05.19
Sat
5月17日東京新聞のこちら特報部の記事になった原子力ムラからから「NO」。
日本原子力研究開発機構労働組合からの声明文を見付けられないと書いたところ、教えていただきました。
ありがとございます。
専門家集団からの声明文ですので、内容をきちんと読みたいと思っていました。
転記します。
ーーーー

声明: 拙速な原発運転再開に反対する。 2012 年4 月18 日
日本原子力研究開発機構労働組合 中央執行委員会
東北地方太平洋沖地震に続いた東京電力福島第1 原子力発電所の事故は、
3つの原子炉が炉心溶融、そして大量の放射能放出という事態に至り、
地域住民そして我が国に大きな被害を与えた。
原発事故の終息のめどは依然立っていない。
この事故について、発電所のどこがどのように壊れていったのか、
何が壊れ、何が壊れなかったのか、あるいは機能不全にならなかったのかは
調査に手を付けられない部分が多いだけにほとんどわかっていない。
しかし、国、原子力委員会、原子力安全委員会、原子力安全・保安院そして電力会社たちが、
「安全を守るためにはこれで良し」とした考え方が破たんしたことは間違いのない事実である。
それは、そもそも原子力プラントに
「どのようなことが起こりうるかをどのように想定し、どのように準備するか」 という考え方の問題である。
「起こりえない」としてきたことがまとめて起きた。
地震動や津波が想定を超えたこと、想定外の長時間の交流電源喪失が起きたことなどは、
想定手法の間違いが現れた一側面に過ぎない。
原子力は極めて大きなエネルギーと大量の放射能を扱い、大きな事故になれば国家的危機を招く。
であるから、原子力の安全を真剣に考えるならば、
今後、このような大きな想定外があってはならないことは、言うまでもない。
しかし、今、国や原子力安全・保安院は停止している原子炉を
「ストレステスト」なるものを実施するだけで、「安全である」と強弁し、運転を再開しようとしている。
それは、基本的には福島で起きたことを見て、
若干想定を変えた高さの津波や地震動でどうなるかを机上で分析する、
あるいは福島で起きた全電源喪失に対する一定程度の対策が出来ているかを見るだけである。
「ストレステスト」は、原発のサイトに何が起こりうるのかを想定する手法が破たんしたという現状を
しっかり認識した上での原発の安全確認からはほど遠いものである。
問題は、地震動の数百ガルの違いや津波の高さの数メートルの問題ではない。
ストレステストの実施者、検証者の資格も問題である。
今回の事故に対する前述の認識に立てば、
間違った「これで良し」の基準を作ってきた電力会社、原子力安全・保安院、原子力安全委員会をはじめとする
関係者が明確な責任を取らず、そのままの地位にいてテストやテストの検証をしたとしても、
全く信用できるものではない。
一方、「電力なしでは生活できない」などと発言する政界人がいると聞く。
電力の供給は重要であり、需要に応じて制限なしに供給できるとすればそれはそれで意味がある。
しかし、「原発稼働なし」が、直ちに「電力なし」ではないことは言うまでもなく、
原発を動かさないと電気がなくなるかのような発言は問題である。
ましてや、当面の電力に対する渇望を理由に、原発を根拠なしに「安全」というのは犯罪的な行為である。
また、電力会社が、福島事故を見た上で、既存の原発を再稼働できない事態に備えていないとすれば、
電力会社としての責任を果たしているとは言えないであろう。
原子力関係者の立場では、先に述べた失敗の根源を認識し、
目先の運転や、目先の国民の理解、目先の面目などを横に置き、
本質的な問題の解明と将来へ向けての考え方を作っていくことが被害の軽減の次になすべきことである。
たとえ数千年に一度の天災であっても、広範な放射能汚染で国を危機に陥れるようなものは運転すべきではない。
拙速な原発運転再開に反対する。
原子力ムラから「独立行政法人で働く原子力の専門家たちが再稼働にNO」5/17こちら特報部(書き出し)
日本原子力研究開発機構労働組合からの声明文を見付けられないと書いたところ、教えていただきました。
ありがとございます。
専門家集団からの声明文ですので、内容をきちんと読みたいと思っていました。
