週刊金曜日編集部の方の質問です
更田委員と中村委員→委員の欠格要件に当たるのでは?
田中委員長→放射線安全フォーラムの金銭の流れを全て明らかにすべきでは?
→刑事告発されていることについてどう思うか?
→「100ミリシーベルトでは健康に大きな影響はない」発言の真意について
→福島第一原発は収束しているとの認識なのか?
大島委員→国会事故調の報告書の提言・収束と規制人事のあり方についてどう思うか?
週刊金曜日質疑応答(音声のみ)
9.19原子力規制委員会発足後の記者会見
週刊金曜日編集部のIdaと申します。お疲れ様です、よろしくお願いいたします。
1回目という事で、ちょっと原則的なことからお聞きします。
まず、更田委員と中村委員にお聞きしたいんですけれども、
「明確に委員の欠格要件に当たるのではないか」というような疑問が出ております。
それについて、ま、引き受けられたという事は自分では当たらないというふうに判断されたと思うんですが、
当たらないと判断された理由について具体的にお教えいただければと思います。
それから、田中委員長にお聞きします。
田中委員長については、そこをハッキリさせるためにですね、
「放射線安全フォーラムが、過去現職の事業者から得た金銭の流れを全て明らかにすべきではないか」
という指摘が、市民団体等から出ておりますが、
それを明らかにする考えがあるかないか、それについてお聞かせ下さい。
それからですね、田中委員長は刑事告発されておりますけれども、
それについてどう考えているかという事についてお聞かせ下さい。
それとですね、2011年8月23日。
去年の8月23日の第32回原子力委員会の議事録によりますと、
除染活動について、NPO法人放射線安全フォーラム副理事長として発言されておりまして、
「100ミリシーベルトというのは健康に大きな影響が無いという事だと、
いわゆる健康影響の関係でこの後どう住民にご理解いただくかという事、
折り合いをつけていただくという事が大変大事になってくると思います」と発言されております。
この発言の真意についてお聞かせ下さい。
これに続けて、
「生涯100ミリシーベルトだと福島では子育てが出来ない」
という事の趣旨の発言をされていると思いますけれども、
この趣旨についてお教えいただければと思います。
それから、先程からの記者会見の回答を聞いておりますと、
「福島のサイトの片付けをいかに安全に進めるか」とかですね、
事故が収束しているかのような発言をお聞きしますけれども、
「福島の原発の事故が収束しているのかしていないのか」その認識をお聞かせ下さい。
最後に大島委員にお聞きします。
国会の事故調では
「明確に事故は収束していない。この報告書が出たことで収束したと取られることが、一番危惧する」
というふうな文言もあります。
それから、新規制委員会人事のあり方についてもかなり詳細な提言をされておりますが、
それについてこのような形で規制委員会が発足したことについて現状をどのように考えておられるか、
以上をお聞かせ下さい。
よろしくお願いいたします。
更田豊志委員

えー、最初のお尋ねですが、
あの~、委員として欠格に当たるのではないか?という事ですが、
これはあの、私自身がどう考えるかというよりも、これを、お話を頂いた時に、
え、まァ、言ってみればその、欠格かどうであるか?という事は、その選ぶ側の基準で、すので、
私自身は、その欠格であるのならば、お話がそもそも私のところにないであろうと、
そう受け止めました。
で、ですので、欠格に当たる当たらないというのは、
ま、選ぶ側に、ま、お訪ねいただきたいというのが一つです。
で、もうひとつは、じゃあ自分自身その虚心段階に欠格に当たるかどうか?という事ですが、
えー、わたくしはあのー、今年の3月まで、えー、
日本原子力研究開発機構の安全研究センターというところにおりました。
25年半、あのー、日本原子力研究所と日本原子力研究開発機構に勤めておりましたけれども、
そのうちの半年を除いて25年間、安全研究センター、または安全性試験研究センターという、
いわゆる規制を支援するための安全性に重視をしておりました。
で、えー、そういった意味で、
推進側の新しい原子炉を開発するとかですか、そういった開発に携わったことはありません。
で、えー、安全研究センターというのはそもそも比較的、
