶みたいなイメージがありますよね、新鮮な水があって。
今までそうしたトンネルが掘られたり、人の手が入るっていうことが無かった山なんですね?
樫田:
無かったです。
本州の中で唯一横断する人工の建築物が、鉄道とか道路とか、そういうものが無い、
そういった山、山岳地帯なんですね。
岩上:
手付かずで残ってきた。そこに穴を開けると。
そういう意味では環境問題にもなるわけですよね。
樫田:なります。
岩上:
2011年夏、上野原市。
無生野地区の簡易水源である「棚の入沢」が枯れた。
棚の入沢という川なんですね、沢が枯れてしまったと。
尺サイズのイワナやヤマメが泳いでいた沢だったけれど、これも枯れてしまった。
笛吹市役所によるとリニア工事が始まったことにより緯度が枯れたという意見が数10件寄せられたと。
これはまだまだ続いていて、これはごく一部だと。
樫田:ごく一部だと思います。
岩上:
これから、要するに東京から大阪に至るまで、30年かけてこんなことをやっていくわけですから、
至る所で起きていくかもしれないと。
樫田:そうです、そうです。
岩上:
それだけ、やっぱり桁違いな大きなトンネルを掘っているっていうことなんでしょうね。
これも非常に大きな問題ですね。
樫田:
今の笛吹市の三坂町。

岩上:
実験線のトンネル工事。
トンネル内が光っているのは出水しているから。
あ、向こうですか。
樫田:
そうですね。
こっちは道路が走っているんですけど、
道路にはですね、ここからの水がダーーッと、川のように流れてきていました。
暗い中を水が流れてきていましたね。
こうやって水が流れることによってどこかが枯れるわけですね。
岩上:
なるほど。
水がただ出てきてそれだけの話じゃないと。
どこかが枯れてくるという。
樫田:
もうプラマイゼロですね。
どこかが出てどこかが枯れる。
いま御説明のあった棚の入沢ですね。
これはある自治体の広報誌の表紙を飾った写真なんですけど、2005年に撮影された写真です。

岩上:これが枯れちゃっているんですか!?
樫田:そうです。
岩上:「魚釣りのメッカだった」って。
樫田:これが枯れたんですね。
岩上:ほぉ。
樫田:今もこっち(右)はちょろっとだけ流れているんですけど、もう、枯れましたね。
岩上:
リニア実験線のトンネル工事が始まると2011年に沢が枯れる。
これはなんか大変な。
やっぱり生態系なんかにも大きな影響が出てくるんじゃないですかね。
樫田:
もうね、魚はいなくなる。
虫もいなくなる。
岩上:
それから、この水を使っている住民の方たちがたくさんいらっしゃるわけですから、
影響が出ますよね?
樫田:
そうです。
ここはもともと地元の方々の簡易水道の水源だったわけです。
ですから、ここへの補償として井戸を掘っています。
井戸を掘って、井戸から水を汲み上げる電気代の補償もやっています。
ただしそれは30年間だけです。
30年間だけ。
岩上:それは工事の後だけじゃないですか。営業開始したら止まっちゃうんですか。
樫田:
それは国土交通省が書いた通達があるんですよ。
こういった「水枯れが起こった場合は補償期間は30年間」
つまり、「31年目からはあなたたち自分でやりなさい」っていうことですね。
岩上:ほー。しかもその水がずーっと出続ける保証とか、そういうことの見通しとか誰もわからない
樫田:わからないです。
岩上:
わからない。ですよね。
あーなんか、生活が破壊されていく感じがします。

樫田:
これは今の滝から50m〜100mぐらい下流ですね。
これは、元川だったところです。
岩上:川だった!
樫田:ええ。
岩上:これは道路かなと一瞬思いましたけれども、道路じゃない。
樫田:川です、川です。
岩上:尺サイズのヤマメやイワナが泳いだ川が砂漠化しちゃった!
樫田:
ええ。
彼が私にメールをくれた地元の若者ですけど、本当に悲しんでいました。
岩上:
JR東海はトンネル工事との因果関係を認め、代替補償の井戸を掘り、揚水に必要な電気代を負担と。
国交相の通知に従い30年間だけと。
いや、なんか、ただ非常に機械的な話ですよね。
この、「補償が30年間のみ」という話ですが、
工事を担当したのは、独立行政法人「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」
そういうところなんですね、JR東海ではないんですね。
現場事務所は取材に対して「水枯れの原因は水脈を予測できなかったから」と回答。
因果関係が認められたなら、JR東海と「鉄道建設・運輸施設整備機構」は井戸掘削、代替水の補給・水道補給にかかる電気代の金銭補償をしなければならない。
でも補償期間は30年。
31年目からは自前で水を補給しなければいけない。
なるほどね〜。
静岡県の場合。
この河川水枯れの話がちょっと続きますけれども、大井川。
大井川といえば大変水量の多い大きな川というイメージですけど。
えっ!?「大井川の流量が最大毎秒2トンも減る」
大井川は細ちゃうんですか?これは大変なことですよねえ。
樫田:
そうですね。
これは先ほど説明した環境影響評価準備書、2013年9月に出ました。
こういった環境アセスメントをやりましたという報告書です。
その中にこういった予測があったんです。
これを読んでですね、静岡の人たちはビックリしたんですね。
岩上:自分たちは関係ないと思ってたんですか?
樫田:
関係ないと思ってたんです。
静岡県というのは唯一駅もできなければ何の施設もできないところなんですね。
わずか11km通るだけですから。
岩上:一応通りはするけれどもかすめるだけですか
樫田:
かすめるだけです。
だからほとんど静岡県は「関係ないよ」と思ってたんです。
岩上:「山梨を通るよね」というイメージだったんですね。
樫田:
ところが大いに関係があると。
というのは、
岩上:上流を通っちゃうんだ。
樫田:太平洋に近い7市2町の水歴飲料と全く同じ量なんですね。
岩上:毎秒2トンというのはそんなに重大なことなんですね。
樫田:そうなんです。
岩上:
毎秒2トンだとピンとこないんですけど、「毎秒」ですからね。
秒って、そう考えてみたら大変な水量ですよね。
樫田:
そこの7市2町の首長たちが本当に焦ったんですね。
「生活用水はどうなるんだ」と。
「農業用水、工業用水どうなるんだ」と。
で、静岡の場合はお茶が有名ですよね。
お茶というのは私も聞いた話ですけど、
「大井川のもや・霧。あれが良い茶葉を作ってくれる」と
岩上:
水量豊かな川が蒸気を作ってくれると。それがうっすらとモヤを作る。
それは要するに湿り気をもたらすわけで、その湿り気がお茶にいい。
樫田:
いい茶葉を作ってくれると。
それがどうなるか?っていうね、それはお茶業界にとっても大変。
岩上:
パサパサになるかもしれない。
潤いがなくなってしまうかもしれない。
あー、なるほど。
静岡県でリニアは県北部に無人の南アルプスを11km通過するだけと、ほどんどの人がリニア計画に無関心。
ところがJR東海が「大井川の流量が毎秒最大2トン減る」と準備書に記載したから、各自治体はビックリしたということなんですね。
今説明のあった太平洋側の7市2町には独自の水源は乏しく。
独自の水源が乏しいわけですね。
樫田:そうです、なかには100%が大井川という自治体もありますから。
岩上:じゃあ、枯れちゃったら大変なことになりますね。
樫田:大変なんです。だから冗談じゃないんです。
岩上:
毎秒2トン減るというのも、絶対かどうか?
根拠とかセンサとか今後どうなるとか全くわからないわけでしょ?
樫田:
そうです。
そもそもなぜ2トンという数字が出てきたのか?
この計算根拠が書いてない!
岩上:書いてない。それは質問しても出てこないんですか?
樫田:「2トン以上じゃないの?」と疑う人もいます。
岩上:
だいたい今の工事だって、ごく一部始めただけで「イヤイヤ予測と違った」と言っているわけですから、
これから実際に進捗していくと予測通りじゃなかったことが起きる可能性はいくらでもありうる
樫田:
あります。
JR東海は「何もしない場合は2トンだ」と。
岩上:
ちょっと待ってください。
「JR東海はリニア沿線に位置しないという理由で、これらの自治体に対して説明を行っていない」
ビックリですね、これ。
樫田:
これはですね、さっきの報告書とか準備書とか、JR東海が作るこんなに分厚い報告書ですけど、
それは一応ですね、関係市町村には送るんですよ。
岩上:通過するところにですね。
樫田:
ところが、この7市2町には、もうリニアのルートから遠く外れているから関係市町村ではないということで、そういった報告書も準備書も送っていません。
だから住民説明会も行っていません。
ですからその準備書が出たときにですね、
岩上:こういう人たちは伝え聞いてびっくりしたんですね?
樫田:
そうです、伝え聞いたんですよ。
「市長さん、これこれこういうことが載ってるよ」ということで、それでびっくりしたんですよね。
岩上:
いやあこれも、先ほど原発の話もちらっとね、関係あるし、色々と似通った点がありますよと言いましたけれども、ちょっと似通っていますよね。
樫田:そうです。
岩上:
関係立地自治というのは非常に狭く取られているんですけど、
いざ事故が起こったり問題が起きたりすると実は非常に広域に影響すると。
まだ事故が起こったわけではない。
これから作ろうという段階で、やっぱり巨大工事なんですね。
垂に、非常に広域のエリアに影響が出るということがもうわかっている。
ーー
JR東海 葛西敬之会長
葛西 敬之(かさい よしゆき、1940年10月20日 - )
日本の実業家、東海旅客鉄道(JR東海)代表取締役名誉会長








![]() 【楽天ブックスならいつでも送料無料】“悪夢の超特急”リニア中央新幹線 [ 樫田秀樹 ] |
【内容情報】
総事業費9兆円。この史上最大の鉄道事業は、その問題点をほとんど報道されることなく着工目前まで来た。東京・名古屋間の286キロのうち86%の246キロがトンネルになることで発生する水枯れの可能性、処分方法の決まらない膨大な建設残土、掘り当てるかもしれないウラン鉱床、1日に1700台ものダンプカーが12年も走る村、10年以上も続く騒音と振動と土ぼこり、喘息、生活と交通阻害、生態系の劣悪化、立ち退き等々。今からでも遅くはない。JR東海は関係者、特に住民を軽視せず、徹底議論を図るべきだ。
2015年4月4日 樫田秀樹さんの講演
ーー
<報道自主規制か圧力か>メディアが報じない”リニア新幹線の危険性”
某月刊誌での連載を基に構成、すでに3千部を印刷し、さぁ翌週には書店に並ぶぞというタイミングで、その出版社の上部組織である某大学から「待った」がかかったのだ。
大学曰く、「本校において、研究者や卒業生で鉄道関連の事業に携わる者もいる。(リニアを批判する)この本の内容が大学の意図と思われるのは困る」。
そして出版停止。3千部刷られた本は日の目を見ることなく断裁されてしまった。
せめて、校正段階での出版停止ならわかるが、印刷後の出版停止はどんなベテランジャーナリストに尋ねても「極めて異例」との反応だった。本当に大学側の言い分だけが理由のすべてなのか…あるいはなんらかの圧力があったのか、未だ真相はわからない。
ー略ー
NHKの会長人事が安倍首相やそのブレーンである葛西敬之・JR東海名誉会長に握られていることを把握している。首相の経済ブレーンである財界人の集まりが「四季の会」で、その幹事役を務めるのが葛西名誉会長なのだ。
リニアという超巨大事業は、公共放送にもまるで問題点を報じられることなく、不都合な真実を検証すらされず着々と推進されている。
「リニア新幹線狂気の計画」 文字起こしブログ
動画はこちらにあります↓
<リニア新幹線狂気の計画ー1ー>
「間違いなくこれは浜岡と抱き合わせの計画だ。
これはもう間違いなくね、このままいくと我々はもう殺されますよ」広瀬隆氏(文字起こし)
<リニア新幹線狂気の計画ー2ー>
「97%反対止めます。っていうのが普通でしょ?どんどん決定していくんですよ」
広瀬隆氏(文字起こし)
<リニア新幹線狂気の計画ー3ー>
「一部の利権者が動き出して、これは遊びなんです。最後に失敗するんですから」
広瀬隆氏(文字起こし)
<リニア新幹線狂気の計画ー4ー> リニアの電磁波問題
「これはきちんと理解したらみんな乗りませんよ、怖くって」
広瀬隆氏(文字起こし)
<リニア新幹線狂気の計画ー5ー> 電磁波を浴びる利用者の利便性
「日本人の誰も、高い金を払って時速500キロで景色も見えない鉄道が宙に浮いたまま、
目が回るような高速度で目的地に到着したいとは思っていない」 広瀬隆氏(文字起こし)
<リニア新幹線狂気の計画ー6完ー> 「運転手がいないんですって」
リニアは乗客の命を考えない、とてつもなく危険な鉄道である 広瀬隆氏(文字起こし)
広瀬隆さん長野県富士見町2011年9月20日講演(内容書き出し)
<狂気>リニア中央新幹線試乗会
「ただすぐにトンネルに入ってしまいました」9/22 TOKYO MX(文字起こし)
「採算は取れない」と自ら言っているのになぜトンネルを掘るの?
アルプルに穴を掘りたい理由が別にあるのではないかと勘ぐりたくなる。
防空壕にする?
核のゴミ捨て場にする?
FCCJchannel 日本外国特派員協会 2015年4月25日

福島第一原子力発電所の事故からすでに4年が経ってしまいました。
日本政府、あるいは東京電力の発表される報道というものは、非常に限られたものだし、
誤りに満ちたものだと私は思ってきました。
今日は、福島の現状がどうなっているか?ということをかいつまんで聞いていただこうと思います。
ご存知だと思いますが、これが事故を起こした福島第一原子力発電所の写真です。
一番右にあるのが1号機、次が2号機、次が3号機です。

1号機、2号機3号機は2011年3月11日に運転中でした。
そして地震と津波に襲われて原子炉の「炉心」と私たちが呼んでいる部分が溶け落ちてしまいましたし、
その過程で、水素という爆発性の気体が噴き出してきて、爆発して、原子炉建屋が吹き飛んでしまった、という時の写真です。
一番左にあるのが4号機ですが、これは2011年3月11日に運転していませんでした。
すべての燃料も、炉心にはありませんでした。
そのため炉心が溶けるということは「なかった」のですが、
なぜかこの原子炉建屋でも水素爆発が起きまして、このように建屋が吹き飛んでしまいました。
4号機の燃料は炉心から取り出されて、使用済み燃料プールというプールの底に移されていたのですが、
そのプールは、今この写真で写っている原子炉建屋の、全て壁が抜けてしまった4階という階に埋め込まれていました。
たくさんの放射性物質が原子炉の運転によって生み出されてきているのですが、
その中で私が一番人類にとって危険を加えるだろうと思っているのは、セシウム137という放射性物質です。
この4号機の半分壊れた原子炉建屋の中に、使用済み燃料プールが宙づりになっているのですが、
そのプールの底には広島原爆に換算すると、約1万4000万発分のセシウム137が含まれていました。
それがプールの底で発熱を続けているわけで、プールの水が干上がってしまって、燃料が溶けるようなことになれば、「東京すら放棄するしかない」と当時の原子力委員会の近藤駿介委員長が報告書を出しました。
記者のみなさんはご記憶かもしれませんが、当日から数日間にわたって、
自衛隊のヘリコプターが福島第一原子力発電所に飛んで行って、上空から水を落としたことがありましたし、
東京消防庁は放水車で現場に駆けつけたこともありましたが、
それらはこの4号機の使用済み燃料プールの中に、なんとかして水を補給しなければ東京が壊滅するという、そのためでした。
そうしながらすでに4年が経ってしまいましたが、これもみなさんご記憶かもしれませんが、
2011年という事故が起きた年には、民主党という政権が政党を握っていました。
12月になって当時の野田首相という方が「事故収束宣言」というのを出しました。
私はその時にも「冗談を言わないでください」と思いました。
事故からずでに4年経っていますが、残念ながら事故は全く収束できないままです。
先ほど聞いていただいたように、運転していなかった4号機の場合には、使用済み燃料プールに、広島原爆に換算すれば1万4000発分ものセシウム137が眠ったままだったのです。
危機がずーっと続いていて、一刻も早くそれをなんとかしなければいけない状態でした。
そして、その危機に関しては東京電力も国も十分に知っていて、
一刻も早く危機を除去しようと努めてきました。
そして2013年の11月から、使用済み燃料プールの底の燃料を運び出す作業をようやくに始めて、
2014年、昨年の11月に使用済み燃料プールから燃料を取り出して、
少し危険が少ないであろう、隣の共用プールというところに移動を終えました。
このことに関しましては、私は本当にホッとしました。
この作業が曲がりなりにも終わったということで、東京を放棄しなければいけないという自体は、たぶん避けられただろうと私は思います。
しかし、それで危機が去ったわけではありません。
先ほど聞いていただいたように
2011年3月11日に運転していた1号機から3号機は、原子炉が溶け落ちてしまったわけですが、
その溶け落ちた炉心が、今現在どこに、どのような状態で存在しているか、誰もわかりません。
なぜなら、4年経った今でも現場に行くことができないからです。
人間が行けば即死します。
そのため、ロボットを行かせようとしているのですが、ロボットも放射線というものに関しては大変弱いので、送り込んだロボットはみんな戻ってこられないという状態ににっています。
4年経っても現場に行くようなことができないという事故は、原子力発電所以外には決して起きないという、そういう過酷な事故です。
仕方がないので、これ以上炉心を溶かすことはできないというので、ひたすら4年間水を注入し続けています。
しかしそんなことをすれば、送り込んだ水が放射能で汚れた汚染水になってしまうということは避けようがありません。
今現在も毎日300トンから400トンというような放射能汚染水が増加しています。
それをなんとか環境に出さな(いようにしな)ければいけないということで、労働者が福島第一原子力発電所の現場で苦闘しています。
その労働者たちはもちろん東京電力の社員ではありません。
下請け孫請け、そのまた下請け、孫請け。
8次、9次、10次というような、多重な下請け関係の中で、
労働者が賃金を受け取る時には最低賃金にも満たないというような労働者が現場で苦闘しています。
皆さんもご存知だろうと思いますが、1986年に起きたチェルノブイリ原子力発電所の事故の場合には、
60万人とも80万人とも言われる軍人、退役軍人、労働者、一部は囚人と呼ばれるような人たちが、
事故の収束作業に狩り集められました。
この日本でそれだけ大量の労働者を確保できるか?といえば、多分出来ないだろうと思いますし、
今現在もすでに外国人労働者が大量に福島に連れてこられています。
今現在、日本というこの国は自民党という政党が政権を取っていて、安倍さんという人が首相をやっていますが、
安倍さんは「何よりも経済最優先だ」ということで、オリンピックを誘致しようとしています。
そのために「福島第一原子力発電所はアンダーコントロールだ」と彼は言ったわけですが、
残念ながらいまだに苦闘は続いていますし、
これから労働者がどんどん被曝をしながら、何年も何十年も戦わなければいけないという、
そういう状態になってしまっています。
労働者の苦闘によって、これから環境に放出する放射性物質の量をなんとか少なくしなければいけないと私は思いますけれども、残念ながらすでに大量の放射性物質が環境に放出されてしまいました。
今この瞬間も福島県を中心にした汚染地帯で、人々が被曝をし続けているわけですが、
その状況はこれから何年も、何十年も、あるいは何百年も続かざるを得ないという状況になっています。

これが福島第一原子力発電所の上空からの写真です。
1号機、2号機、3号機、4号機が、北から南に並んでいます。
そのほか、5号機と6号機がもう少し北に2基あったのですが、
この2基は、本当に幸いなことに、非常用発電機の1機が生き延びたために、原子炉の炉心が溶け落ちるということは防がれました。
そして1から4の、この部分の炉心が溶けたり、あるいは使用済み燃料プールが危機に陥ったりしたわけです。
そして大量の放射性物質が噴き出してきて、あちこちにお汚染を広げている。
そして、水をかけ続けているので、放射能汚染水が増加しているわけですが、
それを東京電力はとにかくタンクを作って溜め込もうとしてきました。
それがここに、一群のタンク群としてどんどんどんどん膨れ上がってきているという状態です。
今現在50万トンを超える放射能汚染水がこの中に溜まっています。
何れにしても福島第一原子力発電所の敷地には限りがありますので、
タンクの増設も無限にできるわけではありませんし、
あまり遠くない将来、「東京電力は放射能汚染水を海に流す」という、そういうことになるだろうと私は思っています。
そしてこういうタンクは、ほとんどが応急タンクです。
きちっとしたタンクを作ろうとすれば、労働者がどんどん被曝をしてしまいますので、
応急タンクしか建設できないという状態できていますし、
あちこちで漏れが進んでいます。
その上、壊れてしまった原子炉建屋、タービン建屋などにも汚染水がたまって、
そこからどんどん、日常的に放射能汚染水が敷地の中に漏れてきてしまって、
今現在福島第一原子力発電所の敷地全体が、放射能の沼のような状態になってしまっています。
東京電力は福島第一発電所の中の敷地の中にある井戸水を分析していましたが、
去年の10月に撮った井戸水の分析結果を東京電力が公表しました。
その結果、「セシウム134が1リットル当たり6万1000ベクレル入っていた」と公表しました。
セシウム137が1リットル当たり19万ベクレル。
全ベータと私たちが呼んでいる放射性物質は、1リットル当たり780万ベクレルあったということです。
日本の法律で環境に放出が許されているような、これらの放射性物質の濃度は、
セシウム134の場合は、1リットル当たり60ベクレル。
6万1000ベクレルに比べれば1000倍というような、そういう濃度のものが井戸水にありました。
セシウム137の場合の環境に放出してもいい濃度は1リットル当たり90ベクレルですから、
この場合には2000倍以上というようなものが、もう井戸水の中にあふれてきてしまっているというような状態です。
さらにこの全ベータと呼んでいるものの正体は私はストロンチウム90だと思っていますが、
ストロンチウム90の環境に放出していい濃度は1リットル当たり30ベクレルでしかありません。
ですから、何十万倍というような猛烈な放射能を含んだ汚染水が敷地の中にあって、それが井戸としてくみ上げられているという状態です。
こういう危機がこれからずーーっと続いていくし、
その危機を少しでもなんとか乗り切るために労働者が被曝を続けるということになるわけです。
その上もっと困難な課題が残っています。
それは、溶け落ちてしまった炉心をこれから一体どうするか?ということです。
東京電力と国は、その溶け落ちた炉心をいつの時点かで外につまみ出して、安全に保管するという工程表を書いています。
これが東京電力が示した工程表のスライドで、日本語で大変申し訳ないのですが簡単に説明させていただきます。

東京電力の説明によると、
「溶け落ちた炉心は原子炉圧力容器の底に一部が残り、そして格納容器の床の上に饅頭のように堆積している」
と彼らは主張しています。
今現在は格納容器という、放射能を閉じ込める最後の防壁として設計されたこの容器もすでに破壊されてしまっていて、いくら水を入れても中に水が溜まらないという状態になっています。
東京電力はいつの時点かで圧力容器の底に残っている燃料と格納容器の底に落ちた燃料を上方向に取り出そうとしています。
しかしこの状態で圧力容器の蓋を開けてしまうと、大量の放射線が下から上方向に飛び出してきてしまって、全く作業ができません。
そのため東京電力は、
「今は壊れてしまっている格納容器をまず補修して、格納容器全体に水が張れるようにする」と言っています。
その上で上の方から機器を下に挿入していって、圧力容器の中にある燃料、あるいは格納容器の中に饅頭のように溜まっていた燃料を上につかみ出す、というのが東京電力と国の計画です。
しかし、「こんな作業は決してできない」と私は思います。
何よりもまずは、穴の空いた格納容器をきちっと調べることが困難を極めていますし、
「どこに穴が空いているか」ということがわかっても、それを補修することすらできないだろうと思います。
仮にその補修ができて、水が格納容器の中に蓄えられるようになったとしても、
実は、溶け落ちた燃料は格納容器の床の上に饅頭のように堆積しているということは決してないと私は思います。
事故は非常に過酷な状態でドラスティック(drastic)に進行したわけで、
溶け落ちた燃料は、もうそこらじゅうに、格納容器の中に散らばってしまっている。
あるいは既に格納容器の床を突き抜ける。
あるいは横方向を突き破ってそこらじゅうに散らばっていると私は思いますので、
この絵にあるように、上方向から機器を入れて掴み出せる燃料の量などというものは知れていると思います。
そのことは原子力の専門家であればみんなわかるはずだと私は思いますし、
最近になって福島県の新聞がこのような記事を出しました。

今聞いていただいたように、
溶け落ちた燃料が圧力容器の真下の格納容器の床の饅頭のように溜まっているようなことはなくて、
「もうそこらじゅうに散乱してしまっている」と、国の方の研究者も認めているという、そういう情報です。
結局、溶け落ちた燃料を取り出すことはできないと私は思いますし、
チェルノブイリ原子力発電所でやったように
「石棺」というもので封じ込めるしかないと思います。
しかし、1号機、2号機、3号機にも4号機と同じように使用済み燃料プールがあって、
そのプールの中に、未だに使用済みの燃料が沈んだままです。
それをなんとかして掴み出さない限りは、石棺を作ることすらができません。
1号機2号機3号機の使用済み燃料プールの底から、燃料を少しでも危険の少ない場所に移すまでに、
何年かかるのか?私にもわかりませんし、東京電力も国も、ほとんど分かっていないだろうと思います。
その石棺を作る作業に作手するわけで、一体石棺というものが何年後にできるのか、それすらがわかりませんし、たぶん私は死んでしまっているのではないかと私は思います。
仮に石棺ができたとしても、皆さんがご存知の通り、
チェルノブイリ原子力発電所では、29年経った今、はじめ作った石棺がボロボロになって、第二石棺というものを作ろうという作業が進んでいます。
チェルノブイリで壊れた原子炉はたった1基ですけれども、
福島第一原子力発電所では少なくても1号機2号機3号機という3つの原子炉が溶け落ちてしまっているわけで、
これから何十年、あるいは何百年という期間に渡って、放射能を閉じ込めるという作業をしなければいけません。
これがこれから戦いを続けなければいけない課題ですけれども、
「すでに放出されてしまった放射性物質にどうやって向き合うか」という課題も現に存在しています。
福島第一原子力発電所の事故でどれだけの放射性物質が環境に放出されたか?ということに関しては、
日本国政府がIAEA国際原子力機関に報告書を出していますので、その数字を今から見ていただこうと思います。
私が見ていただくのは、
先ほど聞いていただいたセシウム137という放射性物質がどれだけ放出されたかというデータです。

左の下にいま黄色い四角を書きましたが、これは1945年8月6日に日本に落とされた広島原爆が、どれだけのセシウム137を大気中に放出したか、というデータです。
黄色の四角の大きさでそれを表しています。
数字はテラベクレルという単位で示した放射能の量です。
福島第一原子力発電所の場合には
「1号機だけで広島原爆の6発分から7発分のセシウム137を大気中に放出した」
と日本国政府が言っています。
一番大量に放射性物質を吹き出したのは2号機だと国と東京電力が言っています。
3号機もやはり吹き出させて、
当日運転中だった1号機2号機3号機を合わせると、
「広島原爆が放出したセシウム137の168発分を環境にばらまいた」と、日本国政府が言っているのです。
そしてこれは待機中にばらまいたセシウムだけであって、
先ほど聞いていただいたように、今現在も放射能汚染水としてどんどん海へ流しているという、事故が進行しているわけです。
つまり、福島第一原子力発電所の事故というのは、
広島原爆の何100発分というような放射性物質を環境にまき散らし、
今現在も撒き散らし続けている事故だということです。
大気中に吹き出してきた放射性物質はどうなるか?といえば風に乗って流れるだけです。
結局どんな腑に放射性物質が汚染を広げていったか?というと、
これはフランスの研究機関のデータですけど、こんな風に汚染を広げたと考えられています。

ここが日本で、赤いところが一番汚染の強いところで、その周りに黄色いところが東北地方関東地方にありますが、少し汚染の少ないところ。
それから青いところがありますが、ここが汚染のもっと少ないところです。
汚染の程度は右に書いてありますが、赤が一番汚染が強い。
黄色が汚染が少ない。
だんだん汚染が少なくなってくるに従って青くなるという色分けをしてあります。
もちろん日本の東北地方関東地方は猛烈に汚れているわけですけれども、
日本というこの国は北半球温帯という地域に属していて、上空では偏西風という強ーい西風が吹いています。
そのため福島から吹き出してきた放射性物質は偏西風に乗って太平洋の方向に流れていって、
北アメリカ大陸の西海岸を強く汚染しています。
一つの事故がその現場だけではなくて地球全体に及ぶような汚染を引き起こす。
というようなものも、やはり原子力発電所以外には起きないはずだと思います。
ともあれ日本国内は強い汚染を受けました。
上空では偏西風が吹いていたとしても、
地上では南風の日もある、北風の日もある、東風の日もあるわけですから、
東北地方を中心として、このような汚染が生じたと日本国政府が地図を公表しています。

赤、黄、緑と色分けしたこの地域が猛烈な汚染を受けた地域で、
今現在も10万人を越える人達が故郷を追われて流浪化してしまっています。
そのほかにも汚染はもちろん生じていて、青く塗ったところ、あるいはくすんだ緑で塗ったところというのがあちこちにありますが、こういうところは一番汚染が少ないところでも1平方メートルあたり3万ベクレルを超える放射能で汚れています。
日本には放射能に関する法律がたくさんありまして、
放射能を取り扱う場所は、放射線管理区域という地域に指定して、その中で厳密に取り扱えということになってきました。
その放射線管理区域から何か物を持ち出す時には、1平方メートルあたり4万ベクレルを超えているようなものはどんなものでも持ち出してはいけないというのが日本の法律でした。
放射線管理区域というのは普通のみなさんが立ち入ることすら禁じられる場所ですし、
私のような職業的な労働者であっても、中に入ったら最後水すらが飲めないという、そういう場所です。
放射線管理区域の外側には、1平方メートルあたり4万ベクレルを超えて汚れているようなものはどんなものでも存在してはいけないというのがこれまでの法律だったのですが、
この青いところは1平方メートルあたり6万ベクレルをすでに超えてしまっていますし、
くすんだ緑のところも3万ベクレルから6万ベクレルという汚染を受けているのです。
日本が法律を守るというのなら、およそ1万4000平方キロメートルに及ぶ場所を放射線管理区域にしなければいけないほどに汚れていると、日本国政府自身が地図に示しているのです。
しかし日本国政府は原子力緊急事態宣言を出して、
「今は緊急事態だから法律を守らなくてもいい」ということにして、
人々をこの汚染地に捨ててしまったのです。
今、「放射性セシウムが大気中に放出されたのは広島原爆の168発分ぐらいだと日本国政府が言っている」
と私が言いました。
その量が1万5000テラベクレルという放射能の単位です。
その大部分が偏西風に乗って太平洋の方へ流れていきました。
そして一部分が、日本の東北地方関東地方に降り注いだわけですが、
その量は約2400テラベクレルです。
今私は放射能の単位でセシウム137の量をみなさんに聞いていただいたのですが、
このセシウム137を重量にする、重さで測ったらどのくらいになると思われるでしょうか?
福島第一原子力発電所が撒き散らしたセシウム137は、全量でも、4.7kgしかありません。
日本の東北地方関東地方を中心に、広大な地域を放射線管理区域にしなければいけないほど汚染したセシウム137の重量は、わずか750gです。

放射能は人間の五感で感じられないとよく言われますけれども、当たり前です。
感じられるほどの放射能があれば人間なんて簡単に死んでしまうという、そういう生き物なのです。
そういう汚染の中で今、福島を中心にして、人々が被曝をし続けているわけですが、
なんとか被曝を少しでも少なくしたいと言って、
自分の家の周り、学校の校庭、とかいうところから、土を剥いで集めています。
もちろん田畑の土を全部剥ぎ取るということもできませんし、
山の線を剥ぎ取ることもできないのです。
ごくごく一部の汚染を剥ぎ取って、こういう袋に詰めて積み上げてきています。
何千万袋というような袋が、汚染地帯にこんな形で積み上げられて、
どんどんどんどん、今現在も増えてきてしまっています。

