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●福島第一原発4号機解体による粉じんの影響は?
●次の再稼動候補の伊方原発
●六ヶ所再処理工場から放出される放射能の量

2012年7月12日木曜日 
京都大学原子炉実験所助教 小出裕章先生に伺いました
Radio News「たねまきジャーナル」
MBSラジオ [MBS1179.com]





<参考>
福島第一原発4号機あたりでガシガシ埃を舞い散らして壊している
TBSの福一カメラの映像6/26東電会見6/27追記

<上記の中から一つの動画>


福島第1原発:4号機建屋上部、がれき撤去終了
毎日新聞 2012年07月12日 東京朝刊

東京電力は11日、福島第1原発4号機の原子炉建屋上部で、がれき撤去が終了したと発表した。
今秋までに、建屋上部に残る格納容器のふたなどを撤去したうえで、
放射性物質の拡散を防ぐ建屋カバーの建設を始める。撤去作業は昨年11月から実施していた。
4号機は事故時は定期検査中だった。
使用済み核燃料プールには、新燃料204本を含む1535本の核燃料が残っており、
大量のがれきが燃料回収の妨げの一つとなっていた。
東電は来週にも、新燃料2本を試験的に取り出す作業を始める。【中西拓司】



伊方原発:四電幹部、再稼働に意欲 「大飯は大きな一歩」 /愛媛
毎日新聞 2012年07月03日 地方版

四国電力の柿木一高・原子力本部長らが2日、松山市の同本部で記者会見した。
柿木本部長は関西電力大飯原発3号機(福井県)の再稼働について
「同じ原子力に携わる者として大きな一歩と受け止めている」と歓迎し、
伊方原発3号機(伊方町)についても早期再稼働を目指す考えを改めて示した。

伊方3号機の安全評価(ストレステスト)の確認が原子力安全委員会で滞っている状況には
「いつ開始されるか全く見通せない。開始を強く望んでいる」と要望。
「安全を大前提に、再稼働に地元の皆様の理解をいただくよう引き続き努めていく」と強調した。

また、宮内義憲・松山支店長は、この日始まった平日昼間7%以上の節電への協力を呼びかけた。
6月22日に概要を発表した計画停電について
「極めて可能性は低い。設備の保全に細心の注意を払い回避に努める」と説明した。【中村敦茂】

六ヶ所再処理工場
放出される放射性物質


国に提出されている再処理事業指定申請書には、放射性廃棄物の環境への推定年間放出量が記載されている。
この値にもとづいて周辺住民などの年間実効線量当量が推算されている。
また、保安規定として、同じ量を放出管理目標値に設定している。

2012071311.jpg2012071312.jpg


続きを読むに番組内容を書き出しました。








千葉:
スタジオにリスナーからの質問が届いていますのでこれを順にお聞きしてまいります。


●福島第一原発4号機解体による粉じんの影響は?

先日から福島第一原発4号機が解体されているという事がツイッターなどで話題になっています。
また、その解体の様子を動画で見たところ、大量の粉じんが空気中をまているように見えます。
というところで、ニュースで伝えられているところを見ますとね、
「東京電力は福島第一原発4号機の原子炉建屋の上の部分のがれきの撤去作業が完了した」と、今日発表しています。
水素爆発によって損傷した4号機の原子炉建屋の上の部分について、
去年11月からがれきの撤去作業をしていたんですが、昨日完了したということですが、
関東のみならず関西中国地方にさえも、
この粉じんや放射能が、気流に乗って飛んでくるという話がツイッターなどに書かれています。
大丈夫なんでしょうか?とても不安に思っています。

という質問なんですが、小出さんいかがですか?


小出:
はい、私はこの番組でも初めからずーっと皆さんにお願いしてきましたけれども、
放射能に関しては「大丈夫」という言葉を使わないでください。
どんな作業を行われても必ず放射性物質は何がしかは出てくることになりますので、
「安全」ということはいずれにしてもないのです。
ただし、今現在やっている4号機の建屋の解体撤去工事ですが、
大量の粉じんが出ているということは、ご指摘の通りですが、
放射性物質の量で言うならば、わたしはそれほど多くないと思います。

千葉:
なるほど。
ちょっとこの工事についてですね、ちょっと気になるところがあるんですけれども、
今後4号機は10月までに原子炉格納容器の蓋などの撤去を進めて、
燃料を取り出すためのカバーを設置することになっていると伝えられているんですけれども、
原子炉格納容器の蓋などの撤去」ってちょっと怖いような感じがするんですけれども、
大丈夫なんですか?イヤイヤ、大丈夫という言葉は使っちゃいけないんですけれどw
蓋などの撤去を進めてというので、そんな、撤去していいんですかね?

