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11.09
Fri
ーー追記ーー
<もう検証は必要ない>
「原子力の立地地点はひとことでいえば・・・
”地震・地滑り”などにより大きな事故が発生しないと考えられるところ」
原子力規制委員会ホームページより

活断層だろうが地滑りだろうが原発立地条件にはふさわしくないという事が
原子力規制委員会のホームページに書かれています。

(コメントで教えて下さってありがとうございます)

ーーー追記ここまで――




大飯原発敷地内破砕帯調査に関する有識者会合


2012年11月4日

第一回目の会合を見ましたが、専門用語が飛び交っていて、私にはなかなか理解できませんでした。
報道ステーションでその日の様子を簡潔にまとめて放送していました。
4人の識者のうち、どなたが活断層だと言い、どなたが活断層ではないと言っているのか、
不謹慎かもしれないけれど、私にはその方が興味がありました。

報道ステーション
2012年11月5日放送

活断層22

関西電力の大飯原発敷地内を通る断層を調査した専門家チーム
これは活断層だとする方、
いやいやそうじゃなくて地滑りだとする方、
意見が割れています。


活断層23
渡辺満久教授(東洋大学)
私はこれは活断層であると判断しました。
「まだ早い」とか(慎重に)という意見はいらないと思います。
のんきな学術調査ではありませんので、この段階で決断が可能だと…

活断層24
岡田篤正教授(立命館大学)
やや広い目で見ないと、ま、全体像とかそういうのが分からないということですね。
ま、私はそういうふうに今まで見てきましたし、学生にも指導してきましたけれども、
先走って結論付けたりなんかするのは危険だと…

渡辺:
岡田先生は中央構造全のような大断層を調査されているから、
ま、それは正しいんですけど、
これは大断層ではないんですよね。

岡田:
いいえ、私はそういう大断層も調査してきているけど、
あの、わりと規模の小さい三河の地震断層だとか、ああいうのも見ているし、
それはだから、

活断層25

渡辺:
大断層のような構造が無くてもいいのではないかというのが私の意見


大飯原発内の非常用取水路などが横切る断層。
これが繰り返し地震で動く活断層かどうか、検討する会。

活断層26

活断層の存在を訴えたのは東洋大学の渡辺教授だった。

渡辺教授:ボーリングじゃ分からないだろう
関電:そうそう、分からないんですけど、

ただ、同じところを見た立命館大学の岡田教授は、地滑りの可能性があると主張。
地滑りと活断層で意見が真っ向から割れた。

活断層27
岡田:
あえて”ズレ”というふうに言っているのです。
これを地下深部まで続く断層運動と言うふうに、即断を私はできないけど、
このような構造は、あの、地滑り的、あの、あれに見える。
今言っているここを含む、小さなローカルのあの、地滑り。
こういうものかどうかということで、
ここだけならこちら(原子炉)の方に影響するとは思えませんけどね、


地滑りは、雨や雪などで地層が不安定になり、
土砂崩れや山崩れのように局所的に崩れる現象だ。
一方の活断層はそれ自体が地震を起こすなど、繰り返し動く可能性もあり、その距離も長い。
ただ、両者とも長い年月を経て堆積物が溜まり、見極めが難しい部分もある。
これは争点になっている調査現場の写真。

活断層28

海に面した斜面だが渡辺教授が示した写真では右側が海で左側が山を示している。
渡辺教授の主張は、
仮に地滑りが起きたとすると、海側である右側が下がるはずだが、

活断層29

実際は逆に上がって見えるという点だ。

活断層30
渡辺:
地滑りですというようなご説明もありましたけれども、
これはほとんど不可能。
海から山へ地滑りが起こるという事はあり得ませんので、これはまあ、無しだと。


こうした見解に賛同する意見もあった。

活断層31
廣内大助准教授(信州大学)
南側のところでは、数回動いていることが確認できていますし、
あれを地滑りと説明するのはちょっと難しいのではないかと、
典型的な横ずれの形態じゃないかと、僕は思います。

岡田:
あの、議論なんですけど、
地滑りだって、複数回何回も動きますよ。


結局活断層か否か結論は出なかった。


活断層32
島崎邦彦委員長代理(原子力規制委員)
活断層によるものと考えても矛盾はないが、地滑りの可能性が全く否定されている訳ではない。
そんなとこですか?みなさんのご意見は。