しかしこれは袋ですので、どんどんどんどん破れてきます。
実際にはこのように一度は詰めたつもりでも、中から植物が袋を突き破って外に出てくるということになっていて、

この袋をこれから一体どうやって管理をしていくのか、ということは今の課題になっていますし、
これから何十年も何百年もこういう放射能に向き合わなければいけないという状態になっています。
時間を大幅に消化してしまいましたが、
福島の事故は未だに進行中だということを皆さんにもわかっていただきたいと思います。
終わりにします、ありがとうございました。
質疑応答

https://youtu.be/nCbXX3DURd0?t=1h1m37s
バレーンの大使:もし先生が安倍首相だったらどういう対策を取りますか?この問題に対して。
小出:
対策はたくさんやらなければいけないことがありますが、
まずは汚染水というものの増加を防がなければいけないし、その環境への漏れというものを防がなければいけません。
そのためにやるべきことは、私は二つだと思っています。
まずは、これまではひたすら水を注入することで、溶け落ちた炉心をこれ以上溶かさないということをやっていたのですが、水での冷却ということを諦める。
私の場合は金属というのを候補としてあげていますし、場合によっては空冷も可能だと思っていますので、それをまずやるべきだと思っています。
次には、すでに敷地の中が放射能の沼のようになってしまっていると私は先ほど聞いていただきましたが、
その沼のような水が環境に出ていくことを防がなければいけませんので、
原子炉建屋周辺に、地下にダムを張り巡らせるということをやらなければいけないと私は思って、
2011年5月からその主張を続けています。
そのことは国も東京電力も最近になってようやく気がついてきて地下にダムを作る。
ただし、そのダムは凍土壁という土を凍らせて作るんだということを公表しています。
しかしその凍土壁というのは深さが30m、長さは1.4kmというような凍った壁を作らなければいけないわけで、そんなものは決してできないと私は思います。
やはりコンクリートと鋼鉄の遮水壁、ダムを作らなければいけないと思いますし、早急にそういうような形で対策を講じていくべきだと思います。
ご質問に対して今はあまりにもテクニカルなお答えになったかもしれませんので、もう少し基本的なことをこれからお答えしたいと思います。
事故は残念ながら起きてしまいました。
そしてその日に原子力緊急事態宣言というのが出されて、
4年以上経った今も緊急事態宣言は解除されていないのです。
だからこそ、日本の法律では許されないような場所に「人々を捨てる」というようなことも今現在行われているのです。
日本の国家にとって一番大切なことは、自分が出した原子力緊急事態宣言というものを撤回できるように最大限の努力をするということだと私は思いますし、
オリンピックなどと浮かれている場合では今はないのだと思います。
ご質問では「私が安倍さんだったら」という過程でご質問をいただきましたが、
もし、私が安倍さんであれば、まず真っ先にやることは「子供たちを汚染地帯から避難させる」ということです。
やらなければならないことは山ほどあって、全てお答えすることはできないと思いますので、
まずこれでよければ次のご質問に移りたいと思います。
1:07:47
フリー藤田:
フリーのジャーナリストの藤田裕行と申します。
サリーという科学者の団体がありまして、
例えばオックスフォード大学のウェード・アリソン先生、「放射能と理性」という本を出されていますけれども、そういった科学者の知見を聞きますと、
年100mSv程度の低線量放射線は健康に害を及ぼすどころか、むしろガンが減るとか健康にいいとか、
そういうことを言われているんですね。
その観点に立つとですね、もちろん除染も必要ないし、
子供達は学校の校庭で外で元気よく遊んだらいいし、汚染水も全然ためる必要がないと。
「どんどん、すぐ全部海に流したらいい」と
放射線が、今すごい放射線量が空気中に出たといってもですね、「放射線は低線量で全然健康に問題はない」と。
「癌にもならない」というようなことになるんですが、
そういう、ま、結構そういう人が増えているんですよ、今。
その辺はどう思ってらっしゃるんですか?
小出:
あまりにも愚かな主張だと思います。
人類が放射線を発見したのは1895年で、それ以降たくさんの放射線被曝と健康への影響が積み重ねられてきました。
その結果、現在の学問の到達点としては、
「被曝というものはどんなに低いものであっても必ず健康に影響がある」
というのが現在の学問の定説なのです。
だからこそ、この地球上でほとんどすべての国に「放射線の被曝に関する法律の規制がある」という、そういうことになっているわけです。
日本の場合も、「被曝には危険が伴うから、一般の方々は1年間位1mSvしか被曝をしてはいけない」という法律があるわけだし、私のような放射線業務従事者という労働者であっても、「1年間位20mSv以上の被曝はしてはいけない」ということを法律で定めているわけです。
それが全く間違いで「被曝は健康にいいんだ」というのであれば、法律でそういう制限を撤廃するというのがまずはじめにやるべきことだと私は思いますし、世界中の国々がそういう法律を決めている以上は、法律の定めによって国をきちんと運営するというのが、国の責任だと私は思います。
【特別企画】小出裕章さんに聴く~被ばくと避難~
「子供達を被ばくから守るということは、大人たちの最低限の義務」
4/25ふくしま集団疎開裁判の会(文字起こし)
ーおまけー 藤田裕行さん


