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07.23
Mon

「それはもう、人の命の大切さです」


テレビ朝日のモーニングバードに
「さよなら原発10万人集会」で発言された瀬戸内寂聴さんが
電話で生出演されました。
その部分を書き出しました。

番組前半は
都内での脱原発デモおよび意見聴取会でのやらせ問題のニュースなどです。


瀬戸内寂聴さん「脱原発」を訴えるわけ

20120717 瀬戸内寂聴さん「脱原発」を訴えるわけ 投稿者 PMG5
2012年7月17日放送 モーニングバード

続いてですが、政府は8月末に向けて、
将来のエネルギー政策について、いま国民から広く意見を募集しています。
その流れで昨日は意見聴取会が名古屋で開かれました。

ー略ー

羽鳥:この意見聴取会が終わった後、エネルギー政策っていうものが決まって行くんですよね。

ー略ー

主催者発表で脱原発集会は17万人という大変な数に上ったんですけれども、
行ってみまして話を聞いてみますと、
まず目立ったのがですね、親子連れで参加されている方々なんですね。
暑い中大変だと思うんですけれども、
「この子たちのために」と、「子どものために参加しました」という声が多く聞かれました。
後は、野田総理が総理官邸前の集会が開かれていますが、
あれを当初「音」と表現したんですね。
「音」とはなんだ!と。
これだけ一人一人が声を上げているのに、ちゃんと一人一人の声を聞いてくれ。
こういった意見が多く聞かれましたね。


瀬戸内寂聴さん(音声のみ) 

赤江:
昨日のその脱原発集会の呼びかけ人でもある、
瀬戸内寂聴さんと今朝は電話をつなぎさせていただきます。
瀬戸内寂聴さん、おはようございます。

瀬戸内寂聴(90):おはようございます。

赤江:
昨日猛暑の中、本当に沢山の方が参加されましたけれども、
寂聴さん、どうお感じになりましたか?

寂聴11

寂聴:
予想以上に多かったですね。
わたくしは京都から行きましたけれども、
京都駅ですでにですね、これからデモに行くという人たちが何人かいました。
行ってみましたらですね、お子さん連れが多いんですね。
それにも驚きました。
そしてなにか、昔のデモと違ってですね、
本当に国民の、そこいらで働いている、
そこら辺を歩いている人たちがですね、たまらなくなってデモに来たという、
そういう表情が見えました。

羽鳥:
そうですね。
親子連れ、家族連れ、そして若者も非常に多かったということですよね。
やはり今までの高圧的な部分がある「デモ」というのとはちょっと違って、
ちゃんとこの、決まりを守るところは守って、
皆さんが言いたい事を訴える「集会」であるという、そういう性質ですよね。

寂聴:
そうでしたね。
あんまり、その、戦うという感じじゃなくてですね、
本当に自分の声を聞いてくれというような、そういう感じがしました。

寂聴13

羽鳥:
寂聴さんも脱原発を訴えていらっしゃいますけれども、
その訴えを続けている理由というのは何でしょうか?

寂聴:
それはもう、人の命の大切さです。
わたくしはもう90ですからね、間もなく死にますからどうでもいいんですけれども、
子どもたち、それから若い人たち、その人たちには未来があります。
その未来を潰すような事はしてはいけません。
生きている限り、やはり、それを防がなければいけないと思います。



羽鳥:
原発を推進している方々もいらっしゃって、
その人たちも考えがあって推進しているんだと思うんですが、
その推進派の人達には寂聴さんは今、どういう事をおっしゃりたいですか?

寂聴:
やはりですね、私のところにもいろんな方からいろんなお手紙を頂きまして、
その方達は「学問的に原発は必要だ」っていうような事を沢山書いてあります。
それを拝見していますけれども、
でも、原発が、現に人の命を奪い
そして、ああいう事故を起こして非常に危険なものであるということは、
もう何度も例があるんですから、
「危険じゃない」って首相もおっしゃいますけれども、
危険じゃない」という証明はないと思います。
現に現れていることが危険なんですから、
それを防ぐことがまず第一じゃないでしょうか?


羽鳥:そうですね、
舘野さんも取材などを通じて寂聴さんと親交はあると思いますけれども、
どうですか?この寂聴さんの活動は。

舘野:
本当にね、お歳なのに高齢なのに、
幻冬舎の舘野ですけど、ご無沙汰しております。
寂聴さん、やっぱり、デモというのがなかなか一般的じゃないので、
威力があるのか、効力があるのかと思って、遠くから見ている人もまだ沢山いると思うんですけれども、
僕はやっぱり、デモとかこういう形で参加することはすごく大事無事だと思っているんですけれども、
いかがでしょうか?

寂聴:
わたくしもですね、群れをなすことがあんまり好きじゃないですから、
一人で祈ったり、一人で戦ったりしてきたんですけれど、
今度はやはりこれが最後だと思いますから、もう行かなきゃいけないと思ってやってきました。
そして、行ってみなければわからないものがあります。
だから、どうしてもそこへ、遠いところからお金を使って、不自由をしてやってくる。
来ざるを得ないその人たちの気持ちを、
やはりその場に行かないとわからないと思いますね。

羽鳥:
その場に行って、寂聴さん、直接皆さんとお話しされて、
どういった声が多いですか?