原子力規制委員会は明後日7日に関西電力側も出席した会合を開き、
もう一度議論を行う予定だ。


古舘:
すみません、これは我々ももっと分かりやすくお伝えしないとですね、
これ、専門家の方々が集まって、なんか専門家同士がやり合っているという印象しかない感じがあるので、
良くないですよね、これね。
あの、言えることは、ハッキリしていることは、
地滑りか活断層かと、全く意見が分かれている訳ですから、
これが7日の再協議で結論が出るとか、
これが早いうちに出そうだなんていう気配が全くないわけですよね。
「ああ地滑りでしたか」「あ、活断層でしたか」って言う事になるわけがないんで、
それぞれの根拠に基づいて、主張されているようですから。

だからやっぱり、
これはもう、本来調べて
「これは活断層じゃない」と専門家が一致したところで原発が動くならいいんだけども、
逆になって、原発はすでに3,4号機が動いている状態で、
今、トレンチで溝を作って調べてもめている訳ですよね。
で、国会での同意は得られていないですね、規制委員会5人のメンバーの人事に関しては。
全てがあべこべな感じで、非常に気になることですね。


ーーー

そして、1月7日には関西電力も交えて第二回会合が開かれました。
モーニングバードで活断層か?地滑りか?
岡田篤正教授(立命館大学)が頑として言いきる「地滑り」に関しての疑問点を
私にも理解できるように説明してくれていましたので、
長くなりますが、ついでにモーニングバードも書き出します。
小出裕章先生も久しぶりの登場です。嬉しかった(。◡ .◕)♡

ーーー

モーニングバード
そもそも総研
2012年11月8日


今日のテーマ
そもそも大飯原発の下に活断層はあるの?ないの?


玉川:
今実際に調査が行われて進行形なんですけれども、
本当にあるのか?ないのか?という事なんですが、
規制委員会の田中委員長は、「黒か濃いグレーの時には止めていただく」

活断層33

つまり、「原発を止めますよ」というふうなことをおっしゃっているんですね。
これに基づいて、じゃあ、白なのか?黒なのか?、グレーは濃いのか?薄いのか?
その辺の部分が今ちょっと問題になっているんです。
で、それを調べているのがこの4人の有識者の方なんですね。

活断層34

で、これ実はですね、4人の見解がちょっと割れています。
こちらを見ていただきたいんですが、

活断層35

東洋大学の渡辺先生。
私も何回かそもそも総研でお話を伺っていますけれども、
渡辺先生は「活断層があるのは確実だ」と、見た上でおっしゃっている。
一方で立命館大学の岡田先生は
「いや、地滑りに見える」と。
「活断層だとは、ちょっと即断できない」
残りの二人の方はその中間みたいな、そういうふうな感じなんですよね。
こういうふうに割れているということなんで、
やっぱり気になるのはですね、活断層だったらどうなるのか?
それから本当に活断層なのか?と、いうふうな事なんですけど、
私訊きに行きました。
ポイント。活断層か?地滑りか?
VTR!

玉川:要するにこの赤いところが、

渡辺:断層です。

玉川:
断層だと。
それでこれを見て、先生は何故「これは断層だ」というふうに判断されたんですか?

活断層36

渡辺:
断層であることは間違いないですよ。
地層を切っているので、

玉川:ああ、ずれているという事で、断層ですと

渡辺:
これ、年代が9万5000年前(緑の線)だという事が大体分かっていますので、
それより古いのは間違いなくて、

活断層37

玉川:ああ、下にあるからもっと古いと。

渡辺:ええ、そうです。
ここが昔海が削ったベンチと呼ばれる平らな地形(青い線)だという事も、
皆さん共通の認識として前回持ちました。
つまりこれが12~13万年前(青い線)。
12~13万年前から約10万年前の間の地層をこの断層は切っています(赤い線)ので、
これが活断層というふうに私は思ったわけです。
これも含めて、もしかしたら地滑り性のものではないかというふうなことが
可能性として出てきた訳ですね。
ただ、これが地滑りだと言われるとちょっと困るなと思ったのが、
向かって右側が海で、こっちが山ですので、
海から山に地滑りが起こるという事はちょっと考えにくいので、

玉川:おお、この画面に向かって右側が海なんですね。

渡辺:だからこの低い無見の方から高い山の方に地滑りが起こるわけはないので、

玉川:
要するにこれを見ると、これがこういうふうにいっているという事ですね、
そこはみなさん見解としては一致している訳ですか?

