原発事故1年9ヶ月を小出裕章さんに聞く
via パックイン・ニュース kinkin.tv (20121201)
愛川欽也
ゲスト・小出裕章(京都大学原子炉実験所助教)
山田厚史(ジャーナリスト)
樋口恵子(評論家)
内田 誠(ジャーナリスト)
升味佐江子(弁護士)
横尾和博(社会評論家)
(※音声からの文字起こしですので、お名前が分からない所があります。)
愛川:
ちょうど1年9か月前に福島第一原発の爆発がありました。
この福島の第一原発が、ぶっ壊れたまんま今もあります。
そのなかで、東京電力さんという所が当時の福島と福島第一原発のやりとりの中の、
つまり残っていたVTRですね、それを小出しに少しずつ出していきましたら、
なんと昨日また新たな発見がありまして、
発見というかもう前から決まっていたんだろうけれども、
その時の非常に濃度の高い放射能を海に捨ててたというのを今頃になって出して、
つまり原発というのはこんなふうにして、1年9カ月経ってまだなんかこういう事を教えないでくれていた。
しかも大事なことが、発表されていくという遺産を残して、まだ今日もぼんやりと立っています。
そこがこの番組はずっとやってきたんで、
とうとうやめないでずーーーーっと、
去年の3月11日以降一回も欠かさずこの原発については語ろうじゃないかと言って語ってきました。
原宿でやっているころですね、
朝日ニュースターでやっている頃、小出さんにも出ていただきました。
その小出さんが、小出さんはあちこちでいろんなお話をして講演をやったりして、お忙しいんだろうけれども、
今日羽田に着く飛行機が少し早目だったんでこっちに寄っていただいたんで、
今日はスタジオにきてもらいました。
で、ま、小出さんがもう座っていらっしゃいます。
小出先生よろしくお願いいたします。
小出:よろしくお願いいたします。
愛川:
小出先生とは、今日まさに当時のまんまで、
これは1年9か月前の3月20日。ですから10日ぐらいしか経っていない、
その時の写真をそのまま映しています。
今日は小出さんに学者さんですから、小出さんに原子力の話を絡めて、
これはとっても、この程度で「もう収束した」って言っちゃう人もいるんですね。
僕ら素人が見ても、建物見たって、これは収束には見えない。
収束と同時に何か知らないけれどもだんだん風化してきて、
この後あんまり原発という事に関して何も言わなかった。
だけど実は小出さんに、いろいろお話を聞いてね、
これ、僕はとても収束していると思えるわけがない。
で、安全だったら、普通、ね、
みっともないから壊しますよ、これ。
で必ず次のマンションが建ったりね、あるいは旅館が建ったり、
海水浴場にふわさしいんじゃないかと、
なんか、あちこち壊れながらいるんですけど、最初に小出さんに聞きたい。
これは収束していますか?
小出:していません。
愛川:
僕が言うんだと皆さん信用しないんで、
小出さんがおっしゃるんだから。
みなさん、収束していませんよ。
つまりね、これを最初の話として、
1,2,3,4個あるんですね。
で、メルトダウンという言葉を、僕は生れてこの方知らなかったけれども、3月11日以降知りました。
最初に後藤さんなんかにも来ていただいて、
その頃は後藤さんも気をつけながらね、
「これ、メルトダウンっては今は言えないかもしれないけれど、もしメルトダウンだったら大変だよ」と
おっしゃっていました。
これメルトダウンですよね?
小出:もちろんです。
愛川:
ですからね、こうやって僕らはいろんな事で嘘をつかれながらね、
あるいは本当の事を知らずに、
こんな危ないものを、こうやっているのをね、塀をつくってちょっと隠してみたりね、
こんなもの、ブルーシートかなんかかけて隠しておいていいんですか?これ。
小出:
今、映っているのは左から2号機3号機4号機です。
で、もうひとつ左に1号機があるのですが、
1号機と2号機と3号機は事故の時に運転中でした。
大雑把に言うと、それぞれの原子炉の中に、
広島原爆がばら撒いた放射性物質の約1000発分を抱えた状態で事故に突入しました。
それが結局みんな溶けてしまって、
今そこに映っている建屋の下に溶け落ちてしまっている。
そして、それが今どこにあるか?すらが分からない。
なぜなら近づく事ができないからという。
今愛川さんがこれ全部取っ払ってマンションにしろとかおっしゃったけれども、
そんな事もちろんできない。
猛烈な放射能が、そこに今でもある。
でも、正確な状態でどこにどうやってあるかすらが分からないという、
そんな状態なのです。
愛川:で、で、あるにもかかわらずですね、
小出:はい
愛川:カーテンでも隠したい位なものでしょ?
