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11.22
Thu
2012年11月21日(水)
報道ステーション

報道112112


いま福島県では18歳以下の子供たちを対象に甲状腺の検査が行われています。
その検査結果は、こうした一枚の紙で知らされます。
実際に検査をされた方からお借りしてきたんですけれども、
たとえばこの方の場合、こちらに検査結果が出ているんですが、

報道112111

「A2 」これは区分です。
「20.0mm以下ののう胞(液体の入っている袋のようなもの)を認めました」
のう胞があったという事が分かった。しかし、
「二次検査の必要はありません」

こうした二行の短い説明しかなされていないんです。
こうした検査結果の発表の仕方などに、子どもたちや保護者のみなさんの間では不安が広がっています。


“異常無し”判定でも
福島「甲状腺検査」への不信さらに…



福島県二本松市の幼稚園、
原発事故前なら子供たちが落ち葉で遊んだり、焚火をする季節だ。

報道112113

しかし今、そういった姿はない。


佐々木道範理事長 同朋幼稚園:
震災後は落ち葉の線量が高くて、子どもたちが触れないので、
本当に、子どもたちにもね、辛い思いをさせているなと思いますね。
お母さん方がやっぱり一番気にされていますよね。


今日、参議院の議員会館には福島から避難している母親たちが集まり、
口ぐちに不安を訴えた。

報道112114
福島から避難している母親:
娘が言います、私に。
「ママ、私は結婚できないかもしれないね」
そういった子どもたちの不安、わかりますか?

原発事故による健康不安は今なお続いている。

福島県では18歳以下の全ての子どもたちに対して、甲状腺検査をはじめた。

報道112115

あのチェルノブイリ事故では、事故後4年後を経てから、
子どもの甲状腺がんが急増したというデータがあるからだ。

最新鋭の超音波検査機を使い、甲状腺への異常の有無をエコー画像で見る検査。
しかし、不安が多い。


甲状腺検査を受けた子どもの保護者
保護者1:
本当に数秒だと思うんですけれども、
先生に思わず「それでちゃんとわかるんですか?」って言ってしまったんですけれども、
そんな限られた場所をみてもらっても、本当に全体的に分かっているのか?っていうのがすごく不安で、

保護者2:
やってくれたのはわかるんですけど、この結果がきて納得することがなんか、何もない。
「異常無し」と言われても安心も出来ないし、


甲状腺とは、喉仏の下にあるホルモンをつくる重要な器官。
今回の検査では甲状腺にしこりや袋状に液体が溜まるのう胞等、異常がないかを調べている。
これらがまれに癌になる場合があるからだ。

報道112116

検査結果は4つに分類された。
しこりやのう胞が無かったものがA1
小さなしこりやのう胞が見つかったものがA2(しこり5mm以下、のう胞20mm以下)
大きなしこりやのう胞があった場合はB(しこり1mm以上、のう胞20.1mm以上)
直ちに2次検査が必要な場合はCと判定される。
BとCは二次検査が行われ、その結果ひとりが甲状腺がんと判明した。

原発事故との因果関係は認められないとの判定だ。
A1,A2は問題ないとされるが、A2判定は全体の4割を占めている。
これまで大規模な調査を実施したことが無く、多いかどうかの判断はつかないとしている(福島県立医科大学)

A1、A2とされた受信者には検査結果を知らせる紙が届くだけで、
エコー画像は渡されない。
次の検査は2年後だ。

家の周りのホットスポットを自ら計測しているのは伊達市に住む二児の母川口さん(仮名)だ。

報道112117

Q:わ、わっ!
川口:
大体これぐらいですね。(6.14~6.20マイクロシーベルト)
これが、風が吹くと舞い上がるわけでそれが心配なんですけど。

川口さんも子どもが県の甲状腺の検査を受けた。
11歳の娘は異常無しのA1判定だった。
ところが別の病院で検査を受けたところのう胞が見つかった
のだ。

報道112118


川口:
のう胞が3つあったんです。
A1がA2になったというのは、やはり驚きました。


さらに13歳の息子も、のう胞が2つあると言われていたが、
別の病院の検査では4つに増えていた

川口:
この件のエコー検査は、果たして本当に有効なのかどうか、
それがわかりません。

それだけではない。11歳の息子を持つ別の母親も
他の病院で、のう胞が当初言われた大きさよりも1mm以上大きいことがわかった

報道112119

山本(仮名):
のう胞が2.5mmということだったんですけれども、
実際に他の病院で診たら、3.5mmと3.8mmなんですね。
ちゃんと医大の方で診てくれているのかなぁ?

