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10.30
Sun

10月27日


司会:小倉智昭 中野美奈子 笠井信輔
解説: 中野剛志 安倍宏行(フジテレビ解説委員)
コメンテーター:山口義行(立教大学・教授) 眞鍋かをり
リポーター:榎並大二郎アナ

上記のyoutubeは最初から途中までの動画です。
どんどん消されているので、
途中から最後まで自分で保存してみました。

[高画質で再生]

TPP [WIKI]

京都大学大学院の准教授・中野剛志氏のおっしゃっている事は
とても的を得ていて、そして、理解しやすいです。
いままで、TPPに対して、今一つ意味が分からなかった私でしたが、
このまま進んでしまったら、もう、大変なんだと・・

(しかし、野田総理、総理大臣でいる期間はどうせ短いんだから、
もっと、日本のためになることすればいいのに・・・)


で、中野剛志氏について私は初めて知りました、
そして、いきなり怒ってるなーって思いましたが・・
意見が正当なので、態度の悪いのがもったいないななんて、・・ww

「朝の情報番組で通常の3倍キレて見せた中野さんですが、初めて中野さん
見た方は何で怒っているのかサッパリわからないと思ったので作成。」して下さったニコ動も添付します。




ツイートで番組の内容を書き出して下さった方がいらっしゃいいます。まとめました。
続きを読むに文字起こし&TPPの記事、そして遺伝子組み換え一覧表のせます。










togetter
「たしかに態度には問題がありますが、言ってることはまっとうなので文字起こししました。」
という事で、文字起こしされていましたので、使わせていただきます。
ありがとうございます。


中野:国論を二分する事態になってきました、TPPの交渉参加問題。この問題点を考えます。

ーーーVTRーーー

榎並:東京のど真ん中をトラクターが走っています。いや、すごい光景ですね、これ。

<ナレーション> 
東京・銀座を走る農業用トラクター。幟には「TPP交渉参加、断固反対」の文字。
TPP・環太平洋経済連携協定とはアメリカやオーストラリアなど9ヶ国が工業製品や農産物などの関税を原則0にし、
貿易の自由化を目指す枠組みのこと。
政府与党は来月12日から始まる APECの前までに、TPP交渉に参加するかしないかの決断を迫られている。
TPPによる影響が避けられない国内の農業や林業・水産業の団体などは、
昨日3000人規模の決起集会を開き、交渉反対の狼煙を上げた。

国民新党・亀井代表:
評判のあまり良くない亀井静香であります。 
....ここで(判断を)間違えれば、この日本にはドジョウ一匹住まなくなる。

榎並: 
各党の議員が鉢巻き姿で並んでいるんですが、民主党の郡司議員だけ鉢巻きをしてないんですよね。

<ナレーション> 
野田総理がTPP推進の姿勢を打ち出しているため、郡司彰・元農水副大臣は壇上に登ると
「私どもも(皆さんの声を)しっかり受け止めてまいります」 TPP推進派も声を上げた。

東大・伊藤元重教授:
国を開くことをやめるという選択をして...残念ながら、繁栄した事例は、少なくとも私の知る限りはない...

<ナレーション> 
都内のホテルに経済界などから賛成派およそ400人が集結。交渉への早期参加を求める決議を採択した。 
ではTPPの枠組みに入ると、消費者にはどんな影響が出るのか? 
例えば580円で販売されているアメリカ産のこの牛肉。38.5%の関税がなくなれば、およそ419円になる。 
コメの関税は778%。例えば販売価格が3000円のカリフォルニア米の場合、
関税が撤廃されれば、ほぼ9分の1のおよそ342円になる。 農家の人たちは戸惑いを隠せない。

富山の農家:アメリカからの米に対する価格の面で、たぶん国内産の米は太刀打ちできないと思います。

福島の米農家:息子・孫たちに安心して稲作をやれって、言えない時代になっちゃうんじゃないかと...

<ナレーション> 国の行く末を左右するTPPへの交渉参加。野田総理はどんな決断を下すのか?



