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01.12
Thu


・原子力安全基盤機構事業者作成原案まる写しで検査について
・ブルガリアのゲオルギ・カスチエフ博士、ストレステストの実態について


1月11日水曜日 
京都大学原子炉実験所助教 小出裕章先生に伺いました
Radio News「たねまきジャーナル」
MBSラジオ [MBS1179.com]





<参考>
独法・原発検査:「丸写し」03年設立以来
毎日新聞 2012年1月11日 2時30分(最終更新 1月11日 10時21分)

原発関連施設の唯一の法定検査機関で独立行政法人の「原子力安全基盤機構」が、
検査対象の事業者の作成した原案を丸写しした検査手順書(要領書)を基に検査している問題で、
機構の第三者委員会(委員長・柏木俊彦大宮法科大学院大学長)が、
同様の手法が機構発足当初(03年10月)から常態化しているとする調査結果をまとめたことが分かった。
第三者委は「信頼に疑念を抱かせる。
事業者への依存体質が原因で主体的検査に改善すべきだ」とする報告書を12日、機構に提出する。

 ◇報告書「理解と意識希薄」

問題は昨年11月、毎日新聞の報道で発覚した。
機構側はこれまで「問題ない」との立場だったが大幅な見直しを迫られる。

学者ら5人で構成する第三者委が検査員への聞き取り調査などを実施。
その結果、原発の核燃料を製造・加工する「グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン」(神奈川県横須賀市)に
要領書の原案を作成させ、表紙などを差し替えただけの「丸写し要領書」を使った核燃料棒検査が
発足当初から続いていることが判明した。

第三者委の報告書は「検査は安全を担うシステムの一部。事業者に委ねることは許されない」と指摘。
要領書さえ見ずに検査・合格させたケースもあることから「何を基準に検査をしているのか。
検査への理解と意識の希薄さを示す」と厳しく批判する。

報告書は関西電力大飯原発の定期検査(09~10年)で、
関電の資料の不備を見落とし一部の検査を実施しなかった問題(昨年8月発覚)にも言及し
「事業者の検査を形式的に追認していたと思われてもやむを得ない」と指摘。
▽緊張関係を保つため事業者との打ち合わせを議事録化して残す
▽教育・研修の強化--などを提言する。

機構は東京電力トラブル隠し(02年8月発覚)で
経済産業省原子力安全・保安院が東電による検査結果の改ざんを見抜けなかった教訓から03年10月に設立された。
4月、保安院を解体して新設される原子力安全庁(仮称)の所管法人に移行するため
「検査体制の抜本的な改善も4月以降になる」(機構幹部)という。【川辺康広】

 ◇解説 検査体制改善は多難

原発関連施設の検査を巡る問題で、
第三者委員会の指摘を受ける独立行政法人「原子力安全基盤機構」は早急に改善を迫られるが、その前途は多難だ。

機構には昨年11月現在、75人の検査員(非常勤を除く)が在籍する。
いわゆる生え抜きは4人に過ぎず、原発メーカーや電力会社など事業者のOBが39人を占め
元々検査で緊張関係が生まれにくい人事構造になっている。
65%に当たる49人は50代で、今後次々と退職していく。
しかし「待遇が悪いためか新卒者がきてくれない」(機構関係者)といい、人材確保の妙案はない。

毎日新聞は昨年6月、東京電力福島第1原発の圧力容器の主蒸気逃がし安全弁に対する検査でミスがあり、
東電に指摘されるまで気づかなかった問題も報じた。
報告書はこれについても「重大な問題」と指摘する予定だ。
所管官庁の経済産業省原子力安全・保安院は丸写し問題、
検査ミスのいずれについても経緯を把握しながら機構に改善を指導してこなかった。
原子力安全庁に移管しても、機構任せでは検査の抜本的な改革は難しい。
安全の担保を抜きにした原発の再稼働などあり得ず政府の姿勢が問われている。【川辺康広】