小出:はい。
愛川:
しかしこれは、あの、ぼくは
広島原爆ドームをね、残そうじゃないかって、アメリカに爆撃された。
そのあと、ちょうどいろいろともっと、昔の話ですけれど、
残すように運動するのが全国で行われたんですよ。
僕らもその募金運動に協力して、あれ残してよかったなって思うんだけど、
あれは残したけど、あそこはもう危険じゃない、完全に。
これはもう冗談じゃないですか?
小出:
これはずーっと手がつけられない状態で、これから何百年という形で、
この上に多分、私は石棺という、過去、旧ソ連のチェルノブイリ原子力発電所でやったような、
石の棺というものでこれを覆わなければいけないと思いますけれども、
それが、一度覆ってもボロボロになりますので、
今、チェルノブイリ原子力発電所では、
ボロボロになった石棺の上にさらに大きな石棺をつくろうとしています。
これも多分、10年20年経つと、この上に石棺というお墓ができるんだと思います。
でもそのお墓もボロボロになっていくので、
何十年か経つとその上にまたさらに巨大なお墓で覆うという事が必要になっていく筈です。
もう、愛川さんは生きてられないだろうし、私ももちろん生きてない(笑)ですけれども、
そういう仕事を私たちの子供、孫の世代が、
ずーーーっとこれから引きずっていかなければいけないという事になります。
愛川:
今じゃあ、ここに働いている人がいるんですね、事実ね。
で、この人達にとかく、
こんな大変な仕事をしていて「ご苦労さん」っていうふうなテレビ番組もありますけれど、
そこで働いている人って、そんな危ないところに入っていくんで「ご苦労さん」どころじゃないですね。
小出:
そうです。
ですから原子力発電所の作業者というのは、昔からそうだったのですが、
下請け、孫請け、ひ孫請けというような、ものすごく重層的な雇用関係が繋がっていて、
本当に危険な現場に行く人は、孫請け、ひ孫請け、
なんか10次ぐらいまでその下請けがあるそうですけれど、
危険手当までがピンハネされてしまって、貰う事が出来ないような構造になっているようです。
愛川:
そんな事して、その人達は核心に触れるようなね、
その核の棒のところに行くんじゃなくて、なんかゴミかなんか拾っているわけですか、
小出:
もちろんその原子炉建屋という建屋があるのですけれども、
一番右の4号機はですね、事故の時に運転していませんでしたので、
原子炉そのものがメルトダウンするという事はなかったのです。
だから確かに建屋は爆発して吹き飛んでいますけれども、
放射能汚染が比較的少ない状態で済んだので、
4号機の原子炉建屋の中にはまだ人が入れるのですが、
1号機から3号機までは人が立ち入ることすらが出来ないという、
それほどの猛烈な汚染なのです。
ですから、周辺で曲がりなりにも少しずつ片付けるという作業をする、
あるいは放射能が外に漏れてきているわけですし、空気中にも漏れてきているし、
汚染水としても漏れてきているわけで、
それを何とか、とにかく食い止めなければいけないという作業がずーっと続いています。
愛川:
そんな事をこうやって、そんな危険なところで働いて、
こうやっている事で食い止められるんですか?
こんな危ないものが。
小出:わかりません。
人類が経験した、「初めての事」なのです。
こんなことは…
チェルノブイリ原子力発電所の時だって、壊れたのはたった1個だったわけですけれども、
福島の場合は4個が、並んで全部つぶれてしまっているという、そういう状況になっていますので、
これをこれからどうやって収束できるのか?
何年かかるのか?ということは、
人間にとって未知の経験ですので、
どうなるか、正確に予測する事もできません。
ーー:
小出さん、先程ね、石棺は、
10年か20年経ったらこの上に石棺みたいなものができるだろうと、おっしゃいましたよね。
やっぱり、10年20年経たないとそういう作業には取り掛かれないということ何ですか?
小出:
というのは…
核燃料が存在していた場所というのは、2カ所ある。
1個所は原子炉そのものの炉心という所にあった。
それが1号機2号機3号機で溶け落ちてしまっているわけですね。
でも溶け落ちてしまったものはもう、どうなっているのか?すらがわからない状態で、
それに手をつけられるようになるためには、多分10年20年後にならないと手がつけられないと思います。
ーー:どういうふうにすると、手がつけられるようになるんですか?
