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報道が決して国民に伝えないもの(2) IPCCの正式報告

武田邦彦 平成24年10月22日

最近、温暖化報道が再開されたようです。
これは「環境税」の後押しのためにやっていると考えられますし、
また消費税のアップは報道に適応しないということの後押しでもあるでしょう。

その中で、報道が決して国民に伝えないものが「IPCCの正式報告」です。
報道はIPCCの報告に基づいていると言いながら、政府に具合の悪い情報は決して報道せず、
かえって真逆の報道をします。その例を最新のIPCCの正式報告書から示します。

南極1
南極2
※IPCC第4次評価報告書第1作業部会報告書
 政策決定者向け要約 2007年3月 気象庁翻訳

 現在の全球モデルを用いた研究によれば、南極の氷床は十分に低温で、
 広範囲にわたる表面の融解は起こらず、むしろ降雪が増加するためその質量は増加すると予測される。



この文章は驚くべき事にIPCCの正式報告のもので、気象庁が翻訳しています。
以前は環境省が誤訳していました。
でも決して日本では報道されません。
IPCCが温暖化で南極の氷が増えるといっていると国民に思わせたくないからです。

ーーここまで武田先生のブログ



<以下、音声書き出し>


報道が決して国民に伝えないもの、2番目ですね。
報道という物、”道”という字が付いている、柔道とか剣道とかですね、
報道、やっぱり”道”と付いているものは、
そこにいる人は本当は魂を持ってもらいたいんですが、残念ながらそうじゃないと。

今日は、温暖化ですね、
IPCCの正式報告。

これもですね、あれこれと議論して言えるうちに分からなくなってしまいますが、
実は日本の報道が決して国民に伝えなかったものは何だったのか?という事を一つお話をしたい。

最近特に環境税が始まりましてね、
CO2問題は一時下火だったんですけれども、それがまた再開しております。
これは役人の要請に報道が答えているんだと思いますね。

消費税のアップの時に日本新聞協会は負い目を追いましたからね。
財務省と交渉しまして、新聞の売上高については消費税おアップは適用しないという、
それをですね、消費税の議決の前に新聞と財務省が契約、協定を結ぶという、
ちょっと国民を裏切るという感じのする行為に出た訳ですね、
それで、すっかり報道は国に弱くなっちゃいまして、
消費税のアップの特例をアレしてものすごく金がもうかると思いますけどね。

こういう事に関して温暖化で最も大きな罪だったのが、
IPCCの正式報告書嘘して報告したと、ま逆の報道をしたという事ですね。

これは私が何回か示していますが、
あまり実は、南極とか北極の温度だとか氷の状態を詳しく説明しますとね、
むしろその詳しく説明したことによって傷ができるんですよね。
その傷で傷を攻められると、
本当にちっちゃなところを突っつかれるというところがあるんですね。

私が言っているのはそういう事ではないんですよ。
そもそも南極の氷は温暖化したら増えるというのが正式な見方なんだと、
これは私の見方ではなく、私の見方もそうですが、
正式な物理学で考えてもそうだし、
IPCCもそう報告している。

それを環境省がですね、嘘の、誤訳をしてですね、そしてNHKがそれに習ったという事で、
日本の国内だけは全く逆の印象で、子どもたちにもですね、
温暖化したら南極の氷が解け、海水面が上がって、ツバルが沈むという事を教えていると、
これはやっぱり親としては見過ごせないっていう事なんですね。

こんなのは良いよいいよっていうわけにはいかないんですね。
現在は環境省がそういう誤訳をしたので、気象庁が訳していますが、
まぁ本当にこの文章を見て、ここの読者の方はどう思われるんでしょうかね、
何でこんなあくどい事っていうとちっと言葉が過ぎるんですが、
IPCCの報告を日本に伝えてますと言いながら、反対の事を伝えるという事ですからね。
これは相当悪質だと私は思うんですよ。

「ま、この位いじゃないか」っていうふうに言う人もいるんですけどね、
それがこうじてですね温暖化騒動というのが起きた訳で、火を付けたわけですね。
ですから、たとえば北極グマの歌なんていうのがあってですね、
北極の氷は今どんなに少ないと言われても3割あるわけですから、
小学校の理科でですね、
氷と水が一緒にあるところは、0度を離れないという事を教えている訳ですから、
北極グマが暑い暑いなんていう筈はないんですけどね。

