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東北Z「災害から未来へ 」チェルノブイリ~低線量汚染地帯からの報告(内容書き出し)

東北限定版ウクライナの現状と日本の矛盾に鋭く切り込むNHK番組


2012年7月20日金曜日 NHK仙台放送局 東北Z


過去の教訓から東北の未来を考える。
シリーズ災害から未来へ
第二回の今日は低線量被ばくをテーマにチェルノブイリからの報告です。


災害から未来へ
第2回 チェルノブイリ~低線量汚染地帯からの報告~


現在ウクライナ政府は被災地を被ばく線量に応じて4つのゾーンに分けています。
長く立ち入りが制限されたのは、赤とオレンジで表されたゾーン。
年間の線量が5ミリシーベルト以上の地域です。

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その外側にある黄色と青のゾーンは年間線量が5ミリシーベルト以下で、
事故後も住民が住み続けています。

避難や移住を強いられた人、周辺で済み続けている人、
その多くが低線量の被ばくをし続けてきました。

事故直後から年間線量が5ミリシーベルト以下に位置する町を訪れました。
ウクライナ北部の町コロステンです。

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人口6万5000。
事故後も人が住み続けています。

事故から5年後に住民の健康状態を検査するためにつくられたコロステン健診センター。
このセンターで多くの患者を検査してきた医師たちは、
いま、IAEAやWHOといった国際機関が認めていない知られざる事態が起きていると言います。

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女性医師:
膠原病の患者は事故前には6人でした。
それが2004年には22人、2011年には45人になりました。

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男性医師:
がんは事故前には10万人当たり200人でした。
現在は10万人あたり310人です。


50年以上コロステンの住民の健康状態を見続けている医師のアレクセイ・ザイエツさんです。

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ザイエツさんのところに特に多く訪れるのは、心臓の不調を訴える患者です。


ザイヱツ:
確かに低線量被ばくについて言えば、今はその影響を立証することは難しいと思います。
しかし、日々患者を見ている立場からすると、
甲状腺がんだけでなく、他の様々な疾患もチェルノブイリの影響だと思っています。
最も危険なのは、森の恵みです。
野生のイチゴ類、そしてキノコ類です。
それらの80%は放射線量の基準を超えています。
しかし人々はそれを気にせず、採って食べてしまっています。

コロステン自由市場

コロステンの市場です。
近郊の農村から持ち込まれた食料品が並べられています。
安全対策としてキノコやイチゴなど、汚染されている可能性の高い食品は販売禁止です。
厳しい検査も行われています。

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ー:お名前は?
ー:ザレツキーです。

市場に持ち込まれるすべての食品は許可が無いと販売できません。

ー:豆の基準は1キロ50ベクレル以下。これは1ベクレルで問題ありません。


ここで基準を超える食品が最後に見つかったのは4年前です。
問題は市場に出荷されない食べ物にありました。

チェルノブイリ事故の収束に向けてさまざまな政策を行う国家機関、
「ウクライナ非常事態省」

報告書の編纂責任者ヴォロディミール・ローシャさんです。

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非常事態省 立ち入り禁止区域管理庁 ヴォロディミール・ローシャ長官:
確かに政府報告書の内容は国際的にコンセンサスがとれていないものもあります。
しかし私たちは、このような事実があることを黙ってはいられません。
現地の医者が発表すべきというのだから、
私たちはそれを発表する場を与えました。
おそらく、遅かれ早かれ報告書で、
ウクライナ、ベラルーシ、ロシアの医者が主張している他の病気についても
承認が得られる可能性があると思っています。

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国際的に認められていないチェルノブイリからの数々の報告。
もし、科学的な確認に時間がかかるならば、想定外の危険に気付くのは対策の後だという事になります。

政府は去年11月、有識者による検討の場を設けます。
低線量被ばくのリスク管理に関するワーキンググループ(2011年11月)です。
ワーキンググループの目的の一つは、
この20ミリシーベルトという数値が妥当かどうか評価することにありました。

