姜尚中が見た”脱原発”ドイツの今「廃炉・エネルギーシフト」報道ステーション3/16(動画・内容書き出し)





姜尚中が見た「脱原発」2012年3月16日報道ステーション
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古舘:特集ですが、姜さんがドイツに取材に行きましたね。

姜:
これはですね、廃炉の施設のまた中にですね、こういう形で、溶接で、
ま、一応放射能のある、いろんな原発関係の、放射能のパイプとかそういうものを
切ったりしているところなんですね。

古舘:ああ、それでこう、炎とかが上がっているんですね。

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姜:ここはもう、鉄板で、やっぱり完全にシャットアウトされています。

古舘:でも間近にその、隔てたところで見ていらっしゃるんですね。

姜:はい
それで、中に入る時はもう、みんなすっぴんになって、全部洋服を、それこそパンツまで替えなければならない。
それでこれに着替えて、出る時も全部ボディーチェックをして、

古舘:ああ、そうですか。
では、そこで姜さんが見てきたら、いったいどういう事が起きているかという事ですね。





姜尚中が見た「脱原発」

20120316 姜尚中が見た“脱原発... 投稿者 PMG5

ドイツで今起きていること

はぁ~・・・すごいですね、あの蒸気は・・・
この田園風景の中にドイツらしい風景なんですけれど、
あそこに見えるのがイザー原発で、左側の煙突のあるところが、これが1号機です。

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1号機は福島第一原発の事故があり、稼働中止になりました。


メルケル首相:
2022年までに段階的にドイツの全原発を停止します。


2022年までに国内17基の原発を全て止める
事故の当事国日本で、原発を巡る迷走が続く中、その決断は何故可能だったのか。
ドイツに留学をした経験を持つ姜尚中が、脱原発の国の現実を見た。

姜:今、廃炉の過程にあるという事ですから、実際に廃炉作業の現場をこの目で見てみたいと思います。


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続く「気が遠くなる作業」


グライフスバルトー原発


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1973年に運転を開始したこの原発は、東西ドイツの統一後、
旧ソビエトの技術が信頼出来ないとして1990年に停止。
5年後(1995年)、廃炉作業が始まった。
敷地には、解体された部品が、まるでオブジェのように置かれていた。

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姜:
これはまた、本当にすごいですね
この厚みのあるもので、これだけのものを作って、東ドイツのあの当時の時代に、

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廃炉作業では、建屋から、圧力容器、タービン配管パイプなどを取り出す。
それぞれ解体して、放射能で汚染されている物は除染する。
しかし、放射線量の高いものは、敷地内の中間貯蔵施設にそのまま移される。

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姜:
中間貯蔵施設ですね。
外から見るとそんなに危険なイメージが無いようになっているんです。

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広報担当者:ここでは立ち止まらないでください、行きましょう。

ガンマ線は毎時50マイクロシーベルト
ここには格納容器が入っていた、原子炉の圧力容器なども保管されている。

ノルト・エネルギー社 広報 グートルン・オルデンブルク氏:
前にあるのがグライスバルト1号機から4号機の圧力容器です

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圧力容器など放射線量が高いものには、特殊な覆いが施され、
30年以上ここに保管される。

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放射線量が下がるのをひたすら待つのだ。

一方、放射線量が低い部品は解体除染作業所で処理が行われている。
その現場に入った。

広報:
ここが解体する場所です。
そして向かい側が除染するところです。

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廃炉で発生したすくらプは、およそ180万トン。
その3分の1(60万トン)が放射性のスクラップだ。

こうした汚染をされている部品は、除染をしやすくするためにまずは小さく解体される。
熱カッターを使っての解体。
防護服に身を包んだ作業員が密閉された作業所で部品を切り刻んでいく。
廃炉開始から17年、こういった作業が続けられてきた。

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姜:
これはビックリしました。
こんな作業をやっているとは、驚きですね。
これは本当に気が遠くなるような作業ですね、驚きました。

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細かく解体された部品は除染に回される。

姜:これはなんですか?

広報:
これは鋼の粉です。部品の裏面に吹きつけます。
砂よりも硬いので、何度でも使用できます

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鋼の粉を吹きつけて表面の除染をする。
1日の作業時間は2時間が限度。
作業員の年間被ばく量である16ミリシーベルトを守るためだという。

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2000気圧という高い水圧での除染や、

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化学薬品を使っての除染

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現在800人以上が廃炉作業に当たり、すでに3000億円の予算が使われたという。
作業は2014年には終了する予定だ。


