fc2ブログ
07.14
Sat
原発で有事が起きた際には東電から警報がある協定を結んでいる
福島第一原発から20kmの警戒区域にある浪江町。

東京電力は自社で作った事故調査書に
「3月13日から社員が訪問し状況説明を実施」と記載した。

浪江町の馬場町長は、東京電力の社員が13日に状況説明に来た記憶はないとして、
誰が来たのか?そして何を説明したのか?
東京電力に事実確認をするよう要請。

状況説明に行ったことが事実ならば、
なぜ東京電力は、浪江町長にきちんとした回答をしないのか?

2日間にわたってモーニングバードで報じました。
原発の地元としての有事の際の報告は必要不可欠、人命にかかわる問題です。

内容を書き出します。


2012年7月11日放送 
事故報告書「捏造」か!? 対立する東電と浪江町

20120711 事故報告書「捏造」か... 投稿者 PMG5


事故報告書ねつ造か!?対立する東電と浪江町

赤江:
続いては昨日野田総理は原発周辺の自治体に対し、
事故直後の情報公開について不備があったと謝罪しました。
その一方で東京電力と浪江町は、事故二日後に説明に行った、行っていないで、
真っ向対立をしています。

双葉町井戸川勝隆町長:
受けなくてもいい被ばくをした。
この気持ちが受けない方にどうして分かって頂けるだろう。
いつもはヤジで騒がしいこの場が静まり返る。
アメリカから提供された放射線量のデータが公表されなかった事を受け
福島県の町長らが参考人として意見を述べたのだ。

浪江町 吉田数博議会議長
情報が速やかに公表され得ていれば、町民の放射能から守れたのではないかと思っております。


野田総理大臣:
浪江の皆様には私からもお詫びを申しあげたいと思います。

昨日行われた参議院予算委員会。
総理自ら謝罪。
事故から1年4カ月。他にも解決の糸口が見えない問題がある。

実は浪江町では事故直後の東電の対応についても真っ向から対立している。



浪江町 馬場有町長:
デタラメですよ、デタラメ、全部ウソ。嘘です!


6月20日に出された東京電力の事故報告書。
この中に間違った記載があるとして東京電力と浪江町が真っ向から対立をしています。


浪江11

福島第一原発から20kmの警戒区域にある浪江町は
原発で有事が起きた際には東電から警報がある協定を結んでいた。
だが町は東電から事故の折の通報がなかったと憤る。

浪江町 馬場町長:
わたしに、
わたしに状況を説明したっていうんですよ!
冗談じゃないよ。
名前は言いました。社員の名前はいいました。
わたしはそんな名前を聞いたこともないし、顔も見たことないし
一体何を嘘ついてんですか?って言う

浪江12

だが、その主張とは裏腹に東電が出した社内事故調の最終報告書には
3月13日役場を直接訪れたと記載されていたのだ。

浪江13

馬場町長:
日本を代表するその大企業が、こんな、そんなでたらめな報告書をつくったりね、
あるいは我々の被災者の目線に立たないような会社ではどうしようもないですよ。

納得がいかなかった浪江町長は、
先週東電に説明を求めた。

馬場町長:
3月13日に社員を訪問させ、状況説明させた!?
なんですか!あの言葉は!!

浪江14

東京電力 広瀬直己社長:
あのじてんで、あのー、どれだけ、えー、状況を、お、
しっかり把握して、え、つまびらやかにおしらそ、お知らせ出来たかと
あの本当に、そういう意味では至らぬ点があったというふうには思っています。

浪江15

平行線をたどる議論。
結局主張は変わらなかった。

3月13日、役場で働いていた職員は


去年3月13日に役場で働いていた職員
A:記憶にないですね。全く無いです。

B:東電さんがくれば分かると思うんですね。

C:説明は無かったと思いますよ。
  我々ってあの放射能が一番高いあの13日に津島っていうところにいたんだから。
浪江222


浪江町の住民が避難したのは13日から二日後の15日のことだった。
今も故郷には戻れず仮設住宅で暮らす住民にはこの対立はどう映っているのだろう?


避難生活を続ける住民は
女性1:こんな放射能が高いところに避難させてさ、事前に言ってありますなんて、
    こんなバカな話はねぇべっていう感じだよね。

女性2:みんな後手後手だしね、信用できません!

浪江223


つのる東電への不信感。
我々は事実を確認するため改めて東電へ取材をした。

浪江16

東京電力 松本純一:
わたくしどもとしては確認した事実として記載させていただきました。

井口:どういうふうな確認があったんですか?

松本:あの~、ま、実際に行った者ーーぉ、に、あの、確認をした次第です。

井口:誰に対して説明したという報告になっていますか?

松本:あの、わたくしどもとしては町長、お、に、ご説明したと確認したと、あ、いうふうに思っていますけれども。

井口:退避の事についての話はしたんですか?

