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06.28
Thu
・北陸電力株主総会での意見
・大飯原発今日も警報

2012年6月27日水曜日 
京都大学原子炉実験所助教 小出裕章先生に伺いました
Radio News「たねまきジャーナル」
MBSラジオ [MBS1179.com]





<参考>
北陸電力株主総会 株主から「脱原発」の声相次ぐ
チューリップテレビ 2012年06月27日 16時35分 ※富山県内のニュースです。

全国9つの電力会社が一斉に株主総会を開いた27日、
富山市の本店で開かれた北陸電力の株主総会でも株主から『脱原発』の声が相次いであがりました。

北陸電力の株主総会は、去年より165人少ない770人の株主が出席して予定通り午前10時に開会。

久和社長が「原子力は供給安定性と経済性に優れ、ベース電源として重要」として、
志賀原発の安全強化策を実施し、再稼動を実現したい」と理解を求めたのに対し、

株主からは「原発がない方が株価が上がるのではないか」や、
「原発事業から撤退すべき」といった意見や質問が相次ぎました。

志賀1・2号機の停止の長期化で火力発電所の燃料費がかさみ、初めての最終赤字に転落した北陸電力。

それでも株主からは
福島第一原発事故による東京電力の賠償額をみれば、
再稼働させるより、廃炉にした方が株主の利益にかなっている
」として、
志賀原発を廃炉にする動議がだされ、賛成少数で否決されました。

北陸電力の株主総会は、
火力発電所の燃料費の変動調整積立金を取り崩す剰余金処分案など3議案を可決し、
去年より14分長い2時間37分で終了しました。



大飯原発でまた警報作動 遮断器に異常示す
中日新聞 2012年6月27日 10時45分

関西電力は27日、原子炉起動に向けて準備作業中の大飯原発で、
外部から電源を受ける「特別高圧送電線開閉所」と呼ばれる遮断器の一部に、
異常を示す警報が作動したと発表した。

遮断器を制御する電流が地面に漏電していることを示す内容で、27日午前4時17分に警報が作動した。
電流の回路は2系統あり、作動したのは1系統。
徐々に回復し、約1時間後に警報ランプは消えた。

関電は、回路内にできた結露によって一時的に電流が地面に流れたとみている。

大飯原発は現在運転を停止しており、開閉所を通じた外部電源によって施設内を管理しているが、
今回の異常で開閉所の機能に問題はなかった。このトラブルによる環境への影響はなかった。

大飯原発では、23日深夜から24日午前にかけて、
原発と京都市の送電施設を結ぶ送電線の監視設備に異常が生じたことを示す警報が計26回作動
関電は、設備に異常はなく、大気が不安定な状態で、監視用の無線信号が途切れたのが原因とみられるとしていた。




続きを読むに番組内容を書き出しました。






北陸電力株主総会での意見


水野:
今日は電力会社9つ一斉に株主総会でした。
小出さん、北陸電力の株主総会でこういう意見が出たので、聞いていただきたいんですが、
「北陸電力の株価は今低迷しておりますが、
その一方で原発を持っていない沖縄電力の株価。ここが今一番高いと。
で、原発は無い方がいいんじゃないですか?」という意見が出たそうです。
こうした考え方をどんなふうにご覧になりますか?

小出:
わかりませんw
わたしは原子力の専門家ですけれども株の専門家ではありませんので、

水野:もちろんそうです

小出:
あのー、正確に判断できませんが、
ただ、原子力の発電単価は他のどんな発電単価よりも高いという事がすでに分かっているわけですし、
「事故が無くても」ですよ。

水野:はい。
「事故が無くても」ですね。
除染の費用だとか、賠償の費用だとか、抜きで・・も、高いんですか?

小出:
そうです、はい。
それでおまけに福島のような事故が起きてしまえば、
もう東京電力は国有化、実質的な国有化をされた訳ですけれども、
要するに会社自身が成り立たなくなるという、それほどの危険を持っているものなのです。
当然原子力をやめた方が株主としては安心でしょうし、
そういうところの株価が上がるのではないかと、私は思います。

水野:
ただ、原発を持っている電力会社はですね、
「火力発電のための燃料代がかさんで経営が苦しくなるんだ」って言いますよね。

小出:
だから愚かな選択をこれまでしてきた経営者の責任なんですね、これは。
これまで高いにもかかわらず、原子力が儲かるという事でやってきてしまった。
その挙句に事故が起きて原子力発電所が全て不良債権になってしまえば、
経営が困難になるということは当たり前のことなんですけれ素も、
本当はそれは経営者が愚かな選択をしたということだけなんですね。
しっかりと株主も考えなければいけないと思います。


大飯原発今日も警報

水野:
はい。
じゃあもうひとつ。
再稼働の準備が進んでいる大飯原発についてなんですが、
異常を示す警報が今日も鳴ったんだそうです。
大飯原発3号機4号機の中央制御室というところでですね、
外部電源を受け取る、発電所の中にある特別高圧送電線開閉所というところで異常を示す警報が作動いたしました。
小出さん、この特別高圧送電線開閉所っていうのは、意味のある場所ですか?

