<後半・柳沢さん>「本当に見えないのが罪です」千葉県柏市の場合~報道するラジオ2/1(内容書き出し)

「もしもあなたの町が放射能汚染されたなら 千葉県柏市の場合」
2013年2月1日

柳沢典子(やなぎさわのりこ)さん
「環境とエネルギー・柏の会」世話人。
チェルノブイリ事故後、「柏市放射能測定器運営協議会」事務局長、
「核燃料輸送を考える市民の会」代表を歴任し、2005年に「食の­­安全と環境を考える会」を立ち上げる。
3.11以降、放射能災害による食の安全と子どもたちの健康を守るための請願4本を議会に提出。



26:36~ Youtube↓
http://youtu.be/okfab3PajBM?t=26m36s


上田:
報道するラジオ
今日のテーマは「もしもあなたの町が放射能汚染されたなら。千葉県柏市の場合」という事で、
前半は討論をお聞きいただいて、専門家の方の話なんですけれども、
後半は、講演会を実行した委員の代表の方、
柳沢典子さんと繋いでお話を聞いていこうというふうに思っております。
柳沢さん、よろしくお願いします。
スタジオには毎日新聞ホット兵庫編集長の平野幸男さんと、取材を担当した水野晶子アナウンサーがいます。
一緒に聞いていきます、よろしくおねがいします。




柳沢:よろしくおねがいします。

水野:
柳沢さんどうも、当日は御苦労さまでございました。
まず、柳沢さん、柏市でね、3.11の後、一番放射能の数字が高かった時って
どれぐらいだっていう情報を得ていらっしゃいましたか?

柳沢:
3月15日の午後2時か3時位が一番高かったようで、
東大なんかのキャンパスの情報は0.8ぐらいですが、
計測器をもっていた方で1.6ぐらい、1.5から1.6ぐらいいっていたという情報です。

水野:1.5から1.6マイクロシーベルトという数字を見た方がいらっしゃるんですね。

柳沢:そうです。

水野:
ちなみに放射線管理区域地域というのがありますよね、
これは特別に放射線を管理するお仕事の方が入られる、
それなりの洋服を着て、支度をしてマスクをして入って行かれる、その作業のための区域は、
1時間あたりにすると、0.6マイクロシーベルトというふうに計算されていますよね。
で、0.6マイクロシーベルトに限られた時間作業をして、また洗浄をして出てくる。
そこで飲み食いをしてはいけないし、ものを持ちだすこともできないというのが、
この0.6という数値であります。
そうした中で、ホットスポットと呼ばれる事になってしまった柏市なんですが、
あの…まぁ、福島県のいろんな値がありますが、
福島県の中でも柏市よりも低いところってあるんですってね?

柳沢:
そうですね、
面積にしますと、3分の2(3分の1)ぐらいは柏のこのあたりよりは低いです。


水野:はぁ…まあ、逆にいうと福島県の3分の1の場所よりは柏市の方が高い値になっていると、いえるわけです。

柳沢:そうですね。

水野:そんな状況で、3.11の直後、柏市の周りのみなさんの様子というのはいかがでしたか?

柳沢:
えーっとですね、私はたまたま測定器をもっていたので、
1分間にガンマ線が飛び込んでくるのをカウントするという器械だったんですが、
いつになく高くなって、ずっと警報機が鳴り続けたんですね。
それで、10倍以上になりました。

水野:いつもの値の10倍以上ですね。

柳沢:
そうですね、
1年間に1~2度ちょっとピピッ!って鳴ってすぐ止まるといった程度だったものが、
もう10倍以上の値でずーーっと鳴り続けるという事になってしまったので、
大勢の方にお伝えしようとして、メールとかで友達とかに送ってはみたんですけれど、
やっぱりみなさん、ニュースも何も言っていないし、
なかなか。あの…本気には受け止めていただけなくて、
様子見という感じでしたね、皆さんね。

水野:
その当時は正式な情報で柏市の数値が伝わっていないので、
なかなかみなさん、信じないというか、自分の事として捉えられない状況があった、

柳沢:
そうですね、全く静かでしたね。
それで、市の環境部とかに行って、
「せめて子どもにマスクをさせた方がいいんじゃないでしょうか」とかいろいろ言ってみるんですけれどね、
放射能の、「窓は閉めた方がいいんじゃないでしょうか」とか言ってみても
「いやいや、別に誰も何も言っていないし、そんなおかしな測定器を見せられてもねぇ」
なんていう話になってしまったんですね。


水野:取り合ってもらえなかった訳ですか

柳沢:そうですね、取り上げてもらえませんでしたね。

水野:あぁ・・・
つまり、大丈夫であると言われたんですか?
どんな言われ方だったんですか?