南京虐殺否定を無断加筆 ベストセラーの翻訳者
2014/05/08 19:00 【共同通信】
共同通信の取材に答える英国人の著者ヘンリー・ストークス氏=7日、東京都千代田区
米ニューヨーク・タイムズ紙の元東京支局長が、ベストセラーの自著「英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄」(祥伝社新書)で、日本軍による「『南京大虐殺』はなかった」と主張した部分は、著者に無断で翻訳者が書き加えていたことが8日明らかになった。
英国人の著者ヘンリー・ストークス氏は共同通信に「後から付け加えられた。修正する必要がある」と述べた。翻訳者の藤田裕行氏は加筆を認め「2人の間で解釈に違いがあると思う。誤解が生じたとすれば私に責任がある」と語った。
同書はストークス氏が、第2次大戦はアジア諸国を欧米の植民地支配から解放する戦争だったと主張する内容。「歴史の事実として『南京大虐殺』は、なかった。それは、中華民国政府が捏造したプロパガンダだった」と記述している。
だがストークス氏は「そうは言えない。(この文章は)私のものでない」と言明。「大虐殺」より「事件」という表現が的確とした上で「非常に恐ろしい事件が起きたかと問われればイエスだ」と述べた。
藤田氏は「『南京大虐殺』とかぎ括弧付きで表記したのは、30万人が殺害され2万人がレイプされたという、いわゆる『大虐殺』はなかったという趣旨だ」と説明した。
だが同書中にその説明はなく、ストークス氏は「わけの分からない釈明だ」と批判した。
同書は昨年12月に発売、約10万部が売れた。ストークス氏単独の著書という体裁だが、大部分は同氏とのインタビューを基に藤田氏が日本語で書き下ろしたという。藤田氏は、日本の戦争責任を否定する立場。ストークス氏に同書の詳細な内容を説明しておらず、日本語を十分に読めないストークス氏は、取材を受けるまで問題の部分を承知していなかった。
関係者によると、インタビューの録音テープを文書化したスタッフの1人は、南京大虐殺や従軍慰安婦に関するストークス氏の発言が「文脈と異なる形で引用され故意に無視された」として辞職した。(共同=ベン・ドゥーリー、木村一浩)
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北米沿岸に8百テラベクレル着へ 原発事故で海洋放出セシウム
47News 2015年4月24日
【ウィーン共同】
東京電力福島第1原発事故で海洋に放出された放射性セシウム137の約5%に当たる800テラベクレル(テラは1兆)が北米大陸の西海岸に到達するとの研究結果を福島大学環境放射能研究所の青山道夫教授がまとめ、24日までにウィーンの学会で発表した。約1年後にはほぼ全量がたどり着くという。
日本の原子力規制委員会は、100テラベクレルを放出する大事故の発生確率を原子炉1基につき100万年に1回以下に抑える安全目標を決めているが、今回の数値はその8倍に相当する。
2015/04/24 17:22 【共同通信】
福島大学環境放射能研究所の青山道夫教授
メバルの濃度は加齢と関係 福島大環境放射能研が報告
(2015年3月20日 福島民友ニュース)
青山道夫福島大環境放射能研究所教授(地球化学)は19日、富岡沖で採取したメバルの放射性セシウム濃度を調べたところ、筋肉に取り込まれた放射性セシウムが年齢とともに増加していたとの調査結果を発表した。青山教授は「なぜ年齢とともに増加するのか説明できれば、漁業再開につながる」と、研究を進める考えを示した。
同大で同日開かれた同研究所の成果報告会で示した。青山教授によると、本県沖のほとんどの魚種で放射性セシウム濃度は低下しているが、メバルなど特定の魚が現在も高い傾向を示している。漁業再開に向け原因解明を求める声が上がっていた。
青山教授によると、若いメバルの放射性セシウム濃度は低かったが、4歳を超えたメバルは高かった。青山教授は「年を取って(放射性物質を体外に排出する)代謝が下がったのか、濃度が高いものを食べているためなのかは今後の研究だが、加齢が関係している」と話した。
2014.03.20 青山道夫教授のインタビュー記事
2014年3月6日、青山道夫福島大学環境放射能研究所教授が韓国聯合ニュースのインタビューに答え、聯合ニュースのウェブサイトに掲載されました。
http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=shm&sid1=104&oid=001&aid=0006816463
http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=sec&sid1=101&oid=001&aid=0006816464
東京都千代田区衆議院第一会館で福島原発事故の影響などについて説明する青山道夫教授。
環境放射能研究所が日本語に翻訳しましたので、以下に掲載します。
東京電力の放射線量測定水準は0点
(東京=聯合ニュース=李世元特派員)青山道夫福島大学環境放射能研究所教授は東京電力の放射性物質測定水準について「基本がなっていない」と批判した。
青山教授は20日、聯合ニュースとの電話及び書面インタビューで「放射能を測定した場合、毎回同じ数値が出ることはない。例えば100ベクレル±5ベクレルのように不確実性を表記しないといけないのに、東京電力はそうしていない」と指摘した。
「測定方式によって後ろに付く±数値が変わり、これを見ればどういう作業をしたかが分かる」という。「大学1、2年生で放射線量測定を学ぶ時に、必ず不確実性を付与しなければならないと教わる。もし学生のレポートだと東京電力は0点」と酷評した。
教授は、ゲルマニウム半導体検出器を利用して放射能を測定する時、もともと自然界に存在する放射能の影響を考慮をしなければいけないのに、東京電力は1年半の間過ちを続けて来た、と主張した。
また、ベータ線を測定する時、ある程度の放射能があると一種の飽和状態になり放射線量が過少評価されるのに、これに注意しないで間違った数値を公表してきたと語った。
実際に東京電力は今年初め、高濃度放射性物質がきちんと測定されていないという事実を認め、再検査方針を明らかにした。
教授は東京電力が放射性物質を汚染水形態で数十万tも保管することも深刻な問題だと話した。
「固体のほうが液体より封印することが簡単。水溶液の状態で保管すると漏水の危険がつきまとう」として「水溶液が一番保管が難しくて危険だということは常識」だと指摘した。
青山教授は2013年9月、気象庁気象研究所主任研究員としてIAEAフォーラムに出席し、福島原発で放射能物質であるセシウム137とストロンチウム90に汚染された水が一日に約600億ベクレル太平洋に放出されていると事態の深刻性を指摘して注目された。
東京電力原発事故対応問題
(東京=聯合ニュース=李世元特派員)福島大学で環境放射能を研究している科学者が東京電力の福島原発事故の対応について、深刻な憂慮を表明した。
気象庁気象研究所から、2014年に福島大学環境放射能研究所に移籍した青山道夫教授は、東京電力が公表した各種放射性物質測定値の正確性に疑問を感じると20日聯合ニュースとのインタビューで明らかにした。
教授は放射性物質に対する不安感に関連して、消費者が自身の食べ物を自由に検査出来るシステムが必要だという意見を提示した。
現在、日本の一部の自治体は自家消費を目的として栽培した作物が一定の要件を充足すれば放射性物質検査を受けられるようにしている。しかし、消費者が流通業者から購買した食品を検査することは現実的に難しいからだ。
(IER補足:各自治体に多少の違いはあるが、予約が必要で、(1)1kg以上、(2)細かくみじん切り、あるいはフードプロセッサーしたものが対象となる。山菜・野生の肉魚・地下水の検査が可能な自治体もある。なお、購入した食品は検査対象外である。 )
次は青山教授との一問一答
-東京電力の放射性物質測定能力が非常に低いとお話されましたが、その理由をお聞かせください。
▲東京電力が不確実性を付与して公表していないからです。ゲルマニウム半導体検出器でマリネリ容器(放射線量計側に使用する容器)を使用して測定する時のバックグラウンド評価の方法も間違っています。また、標準物質によるチェックを行っていません。ベータ線を計側する時、ある一定以上の放射能があると飽和状態になって過少評価されるのですが、その時注意をしないで測定して過少評価された数値を公表したからです。
-バックグラウンド評価とは何でしょうか。
放射性物質を測定する際に、数値の差を計算して放射能の量を把握することです。例えばマリネリ容器に放射能汚染水を入れて測定した数値から、汚染されていないない水を入れて測定した数値を引く方式です。放射能は自然状態ではゼロにならず、あらゆる物質、更に容器にも放射能があるからこのようにします。東京電力は1年半もバックグラウンド評価をきちんとしませんでした。
-不確実性を表記しなかったというのはどういう意味でしょうか。
▲大学1、2年生の時、放射線計測を学ぶ時に必ず不確実性を考慮するべきだと教わります。同じ放射線を10回測定するとそれぞれ違う数値になります。例えば100ベクレルを測定すると、95ベクレル、105ベクレル・・・・と、このような値がでます。なので100ベクレル±5ベクレルという方式で不確実性を表記しなければなりません。しかし東京電力はこのようにしていません。測定方式によって後ろに付く±数値が変化するので、これを見ることでどういう作業をしたか分かります。もし学生のレポートだと東京電力は0点ですね。
-福島第一原発から放出される放射性物質の量に変化はありますか。
▲福島第一原発5・6号機排出口の(放射性物質)濃度には変化がなく、相変わらず1m³当り1000ベクレルで漏水が続いています。放出されている放射性物質の量や種類に変化があるかどうかは東京電力の測定に疑問があるので厳密な論議ができない状態です。
-昨年、国際原子力機関(IAEA)が多核種除去設備(ALPS)で除去出来ないトリチウムが含まれた汚染水の処理に関連して、海洋放出を検討すべきだと報告しましたが、どうお考えですか。
▲海に放出しないで解決が出来るなら、間違った情報伝達や心理的不安を起こさせないので、放出しない方が良いですが、現実的に放出しないことは難しいだろうと考えます。その際、少なくとも海水や海産物の正確なトリチウム測定ができる体制を整える必要があります。
-日本の食品についての放射性物質管理をどのように評価しますか。
▲福島県は食品の放射能検査体制が世界的に高い水準だと言えます。一人一人の不満を無くすという点からは測定値の公表だけでなく、(消費者が)食品の放射性物質測定を自由に出来るようにしなければなりません。私はなんの心配もしないで流通しているものを食べていますが、信じない人もたくさんいます。やはり目の前で自分が食べるものを測定できるようにすることが重要でしょう。私は科学的に不必要だと思いますが。
-汚染水による影響は福島第一原発の港湾内の0.3km²範囲内で完全にブロックされている、という安倍首相の発言をどう評価しますか。
▲政治家の発言は科学者の言葉ほど正確に使用されないため評価の対象ではありません。現在の最大のリスクは原子炉の中に残っている溶けた燃料ですが、これに関してはあまり正確に伝わっているとは思いません。
-福島原発事故収束のための国際協力は十分でしょうか。
▲言葉の問題や、官僚の問題に対する認識の違いが国際協力の障害となっていると思います。日本国外から見ると、国際協力が不十分なことは明らかです。特に日本の情報提供に問題があります。資料の大部分が日本語で、英語の資料はごく一部しかありません。
-日本政府が避難者の帰還を急いでいるようですが。
▲汚染除去が簡単なことではないというのはセシウムの化学的性質から明確です。帰還をどうするかは、実際の放射線量だけの問題ではなく社会の生活基盤をどのように再構築するかの問題であると思います。
外洋に1日600億ベクレル放出 福島第1の放射性物質
日本経済新聞 2013/9/19 1:50
【ウィーン=共同】東京電力福島第1原発の汚染水問題を巡り、気象庁気象研究所の青山道夫主任研究官は18日、国際原子力機関(IAEA)の科学フォーラムで、原発北側の放水口から放射性物質のセシウム137とストロンチウム90が1日計約600億ベクレル、外洋(原発港湾外)に放出されていると報告した。
東電は「法定基準以下の濃度と確認して放水しており問題ない」としており、事故後に海洋モニタリング調査を続けてきた青山氏も濃度については1リットル当たり1ベクレルで基準値以下との見解。しかし放出総量については法的な規制がない。東電には放水口から出る放射性物質の総量について詳細な説明が求められる。
青山氏は総量に注目し「この水の中に魚が生息すると放射性物質が濃縮され、日本の規制値を超える」と指摘したが、周辺海域への影響は「沖合では薄められ、漁業に影響しない」と分析した。
セシウム137の半減期は約30年、ストロンチウム90は約29年。1~4号機の原子炉建屋側からいったん港湾内に染み出た後、炉心溶融を免れた5、6号機の取水口から取り込まれ、北側放水口から外洋に放出されている。
青山氏の調査によると、第1原発の放水口から出るセシウム137は、事故後の2011年3月26日~11年4月7日は1日当たり約100兆ベクレルだった。その後、徐々に低下し12年初めごろから現在まで約300億ベクレルで推移。ストロンチウム90も現在、約300億ベクレル出ているとしている。
井上伸氏のインタビュー記事
福島原発の海洋放出セシウムは20~30年で日本に戻る、長期に渡る放射能汚染、原発つくれる場所ない日本
井上伸 (国家公務員一般労働組合執行委員、国公労連書記、雑誌編集者)
2015年1月5日 21時21分
気象研究所による福島原発事故で大気中に放出された放射性セシウムの試算
毎日新聞が「ビキニ水爆実験:船員被ばく追跡調査 福竜丸以外で初」として次の報道をしています。1954年に静岡県焼津市のマグロ漁船「第五福竜丸」が被ばくした太平洋ビキニ環礁での米国の水爆実験を巡り、厚生労働省が近く、当時周辺で操業していた他の船員について健康影響調査に乗り出すことが分かった。被災船は全国で少なくとも500隻、被災者は1万人に上るとされるが、国はこれまで福竜丸以外の船員の追跡調査をしてこなかった。当時の放射線検査の記録が昨年見つかったことを受けたもので、ビキニ水爆実験での被害の位置づけが大きく変わる可能性が出てきた。
出典:毎日新聞1月5日付「ビキニ水爆実験:船員被ばく追跡調査 福竜丸以外で初」
このビキニ水爆実験での第五福竜丸の被曝を契機に放射能観測をスタートさせた国立研究機関の気象研究所(私たち国公労連に加盟する労働組合がある研究所です。私は国立研究機関の担当です)の当時主任研究官の青山道夫さんに、私、インタビューしたことがありますので、その記事を紹介しておきます。(※2012年3月に行ったインタビューです。福島原発事故での放射能観測をめぐる青山さんの奮闘は、朝日新聞の「プロメテウスの罠」の第3章「観測中止令」においても取り上げられています)福島原発から海洋に放出されたセシウムは
20~30年で日本沿岸に戻る
――放射能汚染は長期観測が不可欠
青山道夫氏(気象研究所地球化学研究部主任研究官)インタビュー
気象研究所は、半世紀以上に渡る世界最長の放射能観測を継続しています。東京電力福島第一原子力発電所で過酷事故が発生するなか、放射能観測の中核を担っている気象研究所の地球化学研究部・主任研究官の青山道夫さんにお話をうかがいました。
ビキニ事件を契機に放射能観測スタート
――気象研究所が放射能観測研究を始めるきっかけは何だったのでしょうか。また、どのような観測を行っているのでしょうか。
1954年3月1日、アメリカが南太平洋のビキニ環礁で行った水爆実験によって、静岡の漁船・第五福竜丸が被曝しました。このとき、第五福竜丸の乗組員が被曝しただけでなく、海洋も大気も放射能で広く汚染され、日本列島にも「放射能雨」が降り注ぎました。このビキニ事件を契機にして気象研究所は1957年から海洋と大気の放射能観測研究をスタートさせたのです。ビキニ事件の当時、気象研究所にいた故三宅泰雄氏や故猿橋勝子氏をはじめとする研究者たちが、ねばり強く放射能汚染の実態を調査した結果によって、核実験による環境汚染の問題が広く認知されるようになったのです。
私は1984年に気象研究所に呼ばれ、放射能観測研究を託されることになり、現在は主に海洋汚染の問題を担当しています。海洋における放射能の観測は、太平洋を航行するさまざまな船に海水をくんで来てもらって分析します。大気については、気象研究所の敷地内(茨城県つくば市)に、大気中の微粒子をフィルターでつかまえる方法と、2メートル四方と1メートル四方の器に雨をためることで大気中に漂う微粒子を集める方法で、放射能を測定しています。
長期継続の放射能観測と実際の避難に役立つ拡散予測が必要
――1957年以来54年間にも渡って途切れることなく海洋と大気の放射能観測を行い、今後も継続していくことがなぜ重要なのでしょうか。
私の研究の役割を説明することで、継続した放射能観測の重要性が分かってもらえるかと思います。環境放射能についての私の仕事は大きく言うと二つあります。
一つは、核実験やチェルノブイリ事故、福島原発事故などで放出された人工放射能が海洋においてどうなっているかを研究する仕事です。人工放射能が、どれだけ海に降り注いで、どのように海洋汚染が広がっていくのかを観測によって明らかにするのです。放射能は長期に渡って地球規模の汚染をもたらしますから、観測自体も長期間継続的に実施する必要があるのです。
二つめは、長期に渡る観測を分析して、海洋の放射能汚染がどう広がるのかを研究し、さらに物質輸送モデルなどを使って再現計算を行うことです。1950年代や60年代の核実験での海洋の放射能汚染が30~40年でどう動いてきたかを分析すると、海洋の放射能がどう挙動するのかが分かります。地球環境が激変しない限りは同じ挙動をするので放射能汚染の予測モデルをつくることができます。日本だけでなく、世界にこれだけ多くの原発が存在する限り、私は世界のどこかで必ず原発事故が起きると思ってきました。
私は、岩波書店の雑誌『科学』1999年1月号に「動燃東海事故による放射性セシウムの関東平野への広がり」と題した論文を発表しています。この論文の中で「今回も示されたように観測データはしばしば人間が予測できないことを教えてくれるので、切れ目のない試料採取と観測・計測は事故時の評価とともに、事後の評価をおこなう上でも重要である」と述べるとともに、「事故が発生してから予測モデルを動かすのではなく、あらかじめ典型的な気象条件と放出条件を想定して、拡散予測をおこなっておくことも必要」と指摘していました。
また、アメリカや旧ソ連などが1945年から1980年にかけて実施した大気圏内核実験で降り注いだ放射性セシウム137の海中濃度が、日本近海で最近約10年間、ほとんど減らず横ばいのままであることが2010年10月に私の研究チームの分析で分かっています。約30年の半減期のセシウム137の放射線が減少し続ける一方で、南から来る黒潮に乗ったセシウム137が再び流れ込み濃度が維持されているのです。
核爆発で成層圏に上った後、ジェット気流などに乗り日本列島の太平洋側とアメリカ東海岸に最も多く降下し、中国が最後に大気圏内核実験を実施した1980年以降は、1986年の旧ソ連・チェルノブイリ原発事故を除き、新たに発生する原因はありません。
ところが、海水を採取したところ2000年から2010年にかけて、日本列島の近くでは、黒潮に沿った深さ約400メートルの海中で海水1立方メートル当たり2.0~2.5ベクレルのセシウム137が検出され続けました。
過去の核実験で日本列島の太平洋側に降下したセシウム137は海中に沈み、太平洋を東に移動します。途中で西に方向を変えた後、フィリピン沖で折り返し赤道に沿って東方向に進んでいるのですが、この折り返し地点で一部が黒潮に乗っていることが判明したのです。
こうした放射性物質の移動状況を参考にして、原発事故が起きたときの被害の広がりを予測することができるのです。
科学者の社会的責任を果たそうとした仲間の奮闘が世界最長の観測を継続させた
――福島原発の事故直後の観測はどうだったのでしょうか。
福島原発からつくば市にある気象研究所は約170キロ離れていますが、3月15日以降は大気ダスト中の放射能は高過ぎてゲルマニウム半導体検出器による通常の測り方では無理になり、計測の方法を工夫しながら計測する状態が続きました。
そうしたなか、原発事故からまだ1カ月も経過していない3月31日に突然、放射能観測の予算が凍結され、半世紀以上も継続してきた観測が途切れる危機に直面しました。財務省が予算を緊急の放射線モニタリングに回したいとしたのが観測予算凍結の根本的な原因でした。
放射能による地球環境の変化は長年にわたって観測し続けることでとらえることが可能となります。まして福島原発事故という重大局面のなか、今もっとも必要とされている放射能観測をやめるわけにはいかないと私は思いました。予算がストップされてもお金を使わなくてもいいよう、分析は後回しにしてもサンプルだけは取り続けることにしました。
不幸中の幸いでしたが、海水採取を委託していた日本郵船の船は、予算凍結を連絡する前にすでに出航していました。
予算凍結の原因だった緊急モニタリングに対して補正予算が付くことになり、8月から予算が戻り、気象研究所の放射能研究は続けられことになりました。
福島原発のセシウム137は20~30年で日本沿岸に戻ってくる
――福島原発事故による海洋汚染は今後どうなるのでしょうか。
これまでに福島原発事故で海に流出されたセシウム137は、黒潮に乗って東へ拡散した後、北太平洋を時計回りに循環し、20~30年かけて日本沿岸に戻ると私たちは予測しています。
海に直接出たセシウム137は、5月末までに3,500テラベクレル(テラは1兆)と試算し、ほかに大気中へ放出された後に海に落ちた量が12,000~15,000テラベクレル程度あるとみており、総量は15,500~18,500テラベクレルで、過去の核実験で北太平洋に残留している量の二十数%に当たります。
私たちは、核実験後に検出された放射性物質のデータなどを基に、今回の事故で出たセシウム137の海洋での拡散状況を分析しました。福島県沖から北太平洋へ水深200メートル以下の比較的浅い部分で東へ流れ、日付変更線の東側から南西方向に水深400メートルを中心とした深さで運ばれることになります。フィリピン付近から一部は黒潮に乗って北上し日本沿岸に戻ります。
フィリピン付近からはインドネシアを通過してインド洋、さらに40年後には大西洋に到達する流れのほか、赤道に沿って東に進み太平洋の東端で赤道を越えた後、赤道南側で西向きに流れるルートもあります。
海への流出量は、東京電力が作業用の穴の割れ目などから約1,000テラベクレルが出たと当初発表していましたが、海水で検出された濃度などから流出量を試算したところ、東電発表の3倍以上となっています。
福島原発事故で放出されたセシウム137の全体像を把握するには、太平洋全域での高精度の測定が必要になっているのです。
地震と火山の巣の上に原発をつくるのは愚か
日本には原発をつくっていい場所はない
――最後に、科学者の社会的責任についてお聞かせください。
科学者・研究者の社会的責任は、科学的データをきちんと分析して、客観的な事実を事実として正確に伝えていくことにあります。とりわけ、原発事故の放射能の問題は「風評被害」などの実害が伴いますので、マスコミに対しては、研究結果が正確に伝わるよう科学者として解説などで補足する必要もあると思います。
そして、科学的な事実は隠してはいけません。日本政府は国民に事実を知らせると「パニックになるから」などという理由で隠そうとする傾向がありますが、これは愚民政策であり間違っていると思います。
あわせて、科学者・研究者の自由な発言や発表を制限することも大きな間違いです。
私と研究者仲間の3人で『ネイチャー』(世界的に最も権威ある科学誌の1つ)に論文「福島原発から出た放射性物質の海洋環境への影響」が掲載させることが決まっていたのですが、掲載直前になって発表することが制限されました。結果的には別の科学誌『エンバイロメンタル・サイエンス&テクノロジー』に昨年10月、掲載されましたが、こうしたことも大きな問題です。この論文で指摘したのは、福島原発から海洋に放出された放射能は過去の核実験より数桁高く、チェルノブイリ原発事故で黒海やバルト海が汚染されたレベルより少なくとも1桁高いということでした。
そもそも、日本列島という地震と火山の巣の上=ファイヤーゾーンに原発をつくるのは愚かだと思います。アメリカにしてもヨーロッパにしても、ほとんど周辺に何もない地震の少ない場所に原発をつくっています。安全をきちんと考えれば日本には原発をつくっていい場所はありません。もともと日本において原発を推進するのは無理なのです。私は、こうした科学的真理を社会に向けて伝えていくことが、本当の科学者の社会的責任だと思っています。
私は昨年度まで数年間、気象研究所の労働組合の委員長や学研労協の常任幹事などをつとめましたが、労働組合としても研究機関に働く研究者の社会的責任が発揮できるよう取り組みを強める必要があると思います。
――以上が当時気象研究所主任研究官の青山道夫さんへのインタビューです。
有識者から測定データに疑問の声 ~海洋モニタリングに関する検討会 第1回会合
IWJ 2013年9月13日
東京電力や環境省、原子力規制庁などが行っている福島県沖の海水・海底土モニタリングについて、その調査・分析方法などを検討する会合が13日、原子力規制庁で開かれた。この日の会合では、規制庁がまとめた測定データに対して、外部有識者からその信頼性を疑問視する声が相次いだ。
外部有識者の一人、気象研究所の青山道夫氏は、資料データの中に「不確かさ」の値がないことを問題視し、「学生のレポートなら0点だ」と厳しく批判。規制庁側に説明を求めた。それに対して、検討会の座長を務める、原子力規制委員会の中村佳代子委員は「いわゆる論文のレビューとは違うと解釈していただきたい」などと的外れの回答を繰り返した。(IWJ・大西雅明)
NHKラジオ第1 2015年4月13日放送
特 集
福島第一原発 難航する汚染水対策“凍土壁”の課題は?
東京電力・福島第一原子力発電所の汚染水対策の柱として建設が進められている“凍土壁”について、 3月中とされていた凍結の開始が、今月に遅れることになりました...
出演者:丸井敦尚さん
(産業技術総合研究所 地下水研究グループ長/汚染水処理対策委員会 委員)
キャスター
畠山智之
黒崎瞳
コメンテーター
二村伸
黒崎:特集、今日のテーマは福島第一原発の難航する汚染水対策についてです。
畠山:
お伝えする福島第一原発では、放射性物質によって汚染された水が増え続けているんですよね。
溶け落ちた核燃料がある原子力建屋に地下水が流れ込んでいるからなんですね。
そこで、地下水が入らないようにする工事が今進められています。
建屋の敷地を取り囲むように地下深く土を凍らせて、いわばシャッターのようにしようという工事なんですね。
土を凍らせて壁にすることから「凍土壁」とも呼ばれています。
しかし、先月から凍結を始める予定だったんですけど、未だに始まっていないんです。
何が作業のネックになっているのか?
そしてこのままの状態でいると何が起きてしまうのか?
政府の汚染対策委員の委員も務める専門家の方の聞きます、
黒崎:それではまず東京都内で聞いた皆さんの声です。
男性:
自分は福島のいわきなんですけど、
遮蔽壁とかね、いろいろやってはいるんだけど、
その都度何か、他から漏れちゃったりしているから、
だから、抜本的な対策ができていないんじゃないかなと思うんですけど。
一番困っているのは、やっぱり漁業関係の人でしょ?
ま、風評被害もたくさんありますから。
汚染水の出てくる量とか、海に排出されているものとかをね、
みんながわかるように監視をしていっていただきたいと思います。
対策についてどのくらい効果があるかどうか?っていうのは、
まだちょっとよくわからないところが多いと思うので、
筋道を立ててあらわして欲しいと思います。
男性:
いやぁ、一番懸念しているのはいっぱい溜まっている貯水槽。
大きな地震でも発生したらどうなるのか?と。
女性:
日本の政府がきちんとね、責任を持ってやっていかないと、
世界に対する信用問題にもなるので、
いくら口で言ってもね、やっぱり行動で示さないと、と思います。
黒崎:
ゲストは地下水の研究がご専門で産業技術総合研究所地下水研究グループ長の丸井敦尚さんです。
よろしくお願いいたします。
丸井:よろしくお願いします。
畠山:
丸井さんは国の原子力災害対策本部のもとにある「汚染水処理対策委員会」で、
東京電力に対して汚染水対策の実施方法の提言などを行ってらっしゃるんですけれども、
丸井さん、この凍土壁の計画なんですが、
凍結をスタートさせるのが3月だったんですが、今のところまだ始まっていません。
なぜ凍結が始められないんですか?
凍結が始まらないのは?
丸井:
はい、まずその理由の前にですね、
ちょっと一般の方にわかりやすく凍土壁とその周辺のことについて説明をさせてください。
おっしゃる通り凍土壁と言いますのは、土を凍らせる壁でございます。
シャッターのように水をシャットアウトするんですが、
「凍ってしまうから地下水が流れない」というところで、
地下水をシャットアウトする効果が非常に高いという理由で選ばれました。
で、その遅れている理由なんですけれども、
1号機から4号機の原子炉建屋があるのは皆さんご存知だと思うんですが、
そこからそれぞれ海側に向かって、
トレンチと呼ばれる大体1.5mぐらいの四角いトンネルが、建屋から海へ向かって通っています。
この中に配管や何かがあるんですけれども、
壁を作る際にそのトレンチが邪魔になって、壁を邪魔しているんですね。
ですので現在その壁を作る工事が、
建屋の海側で遅れているのが原因で凍土壁をスタートできないという状況にございます。
畠山:
今回この凍土壁の設計というのは、
原子炉建屋およびタービンなどがあるところの施設をぐるりと四方を囲むというような形ですよね。
そこを土を深く凍らせて、地下水が侵入しないようにしようと。
それの海側の部分がうまくいかなかった、ということですか。
丸井:
そうです、はい。
全長で約1500mあるんですけれども、
山側の部分、それから北側と南の横の部分ですね。
この部分については、もう、ほぼできております。
畠山:工事は完了している。
丸井:はい。
畠山:
工事が完了というのは、
「スイッチを入れれば土を凍らせ始めることが出来る」という状況になっていると。
丸井:
そうです。
凍結管というのは、これは三重のパイプなんですけれども、
真ん中のパイプに凍土用の不凍液が降りて行って、
それが外側のパイプのところを上がってきながら周りの土を凍らせる、深さ30m以上のパイプを大体1mぐらいの感覚で入れていくんですが、
山側と、北側南側の横の部分については、もうほぼ出来ております。
畠山:
あ、そうですか。
黒崎さん、この凍土壁っていうのは、言葉を初めて聞いたかもしれませんけど、
なかなか分かり辛いもの、
黒崎:
そうですね、字から見ると土を凍らせるというのはわかるんですけど、
どういう効果があるのか?っていうところがちょっと見えてこないんですけど。
丸井:
先ほどから申し上げましたように、
三重管の中を不凍液が回って、周辺の土を凍らせることによって、
山側から海へ流れていく地下水の流れをシャットアウトしまして、
1号機から4号機の建屋の中に地下水の侵入が、今毎日大体350トンぐらい入っているんですが、
その侵入を食い止めるというものでございます。
黒崎:ずっと電気を流して凍らせ続けなければならない、
丸井:
そうですね。
凍らせるためには不凍液を使って動かさなければならないので、
年間20億と言われるような電気代がかかると言われております。
地下水と冷却水
畠山:
あの、原子力施設の事故によって、核燃料が溶け落ちてしまったという状況がありますね。
そこの核燃料を冷やすための水というものと、
今おっしゃっていた地下水、流れ込む地下水というものは、同じものですか?別のものですか?
丸井:別のものです。
畠山:
別のものですね。
じゃあ、最初に原子炉で溶け落ちてしまった燃料を冷やす水というのは、
これはどこからかもってきている水で冷やしているということで?
丸井:
そうです。
循環水と申しまして、今は原子炉、どこか壊れているかもしれないんですが、
今後まずは凍土壁で地下水の流れを止めまして、原子炉建屋の中の水を抜いてですね。
その原子炉を覆って補修しまして、
そこから15年ないし20年かけて燃料を冷やそうという計画になっています。
畠山:で、いま凍土壁というのは、建屋の方に外から流れ込んでいる水を遮断すると。
丸井:はい、その通りです。
畠山:遮断しないと次の作業が進まないということですね。
丸井:そなんです、はい。
畠山:二村さん、この辺りってあれですよね、今後の計画にも大きな影響を与えるでしょうからね。
二村:
そうですね。
山側と、また海側ということもあるわけですよね。
その辺のところの、これから先どういうふうに進めていくのか?
あるいはどんな見通しが立っているのか?というのが、まだよくわからないんですけどね。
丸井:
はい、おっしゃる通りです。
現状では、
「1号機から4号機の建屋の地下を地下水が通り抜けて、海側に汚染物質を運んでいる」というふうに言われております。
これは世界のみんなが心配していることでありまして、
この間もカナダの西海岸に事故当時の汚染物質が到達したなんていうニュースがありましたけれども、
そういった意味でも、今後全てをしっかりとシャットアウトして、それをみなさんにお示ししなければ廃炉は進んでいかないと思いますので、
まずは海側遮水壁と呼ばれる海岸部分にある壁をしっかり作りまして、地下水が海へ流れていくのを止める。
あるいは凍土壁によって、地下水が建屋の中に侵入していくのを止めて、
さらにその次のステップである循環冷却へ進んでいくということが考えられる。
ですから、まだやるべきことはたくさんあります。
遮水壁と凍土壁
畠山:今その海側の遮水壁という言葉がありましたが、その遮水壁と凍土壁とはまた別のものなんですね?
丸井:
海側遮水壁と申しますのは、大体同じように長さ30mぐらいあるんですけれども、
鉄のパイプをぴったりくっつけて海岸べりに打ち付けて、コンクリートで固めて、
水が完全に外に出ないようにするというものでございます。
畠山:その「水」というのはなんですか?
丸井:地下水です。
畠山:あ、同じ地下水ですか?建屋に流れ込んでいるようなものと考えていいんですか?
丸井:
福島第一原子力発電所は、東京電力のですね。
もともと35mぐらいの標高がある、海岸部にあるテーブル状の台地だったんですね。
そこを削っていろいろな建屋を作りましたので、
その台地の中にある地下水が、本来は海岸を通り抜けて海へ流れていくんです。
それが、第一原子力発電所の1号機から4号機の下を抜けていくのが、
だいたい毎日1000トンから2000トンぐらいと言われておりまして、
「その大量の水が海へ流れ続けていくのをまず止める」
というために海側遮水壁という鉄管の棒を打ち込んでコンクリートで固めるというものを作りました。
畠山:流れているその水には放射性物質は含まれているんですか?
丸井:
(放射性物質が含まれて)います、はい。
第一原発の1号機から4号機の下を通りますので、多少なりとも汚染はされています。
畠山:なるほど。
黒崎:
今、山側の工事がほぼ終わっているというふうなお話がありましたけれど、
そこから始めるということはないんですか?
丸井:
おっしゃる通り、地下水の流れを考えると上流側を止めたほうが効果的ですので、
まずは下の下流の方を、海側遮水壁を仮に止めてですね、前にあったようにダムアップしてしまったら元も子もないので、山側から止めていくというのはとても論理的です。
リーズナブルな回答だと思います。
汚染水流出
畠山:
海に流れていく汚染水のことについてはですね、こういうニュースがありました。
2013年の5月なんですけれども、
海に近い観測用の井戸で国の排出基準を大きく上回る濃度の放射性物質が相次いで検出された。
で、2ヶ月後に東京電力は高濃度の汚染水が海に広がっている可能性を認めたんですね。
経済産業省の試算によりますと、
「毎日およそ200トンあまりの地下水が、放射性物質が検出された井戸の周辺を通って汚染水となって港湾内に流出している」
というふうにされているんです。
で先ほど話しを進めた凍土壁というのは、
「原子力建屋およびその周辺に地下水が入ってこないようにするもの」ですよね。
それが「海の方に流れないようにするための壁も今作ってある」ということですね。
で、それによって汚染水が建屋の中にも流れ込まず、海の方にも流出しないようにする、という作業が今行われていると考えればいいですね?
丸井:さようでございます。
畠山:
で、その中で、いわゆる凍土壁という原子炉建屋およびタービン建屋などを、
ぐるりと取り囲む土を凍結させる壁というのを、凍結時期がちょっと遅れてしまっている。
それができない限りは、次の作業に進めないっていうことですよね。
丸井:はい、その通りです。
汚染水はタンクにあとどのくらい溜められる?
畠山:これ、そのままにしておくとどういうことが起きますか?
丸井:
毎日大体350トン程度、建屋の中に地下水が入り込んできますので、
その地下水を、現状ではくみ上げて、アルプスと呼ばれる汚染水処理の装置を使って綺麗の浄化しようという計画になっています。
ですから、凍土壁で地下水の流れを止めないと、汚染水は増え続ける一方なんですね。
当然、汚染水を貯めておくタンクにも限界がありますので、
いずれパンクしてしまうということになります。
畠山:
福島第一原子力発電所周辺の敷地には、上空から見ると大きなタンクがたくさんありますね。
汚染水をためるタンクだというふうに聞いています。
あれはどのくらい今あって、どのくらいまできているんですか?
丸井:
現状では、容量として80万トン分のタンクがあります。
現在60万トンの汚染水がたまっています。
敷地全体の中では、90万トンをちょっと超えるぐらいまでのタンクを作る面積・容量があるんですけれども、
あと10万トンぐらいタンクを作ったら、もう敷地の中がいっぱいになってしまうんです。
現状では年間13万トンぐらいずつ水が増えていますので、
このままのペースで行ったら、あと2〜3年でいっぱいになってしまいます。
畠山:
今の所はくみ上げて、それをタンクの方に移しているからということですよね。
そういう面からいっても建屋内に流れ込む地下水をなんとか止めなければいけない。
丸井:はい。
対処法
畠山:これを進めていくための最大のネックを解除するには何が必要なんですか?
丸井:
まず、地下水の流れを止めて、建屋の中に入らなくする、と。
汚染水の量を増やさないということが大切ですので、凍土壁を作ること。
それから地下水の元は雨ですので、
敷地の中に降った雨を、浸透させて地下水にしないことが今考えられています。
畠山:それはどういう方法があるんですか?
丸井:
それはですね、フェイシングと申しまして、
地面をコンクリートで覆ってしまって、雨水が染み込まないようにする方法。
それによって地下水を減らして流れる量を減らすということを考えています。
畠山:
そのフェイシングという、地下の方に雨水が染み込まない工法というのは、
もう作業は進んでいるんですか?
丸井:
大体敷地の中でもう70%ぐらいの面積を覆うことができています。
あとは建屋の、本当に汚染が酷くて、作業員がなかなか行けないところがいくつか残っていますが、
あのー、仕事は順調に進んでいます、今のところ。
海側凍土壁の工法
畠山:
そうですか。
で、ごめんなさい、先ほどの凍土壁。
これから作らなければ汚染水がどんどん増えてきてしまうんですが、
それがネックになっているのが、今、海側の方のトレンチという部分があって、
「そこの部分でうまく壁が作れなかった」って今おっしゃいましたね。
そこを乗り越えるためにはどういったことが必要なんですか?
丸井:
まず、通常の工法ですと、上から打ち込む3重管、凍結管をですね、
トレンチを貫通して打っていくんですけれども、
現在トレンチの中にも汚染物質がございますので、
それが漏れ出したら元も子もないから、いろいろな工法を考えています。
3重管を4重管5重管にしてですね、段階的に打ち込む方法などもありますし、
あるいはトレンチの部分を避けて、氷の壁を先に作ってしまって、
後から別の方法や何かで、トレンチの部分を凍らせるということを考えています。
畠山:そういったことは計画当初には想定はされていなかったことなんですか?
丸井:
もちろん想定はされています。
で、トレンチの部分全体の面積からいうと、2%〜3%ぐらいしか相当しないんですね。
だからトレンチの部分を外したとしても、97〜98%の壁はできますので、
ま、「概ね出来る」という考え方もございます。
あるいはまた、「完璧に全部できなければ水が完全に止まらないから、ダメじゃないか」という考えもあるので、
両方がせめぎあっているところなんですけれども、
まずはトレンチを抜いて、氷の壁を作ってしまって、
そのあと別の工法でやるという方法が、今検討されているという状況でございます。
畠山:それはいつ頃できるんですか?
丸井:
まだ、えっと、規制庁の許可やなんかが得られておりませんので、いつとは申し上げられませんけれども、
これは先ほど言いましたように「汚染水を増やさない」という観点からは、
本当には1日も早く成されなければいけない問題です。
畠山:
そうですね、この問題についてはまだまだ聞きたいことがありますが、
後半にお話を伺います。
ーつづく
<福島第一原発>
タンクに入っている地上の汚染水〜トリチウムの処分方法
「薄めて海洋へ放出or地下深くに注入して地下水として」4/13NHKラジオ 後半(文字起こし)
ーーー
東電、福島第一原発「凍土壁」の試験凍結を申請
読売新聞 2015年04月09日 21時25分
特集 福島原発
東京電力は9日、福島第一原子力発電所1~4号機の周囲の土壌を凍らせて氷の壁を作り、地下水の流入を抑える「凍土壁」の試験凍結を原子力規制委員会に申請した。
認可が下りれば、東電は4月下旬以降、地中に埋設した凍結管に冷却材を流し、地中を凍結できるか調べる。
東電によると、試験凍結は、全長1・5キロ・メートルのうち、建屋の山側の凍結管22か所(計約70メートル)で実施する。冷却する凍結管は連続して並んでおらず、氷の壁にはならない。東電は、温度変化を調べ、一定の凍結能力が確認できれば、さらに凍らせる凍結管の数を増やして本格的な氷の壁を作る考えだ。
東電は当初、山側の一部の凍結を3月末頃に始める予定だったが、作業員の死亡事故が相次ぎ工事が中断、計画が遅れていた。
続きを読む2013年7月
井戸と海水の放射性物質―"事故後最高"記録更新中!!ー東京電力福島第一原子力発電所
これについて、地下水に詳しい産業技術総合研究所の丸井敦尚総括研究主幹は、
建屋などから新たに汚染水が漏れ出している可能性を考えて
「護岸を固めるだけでなく、原子炉を囲むように鋼鉄製の仕切り板を打ち込み、
さらにその隙間に水を通しにくい粘土を入れるなどして、何重にも対策をとるべきだ」と述べ、
海への流出を防ぐ徹底した対策が必要だと指摘しています。
NHKラジオ第1 2015年4月13日放送
特 集
福島第一原発 難航する汚染水対策“凍土壁”の課題は?
出演者:丸井敦尚さん
(産業技術総合研究所 地下水研究グループ長/汚染水処理対策委員会 委員)
キャスター
畠山智之
黒崎瞳
コメンテーター
二村伸
ここまでの部分の文字起こし↓
<福島第一原発>汚染水の対策・凍土壁の課題「凍らせるためには不凍液を使って動かさなければならないので、 年間20億と言われるような電気代がかかると言われております」4/13NHKラジオ 前半(文字起こし)
文字起こし部分のYoutube15:32〜 https://youtu.be/adU4SqcFWtI?t=15m32s
黒崎:
特集、今日のテーマは「福島第一原発難航する汚染水対策 凍土壁の課題は」です。
ゲストは汚染水対策委員で産業技術総合研究所地下水研究グループ長の丸井敦尚さんです。
引き続き宜しくお願いします。
畠山:
みなさんからもメールをいただいていまして、東京都にお住いの50代の男性ヒサノブさんという方は、
「いまだに汚染水の対策が立てられない現実に直面して、本当に汚染水は止まるのか疑問に思います」
というご意見。
それから宮城県にお住いのタカヨシさんという40代の男性ですが、
「結果こそ大切と考えます。世界の原子力安全上、福島の事故終息がはかられないと原子力の発電所そのものへの
信頼性は損なわれ続けると考えます。世界の叡知への疑念は増すばかりです」というご意見ですね。
そして広島県にお住いの40代の男性
「東電にしても委員会にしても、詳細でわかりやすい情報公開がかけています」というご意見がありました。
このようなご意見があるんですけれども、
今日は原子力発電所の事故の中でいろんな課題があるんですが、
「汚染水」というものを中心にお話を伺っているんですが、
この「汚染水」というものはですね、一言でいいますといろんな要因が絡んでいる。
先ほど前半の方でお話をしていただいた「凍土壁で抑えよう」
つまりこれは建屋の下の方で地下水を抑える。
地下水も原子力建屋に入ってしまうと、放射性物質を含んでしまった汚染水になります。
で、汚染水の、
核燃料を冷やすために注入していた水。
これは今「循環されている」という話がありましたけれども、
それも放射性物質で汚染をされているので、地上にためるということもあります。
そうなると汚染水というのは、地下にもあり、地上にも置いてあり、
色々と対策が、同時にしなければならなくならないことが沢山あるっていうことですよね。
丸井:そうです、はい。
地上のタンクに入っている汚染水
畠山:
で、今は地下のお話をしたので、地上にある物をちょっとお伺いたいんですけど、
先ほどのお話では地下の方に溜まってしまっている水をくみ上げてタンクに入れておくと。
これが許容限度が間もなく、近づいてきていますよというお話がありましたけど、
それはまた、綺麗にする装置もありますよね?
先ほど「アルプス」とおっしゃいました。
昔ニュースで聞きましたが、そこから汚染する物質を取り除いてきれいにしていこうという作業だと聞きました。
これは、うまくいっているんですか?
丸井:
はい。
現在アルプスは3系等ございまして、このアルプスというのの前に、
今おっしゃられた汚染水というのはですね、
ま、あの〜、爆発を起こしまして、62種類のですね、63種類か。
汚染物質が地下水に混ざり込んでいるんですけれど、
畠山:63種類!
丸井:
はい。
水に混ざり込んでいるんですけれど、
畠山:これは放射性物質とかになる?
丸井:はい、セシウムとかなんとか言っているんですけどね。
畠山:はい。
丸井:
そのうちですね、アルプスを使うことによって、
「トリチウム」というのだけを除いて、他は全部取り除くことができます。
畠山:は
丸井:
現状ではアルプス3系統がちゃんと全部完璧に機能すれば、
1日あたり1500〜1800トン位の処理能力を持っていますので、
現在あるタンクの汚染水は1年強ぐらいで浄化できるという試算が立てられています。
トリチウム
畠山:
あぁー、なるほど。
放射性物質を取り除くことができる。
丸井:トリチウム以外の。ですね。
畠山:と、トリチウム以外!トリチウムはとりくる、取ることができない。
丸井:取り除けない。
畠山:
トリチウムって、ごめんなさい、私あまりよくわからないのですが、
ど、どういう物質で、にほん、人間の体にも悪影響を与えるんですか?
丸井:
トリチウムと申しますのは、日本語では3重水素と言いまして、
水を構成するH2Oの水素がですね、
普通は水素の中に陽子が1個で電子が1個ぐるぐる回っているんですが、
中性子が2つ付いていて、重さが3倍の水素があるんですけど、それを3重水素と言うんですが、
だから「トリチウム」なんですね。
畠山:
はい、1, モノ, mono. 2, ジ, di. 3, トリ, tri.(ギリシャ語数字)の「トリ」ですね。
※トリ(トリプル・トリオ・トリケラトプスの由来になっている)
丸井:
そうです。
で、これはですね、
スリーマイルアイランド島の事故やなんかの時に世界中に拡散したので、知られましたけれども、
ま、「白血病や何かの原因になる」というふうにも言われておりますが、
水と同じように動きますので、他の放射性物質と比べますとですね、例えば魚や体内には滞留しないと、しづらいという、
畠山:あ、蓄積しない
丸井:蓄積しづらいという、ま、そういうことも分かっております。
畠山:
ただそれを取りきることができないということは、
それを、地上に溜まっている水の中からアルプスという、
言ってみればフィルターを使って除去してもトリチウムだけは残ってしまう
丸井:そうですね、はい。
畠山:
ということはその、残ってしまった水というのはどうする?
結局溜まっているままですよね?
丸井:
現状では溜めておくしかないんですけれども、
最終的にはですね、国際基準がございますので、
その国際基準を満たした薄い状態で海洋に放出するということも考えております。
ただ、トリチウムの処分につきまして、処理につきましては、
あらゆる方法を考えるというのが命題でございまして、
例えば地下深くに注入して地下水として、
トリチウムは12年で半減期を迎えますので、比較的早く消費されますので、
畠山:いや、でも12年かかるわけですよね。
丸井:
そうですね。
ですから地下深くに入れて、遅い地下水の流れの中に入れてしまうという方法ですとか、
あるいは科学的に処理をしてですね、トリチウムの成分を取り除くということも考えております。
畠山:つまりトリチウムは、濃度がある程度高いと人間の体にも悪さをするという物質ですよね。
丸井:はい。
畠山:
それを、ま、取り除くという基準は一応あると。
でもそれを取り除くためにはやはり時間もかかる、ということですよね。
丸井:そうです、はい。
畠山:
となると、いま溜まり続けている汚染水を浄化したとしても、取り除けない部分があるとすると、
結果的に汚染水はずっと残り続けるような気がするんですけど、地上の上とか。
これはどう考えればいいんですか?
丸井:
おっしゃる通り、現状のままでは増える一方なので、
いずれにしても最終的には海洋に放出するとか、
あるいは他の方法でなんとか処理をしなければいけないということになります。
畠山:
ただ、海に流すということになると、これは環境汚染っていう部分を考えなければいけませんね。
これはどういう…考えをすればいいんですか?
丸井:
まずは世界基準がございますので、IAEAなどが作っている基準に合わせるということ。
それから、周辺の人たちのご意見を伺いながら、コミュニケーションをしっかり図ってですね、皆さんの合意を得るということ。
あるいは、この間カナダの西海岸に到達したということもございますので、
世界の皆さんにちゃんと報告をしてですね、「同意を得る」ということも必要かと思います。
畠山:
IAEAが言うその国際的な基準を満たしたとしてもですね、
いわゆる「風評」という被害が常につきまとってきます。
この部分の解決も含めると、「かなり困難だ」と私は思うんですが。
丸井:仰る通りですね、なかなか難しい問題だと思います。
畠山:んー…。
汚染水対策と廃炉
黒崎:
汚染水対策について今までお話をしてきたんですけど、
これと廃炉というのはどういうふうに関わっていくんですか?
丸井:
廃炉の全体のプランというのがございまして、
まず今は原子炉建屋とタービン建屋が壊れた状態なんですね。
で、それぞれの建屋の中に水が溜まっています。
非常に高濃度の汚染水です。
この水があると、次の廃炉の工程に進めないので、まず水を取り除くと。
これはですね、だいたい2020年ぐらい。
事故が起こってから10年ぐらいのうちに取り除きたい、というふうに考えています。
で、その水がなくなった後なんですけれども、
原子炉をですね、しっかりと水が漏れないように囲みまして、
補修した後で、原子炉の中の水を循環させて、そこに溜まっている燃料を冷やしていくという時期がきます。
これが15年とか20年というふうに言われています。
そのあと、燃料が冷えましたら、
使用済み燃料が冷えた後で、それをドリルかなんかで壊して取り出すということになります。
幸い今回、実際に地震が起こった時に動いていなかった4号機というのは燃料棒がそのままでしたので、
それはもう取り出すことに成功していますが、
1号機から3号機までは、デブリと言われる状態になっておりますので、
これからその溶け落ちて固まっちゃった燃料をですね取らなきゃいけないんです。
それが大体15年ぐらい、またかかると言われていますので、
トータルで40年から50年ぐらいかかるんじゃないかということなんです。
黒崎:と考えると、今の地下水が流入しないようにするというのは、本当に基本の基本
丸井:
そうなんです。
一番最初に、次の工事を始めるために、あってはならない地下水の侵入を防ぐ、というところでございます。
黒崎:まず、そこを解決しなければ次に進めないんですね。
丸井:はい、そうです。
畠山:二村さん、いかがですか?
二村:
そうですね、あの〜、ま、これから先もそうなんですけど、
いま、「トリチウムを薄めて海洋に放出する」ということもありましたけれど、
結局、この地元の住人、特に漁業者の方達、の理解がやっぱり必要になってくるわけですよね。
で、あの、これまでもですね、福島第一原発で、2月ですよね。
「汚染された雨水、水、汚染水ですね。これが雨水に混じって、それが流れていたんではないか」
ということも出たわけなんですけども、東京電力の方は10ヶ月間も公表・公開がされなかったという事実もありますし、
<福島第一原発>
1年近く隠蔽し対策もとらず「2号機屋上の高濃度汚染水が外洋に流れていた」と今日発覚
地元の方達の理解を得るためには、やはり情報をいかに公開していくのか。
必要な情報をいかに住民に知らせていくのか、ということが、
やっぱりこれから一番大事ではないかと思うんですけれども、
その点について、情報公開の重要性。
丸井さんはどのように考えていらっしゃいますか?
丸井:
全くおっしゃる通りだと思っています。
日本人としてですね、
海洋に万が一放出するというようなことがこれから始まりましたら、世界中の注目を浴びるわけですから、
そこの責任を果たす意味でも情報の公開ですとか、皆様方とのコミュニケーションというのが最も大事だというふうに思います。
2月の東京電力の事故のことに関して申し上げるならばですね、
実際はどの程度の濃度のものがどのくらいの時間出ていたのか?ということをしっかりお伝えして、
どのくらい危なかったのか、危なくなかったのか、ということをですね、ハッキリと伝えることが重要だと思います。
そういうことがこれからないと、何十万トンある水というのをですね、処理することはなかなか難しと思います。
二村:
それは東京電力だけではなくて、
規制委員会としても十分な対策、あるいは指示というのは必要になってくるわけですよね。
丸井:
はい。
もうここまできたらみんなの問題ですので、
規制する側だとか、推進する側だとか、という事ではなくてですね、
経済産業省も規制庁も両方一緒になって考えるべきじゃないでしょうか。
畠山:
まぁ、原子力発電所の問題っていうのはですね、これまでの歴史的な状況を見ても、なかなかこう、私たちの感覚と、その…電力会社側の部分で、この、…ズレがあるように思うんですね。
「この程度であれば」という考えがもしあるんだとすれば、これは全て情報公開してほしい。
っていうのは僕らの希望なんですよね。
丸井:はい。
畠山:
でも、でもね。
多分この原子力発電所の事故というのは、この今起きている状況がどの程度のことに左右するのか、っていうこと自体もよくわからない部分があるじゃないですか。
丸井:
はい、おっしゃる通りですね。
あのー、例えが悪いかもしれませんけれども、
例えば自分が病気になった時に、病院に行って1日寝ていれば治るのか、1週間で治るのか?という、そういうことと全く同じなので、「どのくらいの大きな問題なのか」ということをしっかりとみなさんにお伝えする。
そのコミュニケーションしっかり取るということが重要だと思っております。
畠山:
そうですね。
そこの部分から本当に初めていただかないと、私は本当に理解ができない、進まないんじゃないかなと思いました。
あの、こういう質問がきていました。
今日は凍土壁の話をしたんですけれども、
福岡県にお住いの60代の男性
「凍土壁で遮断するのではなく、いわば加熱壁みたいなのを作って蒸発 させる。
地下水を蒸発させる、そういう方法で処理はできないんですか?」
というふうにきているんですが、これはどうですか?
丸井:
はい、地下水を全て蒸発させるというのには大変な熱量が必要なので、
論理的には可能かもしれませんけれど、現実的には経済的に合わないというようなことがございます。
で、先ほどのトリチウム問題もそうですけれども、
トリチウムも加熱して蒸発させるとかいろいろな問題がございましたけど、
なかなか現状で考えられている問題、なかなか現実的にできることとできないことがありますので、
そこらへんはこれから十分に検討していきたいというふうに思っております。
畠山:
最後に一点お伺いしたいんですけれども、
凍土壁の問題も3月という予定があったけれども、少しずれ込んでしまっています。
これを、いち早く動かすためには、一番最初に解決しなければいけない問題。
これからなんですか?
丸井:
まずは山側を、試験的にでもいいですから、先行凍結させていただきたいというふうに思っています。
で、流れてくる上流を止めることによって、下流側を少しでも地下水の量を減らすということができれば、成功につながるんではないかと、いうふうに思っております。
畠山:
ただその作業については、これから、ま、議論が必要になってくるわけですね。
いつ頃?
丸井:
それは本当に、個人的には「1日も早く」と思っておりますし、
我々専門家が議論するだけではなく、どういうふうなステップでどんな日程でするということをですね、地元の方々にも理解していただいて、皆さんの合意を得た上でしっかりとやっていきたいというふうに考えています。
畠山:はい、わかりました。
黒崎:ありがとうございました。
トリチウム
放射線医学総合研究所資料集より
トリチウムに関しての研究 昭和48年〜
トリチウムによる染色体異常~ヒト培養リンパ球での実験結果~
放射線医学総合研究所資料集より
昭和48年〜昭和52年 トリチウムの植物―動物系における動向
<トリチウムの動向ー植物>
部位によるトリチウ摂取量の違い/トリチウム水蒸気の葉からの取り込み
(放射線医学総合研究所資料集書き出し)
放射線医学総合研究所資料集より
昭和48年〜昭和52年 トリチウムの植物―動物系における動向
<トリチウムの動向ー動物系>
数時間で全身にほぼ一様に拡散分布 /脂肪組織、脳、筋肉に高いトリチウム残留
(放射線医学総合研究所資料集書き出し)
放射線医学総合研究所資料集より
昭和48年〜昭和52年 海産魚の胚発生に及ぼすトリチウム水の影響
トリチウム水の魚卵発生に及ぼす影響~
「孵化稚魚の眼径は有意に小さい」放射線医学総合研究所資料集(書き出し)
放射線医学総合研究所資料集より
昭和48年〜52年 メダカ胚核酸におけるトリチウム代謝
<両棲類と哺乳類のトリチウム取り込み比較>
「トリチウム水投与後10日目では脂肪組織に最も多く、 次いで脳、睾丸、肝の順」
放射線医学総合研究(内容書き出し)
<トリチウムによる健康被害>
西尾正道氏「原発を稼働させるだけで、事故が起こらなくても健康被害となりえる」「被ばく列島」より
<トリチウム>「決定的なのは水の惑星である星をトリチウムで汚してしまえば、 全部がその影響を受けて引きずっていくことになるだろうなということです」小出裕章氏12/13(文字起こし&音声)
一部抜粋
トリチウムは崩壊してヘリウムになる→水ではなくなる
小出:
トリチウムというのは非常に弱いベータ線しか出さないのです。
アルファ線も出さない、ガンマ線も出さない。
ベータ線しか出さないけれども、そのベータ線のエネルギーも、
一番高いベータ線でも18.6キロエレクトロンボルトという、そういうベータ線なんですけれども、
セシウムとかストロンチウムは何百キロエレクトロンボルト、
あるいは何ミリオンと言うような何ミリオンエレクトロンボルトというようなベータ線を出します。
それに比べればトリチウムのベータ線はものすごくエネルギーが低いので、
「影響はそれなりに低い」と言われているのですが、
ただ、この地球という星は水の惑星というように、水が全ての命を支えている星なわけで、
その水そのものが放射能になってしまうわけですから、
影響は多分、いわゆる放射線というものの影響だけではなくて、
体の中に例えばトリチウムが入ってきてそれが崩壊していくと
今度は、ヘリウムという原子核に変わってしまうんですけど、
もともと水だったものが、要するに水で無くなってしまったりするわけです。
トリチウム関係ブログまとめ
480マイクロシーベルトは、除染基準値0.23マイクロシーベルトの2000倍!!
<放射線>池袋の公園で高線量検出…2時間で年間被ばく限度
毎日新聞 4月23日(木)21時39分配信
高い放射線量が検出され使用禁止となった滑り台。フェンスで囲われ、利用中止の張り紙がされている=東京都豊島区池袋本町4で2015年4月23日午後6時24分、近藤浩之撮影
東京都豊島区は23日、同区池袋本町4の区立「池袋本町電車の見える公園」で、滑り台付近の地表から最大で毎時480マイクロシーベルトの極めて高い放射線量が検出されたと発表した。国の除染基準値(0.23マイクロシーベルト)を大幅に超え、一般人の年間被ばく線量限度(1000マイクロシーベルト)に2時間強で達するレベル。何らかの放射性物質が地下に埋まっているとみられる。区は同日夜、公園を立ち入り禁止とし、池袋保健所に健康相談窓口を設ける一方、原子力規制委員会に助言を求め対策を講じる。
区によると、区民から20日に「放射線量の高い遊具がある」と通報があり、22日から公園を測定していた。
同公園は2013年3月に開園。福島第1原発事故の2年後だったため、これまで放射線測定をしていなかった。東武東上線の下板橋駅下りホームに隣接し、近所の人によると以前は清掃車の車庫だった。遊具のほか中心に芝生広場があり、下校途中の小学生や保育園児の散歩などにもよく利用されているという。【近藤浩之】
朝日新聞の記事によると、
最大値が測定されたのは、二つの滑り台が組み合わさった遊具がある地表部分で、
そこから数メートル離れた滑り台の先端は0・07マイクロシーベルトに下がる。
ということです。
豊島区
「池袋本町電車の見える公園」での高放射線量検出について
昨日4月22日(水曜日)、「池袋本町電車の見える公園」(池袋本町4-41)の遊具の一部から、区の除染基準値(毎時0.23マイクロシーベルト)を超える放射線量(最大2.53マイクロシーベルト)が検出されました。
これを受け、本日23日(木曜日)、原子力規制委員会の助言を受けながら、遊具周辺の放射線量を再度計測いたしました。
その結果、昨日最大値が検出された遊具部分の直近の地表(1か所)で、480マイクロシーベルトとさらに高い数値の放射線量が測定されました。
なお、周辺の地表の放射線量はいずれも昨日同様、基準値以下だったことから、計測地点の地中に何らかの放射性物質が存在することが考えられます。
本日の計測結果を受け、昨日設けた遊具周辺の立ち入り禁止区域について、0.1マイクロシーベルトを基準に拡大するとともに、混乱防止のため、公園への立ち入りについても当面禁止とすることといたしました。
区は、引き続き原子力規制委員会の助言を受けながら、安全性を確保しつつ、早急な除却作業に着手いたします。
また、池袋保健所に、この件に関する健康相談を受け付ける窓口を設置いたします。
池袋本町電車の見える公園
豊島区が東武東上線下板橋駅近くの清掃車庫跡地を整備して開園
2013年3月20日 開園式
公園がオープンしたのは2013年3月20日
2013年3月27日号 電車の見える公園オープン
「いのちの森」植樹祭も
池袋本町に新公園「池袋本町電車の見える公園」(池袋本町4-41、清掃車庫跡)がオープン、3月20日に「公園開園式・『いのちの森』植樹祭」が開催された。


ーーー
愛媛のニュース
家庭ごみにラジウム、運搬車両など表面汚染なし 松山市
愛媛新聞 2015年04月21日(火)
愛媛県松山市で収集された家庭ごみから放射性物質ラジウム226が検出された問題で、市は20日、放射線源の金属容器が見つかった金物ごみの塊や、運搬車両の荷台に表面汚染がなかったとする専門業者の報告書を公開した。市は同日、調査結果を原子力規制委員会へ報告、警察などと相談しながら処理方法の検討や排出元の特定を進める。
報告書によると、核種はラジウム226で、線源表面の放射線量は毎時410マイクロシーベルト。現在、容器を保管している倉庫の表面線量は毎時0.06~0.10マイクロシーベルトで、市は「自然界から浴びる線量と変わらず、ただちに人体に影響はない」としている。
愛媛で見つかったラジウム226が毎時410マイクロシーベルトと、
池袋の公園の毎時480マイクロシーベルトに近い数値だ。
けれど、池袋の公園の場合は、土に埋められている可能性が大きいという。
ということは、その本体の放射線量はもっともっと高いということになる。
県がモニタPで契約解除を通知
NHK福島 2015年4月22日
福島県が今月から運用を始めた放射線量を計測するモニタリングポストで実際よりも異常に高い数値が記録された問題で、機器の不具合が一向に改善されないとして、県は、22日付けで委託先の業者に対し、契約の解除を通知するとともに会見を開いて謝罪しました。
福島県 危険管理部長 樵(きこり)隆男
「県民の安全安心のため、データー提供に支障をきたすという判断から、
納入事業者との契約を解除し、運用を中止するとともに、
原子力規制委員会のホームページでの公表も中止するよう、原子力規制委員会に依頼をいたしました」
この問題は、県が、福島市内の業者に委託して今月、新たに設置した77台のモニタリングポストで異常に高い数値を示すなどの不具合が続き、県が業者に改善を指示していたものです。
しかし、20日の段階で不具合がある機器が33台と、一向に改善されないため県は22日業者に対し、契約の解除を通知しました。
県によりますと、新たな機器で計測を始める際、機器の健全性について調べた結果を、業者が県に提出する必要がありますが、提出しておらず、県の担当者も催促や確認を怠っていたということです。
記者会見した県の樵隆男危機管理部長は「モニタリングポストの不具合は直らず業者に契約の解除を通知した。県にも問題があり、申し訳ない」と謝罪しました。
県は業者に対し、問題のモニタリングポストを撤去するよう求めていくということです。
04月22日 20時27分
<福島第一原発>危険注意!!
「30カ所のモニタリングポストが一斉に不具合」〜2号機の温度急上昇も温度計の故障!?
77台の半分近くの30カ所のモニタリングポストが異常な数値を一斉に出した
<福島第一原発2号機>「温度急上昇について」東京電力記者会見4/9(文字起こし)
より一部抜粋
福島県、南相馬市内でモニタリングポストの緊急点検
FNNLocal 2015/04/08
このモニタリングポストは、南相馬市原町区にあり、4月2日から、ずっと同じ「毎時0.676マイクロシーベルト(μSv)」を示していた。
業者が調整をすると0.669マイクロシーベルトに変わり、
県の職員が持ってきた線量計の値と比べ、問題がないことを確認した。
状況を見ると、一時的な電波障害・通信障害が起きて、そこからずっと、通信が途絶えていた状況。開発期間が短かったというのが、原因としてはあります」と話した。
県によると、不具合の疑いがあるモニタリングポストは34カ所で、電気信号が影響を及ぼしているケースや、人為的なミスのケースがあるという。
NHKの映像にあるモニタリングポストはFNNLocal に出てきているのと同じモニタリングポストのようです。
2011年にはモニタリングポストを巡って↓このようなことがありました。
文科省が契約を解除した業者(アルファ通信)との間には何があったのだろうか
より一部抜粋
しかし数値がモニタリングポストより高く出ることに怯えた文科省は、
「アルファ通信」の線量計の数値が低く出るよう仕様変更することを強硬に要求してきたのである。
聞くところ、期限ギリギリになっても「アルファ通信」の技術者を丸一日缶詰にして、
アメリカ標準ではなくここは日本なのだから日本標準にせよとの一点張りで、聞く耳を持たず。
その結果、設置の仕事にも影響が出てしまったというのだ。
このことが指し示している最大の問題点は、
文科省が発表している放射能の線量は人為的に操作され、低く出るようにせよとメーカー側に要求し、
それを飲まなければ切るという理不尽とも思えるやり方をしていることである。
文科省が「誤差が40%ある」と言ったアルファ通信社の放射線測定器と他社の測定器との数値の違い
より一部抜粋
アルファ通信社の数値はシステムトークスのGCーS1で測定した数値とほぼ同じに見えます。
アルファ通信社測定器→2.45μシーベルト
システムトークスGCーS1→2.42μシーベルト
で、文科省はこう言っていました。
「アルファ通信社の測定器の誤差が40%ある」
しかし、システムトークスGCーS1という線量計も同じ数字を出していますので、
アルファ通信社の測定器に誤差があるということは、システムトークスGCーS1という測定器もおかしいということになってしまいます。
過去にこのようなことがあったので、今回異常とされている新しいモニタリングポストの数値の方が、
現実の数値を示しているんじゃないかと、疑いたくなります。
実際、モニタリングポストの数値を調べた結果は↓のように低い数字を示していました。
モニタリングポストに人為的操作!?「郡山・相馬・南相馬30~65%も少なく表示」
10/5矢ヶ崎克馬氏(会見内容書き出し・資料)
<質疑応答>モニタリングポストに人為的操作!?
10/5市民と科学者の内部被曝問題研究会(会見内容書き出し)
福島のモニタリングポストの数値は信頼できない!グリンピースの放射能調査結果
文科省・やっと認めたモニタリングポストのインチキな数値。
けど「低いのはたった1割、しかもバッテリーのせい」
線量が高くなると校正?自由自在に変更可能なモニタリングポスト
「福岡県のモニタリングポストは高数値を示したので修正」東京は?
異常に高い放射線量の数値を記録して一向に改善されないされないモニタリングポストを設置して契約を解除された納入業者とはどこなのか?