ノルト・エネルギー社 ヘンリー・コルデス代表取締役:
廃炉というのは建設よりももっと複雑です。
時間もお金もかかりますが、大切なのは透明性です。

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姜:説明責任という事ですか

代表取締役:
そうです、説明責任です。
社会に対して透明性が必要です。


敷地内の中間貯蔵施設には、圧力容器の他、
およそ5000本の使用済み核燃料なども保管されている。

その事が20㎞離れたグライフスバルト市の住民に不安を抱かせている。

市民:
近くに中間貯蔵施設がある事はよくありません
私たちだけではなく、子供や孫の世代まで危険にさらされます



ドイツにとっての「フクシマ」

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ドイツにとって、原発問題は数10年来論争の種だった。
姜はミュンヘン在住の日本人ジャーナリスト熊谷徹氏を訪ねた。

ドイツ在住ジャーナリスト 熊谷徹氏:
ドイツはチェルノブイリの事故の時に、深刻な放射能汚染を体験したんです。
特に、ここミュンヘン(バイエルン州)ですね。
ちょうど、その放射性物質を含んだ雲が、バイエルンの上空を通る時に、強い雨が降ったものですから、
福島の事故があって、論争が起きたわけではなくて、
それよりも30年以上前から、激しい議論が続いてきたのです。

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1986年のチェルノブイリ原発事故は、ドイツに大きな反原発のうねりを巻き起こす。
稼働する寸前の原発は解体を余儀なくされ、
高速増殖炉の施設は遊園地へと変わった。

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熊谷:
最初に「脱原子力」を決めたのは、緑の党と、
社会民主党のシュレイダー政権、1998年に誕生した政権ですけれども、
緑の党はですね、ドイツの政党の中では唯一、
党が出来た時から原子力を止めようということを主張し続けてきた党なんです。


続くメルケル政権は脱原発路線の修正を測る
2010年9月 原発稼働期間延長を発表

2011年3月 州議会選挙
だが、福島原発事故直後の地方選挙で、緑の党が躍進。
メルケル政権は改めて、脱原発にかじを切った。

大学教師(35):
日本の原発事故にドイツは本当に驚きました。
ドイツや欧州は原発以外の可能性を探すべきです。

年金生活者(69):
ドイツでも、いつどんな形で原発事故になるか分かりません。
ですから原発停止はいい事です。


電力を”選べる”国の現実

脱原発の決断は、ドイツが国をあげて再生可能エネルギーへのシフトを進めてきたことも背景になっている。

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25基の風車があるウエルダー・ケッシン風力パーク

姜:
ああ、やっぱり大きいですね、こうやって見てみると。
間近で見ると、かなり、やっぱり、風車がこれだけ大規模で大きいものだという事が分かりますね。

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送電のコストに課題が残る風力発電だが、
全ての発電量に占める割合は2025年には25%(2011年 7.6%)まで増えると予測されている。
この風力発電所でも、今後大幅な増設を行う予定だ、

ウィンド・プロジェクト社 マルクス・ハイニッケ氏:
5年後、この州の電力は全て、再生可能エネルギーでカバーできるようになり、
ベルリン、ハンブルクなどの大都市にも電力を供給できるようになると思います。

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姜が、かつて留学していた町、エアランゲン。
人口10万程度の静かな学園都市だ。

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姜:
このエアランゲンの10万ちょっとの人口が、
今は本当にドイツでも有数なある種のエコシティーというか、スマートシティーになっているというのは、
何か、感慨深いものがあります。

エアランゲン地域の電力公社ではすでに家庭用電力の半分以上(55%)が再生可能エネルギーだ。
これを2016年までに80%に引き上げる計画だという。

市内のある家庭を尋ねた。
ドイツでは自分が使った電力がどのように生み出されたか、チェックできる仕組みがある。

ベルント・シャラーさん(44):
電気代の書類ですか?


シャラー家の電気の内訳は、原子力13.67%、再生可能エネルギーが43.41%。
電力会社は発電の内訳を公開していて、消費者はそれを目安に電力会社を時湯に選択できる。

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ベルントスアラーさん:
再生可能エネルギーや減の圧の割合で自由に選択できます。
私達が選択することで、電気の出所について、少しでも影響を与える事が出来ると思います。

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ドイツでは再生可能エネルギーの助成金を電気料金に上乗せしているため、
電気代がその分高くなっている。
しかし、

妻ティーネさん:
高くても自然エネルギーの方がいいと思います。
環境を保護するためにも

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脱原発の決断をきっかけ手に再生可能エネルギーへの転換は加速していると
緑の党のヘーン議員は言う。

緑の党 ベルベル・ヘーン国会議員:
多くの競争が生まれ、再生可能エネルギーのコストが劇的に下がりました。
この2年間で太陽光発電の値段は3分の1に下がるなど、
再生可能エネルギーが安くなり、原発のエネルギーが高くなっています。

