たねまきジャーナルのスタジオに小出先生が初めて行かれました。
東京工業大学の澤田先生と原発に関しての討論です。

「にっぽんの原発どうする?東西の専門家が本音で生トーク」
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今夜は、待ちに待った京大・原子炉実験所助教の小出裕章さんの登場です!
「原発推進派」の一人、東工大助教の澤田哲生さん
小出さんと推進派の専門家と生対談するのは、当番組史上、初めての試みです。
00:49
水野:
小出さんのお考えは、リスナーの方はこれまで聞いて下さっていると、
ある程度原発に対するお考えはお分かりかと思いますが、
今日は始めてきて下さったゲストです、
東京工業大学原子炉工学研究所助教の澤田哲生さんです。
私と同じように土日は吉本新喜劇を見て育ったとおっしゃるそんな澤田さん、
原子力発電に関しては全然違うご意見かと思います。
これからの原発政策はどうあるべきか
まずは、これからの原発政策はどうあるべきかという事を、今思っていらっしゃる事を、
日ごろの主張をみなさんに分かりやすい形で一言づつ、まず頂けますでしょうか
小出:
私はもう、40年間、原子力というものは一刻も早く止めるべきだと言ってきましたし、
残念ながらそれが出来ないまま、去年の事故を起こしてしまいました。
ここまできたのだからみなさん目を覚まして、即刻原子力を全廃するという方向へ行って欲しいと思います。
水野:即刻全廃をというのが小出さんのお考えです。では澤田さんはどのようにお考えでしょう?
澤田:
そういう意味では小出さんと大分違うんですけれども、ま、反対といってもいいんでしょうけれども、
私はですね、何て言いましょうか、一言で言うと続けていくべきだと。
水野:原発を?
澤田:ええ。そうですね。
今回、大震災の地震と津波でですね、福島第一がああいう形になりましたけれども、
あの地域には他にも、
小出さんが昔からかかわっておられる女川とかですね、それから東海にもあるわけですけれども、
女川発電所は80年代に建てられた3基がいずれも一応安全に停止しているんですよね。
ま、そういうことが、何を意味するのかという事をもう一度考えてですね、
私は妥当な形で、原発というものは日本のエネルギー政策の中で位置を占めるべきだと、
そういうふうに思っております。
水野:妥当な形で続けていくべきだというのが澤田さんのお考え。
近藤さ~ん、今日はこんなお二人に対談と言いますか、
近藤さんにも勿論加わっていただき、リスナーの方のご質問も加えて、
進めて行こうと思っておりますけれども、
リスナーの方が
「原発を推進するべきだっていうお考えの方達は、なかなか今、学者の方で、
表に立ってマスコミでお話しをなさるっていうのが少なくなっているようなんですよね。
そうしたなかで澤田さんがお話しなさるというのは相当の信念がおありだと思いますし、
今日のお二人の、話は聞き逃せません」っておっしゃっているんですけれども、
近藤さんはどんな気持ちで、今日は迎えてはりますか?
近藤:
澤田さんのね・・・小出先生も最初は原発を勉強されようと思って、大学でやられた訳でしょ?
で、先生は考え方が変わっていったわけだよね。
小出:はい
近藤:
だからその考え方が変わっていった理由というのは僕ら、やっぱり、
僕ら、胸に事故で相等より大きく起きた訳で、
でも、事故が起きても考え方が変わらないっていうのは変わらないとして、
そこのところを、今日聞けるのかなと思っています。
福島の事故を二度と起こさない自信は?
水野:
まず、お一人ずつ質問に答えて欲しいんですけど、
リスナーから原発を続けるべきだとおっしゃる澤田さんに質問をくださいました。
「今の福島の状態を二度と起こさないという自信はおありでしょうか?」
澤田:
えっとですね、二度と起きない、絶対、二度と起きないかというと、
それは、そう言いきれない部分がありますよ、ね。
ただし、私が考えているのは、仮にあのような事故、要するにシビアアクシデント、
過酷事故と言っていますけれども、それが起こったとしても、
今回のあれだけの放射性物質をですね、環境に出さない方策っていうのは、
ま、取れると思っているんですよ。
それが、全くゼロにできるのか、今回出た物の100分の1にできるのか、1000分の1なのか、
そういう議論はあるんですけれども、そういう仕組みと言いましょうか、
工学的なと言いますかね、機械を付ける事が出来ると思っていますので、
そういう事も考えて、合わせて考えるべきでないかと思っています。
原発に代わるエネルギーは?
水野:
はい、じゃあ、この方のご質問は、
即刻止めるべきだとおっしゃる小出さんに伺いたいとおっしゃっているのは、
「原発に代わって、この国を支えるエネルギーについてお考えですか?」と。
小出:
ごく短期的、中期的という事であれば、火力で支えるしかありません。
そして、
水野:しかし長期的にはあるという事ですね
小出:はい、
火力の燃料である石炭、石油、天然ガスというものも、
地球というこの星が長い年月をかけて蓄えてきた資源です。
もちろんウランも、鉱山のところに集めるというような事を、長い年月をかけてやってきたのですね。
それを今人間が、猛烈な勢いで掘りだして、使いきってしまおうとしているわけです。
ま、こんなに贅沢をしながら、人間がエネルギーを使っていくような事をすれば、
私は原子力もすぐにウランも枯渇してしまうと主張してきていますけれども、
石油にしても石炭にしてもいずれにしても枯渇をしてしまうと、
ま、数100年という単位だと私は思いますけれども、
そういう単位の先では、もう、枯渇をしない再生可能という、そういうエネルギーに頼るしかないのであって、
そちらの方向に速やかにかじを切るべきだと思います。
ストレステスト
水野:はい、
今日はこんなご意見の小出さん、澤田さんとともに番組を続けていきたいと思います。
今日は専門家の方お二人がいらして下さっていますので、このニュースについて聞きたいと思いますが、
まず、京都大学の小出さん、このストレステストの結果について
色々と、外部の専門家からも「どうやねん、それは」という声が上がったようですが、
野田さんは「最後は政治が判断する」と言ってはるというのは
これは小出さんから見たらどういうふうに見えますか?
小出:呆れた話です
水野:呆れた話ですか、
あの、止まらないんですね、結局保安院の審査がどうであれ。
小出:
要するに、何としてもこの日本という国は原子力をやり続けるという宣言をしているのですね。
これまでも、原子力安全委員会、原子力安全保安院等が、厳重に安全を審査して、
「安全を確認してきた」と言いながらここまで来てしまった。
水野:言いながら福島第一原発はこうなったんですね
小出:
事故が起きたのですね。
そういう人たちが一切の責任を問われないまま、また、これまでと同じやり方で、
ま、ストレステストというちょっと変わった、というか、
相変わらずのコンピューターシュミレーションですけれども、
ちょっと違った条件で計算をして、それをまた、今まで通りのやり方でお墨付きを与えるという、
それに抵抗する人たちも、ま、ぼちぼちと出てきている訳ですけれども、
それも最後は政治が決断するというふうに野田さんは言う訳ですから、
もう、どうにもならない国だなと私は思います。
水野:はい、
東京工業大学の澤田さんはこのストレステストについてはどんなお考えですか?
澤田:
ストレステスト、これね・・去年の7月の6日ですよね、
菅元総理が「ストレステストを再稼働の条件にする」と言ったのは。
その時に一次評価と二次評価に一応分けているんですよね。
一次評価は・・・っていうかその時点で、
発表があった時点で、中身がどういう評価をするかっていうのははっきりしていなかったんですよね。
ま、ヨーロッパなんかが先行してやっていたので、その例を見て決めるという事だったのかもしれないんですけど、
一次評価は、再稼働の判断材料にするために、何かをやるっていう感じなんですね。
で、二次評価っていうのは総合的安全評価を再度やり直すっていう事になっているんですよ。
水野:はい
澤田:
ですから再稼働の条件として、ストレステストの一次評価というのは、
課題として、宿題として与えたわけですよね。
で、それぞれ電力会社や関連するメーカーが自分たちで答案を考えて出したと。
その結果、地震、
この福島の事故が起きる前のですね、前と後で、緊急な応急的な措置を、これやっているんですよね。
電源車を以前よりも厚めに用意するとかですね、
場合によっては海水ポンプが今回流されて壊れたりしてますので、
そういうものも津波が来た時にでも、働くような海水ポンプになるとか、いろいろな事をやっているんですね。
そういう事によって、従前よりも少しその、ま、何て言うんですか、尤度(ゆうど)っていうんですね、
設計上の尤度、それがすぐに安全に繋がるとは必ずしも言えないんですけれども、
水野:いえないけれども
澤田:
たとえば津波であれば、
その津波の遡及(そきゅう)、駆けあがってくる之を評価しなさいっていうのがありますけれども、
要するに、何メートルぐらいの津波が来るまで持つかというのを
その前と、措置をした後とですね、この比較をしているんですね。
それによって、ま、今小出さんがおっしゃったようにシュミレーションにすぎないというような、
割と単純な評価にすぎないんですけれども、
水野:でも、ストレステストをしたら、再稼働の条件というのはふさわしいと言うお考えですか?
澤田:それは一概に言えないんですけれども、だから、そこはすごく不透明と言いますかね、
水野:ほぅ、ストレステストをしても、
澤田:
政治家が、政治主導で、ストレステストを課すと言ったわけです。
それを材料に再稼働をしてもいいか、定期点検に入ったものをですね、
これを政治的に判断すると最初から言って言うんですね。
水野:
つまりこれは政治的なものであって、
科学的な客観性については100%合格とは言えないというのが、澤田さんのお考えと思っていいですか?
政治的なものであると、ストレステストは。
澤田:
そこの言い方が非常に難しいんですけれども、一次評価と二次評価に巧みに分けてある
二次評価は安全評価をすると言っているんですよ。
一次評価は安全評価をするなんていう事は一言も言ってないんですよね。
水野:でも二次評価が安全評価でOkだったら、科学的にOKっていうことじゃないんですか?
