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3.「低レベル」放射線 内部被ばくによる健康障害・松井英介氏(医師)栃木県宇都宮市8/28(講演内容書き出し)


松井医師の声はとても温かいです。
お待たせしました。No3です。


2011年8月28日 栃木県宇都宮市
低線量被ばくを考える講座「50年後の安全」








ということで、煙草なんかに含まれているいろんな発がん物質、
ベンツパイレン?とかあるいはダイオキシンだとか
40種類もあるといわれている発がん物質がなかにありますが、
それによる猛攻暴露もあるし、食品添加物、それから農薬ですよね、
さまざまな、アスベストも入っています。
こういうものが癌をつくる。

松井40

癌っていうのは大体9割以上が環境に原因があるという事については、
国立がんセンターの医者たちにも異論はありません。
そこに、放射性物質が加わり、今度の事故でさらに大量の放射性物質が加わってきたと
それらが複合的に作用する。
あるいはアスベストの疫学調査で言いますとね、
アスベストだけを吸った、たばこは吸わない
アスベストだけを吸った人と全くどっちも吸わなかった人とを比べるとですね、
5倍ぐらい肺がんの発症が多い。
煙草だけを吸った、10倍ぐらい多いと。
両方吸った人、53.2。
50倍以上そのリスクが高いという、そういう、これを相乗効果と言いますけれども
これも分かっています。
アメリカの非常に大きな疫学調査の結果です。

この複合汚染、
有吉佐和子の小説というか、まあ、ドキュメンタリー的なものも生まれたこともあるんですがね。
こういうものとして見なければいけないんではないかと私は思っています。


で、公害だと言いましたらね、
「おまえなんでそんな曖昧な事を言うんだ」と私を叱る人もいましたけど、

松井41

私は今回の事故は人類最大の「公害」だといってもいいと思います。
そこでたまたま働いていたからなったわけではないので労災ではないですね。
そういう意味で「公害」
で、今までの事例で言うと

水俣病
熊本だけじゃなくて新潟にもあります。
それからアマゾンの流域にもある。ブラジルです。
中国にもある。
世界的にあちこちにあります。

イタイイタイ病
これは
岐阜県に原因があって三井金属の神岡鉱山が流したカドミウム。
神通川ですね、富山の。
そこの稲です。その稲が取り込んだカドミウムによってイタイイタイ病になった。
これらが有名です。イタイイタイ病が一番初めといってもいい。

これらと比べてもですね、やはり今度のやつはもう、
比較にならない位大きな規模の「公害」といっていいだろうということですが、
「産業廃棄物の不法投棄事件」って言いましたけど、そういう言い方もできると思いますが、

松井42

さて、福島県は200万人対象で健康調査を30年って言っています。
これはこの間も国立がんセンターでちょっと議論をしたんですが、
がんセンターの理事長、脳外科医の嘉山理事長も30年じゃ短いと言っていましたけれど、
最低でも50年。

それと、この健康調査の中身ですよね。
何をやるのか?これが問題だと思います。
すでにはじまっていますけれども、たとえばホールボディカウンターをつかう。
そうするとですね、カウンターでわかるのはガンマー線だけなんですよ。

そうすると、ベータ線しか出さないような、
たとえばストロンチウム90は身体の中にあっても分からない。
あるいはプルトニウム239。アルファ線しか出さない。
だから分からない。
分かるのはセシウム137とかベータ線とガンマー線を出すやつ。
ガンマー線の量からベータ線の量を計算、あるいは推定してすると、こうやるわけです。

ホールボディカウンターで調べても、
調べて「ああよかったですね、何にもありませんでした」っていうのは実は・・・・内部被ばくを見ていない。
ストロンチウム90あるいはプルトニウム239を見ていないという事
になる事を、
是非、頭に入れておいていただきたいと思います。


さて食品の、
これはさっきもお話しの中に出ていましたんで、簡単に言いましたけれどもウクライナの検証です。

松井43

ここで注目していただきたいのが、
セシウムだけではなくてストロンチウムの基準値もきちっと定めているという事です。
こっちの方が厳しい。
これはやっぱりね、生物学的な半減期がこっち(ストロンチウム)の方が長い。
簡単に言うと、身体の中にながーくとどまって、骨に入ったやつがなかなか出ていかないということですね。
これはミルクの中、牛乳の中にも、お乳の中にも盛んに出てきますからやっかいな
カルシウムと非常によく似た動きをします。