この画像を見て検索してみたら、
(株)JBジャパンブランドという会社の製品で間違いはなさそうです。
所在地は福島県福島市笹谷字南田12-9で、地元の会社のようです。
代表取締役社長 菅藤真利
「私は、東日本大震災直前に海外で起業したばかりでしたが、未曽有の大災害による被害を目の前にし、帰国し地元福島にて再起業を決意して会社を設立しました」
会社沿革
2011年9月 会社設立
2011年10月 中国・大連福島国際貿易有限公司設立
2011年12月 増資500万→1,000万
2014年8月 大連九福餐飲管理有限公司設立

経営基本方針
4.ステークホルダーの尊重
利害関係者を大切にし、地域社会に貢献します。
「利害関係者を大切にし」という意味が私にはちょっとよくわからないのだけど、
利害関係者を大切にするならば、数値が低く出るように設定してもおかしくないのに、
それはしていなかったということになります。
本当に間違った数値を表示するのか?
原発事故を受けて福島で会社を設立したのが2011年9月。
中国ではどのような企業だったのか?
会社のホームページを見ると、
商社部門で扱っている商品は、
JB-100というスピーカー
熱感知肌着、
割り箸
を扱っています。

海外外食部門では、
中国で九福という飲食店をやっているようです。

そのどちらを見ても、放射線関係とは全く無関係です。
放射線測定器部門

つまり、原発事故が起きたので、中国製の放射線測定器を販売したら儲かると考えて福島に会社を構えたようにも思えてきます。
(これは、私の想像ですので、事実ではありません)
原発事故が起こる前から測定器を作っていた会社ではないことは事実のようなので、
本当に不良品で、異常な数値が出てしまうモニタリングポストなのかもしれません。
調べていくうちに別の会社の名前も出てきました。
福島電子計算センター
福島県発注の放射線測定器入札に苦情 参加不認可は不当
2014/01/07 06:10 【河北新報】
福島県が放射線測定器納入の入札参加資格を認めなかったのは不当だと、福島市の放射線測定器販売会社「福島電子計算センター」などが県政府調達苦情検討委員会に苦情を申し立てた。
申し立てによると、同社は県生活環境部が昨年12月6日に行った測定器納入入札に参加を申し込んだが、同社の扱う測定器がJIS規格に準拠していないとして参加資格無効と判定され、入札に参加できなかった。
測定器は福島市のJBジャパンブランド社製で、県保健福祉部が前月に実施した測定器納入の別の入札では、同社製の製品で問題ないと判断され、入札に参加して落札した。センターは「部によって製品の評価基準が違い、入札参加の適否判断が正反対になるのは不合理だ」と主張している。
今回の入札では別の業者が落札し、センターの申し立てを受けて契約締結を保留している。納入台数は1100台で浜通り地方の公共施設に配備する予定だが、時期が遅れる可能性がある。
県は「入札資格の適否判断に問題はない」と説明している。
株式会社福島電子計算センターが落札した入札案件、入札結果
全部で8 件の落札があり、その中で 最高落札価格が52,222,816 円

2015年1月8日にリアルタイム線量測定システム 77式が落札されています。
ん?
福島県の入札結果を見てみると
入札結果(物品)平成26年12月実施分 福島県出納局入札用度課


(株)福島電子計算センターは、
平成26年12月18日にリアルタイム線量測定システム を入札して、
数量として77式 落札金額は 52,222,816円となっている。
河北新報の記事になったのが1月7日でその翌日には落札したことになります。
記事になったから?落札できた??
結局落札できていたということです!
しかも5千200万円超で。
(株)福島電子計算センターが扱っているモニタリングポストはJBジャパンブランド社製ということが、河北新報の記事に書いてあるので、この二つの会社が今回の77台のうちおよそ半分の34台の異常な数値を示すモニタリングポストを設置したということで間違いなさそうです。
「新たな機器で計測を始める際、機器の健全性について調べた結果を、業者が県に提出する必要がありますが、提出しておらず」ということなので、あまりきちんとした会社ではない可能性は高いと思います。
実際は、モニタリングポストの不具合なのか?それとも数値は正しいのか?
事実はどちらでしょう??
原発事故によって国から出て補助金を目当てに
「今こそ儲けよう」という輩がワサワサといるということも、改めて感じさせられました。
川内原発の再稼働、差し止め認めず…鹿児島地裁
読売新聞 4月22日(水)10時12分配信
九州電力川内(せんだい)原子力発電所1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)を巡り、鹿児島、熊本、宮崎3県の12人が再稼働差し止めを求めた仮処分について、鹿児島地裁(前田郁勝裁判長)は22日、12人の申し立てを却下した。
14日に福井地裁が出した関西電力高浜原発3、4号機(福井県)の運転差し止めを命じる決定と逆の判断が示された。
鹿児島地裁では川内原発の運転差し止め訴訟が審理されており、原告団の一部が昨年5月、「訴訟の判決を待つのでは遅すぎる」と、決定後、すぐに効力が生じる仮処分を申し立てた。仮処分の審尋は4回開かれた。
争点は、原発の耐震設計の基本になる基準地震動や、桜島を含む姶良(あいら)カルデラなどの火山対策、避難計画の妥当性など。九電側は「国の安全審査に合格しており、基準地震動の想定や火山対策に問題はない」と主張。申立人側は、「九電の想定は不十分だ」などと反論していた。
川内原発は昨年9月、国の安全審査で「合格第1号」となった。地元同意手続きも完了し、今年3月から「使用前検査」が行われている。九電は同原発1号機について、7月の再稼働、8月の営業運転開始を目指している。
鹿児島地裁 前田郁勝(いくまさ)裁判長


前田郁勝裁判長の却下理由
●川内原発1号機、2号機の運転差し止めを命ずる仮処分命令の申し立てを却下する。
●原子力規制委員会が策定した新規制基準は、最新の科学的知見などに照らし、不合理な点は認められない。
●九州電力は新規制基準に従って基準地震動を定め、耐震設計を行っていると認められるから、規制委の適合性判断に不合理な点は認められない。
●九電は福島第一原発事故を踏まえた重大事故対策をしており、耐震安全性を確保していると評価できる。
●火山噴火に対する九電の評価も、火山学の知見により一定程度裏付けられている。
●地元自治体の避難計画は、一応の合理性、実効性を備えているものと認められる。
川内原発:再稼働差し止めめぐり 22日に「仮処分」判断
毎日新聞 2015年04月20日 22時48分(最終更新 04月21日 03時53分)
◇鹿児島地裁 主な争点に基準地震動
鹿児島、熊本、宮崎県の住民12人が九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)の再稼働差し止めを求めた仮処分申請で、鹿児島地裁(前田郁勝裁判長)が22日、決定を出す。福井地裁は14日に関西電力高浜原発3、4号機の再稼働を認めない仮処分決定を出しており、判断が注目される。
川内原発は、2014年9月に原子力規制委員会の適合性審査に全国で初めて合格し、「地元同意」手続きも終了。九電は7月上旬に1号機の再稼働を目指しており、既に使用前検査が始まっている。仮に差し止めの決定が出れば、ただちに効力が生じ、決定の取り消しなどがない限り再稼働できなくなる。
主な争点は、福井地裁と同様、耐震設計の基準となる基準地震動(想定する最大の地震の揺れ)が適切かどうか。南九州はカルデラ(火山活動でできた広大な陥没地形)が集中し、火砕流を伴う巨大噴火の危険性についても争われている。
九電は規制委への審査申請後、川内原発の基準地震動を540ガル(ガルは揺れの大きさを示す加速度の単位)から620ガルへと引き上げた。しかし、住民側は「基準地震動は過去の地震の平均像で想定されており過小。再稼働の安全性は確保されていない」として、住民の生命や身体に危険が及ぶ人格権侵害の恐れを指摘。九電側は「地質調査や地域特性を考慮しており、十分な余裕が含まれている」としている。
巨大噴火の危険性については、住民側が予測は困難で火砕流で施設が破壊される危険性があると主張し、九電側は「原発運用中の巨大噴火の恐れは極めて低い」と否定している。周辺自治体が策定した避難計画も争点で、住民側は高齢者ら要援護者への対応が不十分などとして実効性がないと訴える。九電側は要援護者にも配慮されているとしている。
東京電力福島第1原発事故後に原発の運転差し止めを命じた司法判断は、関西電力大飯原発3、4号機に対する14年5月の福井地裁判決と、今月14日の福井地裁仮処分決定のみ。いずれも同じ裁判長が担当した。他は大飯原発3、4号機の運転差し止め仮処分申し立てを13年4月に大阪地裁が却下(住民側即時抗告も大阪高裁が却下)するなどしている。【杣谷健太、土田暁彦】
高浜原発 「再稼働認めない」仮処分決定
<原子力規制委員長田中発言>事実誤認は田中委員長の方。決定の内容を真摯に受け止めるべきだ
おまけ 和歌山県知事
「再稼働差し止め仮処分おかしい」自動車引き合いに…
和歌山県知事:高浜原発の福井地裁決定「判断がおかしい」
毎日新聞 2015年04月20日 23時12分(最終更新 04月21日 07時23分)
仁坂吉伸・和歌山県知事
福井地裁が関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の再稼働を差し止めた仮処分決定について、和歌山県の仁坂吉伸知事は20日、定例記者会見で「大飯も高浜も判断がおかしい」と疑問を呈した。
仁坂知事は「生存権のリスクをゼロにしろと言うのなら(より死亡事故の確率が高い)自動車の差し止め請求ができてしまう。なぜ原発だけ絶対になるのか」と話し「原発のリスクをあんなに極大化するなら、別のリスクはもっとある。電気代がかさんで企業が倒れたら誰が責任をとってくれるのか」と述べた。
仁坂知事は元経済産業省官僚。科学技術庁に出向して原発行政を担当していたこともある。【稲生陽】
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再稼働差し止め「事実誤認多い」 規制委員長“反論”
TBS4月15日(水)18時58分
高浜原発の再稼働を認めない福井地裁の仮処分決定について、原子力規制委員会の田中委員長は「事実誤認が多い」と指摘し、規制基準を見直す考えはないことを明らかにしました。
「非常に重要なところの事実誤認がいくつかあるなと思っている」(原子力規制委員会 田中俊一委員長)
福井地裁は14日、原子力規制委員会の適合性審査に合格している高浜原発3・4号機について、再稼働を認めない仮処分決定を出しました。
これについて、規制委員会の田中委員長は、決定の理由に書かれた「地震の揺れの想定」や一部の設備の「耐震性」などに事実誤認があると指摘しました。
その上で、福井地裁が新たな規制基準を「緩やかにすぎ、合理性を欠く」と批判したことについては、「世界で最も厳しいレベルにあり、理解されず残念」と話し、現時点で見直す考えはないことを明らかにしました。(15日22:59)
元原子力安全委員会事務局参与・原子力市民委員会
滝谷紘一さんのメッセージ
みなさま(拡散希望)
高浜原発運転差止仮処分判決について、15日の原子力規制委員会の定例記者会見において、田中俊一規制委員長は「この裁判の判決文を読む限りにおいては、事実誤認、誤ったことがいっぱい書いてあります」と述べ、その具体例の一つとして「耐震重要度分類で給水設備はBだと書いてありますけれども、これはSクラスです。」と述べました。この発言について事実関係を調べたところ、判決要旨にある使用済み核燃料プールの「給水設備」は判決本文中での「冷却設備」を指しており、これはBクラスで正しいことがわかりました。従って事実誤認ではありません。
以下は、調べた内容です。
◆田中発言での「給水設備」は、判決文の理由の要旨「4.使用済み核燃料」の文末にある「使用済み核燃料プールの給水設備の耐震性もBクラスである。」に関することです。
4月15日の規制委員長記者会見録がHPに掲載されましたので、関連部分2箇所をコピペしますと、
○田中委員長
私も細かいことを全部調べているわけではありませんが、耐震重要度分類で給水設備はBだと書いてありますけれども、これはSクラスです。
〇田中委員長
(略)プールの水がなくなるというのは非常に重要なことですから、そうならないようにということで、プール自体も、プールに給水するところも、あるいはプールの水を監視する水位計等も、みんな耐震上はSクラスにしています。
◆従来の耐震設計審査指針及び新規制基準規則の第4条(地震による損傷の防止)では、
①「使用済み燃料を貯蔵するための設備」(←上記のプール)はSクラス
②「使用済み燃料を冷却するための施設」はBクラス
なお、冷却水供給の水源である燃料取替用水タンクはSクラスですが、判決文要旨での「給水設備」は、本文では「冷却設備」として記述されているので②に該当し、Bクラスは正しい。従って、田中委員長の発言にある「給水設備はSクラス」というのは、事実誤認です。
また、田中発言の「プールに給水するところ」が燃料取替用水タンクを指すのであれば、それはSクラスで正しい。(このタンクはECCSの水源にもなっているので、Sクラスです。)
Sクラスの燃料取替用水タンクと使用済み燃料プールがBクラスの冷却設備でつながっていることになります。
◆田中委員長の発言は、判決本文をよく読まずに給水設備を燃料取替用水タンクに矮小化した「すり替え批判」です。「地震が設計基準動を超えるものであればもちろん、超えるものでなくても使用済燃料プールの冷却設備が損壊する具体的可能性がある」との判決文は妥当です。
滝谷紘一(原子力市民委員会メンバー)
2015年4月21日東京新聞朝刊 こちら特報部

(文字起こし)
関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の再稼働差し止めを命じた福井地裁の仮処分決定について、、原子力規制委員会の田中俊一委員長が「事実誤認が幾つかある」と発言した。
これに対して、申し立てた住民側からは「事実誤認は田中委員長の方。決定の内容を真摯に受け止めるべきだ」という反発の声が上がっている(上田千秋)
規制委員長こそ事実誤認
論点すり替え 突然、非常電源に言及
決定が出たのは14日。
地裁は規制いいインが定めた新規制基準について「緩やかに過ぎ、合理性がない」と指摘し、基準に適合したとしても原発の安全性は確保されず、再稼働は認められないと結論づけた。
翌15日に開かれた会見で田中委員長は、3、4号機の使用済み核燃料を貯蔵するプールの給水設備について、裁判女の決定が耐震性が低いBクラスだとしてことについて
「Bだと書いてあるが、これは(最高の)Sクラス」と指摘。
外部電源が絶たれると、原発の冷却機能が不安定になるとの記述については
「SBO(全電源喪失)を防ぐということで、非常用発電機や電源車、バッテリーと、いろいろな要求をしている」と述べた。
これに対し、仮処分を申し立てた弁護団の河合弘之共同代表は
「全体を読めば、給水設備のくだりが冷却設備を意味していることは明らかだ。事実誤認ではない」と反論する。
ちなみに新基準にはBクラスの施設として「使用済み燃料を冷却するための施設」が挙げられ、関電の口頭弁論調書にも「使用済み燃料ピット冷却設備は、耐震クラスとしてはB」と記載されている。
「いろいろな要求」(田中委員長)についても「原子力規制を監視する市民の会」(東京)の阪上武代表は
「原告の主張も裁判所の決定も、通常時の電源について論じている。ところが田中委員長は突然、非常時の電源のことを話し出した」と、論点のすり替えではないかといぶかる。
15日の会見では、決定が「地震の平均像を基礎として、原発の基準地震動を策定することに合理性は見出し難い」とした点にも質問が及んだ。
規制庁の担当者は「基準地震動は地震の平均像ではない。最大級の地震を考えている」と答えたが、阪上代表は「原告も地裁もその点は理解している。問題は(規制庁が参考にする)入倉レシピと呼ばれる手法が標準的な方法論について記したものであること。最大級の地震時に、どれくらい揺れるかは導き出せない」と不満を隠さない。
規制委の前身・旧原子力安全委員会事務局で技術参与を務めた滝谷紘一氏は
「会見では、一般に発言者は担当者らの調べた内容を話す。そうだとすれば、田中委員長の発言からは、規制委全体として地裁決定のミスを探そうとしている印象を受ける」と推測する。
今回の決定では、2005年以降、4原発が5回にわたって基準地震動を超える地震に見舞われたことに触れ、
「想定を超える地震が来ないという根拠は乏しい」と強調。
使用済み核燃料についても「堅固な施設で閉じ込めていない」と関電の姿勢を批判した。
田中委員長は従来、新規制基準に適合しても、絶対に安全とは言えないと繰り返し述べている。
その発言について、河合氏は「過酷事故が起きた時に、責任を逃れるための言い訳」評して、こう付け加えた。
「国民が期待しているのは『これで通るなら、さすがに安全だろう』というわかりやすい基準だ。今回の地裁の決定が、そういった根源的なテーマを突きつけていることを規制委は認識するべきだろう」
高浜原発 「再稼働認めない」仮処分決定
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と、改めて思った。
試験操業の意味が、私にはよくわかっていない。
ウニの試験操業に向け、いわき市漁協が計画案を承認(福島15/04/20)
FNNLocal 2015/04/20
東日本大震災後初めてとなる、福島・いわき沿岸でのウニの試験操業に向けて、いわき市漁協が計画案を承認した。
計画案では、水揚げされたウニは、いわき独特の食べ方の「貝焼き」の状態で販売される予定。
4月23日と30日の会議で、計画案が承認されれば、2015年6月にも試験操業が行われる見通し。
ウニの貝焼き
ウニの貝焼き(うにのかいやき)とは、ウニの身をホッキ貝の殻に盛り蒸し焼きにした福島県いわき市の郷土料理である。
新鮮なムラサキウニを刃物で2分し生殖巣を取出し洗浄・水切り後ホッキ貝の殻に4〜5個丹念に盛りあげ、石を敷いた鍋で焦げないように蒸し焼きにする。
見るだけね d(@・ @)
こんな感じ↓
![]() うに貝焼き■送料無料■福島産うに貝焼き[馬目商店]東北を応援しよう!【SMTB】【送料無料 送料... |
でも、↑この「うに貝焼き」は福島県いわき市の商店で販売しています。
あれ?と思ってもっと下を見たら、
「福島産ウニの安全が確認されるまでは、原材料はアメリカ産のものを使用させていただいております」
と、書いてありました。
美味しそう〜♥
試験操業が始まる前に食べてみるべきか?悩む…
でも、悩む前に3個で約1万円。
私には「値段が高すぎて買えない」という結論になりました(/ _ ; )
<福島第一原発>また、高濃度汚染水がK排水路から外洋へ〜対策用のポンプ8台全部停止!
<福島第一原発>
1年近く隠蔽し対策もとらず「2号機屋上の高濃度汚染水が外洋に流れていた」と今日発覚
東京電力は流れていたことを把握していたのに放置したままにしていて、
高濃度の汚染水が流れ続けていたのがK排水路です。
この事実が発覚して、外洋へ流れなくするための対処法として、ポンプでくみ上げるということになっていました。
そのポンプが故障して、またまた高濃度の汚染水が外洋へ直接流れました。
福島第一原子力発電所 K排水路からC排水路への水移送ポンプの停止について
2015年4月21日 東京電力株式会社
福島第一原子力発電所構内のK排水路の水については、同排水路内にポンプを設置し港湾内に繋がるC排水路へ水を移送することとしており、2015年4月17日より、本格運用を開始しました。
本日(4月21日)午前8時45分頃、ポンプ(8台)の稼働状況を確認したところ、停止していること、および雨水が堰を乗り越え海に流れていることを確認しました。
原因については、現在、調査中です。
以 上
福島第一原子力発電所 K排水路からC排水路へ水移送ポンプの停止について(続報:移送再開)
2015年4月21日 東京電力株式会社
本日(4月21日)午前8時45分頃、K排水路の水をC排水路へ移送しているポンプが停止していることを確認しておりましたが、発電機の故障と判断し、発電機を予備のものに取り替え、準備が整ったことから、午後8時9分ポンプを起動し、移送を再開しました。
なお、ポンプの起動状態に異常はありません。
発電機が停止した原因については、引き続き、調査中です。
なお、K排水路および南放水口のサンプリング結果は、以下の通りです。
<K排水路>【4月21日 午前7時00分採取分】
・セシウム134:20Bq/L
・セシウム137:67Bq/L
・全ベータ:110Bq/L
<南放水口>【4月21日 午前7時40分採取分】
・セシウム134:検出限界値未満(検出限界値:1.1Bq/L)
・セシウム137:検出限界値未満(検出限界値:1.3Bq/L)
・全ベータ:検出限界値未満(検出限界値:15Bq/L)
<参考>
■告示濃度限度
セシウム134 : 60 Bq/L
セシウム137 : 90 Bq/L
ストロンチウム90 : 30 Bq/L
トリチウム : 60,000 Bq/L
■WHOの飲料水水質ガイドライン
セシウム134 : 10 Bq/L
セシウム137 : 10 Bq/L
ストロンチウム90 : 10 Bq/L
トリチウム : 10,000 Bq/L
K排水路からC排水路へ水移送ポンプの停止に関する公表資料については下記をご参照ください。
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2015/images/handouts_150421_04-j.pdf
以 上

<福島第1>排水路全ポンプ停止 汚染水流失
2015年04月22日水曜日 河北新報
東京電力福島第1原発2号機の建屋屋上にたまった高濃度汚染水を含む雨水が「K排水路」と呼ばれる排水路を伝って外洋(港湾外)に流出していたとみられる問題で、東電は21日、流出防止のために新設されたポンプ全8台が停止し、雨水が外洋に流れ出したと発表した。
発電機の故障が原因で、港湾外に流出した水量は不明。同日夜、代替機の準備が整い、くみ上げを再開した。
ポンプは雨水を港湾内に通じる「C排水路」に移送するため、今月17日に稼働。巡回中の作業員が21日午前8時45分ごろ、ポンプが止まり、仮堰(せき)を超えて水があふれているのを見つけた。20日午後2時半ごろの点検では異常はなかったという。
K排水路をめぐっては東電が2月、建屋屋上の汚染水を含む雨水が外洋に直接流出していた可能性が高いと発表した。データを把握しながら公表が遅れ、漁業者らが反発。建屋周辺の井戸「サブドレン」から地下水をくみ上げ、浄化後に海に放出する計画も見通しが立たなくなっている。
ポンプ停止に対し、いわき市漁協の矢吹正一組合長は「トラブルが続くと、サブドレン計画で組合員の理解がさらに得にくくなる」と指摘。福島県漁連の野崎哲会長は「雨水対策が難しいことは分かるが、外洋に出ないよう努力してほしい」と注文した。
汚染雨水の流出をめぐり相馬双葉漁協(相馬市)は22日に原発視察を予定している。佐藤弘行組合長は「機材不備を想定しておくべきなのに対応が後手に回っている。視察の際に経緯をただしたい」と話した。
東京新聞朝刊 2015年4月22日

福島第一汚染水また外洋流出 ポンプ用発電機が停止
東京新聞 2015年4月22日 朝刊
東京電力は21日、福島第一原発の外洋につながる排水溝から汚染水をくみ出し、専用港に排水するためのポンプ8台が全て停止し、溝をふさいでいた堰(せき)から汚染水が外洋に流出していたことを明らかにした。
ポンプは、外部電源ではなく、可搬型のディーゼル発電機の電力で動いていたが、発電機内で漏電を検知して止まった。バックアップの発電機はなかった。
東電によると、作業員が20日午後2時すぎ、ポンプをチェックした際は動いていたが、21日午前8時45分に調べたところ停止していた。
問題の溝は、1~4号機周辺の雨水を海に排水するために当初から設けられていた。しかし今年2月、東電は溝を流れる水には放射性セシウムなどが含まれ、継続的に海に流出していることを知りながら放置していたことが発覚。
批判を受け、東電は溝に堰を取り付け、今月17日から、たまった汚染水をポンプでくみ出し、比較的水の動きが少ない専用港内につながる別の溝に流し込む対策を始めた。
本年度中に溝を付け替えるまでの応急措置だが、ポンプは一台当たり二秒ほどで家庭用浴槽の水をくみ上げるほどの能力がある。東電の担当者は「大雨を除けば、ほぼ汚染水はくみ上げられる」と対策の有効性を強調していた。
しかし、ポンプを動かす肝心の電力がなくなり、予備電源もなく、対策は一時的に機能しなかった。
<汚染水の話>
「K排水路からの汚染水流出は2013年に既に分かっていた」
「1日に何億ベクレル海へ出ている?」「港湾内の海水は5日で99%入れ替わる」
「取ると産業廃棄物になるので放っている」2/28おしどり(文字起こし)
ー追記ー
第1原発から海に流出した汚染水、運用基準の20倍超に(福島15/04/22)
FNNLocal 2015/04/22
福島第1原発の排水路から海に流れ出た汚染水は、1リットルあたり110ベクレル(Bq)と、地下水バイパスの運用基準の20倍を超えることがわかった。
この問題は「K排水路」と呼ばれる排水路から汚染された雨水が港湾の外の海に流出したもので、汚染水をくみ上げるポンプの発電機が故障したのが原因だった。
これを受けて、東京電力が、流れ出た汚染水を分析した結果、ストロンチウムなど、ベータ線を出す放射線が1リットルあたり110ベクレルにのぼることがわかった。
これは、地下水をくみ上げて海に放水する「地下水バイパス」の運用基準の20倍を超える高い濃度。
東京電力は21日夜、新たな発電機でポンプを稼働させ、汚染水を別の排水路へ移送させている。
(宮城15/04/20)
FNNLocal 2015/04/20 に公開
2014年に出荷が再開された、宮城・丸森町耕野のタケノコが、旬を迎えています。
福島第1原発事故から4年以上がたち、出荷再開となった今も、全てが元通りではありません。
消費者へ安全をアピールするため、生産者の苦労は何も変わっていません。
丸森町耕野地区の特産・タケノコ。
福島第1原発事故の影響による出荷制限から、2014年、3年ぶりに出荷が再開された。
20日は、2015年初めての出荷を祝うセレモニーが開かれた。
そこで行われたのが、放射線量の検査。
耕野地区には、東北大学が開発した、放射線量測定器が設置されている。

従来の細かく刻んで測定する形式と違い、ベルトコンベヤーに載せるだけ。

安全が確認されたものは、そのまま出荷できる。



耕野地区では、制限が解除されても、こうした検査を自主的に行っていて、国の基準値100ベクレル(Bq)より、さらに低い、65ベクレル以下に独自の基準値を設定している。
耕野たけのこ生産組合の谷津寿彦組合長は


「消費者の皆様には、安全安心なものを食べていただけるよう、自主的に65ベクレルを設定してやっているわけです」と話した。
県内では、丸森町のほか、白石市と栗原市で、タケノコの出荷制限が続いている。

セシウム134の半減期は、およそ2年。
県の林業振興課によると、その2年を過ぎたころから、徐々に数値は低くなってきたものの、国が解除すべきかを慎重に見極めているため、今シーズン、制限が解除される地域があるかどうかは不透明だという。
そんな中、先行して制限を解除された耕野地区も、決して「元通り」ではない。
30年以上、タケノコ農家を営む八島哲郎さん。
旬の味覚を味わってほしいと、観光客向けに「タケノコ掘りのバスツアー」などを企画してきた。

大人から子どもまで楽しめるタケノコ掘りは、例年、800人ほどが来る人気のイベントだった。
出荷再開を果たした2014年も、数回は実施したが、以前のように大々的な宣伝はせず、客から依頼があったときだけ、行うことにしているという。

八島さんは「お客さんが掘ったものを販売するには、検査を経なければならないので。そうすると、検査に時間がかかってしまうということですね」と話した。
「自分で掘ったタケノコを持ち帰る」というのが、このイベントの醍醐味(だいごみ)だったが、今はそういうわけにはいかない。
検査場に持っていかなくてはならず、実質的に不可能になっている。
耕野地区のタケノコ生産者は、およそ80人。
出荷最盛期ともなると、早朝から検査場に行列ができ、数時間待ちになる。
八島さんは「特に、朝は混みますので。直売所で売りたいので、みんな朝に持っていく。お客さんが来るのは午前中が多いので、午後よりは、朝早く掘って、検査をして、なるべく早く、お店に並べるっていうのが売れるコツだと思います」と話した。
柔らかくて、えぐみの少ない耕野のタケノコ。
検査を通すことで、以前からのリピーターが戻ってきているという。

客は、「だから安心して買いにくるのよ」、

「やっぱり、検査してもらえれば安心だね」と話した。
この日は、17本を店頭に並べたが、20分ほどで完売した。
八島さんは「耕野地区だけ解除になったから、万歳というわけではなくて。最終的には、丸森町全町が全部解除になり、県北の栗原なども、県内全て解除になるっていうことが最終目的だと思う」と話した。
ーーー
このニュースを見て思ったこと。
ベルトコンベアーに乗せて測る放射線量測定器。
ここに出てきている数値を見てみると、測定値で0.0のタケノコがある。
そして、動画に出てきているだけの画面上の最高は32.8ベクレル。
せっかくそれぞれのタケノコに含まれている放射線量の数値が出てきているのだから、
なぜその数値そそのままラベルに記載しないのか?

