津波の心配がなくて、本当に良かった

平成27年05月30日20時34分 気象庁発表
30日20時24分頃地震がありました。
震源地は小笠原諸島西方沖(北緯27.9度、東経140.8度)で、
震源の深さは約590km、地震の規模(マグニチュード)は8.5と推定されます。
深さ590kmって地殻よりも深い部分じゃないか… pic.twitter.com/kQtFnV8t63
— Sonntag-Fujikawa (@sonntag_F) 2015, 5月 30
例えば先日の5弱

平成27年05月30日01時09分 気象庁発表
30日01時06分頃地震がありました。
震源地は茨城県南部(北緯36.2度、東経139.8度)で、
震源の深さは約50km、地震の規模(マグニチュード)は4.8と推定されます。

平成27年05月27日16時13分 気象庁発表
27日16時11分頃地震がありました。
震源地は福岡県筑後地方(北緯33.0度、東経130.5度)で、
震源の深さは約10km、地震の規模(マグニチュード)は4.0と推定されます。
NHK 2015年5月30日21時過ぎ
平田直教授 東京大学地震研究所
「非常に珍しい地震です。
太平洋プレートの沈み込みに起こる深い地震です。
8.5は非常に大きい地震です。
幸いなことは、非常に深いところで起きたので津波の心配がないことです」
専門家「この地域では最大クラスの地震か」
NHK 2015年5月30日 21時21分
地震のメカニズムに詳しい東京大学の阿部勝征名誉教授は「今回の地震はフィリピン海プレートに沈み込む太平洋プレートの先端で起きたとみられる。地震の揺れがプレートに沿って伝わったため、あまり弱まらずに震源から離れた関東で震度が大きくなった。このエリアでは、時折地下深くを震源とするマグニチュード6クラスの地震が起きることはあるが、マグニチュード8クラスだとすると、観測が始まって以来の最大クラスの地震だ。ただ非常に深い場所で起きているので、過去の観測結果から、余震は起こりにくいと考えられる」と話しています。
ものすごく深い
地下の非常に深い場所で起きた過去の地震
NHK 5月30日 21時30分
気象庁によりますと、日本の周辺ではこれまでにも地下の非常に深い場所を震源とする巨大地震や大地震が起きています。
規模の大きな地震が非常に深い場所で起きると、揺れが広い範囲に伝わることがあり、このうちおととし5月には、オホーツク海の深さ598キロを震源とするマグニチュード8.3の巨大地震が発生し、このときは本州からは離れていたものの、北海道から九州の広い範囲で震度3から1の揺れを観測しました。
また、3年前の平成24年1月1日には、鳥島近海の深さ397キロを震源とするマグニチュード7.0の地震があり、関東や東北の広い範囲で震度4の揺れを観測しました。
さらに今から15年前の平成12年8月には、小笠原諸島西方沖の深さ445キロを震源とするマグニチュード7.2の大地震が発生し、このときは小笠原諸島の父島で震度4の揺れを観測したほか、北海道から四国にかけての広い範囲で震度3から1の揺れを観測しました。
追記
小笠原沖地震:遠い場所でも揺れ「異常震域」
毎日新聞 2015年05月30日 23時51分(最終更新 05月31日 02時36分)
各地の震度と震源の位置
小笠原諸島の西方で起きた地震
小笠原沖で30日に発生したマグニチュード(M)8.5の巨大地震。2011年3月の東日本大震災(M9.0)以降、最大規模となる地震は、東京−青森の距離にも匹敵する深さ590キロという極めて深い場所で起きた。
深さ100〜200キロ以上の場所で起きる地震は「深発(しんぱつ)地震」と呼ばれる。
防災科学技術研究所の岡田義光理事長は
「地球内で地震が起こり得る場所としては最深部に近い」と指摘する。
最近の国内の深発地震では、2000年に小笠原近海でM7.2の地震が深さ445キロで起きた。
今回の震源付近は、太平洋プレート(岩板)が伊豆・小笠原海溝から急角度で地下に潜り込む。
地震は深く潜り込んだ太平洋プレート内の岩が何らかの原因で壊れたことで起きたと考えられる。
平田直(なおし)・東京大地震研究所教授は
「これだけ大規模の深発地震は世界的に見ても例がない」と話す。
深発地震が少ない理由の一つは、地球の深いところほど圧力が高く、岩が動きにくいことがある。
さらに深い場所は温度が高く、岩が比較的軟らかくなり、たとえ動いても大きな揺れを伴う破壊現象が起きにくい。
例外が、周囲より温度が低く、硬いプレート内の地震だ。
震源から遠く離れた地域でも強い揺れが観測される「異常震域」と呼ばれる現象が起きたのは、地震の規模が大きく、プレート内の地震だったためだ。
古村孝志・東大地震研究所副所長は
「揺れはプレート内に閉じ込められ伝わる。プレートの形に沿って、北海道や東北、関東まで揺れが広がった」と説明する。
一方、津波は地震で海底が上下し、それが海面を変動させることによって発生する。
岡田理事長は
「(震源が)あまりに深すぎるので、海底は変動しない。津波が起こることはまず考えられない」と話す。
阿部勝征(かつゆき)・東京大名誉教授は「現在、口永良部島や箱根山で活発な火山活動が続いており、不安を覚えるかもしれないが、地下の活動がどうつながっているかは分からないので何とも言えない」と話した。【久野華代、河内敏康、伊藤奈々恵】
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NHK 2015年5月30日 5時30分

原発の港湾内の放射性物質濃度 過去最高に
東京電力福島第一原子力発電所で29日、比較的高い濃度の放射性物質を含む水が漏れ出した問題で、この水が流れ込んだ原発の港湾内の4か所で放射性物質の濃度が過去最も高い値を示したことが分かりました。東京電力は、港湾の外に影響はないとしたうえで、漏れた水をくみ上げて海への流出を防ぐ対策を続けています。
福島第一原発では29日、汚染された雨水を処理した過程で出た高い濃度の放射性物質を含む水がホースの亀裂から漏れ出しているのが見つかりました。

この写真の側溝の中にホースがあります。
福島第一原発の衛星写真です。

問題のホースはオレンジ色の線。
漏れ出しているのが見つかったのは赤丸のところです。
東京電力で調べたところ、この側溝の水からは、ベータ線という放射線を出す放射性物質が1リットル当たり2万2000ベクレルと比較的高い濃度で検出されたことが分かりました。
さらに、この水が流れ込んだ排水路の放射性物質の濃度は、29日午後の時点で1リットル当たりおよそ6600ベクレルと、2日前の200倍余りに跳ね上がったっていました。
また、排水路がつながっている原発の港湾内の4か所。
×印のところです。

ここでは、海水に含まれる放射性物質がいずれも1リットル当たり190ベクレルから320ベクレルと過去最も高い値を示しました。
問題のホースは耐久性不足などの指摘を受けて取り替えが進められていて、東京電力は、水の流れを止めたことで漏えいは止まり、港湾の外に影響はないとしています。
また、水が流れ込んだ排水路の放射性物質の濃度はおととい(28日)から上昇傾向を示していることから、東京電力は、この時点から漏えいが続いていたとみて、排水路の水をくみ上げて海への流出を防ぐとともに、さらに詳しい状況を調べています。
甲状腺の悪性腫瘍という項目もあるので、東京電力福島第一原子力発電所の爆発事故による影響が出ているのかどうか?集計してみた。
ここでは、甲状腺の悪性腫瘍として治療を受けた人が、大人なのか子供なのか?はわからない。
また、10件以下の治療件数は表には載っていないので、実際はもっと患者数は多い。
甲状腺の悪性腫瘍
2010年度〜2012年度
http://www.senmon-i.com/dpc/100020.html
2013年度
http://caloo.jp/dpc/code/100020
以下私の作った表は、上記のページのデータを全てコピーして、エクセルに貼り付け、合計を出して作りました。
10件以下の病院は公表されていないなどの理由などから、合計数は実際の診療数よりも少ないはずです。
※年度ごとの集計なので、福島第一原子力発電所が爆発したのは2010年度末の3月になります。
2010年度=2010年4月〜2011年3月(2010年度末に原発事故)
2011年度=2011年4月〜2012年3月
2012年度=2012年4月〜2013年3月
2013年度=2013年4月〜2014年3月
※24時間以内に死亡、診療件数10件未満は数字に含まれていません。
(クリックすると大きく見ることができます↓)


2010年度 2011年度 2012年度 2013年度
福島県 119 → 187 → 199 → 271
栃木県 116 → 218 → 211 → 235
千葉県 260 → 340 → 410 → 352
神奈川県 469 → 664 → 656 → 749
山形県 95 → 128 → 146 → 139
埼玉県 203 → 226 → 306 → 301
群馬県 108 → 124 → 185 → 234
宮城県 248 → 343 → 378 → 399
岩手県 58 → 80 → 106 → 131
茨城県 61 → 115 → 136 → 138
東京都 1833 → 2819 → 2874 → 2884
全国 10816 → 14909 → 15635 → 16023

2010年度 2011年度 2012年度 2013年度
北海道 855 → 1083 → 1151 → 1227
愛知県 525 → 632 → 819 → 949
大阪府 650 → 938 → 1048 → 1039
福岡県 583 → 736 → 629 → 587
沖縄県 82 → 104 → 117 → 103

2010年度 2011年度 2012年度 2013年度
岡山県 232 → 283 → 319 → 300
岐阜県 118 → 192 → 205 → 258
京都府 246 → 385 → 382 → 460
山梨県 57 → 86 → 81 → 88
鹿児島県 145 → 195 → 166 → 184
新潟県 185 → 196 → 190 → 197
静岡県 267 → 342 → 385 → 411
長野県 244 → 382 → 376 → 342
富山県 129 → 165 → 164 → 200
兵庫県 162 → 247 → 331 → 306
和歌山県 79 → 106 → 87 → 92
福井県 126 → 124 → 129 → 135
全ての地域で年々件数が増えている。
その比率はどうなのか?
2011年度、2012年度、2013年度をそれぞれ原発事故以前の2010年度で割ってどのくらい事故前から増えているのか?数字を出してみた。

(2011年/2010年) (2012年/2010年) (2013年/2010年)
福島県 157% → 167% → 228%
栃木県 188% → 182% → 203%
千葉県 131% → 158% → 135%
神奈川県 142% → 140% → 160%
山形県 135% → 154% → 146%
埼玉県 111% → 151% → 148%
群馬県 115% → 171% → 217%
宮城県 138% → 152% → 161%
岩手県 138% → 183% → 226%
茨城県 189% → 223% → 226%
東京都 154% → 157% → 157%
全国 138% → 145% → 148%
全国平均を上回っているところは水色、事故前よりも2倍以上に増えているところはピンクに色分けした。
これを見るとわかるように、関東東北では、ほぼ全ての地域が全国平均を上回っている。
また、福島県、栃木県、群馬県、岩手県、茨城県は事故前の倍以上患者数が増えている。
茨城県は2012年度、2013年度と、2年間にわたって、2倍を超えている。
原発事故での放射能汚染がそれほどでもなかったと思える他の大都市はどうか?

(2011年/2010年) (2012年/2010年) (2013年/2010年)
北海道 127% → 135% → 144%
愛知県 120% → 156% → 181%
大阪府 144% → 161% → 160%
福岡県 126% → 108% → 101%
沖縄県 127% → 143% → 126%
愛知県と大阪府が全国平均を上回っている。
2013年度は愛知県も大阪府も1.8倍を超える高い数字になった。
北海道、福岡県、沖縄県は一度も全国平均を上回っていない。
適当に抜粋してみた関東東北以外の県

(2011年/2010年) (2012年/2010年) (2013年/2010年)
岡山県 122% → 138% → 129%
岐阜県 163% → 174% → 219%
京都府 157% → 155% → 187%
山梨県 151% → 142% → 154%
鹿児島県134% → 114% → 127%
新潟県 106% → 103% → 106%
静岡県 128% → 144% → 154%
長野県 157% → 154% → 140%
富山県 128% → 127% → 155%
兵庫県 152% → 204% → 189%
和歌山県134% → 110% → 116%
福井県 98% → 102% → 107%
岐阜県と兵庫県が2倍超えの年がある。
岐阜県、京都府は、事故後毎年全国平均を上回っている。
山梨県が全国平均を上回っているのはちょっと私には意外だった。
鹿児島県、新潟県、和歌山県、福井県は全て全国平均以下だった。
甲状腺の悪性腫瘍が日本全体でも、あと少しで1.5倍になるというほど増えている事実は大きいと思った。
平成22年度(2010年度)〜24年度(2012年度)
日本の名医検索サイト専門家ナビ
治療数・手術実績数からみる病院ランキング
平成25年度(2013年度)
全国病院別治療実績・手術件数 Caloo (カルー)
どちらのサイトもデータ元は厚生労働省の公表しているDPC資料 (※注)
治療・手術実績を一般人がわかりやすいようにランキング形式に再集計したもの
(※注)DPC(Diagnosis(診断) Procedure(手順) Combination(組み合わせ))の略。従来の「出来高払い方式」と異なり、傷病に対する治療や手術の有無などを14桁のDPCコードと呼ばれる区分に分類し1日あたりの定額点数を算出、医療費を計算する方式
DPC(診断群分類包括評価制度)対象病院とは、主に大規模な医療機関を対象とした医療費の定額支払い制度を採用している医療機関。全国に1802病院(平成25年度)存在し(準備病院含む)、治療実績・手術件数が公開されている。
このデータの問題点
このデータは保険適用外の治療(自費診療、出産、自賠責、労災など)や一般病棟(DPC対象病棟)以外への入院などは集計対象外。
また、10症例未満は集計対象外となっており未実施(0件)と区別することができません。
それぞれの年度の4月~3月までの退院患者 数
集計対象外としたもの
症例数が10症例未満及び0件のもの
診療録情報の重複提出
レセプトデータの不足
在院日数1日以下
外泊>=在院日数
年齢0歳未満120歳超
入退院年月日の誤り
1日当りの点数が1200点未満
自費のみ、保険と他制度の併用及び臓器提供者等
一般病棟以外のと移動(入院あり)
24時間以内の死亡
特定入院料なしで入院基本料0点以下
治験の実施
移植手術あり
平成24年3月31以前入院の患者
厚生労働大臣が定めるもの
生後7日以内の死亡
DPC該当せず
同日再入院
上記以外に「輸血以外の再掲」は手術数集計の対象外とした。
・平成26年度 第5回 診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会
・平成25年度第7回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会
・平成24年度第5回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会
・平成23年度第9回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会
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鹿児島・口永良部島で爆発的噴火 海岸まで火砕流
NHK 2015年5月29日 10時08分
29日午前10時前、鹿児島県の口永良部島の新岳で爆発的な噴火が発生し、火砕流が新岳の南西側から北西側にかけての海岸まで到達したのが確認されました。気象庁は口永良部島に「噴火警報」を発表し、噴火警戒レベルをレベル5に引き上げ、島の住民の避難が必要だとして厳重な警戒を呼びかけています。
気象庁の観測によりますと29日午前9時59分ごろ、口永良部島のほぼ中央部にある新岳で爆発的な噴火が起き、噴煙が火口からおよそ9000メートルの高さまで上がり、火口の周辺に噴石が飛散しているのが確認されました。
また、噴火に伴って火砕流が発生し、新岳の南西側から、北西側の向江浜地区にかけての海岸まで到達したのが確認されました。
火砕流の到達が確認された地域の大部分は、去年8月の噴火のあと、立ち入りが規制されている場所に当たります。
気象庁は午前10時7分に口永良部島に噴火警報を発表し、噴火警戒レベルをレベル3の「入山規制」からレベル5の「避難」に引き上げ、火砕流の到達が予想される地域の住民に対して自治体の避難などの指示に従って厳重な警戒を呼びかけています。
気象庁が噴火警報を発表したのは、平成19年12月に噴火警戒レベルが導入されてから今回が初めてです。
噴火予知連「去年より規模大きい」
今回の噴火について、東京大学名誉教授で火山噴火予知連絡会の藤井敏嗣会長は「最初に爆発的な噴火で噴煙が立ち上がり、すぐに噴煙の根元から火砕流が発生して海岸に向かって流れたのが見えた。マグマ水蒸気爆発が起きて一部の噴煙が崩れ、火砕流が西側の海岸に向かって流れたという状況だと思う。去年8月2日に起きた噴火と似ているが、もう少し規模が大きいと思う。この1回の噴火でだけで終わるのか噴火が継続するのか、注意して見ていく必要がある」と話しています。
マグマが直接関与と考えられる
鹿児島県の口永良部島に詳しい火山学が専門の京都大学の石原和弘名誉教授は、「映像からは黒い噴煙が勢いよく上がっているのが確認でき、噴火直後の噴煙の幅も少なくとも2キロ程度はあるように見える。去年の口永良部島の噴火と比べてはるかに規模が大きく、昭和41年や昭和6年の噴火に匹敵するとみられる。噴煙の色や規模から、今回の噴火はマグマが直接関与していると考えられる。住民の方は山からできるだけ離れ、自治体からの指示に従って行動して欲しい」と話しています。
口永良部島 約80世帯130人余りが居住
口永良部島は鹿児島県の屋久島の西北西、およそ15キロにある周囲の長さが50キロほどの島で、78世帯、113人が住んでいます。
新岳では昭和8年から9年にかけて断続的に噴火が発生し、住民8人が亡くなるなど大きな被害が出ました。また、昭和41年の噴火では噴煙が火口から高さ5キロの高さまで上がったほか、直径1メートルの大きな噴石が火口から北北東に3キロまで飛びました。
その後、昭和55年以降、噴火は起きていませんでしたが、去年8月に34年ぶりに噴火があり、山頂の火口から数百メートルの範囲に大きな噴石が飛んだほか、低温の火砕流の痕跡などが確認されました。
放出される二酸化硫黄の量は、去年8月の噴火以降増える傾向にあり、1日あたりの放出量は、ことし2月は400トンから2700トン、3月20日の調査では3700トンなどと多い状態が続いていました。
3月と4月に行なわれた気象庁の現地観測では、火口の西側付近が熱くなる異常が見られました。また3月24日以降は、夜間に高温のガスなどが噴煙や雲に映って赤く見える「火映現象」が観測されました。
口永良部島で「火映現象」が確認されたのは、平成16年の観測開始以来初めてで、その後の上空からの観測では、去年8月に噴火した新岳の火口周辺で、温度の上昇が確認されたということです。
火山性地震も時々発生していて、ことし1月24日には一時的に増加したほか、島内で揺れを感じる規模の地震が起きたほか、今月23日には震度3の揺れを観測する地震が起きました。
また、去年12月ごろから島の一部が僅かに膨張していることを示すと考えられる地殻変動が続いていたということです。
火山噴火予知連絡会は、ことし2月、「口永良部島では火山活動が活発な状態が継続し火山ガスや地殻変動の観測から今後、活動がさらに高まり、マグマ噴火に至る可能性があることを示す変化も見られ、活動の推移を注意深く見守る必要がある」という検討結果をまとめていました。
川内原発1、2号機再稼働へ認可完了…全国で初
読売新聞 2015年05月27日 12時47分
原子力規制委員会は27日の定例会合で、九州電力川内せんだい原子力発電所1、2号機(鹿児島県、89万キロ・ワット)の運転や事故時の人員体制を記した「保安規定」を認可した。
これにより、川内原発は全国の原発で初めて、再稼働に必要なすべての許認可を規制委から受けた。今後、設備の現地検査などが順調に進めば、1号機は7月下旬、2号機は9月下旬にも再稼働する。
再稼働には、安全対策の基本方針である「設置変更許可」のほか、追加設備の詳細設計を記した「工事計画」、運転管理や事故時の人員配置についての「保安規定」――の三つの許認可が必要だ。最も重要な設置変更許可は、安全対策が新規制基準を満たしていることを示す「審査書」に基づき、昨年9月に出された。
川内原発は三つの許認可がそろい、残る手続きは、規制委の検査官が設備を点検する「使用前検査」と、保安規定どおりに運転管理体制ができているか確認する「保安検査」のみとなった。
口永良部島と川内原発の位置

「神の国日本」というのが本当ならば、
日本の神様が「再稼動はしてはいけない」と、怒っているようだ。
口永良部島噴火、川内原発再稼働に影響与えない=九州電力
ロイター 5月29日(金)11時26分配信
[東京 29日 ロイター] -
九州電力の広報担当者は、口永良部島が29日午前に噴火したことに関連し、川内原発再稼働には影響を与えないとの認識を示した。「川内原発の審査の過程では、口永良部島は川内原発への影響がないことは審査で確認されている」(同担当者)という。
また、東大地震研究所の中田節也教授も、口永良部島で最大の噴火があったとしても、川内原発には影響ないとの見解を示した。
気象庁は、鹿児島県の口永良部島で29日午前9時59分ごろ、爆発的噴火が発生したと発表。噴火警戒レベルを入山規制を意味する3から、避難を必要とする最高の5に引き上げた。
続きを読む
全国の大手医療機関が厚生労働省に提出している資料をまとめたサイトがある。
そこには原発事故前の2010年度の実績から報告されていたので、
事故前の2010年度、事故のあった2011年度、事故後の2012年、2013年度と、
4年間の心筋梗塞の医療機関診療実績についてまとめてみた。
※24時間以内の死亡、10名未満の診療は数字に含まれていません
心筋梗塞治療実績
2010年度〜2012年度
http://www.senmon-i.com/dpc/050030.html?ken_no=0&target=1
2013年度
http://caloo.jp/dpc/disease/938
★各医療施設 その年度で治療して退院した人の数(死亡は含まれない)10名未満は無視
(クリックすると大きく見ることができます↓)