ーーースタジオーーー

小倉:まあ非常に難しい問題で、皆さんもそれぞれお考えがあると思いますが...お客様をご紹介しましょう。

中野:日本のTPP交渉参加に反対を唱えている、京都大学大学院の准教授・中野剛志さんです。よろしくおねがいします。

中野准教授:よろしくお願いします。

中野:そしてフジテレビ解説委員の安倍宏行さんです。よろしくお願いします。

安倍:よろしくお願いします。

小倉:
中野さん、TPPに反対されている理由をひとことで...
簡単に言うのは難しいかもしれませんが、どういうところで?

中野准教授:
最大の問題は、国民にとってほとんどメリットがなくて...
「メリットがある」と言われていることは、全部嘘っぱちで...デメリットがたくさんあって、
しかも農業だけじゃなくて食の安全とか雇用とか環境とかいろいろあるにもかかわらず、
それについてマスコミが全く報道していないことにありますので...最大の問題はマスメディアですね。

小倉:
そうですか。デメリットばかりだということ....。 
安倍さん、そのTPPに参加するという人も大勢いるわけですが、その意見の根拠はどこにあると思いますか?

安倍:
先ほど東大の伊藤先生がおっしゃってましたけど...
彼らの主張というのは「TPPを結ぶことによって、日本の貿易が増えるんだ」という風に彼らは言ってます。
それによって「TPPという国際的な貿易のルール交渉に乗らなきゃいけないんだ」と。
「乗らないと日本の主張もすることができないんだ」ということで、乗り遅れてしまう。
いわゆる“バスに乗り遅れる論”というのがあるんですけれども。
それを前面に出して「推進しなければいけない」こう言ってますね。

小倉:笠井君、じゃTPPとは何ぞや。

<Fc2動画はここから>

笠井:
TPPというのは太平洋をとりまく9つの国が...
アメリカ・ペルー・チリ・ニュージーランド・オーストラリア・ブルネイ・シンガポール・マレーシア・ベトナム、
ここが自由な貿易によって経済を活性化させていこうという新しい取り決めを決めていこうという中で、
ここに日本も参加しませんかという話なわけですね。 

さまざまな障害が実は貿易にはあるんですが、その中の代表的なものが関税というものです。
例えば日本から海外に物を売る時に(関税がありますので)
テレビの関税が100%だとすると、10万円のテレビが関税を通過することによって 20万円になるわけです。
ただ、これをすべて(関税)を取り払うことができれば、10万円のテレビをそのままの10万円で輸出できる。
となったら、競争力もつくし、物がたくさん売れるでしょうというのが一つの見方。 
ただ一方で安い農産物が入ってくる。

オーストラリアなど本当に大国ですよ。
牛肉ですとかお米ですとか...そういったものが今は関税があるので、お米は7倍になります、輸入した場合には。
しかし関税を取り払えば、安い牛肉やお米がどんどん入ってくる。
これは消費者にとってはありがたいけれども、農家にとってはとても大変な事態なんです。 

ということでまとめますと、賛成派は「日本の工業製品をとにかく売りたいんだ」と。
そのためには自由経済・自由な貿易が必要。 
だけども反対派は「日本の農業がこれではダメになってしまう。これは大変な事態ですよ」
というような 警告を発していて、参加はしない方がいいと主張しているわけなんですよね。 

そこが大きなところなんですが、この反対派の意見に対して
当時の外務大臣前原大臣
「ちょっとまってください」と。農家の皆さんの気持ちはわかるけれども、
日本のGDPにおける第一次産業の割合は1.5%です。 
その1.5%を守るために、98.5%のかなりの部分が犠牲になっているのではないか
物を売っていくということは重要ですよというような話をしている。

これにおきまして、経済産業省はいいデータを出します。農林水産省は悪いデータを出してきます。
ですから、省庁が割れてますので とても我々も判断しづらい。 
ということで、つい先日25日になりますけれども、
内閣府が「じゃあ、まとめましょう」とデータを出してきたのが、
「TPP、自由貿易に参加すればGDPが2.7兆円ですが増えますよ」と、おととい発表されました。

小倉:
中野さん、この話を聞いてまず最初にわからなかったのは、なんで環太平洋パートナーシップって...
環太平洋の国だけの話になっているんですか?

