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野田総理「国民の生活守るため」 大飯原発”再稼働は必要”6/8報道ステーション(文字起こしのみ)

野田総理「国民の生活守るため」
大飯原発”再稼働は必要”

2012年月8日放送 報道ステーション


今日のゲストです。
おなじみの姜尚中さんです。

古舘:
冒頭のニュースは正直言ってわたくし、驚きました。
6時から野田総理が大飯原発の再稼働についての会見をやるという事は知っておりました。
その内容は
「原発は安全で、そして日本にとって重要である」という趣旨の会見をしましたので、
なるべく編集せずに重要なところをお伝えしたい。
そして画面向かって右側に移っているのは同時刻。
官邸を取り巻いて「再稼働反対」を訴える方々です。

ーー

野田総理は今夜大飯原発の3号機と4号機の再稼働を明言した。

野田:国民の生活を守るために、大飯発電所3,4号機を再起動すべきというのがわたくしの判断であります。

野田総理な10分間にわたって再稼働の必要性を訴えた。
念頭にあったのは関電管内のこの夏の電力不足だ。

野田:
夏場の電力需要のピークが近づき、結論をだわなければならない時期が迫りつつあります。
国民生活を守る。それがこの国論を二分している問題に対して、私がよって立つ唯一絶対の判断の基軸であります。
それは国として果たさなければならない最大の責務であると信じています。

そのうえでまず野田総理は原発の安全性が確保されていることを強調した。

野田:
福島を襲ったような地震津波が起こっても、事故を防止できる対策と態勢は整っています。
これまでに得られた知見を最大限に生かし、もし万が一全ての電源が失われるような事態に於いても、
炉心損傷に至らないことが確認をされています。
もちろん安全基準に”これで絶対”というものはございません。
そのため、最新の知見に基づく30項目の知見を新たな規制機関のもとでの法制化を先取りして、
期限を区切って実施するよう電力会社に求めています。


しかし野田総理の言う30項目の安全対策の中には
事故を防ぐために必要な対策が出来ていないものも少なくない。

たとえば事故が起きた際に現場で事故対応にあたる免震重要棟。
免震重要棟は外部から放射性物質が入らないようになっていて、
福島第一原発でも事故対応の最前基地となった。

ところが大飯原発に免震重要棟が設置されるのは3年先になる。
このほか津波対策となる防潮堤のかさ上げ来年3月に完成する予定だ。
放射線量の測定や住民の避難などを指揮するオフサイトセンターの位置も問題となっている。

宮城県の女川原発のオフサイトセンターは海抜5mのところにあったため、
津波の直撃を受け壊滅。
保安院の職員が亡くなっている。


大飯原発のオフサイトセンターは、海岸沿い。
防潮堤はご覧の通りだ。
これで事故対応に問題は生じないのか?

政府は当初「安全かどうかで再稼働を判断する」としていたが、
野田総理は「今日現在の安全対策は暫定的なもの」だと認めた。

野田:
実質的に安全は確保されているものの、政府の安全判断の基準は暫定的なものであり、
新たな体制が発足した時点で安全規制を見直していくこととなります。
その間、専門職員を要する福井県にもご協力を仰ぎ、
国の一元的な責任のもとで、特別な監視態勢を構築をいたします。

再稼働を急ぐ理由として野田総理が打ちだしたのは、関電管内の電力需給の問題だ。
関電は最大で15%の節電が必要だという。

野田:
数パーセント程度の節電であれば、みんなの努力で何とかできるかもしれません。
しかし、関西での15%もの需給ギャップは昨年の東日本でも体験しなかった水準であり、
現実的には極めて厳しいハードルだと思います。
仮に、計画停電を余儀なくされ、突発的な停電が起これば、
命の危険にさらされる人も出ます。
仕事が成り立たなくなってしまう人もいます。
働く場がなくなってしまう人もいます。


電力需給については政府の検証委員会が再稼働がない場合の節電対策を打ち出している。
新たな料金体系や、企業の節電対策など、様々な取り組みが動き出していた。

その一方で関電は、計画停電の準備に入った。

関西電力本社前
田実万紗子:
再稼働へ向けて自治体への手続きを待たされている形の関西電力。
いずれにせよ節電要請機関が始まる7月上旬に再稼働が間に合わないため、
計画停電の準備が着々と続いています。


関西電力が想定している計画停電、
館内を6つのグループに分け、2時間ずつ停電する方向で調整している。
ただ、救急病院や金融機関などは対象から外す方針で、
具体的な計画は今月中旬に発表される見通しだ。