2010年 2011年 2012年 2013年 (原発事故前の2010年と2013年)
茨城県 700 → 948 → 1077 → 1212 → 173%
宮城県 598 → 718 → 831 → 901 → 151%
福島県 507 → 622 → 668 → 675 → 133%
栃木県 722 → 878 → 1014 → 977 → 135%
千葉県 1447→ 2008 → 2558 → 2604 → 180%
東京都 3680 → 4849 → 5581 → 5605 → 152%
神奈川県 2361 → 2871 → 3421 → 3657 → 155%
群馬県 538 → 710 → 797 → 821 → 153%
埼玉県 1873 → 2465 → 2733 → 2752 → 147%
全国 35411 → 46109 → 51947 → 53400 → 151%
全国平均で事故前年の2010年に比べて2013年は1.51倍に増えている。
それに比べて高いのが千葉県の1.8倍、茨城県の1.73倍
続いて、神奈川県の1.55倍、東京都の1.52倍、全国平均と同じ宮城県の1.51倍となっている。
福島県は全国平均よりも低い1.35倍。
全ての県が年を経るごとに罹病者数が増えている。
2010年以前も毎年増え続けていたのか?過去の件数がわからないのでそこのところは不明。

全国病院別治療実績・手術件数 Caloo (カルー) では、DPC対象病院・準備病院の合計治療実績の合計が60,409件と表に書かれている。
しかし、このサイトのすべての病院の治療件数を合計した数字は53,400だった。
7,009件少ない。
10件未満の病院が載っていないのが理由だと思われるので、
この結果は実際の件数よりは少ない。
10件未満非掲載なのは2010〜2012年も同じことなので、条件としては一緒である。

2010年 2011年 2012年 2013年 (2013/2010)
愛知県 2212 → 2877 → 3158 → 3287 →149%
大阪府 2335 → 3224 → 3648 → 3652 →156%
福岡県 1533 → 1996 → 2326 → 2285 →149%
沖縄県 437 → 572 → 537 → 669 →153%
西日本の大都市では全国平均より上回っているのは大阪府と沖縄県。

2010年 2011年 2012年 2013年(2013/2010)
和歌山県 387 → 584 → 643 → 619 → 160%
鳥取県 183 → 268 → 261 → 266 → 145%
石川県 278 → 403 → 384 → 388 → 140%
三重県 535 → 701 → 743 → 800 → 150%
香川県 300 → 372 → 424 → 433 → 144%
福井県 194 → 241 → 230 → 331 → 171%
山梨県 223 → 276 → 281 → 266 → 119%
福井県の1.71倍、和歌山県の1.6倍も高い。
しかしそれ以外の西日本の地域では全国平均よりも下回っている。
全国平均でも1.51倍と、心筋梗塞が増えている。
1.5倍増えるっていうのはとても大きい数字だな、と思った。
パッと見てみると、原発事故のあった2011年の上げ幅がどの県も多いように見えるので、
それぞれの県で前年比を出してみた。
2010年→2011年
2011年→2012年
2012年→2013年

これを見ると、2011年に全国平均を上回っている都道府県は圧倒的に関東、東北が多いし、数値も大きい。
年数を経るごとに東日本と西日本の差がなくなってきているように見える。
平成22年度(2010年度)〜24年度(2012年度)
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治療数・手術実績数からみる病院ランキング
平成25年度(2013年度)
全国病院別治療実績・手術件数 Caloo (カルー)
どちらのサイトもデータ元は厚生労働省の公表しているDPC資料 (※注)
治療・手術実績を一般人がわかりやすいようにランキング形式に再集計したもの
(※注)DPC(Diagnosis(診断) Procedure(手順) Combination(組み合わせ))の略。従来の「出来高払い方式」と異なり、傷病に対する治療や手術の有無などを14桁のDPCコードと呼ばれる区分に分類し1日あたりの定額点数を算出、医療費を計算する方式
DPC(診断群分類包括評価制度)対象病院とは、主に大規模な医療機関を対象とした医療費の定額支払い制度を採用している医療機関。全国に1802病院(平成25年度)存在し(準備病院含む)、治療実績・手術件数が公開されている。
このデータの問題点
このデータは保険適用外の治療(自費診療、出産、自賠責、労災など)や一般病棟(DPC対象病棟)以外への入院などは集計対象外。
また、10症例未満は集計対象外となっており未実施(0件)と区別することができません。
それぞれの年度の4月~3月までの退院患者 数
集計対象外としたもの
症例数が10症例未満及び0件のもの
診療録情報の重複提出
レセプトデータの不足
在院日数1日以下
外泊>=在院日数
年齢0歳未満120歳超
入退院年月日の誤り
1日当りの点数が1200点未満
自費のみ、保険と他制度の併用及び臓器提供者等
一般病棟以外のと移動(入院あり)
24時間以内の死亡
特定入院料なしで入院基本料0点以下
治験の実施
移植手術あり
平成24年3月31以前入院の患者
厚生労働大臣が定めるもの
生後7日以内の死亡
DPC該当せず
同日再入院
上記以外に「輸血以外の再掲」は手術数集計の対象外とした。
・平成26年度 第5回 診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会
・平成25年度第7回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会
・平成24年度第5回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会
・平成23年度第9回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会
以下私の作った表は、上記のページのデータを全てコピーして、エクセルに貼り付け、合計を出して作りました。
10件以下の病院は公表されていないなどの理由などから、合計数は実際の診療数よりも少ないはずです。
※年度ごとの集計なので、福島第一原子力発電所が爆発したのは2010年度末の3月になります。
2010年度=2010年4月〜2011年3月(2010年度末に原発事故)
2011年度=2011年4月〜2012年3月
2012年度=2012年4月〜2013年3月
2013年度=2013年4月〜2014年3月
※24時間以内に死亡、診療件数10件未満は数字に含まれていません。
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急性白血病は増えているのか?
全国の大手医療機関が厚生労働省に提出している資料をまとめたサイトがある。
そこには原発事故前の2010年度の実績から報告されていたので、
事故前の2010年度、事故のあった2011年度、事故後の2012年、2013年度と、
4年間の急性白血病の医療機関診療実績についてまとめてみた。
2010年度〜2012年度
http://www.senmon-i.com/dpc/130010.html
2013年度
http://caloo.jp/dpc/disease/1229
以下私の作った表は、上記のページのデータを全てコピーして、エクセルに貼り付け、合計を出して作りました。
10件以下の病院は公表されていないなどの理由などから、合計数は実際の診療数よりも少ないはずです。
※年度ごとの集計なので、福島第一原子力発電所が爆発したのは2010年度末の3月になります。
2010年度=2010年4月〜2011年3月(2010年度末に原発事故)
2011年度=2011年4月〜2012年3月
2012年度=2012年4月〜2013年3月
2013年度=2013年4月〜2014年3月
※24時間以内に死亡、診療件数10件未満は数字に含まれていません。
(クリックすると大きく見ることができます↓)


2010年度 2011年年度 2012年度 2013年度 2013/2010
福島県 108 → 87 → 79 → 230 → 213%
栃木県 363 → 418 → 340 → 322 → 89%
東京都 1770 → 2135 → 2366 → 2342 → 132%
千葉県 449 → 430 → 529 → 576 → 128%
神奈川県 686 → 1024 → 964 → 1062 → 155%
山形県 121 → 117 → 172 → 135 → 112%
埼玉県 266 → 336 → 590 → 757 → 285%
群馬県 113 → 178 → 267 → 350 → 310%
宮城県 191 → 236 → 196 → 241 → 126%
岩手県 161 → 154 → 186 → 196 → 122%
茨城県 251 → 309 → 351 → 324 → 129%
全国 12820 → 15498 → 17015→ 18167→ 142%
栃木県は2011年に363→418と増加するが、その後原発事故前よりも減少。
福島、神奈川、埼玉、群馬県が全国よりも高い。
福島県は事故の年とその翌年件数が減っているが3年目に79→230と291%増となっている。
関東東北以外の都市

2010年 2011年 2012年 2013年 2013/2010
愛知県 895 → 1138 → 1208 → 1178 → 132%
大阪府 869 → 1210 → 1393 → 1623 → 187%
福岡県 686 → 755 → 722 → 767 → 112%
沖縄県 101 → 111 → 111 → 110 → 109%
北海道 449 → 628 → 728 → 830 → 185%
大阪と北海道が高い。
沖縄、福岡は原発事故前とほぼ同じ。
放射性物質が飛んだのが少ないかな?
原発がたくさんある、とか、大した意味はないけれど、適当に選んだ県

2010年 2011年 2012年 2013年 2013/2010
和歌山県 145 → 173 → 139 → 219 → 151%
鳥取県 118 → 139 → 180 → 164 → 139%
石川県 103 → 101 → 132 → 107 → 104%
三重県 218 → 187 → 186 → 181 → 83%
香川県 75 → 113 → 109 → 105 → 140%
福井県 58 → 80 → 126 → 157 → 271%
山梨県 73 → 65 → 52 → 72 → 99%
和歌山と福井が高い。
三重、山梨は原発事故前よりも減少。
石川はほぼ同じ
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(※注)DPC(Diagnosis(診断) Procedure(手順) Combination(組み合わせ))の略。従来の「出来高払い方式」と異なり、傷病に対する治療や手術の有無などを14桁のDPCコードと呼ばれる区分に分類し1日あたりの定額点数を算出、医療費を計算する方式
DPC(診断群分類包括評価制度)対象病院とは、主に大規模な医療機関を対象とした医療費の定額支払い制度を採用している医療機関。全国に1802病院(平成25年度)存在し(準備病院含む)、治療実績・手術件数が公開されている。
このデータの問題点
このデータは保険適用外の治療(自費診療、出産、自賠責、労災など)や一般病棟(DPC対象病棟)以外への入院などは集計対象外。
また、10症例未満は集計対象外となっており未実施(0件)と区別することができません。
それぞれの年度の4月~3月までの退院患者 数
集計対象外としたもの
症例数が10症例未満及び0件のもの
診療録情報の重複提出
レセプトデータの不足
在院日数1日以下
外泊>=在院日数
年齢0歳未満120歳超
入退院年月日の誤り
1日当りの点数が1200点未満
自費のみ、保険と他制度の併用及び臓器提供者等
一般病棟以外のと移動(入院あり)
24時間以内の死亡
特定入院料なしで入院基本料0点以下
治験の実施
移植手術あり
平成24年3月31以前入院の患者
厚生労働大臣が定めるもの
生後7日以内の死亡
DPC該当せず
同日再入院
上記以外に「輸血以外の再掲」は手術数集計の対象外とした。
・平成26年度 第5回 診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会
・平成25年度第7回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会
・平成24年度第5回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会
・平成23年度第9回診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会
2015年5月18日に開催された福島県の県民健康調査の報告によれば、
「甲状腺がん、がんの疑い」の子供の人数が112人に増えた。
福島県
第19回福島県「県民健康調査」検討委員会 資料の掲載について(平成27年5月18日開催)
の配布資料より


県民健康調査「甲状腺検査(先行検査)」結果概要【暫定版】



県民健康調査「甲状腺検査(本格検査)」実施状況




先行調査と本格調査に分かれていて、福島県は分かりにくくなっていますが、
どちらも平成27年3月31日現在の人数です。
福島県以外の地域はどうなのか?
前回このブログで調べた市町村を中心にチェックしてみました。
2015年1月
福島県以外の甲状腺検査結果










とにかく、「異常がない」=A1 青であることを考えると、
福島県、松戸市、牛久市、日光市は甲状腺に異常の無い子供が半分以下ということになる。
常総市と北茨城市は過半数は「異常なし」だけれども、20〜30%ぐらいの子供に結節やのう胞があることになる。
それでも多いんじゃないかと私は思うけれど、A1が30%を切っている松戸市は深刻に見える。
けれど、福島県以外は全員の検査ではなく希望する人だけなので、
被曝に対して心配に思っている人だけが検査を受けていることを考えると、
どうなんだろう?
意識の高い人が検査するということは、普段も被曝に気をつけている人が多いのではないか?
ということは、A1が多くなるのではないか?
それなのに、これほどまでにA1が少ないということは、全員検査したらどのような結果になるのか?
福島県外の放置されている子供たちのことがとても心配になった。
ーーー
以下、それぞれの市の公表されているデータとリンク
松戸市甲状腺超音波検査判定結果
更新日:2015年5月12日
茨城県牛久市 甲状腺超音波検査のお知らせ
甲状腺超音波検査結果

栃木県日光市 放射性物質対策事業
更新日:2015年4月21日
平成26年度日光市甲状腺検査結果報告書


常総市
甲状腺エコー検査の結果について
更新日:2015年4月22日
甲状腺エコー検査の結果について(平成27年4月15日)

各列に区分、助成券発行件数 、受診者、検査結果(単位:人)異常なし、経過観察、要精密検査
各行に4月、5月、6月、7月、8月、9月、10月、11月、 12月、1月、 2月、3月、計を記載
A1判定:結節や嚢胞を認めなかったもの
A2判定:5.0ミリメートル以下の結節や20.0ミリメートル以下の嚢胞を認めたもの
B判定:5.1ミリメートル以上の結節や20.1ミリメートル以上の嚢胞を認めたもの
C判定:甲状腺の状態等から判断して,直ちに二次検査を要するもの
参考URLは以下をご覧ください。
福島県「県民健康管理調査」甲状腺検査について (平成25年12月31日現在)
平成25年度甲状腺エコー検査の結果について

各列に区分、助成券発行件数 、受診者、検査結果(単位:人)異常なし、経過観察、要精密検査
各行に4月、5月、6月、7月、8月、9月、10月、11月、 12月、1月、 2月、3月、計を記載
北茨城市
甲状腺超音波検査について
2013年5月30日
平成25年度甲状腺超音波検査の状況について
【北茨城市甲状腺超音波検査事業の状況について】
平成26年8月1日
まちづくり協働課
北茨城市では、平成25年度から「甲状腺超音波検査事業」を実施しています。
対象者は、福島第一原子力発電所の事故当時、0歳から18歳までの市民であり、平成25年度は、そのうち0歳から4歳までのお子さんを対象に検査を実施しました。
今回、その検査結果について、専門家や医師を含む委員で構成された「北茨城市甲状腺超音波検査事業 検討委員会」で協議を行い、受診者やそのご家族の皆様のご心情を考慮し、公表いたします。
検査結果について、同検討委員会では、
・ 検査は「スクリーニング検査」であり、通常の健康診断と同様、一定の頻度で「要精密検査」となる方がいらっしゃること
・ データ数、年齢層が限られており、他県や他市町村との比較は医学的に出来ないこと
などの医学的コメントがありました。
なお、平成25年度の検査では、「要精密検査」の方は11名でしたが、その後、精密検査を全員に受けて頂き、その結果「甲状腺がん」と判定された方はおりませんでした。
平成26年度については、事故当時5歳から18歳までの方を対象に検査を実施しています。

小計 1,548 1,184 76.5% 590 594 774 65.4% 399 33.7% 11 0.9% 0 0%
前回のブログでグラフにした茨城県高萩市 甲状腺超音波検査の実施状況について
高萩市は削除しました
私が前回ブログに書いたのは2014年4月21日掲載分。
別のところに移動したのか?と思って、
茨城県高萩市ホームページにも、どこを探しても載っていませんでした。
ホームページから削除された茨城県高萩市の2014年4月時点での結果


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ツバメの巣広範囲で放射性物質
NHK首都圏 2015年05月23日 06時44分
原発事故による鳥類への影響を調べようと山階鳥類研究所が21の都道府県で採取されたツバメの巣を調べたところ13の都県で放射性物質が検出され、研究所ではツバメの繁殖に変化がないか今後も調査を続ける必要があるとしています。
千葉県我孫子市にある山階鳥類研究所は平成23年から翌年にかけて、野鳥の愛好家の協力を得られるなどした21の都道府県でツバメの巣を197個採取し分析を行ってきました。
その結果、巣を採取していない栃木県以外の関東のすべての都県と、東北から北陸、中部地方にかけての合わせて13の都県で採取された150個の巣から原発事故に由来すると見られる放射性セシウムが検出されたということです。
福島県では、92個の巣のすべてで検出されたほか、福島第1原発から370キロ余り離れた静岡県内でも検出されたということです。
ツバメは土や木の葉などを材料に巣をつくりますが、研究所によりますと巣の放射性セシウムの濃度は周辺の土壌の濃度に比例する傾向がみられるということです。
研究所は放射性物質による鳥類への影響はまだよく分からないことも多いとして、ツバメの繁殖に変化がないか今後も調査を続ける必要があるとしています。
山階鳥類研究所
プレスリリース 報道発表資料
2015年5月22日
2011年に使用されたツバメの巣を、全国21都道府県で調査したところ、1都12県の巣から放射性セシウムが検出されました。
(報道資料 pdf)
福島第一原子力発電所事故による鳥類の生息環境への影響調査
2011 年に使用されたツバメの巣を調査したところ、全国 21 都道府県中、1 都 12 県の巣から放射性セシウムが検出されました。
・福島第一原子力発電所の事故によって放出された放射性物質による鳥類の巣の汚染状況を把握するため、2011 年に繁殖したツバメの巣を日本全国から採集し、巣材に含まれる放射性セシウム(Cs-134 および Cs-137)を測定しました。
・全国 21 都道府県から集められた 197 巣のうち 182 巣について測定した結果、1 都 12県の巣から福島第一原子力発電所由来の放射性セシウムが検出されました。
・福島県内のすべての巣から放射性セシウムが検出され、Cs-134 と Cs-137 の合計の濃度が最も高いものでは 90,000Bq/kg でした
・巣の放射性セシウム濃度は営巣地周辺の土壌中の放射性セシウム濃度が高い地域ほど 高い値でしたが、同じ地域内でも巣のセシウム濃度にはばらつきが見られました。
・今後は引き続き巣の線量変化を調査するとともに、ツバメの繁殖成績の変化の有無を記録して、汚染との関係を考察することが必要と考えられます。
本調査の結果は、下記のとおり、日本鳥学会の論文誌「日本鳥学会誌」64 巻 1 号(2015 年 4 月 22 日発行)に発表しました。
岩見恭子・小林さやか・柴田康行・山崎剛史・尾崎清明
2015. 福島第一原発事故直後の 2011 年の繁殖期に利用された日本全国のツバメ Hirundo rustica の巣の放射性セ.シウム濃度の状況 . 日本鳥学会誌 64(1): 63-69


ーーー
「全国 21 都道府県中、1 都 12 県の巣から放射性セシウムが検出」
1都は東京都だということはもちろんわかる。
ではⅠ2県は?
福島県、静岡県、栃木県以外の関東(千葉、茨城、群馬、埼玉、神奈川)=7県
ということは、あと4県。
北陸地方(新潟県、富山県、石川県、福井県)
中部地方(愛知県、岐阜県、静岡県、富山県、石川県、福井県、長野県、山梨県、新潟県)
北陸地方と中部地方でダブっている県があるので、
新潟県、富山県、石川県、福井県、愛知県、岐阜県、長野県、山梨県の8県のなかの4県ということになる。
探してみたけれど、どの県なのか?わからなかった。
ーーー
平成 24 年度 野生動植物への放射線影響に関する意見交換会
主 催:環境省(事務局・自然環境研究センター)
日 時:2013(平成 25)年 3 月 14 日(木曜日)
野生動植物への放射線影響調査
尼子 直輝 [環境省自然環境局自然環境計画課]

セシウム合計が出ていないので、Ag110mのところにセシウム合計を記入してみた。

一番多いところで、浪江町の138万ベクレル/kg
日経新聞の記事(webサイトになし)↓より
http://www.asyura2.com/15/genpatu42/msg/656.html
[ナゾ謎かがく]
ツバメの白斑 放射性物質が影響? 断言できず 調査拡大へ
日経新聞 2015年4月26日朝刊P.15
原子力発電所事故による放射性物質によって野鳥の生態にも悪影響が生じているのだろうか。日本野鳥の会(柳生博会長)などが地道な調査を続けている。これまでにツバメに小さな白斑が現れたとの報告があるが、現状では放射性物質のせいだと断言はできない。
ウクライナのチェルノブイリ原発事故の周辺では数年たってから、ツバメの羽毛が部分的に白くなる現象や左右の尾羽の長さが不均一になる例が報告された。
野鳥の会が2013年夏に福島市や飯舘村、南相馬市などで調べたところ、81羽のツバメのうち8羽(約10%)で、のどの下あたりに白斑がみられた。14年の調査でも151羽の11羽(約7%)に白斑があった。
比較のため東京都多摩地区でも調べた結果、13年は67羽で1羽も白斑はみられず、14年は48羽のうち1羽だけに白斑がみられた。
ただ14年に新潟県上越地区でも調査したところ、44羽中で7羽(約16%)の高い頻度で白斑が確認された。このため白斑は「現状では放射線以外の影響も考えられる」と、野鳥の会自然保護室の山本裕チーフは話す。
ツバメの巣では高濃度の汚染が見つかっている。飯舘村にあった巣が1キログラムあたり5万3千ベクレル(セシウム134と137の合計)だったのを最高に、同1千ベクレル以上の巣がいくつもあった。
環境省の調査では、138万ベクレルもの放射性セシウムを含む例も報告されている。巣の汚染はツバメが放射性物質を含む泥や小枝を巣づくりに使うためだ。
野鳥の会では、今年も調査を続けるとともに、成鳥から少量の血液を採取し白血球の数や形状も調べたいとしている。
またツバメは渡り鳥で冬期は台湾やフィリピンなどで暮らす。福島で被曝(ひばく)した個体が翌年、福島以外の場所に渡ってくる可能性もあり、一貫した調査が難しい。野鳥の会では「シジュウカラなど一年を通して同じ地域で生活する留鳥にも調査対象を拡大していく」(山本チーフ)としている。
放射線が通過した痕跡が残る蛍石を足輪に付けて、半年後に回収して個体ごとの被曝線量を把握する試みも検討している。線量計は重くて装着できないが、小さくて軽い蛍石なら可能だ。
ツバメに白斑が生じる原因や仕組みはナゾだ。白斑出現がツバメの生態や寿命に影響するのかどうかもわかっていない。観察の継続と生理学的なデータの収集が必要だ。
(編集委員 滝順一)
小豆川勝見助教(東京大学 大学院総合文化研究科 広域科学専攻、環境分析化学研究所 松尾研究室)
22分頃から
●測定の難しさ 24:46〜
●原子力発電所の放射性物質ってなに? 27:35〜
●放射線からの防護って? 36:23〜
放射線は鉛で止められますよ、と。
でも私たち現場にいるものがどういうふうに解釈しているか、実際にはどういうものなのか?
鉛のベストで実験。
1枚、2枚、4枚までは放射線を通す。
8枚でやっと線量計の音が小さくなる。
鉛でも分厚くなければ放射線は止められない。
鉛のベストだけでは放射線は止められない。
分厚い鉛を着ているよりは、さっさと仕事をしてその場を離れるというのが放射線防護の基本。
●食品の放射線量 39:32〜
https://youtu.be/JSLjz4twtFY?t=39m32s
やっぱり気になるのはご飯です。
ご飯の中に放射性物質がどれだけ含まれているか?
胃の中に鉛を入れることはできません。
じゃあ、実際にどれぐらい放射性物質って含まれているのか?
これは去年1年間私がそこらへんのスーパーマーケットで、なんでもいいから片っ端からカゴの中に入れて、測ってきたものの結果です。

そうしたときによく比較の対象になるのはカリウムですよね。
カリウムというものはもともと地球上にあった放射性物質なんですが、
一番含まれていなかったのは、ミネラルウォーターとか、そういったものです。
何もなさそうですよね、ただの水ですからね。
一番含まれていたのは、「やさしお」っていう、味の素が出している「高血圧の方にいいですよ」ってコマーシャルをしている塩ですけど、だいたいカリウムで8300ベクレル位含まれていました。
で、それはちょっと極端な例にしても、
大体普段から買い物カゴに入れるものの真ん中を取ってみると70ベクレル位のカリウムが含まれています。
これは震災前後にかかわらず、大体これぐらいの値であることは間違い無いと思います。
では、セシウムはどうでしょうか?