小出:
それはまずわかりません。
でもその前にやらなければいけない事があって、
それは核燃料が炉心という所ではなくて、使用済み燃料プールという中にも膨大な核燃料が沈めてあった。
1号機も2号機も3号機も。また4号機もそうですけれども、
それは使用済みという言葉で言われるように、
すでにもう、原子炉の中で燃え尽きてしまった、つまり猛烈な放射能の塊になったというものが、
使用済み燃料プールというものの中に沈んでいるんです。
今でも。
それをとにかく取り出さない事には、そのまま石棺で封じる事は出来ないわけで、
先ずは取り出すと。
ーー:
取り出すというのはメルトダウンしてグチャグチャになってしまったような部分を
取り出すんじゃなくて、
使用済み燃料を取り出すという事なんですか?
小出:そうです、
今はプールの底に、溶け落ちてはいない状態でまだ残っている使用済み燃料というものを、
少しでも安全な場所に移さなければいけないという事になっているのです。
でもその使用済み燃料プールというのは真ん中に3号機がありますし、
右に4号機がありますけれども、
吹き飛んでしまった建屋の要するに、中にあるわけですね。
で、その使用済み燃料というのは今聞いていただいたように猛烈な放射能のかたまりですので、
プールの底に沈んでいる間はまだいいのですけれども、
それを水面から引き上がると周りにいる人がバタバタと死んでしまうというほどの猛烈な
ーー:そんな…あ、…なるほど…
小出:ものなのです。
ですからどうすれば移動できるのか?というと、
プールの底に、まずは巨大な鋼鉄と鉛でつくったキャスクという容器を沈めるのです。
プールのそこで、水の中でその使用済み燃料を容器の中に入れて蓋をして、
初めてプールから外へ引き出せるということになるのですが、
そのキャスクというものは重さが100トンもあるというような猛烈に重たいものなのです。
でも、見ていただいてわかって頂けると思いますが、
建屋そのものがもうボロボロになってしまっているわけで、
クレーンもなにもみんな吹き飛んでしまって使えないのです。
ですからその作業をするためには、とにかくクレーンが設置できるようにしなければいけないし、
巨大なクレーンを設置するためには強固な建物をつくらなければいけないという仕事があるのです。
今、4号機は、この写真では事故後の直後のものですけれども、
今はすでに最上階のところを全部取っ払ってしまってあります。
壊れた建物を取っ払って、新たにそこに巨大な建物を建てて、巨大なクレーンを設置して、
そして初めて使用済み燃料を吊り出すという作業が始められるといことになっているのですが、、
「その作業が始められるまでに来年の12月までかかります」というのが東京電力の説明です。
そして、今聞いていただいたように
4号機は比較的放射能の汚染が少ないので、その作業が今、出来ているのですが、
3号機なんて、あんなふうに壊れてしまって、
「いつその作業に取りかかれるか」すらが分からない、という状態なんです。
愛川:小出さん、その使用済みの燃料そのものはかえって危険なものなんですね。
小出:猛烈に危険なものです。
愛川:現在使っているものよりももっと危険になっちゃっている?
小出:
原子炉の中で燃やす時の燃料は、はじめは新燃料という、
ま、ピカピカなウランだけのものなんですけれども、
それを原子炉の中で一度燃やす、核分裂させるという事になると、
ウランが持っていた放射能の1億倍の放射能を抱えるようになるのです。
愛川:1億倍…はぁ…
小出:
1億倍。
ようするに、燃え始めてだんだん、だんだんその使用済みになるまでに、
1億倍の放射能になっちゃうんです。
ですから、燃やし始めのうちはまだいいけれども、
1年、2年燃やしていくと、どんどん毒性が高くなってきて、
使用済みとなった状態が一番放射能の汚染が強いものになるわけで
愛川:じゃ、それをまだ抱えたまんま、この4基ともいるわけですね。
小出:
そうです1号機から4号機までの使用済み燃料プールの中に、
沈んだ状態で、まだなんとか、
愛川:そ、それは何本ぐらい入っているんですか?一つのプールに。
小出:4号機だけで1535体
愛川:ええっ!1500本
小出:
原子炉の中には500数十体しか入りませんから、
原子炉の中に本来入る量の2.5倍分ぐらいのものが
4号機の使用済み燃料プールという物の底に今でも沈んでいるということです。
愛川:
で、もうちょっと、
先生に頂いているお時間がありますから早口になって申し訳ないんだけど、
