fc2ブログ
01.06
Fri

・20年前の浸水事故で「非常用電源が実は動いていなかった」と東電がチョロッと今頃訂正発表
・「ECCRが作動していなかった事を公表しなかった」と保安院「年末の気の緩み」って言いました。
・想像も出来ない時間の長さで続く原発の「廃炉」

1月5日木曜日 
京都大学原子炉実験所助教 小出裕章先生に伺いました
Radio News「たねまきジャーナル」
MBSラジオ [MBS1179.com]





<参考>
東電福一「非常用電源は動かなかった」91年10月の事故の訂正を今頃・・・


「福島第1原発:91年事故でも非常用電源起動できない状態」毎日新聞記事



緊急時対策支援システム:
原発事故監視システム一時停止 保安院、丸1日公表せず

毎日新聞 2012年1月1日 東京朝刊
 
経済産業省原子力安全・保安院は31日、
全国の原発で事故が起きた際に、放射性物質の放出量を予測する「緊急時対策支援システム」(ERSS)
不具合があり、一時作動しなかったと発表した。
ERSSは「緊急時迅速放射能影響予測システム」(SPEEDI)の基となるシステムで、
この間に事故が起きていれば、放射性物質の拡散を迅速に予測できなかった可能性がある。【神保圭作】

ERSSは全国の原発の運転状況を示すデータを保安院やオフサイトセンターで監視するシステム。

保安院によると、30日正午前、志賀原発(石川県志賀町)の検査官
ERSSの表示システムが機能していないことに気付き、他の原発に問い合わせたところ、
システム全体で不具合が生じていたことが分かった。
31日午後2時半ごろに復旧したが、作動していなかった期間や不具合の原因は不明という。

表示システムが機能していない間に事故が起きた場合、
情報をファクスなどで取り寄せなければならないため、時間がかかるという。
ERSSは約155億円かけて開発されたが、
福島第1原発事故では電源喪失のため機能しなかった。

保安院は、ERSSの不具合を30日に把握していたが、丸1日公表しなかった。
保安院の担当者
「重要なシステムが活用できない状況にあったことは遺憾で、
ERSSを管理する『原子力安全基盤機構』に原因究明と再発防止を指示した。
今後は気を引き締めていく」と話した。



原発監視システムで不具合 保安院「年末で気ゆるみ


経済産業省原子力安全・保安院で、全国の原子力発電所を監視するシステムにトラブルがあり、
24時間以上、各原発の温度や圧力などのデータが表示できなくなっていたことが31日、わかった。
担当者は「年末で気のゆるみがあった」と謝罪している。

トラブルがあったのは「緊急時対策支援システム」の一部。
各地の保安検査官事務所や霞が関の役所などで各原発の情報が見られる仕組み。

30日昼ごろ、志賀原子力保安検査官事務所(石川県)で表示が見られないのに気付き、
その後システム全体の障害が発覚したという。




続きを読むに番組の内容書き出しました





千葉:
毎日新聞が伝えるところによりますと、東京電力が1991年、20年前
配管が腐食して冷却用の海水が漏れて地下の非常用の電源部屋に浸水事故というのを起こしているんですが、
その時非常用電源が起動できない状態になっていたという事が東京電力の発表で分かったという事です。
そんな事故があっても東京電力は地下のほうが地震対策として優れていると考えたということで、
非常用電源は地下に置かれ続けていて、何も対策が取られていない状態で、
教訓として生かされなかったということなんですが、
小出さんはどう思われますか?

小出:
従来の考え方でいえばそれでいいんだろうと思います。
要するに、たまたま配管が破れたから起動できない状態になったのであって、
その部屋が津波で浸水するなんていうことは想定外だとしてきたわけですから、
配管が破れないようにすればあとは問題ないという、そういう考え方できていた訳です。
で、もちろんそういう考え方は現在でもそうな訳で、
今は全てを津波に押し付けていますけれども、
いろんな事故の原因というのは山ほどあるのですから、
どんなところにあろうと結局いろんな事故が起きる事だろうと私は思います。

千葉:
うーん、・・あの、本当に津波というのは想定されていなかったという事なんですね。

小出:
もちろんそうではありません。
もともと福島第一原子力発電所で想定していた以上の津波が起きていたという事は過去にもあったわけですし、
「そういう事は起きては欲しくない」という彼らの願望で、それを無視してきたという事です。

千葉:
はぁーー、あの小出さん、しかもこの事故に関してはですね、
「非常用発電機は起動可能な状態だった」と東京電力は言い続けてきていまして、
当時の報告書を詳細に分析した結果として、チョロッと今頃訂正発表という事だったんですけれども、
これについてはどう思われますか?

小出:
そんなことは山ほど、多分あると思いますし、
原子力発電所というのは大変複雑な機械であって、もう、日常的に山ほどのトラブルが起きているのです。
それをどれだけ深刻に受け止めるかという事は、
現場の判断にもよりますし、規制当局の判断にもよる訳ですけれども、
とにかく原子力発電所を動かさなければいけないという事が、国家の至上命令になってきていたわけですから、
大抵の不具合は「何でもなかったんだよ」って言って、無視してきてしまおうとしてここまできてしまったわけです。

千葉:
後このニュースの中で非常に気になるのは、
事故は冷却用の海水の配管が腐食して穴が開いたのが原因だということなんですが、
冷却に塩分を含む海の水を使う限り、配管の腐食というのはかなり心配されることなんですよね。

小出:当り前です。
ですから、「いつかは破れるだろう」とみんなは思っている訳ですし、
ま、破れてしまって、そういうトラブルが出来て、非常用の発電機が動かないということになったのですけれども、
それはもう、その配管を取り変えれば次はもうないというふうに、彼らは思いたかったわけですね。

千葉:はぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・

近藤:
小出さん、これ、
このニュースを聞いていまして、やはり、情報公開ということの重要性を改めて感じるんですけれども、
まだまだ、この原発事故、または原発そのものについての情報公開、
小出さんなどの立場から見ると、まだまだ進んでいないというふうに受け取られていますか?

