放射能モニタリングポストの実態調査―人為的指示値低減化操作の判明―
内部被曝問題研、汚染・環境実態調査・検討部会、モニタリングポスト検証チーム
矢ヶ崎克馬
かねてから「モニタリングポスト」や「リアルタイム線量測定システム」設置に関して、
業者との契約解除を行ったことが報じられました(朝日新聞:2011年11月19日朝刊)。
その背後には文科省により「放射能測定計器の指示値を低減させるように」業者に対して指示し、
圧力を掛けていたことなどがうわさされました。
もし文部省により、計器の指示値に対する人為的な操作がなされるとすれば、
それは国家的な犯罪を意味します。
内部被曝問題研、汚染・環境実態調査・検討部会、モニタリングポスト検証チーム
(略称:モニタリングポスト検証チーム)はモニタリングポストの実態を解明すべく、
系統的な測定をしてまいりました。
その中途結果を皆様にお伝えし、チームとしての緊急記者会見を開き、
まずデータ(の一部)を公表したいと思います。
現在、浜通り相馬・南相馬51か所、郡山48か所、飯舘18か所等の
モニタリングポストの測定を行いました。
測定中途で明確になった問題点は、いずれの地域でも極めて系統的に、
①モニタリングポスト測定計器の指示値が10%から30%程度、低くなるように設定されていること、
②モニタリングポスト周辺が除染されていて住民の受ける放射能環境より30%から50%ほど、
低い測定値を出すように「環境整備」されていること、等です。
以上のような、重大な測定結果を得ましたので、緊急に記者会見を行います。
ーーー
私も下記のようなブログを書き、
文科省の設置しているモニタリングポストに関しては注目していました。
文科省が連日公表してきた飯舘村の放射線量はでっち上げだった、他。
<一部抜粋>
環境省の詳細調査が証明した「文科省発 飯舘村の放射線量」やっぱりウソ
飯館村
環境省→毎時21.2マイクロシーベルト
文科省→毎時1.17マイクロシーベルト
「昨年11月末ごろ、国の除染モデル事業を請け負った大成建設の作業員とみられる10人ほどが、
村のモニタリングポストを高圧洗浄機で洗い、土台の土をソックリ入れ替える作業を行っていた。
その様子を複数の村民が目撃していたのです」
大成建設は「土の入れ替えなどしていない」(広報部)と全面否定だ。
それでは、この差を政府はどう説明するのか。
文科省の嘘を環境省が証明するなんて、皮肉な話だ。この国の統治機構は狂っている。
文科省が契約を解除した業者(アルファ通信)との間には何があったのだろうか
文科省が「アルファ通信」の線量計の数値が低く出るよう仕様変更することを強硬に要求してきたという記事
文科省が「誤差が40%ある」と言ったアルファ通信社の放射線測定器と他社の測定器との数値の違い
アルファ通信の線量計が本当に40%の誤差があるか?
システムトークスGCーS1という線量計で、本当に誤差があるかどうかを検証した記事。
アルファ通信社、文科省を提訴
「文科省から、発注の際の仕様書にない機器の変更や微量線量の計測テストを受けるよう求められ、
対応しているうちに納期に間に合わなくなった」と提訴した。
今回計測された内容は驚くべきものでした。
会見内容を書き出します。
121005 自由報道協会主催 市民と科学者の内部被曝問題研究会による記者会見
吉田邦博氏(同会会員、南相馬在住、安心・安全プロジェクト)
測定地域は福島県の浜通りと呼ばれる相馬、南相馬、飯館村。
それと同時に、比較的周辺の伊達市、二本松市を多少含めながら測り、
全部で106ポイント位のモニタリングポストを測りました。
資料に地図が載っております。これを見ていただくと大体のポイントが分かるとおもいます。
そしてこれはグーグルマップに落とし込んであります。
マップの放射線とモニタリングポストの放射線量がそこに出るようになっております。

可搬型モニタリングポストは私たちの年間被ばく量を計算しているのですが、
特にこっちの方が低い値が出る。
中には2倍、中には周辺の地域の値と比べると5倍ぐらい。
5分の1ぐらい低い値が出るところもありました。
そして測定は、このモニタリングポストには必ずセンサーがあるんですけれども、