ストレステストでは安全にならぬ 大飯原発再開に懸念

京都新聞【 2012年01月11日 10時06分 】

「ストレステストで原発は安全にならない」と欧州の事例を踏まえて指摘したカスチエフ博士(9日、大阪市)

原発運転再開の条件の一つとなっている「ストレステスト」(原発施設の安全性総合的評価)の
下敷きとなったEU(欧州連合)のストレステストの評価を担当したブルガリアのゲオルギ・カスチエフ博士が、
大阪市でこのほど開かれた集会で
ストレステストには評価基準がなく、原発が安全になるわけではない」と
大飯原発(福井県)などの運転再開に懸念を示した。

カスチエフ博士は原子力安全、放射線防護が専門の物理学者。
ブルガリア原子力安全庁長官などを歴任、EU議会の委託を受け、
各国で実施された原発ストレステストの「残余リスク」を評価した。

京都、滋賀の両府県が30キロ圏内に入る大飯原発3、4号機などのストレステストを考えようと、
環境団体グリーン・アクション(京都市)などが招き、9日に講演した。

カスチエフ博士はEUのストレステストについて
「人的ミスや複合要因、老朽化などは対象外で(想定を超える事態に耐える)頑強性の基準もない」
「(日本と同様に)原発は安全と言ってきた事業者や行政がテストを実施、評価しており、技術も責任能力もない」
と指摘した。

日本のストレステストについても
なぜ原発事故の原因究明を先行させないのか。
3月11日の前に福島原発のストレステストを実施していたら、問題ないとしていただろう。
ストレステストで原発は安全になるわけではない
」と批判した。

集会には、経済産業省ストレステスト意見聴取会の委員を務める井野博満東京大名誉教授も参加した。
大飯原発の活断層評価を不十分とした上で、
「事故は人的ミスと目に見えない欠陥で起こり、ストレステストで予測できない。
多くの老朽原発を抱える若狭湾で運転再開の突破口を開かせてはいけない」と強調、
「最後に頼りになるのは国ではなく、地域だ」として自治体への働き掛けを訴えた。





続きを読むに番組の内容書き出しました








水野:
まず、ある組織の事で伺いたいんですけれども、
原子力安全基盤機構という組織があります。
小出先生もご存知ですよね。

小出:
もちろんです。

水野:
それがね、どういうところかっていうと、原発関連施設の検査機関として、
法で定められているただ一つの機関なんだそうですけれど、
こんどうさ~ん、
こんなふうに国でただ一つ決められた機関であるというと、どんなに厳しい検査をしているのかと
ま、私なんかは思うんです。印象で。

近藤:そうですね

水野:ね、
ところが実際はですね、検査対象となる事業者、
で、つまりこれは多くの場合電力会社という事になると思うんですけれども、
電力会社がつくた原案をまる写しして、それを元に検査している。
っていう事が分かってきました。
あの・・・で、ビックリしているんですけれども、
小出先生、これ、ビックリしている私はどうなんでしょう?へんなんですか?

小出:(笑)
私は、京都大学原子炉実験所の職員ですし、原子炉を動かしていますので、
定期検査をむしろ受ける側にいます。

水野:あ、そうですね。

小出:
ただ、私の場合は、文部科学省の検査を受けるという事になっていまして、
原子力安全基盤機構と、私は関係が無いのです。
でも、私が定期検査を受けるための、
検査の要領書というものがあるのですけれども、
それは基本的には私の方が作っています。

水野:あ、検査される方の人が作るんですか。

小出:
えーっと、本当はそれは正しくないのですけれども、
たとえば京都大学原子炉実験所の原子炉、あるいは、私は廃液処理装置のお守をしているのですけれども、
そういう装置がどういうものであって、どういう検査が必要で、
どういうふうにしたらいいかという、そういう細かい事というのは、
要するに、検査官の方は分からないのですね。

水野:いうたら、逆に言ったら、分からないような人が検査するんですか?