柳沢:
えっとですね、
特に国も何も言っていないし、マスクをしろなんていう指示もないし、
誰も何も言ってこないので、公からは。
「ですからなにもできません」と、特に「特別なことはできません」という形で、
「あおってしまう、怖がらせてしまう事の方が問題がおおきいので」ということでしたね。

水野:その後だんだん日が経ってきて、みなさんの様子はどう変化しましたか?

柳沢:
だんだんと、「どうも危ないみたいだ」と、
測定器を買う方が増えてきて、

水野:ああ、自分で調べ始めたんだ。

柳沢:
そうです。ツイッターなんかでかなりいろんな事が流れてき始めたみたいで、
私はやっていなかったのでちょっと分からなかったんですけど、
だんだんとそういう形で、割合と若い方から気にし初めて、
もう「外に出ない」とか、「マスクをちゃんとしたり」とか、「洗濯物は外に干さない」とか、
水はやっぱり、23日ぐらいに水の汚染というのがちょっと報道されて、
水は買いに行くという事になるんですが、
買いに行く時にまた外に並んじゃったりして、それはそれでまた問題になっちゃったりしましたけれどもね。


水野:
ということは、多くの方がいろいろと気遣うようになられたのは
もうすでに「大量の放射性物質が飛んだ後」っていうことになりますか?

柳沢:
そうですね、
市は専門家の意見としては
「大丈夫だ」とか、「自然の範囲内だ」とかっていうコメントをずっと流していて、
6月の頭までそうだったんですけど、
あとから考えると6月の頭ぐらいまでヨウ素が飛んでいたので、
千葉市に分析センターがありまして、そこでデータが1年ぐらいたってからみられるんですけれど、
6月の頭まで飛んできていたので、
で、6月になってやっと市が測定を始めるんですね。
「どうもやっぱりちょっと測ります」みたいな。
なのでちゃんと認めてはいないんですね。
「高いです」みたいな事は言わないで「測ります」みたいなのが始まったのが6月だったので、
本当にもう、しっかりと被爆をしてしまった後で、だんだん動き始めたっていう形になってしまいましたね。


水野:
私もこれ、ホームページで見ましたら、
柏市の発表している数値で、去年の2月10日発表の数値、
これ見ても各地1マイクロシーベルト以上のところが沢山ありますね。
1.8マイクロシーベルトというような数字も出ております。


柳沢:
本当に、スポット的にちょっと雨水の溜まるようなところとかは、
やっぱりどうしても高くなってしまうんですね。
雨どいの下とか、草地のところで、大きな木の根元とかを、
木に当たって落ちたところ、雨水が落ちたところ。
3月21日に雨が降っているので、その時の汚染がくっついちゃったんですね。
3月15日はガスで飛んでいってしまって、その時にヨウ素の被曝をしているんですが、
その後、実は警報機は静かになって、
3月21日に雨が降った時に、土にくっついちゃったっていう形で、


水野:アァ…

柳沢:それからは半年ぐらいずーーーっと鳴りっぱなしです。警報器事態は。

水野:あぁそうですか、ピーピーピーピーいう毎日を過ごされたんですか、測定器が。

柳沢:初めはちょっとそれを絞るというところまで頭が行かなくて、

水野:えぇ・値をね、標準の値を絞るというのが出来なくて、

柳沢:出来るように、分かったんで。

水野:
そういう測定器がピーピー鳴る中でね、暮らし続けなきゃいけないっていう時の
みなさんのお気持ち、あるいは行動というのはどんな感じでしたですか?