澤田:
だから、そこはちょっとくどい言い方をしますけれども、
安全評価がOkであったということと、科学的な見地から、何て言うんでしょうかね
信頼性があるというか、ちょっと微妙に違うところがありますね。
水野:
それは違うんですか。
ハァ~、非常に極めて、
でも、お二人に共通しているのは、極めて政治的なものであるという事
澤田:そうですね、一次評価は政治的な判断に使うと、言っているんですよ。
水野:はぁ~
澤田:
その時点で、中身をどういう評価をすればいいのかっていうのが、一切何もなかったので、
テストを受けた側って言いますかね、事業者側がこういうものっていうのを決めて、
それは当然保安員とどこかですり合わせをしているんでしょうけれども、
で、ま、答えを出したと。
それの評価結果、採点結果を見て判断するのは政治家であると。
だから野田さんが、その「地元の理解を得ているかなどを踏まえて、最後は政治が判断する」と、
まさにその事を言っている訳ですね。
ここで
水野:ストレステストはあんまり意味がないじゃないですか
澤田:そんなことはない。
従来で言えば津波がですね3m位でしかもたなかったであろうもの、
そこにもいろんな議論はありますよ、
それがたとえば倍の高さになっているとかですね、倍の高さまでは持ちそうだっていう事もありますけれども、
その事よりも、地元の理解というものを得ることの方が実は大変だと思いますね。
続きを読むに
つづく
冷温停止状態
水野:まずはこの一年間大変な状況でございました。
そのいろんな一年の作業の結果、今、政府、東電が言っている「冷温停止状態」
これをどう見ていらっしゃるのか、まず、
小出先生のお考えはこれまでも番組で聞かせていただいたことがありますので、
澤田さん、「冷温停止状態」というのは、つまり、核燃料は安定敵に冷やされていると言っていますよね、
本当に冷やされているんですか?
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どう見ていらっしゃるのか教えて下さい。
澤田:
冷温停止状態のポイントは二つあると思うんですね。
一つは今おっしゃったように、壊れた、溶けた燃料が、どこかに今移動してあるわけですよね。
圧力容器の底、それから、さらに底を突き抜けて、メルトスルーと言いますけれども、
格納容器の内側の底と言いますでしょうか、そこにまで達しているのではないかと言われていますが、
実際どうなっているのかという事を今まで誰も見てきたわけじゃないので、わからない。
実際問題見ないとわからないんですよ。見るまでは何とも言えない。
その、計算結果とかも色々ありますが、あれは非常に単純な評価なので、
ま、事実はもっと複雑な事になっていると思います。
ただ、どこに再分布しているかよく分からないんですけれども、
そういうものがおおむね冷やされているか?という事ですね。
で、これはですね、圧力容器の中の物に関しては、それなりに温度計が残っていますので、
温度計のデータを信頼する限りにおいて、そこそこ冷えていると、
それで今、注水循環冷却系でしたっけ、ちょっと正確な名前を忘れましたけれども、
ようするに、水を吸いだして、4キロぐらいのループにしてですね、冷やしてますよね。
で、その途中で除染をしたりしている訳ですけれども、そこの回っている水の温度を見れば、
例えば格納容器の底に燃料がかなり溶けて、出て、溜まっているとしても、
それが、局所的、部分的にはね、かなり熱い状況になっている可能性があるかもしれないですけれども、
そうそう極端な事にはなっていないという事が分かるんじゃないかと思います。
もう一つ言える事は、そうやって冷やすことによって、圧力とかですね、
圧力を測る機械もまだ出来ているところがあると思うんですけれども、
後は、十分に冷やされていれば蒸気というものが出てこないんですね。
全くゼロとは言いませんけれども、
そうすると蒸気と一緒に取り込まれて、放射性物質、あるいはすでにその
ま、今はほとんどないと思うんですけれども、その圧力容器の中とか、
格納容器の、何て言うんでしょう、空気中っていうんですかね、
そこに浮遊している者が一緒に蒸気に乗って外に出てくるっていう事は、かつては結構あったんですけれども、
その量が今は、かなり、相当抑えられている
水野:放射性物質が蒸気に乗って出てくる量も相当抑えられている。
澤田:抑えられている。
それちょっと今正確に、事故当初の何万分の1だか言えないんですけれども、
そういう事実を考えればですね、
冷温停止状態っていうのがですね、正確に何を言っているかというのは実は難しいんですけれども、
水野:ま、定義がどうなんだ?というのはあるとしても、
澤田:
そうなんですね。
環境に及ぼす影響という事からすると、
今は一応安定的に冷やされていて、出てくる物も減っている状況だと、そう考えていいと思ってますね。
水野:なるほど。
今の澤田さんのお考えと小出さんのお考え、違うところはどんなところですか?
小出:
えー、一番大切なことは、放射能が環境に出てきてしまって、
人間を含めた生命系が被ばくをしてしまうという事なんですね。
そうなると、溶けた炉心というものが今どこにあるのかと言う事が本当は一番大切なんですね。
水野:
どこにあるのか?
そこからいろんな事が違ってくるんですね
土台なんですね、炉心が溶けて今どこにあるのかが
小出:
そうです。
で、もともと冷温停止という言葉は、何度も聞いていただきましたけれど、
原子炉圧力容器という圧力がまが健全で、中に水を蓄える事が出来て、その中に炉心がある。
そして、水の温度が100度以下になるという、
つまり、安定的に冷やせるという事を私たちは冷温停止と呼んできていた。
しかし、もう圧力がまの底が抜けてしまっているという事は確実な訳で、
抜けてしまった底を通して炉心は下に落ちているのですね。
で、落ちた先は格納容器なんですが、その格納容器というのは放射能を閉じ込める最後の防壁。
工学的に言えばそうやって設計されている物なんですが、
それが場合によってはすでに破壊されて、溶けた炉心が下に落ちているかもしれないと、
そういう恐れがすでにある。
水野:
つまり格納容器の中に核燃料が溶けだした大半があるのかないのか、
外に出ているのか?というのがお二人の見解の違いで、そこが非常に大きなところ、
小出:まだ、えっと、わたしは
水野:確かめる事が出来ない。
小出:できない。
澤田さんも同じ様に、確かめる事が出来ないとおっしゃったし、
私も見に行く事も出来ない訳ですし、きちっとした測定器があるわけでもないのです。
ですから、わからないのです。
分からないという事が、一番この原子力というものの根本的な問題だとおもうのですが、
分からないような状態で、何か安定しているというような言い方は、私は正しくないと思いますし、
溶けた炉心が格納容器の底をすでに破っている可能性がある限りは、
それが環境に汚染を広げないような手立てを取らなければいけない。
私はそれを去年の5月から、
地下ダムとか、地下のバリアだとか遮水壁という呼び方でみなさんに聞いていただいていますけれども、
それをとにかく早急にやるという事が今の仕事だと思います。
4号機
水野:
こうしたなかで、今、4号機はどうなのか?という、議論ってありますよね。
小出さんは4号機について今どういうふうに見てはりますか?
小出:
これも何度か聞いていただきましたけれども、
4号機は事故の時に停止していたのです。
つまり原子炉の中には燃料は無くて、全てが使用済み燃料プールの中にありました。
千500数十体の燃料が、使用済み燃料プールという、深いプールの底に沈めてあったのです。
そのうち、1331体が、すでに使用済みというか、放射能の塊になった燃料だったのです。
で、4号機は原子炉の炉心には548体しか燃料が入りませんので、
炉心の中に入る燃料の約2.5倍分の、燃え尽きた放射能の塊になった燃料が、
プールの底に沈めてあるという状態なのですが、
その4号機の使用済み燃料プールは、事故の、3月15日に爆発を
4号機の原子炉建屋で爆発が起きたのですが、
プールのさらに上のオペレーションフロアーというフロアーでももちろん爆発が起きましたし、
プールが埋め込まれている、その階ですらもが、爆発で壊れているのですね。
ですから、プールが健全でいられるかどうかという事が大変難しい状況になっていまして、
東京電力もそれに気がついて、耐震補強工事というものを、すでにやったという事になっています。
ただ、猛烈な被ばく環境ですので、ゆっくりと工事をするという事は許されなかったし、
どこまで本当にしっかりとした工事になっているかという事が、私にとっての不安なんですね。
それから、もし、これから大きな余震がきて、
4号機の使用済み燃料プールが崩れ落ちるような事になってしまうと、
燃料を冷やすという事が大変難しくなりますので、
大量の放射性物質が再度空気中に飛び出してくるという可能性があると私は思いますし、
何とかそんな事態にならないように、大きな余震が来ないでくれよと、私は今願っている訳です。
水野:
余震は震度7まであり得ると予測されていたのが、
先日8まで予測を大きくしなければいけないという説も出ていましたけれども、
澤田さんはこうした4号機のプールの今ある危機についてはどう考えていらっしゃいますか?
澤田:
まず4号機なんですが、
こちらは事故後早い時期には色々と言われていましたけれども、
4号機のプールの水自体は、事故、3月11日の地震と津波以降ですね、今に至るまで、
なんて言いますか、空になるという、あるいはその、減るという事はなかったわけですね。
今後のことを考えると、確かにその、
大きな・・・なんていうんですかね、次の3月11日と同じ程度の規模のですね、地震が来る可能性というのは、
これはゼロじゃないので、スマトラ沖も、2年後でしたかね?結構同じサイズのものがきていますよね。
だから、その事は別途非常に心配対策をしなくてはいけないと思いますね。
ただ、4号機に関して言えば、ま、小出さんがおっしゃったような事が色々とあるかもしれないけど
今のところ、あの、えーっとその、事故後に比べても、最近でもかなり作業をしているようですけれども、
作業員が事故直後、当時よりもですね、アクセスしやすいような状況になっているので、
比較的対応しやすい方だと思っています。
この現実の中でもなお原発を推進するという根拠
ー質問内容がすれ違って作業員の話になっていますー
水野:はい、
近藤さ~ん、近藤さんもどんどんお聞きになりたい事があると思いますけれども、
まずリスナーの方のご意見では今澤田さんもおっしゃった作業している方の話しですね、
「原発で過酷な労働を強いられている人たちが沢山いるわけですけれども、
この現実の中で、それでもやっぱり原発を推進するべきだとおっしゃる根拠をお聞かせ下さい」
というふうにご質問が来ました。
澤田:ああ、それは、ものすごく単純。
それには小出さんからいろいろとご意見もあると思いますけれども、
現場の作業の、ま何て言うんですかね、下請け、孫請けさらに50ぐらいになっているんですかね?