比較的というか、事業者との関係に関しての中立性に関しては、
え-、十分に、え・・言葉がちょっと、上手い言葉が見つかりませんけれども、
隔離された組織です。
で、そういったところで研究を続けてきたという経歴からして、
まぁむしろ事業者から、これまでも煙たがられてきたという自覚を持っております。
えー、そういう意味で、自分自身欠格に当たるとは考えておりませんし、
またその基準というのは、その選ぶ側におありになるんだろうと考えております。
中村佳代子委員

わたくし自身は科学者として、えー、十数年論文を書き、実験をし、それを公表し、
えー、特に国際的な論文を書き、それを受理されて発表をしてきました。
そういった科学論文は、100以上に及びますけれども、
それはわたくし自身が行った実験や研究を全て虚心坦懐に報告し、それを受理されたものであり、
一点の曇りもないことをここで申し上げたいと思います。
また、アイソトープ協会に3年間勤めさせていただきましたが、そこでの仕事というのは、
放射線に関して、等しく情報を、皆さんと共有するという仕事をずっと行ってまいりました。
その事に対しても一点の曇りもなく、
また、アイソトープ協会が規制の対象を受けるような立場かしれませんけれども、
そういった事を杞憂して、なにか自分の信条を曲げたことも一切ありません。
従いまして欠格条件というふうに言われることに対しては合点がいきませんし、
これから先もわたくしが今まで貫いてきた信条を透明性を持ってきちっとお伝えしていくつもりであります。
田中俊一委員長

えーっと~、私が副理事長を今までやってきた、あのー、2年…位になりますかね、2年弱、あ、弱ですが、
放射線安全フォーラムの資金の流れを全部出すか、っていうのは私が決めることではないですから、
それはここでお答えできません。
この刑事こ、告発されてるっていうのは、私初めて聞いたんですけれども、
そうなんですか?
あ、そうですか。
へぇ…、本人が知らないのに刑事告発されてるんですか、
あぁ、ええ、よくわかりました。
何で刑事告発されたのかがよく分からないけれども、ま。
それから100ミリシーベルトについての見解は私の個人のあれではないんです。
国連科学委員会とか、さまざまなところで、
そういった国際機関でこういう状況になっていますよ、というデータをお示ししました。
ただ、福島県のみなさんは、あのー、非常にその低線量についての不安をお持ちです。
それは事実です。
で、その不安、がですね、ストレスになっていろんな病気を、他の要因で、あのー、病気を起こすというか、
それが非常に心配されるという事は、これはチェルノブイリの経験とかいろんな事から、
多くの、あのー、IAEAでもそういうことを、あのー、いわれていますので、
そういったことをお伝えしたという事で、わたしの見解ではありません。
それから福島第一の収束についてどう思うかという事ですが、
あのー、私が収束していると、先程来お答えしているように、
今後、あの、後片付けをしなくちゃいけないという事が、あ、その、いけないという事ですけれども、
片付けない訳にはいかない訳ですね。
ただ、収束しているという事と片付けるという事は別です。
本当に収束、安心できるためにはやっぱりきちっと安全に片付けるという事が大事です。
だからそこは少し、あの~、考え方が、
こ、言葉がちょっと違うのかもしれない、お考えが、・・それだけですかね。
大島賢三委員

えっと、確かに国会事故調の報告では、
あー、「福島の原発事故は決して収束はしていない」という事をハッキリ書いてありますが、
ま、それはその、その通りだというふうに我々は思っております。
ま、冷温停止状態が達成されて、た。と、まァ発表がありましたけれども、
それをその収束したというのは飛躍があるんじゃないかというのは、おそらく、あの、
多くの専門家の方々も含めてですね、
あるいは海外、国際的にもそういうふうな、あの、
認定の仕方というのはちょっと行きすぎているんではないかと、ま、言う事で、
事故調査報告委員会もそこをきちっと言ったという事だと思います。
それから人事の選定については、確かに事故調の報告書には
あの、この規制委員会、えーー、新しい規制組織の、人事は、あー、
第三者機関が候補者をリストアップしてですね、それを踏まえて国会が、ま、任命すべきであろうと
