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10.24
Wed
病気が2008年から2010年で大きく増えた
ベラルーシの子どもの健康はチェルノブイリ事故の後で悪化したという事を認めなければならない。
そして、循環器系、腫瘍、先天性異常、出生異常、目と関連する器官の疾病が、
チェルノブイリの影響を受けた子どもの間で増えていることが大きな問題である。

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ベラルーシの小児科医の話を聞いて
私が一番驚いたのは
チェルノブイリ事故1986年に起きたのに、
2010年になっても年を追うごとに心臓病などの病気が増加し続けているという事。
時が経つほどに、子どもたちの健康被害が増えているという事実です。



ベラルーシの小児科医の現地報告


in Geneva, on May 12th 2012 ベラルーシ 市民の放射線計測協会



医師12

牛乳、ベリー類ですね。
ベラルーシでは人口動態的に壊滅的な影響を被っています。
子どもの人口が減っています。
2011年初めには、わずか173万7400人しか子どもがいない状態です。

医師11

そしてこれが、18歳の子供を含めた数です。

次のスライドをご覧ください。

医師13

この2003年ですね、
2003年以降少しだけ増加したのがご覧いただけるかと思います。
しかし、死亡率がすごく高く、ですから人口は増えていない訳です。

人口動態的に非常に危険な状態にあります。
2003年以降増えていないという事が分かっているからです。

わたくしは小児科医です。
小児科医として、汚染地域、非汚染地域を問わず子どもを診ています。
そして2009年の公式のデータを参考にしながら申し上げたいと思います。

まず、第一の集団は子どもです。
健康に関する公式のデータを考えますと分かりますのは、
比べると子どもの健康が非常に悪化しているんです。

医師14

2007年から2009年には慢性疾患を患う子供の数が増えています。
そして2009年には健康な子どもが減って

医師15

健康な子どもが減る一方で慢性病の子どもが増えている訳です。
この表には健康省の公式データが示されています。
2009年、10年の間で、子どもが始めに病気にかかる症例というのを見ますと、
子どもの病気が年々増えているという事が分かります。

2010年
にはこのようなデータがあります。

医師16

ベラルーシの二つの地域、ゴメリおよびモゲギョフの地域での子どもの健康状態を調査しました。

非常に沢山の病気、たとえばですね、ま、
他の地域に比べはるかに多くの病気が見つかっているという事が分かりました。

医師17

1993年にはWHOによって、放射能による病気の上昇が研究されるようになりました。
そしてベラルーシの総人口、子ども成人を問わず
この全人口を見ましても、病気が2008年から2010年で大きく増えたという事が分かります。


癌はベラルーシの子供に大きな苦しみを与えていますが、
とくにゴメリ地域です。

医師18

ゴメリ地方に1989年から2006年の間で、甲状腺がんが増えています。


この疾病はベラルーシのほかの地域にもおいて、
都市部農村部を問わず、疾病が増加しています。

医師19

世界的にみるとこのような癌の症例が増えていますけれども、
このベラルーシの状況を他の旧ソ連の諸国と比較してみることが有効だと思います。
最も症例が多かったのがベラルーシです。

医師20

他の国々の数字もみられます。
そして旧ソ連諸国では下がってます。
WHOによりますと、25年間の間にチェルノブイリ関連のほかの疾病が増えているという事です。

医師21

科学は何かが起こっているという事は分かりますが、
子どもたちがたとえば動脈高血圧、といった様々な要因が重なって、
たとえば肥満ですとか喫煙、運動不足といったような、
昔から言われている要因が重なって、発生率が高まっているというのも確かにそうなんですけれども、
それだけではありません
非常に深刻な問題というのは、他の集団ですね、
ベラルーシ、他の集団を見ましても子どもに深刻な影響がみられます。
たとえば循環器系がチェルノブイリの影響で子どもの健康に悪影響を及ぼしています。
それが毎年増えています。
心臓疾患を患う子供の数も増えています。

このスライドでは新生児の心臓病について述べています。

医師22

たとえば先天性心臓奇形、これが全ての出生異常のうち30%を占めています。
この度合いは軽度のものから重度のものまで、
先天性心臓奇形には様々な病気がありますけれども、
毎年ベラルーシで生まれる90万人の子供のうち800人が先天性の心臓疾患を持って生まれてきます。
この、汚染が新生児の心臓の発達にどのような影響をおこすか?ということは、
公式には全く議論されていないのです。


これはわたくしが現在勤務しておりますクリニックからのデータです。

医師23

これには先天性心臓奇形、そして不整脈、伝導障害のデータがあります。
循環器系、心臓がダメージを受けております。
たとえば、不整脈や伝導障害が新生児で起こっております。

1995年から1996年には健康な子どもが。学童ですね。
小学児童を診察した結果、心臓外科医の治療を必要とする疾患が沢山見つかりました。

ゴメリなどでの調査が行われてから10年が経っていますが、
子どもの不整脈がさらに深刻な疾病に繋がっています。
心臓外科医は5歳6歳7歳の子供たちがすでに不整脈を患っているという事を日々目撃している訳です。

私がここでもうひとつ申し上げておきたいのは、目の問題です。
子どもの目の病気です。

医師24

たとえば白内障が子どものうちから発症しています。
こんな病気は高齢者にしか起こってはいけない問題なのです。
子どもには起こる筈がない病気が起こっているのです。


そしてここから三つの結論を引き出すことができると思います。

一つは、
ベラルーシの子どもの健康はチェルノブイリ事故の後で悪化したという事を認めなければならない。

そして、循環器系、腫瘍、先天性異常、出生異常、目と関連する器官の疾病が、
チェルノブイリの影響を受けた子どもの間で増えていることが大きな問題である。


そして、非常に重要なことは、具体的な対策を講じるという事。
政府の様々な、たとえば健康省など様々な部局が協力をして具体的な対策を取る
そうすることによって放射線防護の専門家が実際的な助言を行い、
科学者は予防策と治療を研究し導入することができるか、です。


ーーー

この日の他の講演↓
「チェルノブイリ事故以外の説明はあり得ない」
ダウン症・奇形・がん死亡率~隠されていた真実のデータ~アレクセイ・ヤブロコフ博士
(動画・内容書き出し)


「正しい情報を普及させるために」
ベルラド放射能安全研究所・アレクセイ・ネステレンコ所長(動画書き出し)


「日本で私はいろんな見解を持っている人に会いました」
ウラジーミル・バベンコ氏(動画・通訳書き出し)


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これからの日本の未来を考えると、とても恐ろしくなります。
1日でも早く、対策を講じなければ、
人口密度の高い日本の汚染地域は大変なことになってしまう。

私たちは危機感を持たなければいけないのに、
一般的には広く知られていないこの問題。
NHKや各民放が視聴率の高い時間枠でどんどん、どんどん放送しなければいけない事なのではないか?
私はそう思います。
20年後、もっと後、日本の子供たちがさまざまな病に苦しむことになった時
今見て見ぬふりをし、知らない顔をしてどうでもいい番組を放送し続けている大手メディアの責任は
とてもとても重いものだと思います。





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コメント
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| 2012.10.25 11:41 | 編集
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| 2016.03.22 14:26 | 編集
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