小出:90だと聞きました
澤田:90ですか
水野:20次だっておっしゃっていましたね。
澤田:
あの、私もだから、その辺の、
ま、直接は無いですよ、間接的にどういう方がどういう環境で作業されているかっていう話は
少しは聞いているんですね。
で、その、よく言われますように、
被ばく管理というものは原則やらなければいけないし、やっている事になっていますが、
そこが結構甘くなっている部分があるんじゃないかという話も聞かれます。
ま、その辺はちょっと確認のしようがないところもあるんですけれども、
後ですね、作業環境では、さっき4号機の話で出てきましたけれども、
事故が起こった直後、特に水素爆発が起こったころですね、
結構高濃度の放射性物質が付着しているような瓦礫が結構飛散していた訳ですよね。
そういうものは、無人ロボットとかですね、無人のブルドーザーみたいなもので、
それなりに以前よりは片付けられているみたいなんですよね。
そういう意味では今必要な作業をするにあたって、
現場の作業員の被ばくの程度っていうんですかね、同じ時間いてもですね、
それは以前よりも軽減しているとおもうんですね。
ただし、当然その、あの辺はまだ、ガンマ線とかが沢山出ているところですから、
その管理は十分していかなければいけないと思うんですよね。
水野:これからものすごい人数の方々が必要だと言う話しもありますし、
澤田:
そうですね、そういうはなしもありますけれども、
結局4号炉の話をしてましたけれども、1号2号3号ってあるわけじゃないですか、
激しく壊れていて、それこそ炉心がどうなっているか分からないものがですね、
これを何とかしなくてはいけないんですけれども、
それは今、なかなか人が近づけない状況にある。
じゃ、ロボットで出来るかって言ったら、そういうものでもないわけですよね。
今ある種の、この1年経ってその、なんていうんですか、
つなぎの時期だと思うんですが、これから本格的に
1号2号3号の炉心の燃料、溶けたやつを回収するという事にいまのところなっているんですよね。
だからそういう事を本格的に、取り組もうとすると、また問題は結構大きいというか、難題だと思いますね。
水野:小出さん、これからどれだけの数の作業員の方達の動員が必要なんですか?
小出:
チェルノブイリ原子力発電所の事故というのが1986年4月26日におこりました。
その時に壊れたのは、4号機という原子炉一つだけでした。
それを何とか事故を収束させようとして、さまざまな作業が行われました。
その時には60万人から80万人と言われた、軍人、退役軍人、労働者がかり集められたのです。
本当に、今、この日本という国でそれだけの人の数が集められるのかと、
想像するとなかなか難しいだろうなと思いますし、
福島第一原子力発電所の場合には3つの原子炉がすでに爆発してるわけですし、
4号機も今私が聞いていただいたように、まだ、危機が去ったわけではない。
いまだに事故が継続している訳で、
この事故をどうやってこれから収束できるのかと、いうこと自身が、
人類が経験したことがない事に直面しているのです。
今澤田さんがおっしゃったけれども、
溶けた炉心をどうやって、掴み出すのか、掴み出せるのか、
という、その事すらが良く分からないというままなわけですから、
これからどれだけの作業員が動員されるのか?あるいは万の単位では足りないのか?
何十年に及ぶのかと、いう事も、やってみないとわからないという事だと思います。
水野:小出さんがおっしゃるように・・・じゃ、いかがですか?澤田さん。
澤田:えっとですね
チェルノブイリと福島の違いっていうものがあると思うんですよね。
というのは何が言いたいかと申しますとね、
チェルノブイリはその、ま、良く我々が言うんですけれども、格納容器というものが無かったと。
福島でも格納容器が一部破損しているのは、これは間違いないんですけれども、
そもそも格納容器がなかったので、チェルノブイリの場合は当時爆発事故、爆発、
ま、かきてきな出力暴走というのをやっているんですけれども、
そして水素爆発とかですね、そして黒煙も燃えていると、
非常にその、う~ん、福島も充分過酷な事故でありますが、
それに加えていろんな事が起こっていたと、
格納容器がないから、溶けた燃料が、言ってみれば、その、いきなりむき出しになった状況なんですね。
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ですから、どんどんと放射性物質が環境に流れ出てくる。
それをまず止めなきゃいけないという事で、事故後1週間ですかね、おもに。
何10万と投入されているわけですね。
その間の被ばくというものはそれはもう凄まじいものだった。
水野:でも、チェルノブイリと福島と比べたら、それは違うという事ですか?
澤田:私はそう思います。
水野:チェルノブイリも今はレベル7.福島も。
澤田:
出てきたものの量が違うんですね。
これは、ちょっと一概には言えないんですけれども、大体ベクレル数で言うとですね、
放射線量で言うと、放射能で言うとですね、ま、1桁下がる、1割程度といわれている。
これも、まだ議論があるんですよ。
まだ、実際にどれだけ出たか十分に分かっていないという事もありますけれども、
ま、それは置いておいてもですね、実際に環境に出たエリアの面積とですね、その深刻度と比較しても、
チェルノブイリの場合はですね、200㎞300㎞遠くまでですね、かなり広範に渡って飛んでいる訳なんですよ。
それはいいとしてですね、ですから、
チェルノブイリの場合には、小出さんがおっしゃったように初期に数10万人って投入している訳ですよ、
1週間ぐらいの間に、それで、被ばく線量で亡くなった方が数10人いらっしゃるということなんですね。
で、
私が言いたいのは、福島の場合は確かに似たような状況はまだありますが、
つまり、炉心をね、最終的に溶けた炉心を、
燃料を回収するという事になると、これはすごくハードルが高い訳です。
その場合、その、よく言われるようにですね、ロボットとかそのリモートでやればいいって言うんだけど、
そんなに簡単にできる話じゃないと思うんですよね。
そうするとそこを無理して、じゃリモートで出来ないから、
人を使ってやるとなると、これはものすごくよくないですよ、被ばく管理という点からですね。
それじゃこれをどうやった形で出来るかというと、これがチャレンジですよね。
水野:
それが、今のところ澤田さんも分からない訳ですね、
どうやって、やったらいいかは分からないんですね。
澤田:
問題はですね、
だから今、さっき、冷温停止状態に対してもいろんな疑問とかですね、ご意見はあるんですけれど、
そういう状態が保てる限りにおいて、
ま、言ってみれば時間的余裕があるわけですよ。
水野:あ、まだまだ作業に取り掛かるまでに時間があるから、ww
澤田:
一応ね、冷却ループを回して、その蓋は、蓋っていうのかな?隙間は一部開いているかもしれないけれど、
さっき言いましたように、1号機2号機3号機という中から、
環境に出てくる放射性物質の量は、もう格段に下がっている訳ですね、
そうすると、その冷温停止状態を続けつつ、次の策が練れる訳です。
水野:次の策、今分からないけど、考えて、
澤田:
やりたい事は分かっているんですよ、
やりたい事が出来るかどうかっていうところの勝負ですね、これは。
CM
水野:近藤さ~ん、今までのところを聞いていてどうですか?
近藤:
僕は続ける云々かんぬんも含めてね、
やっぱり、国民の意思をどう反映するかっていう事をすごく考えますよね。
今までの原発政策というのは国策という形で、議論も何もない一元論できた訳でしょ、
要するにやるっていう事で来たんですよ。
それでこういう事故が起きたのちに、先程野田さんが言うような政治決断という事を言うんだったら、
その前に僕は、かなりの意味を持たせて総選挙をやった方がいいと思いますね。
つまり、原発そのものについて、やっぱり国民の意思をはっきりさせる手立てを考えるべきだと思いますね。
水野:原発解散ですか、
近藤:
だから、その時、菅さんがその時にエネルギー解散をやっておけばよかったんでしょうけれども、
ま、国民投票という手続きもありますよ。
だけどこれはまた、法律を作らなくちゃダメだし、
やっぱりその総選挙しか、今のところ考える知恵は無い。
それも抜きにして、えっ!?「再稼働あり」っていう結論を政治決断だというのは、私は間違いだと思う。
と思いました。
稼働するべきという理由
ー地震に関しての答になってるー
水野:
リスナーの方からも、続々とご質問がきていますけれども、
とりわけ澤田さんに伺いたいとおっしゃっているのはね、
いろんな理由をみなさん挙げていらっしゃるんですけれども、
「どうして、やはりそれでも推進するべきだと、おっしゃるのか?」というところで、
「一つは、地震大国の日本で危険度が高すぎるんじゃないか」
「やっぱりこれ、再稼働は電力不足という意味から必要だとお考えなんでしょうか」
このあたり、どうして、これだけの事があってもやはり稼働するべきだとおっしゃるのは
どうしてなのか?
澤田:
まず地震なんですけれど、これは今回の、さっきも言いましたけれど、
東日本大震災の災害を被った原発が、福島第一第二だけじゃなくて女川それから東海にあるんですね。
それから地震で壊れた壊れないというのもあるんですけれど、
地震に対する、今回は激震だったんですけれども、
によって、プラントがどうなったかという事を、ちゃんともう一回、
福島第一第二だけじゃなくて、ね。
あの地域一帯にあった、10何基かあるんですけれども、
水野:やっぱり壊れなかった、被災した原発というものを調べれば壊れない
澤田:全然壊れてないわけじゃないですよ。重要なところが壊れているか壊れていないか。
水野:
ああ、シリアスな問題を引き起こさなかった原発を見てみれば、
重大な事故を起こさない原発というのがこれからも成り立つんじゃないかというお考え、
澤田:そうですね、
端的に言うとそうです。それを今から言います。
それで、最近問題になっているのは、とにかくこの20年ぐらいですかね、
地震に対する知見がどんどん増えてきているんですね。
活断層が、断層がどこにあるかとかですね、
ですから特に、若狭地域でもそういう議論があると思うんですけれども、
今まで見つかってていなかった断層があるじゃないかと、
そうすると直下的な地震が起こるんじゃないかというはなしですね。
この問題はもちろんちゃんと対応しなければいけないということですね。
つまり数年前に耐震の強さというものを見直してですね、それに基づいて耐震補強をしているんですよね。
それが今回の地震と、それからどんどん増えてきている断層のデータと照らし合わせて、
妥当なのかどうなのかというのは、これはなかなか慎重な見極めをしないといけないと思います。
で、一応何か3つ程あったんだけど、
水野:まずは高い地震大国でもやり続けて安全なんですか?
