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12.07
Wed

明治ステップから放射性セシウムが検出されたことについて
・粉ミルクの製造方法は?(外気で乾燥させる→衛生面が心配)
・どこからセシウムは入ってきたのか
・放射線の被ばくに関しては、「大丈夫」もなければ「安全」もない
・セシウムゼロであるという食べ物はもう無い
・学校給食の食材、40ベクレル
・ベラルーシの基準値とは桁が違う
・年間1ミリシーベルトを超える地域に住んでいる人を何とかするのが先


12月6日火曜日 
京都大学原子炉実験所助教 小出裕章先生に伺いました
Radio News「たねまきジャーナル」
MBSラジオ [MBS1179.com]






<参考>

粉ミルク「明治ステップ」30・8ベクレルの放射性セシウムが検出
マスコミニュース記事
明治ホームページからの情報
武田邦彦先生のブログなど。

たねまきJ放送内でリスナーからの「ある放送局のニュース」 ↓ (多分これ?)
1207.jpg
粉ミルク「明治ステップ」30・8ベクレルの放射性セシウムが検出

粉ミルクから1キログラム当たり最大で30.8ベクレルの放射性セシウムが検出されたことについて、
食品の安全に詳しい国立医薬品食品衛生研究所の松田りえ子食品部長

「今回検出された値は国の暫定基準値を下回っているうえ、粉ミルクは7倍くらいに薄めて飲むので、
赤ちゃんの健康への影響を心配する必要はないと思う。
ただ、メーカー側が公表したように、大気中の放射性セシウムが入り込んだのだとすると、
空気中の微粒子が製造過程で混入したことを意味している。
放射性物質については想定外だったとしても、
外部から空気を取り入れる吸気口に微粒子の侵入を防ぐ目の細かいフィルターを設置するなど、
管理態勢をもう少し厳しくしておくべきだったのではないか」と話しています。


たねまきJ「給食の基準40Bq」小出裕章氏(内容書き出し・参考あり)12/1


小出:少なくても1にはならないという、その程度しか汚れていなかったのです。
    ほとんどのコメは0.1、あるいは0.2という、その程度の汚れだった訳で、
    40を許すということは400倍許してしまうということになるんですね。



ベラルーシ基準値1999年制定(NHK あさイチ資料より)
ベラルーシ規制値




続きを読むに番組の内容書き出しました


水野:
まず、明治の粉ミルク「明治ステップ」から放射性セシウムが検出されたという事のニュースに関しては
何人ものリスナーの方からお便りをいただいております。
皆さんそれなりにショックを受けていらっしゃるようすが文面からわかるんですけれども、
このニュースをお聞きになって、小出さんの第一印象はいかがでしょう?

小出:
え・・・・・まぁ・・しかたがない、とも、おもいますし、
でも・・・、明治の説明によると「事故の前に取れた牛乳だった」というんですね。

水野:そうなんですよ

小出:
そうすると、混入過程がどうだったのかという事になるわけですが、
わたしは、その粉ミルクをどうやって作るのかよく知らないのですが、
その・・・聞いた限りでは、「乾燥する時に外部の空気をふきかけて乾燥させる
という事なのらしいのですね。

水野:
そうですね、今のニュースもそんなようにお伝えしました。

小出:
はい、しかし・・・・・
粉ミルクを作る時にそんなに外部の、いわゆる細菌だらけというか雑菌だらけの空気で乾燥するというようなことは、
あり得る・・・の、・・で・・すか、・・ね?

