「原発の輸出について・横須賀」小出裕章ジャーナル2/9ラジオフォーラム

ラジオフォーラム

パーソナリティ 西谷文和 ジャーナリスト

私にとって記念すべき一回目の番組ですので、自己紹介を行っていきたいと思います。
西谷文和と申します、職業はフリーランスジャーナリストという事になっております。

実は私は8年前まで大阪の吹田市役所で公務員をしていました。
公務員をしながら休暇を取って、アフガンとかイラクとかに行ってたんですけど、
公務員をしながら戦地へ行くという、二足のわらじがもうちょっと無理だという事で辞めまして、
これ一本という事になっています。
この番組ではシリアの内戦、リビア、アルジェリア、スーダン、レバノン、ガザ、
こういったですね、戦地の模様などを、生の情報などを伝えていきたいなというふうに考えていますので、
よろしくお願いいたします。





小出裕章ジャーナル 2013年2月9日



西谷:
今日はテーマが原発の輸出についてお聞きしたいと思うんですけれど、
あの、日本の原子力ムラは懲りてませんよね。

小出:全く懲りてないです。

西谷:
ね、生き残りをかけてですね、
ベトナム、トルコ、ヨルダン、リトアニア
こういったところに必死になって売り込みをかけているんですが、
まずこの原発輸出について、先生ご意見はどんなふうにお持ちですか?


小出:
もちろん私はやるべきではないと思いますが、
今、西谷さんがおっしゃった通り、
日本の原子力産業は行きの頃をそれに掛けなければならない状況に追い込まれていますので、
これからも輸出という事を狙ってさまざまな動きがあると思います。


西谷:
やはりいまもう日本ではね、ああいう大きい事故を起こして、
もう日本ではおそらく建設はもう出来ないだろうから、ベトナムとかに売り込みをかけていると。


小出:そうです。


西谷:
先生これね、爆発して危険なものをですよ、「よその国だからいいんだ」って、
こういうわけにはいきませんよね。

小出:
もちろんですね、
自分の国でもう引き受ける事が出来ない危険を抱えているという事が分かっている訳ですから、
それを外国に押し付けるという事はやってはいけない事だと思います。

西谷:
あの~、ベトナムの予定地はですね、
漁師さんがね、自然と共存しながら細々と生きておられる、そんなきれいな海なんですけど。


小出:そうですね、


西谷:
結局ベトナムという国は、
枯れ葉剤で汚染されてですよ、また放射能でという事になりますよね。


小出:
なりますね。
原子力というのはどこでも、
原子力発電所だけではなくて、ウラン鉱山もそうですし、
これからまた核のゴミ捨て場を探すという事になるわけですし、
さまざまな形で原子力から恩恵を全く受けない人々に犠牲を強いることになると思います。


西谷:やはり一基つくればものすごく儲かるんですかね?利権があるんですよね。

小出:
もちろん利権だらけな訳でして、
地域住民にどれだけのお金が行くか?というのはそれぞれの地域で違うと思いますけれども、
もともと狙われる地域というのは、
自然に寄り添うように生きていて、いわゆるお金とは無縁のところを狙っていく訳ですから、
そういう人たちからみると、一度その金をつかんでしまうと逃げられなくなるという事になると思います。

西谷:
まさに、福井県や福島県で、町が二分されてですよ、
賛成派と反対派がね、もう本当に親戚同士で争ったりするんですが、

小出:そうです、もう、地域のつながりがズタズタにされてしまいます

西谷:そうですよね、
それをベトナム人やトルコ人がこれをせなあかんということになりますよね。

小出:そうですね。

西谷:
もう、これは是非計画の段階で止めたいんですが、
逆に、ベトナムやトルコ、ヨルダン、サウジ、リトアニア、インド、
こういった国々がですね、何故、原発を欲しがるのか?
ということですが。
日本の場合には利権とかそういうものがあると思う、売る方はね。
でも、輸入する方は、やはり背後に「核兵器を持ちたい」という、そういう野望があるんですかね?

小出:
もちろんあります。
日本もそうだったのです。
何か日本の人は「日本の原子力は平和利用だ」と言われて、何か思い込んでいるようですけれども、
日本が原子力を導入したというのももともとは核兵器が欲しかったからなのです。


西谷:やっぱりそうなんですか、

小出:そうです、
「原子力」と「核」という言葉が、日本では使い分けられていて、
「原子力」は平和利用、「核」は軍事利用というふうにみなさんは思いこんでいる訳ですけれども、
技術には「軍事」も「平和」も無くて、
「いつでも使いたいように使える」という事なのです。
日本というこの国でも、
原子力の平和利用と標榜しながら、核兵器を作る能力を手に入れたいという事で、原子力が始まりました。

西谷:
という事は、表向き、ベトナムとかトルコとかサウジなどは、「電気が足りない」とか言いながら、
裏ではやはり、たとえば「イスラエルに対抗するためには核兵器を持たなきゃあかん」とか、
こういうことを思っているんでしょうね?