澤田:
それはね
これ、あんまり、今言うと適切じゃないかもしれないんですけれど、
将来的にはですよ、今のプラントではできないけれど、
ま、今のは耐震補強をするしかないですね、言ってみれば。
水野:今までのはね、新しく作るのは大丈夫だというお考え、
澤田:
それは、あの、免震構造にもできるわけですよ。
大きなビルがやっていますよね、構造の
近藤:そうするとね、そういう考え方だと、浜岡原発を止めたのはどういうお考えなんですか?
澤田:
浜岡ですか?
あれはですから私は無意味だと思っています。
近藤:止める必要がなかったんですか
澤田ええ。
近藤:それはどうしてですか?
そんな地震の過剰な反応はいらないということですか?
あれは地震が理由ですよね、津波と。
澤田:
そこは私はよく、わたしは、
菅さんが何を持って止めると判断したのかは、
近藤:
いや、菅さんだけの判断じゃないですよ。
現場監督をなさっていた菊池洋一さんですか、
菅さんにも直接話をしているかと思いますが、
とにかく、何が何でも止めて欲しいという陳情までしていましたよね。
絶対に耐えられないと。
澤田:たえられない
近藤:
うん、それは地震ですよ。
だから、そこらあたり、なんか話が大雑把過ぎませんか?
澤田:
いや、だから絶対に耐えられないというその絶対の根拠がわかりませんけどね、
だからそれがね、岩板の問題があると思うんですよ。
岩板がどういう組成になっていて、それが実際に地震が来た時にどういう、ま、
振る舞いなり変形をするかという事が、
近藤;
福島の問題っていうのは福島だから起きたんですか?
要するにその岩盤の問題とか、堤防がどうのこうのとか、
その可能性というのは全部秘めているんじゃないですか?日本列島は。
澤田:
いや、そこをですね、
そこはだから、科学と、工学の問題だと思うんですけれども、
その全部をですね、ま言ってみれば一色たんにして、議論が出来ないところはあると思うんですよね。
水野:
でも、私等にしたらね、あの、
いろんな事を全部含めて安全なのか安全でないのか、っていうのを知りたいわけですよね。
澤田:
その事と違って、
言っているのは、日本のですね、全国にですね、ほぼ17カ所立地しているところがあるんですよ。
ね、それぞれだから、立地条件というか、土地の条件は違う訳ですよ。
水野:
土地が安全だというふうに判断されたら、そこに原発を立てたら安全なんだと、
安全な原発が出来るというお考えと思っていいですか?
澤田:えっとね、
エンジニアリング的な考え方、工学的な考え方っていうのは、
その条件がはっきりすればですね、それに合わせたものが作れるという、それは、ま、
理念があるわけですよ。
ところが、その時にお金がかかりすぎるかどうかというのは、また別の解釈だと思いますよ。
しかし、今問題になっているのは、その建てたときに、そこの地震とか津波の条件が、
こういう感じになっているというふうに決めてやったのが、
たとえば後から新しい断層が見つかった。
それに対応できるか?耐えられるか?っていう問題ですよね。
だからそれは慎重に見極めなければいけないと言っているわけですよ。
水野:でも後から出てきたから、なら外しますって、簡単に閉じられる物でもないですよね。
澤田:
だから、そこはね、耐震補強で、間に合うかどうかっていう問題ですよね。
浜岡の場合はどうやらそれではもたない、あるいはお金がかかりすぎるっていうんで、
1号2号はもう、とっくに、とっくにというか、
この事態が浜岡停止前に、もう廃炉にするっていう事は決めているんですね。
水野:小出さんは、これ、安全な原発はできるのかどうかという、この質問はどうですか?
小出:できません。
たとえば今、浜岡の議論が出ましたけれども、
浜岡1号2号を作った時にには、本当に大きな東海地震が来るなんていうことは予想もしないまま作っているのです。
殆ど耐震設計もしないまま作ってしまった。
だから今澤田さんもそれをおっしゃったけれども、東海地震が来る事に備えて耐震補強をしようとしたら、
お金がかかり過ぎてもうダメだという事で、放棄されたのですね。
でも、みんな同じですよ。
ようするに建てる時には、こうこう、こういう条件で建てようと設計して建てるわけですけれども、
時が流れてくるとやはりこれではまずいんじゃないかというところが、次々と出てくる訳だし、
小さな事故から、大きな事故まで出てきてしまう訳ですね。
それはやはり、人間というものがやる事ですから、
必ずそういう事は覚悟をしておかなければいけないという物だと私は思います。
そして、原子力というものはそんな覚悟が出来るという、そんな甘いものではなくて、
途方もない被害を出してしまうものなのですから、
私はやるべきではないと思います。
水野:澤田さん、まだご意見があると思うんですけれども、番組の最後まで、お二人、お残り下さい、もう少し。
CM
水野:あの、澤田さんに沢山の方がとりわけ聞きたいというお声がより多いんですけれどもね、
澤田:地震の話はもういいんですか?
水野:ええ、地震の話もありますし、核のゴミ問題もどうするんですか?という、いろんな処理しなきゃならない、
澤田:ああ、小出さんとまた、次回。
水野:問題があるにも関わらす、それでもどうして原発を推進
澤田:俺も言う事はいっぱいある
水野:するべきかというところが、やっぱりまだ私も、わからないんですけど、
澤田:
そしたらね、さっきの地震の事、一言いいですか?
地震なんですけれどもね、地震がそんなに心配だったらですね、地震の感度を少し上げておけばいいんですっよ。
そうすると、早い段階で地震を察知して、炉が停止する、
要するに制御棒が入りますよね、あとは冷やせばいいっていう話しになるので、
ま、そういうふうに考えればいい。
水野:ふぅ~ん。地震対策ができる
澤田:うん、それでね、
ここはまだ、丁寧な議論をしなきゃいけないんですけれども、今は時間がないというので、
何でそこまでして、という話しがありますけど、
これはね、いろんな見方があるんですよ。
たとえばその、んーーー、ちょっと視点を変えると、
あの、皆さんご存じだと思うんですけど、日本は今こんな状況になってますけれども、
お隣の韓国はこれから、どんどん倍ぐらいに増やしていこうとしているんですよね
水野:原発をね
澤田:
で、えっと、さらに中国はこの先20年位で100基以上新設しようとしています。
ま、そういう状況がありますので、日本がどういう、そこに貢献が出来るのかなと、
私は積極的に関与していった方がいいと考えています。
水野:あ、海外に輸出という意味でも積極的に関与するという事ですね
澤田:
輸出という事だけじゃなく、安全な原子炉というのはどういうものかという事にも関してですね、
日本のその今までの知見が生かされると思うんです。
水野:はい、小出さん、あと20秒ぐらいしかないんですが、
小出:
はい、私は澤田さんと正反対でして、韓国からも原子力を無くすべきだと思うし、中国もやって欲しくないと思うし、
そのためにはまず日本が手本を示して原子力から撤退するべきだと思います。
水野:近藤さん、あと10秒しかないんですが、
近藤:
いやいや、僕らの意思をどう反映したらいいのかなという、ま、
ますます考えるようになりました。
水野:はい。
澤田さんはこれからもっとオープンな議論を学者がするべきだという、活動をしていらっしゃいます。
澤田:そうですね。
水野:小出さん澤田さん、本当に今日はありがとうございました。
ーーーーー
なんか・・・
質問の趣旨と返ってくる答えが…どこかすれ変わっているような・・・
そんな感じがしました
東京工業大学の澤田先生と原発に関しての討論です。

「にっぽんの原発どうする?東西の専門家が本音で生トーク」
-1-
今夜は、待ちに待った京大・原子炉実験所助教の小出裕章さんの登場です!
「原発推進派」の一人、東工大助教の澤田哲生さん
小出さんと推進派の専門家と生対談するのは、当番組史上、初めての試みです。
00:49
水野:
小出さんのお考えは、リスナーの方はこれまで聞いて下さっていると、
ある程度原発に対するお考えはお分かりかと思いますが、
今日は始めてきて下さったゲストです、
東京工業大学原子炉工学研究所助教の澤田哲生さんです。
私と同じように土日は吉本新喜劇を見て育ったとおっしゃるそんな澤田さん、
原子力発電に関しては全然違うご意見かと思います。
これからの原発政策はどうあるべきか
まずは、これからの原発政策はどうあるべきかという事を、今思っていらっしゃる事を、
日ごろの主張をみなさんに分かりやすい形で一言づつ、まず頂けますでしょうか
小出:
私はもう、40年間、原子力というものは一刻も早く止めるべきだと言ってきましたし、
残念ながらそれが出来ないまま、去年の事故を起こしてしまいました。
ここまできたのだからみなさん目を覚まして、即刻原子力を全廃するという方向へ行って欲しいと思います。
水野:即刻全廃をというのが小出さんのお考えです。では澤田さんはどのようにお考えでしょう?
澤田:
そういう意味では小出さんと大分違うんですけれども、ま、反対といってもいいんでしょうけれども、
私はですね、何て言いましょうか、一言で言うと続けていくべきだと。
水野:原発を?