小出:
原子炉本体とは違いますけれども、
発電所というそういう施設にとっては大変重要な場所だと思います。

水野:ハァ~、なんかこれ、電気を送りだす施設だと、

小出:はい、送ったり、あるいは受電をしたりするためにも使います。

水野:ハァ~、

小出:大変高圧の電気を扱いますので、えー、トラブルも多いと思います。

水野:はぁ、
「ここで漏電があった」と関電はみているんだそうです。
で、その漏電の原因は何かと言いますと、
火災やショートによる焦げ跡はなくてですね、どうやら結露。
結露などの影響と考えられているという発表なんですね。
あの、結露と言ったら私の家でもあり得る事なんですけれども、
私からみたら、たかが結露でね、原発の中で警報機が鳴るなんていうのはビックリするような話なんですが。
そんなもんなんですか?

小出:
わたしのところにももちろん、大量の電気を流すような施設がありますし、
そういうところは、まあ・・んーーーー、設置している、
漏電しているかどうかという事がですね、かなり重要なことになりまして、
定期的に毎日のように、その漏電があるかどうかという事を調べているのですが、
わたしのところでも、時に漏電に近い状態にだんだん近づいているというような事を見つけてですね、
原因を調べてそれを取り除くというような事をやりますので、
特に原子力発電所というところは、大量の電気を送ったり、あるいは受けたりするというそういうところでは、
時にやはり起こり得るだろうと思います。

水野:はぁー・・およそ1時間鳴ってたっていうんですよ、警報が。

小出:はい、警報というのはですね、一度鳴ってしまった場合には原因が分かるまで止めてはいけないのです。

水野:そりゃそうですよ

小出:
あの、・・・・嫌なんですけど、鳴り続けているのは、
でも要するに原因がつきとめられるまでは警報は消してはいけないということになっていますので、
原因を突き止める、「ま、結露だろう」という判断に至るまでに、時間がかかったという事だと思います。

水野:
ただですね、大飯原発につながる送電線の監視システムでは、
6月23日から、それも深夜から24日の朝にかけて、警報が鳴ったのは26回!
えーっ!?一晩で26回!っていうんですけど、
こんなにしょっちゅう警報って鳴るのが原発なんですか?

小出:
えーっと、多分それは原発とは関係なくて、
送電線の異常をチェックするための、確か何か無線の信号にトラブルがあったとかと聞きましたけれども、

水野:そうですね、監視システムの通信回路の電波が、大気の状態で乱れたという事ですね。

小出:
まぁ今どきになって、そんな事がそんなにたびたび起こるのかな?と、
わたしは電気の専門家ではありませんので正確には分かりませんけれども、
ちょっと意外な気がしました。

水野:
あぁー、近藤さ~ん、
前回19日に警報機が鳴った時に、その公表が半日遅れて問題になったので、
「これからは速やかに公表する」って言っていましたよね。
だけど保安院は、こんなふうにもうしょっちゅう鳴ね、
「類の警報についてはもう即座に公表しない方針だ」って言いだしているんだそうですよ。

近藤:
うーんそれもおかしな話ですよね、
そりゃ、一回鳴るたびに言ってもらう必要はないかもしれないかもわからんけれども、
その・・五回鳴った時に言ってもらうとかねww

水野:
それ、私らにはね、事の重大性が分かりませんやんか。
どれが重大でどれが大丈夫なのか?って。

近藤:勝手に保安院の感覚で判断されると困るんじゃないですか?

水野:
それ、今までの判断を、間違いに間違っている保安員が、判断するんですよ。
小出さん、どう思われます?

小出:
今水野さんがおっしゃる通りです。
これまですーーっと判断を間違えてきた保安院なのですから、
その保安員が、また重要かどうかを判断するというような事は、私は認めてはいけないと思います。

水野:
そうですよね、判断基準を保安院が決めているというんですからね。
その人たちを信用できているのか?っていうところですよね。

小出:はい、まずはこれまで誤ってきた責任を明らかにしてほしいと思います。

水野:
ただこうした、しょっちゅう警報が鳴るというのは、
「特別な監視体制を敷いている」「副大臣も言っている」っていう大飯原発でもこれだけあるっていうのは、
これ、大飯原発の今の状態に限るものなんですか?
それとも、

小出:
送電線の信号なんていうのは、もちろん大飯に限らないと思いますので、
本当にきちんと調べていけばきっとほかの原発でも起きているという事だと思います。

水野:ハァ~、それでも何の問題もないと私たちは思っていて大丈夫なんですか?

小出:
えっと、もちろん大丈夫ではありません。
事故というのは小さなトラブルが集まった時に中ぐらいの事故が起きる。
中ぐらいの事故がいくつか起きているうちにまた、大事故が起きるということになりますので、
小さな故障でもしっかりと監視をして、次の故障が起きないようにという手を打たなければなりません。

近藤:それと先生、警報慣れっていうのがあるよね、

小出:
そうですね。
何でもないと思ってしまう。

近藤:なんでもないって

小出:そうです。

水野:そうですね、本当に重大な事がま高くされやしないかというところが非常に危惧されますね。

小出:はい

水野:どうもありがとうございました。





<起動準備>大飯原発また警報・今度は送電線に異常?

<起動準備>大飯3号機「水位低下の警報」発表は半日後

たねまきJ「大飯原発3号機の警報作動・大阪市がれき受け入れ」
小出裕章氏(内容書き出し・参考あり)6/20



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