ま、そういう歌を流して子どもを洗脳する。
これは油断していていいかどうかわからないんですね。

カツでカンボジアでクメルルージュっていうのがありましたね、
これはポルポド政権が子どもたちを洗脳します。
そのクメールルージュっていう平均14歳位の子供たちが、3000万人とか言われるんですけれども、
親を、大人を殺したんですね。
自動小銃で。

だから子どもを洗脳するっていうのは結構力になるんですよ。

だけどもですね、この
「温暖化したら南極の氷が増える」という文章をですね、「減る」と訳して、
特例はあるんですよ、
こういう別の事が起こったらっていういろいろ学問的な紛れはあるんですが、
この位はっきりと書いてあることを、全く正反対に国民に言う政府も政府ですしね、
それからま、NHKとか、いろんなテレビジョンもですね、
ちょっと「報道という名が泣くな」と、報道っていうんですから、やっぱり道ですからね、
身住いを正して、きちっと正座して「これが事実です」と、
ま、日本人らしくやってもらいたいなとこう思いますね。


ーーー追記

温暖化になれば、南極の氷は溶けると信じてきた私です。

そこで今回、一応
環境省と気象庁の文書をチェックしてみました。

環境省の訳 ↓
http://www.env.go.jp/earth/ipcc/4th/syr_spm.pdf
12ページ
現在の全球モデルを用いた研究によれば、南極の氷床は十分に低温で、
広範囲にわたる表面の融解は起こらず、むしろ降雪が増加するためその質量は増加すると予測される。
しかしながら、力学的な氷の流出が氷の質量収支において支配的であるならば、
氷床質量が純減する可能性がある。{3.2.3}

気象庁の訳 ↓ 
平成19 年3 月20 日(平成20 年5 月26 日 修正)
http://www.data.kishou.go.jp/climate/cpdinfo/ipcc/ar4/ipcc_ar4_wg1_spm_Jpn_rev3.pdf

23ページ(資料表示では21ぺージ)
現在の全球モデルを用いた研究によれば、南極の氷床は十分に低温で、
広範囲にわたる表面の融解は起こらず、むしろ降雪が増加するためその質量は増加すると予測される。
しかしながら、力学的な氷の流出が氷の質量収支において支配的であるならば、
氷床質量が純減する可能性がある。{10.7}



画像でチェック

環境省の訳
環境省


気象庁の訳
気象庁



(。◔‸◔。)??
あれ??




私は、なんだか分からなくなりましたので、
初めて、武田先生にメールしてみました。
お答えを頂けたら、また追記します。

ーー追記
早速、武田先生からお返事を頂きました

「環境省は誤訳がばれて、数年前に修正していますが、まだNHKなどは修正していません。武田」


武田先生、ありがとうございました。

ーーー

そっか、環境省は訂正していたんですね。
そーっと訂正されても市民は誰も気がつかない。
報道してくれなくっちゃ分からないという事なんですね。




※情報
http://blog.goo.ne.jp/daijishoji/e/9c5c9aa1183c05cb397d0577376b080a
<上記より一部転記>
2012年9月20日夜9時のNHKニュースウオッチ9の終わりの方です。
女性キャスターが,北極の氷が消滅した,と云うのに,
メイン・キャスターが,「潮位が上昇しますね」と深刻そうな顔で応じていました。

北極や南極の氷山が温暖化の影響で融けて,潮位が上昇するから,
南太平洋の島ツバルが水没の危機に瀕している。というのは
今や悪名高いアル・ゴアとIPCCのパチャウリが流した全くの虚報であることが広く認められています。
ネットで確認すると,すでに2007年頃の記事として,この問題が虚報であることを明らかにしています。

ーーー転記ここまで
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コメント
「北極海の氷」が溶けても海面は上昇しません。当たり前です。しかし、「北極圏の氷」が溶ければ海面は上昇します。もっとも懸念されているのが、グリーンランドの氷の融解です。「北極の氷」と言われたとき、それが北極海を指しているのか、北極圏を指しているのかを区別しないと、言っていることが正しいのかどうかは判断できません。
また、南極は充分に寒いので、降雪量は(わずかながら)増える可能性がありますが、気温上昇と氷の重さで地表面と氷の間が溶けて、氷のすべりが発生する可能性が高くなり、そうなると、氷の表面は溶けなくても、南極大陸から海へと流出する氷は増加し、海面上昇につながります。赤で囲っておられる部分はこれを説明しています。
このあたりは、気候変動を多少なりとも勉強している者にとっては常識だと思うのですが、武田先生は理解されていないようですので、あまり振り回されない方が良いと思います。
通りすがり | 2012.10.30 14:39 | 編集
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