渡辺:それは間違いない

玉川:この白い線がこちら側がせり上がったという事を考えてもいい訳ですか?

渡辺:そうです。

玉川:海側から山へ向かって、こう上がっていくという地滑りは

渡辺:それはちょっと考えにくいですね

玉川:
確かに私もそれはイメージ的にも難しいですね。
こっちへ(海側)落ちるんだったらわかるけれど、

活断層38

渡辺:
そうですね、海側に落ちていくのであれば、地滑りの可能性が出てきます
ただ、だから地滑りという事にはなりませんけれども、
これは動きが逆なので、これを簡単に地滑りで説明するのはちょっと無理だろうという事を私は申し上げた。


スタジオーー



玉川:さぁ、もう一回確認したいんですが、
まずですね、いつできたものなのか?このずれは。というところは4人とも一致なんです。
それは地層がここの年代とこことで分かれていて、それを切っているからという事で、
これはみなさん一致。

活断層3

じゃあ何が一致していないのか?というと、
活断層か?地滑りか?ですよね。
それをちょっとここに出してほしいんですけれども、

活断層14

これ実はさっきの画面というのはここの部分なんです。こっちが原発ね。
で、右側が海、左側が山です。
並べて下さい。
右側が海、左側が山。

普通これがこうずれたか、こうずれたかって言う話なんですが、
こうずれているわけですよね。

活断層15


って言う事は、海側から山に向かってずり上がっているという事です。
地滑りでずり上がる地滑りってないでしょ?」って、そういう話なんです。
だから、これで活断層なんじゃないかというふうに渡辺先生は考えていらっしゃるということなんですね。

じゃあ、これは次のポイントなんですが、
とにかくですね、
「これが活断層ではない」と否定できる人は4人の中で誰もいなかったんです。
つまり、グレーであることはみんな一致しているんですね。

じゃあ、濃いグレーだとか、薄いグレーだとか、その辺は問題なのか?
というふうな話も伺っているのでVTR.


渡辺:
我々に求められているのは、
徹底的に学術的にこれが一体何であるか?という事が求められている訳ではなくて、
今まさに動いている大飯の原子力発電所を
このまま動かしていいのかどうかという判断だと思っているんですよ。
もっとハッキリ言えば、「白なのか、白いがいなのか?」という事が、
僕らに求められていることだと思ってるんですよ。

玉川:
ああ、なるほど。
要するに黒か白かじゃなくて、途中のグレーでも
「それはやめましょうという判断ですよ」という認識な訳ですね?

渡辺:そうです。

玉川:
田中委員長は大飯原発を止める時は「黒か濃いグレー」という言い方をしているんですよ。
グレーの中に濃淡で判断するというような、ニュアンスが感じられるんですが、これはどうですか?

渡辺:
私はそれは非常に変な話だと思っていて、
印象的にはそういう事もあるかもしれませんけれども、
グレーに濃淡は無い。
グレーはグレーだと。
なぜならば、そういう確率が高いとか低いとか、
それを福島で失敗しているわけだから、
そこで学習してないんですか?」っていう事なんですね。
真っ黒だった。ものすごく濃いグレーだった、宮城沖の99%が起きなくて、
ほとんど白に近かった場所で、でっかい地震が起きたという事を全く学んでいないという気がします。



スタジオーー

玉川:
つまり先生は「白かグレーかで判断するべきだ」というふうにおっしゃっているんですね。
白じゃないかどうか?だけで判断するべきだと。
つまり、疑わしいんだったら調べなきゃいけない。
それも、調べるんだったら止めて調べなきゃいけない。
だって今疑わしいんだから。
疑わしいままで動かしているのはどうだ?っていう話なんですが、

松尾:グレーじゃダメなんだというのはその通りだと思いますね。

玉川:これ正論でしょ?