大阪市
男性:原発を稼働させるリスクの方が絶対高いと思うので。反対です。

男性2:
やっぱり原発動かさないと電気とかもたないんじゃないですか?
だから多分いいと思います、僕は良いと思いますよ、でもまあ、原発はちょっと怖いですけどね。


さらに電力の需給だけではなく、野田総理は電力コストの問題にも言及した。

野田:
夏場の短期的な電力需給の問題だけではありません。
化石燃料への依存を増やして電力価格が高騰すれば、
ギリギリの経営を行っている小売店や中小企業、そして家庭にも影響が及びます。
空洞化を加速して雇用の場が失われてしまいます。


大阪市の橋下市長や、滋賀県の嘉田知事は
電力不足なら今年の夏だけで期間限定で再稼働を行うべきだと要請した

野田:
夏場限定の再稼働では、国民の生活は守れません!
さらに我が国は石油資源の7割を中東に頼っています。
仮に中東からの輸入に支障が生じる事態が起これば、
かつての石油ショックのような痛みも覚悟しなければなりません。
国の重要課題であるエネルギー安全保障という視点からも、
原発は重要な電源であります。


関西の市長や知事らが要求していた夏場限定の再稼働を明確に否定した。


大阪市 橋下市長:
夏季限定の大飯の再稼働でも
十分に関西府県民の生活は守ることができるんです。
ここから野田首相が「夏季限定だけでは国民の生活が守られない」とおっしゃられたんですが、
夏季限定で守られないのは電力会社の経営なんです。
電力会社、特に関西電力は、
原発を動かし続けなければ、利益がどんどん吹っ飛びます。
これはもう厳然たる事実です。
だから今回、野田首相が守ろうとされていることが、
本当に関西府県民の生活なのか、電力会社の経営なのか、電力会社の利益なのか?
そこがちょっと僕は分からないですね。

滋賀県 嘉田由紀子知事:
夏季限定ではなくフル稼働という事については釈然としないものがあります。
安全性とは何か?
原発が自分たちの生活を破壊するかもしれないから国民が不安なんですね。
ですから「生活を守るために夏限定ではいけない」というのは、ちょっと理解がしにくいですね。

今日の記者会見は急きょ設定されたものだ。
それは大飯件の再稼働のカギを握る福井県の西川知事が再稼働を認める条件として、
総理自ら国民に再稼働の必要性を説明するよう求めていたからだ。

このため会見は福井県とおおい町に配慮した内容となった。


野田:
私たちは大都市における豊かで人間らしい暮らしを電力供給地に頼って実現をしてきました。
関西を支えてきたのが福井県であり、おおい町であります。
これら立地自治体はこれまで40年以上にわたり原子力発電と向き合い、
電力消費地に電力の供給を続けてこられました。
私たちは立地自治体への敬意と感謝の念を新たにしなければなりません。


これで福井県の西川知事は納得したのか?

福井県 西川一誠知事:
総理の強い思いを国民に向けてしっかり語っていただいたものと重く受け止めている。
私自身も福井県としての判断をさせていただくこととしたい。

西川知事が再稼働に同意する手続きに入ることを表明したことで、動きは一気に加速する。

福井市民
女性:怖いていう気持ちもあるけれど、あった方が便利だし。
Q:総理は福井県は大事だとメッセージとして言ったと。
女性:
あぁぁ、嬉しいです。役立ってるなと感じられるから。
総理大臣自身が福井に目を向けてくれているっていうことがすごい。

男性:
将来的な事を考えれば稼働することはいたし方ないかなとは思っているんですけれど、
今の安全が確実に確定されていない状態で、稼働するっていうのは・・僕はちょっと反対。


今後の再稼働までの流れはこうなる。
まず福井県の原子力安全専門委員会が政府の安全基準などを妥当と判断した報告書などを提出する。
これを受けて地元のおおい町と県議会が再稼働に同意する。
そして最後に西川知事が再稼働に同意するとみられる。
これらの福井県での一連の手続きを受けて、野田総理は枝野経産大臣らとの4大臣会合を開き、
政府として野田総理が最終判断をする段取りだ。

おおい町の時岡町長は再稼働を早く行うよう求めている。

午後6時半
おおい町 時岡忍町長:
今までの事は、非常にもう、えー、お認めいただいたっていうんですか、
あのー、感謝の念を込めて、えー、語っていただいたということで、
もうもうなにも不満はありません。


総理官邸前
「再稼働反対!」

記者会見が行われていた総理官邸周辺では、再稼働に反対するデモが行われていた。
再稼働反対のデモは大阪の関西電力本社の周辺でも行われていた。
再稼働の判断が遅れていたのは福島第一原発の事故があったからだ。
事故から1年3か月。
原発周辺の住民、およそ16万人が今もなお故郷に帰れず、不自由な避難生活を強いられている。