水野:
そうか・・・・、そちらの面からね。小出先生は。うん・・・

小出:
はい、ちょっと・・・はい、
もっと、その粉ミルクというのは衛生管理に気を付けて作られていたんだと思っていたのですが、
それもないという事になると、むしろそっちの方が問題なのかもしれないと思ってしますし、

水野:
製造工程を詳しく知った上で、どういうふうにしてセシウムが入ってきたのか?っていうところを
突き止めなければいけないっていう事ですよね

小出:まずは、それをやってほしいとおもいます。

水野:もっと詳しく知りたいですね。

小出:
ま、母乳にもですね、一時期セシウムが出ていた訳ですし、
そういう意味では・・赤ちゃんを持っている母親は、大変心配をしてきたでしょうし、
「母乳を与えないで粉ミルクに変えた」という方も、ひょっとすればいたはずだと思います。

水野:そうなんですよ、ええ。

小出:
ところが、逆に粉ミルクを与えたらよけいに被ばくをしてしまうという事になってしまっているわけですから、
いったい、何がどこまで汚れているのかという事を、
しっかりと測定して、しっかりと伝えると言う事がやはり必要なんだろうと思いました。

水野:
この数値について、じゃぁ、伺いますがね、
最大で1Kgあたり、30,8ベクレルの放射性セシウムの検出です。
で、国の暫定の基準値は、200ベクレルなんですね。
200ベクレルに比べたら、30.8ベクレルというのは、かなり下回っている数字なんですが、

リスナーの東大阪の方は、
「30.8ベクレルの値が出た粉ミルクを赤ちゃんが飲んでも本当に大丈夫なんでしょうか?」
と、質問して下さいました。


小出:
はい、皆さんご心配な訳で、「大丈夫なのか?安全なのか?」と、
ま、すぐにそういうふうに頭に出てくるとは思いますけれど、
私は何度もお答えしてきたつもりですが、
放射線の被ばくに関しては、
「大丈夫」もなければ「安全」もありません

30ベクレルという値であれば、それなりの危険ですし、
国が定めた200ベクレルという危険もそれなりの危険だ。と思わなければいけません。
で、出来るだけ子どもには汚染の無いものを与えるべきなのですから、
粉ミルクにこういう汚染が入ってきているという、その事自身が私は問題だと思いますので、
何とか少なくして欲しいと思います。
ただし、1Kgあたり30ベクレルという値が、
なんか、途方もない危険を負わせるのか。といえば、わたしはそうではないと、思います。


え・・・赤ちゃんが飲めるミルクの量っていうのは知れているわけですし、
粉ミルクはもともと薄めて飲ませるものな訳ですから、
1kg当たり30ベクレルって、赤ちゃんがどのくらいの期間で飲むんですかね、
多分、半月とかその位はかかるのかもしれませんが、
1年間飲み続けたとしても、ま、30ベクレルの10倍、20倍っていう位しか、多分飲まないはずですし、
それを飲んだことによる被ばく量も、たぶん・・・1μシーベルトとか、10μシーベルトとか、
そういう値にしか、多分ならない、筈だと思います。

まあ、内部被ばくですので、評価によって随分幅がありますので、注意をしなければいけないのですけれども、
それでも、今現在もう、大地汚れてしまっていて、
え・・・、食べ物にかかわらず一年間に1ミリシーベルトを超えてしまうというような人々が沢山いるわけですから、
この事だけに目を奪われるという事もまた正しくないと思います。

水野:
なるほど
他のリスナーの方は
ある放送局のニュースでは、『粉ミルクはお湯で薄めるから大丈夫』というコメントをしている女の人の映像」を
ご覧になったんだそうです。
「でも本当は、乳児の場合、限りなくゼロが望ましいと思うんですが」というふうにおっしゃっていますが、

小出:そうです。おっしゃるとおりです。

水野:でも、もう、全く無い。つまり、ゼロである。セシウムゼロであるという食べ物っていうのは、

小出:ありません。

水野:あぁ・・・もうありませんか、

小出:はい。

水野:いくら赤ちゃんのためでも、もう無理ですか、

小出:
はい。あのう、無理です。
えっと、事故の前のものであればですね、ま、かなり低い訳ですけれども、
それでも本当に厳密なことを言うのであれば、
過去の大気圏内核実験の影響を受けていない食べ物はありませんし、
チェルノブイリ原子力発電所の事故の影響だって、いまだに引きずっている訳ですから、
完璧にゼロであるという事はあり得ません。