松尾:
それはだって、「グレーのどこの地点が線引きか?」っていうのは
「私たちのさじ加減一つで出来るんですよ」って言っているのと同じ事ですよね。

玉川:
そうです。
だから一人でもずーーっと「グレーだ」って言い続けたら、
ずっとこれは変わらない状況になっちゃうんですか?という話なんですが、
で、実は昨日第二回目の会合というのがあったんですけれども、
その中でですね、
要するに止めて調べるのか?それとも止めないのか?という話なんですが、
このまえにCM


CM明けーー

玉川:
4人の有識者の方々は少なくともグレーであることは4人とも認めている訳ですね。
グレーの中で、止めて調べるべきだと渡辺先生はおっしゃっているんですが、
それについて昨日どういうふうなやりとりがあったのか?これはポイントですけれども、

活断層16

この方島崎さんという方は、5人の原子力規制委員会のうちの一人です。
で、委員長代理なんですけれども、地震の専門家ですね。

まずポイントの1.「止めて調べるかどうか検討するつもりはない」
2.「規制委員会で止めて調べるかを検討するかどうかは田中委員長が決める」
島崎さんは委員長代理だけれども、止めて調べるかどうかを決めるのはあくまで田中委員長なんだと、
じゃあ、その「田中委員長に検討の場を作るべきだと提言するつもりはあるんですか?」
「それはありません」なぜならもっと調べたいから。

つまり止めて調べる気はとりあえず今のところ無いのね。いうふなことなんです。
それに渡辺先生は「おかしいんじゃないか」というふうにおっしゃっている。

羽鳥:黒じゃないからという事なんですか?

玉川:
「黒か濃いグレーじゃないと止めない」と言っているから、
そのグレーがどういうグレーか分からないと止めないという事だと思いますよ、結局。

で、じつはですね、F6という断層が疑われているんですが、

活断層17

F6というのはこれなんですよ(黄色い線)この断層。
断層というか、ま、ずれですよね。
これが「活断層じゃないか」と渡辺先生はおっしゃっている訳ですけれども、
これが仮に活断層だった場合には、こういうところ(赤い線)も疑わしくなってくるんですよ、全部。
これを心配しているんですね。
F6も非常に大事なんです。
何故大事かというと、非常用取水路(水色の線)というものが通っていて、
F6がずれると、取水路が切れちゃうんですね。
水が取り込めなくなるから、で、Sクラス、一番重要だという事になっているんですが、
これだけじゃなくて、これは(赤い線)真下ですから、3,4号機の。
こっちに疑いが出てきたらどうするんだろう?ということで、
渡辺先生は心配しているし、私も心配。これに関しては。

そういうふうな事なんですが、
これ、疑惑は当然出てきますよと。いうことなんです。
で、もうひとつ。
今ここで非常用取水路という話が出てきたんですけれども、
なんでこれがSクラスなのか?
つまり、最重要だと。
なんでここの断層がずれちゃって、水が取り込めなくなると大変なことなのか?
これは工学の問題になる事なんですね。
それに関して小出先生に伺っています。

VTR---

活断層18

小出:
たとえば、原子炉が止まってしまった。自分では発電ができない。
そしてたとえば外部の送電線もひっくり返ってしまって、
外部からの電源も受けられないと、
昨年起こった福島第一原子力発電所の事故もそうでした。
そうなると、非常用のディーゼル発電機というものを動かして、電気を供給しようとするわけですけれども、
その非常用ディーゼル発電機という物も巨大な発電機です。
それを動かすためには発電機そのものを冷却しないと動かないのです
そのディーゼル発電機を冷却するために水もまたそこ(緊急用取水路)から供給されているのです。
ですからその水がなくなってしまえば、ディーゼル発電機を起動することができない。
つまり電気が供給できないという事になってしまうのです。

玉川:
よくディーゼル発電機というとですね、
キャンプなんかに行く時に、これぐらいの大きさのやつでですね、
別にあれは水で冷やしていないですよね?
そういう物とは違うんですか?

活断層19

小出:
皆さんが使っている発電機、ガソリンで発電するような発電機は、
小さな物もありますけれども、
あれはちいちゃいが故に空冷で済むのですね。
しかし、原子力発電所の非常用ディーゼル発電機は巨大な発電機であって、
空冷ではとても間に合わない。
だから冷却水というものがいるのです。


ナレーション:
この状況下でも関西電力は「原子炉の冷却は十分可能だ」と主張している。

小出:
私は事故というものは、どんなふうに起きて、どんなふうに進展するかという事を
正確に予測できないからこそ「事故」と呼んでいる
と私は呼んで、
私自身は呼んできたし、多分、そういうものだと思いますので、
「どんな時でも必ず大丈夫」というような事は、まず期待しない方がいいと思います。

玉川:
そうするとたとえば渡辺先生なんかは、
グレーであれば少なくとも止めて調べるべきだ」というふうにおっしゃっているんですが、

活断層20

小出:
あたりまえですよね。
ですからこういう、わざわざSクラス(最重要施設)と決めた
これが無ければ本当の困るんだというようなものは、活断層の上には建てないということが、
ずっと原則できたわけであって、
「活断層かどうかが分からない」と言うなら、
「まずは止める」というのが当たり前のことなんであって、
「動かしながら調べる」というのは言語道断だと私は思います。


スタジオーー

玉川:いかがですか?

