fc2ブログ
11.15
Tue
・南相馬市、子どもの内部被ばく検査機種によりばらつきについて
・文科省東日本汚染地図 汚染範囲1万ベクレル以上について
・ストレステスト審査に対する原子力保安員の姿勢について


11月14日月曜日 
京都大学原子炉実験所小出裕章助教に聞く
Radio News「たねまきジャーナル」
MBSラジオ [MBS1179.com]




<参考>
南相馬・小中学生の体内放射線量測定 機器に性能差、不安呼ぶ
河北新報 2011年11月12日土曜日

福島県南相馬市で実施された小中学生の内部被ばく量の検査結果に、
保護者や学校関係者の戸惑いが広がっている。

全身の体内放射線量を測るホールボディーカウンター(WBC)3台で行われたが、
機種によって結果にばらつきが出たためだ。
市は「緊急に治療が必要な子どもはいない」と強調するが、
保護者からは「結果をそのまま信じていいのかどうか分からない」と不安を訴える声が出ている。

検査は8~10月、南相馬市立総合病院で実施され、南相馬市の小中学生2884人が受診した。
セシウム137が検出されたのは274人で、
このうち9人が比較的高いとされる「体重1キロ当たり20ベクレル」を超えた。
 
検査は当初、鳥取県などから借りた日本製のWBC2台を使っていたが、
スピードアップのために市は独自に米国製のWBC1台を購入、9月から稼働させた。
すると、稼働前は6件だったセシウム137の検出件数が274件に急増した。
 
南相馬市立総合病院で診療を手伝う東京大医科学研究所の坪倉正治医師(血液腫瘍内科)
「米国製WBCは検出限界値が低く、日本製では検出できない値まで測定できる」と説明。
「米国製WBC導入後でも数値は0~20ベクレルに集中しており、問題はない」と話す。
 
ただ、体内からセシウムが検出されたこと自体に不安を覚える住民も数多い。
 
南相馬市小中学校PTA連絡協議会の西道典会長
「WBCの機器ごとに性能差があるとは知らなかった。
可能なら、子どもたちを米国製WBCで再検査してほしい」と要望する。
 
南相馬市の検査結果は周辺自治体にも波紋を広げた。
北隣の相馬市10月下旬から小中学生の保護者を対象に説明会を開き、南相馬市の結果を説明したが、
参加者からは「子どもに何を食べさせたらいいか分からない」
「WBCで調べられない乳幼児はどうするのか」など、不安を訴える声が寄せられた。
 
坪倉医師は
「これから必要なことは、今まで以上の内部被ばくを防ぐこと。
子どもに与える食材への配慮など、家庭でできる対策を呼び掛けていく」と話している。




文部科学省発表の地図
sesiumu1.jpg


追加されたのは岩手、富山、山梨、長野、岐阜、静岡の各県。
セシウム134と137の蓄積量でみると、
1平方メートルあたり3万ベクレルを超えた地域
岩手県南部(奥州市、平泉町、一関市、藤沢町)、
長野県東部(軽井沢町、御代田町、佐久市、佐久穂町)の一部。
奥州市と一関市の境、佐久市と佐久穂町の境では6万ベクレルを超える地域
があった。

岩手県南部については、事故後に放射性プルーム(放射性雲)が流れ、
そのとき宮城県北部にかけての範囲で雨が降っていたため、飛び地状に汚染地域ができた。
長野県東部は群馬県から南下したプルームで汚染された可能性がある。

ストレステストの審査方法を検討する会議についてのニュース記事

NHKニュース、産経新聞、朝日新聞の関連ニュース


続きを読むに番組の内容書き出しました

水野:
まず、福島の子どもたちのお話なんですが、
福島県南相馬市で、小学生、中学生の内部被曝の放射線量の検査がありました。
で、その時にホールボディーカウンターを3台使ったそうなんですね。
ところが、この機種によって、結果にバラツキがあるという事が分かってきたそうです。
といいますのは、最初日本性の物を2台使っていたんですが、
独自に南相馬市がアメリカ製の物を入れたんです。
するとですね、日本製の2台で使っていた時にセシウムを検出していたのは6件という数字だったんですが、
新たなアメリカ製の物を導入したら、この6件が274件に急に増えた
というんですね。
これは、どの機種を使うかという事でこんなに違うものですか?

