<前半>「何が問われているのか? 脱原発と民主主義」 飯田哲也×田坂広志×津田大介12/2(内容書き出し)

以前、田坂氏の改憲を文字起こししました。
そしておっしゃっていることがとても分かりやすく、またお話が聞ける機会がないかと思っていたところ、
今回ニコ動での配信がありました。
聞いておきたかったので書き出しました。


総選挙2012 「何が問われているのか? 脱原発と民主主義」
飯田哲也×田坂広志×津田大介

2012年12月2日
【出演者】
飯田哲也(日本未来の党・代表代行、環境エネルギー政策研究所所長)
田坂広志(多摩大学大学院教授、元内閣官房参与)
津田大介(ジャーナリスト/メディア・アクティビスト)

津田飯田田坂2012120211


津田:
先ずお伺いしたいのが、今度の総選挙で脱原発を言わないで、
どちららかというと経済対策ばかりを非常に注目されているなか、
今回のこの選挙は脱原発そのものが争点にならないんじゃないか、というなかで、
ある意味で言うとこの日本未来の党が立ち上がって、
急速に脱原発が一つの争点になってきたんですけれども、
こうした動きを田坂さんはどのようにご覧になっていらっしゃいますか?

田坂:
もう今やどの党も脱原発を言っているような状態なんで、
脱原発を希望する有権者もどの党を選んでいいかわからないという状態だと思うんですね。
特にどの政党を支援するという立場では、私はありませんけれども、
一つ未来の党にお願いしたいのは、
脱原発の議論をもっと深めていただきたいと思うんですね。
というのは「脱原発」といった瞬間に、
私は官邸でもそのことをやりましたけれども、
政策といういのはパッケージで出さなければらならないんですね。
ただ「脱原発やります」というだけだったらダメ。
だったら、「技術者が減っていく可能性をどうするか」だとか、
「地方自治体で立地自治体がどうなるのか」などいろんな事を、トータルな
ある種の政策の生態系として論じないとですね、ほとんど現実的にならないんですね。

そういう意味で、そういう深堀の視点をですね、是非、新しい党には問題提起いしていただきたい。
実は脱原発の問題で議論されていない事を非常に重要な事、今日はその話をしたいと思いますが、
重要な論点がいくつかあるんですね。
そういうあたりに焦点を当てるような議論にしていただきたいと思います。


津田:
ちょっと意地悪な質問なっちゃうかもしれないんですけど、
大阪で橋下さんの下で脱原発案なんかをつくっていた時には、
「今すぐ再稼働がゼロでも日本の電力供給は賄えるじゃないか」みたいな事を言っていたじゃないかと。
それに比べると今回、未来の党が出した卒原発のプランだと、
10年ですよね、2022年までに段階的にプランを立てて脱原発を実現していくという、
これはある意味、飯田さん個人というところからすると、
後退って考えればいいんですか?それとも矛盾しているわけではない。
これはどういうふうに捉えますか?

飯田:
未来の卒原発プログラムは、実は今日の朝初めて、あ、昼か、
公表したんですね、
それは10年間掛けて、もちろん廃炉をしていくんですけど、
原発を動かさずに、
つまり今の大飯は止めます、と。
他の原発も全部動かさないかたちで、
後は10年かけて、段階的に廃炉をしていくという、
再稼働をしないというプランでやっていきますよという、そういうプランになりました。

津田:本日発表されたばかりのやつですよね。

飯田:
最初の3年は未来への助走期と位置付けていて、
この3年は日本の原子力政策の大混乱期だと。
この大混乱期を何とか3年乗り切っていきましょう。
で、乗り切れば、新しい電力市場の中で、次の何年間をしっかりやっていくということで、

最初の3年間は、何が大混乱期か?というと、
原発はまず全て、大飯も止めますから、
全原発が止まると。
全原発が止まったところで、今の電気料金を値上げしないと来年の夏で倒産しますします。
だから今値上げをしようとしているんですね。
でも、勝手に不安全な原発をつくっておいて、
それが動かないと最初は停電だと言っておいて、
今度はそれが動かないと倒産するから「「値上げだ」という論理は通らないと思うんですね。
かと言ってそれをどうするのか?と。
倒産か値上げか?と。
出口のない議論になるので、
我々が出している案では交付国債という、大体20%ぐらいコストが燃料費でアップするので、
電気料金を2割上げなきゃならないと。
大体一年当たり1.5兆円です。
これを3年間は交付国債として国が約束手形のように、東電には貸し越しているんですね。
電力会社にとっては売り上げになり、そして後で返さないといけないお金。
大体3年間で5兆円位になりますが、
これをいったん貸してあげましょうと、電力に。
でもそれは優しい貸し越しではなくて、混乱を避けるためですね。
そうすると倒産もしなくて済むし、値上げもしなくていいと。
しかし、その3年の間にやる事がいっぱいあるわけですね。
まず原発についてはしっかりとした廃炉のプログラムをつくらなければいけないのですが、
何と言っても使用済み燃料です。
日本に1万5000トンあるプールに入っている使用済み燃料ですね。
これは9月に日本学術会議が出している通りですが、
再処理はそもそもしてはならない事なんですが、地層処理もできないと。
簡式の100トン級のキャスクというものに、
100年、あるいは200年という単位で貯蔵する以外にないんですね。
で、その貯蔵する場所を決めなければいけないと。
それをこの3年の間に徹底的に議論しましょうというのがひとつあります。


