・東電本店「真水を待て!」
・福島第一5,6号機・いつでもOK!
・静岡県知事推奨”トリウム原発゛中部電力開発研究着手

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2012年8月8日水曜日
京都大学原子炉実験所助教 小出裕章先生に伺いました
Radio News「たねまきジャーナル」
MBSラジオ [MBS1179.com]
今日は毎日新聞論説委員の藤田悟さんと一緒にお話を伺います。
真水を待て!
千葉:
まず、この質問なんですが、東京電力のビデオの公開で新たな事実が分かりました。
地震発生から二日目の去年3月13日の夜に、
危機的状態にあった福島第一原発2号機に海水を注入しようと準備していた発電所の現場に対して、
東電本店が「もったいないからなるべく粘って真水を待つという選択肢はないのか?」
と言っていたことが明らかになりました。
もしこの時真水が届くのを待って注水が遅れていたりしたら、どうなっていたんでしょうか?
小出:
もちろん事態はもっとひどくなっていたと思います。
あの時はとにかく、なんとしても原子炉の中に水を入れて冷やさなければいけないという事態でした。
私は海水どころか泥水でもいいから入れてくれと思いました。
そういう事態だという事を東電の本社の人達が、全く理解していなかったという事なのですね。
いや、本当に、あまりにも油断というかですね、
原子力発電所はいついかなるときにも壊れないと彼らが思っていたんだろうなと思います。
千葉:
この時点で、1号機と3号機は
もっと前の段階で海水が注入されていたというふうに伝えられているんですけれども、
そうするとこの二つは廃炉の可能性が強かったという事で、
この時点でもすぐ近くに、本当にすぐ近くにある2号機は、
設備が保てれば、将来また動かせると東京電力は思って
「水を待とう」というふうに言ってたというふうに見てもいいんでしょうか?
小出:
多分そうなんだろうと思いますけれど、あまりにも愚かなことですね。
すでにもう原子炉が溶けてしまっているわけですし、
二度と使い物にならないという事は分かっていたはず、
分かっていなければならなかったはずなんですかれども、
そうならなかった。
あまりの楽観主義というか、自分の都合のいいように考えたいという人たちが、
東電本社を牛耳っていたという事だと思います。
稼働したい?福島第一5,6号機
千葉:
後もう一つ気になることとして、福島第一原発の同じ敷地内にあります
5号炉、6号炉が廃炉という事になっていないことについてなんですけれども、
チェルノブイリ原発の事故の場合、
事故を起こした4号炉のすぐ近くの1号炉から3号炉は長い間運転していたという事を聞いたんですが、
これ本当ですか?
小出:本当です。
千葉:
そんな近くにあるのにもかかわらず、
事故を起こした炉が近くにあるにも関わらず、運転をしていたんですか!?
小出:
はい。
被曝を覚悟の上で発電所の所員が残って、
そこでかなり長い間運転をしていました。
千葉:
ァァァァ・・・それはちょっと信じられない話なんですけれども、
やっぱり、電気の確保のためにそういう事をしたということなんですか?
小出:その通りです。
千葉:あぁぁぁ・・ハァ・・何とも言い難い話なんですけれども、
小出:そうですね、私もそう思います。
千葉:
そ、そしたら福島の5号機6号機も、
そういう事が行われる可能性があることですか?
小出:
東京電力はそれを狙っていると思います。
正しそこで働く人達はもちろん被ばくを避けることはできません。
千葉:
あ゛ーーーーーハーーーー
ヒーー被曝をしながら、
小出:はい。
千葉:動かすという事ですか…
小出:
と、東京電力が狙っているという事なんですね。
私はもちろんそんな事は願いませんし、
福島第一原子力発電所も含めて、全て廃炉にして欲しいと思います。
トリウム原発
千葉:
はい・・・わかりました。
それから次の質問になりますけれど、
こんなニュースが入っております。
静岡県知事がトリウム原発という新しい型の原発に関心を示して、
どうやら中部電力が研究を始めているという報道があるんですけれども、
このトリウム原発というのはプルトニウムを作り出す事がなくて、
安全性が高いというふうに伝えられている報道もあるんですけれども、
これは本当ですか?
小出:全く馬鹿げたことです!
千葉:はぃ・・
小出:
はい、意味がありません。
もともと原子力発電というものが今日まで来る間には長い淘汰の歴史があったわけで、
その淘汰の過程を経て軽水炉と呼ばれている、
いま日本で動いている原子炉がようやくにして勝ち延びてきたのです。
その軽水炉すらがもう経済性もなければ危険性も大きいし、
生みしてしまうゴミの始末もできないという事で、
米国も撤退を1970年代の前半に始めていますし、
ヨーロッパも70年代から原子力発電からの撤退を始めているのです。
もう原子力に夢がないなんていう事はもう歴然と分かっていることだと私は思います。
そのうえでトリウム原発というものは、今使っている軽水炉よりも、
遥かにまた技術的なハードルが高いものですし、
メリットと言えるほどのメリットも何一つないと私は言っていいと思います。
千葉:ハァ~・・・あの、トリウム原発自体は新しく出てきた技術というわけではなくて、
小出:ありません。
千葉:もう、だいぶ古い?