野田:
福島で避難を余儀なくされているみなさん、
福島に生きる子どもたち、
そして不安を感じる母親のみなさん、
東電福島原発の事故の記憶が残る中で、多くのみなさんが原発の再起動に
複雑な気持ちを持たれていることは、良く、良く理解できます。
しかし私は国政を預かる者として、
人々の日常の暮らしを守るという責務を放棄することはできません。


井戸川「”最大の責務”っていうのは、何回も言われても困りますね。」

福島第一原発のある双葉町の役場は埼玉県に疎開している。
野田総理が大飯原発の再稼働の必要性を説明した事を井戸川町長はどう受け止めているのか。


埼玉県草加市 午後6時20分
双葉町 井戸川町長:
反省のない中での安全性の確保というのはいかがなものかと思っております。
第一原発はまだ事故は収束しておりません。
国民の生命・財産というのは、電気がなくなることも大事ですが、
事故によって失われる自然とか環境、
そして地域コミュニティーの尊さも考慮に入れて判断していただきたいと思います。

Q;実質的に安全性は確保されているという発言がありましたけれども、

井戸川:
さぁ・・そういう言葉を我々は何十年も聞かされてきたんですね。
いろんな意味で我々は裏切られてきました。
そういう中で原発の安全というのはなかなか信用できません。


人口6430人の双葉町の住民の避難先は
埼玉県だけではなく福島県各地に広がっている。
郡山市のこの仮設住宅には102人が暮らしている。

双葉町から非難・男性:
客観的にもね、安全性っていう事を考えた場合ね、あの・・・もう、元も子もなくなっちゃうわけですよ。
結局。全部なくなって、パーになっちゃうわけですから。
そのリスクを考えると、やはり慎重にやっていただきたいなというのが、あのお・・・やっぱり思いって言うかね。


最後にこのさき原発をどうしていくのか、
野田総理はこう語っていた。

野田:
政権として中長期のエネルギー政策について、
原発への依存度を可能な限り減らす方向で検討を行ってまいりました。
その間再生可能なエネルギーの拡大や、省エネの普及にも全力を挙げてまいりました。
これは国の行く末を左右する大きな課題であります。
政府として選択肢を示し、
国民の皆様との議論の中で、8月をめどに決めていきたいと考えております。


就任当初、「脱原発依存」を打ち出していた野田総理だが
今日は今後どう原発を減らしていくのか明言を避けた。
決断したのは当面の大飯原発3放棄と4号機の再稼働だけだ。

福島の事故の原因究明を行っている国会の事故調査委員会。
今日も東電の清水前社長からの聞き取りを行っていた。
事故の調査検証の結論が出ていない段階で、野田総理は止まっていた原発の再稼働を決めた。


午後7時前
国会事故調査委員会 黒川委員長:
国会から委託された独立した調査の報告をしっかり見て。
なんで待たないでやるのかな?
世界のいわゆる先進国のあり方と全然違う方向に行っるんじゃないの?
国家の信頼のメルトダウンがまだ起こっている・・・


ーーースタジオ

古舘:
というふうに国会の事故調の委員長はおっしゃっている。
姜さんは会見から一連の動きをご覧になっていかがですか?

姜:
この番組で、福島第一原発の収束宣言が出た時に、
これは「拙速」という言葉で、おそらくここで合意したんですね。
僕は今回は、また「拙速」。
つまり、何かこう、食い荒らされたものをきちっと片付けないまま、全てを見切り発車するという。
で、結局これは日本が「変わらない」という事のメッセージを出しているように思うんですよね。
僕は今回の3月11日は、大げさに言えば8月15日に匹敵するんじゃないかと、
で、ここでやっぱり日本は変わろう!と。
個人の、国のあり方も、
やっぱり私たちのあり方も「変わろう」という時に
「これは変わらない」というメッセージを出しているという事が、ものすごく心の中に、
国民の少なくても半数以上は、何か変わりたいという気持ちが、絆もあって、
みんなやっぱり今までのようなやり方じゃダメだと言うふうに思っている。
そこにちょっと水を差すような形でね、
変わらない日本、そして、これからも同じ事を続けて行く日本という事に対して、
なんか本当に希望が持てるか?という、
ですからやっぱりここは、この未曽有の大事故が起きた一国を預かる首相として、
「変わろう」というメッセージをしっかりと打ち出したうえで当座の事をきちっと言えばいいんですけれども、
その当座の事だけはきちっと決断したけれども、
これからどうするの?っていうもっと大切なことが全く見えてないと。