報道112120

実際にのう胞は短期間で変化するのか?
専門医に聞いた。


伊藤公一院長 伊藤病院 甲状腺疾患専門:
報道112121

そう短期間の間に増えてくるものではないかというふうに思われています。
やはりご不安がある場合には、能動的に、やはり
専門の医療機関にご受診されることが大事じゃないかと思っております。

一方、検査を行った福島県立医科大学は、
他の病院が見間違えた可能性を指摘する。


鈴木眞一教授 福島県立医科大学:

報道112122

他の病院でのう胞と言われたところと、
我々がみる、我々ではのう胞と診断していない
血管とか、えー、甲状腺の外にある構造物をもうしあげていたり、

Q:別の病院の、それは誤診というか、そういうことになるんですかね?

鈴木:
誤診ではないとは思いますけど、
なかなか同じようには検討されていない可能性もありますので、
少しでも悪性の可能性があるものはちゃんと二次検査に回していますので、
心配いらないと思います。


甲状腺検査への不信と将来への不安が広がる福島。
県内の子どもたち36万人すべての検査が終了するのが再来年の3月の予定だ。


報道112123

古舘:
これ、県も国も、まったくもって
検査を受けて、不安の中で判定を聞いて
「どうなんだろう?」と思っていう方の身になっていないと言わざるを得ないんですね。

小川:想像ができていないように感じますね。

古舘:
36万人に関して何年もかかると言われていますけれども、
他県でも自由に不安ならば検査をして
そして6か月にいっぺんでも1年にいっぺんでも決めて、
その診療に対してかかる費用はタダというふうにするべきだと思いますし、
福島の方々の不安、これは復興予算の横流しが尚ずーーっと問題になっていますけれども、
これこそ復興予算でやるべきですよね。
無料で。

それでも不安は解消されませんがね。




↓鈴木眞一教授と福島県民の質疑応答の一部
「日本の子どもはチェルノブイリとは違ってヨウドが過剰だから大丈夫!」
県民健康管理調査『甲状腺検査』説明会 11/10鈴木眞一氏質疑応答(内容書き出し)


↓16~18歳の女性が二次検査中の報道 2012年11月18日「県民健康管理調査」検討委員会
またひとり「甲状腺検査の1次検査で、がんの疑い」

↓ここにも他の病院で検査した人の報告があります
「福島の甲状腺検査に問題は」とくダネ!9/11(内容書き出し)
福島県の検査 のう胞2.5mm→他病院の検査 しこり10mmが2個、




長崎でも子供の甲状腺検査 環境省、福島の結果と比較

47News 2012/11/20 13:02
 
長浜博行環境相は20日、
東京電力福島第1原発事故による福島県内の子どもの甲状腺への影響を確かめるため、
比較材料として長崎県内の18歳以下の甲状腺検査を今月7日に始めたことを明らかにした。
閣議後の記者会見で答えた。
環境省によると、青森、山梨両県でも年内に調査を始める方向で調整している。

子どもの甲状腺を大規模に調べる疫学的調査の前例がなく、原発事故の影響の有無を確かめる必要があるため、
原発から離れた地域でも検査し福島県の結果と比較する。

福島県は、事故発生時に18歳以下だった約36万人を対象に甲状腺検査を進めている。
【共同通信】





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comment 10
コメント
きーこさん、いつもどうもありがとうございます。

別のブログで甲状腺の検査に保険がかかるかどうかというのを、国がはっきりさせていないというような内容を見ました。
場合によっては自己負担になると。

それは事実なんでしょうか?
雪 | 2012.11.22 10:45 | 編集
2012年08月26日の毎日新聞記事には下記のように書かれていました。

福島県川俣町に住む60歳の女性は6月、4歳の孫を秋田市の中通(なかどおり)総合病院に連れて行った。
車と新幹線で片道3時間、前日から宿泊し、甲状腺の触診と超音波、血液の検査を受けさせた。
健康診断のため保険は適用されず、費用は約1万4000円。交通費なども約4万円かかった。