まいう事を提言の中に、ま、含めてありました。
ま、それはそれで、一つのもちろん考え方だし、我々はそう思ったわけですが、
ま、実際には、ま、政府が今回のような立ち上げに進んだと、
ま、いう事で今日を迎えたというこういう事だろうと思います。
まぁ、あの~、全く個人的な印象ですけれども、
お、今回、え、この・…ま、団体以下我々委員の人事については、
国会が、えーー、承認となっていたことですが、それがま、実現しなかった訳ですよね。
まあ、そういう状況の下で、えーー、その、国会事故調の、おー、てい、報告書の中にあった
書いてあるようなやり方が、ま、実際に上手くいっただろうか?ということについては、
ま、ちょっと疑問も持たざるを得ないかなというふうに思います。
ま、最終的にはこれは政府の規制、規制当局、規制委員会というのはこれは政府の機関でありますんですでね、
えー、ま、立法府というよりも、の、おー、
行政府が、あー、人事の選定に言ったというのが、
ま、政府の判断であった、という事に繋がているんではないかなというふうに思います。
ーーーーー
検察が捜査!東京&福島地検が刑事告発・告訴を受理8/1会見(内容全て書き出し・動画あり)
いま国民的規模で大問題になっていますが、
原子力規制委員会の委員長に田中俊一なる人物が就任することになるという事が
取りざたされておりますけれど、
彼はですね、原子力委員会の委員長代理をしていた人間で、
委員長代理というのはそもそもこの事故を起こした当事者、最高責任者なんですね。
ですから明石さんといま、保田さんともこれからご相談してですが、
この告発状にですね、この田中俊一なる人物を犯罪者として告発するつもりでおります。
広瀬隆氏が、規制委員長候補の田中俊一氏を告発
ourplanet 08/07/2012 - 06:10
福島第一原発事故に関連し、作家の広瀬隆さんとルポライターの明石昇二郎さんは8月6日、
原子力規制委員会の委員長候補とされている田中俊一氏を東京地検に告発した。
田中氏は2007年1月から2009年12月までの2年間、
原子力委員会のナンバー2のポストである委員長代理に就任。
日本の原子力政策の中心的な役割を担ってきた。
これに対し、広瀬さんは
「東京電力が2006年に、福島第一原発が津波によって
電源喪失が起こる可能性を認識していたにも関わらず、大事故を起こしてしまった」と指摘。
原子力委員会にも事故を起こし国民を被曝させた責任があるとして、告発の理由を説明した。
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コメント
こんな人たちに国民の安全を委ねるなんて
なんて恐ろしい‼
ぞっとします。
文字起こし、本当にありがとう!
なんて恐ろしい‼
ぞっとします。
文字起こし、本当にありがとう!
Vancouverkara | 2012.09.24 15:10 | 編集
こんにちは。
良いエントリーですね。
大勢の人々がこの原子力規制委員会のMemberの発言を読んで何が問題なのかが判った気がするのではないでしょうか。
彼らは低線量被曝は人体に悪影響を与えない・・よって低線量は保障も土地の修復も医療も致しません等々、という方針を人的配置で示したと言うことだろうと思います。
前にもアナウンスしましたが「NHK【ETV特集】チェルノブイリ原発事故・汚染地帯からの報告「第2回」の課題がまさにそれでした。「第1回」「第2回」を視聴してこのドキュメントを提供してくれたチームの狙いがとてもよくわかりました。まさにチェルノブイリのウクライナやベラルーシは日本の福島や関東や東北の近未来です。
しかし旧ソ連の国々でさえもあのように国民を保護するというのに日本の現状は何なんだろうと唖然としています。明治以来の官僚国家統制による殖産興業の結末ですね。考えてみるといろんな悪宣伝が敵国側であった欧米やその膝下に組み込まれている日本では言われていたのですがソビエト社会主義共和国連邦とは人民を保護する国是を主観的には持っていたんではないだろうかという感じです。
ウクライナ政府の低線量被爆被害の問題提起は国際機関の認めるところとなっていません。この背景には米国をはじめとする核保有国の統制が秘められていると思うしかありません。しかし公平に見て原子力発電(原発)=核発電の爆発事故の実証研究はウクライナ政府や現地医療機関にやがて軍配が上がるのではないだろうかというニュアンスが甲状腺癌の例を挙げて訴えていたと受け取れます。