そのセンサーに出来るだけ近づけて測る。
次にセンサーから2m離れた所で測る。
その次は5m離れたところから測る。
さらに4番目は地域周辺の除染されていない地域の最低4カ所をモニタリングした
平均値を出させてもらいました。
その結果、ここを見ていただくと、何%、放射線の値に対して何%かを出しています。
赤いものはモニタリングポストの80%未満のものを示してみました。
100%以上のものに対しては青い印をつけさせてもらいましたが、
これはほとんど除染しているためにですね、
汚染しているところから離れて低減しているエリアが広くなったところに放射線量が下がる。
というところにあるためにこういう数値が出るという結果になりました。
ほとんど除染してあるところに設置しているので、ま、そういうところがありますが、
周囲の平均値に関しては、ほとんどが100%以下であるという結果になっております。

矢ヶ崎克馬先生
11:45
お手元の資料の二枚目をご覧ください。
グラフ4。

このグラフには赤い線と青い線が書いております。
赤い線はどういうものかというと、
まずモニタリングポストは周辺がガードされておりますが、
私どもが手持ちの正確なアロカを出来るだけ密着、いくら遠くても2cm以内まで近づけて
モニタリングポストのすぐ近くで測ります。
この時に赤い線は我々の正確な値に対して、
モニタリングポストの値がどれだけの値をもっているかというパーセンテージを示しております。
それだけの結果をご覧になっていただきますと、

赤い点で示していますのはかなりばらつきがありますけれども、
その平均線が赤い線でま。
それから青はどういうものかというと、
モニタリングポストの周囲が除染されています。

で、住民が住んでいる場所は除染されているところではなくて、
長さでいえば5mから13mの範囲で実際に除染されていないところを測りました。
その測った平均値に対してモニタリングポストが何%か?という数字です。
まず、ダイレクトに比較している赤い線。
あらためてこの図を説明しますと横軸が我々の手持ちのモニタリングポストに密着して測った線量を
低い順にずっと並べています。
結局一番低い0.0と書いてあるところが、平均値で90%。
それから一番高い線量、この場合には、飯館は6.8マイクロシーベルト/hの値で、
そこら辺では75%という支持でございます。
それから住民がさらされている場所の汚染度に対するモニタリングポストの値。
これがかなり大きな問題点になっておりますけれども、
これで低いところが、我々が測った値のたったの40%程度。
真ん中あたりはちょっと高くなっておりますが最高のところで55%しか(モニタリングポストの)値がない。
そうするとこのことから、
モニタリングポストの値を大体2倍しなければ、本当の値が出てこないという、
そういう結果であります。
まず、このページの裏をご覧になって下さい。
いくつか場所を変えて測定していますけれども、
いずれも同じような傾向で、密着させたものにも低い値をしているし、
住民が住んでいる場所に対するモニタリングポストの値も
大体5割ぐらいしかないという事が2ページに線にしています。
それから、3ページの表です。
郡山が記されております。
それでですね、
南相馬の分をちょっとご覧ください。

私共ががですね、いったいこのモニタリングポストのしじきが何でそんなに低いのか?っていう事を
若干解析しました。
それでどんな事をやって頂いたかというと、
赤い線が100%ラインからずれているのは二つ原因があるだろうと、
もしあるとしたら計器ののメーターが低減化されている。
もうひとつはモニタリングポストは実はプラスチックの箱に入っていて、
下の方にもいっぱい器具が入っている。
そういう意味で遮蔽されている。
遮蔽効果と、メーターの針のずれという、この二つが考えられる。
そこでですねこの原点の赤い線がちょうど100になるように、
何倍したら100%になるかという事。
テレビをちょっとご覧ください。
これが南相馬のモニタリングポストを1.09倍したものでございます。
あと直線な物ですから、ずっとずれていてずれ幅が大きくなっているんです。
これをどういうふうに見るかというとですね、遮蔽効果というのは
線量の大さの一定の割合で減少していくものですから、全体の購買を遮蔽効果が作っていた
それから横軸0になった時に100%であるというのは、
横軸がだと、線量が0だと遮蔽効果が0です。
そうするともともと針の設定がどれだけずらしてあるのか、これがよく分からない。
そういう意味で1.09倍南相馬はなっているんですけれども、
大体、?を取れば、これは9割です。9割というのはここのところで9を指しております。