たけのこ生産組合の組合長さんは「自主的に65ベクレルを設定している」と言っているが、
65ベクレルという数値は食べ物として高すぎると私は思う。
0ベクレルから65ベクレルの間で測って、個々のタケノコの数字がわかっているのに、
このようにごちゃ混ぜにしてしまう><。

これでは、どのタケノコを選ぶか?まるでくじ引きみたいだ。
数値をちゃんと記載すれば、0ベクレルなら子供のいる家庭で食べてもいいし、
65ベクレルだったら、「測れば安心」と言っている100ベクレルという国の基準でいいという人が食べればいい。
(記載するなら、100ベクレルのタケノコまで店舗に出せるのでは?)
ごちゃ混ぜになっているから、怖くて買えない人もいるのです。
(この報道では完売ですが)
そのように仕組み自体をきちんと整えていくことこそ、大切なのではないでしょうか。
丸森町耕野のタケノコはすべてこのように測定しているので、
千葉県や茨城県など、関東地方で放射線量を測定せずに店舗に並ぶタケノコに比べたら、
ある意味、安心できると、私も思います。
せっかく測定しているのだから、ありのまま数値をタケノコに書いて欲しいです。
ー追記ー
新たに出荷制限解除
白石市全域と丸森町の一部地区のタケノコ出荷制限を解除(宮城15/04/24)
FNNLocal 2015/04/24
福島第1原発事故の影響で、出荷が制限されていたタケノコについて、国は、宮城・白石市の全域と丸森町の一部地区の出荷制限を、24日に解除した。
県内では震災後、丸森町、白石市、栗原市のタケノコから、国の基準値を超す放射性セシウムが検出され、2014年4月に、丸森町の耕野地区のみ出荷制限が解除されたが、ほかの地区では制限が続いていた。
このうち、これまでの検査で、安定的に国の基準値を下回っていた白石市全域と、丸森町の丸森地区と小斎地区について、国は、24日付で出荷制限の解除を決めた。
白石市での解除は、今回が初めて。
今後、出荷にあたっては、3検体以上の出荷前検査を行うことや、1週間に1回の定期検査が義務づけられる。
たったの3検体の検査だって!?
(台湾の地震と関係ある?日本海側の地域の放射線量がまとめて上昇中!北海道も!!)
と思って調べていたら、小出先生が今年の3月、石垣島で台湾の原発について講演をしている動画を見つけました。
台湾についての部分を文字起こししました。
「原発事故から学ぶ〜万一の台湾原発事故にどう備えるか〜」
京都大学原子炉実験所助教 小出裕章氏講演会
2015年3月21日(土) 石垣市民会館中ホール
https://youtu.be/WZR2JTODb5Q?t=1h5m10s

では、石垣市の皆さんにどんなものがあるのかということですけれども、
この町は、いわゆる日本という中ではかなり離れたところにあって、
福島の原子力発電所からも一番遠い町です。
幸いに福島の事故の汚染は受けなかったのですけれども、近くに台湾があります。
台湾には今、4つの場所に発電所が建てられようとしていて、
第1第2第3は経ってすでに運転していて、
第4という発電所が、今巨大な原子力発電所なんですが、それが建てられようとしていて、
運転がされるのか、されないのか、ということで、今台湾の中で大変な問題になってしまっている原子力発電所があります。
それを契約したのは米国のGEという原発メーカーですけれども、
実際にやっているのは日立と東芝という、日本の原子力メーカーが作っています。
これも台湾の地図です。

第1がここですね(上の一番左)第2がその隣、
第3が一番南の端。
で、第4が今ここに作っているところです。

第4原発。
米国のGEが落札してものですが、日本にしかない特殊な原子炉で、
日立と東芝が原子炉容器を作り、三菱がタービンを作るという、
いわゆる「日の丸原発」です。
世界に類を見ない原子力発電所を今日本が台湾に押し付けようとしている、そういう状態になっています。
どこに?っていうと、さっき地図で見ていただいた場所ですけれども、
あの場所はどういう場所だったか?というと、
1892年に日本が台湾に押しかけて行って日本軍が台湾に上陸したんですが、
上陸した地点が第4原発を建てようとしているところで、

これ(右の四角い建物)が第4原発で、ここ(正面)に記念碑がありますが、
これは抗日記念碑です。
日本が台湾に上陸してきて侵略を始めたその場所に、台湾の人たちが日本に抵抗するという記念碑を建てている。
その場所に第4原発が建てられようとしています。
ちょっと話が脱線しますが、
福島第一原子力発電所の事故は地震によって引き起こされました。
地震というのはマグニチュードという単位で測られるということは皆さんご存知だろうと思います。

今ここに3から10まで数字を書いていますが、これがマグニチュードです。
いったいマグニチュードってなんなのか?というと、
地震が起きた時に地下でエネルギーが放出されるわけですけれども、
その放出されたエネルギーを、ある数式に代用して弾きだしたのがマグニチュードという値になります。
左の軸に0.0001、0,001・・・100000と書いてありますが、
これは、地震が起きた時に放出されるエネルギーの量を左の軸に書いてあります。
1段上がるごとに10倍ずつ増えていくという、ちょっと特別な表示ですけれども、
対数方眼紙と私たちが呼んでいるものです。
ではこの数字の単位はなんなのか?というと、
私は、広島の原爆が炸裂して、広島の街を一瞬にして壊滅させた時のエネルギーを単位にしてこの軸をとりました。
1のところが広島原爆が放出した、ということで表しています。
では、マグニチュードとエネルギーの関係はどうなっているか?というと、
こういう直線(水色)で表すことができます。

これはどう読むか?というと、マグニチュード6の地震というのは、ずーっと上がっていってここにぶつかる。
この横軸の数字を見ると1という数字のところに行っているのがわかっていただけると思います。
本当は1じゃなくて、もうちょっとだけ小さいんですけれども、まぁ1だと思ってください。
つまり、「マグニチュード6という地震が起きた時は地下で広島原爆が一発爆発した」と思っていただければいいと思います。
そのくらいの地震がマグニチュード6です。
そして、マグニチュードとエネルギーの換算式というのが、ちょっとへんてこりんな換算式でできていまして、

マグニチュードが6から8まで2上がると、放出するエネルギーが1000倍大きいと。
そういう換算の仕方をしています。
つまりマグニチュード8という地震が起きた時には、
広島原爆1000発分のエネルギーが地下から放出されるという、そういう地震になるということです。
私が住んでいる関西では1995年に阪神淡路大震災と呼ばれるような大きな地震が起きて、
神戸を中心として6500人ほどの人たちが死にました。
それはマグニチュード7.3という地震だったんですが、
広島原爆が放出するエネルギーと比べると82発分でした。
1995年1月17日の朝早く、淡路島から神戸・西宮にかけて、
広島原爆が82発連続して爆発していった。
そのために神戸という人工的な街が崩壊してしまったというのがこの地震でした。

でももっと大きな地震もあります。
例えば関東大震災というのはマグニチュード7.9でしたし、
十勝沖地震というのはマグニチュード8でした。
今言った広島原爆約1000発分の地震というのが関東大震災であったり、十勝沖地震であったりしたわけです。
そして2004年にはスマトラ沖地震というのが起こりました。
スマトラで地震が起きて、インド洋を津波が渡って行って、アフリカまで到達したという巨大地震でした。
20万人近い人々が命を落とした地震でした。
そして2011年、東北地方太平洋地震が起きたのですが、これはどちらもマグニチュード9でした。
こういう地震は広島原爆に換算すれば、約3万発分です。
そんなエネルギーが放出されるという、
そういうことが自然の現象として起きるのです。
人間が願うわけではありません。
こんな地震を願った人間なんか、誰一人いないはずですけれども、
でも地震というのはそうやって襲ってくるというものなのです。
もっと巨大な地震も実はありました。

1960年にチリ地震というのが起きました。
マグニチュード9.5でした。
この場合には、広島原爆20万発分というような巨大なエネルギーが放出されて、
この時にはチリから太平洋を渡って、日本にまで津波が押し寄せて、
東北地方の三陸沿岸が壊滅したということが起こりました。
地震というのはそういうものなのです。
これからも度々地震は起きるだろうと言われていて、
東海地震、東南海地震、南海地震という地震は、
多分近い将来に、マグニチュード8〜9で。

つまり広島原爆何千発・何万発というような地震がこれからの西日本でどんどん起きていくだろうと言われている。
そういうところにこの日本という国はあるわけです。

これが東北地方太平洋沖地震での津波です。
もうどうにもならずに集落が壊滅していくということになりました。
石垣島でも明和という時代でしたか、津波が襲ったということで、
津波の高さで30何メートル、盛り上がった高さで10何メートルという津波が襲ってきたということが記録されているそうですけど、
もう人間技ではないんです。
人間がどんなに頑張っても防ぐことができないようなことが時には起きてしまうというのが、地震であったり津波であったりするわけです。

これが世界地図ですけれども、
地震がどこで起きたかということを赤いマークで書いてあります。
この地球という星では地震は起きるわけですね。
皆さんも地震は、それなりには慣れ親しんでいると思いますけれども、
でも、地球という星の中では地震がどこででも起きるわけではありません。
地震が起きるところはチリのあたりから太平洋側をずーっと北上してきて、
アリューシャン列島を渡って日本のあたりからずーっとニュージーランドに至る、太平洋を取り巻くこの一帯。
そして中国から地中海に抜けていくこの一帯。
それぐらいしか、ほとんどこの地球では地震が起きないわけで、
皆さんにヨーロッパのお知り合いとかがいるとすれば、聞いてください。
地震って知ってるか。
ヨーロッパってほとんど地震がないんですね。
だから大地が揺れるなんていうことは、ほとんどのヨーロッパ人は知りません。
そして黒い丸印があちこちに打ってありますが、
これは原子力発電所が建っている場所です。
一番原子力発電所があるのは米国ですが、約100基を超える原子力発電所を作りました。
でも、みんな、ほとんどは東部にあります。
つまり、地震が起きないところに原子力発電所を建てる。
そしてヨーロッパというところもカントリア(?)大地という非常に安定した大地にあるので、
ヨーロッパも150基近い原子力発電所を建てることができました。
世界で原子力を牽引してきた米国もヨーロッパも、地震がなかったから原子力発電所を建てることができた。
しかし日本は、ここです。
台湾もこの辺ですね。
石垣島もこの辺にあるはずですけど、
世界一の地震地帯になってしまっています。
そこに58基の原子力発電所を建てたわけで、
日本地図がもう見えないくらいに作ってしまったということになりました。
もし、台湾の第4原発、日の丸原発で事故が起きた時にどんな被害が出るか?ということを計算してみました。
計算は、もともとは米国の原子力規制委員会というところが示してくれた、
「原子炉安全性研究」という膨大な研究があって、
その中で「原子力発電所ではこんな事故が起きるだろう」ということをいくつか想定して計算しているんですが、
その米国の規制委員会が考えたかなり大きな事故タイプの一部はBWR2型という形なんですが、
もしそんな事故が起きた時にどんなになるか?

この事故は福島第一原子力発電所の事故よりもさらに大きな事故なんですが、
そんな事故が起きたらどんなになるか?ということを計算してみました。
ごく普通の気象条件を考えて計算してみたところ、
台湾で一番最悪な場合、台北がごく近くにあるんですが、
台北方向に風が流れて行った時には、3万人もの人が急性で死んでしまうし、
のちに癌で死ぬ人が700万人。
台湾の人口の3分の1もの人が癌で死ぬという、
そんな事故すらが起きるという計算結果が出てきました。

ここに第4原発があって、台北がここにあるんですけれども、
偏西風ではない、むしろ逆に東側への風が吹いていて、台北の方にもし風が行けば、
今聞いていただいたように3万人近い人たちが急性で死んでしまうというような結果になりました。
https://youtu.be/WZR2JTODb5Q?t=1h18m24s
これが台湾の地図です。
これが石垣島です。

第4原発がここにあります。
台北(たいぺい)がここにある。

ここに石垣島があります。
先ほど私は一番初めに、
「原子力発電所から250kmの円を描くと、日本国中、道東と沖縄を除けば全部隠れてしまう」
と、皆さんに聞いていただいたわけですけれども、

皆さんはそれを聞いて安心したかもしれませんが、
第4原発から250kmに石垣島がすっぽりと入ります。
それくらいの距離です。

ここに一枚地図を載せました。

これは東北地方関東地方の地図で、色が塗ってあるところが、
先ほどの日本国政府が作ったのとはちょっと違う地図なんですけれども、基本的に同じだと思ってください。
色の塗ってあるところが基本的に放射線管理区域にしなければいけない汚染地帯ということで。
縮尺は石垣島や台湾の縮尺と合わせてあります。

ちょっと透かしてみて、見にくいかもしれませんが、
福島第一原子力発電所の事故による放射線管理区域の汚染地帯の広さというのは、
ほとんど台湾全土に及ぶという広さになっています。
そしてもし、これをちょっと回転させて、石垣島の方に放射能が流れてくるようにすれば、

やはり石垣島だって、福島程度の事故が起きても放射線管理区域にしなければいけないように飲み込まれてしまう。
でも福島程度の事故だって、先ほど聞いていただいたように、さらに巨大な、もし事故が起きた時に、
沖縄県に住む方々がどれほどの被害を受けるか?というのを一覧表にしたのがこれです。

石垣市が一番上にあります。
この辺の市街地の名前が載っているはずです。
で、事故が起きて放射能が噴き出してきて、石垣市まで、例えばどのくらいの時間で到達するのか?というと、
多分240kmぐらい離れているんですけど、1日と4時間経つと放射能が石垣市に流れてきてしまうという。
そして、1週間後にもう全員いなくなる。あるいはひと月後に全員避難、あるいは5年後までは避難できないという3種類の例で考えて、どのくらいの被曝になるのか?ということが書いてありますし、
これぐらいの被曝になると、何人の人たちが癌で死んでいくかというのが次のになります。
石垣市で急性で人が死ぬということはありません。
ですから台湾の原子力発電所で事故が起きても、急性で皆さんが死んでいくということはない、はずだと思います。
でもそこにとどまってしまって被曝をするとすると、
やがて死んでしまうガンの死者が何人か?というような推計をしているわけです。
1週間後にみんなが逃げられるとすれば2000人ぐらいの被害で済むし、
ひと月間、ひと月まで逃げられなければ3000人ぐらい。
5年間逃げられないとすれば1万数千人の人の人たちが、やがて被ばくによってガンで命を落としていくだろうと、そういう計算になりました。
こういうことが起きるのをもちろん私は願いませんし、
でも事故というのは時に起きてしまうかもしれませんし、
世界一の地震帯のある、日本あるいは台湾というところで、場合によってはこういう事故が起きるかもしれないということを、やはりみなさんも覚悟していただかなければいけないだろうと思います。
当初、私に頂いたタイトルは、「万が一の台湾事故にどう備えるか?」というタイトルだったんですけど、
私はどう備えるのかと考えても備え方がわかりませんでした。
もし事故が起きてしまえば「もうどうしようもない」と。
「やはり、原発を動かさないということが唯一のやり方なんだろうな」と私は思いまして、
今日のタイトルをちょっとだけ変えさせていただきました。
1:23:50〜https://youtu.be/WZR2JTODb5Q?t=1h23m50s

質問:台湾の第4原発阻止の活動をしている組織と手を繋ぐにはどうすればいいですか?
小出:
台湾の中でもたくさんのグループが原子力発電所に反対して活動しています。
反対している政党もありますし、弁護士のグループもありますし、のグループもあります。
私自身も台湾に呼んでいただいて、台湾で講演をしたこともありますし、
ご紹介いたしますので、後ほどお渡しできると思います。
質問:台湾で事故が起こった場合の想定で使われた数字は先生のお考えになったものですか?
小出:
この事故のは私が想定したのではなくて、
米国の原子力規制委員会という政府の組織があって、
その規制委員会が、「原子力発電所ではこんなタイプの事故が起こるだろう」ということをたくさんリストにして、
「こういう事故が起きた時にはこういう結果になります」という、
そういうシミュレーションのより方を公表してくれている。
そのうちの一つの事故が「もし第4原発で起きたとしたら」ということで、
米国の原子力規制委員会がやったシミュレーションの仕方を私がやった結果です。
1:30:14
質問:
福島原発では大部分が海洋の方に流れましたが、台湾原発事故が起きた場合、東側の石垣は相当汚染されますか?

小出:
福島第一原子力発電所の場合は偏西風に乗って、吹き出してきた放射性物質がほとんどは太平洋に流れていってくれた。
だから大地が汚れた分は少なかったんだということを聞いていただいたんですが、
もし、この第4原発で事故が起きて、偏西風に乗って流れてくるとすれば、
石垣に向かって流れてくるということになるわけですから、
福島第一原子力発電所で、日本の大地。
福島第一原子力発電所から見れば、いわゆる内側にある大地が汚れた以上に、多分石垣は汚れるということになると思います。
1:41:42
質問:
放射性物質による抵抗力の低下は考えすぎなのでしょうか?
医療関係者は研究が進んでいないのでしょうか?
小出:
放射線というのを人類が発見したのは1895年なんです。
ドイツのレントゲンという物理学者がいて、その人が実験中に
テレビのブラウン管のような装置を使って実験していたんですけど、
その実験中になんか不思議な光が存在するというのを見つけて、
不思議だということでX線という名前をつけたわけです。
ですから、皆さんがレントゲン撮影と呼ぶものもあるだろうし、X線撮影と呼んでもいるでしょうが、
それができたんです。
その頃は要するに放射線というものがなんだかわからなかった時代なんですけれども、
その放射線の正体を突き止めようとして、たくさんの人たちが研究をしたのです。
皆さんはキューリー夫妻ってご存知だと思いますけど、
キューリー夫妻たちもそうです。
猛烈に優秀な学者たちが、ともかく放射線というものの正体を知りたいというので研究を始めた時代があったのですけれども、
いかに猛烈に優秀な学者であっても、正体を知らないまま研究をしていたわけです。
そのためにキューリー夫妻の旦那はピエールというんですけれども、
ピエールは被曝をして体がボロボロになってある日ふらふらと道路に倒れるように出て行って、馬車にはねられて死んでしまうんです。
で、マリーの方、キューリー夫人と呼ばれているマリーの方は白血病になって死んでしまうんです。
そのほかにもたくさんの被爆者たちが被曝をしたことによって死んでしまうという、そういう時代もその当時あったのです。
そして、「大量に被曝をしてしまうと人間は死んでしまう」ということはその頃からだんだんわかってきた。
キューリー夫人でもなんでも、放射性物質を実験着のポケットの中に入れていたので、
ポケットの周りの皮膚が火傷をしたりしているわけです。
ですから、「たくさん被曝をすると火傷をしてしまう」ということも当時からわかっていたわけです。
一番たくさんの、被害のデータが得られたのは何か?といえば、広島長崎の原爆被爆者です。
もちろん死んでしまう。
たくさん被曝をすれば死んでしまうということもわかったし、
火傷をしてしまうということも分かったし、
髪の毛が抜けてしまうということも分かった。
吐き気がする、下痢になるということもその時からわかっていたわけです。
それを私たちは急性障害と呼んでいるんですけれども、
被曝をしてすぐに目に見えるように出てくる病気がいろいろなものがあるというのは原爆被爆者の例でわかったわけです。
ただし原爆の被爆者というのは、いわゆる戦争中なわけですし、
きちっとした調査ができない。
ほんとうにすぐ目で見えるようなものが、こういうものがあるということがわかったわけです。
それ以降、じゃあどうなったか?というと、
仮にその時に生き延びた人間には無害なのか。
「被ばくは無害なのか」ということを知りたい、ということで
日本にABCCというリストを作って被爆者を集めて調べる調査を始めたのです。
約10万人の被爆者を抱え込んで、
「毎年自分の研究所に検診に来い」と呼んだわけです。
そのABCCは検診はするんです。
こいつの病気はこうなっている。
どういう病気になった。
都いうようなことを検診はするんですけど、絶対に治療はしない。
それで被爆者と同じような人たちと同じぐらいの数を集めて、
こっちのひとも検診に呼んで調べていったわけです。
で、絶対に治療はしない。
で、被爆者の方にどういう病気が出てきたか、
被曝をしていない人たちの方にどういう病気が出てきたか、
ということを、何万人も比べながら調べる、調査をするということをやったわけです。
それで調査を始めてから何年か経つと、
被爆者のグループの方に白血病が多いということが決まっていく、わかりました。
次は、がんが多いということがだんだんわかってくるわけです。
でもそれは、治療をしてしまうとダメなんですよね。
治療をしたら要するに治ってしまったりするわけですから、一切の治療はしない。
ただただ調査だけするという。
そういうことをやり続けて、白血病が多い、癌が多い、ということがだんだんわかってくる。
それの調査をどんどんどんどん長いことやればやるだけ、
被ばくの量が少なかった人でも白血病や癌が多いということがわかってきた。
またどんどん長い時間が経つと、もっと被ばくが少ない人でも白血病や癌が多いということがわかってくるという、
そういう調査をすでに70年やっているわけです。
何万人もの人たちを何十年も調査をすることによって、
初めてどういう病気が出てくるのかということがわかってくるという、
そういう調査をやってきながらここまできているわけです。
最近になってでも、被ばく者の中には白血病や癌だけではない、他の病気。
心臓系の疾患なども段々多くなってきているという、ことがわかってきているのです。
でもそれが分かるまでに、今聞いていただいたように、
ものすごい長い時間をかけて、ようやくにしてわかってきたということなのです。
それが科学というものなわけですし、
一切治療をしてはいけないという、大変非情な、そういう調査をしなければわからないということでここまで来ているのです。
私自身は、被ばくというものは、どんな病気でも、多分起こりうるだろうと、思っています。
ただそれが本当に被ばくとの関係があるかということを、いわゆる科学的に立証しようと思うと、
ものすごい膨大な数の人たちをものすごい長い期間調べないことには物が言えないという、
それが科学という、非常に非情な世界なのです。
ですから科学で被ばくによってこれが出るということが言えないのです。
でも私は、今聞いていただいたように、被曝というのはあらゆる病気を引き起こすだろうと思っていますし、
特に答える部分がはものすごく生き物には多いので、仮に今までの科学で、「こんなことは起きないよ」と。
「起きることが証明できなかったよ」というようなものでも、
ある病気に関してはある人に現れるというようなことは、多分あるんだろうと私は思います。
でも申し訳ありませんが、それを科学的に証明しろと言われてしまうと、
私にもできないし、多分今の科学の段階ではできないことなんだと思います。
すみません、お答えには全くならないんですけれども、科学というのはそういうものだと思っていただくしかないです。
10757
<台湾の原子力発電所と核廃棄物処理場>日本から見れば沖縄の地震だけど、世界的には台湾の地震
台湾南東部のとても美しい蘭嶼島が台湾電力の放射性廃棄物で汚された/毎時67マイクロシーベルト
台湾・先住民の島に放射性廃棄物 見過ごされた危機 台湾の孤島で11/24報道特集(動画・内容書き出し)
<台湾の原子力発電所と核廃棄物処理場>日本から見れば沖縄の地震だけど、世界的には台湾の地震
その影響でしょうか?
台湾の原子力発電所と核廃棄物処理場は無事でしょうか?
日本海側の放射線量がまとめて上昇してきています。
これは私はあまり見たことがない現象なので、ブログに記録しておこうと思います。
全国サムネイルより
一部地域で放射線測定所の全部の数値が上がっている。
2015年4月20日




ホワイトフード ただ今の空間線量
2015年4月20日 21時

2015年4月20日 21時

西の地方や北陸、北海道など、日本海側が全体に高くなっている!
このような状況はあまり見たことがありません。
2015年4月20日24時

21時時点よりも赤いところが多くなっている。
北海道にも黄色の地点が…
福島の1号機が心配な時、
(2015年4月10日頃)
ちょっと高いな、と思ってホワイトフードの画像を撮っておきましたが、
その時でもこんな感じ↓

今日の色のつき方とは全く違っています。
赤: 30日平均の2倍の空間線量
黄: 30日平均の1.5倍〜2倍未満の空間線量
橙: 30日平均の1.25倍〜1.5倍未満の空間線量
青: 30日平均で1.25倍未満の空間線量
風は台湾の方から吹いています。
気象庁 ウィンドプロファイラ(上空の風)

何があるのか、心配。要チェックです。
台湾の新聞では原子力発電所に異常はないと報じています。
<地震>水道管損傷や火災の被害 1人が心肺停止/台湾
フォーカス台湾 2015年4月20日 13時35分 (2015年4月21日 00時40分 更新)
(台北 20日 中央社)20日午前9時42分頃(台湾時間)、台湾東部海域を震源とする地震があり、宜蘭や新北で震度4を観測した。一部で水道管の損傷による浸水や、変電設備から出火するなどの被害が出ている。
▽火災で1人が心肺停止
新北市樹林区樹新路では水道管が損傷し、周辺が一時膝下まで浸水した。同市新荘区では変電設備から出火し近隣民家に延焼。この家に住むと見られる男性2人が病院に搬送され、消防によるとうち1人が心肺停止の状態だという。
震度3を観測した台北市では、松江路にあるタワー式駐車場に停めてあった乗用車が衝突し合うなどして損傷。近くのオフィスビルでもガラス窓にひびが入るなどした。
▽原発は正常稼動
台湾電力によると、稼働中の原子力発電所で地震による影響は確認されていないとしている。一部で停電が起きている可能性があり、現在調査中だという。水利署でもダムや河川、海岸付近の施設などに目立った被害は確認されていないとしている。
また、台湾鉄路管理局は午前11時8分までに安全確認を終えた。台北メトロ(MRT)でも一時減速運転を行なったがこちらも安全確認を終了している。
▽中央気象局「プレート運動による地震」
中央気象局の関係者は、今回の地震はフィリピン海プレートとユーラシアプレートの活動で起きたとする見解を発表。3~5年に一度、マグニチュード6程度の地震を誘発するとしている。
(震度は全て台湾基準)
ーー追記ーー
放射線量が元に戻ってきました。
2015年4月21日12時すぎ
石川

京都

新潟

他の地域も元の数字に戻ってきています。
ホワイトフードの全国地図もいつもの状態に戻りました。

一様に線量がある程度上昇したということで、
もしかしたら、ベントでもしたのかな?などと思ったりもしています。
<台湾の原子力発電>
〜もし台湾で原発事故が起きたら〜小出裕章氏3/21石垣島講演(文字起こし)
日本のテレビでは、震源地が沖縄の与那国島近海ということになっている。
私は気象庁の地震情報を見て、「あっ」と思った。
「台湾のすぐそばだ!」
日本から見れば、沖縄の地震

世界から見れば台湾の地震



台湾には原子力発電所がある

また、台湾の蘭嶼島には核廃棄物保管所がある。
台湾南東部のとても美しい蘭嶼島が台湾電力の放射性廃棄物で汚された/毎時67マイクロシーベルトより
台湾南東部の蘭嶼島ってどこ?
蘭嶼島のどこに放射性廃棄物施設が?
蘭嶼島の核廃棄物処理場の放射性物質の入ったドラム缶は腐っている
台湾・先住民の島に放射性廃棄物 見過ごされた危機 台湾の孤島で11/24報道特集(動画・内容書き出し)
より一部抜粋
貯蔵庫の高さは1.5m
地下は3m掘られ、1996年に搬入中止となるまでの14年間で、
10万個に及ぶドラム缶が積み上げられた。
多くのドラム缶が錆び、中身が出てしまったものもある。
30年に及ぶ保管でドラム缶が破損していたのだ。
蘭嶼島に大きな津波が来る可能性があり、この貯蔵施設ごと破壊され、
ドラム缶から放射性物質が海に流れていくのではないか。
そして台湾方面からの黒潮に乗って、日本近海へ汚染が広がるのではないかと問題提起したのだ。
日本海側の海が汚れてしまったら、もう日本の海の幸は全滅><;
台湾側に対する注意もしばらくの間必要だと思う。
台湾の地震と関係ある?日本海側の地域の放射線量がまとめて上昇中!北海道も!!
<台湾の原子力発電>
〜もし台湾で原発事故が起きたら〜小出裕章氏3/21石垣島講演(文字起こし)
<台湾で輸入規制強化>
産地偽装がバレた!海外が輸入を規制しているものは日本人も食べないほうがいいと思う
台湾第2原発で原子炉にボルト落下、「チェルノブイリの悲劇再演」の懸念も
―中国メディア
Focus-Asia 2015年04月14日
台湾新北市万里区にある台湾第2原子力発電所で昨年9月に2号機の大規模改修を行った際、ボルト1本が原子炉に落下し、いまだに見つかっていないことが分かった。14日付で観察者網が伝えた。
これについて、台湾の原発専門家は「最悪の場合はチェルノブイリの悲劇が台湾で繰り返される」との懸念を示している。一方、台湾原子力エネルギー科技協会の欧陽敏盛・董事長は「過度に緊張する必要はない」との見方を示した。
昨年9月20日に2号機の大規模改修が始まり、同27日にボルト3本が原子炉に落下したことが発覚。数日後にそのうちの2本は見つかったが、最後の1本がいまだに見つかっていない。今のところ、2号機は正常に稼働しているという。
(編集翻訳 小豆沢紀子)
2015年4月16日
https://youtu.be/lVdaxxJqQOM?t=3m34s〜古賀茂明氏会見文字起こし
日本のテレビ局、放送局というのはどういう立場にいるのか?これは政府との関係でね。
これはそれぞれの国によって違うと思うので、
非常に基礎的なことと、日本の特殊な事情というのをまず説明させていただきたいと思います。
一番基本的なことですけれども、
これは国によって違うのでご存知ない方もいらっしゃると思うので申し上げますと、
日本ではテレビ局というのは総務省という役所の直接の管轄下にあって、
「その事業をやるのに免許が必要だ」ということです。
この総務省というのはもちろん内閣の一部ですから、安倍総理の意向によって動く組織であると。
そこに、「免許」という。
免許というのはそれをすることと、あるいは取り消したり更新したりと、
そういう権限を持っているところが直接監督しているという構造になっています。
ですから、例えば独立性の高い委員会とか、そうした政府から独立したところが監督しているという、そういう仕組みになっていないというのをまず、よく理解しておいていただきたいと思います。
そういう意味では新聞とはかなり性格が違うと思います。
で、そういう風に非常に弱い立場にあるんですが、
ちょっとついでに、日本の新聞とか雑誌の業界が実は政府に対して弱い立場にいるということも付け加えておきたいと思います。
それは一つは再販制度という制度がありまして、要するに価格を維持するための制度ですけれども、
これは政府の制度としてあるものですから。
これは一応公正取引委員会という独立性の高いとこが所管はしていますけれども、
再販制度を維持してもらえるかどうか?というのは新聞雑誌業界から見ると、政府に対して弱い立場にあると。
それからもう一つは消費税との関係で、今また10%に引き上げというのが予定されていますけれども、
ここで、「生活必需品に対する軽減税率というのをどういう品目にかけようか」という議論が始まっていますけれども、「新聞や雑誌を軽減税率の適用対象にしてほしい」と。
これが非常に喫緊の課題として、新聞や雑誌業界は非常に強く政府に対して「お願いをしている」という状況で、
そういう意味では本気で政府と戦うというのは難しい状況になっています。
そういうふうに構造的に政府との関係で、少し弱い立場にあるということを背景にして、
日本な世界の中でも非常に自由な国で、自由な言論が保証されている国だと思うんですけれども、
自由で民主主義もしっかりと定着している国だと思いますけれども、
自由な民主主義国家から独裁というのが生まれることはあるのか?ということをいつも考えていまして、
それはクーデターとかではなくてですよ。
正当な手続きの中で独裁、あるいは独裁に近い状況が生まれるとしたら、こういう段階を踏むんじゃないかなと思っているんですね。
まず第一段階は、政府が圧力をかける。マスコミに対してですね。
圧力というのは例えば、放送局の免許というのも一つの力になりますし、
それから圧力だけじゃなくて、懐柔(かいじゅう)すると。
飴と鞭で言えば、飴を上げるということですね。
「それは軽減税率の適用対象にしてあげますよ」というような、
政権側からマスコミに対して働きかけるという段階が第一段階ですね。
圧力と懐柔です。
それはいつの時代にもあり得ることなんですけれども、そういった圧力とか懐柔というものに対して、
「メディアの側がどういう反応をするか」というのがあるんですけれども、
いま日本で起きているのは、圧力があるのでそれと戦うというよりは、なんとかかわそうということで
表現する言葉とかストーリーとかを、本来自分が書きたい範囲よりも少しずつ狭めていくと。
それによって政権との軋轢をなるべく回避しようという、自粛ですね、そういう動き。
それから最近非常に気になるのは、マスコミのトップが政権と非常に近くなる。
権力側に擦り寄っているという現象が見て取れます。
それによって、ちょっとこれは幼稚な感じなんですけれども、
「自分が政治を動かしている」と。
あるいは「政権の中枢に入っている」というような、そういう感覚を楽しんでいるようなトップが増えているように思うんですけれども。
マスコミのトップがそういう雰囲気を作ってしまうと、現場は非常に戦いにくくなります。
つまり、現場にはまだまだ、マスコミの役割として真実を伝えるだけじゃなくて、いろいろな問題を掘り下げて、
権力に様々な問題があればそれに問題提起をしていくという、大きな役割があるということをよくわかっている人もたくさんいるんですけれども、
それをやって、やった結果、権力側との争いになったときに
「トップが自分たちを守ってくれるのか」ということにおいて、ほとんどトップを信用していないという会社が非常に増えていると私は感じています。
ですから、第一段階は圧力と懐柔なんですけど、
第二段階はマスコミの側。
権力が何もしないのに、マスコミの側が自粛と擦り寄りをしていくというのが第二段階だと思っています。
いまの第二段階を示す一つの例としては、
日本民間放送連合組合連合会という労働組合がこの間初めて、「最近の自民党の報道介入に強く抗議する」という声明を出しているんですね。
今まで出していなかったのが私はむしろ驚きなんですけど、
そこで面白い表現があります。
「最近報道機関のトップや編集幹部が積極的に安倍首相とのゴルフや会食に応じる一方で、
政権サイドのメディアへの高圧的な態度が目立つ」
というようなことを言っているんですね。
ちょと、こんなことを声明の中に書くということ自体が、多分、海外のメディアの皆さんから見ると非常に奇異な感じを受けるかもしれませんが、
これは、ここに書いてあることが面白いということじゃなくてですね、
そういう風に現場が受け止めているということなんですね。
つまり、ゴルフすること自身にどういうことがあるか?というのはケースバイケースで色々あると思いますけれども、少なくても、現場で働いている人たちが「なんでそんなことするんだ」というふうに抗議したくなると、いうようなコンセプトの中でそういう行為が行われているということは非常に重要だというふうに私は思っています。
そして実は3月27日の報道ステーションの放送の時に話したかったんですけど、
ちょっとつまらない口論で時間を取ってしまったので、
一回フリップを出して、時間がないからやめてくれと言われて、
僕は出そうとしたんですけど引っ込めたことをちょっとお話ししたいと思います。
それは第三段階の話なんです。
(↓3月27日の報道ステーションで引っ込めたフリップ)