同じようにかたっぱしからいろんなものを買って調べております。
低いものはもうほとんど、10のマイナス2乗ですから0.01ベクレルといったものもあるんですが、
ダラダラっと見ていくと、時々基準値を超えているものもあるんです。

基準値は100ベクレルと今日本国内では決まっています。
どういったものが基準値を超えていたか?と言いますと、
北関東の道の駅で売っていたキノコですね。
それを普通に持って帰ってラボに行って測ってみると「あ、基準値超えじゃない」と。
こんな簡単に見つかってしまうんです。
ちなみに国のデータベースでは、一件も無いことになっています。
つまり、なかなか目の届かないところでは、こういった100ベクレル以上の放射性物質が見つかってしまう。
食材が見つかってしまうというのが現状だと思います。
今までの傾向としては、大体北関東産のものの方が大きいです。
ここから(真ん中へんの一部切れている部分より左)は大体スーパーで売っているものになるので、
流通しているもので、スーパーで買うもので基準値を超えるものはほとんど無いと思いますが、
普段誰でもが手に入れることができる販売所という点で見てみると、
「道の駅で売っているものなどは結構高い場合がある」というのが私の印象です。
もちろんそういったのは関係機関に通達しておりますけれども、
「まだまだ結構あるんじゃないかな」、と実感を持った測定を続けています。

特に北関東産。
群馬の北部ですとか、栃木、茨城ももちろんそうなんですが、そういったところは、
どうやら福島県のものよりも「平気で100ベクレルを超えて売っているものが多いな」という印象を受けています。
その最大の要因としては、自治体の方とお話ししている限り、
「検査体制が不十分なんじゃないかな」というのが私の印象です。
基準値は今100ベクレルなんですけれど、
その基準値をずっと維持していく限り、ずーっとこの話って続く筈です。
なので、「またあそこ100ベクレル出たじゃない」
「またあそこで100ベクレル超えてるじゃない」っていうのは、
別に今4年後、というのではなくて、きっと今後もずーっとこの手の話は繰り返される筈です。
そのために、少しでも、もうちょっとちゃんと「測る」という意識を持ちましょう。
100ベクレルという値が決まっているんだったら、それを超えないようにものを作り、
そしてそういったものを安心してみなさんに提供してあげられるためにも、
まず、「測定を続けてきちんとしたものを作りましょうよ」ということを、その自治体の方々には色々とご説明を続けています。
●原発から出された放射性物質の量 43:45〜
将来を見据えていく上でどうしても大切なのは、原発から放出された放射性物質の量です。
これは、大気に撒かれた量と、地下水とか海に撒かれた量の両方があるんですが、
空に撒かれた方は両手に載るぐらいの量で、ほぼ間違いがないと思います。
地下水とか海に撒かれた量は、先週も原発の海に行ってきましたが、やっぱりわかりません。
●放射性物質の飛び散り方 45:17〜
その放射性物質は、関東域、千葉県東葛も含めてですが、
関東域には2回汚染が入っています。
3月15日と3月21日の2回です。
3月15日はぴゅーっと風が吹いただけだったので、まだよかったんですが、
3月21日の時にはちょうど放射性物質が飛んできたときに雨が降ってしまったので、
ここにビタッと張り付いてしまったわけですね。
ー略ー放射性物質が飛ぶ様子
今も残っている放射性物質は、2回目の汚染がほとんどなんですが、
このときの雨の濃度は非常に汚染が強かったです。

ただ、これは見ていてわかると思うんですけれども、ほとんどが海に行っているって、お気づきでしょうか?
偏西風というか、海側に風が流れているので、運が良くといいますか、陸地の人間からするとラッキーだったわけなんですが、
もしこれが日本海側で起きたら、一様にこっちに降ってきてしまうということでもあるので、
本当に今回の事故というのは大惨事ではありましたが、本当に運がよかったと言って間違いないと思います。
https://youtu.be/JSLjz4twtFY?t=46m54s
降ってきた放射性物質なんですが、それは降ってきたままずっと留まっているのか?というとそういうわけではないんです。
●放射性物質が集まっているところ、見つけられますか? 57:28〜
ーーおまけーー
"やさしお"の線量を測っているyoutubeがありました。
NHK 2015年5月20日 16時55分

愛媛県にある伊方原子力発電所3号機について原子力規制委員会は、再稼働の前提となる審査に事実上合格したことを示す審査書の案を全会一致で取りまとめました。

全国の原発で3か所目になりますが、検査や地元の同意などが必要で、四国電力の目指す再稼働は早くてこの冬以降になるとみられます。
原子力規制委員会の田中俊一委員長は会見で、
「最初は審査に合格するのが早いのではないかと思ったが、震源となる活断層の長さや想定される津波の高さの評価などに時間がかかったと思う」と審査を振り返りました。
そのうえで、「規制基準は新たな設備の設置とそれを使う人間の力量を含めて要求している。そうしたことを行ったうえで、さらに安全性を高める取り組みを積極的に行うことが原則だ」と述べ、四国電力に今後も安全性を高める取り組みを継続するよう求めました。
伊方原発3号機の安全対策を審査してきた原子力規制委員会は20日の会合で、「新たな規制基準に適合している」として事実上合格したことを示す審査書の案を全会一致で取りまとめました。

この中では、想定される地震の最大の揺れの強さを引き上げ、これに耐えられる緊急時の対応拠点を新たに設けるなどした対策を適切だと評価しています。また使用済み核燃料から取り出したプルトニウムを混ぜたMOX燃料を一部使うことも想定され、重大事故が起きた場合でもメルトダウンなどを防ぐ対策が有効だと判断されました。

一方、今回は1号機と2号機を運転しない前提で審査が行われ、これら2基の申請があった場合、複数の原子炉で同時に事故が起きた時の体制など3号機の一部の審査をやり直す必要があります。

会合で田中俊一委員長は「今後、設備の詳しい設計の認可などの段階に入るが引き続き、きちんと審査に取り組みたい」と述べました。
審査書案が取りまとめられたのは鹿児島県の川内原発、福井県の高浜原発に続いて3か所目で、規制委員会は、21日から30日間、一般からの意見募集を行ったうえで審査書を正式に決定します。

ただ、耐震補強の工事がこの秋まで予定されているほか、今後、詳しい設備の設計の認可や検査それに地元の同意が必要なため、四国電力が目指す伊方原発の再稼働は、早くてこの冬以降になるとみられます。

愛媛県知事 審査は最終段階と認識
愛媛県の中村時広知事は、「審査書案が原子力規制委員会から示されたことは、審査が最終段階に進んだものと認識している。今後は、県の伊方原発環境安全管理委員会の原子力専門部会で、判断の根拠を含めて国から説明を受け、県として安全性の確認を行ってまいりたい」というコメントを出しました。
伊方町長 国からの要請受け意見集約へ
伊方町の山下和彦町長は、「審査書案が了承されたことにより安全審査は近く終結を迎えるものと受け止めている。再稼働に対する地元同意については審査の正式決定を経て国から要請があったのち町議会や町環境監視委員会の意見を集約して判断する」というコメントを出しました。
四国電力 今後も最善の努力尽くす
四国電力は、「今後も、原子力規制委員会による審査に真摯(しんし)に対応し、速やかに新規制基準に適合しているとの評価をいただけるように最善の努力を尽くしてまいります」というコメントを出しました。
林農水相「科学的根拠なし」台湾輸入規制 2015年5月15日
台湾輸入規制 台湾では15日から、福島第一原発の事故を受けて行っている日本食品の輸入規制を強化する。
これについて、林農林水産大臣は15日朝、
「科学的根拠に基づいておらず、極めて遺憾」だとして、撤廃を求めていく考えを示しました。
同時に、農林水産省では輸出業者に対して、
輸出検疫証明書などこれまでも輸出に必要な証明書を産地証明書として活用することを指導していて、
台湾側もこれを了承しているということです。
一方、放射性物質に関する検査の証明書については
「時間と経費がかかると思う」と懸念を示しました。
「科学的根拠」は本当にないのか?
台湾の衛生福利部食品藥物管理署
衛生福利部食品藥物管理署 最新食品輻射監測專區(最新の食品放射線モニタリング)
より、最新のデータ2015年5月19日
104年5月19日-日本輸入食品輻射檢測結果(採樣單位:衛生福利部食品藥物管理署)
(2015年5月19日 - 日本語入力食品照射試験結果(サンプリング部:保健省と食品医薬品局))
のpdfをダウンロードしてみました。
102=2013年 103=2014年 104=2015年
貝克/公斤=ベクレル/kg
最新の部分↓

2014年9月に綠茶茶包(緑茶ティーバッグ)から52.5ベクレル/kg
2014年10月には焙茶(ほうじ茶)から54.7ベクレル/kg
2014年12月 抹茶 58.6ベクレル/kg
直近の2015年5月13日 焙茶粉末(ほうじ茶粉末)からも2.48ベクレル/kgが検出されている。
以前の検査結果↓

2011年4月 小麦粉から100ベクレル/kg超
2011年6月 鮭魚薄片(鮭フレーク)外包裝微量檢出(外包微量検出)81.2ベクレル/kg
「外包微量検出」というのがこの先も時々出てきます。
食品そのものだけではなく、包装にも放射性物質がくっついているということ。
日本ではそこまで検査していません。

洋芋條ポテトスティック(外包裝微量 檢出) 108.3ベクレル/kg
薯條棒フライドポテトスティック(外包裝微量 檢出) 11.2ベクレル/kg、121.5ベクレル/kg、114.1ベクレル/kg
緑茶 203.4ベクレル/kg
事故直後の2011年なので、全ての数値が高いです。
日本の基準が500ベクレル/kgだった頃。
それにしても、汚染された食品を輸出しすぎじゃないでしょうか?

巧克力脆皮冰棒(外 包裝微量檢出)=クリスピーチョコレートアイスキャンデー 68.2ベクレル/kg
冷凍沙丁魚=冷凍イワシ 6.5〜16.3ベクレル/kg
冷藏鯽魚=冷蔵鯉 156.1ベクレル/kg

冷藏黃鰤魚=冷蔵黄ブリ
冷藏鰤魚魚片=冷蔵ブリの切り身
冷藏正鰹=冷蔵カツオ
冷藏巴鰹魚=冷蔵バーカツオ(?)
紅鮭魚鬆(外包裝微 量檢出)=紅鮭のフロス(外包装微量検出) 77.2ベクレル/kg

冷藏鯽魚=冷蔵鯉 122.5ベクレル/kg
油漬沙丁魚(外包裝 微量檢出)=オイルサーディン イワシ(外包装微量検出) 80.1ベクレル/kg
油漬秋刀魚(外包裝 微量檢出)=サンマのオイル漬け(外包装微量検出) 72.8ベクレル/kg

緑茶 96.2ベクレル/kg,119.3ベクレル/kg
鮭魚薄片(外包装微量検出)=サーモンフレーク(外包装微量検出) 64.9ベクレル/kg
緑茶粉 321.0ベクレル/kg

莓果萃取精華(外包 裝微量檢出)=ベリーエキス(外包装微量検出) 20.5ベクレル/kg
ほうじ茶 150.0ベクレル/kg

日本玄米綠茶=日本の玄米茶 181.5ベクレル/kg
綠茶袋茶=緑茶ティーバッグ 103.1ベクレル/kg

壽司粉茶 44.0〜127.0ベクレル/kg

煎茶 123.9ベクレル/kg

蒲燒沙丁魚罐=イワシの蒲焼缶
奶茶醬(外包裝微量 檢出)=お茶のソース(外包装微量検出)乳製品 23.8ベクレル/kg
茶類組=ティーセット

櫻花萃取物=チェリーエキス 43.4ベクレル/kg



茶類はずっと出続けている
ーーー
日核災區食品闖台 283項下架
2015/03/24
日本輸入食品輻射檢測情形說明(新增影音檔 3/26 18:00)
行政院原子能委員會
”午後の紅茶”を測定しています
日核災食品竄台! 輻射食物下肚恐癌變
TVBS 2015/03/25

頭痛、記憶力衰退
視力悪化
反覆感冒(風邪を繰り返す)、口内炎
甲状腺肥大
過敏悪化(アレルギーの悪化)
帶状疱疹(ヘルペス)
血●異常
腎發(腎臓脂肪)炎、膀胱炎
糖尿病
把關不夠嚴格,可能導致民眾誤把輻射食物吃下肚。毒物科醫師顏宗海:「萬一又有放射性物質銫137的污染的話,搞不好民眾會增加得到甲狀腺腫瘤,還有血癌、淋巴癌的機率,這些發病都是10年、20年、30年。」
營養師張斯蘭:「輻射物質在食物上面的話,其實我們身體細胞也會受到影響,然後可能就是細胞病變,產生癌細胞,碘離子可以幫忙把輻射物質,排出身體外面,海帶的碘離子含量,就可以幫忙。」
表示偽装について
台湾衛生福利部食品藥物管理署
日本食品管理工作專區
日本輸入食品製造商產地辨識說明




製造工場の住所は記載して欲しいと、私も思っている。
記載住所と工場の所在地が違っている加工食品(放射線量は未検出)
ここに全ての企業と食品名が載っています↓
疑似自日本禁止輸入五縣之品項清單 104年5月6日 16:00
それぞれのメーカーの工場の記号などが全部網羅されている!すごい!
たとえば、

味覚糖の特濃8.2牛奶袋糖 105g →表示は大阪市 だけど、製造した工場は福島県
ネッスルのKitKat巧克力餅乾 162.4g →表示は兵庫 だけど、製造した工場は茨城県
他にも西日本の表示で関東東北で製造している会社
日清 大阪→茨城
Nestle 神戸→茨城
pokka sapporo 名古屋→群馬
永谷園 岐阜→福島
永谷園 広島→茨城
はごろもフーズ 静岡→群馬
日本製粉 美國(=米国)→茨城
日本日清食品 大阪→茨城
ハウス食品 大阪→栃木
カバヤ食品 岡山→茨城
卡巴食品株式會社 岡山→茨城
森永製菓 兵庫→群馬
株式會社Mizkan 愛知→栃木
大森屋株式會社 大阪 →千葉
日本サンガリア 大阪→群馬
味の素 日本 →群馬
VALOR 岐阜→福島
kabaya株式會社 岡山→千葉
大森屋 大阪→千葉
東洋水產 東京→福島
lion 菓子株 東京→福島
Mizkan 愛知→栃木
ライオン 東京→福島
戶隱そば本舗 長野→茨城
大創產業 広島→群馬
昭和產業株式会社 長野→群馬
他、東京表示で製造は茨城、千葉、栃木など多数あります。
ーーー
台湾で調べた結果放射線量が未検出なんだから、
ちゃんと表示すればいいだけのことなのだ。
でも、お茶は今も出ているので、要注意。
台湾のニュース番組なんか見ると、外から日本を見たらどんななのか?っていうのがよくわかる。
続きを読む
専門家の異論を門前払い…原子力規制委員長の「妄言」が話題
2015年5月19日 日刊ゲンダイ
原子力規制委員会の田中俊一委員長(C)日刊ゲンダイ
「異論」を唱える学者は宗教家なのか!?――。原子力規制委員会の田中俊一委員長の「妄言」が問題になっている。
仰天発言が飛び出したのは4月28日の会見。記者が、原子力規制委や九電が鹿児島の川内原発の「基準値地震動」(想定される最大の揺れの強さ)を過小評価している――と地震学者の石橋克彦・神戸大名誉教授が指摘していることについて質問したところ、田中委員長がムッとした表情でこう切り捨てた。
「石橋さんが言っているだけであって、あなた(記者)が『石橋信者』だから、そんなことを言っている」
専門家の異議をハナから「宗教扱い」とはアキれたご仁だ。「基準値地震動」は、鹿児島地裁が川内原発の再稼働を「容認」する判断基準にもなった。そんな重要な「指標」に専門家が疑義を唱えているのである。
田中委員長も学者のハシクレなら、きちんとデータを示し、科学的な根拠を示して反論すればいい。まるで異論を“邪教”扱いにして門前払いし、寄せ付けないとは学者の風上にも置けない人物である。
鹿児島地裁に再稼働差し止めを申し立てた原告弁護団の内山成樹弁護士はこう言った。
「(規制委や九電は)最大地震動が原発のところに来たら、もう諦めるという考え方なのでしょう。許せませんよ」
いやはや、こんな組織が日本の原子力行政を左右しているのかと思うと恐ろしい。トップである田中委員長の現状認識こそ「神懸かって」きているんじゃないか。
(取材協力=ジャーナリスト・横田一)
原子力規制委員会 定例記者会見 (平成27年4月28日)
フリージャーナリスト横田一氏の質問
ー田中俊一委員長の言葉は正確に文字起こしー
記者:
石橋克彦教授(日本の地球科学者。神戸大学名誉教授。専門は歴史地震、地震テクトニクス)が
「1月に原子力規制委員会に異議申し立ての主張をしたんだけれども、3ヶ月経ってもまだ、なんの回答もない。
田中委員長は非常にお忙しくて、まだお読みになっていないのか?理解していないのか?わからないが」
とおっしゃっていたんですが、石橋教授の異議申し立て、主張に対してどうお考えになっているのか?

