たねまきJ「高速増殖炉・もんじゅ」小出裕章氏(内容書き出し・参考あり)11/21

政策仕分けで計画的な抜本的見直しが提言された「もんじゅ」について
・「もんじゅ」に見た夢
・1兆円かけて1キロワットアワーの発電もしていない「もんじゅ」
・「もんじゅ」名前の由来
・動かそうとするたびに事故を起こす「もんじゅ」
・停止していても維持費が年間200数十億円かかる「もんじゅ」
・発電出来ないのに膨大な電気を使い、ナトリウムを温めるという仕事だけをしている「もんじゅ」
・「もんじゅ」の高速増殖炉というものの危険性ープルトニウムー
・アメリカ「EBR-2」撤退、フランス「超不死鳥」潰れて動かず
・日本が「もんじゅ」を動かしたい訳

11月21日月曜日 
京都大学原子炉実験所小出裕章助教に聞く
Radio News「たねまきジャーナル」
MBSラジオ [MBS1179.com]





<参考>

もんじゅ「抜本的見直しを」 仕分け初日、意見続出


行政刷新会議(議長・野田佳彦首相)の「提言型政策仕分け」が20日に始まり、
停止中の高速増殖原型炉「もんじゅ」について「研究開発の存続の是非を含め抜本的に見直すべきだ」と提言した。
さらに来年度予算要求のうち、22億円分の計上見送りも求めた。

仕分け結果に、政策変更や予算削減などの拘束力はない。
ただ、東京電力福島第一原発事故で原子力政策への不信感が強まるなか、
来年夏をめどにエネルギー政策の見直し方針をまとめるエネルギー・環境会議の議論に影響を与えそうだ。

蓮舫行政刷新相は冒頭のあいさつで「結果は首相のもとでとりまとめ、政府一体で進めたい」と述べ、
仕分け結果を今後の政策に反映する意向を示した。
与党の国会議員と有識者が「仕分け人」になり、23日までの4日間、原子力や社会保障など10分野を議論する。

「もんじゅ」については、
仕分け人から「廃炉にして、別の道も検討するべきだ」などの意見が続出し、「抜本的見直し」を要求。
予算計上の見送りを求めたのは、文部科学省が概算要求している関連予算215億円のうち、
出力試験に使う22億円分だ。

日米欧などによる核融合反応を人工的に起こす国際熱核融合実験炉(ITER)計画では、
来年度の概算要求(293億円)を「国際交渉で日本の負担圧縮を求めるべきだ」と提言。
公共施設建設が中心の原発立地自治体向けの交付金は「防災安全対策を拡充した仕組みを検討すべきだ」とした。

もんじゅの見直し提言に、中川正春文科相は仕分け後、記者団に対し
「これまでの形で継続するのではなく、中身を絞り込んでいきたい。
ここでやめたら、1兆円の投資が無駄になる可能性もある」
と言及。

来年度予算については
「見送ることが正しいのかなという思いもしている。現場にどんな影響が出るのか、精査して判断したい」と述べ、
22億円分の計上を見送る可能性も示唆した。(三輪さち子、佐藤久恵)

     ◇

〈高速増殖原型炉「もんじゅ」〉 
ウランをプルトニウムに変え、燃料を増やす原子炉。
福井県敦賀市にあり、1995年にナトリウム漏れ事故を起こして、現在は停止中。
開発には約1兆円以上がつぎ込まれたが、実用化のめどは立っていない。


「原発は仏の教えに背く」 永平寺「ふげん」など命名懺悔
毎日新聞 2011年10月14日 大阪朝刊

曹洞宗大本山永平寺(福井県永平寺町)は2011年11月2日、
原発の是非を問うシンポジウム「いのちを慈しむ~原発を選ばないという生き方」を開催する。
同県敦賀市の新型転換炉「ふげん」(廃炉作業中)などの命名にも関わったとされている寺が、初めて企画した。
福島第1原発事故を踏まえて、事故が起きれば子孫にまで影響が及ぶ原発は仏教の教えに相反するとし、
これまでの認識不足への反省を込めている。

永平寺は、横浜市の総持寺とともに、国内に約1万5000の寺と約800万人の信徒を抱える曹洞宗の大本山。

永平寺の布教部長で、今回の催しを運営する「禅を学ぶ会」事務局長の西田正法(しょうぼう)さん(56)は、
「使用済み核燃料を残し、DNAに作用する放射線という危険をはらむ原発は、子孫への負の遺産となる。
命を長い時間の視座に置く仏教の教えと相反する」と説き、
「今の生活を見直すきっかけにしてほしい」と呼び掛ける。