そこで私が伝えたかったのは、
非常に重要なニュースがいま日本では報じられない。
あるいは、報じられても非常に小さくしか報じられないということがよく起きていますよ、と。
その例を幾つか上げようとしました。
時間の節約のために一つおしらせしますと、
たとえば、ずっとでですね小泉改革以来改革の一つの目玉であった
「政策金融機関の民営化」という議論があるんですね。
その議論の中で、民営化する期限というのが決まっていた金融機関があります。
政策投資銀行と商工中金という二つの大きな政府系の金融機関。
これは、財務省と経産省の所管の機関ですけれども。
この民営化というのは、株式を完全に売却するという意味ですが、
その期限があったのが、今度の国会に提出されている法案ではこの期限がなくなります。
ということは、民営化されない可能性が十分でてくるということで、
これは数年前の民主党政権の時代であれば、おそらく一面で非常に大きなニュースとして扱われ、かつ国会でもすごく大きな議論になったと思いますけれども、これが非常に小さくしか扱われていないですね。
それからもう一つ同じ政策金融機関について言えば、
今申し上げた政策投資銀行と商工中金の他に国際協力銀行、それから日本政策金融公庫という大きな。
いずれも経産省・財務省系の機関ですけど、このトップは改革の過程で全員民間出身の方になっていました。
それが安倍政権になってからですよ。
安倍政権になってからわずか2年ぐらいの間に、4つのうち3つのポストは経産省と財務省の次官級OBのポストに変わっています。
つまり「天下り」ですね。
あれだけ「天下り廃止」とか「天下り規制強化」というので、大騒ぎして到達していたところから、一気に逆戻りしているんですが、これもほとんど問題にされることがないんですね、マスコミにおいて。
この事実を実は伝えようと思っていました。
そういう重要なことが大きく報じられない理由が政権の圧力なのか、それとも例えばテレビ局の自粛なのか、というふうに思って、ちょっと何人かのテレビ局の人たちに色々と聞いてみたんですね。
そしたら驚いたことにですね、彼らはその重要性に気づいていないんですよ。
これは、5年前だったらあり得ないことです。
これが私は最終的に危機的な段階だと思っているんですけれども、
最初は政権が働きかけて圧力をかけて、それに対してマスコミの側が自粛すると。
でも、自粛というのは意識があるんですね。
ですけど、今はついに、意識することも出来なくなっている。
つまり、記者の一番重要な素養、重要な能力である、
問題というものに気づいてそれを深掘りしようという、そういう能力さえ失いつつあるんじゃないかということが、私は非常に心配になりました。
そういう話をした上で、報道ステーションでは最後に私はフリップを出したんですけどガンジーの言葉を言ったわけですね。

で、これは日本語だけなんですが、
あなたのすることのほとんどは
無意味であるが
それでもしなくてはならない
そうしたことをするのは
世界を変えるためではなく
世界によって自分が
変えられないようにするためである
というコメントです。
この最後の状況というのは実は国民にも同じことが言えまして、
国民は政府に直接圧力を感じているということではないんですけど、
こういう今のマスコミの状況が続けば、本当のことを知ることができなくなっていく。
知らず知らずのうちに、権力側の都合のいい情報で頭の中が洗脳されていくということがおきますから、
そうするとさっきちょっとお話しした、自由な選挙。
もっとも民主的な手続きである選挙に行くんだけれども、
そこで正しい情報が与えられていないために間違えた選択をしてしまって、その結果独裁ないしは、ま、日本で独裁というのはあり得ないんですけれども、それに近いような状況というのが生まれてしまうかもしれないと。
私はその前にどこかで止まるとは思っていますけど、そういう段階に入ってきているんだということをちょっと申し上げておきたいと思います。
以上が報道と権力の関係についてなんですけれども、
あと一つ最近変なプロパガンダが横行しているので、その誤解を解く意味で一言だけ。
私が今始めている一つのキャンペーンがあるんですけれども、
そのことについてお知らせしておきたいと思います。
私は1ヶ月ぐらい前にフォーラム4というキャンペーンを始めました。
これは今私を批判する中で、「新しい政党を私が作る」その宣伝のために報道ステーションを利用した、ということを言う人がいますが、「それは全く間違いだ」ということを申し上げたいので。
フォーラム4というのは政党でもなんでもありません。普通の市民の活動です。
どういう活動家というと、今非常に無党派層が増えて投票率が毎回下がっていくという状況にあるんですが、
私はその原因は「単なる無関心の増加ではない」と思っています。
むしろ、関心は持っていても「自分たちが選びたい政党、政治家がいない」ということの結果だというふうに思っているんですね。
時間がなくなってきましたので一言で申し上げますと、
今のいろんな政党の政策の軸というものを、一つは大きな構造改革ができるかどうか。
するかどうかという軸と、それからもうひとつは、
従来の平和主義、あるいは日本の平和ブランドを守ってやっていくのか、
あるいは安倍政権のように積極的、ま、平和主義といっていますが、私は積極的軍事主義と捉えているんですけれども、
軍事力というものを中心に世界を仕切るという非常にタカ派的な考え方でいくかという、この外交安全保障に対する対立の軸ですね。
この二つの軸で分けたときに大体2×2ですから4つに分かれるんですけれども、
その中で今の日本の政党勢力で改革というのを本気でやるんだけれども、安倍政権的なタカ派的な政策は取らない。
むしろハト派的な政策をとるという。
わかりやすく言うと「改革はするけれども戦争はしない」という政治勢力が無いんですね。
ですからそこの勢力というか、考え方の人たちはいますかいませんか?ということで、
「いるんだったら手をあげましょう」という、そういうキャンペーンを始めました。
ですからそれは政党でもなんでもありませんし、もちろんそういう政党が出てくるかもしれませんけれども、
今私がやっているのは市民の間でそういう議論をしましょうと、いうキャンペーンだということです。
あとは質問に答えたいと思います。
質疑応答〜https://youtu.be/lVdaxxJqQOM?t=45m38s
自民党がNHKとテレビ朝日を呼び聴取することについて
1:04:21
https://youtu.be/lVdaxxJqQOM?t=1h4m21s
そもそも政権与党が番組の編集について物事に何か口を挟むということ自体が、これは実は放送法違反なんですね。
放送法はよく4条で公平とかなんとかということを自民党は言うんですけど、
その前に3条という条文がありまして、3条を正確に読みますと、
放送番組は法律に定める権限に基づく場合でなければ、
何人からも干渉されたり規律される事は無い。
という条文があるんですが、これは明らかに3条に違反していると思うんですね。
私は是非、テレビ朝日にもNHKにもですね、自民党のこの呼び出しは断ってほしいと思うんですね。
もし本当に自民党が「どうしても話したい」というのであれば、「どうぞ我が社へお越しください」と。
「それを生で放送しながら議論をしましょう」ということを是非やってほしいなと思います。
ーー
民放労連委員長談話「自民党の度重なる報道介入に強く抗議する」(2015.4.13)
2015年4月13日 日本民間放送労働組合連合会 中央執行委員長 赤塚 オホロ
自民党が昨年11月、「アベノミクス」の効果が国民全体に波及していないとする番組内容を問題視して、テレビ朝日系ニュース番組『報道ステーション』のプロデューサーに対して「公平中立」な番組づくりを求める文書を送付していたことが、このほど報じられた。各紙の報道などによると、自民党は文書送付を認めたうえで「圧力をかける意図はなかった」と説明しているという。
放送免許の許認可権限を背景にした政権政党が、個別の番組内容に注文をつけること自体「報道への介入」であり、政治的圧力以外の何物でもない。放送法にある「放送の公正」とは放送事業者が自律的に判断すべきもので、政府の判断を放送局に押しつけることを許すものでは決してない。
昨年の衆院解散直前に、自民党は在京キイ各局に対して「選挙時期に一層の公平中立な報道」を求める文書を送っているが、今回明らかになった事態も同じように、言論・表現の自由、番組編集の自由への極めて重大な侵害に当たる。私たち放送労働者は、自民党による度重なる蛮行に対し、強い怒りをもって抗議する。
放送を含めジャーナリズムのもっとも重要な使命は、国家権力の政策を国民の立場から監視することである。政権政党が健全な批判すら受け付けないのであれば、それはもはや民主主義をかなぐり捨てた独裁政権に道をひらくものと言わざるを得ない。
最近、報道機関のトップや編集幹部が積極的に安倍首相とのゴルフや会食に積極的に応じる一方で、政権サイドのメディアへの高圧的な態度がめだつ。報道各社がこの問題を本来ならこぞってとりあげ、こうした不当な干渉は毅然とした態度ではねのけ、文書送付の事実を自ら報道することも含めて、批判すべきは徹底的に批判するというジャーナリズム精神を貫くべきだ。
以 上
強まる「政治圧力」 自民、テレ朝とNHK聴取 報道萎縮の懸念も
北海道新聞 04/18 05:00、04/18 09:54 更新
調査会に臨む(左から)NHKの堂元光副会長とテレビ朝日の福田俊男専務=17日午前、東京・永田町
自民党は17日の党情報通信戦略調査会にテレビ朝日とNHKの幹部を呼び、報道番組の内容について事情を聴取した。第2次安倍政権以降、政府・自民党が放送法を盾にテレビ局に注文を付ける事例が目立つ。安倍晋三首相の力の源泉でもある世論の支持に、大きな影響を与える報道に神経をとがらせる政権。野党や識者は「政治圧力だ」と批判を強めるが、安全保障関連法案の審議や憲法改正議論もにらみ、さらに関与を強める可能性もある。
「(番組で)名前が出た人に、おわびはしたのか」。調査会会長の川崎二郎元厚生労働相は17日の会合で、テレビ朝日の福田俊男専務にこう質問した。
自民党が問題視するテレビ朝日の番組「報道ステーション」は3月27日の放送で、コメンテーターが自身の番組降板に関して菅義偉官房長官らから「バッシングを受けてきた」と発言。質問は菅氏への謝罪要求にも取れるが、川崎氏は会合後の記者会見で「事実関係を聞いただけ」と否定した。
45分間にわたったこの日の会合で、多重債務者による詐欺を取り上げた番組「クローズアップ現代」でのやらせが指摘されたNHKへの聴取は約10分。大半は政権批判の内容が問題視されたテレビ朝日への質疑に費やされた。
こうした自民党の対応に、維新の党の柿沢未途政調会長は記者会見で「呼び出して問い詰める場を設定するのは、非常に不適切だ」と批判した。与党からも「介入と受け止められないよう、慎重な対応が必要だ」(公明党の井上義久幹事長)との声が出る。
放送法は、公共の電波を使う放送局の社会的影響の大きさを踏まえ、公平・公正な報道を求めている。自民党が「事実と異なる報道は放置できない」と聴取の正当性を主張する根拠にもなっている。だが、政権与党による特定の番組内容への調査は報道の萎縮につながるとの懸念は根強い。
上智大の田島泰彦教授(メディア法)は「(両局幹部を)呼ぶこと自体が力関係を背景にした圧力」と指摘。「日常的に行われると自由な放送は非常に制約され、政権党のある種の広報機関になる」と危惧する。元NHKプロデューサーの永田浩三・武蔵大教授は「自民党の揺さぶりは続く。報道機関は自民党ではなく、国民に味方になってもらうため、自ら襟を正さなければならない」と話した。(東京報道 村田亮、宮口江梨子)
政府自民党がテレビ局を呼び出して聴取↓
<日本政府メディアに圧力>
自民党 NHKとテレ朝の幹部を呼び聴取へ
古賀さんと報道ステーション↓
報道局長「4月以降は絶対に出すな」2/25日本外国特派員協会会見 古賀茂明氏 & 1/23「I am not ABE」(完全文字起こし)
<最後の報道ステーション>「世界によって自分が変えられないようにするため」
3/27古賀茂明氏のコメントの部分全てそのまま文字起こし
「官邸に抗議するというのが今日の全体の目的なんです」
古賀茂明氏報ステ終了直後の直撃インタビュー3/27岩上安身氏(文字起こし)
<菅官房長官会見>誰が聞いてもわかる言い方で批判している一つの例(動画&文字起こし)
<偏向報道>
ミヤネ屋3/31公共の電波を使って一方的に個人攻撃!古賀さんバッシング(動画&文字起こし)
政府がクローズアップ現代を快く思わない理由↓
「安倍官邸がNHKを“土下座”させた一部始終」フライデー記事&「全くありません、ヒドイ記事だ」官房長官会見(文字起こし)
<集団的自衛権>菅官房長官生出演 「クローズアップ現代」2014年7月3日放送(文字起こし)
過去にはこんなことも↓
安倍自民党が在京キー局に報道圧力11/28ゴールデンラジオ〜
「全然声が反映されていませんが、これおかしいじゃないですか!」11/18NEWS23 (文字起こし)
女性1:全然アベノミクスなんか感じてない。
女性2:分からへんね。多分大企業しかわからへんのちゃうかな。

安倍晋三総理大臣:
これはですね、街の声ですから、皆さん選んでおられると思いますよ、もしかしたらね。
だって、国民総所得というのがありますね。
え、しかし、事実6割の企業が賃上げしているんですから。
これ(インタビュー)は全然声が反映されていませんが、これおかしいじゃないですか!
<報道自主規制か圧力か>メディアが報じない”リニア新幹線の危険性”
昨年12月8日。『クローズアップ現代』番組内で、リニアによって膨大に発生する建設残土の処分先がないことをテーマに放映。無視できない環境問題だとして、番組スタッフが市民団体「リニア新幹線を考える東京・神奈川連絡会」の天野捷一代表を延べ10時間近くも取材していたものだ。
『クローズアップ現代』では残土問題を切り口にリニア計画の問題点を炙(あぶ)り出すということで、天野さんは趣旨に賛同、協力を惜しまなかった。ところが、オンエア前日の12月7日、携帯電話に番組のスタッフから連絡が入ったーー「申し訳ありません。天野さんや住民、川崎市職員の生の声を放映できなくなりました」
もっとも、天野さんはじめ、リニア計画に異を唱える市民団体の多くは、NHKの会長人事が安倍首相やそのブレーンである葛西敬之・JR東海名誉会長に握られていることを把握している。首相の経済ブレーンである財界人の集まりが「四季の会」で、その幹事役を務めるのが葛西名誉会長なのだ。
<メディアが危ない>安倍総理大臣自らTBSに脅し「党幹部に対する取材や番組出演を当面、拒否」
高浜原発 再稼働認めない仮処分決定
NHK 2015年 4月14日
福井地方裁判所は高浜原子力発電所3号機と4号機について「再稼動を認めない」仮処分の決定を下しました。
「国の新しい規制基準は緩やかすぎて原発の安全性は確保されていない」という判断です。
異議申し立てなどによる審議で決定が覆らなければ再稼動できなくなり、
関西電力は異議を申し立てる方針です。
午後2時過ぎの福井裁判所前です。
「司法が再稼動を止める」などと書かれた旗が掲げられました。
高浜原発の再稼動を認めない仮処分の決定に、集まった人たちからは歓声が起きました。
住民側の弁護士;全面勝訴です。考え得る最高の内容です。
高浜原発3号機と4号機は、今年の2月、全国の原発で二番目に原子力規制委員会から「新しい規制基準に適合している」と認められました。
福井県などの住民9人は、「安全性に問題がある」として福井地方裁判所に仮処分を申し立て、再稼働させないよう求めました。
これに対して、関西電力は、「福島の原発事故も踏まえて対策をとった」と反論しました。
そして今日、福井地方裁判所の樋口英明裁判長は、関西電力に再稼動を認めない仮処分の決定を出しました。
今回の仮処分の決定とはどういうものなのでしょうか?こちらで説明します。
住民側が申し立てた、今回の仮処分。
関西電力が11月に再稼動を目指す計画を示す中で行われました。
この「仮処分」といいますのは、
正式な裁判をしていると時間がかかって間に合わない、緊急の場合などに使われる手続きです。
そして決定がでればすぐに直ちに効力が生じます。
このため関西電力は、今の時点では高浜原発を再稼動できなくなりました。
ただ、仮処分の決定には異議申し立てなどができます。
そして最高裁判所まで争うことができます。
その過程で決定が覆れば仮処分の効力は失われます。
逆に取り消されなければ決定の効力は続きます。
そして正式な裁判が起こされれば、改めて司法の判断が示されることになります。
今日の決定では原発の安全性を守る想定や、規制基準について厳しく批判するものでした。
その一つが基準地震動。
想定される最大の揺れの強さのことです。
決定では、平成17年以降10年足らずの間に全国の4つの原発で5回にわたり想定を上回る地震が起きたことを挙げ、各原発は当時の最新の科学技術に基づき想定したにもかかわらず結論を誤った。
高浜原発では起きないというのは、楽観的な見通しにすぎない、と指摘しました。
そして原子力規制委員会の新しい規制基準について触れ、「『基準地震動』を見直して耐震工事をすることや、使用済み核燃料プールなどの耐震性を引き上げることなどの対策をとらなければ、高浜原発3号機と4号機のぜい弱性は解消できない。それなのに、これらの点をいずれも規制の対象としておらず、合理性がない」という判断を示しました。
さらに決定では重大な事故が起こった時の対策を新たに決定付けた原子力規制委員会の新しい規制基準にも触れました。
深刻な災害を引き起こす恐れが万が一にもないと言えるような厳格なものにすべきだが、新しい規制基準は緩やかすぎ、適合しても高浜原発の安全性は確保されていないとして、合理性を欠いてていると判断しました。
この決定に、申し立てた住民側は、
住民側代表の弁護士
司法が原発の再稼働を止めたきょうという日は、日本の脱原発を前進させる歴史的な一歩であるとともに司法の歴史でも、住民の人格権、ひいては子どもの未来を守るという司法の本懐を果たした輝かしい日であり、大きな喜びとともに大きな責任を感じている。
この決定の最大の特徴は、国の新規制基準の不備を厳しく指摘し、その無効性を明らかに宣言したことであります。これを機に日本中の原発を廃炉に追い込まねばならない。
一方関西電力は、再稼動に向けたプロセスへの影響を最小限にとどめるべく全力を尽くすとして、
異議を申し立てる方針です。
関西電力側の弁護士
到底承服できる決定ではないと。
十分な安全性を確保しているということで、えーっと、科学的な、あるいは専門的・技術的な知見に基づいて十分な主張・立証をしているつもりですので、引き続き、裁判所に理解を求めたいというふうに思います。
原発の地元高浜町の野瀬豊町長は「決定は同意の判断には大きく影響はしない」という考えを示しました。
司法の判断は司法の判断で重いことは認識しておりますが、
わたくしはわたくしでやるべき事、自分のフィールドといいますか、いろんな責任を持たされたフィールドで判断していくと、進めていくということには変わりはないです。
政府は、
菅房長官
独立した原子力規制委員会が、えー、ま、専門的見地からですね、十分に時間をかけてですね、新規制基準に、えー、適合するという判断をしたものであってですね、政府としてはその判断をそんちょ、尊重して、再稼動を進めていく方針には変わりありません。
そのうえで、菅官房長官は「国は本件の当事者ではなく、あくまで仮処分であり、当事者である事業者の今後の対応を国としては注視していきたい」と述べました。
また、菅官房長官は、記者団が「ほかの原子力発電所の再稼働やエネルギー政策への影響はないか」と質問したのに対し、「そこはないと思う。そこは『粛々と』進めていきたい。法令に基づいてということだ」と述べました。
今回の仮処分はすぐに効力が生じるもので、関西電力の異議申し立てなどによって改めて審理が行われ、決定が覆らなければ、高浜原発は再稼働できなくなりました。
異議申し立てなどによる審理は福井地裁で行われ、決定が覆れば、仮処分の効力は失われます。
福島の原発事故後に起こされた裁判では、14日の決定と同じ樋口英明裁判長が去年、大飯原子力発電所3号機と4号機の再稼働を認めない判決を言い渡し、現在、名古屋高等裁判所金沢支部で審理が行われています。
地震の専門家「誤った理解」
地震による揺れの予測について詳しい日本地震学会の元会長で、京都大学名誉教授の入倉孝次郎さんは「原発の基準地震動は地震の平均像ではなく、個別の敷地の不確かさも考慮して設定されており、決定で『実績や理論の面で信頼性を失っている』としているのは誤った理解だ。一方で、決定の中で原発に外部から電力を供給する送電線なども安全上重要であり、ふさわしい耐震性が求められると指摘しているのはそのとおりだと思う」と話しました。
そのうえで、「原発の安全性を検討するには地震の揺れだけでなく福島で見られたような津波による被害や火山、人為ミスなどさまざまな面を総合的に考慮する必要があるが、今回の決定ではこうした点については科学的な見地で正確な分析がされていない」と話しています。
決定文要旨
決定文
<大飯に続け!>高浜原発運転差し止め判決日決定&関電と樋口裁判長
<大飯原発>運転差し止めを命じた福井地裁の判決要旨・他いろいろ
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台湾、日本食品の輸入規制を強化 日本側「遺憾」(04/14 17:53)
ANN 2015年4月14日
台湾で、日本産の食品の輸入規制が強化されます。
台湾は、東日本大震災直後から、福島など5つの県からの食品の輸入を禁止しています。
先月、福島県産の食品などが生産地を偽装して流通していたことが分かり、台湾当局は、都道府県ごとの産地証明書の添付を義務付けるなど日本産の食品の輸入規制を強化する方針です。日本側は、「科学的根拠に基づく規制緩和を求めてきたが、一方的な規制強化は極めて遺憾だ」としています。
台湾 日本食品の輸入規制強化へ
NHK 4月14日 12時08分
台湾の当局は、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、すでに行っている福島県など5つの県からの食品の輸入停止に加え、来月にも都道府県ごとの産地証明を義務づけるなど、日本からの輸入食品に対する規制を強化する方針を明らかにしました。
台湾は、福島第一原発の事故のあと、福島、茨城、栃木、群馬、千葉の5つの県で生産された食品の輸入を停止しています。これに加え、台湾の衛生当局は13日、日本から輸入される食品に都道府県ごとの産地証明の添付を義務づけるほか、日本の特定の地域から輸入される乳幼児向けなど一部の食品については、放射性物質の検査を求める新たな規制を導入するとして、詳しい内容を近く公表し、来月にも実施する方針を明らかにしました。
新たな規制は、去年も台湾当局が提案し、日本側の反対を受けて延期されていましたが、先月台湾で、輸入を停止している日本の5つの県で作られた加工食品の一部が流通していたことが分かり、消費者団体などから導入を求める声が強まっていました。台湾は、香港、アメリカに次ぐ日本の農林水産物や食品の主要な輸出先で、日本の関係者の間では、規制の強化によってコストが増加して競争力を失ってしまったり、風評被害が広がったりすることを懸念する声が出ています。
官房長官「規制強化は遺憾」
菅官房長官は閣議のあとの記者会見で、「台湾に対する日本の窓口機関『交流協会』を通じて、台湾側に対し日本産の食品の安全性について説明を行うとともに、科学的根拠に基づいた判断を行うよう要請してきた」と述べました。
そのうえで、菅官房長官は「このような日本側の説明や要請にもかかわらず、今般規制を強化することは極めて遺憾だ。引き続き台湾側に対し、科学的根拠に基づいた適切な対応を取るよう強く求めていく」と述べました。
また、NHK 7時のニュースでは龍角散のど飴を大量に画面に映し、1億円近くののど飴が返品になったと伝えています。
番組では「千葉県の工場で作っている」というのが理由だと言っていました。
証拠となる写真がないので、同じニュースを見ていた方のツイートです。
台湾が日本産食品の輸入規制を強化し(安全基準云々で)大量の(金額にして約1億円)「龍角散のど飴」が返品されてきたという。そしてこの大量の龍角散のど飴は廃棄されるそうだが、棄てるなら、くれ!というか各小劇団に配布して欲しい。これが「役者」御用達なのを知らないのか…知らないだろうね。
— 原ゆうや (@harayuya_yax) 2015, 4月 14
台湾で龍角散のど飴を1億円分も返品とな (°_°)
— atsushi (@maiayumio) 2015, 4月 14
龍角散のど飴が台湾から1億円分返品されたらしい
— 背番号7の人 (@red60pepper) 2015, 4月 14
龍角散のど飴の台湾からの返品全部廃棄だって もったいねぇ
— ナナイロ@炭酸水派 (@irislev08) 2015, 4月 14
そして7時のNHKでは台湾の市民にインタビューもしていました。
台湾の日本食品輸入規制強化について、台湾市民がテレビ街録で語っていた「日本が安全といってる意味がよくわからない」との言葉が非常に気になった。安全といいながら次々と露呈する汚染問題に歯止めがかからず、日本政府がいうことは信用できない。ならば輸入規制するにしくはなし、と考えている。
— 柴山哲也(ジャーナリスト) (@shibayama_t) 2015, 4月 14
私も「日本が安全と言っている意味がわからない」という、この声を聞いて、「その通り!日本人の私にだって”何が安全なのか”意味がわからないんだから」と思った一人です。
農産物や海産物は当たり前ですが、工場も心配なのは事実です。
水は現地の水を使っているのだろうし、福島第一に近ければ近いほど現在の放射性物質もくっついているかもしれないと想像するからです。
このように海外から買ってくれなくなると、ますます日本国内は産地偽装とか増えてくるんではないかと、
心配になりました。
台湾:なお残る日本食品規制…輸出倍増に障壁
毎日新聞 2015年04月14日 21時25分(最終更新 04月14日 23時30分)
台湾政府は、福島第1原発事故を受けた日本食品の輸入規制を5月中旬にも更に強化することを決定した。原発事故から4年がたち、事故直後に広がった各国の輸入規制は徐々に緩和されているが、全面的な撤廃の難しさが浮き彫りになった形だ。日本政府は農林水産物・食品輸出の倍増を目指しているが、規制は目標達成の障壁となっており、政府は各国に撤廃を引き続き働きかける構えだ。
台湾はすでに福島、茨城、栃木、群馬、千葉の5県からの輸入を禁止しているが、今後はすべての食品について都道府県ごとの産地証明を求め、乳幼児向けなどは放射性物質の検査証明書の添付を義務づける方針。林芳正農相は14日の記者会見で「科学的根拠に基づき緩和を再三求めてきたにもかかわらず、一方的に(新たな)規制を講じるもので極めて遺憾」と表明。「今回の措置の即時撤廃を強く申し入れた」と述べた。
福島原発事故後、日本の食品輸入規制の動きが世界に広がり、規制は約50カ国・地域に及んだ。日本は安全性をアピールするなど各国の説得に当たり、これまでにオーストラリアやカナダなど13カ国で規制が完全撤廃されたほか、米国や欧州連合(EU)などで規制緩和が進んでいる。
一方で中国は依然、福島など10都県のすべての食品の輸入を停止しているほか、日本の輸出額が最多の香港も野菜や牛乳の輸入停止を続けている。日本は輸出額が3位の台湾を含め重点的に規制撤廃を申し入れていただけに、今回の規制強化に農水省内からは戸惑いの声が出ている。
日本政府は成長戦略の一環として、2012年に4497億円の農林水産物・食品の輸出を20年に1兆円に増加させる目標を打ち出している。14年は6117億円と過去最高を記録したが、更なる拡大には各国の規制撤廃が不可欠で、政府は粘り強く説得を続ける方針だ。【田口雅士】
日本は産地を偽装してまで台湾に輸出をしていたようです。
台湾が輸入を規制している5県の産地のものは我が家でも購入禁止になっています。
信頼できないものに関して危険の確率が高いのならば避けるのは当然です。
菅官房長官も「極めて遺憾だ」ではなく、まずは偽装するようなシステムを詫びてるべきではないだろうか。
原子力発電が爆発して今なお放射性物質をまき散らしているのだから、
普通に考えて「食べたくない」と思うのは当然だと思う。
原子力発電所がひとたび事故を起こせば、このようになるということは当たり前だ。
それなのに、輸入しない相手国が悪いような発言をするのは間違っている。
それでも「原発を粛々と再稼動させる」という菅官房長官の発言は矛盾だらけだ。
自民党 NHKとテレ朝の幹部を呼び聴取へ
日テレNews < 2015年4月14日 19:21 >
自民党が17日にNHKとテレビ朝日の経営幹部を呼び、最近問題となっている報道番組の内容をめぐって、直接、事情を聞くことが分かった。
複数の関係者によると、自民党の情報通信戦略調査会は、NHKからは「クローズアップ現代」でヤラセが指摘されている問題について、また、テレビ朝日からは「報道ステーション」でコメンテーターの古賀茂明氏が一方的に政権批判したことについて、話を聞く方針。特に「報道ステーション」をめぐっては、古賀氏が菅官房長官を名指しして「バッシングを受けた」と一方的に述べる展開となった点などについて、第三者も加えた検証の必要性などをただすものとみられる。
政治とメディアの関係に詳しい上智大学の音好宏教授は、こうした自民党の異例の対応について、「政権・与党側がメディアを呼びつけるのは、成熟した民主主義の中では、相当注意しなくてはいけない」と述べた。また、「政治的なパフォーマンスと考えているかもしれないが、国民からは支持されないだろう」と指摘している。
政府に、自民党に何を言われたのか?
NHKとテレビ朝日は呼びつけられ聴取されたその内容をきちんと世間に公表するべきだと思います。
なんとそれは二社だけのスクープ!
公にすることによって「これ以上政府からの圧力を許さないぞ」という、メディアとしての姿勢を見せて欲しいと思っています。
福島第1の原子炉調査ロボ停止 回収の見込み立たず
日本経済新聞 2015/4/10 20:04
東京電力は10日、福島第1原子力発電所1号機の原子炉の調査のために同日、原子炉の格納容器内に投入したロボットが、何らかのトラブルにより途中で停止したと発表した。停止前に得られたデータは取得できるが、ロボット本体の回収の見込みは立っていないという。
日立GEニュークリア・エナジーが公開した東京電力福島第1原発の1号機格納容器内部を調査する形状変化型ロボット(茨城県日立市)
ロボットは2011年3月の事故で炉心溶融を起こした1号機の原子炉の状態を調べるため、格納容器の内部に初めて投入された。
東電によると、10日午前9時すぎにロボットによる調査の作業を開始。格納容器内への投入に成功し、内部の踊り場で調査していたところ、午後2時すぎに制御できなくなった。通信用のケーブルが障害物に引っかかったことなどが原因とみられるが、詳細は不明という。
格納容器内の画像や温度、放射線量などの情報について、東電は当初予定の3分の2程度は収集できたと説明している。核燃料があるとみられる地下階につながる入り口などが観察できたという。これらのデータはロボットからの通信によって取得できる見込みで、週明けにも公開する。
東電は13日にも格納容器内の違う場所の調査を計画していた。ロボットはもう1台あるが、予定通り作業を実施するかどうかは改めて検討するとしている。
ー追記ー
2台目も!!
東電、1号機格納容器内に投入した2台目のロボットの回収断念(福島15/04/20)
FNNLocal 2015/04/20 に公開
東京電力は、1号機の格納容器内にたまった汚染水などを撮影した2台目のロボットの回収を断念した。
1号機の格納容器内に投入された2台目のロボットは、すでに回収を断念している1台目のロボットと同様に、内部の放射線量や温度に加え、事故後初めて、地下にたまる汚染水を撮影した。
しかし、極めて強い放射線で、カメラ機能が壊れ、ロボットの形を、配管を通して回収できる状態に変化させられるかどうかを確認できないという。
このため、東京電力は、1台目と同様に、2台目のロボットの回収を断念した。
東京電力は、2台のロボットの回収を断念しても、燃料の取り出し計画に影響はないとしている。
イルカ150頭以上、海岸に打ち上げられる 茨城(15/04/10)
ANNnewsCH
茨城・鉾田市の海岸にイルカ150頭以上が打ち上げられる。
茨城・鉾田の海岸にイルカ打ち上げ、100頭以上か
TBS 2015年4月10日
茨城県鉾田市の海岸で、イルカが多数、打ち上げられているのが見つかりました。その数は100頭以上にも上るとみられています。
午前6時15分ごろ、鉾田市の海岸で、「イルカが100頭以上打ち上げられている」「生きているので救助してほしい」といった内容の通報が相次ぎました。
警察や水族館によりますと、鉾田市上沢地区の砂浜で、数キロにわたりイルカが打ち上げられていて、その数は100頭以上に上るとみられています。原因はまだ分からないということです。
「大体100頭ぐらいのイルカがいる。写真を見るかぎりカズハゴンドウという種類と思われる」(大洗水族館の担当者)
水族館はスタッフ5人を派遣していて、衰弱しているものは安楽死させ、元気なイルカは海に帰すなど、救出作業にあたるということです。(10日09:32)
怖い><;
東日本大震災の7日前にも
茨城県に同じ種類のイルカが大量に打ち上げられている!!!
2011年3月5日
海岸にイルカ約50頭打ち上げられる 茨城・鹿嶋(11/03/05)
ANNnewsCH 2011年3月5日
茨城県鹿嶋市の砂浜に約50頭のイルカが打ち上げられているのが見つかりました。
昨日(3月4日)夜、鹿嶋市下津海岸で通行人の男性から「イルカがたくさん打ち上げられている」と110番通報がありました。
打ち上げられたのは体調2m~3mの「カズハゴンドウ」というイルカで、
およそ50頭のうち20頭あまりがまだ生きていて、地元住民らが現在も延命活動を続けています。
死んだイルカは砂浜に埋められるということです。
近くの茨城県大洗の水族館は、
「周辺の海は遠浅で、イルカが方向感覚を失った可能性が高い」としています。
ーーー
大変だ…
水買ってこようっと…
ー追記ー
イルカ大量漂着「冷水域でパニックか」 国立科学博物館
朝日新聞デジタル 4月11日(土)15時56分配信によると、
全国の博物館や大学研究室などの研究者約30人が現地で17頭の解剖をした結果、
国立科学博物館の田島木綿子・研究員はこう語っている。
「17頭の大半の肺が真っ白で虚血状態だったが、内臓は全体的にきれいで病気や感染症の兆候は見られなかった」
肺が真っ白な状態は、これまで見たことがないらしい。
デモの列に基地従業員の車が故意に突っ込む!?