羽鳥:その通りですね

松尾:
本当にこういう判断をね、
その・・決めている人達はきっと、動かすという結論があって決めていたりする
規制庁って、規制委員会の田中さんも、島崎さんも、
おそらくはもう、「結論が内側にはおありなんだろうな」というような感じですよね。

玉川:
ま、そうでないと私は願ってはいますけれども、
少なくとも、
「危ないから調べる」「疑わしいから調べる」という時に「止める」というのは正論だと僕は思うし、
「じゃあ、今大飯を止めたら電気は足りないんですか?」というと、
そうじゃない事はこの夏に分かりましたよね。
困るのは関西電力だけです。止めたら。
だから、そういうふうな状況で、
じゃあ「関西電力と私たちの安全と、どっちが大事なんですか?」というふうな話には
最終的にはなると思うんですが、
そこはきっと、いろいろな判断があるんだろうなというふうに思うんですが、
今日の結び。

原発に推定無罪はなし
つまり、我々はですよ、
やっぱ、国家権力が私たちを取り締まる側ですから、
そういうときには「疑わしい時には被告人の利益にしましょう」これは分かります。
しかし原発は「疑わしい」だけど、
「事故が起こんないんじゃないかな、」と思ってやってきて、福島第一の事故が起きているわけですよね。
という事は、少なくとも今「疑わしいんだったら、止めて調べるべきじゃないか」
特に、重要施設、さっきのSというクラスがあった、非常用の取水路というところの間近を掘る時に、
止めないで掘れるのかな?」と、
つまり、そこから水を取っているんです、今も。
非常用ってついているけれど、平常時でも取ってるんです。


活断層21

一応関西電力のコメントですけれど、
「海水管から海水を供給できない状況になった場合」さっきのね取水路。
「非常用ディーゼル発電機は使用できない」
これはもう我々が今言った通りですね。
「その場合は空冷式の非常用発電装置を配備している」と。
でっかいね、こういう車体のジェットエンジンみたいなのを積んでいるもので
「電力を供給するから大丈夫だ」と言ってるんですが、

これでもやっぱり、たとえばアクセス道路が一本しかなくて
たとえば地層がずれるような地震が起きたら、そこが崖崩れで道路が通れなくなるといった時に、
たとえばポンプ車とかね、運べるのか?と。
つまり、予想できない事だって起こる可能性があるんだから、
少なくとも予想できる心配がある時は、っていうのがこういうことなんですよね。


高木美保:
あとね、断層を研究されている渡辺先生だったかな、…名前は分かりません。
耐震用のね、建物にしていても、
「強い地震にその耐震用の建物は対応できるけれども、断層には対応できないんだよ」って、

玉川:そのとおり。

高木:
「地面がずれてしまったら、耐震強度建設そのものなんて、そもそも役に立たないんだ」っていう
指摘もあるんですよ。

玉川:そうですね。

高木:
そうするとこの理論だって、違うじゃないですか。
って言う事になってきますよね。

玉川:
建物が壊れるだけじゃなくてですね、
中には配管がいっぱいあるんですよね。
だから、ちょっとずれただけで、配管はずれたりね、外れたり壊れたりすることもあるんで、
ずれというのはやっぱり原発にとっては致命的だと、言うふうな話しは確かに僕は取材したことがあります。

羽鳥:
予測して考えられる対応をしている訳ですものね、
さっき小出先生の話がありましたけれども、予測できないから事故になるって、まさにその通りですもんね。

高木:
言葉が失礼かもしれないけれども、
これがお国寄りの学者さんと、そうではない学者さんの対立構造のもとに、
いろいろなことが発表されているんではない事を、心から祈ります。