中野准教授:
それはもう環太平洋というか...これはもう実質的に環太平洋じゃなくて、アメリカがメインなんですよ。
TPP交渉参加国が9ヶ国あって、それに日本を加えて経済規模・GDPで見ると、
7割がアメリカで2割が日本なんですね。

tpp

だから環太平洋というのは嘘っぱちで、
アジアの成長を取り込むなんて言われてますけれども、アジアなんかないんですよ。
それがTPPの本質を示していますね。

さっき第一次産業が1.5%で、残りが犠牲になっていいのかという発言があったんですけど...
あれは去年ですけれども、じゃあいいんですかと。 
東北の被災地の一次産業は、たぶん0.5%ぐらいですよね。
ああそうですか、残りの99.5%(の方)がいいんですね。犠牲にするんですね。

東北の被災地の一次産業は犠牲にするんだ。スゲーな、最低だよ、日本人って。そういうことですよ。

笠井:ただ、これを前原大臣が発言したのは外務大臣当時ですので、震災の前・・・

中野准教授:
震災の後は?撤回したんですか?撤回してないじゃないか! 
それから、さっきあなたの解説であった関税ですけど、アメリカの自動車の関税って何%だかご存知ですか?
2.5%ですよ。テレビは5%ですよ。
しかもいま円高だからといわれて海外に工場が移転すると いわれているんですよね。
すでにアメリカに工場があるんですよ。6~8割がアメリカに工場がある。
つまり関税の向こう側に工場があるんで、関税の撤廃の効果なんてない
んです。

小倉:もう、いまやすでにないと。

中野准教授:もうすでに自由貿易なんですよ。

安倍:
日本はかなり関税が低くて、開かれているんですよ。ですから中野先生がおっしゃる通りで...
さっき(GDPを)2.7兆円押し上げるという数字がありましたけれども...
2.7兆円、「えっ」と思うかもしれませんがGDPベースで見ると、
日本のGDPは530兆ぐらいですか、 0.54%でしかないんですよ。
それはとりもなおさず政府が
「TPPに入ったからといって、そんなに輸出が増えるわけではない」と認めている
わけですよね。

中野准教授:
ついでにさっきの2.7兆円のGDPの効果って、去年も同じようなことが言われてましたけど、確認した方がいいですよ。
これ10年間の累積ですからね。そうでしょう。
どこにも10年間って書いてないじゃないか!

安倍:そうです。単年度で見ると、もっと少なくなると言うんですよ。
だから要諦は、さっき僕も言いましたが、
この交渉に乗ることによって国際的な貿易の枠組みに日本が入らなきゃいけないんじゃないかという...。
その点はどうなんですか?

中野准教授:それは根本的な間違いですよ。だって、国際的って言ったってこれはアメリカしかないいんだ。

笠井:アメリカに関税撤廃によって物が売れていくという想定はできないんですか?

中野准教授:
できません。
どうしてかって言うと、アメリカは輸出倍増戦略を国是として掲げて、
「輸入を増やさない、輸出を伸ばす」と言ってるんですよ。だから、いま円高なんじゃないですか。

円高だったら輸出できませんよ。
しかも、アメリカは輸出倍増戦略でアメリカの輸出先はどこですか?日本しかないんですよ。
日本の市場を獲るという話なんですよ。

どうやって獲るのか。
日本の制度・ルールを改革と称してアメリカに有利なように変えさせるためですよ。
時間があれば申し上げますけれども、実際そういう事例はあるんです。 
米韓FTA、米韓が自由貿易協定を合意したと言われてますよね。
その結果、日本のTPP推進論者はみんなうらやましがって日本もだと言ってますけれども。 

韓国がどんな酷い目にあったのか、それを知ってほしいんですね。
韓国はたしかにアメリカの関税を撤廃してもらいましたが 
日本と同じで現地生産をやってるから、意味がないんですよ。

その代わりに、何を失ったか。

米の自由化は阻止したけど、あとは全部自由化ですよ。
米の自由化についても、アメリカは「これから要求していく」と言っています。
それだけじゃないんですね、農協・漁協の共済、郵便局の保険サービス。これは3年以内に解体
で、アメリカの保険会社が入れるようになったんですよ。