柳沢:
そうですね、どうしてもやっぱり気になっている人、
それから、小さなお子さんが生まれた方は、
やっぱり、少しでも早く避難したほうがいいと感じた方はわりとすみやかに、
「とにかく出た」方も居れば、本格的に引っ越しをした方もいらっしゃいますね、沢山。
で、仕事なりローンなりが残っていて、
本当に家を建てて「さぁ今から子どもを育てましょう」という若いお父さん、お母さんも沢山いて、
そういう方達はお父さんは仕事があるし、ローンもあるし、って、残って、
それでお母さんが子どもを連れて
とりあえず実家のある兵庫に行きますとか、九州に戻りますとかいう感じで、行って、
「家族がもうバラバラになってしまった」とか、そういう形になりましたね。


水野:
逃げた方もいらっしゃる。
でも残った方にとってやはり、とにかく何とか、少しでも除染をという事だったと思うんですね。
じっさい柏市でも多くのボランティアの方も出て、除染なさったと聞いていますけれど、

柳沢:
ええ、ボランティアグループが、本当に初めに除染をして、
市に対して共同を呼び掛けたんですね。

水野:市に対してボランティアの方から言ったんですか?

柳沢:そうです。
柏の場合はちょっと特別で、元気のいいお父さんたちが、
初めはちょっとクレーマーだったみたいなんですけど、
「やっぱり市と一緒に動きましょう」という事で呼び掛けて、
で、そういう形でボランティアの人達が一生懸命になって、
自治会なんかも一緒になってやっていくという事が進んだんです。
ただまぁ、


水野:実際どれ位の効果が出て、現状はどうなんでしょう?

柳沢:
えっと、自治会の中の公園とか、共同のマンションの公園とか、
そういうところを主にボランティアで行ってやるという事を結構やったんですが、
で、かなり下がるんですけれども、
でも、その作業自体が被曝をしてしまうという事があったりして、


水野:あっ、作業するときにね、

柳沢:
そうなんですね、ですから他の自治体のお父さんはあんまりそこは、なかなかできなくて、
柏は特別な感じですけれども、
で、除染したところも確かに0.4あったところが0.1以下にとりあえずなるんですが、
なんか、低い土地のところはまたちょっと上がってきて、
流れていってしまっていて、
ですから効果も、まぁどうなんだろう?
除染することによる被ばくはどうなんだろう?と、
ちょっと悩みながらやっていくっていう形になりますね。


水野:
除染していっても、また元に戻る土地も出てくる。
その中で今回講演会をおやりになったわけですけれども、
みなさんが「ホンマのところは大丈夫なのかどうなのか知りたい」というお気持ちが強くて、
そこからの講演会だったと思うんですけれども、
なかなか、その、原子力に対してどう考えるのか?というのを
「反対だ」という方の講演会というのは、各地でもあるというふうに聞いているんですが、
今回のようにやっぱり原子力の利用を推進する立場の方が出ていらっしゃる、
一緒に議論できる、討論できるというのは、ちょっと滅多にない事かと思います。

柳沢:
そうですね、
やっぱりここの場所がどうなのか?っていう事を考えた時に、
住んでいる方も「大丈夫だ」って思う人大丈夫」って言われる講演会」に行って、
「心配だ」って思う人は「心配だっていう講演会」に行くだけで、
どんどん距離が離れていくばっかりで、
一方で、本当に被爆をしている子どもたちの事はそっちのけになって
いる、
ようになってきちゃったんですね。

水野:
自分と同じ意見の人達の講演は聞きに行くけれども、違う意見の人の話を聞く事が出来ない。
で、住民の方同士で、全然意見が対立している方っていうのは、話しはどうなんですか?

柳沢:
もう、相手を見て話をする。
ちょっとこう、打診をしながら、幼稚園の中でもお母さん同士で、
「この人には言っても大丈夫」とか、
「この人は絶対にもう言っちゃうと,それで本当に友人関係もダメになっちゃう」とか、
そういう事が起きてしまって、


水野:はぁ…辛いですねぇー

柳沢:
ほとんどこう、ちゃんとした話しが出来なくなる。
「本当はどうなの?」が誰も分からないまま、
なんか、どんどん黙っていっちゃう雰囲気になっちゃったんですね。



