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12.28
Wed

・農林水産省が100ベクレル以上のお米を買い上げることについて
・中間報告SPEEDIの情報公開について
・消えた保安院、中村審議官


12月27日火曜日 
京都大学原子炉実験所助教 小出裕章先生に伺いました
Radio News「たねまきジャーナル」
MBSラジオ [MBS1179.com]






<参考>
規制値超のコメ買い上げ 農水省、出荷制限地域も対象
日本経済新聞 2011/12/27 12:28

鹿野道彦農相は27日の閣議後の記者会見で、
福島県産の一部のコメから暫定規制値(1キログラム当たり500ベクレル)を超える
放射性セシウムが検出された問題への対応策を発表した。
規制値を超えて出荷制限された地域のコメと、
100ベクレルを超えたコメを農林水産省所管の民間団体が買い上げて隔離する。
農家の経営を支援するとともに消費者の不安解消を狙う。

規制値超えのコメを巡っては、地元自治体が全量買い上げなどの支援策を求めていた。
厚生労働省が今月、
食品の暫定規制値を現行の500ベクレルから100ベクレルに厳しくする新基準案を公表したことを受け、
100ベクレル超のコメも買い上げ対象に含めることにした。
農水省によると買い上げ対象は4000トン程度で価格は10億円弱になる見通し。

法制度上、国が汚染されたコメを直接買い上げるのは難しいため、
民間団体がまず買い上げ、東京電力に損害賠償を求める仕組みにしたという。

農相は同時に、現行の暫定規制値を超える放射性セシウムを含むコメが見つかった地域について、
2012年も作付け制限を実施することも発表した。
新基準案の100ベクレル超の放射性セシウムを含むコメが収穫された地域についても
「作付け制限の検討をする」と述べ、福島県が実施中の緊急調査の結果を踏まえて判断する考えを示した。
作付け制限の対象範囲は今年より広がることになる。




官邸横やりで迷走 「炉心溶融」発表
東京新聞 2011年12月27日 朝刊

事故発生直後、経済産業省原子力安全・保安院が「炉心溶融(メルトダウン)が起きている」と説明しながら
その後、見解が二転三転したのは官邸の横やりが原因だった。

三月十二日午後二時ごろ、作業着姿で記者会見した中村幸一郎審議官
「(1号機は)炉心溶融の可能性がある。炉心溶融がほぼ進んでいるのではないか」と説明した。

報告書によると、中村審議官は原発周辺の放射線量上昇や、
1号機が冷却機能を失って時間がたつことから炉心溶融が進んでいると判断。
会見直前に寺坂信昭院長(当時)に報告。
寺坂氏は「(事実がそうなら)そのように言うしかない」と、公表を了承した。

その後、官邸で保安院の広報に懸念が出ており、
発表前に官邸に情報提供するよう求める声があったと知った寺坂氏は、複数いた広報担当者に
「発表の際は事前に官邸の了解を得るように」と指示した。中村審議官には人を介し、発言に気を付けるよう注意した。

一、二時間おきに開かれていた保安院の会見はこれ以降、官邸の了解を得るため数時間に一回に減った。
広報官は中村審議官の申し出により交代。
以後の広報官は「炉心の状況は不明」などと言葉を濁し、四月まで炉心溶融を認めなかった。

官邸は東京電力にも横やりを入れていた。
東電の福島事務所は十二日夜、報道関係者が傍聴できる会議で爆発後の1号機の写真を公表した。
官邸側は翌十三日、事前連絡なしに公表したと東電の清水正孝社長(当時)に注意。
清水氏は現場に、発表や資料の公表は事前に官邸の了解を得るよう指示した。
この影響で、重要な情報の広報が遅れた。

十四日早朝、3号機の格納容器の圧力が異常上昇。
東電は官邸詰めの社員を通じ、発表の了解を求めた。
しかし、官邸内で調整がつかず、東電は広報を見送った。この情報は同日午前九時十五分、保安院が説明した。


事故調査・検証委員会 中間報告(会見動画)ニュース記事追記あり


続きを読むに番組の内容書き出しました




水野:
今ニュースにありましたお米の話なんですけれども、
こうした100ベクレルを超えるコメを買い上げるということ。
今回こういう決定ですけれども、
これから先ですね、同じ土地で作られるお米というのは、
年を追うごとに含まれる放射性物質は減るんでしょうか?