小出:
多分出来ないのだろうと思います。
原子力発電所側からすれば、なるべく自分の不具合は出したくないと思っているわけですし、
仮にあったとしても「それは大したことではなかったんだ」というふうに伝えたいと思うだろうと思います。
そして、現場がそのように判断をしてしまうと、
多分規制当局がそれを覆すだけの証拠を集めることができませんし、
報道をする方がたも、よっぽどの危機感をもってそれに肉迫しようという気概がなければ、
発掘できないだろうと思います。


近藤:
そうですね、なかなか専門家でないと分からないだろうという事もあるでしょうし、
結局現場で「大したことはない」と思うと、情報公開の対象にもならないということになってしまうわけですね、

小出:
はい、もちろんそうきたわけですし、これからもそうですから、
マスコミのみなさんが「どれだけ自分の姿勢を貫くか」ということに、かかってくると思います。

千葉:
今のお話にも関連してkるところがあろうかと思うニュースがあるんですけれども、
12月の31日に
原発の事故を想定して、全国の原発の原子炉格納容器の圧力や温度などの運転データを集めて表示する
ERSS緊急時対策支援システムというシステムに不具合があって、
26時間に渡って正常に作動しないトラブルが起こったということなんですが、
これが起きますと万一の時の国の対応が遅れる可能性もあったという事ですが、
このERSSというシステムは福島第一原子力発電所の事故では
電源が無くなったため動かなかった
ということなんですが、
このニュースは小出さんはどう受け取られますか?

小出:
ま、機械ですから当たり前のことであって、
特にそういう不具合が出るという事は、もともとから覚悟しておかなければいけません。
ただし、不具合が起きたという事をちゃんと知らせなければいけないと思うのですけれども、
今回も黙っていた訳ですね。
最近になって分かっている訳ですし、福島第一原子力発電所の事故の時には、そのシステムが作動しなかった。
実際に作動しなかった訳ですし、
その事はSPEEDIという、放射能がどの方向に被ばくを広げているかということのデータを
公表しなかったということのいい訳に使われている訳ですけれども、
そういう事はきちっと、逐一報告しなければいけないのですけれども、
「自分たちの都合の悪いことは言わない」という、そういう政府なんですね、この日本の国は。

千葉:
保安院は今回の事について30日、1日前に分かったので、丸一日発表しなかったという事で、
保安院の話しによりますと、
年末で気の緩みがあったのかもしれないと反省している」と
「発表が遅れて申し訳ない」と謝ったということなんですが、
今小出さんがおっしゃったみたいに、やっぱり、ちゃんと発表しなくちゃいけないという緊張感とか、
そういった責任感というものが非常に欠如しているという感じなんですかね。

小出:
この後に至っても欠如しているというのが、私にとっては驚きです。

千葉:
そうですね~、ホントにそうですよねー。
それから、スタジオの方に小出さんにいろいろと質問メールがきていますので、ご紹介したいと思います。
大阪市の方です、
「福島原発の後処理だけでも膨大な費用がかかるのに加え、
全原発の廃炉費用と膨大な核廃棄物を、今後何百年もお守しなければいけない費用を考えると、
果たして私たちは子どもや孫に日本の未来を残してやれるのか、暗澹たる気持ちになりますが、
とりあえず原発1基を廃炉にするのに、どれ位の時間と費用がかかるのか教えていただけませんでしょうか」
という質問です。

小出:
分からないのです。
「廃炉」という言葉がありますけれども、
みなさん例えば車に乗って、自動車に乗っていると思いますが、
「廃車」という事をやりますよね、
それは自分の車が動かなくなって、ま、物理的に壊れて動かなくなった時は廃車ですし、
もう10年経った、15年乗ったから廃車にしますといって、手続きすることも廃車ということになると思いますけれども、
その廃車にしてしまえば、あとは大した問題は無いんですね、
鉄屑にするか、分解してリサイクルするか、大した問題は残らない訳です、
ただ、原子力発電所の場合には
原子力発電所の運転を、もうやめた。これからは発電しないということに決めたとしても、
それから先にどうしていいのか分からないのです。

何十年もの時間がかかると。
あるいは使用済み燃料というのは、100万年のお守が必要だということになっているのですね。
ですから、廃炉廃炉とみなさんは言うけれども、
廃炉というのは、普通みなさんが廃車というのとは全然違うのであって、
原子炉の運転をやめた後で、それからその後始末をどうするかという事が、
想像できないような時間の長さで続くという事です。

千葉:100万年のコスト計算なんかできませんもんね

小出:もちろんできないのです。

千葉:はぁーーーーー・・・



関連記事
comment 0
コメント
管理者にだけ表示を許可する
 
back-to-top