小出:
そうです。もう60年代に何とかやろうとして研究を始めたたんですけれども、
こんなものでは物にならないという事で、とっくの昔に諦めたものなのです。
千葉:あっ、それをまた研究し直そうという話なんですか、
小出:そうです、はい。
千葉:藤田さんいかがですか?
藤田:う~~んちょっと現実性がなさそうですよね。
小出:
はい
まぁもっともあのビルゲイツという人がですね、
去年だったでしょうか、自分の金をはたいてもやるという旗をあげたりもしているのですけれど、
少なくてもテクニカルな意味で言うならば、
これまでの歴史をしっかりと見て欲しいと私は思いますし、
全く実現の見込みはないと私は断言したいと思います。
千葉:
ハァ~~~、あのトリウム原発というものはですね、
具体的にはどういったところがやっぱり難しい点としてあげられるんですか?
小出:
この自然界にあるもので、核分裂をする性質を持っている物質というのは
ウラン235しかないのです。
それを何とか利用しようとしてここまできたんですけれども、
それすらがもう出来ないというところに直面しているのですね。
で、この直面する前にウラン235だけではエネルギー資源にならないので、
もう核分裂はしないウランの238という物質をプルトニウム239にして
なんとかエネルギー資源にしようとして今日までずーっと格闘してきました。
原子力を推進したいという人達ですね。
それで高速増殖炉というものを何とか作ろうとしたのですけれども、
全て出来なかったのです。
トリウムというものはもともと核分裂をしないのです。
ですから、トリウムそのものを使えるわけではありませんし、
トリウム232番という物質なのですが、
それをウランの233番というものに変えたうえで、それを核分裂させようというのが
現在言われているトリウム炉というものですけれども、
もともとウランをプルトニウムに変えてやろうというその計画すらができなかったし、
核分裂をするウラン235を利用するという事すらが、今、頓挫しようとしているわけであって、
トリウムなんていうものをウラン233に変えてやろうなんていうことは、
もともと、はるか先というか、技術的にはもう夢のような事でしか可能性はありません。
千葉:あの、もともと放射性物質じゃないものを放射性物質に変えて発電しようという事なんですか?
小出:
えーっと、
もともとトリウムの232も放射性物質なんですけれども、
千葉:あ、そうですか
小出:
はい、それを、放射性物質であり、なおかつ核分裂をするという性質を持った、
ウラン233に変えて、エネルギー源にしようという、そういう計画です。
千葉:もちろんこれは放射性廃棄物も出てくるし、
小出:はい。全く同じ事になります。
千葉:ああぁぁーー。
じゃあ本当になにか新しい事をやるとか、
画期的な新技術という事では全然ないわけですね。
小出:
全然ありません。
ただ原子力をこれまで進めてきてしまった人たちが、
何とか生き残るための方便で今言っているだけだと私には見えます。
千葉:
このトリウム原発というのは世界のどこかで、たとえば動いていたりとか、
そういったことというのはないんですか?
小出:一つもありません。
千葉:一つもないんですか!?
小出:はい。
千葉:あの、実用化に向けてですね、何か進めている国が日本の他にあるとかですね、
小出:
インドという国がですね、皆さんご存じだろうと思いますけれども、
インドという国はウランの資源はほとんどないのです。
そのかわりトリウムという資源、232番という放射性物質である、
それは大量にインドという国にはあるという事が分かっていまして、
インドがウランを使う原子力はダメなので、何とかトリウムを使いたいという事で、
研究をしていることは本当です。
ただ、今聞いていただいたように、一つとして実用化していません。
千葉:わかりました、小出さんどうもありがとうございます。
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関連記事を転記
海水注入「もったいない」=東電本社、廃炉恐れ
―吉田所長は反論・福島原発事故
ウオール・ストリート・ジャーナル 2012年 8月 8日 19:09 JST
東京電力福島第1原発事故直後の昨年3月13日、
危機的状況にあった2号機原子炉を冷却するため海水注入を準備していた
同原発の吉田昌郎所長(当時)に対し、本社側が
「材料が腐っちゃったりしてもったいない」などと指摘していたことが8日、
東電が公開したテレビ会議の映像で分かった。
圧力容器などが海水の塩分で腐食し、廃炉になるのを恐れたとみられる。
東電は6月に公表した社内調査の最終報告で
「本店対策本部を含め、事故収束に向けた対応をしていた」として、
海水注入をためらったとの見方を否定していた。
映像によると、13日夜、
東電本社で復旧計画の策定を担当する復旧班の人物から
「海水からいきなりやるふうに聞こえていて」と疑問の声が上がった。
肩書や名前は明らかにされていないが、この人物は
「こちらの勝手な考えだと、いきなり海水っていうのは
そのまま材料が腐っちゃったりしてもったいないので、
なるべく粘って真水を待つという選択肢もあると理解していいでしょうか」と尋ねた。
これに対し、吉田所長は