これが、こんなになっているけど、
これがあれですよね、3月11日の後の10日後ぐらいの写真なんだそうですけど、
そうするとこれ、上を取っちゃって、
取れるぐらいだから逆に言うと小出さんのお話を聞くと、
これ(4号機)がまだこの中じゃ安全な方だと見てもいいような
小出:
違います。
それは全く違って、
3号機と4号機がいま写真に写っていますが、
3号機は骨組みすらが崩れ落ちてしまっているというのが見ていただけるとおもいますが、
でも重要な事はですね、3号機で吹き飛んだところは、
こうやって写真で見ると、最上階の2階建てに見えるところが吹き飛んでいるんです。
4号機の場合は2階建てのところも吹き飛んでいますし、
さらにその下の階もすでに吹き飛んでしまっていて、
最上階の2階建てに見える部分は私たちがオペレーションフロアーと呼んでいるところで、
クレーンとか、使用済み燃料交換機とか、大きなものがある体育館のような部屋なんですけれども、
その下に使用済み燃料プールが埋め込まれている。
で、4号機の場合には
つまり使用済み燃料プールが埋め込まれている階が全て吹き飛んで壁が無くなってしまっているという事で、
使用済み燃料プールが、それを支えている構造体がすべて破壊されてしまって、
宙づりのような状態で、いまあるんです。
ーー:
そこにもし地震が来たら、
福島と同じような地震が、大きな余震がきたりいろんな事がありますけれども、
そういうのが来たらいちばんやっぱり危ないというのが4号機
小出:
そうです。
私たちは一番それをやっぱり恐れているわけで、
4号機は原子炉建屋が特殊な形で破壊されてしまって、
使用済み燃料プールがいま一番危ない状態だということに、
私も気がついたし、東京電力も政府も気がついたのです。
事故直後に東京電力はすぐに使用済み燃料プールの耐震補強工事というのをやりました。
その下の階に入っていくと、プールのコンクリートの底が見えるのですけれども、
その底に鋼鉄製の柱を何本も設置して、コンクリートで固めるというような事をやったのですが、
もともと放射能で汚れた現場で、ゆっくりと作業ができるという現場ではありませんでしたから、
どこまで工事が出来たかという事も不安ですし、
その鋼鉄の柱を建てられる場所というのも、
すでに下の、支えようとするその下の階すらが破壊されているのですから、
全部に柱を建てる事もできない。
ようやくにして半分ぐらいのところに柱を立てて、支えているという状態なのです。
で、東京電力は「それをやったから大丈夫だ」と、
「少しぐらいの地震がきても大丈夫だ」というのが東京電力の主張ですけれども、
「本当にそうかな?」というのが私には不安ですし、
その4号機の使用済み燃料プールの中には、広島原爆がばら撒いた核分裂生成物。
その中でも私はセシウム137という放射性物質が一番危険だと思っているのですが、
そのセシウム137を尺度にすると、約5000発分が、そこにある。
ーー:広島原爆の5000発分。4号機だけの燃料プールだけで。
小出:そうです。
その宙づりになっているプールの底だけでそれだけある。
何とかそれを早くしなければいけないという事で、
東京電力がとにかく今それをやろうとして苦闘しているところです。
ーー:先生、その後始末のために順調に行ってどの位まだ時間がかかりますか?
小出:
先ず4号機の使用済み燃料プールから
使用済みの燃料を吊り出す作業が始められるまでに1年かかると言っているわけですね、来年12月。
その作業が始まって、1535体ある燃料の吊りだしを終えるまでに、
多分、1年とか2年とか、私はかかるんではないかと思います。
それから3号機の使用済み燃料プール、2号機の使用済み燃料プール、1号機の使用済み燃料プールからも、
また全部を出さなければいけない。
ーーじゃあ10年かかりますね
つづく↓
<後半>「みなさん、ちゃんと事実を見て下さい」小出裕章さんに聞く
12/1愛川欽也パックイン・ニュース(内容書き出し)
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愛川欽也
ゲスト・小出裕章(京都大学原子炉実験所助教)
山田厚史(ジャーナリスト)
樋口恵子(評論家)
内田 誠(ジャーナリスト)
升味佐江子(弁護士)
横尾和博(社会評論家)
(※音声からの文字起こしですので、お名前が分からない所があります。)
愛川:
ちょうど1年9か月前に福島第一原発の爆発がありました。
この福島の第一原発が、ぶっ壊れたまんま今もあります。