浪江17

松本:ちょっとそこまでは確認してみ、みてみます

井口:そこできちっと事情説明をしたらすぐに避難が始まるはずなんですが、

松本:わたくしどもとしてはその3月13日に、あの~、ご説明に伺ったというか、事実としては確認しております


最後まで、3月13日に説明に行ったとした東電。
浪江町には今日夕方改めて回答するという。

羽鳥:
現時点ではですね、確認はできないですけれども、
ただ、地元の方の声はみなさんかなり厳しいですね。

赤江:そうですね、地元当事者の方の意見が、その、避難するに至らなかった訳ですからね、

井口:
そうですね、まずは、この大原則として原発で事故が起こったら
東電は地元へ知らせる、すぐに知らせる。っていうのが、これがルールなんですね。
で、東電は13日に行って状況説明をしたと言っているんですけれども、
6月の社内報でそれを言っているんですが、
責任を果たした」という事なんですね。

浪江18

じゃ、全体の流れを見るとおかしなところが出てくるんです。
3月11日に震災が起こります。
そして3月12日に1号機水素爆発という事もありまして、住民は浪江町津島地区へ避難する。
浪江町から5,6キロ離れたこの場所に避難するんですね。

浪江19

こっちの方に流れているわけですけれどもね、

そして13日問題の日、
東電は住民への事情説明に来たと言っているんです。
ところが、私が誰に聞いても、誰ひとり見た、聞いたという人はいないんですね。
そして、3月14日3号機水素爆発。
そして3月15日住民は二本松市へ避難する。
ま、安全なところ、ここからここへ避難する訳ですけれどもね、

15日に非難する。
そして4号機が水素爆発(15日)をする。


もし、3月13日にその状況説明があれば、みなさんこれは、津島ですね、
喉から手が出るほど欲しい情報なんですよね。
で、それがあればもう13日の夜とか14日に避難が始まっていなきゃいけない。
15日になっているということはみなさんが聞いてなかったという事になるんです。

浪江町(3月11日)→津島地区(3月12日)→二本松市(3月15日)
この流れの中で状況説明が本当にあったのかどうか?ということですね。


羽鳥:
宇治原さん、仮に13日に説明に行っていたとしたら、なんで避難しなかったのかというところと、
ま、言っていたとしても避難していないということはうまく説明できていないんだろうなという、どちらかですね。

宇治原:
国会の事故調の時でしたかね、
全員撤退すると言ったか言ってないかっていうのが、菅さんとの間のやりとりがありましたけれども、
ちょっとそれを思い出したんですけれども、
ちょっと良い方は間違っているかもしれないんですけれども、
それはどっちでもいいというふうに思ってしまうんですよね。
結局その、どういう目的で、ゴールがなにでそのことをおこなったか、
たとえば訪問に行ったなら。
という事が非常に重要な訳で、もちろん報告書とか調査とかは綿密にやらないといけないとは思うんですが、
実際ここの結論は僕はいらないというか、
今後万が一同じ事が起こった時にどういう処理ができるかというか、
そこを詰めていかなければいけないのに、
言ったとか言ってないとか

井口:
ま、確かにそういう部分もあるんですけれども、
これ、言った言わないのところで考えるとそんな受け取り方もできるんですが、
非常に重要な問題なんですね。
つまりこれが行かなかったということになると、
一番守らなければならない住民を置き去りにしていたという事
になるわけですね。
そうするとこれからの原発の問題に、大きく影響してくる訳ですよね。


赤江:それにしても東電関係者の方は、町長に自らお話をしたと言っている。

井口:そうですね。

羽鳥:で、町長はされていないとおっしゃっているんですよね。

井口:
みなさん、何度もいいますが一番欲しい情報なので、
たとえ誰か一人に、町長でも誰か一人に言ったとなれば、これはすぐに伝わるはずなんですよね。
そういった動きが全く無いわけですから、それは無いだろうと思うんですが、

浪江20

全体の動きをみると、
6月20日の報告書の発表からいろいろあって、
実は今日の4時30分に東京電力が浪江町に対して回答するということなんですが、
この回答内容によっては東電のもう一つの姿が4時30分に見えるようになるということですよね。


東:
これ、行った行かないはねとても単純な問題なんだけれども
何を伝えたかというのが本当に大切な事でしょ?
そのルールという事もあるので、
行ったという方がいらっしゃる訳でしょ、
だからここまで大きくなっているんだから、
その人をつるしあげるとかね、公衆の面前に出てきて下さいという事ではなくて、
行って説明した方が、町長にもう一度お会いすればいいんじゃないですか?
「わたくしまいりましたよね、おはなししましたよね」っていう確認は難しくないことだと思いますけれどねー。