「今から真水というのはないんです。時間が遅れます、また」と強調。
「真水でやっといた方が、塩にやられないから後で使えるということでしょ」と問い返した。
さらに吉田所長は
「今みたいに(冷却水の)供給量が圧倒的に多量必要な時に、
真水にこだわっているとえらい大変なんですよ。海水でいかざるを得ないと考えている」と断言した。
復旧班の人物は「現段階のことは了解しました」と了承したが、
この後も復旧班から「いかにももったいないなという感じがするんですけどもね」と
苦笑交じりの声が漏れた。
[時事通信社]
福島第一原発5、6号機
いつでも再稼働可能と東電協力会社幹部
Newsポストセブン 2011.08.25 07:00
史上最悪の事故を起こした福島第一原発は「廃炉」にするのが当然――世間では、そう思われている。
しかし、現場で進められている作業を詳細に検証すると、
表向きの発表からはわからない、隠された“意図”が姿を露わにする。
ジャーナリストの伊藤博敏氏がレポートする。
福島第一原発には6基の原発があるが、
連日のように報道される1~4号機に比べると、5、6号機の動静はほとんど伝えられない。
地震発生時に5、6号機は定期検査中。
しかも、午後3時35分に到達した高さ15mの津波によって、1~4号機の全交流電源が喪失したのに対し、
5、6号機は1台の非常用ディーゼル発電機が運転を継続、
10日後には外部電源に切り替えられ、以降、原子炉内の温度が100度以下になる「冷温停止」が続いている。
衛星写真で見ればよくわかるが、
5、6号機は双葉町にあり、南にある大熊町の1~4号機とは少し離れている。
この若干の距離感に「冷温停止」の安心感が、5、6号機の存在を忘れさせる。
だが、東京電力はこの2基を、1~4号機と違って今も貴重な「資産」として考えているようなのだ。
東電協力会社幹部が、事もなげに言う。
「メンテナンスは終わっており、5、6号機はいつでも再稼働できる準備が整っています。
津波対策にも乗り出しており、消波ブロックを現在、積み上げている。
25tのものを4000個と聞いていますが、最終的には1万個ぐらいになるでしょう」
再稼働? 驚きの証言である。
既に、1~4号機については廃炉が決まっている。
原子炉建屋が吹き飛び、原形をとどめないほど大破、原子炉格納容器がむき出しになった3号機を始め、
4基の原発は、これから数十年の歳月と1基5000億円ともされる費用をかけて、処分されていく。
その隣で、運転再開など「世間の常識」ではありえない。
有識者による「福島県復興ビジョン検討委員会」は、事故を起こした第一原発にとどまらず、
第二原発の廃炉も求める方針を打ち出している。
そうした情勢を踏まえ、佐藤雄平知事は6月末の県議会で
「原子力に依存しない社会を目指す」と、再稼働を否定した。
だが、東電は原子力政策の継続を信じて疑っていないようだ。
その証拠に、1~4号機の津波対策以上の熱心さで5、6号機に取り組んでいるように見える。
しかも、細大漏らさず情報を公開している、と言いつつ
「聞かれたこと以外は答えない」という姿勢は事故以前から変わっていない。
これから詳述する5、6号機の大規模な防波堤工事は、私が今回問い合わせるまで伏せられていたのである。
東電は、津波の最高水位を5.7mと想定、
それに備えて防波堤を築いていたが、襲ったのは15mの大津波。
防波堤をなぎ倒し、高さ10mの敷地に立つ1~4号機のタービン建屋を襲い、海水に浸した。
これによりタービン建屋内の電源系が機能喪失した。
余震による再度の津波を怖れた東電は、5月中旬から網や籠に石を充填し、
それを積み上げる仮設防潮堤の設置に着手、6月末に完成した。
東電は公開仮設防潮堤の写真を公開しているが、
3号機のタービン建屋から集中廃棄物処理施設に至る長さ362m、海面からの高さは14mのもので、
マグニチュード8程度の地震で想定される高さ7~8mの津波を防ぐことができるという。
一方、5、6号機の敷地の高さは13mと1~4号機より高い。
それが、損害が軽微だったひとつの要因だが、
津波で防波堤が破壊され、無防備な状態であるのは1~4号機と変わらない。
そこで、5、6号機では防波堤そのものの補修工事に入った。
福島第二原発と女川原発で重さ25tの消波ブロックを製造、
運搬船で運び、クレーンで吊り上げ、構造計算のうえで積んでいく。
現地の写真を見比べると、「冷温停止」しているはずの5、6号機の工事のほうが手厚いように見える。
それについては、地形の差による違いだとする指摘もあるが、
少なくとも、どちらの工事も同じマグニチュード8クラスを想定した津波対策である。
それを片方は発表し、5、6号機については発表しなかったのは、
「再稼働への備え」と指摘されることを嫌ったからだと考えられないか。
東電は、「工程表」に基づき、原子炉循環系の確保、海洋汚染防止のための遮蔽壁の設置、
余震、津波対策などを同時並行で進め、
そこには5、6号機向けの防波堤補修など再稼働へ向けた準備も含まれる。
「再稼働」について、東電広報部はこう説明する。
「発表はしていませんが、防波堤補修のために、
消波ブロックの積み上げ工事を、9月末までをめどに行なっているのは事実です。
1万個? いや、約3000個と聞いています。
