「住民投票は国を滅ぼしかねない危険なことにもなりかねない」石原都知事6/12都議会(音声・内容書き出し)

原発都民投票 厚い壁 都議会自民「条例反対」
東京新聞 2012年6月13日 朝刊

原発稼働の是非を問う東京都民投票の条例制定について、都議会自民党は十二日、
「今回のような事態に住民投票は適切でない」と反対する意向を初めて明らかにした。
条例制定には石原慎太郎知事が反対を表明している。
自民が反対に回ったことで、同じ知事与党で条例制定に慎重な公明次第で条例案は否決されることになる。 

本会議の代表質問で自民の鈴木晶雅(あきまさ)政調会長が明らかにした。

鈴木氏は電力需給について
「安定供給を確保し、夏のブラックアウト(停電)は避けなければいけない。
さらに電力不足の長期化は産業空洞化を加速させる」と指摘。
「複雑多岐な難題を解決するには政治が責任を持って複合的に判断する必要がある」と述べ、
住民投票は「適切な手段でない」と明言した。

条例制定には、最大会派の民主党は既に、原案修正の上で賛成する意向を表明。
この日の代表質問では大塚隆朗総務会長が
「32万を超える都民が求める意思表示の場はあってしかるべきだ」と述べ、
修正案について、あらためて石原知事に意見を尋ねた。

これに対し、石原知事は、原発稼働の是非は国が専門的な知見も踏まえ、理性的、冷静に判断すべきと答弁。
住民投票について
「観念的に原発の是非だけを問い、その結果が錦の御旗がごとく力を持つならば、
立地地域の人々もないがしろにするばかりか、国を滅ぼす危険なことになりかねないと思う」と
反対の意向を繰り返した。

条例案には、民主のほか、共産党と生活者ネットが賛成する方針を示しているが、
議長を民主から出しているため、過半数に届いていない。

自民の宮崎章幹事長は鈴木政調会長の質問後、取材に
「今回の代表質問が会派としての最終的な意見ではない。
総務委員会での議論を踏まえ、十五日に自分が判断する」と話した。

<都民投票条例案> 
新潟、福島両県にある東京電力の原発稼働に賛成か、反対か、都民の意思を明確にするのが目的。
住民投票が実現した場合、知事と都議会は結果を尊重して東電や国と協議し、
都民の意思が正しく反映されるよう努めなければいけない。
原案では、投票資格者を永住外国人を含む16歳以上と規定していたが、
民主の修正案は日本国籍を持つ20歳以上とした。
条例案を付託された総務委員会は14、15両日に審議し、18日に採決の予定。
20日の本会議で委員長が結果を報告する。



ーーーーー

上記記事内にあった東京都議の質疑の部分を抜き取り、音声で録音し、内容を書き出しました。
あらためて、石原慎太郎という人の恐ろしさを感じました。



6月12日(火曜日)東京都本会議(代表質問)から
民主党 大塚たかあき議員

都民投票・住民投票について音声のみ)


「都民投票の条例に関して」都議会6/12質疑と答弁 




大塚たかあき議員:
次に都民条例制定についてうかがいます。
直接民主制については知事もしょしんひょうめいにおいて間接民主制を補完する重要な手段だとされており、
わたし共大きな認識の差はないと受け止めております。
地方自治体の条例制定による住民投票は産業廃棄物施設や原子力発電所の誘致・建設などの是非を問う、
個別政策を対象とした時限設置型条例や施策を特定しない常時設置型条例、自治基本条例などで定めております。
時限設置条例では実際に投票が行われて住民の意思が示され、
その投票結果は自治体運営に反映されていきます。
自治体の重要事項について議会が熟議を尽くした後に住民投票実施を決定し、
投票を行うことは住民の政治参加を促進し、住民自治も向上することになると考えます。
また、住民の発意により、直接に地方公共団体に一定の行動を取らせる直接請求は、
有権者の50分の1以上、
もしくは3分の1以上という相当数の有権者による集合的行為として認められているものです。
そこで改めて直接請求や住民投票制度に対する石原知事の基本認識をお伺いをいたします。

今回の直接請求は、福島第一原子力発電所の事故に伴い、
広範囲に飛散した放射性物質問題をふまえ、
原子力発電所の稼働の是非について、都民一人一人の意思表明の場を求めるものです。

もとより私どもも原子力発電所の稼働の是非をはじめとする日本におけるエネルギー戦略の決定には
国が第一義的な責任を有していると考えています。
また、福島県や新潟県といった東京電力の原子力発電所の立地地域や
当該地域住民の皆様の様々な意見も尊重されるべきであります。

