原子力規制委員会中村佳代子委員は、ヨウ素剤を市民に配りたくないようです。
下記を見て、私は驚きました。
ヨウ素剤服用は汚染検査後?~規制委中村委員が主張
OurPlanetTV の動画の文字起こしをしました。
動画は上記のホームページにあります。
第2回 緊急被ばく医療に関する検討チーム会合
2012年12月3日

中村佳代子 原子力規制委員会:
緊急被ばく医療に関する検討チームの第2回を開催したいと思います。
緊急被ばく医療に関する検討内容としては3つの柱を立てました。
1.緊急被ばく医療協力体制
2.スクリーニング
3.安定ヨウ素剤
という形で三つの枠を事項というか作らせていただきました。
いわゆるスクリーニングをさせていただきながら、それに対してどうするか?という事を
一応フローシートにまとめさせていただきました。
その中にはヨウ素剤服用とかといったようなこと、それからケアーの問題も含まれていると思います。


鈴木元 学校法人医療福祉大学教授:
このフローをバーッと見ますと、
そのまま殆ど90年代に緊急被ばく医療のフローチャートに書いたものを
ある程度たたき台にしているような形になっています。
上手くそれが機能しなかったというのは、
殆ど汚染検査をするだけで、半日、一日かかってしまう。
ですからその汚染検査の下にヨウ素剤服用というようなものを入れていくというスキームは、
実際の大規模災害の時は上手くいきません。

横山邦彦 公立松任石川中央病院 副委員長 PETセンター長:
被ばくの防護。
これは防護なので、予防的な投与。
インフルエンザの予防注射と同じで、先にやっておかないと、
あるいはせめて、同時にやらないとなかなかその効果が現れません。
中村佳代子:
安定ヨウ素剤として使用されているヨウ化カリウムというものですけれども、
これは添付文書に、
禁忌とか慎重投与とか併用注意とか副作用とか高齢者への投与とか、妊産婦、授乳婦への注意とか
いろんな注意書きがしております。
で、しかも劇薬指定医薬品となっています。
こういったお薬を医療関係者の指示無くして
管理する、あるいは服用することの危険性を教えていただけますか?
横山邦彦:
日本で売られているそのヨウ化カリガンというお薬は、
1錠が50mgという量で、
そこの中に含まれるヨウ素の量とすると42mgぐらいですかね、になります。
この量は実は、KI(ヨウ化カリウム)というものは劇薬なんですけれども、
1錠あたり、これちょっと調べてみると、
0.35g以下、350mg以下ですね、1錠あたりのものは劇薬指定から外れています。
ですから、今日本で市販されている、このヨウ化カリガンというお薬に関しては
医者の処方箋なしで使えるお薬というふうに分類されております。
鈴木元:
大規模に安定ヨウ素剤を防災で使ったというのは
チェルノブイリ事故の後のポーランドの経験があります。
1000万人の子どもに投与した。それから、700万人の大人に投与したという事例があって、
それの報告書が出されています。
それによりますと、
小児に関しては副作用は、アレルギー症状としての副作用はあまりみられていないと。
中村佳代子:
安定ヨウ素剤を飲ませる、あるいは服用をさせるのはやはり医師だとお考えですか?
鈴木元:
20年位に戻ったような気がしています(苦笑い)
この間やはり整理してきたのは、
安定ヨウ素剤というものを医薬品としてではなくて、
あくまでも防災の一つのツールとして使うという事で、
大体今まで、国もそれから各自治体も、それで整備してきていたと思っています。
中村佳代子:
今のヨウ素剤、今手に入るとされているヨウ化カリウム錠剤は、
これは一応、えーっと、有効期間が遮光して保存して、つまり日が当らないように入れて、
だいたい使用期限が3年というふうになっています。
個人レベルでは多分ですね、災害時に備えるようなものの感覚では、多分ないと思うんです。

細井義夫 国立大学法人広島大学 緊急被ばく医療推進センター副センター長:
実際にいわき市で私が見たのはですね、
ヨウ素剤を配布して貰うのにですね、
ながーい行列が外に出来ているという状況を写真で見ました、それは。
そうするとですね、その時にプルームが来てしまうとですね、
それは外で一生懸命吸っているという事になってしまいますので、
やはり、100%確実に予防・服用をしてもらうという事からすると、
やはり事前配布という物も考慮しなければならない、
検討してみなければならない課題ではないかというふうに強く思いました。