再稼働については、国や地域のご理解をいただきながら進めるもので、今、申し上げる段階ではありません。
また、5、6号機も福島第二も大切な経営資源という認識です」
人も組織も簡単には変われない。
原発は今も東電にとって推進すべきものだし、ある程度は情報や資料を公開しているものの、
「知らしむべからず」の基本姿勢に変わりはない。
その「ブレない東電」に政治がブレずに対応できるのか。電力行政に関する「ポスト菅」の役割は大きい。
※SAPIO2011年9月14日号
【ウイークリー川勝知事】
トリウム原発 推進論ますます加速
中日新聞 2012年1月14日 地方静岡
川勝平太知事(静岡県知事)は13日の定例会見で、トリウムの知識を深めるよう報道陣に呼び掛けた。
専門家の作成したカラー刷りの冊子を配布して「これで勉強していただきたい」。
トリウムは放射性物質の一つで、ウランに代わって原発の新たな燃料となる可能性がある。
川勝知事はトリウムをことあるごとに取り上げており、関心が高い。
この冊子によると、核兵器の原料となるプルトニウムを火種にしてトリウムを燃やすと、
プルトニウムがなくなるという。
まだまだ本格的な研究には至っていないが、そんなメリットが知事の心をとらえて離さないようだ。
トリウムを提唱する知事にとって、頼もしい援軍も現れた。
会見での知事の説明や県立浜松北高によると、
昨夏に鳥取県で開かれた国際高校生フォーラムで、同校2年の女子生徒5人が
「核なき世界への三本柱」をテーマに発表。
その中で「トリウム発電はウランよりも安全で、温室効果ガスも削減できる」と提言し、
優秀賞を獲得したという。
会見で知事は生徒たちを大絶賛。
「原発の永久停止とか廃炉とか言わず、今ある危機に対して、こうすればなくせると提言している。
泣けてくるぐらい、えらい。これが科学的態度」
トリウム原発の実現ははるか先だが、研究する価値はある-というのが知事の主張。
生徒たちの提言を追い風に、知事のトリウム推進論はますます加速していきそうだ。 (加藤隆士)
浜岡原発:
トリウム発電も視野 原子力研来月発足、独自成果に注目 /静岡
毎日新聞 2012年06月01日 地方版
中部電力が運転停止中の浜岡原発(御前崎市)の構内に7月から発足させる
「原子力安全技術研究所」では、
川勝平太知事が働きかけていたトリウム発電の研究も視野に入れるという。
中電が想定していた高さを上回る21メートルの津波が同市に押し寄せるとの推計が発表され、
再稼働に厳しい目が向けられる中、どこまで独自の成果を出せるか、注目される。
中電によると、同研究所は原発の安全性向上や新技術の開発などが目的。
要員12人の体制で7月1日に発足する。
廃炉の1、2号機を利用して機器劣化の進行具合や解体工事の安全な進め方の研究などを行う。
また、同原発で観測される地震観測データを蓄積。
予想される巨大地震の早期検知が独自にできるかを探り、
原子炉の緊急停止時期の判断材料に利用する方法なども研究する。
将来的には、トリウムを使った新型原子炉や
使用済み核燃料の次世代型リサイクル技術の開発なども視野に入れている。
名古屋市の同社本店にある技術開発本部の直属機関とし、全国の大学や専門の研究機関とも連携する。
中電は「現場に研究所を置くことで既存施設を有効に生かした技術開発ができる」と説明している。
トリウム炉、工学的に難 原子力経済性県検証部会
アットエス (2012/6/13 09:35)
県の「原子力経済性等検証専門部会」の第3回会議が12日、県庁で開かれた。
前回に続き、次世代の原発として注目されるトリウム溶融塩炉の課題について議論した。
京都大原子炉実験所の山名元教授と
応用科学研究所の亀井敬史特別研究員が講演した。
山名氏は原理的には魅力がある一方、
▽炉の健全性を確証するために相当の研究開発が必要
▽大型化に限界があり、発電炉としては経済性に劣る可能性が大きい―などと工学的な難しさを指摘した。
亀井氏も実用化には多くの問題があるとしながら、
「課題をしっかりと知った上で、解決に向けたアプローチをすることが大切だ」と持論を述べた。
中部電力の担当者は浜岡原発(御前崎市佐倉)を原子力研究の拠点とする中で、
「トリウム利用の可能性を判断するための材料を蓄積する」と説明した。
・福島第一5,6号機・いつでもOK!
・静岡県知事推奨”トリウム原発゛中部電力開発研究着手

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2012年8月8日水曜日
京都大学原子炉実験所助教 小出裕章先生に伺いました
Radio News「たねまきジャーナル」
MBSラジオ [MBS1179.com]
今日は毎日新聞論説委員の藤田悟さんと一緒にお話を伺います。
真水を待て!
千葉:
まず、この質問なんですが、東京電力のビデオの公開で新たな事実が分かりました。
地震発生から二日目の去年3月13日の夜に、
危機的状態にあった福島第一原発2号機に海水を注入しようと準備していた発電所の現場に対して、
東電本店が「もったいないからなるべく粘って真水を待つという選択肢はないのか?」
と言っていたことが明らかになりました。
もしこの時真水が届くのを待って注水が遅れていたりしたら、どうなっていたんでしょうか?