そういうふうにして解析をしたところですね、
相馬、南相馬だけでなく
これが郡山。これは1.11倍なんですけれども、ちょうど、ほぼ勾配がなく100%なんですね。
多少の誤差も含めれば今の解釈で成り立って行きます。
それからもうひとつ、飯館の場合も同じように見る事が出来ます。
そういう意味でまだ断定する、そういうことの段階ではありませんが、
実験結果の解析からですね、針そのものが共通して9割しか示さないようになっている。
それから線量が高いほど「ぶれ」が大きいというのは、
一定の割合で遮蔽効果が働いていると、そういうふうに理解いたしました。
なんで9割しか示していないか?、針がですね。
そういう事に関してきちんと人為的な目的意識がはいっているか、などなど、
具体的なことを検討していく必要があります。
尚、モニタリングポストや、サーベイメーター等の、針の振り方というのはですね、
1シーベルトが1グレイになるような、そういう実行線量表示と、
1cm線量等量といって、1シーベルトを大体1.22グレイになるような な体系もありますけれども、
我々の実験結果のいろいろな解析では、
アロカ等の計器とこのモニタリングの計器は同じ精度でセットされているという事が判断出来ます。
問題点などは、プリントされた(7)のところに書いてあります。
それらは今後きちっと、全網羅的な、全部のの測定を一応目指しておりますが、
そういう事を進める中でいろいろな検討をしていきたいと思っております。
で、内部被ばく研究会全体としても、いろいろな問題提議が出ています。
そういったもの、あるいは抗議、そういうものを必要ならば行っていただきたいと考えております。
以上です。
会見の続きはこちら↓
<質疑応答>モニタリングポストに人為的操作!?
10/5市民と科学者の内部被曝問題研究会(会見内容書き出し)
続きを読むに
会見用資料の一部
ーこの会見を朝日新聞は報道しました。ー
「福島の線量、意図的に低く公表か」 市民団体独自調査
http://www.asahi.com/national/update/1005/TKY201210050360.html
記事には
「福島県内で空間線量を測るモニタリングポストの値が意図的に低く抑えられている可能性があるとの独自の調査結果を公表」とあり、
「文部科学省が設置したモニタリングポスト約100カ所の近くで空間線量を測った結果、
公表されているモニタリングポストの値より平均して10~30%高かった」
(つまり・・・モニタリングポストの値が実際よりも10~20%低く表示されている)
「ポストから10メートルほど離れた所では、
平均で40~50%高かったという」
(つまり・・・モニタリングポストの数値が40~50%低く表示されている)
という内容が書いてありました。
ーーー会見資料より
放射能モニタリングポストの実態調査―人為的指示値低減化操作の判明―
内部被曝問題研、汚染・環境実態調査・検討部会、モニタリングポスト検証チーム
矢ヶ﨑克馬
日時:10月5日15:00~
場所:自由報道協会
測定について
現在、浜通り51か所、郡山72か所、のモニタリングポストの測定を行っています。問題点は、
①モニタリングポスト測定計器の指示値が低くなるように設定されていること、
②モニタリングポスト周辺が除染されていて住民の受ける放射能環境より低い測定値を出すように
「環境整備」されていること、
③その他、の疑惑があります。
それらが明らかになるような測定の仕方を致しました。
校正済みの放射線測定器は、シンチレーションカウンター:HITACHI-ALOKA TCS172B
(沖縄キリスト教学院内間清晴研究室所有)を用いました。
測定方法は、
(1)モニタリングポスト計測器に最も近づけて(密着して、いくら離れても最大10cm程度)
(①アロカ:この測定でモニタリングポスト計器の指示値と正しいメーターの指示値が比較できます。
(2)除染されている範囲内のモニタリングポストから2mと5mの地点での測定値(②アロカ、③アロカ)
(3)モニタリングポストに近接した除染されていない地点での数か所測定の平均値(④アロカ)
(4)測定は、空間線量だけでなく、地表の測定、cps(ベクレル)測定等も行っています。
以上の放射線量計測を1ポイントごとにしました。
測定結果
今回緊急発表するデータは浜通り(相馬、南相馬中心)51か所、郡山市72か所のもので、
図1(相馬、南相馬)、