セシウムの方はカリウムと非常に似ているので、
この間も豚の解剖を野村先生とやりましたが、心臓に一番多かった
心臓が一番活発に動いているのでそこのところに集中して取り込まれていくという事が分かっていますが、
問題は、こいつは、セシウム137は、ベータ線と同時にガンマー線を出すと。


それに比べてストロンチウムはベータ線だけしか出さない。
だからホールボディカウンターなんかではストロンチウムは捕まらないんですね。
両方きちっと睨んでおかなければいけない。

で、この場合水(赤ライン)にちょっと注目をしていただくと、
日本の今の暫定基準値はどれだけかご存知ですか?
200ですね。(2011年8月28日現在)

水、200に設定されている。これはセシウムです。

松井44

日本はストロンチウムの基準は今全く提示していないんですね、無視しています。
やたら500ベクレル/kg(2011年8月28日現在)です。
こちらを見ていただくと、ベラルーシの場合は、野菜が40、くだもの70になっていますよね。
で、それだけじゃなくて、ストロンチウムの基準もちゃんと定めているという事が大事になります。

これはオーストリアの気象庁の、インターネットでいち早くアップしたものです。

松井45

私はこれを見た時に衝撃を受けたんですけれども、
事故現場から風に乗ってどっちに放射性物質が流れるか
これはヨウ素131のやつです。セシウムの物もあります、その他の物もある。
日本の気象庁はこいつを4月の半ば過ぎまでずっと出さなかった。
だから、風下に汚染された空気と一緒に逃げた家族もあるわけですよね。
これが海を越えてアメリカ合衆国、カナダでもかなり降り積もっている訳ですが、
それを越えてヨーロッパまで地球をずーっと回っているわけです。

この間南相馬に行きました。
そこで見た津波の痕ですが、

松井46

爪痕ですけれども、この白いところが見えますかね?
海岸がありますが、
この電柱が折れてしまって、この辺いっぱい家があったのに基礎だけで、こうして全部洗いながされて、
ひっくり返っているトラクターもあると、
霧です。
ちょうど冷たい親潮が来たからずーっと下ってくる、
その水温が低いのと陸上は温度が高いので、こうやって霧が出る。
霧に乗って、あるいはその霧の粒にですね、
放射性物質の小さな粒がくっついて、流れていったんだろうと想像して、
これは本当に衝撃的でしたけれども。

最初は北西に流れて行って、
このデータは群馬大学の早川さんが作られた図ですけれども、

松井47

最初SPEEDIのデータが公表されていなかったので、こっち(北西)に逃げたんですね、
もし分かっていればこの辺(色のないところ南)に行くとかできたんですが、
そういうふうにして被害の拡大をしてしまった。

あるいは稲藁の汚染が、所々にホットスポットがあってですね、
白川のあたりにもあるんですけれども、ちょうど80km圏内位でしょうかね。

それからこちらの宮城から岩手にかけて、
150kmのところの稲藁もかなり汚染されているというのが後になって分かりました。
それを牛に食べさせる。


積算、積み重なっていくと、身体の中で積み重なっていくという考え方が大事で、
郡山も結構高いですね。
福島はもっと高いことが分かります。

松井48

そして名古屋とか、
ここは岐阜県の各務原(かかみがはら)というなかなか読みづらいんですけれど、
ここらへんも結構高いですね。
こういう積算量という事も大事ですね。
1時間値がどのくらいという事だけじゃなくて、どれだけ積み重なってきているかという事が大事です。


松井49

という事で、上の曲線がECRR。
欧州放射線リスク委員会が、内部被ばくをちゃんと考慮しないとダメですと、
低い線量、ここはゼロです。
だんだん、だんだん右に行く方が放射線量が多いんですが
縦軸が健康障害のリスク
このゼロに近いようなところでも影響があると、内部被ばくの場合は。
ゼロにしなければいけない。
ICRPも、基本的には内部被ばくを無視していますから、ずっと低いところにありますけれども閾値はない。
日本の政府というか、ある学者さん達だけが、
100ミリシーベルト以下は大丈夫。
「大丈夫、大丈夫、大丈夫」って言ってきたわけです。