羽鳥:今日の回答によってはちょっとまた不信感が、こう、大きくなってしまうという、

浪江21

:いまちづるさんが言われた通りにね、行って何を説明したのかというところと、
あの時点で東電が何を説明できたかという事ですね。
もし住民が本来期待すべき正当な避難をするための情報が仮にそこで伝えられることが出来たとしたら、
世の中一般に伝えられていることと全く逆な事を伝えなきゃいけなかったんでしょ。
そうすると、二つの情報の使い分けをしているといったことになってしまう。
おそらくね、状況説明って非常に曖昧な言葉ですけれども、
多分行ったとしても「ご迷惑をおかけしています」という程度のものだったんじゃないかと思うんですよね。

羽鳥:
だから今後原子力と向き合っていくにあたって、検証することはすごく大事なことだと思います。
あとは宇治原さんが言ったように
1年4カ月経ってまだ「言ってないないって言っているのか」って思う人も沢山いらっしゃると思うんですよね。
だからここの問題もありますよね。





東京電力からの回答はどのようなものだったのか?

続きを読むに翌日の放送





2012年7月12日放送 
浪江町長 再度の説明にも「呆れ果てた」

20120712 浪江町長 再度の説明にも「呆れ果てた」 投稿者 PMG5



東電と福島県の浪江町が、事故直後説明に行ったかどうかで対立しているこの問題で、
昨日東電が改めて説明に訪れました。

しかし、浪江町の町長は
前回と全く同じ内容で、無責任、あきれ果てた」と思いをあらわにしました。

避難を続ける地元住民も「この説明はウソだ」と怒りを爆発させています。

浪江町から避難しているお野田トキ子さん(77)
どこまでウソをつくのかしらと怒りを感じました。
浪江211

浪江町馬場町長:
前(7月3日)の回答と同じですからね、回答書は。
ますます疑念は深まったと。
浪江212

昨日浪江町長のもとを訪れ、再度回答書を渡した東京電力。

浪江213

石崎芳行常務取締役 東京電力:
3月13日の時点では、お伝えしたというふうに思っております。
浪江214

問題となっているのは東電が6月に出した事故の最終報告書の記載だ。

浪江215


「3月13日、東電社員が浪江町を訪れて、状況説明を実施した」としている。
しかし、

馬場町長 浪江町:
状況説明をしたと東京電力は言っているけれども、
どんな内容の物を説明したのかと。
私は受け取った記憶がないんだから。

福島第一原発から20kmの警戒区域にある浪江町は、
原発で有事が起きた際に東電から通報が入る協定を結んでいたのであるが、通報は無かった。
3日に提出された前回の解答書と同じ内容とされている今回の物とは一体どんなものだったのだろうか。


東京電力記者会見(7月11日)
井口:
どういう内容を事情説明して、どれくらいやったのかという時間は出ないんですか?
浪江216

栗田:
あの、詳細に関しましてはですね、わたくしどもの方からの回答は控えさせていただけたらというふうに思います。
浪江217

井口:
じゃあ、13日に行って、どういう説明をしたんですか?
普通だったらね、避難を促すような説明があってもいいわけですけども、

栗田:
あのー、すみません繰り返しになりますけど、
個々詳細に関しましては
あのー、この場での回答は控えさせていただきます。
浪江218


馬場知事:
全く無責任。
責任が感じられない。
我々被災者の立場に立った見方っていうのをしていないですからね。
あきれ果てたね。
浪江219


この事故で故郷を離れることを余儀なくされた浪江町の住民。
昨年4月から東京に避難している方に話を聞くと

小野田トキ子さん:
そんなの(東電の主張)は嘘ですよ。
町長だってね、私たちをね、捨てる事なんかはしませんから絶対ね。
自分の家族と同じですから。

つのる東電への不信感。
震災が起きた3月11日から書き残している一冊のノートを見せてもらった。

井口:
これ、克明に日記が書かれているんですけれどね、
毎日毎日のことが書かれているんですが、

被災者のノートに記されていた、浪江町の事故直後のその実態とは。


提供:リポビタンD・スズキ・キッコーマン・ドコモ・伊藤園・田中貴金属工業・サークルKサンクス・ミサワホーム


浪江町から1年3か月前に東京へ避難してきたというこちらの女性。
震災の日から日記を書き遺している。

井口:
克明に日記が描かれているんですけれどもね、
3月12日から15日のところにね、「誰も来ないです」って書かれているんですよ。
「誰も来ないです」
そうですよね、危険な状態になっているんだから。
だから東電の人も来なかったんですよね。
誰かくれば分かるはずですよね。
浪江220 浪江221