図2(郡山)に示します。

結果の特徴は、相馬、南相馬は線量が高く、郡山はそれに比して線量が低いものでしたが、
その郡山でも最少汚染が年間1ミリシーベルトを上回り(チェルノブイリ3ヶ国の移住権利ゾーン)。
最大汚染地は年間7ミリシーベルトほどの、チェルノブイリ3ヶ国の移住義務の汚染ゾーンの線量でした。
(1)モニタリングポスト計器の指示値低減化工作:
図1、図2(相馬、南相馬)をご覧ください。
図の横軸は、測定結果をモニタリングポストに最近接して計測したアロカシンチレーションの値
(①アロカ)の値を小さい順に並べ直したものです。
計測値は、除染された区域の中の値ですが、最大ポイントは年間30ミリシーベルトに達するものです。
非常に危険な放射線環境です。
赤い点とそれを最少二乗法でフィットした近似直線は
モニタリングポストの値をそれに最近接したアロカシンチレーションの値で割ったものです。
モニタリングポストが正しい値を指示するのならば、ばらつきは100%線の上下に対等に分散し、
近似曲線は100%ラインに重なるはずです。
ところが100%ライン以上にある測定点はごくわずかで、
平均直線は、極めて系統的に値の少ないものになっています。
図1の相馬・南相馬では汚染の少ないところで90%、汚染の高いところで70%を示しており、
系統的にモニタリングポスト計器の値は正値より小さい値をとっています。
しかも汚染の強いところほど差が大きくなり小さい値を示すようになっています。
この赤い点及び平均直線から、
メーターの針は明瞭に正値を下回る指示値になるように機械的操作がなされていることが分かります。
管理者あるいは設置責任者(国あるいは福島県)による明瞭なデータ捏造工作があることが分かります。
同様に郡山の測定結果、図2も、データ低減化捏造が工作されていることが良く分かります。
郡山の場合は浜通りより、汚染度が低い場所になりますが、
それでもこのモニタリングポスト周囲の除染された土地範囲内で
年間1ミリシーベルトから7ミリシーベルトの高汚染です。
モニタリングポスト測定器に最近接させたアロカのデータ
(①アロカ)の値に対するモニタリングポスト値は、ほぼ90%を示し、
100%以上に出ているデータのばらつきはごくわずかです。
以上のデータで、極めて徹底して、かつ精度よく低減化工作がなされていることが判明しました。
(2)次に両図ともに、青く示された点と平均化直線の近似線をご覧ください。
この縦軸のパーセント値は、
周辺の住民が受けている空間線量に対するモニタリングポスト値を示しています。
この青い点の値にどんな意味があるかというと、モニタリングポストの周囲は必ず除染されています。
住民の受ける放射線量をモニターするには、住民の居住区域が除染されているとは限らないのですから、
モニタリングポストの周囲は除染せずに計測するのが正しく、
住民のいのちを守ることに対して誠実な方法です。
しかし設置者は周囲を除染しているのです。
青点はモニタリングポスト値をその周囲の除染されていないところでの空間線量で割ったパーセント値を
示しています。
相馬・南相馬では低線量地帯で約65%、高線量地帯は50%も小さな値を示しています。
最高の汚染地ではモニタリングポストの値の2倍が住民の受ける値ですので、
測定値点内での最高汚染地点では実に60ミリシーベルト/年間に及びます。
郡山地区は、浜通り地区の傾向とは逆に、汚染度の低いほどごまかし具合が大きくなっています。
低限度は、低いところで50%程度、汚染の高いところで30%程度となっています。
関連する低減化工作
空間線量率(μSv/h)を年間被曝量に換算するには、
1年は365日で、1日は24時間ですから素直にその時間数を1年分掛け合わせたものです。
それは約0.114μSv/hが1mSv/年になります。
これが環境の汚染度を年間で評価した値となります。
人間だけでなく家畜も、草木もこの環境にありますので、換算率は上記の値なのです。
ところが政府が執っている倍率は、0.23μSv/hが年間1mSvであるとしています。
この値は人間が家の中にどれほどいるか、とか家の中が外よりどれほど線量が少ないかとか、
様々な仮定を設けた人間が生活の場で受ける線量の仮説的推定線量です。
これを例えて言うならば、気温を測定するのに、外気温マイナス5℃で、室内気温は20℃。
このことを、「人々は12時間を戸外で過ごし、後半分は屋内で過ごすので、郡山市の実効的気温は℃です」
等と計算するならば、とんだ笑い物にされかねないものです。
汚染環境はあくまで汚染の時間率を年間率に換算すればよいのです。