山口芳裕 杏林大学医学部付属病院 高度救命救急センター長:
ここはヨウ素剤が必要、ここはヨウ素剤が必要ないと、
ここの町だけ「じゃあ配布しましょう」と言ったらですね、
隣町のお子さんを持ったお母さんたちは必ず何とかして入手をしようとすると思うんですね。
そのぐらい今、国の側には信頼がないという前提で、
これから物事を考えていく必要があるというふうに私は思います。

中村佳代子:
福島原発事故の事があり、いろんな情報のミスリーディングもあり、
ある意味では安定ヨウ素剤という薬、あるいは錠剤を飲む事によって、
一過性の不安がなくなるという事も見逃せない事実であります。
乳幼児はですね、飲むことはできませんから、必ずそこについている親の問題になります。
ですからこれは、親のリスクとか乳幼児のリスクではなくて、
親の安心感に伝わってくるものですので、
この事だけはやはり、この救急医療ではないですけれども、
組み込んで考えていかなければならない事だと思っています。
ーー崎山比早子氏 講演11/24ーー
(書き出し途中ですが、崎山先生のヨウ素剤についての話しの部分を先に公開)
原発事故とヨウ素剤
それから話題がちょっと変わってヨウ素剤の事なんですが、
ヨウ素剤は配られなかった、あるいは配られても服用指示が出なかった。
それはどういうことか?という事なんです。

ヨウ素剤を飲むというのはヨウ素を、放射性ヨウ素が甲状腺に溜まるのを防ぐためなんですね。
で、甲状腺にヨウ素がどうしてたまるか?といいますと、
甲状腺というのは甲状腺ホルモンをつくっている器官です。
甲状腺ホルモンをつくるためには、ヨウ素じゃないとダメなんです。
ヨウ素がないと甲状腺ホルモンがつくれないので、甲状腺は血液の中からヨウ素をどんどん取り込みます。
どの時に放射性であるか放射性でないか、
それは科学的な性質が同じですから、ヨウ素を取り込んでしまうのです。
その取り込まれる前に、ヨウ素剤を飲んで、
ヨウ素剤というのは安定ヨウ素、放射性ではないヨウ素です。
安定ヨウ素を飲んでおいて、血液の中の安定ヨウ素の量をはねておくと、
放射性ヨウ素の相対的な濃度が下がりますから、甲状腺に取り込まれるのを防ぐことができる。
ところがこれもタイミングが重要で、
放射性ヨウ素が身体の中に入っちゃってからヨウ素剤を飲んでもダメなんです。

だから、身体の中に入る前、24時間から同時ぐらいまでに飲んでおけば
90%以上の取り込みを押さえることができる。
で、飲まれちゃって24時間以降ですとほとんど阻害効果がないという事で、阻止効果がないという事で、
ヨウ素剤を飲むというのはタイミングが非常に重要。
で、理想的に言えば、自分で、各家庭で持っていて、「危ない」と思ったら飲む。
そういうふうに体制を整えておく。
いつも防災訓練をやる時にですね、
ヨウ素剤の効用と飲むタイミングというのを住民の皆さんに周知させておいて、
それでたとえばサイレンが鳴ったら飲む。
というようなことを徹底させておけばよかった。
そういうことをしないと、ヨウ素剤というものは持っていてもしょうがないということになります。

で、実際に配られてちゃんと服用したのは三春町ですね。
それから後、大熊とか、双葉、富岡町のみなさんは、
全体としては、全体に徹底しては飲んではいないですけれども、
一部の人は飲んだと。
いわき市とか楢葉町とか浪江町は配布はしたんですけれども飲んではいない。
服用指示というのが出なかった。
それで飲まなかったんですね。
服用指示が出なくてものませるというようにちゃんと決定したのが三春町だった。