津田:
ある意味で言うとちょっと先送りじゃないかなという意見もありますけれども、
田坂さんはこの飯田さんの今の計画、未来の党の計画というのは現時点ではどうご覧になっていますか?

田坂:
この手の話というのはまず根本的なところから押さえるべきだと思うんですね。
ここしばらくの各党の論戦を聞いていると一番大切な事を言っていないのが、実は私は一番気になるんです。

津田:一番大切なことというのは?

田坂:
それはね、やはり使用済み燃料の最終処分が日本ではもう出来なくなったという、
この現実をしっかり見据えるところからやっぱり議論をたてるべきだと。

津田:
まさにあれですよね、民主党は原発1030年代に、というのを出しましたけれども、
あれは一方で核燃料サイクルは継続という事を言っていますからね。

田坂:
そうですね。
あのあたりは確かに矛盾していると指摘されるのはまた後で説明しますけれど、
確かに矛盾の構造があるんですけれども、
むしろここでまず率直に申し上げたいのは、
各党の議論を聞いているとですね、
「脱原発「とか、「原発ゼロを目指すのか目指さないのか」という議論をよくやってるんですが、

ずーっと私が申し上げているのは、
もうこの段階では、原発ゼロ社会というのは目指すか目指さないかの問題ではなく、
もう避けがたくやってくる現実なんだと、いう事をしっかりと見据えるべきだと思うんです。

これは決して何か感情的な反原発の立場で申し上げているのではなくてですね、
私自身40年前から使用済み燃料と高レベル廃棄物の地層処分の研究を、
日本でも米国の研究所でもやってきた人間で、
例のユッカマウントプロジェクトにも参加した人間なんですけれども、
やはり40年経って、今の時点でも世界中のどこも、
ま、フィンランドの片隅で若干実験を行なわれていますけれども、
まだ地層処分は出来ていないんですね。

かつ日本では学術会議が、日本のこの地質環境では10万年の安全はもう証明できないと。
少なくても現実の科学では。
したがって地層処分はできない。
長期貯蔵に行くべきだ。
そうであるならば、総量規制を入れざるを得ない。
従って原発はいずれ遅かれ早かれ停止せざるを得という事を言っているわけですね。

この現実からスタートするべきで、
後はいずれゼロにならざるを得ないという所から逆算して、
どのくらいの速さでゼロに準備するかという、その議論だと思うんですね。

ここがむしろ国民から見てわかりにくくなっている。
なんとなく、しばらく3年様子を見てとか、10年だとかとか、いろんな議論があるんですけれども、
私はその先になにかひょっとしたら、
原発を頼れるもしくは頼る場面が出てくるのかと思っていらっしゃるんであれば、
「そうはならないですよ」と。

後でまたちょっと詳しく話をしますが、
放射性廃棄物の問題というのは私の専門中の専門ですけれども、
これからパンドラの箱が開いたように、
最後は高レベル廃棄物使用済み燃料の問題ですが、
その手前も今、がれきですら捨てられる場所がないんですね。受け入れるところがない。
この後、もっと高濃度のイオン交換樹脂とかフィルターとかが、福島事故で大量のものが発生している。
さらには汚染土壌、東京ドーム23杯分でしたか、位出ている。
さらには、廃炉に入った時に極めて高放射線の廃棄物が、大量に出る。

これはハッキリ申し上げますが、「日本で捨てるところはない」だろうと思いますね。

その事を見据えたところから、この原発政策論を語っていただきたいというのが、
かねてから私が申し上げていることですね。


津田:
ある意味で言うと最初のところの部分のパーツとして、
「脱原発は可能なのか」という所で話しをするんですけれども、
田坂さんの今のお話を伺うと、
もう「可能なのか」という議論の段階ではなく、それは避けがたく来るものであるから、
現実にどう、やり方を
ハードランディングになるのかソフトランディングになるのかという事でもあると思うんですけど、
そういうふうな話しになってくるのかと思うんですけど、
じゃあそのためには具体的な方法論というのはどういう事が考えられるのか?という事であるんですけど、
飯田さんの方から具体的な方法論を申し越し頂けますか?