そのなかで、東京電力さんという所が当時の福島と福島第一原発のやりとりの中の、
つまり残っていたVTRですね、それを小出しに少しずつ出していきましたら、
なんと昨日また新たな発見がありまして、
発見というかもう前から決まっていたんだろうけれども、
その時の非常に濃度の高い放射能を海に捨ててたというのを今頃になって出して、
つまり原発というのはこんなふうにして、1年9カ月経ってまだなんかこういう事を教えないでくれていた。
しかも大事なことが、発表されていくという遺産を残して、まだ今日もぼんやりと立っています。
そこがこの番組はずっとやってきたんで、
とうとうやめないでずーーーーっと、
去年の3月11日以降一回も欠かさずこの原発については語ろうじゃないかと言って語ってきました。
原宿でやっているころですね、
朝日ニュースターでやっている頃、小出さんにも出ていただきました。
その小出さんが、小出さんはあちこちでいろんなお話をして講演をやったりして、お忙しいんだろうけれども、
今日羽田に着く飛行機が少し早目だったんでこっちに寄っていただいたんで、
今日はスタジオにきてもらいました。
で、ま、小出さんがもう座っていらっしゃいます。
小出先生よろしくお願いいたします。
小出:よろしくお願いいたします。
愛川:
小出先生とは、今日まさに当時のまんまで、
これは1年9か月前の3月20日。ですから10日ぐらいしか経っていない、
その時の写真をそのまま映しています。
今日は小出さんに学者さんですから、小出さんに原子力の話を絡めて、
これはとっても、この程度で「もう収束した」って言っちゃう人もいるんですね。
僕ら素人が見ても、建物見たって、これは収束には見えない。
収束と同時に何か知らないけれどもだんだん風化してきて、
この後あんまり原発という事に関して何も言わなかった。
だけど実は小出さんに、いろいろお話を聞いてね、
これ、僕はとても収束していると思えるわけがない。
で、安全だったら、普通、ね、
みっともないから壊しますよ、これ。
で必ず次のマンションが建ったりね、あるいは旅館が建ったり、
海水浴場にふわさしいんじゃないかと、
なんか、あちこち壊れながらいるんですけど、最初に小出さんに聞きたい。
これは収束していますか?
小出:していません。
愛川:
僕が言うんだと皆さん信用しないんで、
小出さんがおっしゃるんだから。
みなさん、収束していませんよ。
つまりね、これを最初の話として、
1,2,3,4個あるんですね。
で、メルトダウンという言葉を、僕は生れてこの方知らなかったけれども、3月11日以降知りました。
最初に後藤さんなんかにも来ていただいて、
その頃は後藤さんも気をつけながらね、
「これ、メルトダウンっては今は言えないかもしれないけれど、もしメルトダウンだったら大変だよ」と
おっしゃっていました。
これメルトダウンですよね?
小出:もちろんです。
愛川:
ですからね、こうやって僕らはいろんな事で嘘をつかれながらね、
あるいは本当の事を知らずに、
こんな危ないものを、こうやっているのをね、塀をつくってちょっと隠してみたりね、
こんなもの、ブルーシートかなんかかけて隠しておいていいんですか?これ。
小出:
今、映っているのは左から2号機3号機4号機です。
で、もうひとつ左に1号機があるのですが、
1号機と2号機と3号機は事故の時に運転中でした。
大雑把に言うと、それぞれの原子炉の中に、
広島原爆がばら撒いた放射性物質の約1000発分を抱えた状態で事故に突入しました。
それが結局みんな溶けてしまって、
今そこに映っている建屋の下に溶け落ちてしまっている。
そして、それが今どこにあるか?すらが分からない。
なぜなら近づく事ができないからという。
今愛川さんがこれ全部取っ払ってマンションにしろとかおっしゃったけれども、
そんな事もちろんできない。
猛烈な放射能が、そこに今でもある。
でも、正確な状態でどこにどうやってあるかすらが分からないという、
そんな状態なのです。
愛川:で、で、あるにもかかわらずですね、
小出:はい
愛川:カーテンでも隠したい位なものでしょ?
小出:はい。
愛川:
しかしこれは、あの、ぼくは
広島原爆ドームをね、残そうじゃないかって、アメリカに爆撃された。
そのあと、ちょうどいろいろともっと、昔の話ですけれど、
残すように運動するのが全国で行われたんですよ。
僕らもその募金運動に協力して、あれ残してよかったなって思うんだけど、
あれは残したけど、あそこはもう危険じゃない、完全に。
これはもう冗談じゃないですか?