こちらのブログです↓
http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-2267.html
きーこ | 2012.11.22 12:09 | 編集
今年4月に横浜から九州へ家族ともども避難してきたものです。
詳細な検査、東電、政府、県等の責任追求と糾弾はとっても大事なことです。しかし大至急対応すべきは子供たちの緊急避難です!
検査で異常が発見されてからでは遅いのです!福島だけでなく首都圏の人間も相当量の初期被曝を受けてます。発がんリスクを軽減するために、さらなる被曝を避けないといけない。自分たちの負担で避難するのは理不尽な大変な苦しいことですが、子供たちの将来、この国の未来の為には、アホな政府に抗議する前に、まず安全なところに逃げましょう!!
避難オヤジ | 2012.11.22 12:42 | 編集
きーこさん、早速調べてくださってどうもありがとうございました。
酷いですね。
国は甲状腺異常と放射能の因果関係を殆ど否定しているくせに、保険が書き換えられている(または国の良いように解釈されてる)ってことですよね?
これも本当かどうかわからないんですが、健康異常が放射能によるものと診断された場合、健康保険が効かないということも聞きました。
国民あっての国なのに、その国民を守るどころか、見殺しにする政治家、マスコミ、専門家、医療関係者達。
カルディコット博士もおっしゃられていた通り、こういう場合、子供を守ろうとする女性の方が強いと思います。
今、なんとかしないともう取り返しのつかない状態になると思います。
雪 | 2012.11.22 13:05 | 編集
きーこさん、いつも大事な情報を記事にしてくださり、本当にありがとうございます。

今回の報道ステもツイッターで気になっていたのに、見逃していたのでとても助かりました。

本来ならトップニュースになるべき本件を報ステが取り上げてくれて、危機感を持つ国民がまた増えてくれるといいなあと感じました。

甲状腺にのう胞の段階では、チェルノブイリより大幅に発見された件数が多いと警鐘を鳴らす人も多いですが、今比較すべきはヨウ素被曝が少なかったであろう西日本や北海道あたりの子供たちと思われます。

他県で検査を始めてくれるはいいが、ナゼ長崎?山梨?

長崎大の関係でしょうか。長崎には被曝三世四世さんたちもいるでしょうに、比較対象にしてしまっていいのでしょうか。
関東東北の子供たちは自主的に検査して結構のう胞が見つかっているみたいですし、パニック回避で暗に避けられた?→で、ぎり汚染の低かった山梨?

沖縄、中国四国、関西も入れるべきでしょう。

日本中の子供たちが濃淡激しく差はあるものの、ヨウ素被曝してると思います。即刻大々的に全国で検査を始めるべきだと思います。

のんぺー | 2012.11.22 14:29 | 編集
福島原発事故前は、福島県立医大 副学長 山下氏は
甲状腺に異常があったの子どもの追加検査は、
進行が早いので、6ヶ月毎に行うとしていた。
チェルノブイリ事故後、現地で疫学調査をした
山下氏が2009年の論文で述べており、たとえ数ミリの結節でも
すでにリンパ節への転移が見られたからだ。 

しかし、福島原発事故後は、半年毎の追加検査が
2年後で良い、とされてしまった。(怒)

私は、Mr.放射能大丈夫 山下氏や今後放射能健康被害大規模訴訟に備え、放射能影響を意図的に矮小化して広報する者など
全く信用していませんが。 

但し、チェルノブイリの様には福島はならないと言う
彼らの言に、すがってしまっている人も多く
本当に罪深い事をしていると、毎日憤懣やる方無いです。


福島県民です。 | 2012.11.22 15:05 | 編集
きーこさんへ 忍忍、九の一情報局は、いつもながらすごいなぁ~。

子供の甲状腺検査・調査結果と放射線の因果関係を問題視する特集をテレビでやっていたとは思いもしませんでした。
そして、今回の書き起こしていただいた内容は、ヨウ素剤配布を故意に行わなかった福島県と国の省庁の犯罪行為を問題にする事が出来る大切な情報が含まれています。

何故、国や県は、予め用意されていたヨウ素剤を配布して、子供達の被爆に備える事が出来なかったのか?
その答えは、証言記録東日本大震災 福島県三春町ヨウ素剤決断に至る4日間の特集番組で暴露されました。
http://www.youtube.com/watchfeature=player_embedded&v=hJfMLXEPXuQ