飯田:
問題群として、核のごみの話しが一つです。
それから廃炉をちゃんとやっていくという話と、
ただ、廃炉というのは技術的にはですね、東電の福一を除けばそんなに難しくなくて、
むしろ財務的な問題です。
「原発を廃炉」と宣言した瞬間に、
その原発を資産として持っている電力会社は、債務超過に陥って、倒産するかもしれないと。
その問題も解決しなければいけない。
それから先程の「今原発が動かないから電気料金を上げさせてくれ」と。
そんな、「足りなくなったからおこずかいを頂戴」みたいなですね、それは許されないだろうという事で、
3年間、電力システムを徹底的に改革をするという意味で、
たとえば交付国債をいったん入れて、
電力会社の倒産はいったんは猶予するけれども、そして電気料金の値上げも避けるけれども、
その間に発送電分離をして、本当に完全競争状態をつくると。
そこから先でですね、ま、完全競争状態にすれば、
それこそソフトバンクの孫さんが
「直ちに電気料金を2割下げる」と言っている訳でして、
そういうふうな形で、それは下がるか下がらないか、基本的には下がると思いますが、
その後で交付国債を10年でもかけて国に返せるお金なので、国民の痛みとしてもそんなに大きくないと。

それから東京電力もあります。
東京電力は、今ゾンビみたいな形で生きていますから、
最大の問題は、株主と銀行が責任を取っていない分、国民に全部負担がきているんですね。
しかもいまのゾンビの構造だと、ほぼ100年、ずーーっと吸血鬼のように吸い続けていくと。

これは国民にとっても不幸なんですが、東電の中にいてまともにビジネスをやりたい人にとっても不幸なので、
ここもいったん破たんをさせて、株主と銀行の責任を取らせて、国民負担を最小化することで、
先ずは切り離してですね、
福島の事故処理、これはもう国が直轄でやります。
そして損害賠償、これは今の機構がちゃんとやると。
そしてそれを除いた新生東京電力はさらに発送電分離と電力供給に分けて、
それを競売に掛けることによってですね、これは非常に高い資産として売る事ができると。
その切り離した発送電を、日本全体を統合させることで、
ナショナルグリッドのような、ヨーロッパ的な市場もできると。

津田:
これ、でも、いわゆる電力自由化、発送電分離、
そしてある意味で言うと全ての電力会社をある種東電化しようというようなそういう考え方も、
処理の仕方をね東電化していくみたいな形もあるように思うんですけど、
廃炉にする事で、これ本当に3年で出来ますかね?混乱はしないですか?

飯田:
混乱しないような、
東電とそれ以外はちょっと違うと思うんですね。
東電は実質国有会社なので、もうちょっとしっかり国が踏み込んで、
先程の破たんをさせ、株主の責任をとり、という、
これは東電は東電で切り離してできる。全く問題なくできる。
で、他の電力会社は、それこそ関西電力とかはですね、
「何で東電が事故を起こしたのに俺たちにとばっちりが来るんだ」と思って、
彼らはすごく消極的なわけですが、
しかし「全く安全じゃない」という事が今や誰の目にも明らかになっている。

津田:今、大飯の破砕帯調査なんかでもその辺はね。

飯田:
だとすればそこの責任をちゃんと電力会社がとるというプロセスで、
とりあえずは3年という機関で電力システム改革、
絵はとりあえずこれまでの民主党政権の中で教科書的な絵はかいてあります。
ここから必要なのは教科書じゃなくて、
現実の関電なら関電、九電なら九電を相手に具体的なプログラムに落としていかなければならないですね。

津田:
今ツイッターで未来の党の卒原発の構想というのは
この卒原発工程に原発立地自治体の、
今立地して、交付金をもらって、ある意味それが麻薬みたいだという批判もありますけど、
そういった原発立地自治体を今後どうしていくのかというビジョンが見えないんですけれども、
自治体への配慮を欠いたまま行政の判断だけで原発を無くしていくということができるのか?
反発もあるでしょうみたいな、こういった意見にはどうお考えですか?