で、こういうふうにですね、何故飲むという事を徹底しなかったのか?というのは、
原子力安全委員会は本当は服用指示を出したわけです。
ですけれど、服用指示は、ま、出したことは出したんですけれども、
原子力対策本部までいった。
そのFAXはいったんですが、その各市町村の長のところまでは届かなかったんですね。
届かなかったのを、
原子力安全委員会はそれを徹底して届いたか届かなかったかというのを確かめなかった。
ただ送りっぱなしだった。
そのFAXは混乱の中でどこかに埋もれてしまって、町長さんは服用指示を出さなかった。
こういう原子力安全委員会からそういう服用指示が出なかった場合には、
防災訓練のマニュアルがあるんですけれども、
そこに、福島県知事が服用指示を出すという事が決められている。
ですから、本当に来なかったなら、県知事が出せばよかったんです。
ところが県知事は出さなかった。
私たちがヒアリングをした時にですね、
県知事さんに「どうして服用指示を出さなかったんですか?」と伺ったらですね、
ご自分が指令するとは思っていなかったんじゃないかな、
ちゃんと認識していらっしゃらなかったんじゃないかなと思うんですね。
それでひたすら「国が服用指示を出すというのをひたすら待っていた」
そういうふうにおっしゃったんです。
ですから、やっぱりこれはもう、福島県知事に責任があるというふうに私は思います。
あと、配布しても服用指示を出さなかったというのは、各市町村がですね、
副作用をすごく恐れたっていうところがあるんです。
これは、原子力安全委員会が持っていたヨウ素剤検討委員会というのがあるんですが、
そこでヨウ素剤の副作用をすごく強調したんです。
ヨウ素剤って本当に副作用があるんですけど、ほとんどない。
で、チェルノブイリの事故の時にポーランドでは1050万人の子どもにヨウ素剤を飲ませた。
でも、副作用の報告はないんです。
大人の人は何人か、気分が悪くなったとか、そういうような事はありますけれども、
子どもの副作用の報告はなかった。
ですから、たとえば気持ちが悪くなったとか吐き気がしたとか、そういう事があったとしても、
ヨウ素剤を次に飲まなければいいんです、後遺症は残らないです。
ですから、甲状腺がんになるかならないかっていう瀬戸際だったら、
ちょっとぐらいたとえば副作用があったとしても、
そっちを選択する方が私は賢明じゃないかなというふうに思うんです。
ヨウ素剤アレルギーなんかの人がいますから、
そういう人はちょっと気をつけなければいけないんですけれども、
甲状腺機能低下症とか、甲状腺機能疱疹症とかというような病気を持っていらっしゃる方は
そういう方は、普段から主治医の先生と相談して、
そういう時にはどうしたらいいか?という事を相談しておいた方がいいと思うんですが、
一時的に症状が増悪したとしても、それを飲まなければもっとひどいということを、
で、そういう事でヨウ素剤についてはこれからどういうふうに、
どうなるか分からないですね、いまの事故の経過がですね。
これからずっと放射能が出てこなければいいんですけれども、
また放出されるような事があったとしたら、「どうなるか」という事を考えるとですね、
常に防災訓練の時にヨウ素剤を傍に置いておいて、
「いつ飲むか」という事を周知徹底しておくという事は非常に重要だというふうに思います。

ーNHK第9回 福島県三春町~ヨウ素剤・決断に至る4日間~よりー
安定ヨウ素剤の仕組みです。
原発事故によって放出される放射性ヨウ素は甲状腺と呼ばれるのどの機関に蓄積されやすい性質があります。
これががんを引き起こす原因となります。
しかし、放射能を持たない安定ヨウ素をあらかじめ薬で送り込んでおけば、
放射性ヨウ素をブロックする効果があるのです。

この薬はまれに副作用が現れます。
ヨウ素アレルギーの人が飲むと、発疹や熱が出る事があります。
また、配布には国や県の指示と医療関係者の立ち会いが求められていました。