水野:
本当は一番話し合わなければいけない「子どもをどうするか」の話なのに、
ある主タブーになっていく訳ですね。


柳沢:
タブー視されていってしまうんです。
もう、もう良いじゃん、その話はっていう感じになっていくんですね。

水野:
「忘れたい」っていう思いの気持ちも分からなくはないんですけれど、
見えないですけれど無くなったわけじゃないですからね、放射性物質は。

柳沢:本当に見えないのが罪ですよね。

水野:見えないのが罪

柳沢:
すごくすごく鳴っているんですけど、
「すごく高い」っていうのは分かるんだけど、そこで子どもたちが遊んじゃう。
で、それを「ちょっとここはまずいですよ」っていうと、お母さんが嫌な顔をするとか、

その…いろいろとやっぱり思いというのは、
分かる人にとってはすごく辛いし、
いろんなこう、思いがあります。

水野:
両方の意見が並び立つ講演会がしたいという事で、
原子力利用を推進したいという方を、ま、引っ張り出してくるのが結構難しかったと聞いたんですが。


柳沢:
そうです。
まず、原子力文化振興財団という講師を派遣しているところがあるんですね。
それを知っていたので、そこに「どうでしょうか?」ってお願いをしたら、

水野:講師の方に来て下さいませんか?とお願いをなさった。

柳沢:
ええ、そうしたらいろいろと条件があって、
市民が主体で自分たちの会場で行っているのは難しい規定だっていうんですね。

水野:
市民が主体で自分たちがここでやりたいと、
市民が決める所に出向くというのは難しい

柳沢:「難しい」って言うんですね

水野:へぇ~

柳沢:
基本的には、「会場は用意してほしい」
でも料金はそこで取ってはいけません。
カンパもダメです。
国の事業なんですね、
文科省とか経産省の委託を受けている機関なので、そういうところは「困るんです」とおっしゃるんですね。
で、講師の派遣はそれでは出来ないという事を言われてしまって、
そうすると、本当に推進の方の話を聞きたいんだけど、

推進OKの話をイエスマンの人達に一方的に話しをするっていうんですか、
受け入れてくれるところに行って話をするという事しか、やっぱり出来ないですよね、
そういう企業とか、学校のホールとか、お金のある方じゃないと。
大勢を集めて講演会というのは、そういう制度出は使えないという事になってしまっていて、

水野:
はぁ~、なんかそれでも一生懸命に諦めずに柳沢さんは足運んで
「お願いです」って言いはったらしいですよね。

柳沢:
そうですね、はい。
行きましたね、えーっと、まァ、引き下がらないなと思ったんでしょう。
つまり原子力文化振興財団って言うのは、
原子力を推進する立場で、経産省とか文科省の委託を受けて、
税金を使って、「放射線は身近な存在ですよ」、
「原発は絶対に壊れないように出来ていますよ」ということをアピールして、CMで流して、
マスコミも押さえてきたという独立法人なので、

まぁ、「事故の起きた今だからこそやっぱり、ちゃんと仕事をして下さいよ」って言って、お願いをして。
「原子力文化振興財団ではなくて、その名前ではなくて紹介はしましょう」とやっとなったんです。


水野:そうだったんですか。

柳沢:
それでやっと、あの小林さんが「じゃあいいですよ」って言って手をあげて下さったから、
という事で紹介を受けて、来て下さる事になたんですね。

水野:
はあぁ~、
やっと小林さんが出てきて下さるという事になって実現した画期的な講演会なんですけれども、
お二人の議論がずーっと続いた最後のところで、
実は柳沢さんが、みなさんを代表するような格好で質問をお二人になさっている部分があって、
そこのテープをですね、もう一度聞いていただこうと思うんですけど、
原子力利用を推進してきた側の小林さん、そして、反対している小出さん、
それぞれに柳沢さんが投げかけた疑問。
これでございました。

ーー

柳沢:
次の質問ですが、科学というものについてちょっとお伺いしたいんですが、
科学というのはなんだというふうに思われるでしょうか?
科学者としてどういうふうにあるべきだと思われるでしょうか?
それについて小林さんからいかがでしょうか?