長崎だとか山梨、青森などの調査など必要ありません。
比較材料として調査するのであれば福島県三春町の町民と県内その他の自治体のヨウ素剤を服用しなかった人々との甲状腺異常の結果を比較すれば、放射線被害の実態が必ず浮かび上がるはずです。

なぜ、国や県は、ヨウ素剤服用を頑なに拒んだのか?
特集番組の中では、ヨウ素剤服用は医師の処方が無ければ副作用があるので配布しなかったなどと馬鹿な事を言っています。

現在、放射能漏れ事故などの緊急を要する場合は、医師の指示、処方が無くても緊急対応としてヨウ素剤の服用が最近、認められました。

これは、原発での大規模放射能漏れ事故など絶対に起こらないとする国や県の怠慢であり、原発事故の責任問題、業務上の過失を刑法で問われても仕方ない犯罪行為であります。

細野が国会でヨウ素剤配布は、現場の混乱した状態で現実的にムリがあって配布と服用を指示できなかったと堂々と嘘をついていましたが、これは、原発事故対応の国の責任、県の責任、各自治体の責任を蔑ろにする発言、答弁でした。

兎に角、三春町のヨウ素剤を服用した人とヨウ素剤を服用しなかった周辺自治体の子供達との健康被害の実態を比較検証すれば、放射能による甲状腺異常かそうでないかは、一目瞭然だと思います。

三春町の担当者と県の担当者のやり取りで県側の担当者が回収を指示したそうですがこれは福島県立医大や文部科学省、厚生省などで事前にヨウ素剤を配布しないと決めていた節があります。

この犯罪行為、業務上の過失は刑事罰にあたいするものであり、今後の補償問題で甲状腺異常は放射能の影響によるものである事を実証する大変重要な問題点であります。

大変長い文章なのでボツになるかもしれませんが、きーこさんだけでも動画をみてもう一度、皆さんに問題定義していただきたいものです。

では、
パラレル | 2012.11.22 21:03 | 編集
きーこさんへ

未熟者で肝心の動画が飛びませんでした。

(n^。^)/マァマァ (`へ´)%★♂@※「修行がたらんのじゃ~」

ブログに貼りつけてあるのを見つけましたのでそちらで確認ください。

http://toracyan53.blog60.fc2.com/blog-entry-2981.html

証言記録東日本大震災 福島県三春町ヨウ素剤決断に至る4日間 1/3
証言記録東日本大震災 福島県三春町ヨウ素剤決断に至る4日間
2/3
証言記録東日本大震災 福島県三春町ヨウ素剤決断に至る4日間 3/3

では、さらばでごじゃる。
パラレル | 2012.11.22 23:38 | 編集
このコメントは管理人のみ閲覧できます
| 2012.11.23 08:51 | 編集
古館キャスターの最後の「それでも不安は解消されませんがね」を考えてみた。
言葉尻を捉えるつもりはないけれど、私はもう福島の状況は(分からないから)不安という心理的なものを訴えてる状況でなく、客観的に危険だと分かるじゃないか!と言いたい。

子どもの甲状腺検査結果だけでなく、きーこちゃんが書き出ししてくれためぐスピーチの南相馬市HP・文科省資料や、山下俊一の誠実さの欠片もない発言群、白血病労災認定された最低被ばく線量が5.2mSvであることなどなど、行政サイドは住民や子どもの命・健康など眼中にないことは明白。

その上でこの番組内容でだけで言っても、鈴木の誤診か誤診でないか発言を聞いて(読んで)「これはおかしい」と判断できなければならない。
鈴木らがのう胞と判断していない血管等を別の医師がのう胞と判断したのなら、なぜそれが誤診ではないのか。

また「少しでも悪性の可能性のあるものはちゃんと二次検査に回していますので心配いらない」とは全く恥知らずなヤツだ。
これはC判定のことを指しているが、甲状腺がんと判定された子どもはB判定だった。つまり直ちに二次検査を要しないとされたのにがんだったのだから、「心配いらない」などと言えるはずもない。

なお、良性であっても疾患、つまり病気である。
「悪性でなくてよかった」にしても、病気だ、とは明確にしなければならない。
めぐ | 2012.11.26 20:10 | 編集
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