難しいのは服用の時期です。
薬は被ばくの24時間前に飲むと93%のブロック効果があります。

しかし、時間が経過すると効果は減少します。

被ばくの8時間後だと40%
24時間後だとわずか7%しか効きません。

適切なタイミングで飲む事が大事な薬なのです。
ーーー
ーーヨウ素剤について、ポーランドの場合ーー
ミッシェル・フェルネックス博士
ポーランドでは1000万人の子供にチェルノブイリ事故後安定ヨウ素剤が配布された。
健康被害も周辺諸国に比べて軽減している。
矢ヶ崎克馬氏
ロシア・ベラルーシ・ウクライナそういうチェルノブイリの近くのところは、
もう、子ども達の甲状腺被害がものすごいんですね。
ところが、ポーランドの国はですね、
チェルノブイリの事故が起こった直後に、安定ヨウ素剤を国民に飲ませたんですね。
そうするとこの甲状腺そのものの病気
武田邦彦氏
チェルノブイリの事故の時、ヨウ素剤を飲まなかったソ連の子供たちから甲状腺ガンが数1000人出て、
飲んだポーランドからはほとんど報告されていない。
4月にヨウ素剤を飲ませるか飲ませないかも一関の大人の責任だ。
子供たちは大人を信じているが、子供は大人の所有物だろうか?
武田邦彦氏
チェルノブイリ事故の時にヨウ素を服用した子供には甲状腺ガンが出なかったのです、
すでに現在は事故から5ヶ月を経ていますので、ヨウ素剤の効果はほとんど無いと考えられます。
また、ご家庭でヨウ素剤を用意するのは、原発が再開されるところでは必要と考えられます。
ポーランドのように自治体がヨウ素剤を各家庭に配るように市役所に強く要望するのが適当です
小出裕章氏
そうです。必要だったのです。
そして、事故が起きて以降SPEEDIという計算プログラムを動かして、
時々刻々どちらに放射能が流れて、どれだけ被曝するかということを
多分、SPEEDIの開発担当者たちは不眠不休でやっていたはずですし、
それを受けて本当は事故対応をしなければいけない。ヨウド剤を配布しなければいけない。
という事だったのです。
福島みずほ
チェルノブイリの事故のとき、
ロシアではヨウ素剤をあまり配布せず、
ポーランドでは1050万人に配り、
甲状腺がんはチェルノブイリの方が多く出る結果になりました。
ーー中村佳代子サンという人についてーー
原子力規制委員会、メンバーはどんな人?「露骨すぎます」金子勝氏9/19たねまきJ(内容書き出し)
<中村佳代子さんについての部分一部抜き出し>
金子勝:
それから中村佳代子さんっていうのは、
放射線審議会のメンバーで、500ベクレルから100ベクレルに下げるのを、食品の安全基準の。
水野:食品の安全基準が最初500ベクレルでした。それを100ベクレルに下げましたけれど、
金子:放射線審議会で最後まで抵抗しましたしね。
水野:えっ!?「500ベクレルのままがいい」とおっしゃった方なんですか?
金子:そうです。
「20ミリシーベルト以下は大丈夫」みたいな発言も沢山しているといろんなところで書かれていますよね。
ーーーー
中村佳代子がヨウ素剤を配りたくないとする理由は何なのでしょうか?
薬代がかかるから(。◔‸◔。)??
OurPlanetTV は
会員のみなさまからの会費や、視聴者のみなさまからの寄付・カンパを基金に制作しています。
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/92

下記を見て、私は驚きました。
ヨウ素剤服用は汚染検査後?~規制委中村委員が主張
OurPlanetTV の動画の文字起こしをしました。
動画は上記のホームページにあります。
第2回 緊急被ばく医療に関する検討チーム会合
2012年12月3日

中村佳代子 原子力規制委員会:
緊急被ばく医療に関する検討チームの第2回を開催したいと思います。
緊急被ばく医療に関する検討内容としては3つの柱を立てました。
1.緊急被ばく医療協力体制
2.スクリーニング
3.安定ヨウ素剤
という形で三つの枠を事項というか作らせていただきました。
いわゆるスクリーニングをさせていただきながら、それに対してどうするか?という事を
一応フローシートにまとめさせていただきました。
その中にはヨウ素剤服用とかといったようなこと、それからケアーの問題も含まれていると思います。


鈴木元 学校法人医療福祉大学教授:
このフローをバーッと見ますと、
そのまま殆ど90年代に緊急被ばく医療のフローチャートに書いたものを
ある程度たたき台にしているような形になっています。
上手くそれが機能しなかったというのは、
殆ど汚染検査をするだけで、半日、一日かかってしまう。
ですからその汚染検査の下にヨウ素剤服用というようなものを入れていくというスキームは、
実際の大規模災害の時は上手くいきません。