平野:
先生、もう一つ気になるのはですね、
文部科学省が学校給食の食材でですね、40ベクレルというのを、
一つの規制値として認めたというニュースが出ているんですけれども、
これは、学校給食の場合は、これ毎日ですよね。
ま、今の乳幼児のように薄まらないんで、この数字も、「ちょっと大丈夫なのかな?」という印象があるんですけれども。

小出:(笑)

平野:これ、もう仕方ないんでしょうかね?

小出:えーっと、平野さんも今「大丈夫なのかな」って言葉をお使いになったけれども、

平野:ええ、

水野:そりゃそうですよ・・

小出:
大丈夫という事はいずれにしても無いのです。
ですから、どこまで子ども達に被ばくを押しつけてしまうかという事なのであって、
私たち大人が、出来るだけ子どもには被ばくを押しつけるべきではないと私は思いますので、
限りなくゼロに近づけたいわけですが、
え・・・ま、何度も聞いていただいているようにゼロにはできないのですね。
ですから出来る限り汚染の少ないものを与えたいと私は思いますが、
放射能の汚染検査ということの、こちらが持っているという測定器の数であるとかですね、
使える時間であるとかいうのが限られてしまっていて、
今現在、全国の学校給食を測ろうと思うと、かなり、まぁ、・・・精度の悪いといいますか、
本当に低い汚染まで測定できるような測定体制が、まだ取れていないのですね。
ですから、まぁ、1Kgあたり40ベクレルというものを検出できるというようなことが、
今のところ精いっぱいというかですね、
せいぜいそんな段階でしかないのですね


ですから、測定器で測って一応検出できないというレベルのものを学校給食に回そうと、
そういう判断を、されたのだと、思い、ます。
でも、私としては、本当はもっともっと低くしなければいけないし、

測定体制を早急に強化して
せめて学校給食に関しては、もっともっと低い汚染度のものを回して欲しいと願います。


水野:
これ、子どもたちの食事。
特に赤ちゃんの粉ミルクなどね、そしてまた、牛乳など。
こうした乳製品はチェルノブイリの事故の後ベラルーシではどういうふうに考えてやってはるんですか?

小出:
もちろん、子どもたちに対しては低い汚染のものをというふうにしてきましたし、
わたし今、その数字自身ちょっと記憶にないのですけれども、
たぶん1Kgあたりでいえば2とか3とかそういう値だったように思います。


水野:2、とか3ですか

小出:はい

水野:えーー!今の日本の暫定基準値は1Kgあたり200ベクレルと、わたし申し上げましたが

小出:暫定基準は、もう話にならないほど高すぎるので。

水野:
話しにならない・・・・えーーーっ!
こちらが今200ベクレル、そしてベラルーシでは、単位としてはもう、100分の1の単位という事ですね。

小出:
はい、あのう・・・すみません。
正確でないかもしれませんが、その程度だったと思います。

水野:で、飲料水が確かね、今日本は200ベクレルの暫定値ですよね、
しかし、ベラルーシでは確かその20分の1だったというふうに伺ったかと、

小出:はい、桁で違っています。はい。

水野:
ハァ~~、これ、一刻も早くこの基準値を厳しくして、それに見合うような流通にするべきだと
わたしなんかは思うのですが、難しいですか?

小出:
はい、もちろん、
いや、難しくはありません。やらなければいけませんけれども、
でもそれよりもっと前に、
日本の国では、「1年間に1ミリシーベルト以上被ばくはさせない」と決めていたのに、
もう、それを遥かに超えるようなところに100万人を多分超えるような人達が、今現在生活しているわけですから、
そちらのことをまずは何とかしなければいけないんじゃないかなと、わたしは思います。




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