田中委員長ではなく、原子力規制庁総務課庁米谷仁が答える
記者:委員長はお読みになっていないんでしょうか?
田中委員長:はい、拝見していません
記者:
昨日石橋教授は
島崎委員という地震学者の方がいたけれども、思い込みで南海トラフ巨大地震のリスクを過小評価したんではないか?という疑問も提示されているんですが、それについてはいかがですか?
田中委員長:
まあ、島崎サーーーーーーンがいろいろご判断されてきたことに対して、私から何か申し上げるだけの私は知識も何もありませんし、あの、石橋先生は石橋先生のご持論があるんでしょうけれども、
まあ、島崎委員に、当時の委員は、それ、それなりに、あの、判断されたと思いますし、
そのいろんな議論はみんな公開されているから、分かるはずなんじゃないの?
規制庁の総務課庁の米谷仁:今整理していて、いずれ委員会で議論になるからそこまでお待ちいただきたい。
記者:
昨日石橋教授は鹿児島地裁の仮処分却下に関して、
直下地震留萌支庁南部地震に関して、これも過小評価しているんじゃないか?
仮処分の決定は観測地点のデータをもとに検討しているんですが、シミュレーションすれば、その値の1.5倍から2倍になると指摘していて、
シミュレーションするんは当然のことだと指摘しているが、その点についてはいかがか?
田中委員長:
あの、石橋さんのことも、その裁判所の決定のことについても、私はコメントする立場にないし、あの・・・何も言うことはありません。
あの…個人がどういう主張をされようが。
記者:
仮処分の根幹的な部分で、直下地震のリスクの評価が小さすぎると。
原告側の弁護士が、原発地震想定の
原子力規制庁:すみません、個別のことなので改めて広報室を通して、
記者:
いや、じゃ、一点だけ。
シミュレーションの手法を考慮しない今回の鹿児島地裁の決定というのは、
最新の知見を駆使したものと言えないとお感じにならない、
シミュレーションした結果も考慮するべきだとお考えにならないのですか?
総務課庁の米谷仁が答える。「委員長が先ほど申した通り、コメントする立場にない」
記者:
留萌市庁南部地震の件で確認したいのですが、
鹿児島地裁の却下についてはコメントできないということだが、
九電が地震についてリスク評価して、それを追認したというのが原子力規制庁なので、
その姿勢を今お聞きしているので、
この留萌市庁南部地震の観測点が最大だとご覧になっているのか、
シミュレーションすると1.5倍から2倍に、ちょっとずれたところに最大があるだろうというふうに考えてる二つの考え方があるんですが、委員長はどちらを取られるんですか?
規制庁:個別の話なので担当課の方に問いあわせいただけますか?
記者:川内原発の再稼動の根幹的な問題で
田中委員長:
我々の審査の結果を、一応裁判の方はそのそのそういうふうに判断しただけであって、
あのー、また別の方はまた違ったことを言っているし、
いちいちそんなことに付き合っている暇はないですね。
記者:留萌市庁南部地震の…

田中委員長:
そんな、だって、シミュレーションやるのが正しいなんていうのは、あの、公知の事実でもなんでもなくて、石橋さんが言っているだけで、
あなたが石橋信者だからそんなことを言っているだけだよ!
(米谷仁の方を見て)もうアウトだよ!
記者:地域地盤環境研究所のシミュレーションの(マイクの音声切られる)
規制庁:見解の相違になっていますのでこれ以上の質問はお控えください。
ーーー
こうやって、自分に都合の悪い意見には「いちいちそんなことを聞いている暇はない」と耳を貸さず、
記者を「信者」呼ばわりして、まるで真実の報告ではない宗教の次元だとする。
原発の再稼動は、こんなふうに進められている。
ーーー
神戸大学名誉教授・石橋克彦氏、元GE原発技術者・佐藤暁氏 外国特派員協会記者会見
2015年4月27日
「アメリカには日本から出て行ってもらおう」だと思う。
U.S Marines, 1 killed, others hurt in Hawaii military aircraft crash
2015/05/17
オスプレイがハワイで着陸失敗 1人死亡
2915年5月18日 11時45分
アメリカ海兵隊の新型輸送機MV22オスプレイが、ハワイで演習中に着陸に失敗し、海兵隊員1人が死亡したほか、20人余りが病院に運ばれて手当てを受けています。
アメリカ海兵隊によりますと、ハワイのオアフ島にある空軍基地で17日昼前、アメリカ海兵隊のMV22オスプレイが演習中に着陸に失敗したということです。
オスプレイには当時22人の海兵隊員が搭乗しており、病院に運ばれましたが、1人が死亡し21人が手当てを受けています。
このオスプレイは、西部カリフォルニア州のペンデルトン基地に拠点を置く第15海兵遠征部隊に所属しており、海兵隊は事故の原因を調査しています。
オスプレイを巡っては、沖縄県の普天間基地に海兵隊のMV22オスプレイ24機が配備されているほか、アメリカ国防総省は先週、東京の横田基地に再来年以降、空軍の特殊作戦などに使うCV22オスプレイを10機配備する方針を明らかにしたばかりでした。
また、陸上自衛隊も、2018年度までにオスプレイ17機を導入する計画ですが、今回、死亡事故が起きたことで、国内から不安の声や安全対策の徹底を求める声が高まることが予想されます。
過去にもトラブル相次ぐ
アメリカ軍の新型輸送機、オスプレイを巡っては、開発段階に墜落事故が相次ぎ、安全性を疑問視する見方が出ました。
その後、アメリカ軍は機体の設計の変更や改良を繰り返した結果、安全性が高まったとして2007年からオスプレイの配備を開始しました。
しかし、その後もオスプレイの事故は続いており、2010年にはアフガニスタンで墜落し兵士4人が死亡したほか、2012年にもモロッコで墜落し兵士2人が死亡しました。また、同じ2012年にはアメリカ南部フロリダ州の基地で、墜落事故が起き5人がけがをしたほか、翌年2013年の8月にはアメリカ西部ネバダ州で着陸に失敗し、オスプレイの機体が大きく破損する事故が起きています。
日本国内でも飛行範囲を拡大
3年前、沖縄に配備されたオスプレイは、去年から飛行範囲を関東や北海道などにも広げていて、再来年以降には東京のアメリカ軍基地にも配備されることになっています。
海兵隊のオスプレイは、3年前の平成24年、アメリカ本土から、いったん山口県のアメリカ軍岩国基地に運ばれたあと、沖縄のアメリカ軍普天間基地に配備されました。おととしからは配備先の沖縄だけでなく、岩国基地を拠点に、四国上空や、滋賀県にある陸上自衛隊の演習場などで訓練を開始しました。
そして去年から本土での飛行範囲を広げていて、7月、神奈川県のアメリカ軍厚木基地や東京のアメリカ軍横田基地にも初めて飛来しました。その後、北海道や東北にも飛来していて、今月も横田基地に飛来しているのが確認されています。
さらに再来年以降、空軍のオスプレイが、横田基地に配備されることが明らかになっています。また、陸上自衛隊も、オスプレイを導入する計画です。
官房長官 情報提供を申し入れ
菅官房長官は午前の記者会見で、「政府としては、アメリカ側に対し、今回の事案の関連情報を速やかに提供するように申し入れているところだ」と述べました。
また、菅官房長官は、記者団が「アメリカ国防総省がオスプレイを東京の横田基地に新たに配備する方針を示したなかでの事故だが、影響をどう考えるか」と質問したのに対し、「いずれにしろ、政府はアメリカ側に対して、安全な運用に最大限配慮するよう求めているので、そうしたことをしっかりと主張していきたい」と述べました。
翁長知事 沖縄県内での飛行停止要請を検討
オスプレイがハワイで演習中に着陸に失敗した事故について、沖縄県の翁長知事は記者会見で「憤りを感じている。県民の安心安全を守る見地からしっかり対応したい」と述べ、事故原因が究明されるまでの間、アメリカ軍に対し沖縄県内での飛行停止を求めることを検討する考えを示しました。
そのうえで翁長知事は「県としてはオスプレイの配備に反対で、日米両政府に対し、配備撤回を求めているところだ」と述べ、日米両政府に対し、引き続き配備撤回を求めていく考えを示しました。
オスプレイ事故:「やはり」「ぞっと鳥肌」住民不安
毎日新聞 2015年05月18日 22時46分(最終更新 05月19日 00時25分)
「やはり危険だった」。18日朝(現地時間17日)ハワイで発生した米軍の新型輸送機オスプレイの事故。原因が分からないにもかかわらず、菅義偉官房長官は「安全だと思っている」と強調。しかし、配備が進む全国各地の住民から、一斉に不安の声が起こった。
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)には事故機と同じMV22オスプレイが24機ある。滑走路の延長線上に住む上大謝名(うえおおじゃな)自治会の大城ちえ子会長(61)は、事故の一報を聞いて「ぞっと鳥肌が立った」。「同じオスプレイが自宅の真上を日常的に飛んでいる。常に『もしかしたら墜落するんじゃないか』という不安があり、事故で改めて恐怖を感じた」と語った。
米空軍嘉手納基地を抱える沖縄県嘉手納町の福地勉町議(65)は「上空を飛ぶオスプレイを毎日のように見ているが『やはり』という思い。危険性が証明された」と憤り「配備は沖縄だけでなく全国に広がっており、本土の人にも危険性を分かってほしい」。
日米両政府は2012年10月の普天間飛行場へのオスプレイの配備にあたり、「人口密集地上空をできる限り飛ばない」、「午後10時以降は必要最小限度に制限」などのルールを決めた。だが、県基地対策課によると、13年10〜11月の2カ月間で457件のオスプレイの飛行情報が寄せられ、うち約7割の336件がルール違反とみられるという。
翁長雄志(おなが・たけし)知事は墜落事故を受けた18日の記者会見で「このような環境でのオスプレイの配備は県民からすると到底納得できない」と強い口調で指摘。県幹部は「危険性に対する不安が払拭(ふっしょく)できていない中で起きた事故。きちんと対応してほしい」と強調した。
一方、普天間飛行場のある宜野湾市の佐喜真淳(さきま・あつし)市長は「事故は誠に遺憾。原因究明を早急に行い、今後の運用に一層の安全対策を講じるよう日米両政府に強く求める」とのコメントを出した。
防衛省が配備を計画する佐賀空港(佐賀市)の周辺にも不安は広がる。
「昨年11月の住民説明会で防衛省は『安全性は大丈夫』と説明していたが心配だ」。空港に近い同市西川副校区で自治会役員を務める田中信さん(74)は危機感を募らせた。「地区沖合の有明海の海上ではノリの養殖も行われている。騒音も問題だが、事故が一番恐ろしい」と話す。
何度もオスプレイが飛来している米軍岩国基地(山口県岩国市)。飛行差し止めなどを求めている「岩国爆音訴訟」の津田利明原告団長(68)は「改めて危険性が示された事故。岩国から、本土各地に張り巡らされたルートで低空飛行の訓練をしている。公園や学校などに落ちたらと思うとぞっとする。首都圏のど真ん中の横田に配備するなど論外だ」と述べた。
その横田基地のある東京都立川市で働く熊田真弓さん(40)は「安全と思えず横田でも事故が起きないかと心配だ」と話した。【佐藤敬一、岩崎邦宏、賀川智子】
オスプレイ横田配備「影響ない」 米軍、日本での運用変更せず
2015年5月19日 47News
【ワシントン共同】米国防総省のウォーレン報道部長は18日の記者会見で、ハワイで起きた海兵隊の新型輸送機MV22オスプレイの死亡事故に関し、空軍のCV22オスプレイを米軍横田基地(東京都福生市など)に配備する方針への影響は「ない」と明言した。
日本国内に配備しているオスプレイの運用計画についても「現時点で変更する予定はない」と述べ、安全確認のために飛行停止などの措置を取る必要はないとの認識を示した。事故当時、火災が発生したとする一方、火災が起きたのが事故の前なのか後なのかは不明だとした。
2015/05/19 06:50 【共同通信】
横田基地にオスプレイ配備で400人配置へ
2015年5月13日 10時40分
アメリカ空軍は新型輸送機CV22オスプレイを再来年以降東京の横田基地に配備するのに伴い、特殊部隊の要員400人近くを横田基地に新たに配置する計画を明らかにしました。
アメリカ国防総省は11日、アメリカ空軍が東京の横田基地に特殊作戦などに使うCV22オスプレイを再来年に3機、2021年までに7機の合わせて10機を配備する方針を発表しました。
これを受けてアメリカ空軍の当局者はNHKの取材に対して、オスプレイの配備に伴い、運用を担う空軍の特殊部隊の要員400人近くを横田基地に新たに配置する計画を明らかにしました。
また、横田基地ではオスプレイの整備施設などの関連施設の建設が早ければ来年後半にも始まり、2019年後半には完成する予定だということです。
さらに、横田基地に創設されるオスプレイの部隊は沖縄の嘉手納基地に司令部がある第353特殊作戦群の所属になるとしているほか、今回の配備は機種の更新が目的ではないため特殊部隊が嘉手納基地に配備する別の輸送機MC130も削減せずに維持するとしています。
空軍のオスプレイを巡っては当初、嘉手納基地への配備も検討されましたが、沖縄での反対の声に配慮して横田基地に決まったものとみられていますが、横田基地への負担が増えることで周辺の住民からは懸念の声が上がることも予想されます。
軍用機オスプレイの事故映像 MV-22
衝撃的なオスプレイの着陸
https://youtu.be/18nb2bEU1xI
2012年
<分かち合い>「オスプレイの飛行訓練を全国で受け入れていただく」11/1NHKニュース9長島防衛副大臣と大越アナ(内容書き出し)
2013年
沖縄だけの問題じゃない。横田へオスプレイ(東京新聞7/30夕刊)
追記
ハワイの米海兵隊オスプレイ事故 死者2人に
NHK 2015年5月21日 4時45分
ハワイの米海兵隊オスプレイ事故 死者2人に
アメリカ海兵隊の新型輸送機オスプレイがハワイで演習中に着陸に失敗した事故で、新たに海兵隊員1人が死亡し、死者は2人となりました。
一方、海兵隊は事故の原因を調査していますが、初期の段階ではオスプレイの安全性や性能に問題は見つかっていないとして、事故後も運用を続ける考えを示しています。
ハワイのオアフ島にある空軍基地で、17日、アメリカ海兵隊のMV22オスプレイが、演習中に着陸に失敗し炎上した事故で、海兵隊は20日、重体だった海兵隊員1人が新たに死亡したことを明らかにし、今回の事故の死者は2人となりました。
一方、海兵隊はNHKの取材に対して、事故原因の調査には時間がかかるとの見通しを示すとともに調査の初期段階では、機体の安全性や性能に問題は見つかっていないとしています。
また、関係者によりますと、海兵隊は初期の調査から事故はオスプレイの機体の問題ではなく、人為的なミスの可能性があるとの見方を示しているということです。
海兵隊はハワイでの事故のあともオスプレイの運用や訓練を続ける考えを示しているほか、国防総省も日本での運用や、再来年以降の東京・横田基地へのCV22オスプレイの配備計画にも影響はないという見方を示しています。
樫田秀樹氏 岩上安身単独インタビュー
残土
静岡県最北部の南アルプス。
JR東海は建設残土360万立方メートルを、大井川渓流部に6カ所、標高2000メートルの稜線に1カ所置く予定。
静岡県知事も静岡市長も「回避せよ」と意見を出したが、反映されなかった。
トンネル工事を大井川の流量が1秒最大2トン減ると予測されている。
焦ったのは、大井川を利用する下流の7市2町だ。

樫田:
見やすくなるように書いたんですけれども、
この大井川のカタカナの、ア、イ、ウ、エ、オ、カ。
これがここの6カ所です。残土を置こうとしているところですね。

そして、キが標高2000m

白根庵嶺ですが、通称「扇沢」
でここの残土はここから持ってくるんですね。
非常口、さっきのトンネルですね、ここに非常口を作ります(緑の三角)。
ここからこのトンネルの残土を出すんです。
で、ここ(緑の三角)からこのルートを使って(黒い線)山まで持ってくる。
ここは標高1500mです。
500m上です。どうやって運ぶか?
ここ(緑の三角の右上の黒い点)にですね、トラックじゃなくて、トンネルを掘るんですよ。
岩上:えっ!!また!?
樫田:
トンネルを掘って、トンネルの中にベルトコンベアーを設置すると。
そのベルトコンベアーで残土をザーっと、500m上の標高2000mの山の上に置くといった計画ですね。
岩上:
その残土を積み上げちゃうことによる、
またこれが環境影響というのはどのように出るのか?というのはどう説明しているんですか?
樫田:
これは地元の、方法書といって準備書ですね。
準備書が出た後に、みんなビックリしたんですね。
7市2町の首長さんと、静岡県知事も、静岡市長も、「これは許されない」と。
許されないから回避してよと。
後、県が設置した環境影響評価審査会という、そういった県独自の審査会があるわけです。
そこに在席した研究者も専門家の方たちも「ここには置くな」と。
「危険だ」と。
何が危険か?というと、
まず「残土そのものが、標高2000mの稜線から崩落する可能性がある」ということと、
「残土の重みで山そのものが崩れる可能性がある」と
岩上:あ……
樫田:「だからここは回避せよ」と。
岩上:そんなこと今まで聞いたことがないですよね。
樫田:
ですからその答申を受けて、静岡県知事もJR東海に対して、「
ここに残土を置くのは回避せよ」という意見を出したんです。
岩上:
崖崩れとか山崩れが起きてしまうかもしれないから、残土そのものを。
それから残土どころか、その重みで山自体が崖崩れ、山崩れを起こす。
これは周りがものすごく危険な状態になるわけですよね?
樫田:そうですね。
岩上:こんなことってかつてやったことあるんですか?
樫田:無いんじゃないですかね。
岩上:日本のどこかの公共事業とかで、山の上に積み上げるという、
樫田:聞いたこともないですね。
岩上:
膨大な大きさの山とか。
これ、今までだったら、山を崩すとかは普通はどこか埋め立てに使うとか、そんなのだったですよね。
樫田:そうですね。
岩上:だから埋め立てにも持っていけないほどの量だっていうことなの?
樫田:
でも不思議なのは、残土というのは廃棄物じゃないわけですね。
残土は資源なんですよ。
法律で資源なんです。
ということはですね、置くだけではなくて、いつかは再利用するという前提が残土なんです。
じゃあ、ここに置いてどうするんだ?ということなんです。
そういう計画は全然聞いたことがないですね。
岩上:それは誰のものなんだ?っていう話ですよね。
樫田:
そうですね、そうです。
だからこれ本当に残土もですね、JR東海が自分の名において、最後まで保管しているのか。
それともどこかの業者に売り渡して、「後はあなたたちの責任でどうぞ」ということでやっちゃうのかもわからない。
岩上:わからない。
樫田:それはわからない、まだこれからです。
岩上:
だからその残土の行く末自体では、今言ったように崖崩れが起きるかもしれないというような問題についての最終責任がわからない…。
樫田:わかりません。
岩上:
あ………、ビックリするなぁ。
これは本当に、このリニアの計画のうちの一部ですね。
一部でももう、こういう問題が発覚してきているという、見えてきているという。
樫田:
そうですね、約5800万リューベ(立法メートル)の残土のうち、静岡県はわずか360万立方メートルですから。
岩上:5千800万!
樫田:ええ、東京から愛知まで。
岩上:イメージできないですね。それが東京ドームの30杯って言いましたっけ?
樫田:
これ(360万立方メートル)で東京ドーム3杯ちょっとですね。
東京ドーム1杯で100万リューベちょっとですから、5800で、ま、50杯ちょっと位でしょうか。
岩上:
東京名古屋間ですよね。
大阪間まで入れると、
樫田:ちょっとわかりませんが、
岩上:
はるかにもっと多いわけですよね。
それだけ穴を開けて、膨大な量の土が出て、その持って行き方というのも場当たり的ですよね。
場当たり的な処理しか今の所思いついていないし、その後の最終的な責任ということもきちんと考えられていないし、説明されていない。
樫田:そうです。
岩上:あるいは合意が形成されていないわけですね。
樫田:合意は住民合意はもう全然ですね。されていません。
岩上:あれは国民との合意って言ってもいいですよね。全然説明されていない訳ですね。
樫田:国会でも審議されていません。
岩上:これはものすごく重大なことですよね。
樫田:
で、これなんで大井川の河原に置くのか?(ア、イ、ウ、エ、オ、カ)
JR東海の言い分は、ここは開閉された土地であると。
つまり、かつて一度使ったことがあると。
ま、確かにそうなんですね。
何かの宿舎後ですとか、何かの資材置き場だとか、小さな残土捨て場だとか、
確かにこれ(ア、イ、ウ、エ、オ、カ)はそういったところなんですね。
でもこれは後で写真を見せますが、ここの「カ」。
ここに関しては、開閉っていうかね、何かコンクリートを作っていたような施設があったらしいんですが、それは数十年も前の話で、今はもう本当に自然に戻っているんですね。
岩上:なるほど。
樫田:
数十年前に開閉された工場で「ここ(カ)に置くんだ」と言っているんですけれども、
ここ(カ)はとんでもないですね。
これは後で写真で説明いたしましょう。

岩上:
はい。残土問題について、
この実験線で排出された残土のうち160万リューベが、山梨県お笛吹市境川町の谷を埋める、
谷を埋めてしまっている!?
樫田:そうですね。
岩上:
用途は未定。
用途は未定!
谷を埋めちゃって、その埋まっちゃった土地をどうするの?っていうことになっている訳ですか?
樫田:
これは、もともとは、境川は笛吹市に合併する前は境川村だったかな、町だったかな、自治体だったんですけど、
そこが、「この谷を残土で平坦にして、住宅開発をやるんだ」と言ったことで盛り上がったんです。
岩上:はぁ。
樫田:
ところが頓挫しました。
っていうのは、JR東海にすればね、元々は「リニアは東京大阪間を21世紀の初頭には走るんだ」ということを言っていた訳ですよ。
それをみんなは信じていたんだけど、実験ばっかりやっててなかなか本線工事が始まらない。
そのうちバブルの崩壊もやってきたといったことで、住宅の開発は頓挫。
で、これは今もそうですよ。
何に使うかは未定です。
岩上:はぁ〜…
樫田:だから言ってみれば、本当に自然破壊が起こっただけ。
岩上:
あぁ、なるほどね。
JRの事業としてリニア建設で使うだの、自治体の事業として処分するだの、処分場を造るだの、
三つの方法を説明するが、実際には具体的にどのようなものなのか?説明はされていないと。
樫田:そうですね。
岩上:
ま、「こういうことを考えていますよ」と言っているだけで、
「ここの地区のこれはこうしますよ」と。
で、かくかくしかじかで皆さんにはご迷惑がかからないようにしますよみたいな話でも
樫田:
でもない
それ以前です。
残土が全部で5800万リューベ出てきますけど、
そのうちですね、さっきの静岡も含めて、
「残土をこうやって処分しますよ」と言っているのは、そのうちの2割も無いんです。
8割以上は、「都県を窓口にいたします」と、それで終わっているんですね。
岩上:
ほほ〜。
全部押し付けちゃうっていう話じゃないですか。
樫田:
そうです。
どこに持っていくか?も、どうやって処分するか?も分からない。
岩上:
全体としてこれは本当に、リニアという壮大な巨大な計画のほんの一部ですよね、入り口の、実験線の。
一部ですけれども、その一部でことごとく無責任な体系みたいな感じになっている。
全体はどうなるんだ?非常に不安になってきますよね。
樫田:
不安です。
これが今のところですね。
これは谷だったところが、2、3年前に撮った写真ですけど、

岩上:
なるほど、リニア実験線から排出された建設残土160万リューベを、谷を埋めてしまったと。
そして平坦にしたと。
ここがその谷だったところを埋めちゃった、
樫田:そうです。
岩上:住宅開発が予定されていたけれども頓挫。
樫田:頓挫。
岩上:
もう要するに全然需要も見込めないし、
ここをデベロッパーが買ってくれるという見込みだったんでしょうけど、誰も手をあげないし、
ま、そもそも値がつかないんでしょうね。
樫田:
そうですね。
最初はね、山梨県にリニアの駅ができれば、ま、ここに住む
岩上:人がいっぱい増えると。でもそういうことも無い。
樫田:無いですね、はい。
岩上:
全然話が違う、どんどん変わっていくっていうことですね。
残土問題、まだ続きます。

