2012年12月14日
報道するラジオ 「小出裕章さんに聞く 原発事故、放射能・・・」
報道するラジオ、今日最初の特集テーマは「小出裕章さんに聞く」です。
多くの方々から小出さんの話を聞きたいというリクエストを頂きました。
スペシャルウイークのスペシャルなゲストとして、今日は小出さんに伺います。
早速お呼びしましょう。
水野:
京都大学原子炉実験所助教小出裕章さんです。
小出先生今晩は。
小出:こんばんは。
水野:お久しぶりです、水野晶子でございます。
小出:お久しぶりです
平野:毎日新聞平野です
小出:はいどうも平野さんお久しぶりでした、
水野:
MBSラジオとしては9月の最後から数えて2ヵ月半ぶりのご出演となります。
小出さん、リスナーのみなさんから、いろいろと
「小出さんに話を聞きたいんだ」というお声を、沢山この間頂戴してまいりました。
たとえばラジオねームアントニオトトロさんという方はですね、
お仕事の関係で福島県の郡山に週3回いらっしゃるんだそうです。
で、30時間から45時間ぐらい滞在するんですけれど、
福島の方よりは滞在時間はもちろん少ないんですけれども、それでもなんとなく不安なんですよ。
小出先生の話聞きたいですわぁ。
というようなお声も頂いているんです。
あの、今日はですね、皆さんから頂いたご質問を中心に小出さんに答えていただこうと思うんですが、
先ず何より伺いたいのは、
福島第一原発が、今、どうなっているのか?です。
現状を伝える情報がなかなか出てこなくなっておりますけど、
4号機のプールも含めて、どうなっているのか教えていただけますか?
福島第一原発の今
小出:
はい。
もう皆さんご承知だと思いますが、
去年の3月11日に地震と津波に襲われて、福島第一原子力発電所が、ま、危機的な状況に陥りました。
1号機から3号機までは当時運転中でしたが、
その原子炉は全て溶けて落ちてしまいました。
その落ちてしまった原子炉がいまだにどこにあるのかすらわからない。
水野:今も分からないんですか?
小出:
はい。
見に行くことはできませんし、
それを知るための測定器の配置ももともとありませんでしたので、実際にはどこにあるのかが分からない。
推測して「ああではないか?」「こうではないか?」と思っているのですけれども、
正確には「分からない」という状態が続いています。
で、4号機は3月11日に定期検査中でしたので、
原子炉そのものが溶け落ちるという事は避けたわけですけれども、
燃料全部が使用済み燃料プールの底に沈めてあった状態で、事故に突入しました。
その使用済み燃料プールは原子炉建屋という大きな建物の中にあるのですけれども、
その建物地震が爆発で壊れてしまいまして、
使用済み燃料プールが宙づりのような状態で、今でもその場にあるわけです。
何とかして一刻も早く、
「プールの底に沈んでいる使用済みの燃料を取りださなければいけない」という事に
なってはいるのですけれども、
使用済み燃料というのは水面から空中につり上げてしまうと、
周りの人がバタバタと死んでしまうというような強烈な放射性物質のかたまりになっているので、
簡単につりだす事も出来ない。
そのためには巨大なキャスクと私たちが呼ぶ容器の中に、まずは入れて、
そのうえで吊りださなければいけないのですが、
そのためには巨大なクレーンが必要だし、
巨大なクレーンを設置するためには頑丈な建物をまず建てなければいけないということで、
東京電力がその作業をいま急いでやっています。
ただ、え・・その作業を始められるようになるまでに、
まだ後1年はかかるというのが東京電力の説明でして、
その間に大きな余震が起きないでくれたらいいなと私は願っています。
水野:
4号機そのものを耐震で手を加えているんでしょうが、
それでもそこのところが心配であるというのが、小出先生の味方ですね?
