市民と科学者の内部被曝問題研究会
第一回総会記念講演シンポジウム
2012年4月22日 江戸川総合文化会館
1)記念講演 14:00~14:30 肥田舜太郎
2)記念シンポ 14:35~18:30 司会・松井英介・西尾正道
シンポジストからの発言 14:35~17:00
沢田昭二(物理学者) 「放射線内部被曝研究の現状と課題」
矢ヶ崎 克馬(物理学者) 「内部被曝の基礎」
大沼 淳一(市民放射能測定センター) 「食の安全、データの正しい評価」
岩田 渉 (市民放射能測定所) 「フクシマの第一線から」
山田 真(小児科医) 「子どものいのちを守るために」
堀口 信(内科医) 「遠隔地で福島からの避難者に寄りそって」
柳沢 裕子(内科医) 「相談現場から」
板井 八重子(内科医) 「ミナマタからフクシマへ」
石田 伸子(子ども全国ネット) 「フクシマからの声」
西尾正道氏(国立病院機構北海道がんセンター院長(放射線治療科)):
まず、松井さんの方から今の内部被ばくの問題をですね、ちょっと整理していただくために、
2~3分説明させていただきます。
松井英介氏(岐阜環境医学研究所所長):
政府と申しますか、原子力ムラはですね、
もう事故は収束に向かっているんだと、冷温停止状態だからというのが
基本的な原子力ムラの考え方だと思うんですが、
実態はちょっとここに並べてみましたけれども、

1・東電事故現場から今も続く各種核物質の大量流出
2・杜撰(ずさん)な除染作業
3・全国の自治体でのがれき処理による自然環境負荷
4・汚染食品の甘い許容線量限度値
皆さんご存じのように現場はまるで収束してない!
海の方にもどんどん垂れ流しになっていて
新聞報道でもストロンチウム90が大量に出てる
地下水の汚染、土の汚染、そして大気の汚染。
現場がまだ止まっていない訳です。
それから2番目に除染作業
これはもう、1兆円ビジネスとも言われていますが、
大手のゼネコン、
原因を作った原子力ムラの一角を占めているゼネコンがここでまた、懐に金を入れようと、
税金を自分の方へ流入させようと、
これが除染に乗り出してきて、実際に作業をやるのはここにもいらっしゃると思うんですが、
汚染された地の片が実際は仕事をやらされる。
非常にずさんな防護のやり方でやらされている。
子どもを抱えたお母さんまで仕方なく出ていかざるを得ない。

そしてもう一つの問題は、大きいのはがれきですね
瓦礫の処理の問題。
これは東京都は真っ先に声を上げて、いろいろやっている訳ですけれども、
大気中にどんどん放射性物質が出てくる。
あるいは非常に高濃度の焼却灰が溜まってくる。
これの処理の方法は決まっていない。
だから、たとえば秋田に持って行って、(かみがた?)の処分場に埋めさせるということがやられている。
この問題は非常に大きい。
汚染を全国に広げている。
だから、福島の方々の声を聞いてもですね、
「日本列島全体を汚染させてほしくないんだ」と。
それから4番目。
これは食品の許容線量限度値と書きましたが、
限度値を少し厳しくしました、4月から。
ところが、コメと牛肉は9月まで据え置き、大豆は年内据え置き、500ベクレル/kgという状態です。
こういう、非常に甘いセシウム137の基準ですけれども、
その他にストロンチウム90については全く基準値を定めていない。
いうような事で、基準値そのものに一つは問題がある
その、いろんな食の流通を介してですね、さまざまな形で汚染が広がっていくというのが危惧される現状です。
問題が、皆さんがかなり議論になっていました「子どもをどう守るか」という事で、