小出:
もちろん事態はもっとひどくなっていたと思います。
あの時はとにかく、なんとしても原子炉の中に水を入れて冷やさなければいけないという事態でした。
私は海水どころか泥水でもいいから入れてくれと思いました。
そういう事態だという事を東電の本社の人達が、全く理解していなかったという事なのですね。
いや、本当に、あまりにも油断というかですね、
原子力発電所はいついかなるときにも壊れないと彼らが思っていたんだろうなと思います。
千葉:
この時点で、1号機と3号機は
もっと前の段階で海水が注入されていたというふうに伝えられているんですけれども、
そうするとこの二つは廃炉の可能性が強かったという事で、
この時点でもすぐ近くに、本当にすぐ近くにある2号機は、
設備が保てれば、将来また動かせると東京電力は思って
「水を待とう」というふうに言ってたというふうに見てもいいんでしょうか?
小出:
多分そうなんだろうと思いますけれど、あまりにも愚かなことですね。
すでにもう原子炉が溶けてしまっているわけですし、
二度と使い物にならないという事は分かっていたはず、
分かっていなければならなかったはずなんですかれども、
そうならなかった。
あまりの楽観主義というか、自分の都合のいいように考えたいという人たちが、
東電本社を牛耳っていたという事だと思います。
稼働したい?福島第一5,6号機
千葉:
後もう一つ気になることとして、福島第一原発の同じ敷地内にあります
5号炉、6号炉が廃炉という事になっていないことについてなんですけれども、
チェルノブイリ原発の事故の場合、
事故を起こした4号炉のすぐ近くの1号炉から3号炉は長い間運転していたという事を聞いたんですが、
これ本当ですか?
小出:本当です。
千葉:
そんな近くにあるのにもかかわらず、
事故を起こした炉が近くにあるにも関わらず、運転をしていたんですか!?
小出:
はい。
被曝を覚悟の上で発電所の所員が残って、
そこでかなり長い間運転をしていました。
千葉:
ァァァァ・・・それはちょっと信じられない話なんですけれども、
やっぱり、電気の確保のためにそういう事をしたということなんですか?
小出:その通りです。
千葉:あぁぁぁ・・ハァ・・何とも言い難い話なんですけれども、
小出:そうですね、私もそう思います。
千葉:
そ、そしたら福島の5号機6号機も、
そういう事が行われる可能性があることですか?
小出:
東京電力はそれを狙っていると思います。
正しそこで働く人達はもちろん被ばくを避けることはできません。
千葉:
あ゛ーーーーーハーーーー
ヒーー被曝をしながら、
小出:はい。
千葉:動かすという事ですか…
小出:
と、東京電力が狙っているという事なんですね。
私はもちろんそんな事は願いませんし、
福島第一原子力発電所も含めて、全て廃炉にして欲しいと思います。
トリウム原発
千葉:
はい・・・わかりました。
それから次の質問になりますけれど、
こんなニュースが入っております。
静岡県知事がトリウム原発という新しい型の原発に関心を示して、
どうやら中部電力が研究を始めているという報道があるんですけれども、
このトリウム原発というのはプルトニウムを作り出す事がなくて、
安全性が高いというふうに伝えられている報道もあるんですけれども、
これは本当ですか?
小出:全く馬鹿げたことです!
千葉:はぃ・・
小出:
はい、意味がありません。
もともと原子力発電というものが今日まで来る間には長い淘汰の歴史があったわけで、
その淘汰の過程を経て軽水炉と呼ばれている、
いま日本で動いている原子炉がようやくにして勝ち延びてきたのです。
その軽水炉すらがもう経済性もなければ危険性も大きいし、
生みしてしまうゴミの始末もできないという事で、
米国も撤退を1970年代の前半に始めていますし、
ヨーロッパも70年代から原子力発電からの撤退を始めているのです。
もう原子力に夢がないなんていう事はもう歴然と分かっていることだと私は思います。
そのうえでトリウム原発というものは、今使っている軽水炉よりも、
遥かにまた技術的なハードルが高いものですし、
メリットと言えるほどのメリットも何一つないと私は言っていいと思います。
千葉:ハァ~・・・あの、トリウム原発自体は新しく出てきた技術というわけではなくて、
小出:ありません。
千葉:もう、だいぶ古い?
小出:
そうです。もう60年代に何とかやろうとして研究を始めたたんですけれども、
こんなものでは物にならないという事で、とっくの昔に諦めたものなのです。
千葉:あっ、それをまた研究し直そうという話なんですか、
小出:そうです、はい。
千葉:藤田さんいかがですか?
藤田:う~~んちょっと現実性がなさそうですよね。
小出:
はい
まぁもっともあのビルゲイツという人がですね、
去年だったでしょうか、自分の金をはたいてもやるという旗をあげたりもしているのですけれど、
少なくてもテクニカルな意味で言うならば、
これまでの歴史をしっかりと見て欲しいと私は思いますし、
全く実現の見込みはないと私は断言したいと思います。
千葉:
ハァ~~~、あのトリウム原発というものはですね、
具体的にはどういったところがやっぱり難しい点としてあげられるんですか?