横山邦彦 公立松任石川中央病院 副委員長 PETセンター長:
被ばくの防護。
これは防護なので、予防的な投与。
インフルエンザの予防注射と同じで、先にやっておかないと、
あるいはせめて、同時にやらないとなかなかその効果が現れません。
中村佳代子:
安定ヨウ素剤として使用されているヨウ化カリウムというものですけれども、
これは添付文書に、
禁忌とか慎重投与とか併用注意とか副作用とか高齢者への投与とか、妊産婦、授乳婦への注意とか
いろんな注意書きがしております。
で、しかも劇薬指定医薬品となっています。
こういったお薬を医療関係者の指示無くして
管理する、あるいは服用することの危険性を教えていただけますか?
横山邦彦:
日本で売られているそのヨウ化カリガンというお薬は、
1錠が50mgという量で、
そこの中に含まれるヨウ素の量とすると42mgぐらいですかね、になります。
この量は実は、KI(ヨウ化カリウム)というものは劇薬なんですけれども、
1錠あたり、これちょっと調べてみると、
0.35g以下、350mg以下ですね、1錠あたりのものは劇薬指定から外れています。
ですから、今日本で市販されている、このヨウ化カリガンというお薬に関しては
医者の処方箋なしで使えるお薬というふうに分類されております。
鈴木元:
大規模に安定ヨウ素剤を防災で使ったというのは
チェルノブイリ事故の後のポーランドの経験があります。
1000万人の子どもに投与した。それから、700万人の大人に投与したという事例があって、
それの報告書が出されています。
それによりますと、
小児に関しては副作用は、アレルギー症状としての副作用はあまりみられていないと。
中村佳代子:
安定ヨウ素剤を飲ませる、あるいは服用をさせるのはやはり医師だとお考えですか?
鈴木元:
20年位に戻ったような気がしています(苦笑い)
この間やはり整理してきたのは、
安定ヨウ素剤というものを医薬品としてではなくて、
あくまでも防災の一つのツールとして使うという事で、
大体今まで、国もそれから各自治体も、それで整備してきていたと思っています。
中村佳代子:
今のヨウ素剤、今手に入るとされているヨウ化カリウム錠剤は、
これは一応、えーっと、有効期間が遮光して保存して、つまり日が当らないように入れて、
だいたい使用期限が3年というふうになっています。
個人レベルでは多分ですね、災害時に備えるようなものの感覚では、多分ないと思うんです。

細井義夫 国立大学法人広島大学 緊急被ばく医療推進センター副センター長:
実際にいわき市で私が見たのはですね、
ヨウ素剤を配布して貰うのにですね、
ながーい行列が外に出来ているという状況を写真で見ました、それは。
そうするとですね、その時にプルームが来てしまうとですね、
それは外で一生懸命吸っているという事になってしまいますので、
やはり、100%確実に予防・服用をしてもらうという事からすると、
やはり事前配布という物も考慮しなければならない、
検討してみなければならない課題ではないかというふうに強く思いました。

山口芳裕 杏林大学医学部付属病院 高度救命救急センター長:
ここはヨウ素剤が必要、ここはヨウ素剤が必要ないと、
ここの町だけ「じゃあ配布しましょう」と言ったらですね、
隣町のお子さんを持ったお母さんたちは必ず何とかして入手をしようとすると思うんですね。
そのぐらい今、国の側には信頼がないという前提で、
これから物事を考えていく必要があるというふうに私は思います。

中村佳代子:
福島原発事故の事があり、いろんな情報のミスリーディングもあり、
ある意味では安定ヨウ素剤という薬、あるいは錠剤を飲む事によって、
一過性の不安がなくなるという事も見逃せない事実であります。
乳幼児はですね、飲むことはできませんから、必ずそこについている親の問題になります。
ですからこれは、親のリスクとか乳幼児のリスクではなくて、
親の安心感に伝わってくるものですので、
この事だけはやはり、この救急医療ではないですけれども、
組み込んで考えていかなければならない事だと思っています。
ーー崎山比早子氏 講演11/24ーー
(書き出し途中ですが、崎山先生のヨウ素剤についての話しの部分を先に公開)
原発事故とヨウ素剤
それから話題がちょっと変わってヨウ素剤の事なんですが、
ヨウ素剤は配られなかった、あるいは配られても服用指示が出なかった。
それはどういうことか?という事なんです。