小出:
えー、たとえば水野さんの家の台所がどんなになっているかっていうのは、
多分水野さんが一番よく知っている筈だと思いますし、

水野:まぁねぇ

小出:
どういうところに問題がありそうだっていう事も、外の人は多分「知らない」と思います。
ですから、原則的に「こういうところはどうなっているか」という事はもちろんチェックはするのですけれども、
細かい点のチェックの仕方というのは、私なら私

水野:えぇーー

小出:検査を受ける方のその機械を本当に知りつくしている人間しか描けないのですね。

水野:はい、

小出:
ですから、私たちの方で「こういう検査でどうだ?」というような要領書の案を作って、
私の場合には文部科学省に持っていく訳ですが、
それを文部科学省の担当者と一緒に、この検査の要領書でいいか?という相談をしながら、要領書を作るのですね。
でもまァ基本的に言えば、要するに私、
原子炉実験所であれば原子炉実験所の職員が基本的な事は作っているという事なのです。
それはやはり、こういう複雑な機械を取り扱う時にはそうならざるを得ないだろうと私は思います。

ただし問題は、原子力安全基盤機構のように、
メーカーの人が基盤機構の職員になったりですね、
いわゆる原子力ムラの人達が基盤機構で働いている訳ですから、
なぁなぁになってしまって、

水野:そこか。

小出:
ハイ、
検査そのものが意味をなさないという事になる可能性が強いという事だと私は思います。

水野:
この原子力安全機構の中にもですね、
原発のメーカーや電力会社などのOBの方々が大勢入ってはるようですね。

小出:そうです。

水野:それが今、小出先生がおっしゃった原子力村のお仲間っていう事になってくる訳ですね。

小出:
そうです。仲間同士で検査をし合ってしまう訳ですね。
だから、そういう体制が、やはり問題だろうと私は思います。

水野:近藤さん、こんな体制、まずぶち壊すところから始めなアカンように今私は感じましたが、

近藤、検査っていうのは、要するに安全を確保するためにやるんですよね、

小出:そうですね

近藤:
だから、安全を確保するためにする、その中身の検査を、
ま、いわば原発関連施設を守ろうとする連中がやっていたら、それは安全を担うっていう事にはならない訳で、
こういう問題っていうのは、ま、今日の福知山JR福知山線脱線:前社長、無罪判決)もそうだけど、
人間の命って言いますかね、そういうものをこの国っていうのは実にいい加減に考えてきているっていうことの
見本みたいな話ですよね。

小出:そうですね、そう言える点もやはりあると思いますね。

水野:
これ、原発の検査というのはね、そもそも伺いますけれど、どんな事をなさるのか、
たとえば実際に配管が腐食しているかどうかなんていうのを、
目で見たり触ったり、トントンってたたいて音を聞いてみたり、っていうことは出来るんですか?

小出:
もちろん、目視検査というのもありますし、
たとえばポンプだったら、分解点検検査というのもありますし、
それぞれ検査項目が沢山決まっているのです。

水野:という事は、じゃぁ、しっかりと普通の機械みたいにあらゆる部分を検査できるんですね?

小出:基本的には、出来るという建前になっているのですね。

水野:建て前というのはどういう事でしょう

小出:
しかし、その、ここを診なければいけないと思って要領書を作る訳ですけれども、
実際には見ていなかったところで事故が起きたりするわけですね。
たとえば、もう10年ちょっと前だったと思いますが、
美浜3号機という原子力発電所で、二次系の配管が、長い年月使っている間に、
配管自身が薄くなってしまって、破裂をして作業員が5人無くなったという事故があったのですけれども、
それ等は、ずーっと、始まって以降一度も検査すら受けていなかったと、
そういうところで事故が起きているのですね。
ですから、建前上はしっかりと検査をしているという事になっているわけですけれども、
どうしても見落としているところなどがあるために、そういうところで事故が起きてしまう訳です。

水野:見落としが無いくらいに、分かりやすいものではないという事ですね

小出:えー、

水野:どうしたって見落としてしまう位、複雑だと思えば良いんですか?