寂聴:
あんまりお話をする暇なんか無かったですけれども、
わたくし足が悪くなりましたので、車いすで行きましたから、
車いすの周りにずっと並んでいる人たちが、
みんなわたくしを見たらみんなニコニコして手を振ってくれたりするんですね。
とにかく、わたくしもそこで一緒にやってくれるという事を喜んでくれているという、
そういう雰囲気がしました。
ですから行って良かったと思うんですけれども、
みんながですね、やはり、なぜ、なぜ、
こんなに嫌がっている、危険だと思っている、信じていない原発を
政府がこれほどやりたがるのか?
それがもう本当に不思議だし腹立たしい
ですね。

寂聴14

羽鳥:今後はどういった活動を続けていかれますか?寂聴さん。

寂聴:
いや、もう身体もあんまり動きませんし、
生きている限りわたくしは「反対だ」だという事を言い続けたいと思います。
それでもしもですね、もしも、私たちの希望がかなえられないような事があってもですね、
歴史の中にですね、こういう時にこれだけ国民は反対したという、
そういう事実を残さないといけない
と思います。
その一人になればいいと思って、まぁ、余生を送りたいと思います。


羽鳥:
寂聴さんの時間頂きましてどうもありがとうございました。
先程、赤江さんが言いましたけれども、
8月12日締め切りでホームページ上で
私たちの意見がさらに求められているということですね。

赤江:
パブリックコメント。
意見公募という事なんですけれども、
これは内閣府のホームページで受け付けております。

羽鳥:
ぜひみなさん、内閣府のホームページを一度見て下さい。
私たちの意見がそこで求められているということですね、はい。

     
     



政府に原発NO!のパブリックコメントを提出しよう━━o(`・ω・´)○━━ッ!!


詳しくはこちらをクリック↓

     パブリックコメント6




この電話出演前日、さよなら原発集会での発言の様子↓
落合恵子さん・澤地久枝さん・瀬戸内寂聴さん「
7.16さよなら原発10万人集会での発言」 (動画・内容書き出し)






ーーーー


私の心に響いた言葉

「もしもですね、もしも、私たちの希望がかなえられないような事があってもですね、
歴史の中にですね、こういう時にこれだけ国民は反対したという、
そういう事実を残さないといけないと思います。その一人になればいいと思って」


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comment 5
コメント
いつも素晴らしいブログありがとうございます。
家族で7月16日の集会に行きましたが、モーニングバードの
報道を知らず、動画アップに感謝しています。良い内容ですね。
文字おこしされた(←ありがとうございます!)アンダーライン、共感しました。微力ではありますが、私も今回ばかりは声を上げていかねばと思っています。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
りえ | 2012.07.23 20:31 | 編集
このコメントは管理人のみ閲覧できます
| 2012.07.23 22:40 | 編集
毎日本当にありがとうございます。
書き出し、本当に大変なことですよね。
ありがたく見させてもらっています!

パブリックコメント必ず書きます。
北海道から | 2012.07.24 01:57 | 編集
番組内でも指摘されてますが、「議論」と「意見聴取」は全く違う。

意見の相違は①事実認識の違い②論理的思考が出来るか③価値観の違い、から生じます。従って「国民的議論」というなら言いっ放しの意見を垂れ流すのでなく、先ずは「どこまでの事実が分かっているのか」を詰めていかなければならない。

原発による発電に関しコストが安い、環境に優しいという誤った理解がまだまだなされている。また再稼働についても、IAEAの5層の防護さえ満たさないまま強行されてしまった。
「教授」が指摘しているように、確かに本質は「金か命か」という問題ではありますが、政府も電力会社も原発立地自治体も、「命より金優先」とはなかなか正直には言いません。
問題の本質を見極めることは重要ですが、まずは事実関係をはっきりさせて誤った理解をしている人々が正しく理解するよう努めることが必要だと思う。

きーこさんのエントリーは、事実が何かを知る上でいつも参考にさせてもらっています。
どうもありがと!
めぐ | 2012.07.24 05:25 | 編集
ki-koさん
いつも情報ありがとうございます。
福島県在住です。

学校や公園など土を入れ替えて除染した場所の放射線値が毎日公表され、安全と言われますが、そのすぐ近くの生活の場所はまだまだ放射線値は高いままです。
野田首相の安全宣言はじめ、原発の再稼働など
信じられないことが今現実に起きています。

今の福島をみればこんなに簡単に手続きできないはずなのに・・・・

パブリックコメント提出しましたし、
8月1日の福島での公聴会、参加申し込みしました。

抽選に外れるかもしれないけれど、申し込みはしました。

わかりやすい情報をありがとう!
mimi | 2012.07.24 08:37 | 編集
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