小出:
これはずーっと手がつけられない状態で、これから何百年という形で、
この上に多分、私は石棺という、過去、旧ソ連のチェルノブイリ原子力発電所でやったような、
石の棺というものでこれを覆わなければいけないと思いますけれども、
それが、一度覆ってもボロボロになりますので、
今、チェルノブイリ原子力発電所では、
ボロボロになった石棺の上にさらに大きな石棺をつくろうとしています。
これも多分、10年20年経つと、この上に石棺というお墓ができるんだと思います。
でもそのお墓もボロボロになっていくので、
何十年か経つとその上にまたさらに巨大なお墓で覆うという事が必要になっていく筈です。
もう、愛川さんは生きてられないだろうし、私ももちろん生きてない(笑)ですけれども、
そういう仕事を私たちの子供、孫の世代が、
ずーーーっとこれから引きずっていかなければいけないという事になります。
愛川:
今じゃあ、ここに働いている人がいるんですね、事実ね。
で、この人達にとかく、
こんな大変な仕事をしていて「ご苦労さん」っていうふうなテレビ番組もありますけれど、
そこで働いている人って、そんな危ないところに入っていくんで「ご苦労さん」どころじゃないですね。
小出:
そうです。
ですから原子力発電所の作業者というのは、昔からそうだったのですが、
下請け、孫請け、ひ孫請けというような、ものすごく重層的な雇用関係が繋がっていて、
本当に危険な現場に行く人は、孫請け、ひ孫請け、
なんか10次ぐらいまでその下請けがあるそうですけれど、
危険手当までがピンハネされてしまって、貰う事が出来ないような構造になっているようです。
愛川:
そんな事して、その人達は核心に触れるようなね、
その核の棒のところに行くんじゃなくて、なんかゴミかなんか拾っているわけですか、
小出:
もちろんその原子炉建屋という建屋があるのですけれども、
一番右の4号機はですね、事故の時に運転していませんでしたので、
原子炉そのものがメルトダウンするという事はなかったのです。
だから確かに建屋は爆発して吹き飛んでいますけれども、
放射能汚染が比較的少ない状態で済んだので、
4号機の原子炉建屋の中にはまだ人が入れるのですが、
1号機から3号機までは人が立ち入ることすらが出来ないという、
それほどの猛烈な汚染なのです。
ですから、周辺で曲がりなりにも少しずつ片付けるという作業をする、
あるいは放射能が外に漏れてきているわけですし、空気中にも漏れてきているし、
汚染水としても漏れてきているわけで、
それを何とか、とにかく食い止めなければいけないという作業がずーっと続いています。
愛川:
そんな事をこうやって、そんな危険なところで働いて、
こうやっている事で食い止められるんですか?
こんな危ないものが。
小出:わかりません。
人類が経験した、「初めての事」なのです。
こんなことは…
チェルノブイリ原子力発電所の時だって、壊れたのはたった1個だったわけですけれども、
福島の場合は4個が、並んで全部つぶれてしまっているという、そういう状況になっていますので、
これをこれからどうやって収束できるのか?
何年かかるのか?ということは、
人間にとって未知の経験ですので、
どうなるか、正確に予測する事もできません。
ーー:
小出さん、先程ね、石棺は、
10年か20年経ったらこの上に石棺みたいなものができるだろうと、おっしゃいましたよね。
やっぱり、10年20年経たないとそういう作業には取り掛かれないということ何ですか?
小出:
というのは…
核燃料が存在していた場所というのは、2カ所ある。
1個所は原子炉そのものの炉心という所にあった。
それが1号機2号機3号機で溶け落ちてしまっているわけですね。
でも溶け落ちてしまったものはもう、どうなっているのか?すらがわからない状態で、
それに手をつけられるようになるためには、多分10年20年後にならないと手がつけられないと思います。
ーー:どういうふうにすると、手がつけられるようになるんですか?
小出:
それはまずわかりません。
でもその前にやらなければいけない事があって、
それは核燃料が炉心という所ではなくて、使用済み燃料プールという中にも膨大な核燃料が沈めてあった。
1号機も2号機も3号機も。また4号機もそうですけれども、
それは使用済みという言葉で言われるように、
すでにもう、原子炉の中で燃え尽きてしまった、つまり猛烈な放射能の塊になったというものが、
使用済み燃料プールというものの中に沈んでいるんです。
今でも。
それをとにかく取り出さない事には、そのまま石棺で封じる事は出来ないわけで、
先ずは取り出すと。
ーー:
取り出すというのはメルトダウンしてグチャグチャになってしまったような部分を
取り出すんじゃなくて、
使用済み燃料を取り出すという事なんですか?