1・胎児、子どもの内部被ばくリスク
2・汚染地域ですでに観察されている健康障害の実際
3・汚染された地域コミュニティーの移住を実現するために
特にこの、胎児ですね。
それから小さな乳児、さらに小さな子どもたち。
この子どもたちの背負ったリスクをどういうふうに、病気が出てくる、
どうやって早く見付けて命を助けるかという事も非常に大きな課題になっていますし、
現に様々な形で、汚染された地ではですね、
子どもたちの病気が出てきているんじゃないかという事を実感されているわけですね。
この問題をどういうふうにしていくのか。
この内部被ばく研究会に突き付けられた非常に重要な課題の一つだと思います。
それから、じゃあどうやって守るのか?って言った時に、
北アルプスと中央アルプスのところで、二桁ぐらいガタッっと線量が下がるんです。
積算線量が下がる。
比較的汚染の少ないところがあるんです。
北海道もそうで、沖縄もそうだ。
ということで、現に今朝も話が出ていましたが、そういうところに自主的に移り住んでいる方もいらっしゃるんですが、
圧倒的多数はやはり汚染したところに住み続けている。
子どもたちもそこにいる。
じゃあ、どうするのか?という事が非常に大きな課題になっているので、
ここのところも「どうするんだ」という事を総合討論のところで、
どんどん積極的なご意見を出していただきたいと思っております。
シンポジウムの方々もいろいろと問題提起をなさると思いますが、
最初にちょっと言い過ぎた事もあるかもしれませんけれど、
そういう問題意識で、私は司会に臨みたいと、進行係をやらせていただきたいと思っております。
よろしくおねがいいたします。
肥田舜太郎氏「市民と科学者の内部被曝問題研究会」第一回総会記念講演4/22(動画・内容書き出し)
沢田昭二氏「放射線内部被曝研究の現状と課題」
市民と科学者の内部被曝問題研究会・第一回総会シンポジウム4/22(動画・内容書き出し)
矢ヶ崎克馬氏「内部被曝の基礎」
市民と科学者の内部被曝問題研究会・第一回総会シンポジウム4/22(動画・内容書き出し)
山田 真氏(小児科医)「子どもたちの命を守るために」
市民と科学者の内部被曝問題研究会・第一回総会シンポジウム4/22(動画・内容書き出し)
松井英介医師の講演
1.「低レベル」放射線 内部被ばくによる健康障害・松井英介氏(医師)
栃木県宇都宮市8/28(講演内容書き出し)
2.「低レベル」放射線 内部被ばくによる健康障害・松井英介氏(医師)
栃木県宇都宮市8/28(講演内容書き出し)
3.「低レベル」放射線 内部被ばくによる健康障害・松井英介氏(医師)
栃木県宇都宮市8/28(講演内容書き出し)
4完.「低レベル」放射線 内部被ばくによる健康障害・松井英介氏(医師)
栃木県宇都宮市8/28(講演内容書き出し)
第一回総会記念講演シンポジウム
2012年4月22日 江戸川総合文化会館
1)記念講演 14:00~14:30 肥田舜太郎
2)記念シンポ 14:35~18:30 司会・松井英介・西尾正道
シンポジストからの発言 14:35~17:00
沢田昭二(物理学者) 「放射線内部被曝研究の現状と課題」
矢ヶ崎 克馬(物理学者) 「内部被曝の基礎」
大沼 淳一(市民放射能測定センター) 「食の安全、データの正しい評価」
岩田 渉 (市民放射能測定所) 「フクシマの第一線から」
山田 真(小児科医) 「子どものいのちを守るために」
堀口 信(内科医) 「遠隔地で福島からの避難者に寄りそって」
柳沢 裕子(内科医) 「相談現場から」
板井 八重子(内科医) 「ミナマタからフクシマへ」
石田 伸子(子ども全国ネット) 「フクシマからの声」
西尾正道氏(国立病院機構北海道がんセンター院長(放射線治療科)):
まず、松井さんの方から今の内部被ばくの問題をですね、ちょっと整理していただくために、
2~3分説明させていただきます。
松井英介氏(岐阜環境医学研究所所長):
政府と申しますか、原子力ムラはですね、
もう事故は収束に向かっているんだと、冷温停止状態だからというのが
基本的な原子力ムラの考え方だと思うんですが、
実態はちょっとここに並べてみましたけれども、

1・東電事故現場から今も続く各種核物質の大量流出
2・杜撰(ずさん)な除染作業
3・全国の自治体でのがれき処理による自然環境負荷
4・汚染食品の甘い許容線量限度値
皆さんご存じのように現場はまるで収束してない!
海の方にもどんどん垂れ流しになっていて
新聞報道でもストロンチウム90が大量に出てる
地下水の汚染、土の汚染、そして大気の汚染。
現場がまだ止まっていない訳です。
それから2番目に除染作業
これはもう、1兆円ビジネスとも言われていますが、
大手のゼネコン、
原因を作った原子力ムラの一角を占めているゼネコンがここでまた、懐に金を入れようと、
税金を自分の方へ流入させようと、
これが除染に乗り出してきて、実際に作業をやるのはここにもいらっしゃると思うんですが、
汚染された地の片が実際は仕事をやらされる。
非常にずさんな防護のやり方でやらされている。
子どもを抱えたお母さんまで仕方なく出ていかざるを得ない。