またその結果が是であれ非であれ住民投票の結果が錦の御旗のごとき力を持つ訳でもありません。
しかしながら私だちは
直接請求による32万名を超える都民の皆さんが求める意思表明の場は、あってしかるべきと考え、
必要な修正を加え、その実現を求めるものです。

直接請求による条例案に対する知事の見解は所信表明でもお伺いしましたが、
必要な修正を加えたうえでの都民投票についてはどのようにお考えか見解をお伺いいたします。

また、例えば国が判断材料の一つとして、
オーストラリアやスウェーデン、スイス、イタリア等で行われてきたような
国民投票を日本で実施することもあり得るのではないでしょうか。
原子力発電所の稼働の是非についての国民投票についてはどのようにお考えか、
知事の見解をお伺いいたします。

国は特定規模電気会社PPSと電力会社の競争を促す広域融通などの規制緩和を行う検討に入りました。
都も国に対してPPSの発電割合を30%に高めていくことなど、
抜本的な電力改革制度要望などを行っております。

東京電力は5月9日、国に総合特別事業計画を認定され、
原子力損害賠償支援機構とともに
原発事故の賠償、事故を起こした原子炉の廃止措置、電力の安定供給に取り組む事になりました。

その東電が今、最も力を注ぐべきことは、
値上げに対して、本当に都民国民や需要家への説明責任を果たせるのか、
その根拠となる詳細な情報開示を行えるかが重要です。

東電は都の株主提案を定款に書き込むことに反対する意向を明確にいたしましたが、
都に於いては東電が顧客サービス第一主義に基づいた経営改革を行うよう引き続き促すことが重要と考えますが、
見解をお伺いいたします。


石原都知事:
直接請求と住民投票についてでありますが、
直接請求や住民投票という直接民主制が
間接民主制を補充する重要な手段であることは(ノウ?)を持たないと思います。
しかし、今回の条例案が提出されている「原発稼働の是非」に関していえば、
一自治体の住民投票にこれをなじむものではないと思います。

そもそも、エネルギーの問題は国家発展の要であります。
しかるに国はどれぐらいのタイムスパンでどの程度の経済成長を目指すのか
そのためにはいかなるエネルギーをどれだけ確保しているかについて
いまだに明確な方向性を打ち出しておりません。
そのシュミレーションも行っておりません。
政治が責任を持って決断し、早急にエネルギーの基本戦略を作成するべきであります。

そのうえで原発稼働の是非は
国が安全性はもちろん、経済性・産業戦略・温暖化対策・安全保障などを複合的に考慮して、
専門的な知見も踏まえ、理性的かつ冷静に判断するべきであります。

住民投票という手段で、かねて、
ただですね、観念的に原発の是非だけを問い、その結果が錦の御旗のごとく力を持つならば、
これは立地地域の人々をないがしろにするばかりか、
国を滅ぼしかねない危険なことにもなりかねないと思います。
故に都民投票の条例案には反対であります。

次いで、修正案についての考えでありますが、
修正案がどういうものであるかまだ分かりませんし、それの???には今の段階ではお答えできません。

しかし、ただ今の質問を聞いておりますと、
先般提出した反対意見の趣旨について理解されているようでありますが、
それでなぜ修正までして、えー、えーー、条例をですね、制定し、都民投票を行うのか私には理解できません。

いずれにせよ、原子力発電所の稼働の是非は
政治が、理性的な討議のもとで冷静に複合的に判断すべき問題であります。


ー国民投票について

ついで、原発是非に関する国民投票についてでありますが、

昨年都は全国に先駆けて安全を確認した震災のがれきの受け入れを開始しましたが、
最初は都民の一部から、なにゆえか強い反発をうけました。
他の県では県知事自らが説明に行ったものの、
えー、実際に存在しない、その、ただのがれきを、
どういう意味か、恐れる住民から猛反発を受けて受け入れを断念したのも皆さんの記憶にあると思います。

放射能に対する日本人の特有なセンチメント
あるいはある種のエゴがもたらしたともいえるこうした状況を見るにつけても、
仮に住民投票で受け入れの可否を決めるなど無責任とも言える方法を取れば、
東京もどうなっていたか分からないと思います。


しかし、東京の決断は大方の都民国民の理解と共感を得ていると思っています。
(※皆が共感しているなら住民投票を恐れることないのにね・・瓦礫受け入れ賛成が大多数になる筈だもの)