小出:
先日も12月の7日に東北地方と関東地方で、かなり大きな地震があったのですけれども、
私はその時に「アッ、大丈夫だろうか」と、先ず第一にその事を心配しました。
なんとかこれから大きな余震が起きないで欲しいと願いますし、
とにかく東京電力には一刻も早く作業を進めて、
使用済み燃料プールの、今底に沈んでいる燃料を、
少しでも安全なところに運び出して欲しいと願っています。
平野:1号機から3号機は状況は「ほとんど分からない状態」が続いているんですか?
小出:
はい、要するに全く見にいけない。建物の中に入ることすらできないのです。
そのためにロボットを入れたりしているのですけれども、
入れたロボットがすぐにまた制御不能になってしまって、
回収が出来なくなるというような事を繰り返していまして、
いまだにどうなっているのか分からないという状況が続いています。
最悪の場合には溶けた炉心がすでに格納容器の底も突き破って、
地下水と接触してしまっているのではないかという事を、私は心配していますし、
そうなってしまうと汚染が地下水にのって海へ流れていく、
あるいはあちこちに広がってしまうという事を防げなくなってしまいますので、
何とか早く手を打たなければいけないのですけれども、
何と言っても人類が初めて経験している出来事がいま進行しているのです。
飯館村の帰村宣言
水野:はい、では続いてリスナーからのご質問に答えていただきたいと思います。
先ずラジオネームのん子ちゃんという方からのご質問なんですが、
今週飯館村の、
飯館村というのは全損避難ですね。皆さん丸ごと避難して下さいという事になったんです。
全損避難の飯館村の菅野村長が、
「2014年秋に村へ帰ろう」という帰村宣言を出すという見通しを示しました。
これって可能なんでしょうか?皆さんで帰れるんでしょうか?というご質問です。
いかがでしょうか?
小出:
え……大変難しいご質問です。
放射能というのは目に見えません。
飯館村というのは原子力発電所から一銭のお金も貰わないで、
自分たちの村を良い村にしたいとして、村民たちがずーっと努力をしてきて、
「日本一美しい山村」というように作り上げた村なのです。
皆さんそれぞれ生活を持って自分の村を築いてきたわけで、
「なんとしても帰りたい」と思われていると私は思いますし、
その気持ちは痛いほどに分かるつもりでいます。
ただし、飯館村は放射能で汚れてしまっているのです。
色が付いていればいいなと思いますけれども、
放射能は眼には見えませんし、汚れていてもそれを感じる事が出来ないという状態なのです。
で、今日本の国は
「一年間の外部被ばくの夜被ばくを20ミリシーベルトを超えなければ帰ってもいい」
というような事を言っているわけですけれども、
20ミリシーベルトというのは、
私のようなごくごく特殊な放射能を取り扱う仕事に従事している人間、それに許された限度なのです。
一般の人々にそんな限度を許すことは「あってはならない」と私は思いますし、
ましてや「子どもたちにそんな限度を許すべきではない」と私は思います。
そして、
「子どもが帰れないような村であれば、その村はやっぱり復興できない」と思わなければなりませんし、
飯館村の方々には、私は大変お気の毒だし言いにくいけれども、
「帰らないで欲しい」と願います。
大阪のがれき受け入れ
水野:
はい・・・
では続いてですね、今度はがれきの受け入れの話なんですけれども、
ラジオネーム平野先生という方なんです、この方は以前岩手県で教員をなさっていた方なんだそうです。
岩手でがれきの山を目の当たりにしていました。
で、大阪のがれきの受け入れというのは、
大阪ががれきの処分を受け入れてくれるのは嬉しく思うんです。
しかし、私は大阪で子どもたちを守る立場に今はいます。
焼却した灰を夢島に埋め立てるという事なんですが、
これ、基準値よりも下回っているという濃度であったとしても、
大量に埋めていけば、大阪湾に埋まったものが溜まって海が汚染されるという事なのではないでしょうか?
被災地だけでなく大阪の子どもも守って欲しいと思っているんです。
というふうに、大阪のがれきの受け入れについてお尋ねなんですが、
いかがでしょうか?