リニア実験線の誘致が決まったのが1989年である。
翌年、県の土地開発公社は埋立地での「境川分譲地造成事業」を発足。
39億円を投じたと。
98年までに144人の地権者から21.9ヘクタールを購入。
残土で造成した後は、住宅365区画を分譲するという見込みだった。
こういう話だったんですね。
そして境川村では1000人の人口増を見込んで、幼稚園親切、下水道整備を構想。
だが計画は頓挫。
2012年夏に確認すると、土地は後者の手を離れ県に売却されていた。
あら、いつの間に。
なんですか、それ。
樫田:いまこれですね。
岩上:
はー、なんの開発も始まら無いのに利払いだけで7000万円もの負担が、
年7000万円の負担が、これは県に
樫田:かかっている。
岩上:
ようするに、税金でそのされられてしまっているということですか。
一方土地を買った県も埋立地の用途は未定。
残土は地域活性どころか、豊かな自然を壊しただけだった。
あちゃーっていう話ですけど、これは山梨県もなんでこんなもの受け入れるんですか?
あるいはこれについて、ま、JR東海が秘密主義だっていうのはわかりましたけど、
山梨県はきちんと説明しているんですか?こういうのを。
経過とか、どういう責任でもってね、県民に負担になるわけですから、
それは説明しているんですか?
樫田:していないと思います。
後、山梨県もリニアが始まった場所ということもあるので、
言ってみれば県民の方は、国会議員もようやく去年ぐらいからですね、
国家事業なんですよ。
本当は国家的事業なんだけど。
リニアが国土交通省が認可してから動き出した。
田舎の人間は村八分が怖い。
だから反対が出来ないという、
だからこういった状況になってもなかなか「あの埋め立ては間違っているよね」という声は
岩上:国に盾突けないよね、みたいな感じになっちゃうんですか。
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総事業費9兆円。この史上最大の鉄道事業は、その問題点をほとんど報道されることなく着工目前まで来た。東京・名古屋間の286キロのうち86%の246キロがトンネルになることで発生する水枯れの可能性、処分方法の決まらない膨大な建設残土、掘り当てるかもしれないウラン鉱床、1日に1700台ものダンプカーが12年も走る村、10年以上も続く騒音と振動と土ぼこり、喘息、生活と交通阻害、生態系の劣悪化、立ち退き等々。今からでも遅くはない。JR東海は関係者、特に住民を軽視せず、徹底議論を図るべきだ。
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NHK 2015年5月10日 10時54分

ニューヨーク近郊にある原子力発電所で9日午後、変圧器から火が出て運転中の原子炉が自動停止するトラブルがあり、アメリカのNRC=原子力規制委員会によりますと外部への影響はないということですが、運営する電力会社が出火の原因を調べています。

トラブルがあったのは、ニューヨーク中心部から北におよそ60キロほどのところにある「インディアンポイント原子力発電所」で9日午後(日本時間の10日午前)、敷地内に設置されている変圧器から火が出ました。

運営する電力会社によりますと火はすぐに消し止められ、けが人などは出ていないということですが、運転中だった2つの原子炉のうちの1つが手順に基づき自動停止したということです。

また、NRCによりますと火が出た変圧器は、放射性物質を取り扱う区域からは離れた場所にあり、原子炉の状態も安定しているということで、外部への影響はないということです。
アメリカのメディアは、目撃者の情報として、大きな爆発音があったと伝えていますが、出火の原因は明らかになっておらず、電力会社が調べています。

今回のトラブルについて、電力会社は事故の深刻さを示す4段階のうち最も低いレベルとNRCに報告したということです。
ーーー
米NY州の原発で火災、1基停止 安全上の問題は発生せず
CNN 2015.05.10 Sun posted at 14:29 JST
NY市近郊のインディアンポイント原発で火災が起き、運転を停止した
ニューヨーク(CNN) 米ニューヨーク州政府などは9日、同州ブキャナン近くにあるインディアンポイント原子力発電所で同日夕、爆発と火災が発生したと報告した。米連邦政府の原子力行政当局は、この事故で原子炉1基が自動停止したと発表した。
負傷者は出ていない。火災は変圧器の不具合が原因とみられ、同原発を保有するエンタジー社の広報担当者は自動消火装置の作動で火災を消し止めたと述べた。現場にいた作業員も消火活動に当たったという。同原発の公式サイトによると、原子炉は2基ある。
広報担当者は、火災は原子炉から約183メートル離れた、放射性物質を処理する区域外で起きたとも説明した。原発内の状況は安全で、安定していると主張した。火災発生を受け、現地時間の午後5時50分ごろ、「異常事態」の発生を宣言、それに見合う緊急対応を原発内に指示したという。火災は同6時15分までに鎮火した。
同原発はツイッター上で、公共の安全への脅威は終始発生しなかったとし、原発での緊急事態に備えたシステムは想定通り作動したと述べた。
インディアンポイント原発はニューヨーク市マンハッタン地区から北へ約80キロ離れた地点に位置する。火災発生で原発周辺の上空には黒煙が立ち上ったという。
今回の事故を受け、ウェストチェスター郡やニューヨーク州の州警察など多数の緊急事態対応当局が出動。原子力規制委員会の報道担当者は、対応した要員3人が原子炉の冷却などの処理に当たったと述べた。火災原因を調べる方針。
同州のクオモ知事も原発を訪れ、事故の説明を受けた。知事は「小規模な事故だが、非常に深刻な状況ととらえている。原発での事故であり軽視すべきものではない」と語った。
同原発は、ニューヨーク市とウェストチェスター郡の電力需要の約25%を供給している。
【特別企画】小出裕章さんに聴く~被ばくと避難~
2015年4月25日 UPLAN
【ふくしま集団疎開裁判の会・特別企画】
社団法人日本外国特派員協会にて収録
https://youtu.be/3N0AleLL6DU?t=34s
被ばくの影響
質問者1:
まず、フクシマの原発事故なんですが、子供たち、特に健康面だけではなくて精神面にも、
たくさんの人に影響を及ぼしたと思うんですけれども、
中でも子供たちへの影響が多いと聞いていますが、どのような問題が考えられますか?
小出:
まずは、”子供”という生き物ですけれども、「放射線の感受性がとても高い」のです。
ごくごく平均的な、ま、たくさんの人々を、年寄りから子供まで集めてきて、
それぞれの放射線の危険度を平均化していって、
”平均的な危険度”というものをもし計算することができるとすると、
赤ん坊などは、その平均的な危険度の4倍も5倍も被曝の危険度が大きいという、そういう生き物なのです。
ですから、今福島原子力発電所の事故の後、
汚染地帯に子供も含めて捨てられてしまっているわけですけれども、
これから、被曝による影響というものが、様々な形で現れてくると思いますが、
その多くは子供達に現れてくるだろうと思います。
そして、そういう環境で人々が生活しているわけですから、
例えば、子供を持っている母親などは、
「自分の子供を被曝させないように」と、多分細心の注意を払っているだろうと思います。
そうなるとどうするか、というと、
「泥んこ遊びはしてはいけない」
「雑草に触れてはいけない」
「花が咲いていてもそれをとってはいけない」
というように、多分子供達を育てざるを得なくなっていると思います。
そうなれば、子供達からみれば、
単に被曝によって健康被害を受けるということだけではなくて、
子供らしく成長していくという、そのこと自身を奪われてしまうという、
今、「精神的な」とおっしゃったと思いますけれども、
そういうことも抱えながら、子供達が生きざるを得ないという状態になっていると思います。
質問者1:
「被曝」についてですが、福島の子供の甲状腺癌による病状が拡大しつつあるということを聞いたんですが、その現状について少し教えていただけますか?
小出:
人間が、放射線というものを発見したのは1895年です。
ドイツのレントゲンという物理学者が、実験中に不思議な光というものが出ていることに気がついて、
正体不明の光だということで「X線」という名前をつけた。
それが初めてだった、のです。
その頃は「放射線」というものが何だかもわからなかったわけで、
たくさんの学者や研究者が「その不思議な光、X線って一体なんなんだ?」ということで調べ始めるわけですし、
その他にも様々な放射線というものがあることにも気がつく訳です。
しかし、「放射線がどれだけ危険か」ということを彼らは知らなかった。
そのためにたくさん二歩と他人が死んでしまったり、
あるいは健康の被害を受けるという歴史をずーっと続けてきたのです。
そういうことを世界中の学者も研究者もだんだん気がついてきて、
放射線というものに被曝してしまうと、「様々な被害を受けるのだろう」ということがわかってきた。
そして、一番決定的な証拠というのは、
広島・長崎の原爆被爆者、の被害によって私たちの目の前に知らされたものなのです。
たくさん被曝をしてしまえば、もちろん死んでしまう訳ですし、
髪の毛も抜けてしまう、
火傷をする、吐き気をもよおす。
下痢をしてしまうというような、
被ばく直後からたくさんの被害が出るということが、すぐにわかりました。
では、そういうすぐに現れる被害だけで済むのか?ということで、
また研究が始まりました。
米国という国がABCCという研究所を広島と長崎に作りまして、
その研究所に、被爆者を、10万人近い被ばく者を集める訳です。
そして被ばくをしていなかった人たちも集めまして、
健康調査を1950年から始めました。
そして長い間、被ばく者と被ばくをしていない人たちの間にどんな健康被害の差が出るだろうか?
ということの調査を続けたのです。
その調査というのは、被ばく者、あるいは非被ばく者というのをABCCの研究所に呼び寄せて調査をするのですが、決して治療はしません。
治療をしてしまえば、データにならないのですね。
治療をしないでほったらかしにしておけばどうなるか?ということを彼らは知りたいのですから、
健康の診断はするのだけれども、治療は一切しないという調査をずーっと続けたのです。
で、その結果何がわかってきたか?というと、
被ばくというものは直後に影響が現れなくても、いずれ白血病が出てくる、ということが始めにわかりました。
その次には白血病だけではなくて、その他のガンも増えている、ということがわかりました。
さらに長く調査を続けていけばいくだけ、爆心地から離れて、被ばく量が少なかった人たちの中にも癌や白血病が増えてきているということがわかってきたのです。
最近になっては、癌や白血病だけではない、循環器系の病気であるとか、様々な病気が、やはり被ばく者の中に多いということがわかってきているのです。
でも、まだまだ分からないことというのはたくさんあるのです。
これからまだまだ被ばく者という人の調査を続ける訳で、でも、何れにしても何十年か経てば、被爆者の方々も亡くなってしまって、結局調査もあるところで行き詰まってしまうということになるのですが、
私自身は、どんな病気も生じるだろうと思っています。
私はもともと物理的なものを専門にしてきた人間ですけれども、
放射線が持っているエネルギーというのは、生き物が自分の体を維持するための化学結合。
ケミカルな結合を支えているエネルギーに比べれば、10万倍も100万倍も高いという、そういうエネルギーを持っていますので、
放射線に被ばくをするということは、生命体にとってありとあらゆる被害を受けるだろうと思っています。
現在福島県では、子供達の間に甲状腺癌というのが出ているわけで、
出て当然だろうと、私は思います。
ただ、因果関係というものを確定するまでには、まだまだ長い間の調査をしなければいけないと思います。
それに対しては国の方は「今出ている甲状腺癌は被ばくとの因果関係はない」というようなことを言っているわけですけれども、あまりにもサイエンスからかけ離れた主張だと思います。
何よりも必要なのは、きちっとした調査をするということだと、私は思います。
質問者1:
原発事故後から今日まで被害を受けた方々の、特に子供達に対する調査もですけれど、
医療サポートだとか、その重要性とか必要性、あと問題点について少し教えてください。
小出:
まず、何よりも必要なことは、
本当であれば、子供達を汚染地帯から避難させる、移住させるということなのです。
「被ばくをしてしまえば、もちろん体に傷がつく」というのは今聞いていただいた通りなのであって、
本当であれば子供たち、せめて子供達は逃がさなければいけないということをやるべきだと、私は思います。
残念ながらこのデタラメな国はそれをやらないで、子供も含めて汚染地帯に捨ててしまっているわけです。
そうなれば、仕方がない。
やはり調査をして、子供たちにどんな被害が出るのか?そしてどうやればそれをサポートできるのか?
ということを考えるしかないと思います。
1年間に20ミリシーベルトまでは帰還させる
質問者1:
事故直後から現在まで、放射能汚染はどれくらいひどいと思いますか?
私達も少し、わかりにくくて、そこがちょっとわからないんですけど。
小出:
日本というのは法治国家と言われてきたのですね。
国民が法律をもし破るようなことをすれば、国家が処罰すると言ってきた。
悪い奴がいれば刑務所に入れちゃうから、街には悪い奴はいない。
安全で安心な国なんだと、日本の国が私達にそういうふうに言い続けてきたわけです。
それならば法律を決めた国家が、自分の決めた法律を守るのは最低限の義務だ、と私は思います。
そして、日本の国家が作った法律、被ばくに関する法律はたくさんあったのです。
例えば、普通の皆さんは1年間に1mSv以上の被ばくをしてはいけないし、させてもいけないという法律がありました。
それから、私自身は先ほどもちょっと聞いていただきましたが、
京都大学原子炉実験所という特殊な職場で、原子炉や放射能を相手に仕事を続けてきた人間なのです。
放射線業務従事者という、法律的なレッテルを貼られた人間です。
その私が放射性物質、放射能を取り扱って仕事をする、実験をしようと思えば、こういう、例えば普通の場所ではできないのです。
私がそういう仕事をしようと思うときは、放射線管理区域という中に入って、その場所でしか仕事ができない、という場所なのです。
そういう場所には普通の皆さんはまず、入ることすらができない場所です。
私のような放射線業務従事者であっても、その場所に入ったら最後水すら飲んではいけない。
食べ物も食べてはいけない。
トイレもありませんから排泄もできない、という、そういう場所が放射線の管理区域なのです。
私は仕事柄仕方がないので、そういう場所で仕事をしてきました。
そして、放射線管理区域の中で仕事を終えて、外にもちろん出てくるわけですけれども、簡単には出られないのです。
放射線管理区域の入り口にあるドアはいつも閉まっています。
そのドアを開けるためには、まず私自身の体が汚れていないかどうかということを測定しない限り、ドアは開かないのです。
なぜなら、私の体が汚れていて、管理区域の外にでてしまえば、普通のみなさんが生活をしているわけで、普通の皆さんをまた被ばくさせてしまう。
そんなことはいけないことなので、体が汚れていないかをきちっと測定しない限りはドアは開かないということになっているのです。
では、その時の基準というのはどのくらいの汚れなのか?というと、
1平方メートルあたり4万ベクレル、というのが基準です。
ですから、私の実験着が1平方メートルあたり4万ベクレルを超えた放射能で汚れていれば、ドアが開かないのです。
ですから私はそこで実験着を脱いで、放射線管理区域の中で、放射能で汚れたゴミとして、私の実験着を捨てる以外ないと、そういう場所なのです。
持ち込んだ実験道具が汚れていれば、もちろんそれも捨てるしかないという。
それが放射線管理区域の基準だったし、日本の法律がそう定めていたのです。
しかし、福島第一発電所の事故以降、広大な地域が放射能で淀れてしまって、
放射線管理区域の基準以上に汚れている地域は、おそらく面積にして1万4000平方Kmあります。
福島を中心とした東北地方、あるいは関東地方の一部というような地域が、それだけ汚れてしまっているのです。
ところが日本の国は、もうどうしようもない。
1平方メートルあたり60万ベクレルというような、猛烈な汚染地帯はさすがに人々は住めないので、強制避難させるということにしたのですけれども、
それ以外のところは、現在は原子力緊急事態だ、ということで、もう人々をそこに捨てる。
「逃げたい奴は勝手に逃げろ」ということをやってしまったわけです。
今は「一度逃げた人々も帰還しろ」と言っているわけですけれども、
その帰還の基準というのは、「1年間に20ミリシーベルトという被ばくまでは帰還しろ」と、日本の国が言っています。
その数字は一体なんなのか?というと、
私のような放射線業務従事者に対して、初めて許された被ばく量が1年間に20ミリシーベルトです。
それは、私のような特殊な人間が、仕事をすることによって給料をもらう。
それと引き換えに、「ここまでは我慢しろ」と言って決められた基準あのであって、
普通の人々にそんな基準を押しつけるというのは、到底許してはいけないことですし、
特に、被ばくに感受性の高い子供達にそんな基準を許すということは、私はありえないほどの暴挙だと思います。
子供達をとにかく逃す
質問者1:
そんな中、福島の方々の避難の必要性とか重要性とか、少しお話しされましたけれども、
そういう中で生活している子供達の避難する権利だとか、生きる権利、人権についてはどう思われますか?
小出:
私、実は「人権」という言葉が嫌いなのですけれども、
でも、子供達を被ばくから守るということは、大人たちの最低限の義務だと私は思っています。
なぜかといえば、原子力の旗を振ってきた人、
電力会社であるとか、国であるとか、そういう人たちには猛烈に重たい責任があるわけで、
私は「彼らは犯罪者だ」、と呼んでいますし、「彼らを処罰したい」と思っています。
重大な責任のある人は、まず刑務所に入れなければいけないと思っています。
そして私にしても長い間原子力の場で生きてきました。
原子力の旗は決して降りませんでしたけれども、原子力の場で生きてきた人間として、普通の皆さんに比べれば重たい責任があるだろうと思います。
でも、普通の皆さんは何のでき人もなかったのか?といえば、私はそうではないと思います。
原子力の暴走をここまで許してしまった。
世界一の地震国に58基もの原子力発電所を建てさせるまで、漫然とそれを許してきたということに対して、すべての日本人には責任があるだろうと、私には責任があるだろうと思っています。
しかし、子供に関する限りは、一切の責任もない。
原子力の暴走を許した責任もないし、
福島原子力発電所の事故を引き起こしたことに関しても、子供には責任はないわけです。
おまけに先ほどから聞いてきていただいたように、子供というのは放射線に大変敏感なわけです。
何としても子供達を被ばくから守るということを今、日本の大人たちはやらなければいけないと思っています。
ただ、残念ながらさっきも聞いていただきましたが、
この日本という国は、本当であれば、法律を守るのであれば、人々をそこに立ち入らせてはいけない。
私のような人間が入っても、水すら飲んではいけない都いう、そういう場所に子供も含めて捨ててしまっているのです。
そうなれば、なんとか子供達の被ばくを少なくさせなければいけないと、私は思いますので、
今日この会を開いてくださっている皆さん、疎開裁判をしてくださっている皆さんたちが求めているように、子供達をとにかく逃すと、どんな形であっても逃すというようなことを、大人の責任としてやるべきだと思います。
ひとりひとりが自分の現場で差別に抵抗して戦う
質問者1:
それと少し関係しているんですが、事故後4年経って、このような状況の中で、私たち、学生も含めて大人だったりとかは、どのようにこの原発事故後の状況に対して向き合っていけばいいですか?
小出:とても難しいご質問だと思います。
質問者1:私たち学生にもできることがあったら、ということで。
小出:
そうですか。
もちろんあるだろうと思います。
福島第一原子力発電所の事故、そのことに責任のある人たちというのは、私は、日本の国家の中枢を支えてきた人たちだと思いますし、電力会社、原子力産業の人たちだと思います。
そういう人たちを、先ほども言いましたが、「処罰したい」と、私は心底思っていますが、
残念ながら彼らは、誰一人として責任を取っていないし、処罰もされていないのです。
「大変不思議なことだな」と、思いはしますけれども、
でも「この日本という国は、どうもそういう国なんだな」と、思うようになりました。
というのは、昔というか、何十年か前といったほうがいいのかもしれませんが、
日本というこの国は戦争をしていたのですね。
日本には現人神(あらひとがみ)である天皇陛下がいて、
「神の国だから決して戦争には負けない」と言って戦争を始めて、
そして大本営というものを作って、マスコミも含めてみんなが戦争に突き進んでいった。
結局戦争に負けたわけですけれども、ほとんど誰も責任を取らない。
で、戦後の歴史が始まっているわけです。
一般の人たちは「大本営発表に騙されたんだ」と。
「悪かったのは軍部で、自分たちは騙されただけだ」ということで、
それまでは「鬼畜米兵」だと言っていたものが、いっぺんに「民主主義だ」と言い出して、コロリと変わってしまって、本当に何を自分たちがやったのか?という反省をしなかったと私は思います。
戦争中でも、確かに誰も戦争を止められなかったけれども、戦争に反対した人たちはいたのです。
そういう人たちは軍部につかまって、特高警察に捕まって殺されていったわけですし、
そうでない人というのは、ごく普通の日本人が「非国民」というレッテルを押して、一族郎党抹殺していったという、そういう歴史を辿ってきたわけです。
そういうごく普通の日本人達が、戦争が終わってしまったら「ただ騙されただけだ」と、「自分たちは悪くはなかった」と言って逃れてしまったんだと思います。
そして福島第一原子力発電所。
今、こんな悲劇を起こした責任のある人たちは、誰も責任を取らない。
そして一般の人たちも「なんか騙されたんだな」というぐらいに気がついている人たちはいるかもしれませんが、
それでも、本気で原子力を止めようとしている人たちが多いとは、私には見えないのです。
残念ながら日本で原子力発電を許してきた、というか、58基の原子力発電所の全てに認可を与えたのは、自由民主党という政権です。
そして今でも選挙をすれば自由民主党が、ま、選挙制度の問題もあるけれども、それでも政権の政党になってしまうということになっていて、一般の国民にもまだまだ福島第一原子力発電所に対しての責任の取り方がわかっていないと私は思います。
そして、「じゃあ何ができるのか」ということですけれども、人々というのは多様な存在ですね。
私自身は、ある時に原子力に夢を持ってしまって、この場に足を踏み込んだ人間ですので、
そういう場に足を踏み込んだ人間として、私にできること、私にしかできないこと、というのがあると思いますので、それを今までもやってきたつもりですし、これからもやりたいと思っています。
ただし、原子力の問題というのは、単に原子力の安全性、機械としての工学的な安全性という問題ではないのです。
先ほどから聞いていただいたように、責任がある人間が、責任を取らずに逃げ延びてしまうというような、そのような不当な行為をやはり許してはいけないということだと思いますし、
そういうことは、私は一言で言うと「差別」と呼んでいるんですけれども、
そういう問題というのは、原子力の場だけではなくて、どこにでも存在しています。
誰かさんが学生であれば、学生であるという、その存在している場にも不当な差別というのはたくさんあると思いますので、ひとりひとりの方が自分の現場で差別に抵抗して戦うということをやってくださるのであれば、私が今戦っている原子力の問題と必ず繋がってくるだろうと思います。
ひとりひとりの人間がそうしながら、きちっと自分の責任を果たすのだという社会ができれば、原子力なんて簡単に止まるはずだと私は思いますし、子供達の被曝を防ぐことだって、簡単にできるだろうと思います。
定年退職
質問者1:
その中で小出先生が今までされてきた活動と、あとこれからどんな活動をする予定があるのか教えてください。
小出:
私は京都大学原子炉実験所というところにいて、原子力のことを研究するというのは私の仕事だったわけですから、私はひたすらその研究を今日までしてきました。
ただし私は原子力を進めるための研究はしなかったつもりです。
原子力なんていうものをやってしまうと、どんな被害が出てくるのか?
どんな危険を人間が抱えなければいけないか?
ということに関して、私が原子力の現場でできる研究というのをこれまでやってきたのです。
それは、原子力発電所が今枠的にどんな危険を抱えていて、もし事故になればこんなことになるだろうということを調べることも、私の研究のテーマでしたし、
そのためには原子炉実験所という特殊な職場にある様々な測定器を駆使して、その仕事に当たるということをやってきました。
ただし、先ほど聞いていただいたように、私は3月末で京都大学を退職しましたので、それまで使えた膨大な研究機器というものをもう使うことができない、という立場になっています。
それに私は定年退職となったわけです。
ま、定年退職というのは、単に雇用関係が切れるというだけのことであって、社会的な制度ですから、
私という個性を持った生き物にとっては、たいして大きな意味はもちろんないのです、定年退職ということに関しては。
ただいま聞いていただいたように、それまで使っていた膨大な機器が使えなくなったということは、一つありますし、
もう一つは、生き物として私も必ず年老いていく。
そしていつか死ぬというのは避けられないことなのであって、定年ということを機に、私も生き物としての自覚を新ためて持たなければいけないと思っていますので、
これまでも私は、自分しかやらない、自分にしかできないという仕事だけに自分の力を傾けてきたつもりなのですが、
これを機に、自分にしかできないという仕事を、より厳選しながら、生き物としていずれ死ぬということを自覚しながら、少しずつ退いていこうと思っています。
https://youtu.be/3N0AleLL6DU?t=26m53s