えー、都の行動は国に重い腰をあげさせ、号令も出させました。
(※がれき全国拡散の巨悪は石原だったのか・・・シラナカッタ)

候補する自治体もようやく表れてきて、
今後ですね、被災地の復旧復興を大きく加速させることになると思います。

私はかつて、安全を確認したがれきの受け入れに、なお反対する人々に対して、
「どう答えていいか」と問われましたので、
「問答無用」と強い姿勢をあえて発しました。

これは、国民から負託を受けた政治家は、たとえ有権者には不人気な事柄であっても、
国家全体、国民全体のためになるのであれば、
自らの信念で決断し、やり遂げなければならない。
それが政治家の使命であり、その責任は選挙で甘んじて受ければよいという趣旨で申し上げます。

国家の暗鬼を左右する問題である、原発の稼働の是非に関して今求められることは、
ただ観念的にその是非のみを問う事でも
困難な課題から逃げて、
その場しのぎで逃げて、国民に判断を任せてしまう事がないとおもいます。

国会の場での理性的な討議や、専門的な知見に基づいて、
政治が不人気を恐れず、国民国家の行く末を見据えた責任ある決断を下すことだと思います。
(※野田へのエールに聞こえる)

なお、質問の中でヨーロッパ諸国の国民投票の話もございましたが、
そもそも他国と陸続きのヨーロッパと、島国のわが国ではおかれた施政的な状況が全く違っております。
たとえばイタリアは国民投票で原発をやめましたが、
隣の原発大国のフランスから電力を輸入しているのもこれが現実であります。

とにかく皆様には政治家として、議会制民主主義の真の意味と役割を十分認識し、
賢明な判断をお願いしたいと思います。


「原発は山の上に造ったらいい。鋸山なら空き地がいっぱいある」
都民投票条例」について ・石原都知事会見5/11(動画・会見録)


「原発反対は人間がサルに戻る事です」東京都原発投票署名が集まった事について、
石原慎太郎都知事会見2/10(音声&文字起こし)





おまけーーー

原発事故後の都知事選。
あの時途中からいきなり東国原が立候補して票が割れちゃったこと思いだした・・・
東国原の最後の滑り込み出馬表明で石原が救われたんだとあの日思いました。
で、気になったので、どんな投票結果だったのか調べてみました。

(表をクリックするとページが開きます)
都議会6121

2011年(平成23年)3月24日 告示
2011年4月10日 投票

2011年2月9日 - 小池晃が記者会見で出馬表明
2月15日 - 渡邉美樹が記者会見で出馬表明
3月14日 - 石原慎太郎が記者会見で出馬表明
3月22日 - 東国原英夫が記者会見で出馬表明

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コメント

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質問?

キーコちゃんの言ってる意味がよくわからない???

東国原が出ようと出まいと
石原は圧倒的多数で勝ってたたことは
間違いないと思うんだけど?

どうして?

東国原が出てなかったら
渡辺が勝ってたかもしれない
ってこと?

それは無いと思う。

オレには
99%引退を決意していた石原が
なぜ急にもう一度立候補を決意したかのほうが
よっぽど疑問なんだけど。。。

2500年の安全実績

このURLで私の、81年のNHK「いま原子力を考える」をまとめた記事にリンクしてます。
この番組の中で推進派の森一久氏は
「世界に250基原子炉があり、その延べ稼働年数は2500年(1基平均10年)。これを1基の原子炉と考えると、2500年間放射線に起因する被害はスリーマイル島の事故も含めて全然出てないという安全の実績がある」という趣旨の発言(エントリーでは文字起こししてます)をしていました。

原発推進の、代表が、81年の段階で、NHKで、討論番組で、こんなアホウな安全実績を主張しまかり通っていたのです。
石原慎太郎氏は当時衆議院議員でしたから、実質的にこの言い分に与してしたと言える。

81年には既に成人であった私は、本当に恥ずかしい。
原発推進であろうが反原発であろうが、こんな無茶苦茶な理由は通らない。
今石原氏を含め原発推進の立場に立つ人々に突きつければ、「私の考えは違う。それは森氏の個人的見解ですよ」と言うでしょう。

しかし当時のNHKが、原発推進派の中からあえて独自の考え方をする人を推進派代表として人選する合理的理由はない。
原発推進の立場の人が全く同じ考えをしているわけではないにしても、推進派の代表的考え、発想であったことは事実である。

石原氏は自分が理性的というなら、森氏の安全実績に関する考え方についてご自分はどう思っていたのか、どう行動していたのかを先ず説明するべきである。