澤田:ええ。そうですね。
今回、大震災の地震と津波でですね、福島第一がああいう形になりましたけれども、
あの地域には他にも、
小出さんが昔からかかわっておられる女川とかですね、それから東海にもあるわけですけれども、
女川発電所は80年代に建てられた3基がいずれも一応安全に停止しているんですよね。
ま、そういうことが、何を意味するのかという事をもう一度考えてですね、
私は妥当な形で、原発というものは日本のエネルギー政策の中で位置を占めるべきだと、
そういうふうに思っております。
水野:妥当な形で続けていくべきだというのが澤田さんのお考え。
近藤さ~ん、今日はこんなお二人に対談と言いますか、
近藤さんにも勿論加わっていただき、リスナーの方のご質問も加えて、
進めて行こうと思っておりますけれども、
リスナーの方が
「原発を推進するべきだっていうお考えの方達は、なかなか今、学者の方で、
表に立ってマスコミでお話しをなさるっていうのが少なくなっているようなんですよね。
そうしたなかで澤田さんがお話しなさるというのは相当の信念がおありだと思いますし、
今日のお二人の、話は聞き逃せません」っておっしゃっているんですけれども、
近藤さんはどんな気持ちで、今日は迎えてはりますか?
近藤:
澤田さんのね・・・小出先生も最初は原発を勉強されようと思って、大学でやられた訳でしょ?
で、先生は考え方が変わっていったわけだよね。
小出:はい
近藤:
だからその考え方が変わっていった理由というのは僕ら、やっぱり、
僕ら、胸に事故で相等より大きく起きた訳で、
でも、事故が起きても考え方が変わらないっていうのは変わらないとして、
そこのところを、今日聞けるのかなと思っています。
福島の事故を二度と起こさない自信は?
水野:
まず、お一人ずつ質問に答えて欲しいんですけど、
リスナーから原発を続けるべきだとおっしゃる澤田さんに質問をくださいました。
「今の福島の状態を二度と起こさないという自信はおありでしょうか?」
澤田:
えっとですね、二度と起きない、絶対、二度と起きないかというと、
それは、そう言いきれない部分がありますよ、ね。
ただし、私が考えているのは、仮にあのような事故、要するにシビアアクシデント、
過酷事故と言っていますけれども、それが起こったとしても、
今回のあれだけの放射性物質をですね、環境に出さない方策っていうのは、
ま、取れると思っているんですよ。
それが、全くゼロにできるのか、今回出た物の100分の1にできるのか、1000分の1なのか、
そういう議論はあるんですけれども、そういう仕組みと言いましょうか、
工学的なと言いますかね、機械を付ける事が出来ると思っていますので、
そういう事も考えて、合わせて考えるべきでないかと思っています。
原発に代わるエネルギーは?
水野:
はい、じゃあ、この方のご質問は、
即刻止めるべきだとおっしゃる小出さんに伺いたいとおっしゃっているのは、
「原発に代わって、この国を支えるエネルギーについてお考えですか?」と。
小出:
ごく短期的、中期的という事であれば、火力で支えるしかありません。
そして、
水野:しかし長期的にはあるという事ですね
小出:はい、
火力の燃料である石炭、石油、天然ガスというものも、
地球というこの星が長い年月をかけて蓄えてきた資源です。
もちろんウランも、鉱山のところに集めるというような事を、長い年月をかけてやってきたのですね。
それを今人間が、猛烈な勢いで掘りだして、使いきってしまおうとしているわけです。
ま、こんなに贅沢をしながら、人間がエネルギーを使っていくような事をすれば、
私は原子力もすぐにウランも枯渇してしまうと主張してきていますけれども、
石油にしても石炭にしてもいずれにしても枯渇をしてしまうと、
ま、数100年という単位だと私は思いますけれども、
そういう単位の先では、もう、枯渇をしない再生可能という、そういうエネルギーに頼るしかないのであって、
そちらの方向に速やかにかじを切るべきだと思います。
ストレステスト
水野:はい、
今日はこんなご意見の小出さん、澤田さんとともに番組を続けていきたいと思います。
今日は専門家の方お二人がいらして下さっていますので、このニュースについて聞きたいと思いますが、
まず、京都大学の小出さん、このストレステストの結果について
色々と、外部の専門家からも「どうやねん、それは」という声が上がったようですが、
野田さんは「最後は政治が判断する」と言ってはるというのは
これは小出さんから見たらどういうふうに見えますか?
小出:呆れた話です
水野:呆れた話ですか、
あの、止まらないんですね、結局保安院の審査がどうであれ。
小出:
要するに、何としてもこの日本という国は原子力をやり続けるという宣言をしているのですね。
これまでも、原子力安全委員会、原子力安全保安院等が、厳重に安全を審査して、
「安全を確認してきた」と言いながらここまで来てしまった。
水野:言いながら福島第一原発はこうなったんですね
小出:
事故が起きたのですね。
そういう人たちが一切の責任を問われないまま、また、これまでと同じやり方で、
ま、ストレステストというちょっと変わった、というか、
相変わらずのコンピューターシュミレーションですけれども、
ちょっと違った条件で計算をして、それをまた、今まで通りのやり方でお墨付きを与えるという、
それに抵抗する人たちも、ま、ぼちぼちと出てきている訳ですけれども、
それも最後は政治が決断するというふうに野田さんは言う訳ですから、
もう、どうにもならない国だなと私は思います。
水野:はい、
東京工業大学の澤田さんはこのストレステストについてはどんなお考えですか?
澤田:
ストレステスト、これね・・去年の7月の6日ですよね、
菅元総理が「ストレステストを再稼働の条件にする」と言ったのは。
その時に一次評価と二次評価に一応分けているんですよね。
一次評価は・・・っていうかその時点で、
発表があった時点で、中身がどういう評価をするかっていうのははっきりしていなかったんですよね。
ま、ヨーロッパなんかが先行してやっていたので、その例を見て決めるという事だったのかもしれないんですけど、
一次評価は、再稼働の判断材料にするために、何かをやるっていう感じなんですね。
で、二次評価っていうのは総合的安全評価を再度やり直すっていう事になっているんですよ。
水野:はい
澤田:
ですから再稼働の条件として、ストレステストの一次評価というのは、
課題として、宿題として与えたわけですよね。
で、それぞれ電力会社や関連するメーカーが自分たちで答案を考えて出したと。
その結果、地震、
この福島の事故が起きる前のですね、前と後で、緊急な応急的な措置を、これやっているんですよね。
電源車を以前よりも厚めに用意するとかですね、
場合によっては海水ポンプが今回流されて壊れたりしてますので、
そういうものも津波が来た時にでも、働くような海水ポンプになるとか、いろいろな事をやっているんですね。
そういう事によって、従前よりも少しその、ま、何て言うんですか、尤度(ゆうど)っていうんですね、
設計上の尤度、それがすぐに安全に繋がるとは必ずしも言えないんですけれども、
水野:いえないけれども
澤田:
たとえば津波であれば、
その津波の遡及(そきゅう)、駆けあがってくる之を評価しなさいっていうのがありますけれども、
要するに、何メートルぐらいの津波が来るまで持つかというのを
その前と、措置をした後とですね、この比較をしているんですね。
それによって、ま、今小出さんがおっしゃったようにシュミレーションにすぎないというような、
割と単純な評価にすぎないんですけれども、
水野:でも、ストレステストをしたら、再稼働の条件というのはふさわしいと言うお考えですか?
澤田:それは一概に言えないんですけれども、だから、そこはすごく不透明と言いますかね、
水野:ほぅ、ストレステストをしても、
澤田:
政治家が、政治主導で、ストレステストを課すと言ったわけです。
それを材料に再稼働をしてもいいか、定期点検に入ったものをですね、
これを政治的に判断すると最初から言って言うんですね。
水野:
つまりこれは政治的なものであって、
科学的な客観性については100%合格とは言えないというのが、澤田さんのお考えと思っていいですか?
政治的なものであると、ストレステストは。
澤田:
そこの言い方が非常に難しいんですけれども、一次評価と二次評価に巧みに分けてある
二次評価は安全評価をすると言っているんですよ。
一次評価は安全評価をするなんていう事は一言も言ってないんですよね。
水野:でも二次評価が安全評価でOkだったら、科学的にOKっていうことじゃないんですか?
澤田:
だから、そこはちょっとくどい言い方をしますけれども、
安全評価がOkであったということと、科学的な見地から、何て言うんでしょうかね
信頼性があるというか、ちょっと微妙に違うところがありますね。
水野:
それは違うんですか。
ハァ~、非常に極めて、
でも、お二人に共通しているのは、極めて政治的なものであるという事
澤田:そうですね、一次評価は政治的な判断に使うと、言っているんですよ。
水野:はぁ~
澤田:
その時点で、中身をどういう評価をすればいいのかっていうのが、一切何もなかったので、
テストを受けた側って言いますかね、事業者側がこういうものっていうのを決めて、
それは当然保安員とどこかですり合わせをしているんでしょうけれども、
で、ま、答えを出したと。
それの評価結果、採点結果を見て判断するのは政治家であると。
だから野田さんが、その「地元の理解を得ているかなどを踏まえて、最後は政治が判断する」と、
まさにその事を言っている訳ですね。
ここで
水野:ストレステストはあんまり意味がないじゃないですか
澤田:そんなことはない。
従来で言えば津波がですね3m位でしかもたなかったであろうもの、
そこにもいろんな議論はありますよ、
それがたとえば倍の高さになっているとかですね、倍の高さまでは持ちそうだっていう事もありますけれども、
その事よりも、地元の理解というものを得ることの方が実は大変だと思いますね。
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冷温停止状態
水野:まずはこの一年間大変な状況でございました。
そのいろんな一年の作業の結果、今、政府、東電が言っている「冷温停止状態」
これをどう見ていらっしゃるのか、まず、
小出先生のお考えはこれまでも番組で聞かせていただいたことがありますので、
澤田さん、「冷温停止状態」というのは、つまり、核燃料は安定敵に冷やされていると言っていますよね、
本当に冷やされているんですか?