ヨウ素剤を飲むというのはヨウ素を、放射性ヨウ素が甲状腺に溜まるのを防ぐためなんですね。
で、甲状腺にヨウ素がどうしてたまるか?といいますと、
甲状腺というのは甲状腺ホルモンをつくっている器官です。
甲状腺ホルモンをつくるためには、ヨウ素じゃないとダメなんです。
ヨウ素がないと甲状腺ホルモンがつくれないので、甲状腺は血液の中からヨウ素をどんどん取り込みます。
どの時に放射性であるか放射性でないか、
それは科学的な性質が同じですから、ヨウ素を取り込んでしまうのです。
その取り込まれる前に、ヨウ素剤を飲んで、
ヨウ素剤というのは安定ヨウ素、放射性ではないヨウ素です。
安定ヨウ素を飲んでおいて、血液の中の安定ヨウ素の量をはねておくと、
放射性ヨウ素の相対的な濃度が下がりますから、甲状腺に取り込まれるのを防ぐことができる。
ところがこれもタイミングが重要で、
放射性ヨウ素が身体の中に入っちゃってからヨウ素剤を飲んでもダメなんです。

だから、身体の中に入る前、24時間から同時ぐらいまでに飲んでおけば
90%以上の取り込みを押さえることができる。
で、飲まれちゃって24時間以降ですとほとんど阻害効果がないという事で、阻止効果がないという事で、
ヨウ素剤を飲むというのはタイミングが非常に重要。
で、理想的に言えば、自分で、各家庭で持っていて、「危ない」と思ったら飲む。
そういうふうに体制を整えておく。
いつも防災訓練をやる時にですね、
ヨウ素剤の効用と飲むタイミングというのを住民の皆さんに周知させておいて、
それでたとえばサイレンが鳴ったら飲む。
というようなことを徹底させておけばよかった。
そういうことをしないと、ヨウ素剤というものは持っていてもしょうがないということになります。

で、実際に配られてちゃんと服用したのは三春町ですね。
それから後、大熊とか、双葉、富岡町のみなさんは、
全体としては、全体に徹底しては飲んではいないですけれども、
一部の人は飲んだと。
いわき市とか楢葉町とか浪江町は配布はしたんですけれども飲んではいない。
服用指示というのが出なかった。
それで飲まなかったんですね。
服用指示が出なくてものませるというようにちゃんと決定したのが三春町だった。

で、こういうふうにですね、何故飲むという事を徹底しなかったのか?というのは、
原子力安全委員会は本当は服用指示を出したわけです。
ですけれど、服用指示は、ま、出したことは出したんですけれども、
原子力対策本部までいった。
そのFAXはいったんですが、その各市町村の長のところまでは届かなかったんですね。
届かなかったのを、
原子力安全委員会はそれを徹底して届いたか届かなかったかというのを確かめなかった。
ただ送りっぱなしだった。
そのFAXは混乱の中でどこかに埋もれてしまって、町長さんは服用指示を出さなかった。
こういう原子力安全委員会からそういう服用指示が出なかった場合には、
防災訓練のマニュアルがあるんですけれども、
そこに、福島県知事が服用指示を出すという事が決められている。
ですから、本当に来なかったなら、県知事が出せばよかったんです。
ところが県知事は出さなかった。
私たちがヒアリングをした時にですね、
県知事さんに「どうして服用指示を出さなかったんですか?」と伺ったらですね、
ご自分が指令するとは思っていなかったんじゃないかな、
ちゃんと認識していらっしゃらなかったんじゃないかなと思うんですね。
それでひたすら「国が服用指示を出すというのをひたすら待っていた」
そういうふうにおっしゃったんです。
ですから、やっぱりこれはもう、福島県知事に責任があるというふうに私は思います。
あと、配布しても服用指示を出さなかったというのは、各市町村がですね、
副作用をすごく恐れたっていうところがあるんです。
これは、原子力安全委員会が持っていたヨウ素剤検討委員会というのがあるんですが、
そこでヨウ素剤の副作用をすごく強調したんです。
ヨウ素剤って本当に副作用があるんですけど、ほとんどない。
で、チェルノブイリの事故の時にポーランドでは1050万人の子どもにヨウ素剤を飲ませた。
でも、副作用の報告はないんです。
大人の人は何人か、気分が悪くなったとか、そういうような事はありますけれども、
子どもの副作用の報告はなかった。
ですから、たとえば気持ちが悪くなったとか吐き気がしたとか、そういう事があったとしても、
ヨウ素剤を次に飲まなければいいんです、後遺症は残らないです。
ですから、甲状腺がんになるかならないかっていう瀬戸際だったら、
ちょっとぐらいたとえば副作用があったとしても、
そっちを選択する方が私は賢明じゃないかなというふうに思うんです。
ヨウ素剤アレルギーなんかの人がいますから、
そういう人はちょっと気をつけなければいけないんですけれども、
甲状腺機能低下症とか、甲状腺機能疱疹症とかというような病気を持っていらっしゃる方は
そういう方は、普段から主治医の先生と相談して、
そういう時にはどうしたらいいか?という事を相談しておいた方がいいと思うんですが、
一時的に症状が増悪したとしても、それを飲まなければもっとひどいということを、
で、そういう事でヨウ素剤についてはこれからどういうふうに、
どうなるか分からないですね、いまの事故の経過がですね。
これからずっと放射能が出てこなければいいんですけれども、
また放出されるような事があったとしたら、「どうなるか」という事を考えるとですね、
常に防災訓練の時にヨウ素剤を傍に置いておいて、
「いつ飲むか」という事を周知徹底しておくという事は非常に重要だというふうに思います。