小出:はい、皆さん難しい事ばっかり質問を下さる…
水野:みなさん本当に悩んで小出さんに意見を聞きたいと思っていらっしゃるんだと思います。
小出:
はい、もともとがれきというものは、もし放射能で汚れているとすれば、全国に拡散してはいけません。
「それぞれのがれきのある場所で専用の焼却施設をつくって焼く」という事が
一番原則にのっとっていると思いますし、
水野:先ずは専用の焼却施設をその場につくって、その場で処理するべき。
小出:
はい。
そして出てきた焼却灰は、猛烈に放射性物質を濃縮していますので、
それは全国各地であちこちに埋め捨てにするというような事をやってはいけません。
ですから、大阪府、大阪市が、がれきを受け入れてそれを大阪で埋めてしまうというような事は、
私はやってはいけないと思います。
現地で焼いて、現地あるいはどこか一カ所に集めて、専用に保管するというやり方が私は良いと思います。
え…ただし、今岩手の方がご質問を下さったという事ですけれども、
岩手、宮城、福島、茨城等々はもうがれきが山積みにされてしまっていまして、
放置しておくという事は現地の子どもたちを被曝させてしまうということになりますので、
一刻も早く手を打たなければならない課題ですし、
「全国で引き受けることはやむを得ないかもしれない」と私は発言をして、皆さんから怒られてきました。
ただし、引き受けるにしても
「焼却施設にきちっとしたフィルターを取り付けるという事が最低限の条件」ですし、
出てきた焼却灰はそれぞれが引き受けるという事ではなくて、
「一カ所に集めて保管するという道筋をつけなければいけない」と私は思います。
水野:そのフィルターを付けるとかなりの汚染物質は取り除く事が出来るんですか?
小出:
はい、出来ます。
それは私も京都大学原子炉実験所というところで、放射性物質を取り扱う仕事をしていますが、
それぞれの現場に適したフィルターを付ければ、環境を・・・
ゼロでは…もちろんゼロにするという事はできませんけれども、
限りなく綺麗に、放射性物質の放出を抑えるという事は出来ます。
ですから、まずはそれをやるという事が大前提で、
それをやった上で焼却灰を一カ所に集めるという事をやって欲しいと願います。
ーーつづく
報道するラジオ 「小出裕章さんに聞く 原発事故、放射能・・・」
報道するラジオ、今日最初の特集テーマは「小出裕章さんに聞く」です。
多くの方々から小出さんの話を聞きたいというリクエストを頂きました。
スペシャルウイークのスペシャルなゲストとして、今日は小出さんに伺います。
早速お呼びしましょう。
水野:
京都大学原子炉実験所助教小出裕章さんです。
小出先生今晩は。
小出:こんばんは。
水野:お久しぶりです、水野晶子でございます。
小出:お久しぶりです
平野:毎日新聞平野です
小出:はいどうも平野さんお久しぶりでした、
水野:
MBSラジオとしては9月の最後から数えて2ヵ月半ぶりのご出演となります。
小出さん、リスナーのみなさんから、いろいろと
「小出さんに話を聞きたいんだ」というお声を、沢山この間頂戴してまいりました。
たとえばラジオねームアントニオトトロさんという方はですね、
お仕事の関係で福島県の郡山に週3回いらっしゃるんだそうです。
で、30時間から45時間ぐらい滞在するんですけれど、
福島の方よりは滞在時間はもちろん少ないんですけれども、それでもなんとなく不安なんですよ。
小出先生の話聞きたいですわぁ。
というようなお声も頂いているんです。
あの、今日はですね、皆さんから頂いたご質問を中心に小出さんに答えていただこうと思うんですが、
先ず何より伺いたいのは、
福島第一原発が、今、どうなっているのか?です。
現状を伝える情報がなかなか出てこなくなっておりますけど、
4号機のプールも含めて、どうなっているのか教えていただけますか?
福島第一原発の今
小出:
はい。
もう皆さんご承知だと思いますが、
去年の3月11日に地震と津波に襲われて、福島第一原子力発電所が、ま、危機的な状況に陥りました。
1号機から3号機までは当時運転中でしたが、
その原子炉は全て溶けて落ちてしまいました。
その落ちてしまった原子炉がいまだにどこにあるのかすらわからない。
水野:今も分からないんですか?