小出:
そうですね、要するに大変複雑な機械な訳ですし、
私なども検査を受ける時には、もちろん安全を守りたいと、
私は自分の職場、職場の安全をですね、守りたいと思っていますので、
インチキをしようなんていう事はさらさら私は思っていませんけれども、
ま、私などが考え付かないようなところで、時にトラブルが起きたりすることもあるのですから、
機械という物の宿命だろうと思います。

水野:
はぁ、じゃぁ、検査の話でもう一つ伺いたいんですが、
原発のストレステストというものを行っていくと政府は言っていますよね。
で、もうすでにEU、ヨーロッパで、日本より先がけてストレステストが行われたんですよね。

小出:そうです。

水野:
で、今回EUのストレステストの評価をした方が来日なさったんです。
ブルガリアのゲオルギ・カスチエフ博士っていう方なんですが、
その方の言葉を聞いて私はちょっと驚いたんですが、

あの、ストレステストをなさった方の方がおっしゃっているんですね。
「ストレステストには評価基準が無く、ストレステストで原発が安全になるわけじゃない」と。

小出:そうです

水野:ハ・・・笑   ・・・えぇッ??

小出:
ストレステストというのは、この番組でも聞いていただいたと思いますが、
単にコンピューターのシュミレーションをするという事だけなのであって、
原子力発電所、機械としての原子力発電所が1ミリとして安全に近付くわけではないのです。
すでにある、形のある原子力発電所が、どこまで異常事態に耐えられるのだろうか?
という、計算上のシュミレーションをしてみることであって、
シュミレーションはあくまでもシュミレーションであって、
いい加減なシュミレーションをしている限りは何の有効性も無いという事になってしまいます。

水野:日本のストレステストはこのEUのストレステストを下敷きにして成されるんですよね?

小出:そういう事になっています。

水野:
で、この博士がおっしゃるには、
「ストレステストには人為的ミス、ま、人間がするミスや、複合要因や老朽化の問題は対象外である」と。

小出:はい、今はそうです。

水野:
ハァ~あ、
この方こんなこともおっしゃっているんです。
「3月11日より前に福島第一原発のストレステストを、もししていたら、問題無いとしていただろう」

小出:当然ですね。

水野:ま、コンピューターでシュミレーションするだけなんですね

小出:そうです。

水野:
アハッ・・はぁ・・・
実態を見て触ってなんていう事は出来ないという事ですね。

小出:
はい、
少なくてもストレステストは実態を見るなんていう事は何一つしません。

水野:
はぁ~・・・・・・そうですか。
でも、そのストレステストの結果で再稼働へ。というのが政府の考えなんでしょうね。

小出:
要するに、これまで日本の原子力発電所というのは、
たとえば原子炉立地指針審査であるとか、
さまざまな指針、国が決めた指針に乗っ取って、安全審査を受けて、
これならOKだと言って、お墨付きをもらってきたわけですね。
ところが、そうであった筈の福島第一原子力発電所で、実際に事故が起きてしまった訳ですから、
これまでの指針が意味をなさなかったという事が、少なくても事実としてわかってしまったわけです。
で、そうなれば今までの指針をこれから適用するという事は出来ないわけですから、
だから、ストレステストをやらなければいけないという話になったのですね。
でも、そのストレステスト自身が、単なるコンピューターのシュミレーションでしかありませんし、
そのシュミレーションというのは、想定した事に対して計算するのであって、
想定できないような事、ま、人為的ミスですとかね、
そういうような事に関しては、もう、「何にもしない」という事になってしまうんですね。
ですから結局今までやってきた安全審査、各種の指針に基づいた安全審査と、
言ってみれば同じ事をまたやって、
それで、「安全性を確認した」というような、いい訳を作るためにやろうとしているわけです。




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