玉川:
私もそれは心から祈っています。
規制庁、それから規制委員会は規制する側ですから、
是非その趣旨にのっとってあくまでもやっていただきたい。

という思いを抱きつつそもそも総研でした。


ーーー


まず一つ、知っておいた方がいいと私が思っている事があります。
渡辺満久先生は、以前たねまきジャーナルの中でこのようにおっしゃっていました。

渡辺:
あの、すみません私はですね、原子力は使っていいと、使うべきだとおもっているんですよ。
だけど、あまりにもひどいと。
安全審査がですね。
ものすごいところに造っているので、
「それはちょっと勘弁して下さい」という形でコメントをいろいろとしているんですけれども、
「原発と活断層~その実態を聞く」
活断層の専門家・東洋大学教授渡辺満久氏6/6たねまきJ(内容書き出し)



渡辺満久教授は、脱原発の方ではありません。原子力は使うべきと思っている方です。
その先生が、ここは活断層だから大飯原発は一度止めてしっかりと調べた方がいいとおっしゃっている。
この事にはとても重みがあると思います。



そして、高木美保さんが「名前は分からないけど」とおっしゃっていましたが、
活断層の真上だと耐震性とは関係なく建物が崩れるという話をされているのは
渡辺満久先生だと思います。
活断層・脆性破壊・構造から日本の原発50基を検証!6/14そもそも総研
(動画・内容書き出し)~タイタニックは脆性破壊だった~


原子炉直下に”活断層”(動画・内容書き出し)
報道ステーション2012.4/25 放送で、大飯原発他の断層についての番組です。

昭和23年福井大震災・貴重な映像
一見の価値あり。

高木美保さんが最後におっしゃっていました。
お国よりの方の意見」と。
海から山へ向けて地滑りが起こるという事は素人の私が考えても想像することができません。
なのにその意見を強くおっしゃる岡田篤正教授という方が、どのような人なのか、
ものすごく知りたくなりました。

電力会社とか、国とかから研究費などをもらっている方なのではないか?と疑いたくもなりました。
調べてみました。


続きを読むにつづく





特定放射性廃棄物処分安全調査会構成員 原子力安全委員会 
クリックするとこのページが開きます↓
活断層11


学歴・職歴と所属学会・政府関係機関委員
活断層12
活断層13


ーーー

岡田先生の経歴を見れば、コテコテの原子力ムラで「お国よりの方」だという事は
私にも容易に想像がつきました。

もしも・・・「地滑り意見」が尊重されて、
大飯原発直下で大地震が起きた時に、この岡田先生はどのように責任を取られるのでしょうか?
重力を無視した海から山への地滑り。
かなりの覚悟が無ければこのような意見は述べられないはずだと私は思います。


それからもうひとつずっと気になっている事があります。
活断層があるのかないのかのみで原発立地に関しての議論をしていることです。

先日、NHKクローズアップ現代では、活断層が無いところでも大地震が起きた事を放送していましたが、
過去に起きた断層だけが地震が起きる場所じゃないだろうという事は
あらためて指摘されなくても、簡単に想像できることです。
どこの地面が割れて新しく断層ができてもおかしくない日本に原発があること自体が、
やっぱり間違っているのだと思います。

NHKのサイトから、その部分を一部抜き出します。


活断層が無いところにも大地震は起こる


10万年の安全は守れるか
~行き場なき高レベル放射性廃棄物~ 

2012年10月1日(月)放送
地震国日本 問われる地層処分

しかし今回、日本学術会議は地層処分を行うのは地震の多い日本では困難だと結論づけました。

日本学術会議 検討委員会 今田高俊委員長
「千年から万年、10万年先なんていうのは、責任もって大丈夫と言えるような状況ではない。」

学術会議が一つの参考としたのは、地震学を専門とする神戸大学の石橋克彦名誉教授の意見です。

活断層40

それまで、地震を起こす活断層を避けて処分すれば安全としてきた国の方針に対し、
石橋さんは、活断層が見つかっていない場所でも大地震は起きると主張してきました。
その根拠の一つとしたのが鳥取県西部地震です。
震度6強の大地震。
起きたのは活断層がないと考えられていた場所でした。


活断層39

神戸大学 石橋克彦名誉教授
「第2次取りまとめ(1999年)の段階で日本列島の活断層は赤い線が引かれていて、
地震の起こらない真っ白な土地が広大にあると言っているわけですけれども、
2000年の鳥取県西部地震というのは、赤い活断層がまったく引かれていない所で、
マグニチュード7.3の地震が起こってしまったわけですから。」

活断層41 活断層42


ーーー

活断層はないところでも大地震は起きるのです。
これから新しい活断層ができることだってあると思います。
全員が「白でない」なら尚更、大飯原発は止めることが当たり前だと私は思います。