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原発担当大臣 細野豪志議員:
えー、サイトの事故そのものが徐々に落ち着きを取り戻す中で、
えー、この年末から来年にかけてはですね、
やはりサイトの外の低線量被ばくというのをどのように考えるかというのが、
最も大きな問題となってまいります。
そしてその中でも特に我々がですね、しっかりと考えなければならないのは、
20ミリシーベルトというところで一つの線を引いている訳でありますけれども、
この線をどのように考えるのか、


ここで注目されたのがチェルノブイリ原発事故での事例でした。
席上、年間5ミリシーベルト以下という低線量汚染地域の実態も報告されました。

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この実態をどう見るかをめぐり、議論は鋭く対立しました。

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木村真三 獨協医科大学国際疫学研究室福島分室長・准教授
私から言えるのは、私は現実を見る。
現実を実際に、チェルノブイリでも、福島でも。
えー、実は、現地で見る限りですが、

ー客観的に、客観的に何が起こったかという事、25年経って。

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木村:25年経って明らかに病気、それもがん以外の病気が増加傾向にある。

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長崎大学長瀧重信名誉教授:
だって今ここ、ワーキンググループは、科学的に何が起こるか。
本当に何が起こるかっていう事を議論したいものですから、
一つ一つの事情を見ていくと、科学的に認められたのはいわゆる甲状腺のがんで、
それ以外は科学的には認められなかった。


会議では多くの議員が論争となった病気の増加について、科学的でないとして認めませんでした。
しかし、現状に於いて科学的な証明が不十分な病気は議論の対象から外してしまってよいのか、
国の検討会でも違和感を訴える声が出ました。

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文部科学副大臣(当時) 森ゆうこ議員:
低線量被ばくの影響というのは、
「無い」という事ではなく、「よく分からない」というのが正しいのでして、
これこそが科学的なのであって、
分からないからこそあらゆることをやらなければならない訳で、


去年12月、ワーキンググループの成果がまとめられました。
報告書は、
「さまざまな疾患の増加を指摘する現場の医師の観察がある」という一文が添えられられつつも、
国際機関の合意として、疾患の増加は科学的に確認されていないと結論しています。

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そのうえで、20ミリシーベルトという基準は
健康リスクは低く、十分にリスクを回避できる水準
だとしたのです。




Youtubeはここまでしかありませんが、
東北地方のみで放送していたようです。
が・・・


Eテレのチェルノブイリ原発事故・汚染地帯からの報告
「第2回 ウクライナは訴える」をご覧になりましたか?
再放送は 2012年9月30日(日)午前0時50分~です。書き出しました↓
チェルノブイリ原発事故・汚染地帯からの報告「ウクライナは訴える」(内容全て書き出し)


こちらは2011/8/6放送 NHKの番組です ↓
内部被曝に迫る ~チェルノブイリからの報告~(内容全部書き出し)







低線量被ばくのリスク管理に関するワーキンググループの報告書を読んでみました。
みなければいけないことに目を向けない、大変偏った方向の危険な文章だと思います。



続きを読むに報告書の一部転記







低線量被ばくのリスク管理に関するワーキンググループ 報告書
平成23 年12 月22 日



P6
チェルノブイリ原発事故で小児の甲状腺がんが増加した原因は、事故直後数ヶ月の間に
放射性ヨウ素により汚染された牛乳の摂取による選択的な甲状腺への内部被ばくによるものとされている。

チェルノブイリ原発事故により周辺住民の受けた平均線量は、
11 万6 千人の避難民で33 ミリシーベルト、
27 万人の高レベル汚染地域住民で50 ミリシーベルト超、
500 万人の低レベル汚染地域住民で10 ~ 20 ミリシーベルトとされている
(UNSCEAR2008 年報告による)。

これらの周辺住民について、他の様々な疾患の増加を指摘する現場の医師等からの観察がある。
しかし、UNSCEARやWHO、IAEA等国際機関における合意として、
子どもを含め一般住民では、白血病等他の疾患の増加は科学的に確認されていない。


P7
チェルノブイリ原発事故における甲状腺被ばくよりも、
東電福島第一原発事故による小児の甲状腺被ばくは限定的であり、
被ばく線量は小さく、発がんリスクは非常に低いと考えられる。