それから自動車の排ガス規制・安全基準、
それから自動車の税制これは全部アメリカに有利になるように変更させられるようになった。
知的財産権制度もアメリカの要求を丸呑み。 

医療については韓国政府が決定した薬の価格について、アメリカの製薬会社が安すぎるといった
不服がある場合には韓国政府に見直しを(要求)することができる。

ついでにテレビについても申し上げておきますが、放送法の外資規制は緩和になりました。 

すなわち韓国は自分たちの健康や環境や安全を、自分たちで決められなくなったんですね。

アメリカの大統領は一般教書演説で米韓FTAによって、
アメリカの雇用が7万人増えたと凱歌をあげたんだけれども、
どういう意味かというと、韓国の雇用が7万人奪われたということなんです。
ついでに言うと、韓国に対してアメリカがやったことと同じ要求を、すでにアメリカは日本に対して言ってるんですよ。


笠井:
先生、今の韓国とアメリカの2国間協定の自由化という取り決めがありましたけれども、
今回は9つの...日本が参加すると10の国々との取り決めをしようというようなことで、
また少し違ってくるのかなという印象もあるんですが。

ひとつご紹介したいのは、去年11月 APEC横浜での演説の時に、
オバマ大統領はこのTPPというものを意識してこういった話をしています。
この地域(主に日本)への輸出を増やすことに、アメリカは大きな機会を見いだしている。
今後はどの国もアメリカへの輸出が、繁栄への道だと思うべきではない。
」と。 

つまり、「日本の皆さん(アメリカは)輸出はしますけど、アメリカに輸出できると思わないで下さい」
というようなことを言っていて・・


小倉:それは今、中野さんがおっしゃって・・・

笠井:
そうなんですよ。
ですから、こういったことが...韓国とアメリカの交渉でアメリカが勝ったと、いま先生がおっしゃいましたけど、
この環太平洋の多国間の間で、(規模が)突出したアメリカだけが有利になることが決まっていくのかなという印象が...
疑問が・・・

中野准教授:
決まっていきますね。
どうしてかというと、この諸国の中で、日本のように工業製品を輸出して農業とかが弱い国があるんですか?

他の国はみんな工業製品じゃなくて農産物か一次産品、つまりエネルギー資源とかの輸出国なんですよ。
日本と同じような条件の国はないんですよ

しかもアメリカが圧倒的にデカいじゃないですか。
こんなもの、どう考えたってアメリカの有利なように進むに決まってますよ


笠井:
そこでもうひとつ、このTPPなんですけれども、実は車やテレビだけではございません。とにかくたくさんの...

あらゆると言っていいぐらい広いところで
自由な貿易・自由な人の動き・お金の動きを実現化していこうという自由経済を目指していて、<youtubeここまで>
さまざまなものが、この交渉にあがっていると今、言われております。

そうした中で実際に...日本がこのTPPに参加して交渉に入った場合、こういった話になってくるのではないかと。

自由に貿易をするのであれば、輸入牛肉...
日本はBSEの関係で(基準が)大変厳しいですが、
自由にやるんですから、安全基準を海外並みに...一緒にしましょうよと、引き下げられる可能性があるという話。

もう一つは、遺伝子組み換え食品
海外では一般的になっているところも、日本はまだまだハードルが高いところもあります。
これも自由貿易なんだから、 「自由に輸入できるようにして下さい」と言われる可能性がある。

そして金融サービスも郵貯銀行や簡保など郵政民営化
「巨大な金融機関があって、海外から参入できないので、何とかして下さい」と言われる可能性もある。

ただ、これに関しては
郵貯の大きさに困っている 日本の企業もあると思いますから、ありがたいことかもしれませんけども。 

となると、こういったことが話し合われるのかなと思いきや、
実はこういったことが...安倍さん、交渉になるかどうかもよくわからないんですって?