-2-
どう見ていらっしゃるのか教えて下さい。
澤田:
冷温停止状態のポイントは二つあると思うんですね。
一つは今おっしゃったように、壊れた、溶けた燃料が、どこかに今移動してあるわけですよね。
圧力容器の底、それから、さらに底を突き抜けて、メルトスルーと言いますけれども、
格納容器の内側の底と言いますでしょうか、そこにまで達しているのではないかと言われていますが、
実際どうなっているのかという事を今まで誰も見てきたわけじゃないので、わからない。
実際問題見ないとわからないんですよ。見るまでは何とも言えない。
その、計算結果とかも色々ありますが、あれは非常に単純な評価なので、
ま、事実はもっと複雑な事になっていると思います。
ただ、どこに再分布しているかよく分からないんですけれども、
そういうものがおおむね冷やされているか?という事ですね。
で、これはですね、圧力容器の中の物に関しては、それなりに温度計が残っていますので、
温度計のデータを信頼する限りにおいて、そこそこ冷えていると、
それで今、注水循環冷却系でしたっけ、ちょっと正確な名前を忘れましたけれども、
ようするに、水を吸いだして、4キロぐらいのループにしてですね、冷やしてますよね。
で、その途中で除染をしたりしている訳ですけれども、そこの回っている水の温度を見れば、
例えば格納容器の底に燃料がかなり溶けて、出て、溜まっているとしても、
それが、局所的、部分的にはね、かなり熱い状況になっている可能性があるかもしれないですけれども、
そうそう極端な事にはなっていないという事が分かるんじゃないかと思います。
もう一つ言える事は、そうやって冷やすことによって、圧力とかですね、
圧力を測る機械もまだ出来ているところがあると思うんですけれども、
後は、十分に冷やされていれば蒸気というものが出てこないんですね。
全くゼロとは言いませんけれども、
そうすると蒸気と一緒に取り込まれて、放射性物質、あるいはすでにその
ま、今はほとんどないと思うんですけれども、その圧力容器の中とか、
格納容器の、何て言うんでしょう、空気中っていうんですかね、
そこに浮遊している者が一緒に蒸気に乗って外に出てくるっていう事は、かつては結構あったんですけれども、
その量が今は、かなり、相当抑えられている
水野:放射性物質が蒸気に乗って出てくる量も相当抑えられている。
澤田:抑えられている。
それちょっと今正確に、事故当初の何万分の1だか言えないんですけれども、
そういう事実を考えればですね、
冷温停止状態っていうのがですね、正確に何を言っているかというのは実は難しいんですけれども、
水野:ま、定義がどうなんだ?というのはあるとしても、
澤田:
そうなんですね。
環境に及ぼす影響という事からすると、
今は一応安定的に冷やされていて、出てくる物も減っている状況だと、そう考えていいと思ってますね。
水野:なるほど。
今の澤田さんのお考えと小出さんのお考え、違うところはどんなところですか?
小出:
えー、一番大切なことは、放射能が環境に出てきてしまって、
人間を含めた生命系が被ばくをしてしまうという事なんですね。
そうなると、溶けた炉心というものが今どこにあるのかと言う事が本当は一番大切なんですね。
水野:
どこにあるのか?
そこからいろんな事が違ってくるんですね
土台なんですね、炉心が溶けて今どこにあるのかが
小出:
そうです。
で、もともと冷温停止という言葉は、何度も聞いていただきましたけれど、
原子炉圧力容器という圧力がまが健全で、中に水を蓄える事が出来て、その中に炉心がある。
そして、水の温度が100度以下になるという、
つまり、安定的に冷やせるという事を私たちは冷温停止と呼んできていた。
しかし、もう圧力がまの底が抜けてしまっているという事は確実な訳で、
抜けてしまった底を通して炉心は下に落ちているのですね。
で、落ちた先は格納容器なんですが、その格納容器というのは放射能を閉じ込める最後の防壁。
工学的に言えばそうやって設計されている物なんですが、
それが場合によってはすでに破壊されて、溶けた炉心が下に落ちているかもしれないと、
そういう恐れがすでにある。
水野:
つまり格納容器の中に核燃料が溶けだした大半があるのかないのか、
外に出ているのか?というのがお二人の見解の違いで、そこが非常に大きなところ、
小出:まだ、えっと、わたしは
水野:確かめる事が出来ない。
小出:できない。
澤田さんも同じ様に、確かめる事が出来ないとおっしゃったし、
私も見に行く事も出来ない訳ですし、きちっとした測定器があるわけでもないのです。
ですから、わからないのです。
分からないという事が、一番この原子力というものの根本的な問題だとおもうのですが、
分からないような状態で、何か安定しているというような言い方は、私は正しくないと思いますし、
溶けた炉心が格納容器の底をすでに破っている可能性がある限りは、
それが環境に汚染を広げないような手立てを取らなければいけない。
私はそれを去年の5月から、
地下ダムとか、地下のバリアだとか遮水壁という呼び方でみなさんに聞いていただいていますけれども、
それをとにかく早急にやるという事が今の仕事だと思います。
4号機
水野:
こうしたなかで、今、4号機はどうなのか?という、議論ってありますよね。
小出さんは4号機について今どういうふうに見てはりますか?
小出:
これも何度か聞いていただきましたけれども、
4号機は事故の時に停止していたのです。
つまり原子炉の中には燃料は無くて、全てが使用済み燃料プールの中にありました。
千500数十体の燃料が、使用済み燃料プールという、深いプールの底に沈めてあったのです。
そのうち、1331体が、すでに使用済みというか、放射能の塊になった燃料だったのです。
で、4号機は原子炉の炉心には548体しか燃料が入りませんので、
炉心の中に入る燃料の約2.5倍分の、燃え尽きた放射能の塊になった燃料が、
プールの底に沈めてあるという状態なのですが、
その4号機の使用済み燃料プールは、事故の、3月15日に爆発を
4号機の原子炉建屋で爆発が起きたのですが、
プールのさらに上のオペレーションフロアーというフロアーでももちろん爆発が起きましたし、
プールが埋め込まれている、その階ですらもが、爆発で壊れているのですね。
ですから、プールが健全でいられるかどうかという事が大変難しい状況になっていまして、
東京電力もそれに気がついて、耐震補強工事というものを、すでにやったという事になっています。
ただ、猛烈な被ばく環境ですので、ゆっくりと工事をするという事は許されなかったし、
どこまで本当にしっかりとした工事になっているかという事が、私にとっての不安なんですね。
それから、もし、これから大きな余震がきて、
4号機の使用済み燃料プールが崩れ落ちるような事になってしまうと、
燃料を冷やすという事が大変難しくなりますので、
大量の放射性物質が再度空気中に飛び出してくるという可能性があると私は思いますし、
何とかそんな事態にならないように、大きな余震が来ないでくれよと、私は今願っている訳です。
水野:
余震は震度7まであり得ると予測されていたのが、
先日8まで予測を大きくしなければいけないという説も出ていましたけれども、
澤田さんはこうした4号機のプールの今ある危機についてはどう考えていらっしゃいますか?
澤田:
まず4号機なんですが、
こちらは事故後早い時期には色々と言われていましたけれども、
4号機のプールの水自体は、事故、3月11日の地震と津波以降ですね、今に至るまで、
なんて言いますか、空になるという、あるいはその、減るという事はなかったわけですね。
今後のことを考えると、確かにその、
大きな・・・なんていうんですかね、次の3月11日と同じ程度の規模のですね、地震が来る可能性というのは、
これはゼロじゃないので、スマトラ沖も、2年後でしたかね?結構同じサイズのものがきていますよね。
だから、その事は別途非常に心配対策をしなくてはいけないと思いますね。
ただ、4号機に関して言えば、ま、小出さんがおっしゃったような事が色々とあるかもしれないけど
今のところ、あの、えーっとその、事故後に比べても、最近でもかなり作業をしているようですけれども、
作業員が事故直後、当時よりもですね、アクセスしやすいような状況になっているので、
比較的対応しやすい方だと思っています。
この現実の中でもなお原発を推進するという根拠
ー質問内容がすれ違って作業員の話になっていますー
水野:はい、
近藤さ~ん、近藤さんもどんどんお聞きになりたい事があると思いますけれども、
まずリスナーの方のご意見では今澤田さんもおっしゃった作業している方の話しですね、
「原発で過酷な労働を強いられている人たちが沢山いるわけですけれども、
この現実の中で、それでもやっぱり原発を推進するべきだとおっしゃる根拠をお聞かせ下さい」
というふうにご質問が来ました。
澤田:ああ、それは、ものすごく単純。
それには小出さんからいろいろとご意見もあると思いますけれども、
現場の作業の、ま何て言うんですかね、下請け、孫請けさらに50ぐらいになっているんですかね?
小出:90だと聞きました
澤田:90ですか
水野:20次だっておっしゃっていましたね。
澤田:
あの、私もだから、その辺の、
ま、直接は無いですよ、間接的にどういう方がどういう環境で作業されているかっていう話は
少しは聞いているんですね。
で、その、よく言われますように、
被ばく管理というものは原則やらなければいけないし、やっている事になっていますが、
そこが結構甘くなっている部分があるんじゃないかという話も聞かれます。
ま、その辺はちょっと確認のしようがないところもあるんですけれども、
後ですね、作業環境では、さっき4号機の話で出てきましたけれども、
事故が起こった直後、特に水素爆発が起こったころですね、
結構高濃度の放射性物質が付着しているような瓦礫が結構飛散していた訳ですよね。
そういうものは、無人ロボットとかですね、無人のブルドーザーみたいなもので、
それなりに以前よりは片付けられているみたいなんですよね。
そういう意味では今必要な作業をするにあたって、
現場の作業員の被ばくの程度っていうんですかね、同じ時間いてもですね、
それは以前よりも軽減しているとおもうんですね。
ただし、当然その、あの辺はまだ、ガンマ線とかが沢山出ているところですから、
その管理は十分していかなければいけないと思うんですよね。
水野:これからものすごい人数の方々が必要だと言う話しもありますし、
澤田:
そうですね、そういうはなしもありますけれども、
結局4号炉の話をしてましたけれども、1号2号3号ってあるわけじゃないですか、
激しく壊れていて、それこそ炉心がどうなっているか分からないものがですね、
これを何とかしなくてはいけないんですけれども、
それは今、なかなか人が近づけない状況にある。
じゃ、ロボットで出来るかって言ったら、そういうものでもないわけですよね。
今ある種の、この1年経ってその、なんていうんですか、
つなぎの時期だと思うんですが、これから本格的に
1号2号3号の炉心の燃料、溶けたやつを回収するという事にいまのところなっているんですよね。
だからそういう事を本格的に、取り組もうとすると、また問題は結構大きいというか、難題だと思いますね。
水野:小出さん、これからどれだけの数の作業員の方達の動員が必要なんですか?