小林:
はい、私は科学には二つの役割があると思います。
一つは、人間の生活を安全に豊かに便利にする科学。物理的な心ですね。
もうひとつは訳の分からない不安、恐ろしい事、理解できない事を減らして、心の平穏と言いますかね、
あ、わかった、知らない所が分かった。
「だんだん知っている世界が広がった」という、そういう喜びをもたらすもの、そういう営みで。
で、世の中で、この複雑な世の中で、「物事をどっちにしたらいいだろう?」と決めて、いろいろと迷う時に、
一番多くの人が納得できる物事の決め方が、科学の実験で明らかになって、
「ああこういうことだ」と思って決めていく。
そういう事なんだろうと思っています。


小出:
それは、その通りだと思います。
ただし、科学というのは要するに、
自然、世界というようなものが、どういう姿なのかという事の真実を知りたくてやっているんですね。
で、長い間科学をみんな、沢山の人が関わってやってきた訳ですけれども、
「知れば知るだけ、また分からないものが広がってくる」という、
そういうのが科学という場所の世界でした。
ですから、科学というのは非常に大切なものです。
わたしも科学に携わっている人間としてそう思います。
人々を平和に、そして豊かにするというためにも大変力を持ったものだと思いますけれども、
でも「科学は万能ではない」のです。
必ずいつも「分からないものがある」というものが、むしろ科学の本質になっているわけで、
「全てがもう分かってしまっている」というふうに、科学に携わる人が思ってしまって、
「自分たちの判断が必ず正しい」と思いこむようなやり方は間違いだと、私は思います。

小林:ま、もちろんそうですね、誰も反対しないと思います、科学者であれば。


ーー

水野:聞いていらして平野さんはいかがです?

平野:
なんか、興味深いですけれども、
やっぱり最後の拍手が会場の雰囲気を象徴していたのかなと思うんですけれど、
柳沢さん、私が一番気になるのは、ここに行政の担当者は参加したんですか?


柳沢:
招待券を持って行っているんですが、
柏のみなさんはどうも後でインターネットでご覧になったそうで、
他に流山とか周りにいくつも高い、印西市とか、たくさん市があるんですが、
いくつかの担当の方は来ていたようです。

平野:
それで先程の柳沢さんのお話しでは、横の市民同士のネットワークができて、
自治会なんかで除染の作業もしているということですけれども、
市はですね、
私は市役所の職員とか、学校の職員とかですね、そういう方々の中にでも、
かなりやっぱり「不安」に思っている方が多いと思うんですよね。
その人たちも含めてですね、市の今までの対応というものを正すというか、
そういう動きになかなかならないものかなというふうに思うんですけれども。

柳沢:
当初はですね、やっぱり担当部署によって、
「すごく心配だ」と言って動きたいといったところもあったし、
いや、でも風評被害になっちゃう」とか、「認めてしまうと」というところが、

水野:あぁ~…

柳沢:
「認めてしまうとちょっと、市にとっては困る」というところがあったり、すごく差があったんですね。
で、今は市と共同で除染するグループが生まれたり、
安全な野菜を測って消費者に届ける、農家と消費者をつなげるボランティアが出来たり、
すごく頑張っている市民もいっぱい居て、
市も一緒になって、「やっぱりこれはちゃんと前向きにやらなきゃ」という形になってきていまして、
それは、まァ10月ぐらいからなんですけれどね、やっと、

水野:2011年の10月ぐらいからやっと、本気になってくると、

柳沢:10月ぐらいからやっと、そうですね、本格的になったんですが。

水野:だから柳沢さん達住民が主導で、やっと行政を巻き込んだっていう事ですよね。ここまでね。

柳沢:まぁそうですね、どうしてもね、後追い後追いになってしまっていますね、行政の方が。

水野:
で、ここからね、今子供たちを守るためにどうしていくかというところ、
これはたとえば行政に対してどういうふうにやっていきたいとか、
国に対して思われる事など、いかがですか?

柳沢:
市民がすごくいろんな事をやっていまして、
土壌調査を自分たちで行ったりしていて、自分たちでデータをかなり集めて、
そういう運動の中から、埼玉とか千葉とか、茨城。
ずっとそういう、ちょっと汚染のある人たちで集まって、
団体や個人が繋がって、「放射能から子どもを守ろう関東ネット」という形でグループを作りましてね、
それで昨年の6月に被災者、「子ども被災者支援法」という、議員立法が出来ているんです。


水野:「子ども被災者支援法」というのが出来ているんですか?