従って、政府のとる汚染度の年間線量は正しい取り扱いの、49.6%しか定量化しないのです。
ここにも大きなごまかしがあります。
住民の曝されている放射能環境を正しく記録させるには、
政府による、モニタリングポストメーターの国際的基準値から指示値を狂わせているデータねつ造を、
是正させねばなりません
ーーー
「人々はそんなところにはいてはいけない」小出裕章氏
10/5財務省前/ふくしま集団疎開裁判の会(内容書き出し)
<一部抜粋>
小出:
それから行政が設置している、いわゆるモニタリングポストですけれども、
それはどういう場所に設置されているかという事を注意してほしのですが、
モニタリングポストをつくる時にその周辺全部その整地してですね、
コンクリートで綺麗にしてというような場所は本当の汚染は正しく示しません。
内部被曝問題研、汚染・環境実態調査・検討部会、モニタリングポスト検証チーム
矢ヶ崎克馬
かねてから「モニタリングポスト」や「リアルタイム線量測定システム」設置に関して、
業者との契約解除を行ったことが報じられました(朝日新聞:2011年11月19日朝刊)。
その背後には文科省により「放射能測定計器の指示値を低減させるように」業者に対して指示し、
圧力を掛けていたことなどがうわさされました。
もし文部省により、計器の指示値に対する人為的な操作がなされるとすれば、
それは国家的な犯罪を意味します。
内部被曝問題研、汚染・環境実態調査・検討部会、モニタリングポスト検証チーム
(略称:モニタリングポスト検証チーム)はモニタリングポストの実態を解明すべく、
系統的な測定をしてまいりました。
その中途結果を皆様にお伝えし、チームとしての緊急記者会見を開き、
まずデータ(の一部)を公表したいと思います。
現在、浜通り相馬・南相馬51か所、郡山48か所、飯舘18か所等の
モニタリングポストの測定を行いました。
測定中途で明確になった問題点は、いずれの地域でも極めて系統的に、
①モニタリングポスト測定計器の指示値が10%から30%程度、低くなるように設定されていること、
②モニタリングポスト周辺が除染されていて住民の受ける放射能環境より30%から50%ほど、
低い測定値を出すように「環境整備」されていること、等です。
以上のような、重大な測定結果を得ましたので、緊急に記者会見を行います。
ーーー
私も下記のようなブログを書き、
文科省の設置しているモニタリングポストに関しては注目していました。
文科省が連日公表してきた飯舘村の放射線量はでっち上げだった、他。
<一部抜粋>
環境省の詳細調査が証明した「文科省発 飯舘村の放射線量」やっぱりウソ
飯館村
環境省→毎時21.2マイクロシーベルト
文科省→毎時1.17マイクロシーベルト
「昨年11月末ごろ、国の除染モデル事業を請け負った大成建設の作業員とみられる10人ほどが、
村のモニタリングポストを高圧洗浄機で洗い、土台の土をソックリ入れ替える作業を行っていた。
その様子を複数の村民が目撃していたのです」
大成建設は「土の入れ替えなどしていない」(広報部)と全面否定だ。
それでは、この差を政府はどう説明するのか。
文科省の嘘を環境省が証明するなんて、皮肉な話だ。この国の統治機構は狂っている。
文科省が契約を解除した業者(アルファ通信)との間には何があったのだろうか
文科省が「アルファ通信」の線量計の数値が低く出るよう仕様変更することを強硬に要求してきたという記事
文科省が「誤差が40%ある」と言ったアルファ通信社の放射線測定器と他社の測定器との数値の違い
アルファ通信の線量計が本当に40%の誤差があるか?
システムトークスGCーS1という線量計で、本当に誤差があるかどうかを検証した記事。
アルファ通信社、文科省を提訴
「文科省から、発注の際の仕様書にない機器の変更や微量線量の計測テストを受けるよう求められ、
対応しているうちに納期に間に合わなくなった」と提訴した。
今回計測された内容は驚くべきものでした。
会見内容を書き出します。
121005 自由報道協会主催 市民と科学者の内部被曝問題研究会による記者会見
吉田邦博氏(同会会員、南相馬在住、安心・安全プロジェクト)
測定地域は福島県の浜通りと呼ばれる相馬、南相馬、飯館村。
それと同時に、比較的周辺の伊達市、二本松市を多少含めながら測り、
全部で106ポイント位のモニタリングポストを測りました。
資料に地図が載っております。これを見ていただくと大体のポイントが分かるとおもいます。
そしてこれはグーグルマップに落とし込んであります。
マップの放射線とモニタリングポストの放射線量がそこに出るようになっております。

