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01.17
Tue
脱原発世界会議」での飯田哲也氏の講演です。

ポイントごとにまとめてお話しされていらっしゃいます。

私たちは世界史にも残る歴史的な時代に偶然生まれてきて、そして生きている。
今、この時間の中に私たちが生きていることの意味を、
強く考えなければならないのだと思いました。



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脱原発世界会議ー2012年1月14日
飯田哲也(環境エネルギー政策研究所所長)の発言







私の方からはこれまでのお二人のお話しを受けて、私たちの手で、原発の無い未来を作る
それを311以降どんな事が起きて、そしてどんな事を目指していくべきなのか
その大きな方向性をこの会議の趣旨の説明もかねて、
大きく5つのアウトラインで話をしていきたいというふうに思っております。

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大きな1つ目 
3つの「第3」です。
この福島第一原発の事故は間違いなく、これは地球規模の世界史に残るとんでもない事故ですが、
これは、スリーマイル、そしてチェルノブイリ事故に次いでいく、世界史レベルの第3の事故。
まえ二つの原発事故が世界史を変えた。それぞれの国の歴史を変えたことから、
この福島第一の原発事故は間違いなく、日本の歴史を変えると思います。

2つ目の「第3」は、
吉岡さんのお話しにもありましたが、
広島・長崎そして、3つ目のこの国放射能・・ま、言えば美しい国土を汚してしまった、
この3つ目の汚染は自分たちの手で引き起こしたという事です。
それは、我々自身がその責任を取らないといけない。

3つ目の「第3」は
それがもうすでに戦後という言葉からは、震災後もしくは災害後という言葉に置き換わったように、
明治維新、そして太平洋戦争に次ぐ、これは3つ目の歴史の大きな転換点になる
そういった覚悟で自身がこれから臨んでいくという事が必要になってくると思います。



大きな二つ目
王様ならぬ原子力ムラは、裸だった。
あまりにも無残な裸だった。
で、見ようと思えば見えていた、あるいはもう見えていた人が数多くいたわけですが、
しかし、原子力ムラと呼ぶところの、この国の政治、官僚、御用学者、産業界と電力会社、そして、メディアという、
この五角形か六角形かのこの中でですね、
とにかくひたすら安全・安心・クリーンだという言葉だけが、世の中を全て覆っていて、
見えているのに見えなかった、非常に無残な原子力の安全の状況。
そして事故が起きてから、の、国民、そして全世界の目の前で起きた、
ゴテゴテで、デタラメでどうしようもないこの国の原子力ムラの現実
で、この覆い隠された物が取られた後のですね、原子力ムラの、

私はいつも「5つの無い」というふうに言っているのですが、
事実に基づかない事を平気でいう。
全く論理的でない事を言うと、
ま、経団連の米倉さんが頭をたたいて机をたたいて言っている事は、もうほとんど子どもの駄々っ子ですね。
そして科学的でない。全く科学的ではない。
そして経済合理的ではない。
そして、世界に対しても将来世代に対しても、子どもたちに対しても、全く恥を知らないかのようなですね、
そういう志というか、規範的ではない姿勢と。

これがこの国を覆ってきていた、実は裸の王様であった。



大きな3つ目ですが、
それが覆い隠されていて、みんながそれを見てしまった後、この国で何が起きたのか。
これは、中東で起きたジャスミン革命に次いで起きた、
日本版の、いわばジャスミン革命のような、そういう大きな変化が今起きつつあるのではないかと思います。

もう、ツイッター、フェイスブック、あるいは様々なブログとか、
もちろんどうしようもない話しも、クズのような話もある中で、しかし、みんなで繋がりながら、
最初はセシウムやベクレルやメルトダウンやですね、この国の果たして、どれだけの人が知っていたんだろう
で、何ミリシーベルトが安全なのかといった事も、全く分からない中で、みんなが勉強して、
とりわけ、いま、子どもを抱えるお母さん方。
ま、これはまた別のでいうと母親革命だと思うのですが、本当に放射線に関してすごく勉強して、
国の規制を、どうしようもない規制をですね、少しなりとも動かしたわけですし、
原子力は無くても電気は足りる。
ま、原子力が無いと電気が足りないという、停電デマに対しても、
「いや全く問題なく足りるじゃないか」という事も、どんどんみんな学んでいってくれた。
そして、その結果として日本人の8割が、今、脱原発を望んでいるという、
もうすでにしっかりとした世論があると思うんですね。



そして大きな4つ目ですが、
エネルギーシフト。
もちろんこれは原子力から自然エネルギーへ大きく向かっていく。
そしてもちろん、省エネルギーも大事なんですが、
エネルギーの中身を変えるという意味もあるんですが、
もっと大事なこととしては、どのように変えていくかのスタイルとして、一言で言ってしまうと、

「右でも無く左でも無く前に進んでいく」という事だと思います。

これまでの歴史とか失敗とかに学んで、「変化をリアル化する」という事がすごく大切なことではないかと思います。
で、ここはさらに3つのポイントがあると思うのですが、

第一は
ウイングを広げると。
違っている事を見ているとですね、際限なく違いが見えてきます。
もう、自分の中だけを自分でみなさん振り返っても、
自分自身の中に矛盾があるので、他人との違いを探したらキリがない。
しかし、一致しているところを見るとですね、
例えば、脱原発を頑張っている、これから頑張ろうとしている橋下大阪市長、
彼に対しては相当、多分同意できない所がある人も多いと思いますが、
しかし、脱原発の、そこに関しては協力する。
そういった形で、一致しているところで結ばれていくという事が、すごく大事なんじゃないかとおもいます。

