07.04
Wed
【コラム】
筆洗
東京新聞 2012年7月4日
シラカシやタブノキなど広葉樹の苗木約六千本が、風に揺れている。
今年五月、仙台空港に近い公園の一角に現れた長さ三百メートル、高さ三、四メートルの小高い丘。
震災がれきを利用した「森の防潮堤」を整備する宮城県岩沼市の実験場である
▼近づくと、小鳥が一斉に飛び立つ。植樹されたばかりの木々はまだ頼りないが、
数年後、大きく成長した姿を想像するだけで楽しくなってくる
▼植樹を指導したのは、横浜国立大学名誉教授の宮脇昭さん(84)。
放射能に汚染されていないコンクリート片などを選別し、
土砂と混ぜて盛り土し、その土地に自生している木を植える。
がれきと土壌に隙間ができることで根がしっかりと張るという
▼国が進めているがれきの広域処理は、受け入れ先の反対が強い。
被災地内でがれきを有効利用して、津波に耐える森を築こうという提唱に注目が集まる
▼細川護熙元首相らと財団法人「瓦礫(がれき)を活(い)かす森の長城プロジェクト」を設立した。
「がれきこそ、かけがえのない地球資源」と言う宮脇さんは、
東北の太平洋沿岸三百キロにがれきを利用した丘をつくり、九千万本の木を植えようと呼び掛ける
▼「木を植えることは、いのちを植えること、明日を植えることです。そして、心に希望の苗を植えること」。
トレードマークは麦わら帽子。
世界で四千万本を植樹してきた老学者の思いに胸が熱くなる。
テレビでも紹介されました↓
”がれきで森を再生”84歳学者の闘い6/3報道SUNDAY(動画・内容書き出し)

がれきで命の森をつくる宮脇先生の具体的な説明です↓
「がれき」の未来ある生かし方ー命を守る森づくりー 宮脇昭氏(内容書き出し)
東京新聞 「ためしよみ」はこちらから↓d(◕‿-。) ネ❤

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コメント
震災がれきを使って「森の防波堤」を…。
愛知県東海市は、姉妹都市の岩手県釜石市が震災がれきを使って建設を予定する運動施設の海側に津波被害を軽減する「森の防波堤」を設けることを決め、植樹の原資となる基金の設置案を東海市九月議会に提出する。
…これは6月19日の中日新聞の記事です。被災地への支援とはこういうこと。東海市を見習って欲しい。広域処理よりもずっとずっと被災地のためになります。
愛知県東海市は、姉妹都市の岩手県釜石市が震災がれきを使って建設を予定する運動施設の海側に津波被害を軽減する「森の防波堤」を設けることを決め、植樹の原資となる基金の設置案を東海市九月議会に提出する。
…これは6月19日の中日新聞の記事です。被災地への支援とはこういうこと。東海市を見習って欲しい。広域処理よりもずっとずっと被災地のためになります。
ミケネコ | 2012.07.06 08:53 | 編集