小出:
4号機の場合は去年3月11日に定期検査中でした。
つまりもう、格納容器の蓋は取り外されていたのです。
取り外されていたものが、4号機原子炉建屋の最上階、オペレーションフロアーという場所に置いてあったのです。
それで、建屋自身はオペレーションフロアーのところをもう全部獲り壊したんですが、
そのすでに取り外してあった格納容器の蓋が、オペレーションフロアーにまだ置かれたままになっているのですね。
それを撤去するということですので、
その事自身で大量の放射能が出てくるとか、また新たな危険が生じるということはありません。

千葉:う~ん、じゃあ、新たな事をやっているというわけではないんですね。

小出:
使用済み燃料プールの底に、とにかく膨大な量の放射能が、まだ底に沈んでいるわけで、
それを取り出すためにはオペレーションフロアーにある様々な物を片付けたりどけたりして、
新たにまた、専用のクレーンを設置したりしなければいけないのです。
そのための準備を今しているということです。

千葉:
4号機については使用済み燃料プールの事をよく言われますけども、
格納容器などについてもやっぱり危険は残っているんですよね?

小出:
格納容器はもう、定期検査中だったが為に、もう既に開かれてしまっているのです。
ですから使用済み燃料プール自身は格納容器の外側にもともとありましたので、
それもすでに環境にむき出しになっていますし、
原子炉そのものもすでに環境にむき出しになっているのです。
ただし一番の危険性は、使用済みの燃料というものにある訳で、
4号機に関する限りは格納容器がむき出しになっているかどうかということは、
あまり本質的な問題はない
と思います。

千葉:
はぁ、むき出しになっているということは、何がしかはその、放射性物質、
放射能は、大気中に出ているという事なんですね。

小出:
はい。・・・おっしゃる通りです。
ただ、あのー、事故が起きた当初に大量に放射性物質がすでに出てしまっているわけで、
4号機の格納容器の中、つまり原子炉本体がすでにむき出しになっているのですけれども、
そこから、これから出てくるであろう放射性物質の量は大変少ないと思っていただいていいと思います。

千葉:
・・・・・
わかりました。その辺は本当に少ないと思っていて大丈夫、大丈夫っていう言葉使っちゃったwゴメンナサイ。
少ないと思っていていいということですね。
藤田さんいかがですか?


●次の再稼動候補の伊方原発
藤田:
一つですね、小出先生に伺いたい事がございまして、
大飯のですね、3,4号機が再稼動されるということになりまして
次の原発の再稼働の候補として、愛媛県の伊方原発というのが名前があがっております。
で、最近四国のメディア関係者の人と話をして聞いたんですが、
この伊方原発というのも、あんまり古い原発ではないけれども、かなり酷使をされていてですね、
ちょっとそういう点で、懸念を持たれている原発であるというふうにですね聞いたのですが、
小出先生、そういう話は聞かれて・・

小出:
はい、
酷使されているという意味で言えば日本中の全ての原発が酷使されてきたのだと私は思います。
ただし、伊方原子力発電所というのは、結構立地が特殊な場所にあります。
愛媛県の佐田岬という、九州に向かって突き出た半島の付け根のあたりにあるんですが、
その伊方原子力発電所のすぐ北側の海に、
中央構造線という、日本で最大の活断層が走っています。

「日本沈没」という、昔小説があってですね、
この中央構造線を境に日本が割れて沈没していくという、そういう小説だったんですが、
それがまさに目の前にあるのです。
もしそれが動くような事が起きれば、
人工的な構造物はかなりの被害を受けるだろうとわたしは思ってきましたし、
浜岡原子力発電所は東海地震の「地震の巣」のど真ん中にありますが、
それと同じような危険を伊方は抱えていると思います。

藤田:そういった意味では、かなり不安があるという事が言えるわけですね

小出:はい、私はそう思います。


●六ヶ所再処理工場から放出される放射能の量

千葉:はい、では次の質問に参ります。

原発は一基当たりが一年稼働した場合、いったいどれほどの放射能を環境に放出しているんでしょうか?
というのも、六ヶ所再処理工場から放出される放射能の量を調べてみて驚いております。
なんと、年間で大気中にクリプトン85というのが、33京ベクレル。
トリチウム、炭素、ヨウ素、セシウムなどなどが出ていると推定されております。
これらの放出量は生物に対して何の影響もないのでしょうか?