すごーく長くなっちゃった・・・
ここまで読んで下さってありがとう~お疲れ様でした<(_ _*)>


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comment 5
コメント
きーこさん

北九州市にある私の自宅周辺ですが、
北九州市が宮城県のガレキを受け入れて焼き始めた9月27日から、放射線量が猛烈に上がり(最高で0.62μsv/h)、
九州南部への非難も考えていたのですが、1週間ほど前から逆に急激に放射線量が下がっています。

北九州市環境局に問い合わせても、「現在、焼却炉(ガレキ焼却)を止めている事はありません。」

ここで、この騒動の筋書きが読めてきました。
宮城県と鹿島JVの契約の中で、当初想定していたガレキの総量から4割ほど減っているにも関わらず、
契約の内容を変更していない(宮城県環境生活部へ確認中)でしょうし、
その状況で考えれば鹿島JVだけでの処理が充分可能なはずです。

・鹿島JVは、ガレキ総量の減少でぼろ儲け。
・ガレキの受け入れ反対派(スパイ)との騒動で、地方自治体は受け入れを全国にアピール。
・はじめだけ焼いて(処理して)とりあえず周辺の放射線量を上げる。(全く変化がないと怪しまれるから)
・あとは、先物取引相場のように、ガレキの実態がない中で伝票とお金だけが動き、とんでもないお金が宙に浮く。
・関係者で山分け。(民間産廃業者との関係で、朝鮮由来のカルト教団もぼろ儲け)

そもそも、受け入れを強引に進めているイシハラやキタハシやハシシタも家族と一緒に住んでいるなか、
健康被害を心配しないわけがないので、その点はどう考えてもおかしいと思っていました。

また、ガレキの総量が当初の想定よりもずいぶん減っていますので、環境省がとっている予算(1兆数千億円)がそのままだとすると、広域処理やる分のガレキがなくなっても、やった事にして貴重な血税を搾取する事を考えているのかもしれません。

どなたかのブログで書かれていた内容で記憶が定かではないのですが、
飯舘村の除染に3500億円掛ける予定だが、どうせ除染は無理な事なので、
村を放棄し村民全員を避難させ、1人当たり5千万円(4人家族で2億円)渡した方が、住民のためだろうという事でした。
私も同感ですが、そんな人道的な事をやると、この騒動のどさくさにまぎれて金儲けしようとする連中には、
一銭も入りません。
この除染事業やガレキ広域処理事業は同じ問題だと思います。

原発事故がらみで進んでいる、非人道的な問題は、すべてそういう(金儲け)判断という事でしょう。
(国民全体の利益より、一部の金の亡者の利益を優先)
大庭孝広 | 2012.11.09 10:03 | 編集
富山チューリップテレビ・10月10日放映分
動画は現在は視聴できませんが、文字起しが掲載されています。

渡辺教授「北陸電力の調査では断層解明困難」
http://www.tulip-tv.co.jp/news/detail/index.html?TID_DT03=20121010170218

ロッソ | 2012.11.09 14:36 | 編集
丁寧に文字起こしをしてくださりありがとうございます。
今日は、岡田篤正教授の経歴も出して、どういう人物かわかるようにしてくださいました。 ざっとTVや新聞を読む人は、大飯原発は「半分黒、半分白」でどっちかわからない、もしかしたら白かも、というような印象で終わらせているでしょう。

そうさせないよう、私たちはがんばらなくては。
規制委員会の原子力村よりがよっくわかりました。
西崎典子 | 2012.11.09 15:43 | 編集
この問題については神保哲生氏の指摘がナイスです。
再調査の前に答えが出てしまってるような~

規制委員会のHP 原発の立地の基本的な考え方の最後は
ひとことでいえば・・・「地震、風、津波、地滑りなどにより大きな事故が発生しないと考えられるところ。」 
地滑りもOUT!なら活断層 or 地滑り どちらでもダメという話になります。
→ ttp://www.nsr.go.jp/activity/regulation/sekkei/sekkei1.html
ktpage | 2012.11.09 22:24 | 編集
「地震爆発論学会」の講演会をご案内させていただきます。
日 時/平成26年12月15日(月) 午後2時開演
      開場午後1時30分 終演:午後3時30分
会 場/東京都港区虎ノ門2-3-22 第一秋山ビル4階
演 題/「地震学と火山学の間違い」
参加費/無料

ありがとうございます。
石田 昭 | 2014.12.10 13:29 | 編集
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