おい!なにやってるんだ!なんだ!!



責任者:
「こういうことはするな」と、ね。
みなさんの気持ちもわかるし、本人のアレもわかるから。
だけども「絶対にこれをやるな」と言ってあるんで、本人もそれを了解しています。
ーー:了解していないよ、恥知らずだよこいつは。
ーー:毎日だよ、あの人。スピードも出して突っ込んできて。
ーー:本人了解してないよ。もう根っからの右翼だよ、あれは。ここに日の丸のマークつけてるんだもん。日の丸のマークのバッジつけてるんだもん。
責任者:僕は、今日見るのが僕は初めてだからさ。
ーー:毎日だよ。
ーー:何回も突っ込んできて、基地従業員だろ?あれ。基地従業員?
責任者:うん、多分。
あれ?
2015年3月8日 NO NUKES DAY 松本春野さん
よろしくお願いします。
ちょと鎌仲さんの後で、あの、違った視点、違った解釈の話をさせていただくので、
ちょっとみなさんに受け入れて頂けるか少し不安ですが。
あのー、今まであのー、登壇者さんたちが、原発についての問題点というのは本当にたくさん語ってくださったので、ここではわたしは、
わたしは絵本作家なんですけれども、2011年に震災が起きて、夏から取材を続けて2冊の絵本を出しています。
「ふくしまからきた子」という絵本で、2012年2月に1冊目を出しました。
それは福島県から広島に母子避難した子供を書きました。
そして、今年(2015年)の2月にその続編「ふくしまからきた子 そつぎょう」という、
今度は広島から福島に戻ってくるという、主人公が戻ってくるという話を書きました。
その中で、取材の中で私が感じたこと、見てきたことを話させていただきたいと思います。
たびたび、福島県の学校で子どもたちと一緒に給食を食べたり、休み時間は一輪車や逆上がりをしたり、いきいきした子どもたちと接してきました。
3.11からもうすぐ4年。
福島を訪れるたび、目の前の子どもたちを一番に考え、見えない放射能について学び、測り、慎重な対策を重ね、暮らしを立て直してきた大人たちの姿に福島県の中でたくさん心を打たれてきました。
そして、その背中を見て立派に成長してきた子どもたちをこの目でしっかり見てきました。
私が取材してきた福島県に暮らす人々は、精神も状況も2011年のままではありません。
あるお母さんの言葉が印象的でした。
「福島県民とわかると、悲しい顔をしている方が喜ばれるんです」
たしかにつらいことはたくさんあったし、いまだに続く困難もあります。
けれども、あの震災から、必死で学び、考え、測り、対策し続ける日々の中、
「一歩ずつ前に進むたびに彼女たちは歓声を上げ、手を叩いて喜び合ってきた」ということをたくさん語ってくれました。
また、「同じように脱原発を望んでいるのに、放射能のこと以上に県外の反原発運動の動きに心折られることが多い」という言葉もたくさんもらいました。
東京に住む私はその言葉を重く受け止めています。
放射能と向き合うことを強いられた福島の人たちは、私達よりはるかに放射能について知っています。
膨大なデータを持っています。
国で出してきたデータを、自分たちの暮らしを守るため、再チェックする機能も充実させてきました。
小さい子どもを預かる保育園のチェックなどは、びっくりするくらい細かい注意を払っています。
地道に確実に集められたデータと実践の積み重ねから、
福島で暮らすこと、福島のものを食べることを、自主的に選択している人々がたくさんいることを、
もっと知ってもらいたいし、応援してもらいたいと、取材すればするほど思うようになりました。
しょうがなく住んでいるのではなく、選択して住んでいる人々が大勢います。
それは、自主避難の生活を選んだ人たちと同じで、また、私が東京で生まれ育ち、今も東京に暮らし続けている選択と変わりません。
お互いに尊重されなくてはならない生き方の選択なのです。
私達は、もっと、福島に暮らす人々の声から学ぶべきなのではないのでしょうか。
ある被災地の小学校の校長先生がおっしゃった言葉をご紹介します。
「物の支援も保養の支援もお金の支援もたくさんいただき、本当に感謝しています。
けれども、私たちののぞむ一番の支援は、子どもたちに会いに来ていただく支援です」と。
福島県への子どもの支援で、県外からのメジャーなものが保養です、先ほどお話がありましたが。
けれども、保養は、参加できない子どもはいつまでも参加できないままという現実が有ります。
障害がある子ども、アレルギーがある子ども、低年齢だと親が働いていて、同伴できない子ども。
また、保養の声がかかるたび「福島で暮らすことを否定されている気持ちになる」という親御さんも多数聞きました。
3.11から4年経とうとしている今、今度は私達が、福島へ出向き、現地の暮らしを知る中で、福島の方たちが困っていることを補う、そんな支援の段階に来ているのかもしれないと思っています。
原発が憎い気持ちは変わりません。
見えない放射能が引き起こす人間関係の分断、補償の難しさ、風評被害、処理や対策へ気が遠くなるほどの手間と費用がかかることを4年経っても痛感するからです。
多くの家族がいまだ分断されています。
生活が戻らないままです。
差別に苦しんでいます。
処理の仕方もわからない核廃棄物は貯まる一方です。
すぐには、難しいのかもしれませんが、原発に頼らない電力にシフトしていってほしいという思いは、取材をしていく中では募る一方でした。
福島県に暮らす人々の生活の改善を応援し、共に喜び、一緒に進んでいく脱原発運動がひろがっていったら、と心から願っています。
私自身、自分の言葉で、絵本で、声を上げていくことをやめないでいきたいです。
ありがとうございました。
1冊目
原発事故をきっかけに母の実家、広島市にひっこしてきたまや。原発と、私たちの未来をかんがえる絵本。
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(いわさきちひろさんの息子と孫娘)
脱被曝から卒業したようです。
なにがあったのか?
最初の絵本「ふくしまからきた子 (えほんのぼうけん)」のカスタマーレビューを読むとその理由が少し見えてくるような気がします。
何となくムカッ腹が立つのは私の心が曲がっているからか, 2012/6/4
投稿者 しまようこ (福島県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ふくしまからきた子 (えほんのぼうけん) (大型本)
福島在住。小学生の子供もいます。
本屋で立ち読みしました。
うまく言えないのですが、この絵本を読んで、福島県の子供達がかわいそうだね、とか話し合われるのかと思うとなんかイヤ。
何でこんな題名なのかな?
42 人中、35人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
短絡的, 2014/2/25
投稿者 イチジクニンジン (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ふくしまからきた子 (えほんのぼうけん) (大型本)
広島=福島=かわいそう→原発をなくそう という感情的な短絡思考を感じました。
原子爆弾を投下された被害と今回の原子力発電所の事故による放射能の拡散やそれによる被害の問題は異なります。
また、福島といってもかなり広いのであって、被害の程度は地域によっていろいろです。
さらに、原発をなくせばそれで済むのか?というのはエネルギー政策に関する複雑な議論の必要な問題で、簡単に断じることはできません。
「どうしたらいいのか?」と問う子どもに対して「総理大臣じゃないからどうしようもない」みたいな答え方をする大人もどうなんでしょう?
そういうことを言う大人はもちろん普通に沢山いるとは思うんですが、わざわざ絵本に記すほどの教育的な言葉でもないし、市井の人々の示唆に富んだ鋭い一言ってわけでもないですよね・・・。
たいじゅ君はこの一言から総理大臣になろうと考えるわけで、絵本の筋の中では重要な発言なんですが・・・民主主義を教えるのにもやや不適切な表現なのではと思え、ちょっと残念です。
子どもに読ませるには少し教育的配慮に欠けているように思います。
参考文献が武田邦彦氏、、というのも、眉唾なものを信じて疑わない、いい加減な大人が作った本なのだということを表していますね。
自分の子に理科や社会を得意になってもらいたければ、読ませない方がいいかと思います。
逆に、単純な反原発活動家とか、革マル中核派とか、そっち系のジャーナリストにでもになってもらいたいのなら、まあいいんじゃないでしょうか。。
子どもに偏った思想を植えつけようとする意図を持った絵本だと感じました。
24 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
精一杯彼女(松本春野さん)に好意的に考えてみれば、
きっと、他にも直接いろいろなことがあったのでしょう。
避難できない人の方が多い。
(松本春野さんの言葉を借りれば避難できないのじゃなく”自らしない”らしが)
汚染地域で生活するしかない人のことを思うと、避難しましょうという声を上げ続けることのエネルギーは相当なものだろう。
今の日本の状態から言えば、「住んでいても大丈夫」という方がとても簡単だ。
被曝、避難、甲状腺に関することについては思いもかけない反応がどっと押し寄せてくる。
脅されたのかもしれないし、恐かったのかもしれない。
だから「そつぎょう」を書かなければいけなかった。
そんなふうに私は彼女の本心に思いを巡らしてみるけれど、
どっちにしても松本春野さんは
被曝による子どもの健康被害を直視することから逃げて
体制派の方に見事に寝返ったヒトで間違いない
松本春野さんの直前に登壇した鎌仲ひとみさんのスピーチと比べてみましょう。
真実を語る人は意見をコロコロ変えません。ブレません。
20150308 NO NUKES DAY 鎌仲ひとみ監督
みなさんこんにちは、映画監督の鎌中です。
菅(かん)さん、浜岡原発を止めてくださってありがとうございます。
今度は全原発を「廃炉」にしていきたいと思っております。
昨日から渋谷にありますシアターイメージフォーラムで私がこの間「東日本震災」というふうにマスコミは呼んでいますけれども、私は「原発震災」と言いたいと思っているこの災害から、この4ん年間ずっと作ってきた「小き声のカノン」昨日から劇場公開が始まりました。
先ほどから「原発反対」そして「原発をゼロにしろ」って言う声がここにこだましています。
私は昨日、福島に行ってまいりました。
福島の劇場と東京の劇場で同時公開になっているんですけれども、福島の劇場は満杯でした。
東京の劇場はガラガラでした。
皆さんで埋めていただきたいと思っていますが。
「なぜ東京で埋まらないのか?」福島の皆さんに問いかけました。
福島の方たちは、被爆の現実を生きています。
3つの原発がメルトダウンし、
2つが爆発し、
そこから出てきた膨大な放射性物質が、今も福島の中に、
もうあちこちにホットスポットを作っています。
私の映画の中に出てくる汚染地図によれば、158万人以上の人たちが、本来住んではいけない放射線管理区域と同レベルの被曝を今も受けながら4年経ちました。
その中に、子供たちもいるんです。
そんなことをやっておきながら、この日本政府は今まで「1mSv以上被爆してはいけない」と言っていたのに、「なぁになぁに20mSvまでは大丈夫だから」と20mSvまで上げてしまいました。
そんなの安全なわけないんです。
4年間被曝したら20mSv×4で80mSvですよ。
被曝はお正月が来たからといってリセットしてゼロにはならないんです。
ね。
だから「4年経ったから大丈夫」とか、
今日も内堀福島県知事がテレビやラジオに出て「復興しておりますよ」と。
「福島の生産物を食べてください」
「観光に来てください」と言っていました。
私はもしそれが十分に低いレベルであれば喜んで食べますし、福島が復興することを願っていますが、
「その前にやるべきことがある」と思うんです。
それは今被曝し続けている子供達をきちんと被曝防護し、
117人もの甲状腺癌が出ている子供達のきちんとした医療保障をですね、
医療保障というか、ま、医療保障はされているんです、18歳以下は無料なので。
だからと言って、じゃあ18歳以上になって発症したらどうするんですか?
子供達が被曝から守られているという現実は福島の中にはありません。
で、お母さんが子供を連れて避難したら
おじいちゃんおばあちゃん、そして夫は福島に残されています。
家族一緒に暮らしたいけれども、それを許す補償は東京電力も政府もやる気がないんです。
でも、福島の人たちはそのことを声に出すのが怖いんですね。
「どうして声に出さないんですか?」と私が問いかけると、
「怖い」と。
そういう小さな声すら出すのが怖いんです。
なぜならそんな空気がどこにも無いからなんです。
とても異常な状態が当たり前のように続いています。
常識がひっくり返っていると思います。
ここにいらしている方たちの思い「原発を止めなければいけない」
なぜなら、もう本当に取り返しのつかないことが起きるし、もうすでに起きたんです。
答えが無いんです。
福島に住み続けようとしたら被曝は必至なんですよ。
だけど福島に住みたいわけです。
でもそれと同じことがチェルノブイリベラルーシでおきました。
私の「ちいさき声のカノン」は、ベラルーシでお母さんたちがこの25年間、時間差がある原発事故の後、どうやって子供たちを守ったか?そしてどれが成功体験なのか?という事をつぶさに報告しています。
みなさん「保養」という言葉を知っていますか?
子供達の被曝は「保養」によって軽減するんです。
避難できなくても、せめて福島にいる36万人、北関東にいる100万人近くの被曝を受けている子供達を保養させる取り組みが必要なんです。
子供被災者支援法に予算をゼロにしてきた現政権がようやく3億6000万つけました。
福島の子供達一人一人に配るとたったの1000円なんです。
たったの1000円なんです!
それなのに海外に行って沢山、何千億円もばら撒き、余計なことをいっぱいやっています。
オリンピック。
ポイティブでいいね。
だけど、福島の人たちが救われていないのに、そこにお金を使っていいのか?と思いませんか?
使うべきところが間違っているんです。
「子供を守れ」という言葉をみなさんが叫ぶなら、
「子供達がいかに守られていないか」ということをリアルに知っていただきたいと思ってこの映画を作りました。
だからぜひ見に来ていただきたいんですね。
優しいやさしい映画です。
誰にもわかるように私が全力を込めて作った映画を皆さんにぜひ見ていただきたいです。
お待ちしております。
ありがとうございました。
2冊目
母子避難した広島から福島に戻ってくる話
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この本には西田敏行のメッセージが書いてある帯が付いています。

「 ふくしまからきた子は 避難先の ひろしまから
胸いっぱいに 希望や 喜びや 友達や 家族や 幸せを感じながら 福島に帰ります。
不安や 絶望や 悲しみや 憎しみや 孤独から
”そつぎょう”するためにー」
西田敏行すごいですね。
ゾッとしました。
今現在やむなく避難している人々は、これを見てどう感じるでしょうか?
まるで、避難していることがいけないことのようです。
まだ、福島第一原子力発電所から放射性物質がで続けている今、
避難先から帰ることの方が”不安”ではないか、と私は思うのだけど。
いわさきちひろさんが生きていたら息子や孫の変化をどう思ったでしょう?
今現在も汚染されているのは事実だし、今後もいつ何が起こってもおかしくない状況です。
子供達が避難先から戻るのは、福島第一原子力発電所の各号機からの溶け落ちた燃料取り出しが完了してからの方ががいいのではないか、と私は思います。
<福島第一原発>
危険注意!!「30カ所のモニタリングポストが一斉に不具合」
〜2号機の温度急上昇も温度計の故障!?
<福島第一原発2号機>「温度急上昇について」東京電力記者会見4/9(文字起こし)
水道水
<それでも安全です>楢葉町木戸ダムの底にはセシウムが1万5000ベクレル/kg
2015年1月
今現在も常時福島第一原子力発電所から放出され続けているセシウムの量1/29東京電力公表
東京電力が2015年1月末に発表したセシウムのみの試算です。
今現在も毎日毎日
1920万ベクレル/日〜2160万ベクレル/日
福島第一原子力発電所から空気中に放出されています
続きを読むに 超ロングインタビュー
松本春野さんが大手メディアを使って長々と言い訳している様子↓
続きを読む
大飯原発3.4号機 高浜原発3.4号機
運転差し止め仮処分の申し立て
高浜原発仮処分決定日 4月14日 午後2時
「福井地裁に集いましょう」


<大飯原発>運転差し止めを命じた福井地裁の判決要旨・他いろいろ
大飯原発の差し止めを命じた樋口裁判長は4月1日移動になりました。
樋口英明裁判長移動
福井地裁→名古屋家裁
初の運転禁止仮処分? 高浜原発の今後
週間朝日 更新 2015/4/ 2 07:00
原発再稼働1番手とされる関西電力高浜原発3、4号機。その雲行きが怪しくなってきた。昨年12月、地元住民らが関電を相手取り、大飯原発3、4号機と高浜原発3、4号機の再稼働差し止めの仮処分を福井地裁に申請。このうち高浜原発については今春にも決定が出る見込みだが、仮処分が認められる可能性が濃厚だという。元判事で2006年に志賀原発の運転差し止め判決を出した井戸謙一弁護士が解説する。
「関電は高浜原発3、4号機を止めるべきだという申し立て側の主張にまともな反論ができていない。前回の審尋で関電が専門家の意見書を出すと言ったのに、裁判長がその機会を与えなかった。その流れからすると、申し立てが認められないとは考えにくい」
担当裁判長は昨年5月に大飯原発3、4号機の運転差し止め判決を出した樋口英明判事(62)。
このときは「人格権を侵害される具体的な危険がある」と踏み込んだ判決内容で再稼働を否定した。
今回の仮処分申し立ては、3月11日に結審、まもなく決定を出す見通しだ。
樋口判事は3月末に定期異動するとされるが、関係者によると、その場合でも裁判所法28条に従って高裁から特別な辞令を得て、異動後も決定を言い渡すことができるという。
もし仮処分が認められれば、関電が取る方法は三つ。ひとつは保全異議や執行停止の申し立て。あるいは本訴への持ち込み。最終手段として決定を無視し、強引に再稼働させることもできるが、簡単ではない。
「保全異議の決定だけでもおそらく1年はかかる。無理やり原発を動かせば、裁判所は関電に億単位の間接強制金を課すでしょう。そんなことをしたら社長が株主から責任を追及されかねない」(申し立て弁護団の内山成樹弁護士)
形勢不利と見た関電は「合理的な理由がないまま審理が終結したのは不当」(関電広報部)として裁判官忌避を申し立てた。だが、福井地裁はすぐさま却下。3月20日には名古屋高裁金沢支部へ即時抗告したが、申し立て弁護団によると、認められる可能性は低いという。原発の運転差し止めの仮処分が認められれば国内では初となる。元経産官僚の古賀茂明氏が言う。
「仮処分が出て高浜原発が止まったらそれが先例になり、全国の原発で同様の申し立てや訴訟が相次ぐ。再稼働に何の迷いもない政府や経産省にしてみれば、そうした先例を絶対に許したくない。時間をかけて最高裁まで争うでしょう」
※週刊朝日 2015年4月10日号
関電側「樋口裁判長を担当から外せ」
関電側、裁判官忌避訴え 福井地裁
高浜差し止め 月内にも判断
中日新聞 福井発 2015年3月12日
県内や京都府などの住民ら九人が、関西電力高浜原発3、4号機(高浜町)と大飯原発3、4号機(おおい町)の運転差し止めを求めた仮処分申し立ての第二回審尋が11日、福井地裁であり、高浜原発に関する申し立ては結審した。関電側の代理人は、樋口英明裁判長ら裁判官三人を担当から変えるよう忌避を申し立てた。大飯原発3、4号機については5月20日に第三回審尋が開かれる。
住民側の弁護士によると、樋口裁判長は原子力規制委員会が高浜原発3、4号機が新規制基準に適合している、と判断したことを理由に「機は熟した。決定を出す」と述べた。今後、裁判所は忌避の是非を検討した上で、高浜原発分については、早ければ三月中にも決定を出すとみられる。樋口裁判長は昨年五月、大飯原発3、4号機の運転差し止め訴訟で、住民側勝訴の判決を言い渡しており、住民側はこの判決を引用して、原発の危険性を訴えていた。一方、関電側は原発の安全性を訴えるとともに、同判決の問題点を指摘。実質的には昨年五月の判決の是非が争点だった。
関電側はこの日の審尋で、使用済み核燃料プールの安全性を主張する専門家の意見書を提出する意向を伝えていたが、認められなかった。関電側の担当者は「高浜3、4号機の安全性について、議論が尽くされないまま終結したことは遺憾。裁判所には専門的知見などを踏まえた公正な判断をいただきたい」と話した。
2015/03/11 に公開
【iwj-fukui1中継】http://www.ustream.tv/recorded/59765882 3/11 福井地裁 関西電力 樋口英明裁判長(大飯原発運転差し止めの判決)の「忌避」申立て 大飯原発3,4号機・高浜原発3,4号機 運転差止め仮処分の申し立て 第2回審尋後の記者会見 河合弘之弁護士 http://adieunpp.com/ 大飯原発差し止め訴訟 福井から原発を止める裁判の会
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樋口裁判長は「裁判所法28条に従って高裁から特別な辞令を得て、異動後も決定を言い渡すことができる」らいいので、4月14日の判決は大いに期待できると思います。
福井地裁前に当日集まれる方は是非!!
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裁判官の人事異動おまけ
裁判官検索
樋口英明

例えば最高裁判所判事
岡部喜代子(おかべきよこ)
裁判官検索

退官したのにその後突然最高裁になってる!なんで?
<大飯原発>運転差し止めを命じた福井地裁の判決要旨・他いろいろ
七尾(ニコニコ動画):
確認なんですけれども、2号機で格納容器に設置された一部の温度計が先週から急上昇している件なんですけれども、現状はどのような状況でしょうか?
川村(東京電力):
えっとあの、まず結論から申し上げますと、1個だけ非常に高い値を示したものがあったわけですけども、周りの温度計があれ確か20度ぐらいを指していたということで、そもそも「故障しています」ということを言っていた温度計だったものですから、あの間違った
ー隣の東電の人、首を横に振るー
川村(東京電力):
あ、失礼しました。
「参考扱い」としていた温度計なものですから、あの、データが間違っていたと。
実際には、あの周りの、他の温度計がたくさんあるので普通の温度計の20度前後だったという、あの、評価で決断をしております。
七尾(ニコニコ動画):
じゃあ、「故障」ということで結論はもう出来ているということですか?
今、問題になっている温度計に関しては「故障である」という結論でよろしいですか?
川村(東京電力):
あ、申し訳ありません。
正確に申し上げますと、今、点検評価中でして、まだ「故障だ」ということまでは申し上げておりません。
七尾(ニコニコ動画):それは大体どのくらいに結論が出る感じでしょうか?
川村(東京電力):
申し訳ありません。
あの、現場(2号機)の確認が要り用ですので、あの、ま、簡単、ではないと思いますが、
あの、なるべく早く、やりたいということで、あのー、お答えにさせていただければと思います。
七尾(ニコニコ動画):
これ、結構報道されているので、ま、県民の方で心配になっている方も結構いらっしゃるので、
えっとー、一応、ま、現状の形としては「故障の可能性が高い」という、そういう認識なのか、
それともそうではないのか、そこをちょっとハッキリしていただきたいんですけど。
川村(東京電力):
はいあの、認識としては「故障」の認識ですが、
あの、きちんと確認した上で「故障」ということで宣言をさせていただきたいということです。
七尾(ニコニコ動画):わかりました。
ふくいちプラントパラメータモニタ
2015年4月9日19時半

温度は緩やかに下降して現在80℃をやっと切った。
福島第一原発2号機 格納容器の温度計故障か
NHK 4月8日 16時29分
東京電力福島第一原子力発電所2号機で、原子炉を取り囲む「格納容器」に設置された一部の温度計の値が先週から急上昇していて、東京電力は、故障で異常な値を示している可能性が高いとみて監視を続けています。
今月3日の午前11時ごろ、福島第一原発2号機の格納容器内に設置された温度計の1つで、それまで20度前後だった値が70度まで急上昇したあと、5日の午後5時には88.5度まで上がりました。
その後は徐々に下がっていますが、8日の午前11時の時点でも依然として81.8度を示しています。
東京電力によりますと、2号機の格納容器には36か所に温度計が設置されていますが、原発事故のあと10か所は故障してデータを取っていないほか、8か所は正常な値を示さなくなっていて、問題の温度計はこのうちの1つだということです。
また、この周囲には動作が安定している温度計が8か所にありますが、いずれもおよそ20度を示しているということです。
さらに、問題の温度計はおととし2月にも周囲より30度も高い値を示したことがあったことから、東京電力は、値が上昇した原因は故障の可能性が高いとみて監視を続けています。
しかし、現場付近は放射線量が高いため修理は難しいということです。
東京電力の話としては、
現場(2号機格納容器)の確認が必要。
簡単ではないが、なるべく早く確認したい。
きちんと確認した上で「故障宣言」をさせていただきたい。
2号機には人が近づくこともできない。
なので、確認することなど不可能ではないか、と私は思う。
2014年
<福島第一原発>
どこが一番怖い?「たどり着くまでに死ぬかもしれない」3/22おしどりマコケン(内容書き出し)
より一部抜粋
マコ:
私が作業員の方に聞いて「どこが一番怖いの?」と聞いて、私はビックリしたんですけど、
「2号機がちょっと怖い」そうです。
(略)
というのは、命がけで、2号機の冷却システムが止まった時に配管を運んできても、
「たどり着くまでに死ぬかもしれない」そういう線量が高いポイントがあるので、
たどり着けないかもしれないので、
決死隊というよりも必死隊で「必ず死ぬかもしれない」とおっしゃってたんですけど、
「だから2号機の冷却システムが止まるという事が一番僕は怖い」とおっしゃっている方が何人もいました。
(略)
なんで2号機の熱電対という温度計が故障ばっかりしているのか?という事もね、
全然理由が分からないんですよ。
で、「分からないので評価する予定もない」みたいなことも言われて、何時もビックリするんですけど。
なので、2号機の冷却システムが壊れて止まる事が、冷却システムを失う事が一番怖いという事を教わりました。
<もう騙されない>
東京電力記者会見の今・原発再稼働・アンダーコントロール・2号機の謎
おしどり・木野龍逸12/31報道するラジオ(文字起こし)
より一部抜粋
マコ:
結局2号機は爆発しなかったので、
原子炉の中の圧力が高くなってしまって、水が入れられなくなったんですよ。
なので、水を入れていたら原子炉の中の圧力が高くなって、
いったん水がまた抜けて、気体もちょっとずつ抜けて、
また燃料棒が露出してしまったから水を入れるっていうのを3回繰り返したんです。
なので他の号機と比べて3回水ジルコニウム反応を起こして、3回メルトダウンが進んだ。
っていうのが2014年の8月に出てきたんです。
今日の会見を見て、東電には確認する気は無いように見えたし、確認することはできないんだろうと思った。
「故障」と言いたいが言えない。
「壊れていない」とも言える状態のようです。
モニタリングポストの数値が急上昇すれば、それも「不具合」と言われちゃうし、
時を同じくして異常が出ているのに、もっと真剣に調べてくれないかなぁ…><。
福島県、南相馬市内でモニタリングポストの緊急点検(15/04/08)
FNNLocal 2015/04/08
福島県が設置したモニタリングポストの一部で、異常な数値が出ている問題を受けて、県は8日、南相馬市内で緊急の点検を行った。
南相馬市の住民は「全然動かなくなっちゃって」と話した。
住民も不具合を訴える、このモニタリングポストは、南相馬市原町区にあり、4月2日から、ずっと同じ「毎時0.676マイクロシーベルト(μSv)」を示していた。
業者が調整をすると、ようやく別の数値に変わり、
県の職員が持ってきた線量計の値と比べ、問題がないことを確認した。
メーカーの担当者は
「状況を見ると、一時的な電波障害・通信障害が起きて、そこからずっと、通信が途絶えていた状況。開発期間が短かったというのが、原因としてはあります」と話した。
県によると、不具合の疑いがあるモニタリングポストは34カ所で、電気信号が影響を及ぼしているケースや、人為的なミスのケースがあるという。
0.669マイクロシーベルト/時
「住民がいる」っていうことは、この線量のところで人が生活しているということ??
<福島第一原発>
危険注意!!「30カ所のモニタリングポストが一斉に不具合」
〜2号機の温度急上昇も温度計の故障!?
政府や東京電力、溶け落ちた燃料取り出しへ3つの工法で検討(福島15/04/09)
FNNLocal 2015/04/09 に公開

政府や東京電力は、溶け落ちた燃料の取り出しに向けて、3つの方法の中から、作業を進めていくことになった。
政府や東京電力、原発周辺の自治体の代表が参加した廃炉・汚染水対策福島評議会。
廃炉作業で最も重要となる、溶け落ちた燃料の取り出しに向けた戦略プランが示された。

原子力損害賠償・廃炉等支援機構の山名 元副理事は「水で満たさないで取り出す、気中工法の可能性も検討すべきということを、このプランで提案している」と述べた。
戦略プランで示されたのは、
格納容器の上部まで水を張って、燃料デブリを上から取り出す「冠水工法」。

格納容器の底だけに水を張って、燃料デブリを取り出す「気中工法」は、
上から取り出す方法と、

横から取り出す方法の2つが検討されている。

山名副理事は「いずれも、一長一短あるので、それぞれ工事中のリスクを、できるだけ低くする」と述べた。
格納容器ごと水で満たす冠水工法は、壊れた格納容器を修理して、止水することが前提となる一方、
底の部分だけ水を入れる気中工法は、放射線の遮蔽(しゃへい)効果が期待できない。
政府は 9日に示された戦略プランをふまえ、5月までに、新たな廃炉作業の中長期ロードマップを策定することにしている。

経済産業省の高木副大臣は「ロボットで、燃料デブリを把握しようと調査するので、それをふまえ、燃料デブリの状態・形状を把握する中で、選択肢が決まる」と述べた。
カナダ海岸で検出 福島第一原発のセシウムか
NHK 4月7日 11時47分
東京電力福島第一原子力発電所の事故で海に放出されたとみられる放射性物質のセシウム134が、カナダの西海岸で検出されたとアメリカの研究所が発表しました。
アメリカのウッズホール海洋研究所が、6日、発表したところによりますと、太平洋に面したカナダ西部のブリティッシュ・コロンビア州にある町、
ユークレットの海岸で、ことし2月に採取した海水から放射性物質のセシウム134が検出されました。
ウッズホール海洋研究所は、セシウム134は通常、自然界には存在せず、
半減期が2年であることから、過去に行われた核実験などではなく、福島第一原発の事故で海に放出されたものとみられるとしています。
これまでアメリカやカナダの沖合の海水からセシウム134は検出されていましたが、海岸で検出されたのは初めてだということです。
今回検出されたセシウム134の濃度は、1立方メートル当たり1.4ベクレルで、研究所は、国際的な基準を大きく下回っていて人の健康に影響を及ぼすおそれはないレベルだとしています。
研究所は、「検出されたセシウム134は極めて微量だが、今後、沿岸のほかの地域でも検出されるとみられ、引き続き注意深く状況を見ていく必要がある」としています。
海は続いているし、津波の漂流物も到着しているのだから、普通に考えて当たり前のことだとは思うけれど、
カナダの海岸にセシウム134があったということは、ストロンチウムもトリチウムも、他の放射性物質もカナダに到達しているということも合わせて想像するのは当たり前のこと。
本来ならば、太平洋を今も汚し続けている日本の責任問題がカナダやアメリカら問われて当然だと思うのだけど、
原子力に関しては、どこの国も黙認しちゃうんですね><。
モニタリングポスト:4月運用開始の30台異常値の不具合
毎日新聞 2015年04月07日 18時40分(最終更新 04月07日 23時39分)
福島県は7日、空間放射線量を計測するモニタリングポスト約30台で異常を示したと発表した。周辺の複数のモニタリングポストの数値に異常がなく、県は、測定データを伝送する際に不具合が起きたとみている。修理か交換かを検討する。
放射線装置の数値上昇 福島、機器異常の可能性
日本経済新聞 2015/4/7 21:57
原子力規制委員会は7日、福島県内にある放射線監視装置(モニタリングポスト)の一部で数値が大幅に上昇したと明らかにした。いずれも県が3月に設置したもので、それ以前からある周辺のポストの数値には大きな変動がないことから、規制委は機器の異常の可能性が高いとしている。
3月設置のモニタリングポストは77カ所あり、そのうち約30カ所の機器に異常の可能性があるといい、県が確認を進めている。〔共同〕
一番詳しかったのが東京新聞
放射線監視機器異常か
福島、数値が乱高下
東京新聞 2015年4月8日
(上記の2紙が書いていない部分を文字起こし)
規制委によると南相馬市の2ヶ所、飯舘村と葛尾村の各1ヶ所の少なくとも計4カ所で今回数値が大きく上昇。
南相馬市の一カ所では6日夜から数値が乱高下し7日未明に最高で毎時9.834マイクロシーベルトを測定した。
近くのポストは0.15マイクロシーベルト前後で目立った変動はないという。
県はこれらの場所の空間放射線量に大きな変化はないとしている。
原子力規制委員も何事もなかったかのように報告しています。
原子力規制委員会 放射線モニタリング情報