小野田:そうです。

井口:説明したりなんかしてくれれば

小野田:はい、そうして町のみんなを避難させてくれますよ。
浪江222

井口:ねぇ・・・


ーーー

羽鳥:
住民のみなさんもおっしゃっていますけれども、
東電の会見で「詳細はここでは回答は控えます」と、

松尾:
詳細を控える理由が全く分からないですね。
それは、事実がないから詳細を説明しようにもできないんじゃないかって思われてもしょうがないですし、
プライバシー云々なんだかんだ言うんでしょうけれど、
絶対にそれは筋が取らないですよね。

羽鳥:そうですね

小松:
あらためてこれまでの浪江町と、東京電力のやりとりなんですが、
そもそも震災直後、事故直後にですね、
なぜ、連絡がなかったのか?果たしてあったのか?
そのあたり、事実確認をお願いしますよ。と、
これ機能番組内で伝えましたが、
質問状を送ってから、これだけ、昨日まで3回東京電力から説明がありました。
そのうち2回はきちんと書面で回答書も添えられていると。
東京電力は3階説明をしているんですが、
浪江町の馬場町長としては、全く納得できる内容ではないと。

簡単なことですよ。
誰が来たんですか?
いつ来たんですか?
その確認がしたいんです。

それに対して東京電力はこれだけ説明してもまだわからない。
もう、町長はですね、怒りを通りこして呆れる状態になっていると。

で、最終的に昨日も、「じゃあもう一回出して下さい」という話になりました。
再々再回答ということになると思うんですが、
これで納得できる内容が出てくるかどうかは全く分からないということです。

浪江223

松尾:
私ここに来ましたよね。
説明しましたよね。って、
その人が行けばいいだけのことですよね。

小松:
そうです。
だから町長はもう、「当時町に訪れたという、その社員本人と会わせてくれ」
そうすれば当然記憶を確かめることができるんだからと、直接面会を求めたんですが、
東電側は「やはり精査させてもらう」と持ち帰って、答えなかったにとどまる。

松尾:精査?

小松:精査!

立花:意味分かんない

小松:さっき会見でもありましたけどね、非常に納得できない内容が続いていると。

羽鳥:
玉川さん、これはやっぱり13日に行ったという事にしておかないといけないんですか?
行ったかどうかはまだはっきり分かりませんけれど、

玉川:
わたしもよく分かりませんけれども、
やっぱり行ったという事にしておかないと、東京電力として困る事情がなにかあるんじゃないんでしょうかね。
たとえば、後で何らかの形で裁判になった時に、
行っているのと行っていないのとでは大違いな何かがあるんじゃないかなというふうに、
ちょっと私は疑いますけれど。

赤江:
ウソだったとしたら、調べれば分かりますよね。
それは。

玉川:そうですね。

赤江:大変なことになりますよね。

玉川:
ええ。
思いますけど。

小松:
東電は「FAXを送った」と言っているんですが、
FAXを受診した確認は取れていない。
で、電話も携帯も災害電話も衛星電話も何もかもつながらなかった。
だから、「ある意味仕方がなかった」という話なんですよね。

松尾:
説明に行ったなら説明書みたいなものもあるでしょうし、
そういう説明を承りましたというサインなり受け取りなり何かがある訳ですよね。

赤江:「浪江町に行って町長にお話しした」って、最初東電はおっしゃっていますよね。

小松:そうですね。

松尾:
”ある無い”とか、”言った言わない”とか、”したしない”とか、いう愚痴がある時に、
証明責任があるのは、”した”と、”あった”と主張する側ですから。
証拠を出せばいいだけのことですよね。

小松:そうですね
その協定をそのために結んでいるわけですから。

さて、浪江町長はこの件に関して、
誠意のない回答を繰り返している東電に、「刑事告発への気持ちが強くなった」とこのようにコメントをしております。

羽鳥:ま、当然ですよね






続報はこちら↓7月20日放送
東電が浪江町に4度目の回答「もうろうと‥」証言
7/20モーニングバード(動画・内容書き出し)




関連記事
comment 3
コメント
東電から通報を受けたのか、浪江町と同じく受けていなかったのか、番組ではそこのところも突っ込んでほしかった。

双葉町の井戸川勝隆にはあいかわらずイライラする。
>「受けなくてもいい被ばくをした。」
浪江町が「受けなくてもいい被ばくをしたの」のは、東電のカネに転んだ双葉町のせいでもある。
浪江や南相馬を盾に立地自治体の責任をごまかすコイツの態度は許せん。
ロッソ | 2012.07.14 19:08 | 編集
双葉町の井戸川町長は改心したんじゃないんですか~?
私にはよく分からないけど、

http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-2108.html
http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-2100.html
http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-2105.html

なんか、いい人っぽく見えましたww

きーこ | 2012.07.14 19:30 | 編集
ひどい話です。
みかん | 2012.07.15 00:40 | 編集
管理者にだけ表示を許可する
 
back-to-top