小出:
基本的には放射能自身は寿命をもっていますので、少しずつ減ると思いますけれども、
個別の田んぼで減るか増えるかというのは、その環境の条件によると思いますので、
一概には言えないと思います。
例えば山沿いにあるような田んぼは、
きっと山から汚染が流れてきて、これから汚染がどんどん増えていくという事もあるだろうと、

水野:
これから汚染が増える地域もあるわけですね、
山から水などで流れてくる場合がありますよね

小出:
そうです。
で、一方では、田んぼの水とか土とかが流れて、川に流れて、
福島で言えば阿武隈川を流れて太平洋に流れて行っているという放射性物質も、もうすでに観測されていますので、
同じような条件がじっとしているという事は、多分ない。
ようするに動いているのだと思います。

水野:
ということはですよ、例えば、今年なんとかお米を作ってですね、今の基準値の範囲内で、
規制値の範囲内だからという事で流通させている土地もですね、
また、次の年にはそうはいかないというケースがこれからあり得るんですね。

小出:あり得るというか、多分ある筈だと思います。

平野:
先生、あの、そもそもですね、今回のコメの買い上げというのは一種の国の救済措置みたいな印象がありますけど、
そもそも、お米を作らしてはダメな地域をですね、キチンと明確に判断せずにですね、
作らせてしまって、ま、作ってもらってですね、
それを、二重のダメージを与えたという、国の測定というか、
政策の決断の無さがこういう事を招いているというような言い方はできないでしょうか

小出:
おっしゃる通りだと思います。
なんか、今回ニュースでは、コメを業界団体が買い上げて隔離するといったんですね。
いったい「隔離」って何のことなのか、私にはよく分からない。


水野:流通にのせないという意味でしょうけど、「どこにどう隔離できるか?」ですよね。

小出:
はい、隔離したところでそれはどうするんでしょう?捨てるんでしょうか・・・
どういう事なのか分かりませんが、

水野:たとえばもし、今、今年隔離したとしてですよ、これ・・・来年も、同じようなことが起きる訳でしょ?

小出:要するに、古米、古古米、古古古米・・・っていって溜まっていってしまう訳です

水野:溜まっていってしまいますよね

小出:
隔離というだけであればですね、はい。
ま、隔離にしても東電に買い上げてもらって処理させるという事にしても、
農家から見たら耐えられないと思うのですよね。
せっかく作っても意味がない、
そういう仕事を、汚染している場所でさせている訳ですよね、人々に。
本当は私は、みなさんが住んではいけない場所だと思いますので、
本当の事を言うなら、やはり、国家がですね、
そこの人達を、農家の人達も含めて避難をさせて、
別の場所でお米を作って貰うという事をやった方がいいと思うのですけれども、
今日本の政府はそういう事をやらずに、
「汚染地帯に人々が住んでもいい」と言っている、きたのですね。
「逃げるなら勝手に逃げろ」と、「もう、補償も何もしないよ」と言う、そういう政府な訳で、
農家の人は作るしかない。
でも作ったところで基準を超えて隔離だかなにかになってしまうという、
一体これをどうやって考えたらいいのか、私にはよく分かりません。

平野:
いま、被災地は雪が結構多くなって、次の年の作付をどうしようかといったことを、
農協が連日会議をしてですね、国の方針が自分たちの地域に該当するかどうかわからなくて、困ってですね、
もう、要するに生活の基盤を奪われますよね、作れない。
そういうことに対して国の指針みたいなものが本当にきちんと示されていないな、という印象なんですよね。

小出:
そうですね。
でも、本来であれば、新たに指針を作るというよりは、本体法治国家と言っている訳ですから、
自分が決めた法律をきちんと守るという事が国家の役割だと思います。
そうであれば、今、福島県内の東半分は、もうすでに人が住めません。
農耕してもいけないというそういう場所になっています。
ですから、それを、日本というこの国が、「自分が決めた法律を守らない」という、
そういうことがこういう状況を引き起こしているのです。

水野:
はい、もうひとつ、伺います。
昨日もお伝えしたんですが、政府の事故調査委員会の中間報告について、
いくつか具体的に「えっ!?」と、わたくしなどは驚くような事実が記されておりましたので、
小出先生のご感想を伺いたいんです。
あの、SPEEDIというのはですね、放射能の影響を予測するシステムで、
これを「とにかく早く公表するべきだ」と、小出先生は事故直後おっしゃっておりました。

小出:そうです

水野:
これが随分と遅れた訳ですが、なんで遅れたのか?という話がこの中間報告に書かれていますが、

3月11日SPEEDIは予測を出していたけれども、その結果を保安院には渡していた。
で、保安院は官邸に送ったというんですね。
ところが官邸の地下に、地下と5階に分かれて作業していたようで、
官邸の地下にいろんな省庁のメンバーが集まっていた。
そこにいた内閣官房職員が、
「あくまで参考情報だと考えたから、官邸の5階にいる菅元総理達の執務室には報告をしなかった」というんですね。
つまり、官邸の地下にまでは渡っていたSPEEDIの情報は5階にまで行かなかった
だから、多くの方が余計な被ばくにさらされてしまった。
というこの事実を、小出先生はどうお感じになりますか?
今になって、こういう事が出てきました。