安倍:
それは日本は交渉のテーブルについてませんから。
特にこの郵貯・簡保のお金をアメリカが狙ってるんじゃないかという議論については、
政府側の説明はですよ、
「そういうことは議論にのぼりませんから」とか
混合診療の話なんかも「それも議題にのぼりません」と・・・

中野准教授:それは日本が入ってねえから議題にのぼってないんですよ。

安倍:とかいうことを言うんですよ。それはね、わかんないんですよね。

笠井:
そこで、これですよ。
今のニュースはTPPに参加するかしないかの前段階で、
11月のAPECに日本は交渉のテーブルにつくのかつかないのかというのが、今の一番のニュースです。
ですから賛成派は、
「とにかくテーブルにつきましょう。そうすれば、こういうことも交渉に 入ってるのか入ってないのかわかるし...
それから、もし国益が損なわれるんだったら、そのテーブルから離れればいじゃありませんか」
というのが賛成派の意見。

中野准教授:馬鹿馬鹿しい。

笠井:
しかし反対派の意見は
「とにかく、交渉に入ってはいけないのであります」と。
「交渉に入ってテーブルについたら、もうそれで話は決まってしまいますよ」ということで...
ここで今、交渉に入るか入らないかで揉めている段階です。

山口:
どういう姿勢で交渉しようとしているか、政府の姿勢が見えないんですよ。
さっきのような保険なんかが本当のとこの狙い目ですから。
我々は医療の制度やなんか...世界最高といわれている制度がどうなっていくのかという大きな問題でしょ。
こういう問題が出てきたら 
「我々はこういう風に交渉します」と政府がはっきり言えばいいんだけど、
「どうもそういうのは交渉のテーブルに乗らなさそうだ」と言われても、
「乗ったらどうするんだ」ということをみんなは心配するんで。
そこの姿勢をはっきりしないうちは交渉に乗るべきじゃない という意見が強くなるのは、
僕はやむを得ないことだと思いますね。

中野准教授:
先生その通りで、しかも交渉参加というのは国際常識では婚約なんですよ。
参加が結婚で、交渉参加っていうのは参加を前提にしたお付き合いなんですね。
それで婚約を破棄するとどうなるかというと、日米関係はグチャグチャになりますよ。世界中から信頼を失う。

したがって、一旦交渉に参加したら...形式的には出れるんだけれども...
実質上、国際政治上、出れなくなるんですよ。
そんなことは国際常識で、玄葉外相はだからそうおっしゃったんですね。
そんな簡単に抜けられるもんじゃありませんよ。何の情報もないのに入るんですか?


山口:なんか農業問題ばかりに矮小化しちゃってるよね、議論が。もっと広範に議論しないと。

安倍:
それ以外の方がデカいんですよね。
ただ、TPP加入を仮に決めたときとか、関税撤廃協定なんかは国会で批准ですよね。
だから「最終的には国会が同意しなければいい」ということを言う人もいるわけですよね。

中野准教授:
だから、それをやると
「日米関係がグチャグチャになるんですけど、いいんですか?」という話でしょう。

山口:
いつも国際公約とか言われて、しょうがなくて行っちゃうので、
やっぱり先にちゃんと議論する時間と議論の雰囲気を作ってもらわないといけないと・・・

安倍:
議論があまりにも短すぎると。
一応APECに野田さんが行くのは11月10日の夜と言われているので、あと2週間あるから...

まだ党内の議論も進んでないんですよ。
反対派も...
一応「反対派です」と言ってる人たちが200人ぐらいいるといわれている中で 
党内の議論すらまだ始まっていないところに大きな問題があるんですね。

アメリカのこういう要求ってのは94年から年次改革要望要求書というこんな分厚いのが、
毎年アメリカから出てるんですよ。一連のそういうのの流れなわけで。

逆に言うと、中野さんが腹立たしく思われているように、日本政府が弱腰でアメリカの言うなりになるんじゃなくて...
むしろそこは霞が関に奮起してもらって、
こういったものに仮に組み込まれていくんであれば、日本の要求を堂々と主張していかなければいけないんだと。

山口:日本政府に対する不信感なんですよ、要するに。ちゃんとやってくれるだろうかという不信感があるんですね。

小倉:
今のお話を聞いていると、TPPに関しては全くその...マイナスのものしかないという感じに聞こえるんですが、
それなのになんで政府は...安倍さん、TPPの方に目を向けるわけですか?