だから、「坊主にくけりゃ袈裟まで難い」とか「おぼれる犬は叩いて沈めろ」は我が悪癖なんですが、本質的に国を挙げて低線量被曝によるあらゆる問題を認知し、行政府・地方自治体の政策転換をして取り組めるかが課題のひとつなんだろうと、今回のエントリーを読まして頂きながら愚考いたしました。
ソ連はチェルノブイリの原子力発電(原発)=核発電爆発により経済的に破産したと言われています。昔一基100兆円と試算されていましたが人口も経済も密度の高い日本では400兆円とも言われています。猫も杓子も経済論をがなり立てるキチガイみたいなアホの多い日本ですが原発は経済的に成り立たないことも、ついでにですが理解できることでしょう。
では。
良いエントリーですね。
大勢の人々がこの原子力規制委員会のMemberの発言を読んで何が問題なのかが判った気がするのではないでしょうか。
彼らは低線量被曝は人体に悪影響を与えない・・よって低線量は保障も土地の修復も医療も致しません等々、という方針を人的配置で示したと言うことだろうと思います。
前にもアナウンスしましたが「NHK【ETV特集】チェルノブイリ原発事故・汚染地帯からの報告「第2回」の課題がまさにそれでした。「第1回」「第2回」を視聴してこのドキュメントを提供してくれたチームの狙いがとてもよくわかりました。まさにチェルノブイリのウクライナやベラルーシは日本の福島や関東や東北の近未来です。
しかし旧ソ連の国々でさえもあのように国民を保護するというのに日本の現状は何なんだろうと唖然としています。明治以来の官僚国家統制による殖産興業の結末ですね。考えてみるといろんな悪宣伝が敵国側であった欧米やその膝下に組み込まれている日本では言われていたのですがソビエト社会主義共和国連邦とは人民を保護する国是を主観的には持っていたんではないだろうかという感じです。
ウクライナ政府の低線量被爆被害の問題提起は国際機関の認めるところとなっていません。この背景には米国をはじめとする核保有国の統制が秘められていると思うしかありません。しかし公平に見て原子力発電(原発)=核発電の爆発事故の実証研究はウクライナ政府や現地医療機関にやがて軍配が上がるのではないだろうかというニュアンスが甲状腺癌の例を挙げて訴えていたと受け取れます。
だから、「坊主にくけりゃ袈裟まで難い」とか「おぼれる犬は叩いて沈めろ」は我が悪癖なんですが、本質的に国を挙げて低線量被曝によるあらゆる問題を認知し、行政府・地方自治体の政策転換をして取り組めるかが課題のひとつなんだろうと、今回のエントリーを読まして頂きながら愚考いたしました。
ソ連はチェルノブイリの原子力発電(原発)=核発電爆発により経済的に破産したと言われています。昔一基100兆円と試算されていましたが人口も経済も密度の高い日本では400兆円とも言われています。猫も杓子も経済論をがなり立てるキチガイみたいなアホの多い日本ですが原発は経済的に成り立たないことも、ついでにですが理解できることでしょう。
では。
単純な者 | 2012.09.24 21:05 | 編集
いつも、たくさんの情報と文字起こしありがとうございます。
刑事告発!
国民に与えた害悪を考えれば当然ですね。
再処理の情報を握りつぶした官僚も、罷免か刑事告発されても良いくらい。
少しくらいの汚職よりも、もっと悪い影響を国土と国民に及ぼしているのですものね。
国土と国民みんなのことを考えて、「原発を止める判断をするしかないだろう」と思っている80%以上の国民の気持ちを踏みにじる動きしかしないのなら、お偉いさんたちを告発すると言う方法も必要かなと、思われます。
刑事告発!
国民に与えた害悪を考えれば当然ですね。
再処理の情報を握りつぶした官僚も、罷免か刑事告発されても良いくらい。
少しくらいの汚職よりも、もっと悪い影響を国土と国民に及ぼしているのですものね。
国土と国民みんなのことを考えて、「原発を止める判断をするしかないだろう」と思っている80%以上の国民の気持ちを踏みにじる動きしかしないのなら、お偉いさんたちを告発すると言う方法も必要かなと、思われます。
ナウ | 2012.09.24 21:26 | 編集