小出:
この自然界にあるもので、核分裂をする性質を持っている物質というのは
ウラン235しかないのです。
それを何とか利用しようとしてここまできたんですけれども、
それすらがもう出来ないというところに直面しているのですね。
で、この直面する前にウラン235だけではエネルギー資源にならないので、
もう核分裂はしないウランの238という物質をプルトニウム239にして
なんとかエネルギー資源にしようとして今日までずーっと格闘してきました。
原子力を推進したいという人達ですね。
それで高速増殖炉というものを何とか作ろうとしたのですけれども、
全て出来なかったのです。
トリウムというものはもともと核分裂をしないのです。
ですから、トリウムそのものを使えるわけではありませんし、
トリウム232番という物質なのですが、
それをウランの233番というものに変えたうえで、それを核分裂させようというのが
現在言われているトリウム炉というものですけれども、
もともとウランをプルトニウムに変えてやろうというその計画すらができなかったし、
核分裂をするウラン235を利用するという事すらが、今、頓挫しようとしているわけであって、
トリウムなんていうものをウラン233に変えてやろうなんていうことは、
もともと、はるか先というか、技術的にはもう夢のような事でしか可能性はありません。
千葉:あの、もともと放射性物質じゃないものを放射性物質に変えて発電しようという事なんですか?
小出:
えーっと、
もともとトリウムの232も放射性物質なんですけれども、
千葉:あ、そうですか
小出:
はい、それを、放射性物質であり、なおかつ核分裂をするという性質を持った、
ウラン233に変えて、エネルギー源にしようという、そういう計画です。
千葉:もちろんこれは放射性廃棄物も出てくるし、
小出:はい。全く同じ事になります。
千葉:ああぁぁーー。
じゃあ本当になにか新しい事をやるとか、
画期的な新技術という事では全然ないわけですね。
小出:
全然ありません。
ただ原子力をこれまで進めてきてしまった人たちが、
何とか生き残るための方便で今言っているだけだと私には見えます。
千葉:
このトリウム原発というのは世界のどこかで、たとえば動いていたりとか、
そういったことというのはないんですか?
小出:一つもありません。
千葉:一つもないんですか!?
小出:はい。
千葉:あの、実用化に向けてですね、何か進めている国が日本の他にあるとかですね、
小出:
インドという国がですね、皆さんご存じだろうと思いますけれども、
インドという国はウランの資源はほとんどないのです。
そのかわりトリウムという資源、232番という放射性物質である、
それは大量にインドという国にはあるという事が分かっていまして、
インドがウランを使う原子力はダメなので、何とかトリウムを使いたいという事で、
研究をしていることは本当です。
ただ、今聞いていただいたように、一つとして実用化していません。
千葉:わかりました、小出さんどうもありがとうございます。
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海水注入「もったいない」=東電本社、廃炉恐れ
―吉田所長は反論・福島原発事故
ウオール・ストリート・ジャーナル 2012年 8月 8日 19:09 JST
東京電力福島第1原発事故直後の昨年3月13日、
危機的状況にあった2号機原子炉を冷却するため海水注入を準備していた
同原発の吉田昌郎所長(当時)に対し、本社側が
「材料が腐っちゃったりしてもったいない」などと指摘していたことが8日、
東電が公開したテレビ会議の映像で分かった。
圧力容器などが海水の塩分で腐食し、廃炉になるのを恐れたとみられる。
東電は6月に公表した社内調査の最終報告で
「本店対策本部を含め、事故収束に向けた対応をしていた」として、
海水注入をためらったとの見方を否定していた。
映像によると、13日夜、
東電本社で復旧計画の策定を担当する復旧班の人物から
「海水からいきなりやるふうに聞こえていて」と疑問の声が上がった。
肩書や名前は明らかにされていないが、この人物は
「こちらの勝手な考えだと、いきなり海水っていうのは
そのまま材料が腐っちゃったりしてもったいないので、
なるべく粘って真水を待つという選択肢もあると理解していいでしょうか」と尋ねた。
これに対し、吉田所長は
「今から真水というのはないんです。時間が遅れます、また」と強調。
「真水でやっといた方が、塩にやられないから後で使えるということでしょ」と問い返した。
さらに吉田所長は
「今みたいに(冷却水の)供給量が圧倒的に多量必要な時に、
真水にこだわっているとえらい大変なんですよ。海水でいかざるを得ないと考えている」と断言した。
復旧班の人物は「現段階のことは了解しました」と了承したが、
この後も復旧班から「いかにももったいないなという感じがするんですけどもね」と
苦笑交じりの声が漏れた。
[時事通信社]
福島第一原発5、6号機
いつでも再稼働可能と東電協力会社幹部
Newsポストセブン 2011.08.25 07:00
史上最悪の事故を起こした福島第一原発は「廃炉」にするのが当然――世間では、そう思われている。
しかし、現場で進められている作業を詳細に検証すると、
表向きの発表からはわからない、隠された“意図”が姿を露わにする。
ジャーナリストの伊藤博敏氏がレポートする。
福島第一原発には6基の原発があるが、
連日のように報道される1~4号機に比べると、5、6号機の動静はほとんど伝えられない。