飯田:
廃炉地域経済シフトプログラムというのを入れているんですね。
ドイツなんかでは廃炉になっているところがポチポチ出初めているわけですね。
原発を持っている地域というのは原子力という丸ごとの技術者を持っているわけではなくて、
一番多いのは土木建設作業員的な会社と技術者ですね。
それから電気工事。
あるいは様々な化学物質を扱ったり、ま、若干放射線を扱ったりと。
で、その技術は水平展開が可能なので、
ドイツなんかで言うと、原発を廃炉にした地域に集中的に風力発電の輸出入港にすることによって、
今そこが非常に栄えているというような地域もあります。

で、原発の最大の問題というのは、
地域経済が単に原発が無くなったら、その地域経済が冷え込むだろうというのは、
これはそこだけを見ると非常に大きな間違いで、
原発から地域に来る経済というのは、外に依存している経済なんですね。
関電が風邪をひくと、おおい町はもう肺炎になるような感じですね。

ところがその経済が地域で新しい仕事を生み出せる構造にすれば、非常に元気になっていくと。
その構造転換も一緒にやらないといけないので、
その意味でこれまでのようにともかく口をぽかんと上にあけて、
国から降ってくる電力や寄付金を、あて先不明の寄付金とかですね、
そんなもので土木作業員がその日暮らしで仕事を待つのが経済ではないわけですよね。


津田:
きちんとその廃炉というものも、
今コメントでもありましたが廃炉ビジネス自体が、
日本というものがね、世界でもこれから最先端に、廃炉ビジネス化していく道というものがあって、
それがおそらく日本がたどる道というのが、
今後、中国や韓国も数10年後にはたどらなければならない道に、
田坂さんのお話しのようになっていった時に、
それはまた、一つビジネスチャンスになっていくという可能性も出てくるという事ですかね?
廃炉していくことは。

飯田:そうですね、ただそんなに魅力的なビジネスではないと廃炉そのものはですね、はい。

津田:
ただいずれにしてもですね、そういう方向が見えてきている中で、
ここから先脱原発をね、政治、非常に政治の争点になりにくかった政局の中でですね、
なかなかここが進まない原因でもあったんですけれど、
田坂さんから見て、この脱原発というものが、
政治、まさに参与という立場で関わってみたときに、
311以降の脱原発の運動そのものが、かなりある意味で言うと
政府の中でもダッチロール状態のようになかなか定まらないところがあったと思うのですが、
このあたりどういう所にそのむずかしさがあったとお考えですか?

田坂:
まず私の政権に関わる立場をはっきり申し上げると、
一人の原子力の専門家として、3.11の直後に私が確実に
「あ、これはもうこうなってしまうな」と思ったのは先ほど申し上げた話ですね。
「もう使用済み燃料の処分ができなくなる」そうすると遅かれ早かれ原発はゼロ社会に向かわざるを得ない。
従って私が総理に進言した脱原発依存の政策というのは、
正確に言うと、脱原発依存を目指すのではない。
つまり原発に依存しない社会を目指すのではない。
原発に依存できない社会がやってくる事になる。
ではどのように準備するのかという事
で政策提言を申し上げたんですね。

しかしその後の民主党政権の中でのいろんな動きを拝見してて、
ある意味で大変な努力はされたと思うんですが、
根本のところでやはりメスが入らない、もしくは解決策が見いだせなかったのが、
たとえば立地自治体。先程も話題になった事ですね。

立地自治体の抵抗によって政策が前に進まなかった事が沢山あったわけです。
たとえば大飯も「安全だから稼働する」という議論よりも、
あれは本質論のところでみれば、
福井県にとってみれば、原発銀座を抱えている自治体。
そこからの電源三法交付金が膨大に流れ込んでいるわけですから、
これを将来にわたって突如失うという事はやはり、受け止めがたかったわけですね。

青森県も同じで、再処理という技術そのものにとことんこだわっているわけでは、おそらくない。
むしろ、やはり電源三法交付金のような事を、地元経済、ここにやはりこだわりがあるわけです。

そうするとこういう問題についてはある程度政策的にしっかりとした対策を打たないとですね、
単に「脱原発をします、明日から交付金は落ちません」では済まない。
それが私が最近の本で書いた
脱原発交付金」というものを定めてですね、
年限を区切って、地域の経済的自立を支援しながら、その矛盾を解決していくべきだと。
それをやらないまま進もうとすると、必ず国内で猛烈な抵抗にあいます。

おおい町ではご存じのように8割が再稼動賛成、2割が反対という状態です。
隣の小浜市では逆で2割が賛成8割が反対という、
交付金が落ちているかどうかだけで随分世論が違ってしまうというこういう構造になりますので、
この問題を解決するためには脱原発交付金の政策が一つ。