甲状腺癌と被ばくとの因果関係
質問者2:
今までおっしゃったことについて、質問を3点あります。
まずは、わからなかったことなんですが、
さっき先生が、「被ばくでどんな病気が出てもおかしくない」っておっしゃったとおもいますが、
それだと結構長い時間にわたって病気が出て、そこにどうやって甲状腺に関係しているかわかるんですか?その病気が。
小出:甲状腺癌が被ばくとの因果関係があるかないか、ということがどうやったらわかるか?ということですか?
質問者2:そうです。
小出:
まずは原爆被爆者で白血病や癌が増えている。
あるいは循環器系の病気が増えているということがわかってきた、ということは、
疫学という学問の調査結果なのです。
それはどうやって調べるかというと、
被ばくをした人と、被ばくをしなかった人たちというのを、同じような年齢集団で作って、
それを長い間調べていくことで、こちらの集団とこちらの集団で健康被害に差があるかないかということを調べて、ようやくにしてわかるという、そういう学問の世界なのですが、
福島の甲状腺癌に関しても、被ばくした子供たちを被ばくの度合いによって、分類をしていく。
そして一方に被ばくをしなかった子供たちというのをまた調査集団として作って、
それを長い間調査していって、「被ばくをしている子供達の方に甲状腺癌が多い」ということを見つけるというやり方が疫学というやり方です。
それは私はやらなければいけないと思っていますが、大変時間のかかる調査ですし、私たちが交絡因子(こうらくいんし)と呼んでいる、非常に人間という生き物はいろんな危険にさらされているわけで、放射線の被ばくだけではないわけですね。
そういう他の危険をどうやって切り落としていって、被ばくの影響だけ見つけ出すのかというのがなかなか難しい分野でして、これから長い年月たくさんの子供たちを調査しない限りは、因果関係の立証は難しいだろうと、私は思います。
そして国の方は、それをやりたくない。のです。
国の方は自分たちの責任ということを認めたくないわけですから、なるべくならごまかしてしまおうと思っているわけで、調査自身をやりたくないと思っているだろうと思います。
なんとか調査をきちっとやらせるような方向でいきたいと思っています。
それから、他にも多分手段はあるだろうと思っているのですが、
ま、今は私にはよくわかりません。
癌というものも、ある種の遺伝子が関係しているということがわかっていて、放射線によって遺伝子が傷ついて、それによって癌が発症するということも、少しずつはわかってきているわけですし、
これからは、甲状腺癌というものが、被ばくによって生じる甲状腺癌と、そうではない甲状腺癌というものを遺伝子の分析によって区別することができるというようなことが、これからの学問の進歩でできるようになるかもしれません。
そうなれば、今福島の子供達、たくさんの子供たちが甲状腺癌になっているわけですけれども、
その因果関係をもっと明確に言えるようになるだろうと期待しています。
因果関係を確定するためにも調査は必要
質問者2:
二つ目の質問は、先生が今おっしゃったことに関連していると思いますが、
こういうリサーチとか研究以外に、国にはどういう政策が必要だと思いますか?
福祉でも医療サポートでも、どういう、被ばく関連の政策が必要だと思いますか?
小出:政策ですか?
一番いいのは先ほどから何度も聞いていただいているように、被ばくさせないことです。
まずは。
逃がさなければいけないのです。
被ばくをさせてしまった後は、きちっと調査をするということ。
それは因果関係を確定するためにも調査というのは必要ですし、私の場合にはさきほどABCCの例をひいて、
「ABCCは疫学的な因果関係を証明しようとして治療は一切しなかった」
ということを聞いていただいたわけですけれども、
私はそんなことは到底許せないと思いますので、「調査をしながら確実に治療もする」ということをやらなければいけないと思います。
それによって疫学的な研究の信頼性というのが失われるかもしれませんけれども、そんなことを言っている場合ではないと思いますので、きっちりと調査をしながら治療もして、なおかつ疫学的なデータを得られるようにするべきだと思いますし、そのための組織、そのための資金というものをきちんと国家の方で手当てをするべきだと思います。
謝罪
質問者:
最後なんですけど、質問より、先生から原発事故で被ばくを受けた子供たちとか被ばく者とかにも、みんなに向けてメッセージを送って欲しいんですが。
小出:
すみません。
そういうふうにみなさんにメッセージを送れるような立場に私はないと自分で思っています。
先ほども聞いていただきましたように、私は原子力の旗は決して振りませんでしたけれども、
それでも原子力の場にずーっといた人間として、今回の事故についても重たい責任を持っている一人だと思いますので、私から被害を一方的に押し付けられている子供達、あるいは今汚染地帯で苦しんでいる大人の人々に対して、そういう立場の私から何かメッセージを届けるという立場には私はないと思います。
もし届けるメッセージがあるとすれば、「大変申し訳ないことになってしまった」ということで謝罪をしたいと思います。
日本ではサイエンスに携わっている人は権力に弱い
質問者1:
世界的な観点からということで、海外の科学的な、サイエンスの研究としてのアプローチと、日本のアプローチ。
放射能に対してですが、それが違うのか?という質問が一つと、
二つ目は、日本で今起きていることが、日本はちゃんと世界に伝えられているのかどうか?
小出:
はい。
1番目のことですけれども、
サイエンスという手法は世界共通です。
日本であろうと外国であろうと一緒であって、とにかく真実を知りたい。
今までわからなかったことに対して真実を知りたいというのがサイエンスの目的ですし、
そのための手法は一律であるべきだと思います。
ただ残念ながら、この日本という国では、サイエンスに携わっている人間が、権力に弱いです。
ですから、国家が原子力を進めようとしているときに、その国家が進める原子力に抵抗しようというサイエンティスト、学者がほとんどいないという、そういう状態になってしまっているという。
それが多分外国との違いだろうと思います。
二つ目の日本での出来事が外国に対してきちんと発信されているか?といわれれば、もちろんされています。
私がこの場に来た、外国特派員協会に来た理由もその一つだろうと思います。
先ほども聞いていただきましたけれども、かつての戦争の時、日本では大本営発表という発表しか無かった無かったのです。
日本は絶対に戦争に勝てると言ってきたわけですし、教育の現場でも教室に天皇陛下の御真影を飾って、校庭には奉安殿というのがあって、ま…、戦争にみんなを駆り立てた。
誰も本当のことを言えなかったという、そういう時代がずっとあったわけですし、
福島原子力発電所の事故以降もすーっとそうです。
きちっとした事故の状況、情報を日本の国家は報道しませんでした。
学者に対しても箝口令を敷きました。
個人的に考えていること。
集めたデータを発表してはいけないということで、
私のいる京都大学原子炉実験所でもそういう指示がきましたし、
全国の大学にもみんな行ったと思いますし、
大学どころか、他の研究機関にはもう、初めから発表する機会すらがないという、そういう状態できたと思います。
私はたまたま京都大学という、日本の中では、多分1番2番を争うほど自由な校風の大学にいましたし、
そのうちの原子炉実験所という、遠隔地と呼ばれている、統制のきかない職場にいた、ということもあって、
私自身は国からの指示を、ま、受けずに。
受けてもはねのけることができるという立場で発言を続けてきましたが、
その私にしても貴重な発言の場であった”たねまきジャーナル”というラジオ報道の番組を番組ごと潰されてしまうというようなことにもなりました。
そういう意味では、日本というこの国は、きちっとした情報は国内に対しても、また国外に対しても、発信されていなかったし、これからもされないと私は思います。
国際的なサイエンスの連帯
37:12
質問者3:
これからの、例えば日本の政府とかジャーナリズムであるとか、そういうのがきちんと機能していないと。
外国に正しいことを伝えていない。
それから日本の市民運動が、外国の、例えば国際社会とか、一般の市民の方になかなか知られていないとか、
そういうことが多分あって出てくると思うんですけれども、
あと、海外の科学者の方との連携。
それを市民が中心になって日本の科学者の方と外国の科学者を連携させて、
とにかく国際社会の連携を市民を中心にやっていくのが重要かなと僕は思うのですが、
そのアイディアというか可能性というか、そういうのはどう思われますか?
たとえば、小出先生が外国の科学者の方と連携を。
この放射能の被曝のことを科学的に共同で何かをやっていくという、
それを市民が一緒に協力して、日本の市民と外国の市民が一緒に協力してそれをオーガナイズ(organize:計画する)していくというやり方がすごく好きなんです。
やりたいな、っていうふうに思うんですが、それについては?
小出:
多分やり方は色々だろうと思います。
たとえばいまおっしゃった活動というのは、たとえば日本では市民科学者国際会議という国際会議をずっと続けてきていて、私自身もその国際会議で話をしてきましたし、
他の市民グループの人たちも、たとえば世界の被ばく者問題を、核被ばく者問題を取り扱おうという人たちが、ずっと活動を続けているし、
その人たちも今年の10月11月に大きな、国際的な科学者の集まりを市民レベルで実現させようとしています。
この間私はそのプレ企画で話に行きましたし、貴重なやり方だろうと思います。
でも日本というこの国では、なかなかそういう活動って育ってこなかったし、
私自身も、実はそうですけれども、外国語というのが実はものすごい苦手で、
そういうつながりというものを自分で作っていこうという余力が今のところは無かった。
私に関しては無かったのです。
でも今、若い人たちが、外国語が堪能な若い人たちがたくさん育ってきてくださっているのですから、
そういう人たちが中心になって、いわゆるサイエンスの国際的な連帯のサポートをするという活動は、大切なことだろうと思います。
日本のマスメディア
質問者4:
40年ぐらい活動をされてきたわけですけど、日本のマスコミ、マスメディア。
あるいはジャーナリズムというものの、核に対する取り組みっていうものには変化があったんでしょうか?
それともすっと変わらずに来ているんでしょうか?
小出:全然変わりません。
質問者4:全然変わらない。
小出:はい。
質問者4:
で、今のマスコミの現状というのは、そういう意味ではどういうふうにご覧になっていますか?
小出:
マスコミ総体としては全くダメですね、日本のマスコミは。
でもマスコミの中にも、もちろんどの、
NHKにしても、中にはやっぱりきちんとものを考える人たちがもちろんいるわけですし、
多分読売新聞だって、産経新聞だって、その中にはきちっとものを考えてくれる人はいるだろうと思います。
ただ全体としてはどんどんどんどん悪い方向に、今マスコミ全体が落ちていっていると思いますし、
それはまぁ、安倍さんを筆頭とする自民党が情報をどんどん統制していくということをやっているわけですから、
「これからますます悪くなっていくんだろうな」と私は思っています。
<福島原発事故>今も緊急事態宣言は解除されていない〜「もし、私が安倍さんであれば、まず真っ先にやることは子供たちを汚染地帯から避難させるということです」小出裕章氏4/25日本外国特派員協会(全部文字起こし)
チェルノブイリ原発事故から29年、次世代の子に影響か 5/4News23(文字起こし)
チェルノブイリ=フクシマ
チェルノブイリ原発事故から29年、次世代の子に影響か
TBS News-i 2015/05/04
人類史上最悪とされるチェルノブイリ原発事故から29年が経過しました。原発の廃炉作業はいまだ目処が立っていません。当時被ばくした子どもたちが親になり、その子どもたちの健康にも影響が出ているという指摘もあります。
”最悪の原発事故”チェルノブイリ
核燃料除去「まだ技術ない」

草に覆われた建物はかつて学校だった。

床一面にあるのは子供たちが使った防護マスク。
この学校の数キロ先であの事故は起きた。
29年前、原子炉が緊急停止の実験中に制御不能になったチェルノブイリ原発。
屋根が大きく崩れているのが、爆発した4号機だ。

内部には炉心から溶け出した象の足と呼ばれる核燃料などが、未だ手付かずのままだ。

廃炉に向け、多くの人が作業を行っている原発の内部

この廊下の向こうに4号機がある

豊島歩

ここはですね、えー、事故で爆発したチェルノブイリの4号機の建物の内部です。

手元の線量計を見ますと、毎時7マイクロシーベルトと高い線量を示しています。

4号機には合わせて19万トンもの高レベルの廃棄物がある。
その処理の鍵となるのが巨大シェルターだ。
豊島:
これを200mスライドしまして、あちらの事故を起こした4号機をすっぽりと覆ってしまうというプロジェクトです。

だが、原発の様々な計画は、これまで延期を繰り返してきた。
例えばシェルターは当初2015年に完成予定だったが、今は2017年末を見込んでいる。
さらにシェルター完成後、4号機の核燃料を取り出し処理する作業については…、
国際協力情報局 スダロボイトフ・イーゴリさん

核燃料除去は遠い将来の話です。
今はまだ技術がないのです。
4号機を覆うコンクリートの石棺は老朽化しており、放射性物質拡散の危険性が懸念されている。
今、事故は次世代の子供に影響を与えているという。
これは、ウクライナ政府が出した報告書だ。

それによれば事故当時被曝した子供が親になり、
そこから生まれた子供に慢性疾患を持つ子供が増加しているというのだ。
16歳の少女「免疫が弱い」
チェルノブイリ 次世代の子に影響か

チェルノブイリ原発から70km程離れた地区に我々は向かった。
(ナロジチ公立学校「ギムナジウム」)
町の学校に行くと子供達の元気な声が響いていたのだが、
授業を受けた平均16歳の生徒に聞いてみると…、
取材班:健康に不安がある人は?


免疫が弱い。

時々気を失う。

心臓が悪い。

学校の医師によれば、生徒407人のうち、完全に健康な子供はいないという。
学校担当医師 シーラ・バレンチなさん

気を失う子も珍しくない。
10人中8人は体に問題があります。
ここで出会ったマーシャ(16)さん。

水頭症、胃炎と診断されたほか、免疫が弱いという。

マーシャさん:
1年に7回もインフルエンザにかかってしまう。
幼い頃から風邪引きで体が弱いんです。
一体なぜ、こんなことが起きているのか?
原発事故の後、ウクライナは汚染された度合いで地域を4つのゾーンに分けた。


実はマーシャさんが暮らしているのは第2ゾーン。
年間5ミリシーベルト以上の放射線に汚染され、一時期強制移住が行われた地域だ。

町は経済状態が悪いため、自家菜園の野菜や野原で採ったキノコを食べている人が多い。
しかし、これが問題だという。
「安全基準の10倍あります」
町の放射線量は事故当初よりは減ったものの、未だに汚染された食物が検出されるのだ。
ナロジチ地区食料検査担当者 ボリシュク・ローザさん

この地区で栽培された食物が健康に悪い影響を与えるのです。
では、マーシャさんの家はどうなのか?

うかがってみると、飼っている牛や鶏からとったバターや卵を食べているそうだが、
検査の結果、放射線量は問題ないという。

食物でないとすると、マーシャさんの健康が悪いのはなぜか?お母さんに聞くと、
マーシャさんの母親

マーシャを産む前、何度も流産しました。
事故当時17歳だったお母さんはこの町で被曝し、
免疫の低下、肝機能障害、リウマチなど、様々な診断を受けていた。
現在、医師として働くお母さんは、病気がちな娘をこうみている。
マーシャさんの母親:
遺伝ももちろんあると思うし、環境が悪い地域にいますし…、

多くの研究機関などは、被曝の遺伝的影響について「認められない」「証拠がない」としており、
ウクライナでもまだ研究中だ。
ナロジチ地区の子供を診てきた医師は、親の被曝と子供の健康の関係には複合的原因があるとした上で、こう見解を述べた。
ウクライナ国立医学アカデミー ナロジチ地区小児科担当
ステパノバ・エプゲニア医学博士

両親に被曝量が高ければ高いほど、子供の健康状態が悪いと言えます。
今後もこの地域に住むのか?
家の経済事情もあるが、この町は自分たちの故郷だから離れるつもりはない、という。
マーシャさん(16)

女性だから元気な子供を産めることを願っています。
汚染された地で生きようとする人々。
この町には9600人が住んでいる。
12歳の少年「甲状腺に異常」
チェルノブイリ次世代の子に影響か

首都キエフの病院で会ったチムールくん、12さい。

左の甲状腺が右よりも倍ぐらい小さいのがはっきり見えます。
内分泌担当 プリシェンコ・エカチェリーナ医師

甲状腺機能低下症とみています。
病気の原因は何か?
チムールくんはこんな言葉を口にした。
チムールくん(12)

僕は原発の爆発によって病気になったと思う。
チムールくんはキエフで生まれ育った。
事故とは関係ないはずなのだが。
おじいさんとおばあさんが取材に応じてくれた。

原発で働いていたおじいさんは、爆発事故後おばあさんと処理作業にあたり高い放射線に被曝。
チムールくんの祖母

甲状腺癌を手術で摘出しました。

当時子供だったチムールくんのお父さんも被曝したという。
(当時家族が住んでいた「原発城下町」プリピャチ)
高い放射線を受けたお父さんは、筋肉が思い通りに動かなくなり、
被曝が原因でジストニアと診断された。
チムールくんの健康はお父さんの影響があるのか?
内分泌担当 プリシェンコ・エカチェリーナ医師

お父さんが被曝した影響もあるかもしれませんが研究中です。
はっきりしたことがわからず、おばあさんも不安でいる。
おじいさんは、チムールくんが今後も安心して暮らせるよう部屋を作った。
チムールくんの祖父

孫には健康でいてこの世界で自分の生きる道を見つけて欲しい。
事故に見舞われた人々の苦労は終わっていない。
チェルノブイリ29年目の春のことだ。
ーーー
”因果関係”引き続き調査を