原発の発電量が大幅に減ったにもかかわらず、
ドイツでは去年、電力の輸出が輸入を上回った。


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原発大国のフランスへも、この冬電気を輸出した。

へーン議員:
日本の国民が受け入れれば、脱原発をして再生可能エネルギーに転換できます。
大きなチャンスです。
このチャンスを何とか生かしてほしいと思います。

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ーースタジオ

古舘:
姜さん、ドイツの中もいろいろだとは想像するんですが、
かなりくみ取らなければいけない部分がありましたね。

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姜:
ありましたね、やっぱり、技術先進国、科学先進国の日本で(原発事故が)起きたという事がショックだったのだと、
だから我々も、もう安穏としてはいられないと。
で、おそらく、日本以外で(事故が)あれば、変わらなかったかもしれません。
それ位、やっぱり日本の科学技術に関する信頼度が高い。

だから、ここでやはり、変わらなければいけないと。
大切なことは、当面はコストが少し高くても、何を大切にするのかという事が、
だいたい40年間ぐらい論争があって、大体の国民に浸透してきたわけです。

それは、商品化できない価値があるもの、
具体的に言えば、自然とか、環境とか、
これは必ず次の世代に大切なものだという、
そういう事があるので、「少々高くても、我慢しましょう」という、
そういうようなことのコンセンサスが、ま、大体出来ているんですね。

古舘:
姜さんが取材された中のお一人で消費者の方が、
「電気の出所を知るのは当たり前だ」とおっしゃっていましたが、

姜:そうですね、
ですから、キーワードは「ガラス張り」
それから公共的にいろんなものを全部、当局なり電気会社が、もう出すという事ですね。
そのガラス張りにしたうえで、「選択して下さい」と。
自分の家計がちょっと厳しければ、原発に少しシフトするし、
自分の家は少し家計がいいから、やっぱり自然再生エネルギー。
いくつかの選択があるという事ですよね。
だから、僕は日本とドイツ、どちらが優れているとも劣っているとも思わないので、
日本だってやろうと思えばドイツ以上の事が出来るんじゃないかと。

古舘:
そうですね、
しかも日本はですね、今まで体験もしたことの無いすざまじい状況の中で、
廃炉作業もやって行かなければならないんですからね。

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姜:
そうです。ですから、気が遠くなると思います。
まず、廃炉をする前に、メルトダウンしたところがどうなるかということで、
これは、何年かかるか分かりませんね。
そして、その廃炉が20年なのかそれ以上なのか、
そして、ロボットが使えませんから、人間がどこかでやらなければならない。
そして17年間で3000億使っているというんですよね。

ま、いろんな事を考えると、
「本当に原発は安いのかな?」・・という。

古舘:
その根本的なものもありますしね、
時間がなくなりましたけど、姜さん、一言でお願いしたいんですけど、
ドイツに「原子力ムラ」ってあるんですか?

姜:
これはですね、おそらく世界用語になるかもしれませんが、
ドイツ人は・・やっぱりそれは無いと思います。

古舘:はぁ・・・

姜:でも、「原子力ムラ」という言葉を世界用語に「津波」と同じようにですね。

古舘:
そういうところを考えると、日本は参考にしなければいけない所が多々あったと思いますが、
姜さん、取材ありがとうございました。
それではまた来週お目にかかります。


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古舘さん、原子力ムラにこだわってる( 艸`*)ププッ

ドイツが原発大国のフランスに電気を輸出している
という、
このニュースはなかなか一般には報道されていなかったけれど、
やっと、報道ステーションがその事を言ってくれたのが私は嬉しかった。


この放送が良かったと思う人は
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報道ステーションの投稿サイトはココ ↓
http://www.tv-asahi.co.jp/hst/opinion/index.html



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たねまきJ「ドイツから電気を買うフランス・高放射線量地域での4カ月間の外部被ばく線量」
小出裕章氏(内容書き出し・参考あり)2/20

ドイツの電力が輸出超過になり、フランスにも電力を輸出している毎日新聞記事

水野:
その原発大国のフランスがこの寒さで電力が逼迫して、
原発をフル稼働しても電力が足りなくなったそうで、
逆に脱原発をしたドイツから、原発大国のフランスに電力を売る事態になったというのを、
私なんか非常に驚くんですけれども、小出さんはどう受け止められますか?

小出:別に驚く事とは違うと思います。

水野:あ、そうですかぁ~?

小出:
どういう発電方法を選ぶかどうかだけのことであって、
日本だって、原子力なんかを選ばなければ、もっともっと自然エネルギーが開発されてきたはずですし、
電力の供給にいついかなる時でも困らない状況を作れたはずだと思います。
全く愚かに原子力なんかに頼ってきたために、
今、電力が足りなくなるぞと言って、皆さんが脅かされているという状況になってしまっているのです。

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