西田布教部長によると、いずれも菩薩(ぼさつ)の名前に由来する新型転換炉「ふげん」、
高速増殖原型炉「もんじゅ」(敦賀市)の命名に、寺が関わったという。

西田布教部長は
「原発に対する認識が足りなかった私たちの責任は重く、間違いだった。懺悔(さんげ)することから始めたい」
と戒めている。

シンポジウムには、
反原発運動に携わってきた同県小浜市の明通寺住職、中島哲演さんや、
各地で震災体験を語っている福島県飯舘村の酪農家、長谷川健一さん、
作家の朴慶南(パクキョンナム)さんらが参加する。

同町の「四季の森文化館」で午後1時開始。定員400人。入場料500円。問い合わせは同会事務局(0776・63・3456)。


続きを読むに番組の内容書き出しました







水野:
政策仕分けで存続あるいは廃止という事も含めて
計画的な抜本的見直しが提言されている「もんじゅ」についてです。
「もんじゅ」というのは、そもそも「夢の原子炉」と呼ばれてきたんですけれど、
何を夢見てはったものなんですか?

小出:
みなさんは、原子力というと、
「化石燃料が無くなってしまうので、未来のエネルギー源だ」というふうに聞いてきたんだと思います。

水野:
石炭も石油もそのうち底を突くし、日本はエネルギーがない国だから、
だから原子力だと。聞かされてきました。

小出:
はい。私も実はそう聞かされて、
それを信じて原子力の場に足を踏み込んだのですけれども、

水野:それは40年前ね

小出:そうです
ま、45年ぐらい前ですけれども、
実際には原子力の燃料であるウランというのは、
大変に貧弱な資源で、すぐに無くなってしまうものだったのです。
それで、原子力を推進する人達は、
ウランだけではどうせダメなのでプルトニウムという物質を作り出して、
それを原子力の燃料にする以外ないというふうに考え付きました。
ただし、プルトニウムという物質は地球上には全くありませんので、
高速増殖炉、いわゆる「もんじゅ」という原子炉の大型の物を沢山造って、
プルトニウムを作りだして原子力を何とかエネルギー源にしたいと思ったのです。
そのためにはどうしても「もんじゅ」のような形の原子炉いうふうに、
もう、1940年代からみんなが気が付いていて、その開発に着手したのですけれども、
結局できないまま今日まで来てしまった

水野:
40年経って成果はない。
お金は1兆円かけてる。
なんか、稼働してから17年間で動いた日がたった200数日間って、
17年間動かしたけれども1年分も動いてないというんですね

小出:はい。1キロワットアワーの発電もしておりません。

水野:えっ!Σ(゚Д゚ノ)ノ えっ!?すみません1キロワット毎時?

小出:はい。何の発電もしないまま今日まで来てしまいました。

水野:1兆円もかけて?

小出:はい

水野:40年経って?

小出:はい

水野:それが「もんじゅ」ですのん?
あの、文殊菩薩の「もんじゅ」なんですよね。もともとネーミングって。

小出:
もともと、永平寺のカンシュウという方がですね、
原子力にやはり、私と同じように夢を抱かれたんだろうと思いますが
文殊菩薩の名前を・・かけたのですね。
今では反省されたというふうにおっしゃっていると聞きましたけれど。

水野:
あら・・・
だって、知恵をつかさどりはる菩薩さんでしょ、

小出:そうです

水野:それが1キロワットも毎時で作れない。全然作れないで40年きてしまった。

小出:はい

水野:はぁーーー、
それで、事故もすぐに起こしたんですよね。

小出:
はい、ま、・・・
今水野さん、40年かけてとおっしゃいましたけど、
動き始めたのは1994年なのです。

水野:あっ、そうか・・・17年間ですね。

小出:
はい。それで、95年の12月にですね、
「いざ、発電をしようか」と思って、少し出力をあげようとした途端に事故を起こしました。
それで結局何の発電もできないまま止まってしまいまして、
14年以上止まったままだったのですが、

水野:
止まったままだったんだけど、
止まっている時も、停止していても維持費が年間200数十億円かかると、

小出:そうです

水野:そんなにかかるんですか?止まってても?

小出:はい

平野:これ先生、なんでこんな巨額なお金がかかるんですか?あの・・・止まってて

小出:
えっとですね、もんじゅというか、高速増殖炉は、
原子炉を冷却するための冷却材として水が使えないのです。
物理学的な宿命があって、「もんじゅ」の場合はナトリウムという物質を使っているのですが、
ナトリウムは70度よりももっと冷たくなってしまうと固体になってしまうのです。

水野:え・・・・・

小出:
そうすると、ポンプで流すこともできませんし、冷やすこともできないし、
個体になってしまうと体積が変わってしまいますので、
原子炉の構造自身が壊れてしまうという事になりますので、
もう、四六時中、温め続けなければいけない。
そのために、ま、「もんじゅ」はもともとは発電のための原子炉なんですけれども、
自分では発電できませんし、温めるためには電熱器がいるということで、
膨大な電気を使いながら、ただただ、ナトリウムを温めるという仕事をずっとしてきました。


水野:電気を作らず、電気を使い続けてきたんですね

平野:んん・・・・・

小出:そうです

水野:そうして今に至って、やっと去年運転を再開したんでしたっけ

小出:そうです
でも、皆さん考えていただきたいのですが、
家庭で14年間も使わないで置いておいた電気製品を、
もう一度使おうという気が起きるでしょうか?