平成27年04月07日東京電力株式会社福島第一原子力発電所の20km以遠のモニタリング結果について
原子力規制委員会が集計した結果

時を同じくして77台の半分近くの30カ所のモニタリングポストが異常な数値を一斉に出す。
これ、単純に「不具合」と言えるのでしょうか?
2号機格納容器内温度計も異常上昇
福島第1原発:2号機格納容器内の温度計が異常な上昇表示
毎日新聞 2015年04月07日 21時57分
東京電力は7日、福島第1原発2号機格納容器内の温度計が異常値を示したことを明らかにした。
これも、東京新聞の方がちょっとだけ詳しい
福島2号機温度計故障か
東京新聞 2015年4月8日
東京電力は7か、福島第一原発2号機の格納容器内の温度を測る温度計の一つの数値が3回こう、急上昇したと明らかにした。
他の温度計の数値に大きな変動がないことから機器の故障の可能性が高いという。
東電は「冷却状態に問題はない」としている。
東電によると、問題の温度計は事故前から設置されていて、現在は参考用の扱い。
3日以降、70〜80度台を示した。
信頼度の高い温度計は20度前後だった。
急上昇した温度計は以前にも大幅な数値変化を示したことがあるという。
2号機パラメータモニタ

(↓クリックすると大きく見ることができます)

20℃前後だった温度が4月3日頃に70℃以上に突然上がり、4月5日〜6日には89℃近くまで上昇!
4月3日から2号機の温度計が異常な数値を示していたのに、公表したのは4月7日。
もしかして温度計の故障だとしても、東京電力は即公表するべきではないだろうか?
3月30日のこの東電広瀬社長の言葉は一体何だったのか!
「放射線に関するデータはすべて出す」
東電、福島第1原発で測定する全ての放射線のデータ公開へ(15/03/30)
FNNLocal 2015/03/30 に公開
「隠ぺい体質」と指摘される組織の課題の克服に向けて、東京電力は、福島第1原発で測定する全ての放射線のデータを公開することを決めた。
東京電力の広瀬社長は
私どもはこれは出すこれは出さないという判断はもうとにかくしないと。
とにかく、うー、放射線に関するデータはすべてお出ししたい、というふうに考えております。
東京電力の広瀬社長は、情報公開の新たな取り組みとして、福島第1原発で測定する全ての放射線データを公開し、社外の監視・評価を受けて、透明性を高める考えを示した。
その背景にあるのが、2号機の屋上にたまった高濃度の汚染水が、排水路を通って直接海に流れ出ていた問題。
東京電力は、2014年4月から定期的に濃度を測定していたが、それほど数値が高くないことなどから、1年近く、情報を公表していなかった。
新たな取り組みでは、原発が立地する町や、団体の代表者と対話する機会を増やし、地元が求めているデータを把握するなど、情報公開の精神を組織全体に浸透させることにしている。
3月30日に東京電力の社長がこの発言をしてから、4日後の4月3日に2号機の温度計の異常があった。
なのに、公表したのは4月7日。
即日になぜ言えないんだろうか?遅すぎます。
やっぱり東京電力は嘘つきですね。
今日の雨には当たってはいけない。南相馬市で4月6日~7日異常な空間放射線量を観測。4月7日午前2時、最高値4.874マイクロシーベル
ト/時。普段が0.136の所。東電、2号機の温度計が急上昇と。3日5時に20.9℃→11時に70℃に急上昇。5日17時には88.5℃まで上昇。
— しんちゃん (@shinchann2008) 2015, 4月 7
数日前、私の放射線測定器が0.44マイクロシーベルトという見たこともない数字を出して、
でも、すぐに元に戻ったから、機械の調子が変なのかと思ったけど、
もしかしたら、本当にこっちに来ていたのかもしれないと、今思っています。
最近、たまにしか測定していないけど、やっぱり毎日チェックして、その日にちと時間も控えておいたほうがいいなと、思いました。
雨に濡れないように、そしてマスクも忘れずに!
自己防衛するしかありません。
このような状態で避難している人を帰還させようとしている日本政府って…
<福島第一原発2号機>「温度急上昇について」東京電力記者会見4/9(文字起こし)
高木現災本部長が楢葉町を視察
NHK福島 2015年4月3日
この春以降の住民の帰還を目指している楢葉町の浄水場などを3日、政府の原子力災害現地対策本部の高木陽介本部長が視察し、町内のダムを水源とする飲料水の安全性を確認しました。
楢葉町は原発事故で町のほとんどが避難区域に指定されていますが、政府は、この春以降の住民の帰還を目指していて、準備のための町内での宿泊を今月6日から3か月間、許可することにしています。
しかし、住民の間からは、町内の木戸ダムを水源とする水道の水に対して安全性に不安の声があがっています。
政府の原子力災害現地対策本部の高木本部長は、3日木戸ダムを訪れ、担当者から、ダムの底の泥から放射性セシウムが1キログラムあたり最大で1万5000ベクレル検出されているものの、水面近くの水を使用していることや、放射性物質のモニタリングを継続していることなどについて説明を受けました。
このあと、浄水場を訪れ、担当者から新たに導入した機器で放射性物質の検査を24時間体制で行うことや、1キログラムあたり、1ベクレルを越えた場合は警報が作動することなど、安全性の確保に向けて対策を徹底していることなどを確認しました。
そして、高木本部長は、実際に浄水場で処理された水を飲んで安全性をアピールしていました。
高木本部長は記者団に対し「ダムと浄水場では上積みの水を使用するなど重層的な対策が取られている。科学的な安全と安心との間にギャップがあると思うので、住民にわかりやすく伝えていくことが大切だ」と述べました。
04月03日 19時34分
高木陽介原子力災害現地対策本部長が安全性アピールで楢葉町の水道水飲む。本当に飲んでる?
高木陽介原子力災害現地対策本部長が安全性アピールで楢葉町の水道水飲む。本当に飲んでる... 投稿者 j817
水の量が減っているから少しは飲んでいるようです。
涙目になってる?ちっとも美味しそうじゃない。
それから、福島第一原発が撒き散らした放射性物質ってセシウムだけじゃないでしょ?
セシウムは底の泥にくっついているかもしれないけど、他の放射性物質はどうなっているんだろう?
もっといっぱい調べて欲しいな。
調べる技術はあるんだから。
東京電力だって全ベータとトリチウムは計測しているのだから、
住民を帰還させて水道を飲ませるのならば、
せめて全ベータとトリチウムぐらいはセシウムと同じく毎回調べるべきではないでしょうか?
そのくらいのお金使ったって、避難させて賠償金を払うよりは安く済むんじゃないですか?
こんな状態で住民を帰還させないでほしいと私は思います。
最大390万ベクレルを検出
=ALPS容器のたまり水-福島第1・東電
2015年4月3日 時々ドットコム
福島第1原発で汚染水の放射性物質を吸着する装置「ALPS」(アルプス)の廃液を保管する容器上部に水がたまっていた問題で、東京電力は3日、水から高濃度の放射性物質が検出されたと発表した。東電は廃液自体の漏えいではないとみているが、詳しい原因を調べている。
東電によると、水は廃液保管容器2個のそれぞれ上部にあるふたのくぼみにたまり、最大でストロンチウム90などのベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり390万ベクレル、セシウム134が同1900ベクレル、セシウム137が同7100ベクレルだった。(2015/04/03-12:35)
報道関係各位一斉メール 2015年
福島第一原子力発電所における高性能容器(HIC)ベント孔からの水の滴下について
2015年4月3日 東京電力株式会社
昨日(4月2日)午後1時頃に福島第一原子力発電所 第二保管施設において、協力企業作業員が、ボックスカルバート(※)内に収納されている高性能容器(HIC)の確認作業を実施していたところ、HICの上部に溜まり水があることを確認しました。
※ボックスカルバート
鉄筋コンクリート製の箱型保管施設
ボックスカルバート内には、HIC2基を収納
その後、HICに触れた際、HIC蓋外周部のベント孔より、水が滴下したことを確認しました。
なお、ボックスカルバート外への漏えいはなく、当該作業にあたった15名の作業員への汚染はありません。
現場確認の結果、2箇所のボックスカルバート(AJ5、AJ8)において、水溜まりがあることを確認しました。
・AJ5ボックスカルバート:床面(約15L)およびHIC蓋外周部(約10L)(1基)
・AJ8ボックスカルバート:HIC蓋外周部(約1L)のみ(1基)
また、AJ5およびAJ8ボックスカルバート内のHIC蓋外周部に溜まった水の分析結果は以下のとおりです。
【AJ5】
・セシウム134 1.9×10^0Bq/cm3
・セシウム137 6.8×10^0Bq/cm3
・全ベータ 3.0×10^3Bq/cm3
【AJ8】
・セシウム134 1.9×10^0Bq/cm3
・セシウム137 7.1×10^0Bq/cm3
・全ベータ 3.9×10^3Bq/cm3
【参考:HIC内水の放射能濃度】
HIC内の水については実際に分析を行っておりませんが、10^5Bq/cm3の原水(主にストロンチウム)を100倍程度濃縮した水(10^7Bq/cm3)を収納する設計となっております。
なお、これまでボックスカルバート内部については定期的に点検をしており、3月30日の点検において、協力企業はクレーンカメラにてAJ5ボックスカルバート内部床面に水溜まりがあることを確認し、3月31日に当社は報告を受けました。
3月31日に当該部のスミヤ採取・測定をした際に、目視にてHIC蓋外周部に水溜まりがあることを確認しました。
当社はHIC上部からの漏えいは考えづらいこと、また、スミヤ測定結果においてHIC蓋外周部は100kcpm超であったものの、床面は34kcpmであったことから、結露水と判断しておりました。ただし、線量があったことから、念のため、ボックスカルバート内の確認作業を翌日以降も継続としました。
4月1日は降雨の影響により、ボックスカルバート内に雨水が流入するため、作業を中止しました。
4月2日にHIC蓋外周部の溜まり水を回収した際、HIC蓋のベント孔から水が出てきたことを確認しました。また、他のボックスカルバート内も確認できる範囲で点検を実施したところ、AJ8ボックスカルバート内のHIC蓋外周部に少量の水溜まりがあることを確認しました。
今後、原因について調査するとともに、他のボックスカルバート内の状況確認も可能な範囲で実施していく予定です。
本件に関わる資料につきましては、当社ホームページに掲載しておりますので、ご参照願います。
URL:http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2015/images/handouts_150403_02-j.pdf
以 上
保管中のHIC上の水たまりについて
2015年4月3日
東京電力株式会社



福島第一原子力発電所構内道路脇の側溝付近での火災について
平成 27 年 3 月 30 日
東 京 電 力 株 式 会 社
福島第一廃炉推進カンパニ-
平成 27 年3月 29 日午後8時 35 分頃、福島第一原子力発電所免震重要棟から西側へ向かう道路脇の側溝付近において、側溝内から煙が出ているとの連絡が当社社員から緊急時対策本部に入りました。
同日午後8時 39 分に双葉消防本部へ連絡し、午後8時 43 分に火元確認のため、当社社員(火元確認者)が現場へ出向するとともに、午後8時 46 分に自衛消防隊に対して現場への出動を要請し、現場に到着した当社社員により、同日午後8時 57 分頃から消火器を用いた初期消火を開始しました。午後9時1分に当社社員(火元確認者)
が現場へ到着して確認したところ、側溝上に敷いてある鉄板の隙間より発煙があることを確認しました。午後9時 26 分、発煙は停止しました。
同日午後9時 45 分からの公設消防による現場確認においても発煙がないことを確認していただいております。なお、公設消防については、午後 10 時 10 分に発電所構内から退構しています。
その後、富岡消防署による現場確認の結果、本日午後4時 50 分に火災であると判断されるとともに、3月 29 日午後9時 50 分に鎮火したと確認していただいております。
発電所構内ダストモニタおよびモニタリングポストの指示値に有意な変動はありませんでした。また、3月 29 日午後9時 30 分現在、現場周辺のダスト放射能濃度を測定したところ、検出限界値未満(検出限界値:8.2×10-5Bq/㎝3)でした。(現場周辺の雰囲気線量は5μSv/h)
発煙の発生により、現時点で関連パラメータに異常はなく、けが人等は確認されていません。
当社にて側溝上に敷いてある鉄板を退けた上で側溝内を確認したところ、側溝内を通っている複数のケーブル・ホース類が約5mの範囲で損傷していることを確認しました。本日、側溝内を通っている複数のケーブル・ホース類について、現場調査した結果、9本のケーブル・ホース類が通っていることを確認しました。確認したケーブ
ル・ホース類については、以下の通りです。
・原子炉注水用ホース(仮設消防車用)1本
・使用済み燃料プール補給用ホース(非常用)2本
・No.1,2純水タンク補給水用電動弁ケーブル 1本
・No.1,2純水タンクレベル計監視用電源ケーブル 1本
・水処理メタクラ(A系)用電源ケーブル 1本
・残りの3本のケーブル・ホース類については、現在調査中
3月 29 日午後8時5分頃、5,6号機にある起動用変圧器にて地絡警報が発生いたしました。直ちに関連パラメータを確認したところ、電圧に異常がないことを確認しました。同日午後8時 41 分に発電所構内の水処理建屋*へ供給している電源のしゃ断器を開放したところ、地絡警報は解除しました。
*:発電所構内で使用するろ過水を作るための建屋であり、汚染水は扱っていない。
5,6号機の起動用変圧器5SA-2において発生した地絡警報は、水処理メタクラ(A系)用電源ケーブルが損傷したことにより発生したものと推定しました。
今後、火災の原因調査を行うとともに、損傷したケーブル・ホース類の応急措置等の検討を行ってまいります。
以 上
福島第一原子力発電所構内道路脇の側溝付近からの発煙について(続報)
平成27年3月30日 東京電力株式会社
昨日(3月29日)午後8時35分頃、福島第一原子力発電所免震重要棟から西側へ向かう道路脇の側溝付近からの発煙に関する続報です。
午後9時45分からの公設消防による現場確認においても発煙がないことを確認しています。なお、公設消防については、午後10時10分に発電所構内から退構しています。
その後、当社にて側溝上に敷いてある鉄板を退けた上で側溝内を確認したところ、側溝内を通っている複数のケーブル・ホース類が約5mの範囲で損傷していることを確認しました。損傷状況等については、夜明け以降に調査します。
また、今後、発煙の状況について公設消防にて判断するとのことです。
なお、現時点において、発電所構内ダストモニタおよびモニタリングポストの指示値に有意な変動はありまん。また、午後9時30分現在、現場周辺のダスト放射能濃度を測定したところ、検出限界値未満(検出限界値:8.2×10^-5Bq/㎝3)でした。(現場周辺の雰囲気線量は5μSv/h)
以 上
福島第一原子力発電所の状況について(日報)【午後3時現在】
平成27年3月31日 東京電力株式会社
・物揚場仮設タンク移送ホース 2本
・ろ過水タンク淡水移送ホース 1本
福島第一原子力発電所構内道路脇の側溝付近からの発煙について(17時現在)



なんと!3月21日も!!火災!!!
福島第一原子力発電所構内5・6号機西側道路脇の土手からの出火について
平成 27 年 3 月 21 日 東 京 電 力 株 式 会 社 福島第一廃炉推進カンパニ-
平成 27 年3月 21 日午前 11 時 48 分頃、福島第一原子力発電所5・6号機西側の道路脇の土手から火が出ていることを、協力企業作業員が発見し連絡がありました。
自衛消防隊および双葉消防本部による消火活動をおこない、同日午後0時 24 分に鎮火を確認しました。
1~6号機プラントデータ(炉注水流量、燃料プール水温、原子炉冷却状態等)の異常、モニタリングポスト指示値の有意な変動およびケガ人の発生は確認されておりません。
出火の原因等については、今後、確認してまいります。
以 上
福島第一原子力発電所5・6号機開閉所西側付近道路脇の土手からの出火について(続報)
平成27年3月21日 東京電力株式会社
本日(3月21日)午前11時48分頃、福島第一原子力発電所5・6号機開閉所西側付近道路脇の土手からの出火に関する続報です。
双葉消防本部において、鎮火状況の確認を行い、本日(3月21日)午後0時24分に鎮火が確認されました。
延焼範囲については、詳細確認により約2m×10mおよび約2m×15mの2箇所であることを確認しました。
火災現場周辺の雰囲気線量は10μSv/hであり、空気中ダスト濃度は検出限界値未満(8.2×10-5Bq/㎝3)であることを確認しました。
また、現場を調査したところ、火災は5・6号機開閉所へ通じる道路の両脇で発生していること、延焼範囲に配管・ケーブルが通っていることを確認しました。
ケーブルは、5・6号機から免震重要棟へWebカメラ映像等およびモニタリングポストのデータを送信している通信ケーブル(2系統あるうちの1系統)ですが、通信状態に異常がないことを確認しております。
配管については、5・6号機で使用する生活用水配管および雨水処理設備で処理した雨水を移送するための配管であることが確認できましたが、そのうち、生活用水配管の一部が損傷しており、損傷箇所から水が漏えいしていることを確認しました。
生活用水配管の漏えい箇所については、現在、ビニールテープによる養生を実施し、漏えいは停止しています。
火災の原因については調査中ですが、現場調査の結果、車両の一部(損傷したブレーキ部品と思われる破片)が道路および延焼範囲に落ちており、火災発生の原因になった可能性が高いと考えております。該当する車両がないかも含めて、引き続き調査いたします。
本件に関わる資料および画像につきましては、当社ホームページに掲載しておりますので、ご参照願います。
URL:http://photo.tepco.co.jp/date/2015/201503-j/150321-01j.html
福島第一原子力発電所構内5・6号機西側道路脇の
土手からの出火について
<参考資料> 平 成 2 7 年3月 2 1日 東京電力株式会社


福島第一原子力発電所の状況について(日報)【午後3時現在】
2015年4月1日 東京電力株式会社
※3月21日午前11時48分頃、福島第一原子力発電所5・6号機開閉所西側の道路脇で発生した火災発生原因の調査結果は以下のとおり。
火災発生時、車両の一部(ブレーキパッドらしきもの)が道路および延焼範囲に落ちていたことから、ブレーキ部分等が破損した車両がないか調査していたところ、パーキングブレーキの一部が破損している50tホイールクレーン(当社貸出用重機)が発見された。火災現場に落ちていた破片は、当該クレーンのパーキングブレーキ破損部と形状がほぼ一致したことから、当該クレーンのものであると推定。その後の当該クレーンの点検および運転手への聞き取りを実施。
・パーキングブレーキスイッチのON/OFFの動作は正常であった。
・パーキングブレーキが動作している場合は、運転席正面のパネルにパーキング表示が点灯するはずが、表示されなかった。
・パーキングブレーキが動作している状態で走行モードにした場合に警報が鳴るはずが、鳴らなかった。
・当該クレーンの運転手は、走行・停止・パーキングブレーキに不調は感じられなかった。
点検および聞き取りの結果から、当該クレーンの運転手が、パーキングブレーキが動作していることに気がつかずに運転したため、パーキングブレーキに負荷が掛かり加熱・破損し、さらには破損したブレーキの破片が道路脇の雑草に落ちたことにより火災が発生したものと推定。
ザップ「古賀茂明の話したいこと」20150402
ザップ「古賀茂明の話したいこと」20150402 投稿者 suisinjya
この動画↑を見ました。
古賀さんの説明がとてもわかりやすく、フォーラム4の基本理念に深く同意!
日本のこれからを危惧している今だけど、勇気が湧いてくる気がします。
ぜひ、ご覧ください。
フォーラム4賛同フォーム

「官邸に抗議するというのが今日の全体の目的なんです」
古賀茂明氏報ステ終了直後の直撃インタビュー3/27岩上安身氏(文字起こし)より一部抜粋
官邸が私のことを個人的に攻撃してきているんですね、あきらかに。
菅官房長官が官邸で名前は言わない、わざとですよ。
言うと問題にされるからね。
でも誰が聞いてもわかるという言い方で私を批判する
菅官房長官が誰が聞いてもわかる言い方で批判している一つの例↓
2015年2月24日 午後
菅 義偉官房長官記者会見
記者:
イスラム国の事件を受けて今月初めごろにフリージャーナリストや作家の方が
「マスコミの間で政権批判を自粛するような雰囲気が広がっている」と指摘するような声明を発表いたしました。
ま、マスコミとしても政権批判をすれば、他の取材がやりにくくなるのではないか、という懸念があって、
で、これをもって「政府から暗黙の圧力をうけている」という指摘もあるんですけれども、
こうした考え方について政府としての考え方をお聞かせください。
菅 義偉:
あのー、まずですね、え、政府としてはもとより、憲法が保障する報道の自由、表現の自由。
これはあの、最大限尊重されるというふうに考えています。
そして、えー、我が国においてあらゆる政策についても、国会や言論界で様々な立場から
自由闊達な意見が、表明が行われているではないでしょうか。
えーー、つい先日私あの、ま、この運動をやっている方が、テレビに出て発言をしていましたけれども、
あのーあたかもですね、えー、あのーー、ISILの事件に対してですね、
あの政府を、ま、批判してましたけれども、
ま、あのーー、人命に本当に危険迫るようなことをですね、
またあたかも見てきたようなですね、全く事実と異なることを、
テレビ局で堂々と延々とですね、発言しました。
ま、そういうことを見ても日本っていうのは、はまさに自由がしっかりと保障されているんじゃはないでしょうかね。
はき違えちゃ困ると思います。
記者の質問にある「イスラム国の事件を受けて今月初めごろにフリージャーナリストや作家の方が『マスコミの間で政権批判を自粛するような雰囲気が広がってい』と指摘するような声明を発表した」
その動画はこちらです↓
【生中継】「人質事件以降のメディア状況について」
古賀茂明、今井一、平田オリザ、マッド・アマノ、中沢けいによる記者会見
↑この動画の古賀さんの部分の文字起こし↓
報道局長「4月以降は絶対に出すな」2/25日本外国特派員協会会見 古賀茂明氏 & 1/23「I am not ABE」(完全文字起こし)
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2015年4月1日(水)藤本順一さん&前田真里さんNYリポ
上杉隆
川島ノリコ
藤本順一(政治ジャーナリスト)
前田真里
(45秒ぐらいから文字起こし)
吉田照美:
ここのところ非常に日本の政治の状況なんかが、
僕は個人的には非常に由々しい事態を迎えているななんていうふうに思うわけなんですけれど。
ちょっと前に三原じゅん子さんの”「八紘一宇」発言”がありました。
ついこの間は安倍首相の”「我が軍」発言”っていうのがあって、
菅官房長官がそれにまた追随して、結局認めてしまうという、
非常になんか昔では考えられないような状況で物事が進んでいるということなんですけれども、
こういう時にこそですね、昔「広告批評」という素晴らしい雑誌がありまして、
天野祐吉さんが編集長だったんですが、
そこで反戦コピーというのが当時出ていまして、
糸井重里さんコピーそして浅葉克己さんデザインの素晴らしい、「まず、総理から前線へ。」という素敵なキャッチコピーがあったんですけれども、
「これが今のこの状況下では非常に力になりうるコピーかな」なんて思って、
僕なんかは結構番組の中でも紹介したりしてたんですけれども、ラジオ等でですね。

しかし、ついこの間、毎日新聞の糸井重里さんのロングインタビューというのがありまして、
そこで糸井さんが「実はあのコピーというのは、当時天野祐吉さんに言われて、頼まれて作ったもので、内容もちょっと浅かった」という発言をされまして、ほぼ完全否定に近いようなお話をうかがって、僕は軽いショックというか、むしろ相当後々重くなって今堪えているという、それを今回題材にさせていただきました。
今回のニューズ・油絵は「悲しいニュース」というタイトルでこんな作品になりましたのでご覧いただきます。

はい、これでございますね。
残念です。

ま、なんとかこれね。
今の糸井重里さんが、今の浅かったんだから、今のこの状況下でもっと素敵なコピーをですね、作っていただけたらなと、切望している次第であります。
今月はこんな悲しいニュースなので、あまりジョークを言う気がありませんので、
来月一つジョークはかまさせていただきます。
今回「悲しいニュース」をお届けさせていただきました。

上杉:
素晴らしい。私はこれを見た瞬間絶賛しました。コンセプトも。この表情もいいですね。
もうメッキが剥がれた感じですね。
糸井重里さんは、別に僕は悪い印象は持っていなかったんですけれど、
2011年の震災以降の発言があまりにも薄っぺら過ぎちゃって、
「大丈夫かな」という気になってたんですけど、ついに言ってくれましたね。
藤本:何、何を言ったの?
上杉:
原発の対応の、もう、元々の迫力もないし、切れ目もないし、もう完全に権力側に寄っちゃったなという。
コピーライターなんだからね。と、思っていたらついに照美さんが
「まず、総理から前線へ。」っていうあのキャッチコピー。
「これは天野祐吉さんに頼まれて自分の心じゃない」と言って自分で作った作品を自分で否定しちゃったので、
だったらこういうふうに破っちゃったほうがいいんじゃないかと。
藤本:ああ、そういう意味なんだ。
上杉:こういうことなんです。
藤本:
この世代のこういう文化人ってね、似非(えせ)が多いんですよ。
「ベトナム反対」とか「女性の権利なんとか」と言ってても、自分のタレントの付加価値をつけるためにやっている人が多いから、ま、所詮そんなもんでしょう。
上杉:
照美さんはショックを受けて、
当時は糸井さんが「まず総理が前線へ」と、これを書いたんで「おっ」と思っていたのが、
実は「あれは僕が書いたんじゃないよ」と「天野祐吉さんに頼まれたから書いたんだよ」と。
「今頃言うな」と。
しかも天野祐吉さんが亡くなってからね。
川島:そうですよね。
上杉:だったら「天野さんが生きているときに言えよ」と、「あんたに頼まれたんだよ」って。
藤本:
林真理子さんとかこの年代の人たちってみんなやっぱりひと塊りにいて、
その前はサントリーの広報部がひとつの情報とか文化の発信基地になったりとか、
こう、時代と本音があるんだろうけど、安保世代でしょ?この人たちはね。
全共闘世代だよね。
上杉:糸井さんはそうですね。
藤本:
その前の開高さん(開高健)の時代は全学連の時代からちょっと前の人たちでしょ。
だから時代によってね、こういうグループがいるんですよ、やっぱり。
と思うけど、後ろにちゃんとね広告代理店がついてやってるんだから、所詮そんなもんですよ。
そんなものに踊らされていた当時の若者が信じられないけどね。
川島:
先日吉田照美さんとアーサー・ビナードさんのトークショーがあって私もお邪魔してきたんですけど、
まさに上杉さんがおっしゃったように、天野さんが亡くなってからこんなことを言うなんて。
照美さんも「糸井さんのことをすごく好きだったけれども残念だった」っておっしゃってました。
上杉:卑怯なんですよね。


糸井重里さん・後編 「ほんとうかな」と自問する力
毎日新聞 2015年02月17日 (より、一部転載)
インタビューに答える糸井重里さん=東京都港区で2014年11月13日、小川昌宏撮影
◇糸井さんの後悔 「まず、総理から前線へ。」
−−確かにそうですね。糸井さんが「ほんとうかな」が足りないで失敗したというのは……。
糸井さん
実際にやったことじゃないけど、例えば徒党を組むようなことにはならないように気をつけてますね。そういうことも吉本隆明さんから学んだかもしれない。吉本さんも徒党を組まないから言えたことがいっぱいあったと思う。
政治として都合が良いからっていう理由で集まるグループってなんでも党派になるじゃない。でも存在は否定しないですよ。加わらないってだけで、そこから離れて、用事がある時に会いましょうで、僕はいいんだ。党派の中でももめることってあるじゃない。そうすると「ほんとうかな」が足りなくなるんだよね。徒党が主人公になる動きは人間を変える。それは居心地が悪いんだよなぁ。
昔、天野祐吉さんが雑誌「広告批評」で反戦広告特集(1982年)をやるというからお手伝いしたんです。天野さんは個人的にとてもよくお付き合いしていただいて、企画も良いと思った。当時、僕は勢い余って2枚作ったんです(※天野さんは「広告批評」元編集長。コラムニストとしても活躍した。2013年死去)。
一つは「とにかく死ぬのヤだもんね。」ってコピーです。どっちが正しいかというんじゃなくて、死ぬのが嫌だという視点から反戦ポスターができると思ってテーマにした。これは別に評判をとらなかったけど、当時は「まぁいい出来だ」と思っていた。でも、いま考えると「言葉としてできてねぇな」って思う。
戦争を美化したいとかそんなことではなくてね、戦争以外でも人ってもしかしたら何かのために死んでもいい、という気持ちになるかもしれない。それもまた人間ですよね。人間を二層、三層まで掘って捉えるということができていない言葉だなって思うわけ。今批評するなら、それは戻してって言います。
もう一つは「まず、総理から前線へ。」。これは話題になりました。今もインターネットで話題になっていると聞いています。でも、これも今なら戻してって言いますよ。
戦争に対する考えが深まっていないですよ。戦争はゲームや子供のチャンバラごっこではない。単純に戦争になった時に総理が前線に行けばすむっていう話じゃないんじゃないって思う。これは何かをやりたければ、「○○をやってから言え」っていうのと同じ論理だもん。紋切り型を上手な決まり文句にしただけですよ。決まり文句で批判するだけで、戦争を無くすこともできなければ、実際のところ何にもなんない。ちょっと考えが甘いし、鳩の絵を描けば平和っていうのと同じ感じで引っかかります。
これは天野さんの義理立てで引き受けちゃった仕事だから、どっかで自分がいいと思ったものじゃなくて、「天野さん、こんなので良いでしょ。こういうものが好きでしょ」って出したところがあると思う。やっぱり義理で引き受ける仕事は後で自分を苦しめるよって思った。
どちらも良いコピーだと思わない理由は「ほんとうかな」が弱いことです。ほんとうにそれでいいのか、と問いかけて出てきたコピーじゃない。これが嫌なんですよ。「ほんとうかな」が足りない形で引き受けるべきではなかったと思う。「自由にやりたいことをやる」を守ることはとても難しいことだけど、変に曲げるべきではなかった。
徒党に加わると、自分が変わっちゃうし、相手が良い人だと余計に自分を曲げてしまうんだよ。ちょっと上手に言い換えて新しいと思わせようとしているし、「これで読者に受けるぞ」って狙っているわけ。狙った仕事なんて自分に対してウソをついていると思うな。
チームプレーはあるんだ。でも、それはとても危ないことですよって知っていて、何をやらないって約束を守らないと人間関係でがんじがらめになりますよ。
インターネットも個人よりも徒党のメディアになっていないかな。個人よりも徒党が見えやすくなる空間になっているように見えるけど。
糸井 重里(いとい しげさと、1948年(昭和23年)11月10日 - )
日本のコピーライター、エッセイスト、タレント、作詞家。株式会社東京糸井重里事務所代表取締役社長。フィールズ株式会社社外取締役。妻は女優の樋口可南子。愛犬はジャック・ラッセル・テリアのブイヨン、日本モノポリー協会会長。血液型はO型。
「とにかく死ぬのヤだもんね。」(デザイン:副田高行 コピー:糸井重里)

天野 祐吉(あまの ゆうきち、1933年4月27日 - 2013年10月20日)
日本のコラムニスト。雑誌『広告批評』主宰者、マドラ出版社主。
天野祐吉さんのブログ↓
天野祐吉のあんころじい
とにかく死ぬのヤだもんね [ことばの元気学]
2008-01-14 00:23
むかし、「広告批評」の編集長をしていたころ、日本の代表的な広告制作者の人たちに、「反戦広告をつくってみてください」とお願いしたことがあります。これは、そのときにつくってもらった十数点の中のひとつです。(広告批評1982年6月号所収)
は糸井重里さん、は浅葉克己さん。26年後のいま見ても、ちっとも古く感じないところがすごい。それどころか、憲法(9条)改定が大きな問題になっているいまこそ、こういう広告がモノを言うんじゃないかという気がします。
それにしても、こういう広告をつくるのはむずかしい。これにくらべたら、戦争を進める広告をつくるのは簡単です。恐怖心や敵愾心を煽ればいいんですから。「戦争を売るのはやさしいが、平和を売るのはむずかしい」と、亡くなった哲学者の久野収さんも、よく言っていました。
ところで、糸井さんはこのとき、もうひとつコピーを書いてくれました。
「とにかく死ぬのヤだもんね。」
というんです。
「まず、総理から前線へ。」もいいし、そのほうが多くの人に届きやすいとは思いますが、ぼくはどっちかと言うと、「とにかく死ぬのヤだもんね。」のほうが好きです。
もっとも、人はそれぞれで、当時このコピーを見た社会党のある人は、こう言いました。
「面白いけど、“とにかく”というのにひっかかりますね。これだと、病気で死ぬのも交通事故で死ぬのも含まれちゃう。やっぱり、“戦争で死ぬのはいやだ”と、はっきり限定すべきでしょう」
人はそれぞれとは言え、これには驚きましたね。とかく政治家には、頭がいいのに、表現というものがわからない人が多い。このコピーのいいところは、「とにかく」という一語にあるんですね。「病気や交通事故で死ぬのはいいけど、戦争で死ぬのはいやだ」なんて、フツーの人は死因を分けてなんか考えない。分けて考えるのはリクツってもんでしょう。とにかく、死ぬのはヤなんです。当然、「戦争」で死ぬのもその中に含まれる。それでいいじゃないですか。だいたい、反戦で頭がいっぱいになっている人には、こういう広告は必要ない。こういう広告を見てほしいのは、フツーの人たちなんですから。
それに、この広告は、病院や警察が出すわけじゃありません。反戦を訴える市民団体みたいなところが出すわけですから、戦争で死ぬのはヤだと言ってるくらい、誰にだってわかる。それなのに、コチコチの頭でリクツをこねる人がいるんです。そういう人って、とにかくヤだもんね。