そしてもう一つの問題は、大きいのはがれきですね
瓦礫の処理の問題。
これは東京都は真っ先に声を上げて、いろいろやっている訳ですけれども、
大気中にどんどん放射性物質が出てくる。
あるいは非常に高濃度の焼却灰が溜まってくる。
これの処理の方法は決まっていない。
だから、たとえば秋田に持って行って、(かみがた?)の処分場に埋めさせるということがやられている。
この問題は非常に大きい。
汚染を全国に広げている。
だから、福島の方々の声を聞いてもですね、
「日本列島全体を汚染させてほしくないんだ」と。
それから4番目。
これは食品の許容線量限度値と書きましたが、
限度値を少し厳しくしました、4月から。
ところが、コメと牛肉は9月まで据え置き、大豆は年内据え置き、500ベクレル/kgという状態です。
こういう、非常に甘いセシウム137の基準ですけれども、
その他にストロンチウム90については全く基準値を定めていない。
いうような事で、基準値そのものに一つは問題がある
その、いろんな食の流通を介してですね、さまざまな形で汚染が広がっていくというのが危惧される現状です。
問題が、皆さんがかなり議論になっていました「子どもをどう守るか」という事で、

1・胎児、子どもの内部被ばくリスク
2・汚染地域ですでに観察されている健康障害の実際
3・汚染された地域コミュニティーの移住を実現するために
特にこの、胎児ですね。
それから小さな乳児、さらに小さな子どもたち。
この子どもたちの背負ったリスクをどういうふうに、病気が出てくる、
どうやって早く見付けて命を助けるかという事も非常に大きな課題になっていますし、
現に様々な形で、汚染された地ではですね、
子どもたちの病気が出てきているんじゃないかという事を実感されているわけですね。
この問題をどういうふうにしていくのか。
この内部被ばく研究会に突き付けられた非常に重要な課題の一つだと思います。
それから、じゃあどうやって守るのか?って言った時に、
北アルプスと中央アルプスのところで、二桁ぐらいガタッっと線量が下がるんです。
積算線量が下がる。
比較的汚染の少ないところがあるんです。
北海道もそうで、沖縄もそうだ。
ということで、現に今朝も話が出ていましたが、そういうところに自主的に移り住んでいる方もいらっしゃるんですが、
圧倒的多数はやはり汚染したところに住み続けている。
子どもたちもそこにいる。
じゃあ、どうするのか?という事が非常に大きな課題になっているので、
ここのところも「どうするんだ」という事を総合討論のところで、
どんどん積極的なご意見を出していただきたいと思っております。
シンポジウムの方々もいろいろと問題提起をなさると思いますが、
最初にちょっと言い過ぎた事もあるかもしれませんけれど、
そういう問題意識で、私は司会に臨みたいと、進行係をやらせていただきたいと思っております。
よろしくおねがいいたします。
肥田舜太郎氏「市民と科学者の内部被曝問題研究会」第一回総会記念講演4/22(動画・内容書き出し)
沢田昭二氏「放射線内部被曝研究の現状と課題」
市民と科学者の内部被曝問題研究会・第一回総会シンポジウム4/22(動画・内容書き出し)
矢ヶ崎克馬氏「内部被曝の基礎」
市民と科学者の内部被曝問題研究会・第一回総会シンポジウム4/22(動画・内容書き出し)
山田 真氏(小児科医)「子どもたちの命を守るために」
市民と科学者の内部被曝問題研究会・第一回総会シンポジウム4/22(動画・内容書き出し)
松井英介医師の講演
1.「低レベル」放射線 内部被ばくによる健康障害・松井英介氏(医師)
栃木県宇都宮市8/28(講演内容書き出し)
2.「低レベル」放射線 内部被ばくによる健康障害・松井英介氏(医師)
栃木県宇都宮市8/28(講演内容書き出し)
3.「低レベル」放射線 内部被ばくによる健康障害・松井英介氏(医師)
栃木県宇都宮市8/28(講演内容書き出し)
4完.「低レベル」放射線 内部被ばくによる健康障害・松井英介氏(医師)
栃木県宇都宮市8/28(講演内容書き出し)
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- (後半)もうひとつの選択肢=「脱ひばく」集団移住権利法実現の課題と展望6/16 松井英介氏(内容書き出し)
- (前半)もうひとつの選択肢=「脱ひばく」集団移住権利法実現の課題と展望6/16 松井英介氏(内容書き出し)
- 「もともと原因を作った人たちのもとへ、何兆という税金が流れ込んでいくという構図が 福島県では今進んでいきつつある」2/12松井英介医師(文字起こし)
- 4完.「低レベル」放射線 内部被ばくによる健康障害・松井英介氏(医師)栃木県宇都宮市8/28(講演内容書き出し)
- 3.「低レベル」放射線 内部被ばくによる健康障害・松井英介氏(医師)栃木県宇都宮市8/28(講演内容書き出し)
- 2.「低レベル」放射線 内部被ばくによる健康障害・松井英介氏(医師)栃木県宇都宮市8/28(講演内容書き出し)
- 1.「低レベル」放射線 内部被ばくによる健康障害・松井英介氏(医師)栃木県宇都宮市8/28(講演内容書き出し)
- 松井英介氏(医師)「内部被ばくの問題」市民と科学者の内部被曝問題研究会・第一回総会シンポジウム4/22(動画・内容書き出し)
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