小出:そうです。

水野:えーーーっ!?
そしたら、何を信じていいか、保護者の方達、非常に不安になられても、それは仕方がないと思いませんか。

小出:
放射線を測定するという事は、これまでも何回か聞いていただいたと思いますが、
それなりに難しい事なのです。
何か機械があれば簡単に放射線が分かるというような事にはもちろんならないで、
ホールボディーカウンターというのも、大変大掛かりな装置なんですが、
それでも、ピンキリがあってですね、
どこまで測りたいかということで、
いわゆる私達が検出限界と呼んでいる値があるのですが、
「ある程度の汚染が分かればもういいや」という場合もあるし、
「精密に測定したほうがいい」という場合もあるのですね。
それは、日本製か米国製かという事は関係なくて、
どういう目的のために使う測定器なのかという事なので、
測定機の性能は、もちろん大幅なばらつきがあるのです。

水野:
この、子どもさんの場合は、私が思いますのには、もしね、事実よりも過小評価された場合ね、
もしも、何年か何十年かの地に何か不具合が身体に起こってきた時に、
「じゃぁ、事故との因果関係はどうなのか」という話しになりかねないと思うんですよ。

小出:もちろんそうです。

水野:
そういう意味では、やっぱり、今、
できるだけ真実が、やっぱり、子どもさんに知らされておかなくてはいけないんじゃないかと思うんですけど。

小出:はい。
私は、ずっと、この番組でも聞いていただいていますが、
子どもたちには原子力を選択した責任がないわけですから、
子ども達に責任を負わせるような事をしてはいけないと私は思います。
そのためには、子ども達に関してはできる限り精密な測定をして、将来の発病に備えるべきだと思いますので、
是非とも検出限界の低い、微量な測定まで出来る検出機でやってほしいと思います。

水野:それはつまり、高価であるという事でしょうね。高いんでしょうね。

小出:
はい。そうですね。
高価という事はもちろんありますし・・・・ま・・そうですね
基本的には高価であるし、それに、その検出効率を高めることと、
周辺からの放射線をどうやって遮蔽するかという事で、
色々工夫をこらさなければいけないという事です。

水野:そうなんですか

小出:はい

水野:それさえも難しいのが放射線なんですね

小出:はい

水野:
それから、この検出の限界という事から言いますと、こちらも共通した問題があるのかもしれません。
文部科学省が日本の色々な地域、
放射線でどれくらい汚染されたかという地図を、少しづつ発表してきていますよね。
これの東日本各地の結果が出揃ったようです。
ま、これは文部科学省のホームページをご覧になればカラーで出ていますから、
ご覧になれる方は是非と思いますけれども、
これを文部科学省がどういうふうに捉えているかといいますとね、
汚染の広がりは西側でいうと群馬、長野の県境でとどまっている」というふうに言っているんです。
で、実際にそのカラーの色分けがですね、群馬と長野の県境のところでバッサリと色が変わっているんですよ。
で、その考えの基本がね、どうやら、
「原発事故の影響があった範囲をどれだけの数値としてみるか」
というところが一つあると思います。
これを文部科学省は「1万ベクレルを超えた地域」としています。
これについてはいかがでしょうか。

小出:
それは「1平方メートル当たり1万ベクレルを超えた」という事を文部科学省が書いたのだと思います。
で、その基準で言うと、「1平方メートルあたり4万ベクレルを超える」ようなものは、
現在の日本の法律でいう、放射線管理区域からどんな物でも持ち出してはいけないというそんな基準なのです。

水野:どんな物でも持ち出してはいけないんですね

小出:そうです

水野:あっ、そういうことか・・
人が、普通に一般人が立ち入ってもいけない地域であり、
物を、なんでも、どんな物でも持ち出しちゃいけないんだ。

小出:
そうなんです。
それが今、1万ベクレルを超えているような所が、
大地が全部汚れているという所だけ、彼らは色をつけたのですね。

平野:
先生、この発表がですね、
群馬以西の発表が、ま、1カ月以上かかって、
なんか、こう、作為的な、遅らせたんじゃないかという印象を受けるんですけれども、
やっぱり、今のお話しだと高い数値ですよね。

