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07.04
Wed
「汚染土東電に返す」 福島・二本松の男性 
自宅庭から携え徒歩で東京へ

東京新聞 2012年7月3日 13時56分

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ビニール袋に入れた土を見つめる関さん=栃木県下野市で(石井紀代美撮影)

東京電力福島第一原発の事故に抗議しようと、福島県二本松市のNPO職員関久雄さん(61)が、
放射能に汚染された自宅庭の土をリュックサックに背負い、東京を目指して歩いている。
東電と経済産業省の職員に手渡すつもりだ。
汚染された土を突き付け、事故の責任を明確に意識させたい」と訴えている。 (石井紀代美)

「この中に含まれる放射性物質は私たちの物ではない。国と東電に返したい」

二日、宇都宮市入りした関さんは、ビニール袋に入った少量の土を手に険しい表情で語った。
持ち歩いている放射線量測定器をかざすと、毎時0.27マイクロシーベルトを示した。

24時間身に付けているとすると、単純計算で、155日間で一般の人の被ばく線量限度である
年間一ミリシーベルトに達する計算だ。
環境省と文部科学省によると、放射性物質を含んだ土の遺棄は
放射性物質汚染対処特別措置法に触れる可能性があるが、携行を取り締まる法律はない。

関さんのNPOでは廃校を利用し、農業体験や自然との触れあいの場を子どもたちに提供してきた。
事故直後、自宅前の土や芝生の放射線量は毎時7~9マイクロシーベルトの高い値に。
表土をはぎ取るなど対策を講じたが、今も0.7マイクロシーベルト前後を計測し、
室内でさえ0.2~0.3マイクロシーベルトある。

関さんは過去にも反原発運動の一環で、
使用済み核燃料再処理工場(再処理工場)がある青森県六ケ所村から、
高速増殖原型炉「もんじゅ」が立つ福井県敦賀市まで、複数の仲間とリレー形式で走った経験がある。
汚染された土の上で生活する苦悩を東電と国に理解させるため、庭の土を届けることにした。

6月上旬に二本松市を出発し、仕事が休みの月曜と火曜を利用して東京に向かった。
前回歩いた場所までは知人の運転する車などで歩みを進め、
福島県郡山市、須賀川市、栃木県那須町と南下してきた。

「原発いらない」
「こどもを逃がせ」と手書きした段ボールを体にくくり付ける。

それを見た通りがかりの車から、支援のクラクションが鳴る。

時には、止まって「がんばってください」と言ってくれるドライバーも。出会った人たちに、福島の現状を話した。

7月16日に東京・代々木公園で行われるデモ「さようなら原発十万人集会」に間に合わせるため、
すべての道のりを歩くことは断念したが、9、10日は
「ホットスポット」が多い千葉県我孫子市、松戸市などから東京・浅草まで歩く予定。
17日に東電本店や経産省前で予定されるデモの際、土を手渡すつもりだ。

「土ぼこりを防ぐマスクを欠かせなくなったし、地面に座って休息することもあり得ない」と関さん。
「子どもたちは外で遊ぶ機会が減り、体重が落ちている。
そんな状況にあることを、汚染土を手にして痛感してほしい」と力を込めた。





こんなこともありました 2011年 10.21 ニュース ↓
汚染土を元の持ち主(東電)に返してきた人。



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コメント
うう・・・たいへんだ・・・。
名前 | 2012.07.04 16:32 | 編集
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