小出:
チェルノブイリ原子力発電所の事故というのが1986年4月26日におこりました。
その時に壊れたのは、4号機という原子炉一つだけでした。
それを何とか事故を収束させようとして、さまざまな作業が行われました。
その時には60万人から80万人と言われた、軍人、退役軍人、労働者がかり集められたのです。
本当に、今、この日本という国でそれだけの人の数が集められるのかと、
想像するとなかなか難しいだろうなと思いますし、
福島第一原子力発電所の場合には3つの原子炉がすでに爆発してるわけですし、
4号機も今私が聞いていただいたように、まだ、危機が去ったわけではない。
いまだに事故が継続している訳で、
この事故をどうやってこれから収束できるのかと、いうこと自身が、
人類が経験したことがない事に直面しているのです。
今澤田さんがおっしゃったけれども、
溶けた炉心をどうやって、掴み出すのか、掴み出せるのか、
という、その事すらが良く分からないというままなわけですから、
これからどれだけの作業員が動員されるのか?あるいは万の単位では足りないのか?
何十年に及ぶのかと、いう事も、やってみないとわからないという事だと思います。
水野:小出さんがおっしゃるように・・・じゃ、いかがですか?澤田さん。
澤田:えっとですね
チェルノブイリと福島の違いっていうものがあると思うんですよね。
というのは何が言いたいかと申しますとね、
チェルノブイリはその、ま、良く我々が言うんですけれども、格納容器というものが無かったと。
福島でも格納容器が一部破損しているのは、これは間違いないんですけれども、
そもそも格納容器がなかったので、チェルノブイリの場合は当時爆発事故、爆発、
ま、かきてきな出力暴走というのをやっているんですけれども、
そして水素爆発とかですね、そして黒煙も燃えていると、
非常にその、う~ん、福島も充分過酷な事故でありますが、
それに加えていろんな事が起こっていたと、
格納容器がないから、溶けた燃料が、言ってみれば、その、いきなりむき出しになった状況なんですね。
-3-
ですから、どんどんと放射性物質が環境に流れ出てくる。
それをまず止めなきゃいけないという事で、事故後1週間ですかね、おもに。
何10万と投入されているわけですね。
その間の被ばくというものはそれはもう凄まじいものだった。
水野:でも、チェルノブイリと福島と比べたら、それは違うという事ですか?
澤田:私はそう思います。
水野:チェルノブイリも今はレベル7.福島も。
澤田:
出てきたものの量が違うんですね。
これは、ちょっと一概には言えないんですけれども、大体ベクレル数で言うとですね、
放射線量で言うと、放射能で言うとですね、ま、1桁下がる、1割程度といわれている。
これも、まだ議論があるんですよ。
まだ、実際にどれだけ出たか十分に分かっていないという事もありますけれども、
ま、それは置いておいてもですね、実際に環境に出たエリアの面積とですね、その深刻度と比較しても、
チェルノブイリの場合はですね、200㎞300㎞遠くまでですね、かなり広範に渡って飛んでいる訳なんですよ。
それはいいとしてですね、ですから、
チェルノブイリの場合には、小出さんがおっしゃったように初期に数10万人って投入している訳ですよ、
1週間ぐらいの間に、それで、被ばく線量で亡くなった方が数10人いらっしゃるということなんですね。
で、
私が言いたいのは、福島の場合は確かに似たような状況はまだありますが、
つまり、炉心をね、最終的に溶けた炉心を、
燃料を回収するという事になると、これはすごくハードルが高い訳です。
その場合、その、よく言われるようにですね、ロボットとかそのリモートでやればいいって言うんだけど、
そんなに簡単にできる話じゃないと思うんですよね。
そうするとそこを無理して、じゃリモートで出来ないから、
人を使ってやるとなると、これはものすごくよくないですよ、被ばく管理という点からですね。
それじゃこれをどうやった形で出来るかというと、これがチャレンジですよね。
水野:
それが、今のところ澤田さんも分からない訳ですね、
どうやって、やったらいいかは分からないんですね。
澤田:
問題はですね、
だから今、さっき、冷温停止状態に対してもいろんな疑問とかですね、ご意見はあるんですけれど、
そういう状態が保てる限りにおいて、
ま、言ってみれば時間的余裕があるわけですよ。
水野:あ、まだまだ作業に取り掛かるまでに時間があるから、ww
澤田:
一応ね、冷却ループを回して、その蓋は、蓋っていうのかな?隙間は一部開いているかもしれないけれど、
さっき言いましたように、1号機2号機3号機という中から、
環境に出てくる放射性物質の量は、もう格段に下がっている訳ですね、
そうすると、その冷温停止状態を続けつつ、次の策が練れる訳です。
水野:次の策、今分からないけど、考えて、
澤田:
やりたい事は分かっているんですよ、
やりたい事が出来るかどうかっていうところの勝負ですね、これは。
CM
水野:近藤さ~ん、今までのところを聞いていてどうですか?
近藤:
僕は続ける云々かんぬんも含めてね、
やっぱり、国民の意思をどう反映するかっていう事をすごく考えますよね。
今までの原発政策というのは国策という形で、議論も何もない一元論できた訳でしょ、
要するにやるっていう事で来たんですよ。
それでこういう事故が起きたのちに、先程野田さんが言うような政治決断という事を言うんだったら、
その前に僕は、かなりの意味を持たせて総選挙をやった方がいいと思いますね。
つまり、原発そのものについて、やっぱり国民の意思をはっきりさせる手立てを考えるべきだと思いますね。
水野:原発解散ですか、
近藤:
だから、その時、菅さんがその時にエネルギー解散をやっておけばよかったんでしょうけれども、
ま、国民投票という手続きもありますよ。
だけどこれはまた、法律を作らなくちゃダメだし、
やっぱりその総選挙しか、今のところ考える知恵は無い。
それも抜きにして、えっ!?「再稼働あり」っていう結論を政治決断だというのは、私は間違いだと思う。
と思いました。
稼働するべきという理由
ー地震に関しての答になってるー
水野:
リスナーの方からも、続々とご質問がきていますけれども、
とりわけ澤田さんに伺いたいとおっしゃっているのはね、
いろんな理由をみなさん挙げていらっしゃるんですけれども、
「どうして、やはりそれでも推進するべきだと、おっしゃるのか?」というところで、
「一つは、地震大国の日本で危険度が高すぎるんじゃないか」
「やっぱりこれ、再稼働は電力不足という意味から必要だとお考えなんでしょうか」
このあたり、どうして、これだけの事があってもやはり稼働するべきだとおっしゃるのは
どうしてなのか?
澤田:
まず地震なんですけれど、これは今回の、さっきも言いましたけれど、
東日本大震災の災害を被った原発が、福島第一第二だけじゃなくて女川それから東海にあるんですね。
それから地震で壊れた壊れないというのもあるんですけれど、
地震に対する、今回は激震だったんですけれども、
によって、プラントがどうなったかという事を、ちゃんともう一回、
福島第一第二だけじゃなくて、ね。
あの地域一帯にあった、10何基かあるんですけれども、
水野:やっぱり壊れなかった、被災した原発というものを調べれば壊れない
澤田:全然壊れてないわけじゃないですよ。重要なところが壊れているか壊れていないか。
水野:
ああ、シリアスな問題を引き起こさなかった原発を見てみれば、
重大な事故を起こさない原発というのがこれからも成り立つんじゃないかというお考え、
澤田:そうですね、
端的に言うとそうです。それを今から言います。
それで、最近問題になっているのは、とにかくこの20年ぐらいですかね、
地震に対する知見がどんどん増えてきているんですね。
活断層が、断層がどこにあるかとかですね、
ですから特に、若狭地域でもそういう議論があると思うんですけれども、
今まで見つかってていなかった断層があるじゃないかと、
そうすると直下的な地震が起こるんじゃないかというはなしですね。
この問題はもちろんちゃんと対応しなければいけないということですね。
つまり数年前に耐震の強さというものを見直してですね、それに基づいて耐震補強をしているんですよね。
それが今回の地震と、それからどんどん増えてきている断層のデータと照らし合わせて、
妥当なのかどうなのかというのは、これはなかなか慎重な見極めをしないといけないと思います。
で、一応何か3つ程あったんだけど、
水野:まずは高い地震大国でもやり続けて安全なんですか?
澤田:
それはね
これ、あんまり、今言うと適切じゃないかもしれないんですけれど、
将来的にはですよ、今のプラントではできないけれど、
ま、今のは耐震補強をするしかないですね、言ってみれば。
水野:今までのはね、新しく作るのは大丈夫だというお考え、
澤田:
それは、あの、免震構造にもできるわけですよ。
大きなビルがやっていますよね、構造の
近藤:そうするとね、そういう考え方だと、浜岡原発を止めたのはどういうお考えなんですか?
澤田:
浜岡ですか?
あれはですから私は無意味だと思っています。
近藤:止める必要がなかったんですか
澤田ええ。
近藤:それはどうしてですか?
そんな地震の過剰な反応はいらないということですか?
あれは地震が理由ですよね、津波と。
澤田:
そこは私はよく、わたしは、
菅さんが何を持って止めると判断したのかは、
近藤:
いや、菅さんだけの判断じゃないですよ。
現場監督をなさっていた菊池洋一さんですか、
菅さんにも直接話をしているかと思いますが、
とにかく、何が何でも止めて欲しいという陳情までしていましたよね。
絶対に耐えられないと。
澤田:たえられない
近藤:
うん、それは地震ですよ。
だから、そこらあたり、なんか話が大雑把過ぎませんか?