安倍:
ひとつには、オバマ大統領がいま選挙を控えていて、苦境に陥っているわけですよ。
そういう中で、日本は普天間という日米関係でのどに刺さった骨のようなものがある。
そういう中で、「せめてもAPECの場所でオバマさんに花を持たせたい」ということが先にあって、 
真っ先に言っちゃったわけですよ。

国内の議論が全く進んでない中で、
野田さんが「ハイ」と手を上げて、「TPPやります」と前のめりになってしまったことに問題がある。


だから逆に言うと、野田さんがこれを先延ばしするという選択幅もすごく小さいわけですよ。 
もしそれをやったらですよ、中野さんの言うように日米関係にも影響があるし、
逆に言うと、自分の党内への影響力というかそういったものにも影響してきますよね。

だからそういう意味では、さっきの繰り返しになりますけれども、
党内をきちんとまとめ、基盤をしっかりとしてそして国民にも
「こういうことのために、TPPに参加するんだよ」という説明を尽くさない限り、これは禍根を残すと思いますね。

小倉:
まあ、いろんな意味で議論の余地はたくさんありそうです。これだけでは時間がちょっと足りませんけども。
中野さん、どうもありがとうございました。



ーーーーーー




TPP:交渉、農業以外も議論錯綜 自由診療拡大?食品安全基準が緩和?


環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の交渉に参加している米国など9カ国は19日、ペルーで会合を開始し、11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)までの大枠合意に向け、28日までの会期で大詰めの交渉に入る。野田佳彦首相は交渉参加について早期の意見集約を目指すが、交渉範囲は幅広く、最大の焦点である農業以外の分野でも、規制緩和などへの警戒感は根強い。政府は民主党に21分野の交渉状況を説明し、理解を得たい考えだが、情報には限界もあり、メリットとデメリットの議論が錯綜(さくそう)している。【野原大輔、和田憲二】
 ◇政府、慎重論抑制に躍起

 ■医療

TPPは規制の緩和や標準化を求めるため、規制で保護されてきた業界の警戒感は強い。
日本医師会は「医療の営利重視が強まり、国民皆保険制度が形骸化する」と訴える。

TPPを主導する米国はこれまで、日本に対し、保険診療と保険外診療(自由診療)を併用する「混合診療」の全面解禁や、病院の株式会社参入を求めてきた。医師会は「混合診療が全面解禁されれば、価格を自由に決められる自由診療が拡大して、健康保険の対象が縮小し、医療格差が生じる」と主張する。

ただ、混合診療で健康保険が認めていない最先端の新薬や治療法を受けやすくなる利点もある。情報不足が不安感を強めている面もあり、政府は「現時点で医療は交渉対象ではないが、安心・安全な医療は守る」(経済産業省幹部)と慎重論を抑えるのに躍起だ。

 ■食の安全

交渉では、食品の安全基準も議論されており、農産物の貿易自由化拡大によって、
消費者団体などから「安いが、安全ではない食品の輸入が増える」との不安が出ている。
米国が日本の残留農薬基準見直しを要請したり、政府がBSE(牛海綿状脳症)発生による米国産牛肉輸入制限の緩和を検討するなど、外圧による食品安全基準の緩和を連想させる動きが続いたためだ。

経産省幹部は「議論の中心は検疫手続きの迅速化や透明性向上。遺伝子組み換え食品の表示ルールなどで日本より緩い基準が提起される可能性はあるが、安全確保のため慎重に判断する」と説明する。

 ■公共事業

政府や自治体が物品を調達したり、公共事業を発注するルールを規定する「政府調達」の分野では、
公共事業への外国企業参入のハードルを低くする議論が進みそうだ。
発注関係の公文書の英語表記や、発注案件の公示期間の長期化などが求められれば、
小規模な自治体の事務負担やコストが増えかねない

交渉参加国の米国や豪州などは、地方政府の公共事業で外国企業参入の手続きを整える基準額を日本の3分の1の水準とするFTA(自由貿易協定)を結んでいる。TPPでこうした基準が採用され、日本が参加すれば、海外勢参入が拡大し、値下げ競争が激化して、地方の中小建設業者が打撃を受けかねない。