可搬型モニタリングポストは私たちの年間被ばく量を計算しているのですが、
特にこっちの方が低い値が出る。
中には2倍、中には周辺の地域の値と比べると5倍ぐらい。
5分の1ぐらい低い値が出るところもありました。
そして測定は、このモニタリングポストには必ずセンサーがあるんですけれども、

そのセンサーに出来るだけ近づけて測る。
次にセンサーから2m離れた所で測る。
その次は5m離れたところから測る。
さらに4番目は地域周辺の除染されていない地域の最低4カ所をモニタリングした
平均値を出させてもらいました。
その結果、ここを見ていただくと、何%、放射線の値に対して何%かを出しています。
赤いものはモニタリングポストの80%未満のものを示してみました。
100%以上のものに対しては青い印をつけさせてもらいましたが、
これはほとんど除染しているためにですね、
汚染しているところから離れて低減しているエリアが広くなったところに放射線量が下がる。
というところにあるためにこういう数値が出るという結果になりました。
ほとんど除染してあるところに設置しているので、ま、そういうところがありますが、
周囲の平均値に関しては、ほとんどが100%以下であるという結果になっております。

矢ヶ崎克馬先生
11:45
お手元の資料の二枚目をご覧ください。
グラフ4。

このグラフには赤い線と青い線が書いております。
赤い線はどういうものかというと、
まずモニタリングポストは周辺がガードされておりますが、
私どもが手持ちの正確なアロカを出来るだけ密着、いくら遠くても2cm以内まで近づけて
モニタリングポストのすぐ近くで測ります。
この時に赤い線は我々の正確な値に対して、
モニタリングポストの値がどれだけの値をもっているかというパーセンテージを示しております。
それだけの結果をご覧になっていただきますと、

赤い点で示していますのはかなりばらつきがありますけれども、
その平均線が赤い線でま。
それから青はどういうものかというと、
モニタリングポストの周囲が除染されています。

で、住民が住んでいる場所は除染されているところではなくて、
長さでいえば5mから13mの範囲で実際に除染されていないところを測りました。
その測った平均値に対してモニタリングポストが何%か?という数字です。
まず、ダイレクトに比較している赤い線。
あらためてこの図を説明しますと横軸が我々の手持ちのモニタリングポストに密着して測った線量を
低い順にずっと並べています。
結局一番低い0.0と書いてあるところが、平均値で90%。
それから一番高い線量、この場合には、飯館は6.8マイクロシーベルト/hの値で、
そこら辺では75%という支持でございます。
それから住民がさらされている場所の汚染度に対するモニタリングポストの値。
これがかなり大きな問題点になっておりますけれども、
これで低いところが、我々が測った値のたったの40%程度。
真ん中あたりはちょっと高くなっておりますが最高のところで55%しか(モニタリングポストの)値がない。
そうするとこのことから、
モニタリングポストの値を大体2倍しなければ、本当の値が出てこないという、
そういう結果であります。
まず、このページの裏をご覧になって下さい。
いくつか場所を変えて測定していますけれども、
いずれも同じような傾向で、密着させたものにも低い値をしているし、
住民が住んでいる場所に対するモニタリングポストの値も
大体5割ぐらいしかないという事が2ページに線にしています。
それから、3ページの表です。
郡山が記されております。
それでですね、
南相馬の分をちょっとご覧ください。

私共ががですね、いったいこのモニタリングポストのしじきが何でそんなに低いのか?っていう事を
若干解析しました。
それでどんな事をやって頂いたかというと、
赤い線が100%ラインからずれているのは二つ原因があるだろうと、
もしあるとしたら計器ののメーターが低減化されている。
もうひとつはモニタリングポストは実はプラスチックの箱に入っていて、
下の方にもいっぱい器具が入っている。
そういう意味で遮蔽されている。
遮蔽効果と、メーターの針のずれという、この二つが考えられる。
そこでですねこの原点の赤い線がちょうど100になるように、
何倍したら100%になるかという事。
テレビをちょっとご覧ください。
これが南相馬のモニタリングポストを1.09倍したものでございます。
あと直線な物ですから、ずっとずれていてずれ幅が大きくなっているんです。
これをどういうふうに見るかというとですね、遮蔽効果というのは
線量の大さの一定の割合で減少していくものですから、全体の購買を遮蔽効果が作っていた
それから横軸0になった時に100%であるというのは、
横軸がだと、線量が0だと遮蔽効果が0です。
そうするともともと針の設定がどれだけずらしてあるのか、これがよく分からない。
そういう意味で1.09倍南相馬はなっているんですけれども、
大体、?を取れば、これは9割です。9割というのはここのところで9を指しております。