ということです。
これはNPOの調査の数字だという事なんですが、小出さんいかがですか?

小出:
もちろん影響はあります。
ありますけれども、クリプトン85、炭素14、トリチウムというような放射性物質は、
捕捉しようとするとなかなか手間がかかるというそういう放射性物質でして、
六ヶ所再処理工場はそれらを何の手だても取らずに全量放出するとしています。

ですから大量に出てしまうということになっているのです。
で、今ご指摘がありましたけれども33京ベクレルという量を六ヶ所再処理工場は出すと言っています。

では、原子力発電所はどの位だすのか?というと、
たとえば大飯3,4号炉の場合には、
1年間に、目標値ですが、0.09京ベクレル位だったかと思います。

千葉:0.09ベクレル・・・京ベクレル

小出:
京ベクレルですね。
つまり片一方は、再処理工場が33の時に、大飯は0.09です。
つまりですね、どのくらいかというと、
大飯の原子力発電所が一年間に放出するのが0.09であって、
六ヶ所再処理工場の場合にはそれを一日ごとに放出するという、そのぐらい出す
のです。


千葉:んーーーー、

小出:約、300倍、400倍になっています。

千葉:
ということはですね、原発から出る量が少ないというよりも、
この六ヶ所再処理工場から出る量というのが、ものすごく多いという事なんですね。

小出:
そうなんです。
多すぎているのです。

千葉:
ハァーーーーアーーー、
それだけのものが出ると推定されているという、ことですか・・・

小出:はい。

千葉:
原発か出る量というのは、それはその、考えてみたらそんなに少ないということはないんですよね?

小出:
もちろん原発から出るものだって安全ではない訳ですけれども、
再処理工場というのは今聞いていただいたように、
原子力発電所が一年間かけて放出する放射能を一日ごとに出してしまうという程の危険な工場なのです。

千葉:ハァーーーーーーー・・・・・分かりました。小出さんどうもありがとうございます。









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comment 3
コメント
こんにちは。

六ヶ所村とか言うと、
先だって津軽海峡大間でマグロの刺し身を美味しく食べて
来ましたが・・ベクレル表示なかったけど(^_^;)

ホント大丈夫でなんかある筈はありませんよね・・(^_^;)ヒドスキ
核の放射能管理区域で厳重な専門的な処置が必要である
環境に、関東・東北でおよそ100万人以上・・少なく見積もって
の数字だろうと思っていますが・・そもそも居てはいけない
筈の乳幼児も含めて居住して水を飲み食事もして寝ている
状況って一体狂気の事態ですよ。妊婦や赤ん坊をだっこした
お母さんが何かの列に並んだら譲って先頭に並ばせるし席も
ぱっと立って座らせるんですよ。

ようやくそんな日本になって来たたと思っていたら、
日本の本音はほとんど変わっていないのにガックリ。

この間の時代まで親が赤ん坊の呼吸を濡れ紙で覆って
間引きしたり幼女を女衒に売り渡して食い扶持を得たり
借金のかたにしていたり・・現代もそんなに換わっていない
のに、国が官僚が一言絆というとほぼ全員が絆っていう
のも換わっていないんですよ。

何か伺うと・・どうもムラからのネット監視も回ってくるとかで
あんなり正鵠をを突いたコメントはしにくいけど、政治に
ようやく脱原発を掲げる勢力が登場するようですから
少しは分かり易いことにはなってきているようで、また
少し票集めも浄財もと。

では。
単純な者 | 2012.07.13 10:45 | 編集
http://www.youtube.com/watch?v=oqzsWv9bL6Q
この動画を見ると、日本政府は福島県民を棄てる棄民政策をとっている様ですね。
Zephyr | 2012.07.15 01:12 | 編集
思い出させて下さってありがとうございます。
以前書き出していました。
ブログの動画は削除されていましたのでZephyr さんが教えて下さったものと同じだったので差し替えました。

http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-845.html

あらためて見直すと、あまりにひどい!

きーこ | 2012.07.15 07:19 | 編集
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