地震発生時に5、6号機は定期検査中。
しかも、午後3時35分に到達した高さ15mの津波によって、1~4号機の全交流電源が喪失したのに対し、
5、6号機は1台の非常用ディーゼル発電機が運転を継続、
10日後には外部電源に切り替えられ、以降、原子炉内の温度が100度以下になる「冷温停止」が続いている。
衛星写真で見ればよくわかるが、
5、6号機は双葉町にあり、南にある大熊町の1~4号機とは少し離れている。
この若干の距離感に「冷温停止」の安心感が、5、6号機の存在を忘れさせる。
だが、東京電力はこの2基を、1~4号機と違って今も貴重な「資産」として考えているようなのだ。
東電協力会社幹部が、事もなげに言う。
「メンテナンスは終わっており、5、6号機はいつでも再稼働できる準備が整っています。
津波対策にも乗り出しており、消波ブロックを現在、積み上げている。
25tのものを4000個と聞いていますが、最終的には1万個ぐらいになるでしょう」
再稼働? 驚きの証言である。
既に、1~4号機については廃炉が決まっている。
原子炉建屋が吹き飛び、原形をとどめないほど大破、原子炉格納容器がむき出しになった3号機を始め、
4基の原発は、これから数十年の歳月と1基5000億円ともされる費用をかけて、処分されていく。
その隣で、運転再開など「世間の常識」ではありえない。
有識者による「福島県復興ビジョン検討委員会」は、事故を起こした第一原発にとどまらず、
第二原発の廃炉も求める方針を打ち出している。
そうした情勢を踏まえ、佐藤雄平知事は6月末の県議会で
「原子力に依存しない社会を目指す」と、再稼働を否定した。
だが、東電は原子力政策の継続を信じて疑っていないようだ。
その証拠に、1~4号機の津波対策以上の熱心さで5、6号機に取り組んでいるように見える。
しかも、細大漏らさず情報を公開している、と言いつつ
「聞かれたこと以外は答えない」という姿勢は事故以前から変わっていない。
これから詳述する5、6号機の大規模な防波堤工事は、私が今回問い合わせるまで伏せられていたのである。
東電は、津波の最高水位を5.7mと想定、
それに備えて防波堤を築いていたが、襲ったのは15mの大津波。
防波堤をなぎ倒し、高さ10mの敷地に立つ1~4号機のタービン建屋を襲い、海水に浸した。
これによりタービン建屋内の電源系が機能喪失した。
余震による再度の津波を怖れた東電は、5月中旬から網や籠に石を充填し、
それを積み上げる仮設防潮堤の設置に着手、6月末に完成した。
東電は公開仮設防潮堤の写真を公開しているが、
3号機のタービン建屋から集中廃棄物処理施設に至る長さ362m、海面からの高さは14mのもので、
マグニチュード8程度の地震で想定される高さ7~8mの津波を防ぐことができるという。
一方、5、6号機の敷地の高さは13mと1~4号機より高い。
それが、損害が軽微だったひとつの要因だが、
津波で防波堤が破壊され、無防備な状態であるのは1~4号機と変わらない。
そこで、5、6号機では防波堤そのものの補修工事に入った。
福島第二原発と女川原発で重さ25tの消波ブロックを製造、
運搬船で運び、クレーンで吊り上げ、構造計算のうえで積んでいく。
現地の写真を見比べると、「冷温停止」しているはずの5、6号機の工事のほうが手厚いように見える。
それについては、地形の差による違いだとする指摘もあるが、
少なくとも、どちらの工事も同じマグニチュード8クラスを想定した津波対策である。
それを片方は発表し、5、6号機については発表しなかったのは、
「再稼働への備え」と指摘されることを嫌ったからだと考えられないか。
東電は、「工程表」に基づき、原子炉循環系の確保、海洋汚染防止のための遮蔽壁の設置、
余震、津波対策などを同時並行で進め、
そこには5、6号機向けの防波堤補修など再稼働へ向けた準備も含まれる。
「再稼働」について、東電広報部はこう説明する。
「発表はしていませんが、防波堤補修のために、
消波ブロックの積み上げ工事を、9月末までをめどに行なっているのは事実です。
1万個? いや、約3000個と聞いています。
再稼働については、国や地域のご理解をいただきながら進めるもので、今、申し上げる段階ではありません。
また、5、6号機も福島第二も大切な経営資源という認識です」
人も組織も簡単には変われない。
原発は今も東電にとって推進すべきものだし、ある程度は情報や資料を公開しているものの、
「知らしむべからず」の基本姿勢に変わりはない。
その「ブレない東電」に政治がブレずに対応できるのか。電力行政に関する「ポスト菅」の役割は大きい。
※SAPIO2011年9月14日号
【ウイークリー川勝知事】
トリウム原発 推進論ますます加速
中日新聞 2012年1月14日 地方静岡
川勝平太知事(静岡県知事)は13日の定例会見で、トリウムの知識を深めるよう報道陣に呼び掛けた。
専門家の作成したカラー刷りの冊子を配布して「これで勉強していただきたい」。
トリウムは放射性物質の一つで、ウランに代わって原発の新たな燃料となる可能性がある。
川勝知事はトリウムをことあるごとに取り上げており、関心が高い。
この冊子によると、核兵器の原料となるプルトニウムを火種にしてトリウムを燃やすと、
プルトニウムがなくなるという。
まだまだ本格的な研究には至っていないが、そんなメリットが知事の心をとらえて離さないようだ。
トリウムを提唱する知事にとって、頼もしい援軍も現れた。
会見での知事の説明や県立浜松北高によると、
昨夏に鳥取県で開かれた国際高校生フォーラムで、同校2年の女子生徒5人が