そういうふうにして解析をしたところですね、
相馬、南相馬だけでなく
これが郡山。これは1.11倍なんですけれども、ちょうど、ほぼ勾配がなく100%なんですね。
多少の誤差も含めれば今の解釈で成り立って行きます。
それからもうひとつ、飯館の場合も同じように見る事が出来ます。
そういう意味でまだ断定する、そういうことの段階ではありませんが、
実験結果の解析からですね、針そのものが共通して9割しか示さないようになっている。
それから線量が高いほど「ぶれ」が大きいというのは、
一定の割合で遮蔽効果が働いていると、そういうふうに理解いたしました。
なんで9割しか示していないか?、針がですね。
そういう事に関してきちんと人為的な目的意識がはいっているか、などなど、
具体的なことを検討していく必要があります。
尚、モニタリングポストや、サーベイメーター等の、針の振り方というのはですね、
1シーベルトが1グレイになるような、そういう実行線量表示と、
1cm線量等量といって、1シーベルトを大体1.22グレイになるような な体系もありますけれども、
我々の実験結果のいろいろな解析では、
アロカ等の計器とこのモニタリングの計器は同じ精度でセットされているという事が判断出来ます。
問題点などは、プリントされた(7)のところに書いてあります。
それらは今後きちっと、全網羅的な、全部のの測定を一応目指しておりますが、
そういう事を進める中でいろいろな検討をしていきたいと思っております。
で、内部被ばく研究会全体としても、いろいろな問題提議が出ています。
そういったもの、あるいは抗議、そういうものを必要ならば行っていただきたいと考えております。
以上です。
会見の続きはこちら↓
<質疑応答>モニタリングポストに人為的操作!?
10/5市民と科学者の内部被曝問題研究会(会見内容書き出し)
続きを読むに

ーこの会見を朝日新聞は報道しました。ー
「福島の線量、意図的に低く公表か」 市民団体独自調査
http://www.asahi.com/national/update/1005/TKY201210050360.html
記事には
「福島県内で空間線量を測るモニタリングポストの値が意図的に低く抑えられている可能性があるとの独自の調査結果を公表」とあり、
「文部科学省が設置したモニタリングポスト約100カ所の近くで空間線量を測った結果、
公表されているモニタリングポストの値より平均して10~30%高かった」
(つまり・・・モニタリングポストの値が実際よりも10~20%低く表示されている)
「ポストから10メートルほど離れた所では、
平均で40~50%高かったという」
(つまり・・・モニタリングポストの数値が40~50%低く表示されている)
という内容が書いてありました。
ーーー会見資料より
放射能モニタリングポストの実態調査―人為的指示値低減化操作の判明―
内部被曝問題研、汚染・環境実態調査・検討部会、モニタリングポスト検証チーム
矢ヶ﨑克馬
日時:10月5日15:00~
場所:自由報道協会
測定について
現在、浜通り51か所、郡山72か所、のモニタリングポストの測定を行っています。問題点は、
①モニタリングポスト測定計器の指示値が低くなるように設定されていること、
②モニタリングポスト周辺が除染されていて住民の受ける放射能環境より低い測定値を出すように
「環境整備」されていること、
③その他、の疑惑があります。
それらが明らかになるような測定の仕方を致しました。
校正済みの放射線測定器は、シンチレーションカウンター:HITACHI-ALOKA TCS172B
(沖縄キリスト教学院内間清晴研究室所有)を用いました。
測定方法は、
(1)モニタリングポスト計測器に最も近づけて(密着して、いくら離れても最大10cm程度)
(①アロカ:この測定でモニタリングポスト計器の指示値と正しいメーターの指示値が比較できます。
(2)除染されている範囲内のモニタリングポストから2mと5mの地点での測定値(②アロカ、③アロカ)
(3)モニタリングポストに近接した除染されていない地点での数か所測定の平均値(④アロカ)
(4)測定は、空間線量だけでなく、地表の測定、cps(ベクレル)測定等も行っています。
以上の放射線量計測を1ポイントごとにしました。
測定結果
今回緊急発表するデータは浜通り(相馬、南相馬中心)51か所、郡山市72か所のもので、
図1(相馬、南相馬)、