ーNHK第9回 福島県三春町~ヨウ素剤・決断に至る4日間~よりー
安定ヨウ素剤の仕組みです。
原発事故によって放出される放射性ヨウ素は甲状腺と呼ばれるのどの機関に蓄積されやすい性質があります。
これががんを引き起こす原因となります。
しかし、放射能を持たない安定ヨウ素をあらかじめ薬で送り込んでおけば、
放射性ヨウ素をブロックする効果があるのです。

この薬はまれに副作用が現れます。
ヨウ素アレルギーの人が飲むと、発疹や熱が出る事があります。
また、配布には国や県の指示と医療関係者の立ち会いが求められていました。

難しいのは服用の時期です。
薬は被ばくの24時間前に飲むと93%のブロック効果があります。

しかし、時間が経過すると効果は減少します。

被ばくの8時間後だと40%
24時間後だとわずか7%しか効きません。


適切なタイミングで飲む事が大事な薬なのです。
ーーー
ーーヨウ素剤について、ポーランドの場合ーー
ミッシェル・フェルネックス博士
ポーランドでは1000万人の子供にチェルノブイリ事故後安定ヨウ素剤が配布された。
健康被害も周辺諸国に比べて軽減している。
矢ヶ崎克馬氏
ロシア・ベラルーシ・ウクライナそういうチェルノブイリの近くのところは、
もう、子ども達の甲状腺被害がものすごいんですね。
ところが、ポーランドの国はですね、
チェルノブイリの事故が起こった直後に、安定ヨウ素剤を国民に飲ませたんですね。
そうするとこの甲状腺そのものの病気
武田邦彦氏
チェルノブイリの事故の時、ヨウ素剤を飲まなかったソ連の子供たちから甲状腺ガンが数1000人出て、
飲んだポーランドからはほとんど報告されていない。
4月にヨウ素剤を飲ませるか飲ませないかも一関の大人の責任だ。
子供たちは大人を信じているが、子供は大人の所有物だろうか?
武田邦彦氏
チェルノブイリ事故の時にヨウ素を服用した子供には甲状腺ガンが出なかったのです、
すでに現在は事故から5ヶ月を経ていますので、ヨウ素剤の効果はほとんど無いと考えられます。
また、ご家庭でヨウ素剤を用意するのは、原発が再開されるところでは必要と考えられます。
ポーランドのように自治体がヨウ素剤を各家庭に配るように市役所に強く要望するのが適当です
小出裕章氏
そうです。必要だったのです。
そして、事故が起きて以降SPEEDIという計算プログラムを動かして、
時々刻々どちらに放射能が流れて、どれだけ被曝するかということを
多分、SPEEDIの開発担当者たちは不眠不休でやっていたはずですし、
それを受けて本当は事故対応をしなければいけない。ヨウド剤を配布しなければいけない。
という事だったのです。
福島みずほ
チェルノブイリの事故のとき、
ロシアではヨウ素剤をあまり配布せず、
ポーランドでは1050万人に配り、
甲状腺がんはチェルノブイリの方が多く出る結果になりました。
ーー中村佳代子サンという人についてーー
原子力規制委員会、メンバーはどんな人?「露骨すぎます」金子勝氏9/19たねまきJ(内容書き出し)
<中村佳代子さんについての部分一部抜き出し>
金子勝:
それから中村佳代子さんっていうのは、
放射線審議会のメンバーで、500ベクレルから100ベクレルに下げるのを、食品の安全基準の。
水野:食品の安全基準が最初500ベクレルでした。それを100ベクレルに下げましたけれど、
金子:放射線審議会で最後まで抵抗しましたしね。
水野:えっ!?「500ベクレルのままがいい」とおっしゃった方なんですか?
金子:そうです。
「20ミリシーベルト以下は大丈夫」みたいな発言も沢山しているといろんなところで書かれていますよね。
ーーーー
中村佳代子がヨウ素剤を配りたくないとする理由は何なのでしょうか?
薬代がかかるから(。◔‸◔。)??
OurPlanetTV は
会員のみなさまからの会費や、視聴者のみなさまからの寄付・カンパを基金に制作しています。
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/92