水野:いや、そりゃ怖いですわ

小出:
普通はおきないと思うのですが、日本の国は、国というか文部科学省なのでしょうか、
「なんとしても、もんじゅを動かす」と言ってやろうとしたんですね。
えー、
やろうとした途端にまた事故を起こしまして、また止まってしまったというのが現在です。

水野:はぁ~、
今回の政策仕訳で、お金の問題ばかりが出てきていますけれど、
この「もんじゅ」の高速増殖炉というものの危険性というのはどうなんでしょう?

小出:
「もんじゅ」という原子炉はもともと燃料がプルトニウムという物質なんですね。
プルトニウムという物資は人類が遭遇したうちで、「最悪な毒物」と言われるほど危険な毒物でして、
100万分の1グラムを吸い込んだら,人間一人が肺がんで死ぬという程の毒物なのです。

水野:100万分の1グラム

小出:そうです

水野:吸い込むだけで・・

小出:はい

水野:死んでしまう・・位の毒物

小出:はい
それを何10トンも原子炉の中に入れて動かすというのが「もんじゅ」という原子炉で、

水野:ハァ・・・・・・・・

小出:なん、何と表現したらいいか分からない程、巨大な危険・・巨大な危険を抱えたものです。

水野:えぇ~・・・・・

平野:
これはもう、
外国では見送られているとか手をつけてはならない技術だとされていると聞いているんでけども

小出:
もともと原子力を一番初めにやりだしたのは米国な訳ですけれども、
世界で一番初めに電気を発電した原子炉というのは、実は高速増殖炉なんです。

水野:へぇー・・・

小出:
で、EBR-2という原子炉で、1954年から動いたのですが、
すぐ、ま・・・発電はしました。
ただ、すぐに事故を起こして止まってしまいまして、
それ以降米国は何とか高速増殖炉を動かしたいとして、沢山の原子炉を造ったんですが、
全て事故を起こして停止してしまって、米国は高速増殖炉計画から撤退しました。

平野:うーん・・・
水野:はーぁ・・・

小出:
で、イギリス、フランス、ロシアがまた追随してやろうとしてきてですね、
一番頑張ったのがフランスだったのです。
出力が120万キロワットというような巨大な高速増殖炉、
それは、「スーパーフェニックス」というんですね、
フェニックスというのは不死鳥ですけれども、「超不死鳥」というような原子炉まで造ってみたのですけれども、
ほとんど動かないままそれも潰れてしまうということになって、
今現在はほとんどすべての高速増殖炉は潰れてしまって動いていません。
今、中国がまたやろうとかですね、インドが全く別の高速増殖炉をやろうという話しもありますけれども、
もう、基本的には出来ないと思っていただくのが一番いいと思います。

水野:へーぇー・・・

平野:
格別日本が「もんじゅ」にしがみついているということの背景には
やっぱり、既得権益というんですかね、
原子力を推進しようとしている人達の利権構造の中でもうずっと残っているということだけのことなんですね。じゃぁ。

小出:
多分それは平野さんがおっしゃるようにものすごい強力な動機だと思いますが、
もう一つの動機というのは、高速増殖炉という原子炉を、もし、少しでも動かすことが出来ると、
エネルギー源になるかどうかは別として、
超優秀な核兵器材料が作れるという、そういう性質を持っています。

平野:んーー・・・

水野はぁあ・・・核兵器の材料に!

平野:
ですから、これは
自民党政権の、ま、いわゆる国家主義的な人達が、やっぱり支持していた政策ではあるんですね。長年。

小出:
そうですね。もちろんです。
一番初めからそれを狙ってやろうとしてきたものです。

平野:ん・・・

水野:ん~ん
でも、核のゴミの・・言うたら再利用でしょ?これ。
リサイクルできひんっていうことになったら、もうホンマに行き詰っちゃいますやんね。

平野:んー

小出:
はいそうです。
それを何とかしたいと思ってきたのだと思いますが、
要するに高速増殖炉さえ動けば何とかなるという事を夢見てきたんだろうと思います。

水野:
ハァ~・・・・まだ夢見続けますかね、中川文部科学大臣は
「これまでの形で継続するのではなく、中身を絞り込んでいきたい。
ここで辞めたら1兆円の投資が無駄になる可能性がある」
と発言していらっしゃるようです。

小出:これから何兆円も損をするよりは私は良いと思いますけれども。

水野:ええ、
そしてやっぱり、危険性という事についても、もっと真剣に考えなくてはいけませんよね、お金だけじゃないですもんね。

小出:はい。





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