転記します。
ーーーー

声明: 拙速な原発運転再開に反対する。 2012 年4 月18 日
日本原子力研究開発機構労働組合 中央執行委員会
東北地方太平洋沖地震に続いた東京電力福島第1 原子力発電所の事故は、
3つの原子炉が炉心溶融、そして大量の放射能放出という事態に至り、
地域住民そして我が国に大きな被害を与えた。
原発事故の終息のめどは依然立っていない。
この事故について、発電所のどこがどのように壊れていったのか、
何が壊れ、何が壊れなかったのか、あるいは機能不全にならなかったのかは
調査に手を付けられない部分が多いだけにほとんどわかっていない。
しかし、国、原子力委員会、原子力安全委員会、原子力安全・保安院そして電力会社たちが、
「安全を守るためにはこれで良し」とした考え方が破たんしたことは間違いのない事実である。
それは、そもそも原子力プラントに
「どのようなことが起こりうるかをどのように想定し、どのように準備するか」 という考え方の問題である。
「起こりえない」としてきたことがまとめて起きた。
地震動や津波が想定を超えたこと、想定外の長時間の交流電源喪失が起きたことなどは、
想定手法の間違いが現れた一側面に過ぎない。
原子力は極めて大きなエネルギーと大量の放射能を扱い、大きな事故になれば国家的危機を招く。
であるから、原子力の安全を真剣に考えるならば、
今後、このような大きな想定外があってはならないことは、言うまでもない。
しかし、今、国や原子力安全・保安院は停止している原子炉を
「ストレステスト」なるものを実施するだけで、「安全である」と強弁し、運転を再開しようとしている。
それは、基本的には福島で起きたことを見て、
若干想定を変えた高さの津波や地震動でどうなるかを机上で分析する、
あるいは福島で起きた全電源喪失に対する一定程度の対策が出来ているかを見るだけである。
「ストレステスト」は、原発のサイトに何が起こりうるのかを想定する手法が破たんしたという現状を
しっかり認識した上での原発の安全確認からはほど遠いものである。
問題は、地震動の数百ガルの違いや津波の高さの数メートルの問題ではない。
ストレステストの実施者、検証者の資格も問題である。
今回の事故に対する前述の認識に立てば、
間違った「これで良し」の基準を作ってきた電力会社、原子力安全・保安院、原子力安全委員会をはじめとする
関係者が明確な責任を取らず、そのままの地位にいてテストやテストの検証をしたとしても、
全く信用できるものではない。
一方、「電力なしでは生活できない」などと発言する政界人がいると聞く。
電力の供給は重要であり、需要に応じて制限なしに供給できるとすればそれはそれで意味がある。
しかし、「原発稼働なし」が、直ちに「電力なし」ではないことは言うまでもなく、
原発を動かさないと電気がなくなるかのような発言は問題である。
ましてや、当面の電力に対する渇望を理由に、原発を根拠なしに「安全」というのは犯罪的な行為である。
また、電力会社が、福島事故を見た上で、既存の原発を再稼働できない事態に備えていないとすれば、
電力会社としての責任を果たしているとは言えないであろう。
原子力関係者の立場では、先に述べた失敗の根源を認識し、
目先の運転や、目先の国民の理解、目先の面目などを横に置き、
本質的な問題の解明と将来へ向けての考え方を作っていくことが被害の軽減の次になすべきことである。
たとえ数千年に一度の天災であっても、広範な放射能汚染で国を危機に陥れるようなものは運転すべきではない。
拙速な原発運転再開に反対する。
原子力ムラから「独立行政法人で働く原子力の専門家たちが再稼働にNO」5/17こちら特報部(書き出し)
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コメント
いつも大量の書き起こし、お疲れっす。
原発に関する記事では、東京新聞が群を抜いてます。皆さんも一度是非。
原発に関する記事では、東京新聞が群を抜いてます。皆さんも一度是非。
カッシー | 2012.05.19 13:23 | 編集
このコメントは管理人のみ閲覧できます
| 2014.07.05 12:37 | 編集