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01.11
Fri
ニュースで報道されていますか?
東京23区清掃一部事務組合で「都内の清掃工場からアスベストが検出されていた」と
2013年1月7日に公表していました。


(↓クリックするとこのページのサイトが開きます)
広域処理2111



また清掃工場の排ガス測定においてアスベストが検出されました。
清掃工場に対するアスベストの基準値はありませんが、
アスベストを取り扱う施設の敷地境界における基準値と比較して十分に小さい値です。
さらに、清掃工場の排ガスは煙突から排出されたのち10万倍以上に拡散されることから、
周辺環境への影響はありません


サイト上でわざわざ太字にしているアンダーラインの部分。
放射性物質に関してもそうだけど、
ここでも「拡散されるから影響はない」と断言しています。

そして、「周辺の環境に」ということです。
豊島清掃工場は煙突の高さが210メートルと最も高いと自慢しています。
高いところから排出されるという事はすぐ近くに落ちる可能性は少なく、
風に乗ってある程度遠くに行って落ちてくる事も考えられます。

本当に本当に影響はないですか?
アスベストの健康被害も即日出るものではありません。


アスベストはどの程度検出されたのでしょうか?
排ガス(煙突)のアスベスト濃度測定結果について
排ガスのアスベスト濃度測定結果(11月7日、8日採取分)(PDF:105KB)
排ガスのアスベスト濃度測定結果(9月25日、26日採取分)(PDF:104KB)
排ガスのアスベスト濃度測定結果(10月5日採取分)(PDF:99KB)
上記の結果から検出していると報告されている施設をまとめてみました。

広域処理2112

渋谷清掃工場からは10月5日と11月7日
豊島清掃工場からは11月8日
世田谷清掃工場からは9月25日
採取してから公表までには大体2ヶ月ぐらいの月日がかかっています。
出てしまってから「出てました。薄まっているから大丈夫」と言われても、
「困るな」というのが正直な感想です。

広域処理2113


渋谷清掃工場の周りには沢山の学校もあります。
代官山や広尾、恵比寿にも近く住宅街でもあります。
会社も沢山あります。
ラーメン屋さんも多いです。(これはあんまり関係ない?)
すぐ横には山手線と東横線が走っています。

広域処理2114


渋谷清掃工場だより 
2012年12月13日 第23号

広域処理2115


渋谷清掃工場では、平成24年7月30日(月)から、
東日本大震災で発生した宮城県女川町の災害廃棄物の受入れ、焼却処理を行っています。
(単位 トン)
7月 22.17
8月 113.73
9月 23.22
10月 34.07
11月 45.43

広域処理2116

広報を発行する時にはアスベストの結果は分かっていなかったのでしょうか?
アスベストに関しては一切触れていませんでした。



疑問・排ガスってどうやって調べているの?

報道資料
宮城県女川町災害廃棄物試験焼却結果等について 
平成24年1月31日 東京二十三区清掃一部事務組合
より(18ページ)
広域処理2117


煙突内の「ろ紙」にくっついたものを採集して測定しているという事。
「ろ紙」に付着しなかったものはそのまま外に出ている?



東日本大震災:被災4県、石綿基準超え17カ所 解体現場「氷山の一角」
毎日新聞 2013年01月11日 東京朝刊

東日本大震災で被害を受けた建物の解体工事で、
世界保健機関(WHO)の安全基準(大気1リットル当たり10本以下)を超す
アスベスト(石綿)が検出された現場が、
昨年末までに17カ所確認されていたことが環境省と厚生労働省への取材で分かった。
環境省が05年度から毎年約50カ所を抽出して行っている大気濃度調査では、
震災前の08〜10年度に基準を超えたのは山梨、愛知両県など計4カ所だけだった。
専門家は「氷山の一角に過ぎず、見過ごされた被災解体現場はたくさんあるはずだ。
WHO基準以下なら健康に影響がないと言い切る根拠もなく、対策が急務だ」と指摘している。

両省は震災発生を受け、
11年6月〜12年12月に解体やがれき処理の現場などでモニタリング調査を実施。
宮城、福島、茨城、栃木の4県の解体現場で、
WHO基準を超す1リットル当たり10・6〜783・5本の石綿繊維が確認された。
最も多かったのは仙台市青葉区のホテル解体現場で、敷地境界でも360本の飛散が確認され、
境界での安全基準(1リットル当たり10本以下)を定めた大気汚染防止法の規定も超えた。

被災地で基準超えの場所が相次いでいる背景には解体現場が膨大な数に上ることに加え、
石綿除去の技術を持つ業者が少ないことや行政側の対応が追いつかないことがある。

環境省は「いずれも健康に影響のある数値ではない」と説明するが、
両省とも自治体や労働基準監督署を通じて周辺住民も含めて注意喚起し、
再度周辺の大気を調査して基準以下に下がったことを確認。
厚労省は昨年5月、労働安全衛生法に基づく「労働者のばく露防止に関する技術上の指針」を策定し、
解体前調査や適正な除去方法の順守を事業者に求めている。

石綿の飛散防止を巡っては、
環境省の中央環境審議会石綿飛散防止専門委員会が先月、同防止法改正に向けた中間報告案をまとめ、
解体前調査や大気濃度測定の義務化、都道府県の立ち入り権限の強化などを提言した。
しかし吹き付けなどに比べて飛散が低いとされてきた石綿スレートなどの建材については、
「法に基づく解体時の届け出義務がないものが極めて多数あり、実態が把握できていない。
不適切な作業で飛散するとの指摘がある」とし、基準の再検討を求めている。【金森崇之】

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 ■ことば
 ◇アスベスト(石綿)

細さが髪の毛の数千分の1程度の繊維状の鉱物。
吸い込むと十数年〜60年の潜伏期を経て肺がんや中皮腫を発症する危険性がある。
05年にクボタ旧神崎工場(兵庫県尼崎市)の従業員や周辺住民に
中皮腫などが多発していたことが表面化、12年3月に製造や使用が全面禁止された。



「世田谷区千歳清掃工場・7月女川瓦礫焼却中止」アスベスト&水銀

光が丘清掃工場工場からもアスベスト7/25



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comment 1
コメント
昔会社でアスベスト関連の仕事をしかけたときに勉強させられましたが、アスベストは微量でも、肺に入って繊維が肺壁にささると徐々に深く入り込んでいき、絶対に抜けることはありません。
それは危険といわれる青色でも危険度が低いといわれる白色でも同様で、肺でとどまると肺がんに、肺を突き抜けて胸膜にささると胸膜炎や中皮腫を起こします。
厄介なのは、そうなるまでに10年、20年とかかるので原因の特定がほぼ不可能、ということ。
なので、建物の解体現場で周囲にアスベストを飛散させたりしたら、現場責任者には刑事罰が科せられる、という性格のものです。

冒頭の清掃工場のかたは、そういった内容をわかっているのでしょうか・・・・

フェイスブックをたよりに通りすがった者です。長々とコメントしましてすみません。
すーさん | 2013.01.11 18:38 | 編集
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