小出:
はい。
見に行くことはできませんし、
それを知るための測定器の配置ももともとありませんでしたので、実際にはどこにあるのかが分からない。
推測して「ああではないか?」「こうではないか?」と思っているのですけれども、
正確には「分からない」という状態が続いています。
で、4号機は3月11日に定期検査中でしたので、
原子炉そのものが溶け落ちるという事は避けたわけですけれども、
燃料全部が使用済み燃料プールの底に沈めてあった状態で、事故に突入しました。
その使用済み燃料プールは原子炉建屋という大きな建物の中にあるのですけれども、
その建物地震が爆発で壊れてしまいまして、
使用済み燃料プールが宙づりのような状態で、今でもその場にあるわけです。
何とかして一刻も早く、
「プールの底に沈んでいる使用済みの燃料を取りださなければいけない」という事に
なってはいるのですけれども、
使用済み燃料というのは水面から空中につり上げてしまうと、
周りの人がバタバタと死んでしまうというような強烈な放射性物質のかたまりになっているので、
簡単につりだす事も出来ない。
そのためには巨大なキャスクと私たちが呼ぶ容器の中に、まずは入れて、
そのうえで吊りださなければいけないのですが、
そのためには巨大なクレーンが必要だし、
巨大なクレーンを設置するためには頑丈な建物をまず建てなければいけないということで、
東京電力がその作業をいま急いでやっています。
ただ、え・・その作業を始められるようになるまでに、
まだ後1年はかかるというのが東京電力の説明でして、
その間に大きな余震が起きないでくれたらいいなと私は願っています。
水野:
4号機そのものを耐震で手を加えているんでしょうが、
それでもそこのところが心配であるというのが、小出先生の味方ですね?
小出:
先日も12月の7日に東北地方と関東地方で、かなり大きな地震があったのですけれども、
私はその時に「アッ、大丈夫だろうか」と、先ず第一にその事を心配しました。
なんとかこれから大きな余震が起きないで欲しいと願いますし、
とにかく東京電力には一刻も早く作業を進めて、
使用済み燃料プールの、今底に沈んでいる燃料を、
少しでも安全なところに運び出して欲しいと願っています。
平野:1号機から3号機は状況は「ほとんど分からない状態」が続いているんですか?
小出:
はい、要するに全く見にいけない。建物の中に入ることすらできないのです。
そのためにロボットを入れたりしているのですけれども、
入れたロボットがすぐにまた制御不能になってしまって、
回収が出来なくなるというような事を繰り返していまして、
いまだにどうなっているのか分からないという状況が続いています。
最悪の場合には溶けた炉心がすでに格納容器の底も突き破って、
地下水と接触してしまっているのではないかという事を、私は心配していますし、
そうなってしまうと汚染が地下水にのって海へ流れていく、
あるいはあちこちに広がってしまうという事を防げなくなってしまいますので、
何とか早く手を打たなければいけないのですけれども、
何と言っても人類が初めて経験している出来事がいま進行しているのです。
飯館村の帰村宣言
水野:はい、では続いてリスナーからのご質問に答えていただきたいと思います。
先ずラジオネームのん子ちゃんという方からのご質問なんですが、
今週飯館村の、
飯館村というのは全損避難ですね。皆さん丸ごと避難して下さいという事になったんです。
全損避難の飯館村の菅野村長が、
「2014年秋に村へ帰ろう」という帰村宣言を出すという見通しを示しました。
これって可能なんでしょうか?皆さんで帰れるんでしょうか?というご質問です。
いかがでしょうか?