小出:
当時から、SPEEDIがあるのになぜ使わないのかと私は発言をしてきましたし、
SPEEDIの関係者は11日から不眠不休でやっていたはずだと、

水野:そうおっしゃっていましたね

小出:私は思って

水野:やはり出していたんですね、11日にちゃんと。

小出:
もちろん、そうなのです。
次々といろんな計算をですね、彼らはやり続けたわけですが、
結局それは、「無用の混乱を招く」という理由で握り潰されてしまったのですね。
なにかその、地下と5階との意思疎通がなかったというようなことを、今水野さんがおっしゃったこと以上に
私は、「無用の混乱を防ぐ」という事が、日本の国家にとって一番の重点目標なのであって、
「住民を守る」ということは二の次だったという事を示したのだと思います。

水野:
この「無用の混乱を防ぐ」という事は大きなキーワードのなってくるのだと思います。
他にもですね、こういう情報があります。

国民への情報提供を国が統制したという事実が挙げられているんですね、
例えばですね、3月12日の午前中ですけど、
保安院の中村さんという審議官が、メルトダウン、炉心溶融について発言しているんですね。

小出:そうです

水野:会見で。

小出:そうです。

水野:
「炉心溶融がほぼ進んでいるのではないだろうか」と午後2時には言っています。
ところがですね、その後中村審議官は会見に出なくなりました
姿が見えなくなりました。
なんでなんだろう?というとですね、
保安院の委員長が「発表内容は事前に官邸に伝えるように要望する声があったと聞いた」んだそうで、
ですから、委員長から中村審議官に注意がなされ、
それ以来、中村審議官は姿を会見から消しました。
そしてともに、保安院は、この炉心溶融、というものについて明言することが無くなった訳です。
だからメルトダウンという事が公表された時、私らは小出先生の話しをずっと聞いていましたから、
「ほら、ずーっと前から言いてましたやん、今頃になって認めるか!」と、怒りが大きかった訳ですが、
こんな舞台裏があったんですよね。

小出:
はい、もう前からそう聞いていました。
何を今更こんな報告書で言うのかなと、
まぁ、私も前から聞いていたし、今度の政府の委員会も今まで聞いてきた事を整理したという事なのでしょうけれども、
私にとっては「何をいまさら」という報告書でした。

平野:
しかも、当時のままの人達ですよね、
何の責任も取っていないですよね、こういう事が明らかになって、こういう人、
だったら、こういうことを招いた責任は、やっぱり当事者は取るべきですよね。

小出:私は個人責任を問うべきだと思います。

水野:
ええ、まず個人責任を問わないという、こういう事故調査委員会のありようがもちろん問題になりますし、
それこそ、良かれと思って逃げた方々がね、
結果的には放射性物質の濃度の高い所へ逃げてしまっていたという、

平野:そうですね、飯館村なんかそうですね

水野:飯館村に、良かれと思って逃げたら、そこが一番高かった。という方が、いらっしゃる訳ですよね。

小出:そうです。

水野:
今となっては本当に返す返すも悔しいんですが、
責任を取らないまま、年を越える、政府の、人たち。

小出:はい。

水野:
政治家たち。ということになります。
小出先生明日もどうぞよろしくお願いいたします。

小出:こちらこそ


ありがとうございました。



ーーー

古賀氏インタビュー。最終回 7月25日より

古賀茂明氏: 
私の技術の専門家ではないので、長谷川さんが今おっしゃった以上のことはハッキリ言えません。
ただ、メルトダウンしているという話が最初に出たときに、
保安院の中村審議官がそれを正直に認めたため、更迭された。
その後のいきさつを見ていると、小出先生のような方がもともと指摘していたことは後から考えると合っている。
しかも、今になって原子力安全委員会の先生たちも「実は私もそう思っていた」と言ったりしている(苦笑)。


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コメント
小出先生が、100Bq超放射能汚染米を「隔離」するって意味不明、とおっしゃってましたが、そのとおりですね。

そこで私になりに意地悪く勘ぐってみたわけですが、当局は「廃棄」するとは言っていないので、いずれ「使用」することが無理なく想定されますね。

では、どういうふうに「使用」するかというと、米はもともと小さな穀粒でそれを60kgていどで袋詰めにしているだけですから、おそらくは古古古米になるまでには、順次グラム単位で、家畜の飼料や加工食品の原材料等として、方々に散らしてゆく目論見があるとみています。

・・・まあすくなくとも、このようなイジワルな見方を許してしまうような、底の抜けた曖昧な対応といえますね。

実質的管理区域から疎開させることなく逆に未実証の“安全神話”で縛りつけたり、放射能汚染瓦礫を“痛みの分かち合い”の美名のもとに全国にばら撒こうとしたり、人形峠由来の放射能レンガを全国販売したりする一連の措置からすると、

この隔離措置に対してもまた、現段階では、不安解消というより用心するに越したことはないという印象を強くします。
敦賀福一 | 2011.12.28 12:01 | 編集
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