第二は
今と似ているんですが、対立ではなくて、未来志向で、時間軸を持って未来を見ていくという事だと思います。
エネルギーを変えるという事はそう容易いことではないし、すぐできる事ではないので、
時間がかかる粘り強い動きが必要です。
ですから、じっくりと構えて、もちろん今短期的には再稼働の問題があります。
でも再稼働の問題と同時に10年後50年後を見据えた、
やはり活動という事を複眼思考でやっていく事が必要だと思っています。

第三は
これも、往々として言いがちなのは、
ま、ここにいるほとんどの方は環境を中心に世界の事を考えている人が多いと思います。
そして、原子力を進めている原子力ムラの人達は、大体、概ね巨大技術振興、、大体二〇世紀型の発想ですね。
この、ふたつにもうひとつ加える必要があるのは、やはり、経済性だと思うんです。
広い意味の、市場原理主義ではなくて、健在な経済性をその中に重ねていくと、
環境プラス経済を重ねると、実は二〇世紀型の巨大技術信仰者に勝てる。
それが、私はエネルギーシフトをしていくための大きなポイントであると思います。

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そして大きな五つ目
今回この会場でも上映される「第四の革命」
これは私たちみんなの手で、地域から未来を作るという事で、
今、こういった311のとんでもない事故が起きている中で、
本当に我々は偶然に、人類にとっては歴史的な偶然というか、幸運としか言いようがないのですが、
小規模分散型の自然エネルギーによるエネルギー革命が
人類史上上の農耕革命、産業革命、IT革命に次ぐ第四の革命といわれるような爆発的な普及期を迎えている。
このダイナミズムを利用しない手はない。

昨年の自然エネルギー、
このヨーロッパとアメリカの金融危機の中で、5%伸びて、2600億ドル。約20兆円の市場になって、
太陽光はその中で、約10兆円と半分を占めたという、飛躍的な成長を引き続きしています。

で、そういった大きな話だけではなくて、
ボトムアップで地域から進めていくという事が、本当に必要で、
これは、地域の、その自然エネルギーというのは
「みんなの物だからみんなで作り上げていく」という意味と、
「変化は地域や周辺からしか起きない」で、
その変化を起こすのは、まさに、皆さん自身の手にかかっているということです。





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comment 3
コメント
但し一つ指摘したいし、教えて頂きたい。

「原発のない世界」が文字通り日本だけでなく世界を念頭に置いているのなら、資源や金を持たざる国の電力のインフラ整備にどのように協力出来るのかという点及び核兵器を放棄させる見返りとしての軽水炉をどう考えるのか、という点である。
一条恵 | 2012.01.17 15:29 | 編集
さっそく、ありがとうございました。「第3」は3カ所でした。
飯田の勘違いでした。

ついでに、追加の修正箇所を書きますね。
■「大きな4つ目」の最後のところ
・至上原理主義→ 市場原理主義
・巨大技術振興→ 巨大技術信仰(2カ所)
■「大きな五つ目」
・爆発的な復位期→爆発的な普及期

以上です。ありがとうございました。

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
ついでに、一条さんへの返信

■資源や金を持たざる国の電力のインフラ整備にどのように協力出来るのかという点
(回答)従来からの南北協力に加え、中国やブラジルなど南南協力もすでに進行中です。少なからぬ途上国が日本よりも再生可能エネルギー政策的には進んでいます。またバングラデシュのグラミン銀行に代表される太陽光などのBOPビジネスやコミュニティソーラービジネスなどもさまざまに展開中。途上国の多くは、石油で資金を失うので、燃料不要の再生可能エネルギーはメリットが大きいのです。

■核兵器を放棄させる見返りとしての軽水炉
これは北朝鮮の特殊例であり、かつすでに破綻したモデルで、もはや意味を持たないと思います。エネルギー政策的にも、送電線インフラも乏しく総需要が200万kWしかない北朝鮮に100万kWの原発はナンセンスで、小規模分散型の再生可能エネルギーは非常に便益が大きい。
飯田哲也@環境エネルギー政策研究所 | 2012.01.17 20:49 | 編集
大阪では橋下が民主党や関西電力の幹部と会っていたり、原発再稼働させようと必死で動いてるのみんな知ってますけど。

だから大阪市役所で連日、橋下に対して抗議行動がありました。

講談社も橋下と民主党の野田・前原が、橋下が選挙までは脱原発で
その後、再稼働の側に転じるって決めてあったって記事になっていました。

菅さんが脱原発と言ったら引きづり降ろされたのに、
橋下が脱原発と言っても原子力村のマスコミや経団連はヨイショしまくりで、明らかにおかしかったです。

地元大阪では今、連日橋下に対するデモや抗議活動が行われているのに、
原子力村の東京のマスコミはそれを一切報道せずに、「橋下さんは大阪でも大人気♪」とまたデマを流しています。

あなたが言ってるように、新聞やTVのマスコミはウソしか言いません。

唯一、週刊朝日のような週刊誌と、東京新聞が真実を伝えるのみです。
大阪人 | 2012.07.02 03:15 | 編集
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