小児の甲状腺被ばく調査の結果、環境放射能汚染レベル、食品の汚染レベルの調査等様々な調査結果によれば、
東電福島第一原発事故による環境中の影響によって、
チェルノブイリ原発事故の際のように大量の放射性ヨウ素を摂取したとは考えられない。

P12
チェルノブイリ原発事故後の対応として、ウクライナ等の国においては、
事故後5年を経た1990 年代以降、地域の放射能量が年間5ミリシーベルトを超えた場合、
その地域に住み続けている住民をその汚染地域から他の地域へ移住させること(移転)を実施しており、
現在もそれが継続している。
しかしながら、これらの区域に現在も実際に居住している人々がいて、必ずしも措置が徹底されていない。
また、新たに事故が起こった場合の移転の基準は、年間5ミリシーベルトより高い線量22となっている。

チェルノブイリ原発事故後の対応では、
事故直後1年間の暫定線量限度を年間100 ミリシーベルトとした上で、段階的に線量限度を引き下げ、
事故後5年目以降に、年間5ミリシーベルトの基準を採用した。

一方、東電福島第一原発事故においては、
事故後1ヶ月のうちに年間20 ミリシーベルトを基準に避難区域を設定した。
漸進的に被ばく線量を低減していく参考レベルの考え方を踏まえれば、
東電福島第一原発事故における避難の対応は、
現時点でチェルノブイリ事故後の対応より厳格であると言える。



P15
科学的事実をできるだけわかりやすく住民の方々に伝えるため、
政府を始め行政担当者および社会学や心理学等を含む多方面の専門家と
住民の方々との信頼関係構築によるリスクコミュニケーションが必要である。


P20
除染作業等、住民の方々が自らの手で環境を改善する活動を継続されることが、
不安の解消と生活の活力の回復となり、最良のリスクコミュニケーションとなっているとの指摘が、
現場で積極的に住民とのリスクコミュニケーションに取り組む行政担当者からなされた。
こうした住民による積極的参加型の取組みを除染以外の分野を含めて拡大することは重要な検討課題である。


P21
現在の避難指示の基準である年間20 ミリシーベルトの被ばくによる健康リスクは、
他の発がん要因によるリスクと比べても十分に低い水準である。

放射線防護の観点からは、
生活圏を中心とした除染や食品の安全管理等の放射線防護措置を継続して実施すべきであり、
これら放射線防護措置を通じて、十分にリスクを回避できる水準であると評価できる。
また、放射線防護措置を実施するに当たっては、
それを採用することによるリスク(避難によるストレス、屋外活動を避けることによる運動不足等)
と比べた上で、どのような防護措置をとるべきかを政策的に検討すべきである。
こうしたことから、年間20 ミリシーベルトという数値は、
今後より一層の線量低減を目指すに当たってのスタートラインとしては適切であると考えられる。




低線量被ばくのリスク管理に関するワーキンググループ

発表資料2:チェルノブイリ事故対応からの示唆
(木村真三 獨協医科大学国際疫学研究室福島分室長・准教授)

出席者
平成23 年11 月15 日
遠藤 啓吾 京都医療科学大学学長  (社)日本医学放射線学会副理事長
近藤 駿介 原子力委員会委員長    東京大学名誉教授
酒井 一夫 (独)放射線医学総合研究所 放射線防護研究センター長東京大学大学院工学系研究科原子力国際専攻客員教授
佐々木 康人(社)日本アイソトープ協会常務理事前(独)放射線医学総合研究所理事長
長瀧 重信(共同主査)長崎大学名誉教授元(財)放射線影響研究所理事長
前川 和彦(共同主査)東京大学名誉教授(独)放射線医学総合研究所 緊急被ばくネットワーク会議委員長



避難地域の指定「年間5ミリシーベルト」が無視されていく過程
11/15議事録から真実を知る

木村真三氏のチェルノブイリで現実に起きていることに関する意見について、
長瀧重信氏等がことごとく否定していく2011年11月15日、ワーキンググループの議事録


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