澤田:
いや、だから絶対に耐えられないというその絶対の根拠がわかりませんけどね、
だからそれがね、岩板の問題があると思うんですよ。
岩板がどういう組成になっていて、それが実際に地震が来た時にどういう、ま、
振る舞いなり変形をするかという事が、
近藤;
福島の問題っていうのは福島だから起きたんですか?
要するにその岩盤の問題とか、堤防がどうのこうのとか、
その可能性というのは全部秘めているんじゃないですか?日本列島は。
澤田:
いや、そこをですね、
そこはだから、科学と、工学の問題だと思うんですけれども、
その全部をですね、ま言ってみれば一色たんにして、議論が出来ないところはあると思うんですよね。
水野:
でも、私等にしたらね、あの、
いろんな事を全部含めて安全なのか安全でないのか、っていうのを知りたいわけですよね。
澤田:
その事と違って、
言っているのは、日本のですね、全国にですね、ほぼ17カ所立地しているところがあるんですよ。
ね、それぞれだから、立地条件というか、土地の条件は違う訳ですよ。
水野:
土地が安全だというふうに判断されたら、そこに原発を立てたら安全なんだと、
安全な原発が出来るというお考えと思っていいですか?
澤田:えっとね、
エンジニアリング的な考え方、工学的な考え方っていうのは、
その条件がはっきりすればですね、それに合わせたものが作れるという、それは、ま、
理念があるわけですよ。
ところが、その時にお金がかかりすぎるかどうかというのは、また別の解釈だと思いますよ。
しかし、今問題になっているのは、その建てたときに、そこの地震とか津波の条件が、
こういう感じになっているというふうに決めてやったのが、
たとえば後から新しい断層が見つかった。
それに対応できるか?耐えられるか?っていう問題ですよね。
だからそれは慎重に見極めなければいけないと言っているわけですよ。
水野:でも後から出てきたから、なら外しますって、簡単に閉じられる物でもないですよね。
澤田:
だから、そこはね、耐震補強で、間に合うかどうかっていう問題ですよね。
浜岡の場合はどうやらそれではもたない、あるいはお金がかかりすぎるっていうんで、
1号2号はもう、とっくに、とっくにというか、
この事態が浜岡停止前に、もう廃炉にするっていう事は決めているんですね。
水野:小出さんは、これ、安全な原発はできるのかどうかという、この質問はどうですか?
小出:できません。
たとえば今、浜岡の議論が出ましたけれども、
浜岡1号2号を作った時にには、本当に大きな東海地震が来るなんていうことは予想もしないまま作っているのです。
殆ど耐震設計もしないまま作ってしまった。
だから今澤田さんもそれをおっしゃったけれども、東海地震が来る事に備えて耐震補強をしようとしたら、
お金がかかり過ぎてもうダメだという事で、放棄されたのですね。
でも、みんな同じですよ。
ようするに建てる時には、こうこう、こういう条件で建てようと設計して建てるわけですけれども、
時が流れてくるとやはりこれではまずいんじゃないかというところが、次々と出てくる訳だし、
小さな事故から、大きな事故まで出てきてしまう訳ですね。
それはやはり、人間というものがやる事ですから、
必ずそういう事は覚悟をしておかなければいけないという物だと私は思います。
そして、原子力というものはそんな覚悟が出来るという、そんな甘いものではなくて、
途方もない被害を出してしまうものなのですから、
私はやるべきではないと思います。
水野:澤田さん、まだご意見があると思うんですけれども、番組の最後まで、お二人、お残り下さい、もう少し。
CM
水野:あの、澤田さんに沢山の方がとりわけ聞きたいというお声がより多いんですけれどもね、
澤田:地震の話はもういいんですか?
水野:ええ、地震の話もありますし、核のゴミ問題もどうするんですか?という、いろんな処理しなきゃならない、
澤田:ああ、小出さんとまた、次回。
水野:問題があるにも関わらす、それでもどうして原発を推進
澤田:俺も言う事はいっぱいある
水野:するべきかというところが、やっぱりまだ私も、わからないんですけど、
澤田:
そしたらね、さっきの地震の事、一言いいですか?
地震なんですけれどもね、地震がそんなに心配だったらですね、地震の感度を少し上げておけばいいんですっよ。
そうすると、早い段階で地震を察知して、炉が停止する、
要するに制御棒が入りますよね、あとは冷やせばいいっていう話しになるので、
ま、そういうふうに考えればいい。
水野:ふぅ~ん。地震対策ができる
澤田:うん、それでね、
ここはまだ、丁寧な議論をしなきゃいけないんですけれども、今は時間がないというので、
何でそこまでして、という話しがありますけど、
これはね、いろんな見方があるんですよ。
たとえばその、んーーー、ちょっと視点を変えると、
あの、皆さんご存じだと思うんですけど、日本は今こんな状況になってますけれども、
お隣の韓国はこれから、どんどん倍ぐらいに増やしていこうとしているんですよね
水野:原発をね
澤田:
で、えっと、さらに中国はこの先20年位で100基以上新設しようとしています。
ま、そういう状況がありますので、日本がどういう、そこに貢献が出来るのかなと、
私は積極的に関与していった方がいいと考えています。
水野:あ、海外に輸出という意味でも積極的に関与するという事ですね
澤田:
輸出という事だけじゃなく、安全な原子炉というのはどういうものかという事にも関してですね、
日本のその今までの知見が生かされると思うんです。
水野:はい、小出さん、あと20秒ぐらいしかないんですが、
小出:
はい、私は澤田さんと正反対でして、韓国からも原子力を無くすべきだと思うし、中国もやって欲しくないと思うし、
そのためにはまず日本が手本を示して原子力から撤退するべきだと思います。
水野:近藤さん、あと10秒しかないんですが、
近藤:
いやいや、僕らの意思をどう反映したらいいのかなという、ま、
ますます考えるようになりました。
水野:はい。
澤田さんはこれからもっとオープンな議論を学者がするべきだという、活動をしていらっしゃいます。
澤田:そうですね。
水野:小出さん澤田さん、本当に今日はありがとうございました。
ーーーーー
なんか・・・
質問の趣旨と返ってくる答えが…どこかすれ変わっているような・・・
そんな感じがしました
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コメント
同感です。生で聞いていましたが、質問に答えるのでなく、状況説明ばかり長々として、相手を煙に巻いてる感じ。小出先生だから巻けっこないですが。それより、小出先生がせっかくスタジオにきておられるのに、こんなおっさんのだらだら話に時間をとられきれました。議論にもなってなかったし、ありえんて!
Hieko | 2012.03.08 22:03 | 編集
澤田助教って不誠実な人ですねぇ。
最後の、韓国や中国での増える原発への安全な原子炉という観点からの貢献という指摘など、論点のすり替え以外の何物でもない。
日本では福島第一原発の廃炉問題もあり、原子力の研究全てから手を引ける状況ではありません。だから脱原発・原発推進と研究とは同じじゃないんです。
「個々の学者が外国での安全な原発に貢献したい」という問題と「日本が原発という発電方法を捨てるか否か」は全く別問題ですよ。
「日本で原発推進しないと外国での安全な原子炉に貢献出来ない」と間違った前提に立っているし、そもそも「外国での安全な原子炉に貢献するために日本が原発を推進しなければならない」という発想自体が異常。
こんな簡単な区別が出来ない人に原発という危険なモノを任せるわけにいかない。
区別が出来てるなら、こんな不誠実な説明しかしない人に、やはり原発は委ねることは出来ない。
なお私自身は学者が政策提言すること自体に強く反対しており、その意味では小出助教が「原発をなくすべきだ」と学者の肩書きのまま発言することにも反対です。
学者は科学的知見に基づいて説明するに止めるべきです。
学者に安易に政策提言をさせるから、小出助教の「高齢者は原発を認めた責任を取って汚染食物を食べる」とか「被災地の一次産業を守りたいから」といった、小出助教の研究と直接は無関係な「政策」の問題が、あたかも「科学的判断」であるかの如きイメージを与えています。
最後の、韓国や中国での増える原発への安全な原子炉という観点からの貢献という指摘など、論点のすり替え以外の何物でもない。
日本では福島第一原発の廃炉問題もあり、原子力の研究全てから手を引ける状況ではありません。だから脱原発・原発推進と研究とは同じじゃないんです。
「個々の学者が外国での安全な原発に貢献したい」という問題と「日本が原発という発電方法を捨てるか否か」は全く別問題ですよ。
「日本で原発推進しないと外国での安全な原子炉に貢献出来ない」と間違った前提に立っているし、そもそも「外国での安全な原子炉に貢献するために日本が原発を推進しなければならない」という発想自体が異常。
こんな簡単な区別が出来ない人に原発という危険なモノを任せるわけにいかない。
区別が出来てるなら、こんな不誠実な説明しかしない人に、やはり原発は委ねることは出来ない。
なお私自身は学者が政策提言すること自体に強く反対しており、その意味では小出助教が「原発をなくすべきだ」と学者の肩書きのまま発言することにも反対です。
学者は科学的知見に基づいて説明するに止めるべきです。
学者に安易に政策提言をさせるから、小出助教の「高齢者は原発を認めた責任を取って汚染食物を食べる」とか「被災地の一次産業を守りたいから」といった、小出助教の研究と直接は無関係な「政策」の問題が、あたかも「科学的判断」であるかの如きイメージを与えています。
澤田氏、東大話法その物ですね。
安冨 歩先生の『原発危機と「東大話法」―傍観者の論理・欺瞞の言語―』http://www.akashi.co.jp/news/n3579.htmlに出ていた通りかと。
東大話法については
ttp://blog.livedoor.jp/ryoma307/archives/5922627.html
他を参照
安冨 歩先生の『原発危機と「東大話法」―傍観者の論理・欺瞞の言語―』http://www.akashi.co.jp/news/n3579.htmlに出ていた通りかと。
東大話法については
ttp://blog.livedoor.jp/ryoma307/archives/5922627.html
他を参照
Zephyr | 2012.03.12 01:10 | 編集