この間(緑の四角内)、
赤い部分とオレンジの部分の障害のリスクを無視しているのが日本政府。
この辺もちょっと頭の中に入れておいて下さい。

プルトニウムを分離するために大きな工場が作られたんですけれども、
1943年ぐらいですね。
そこで働いてた2万数千人の労働者、それからを29年間ずーーっと追跡調査した碩学調査。
これをやったのが、このトーマス・マンクーゾという超一流の疫学者の方、アメリカの方です。

松井50
日本の原発、どこで間違えたのか
内橋克人 朝日新聞出版




1972年まで追跡して、報告書をまとめたんですね。
彼は、「ゆるやかなる死(Slow death)」という言葉を使っています。
非常に沢山の人が癌で亡くなっている。
当時はレム(rem)という単位が使われていましたけれど、シーベルトに直してみるとこうなります。
「1年間に1見えいシーベルト以上を被曝させてはいけない」と

原発の現場でも燃料棒の入れ替えだとか、いろんな修理の時に、
どうしても放射線、内部被ばくを、吸い込むし、
特に吸い込む方が多いんですけれど、
という事で「年間1ミリシーベルト」を提唱したんです。
そのことをもって、この人(トーマス・マンクーゾ)には研究費を出さないと
原子力産業もアメリカ政府も出さないと言って「葬られた報告書」として、これは有名なやつです。

これは内橋克人さんがトーマス・マンクーゾさんを取材して書いたものが今はこういう格好で
昔は「原発への警鐘」という名前で出ていた本が復刻盤で出ました。
どなたにも手に入る形で、今本屋に並んでいます。


これは郡山の集団疎開の裁判の証人で証言をするために来日したECRRの中心クリスバズビー。
物理学者でイギリス人です。

松井51

「ぎりぎり我慢できるのは年間0.1ミリシーベルト」と彼は言っています。空間線量です。
子どもの場合はもっと、もっと私は厳しくあるべきだろうと思うんですが、これはこのように言っています。




ーーー講演の中で出てきた本

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日本の原発、どこで間違えたのか
内橋克人 朝日新聞出版


未曾有の惨事となった東京電力福島第一原発の事故を、日本の原子力政策の出発点に戻って考える。
原発建設を急いだ正力松太郎、福島第一原発の誕生秘話、運転3年半で起こった最初のトラブル、「応力腐食割れ」……。
しかし、「万が一」を恐れる住民たちを前に、「安全」は最初から脇に追いやられていた!? 
日本を代表するジャーナリストの渾身のルポルタージュが今、甦る。

【内容情報】(「BOOK」データベースより)
未曾有の惨事となった東京電力福島第一原発の事故。いったい根本原因は、どこにあったのか。
時計の針を逆に回して「原発誕生」からを振り返ると、鮮やかに「真相」が浮かび上がる。
「万が一」を恐れる住民たちを前に、「安全」への配慮は万全だったか。
日本を代表するジャーナリストの渾身のルポルタージュが今、甦る。

【目次】(「BOOK」データベースより)
序 つくられた「原発安全神話」-なぜ、いま『原発への警鐘』を復刻するのか
第1章 福島第一原発の風景-「万が一」を恐れた住民たち
第2章 東京電力と原発-福島第一原発はこうしてできた
第3章 人工放射能の恐怖-「放射線はスロー・デスを招く」
第4章 「安全」は無視され続けた-「公開ヒアリング」という名の儀式
第5章 なぜ原発を作り続けるのか-電力会社の「利益」と「体質」

【著者情報】(「BOOK」データベースより)
内橋克人(ウチハシカツト)
1932年、神戸市生まれ。57年、神戸商科大学卒業。
神戸新聞記者を経て67年から経済評論家。
2006年宮沢賢治・イーハトーブ賞、08年度NHK放送文化賞
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)




1.「低レベル」放射線 内部被ばくによる健康障害・松井英介氏(医師)
栃木県宇都宮市8/28(講演内容書き出し)


2.「低レベル」放射線 内部被ばくによる健康障害・松井英介氏(医師)
栃木県宇都宮市8/28(講演内容書き出し)


4完.「低レベル」放射線 内部被ばくによる健康障害・松井英介氏(医師)
栃木県宇都宮市8/28(講演内容書き出し)


松井英介氏(医師)「内部被ばくの問題」市民と科学者の内部被曝問題研究会・
第一回総会シンポジウム4/22(動画・内容書き出し)


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