2012年12月14日 with夜ラジ 近藤勝重
調査団は調査結果について来週20日の会合で議論しますが、
「活断層の可能性が高い」と発表されれば、東北電力は施設の耐震性の見直しを迫られ、
東北電力が目指す再稼働も遠のくことになります。
東京電力福島第一原発の事故で、放射線量が局地的に高、いわゆるホットスポットとして指定された、
「特定避難勧奨地点」について、政府は今日福島県内の合わせて129世帯を解除しました。
特定避難勧奨地点の解除は初めてです。
解除されたのは福島県伊達市の128世帯と、川内村の1世帯です。
特定避難勧奨地点は原発事故後の
1年間の積算放射線量が20ミリシーベルトを超えると推定される場所です。
今回の解除について政府は、
「モニタリング調査の結果、1年間の積算放射線量が20ミリシーベルト以下になることが確認できたため」
と、説明をしております。
もう少し詳しく言いますと、政府の現地対策本部は、
先月と今月、それぞれの家の庭先と玄関先で放射線量を測ったという事なんですね。
その結果128世帯が指定された福島県伊達市では、
1年間の放射線量に換算して、最大で12.6ミリシーベルト。
川内村の1世帯では7.8ミリシーベルトだったため、
それぞれの自治体と協議して解除を決めたという事なんですが、
あの…事故前に法律で一般の人が浴びてもよいとされていた放射線量というのは、
実は、1ミリシーベルトなんです。
えー、近藤さん、解除という事になりましたが・・・
近藤:
あのね、さっきの活断層のニュースもそうなんですけど、
ま、要するに一番大事なのは誰が考えたって人間の命だと思うんですよ。
地震にしろ、原発の事故にしろ、いつ起こるかが分からないから
我々はバタバタしないで生きているだけでね、
本当に「危険性はこれだけあるんだよ」といった時に、
生命財産を守るのが政治の役目ですから、
その政治がですね、1000年に一度の未曽有の体験をして、3.11を経て初めての総選挙でね、
これだけですね、要するに活断層と原発の問題にせよなんにせよ、
原発から遠のいた議論する政党が、僕は多すぎると思うんですよ。
それは、そんな事を言っても、意見はまだ世の中は分かれているんじゃないのか?とか、
あるいはそういう事を逆に理由にして、だから減災防災の工事をやったら、
公共事業で景気も良くなるんだとかいうふうな、
物事の、なんか変な言い方ですね。
こういうものがまかり通っちゃう選挙になっているんです。
で、僕はそういう意味で、なんていう…なんていう論点の国だろうと、
いつも思いながら選挙報道を聞いているんですけれど、
第一活断層なんて、世界で起きる地震の10分の1が日本で起きている訳ですから、
そして、原発の面積を考えただけでもですね、
活断層の上にちょっとでもかかっていないというか、
完全にクリアなんていう所は探すほうが無理なんじゃないかと、私は思っているんです。
だからそういう事も含めて考えたら、
本当に原発っていうものをどうするのか?って言うのが今度の総選挙の時にですね、
本当に「生命財産を重んじるのが政治だ」っていうんなら、
もっと前面にその話を出してきて、やって欲しいと思いますね。
で、この福島の除染の問題でも、
福島の問題になると本当に何も解決していないし、
この前の地震の時も、たとえば「4号機がどうなったか?」って誰しもヒヤッてしたわけですよ。
それやったらもう東京は避難しなくちゃいけない訳ですよ。
東京が非難するっていう事は日本にどういう影響を与えるか?っていう事が、
現実に差し迫った問題になるんですよね。
それにもかかわらずね、そこから避けたところで議論しすぎる声の方が大きいというのは、
「いったいどういう選挙をやっているんだろうな」と、私は正直思っています。
4:49
はい。次は経済のニュースをお伝えします。
日銀が今日東京の企業に対する見方を発表し、大企業の製造業で、大きく悪化しました。
日銀が今日発表した短観、企業短期経済観測調査は……
ーー略ーー
近藤さん、このニュースについてはいかがですか?
近藤:
そのね、その数値を出せばね、それは平成22年以来マイナス12っていうのは大変な数字だなと思います。
思うけど、その間に震災もあったんですよね。
その震災を受けたら電力がどうだこうだという議論は当然起きるわけで、
その電気料金も上がってくるはいろいろ起きてきますよね。
そうすると今までのね、インフレターゲットだの何だのという経済政策が
「何の意味を持つのか?」という議論から始まらな急あやっぱりおかしいと思うのね。
エコノミーとエコロジーを両輪にして考えた時に、経済というのはどうあるべきか?
それで震災後ですよ、、我々が身の丈に合った生活をしようよ、足るを知ろうよ、
の思考で行こうよと言っていたのはどこいっちゃったのか?と言っていた声はどこへ行っちゃったのだ?と。
なんか今はとにかく景気回復策の、なんかこうインフレ対応がどうのこうの、
金融緩和がどうのこうのって、相も変わらずの事を言っている訳ですよ。公共投資とか。
だけど、これだけの本当にさっきも言ったような地震というものを想定した国でいろんな事を考えた時に、
そんな今まで言いつくされた経済政策をまた繰り返しアナウンスしているっていうね、
これって、「なんか僕ら本当に学習してんのか?」っていうね、
我々の側からもやっぱりそういう声が出ていかないとおかしいと思うんだよね。
千葉:そうですよね、「何を学んだのか?」って言うところですよねぇ。
近藤:はい。
千葉:はい。
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| 2012.12.16 19:23 | 編集