小出:そうです、
今はプールの底に、溶け落ちてはいない状態でまだ残っている使用済み燃料というものを、
少しでも安全な場所に移さなければいけないという事になっているのです。
でもその使用済み燃料プールというのは真ん中に3号機がありますし、
右に4号機がありますけれども、
吹き飛んでしまった建屋の要するに、中にあるわけですね。
で、その使用済み燃料というのは今聞いていただいたように猛烈な放射能のかたまりですので、
プールの底に沈んでいる間はまだいいのですけれども、
それを水面から引き上がると周りにいる人がバタバタと死んでしまうというほどの猛烈な
ーー:そんな…あ、…なるほど…
小出:ものなのです。
ですからどうすれば移動できるのか?というと、
プールの底に、まずは巨大な鋼鉄と鉛でつくったキャスクという容器を沈めるのです。
プールのそこで、水の中でその使用済み燃料を容器の中に入れて蓋をして、
初めてプールから外へ引き出せるということになるのですが、
そのキャスクというものは重さが100トンもあるというような猛烈に重たいものなのです。
でも、見ていただいてわかって頂けると思いますが、
建屋そのものがもうボロボロになってしまっているわけで、
クレーンもなにもみんな吹き飛んでしまって使えないのです。
ですからその作業をするためには、とにかくクレーンが設置できるようにしなければいけないし、
巨大なクレーンを設置するためには強固な建物をつくらなければいけないという仕事があるのです。
今、4号機は、この写真では事故後の直後のものですけれども、
今はすでに最上階のところを全部取っ払ってしまってあります。
壊れた建物を取っ払って、新たにそこに巨大な建物を建てて、巨大なクレーンを設置して、
そして初めて使用済み燃料を吊り出すという作業が始められるといことになっているのですが、、
「その作業が始められるまでに来年の12月までかかります」というのが東京電力の説明です。
そして、今聞いていただいたように
4号機は比較的放射能の汚染が少ないので、その作業が今、出来ているのですが、
3号機なんて、あんなふうに壊れてしまって、
「いつその作業に取りかかれるか」すらが分からない、という状態なんです。
愛川:小出さん、その使用済みの燃料そのものはかえって危険なものなんですね。
小出:猛烈に危険なものです。
愛川:現在使っているものよりももっと危険になっちゃっている?
小出:
原子炉の中で燃やす時の燃料は、はじめは新燃料という、
ま、ピカピカなウランだけのものなんですけれども、
それを原子炉の中で一度燃やす、核分裂させるという事になると、
ウランが持っていた放射能の1億倍の放射能を抱えるようになるのです。
愛川:1億倍…はぁ…
小出:
1億倍。
ようするに、燃え始めてだんだん、だんだんその使用済みになるまでに、
1億倍の放射能になっちゃうんです。
ですから、燃やし始めのうちはまだいいけれども、
1年、2年燃やしていくと、どんどん毒性が高くなってきて、
使用済みとなった状態が一番放射能の汚染が強いものになるわけで
愛川:じゃ、それをまだ抱えたまんま、この4基ともいるわけですね。
小出:
そうです1号機から4号機までの使用済み燃料プールの中に、
沈んだ状態で、まだなんとか、
愛川:そ、それは何本ぐらい入っているんですか?一つのプールに。
小出:4号機だけで1535体
愛川:ええっ!1500本
小出:
原子炉の中には500数十体しか入りませんから、
原子炉の中に本来入る量の2.5倍分ぐらいのものが
4号機の使用済み燃料プールという物の底に今でも沈んでいるということです。
愛川:
で、もうちょっと、
先生に頂いているお時間がありますから早口になって申し訳ないんだけど、
これが、こんなになっているけど、
これがあれですよね、3月11日の後の10日後ぐらいの写真なんだそうですけど、
そうするとこれ、上を取っちゃって、
取れるぐらいだから逆に言うと小出さんのお話を聞くと、
これ(4号機)がまだこの中じゃ安全な方だと見てもいいような
小出:
違います。
それは全く違って、
3号機と4号機がいま写真に写っていますが、
3号機は骨組みすらが崩れ落ちてしまっているというのが見ていただけるとおもいますが、
でも重要な事はですね、3号機で吹き飛んだところは、
こうやって写真で見ると、最上階の2階建てに見えるところが吹き飛んでいるんです。
4号機の場合は2階建てのところも吹き飛んでいますし、
さらにその下の階もすでに吹き飛んでしまっていて、
最上階の2階建てに見える部分は私たちがオペレーションフロアーと呼んでいるところで、
クレーンとか、使用済み燃料交換機とか、大きなものがある体育館のような部屋なんですけれども、
その下に使用済み燃料プールが埋め込まれている。
で、4号機の場合には