図2(郡山)に示します。

結果の特徴は、相馬、南相馬は線量が高く、郡山はそれに比して線量が低いものでしたが、
その郡山でも最少汚染が年間1ミリシーベルトを上回り(チェルノブイリ3ヶ国の移住権利ゾーン)。
最大汚染地は年間7ミリシーベルトほどの、チェルノブイリ3ヶ国の移住義務の汚染ゾーンの線量でした。
(1)モニタリングポスト計器の指示値低減化工作:
図1、図2(相馬、南相馬)をご覧ください。
図の横軸は、測定結果をモニタリングポストに最近接して計測したアロカシンチレーションの値
(①アロカ)の値を小さい順に並べ直したものです。
計測値は、除染された区域の中の値ですが、最大ポイントは年間30ミリシーベルトに達するものです。
非常に危険な放射線環境です。
赤い点とそれを最少二乗法でフィットした近似直線は
モニタリングポストの値をそれに最近接したアロカシンチレーションの値で割ったものです。
モニタリングポストが正しい値を指示するのならば、ばらつきは100%線の上下に対等に分散し、
近似曲線は100%ラインに重なるはずです。
ところが100%ライン以上にある測定点はごくわずかで、
平均直線は、極めて系統的に値の少ないものになっています。
図1の相馬・南相馬では汚染の少ないところで90%、汚染の高いところで70%を示しており、
系統的にモニタリングポスト計器の値は正値より小さい値をとっています。
しかも汚染の強いところほど差が大きくなり小さい値を示すようになっています。
この赤い点及び平均直線から、
メーターの針は明瞭に正値を下回る指示値になるように機械的操作がなされていることが分かります。
管理者あるいは設置責任者(国あるいは福島県)による明瞭なデータ捏造工作があることが分かります。
同様に郡山の測定結果、図2も、データ低減化捏造が工作されていることが良く分かります。
郡山の場合は浜通りより、汚染度が低い場所になりますが、
それでもこのモニタリングポスト周囲の除染された土地範囲内で
年間1ミリシーベルトから7ミリシーベルトの高汚染です。
モニタリングポスト測定器に最近接させたアロカのデータ
(①アロカ)の値に対するモニタリングポスト値は、ほぼ90%を示し、
100%以上に出ているデータのばらつきはごくわずかです。
以上のデータで、極めて徹底して、かつ精度よく低減化工作がなされていることが判明しました。
(2)次に両図ともに、青く示された点と平均化直線の近似線をご覧ください。
この縦軸のパーセント値は、
周辺の住民が受けている空間線量に対するモニタリングポスト値を示しています。
この青い点の値にどんな意味があるかというと、モニタリングポストの周囲は必ず除染されています。
住民の受ける放射線量をモニターするには、住民の居住区域が除染されているとは限らないのですから、
モニタリングポストの周囲は除染せずに計測するのが正しく、
住民のいのちを守ることに対して誠実な方法です。
しかし設置者は周囲を除染しているのです。
青点はモニタリングポスト値をその周囲の除染されていないところでの空間線量で割ったパーセント値を
示しています。
相馬・南相馬では低線量地帯で約65%、高線量地帯は50%も小さな値を示しています。
最高の汚染地ではモニタリングポストの値の2倍が住民の受ける値ですので、
測定値点内での最高汚染地点では実に60ミリシーベルト/年間に及びます。
郡山地区は、浜通り地区の傾向とは逆に、汚染度の低いほどごまかし具合が大きくなっています。
低限度は、低いところで50%程度、汚染の高いところで30%程度となっています。
関連する低減化工作
空間線量率(μSv/h)を年間被曝量に換算するには、
1年は365日で、1日は24時間ですから素直にその時間数を1年分掛け合わせたものです。
それは約0.114μSv/hが1mSv/年になります。
これが環境の汚染度を年間で評価した値となります。
人間だけでなく家畜も、草木もこの環境にありますので、換算率は上記の値なのです。
ところが政府が執っている倍率は、0.23μSv/hが年間1mSvであるとしています。
この値は人間が家の中にどれほどいるか、とか家の中が外よりどれほど線量が少ないかとか、
様々な仮定を設けた人間が生活の場で受ける線量の仮説的推定線量です。
これを例えて言うならば、気温を測定するのに、外気温マイナス5℃で、室内気温は20℃。
このことを、「人々は12時間を戸外で過ごし、後半分は屋内で過ごすので、郡山市の実効的気温は℃です」
等と計算するならば、とんだ笑い物にされかねないものです。
汚染環境はあくまで汚染の時間率を年間率に換算すればよいのです。
従って、政府のとる汚染度の年間線量は正しい取り扱いの、49.6%しか定量化しないのです。
ここにも大きなごまかしがあります。
住民の曝されている放射能環境を正しく記録させるには、
政府による、モニタリングポストメーターの国際的基準値から指示値を狂わせているデータねつ造を、
是正させねばなりません
ーーー
「人々はそんなところにはいてはいけない」小出裕章氏
10/5財務省前/ふくしま集団疎開裁判の会(内容書き出し)
<一部抜粋>
小出:
それから行政が設置している、いわゆるモニタリングポストですけれども、
それはどういう場所に設置されているかという事を注意してほしのですが、
モニタリングポストをつくる時にその周辺全部その整地してですね、
コンクリートで綺麗にしてというような場所は本当の汚染は正しく示しません。
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