小出:
そうです。
私から見ると、もう、信じられないような汚染がすでに生じているのですね。

平野:んーーーー

小出:
ですから、4万ベクレルを超えているとすれば、
本当は「人が住んではいけない」という事に日本の国はしなければいけないのに、
その頃を頬かむりしたまま「1万ベクレルなら、もうあとはなんでもいいや」という事をやっているわけですね。

水野:ああ・・
今、私の手元にあります地図を見ますとね、
あの、これ見方間違っていたらごめんなさい。
4万ベクレルよりも上か下かというような事が見えるような単位の切り方にはなっていないんですよ。

小出:そうです。
3万というところで切っているし、その上は6万で切っていると思います。

水野:ですね。
4万という、ちょうど小出先生がおっしゃったその単位では、
どこからどこまでが管理区域に設定する地域なのかどうかが分からない様な単位の切り方に、
これは、あえてしているんですかね・・


小出:
うーん・・わかりませんけれども、
例えば私が働いている放射線管理区域の内部であっても、
1平方メートルあたり1万ベクレルを超えているなんていう場所はほとんどありません。

水野:えっ!!そうなんですか!
1万ベクレルというのはどれほどのものかと思っていたんです。

小出:
はい。もうビックリして、私ならその場には入らないというような汚染です。

平野:う・・・ん

水野:えーっ、そうなんですかー!?1万ベクレルって!??

小出:はい。

水野:
そしたら、東日本のこの地図見たら、え?もう、ほとんど1万ベクレル。
ほとんどでもないか・・・
ここも分かりにくいところですね。

小出:はい。

水野:1万ベクレル以上のところは結構ありますね。

小出:そうです。

平野:しかも先生、これ、今、秋の様々な食物の収穫期ですよね。

小出:はい。

平野:その辺の注意の呼びかけというのが国とか自治体から一切ないですよね。

小出:そうです

平野:この辺がもう、不信感をもよおしてきてしょうがないんですけれどもね。

小出:まぁ、近藤さんはそうやって思って下さるから

水野:平野さんです、今日。

小出:あっ、ごめんなさい。今日は平野さんでしたか。どうも・・・失礼しました。

平野:いえいえ

小出:
平野さんがそう思って下さって嬉しいけれども、
普通のみなさんは、もう、日本の国家が情報を出さないし、
もう事故が収束に向かっているという宣伝を流している訳で、
殆どの方々が、もう、忘れてしまうのではないかというふうに私は危惧をしています。
こういう収穫の時期にはですね、ちゃんと皆さん本当は注意しなければいけないと思うのですけれども、
残念ながら、日本の国のやり方というのは、忘れ去らせる方に向いているようにわたしには見えます。

水野:
あの、ストレステストについてもですね、
原子力安全保安員に対して、
もっと住民の方や原発に批判的な市民が意見を言えるようにするべきじゃないか
と、
いう話しも出ていたにもかかわらず、
保安院はそれに対しては消極的な答えのようです。
それについてはどうでしょう

小出:
保安員という組織は、本当であれば原子力発電の安全性をチェックする。
推進の組織ではなくて、推進をしているところに対して安全をチェックするべき組織だったのですが、
残念ながら今までは全然そうではなくてですね、
保安院自身が、推進のアリバイ工作をするというようなそういう組織になってしまっていたのですね。
この間のやらせ問題というのでもそうでしたけれども、
本当はそんなことではいけないし、ちゃんとやってほしいと私は願いますけれども、
いまだに、

水野:いまだにです。

小出:保安員は原子力発電を安全だといいたがっているようなのですね。




関連記事
comment 1 trackback 0
トラックバックURL
http://kiikochan.blog136.fc2.com/tb.php/1116-8ded7b11
トラックバック
コメント
このコメントは管理人のみ閲覧できます
| 2011.11.15 17:04 | 編集
管理者にだけ表示を許可する
 
back-to-top