つまり使用済み燃料プールが埋め込まれている階が全て吹き飛んで壁が無くなってしまっているという事で、
使用済み燃料プールが、それを支えている構造体がすべて破壊されてしまって、
宙づりのような状態で、いまあるんです。
ーー:
そこにもし地震が来たら、
福島と同じような地震が、大きな余震がきたりいろんな事がありますけれども、
そういうのが来たらいちばんやっぱり危ないというのが4号機
小出:
そうです。
私たちは一番それをやっぱり恐れているわけで、
4号機は原子炉建屋が特殊な形で破壊されてしまって、
使用済み燃料プールがいま一番危ない状態だということに、
私も気がついたし、東京電力も政府も気がついたのです。
事故直後に東京電力はすぐに使用済み燃料プールの耐震補強工事というのをやりました。
その下の階に入っていくと、プールのコンクリートの底が見えるのですけれども、
その底に鋼鉄製の柱を何本も設置して、コンクリートで固めるというような事をやったのですが、
もともと放射能で汚れた現場で、ゆっくりと作業ができるという現場ではありませんでしたから、
どこまで工事が出来たかという事も不安ですし、
その鋼鉄の柱を建てられる場所というのも、
すでに下の、支えようとするその下の階すらが破壊されているのですから、
全部に柱を建てる事もできない。
ようやくにして半分ぐらいのところに柱を立てて、支えているという状態なのです。
で、東京電力は「それをやったから大丈夫だ」と、
「少しぐらいの地震がきても大丈夫だ」というのが東京電力の主張ですけれども、
「本当にそうかな?」というのが私には不安ですし、
その4号機の使用済み燃料プールの中には、広島原爆がばら撒いた核分裂生成物。
その中でも私はセシウム137という放射性物質が一番危険だと思っているのですが、
そのセシウム137を尺度にすると、約5000発分が、そこにある。
ーー:広島原爆の5000発分。4号機だけの燃料プールだけで。
小出:そうです。
その宙づりになっているプールの底だけでそれだけある。
何とかそれを早くしなければいけないという事で、
東京電力がとにかく今それをやろうとして苦闘しているところです。
ーー:先生、その後始末のために順調に行ってどの位まだ時間がかかりますか?
小出:
先ず4号機の使用済み燃料プールから
使用済みの燃料を吊り出す作業が始められるまでに1年かかると言っているわけですね、来年12月。
その作業が始まって、1535体ある燃料の吊りだしを終えるまでに、
多分、1年とか2年とか、私はかかるんではないかと思います。
それから3号機の使用済み燃料プール、2号機の使用済み燃料プール、1号機の使用済み燃料プールからも、
また全部を出さなければいけない。
ーーじゃあ10年かかりますね
つづく↓
<後半>「みなさん、ちゃんと事実を見て下さい」小出裕章さんに聞く
12/1愛川欽也パックイン・ニュース(内容書き出し)
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コメント
きいこさん、いつもいろいろな情報を教えてくださり、どうもありがとうございます。
小出先生のお話は たねまきジャーナルの時代からうかがっていますが、小出先生のおっしゃる福島原発の現状、使用済み燃料の問題など、現実に目を閉じる人、現状を知らない人がいっぱいいます。
実家の両親、妹は今でも東京は安全で新聞報道を100%信じ、原発事故は収束した、安全な世の中になったと心から、信じています。現実を私が話したら、悪魔だといわれました。奇形が多発するなんて全く信じない、妹は妊娠中です。妹はファンタジーの世界に生きています。 既にいる2歳の子供、おなかの子供がかわいそうすぎます。恐ろしい世の中だと思います。
私は子供が心配なので、事故直後は、九州、今は米国に移住しました。両親に言わせれば、私は親不孝なのだそうです。
報道関係者、御用学者、政府関係者は地獄に落ちてほしいです。
小出先生のお話は たねまきジャーナルの時代からうかがっていますが、小出先生のおっしゃる福島原発の現状、使用済み燃料の問題など、現実に目を閉じる人、現状を知らない人がいっぱいいます。
実家の両親、妹は今でも東京は安全で新聞報道を100%信じ、原発事故は収束した、安全な世の中になったと心から、信じています。現実を私が話したら、悪魔だといわれました。奇形が多発するなんて全く信じない、妹は妊娠中です。妹はファンタジーの世界に生きています。 既にいる2歳の子供、おなかの子供がかわいそうすぎます。恐ろしい世の中だと思います。
私は子供が心配なので、事故直後は、九州、今は米国に移住しました。両親に言わせれば、私は親不孝なのだそうです。
報道関係者、御用学者、政府関係者は地獄に落ちてほしいです。
らくだ | 2012.12.08 10:05 | 編集