「核なき世界への三本柱」をテーマに発表。
その中で「トリウム発電はウランよりも安全で、温室効果ガスも削減できる」と提言し、
優秀賞を獲得したという。
会見で知事は生徒たちを大絶賛。
「原発の永久停止とか廃炉とか言わず、今ある危機に対して、こうすればなくせると提言している。
泣けてくるぐらい、えらい。これが科学的態度」
トリウム原発の実現ははるか先だが、研究する価値はある-というのが知事の主張。
生徒たちの提言を追い風に、知事のトリウム推進論はますます加速していきそうだ。 (加藤隆士)
浜岡原発:
トリウム発電も視野 原子力研来月発足、独自成果に注目 /静岡
毎日新聞 2012年06月01日 地方版
中部電力が運転停止中の浜岡原発(御前崎市)の構内に7月から発足させる
「原子力安全技術研究所」では、
川勝平太知事が働きかけていたトリウム発電の研究も視野に入れるという。
中電が想定していた高さを上回る21メートルの津波が同市に押し寄せるとの推計が発表され、
再稼働に厳しい目が向けられる中、どこまで独自の成果を出せるか、注目される。
中電によると、同研究所は原発の安全性向上や新技術の開発などが目的。
要員12人の体制で7月1日に発足する。
廃炉の1、2号機を利用して機器劣化の進行具合や解体工事の安全な進め方の研究などを行う。
また、同原発で観測される地震観測データを蓄積。
予想される巨大地震の早期検知が独自にできるかを探り、
原子炉の緊急停止時期の判断材料に利用する方法なども研究する。
将来的には、トリウムを使った新型原子炉や
使用済み核燃料の次世代型リサイクル技術の開発なども視野に入れている。
名古屋市の同社本店にある技術開発本部の直属機関とし、全国の大学や専門の研究機関とも連携する。
中電は「現場に研究所を置くことで既存施設を有効に生かした技術開発ができる」と説明している。
トリウム炉、工学的に難 原子力経済性県検証部会
アットエス (2012/6/13 09:35)
県の「原子力経済性等検証専門部会」の第3回会議が12日、県庁で開かれた。
前回に続き、次世代の原発として注目されるトリウム溶融塩炉の課題について議論した。
京都大原子炉実験所の山名元教授と
応用科学研究所の亀井敬史特別研究員が講演した。
山名氏は原理的には魅力がある一方、
▽炉の健全性を確証するために相当の研究開発が必要
▽大型化に限界があり、発電炉としては経済性に劣る可能性が大きい―などと工学的な難しさを指摘した。
亀井氏も実用化には多くの問題があるとしながら、
「課題をしっかりと知った上で、解決に向けたアプローチをすることが大切だ」と持論を述べた。
中部電力の担当者は浜岡原発(御前崎市佐倉)を原子力研究の拠点とする中で、
「トリウム利用の可能性を判断するための材料を蓄積する」と説明した。
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コメント
>会見で知事は生徒たちを大絶賛。
「原発の永久停止とか廃炉とか言わず、今ある危機に対して、こうすればなくせると提言している。泣けてくるぐらい、えらい。これが科学的態度」
福島県知事は泣けてくるくらい情けない。これが大人の態度とはとても言えない。今ある危機が何なのかも解っていないまたは無視している証拠です。
こういつ人達のおかげで『科学的であること』のイメージが、原発爆発以降とても悪くなってしまいました。人ではなく行政に都合のよい行政医学という言葉がありますが、『行政科学』がいま日本では幅をきかせている。
「原発の永久停止とか廃炉とか言わず、今ある危機に対して、こうすればなくせると提言している。泣けてくるぐらい、えらい。これが科学的態度」
福島県知事は泣けてくるくらい情けない。これが大人の態度とはとても言えない。今ある危機が何なのかも解っていないまたは無視している証拠です。
こういつ人達のおかげで『科学的であること』のイメージが、原発爆発以降とても悪くなってしまいました。人ではなく行政に都合のよい行政医学という言葉がありますが、『行政科学』がいま日本では幅をきかせている。
Necoco | 2012.08.10 12:04 | 編集
コメントありがとうございました。
おっしゃる通りだと思います。
文中記事に川勝平太知事がどこの知事なのか書いてありませんでした。
子どもたちを褒め自らトリウム原発に惚れ込んでいる川勝平太知事は
静岡県知事(第53代)です。
地方版のため新聞記事に書いてありませんでしたので、
ブログ本文内に追記しておきますd(◕‿-。) ネ❤
おっしゃる通りだと思います。
文中記事に川勝平太知事がどこの知事なのか書いてありませんでした。
子どもたちを褒め自らトリウム原発に惚れ込んでいる川勝平太知事は
静岡県知事(第53代)です。
地方版のため新聞記事に書いてありませんでしたので、
ブログ本文内に追記しておきますd(◕‿-。) ネ❤
きーこ | 2012.08.10 12:56 | 編集
あれれ、佐藤雄平とは書いてないのになぜ福島県知事と書いてあるんだろ?自分でもわかりませんWちゃんと静岡の記事だと解って読んでたんですけど…??
暑さのせいか(@_@;)ボケてたようです…訂正ありがとうございます!ワルな県知事イコール佐藤雄平、って自動変換しちゃうのかしらん…いかんいかん。
暑さのせいか(@_@;)ボケてたようです…訂正ありがとうございます!ワルな県知事イコール佐藤雄平、って自動変換しちゃうのかしらん…いかんいかん。
Necoco | 2012.08.13 01:08 | 編集