古舘:むしろですね、脅かされた印象があるんです。

姜:
そうですね、やや、少しいくつか国民生活という形で、
「こうしたら危ないですよ」「こうしたら怖いですよ」という、ややちょっと、
脅し文句に近い物がちょっとありましたよね。

古舘:
あのー、
「経済」確かに大事です。生活の基本です。
福島の事故を見れば、「安全なくして経済などない」というところが強くあると思うんですよ。

姜:
そうですね、これは今古舘さんがおっしゃるように
性懲りもなくどうしてこのような事をするんだろう」と、
懲りないというのか、やっぱり福島の原発事故の原因すらまだはっきりとわからない、
そして収束もしていない。
そこで1年3カ月経って、再稼働だけはある種粛々と、しかもややこう、脅かし気味に、
で、一番問題なのはですね、15%の需給ギャップができると言っている訳ですけど、
その算定の客観的なデータがよく分かりません。

これは原子力安全委員会と、それから東電なりが一緒に慣れ合っていた背景がある以上ね
本当に関西電力が言う通り15%のギャップが起きているのかどうか、
これも我々にはよく分からない。

古舘:
もっと追及して、ま、我々も途中までですね、
電力融通がどのくらい
揚水力発電、これは原発とセットだったんだけど火力発電でも出来るもので、
さまざまなところから見て行くんですが、
最後の最後まで詰められることができない。
そして、14.9,15%だけが今定着しているんですよね。

姜:
だからそれもね、本当にどれだけの積算基準があって、
何を根拠にそうしているのか?
これはね、先ほど黒川さんが「国のメルトダウン」とおっしゃいましたけれど、
やっぱり民間の事故調査委員会の今回の福島第一原発の報告書があったんですけれど、
読んでみて分かったのは、やっぱりこれは「エリートパニック」と出ていましてけれど、
統治機構の中枢にある人たちが
本当に責任を持って何かをやっていたんだろうか?という事が疑問に思える事態ですね。

古舘:
国民がパニックになるというふうに考えて慌てふためくエリートがパニックを起こしていたというのが一つと、
それからエリートの既得権というのがはっきりと見えてきましたね、

姜:
だから、かつて旧ソビエト時代のエリートをほうふつさせる


古舘:
一連見ていて当然名のあるそして責任ある立場の政治家の多くの方々が、
随分と再稼働に向けても、脱原発という表現についてもコロッコロッと意見を変えてきた。
今日の総理大臣の発言はそのトドメのような不信感が正直あります。

姜:
最低でも原発依存を少なくしていく、なくしていく。とされていたわけだから、
今はもう既成事実に合わせると、規制事実に合わせることが国民の生活を守ると、
野田さんしきりにおっしゃっているけれども、
少なくとももう少し時間をかけて、しっかりと議論をして、
まだこういう中途半端な状態で8月に何か新しい物を出しますと言いながら、
こういう形で二つの原発を再稼働させるというのはやっぱり、拙速ですよ。

古舘:
そして原発のコストは安いというふうに今日会見で言いました。
安くありません。

どのくらい高いか我々はもっと頑張ってつまびらかにしなければいけないと思います。
税金も全て入っています。

それからもうひとつ、15%節電の関西電力エリアの電力不足、夏場の。
それは姜さんのご指摘がありました。
ここももっと詰めなければいけない、私たちは。

それから同時にですね、当然備えは必要ですが、
今生きている計画停電の備え、関西電力の。
これも大飯3号機4号機の再稼働が決まった。
そのうえで計画停電をさらにずーっとやるという態勢を取り続けるのかどうか、
ここは関西電力に我々も取材をかけてきちっとみなさん方に、変更するのかどうか?お伝えしなくてはいけない。
様々な課題が見えてきます。



歴史に残る日本の総理大臣の会見「大飯原発再稼働」野田総理大臣6/8
(会見内容書き出し・音声あり)



野田総理会見の裏側6/8たねまきJ(内容書き出し)



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抗議デモ動画

官邸前の4000人規模の抗議デモの様子の動画です。よろしかったらどうぞ。
http://www.youtube.com/watch?v=Qbph_hLE9bw&sns=em

重要な書き出しありがとうございます。

報道ステーションの、重要な会見の全文書き出し、真にありがとうございます。

映像ではさらっと言われた言葉が次の話に移り曖昧にされる事がありますが、こうして文章化されれば改めて議論し、考慮しゆく事ができると思いました。

宜しければこの頁の全文を引用させて頂きたく思いますが、