もうひとつが、今話題になった事ですが、
私は「原子力環境安全産業」の様なですね、
原子炉の安全な操業、もしいくつか操業するのであればですが、
さらには、解体ビジネス、放射線廃棄物処理処分、環境モニタリング、
こういうあたりの技術とサービスを日本で世界でも最高のものに育てていく。
その事をおそらく中国やベトナムや海外が必要とする時期が遠くないですから、
こういうもので国際的な産業として育てていくというようなビジョンを出さないとですね、
日本における今度は原子力産業もまた、
衰退していくのが困るという事で、国民の利害の問題とは関係なく、
ただ存続させてくれという動きになりますので、

そういう意味で、政策というのは最初に申し上げたように、
政策パッケージとして論じなければならない。
原子力環境産業と同時に、環境エネルギー産業という自然エネルギー省エネルギー、
このあたりの産業をこの立地自治体で育てていくというような政策も
おそらく必要になってくるんではないだろうかという気がするんですね。

先程の飯田さんのお話しは、私の耳で聞くと、
そういう政策もお考えになられているのかなというふうに聞こえてきますけれども、
いずれにしてもそれが非常に重要になってくると思いますね。

津田:飯田さんいかがですか?今のご指摘は。

飯田:
日本の政治の、田坂さんはもう当事者として、官邸の中で本当に苦労されて、
かなりいい仕事をされたと、遠目に、遠目にというか、近目もありましたけれど、
複雑系なんですよね、すごく。
官邸と経産省、それから国と地域と、
この本当に複雑系の中で1足す1が2で通らない世界があってですね、
その部分をどういうふうに変えていくのか?っていうのが、
ですから先程の青森県とか福井県が頑張る事によって政策がゆがむとか、
明らかに矛盾していること、
ま、今回の民主党の30年代のやつですが、
その中に原発ゼロにするという方針がありながら、ブレずに核燃料サイクルをやると書いてあって、
これは完ぺきに矛盾しているわけですが、
その矛盾しているのは青森が頑張ったからだ。とかですね、

実はその青森がやっている事自身の中にもすごく矛盾があって、
もう六ヶ所の再処理工場は完全に破たんしていますし、全く無意味な事業なんですけれども、
それを青森県は「生産工場だ」というふうに、
なんていうのでしょうか、
「嘘だと分かっているのに嘘と思いたくない」という現状があってですね、
この「再処理を止めるというんだったら、3000トンある、溜まっている使用済み燃料棒を戻すぞ」という、
なんか…すごく奇妙奇天烈な力学になっているんですね。

津田:ちょっとした脅しですよね、あれはね。

飯田:
脅しなんですけど、非常に根が深いんですよ。
その根が深い問題を実はわけ入って解いていかなければならないんですが、

先ず政治の方は、1年ごとに大臣が変わると。
政府というか、基本は経産省ですけれど、経産省も2年ごとに担当が変わると。
しかも根本的にあんまりやる気がないというか、
そんな大変な問題に手を突っ込んだらですね、自分の首が飛ぶような。

だから問題が非常に複雑系で根が深くて、いろんなところにわたっているのに、
それを解く側というのがそれを解ける体制になっていないんですよね。


ーーー



田坂氏会見本編↓
<会見・本題>「脱原発は選択の問題ではなく、不可避の現実である」
田坂広志氏11/2自由報道協会会見(内容書き出し)


質疑応答↓

<1.望まない被ばく>「今後何十年と極めて重い心の重荷を背負う事になる」
田坂広志氏11/2自由報道協会記者会見(内容書き出し)


<2.放射性廃棄物>「国民の意識の成熟が問われる問題」
田坂広志氏11/2自由報道協会記者会見(内容書き出し)


<3.立地自治体>「地元の経済的自立を図るための政府の支援」
田坂広志氏11/2自由報道協会記者会見(内容書き出し)


<4.原子力の技術と輸出>「原発ゼロ社会にすると原子力技術者がいなくなる?」
田坂広志氏11/2自由報道協会記者会見(内容書き出し)


<5.核武装>「『プルトニウムを減らすために大間を稼働しなければいけない』は詭弁」
田坂広志氏11/2自由報道協会記者会見(内容書き出し)


<6.原子力規制委員>「何を言うよりも大切なことがある。誰が言うかだ」
田坂広志氏11/2自由報道協会記者会見(内容書き出し)



「嘉田さん、橋下さん、小沢さん、そしてがれき問題」
飯田哲也氏インタビュー11/28岩上安身氏(一部分書きだし)






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