膳場貴子:
うーん、まず原発事故そのものですけれども、
福島第一原発では、メルトダウンした核燃料がどんな状態にあるのか、未だにわかっていませんけれども、
チェルノブイリでは29年が経ってもまだ核燃料の撤去の目処すらたっていない。
本当にショックですよね。
岸井成格:
本当にショックですね。
しかも先行きすら「見えない」と言っているわけですから。
石棺も老朽化しているということですから、もうなんか、
福島第一原発の先行きをね、暗示しているようで、ちょっと重い気持ちになりますよね。
膳場貴子:
はい、そしてとにかく懸念されている「住民の健康被害」ですけれども、
チェルノブイリの事故を受けて、初めて子供の甲状腺癌というのが確認されているんですね。
で、それ以外の疾患については、国連の調査では「因果関係が明らかになっていない」んですよね。
岸井成格:
そうですね。
ただ実際に現場でみてると、ああやって不安を訴える人がたくさんいるわけですよね。
だからウクライナ政府や国際機関には、引き続きしっかりと調査を続けて欲しいなと思います。
ーーー
チェルノブイリは1基のみ爆発
東京電力福島第一原子力発電所は3基メルトダウン、合計4基
チェルノブイリ<フクシマ
ーーー
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2015年4月13日(月)19時
樫田秀樹氏 岩上安身単独インタビュー
1:45〜
岩上:
マスコミ最大のJRタブー
「マスコミ最大のタブー、リニア新幹線」ということなんですね。
全く取り上げられませんね、リニアっていうのは!
正面から検討する、あるいは検証する。
技術的にも財政的にも、それから安全面も検証するような検証するような番組が、
NHKはじめ民放できちんと報じられたり作られたのを見たことがない。
あるいは大新聞がそうした記事を書いたか?見たことない。
そんな状態の中、樫田さんのようなごく少数のジャーナリストが奮闘されているんですけれども、
この樫田さんのご本(「“悪夢の超特急”リニア中央新幹線」樫田秀樹)。
なんと!ある出版社で
原稿を書いて出来上がって、印刷も上がって、製本も上がって、書店に並ぶという直前で、「待った」がかかり、
3000部ですか、全部裁断されてしまった、と!
これはもう圧力としか言いようがないんですけど。
この後に「別の出版社を探して出した」という、
「ものすごい難産の果ての発刊」というふうにお聞きしています。
これ、のっけからなんですけれどもどういうことなんですか?
ちょっとお話いただけたらと思います。
樫田:
まず、この本のベースになったのは、ある月刊誌の連載でした。
その連載をまとめて、なおかつ追加取材かなんかも行って一冊にまとめたものです。
そして、去年3月ですか、印刷も終わって「来週にはもう書店に並ぶぞ」といったときに、
その出版社の上部団体である某大学から「待った」がかかったんですね。
某大学曰く、
「我が大学の研究者および卒業生にも鉄道関係の研究をする人間もいる」と。
「就職する人間もいる」と。
「ついては、この本の中身が我が大学の意図と同じものと思われるのは困る」という説明だったんですね。
岩上:
でもそれは連載時にわかっているわけじゃないですか。
それからさらに連載して「単行本にしましょうね」という企画会議を通している時点でその内容はわかっているわけじゃないですか。
樫田:おそらく連載時には読んでいなかったと思いますね。
岩上:
それにしても本にしようという段階では気づいているわけで、
「この内容は、我々はどうなんだと思う」とかね、それは、ま、ないとは言えないと思いますけど、
でもいずれにしても、内容そのものに問題があるのではなく、
「自分たちの組織が鉄道会社からいろいろ睨まれたら困る」と言っているということは、
「その鉄道会社から圧力がかかった」と言っている。
それを自ら吐露したに等しいんじゃないかと思うんですけど。
樫田:ん、ま、
岩上:
言い換えると、
そこの組織が文句を言うというよりも、「圧力をかけた鉄道会社が問題だ」と言わざるを得ないわけで、
樫田:
ま、断言はできませんけどね。
ただ本当に、「この本の意図が大学の意図と同じと思われると困る」という理由だけなのかな?
と考えた時には、どうしても腑に落ちないものがあります。
考えれば考えるほど「何かがあったのかな?」と、私には推測するしかありませんが。
岩上:
その時には、しかし、契約をしているも同然な訳で、
「ひどいじゃないか」ということで争う、ということはなかったんですか?
樫田:
出版社の編集部の人たちが非常に真摯で「これは絶対に出すんだ」という思いで動いていたんですよ、僕と同じぐらいに。
ですからそこで喧嘩してしまったらですね、編集部の方たちが巻き込まれちゃうのでそれは避けたいな、ということで。
とにかく新しい出版社を俺たちも探すよ、ということで、
その編集部の方たちと私と一緒に探したと。
岩上:そうですか。その人たちは本当に出したかったんでしょうね。
樫田:それはもちろんそうです、本当にそうです。
岩上:
圧力をかけたのか、かかったのかわからないんですけど、
かかったんだとしたら、かけたのは誰だ!?
その謎も、皆さん頭の隅で考えながら、これからお話を伺っていきたいと思います。
もう沢山のリニア新幹線の謎というか疑問がある。
なんとなくうっすらね、僕らみたいな人間でも、リニアの問題を専門的に追いかけているわけではないんだけども、「あれとそれとそれとこれがあるよな」と思っていたんです。
ところが樫田さんのご本を読ませていただいて、これは10いくつあるんだと。
並べて列挙したら16〜7になるんですね。
「こんなにあるんだ!」とビックリしました。
これはテレビでは絶対に見れませんし、新聞でも報じられることはありませんので、
「どうしてなんだ?」と一緒にお考えいただきながらお聞きいただけたらなと思います。
すごいですね、これ。

「夢があって地域が活性化されると思っているあなた
覚悟はできていますか?」
これは帯文から取らせていただいたんですけど、
新幹線の3倍以上かかる電力を原発再稼働でつくる?
南アルプスの天然水を枯らし、稜線に残土を積み上げる?
1日に1700台ものダンプカーを町中に走らせる?
日本最大のウラン鉱床地帯にトンネルを開ける?
48ヶ所のトンネル非常口・施設の建設のために立ち退く?
その他その他その他…まだまだ実は問題があるんですけれども、
ここからまいりたいと思います。
まずそもそもリニア中央新幹線とは何か?ということなんですね。

わかっているようでわかっていない人もいるでしょうから、一応基本的なおさらいなんですけど、
JR東海がやる。
樫田:そうなんです。
岩上:
これ国がやると思っている人が多いわけですよね。
JR東海という、1企業がやるんですね。
東京〜品川〜と、大阪まで行くと思っている人が結構いるかもしれませんが、
名古屋までです。
それで2027年の先行開業。
2027年ですよ。
だからそのあと大阪に行くとしても随分先になると。
リニア通過を予定されているのは、東京、神奈川、山梨、静岡、長野、岐阜、愛知の7都県。
最高時速505キロで品川ー名古屋を40分で結ぶ予定。
はぁ、そんなに急いで!
全長286キロのうち、トンネルが86%を占める。
トンネルが86%。
総事業費が9兆円、「現段階で」という話ですね。
これも細かいことはあとでお聞きしますけど。
(写真)
時速505kmで実験走行するリニア中央新幹線車両Lゼロっていうんですか、
この写真はどこで撮ったんですか?
樫田:
これは、山梨県にリニアの実験線があります。
都留市と大月市に最初にできました。
今は延長されて約3kmの区間が実験線なんですけど、リニア実験センターというのがあります。
そこに行けば見れます。全く同じアングルで見れます。
岩上:
この実験線や、一つ一つの過程で「新しくこれだけスピードが出ました」とか、
そういう華々しい場面場面では報道陣に公開され、
また、報道もその時には単発的に出るんですよね。
そして試乗したマスコミの記者たちが、「すごい!速い!」って驚いて、子供みたいに。
子供向けの報道みたいなものが出て、あとはその全体の計画を問うことはない。
というようなことが続いているんですよね。
樫田:そうですね、はい。
岩上:
過去に、リニアについてきちんと問題点を取り上げたメディアとか、報道っていうのは、
マスのメディアで。
こうした樫田さんのようにインデペンデントでおやりになっている方は別としても、
マスの報道ってありました?
樫田:
古くは1990年代に、実験線をやっている時に山梨放送ですか、多分日テレ系だと思うんですけど、そこは結構真面目に取り組んでいましたね。
あるひとりのディレクターが非常に熱心にこの問題に取り組んでいまして、
ただ、それは90年代です。
最近で言えば、
岩上:
これをJR東海がやると言い出したのは最近の話なんですよね?
90年代の話じゃない。
樫田:
そうですね。
旧国鉄が50年以上前に研究を始めて、
岩上:
研究ですよね。
事業化ということで打ち出したのは最近ですよね。
樫田:
そうです、そうです。
2007年ですね。
JR東海が「自費でやる」と言い出したのは2007年ですね。
岩上:
これの、だから直近の問題なんですよね、話は。
この「夢の超特急」という話は僕も子供の頃から聞いていました。
で、なんとなく「へぇ〜〜」って言って、ま、
そんなのができるんじゃ速くなるね、程度で終わらしてきたんですけど、
いよいよ事業化となれば色々と、予算のこととか安全面とかを考えなければいけない。
その段階になってまともな報道、つまりこの数年の間に報道はあったんですか?
なんかテレ朝でごく一部あった、
樫田:
そうですね、テレビ朝日のサンデースクランブルという番組で、
水枯れの問題ですとか、それは10分、15分ぐらい。
それでもね、結構頑張った方だと思うんです。
ーーー
2015年4月13日
樫田秀樹氏 岩上安身単独インタビューの文字起こしブログ
<リニア新幹線>
「もしトンネル内で止まったら?」「その場合はお客様同士で助け合っていただきます」
〜河川の水枯れ〜4/13樫田秀樹氏 岩上安身単独インタビュー(文字起こし)
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1号機建屋カバー解体 5月15日にも本格的な解体作業始める方針
福島15/04/30 FNNLocal
福島第1原発1号機のがれき撤去にともなう建屋カバーの解体について、東京電力は、5月15日にも、飛散防止剤の散布などを始める方針となっている。
1号機の建屋カバーの解体をめぐっては、2014年10月、試験的に屋根パネルを取り外し、内部の状況などを確認していた。
東京電力は、本格的な解体作業を5月15日にも始める方針で、大型クレーンの準備が整い次第、飛散防止剤の散布を始める計画となっている。
地元の市町村などには、すでに説明していて、30日午後、くわしいスケジュールを発表するという。
東京電力廃炉プロジェクト
1号機原子炉建屋カバー解体作業
お知らせ
・建屋カバー解体工事については、本年3月16日より準備工事を実施しておりますが、5月15日より屋根パネル貫通による飛散防止剤散布を開始する予定です。建屋カバー解体工事にあたっては、飛散抑制対策を着実に実施するとともに、安全第一に作業を進めてまいります。
1号機建屋カバー解体作業の概要
福島第一原子力発電所1号機は、放射性物質の飛散抑制を目的として、建屋カバーを2011年10月に設置しました。しかし、原子炉建屋最上部のオペレーティングフロアには、現在もガレキが散乱している状態です。燃料プールの中にある燃料を速やかに取り出し、発電所全体のリスクを低減させていくためには、原子炉建屋上部に堆積しているガレキを撤去する必要があることから、原子炉建屋カバーの解体を行います。
また、建屋カバーの解体にあたっては、十分な飛散抑制対策と、放射性物質濃度の監視を行いながら、着実に進めてまいります。

動画

飛散防止剤散布のデモンストレーション
飛散防止剤散布の効果についての動画を見て、なんとなく私は??
動画の中では砂を薄く敷いた上から飛散防止剤を撒いています。

飛散防止剤はアクリル系の合成樹脂エマルジョン(乳液)で、
分かりやすく言うと水性塗料
飛散防止剤と言われる水性塗料を、薄く広げて敷いた砂の上に撒いて、乾かしている。
そして扇風機で風を起こす。
「飛ばない」という。
隣に置いてある砂は全部飛んでった。
実際に建物を壊したりする時を想像してみる。
厚さのあるコンクリートなどは、中心にまでこの水性塗料は染み込むだろうか?
そうは思えない。
瓦礫をガシッと掴んで割れて壊れば、風が吹けば塵は飛んでいくのではないか。
様々な形の瓦礫が重なり合っているとすれば、
上から水性塗料を流し込んだとして、すべての部分に水性塗料がコーティングされるとも考えにくい。
たとえ、全てに水性塗料がかけられていたとしても、
何もない砂よりは飛びにくくなるかもしれないけど、ペンキが塗られているものだって、飛びますよね?
ガシッと掴んで持ち上げた時に、水性塗料が塗られている部分も、塗られていない部分も、
風に吹かれて飛んでいく様子が容易に想像できる。
この飛散防止剤のデモンストレーションはとても不思議な動画です。
↓こちらは文字起こし
使用済燃料取り出しに向けたガレキ撤去工事における放射性物質の飛散抑制対策
福島原子力発電所では、原子炉建屋内にある燃料を取り出し、発電所全体のリスクの低減を図り、周辺地域の安全性を高めていく必要があります。
1号機、3号機は平成23年3月の水素爆発により建屋の上に瓦礫が散乱しているため、まず瓦礫を撤去する必要があります。
平成25年8月、3号機の瓦礫撤去工事において、放射性物質が付着したチリやホコリが舞い上がり、空気中の放射性物質の濃度が一時的に上昇しました。
当社が敷地内に設置している計測器から評価を行ったところ、
放射性物質は2時間程度の間に、北西方向に1300億ベクレルから2600億ベクレル飛散した可能性があり、
当時、敷地境界でわずかに放射線量の上昇が見られました。
0.00002ミリシーベルト上昇(0.02マイクロシーベルト)
[※独り言:1300億〜2600億ベクレルもの放射性物質が飛散して0.02マイクロシーベルトしか上昇しないんだ!!0.02マイクロシーベルトぐらいの上昇幅は年中あるんだけど、そのくらい飛んでいることなのか?と驚いた。]
その値は2時間の積算値で合計0.02マイクロシーベルトで、自然界から1年間に受ける量の10万分の1程度の量であり、人体に影響を与えるレベルではないと考えております。
[※2時間と1年間という全く次元の異なる積算量で比べている不思議
ちなみに1年間365日で8760時間。2時間でということなので4380時間で計算すると、
0.00002ミリシーベルト×4380時間=0.0876ミリシーベルト
2.4ミリシーベルト(1年間)÷0.0876ミリシーベルト=27倍
っていうか・・・自然界から受ける放射線量が年間2.4ミリシーベルト!!!]
しかしながら当社はこのことを重く受け止め、二度と同様の飛散を起こさないよう、
飛散防止剤をまく頻度や範囲、濃度を見直し、飛散を抑える対策を強化しました。
1号機では、放射性物質の飛散を抑えるため、平成23年10月に原子炉建屋全体を覆うカバーを設置しましたが、1号機での燃料取り出しに向け、瓦礫を撤去するため、建屋カバーを解体することとしています。
建屋カバー解体では瓦礫を動かすことはありませんが、3号機の反省を踏まえ、放射性物質の飛散を抑える対策や、空気中の放射性物質を監視する体制を強化しています。
建屋カバーの解体では、まず屋根に穴を開け(48箇所)、瓦礫の上とパネルの内面に飛散防止剤を十分にまきます。
放射性物質を固着させてからパネルを取り外します。
屋根パネルを2枚取り外した後、一定期間空気中の放射性濃度の推移を確認し、オペレーティングフロアーの瓦礫状況や放射性物質濃度の調査などを行います。
取り外した屋根パネルは12月初旬(2014年)までに一旦屋根に戻します。
ー今回の作業はここからー
平成27年3月以降、飛散防止剤を巻き、再び屋根パネルを取り外します。
壁パネルと取り外す前には水設備を設置するとともに、散乱している砂や埃を吸引します。
次に壁パネルに穴を開け、側面から壁パネルの内面や瓦礫の下にも十分に飛散防止剤を撒いた上で壁パネルを取り外します。
次に建屋カバーの柱と梁を取り外していきます。
最後に暴風シートを取り付けた梁を設置します。
建屋カバーの解体後、平成28年度から瓦礫撤去作業を行う計画です。
1号機の瓦礫撤去作業は3号機よりもこまめに飛散防止剤を散布します。
作業中は吸引や水撒きを行いながら瓦礫撤去を進めます。
放射性物質が舞い上がった場合には、外側から散水するなど、建屋内への放射性物質の飛散を抑える対策を何重にも実施し、万全を期した上で慎重に作業を進めます。
発電所では、構内で働く作業員の安全を確保するために空気中の放射性物質濃度と放射線量の測定装置を設置しています。さらに測定装置を追加して、放射性物質濃度を継続的に測定し、発電所周辺に影響がないことを確認していきます。
測定結果や工事の状況は当社ホームページでお知らせし、
万が一トラブルなどが発生した場合には、作業員への周知、および自治体に速やかに連絡するとともに、
皆様にわかりやすく情報公開を行っていきます。
当社は、放射性物質の飛散抑制と、作業員の安全を第一として、燃料取り出しに向けて、一歩一歩着実に作業を進めてまいります。
ーーー
強化した結果
取り出さなければならないので、カバーの撤去はしなければならないけれど、
いかにも、安全です。対策はバッチリです。というこの手口にはうんざりです。
1号機はロボットも帰ってこないんだよ
作業員の被曝
近所の住民は飛んでくると思っていた方がいい。
対策として、水性ペンキを撒くとか、水を撒くとかしかできない。これが今の技術の限界
しかし、プールの燃料は取り出さなければならないので、東京電力にはしっかりと頑張って欲しい。
プールがひっくり返ることを考えれば、瓦礫撤去で放射能の埃が飛び散ることぐらい小さなことなのかもしれない。
個人レベルで注意するしか方法はないのでしょうね。
ーーーー
2014年
<福島第一>1号機天井破損で作業中断〜住民の不安〜作業再開
<1号機建屋カバー撤去作業開始>「10月22日に、屋根パネルに穴を開け、飛散防止剤を散布する」
<放射性物質拡散注意>
お盆明けから1号機建屋カバー解体!「もし重機で行った場合は?」「飛びますね」
FNN8/15内容書き出し
<福島第1原発>がれき撤去作業で放射性物質を撒き散らす!
がれき撤去作業でコメが汚
↓こちらは文字起こし染か 南相馬市でセシウム付着の稲穂
福島第一原発4号機あたりでガシガシ埃を舞い散らして壊しているTBSの福一カメラの映像6/26東電会見6/27追記
指定廃棄物の処分場候補地選定、千葉市に伝える 環境省
日本経済新聞 2015/4/24 15:20
小里泰弘環境副大臣は24日、千葉市役所で熊谷俊人市長と会い、東京電力福島第1原子力発電所の事故に伴い千葉県内で発生した指定廃棄物の処分場候補地として、同市内の東電千葉火力発電所を選んだと伝えた。小里副大臣は「堅固な施設を確保し、県内全域の指定廃棄物を集約して安全に管理することで地域住民の懸念、不安を払拭していきたい」と述べた。
熊谷市長は「調査について現時点では判断できる状況ではない。市民の安全、安心を第一に慎重に考えていきたい」と応じた。
国と千葉県内の自治体は昨年4月、処分場を県内に1カ所造る方針で合意した。環境省が水源からの距離や指定廃棄物の保管量などをもとに、候補地の選定作業を進めてきた。
指定廃棄物処分場候補地、環境省が千葉県と千葉市に伝達
TBS 2015年4月24日
福島第一原発の事故で発生した放射性物質を含む「指定廃棄物」の処分場について、環境省は、千葉県の候補地として千葉市内にある東京電力の発電所の敷地を選び、県と市に伝えました。
「千葉市中央区にある東京電力千葉火力発電所の土地の一部を、詳細調査の候補地として選定させていただいた」(環境省 小里泰弘副大臣)
「必要に応じて、しっかり協力させていただきます」(千葉県 森田健作知事)
環境省の小里副大臣は24日午後、千葉県の森田知事らと面会し、指定廃棄物の処分場の候補地として、千葉市中央区にある東京電力の千葉火力発電所の敷地を選んだことを伝えました。火力発電所は、東京湾に面する埋立地にあります。
「あちらに見えるのが東京電力の千葉火力発電所です。発電所の周り一帯は工場が立ち並ぶ工業地帯となっていて、近くに住宅街がありません」(記者)
環境省は、民有地を含め、およそ5000か所から選定を進めてきましたが、火力発電所の敷地が住宅街から離れているうえ、水源地も近くにないことから選定したとしています。
「不安です」(住民)
「どこかが引き受けないとというのは非常に分かる」(住民)
「絶対嫌とは言えない」(住民)
指定廃棄物は、各県ごとに処分することになっていて、千葉県では現在、10の市であわせて3687トンが一時保管されています。
「現時点で詳細調査をどうぞというわけにはいかない」(熊谷 千葉市長)
森田知事は協力的な立場を示しましたが、千葉市の熊谷市長は、選定に至った経緯などを説明するよう求めました。
一方、東京電力は「協力ができるかどうか含め、真摯に検討させていただきたい」とコメントしています。(24日17:52)
指定廃棄物は、各県ごとに処分することになっていて
指定廃棄物=放射能の濃度が1キログラム当たり8,000ベクレル超のもの
つまり放射能に高濃度に汚染された物
各県ごとに処分する→これがそもそもの間違い。汚染された物は汚した物をばらまいた人に返しましょう〜
指定廃棄物処分場 市民団体が反対申し入れ
NHK2015年4月27日 13時32分
放射性物質を含む指定廃棄物の処分場の候補地として環境省が千葉市にある東京電力の敷地を選定したことに対し、千葉県内の市民団体が「候補地は直下型地震の危険性がある」などとして計画に反対する申し入れ書を千葉県に提出しました。
東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴って発生した放射性物質の濃度が1キログラム当たり8000ベクレルを超える指定廃棄物について環境省は、千葉県内の処分場候補地として千葉市中央区の東京電力千葉火力発電所の敷地を選定し、県や市に理解を求めています。
これについて、千葉市の隣にある市原市で東日本大震災以降公園の土の放射線量の測定などを行っている市民団体が27日県庁を訪れ、計画に反対する知事宛ての申し入れ書を提出しました。
申し入れでは、「候補地は活断層に囲まれていて直下型地震の危険性があり、処分場が大地震に耐えられるとは考えられない。東京湾はノリの産地で、風評被害が心配される」などと訴えています。
会見した団体の代表の林由吉さんは「候補地から3キロ以内に学校や住居もあり、同意できない」と話していました。
指定廃棄物の処分場について環境省はこれまでに宮城県と栃木県で候補地を示しましたが、地元の反対などで建設のめどは立っておらず、今後、千葉県内で理解が得られるかが課題となっています。