柳沢:
ええ、できているんですね。
それは福島以外の場所も支援対象となる可能性があるもので、
川田龍平さんとか、森まさこさんとか、安倍知子 さんとか、国会議員の人が中心になって立法で作って、

水野:対象地域がまだ決まっていないんですよね。

柳沢:そうですね。

水野:これをどこまで広げられるかというところは、非常に柏市のみなさんにとっても大きなところですね。

柳沢:
そうですね。
福島県は福島県というだけで、健康調査が全部行われているんですが、
ここら辺は、千葉だというだけで、ま、県を、
県なんか関係なく放射能は飛んできているんですけれども、
ですから、本当に汚染されているところは、
まぁ、何があるか?このレベルでなにが起きるかは分からないけれども、
「子どもたちに予防的に調査は絶対にして欲しいな」ということで、
お母さんたちは今頑張っています。

で、地元の市に行ったり、県に行ったり、
国へも、復興庁への交渉みたいなことも今やっているんですけれども、

水野:
これってお聞きするといろんな活動をしていらっしゃるし、汚染の実態も伝わるんですけれども、
これっていま、ほとんど全国的にねこの問題を忘れ去ってですね、

柳沢:そうです。

水野:次に進もうとしているんではないかという、ムードがありますね。

柳沢:
本当にそうなんですけど、とにかく、200km離れていてもこんなことになっちゃう。
で、本当は原発って「近くにあると困るから」という勝手な理屈で遠くにやったのに、
でも、降ってきてしまっている訳ですから、そういう状況が本当にあります。

水野:
そうですね、今日は200km離れた柏市から柳沢典子さんにお話を伺いました。
ありがとうございました。

柳沢:ありがとうございました。

ーー

上田:
いろいろとメールでご感想を頂いているんですけれども、
「小林さん、小出さんの議論は大変興味深いです。
あらためて放射線被ばくという問題は、専門家でさえここまで認識に違い、開きがあるという事を知りました。
私たち国民からすれば専門的な世界は理解に限界があります。
だからこそ、こういうオープンな議論はどんどんして欲しいです」ということです。

そして、
「福島から千葉県柏に放射能汚染が広がっている事に驚きました。
もしも、大飯原発が事故になったらわが町、東大阪市も汚染されると思うと、人ごとではないですね」と、

水野:これを「人ごと」って言う人は誰もいませんよね、平野さん。

平野:
そうですね、琵琶湖も大飯がなにかあった場合にはすっぽりと入ると、
近畿全域に影響があるということですね。
今回の講演でキーワードだったのは、「疫学調査をどう見るか?」という、
あまり小林さん、推進する側はデータがないと言っていたんですけれども、
国連の人権理事会というところはですね、チェルノブイリのデータで疫学研究の結果があるんですよね。
それで、福島の実態について警告をしているんですよね。
「子どもの健康調査が不十分だ」と言っているんですよね。

それを考えてもね、日本のこういう対応、国の基準というものが非常にまた、全体に問われていると。
自治体だけじゃなくて。





追記ーー

柳沢典子さんからコメントを頂きました。
ありがとうございます。
是非下記のコメント欄をお読みいただきたいと思います。



<前半・小出&小林編>
「もしもあなたの町が放射能汚染されたなら 千葉県柏市の場合」報道するラジオ2/1(内容書き出し)


<対談>小林 泰彦VS小出裕章1/19千葉県柏市「東葛から問う」・千葉の汚染(内容書き出し)

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訂正があります

どうしても付け加えるべきことが時間の関係で抜けていました。

「現在の柏の農作物はほとんど問題なく安全です。

庭のタケノコやキノコ、山草に近いもの、

キンカンなどのかんきつ類、柿や栗以外は

セシウムがほとんど検出されていません。

土には入っていますが野菜への移行は心配するほどありませんでした。

私も家庭農園の野菜を食べています。」

訂正、ぜひお願いします。

今問題なのは土壌にくっついた放射性物質と

測る体制のないときに食べてしまった食品

それから呼吸で入ったヨウ素、他危険な希ガス類による

健康被害が懸念されているわけです。


あと私の以下の発言が間違っていました。

水野さんの言い方のほうは間違っておられないです。

{・・・面積にしますと、3分の2ぐらいは柏のこのあたりよりは低いです。}

3分の1です。

お詫びして訂正します。