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- 何故自ら?一番重い処分?儀礼上のあいさつ?他「名雪審議官更迭」規制庁会見質疑応答(内容書き出し)
- 日本原電に資料を渡した地震津波担当の“名雪審議官”2/1原子力規制庁の臨時記者会見(文字起こし)
- <続報 >原子力の憲法「原子炉立地審査指針」からいつの間にか消された文章(広瀬隆氏の講演あり)
- 原子力規制委員会 福島原発事故による住民の健康管理に関する検討チーム第2回会合12/6木田光一氏(内容書き出し)
- 中村佳代子原子力規制委員「ヨウ素剤配布服用は汚染検査の後でいい」検討チーム会合12/3OurPlanetTV(内容書き出し)
- 規制委員長田中俊一の発言は信じられるのか?「もし活断層があって重要施設が影響を受けるなら、止める根拠ができる」
- 勝手に動く官僚事務局規制庁
- 原子力規制庁一転!記者会見に赤旗を認める。ここまでに至る一部始終(10/2会見内容書き出し)
- 「原子力政策大綱」の見直し作業を中止と大間原発建設再開
- 原子力規制委・揺らぐ公開性「赤旗」を会見から排除9/28東京新聞(書き出し)
- 原子力規制委員会の広報課長は「福島県民に無用の被ばくを避ける権利があるかどうかは分からない」と言った佐藤暁
- 原子力規制委員会「会見赤旗排除」田中俊一と広報課長のとても見苦しい言い訳 9/26(会見内容書き出し)
コメント
貴重な情報をありがとうございます。私のサイト、「ヨウ化カリウム」でもぜひ紹介させてください。
http://blog.goo.ne.jp/zaurus2012
私は、サプリメントの輸入業者です。3.11直後に緊急にヨウ素剤の輸入代行をしたために今年8月に警察に踏み込まれました。早朝に刑事が7人が家宅捜査令状をふりかざしてやって来ました。これから起訴されるところです。WHO(世界保健機構)はずいぶん前から核災害の際にはヨウ素剤を使うように勧告しています。日本にある米英仏の大使館では当時それぞれの日本在住の自国民にはヨウ素剤を配布していました。日本の政府は日本国民にヨウ素剤を配布しないどころか、福島の地元市町村が自主判断で配布したヨウ素剤の回収まで命じて妨害していました。
上記のわたしのサイトは、このヨウ化カリウムにまつわる私の事件からいわゆる”原発”の問題までいろいろとりあげています。ぜひ一度お越しください。
http://blog.goo.ne.jp/zaurus2012
私は、サプリメントの輸入業者です。3.11直後に緊急にヨウ素剤の輸入代行をしたために今年8月に警察に踏み込まれました。早朝に刑事が7人が家宅捜査令状をふりかざしてやって来ました。これから起訴されるところです。WHO(世界保健機構)はずいぶん前から核災害の際にはヨウ素剤を使うように勧告しています。日本にある米英仏の大使館では当時それぞれの日本在住の自国民にはヨウ素剤を配布していました。日本の政府は日本国民にヨウ素剤を配布しないどころか、福島の地元市町村が自主判断で配布したヨウ素剤の回収まで命じて妨害していました。
上記のわたしのサイトは、このヨウ化カリウムにまつわる私の事件からいわゆる”原発”の問題までいろいろとりあげています。ぜひ一度お越しください。