経産省幹部は「日本の政府調達は一般競争入札が増えるなどオープンで影響は少ない」と説明。むしろ大手ゼネコンの海外進出を促すと期待感を示すが、地方選出の与党議員らの懸念は強い。

 ■金融

金融分野では、日本郵政の簡易保険などの扱いが注目される。
米国はこれまで、簡易保険や郵便貯金について、
「(日本郵政の全株を政府が保有するため)暗黙の政府保証があり、外資系との競争条件が対等でない」
と批判してきたためだ。

政府が策定した郵政改革法案は、自公政権の郵政民営化を見直し、日本郵政への出資を維持する内容。交渉次第では、郵政改革法案に影響するため、早期成立を求める国民新党は反発している。

 ■労働

労働規制を巡る交渉では、交渉参加国に人件費が安いアジア諸国が多いため、
安価な労働力の流入で雇用が奪われる」との懸念がある。
ただ、政府によると、
「交渉で単純労働者は議論の対象外」で、主に商用で海外に行く際の入国手続き簡素化などを議論している。
日本のビジネスマンが海外で働きやすくなる可能性もある。

また、輸出競争力を高めるために労働条件を不当に引き下げて安い製品を生産することは認めない流れとなっており、「日本製品の国際競争力改善にもつながる」(政府関係者)。

一方、「医師や弁護士など専門資格の相互認証が進めば、専門家が国内に流入して競争環境が激化する」との懸念もあるが、政府は「現状は議論されていないし、仮に要求されても日本が主体的に判断する」と強調する。


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※交渉の作業部会は24。政府は関税を扱う3部会を一括するなどした

毎日新聞 2011年10月20日 東京朝刊


ーーーーーーーーーーー


放射能が入っている食べ物は絶対嫌だけど、
食品に放射能が入る前は、私はこの、遺伝子組み換え食品がとても怖いと思っていました。



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日本がこうなってしまって、輸入食品の方が安全かもしれないと思っているのに
自由化になって規制が緩んでしまったら、
海外の物も安心して食べられなくなっちゃう・・・

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コメント
あの怒りは一時的な感情じゃないですよ。

出てきて開口一番、


最大の問題は、国民にとってほとんどメリットがなくて...
「メリットがある」と言われていることは、全部嘘っぱちで...デメリットがたくさんあって、しかも農業だけじゃなくて食の安全とか雇用とか環境とかいろいろあるにもかかわらず、それについてマスコミが全く報道していないことにありますので...最大の問題はマスメディアですね。

と、韓流同様、TPPゴリ押しし、数値捏造するマスコミに対して怒っているわけです。今回の特ダネの数値捏造についても、もし誰も反論しなければ、マスコミの悪事が明らかにならなかったでしょう。(当然、フジもすーっとTPP絶賛キャンペーン実施中です。)

原発も同じです。様々な問題がありますが、一番の問題は「マスコミ」です。原発推進後は、汚染情報隠蔽に加担し、特にフジテレビは以前の事故で引責した東電幹部を天下りに受け入れ、東電・原発擁護の姿勢です。

日本の売国マスコミにメスを入れない限り、日本にある大きな問題を解決することはできません。

一緒に頑張りましょう♪
通りすがり | 2011.10.30 11:36 | 編集
こんにちは。

いつも大事な情報を挙げていただきありがとうございます。

これだけ行政官僚大企業財界東電核原発村マスゴミ米国エトセトラたちにやられても怒らず礼儀正しくしている国民の成立由緒も問わず、怒ってくれている方に文句感(自分との違和感)を表明してからでないと、気づいたふり程度でしか居られない、その自分たちというのは何だろな?ということで、興味を覚えました。

一見もっともらしい言説にほっと安心感を覚えたら、それは怪しいと
反応する癖を身につけた方が現状の日本では正しいし、中野氏の
見識は大事にしたいものです。
間違いだらけのTPP 中野剛志著・・他多数。

では。
単純な者 | 2011.10.30 11:58 | 編集
管理者にだけ表示を許可する
 
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