小出:
え……大変難しいご質問です。
放射能というのは目に見えません。
飯館村というのは原子力発電所から一銭のお金も貰わないで、
自分たちの村を良い村にしたいとして、村民たちがずーっと努力をしてきて、
「日本一美しい山村」というように作り上げた村なのです。
皆さんそれぞれ生活を持って自分の村を築いてきたわけで、
「なんとしても帰りたい」と思われていると私は思いますし、
その気持ちは痛いほどに分かるつもりでいます。
ただし、飯館村は放射能で汚れてしまっているのです。
色が付いていればいいなと思いますけれども、
放射能は眼には見えませんし、汚れていてもそれを感じる事が出来ないという状態なのです。
で、今日本の国は
「一年間の外部被ばくの夜被ばくを20ミリシーベルトを超えなければ帰ってもいい」
というような事を言っているわけですけれども、
20ミリシーベルトというのは、
私のようなごくごく特殊な放射能を取り扱う仕事に従事している人間、それに許された限度なのです。
一般の人々にそんな限度を許すことは「あってはならない」と私は思いますし、
ましてや「子どもたちにそんな限度を許すべきではない」と私は思います。
そして、
「子どもが帰れないような村であれば、その村はやっぱり復興できない」と思わなければなりませんし、
飯館村の方々には、私は大変お気の毒だし言いにくいけれども、
「帰らないで欲しい」と願います。
大阪のがれき受け入れ
水野:
はい・・・
では続いてですね、今度はがれきの受け入れの話なんですけれども、
ラジオネーム平野先生という方なんです、この方は以前岩手県で教員をなさっていた方なんだそうです。
岩手でがれきの山を目の当たりにしていました。
で、大阪のがれきの受け入れというのは、
大阪ががれきの処分を受け入れてくれるのは嬉しく思うんです。
しかし、私は大阪で子どもたちを守る立場に今はいます。
焼却した灰を夢島に埋め立てるという事なんですが、
これ、基準値よりも下回っているという濃度であったとしても、
大量に埋めていけば、大阪湾に埋まったものが溜まって海が汚染されるという事なのではないでしょうか?
被災地だけでなく大阪の子どもも守って欲しいと思っているんです。
というふうに、大阪のがれきの受け入れについてお尋ねなんですが、
いかがでしょうか?
小出:はい、皆さん難しい事ばっかり質問を下さる…
水野:みなさん本当に悩んで小出さんに意見を聞きたいと思っていらっしゃるんだと思います。
小出:
はい、もともとがれきというものは、もし放射能で汚れているとすれば、全国に拡散してはいけません。
「それぞれのがれきのある場所で専用の焼却施設をつくって焼く」という事が
一番原則にのっとっていると思いますし、
水野:先ずは専用の焼却施設をその場につくって、その場で処理するべき。
小出:
はい。
そして出てきた焼却灰は、猛烈に放射性物質を濃縮していますので、
それは全国各地であちこちに埋め捨てにするというような事をやってはいけません。
ですから、大阪府、大阪市が、がれきを受け入れてそれを大阪で埋めてしまうというような事は、
私はやってはいけないと思います。
現地で焼いて、現地あるいはどこか一カ所に集めて、専用に保管するというやり方が私は良いと思います。
え…ただし、今岩手の方がご質問を下さったという事ですけれども、
岩手、宮城、福島、茨城等々はもうがれきが山積みにされてしまっていまして、
放置しておくという事は現地の子どもたちを被曝させてしまうということになりますので、
一刻も早く手を打たなければならない課題ですし、
「全国で引き受けることはやむを得ないかもしれない」と私は発言をして、皆さんから怒られてきました。
ただし、引き受けるにしても
「焼却施設にきちっとしたフィルターを取り付けるという事が最低限の条件」ですし、
出てきた焼却灰はそれぞれが引き受けるという事ではなくて、
「一カ所に集めて保管するという道筋をつけなければいけない」と私は思います。
水野:そのフィルターを付けるとかなりの汚染物質は取り除く事が出来るんですか?
小出:
はい、出来ます。
それは私も京都大学原子炉実験所というところで、放射性物質を取り扱う仕事をしていますが、
それぞれの現場に適したフィルターを付ければ、環境を・・・
ゼロでは…もちろんゼロにするという事はできませんけれども、
限りなく綺麗に、放射性物質の放出を抑えるという事は出来ます。
ですから、まずはそれをやるという事が大前提で、
それをやった上で焼却灰を一カ所に集めるという事をやって欲しいと願います。
ーーつづく
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