千葉県ハザードマップ
千葉県津波浸水予測図
東京湾口10m



この地図によれば津波は大丈夫そう
千葉市 液状化マップ巨大地震 震度6強


液状化は逃れられない。
上の地図は6強だけど、どのくらいの震度から液状化をするのか?
巨大地震 震度5弱

5弱ですでに「液状化がややしやすい」という黄色の部分がある。
巨大地震5強

5強になればほとんど真っ赤だ><;
津波は来なくとも、震度5強になれば千葉火力発電所の埋立地は完全に液状化してしまい、
放射性物質で汚れた土は東京湾に流れ込むことは確実に思える。
東京電力の敷地であることには、ある意味賛成だけど、
「各県ごとの処理」という、根本が間違っていると私は思っている。
このような対策は放射性物質のバラマキ以外何でもなく、東京湾の海苔はもうダメになるだろう。
千葉側だけじゃなく、東京側、神奈川側でも、汚染された土や汚泥を埋め立てているし、
強く汚染された奥多摩から多摩川が放射能を運んできているし、もちろん利根川からも流れてきている。
だから、東京湾はもうすでに汚れてしまっているけれど、それがより深刻になるということだと思う。
でも、山の中に放置されるより、東京電力の敷地の中なら、少しはマシに管理できるかもしれない。
この問題は本当に難しい
福島第一原子力発電所に持っていって管理して欲しい。
福島第1原発 凍土遮水壁の試験凍結始まる
福島15/04/30 FNNLocal
福島第1原発の建屋周囲の地盤を凍らせて地下水の流入を防ぐ、凍土遮水壁の試験凍結が30日から始まった。
凍土遮水壁は、1号機から4号機の建屋周辺を囲うように凍結管を埋め込み、地盤を凍らせることで、地下水の流入を防ぐもので、汚染水対策の切り札とされている。
東京電力では、30日正午から、山側の18カ所に設置した58本の凍結管の試験凍結を始めたという。
<福島第一原発>汚染水の対策・凍土壁の課題「凍らせるためには不凍液を使って動かさなければならないので、 年間20億と言われるような電気代がかかると言われております」4/13NHKラジオ 前半(文字起こし)
<福島第一原発>
タンクに入っている地上の汚染水〜トリチウムの処分方法
「薄めて海洋へ放出or地下深くに注入して地下水として」4/13NHKラジオ 後半(文字起こし)
除染廃棄物を焼却処理し廃棄物の量減らす施設、広野町に完成
福島15/04/27 FNNLocal
除染廃棄物などを焼却処理して廃棄物の量を減らす施設が、福島・広野町に完成した。
施設は、広野町下北迫(しもきたば)の国道6号線近くに建設され、広野町から出た除染廃棄物などを、1日に最大80トンを燃やす。
処理の対象となるのは、町内の除染で出た廃棄物や、倒壊した家屋の廃材などで、焼却処理して体積を小さくすることで、最終処理をしやすくすることを目的としている。
広野町の遠藤 智町長は「減容化処理施設の取り組みは、復興への大きな希望の礎であります。これからの復興の前進を期すものと考えています」と述べた。
施設は、5月から本格的に稼働させ、2017年3月までに、4万2,210トンを処理する計画。
放射性物質が、1kgあたり10万ベクレル(Bq)を超える焼却灰は、中間貯蔵施設に運び込まれる。
このなんとも恐ろしい姿をした焼却炉も、一度燃やしたら放射性物質で汚染されてしまう。
つまりは、この建築材料の鉄骨なんかも、放射能のゴミになるんだな…と、思った。
放射性物質をすべて、100%焼却施設で捕獲することなどできないのだから、
風向きや雨などに注意。
広野町のホームページを見ても焼却施設の火入れ式のことがどこに書いてあるのかすぐに見つけられない。
見つからないので探すのをやめました。
2015年4月 広野町に住んでいる人の人数

平成27年4月末日現在
世帯数 2014世帯(+15)
総人口 5122人(+4)
男性 2591人(+9)
女性 2531人 (-5)
平成27年4月22日現在
町内居住者数 2107人 (+169)
町内居住世帯数1059世帯(+69)
( )内は前月との比較
2015年5月から12017年3月まで
2年あまりここから放射能の濃度が高い汚染物質を焼却。
フィルターで捕獲できるには限りがあるし、気化して外へ出るということは想定外ではない。
そして、「1kgあたり10万ベクレル(Bq)を超える焼却灰」はどうやって運ぶのかな?
焼却炉縦断ツアー再更新2014.11.27
スライドP28から広野町
30キロ圏内の緊急時避難準備区域にあたり、2011年9月30日に避難指示が解除。
仮説焼却炉では県内唯一の溶融炉をJビレッジ隣接地に建設中。
Jビレッジでは東京オリンピックの合宿をおこなう。
一般廃棄物処理施設として建設
国直轄で処理を行う対策地域(避難指示区域)ではないため、市町村処理として国へ委託。
除染廃棄物は扱うが、指定廃棄物は扱わないという。
ちなみに隣の楢葉町では除染廃棄物の最大濃度は43万ベクレル/kg。広野町の汚染物濃度は 公表されていない。
一般ゴミ扱いのためか広野町の事業は環境省HPに掲載されていない。
溶融炉の問題点
事故が多発
1,300℃もの高温で処理 するため、炉内の摩耗が 激しく、死亡を伴う爆発事 故などが度々起きている。
・高い燃料費
高温処理に必要な燃料 コストが自治体の大きな 負担となり、維持できず停 止となった施設が後を絶 たない。
排出するCO2も 無視できない。
・再利用スラグ
処理後のスラグはダイ オキシン類が無害化され たとして路盤材に利用さ れているが、六価クロム の漏出問題などが各地で 起きている。
1.知らされなかった生活環境影響調査
住民の生活環境への影響を事前に予測する生活環境 影響調査の結果は、適切に住民に伝えられなかったこと が判明。昨年相馬市でも同様の隠蔽があった。放射性 物質汚染廃棄物を処理する施設にも関わらず、積極的 に住民に知らせないのは問題である。
同調査は数か月で数億円かかるという。
(県の環境影響評価(アセスメント)は、処理量毎時4トン未満の ため非対象)
2.伊達市霊山町における仮設焼 却炉にかかる生活環境影響調査 では、焼却対象物の放射能汚染 濃度は一切明らかにされていない。 理由は「サンプル調査しかできず 正確な濃度は把握できない」という。
3.焼却対象物の汚染濃度が分からなければ、排ガス、 焼却灰の濃度を正確に把握することはできない。これら を明らかにすることなく安全性のみを強調するのは無責 任というべきである
2015/05/02
報道特集:「戦後70年歴史家からの警告」
戦後70年
歴史家 ジョン・ダワーの警告

金平:
今年は戦後70年。
日本の近代史研究の分野で、アメリカでも屈指の歴史家ジョン・ダワー氏にインタビューしました。
70年前、戦後の焼け跡から奇跡的な復興を遂げた日本は、その後の歴史の歩みを経て、今後どこへ向かおうとしているのか?
歴史認識、戦争責任、憲法、沖縄、半世紀以上に渡って日本を見つめ続けてきた歴史家からの警告です。
ナレーター
ジョン・ダワー氏、76歳。
マサチューセッツ工科大学名誉教授。
日本の近現代史研究の第一人者だ。
1999年に出版された「敗北を抱きしめて(Embracing Defeat)」において、敗戦に打ちひしがれた日本で民主主義が生き生きと根付いていく過程を記述し、ピュリッツアー賞を受賞した。
2年後には日本でも翻訳本が出版された。

この種の固い内容の本としては、異例に版を重ね、これまでに上下巻合わせて24万部が出版され、ロングセラーとなっている。
ーインタビューはアメリカ・ボストンのマサチューセッツ工科大学で行われた。ー
第1章
戦後70年 戦争の美化
第二次世界大戦1939年〜1945年 死者数は6200万人超とも
ベトナム戦争 1960年〜1975年 世界規模で友戦運動が起きた

ジョン・ダワー:
あなたとここにこうして座ってお話をしている2015年の今日、
話題の一つは戦後70周年という節目についてです。
かつて第二次世界大戦がありました。
でも実は、もう一つの戦争があります。
今年は、ベトナム戦争にアメリカが本格介入してから50周年の節目を迎える年でもあるのです。
ですから、第二次世界大戦70周年と、ベトナム戦争介入50周年の二つの節目の年なのです。
私が興味を感じるのは、アメリカ国内では、
政府、特に国防総省ペンタゴンがベトナム戦争を追悼する数々のイベントを準備していることです。
実際、私は危機感を抱いているのですが、彼らは戦争を美化しようとしています。
”歴史の1ページ”として捉えるのではなく、”愛国的な記憶”として考えているのです。
アメリカでもすでに物議を醸しています。


政府は「戦争には意味があった」としています。
「崇高なアメリカ人が大義を抱えた戦い命を落とした」というのが彼らの解釈です。
しかし悲惨な戦争でした。
今日の日本についても同じことが言えると思います。
日本も70年前を振り返り、第二次大戦について考える機会ですが、
当時の記憶とどう向き合うのかが難しいのです。
日本でも保守派は戦争を美化しようとしていますが、
それはアメリカの保守派がベトナム戦争を美化しているのと同じです。
彼ら日本の保守派は、「勇敢な日本兵が自らの命を犠牲にして国を守った」というでしょう。
それこそが靖国神社が物議をかもす理由です。
私にはベトナム戦争の記念碑と靖国神社が重なって見えます。
戦争で亡くなったアメリカ兵の名前が刻まれている記念碑を見ると心を打たれます。
あなたはご覧になったことがありますか?
とても美しい記念碑です。
すべてのアメリカ兵の名前があります。
しかしながらそこには、亡くなったベトナム人、カンボジア人、ラオス人の名前は一切書かれていません。
彼らはアメリカの空爆で亡くなっているのに。
ですから私たちは戦争をもっと広い視野で見つめ直さなければなりません。
それは、真の意味での戦争です。
政治家たち、保守派もそうした視野がないのです。
けれども、私たちジャーナリスト、教師、一般市民は広い視野で戦争を振り返るべきです。
私が一番興味深い戦争記念碑と思っているのは沖縄にあるものです。
太田元沖縄県知事の素晴らしい発想から出来たものですが、
沖縄の戦没者慰霊碑は実に興味深いものです。
彼らは戦争の意味をとてもよく理解しています。
沖縄の慰霊碑には日本兵だけではなく、亡くなったすべての犠牲者の名前が記されています。
その中にはアメリカ兵の名前も記されています。
アメリカ人、沖縄の市民、中国人、韓国、朝鮮人など、すべての人々の名前が記されています。



戦争の記憶をより広い意味で捉えています。
靖国神社に祀られているのは、天皇のために命を捧げた人たちです。
「英霊」という言葉が使われていますが、英語では「英霊」は「亡くなった英雄」のことです。
彼らはある意味で「国のために亡くなった崇高な人々」とみられています。
アメリカでは国のために亡くなった人は全て「英雄」と呼ばれています。
つまりアメリカでも日本と同じ概念で「英雄」という言葉が使われているのです。
つい最近アメリカで、あるリベラルなコメンテーターが、
「戦いに携わったアメリカ人全てが英雄ではない」と発言しました。
彼ら全員が「英雄」ではありません。
中には戦争犯罪人も、残虐なことをした者もいます。
第2章
戦争責任 日本とドイツ
2015年4月9日 安倍・メルケル会談

2015年4月30日 「Deep Remoese」(痛切な反省)を表明

金平:
記者会見で、メルケル首相はこう強調しました。
「過去に向き合うことは和解への前提条件の一つである」
それに対して安倍首相は沈黙していましたが、この二人の違いはなんなのでしょうか?
ジョン・ダワー:
日本人が言うところの「戦争責任」について考えましょう。
ジャーナリストからはいつもそれについて質問されるのです。
ドイツは戦時中に行った残虐な行為は決して忘れてはいけない。
そうした残虐な行為は二度と繰り返さないと言います。
またドイツでは、国民がその態度を尊重しています。
しかし日本では、そうしたことがとても困難を伴っているのです。
実際、これまで日本では戦争中に行ったこと、他の国で行ったことに対して、多くの人が謝罪したり反省の念を表明しています。
私は現在の天皇陛下の発言に大変感銘を受けました。
傘寿(満80歳)にあたっての記者会見(2013年12月)

前途に様々な夢を持って生きていた多くの人々が、若くして命を失ったことを思うと、
本当に痛ましい限りです。
天皇・皇后両陛下のパラオ訪問(2015年4月9日)

ジョン・ダワー:
天皇陛下は戦争と平和について本当に真剣に考えておられると思います。
ですから日本においても真摯な発言はあったのです。
しかし、現在の日本政府、とりわけ自民党を見ていると、全く異なる印象を受けます。
戦後70年となった今、何が起きているのかを考えるために、20年前の当時の村山総理の談話を思い起こしてください。
あれは戦後50年の節目の年の談話でした。

村山総理は強烈な印象を残す談話を発表しました。
戦争だけではなく、植民地支配に関する謝罪も行いました。
10年前の戦後60年の時には、当時の小泉総理が談話を発表しました。
小泉総理の談話は本質的には村山談話を踏襲したものでした。
数年前にさかのぼって、1990年代には慰安婦に関する河野談話(1993年8月)が発表されました。
ですから日本政府も戦争に対する反省を示す非常に強い発言を残してきてはいるのです。
ただ、時間がかかりすぎた印象はありますが。
そうした発言はあったのです。
しかし日本はそうした発言をしてきても、著名な政治家や、
特に今は安倍総理自身が、そうした発言を後退させてしまうのです。
世界はそれを見て、「日本には誠意がない」と思ってしまう。
今ではドイツと全く異なるイメージを持たれてしまっている。
メルケル首相は「戦争で犯した罪は決して忘れてはならない」と明言しています。
しかし日本の一部の指導者達は「そんな出来事はなかった」などと、様々な形で何度も繰り返しています。
南京虐殺で相手国の発言を認めなかったり、
慰安婦についても「まずは検討してからだ」などと発言しています。
ですから公式レベルでの日本のイメージは、村山総理以降重要な談話があったにもかかわらず、
保守派や新たな国家主義者らによって、日本ではそうした談話が後退させられてしまっているのです。
実に残念なことです。
第3章
沖縄の声を聴け

新基地建設が進められている名護市辺野古近海(提供:琉球新報社)

金平:
先ほど沖縄についてのお話がありましたが、
日米両政府は沖縄県民の民意に反して、新基地建設を強行しようとしています。
これは民主主義と言えるのでしょうか?

2015年4月28日「屈辱の日」県民集会
ジョン・ダワー:
私は沖縄の方々が草の根運動を通じて自らの声を届けようとしている姿勢に、心から敬意を表したいと思います。
沖縄の人々は、あの戦争を忘れることはできない。
「沖縄に軍事基地はいらない」と訴え続けています。
わたしは基地についての彼らの訴えを心から尊重しています。
沖縄はこれまで日本政府の犠牲になってきました。
同時にアメリカの犠牲にもなってきました。
沖縄は他の日本のどこよりも辛い思いを強いられてきました。
沖縄は歴史上3回、犠牲になってきました。
ひとつ目は沖縄戦です。
ー沖縄戦 沖縄では地上戦が展開され、民間人を含む20万人以上が死亡した。
本土を守るための「捨て石」にされたとも言われている。ー
戦争が終わると、アメリカ軍が駐留し、太平洋の主要拠点として利用しました。
日本の占領は日本がサンフランシスコ講和条約に調印(1951年9月)して、1952年に終了しましたが、
その条文で、「沖縄は講和条約には含まれない」。
「沖縄に主権はない」とされていたのです。
ー日本の主権回復と引き換えに、沖縄は事実上、日本から切り離されたー
ですから1952年から72年までは沖縄はアメリカの植民地、あるいは新種の植民地でした。
1972年に沖縄が日本の領土に復帰した時も、グロテスクな米軍基地はそのままでした。
終戦以来日本政府とアメリカ政府が沖縄に対して行ってきたこと。
それは1945年、終戦の記憶の一部として私たちは決して忘れてはいけないことです。
なぜなら、沖縄にとっての本当の悲劇は、1945年、終戦の年から始まったのです。
70年間搾取されてきました。
沖縄の人々が戦争の恐ろしさについて語る時、そして戦争の悲惨な歴史について語る時、
彼らは今も、非常に鮮明に話します。
私たちは彼らの話に真摯に耳を傾けるべきです。
第4章
「普通の国」の正体
日米両首脳、同盟関係の強化で合意(2015年4月28日)

ハイテク兵器による無差別攻撃(2007年イラク・バグダッド)


ジョン・ダワー:
日本の保守派が「日本を普通の国にしたい」という時、
彼らの言う「普通の国」とは
憲法を改正することで、自ら軍隊を持ち、自ら武器を保有し、戦闘に参加できる国を意味しています。
今日の世界で「普通の国」とは一体どのような国なのか?と、私は自問しています。
アメリカは「普通の国」でしょうか?
保守派が主張している目標は、
日本が普通の国となって、海外で軍事行動を展開する際に『アメリカとより緊密に協力できる』ようにすることなのです。
一人のアメリカ人として、今日のアメリカを見た時、
とりわけ9月11日の同時多発事件以降はよく使われる言葉なのですが、
我々は英語で「『安全保障国家(National Security State)』になった」と言うんです。
この国はどうかしています。
特定秘密保護法 強行採決(2013年12月)

「日本を普通の国に」という言葉を耳にするたびに、彼らはアメリカをモデルに話しているのだと思いますが、
それは安全保障国家、監視国家を意味しています。
より秘密主義で透明性が乏しい国家を意味しているのです。
また、核兵器近代化のビジネスへと向かう国家を意味し、
さらに、アメリカ支援を意味しているのです。
1945年から今日に至る70年間の、アメリカの軍事政策を見ると、ひどい大失敗でした。
その一つがベトナム戦争です。
ベトナム戦争は本当にひどい戦争で、行う必要のない戦争でした。
それから9月11日の同時多発テロ事件への対応をテロとの戦いの名の下にイラクへの軍事介入を行い
(イラク戦争 2003年〜)、それらがさらなるテロを引き起こしました。
「イスラム国」なる国家を名乗る集団(イスラム国の興隆 2014年〜)も、アメリカの行動から生まれたものです。
「普通の国」は将来何をもたらすのでしょうか?
ドローン(無人攻撃機「プレデター」)、無人機による戦争です。
日本の保守派は大歓迎するかもしれませんね。
テクノロジーは日本の得意分野ですから。
「強い味方になれる」と。
「標的だけを正確に攻撃することができるのだ」と。
「これなら我々も戦いに参加できる」と。
けれども、ドローンによる戦争を行えば、テロリストの数はさらに増えるでしょう。
「普通の国」とは今日「精度が高い戦争」を意味するのです。
ドローンやハイテクを駆使した戦争です。
私には日本の保守派のこんな姿が目に浮かびます。
「この流れに加わるんだ」と安倍総理がそれについて言及すると、
「どんな武器なら製造や輸出ができるのか」といった議論が起きています。
狂った状況ですよ。
しかし、その狂った状況は、アメリカが発信源なのです。
私は日本がそうした意味での「普通の国」になることを望んではいません。
なぜならば、日本は様々な意味で素晴らしい国だからです。
日本には戦争を経験したことで学んだことを、戦争の教訓を、スポークスマンとして広く発信して欲しいのです。
日本の方々が憲法を変えたいのならば、それもできるでしょう。
憲法9条だけじゃなく、前文も変えることができるでしょう。
けれども、そこに書かれている理念は、大変に素晴らしい理想です。
私は多くの日本人がその理想を共有していると思いますし、
アメリカがとっくの昔に忘れ去ってしまった尊いものです。

日本人の多くがそれらの憲法の理想を共有しています。
それを書き換えたいというのなら、それもいいでしょうが、
憲法こそが先の第二次世界大戦から得た財産です。
日本の財産であり、日本の財産になったのです。
終章
日本の若者たちへのメッセージ
ジョン・ダワー:
私は50年以上に渡って日本を見つめてきました。
日本は素晴らしい国だと思います。
日本は本当に素晴らしい国で、誇るべきものを数多く持っています。
伝統文化もその一つです。
今は経済問題を抱えていても、素晴らしい国です。
日本を訪問し、そこに暮らす人々や彼らの暮らしに触れると、
とても心地よいものがありますし、魅力を感じることも数多くあります。
日本は終戦当時の感情を今日まで大切に受け継いでおり、
私はその姿勢に敬意を表したいと思っております。
戦争は本当に悲惨な出来事でした。
終戦のとき私たちは、その悲惨さを痛切に感じました。
私たちは、それぞれが他の国に対してひどい行いをしました。
あのような戦争は二度と繰り返してはなりません。
私は日本でごく普通の人々が書き残した文献や主張について研究したことがあるのですが、
私がいた1960年代や70年代には市民運動が日本各地で起きていました。
「公害反対運動」や、「アメリカのベトナム戦争に反対する市民運動」などが起きていました。
さらには「核兵器反対運動」なども盛んでした。
私はそうした運動には敬意を払います。
日本がベトナム戦争に直接引き込まれなかったこともとても良かったと思います。
ただ、私たちの世代が持っていた理想は今は無くなってしまいました。
日本には行き過ぎた愛国主義者たちが存在しているので、
戦争が日本にもたらした結果や、日本人がアジアで行ってきたことに真摯に向き合えなかったのです。
そして未だに真摯に向き合えていないのです。
それは自虐的だ。
あるいは東京裁判しかりだ、などと言って。
しかしながらあれは、本当にひどい戦争でした。
二度と繰り返してはなりません。
戦後70年というこの機会に、私たちは
「あれはひどい戦争だった」という声にもう一度耳を傾けるべきです。
「かつての日本にあった理想や希望が今ではなくなってきたのでは」と感じるときがあります。
そのことを、とても悲しく、虚しく感じます。
日本には「アメリカのミニチュア版(Little America)」になって欲しくありません。
絶対にならないで。
そうなったら最悪ですよ。
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