小出:
非常に残念なことではありますけれども、
現在の世界というのは「力」が支配しているのです。
国連という組織があって、ユナイテッド・ネイション(United Nations)ですけれども、
正しく訳すなら「連合国」なのですね。
先の戦争で勝った国々が今世界を支配している訳ですが、
その中でも常任理事国というのが5カ国あります。
米・英・仏・露・中ですけれども、
何故その5カ国だけが、連合国という沢山の国の中で常任理事国になれたか?と言えば、
その5カ国が核兵器を持っているからなのです。
ですから
「現在の世界で力をもつためにはどうしても核兵器がいる」と考える人がいる事は当たり前な訳ですし、
世界の国々の指導者の多くがその考えにとらわれてしまっていて、
「核兵器を持ちたい」と願っているのだと思います。


西谷:
恐ろしい世界ですがね。
先生、もうちょっと具体的にいきますと、
そうしたら、「原発をもつ」という事と「核兵器をつくる」という事は、
ほぼ「ニアリーイコール( nearly equal)」ですか?


小出:あの…「イコール」です

西谷:あっ!「イコール」!もう、ニアもないんですか。

小出:
ま、ニアを付けてもいいですけれども、
要するに「核兵器を持ちたい」という思惑でもう始まっちゃっている訳ですから、
「イコール」だと思った方がいいと思います。


西谷:という事は「原子力の平和利用」という事は全くのごまかしである

小出:もちろんそうです。

西谷:
そもそもですね、
軽水炉というこの原子炉が開発された経過というのは核兵器を作るためなんですか?

小出:
軽水炉そのものはですね、原子力潜水艦という、これは画期的な技術だったんですけれども、
軍事的に。
それをつくりたいという事で始まっています。
さらには核兵器を作るための施設が、米国の中でとにかく余り過ぎてしまってですね、
それを「平和」という形で標榜しながら併用することで「軍事産業の生き残りを図った」という事です。

西谷:そうか、軽水炉というのは原子力潜水艦のために開発されたものなんですか。

小出:
そうです、もともと、
潜水艦というものはですね、何か海に潜るとみなさん思っていられるかもしれませんけれども、
「水の下に潜ることもできる船」という程度のことであって、
すぐに酸素が無くなってしまうので、すぐにまた、海面に出てこなければいけないものだったし、
今でもそうなのです。
しかし原子炉で動かす事が出来る潜水艦がつくれれば、
たとえばノーチラス号というのは、北極海の氷の下を潜水したままくぐるとかですね、
そのようなことが可能になったわけで、
潜水艦というものは原子力潜水艦が出来て初めて意味のあるものになったという、
それほどのものなのです。
それをどうしてもつくりたかったが為に出来たものです。
(※1958年8月には米国のノーチラス号が北極点を通る横断に成功)

西谷:
軍産複合体がね、
そうしたら、横須賀とかにいるじゃないですか。今アメリカの原子力潜水艦が。
という事は、あれがもし事故を起こしたら、横須賀の人達は被ばくするという事ですよね?

小出:
そうですね。
今、横須賀は原子力潜水艦だけではなくて、
ジョージワシントンという、原子力空母の基地にもなってしまっていまして、
東京湾の入り口に巨大な原子炉が動いているという、そういう状態になっています。


西谷:かなり都会に近いから、

小出:圧倒的に近いです。

西谷:あれが事故したらエライ事になりますね

小出:
はい。
ですから、たとえば日本では原子力安全委員会というものがあって、
全ての原子炉は安全審査をしないと認めないという事にしていたわけですが、
ジョージワシントンの原子炉、あるいは米軍の原子力潜水艦の原子炉などは、
一切の安全審査を受けないままあるのです。


西谷:一切の安全審査を受けていなくて、アメリカの技術を頼るだけですか?

小出:米国が「安全だ」と言っているから「安全だ」ということになっているのです。

西谷:先生、それは安全神話の最たるものですねw

小出:そうですね。

西谷:
本当に、でもそれ、ちょっと盲点ですよね。
そういう危険なものが都会の近所にあるっていうのはね。

小出:
横須賀の人達は長い事それは「問題だ」と言って声をあげ続けてきて下さっているのですが、
日本のマスコミも取り上げませんし、
ほとんどの方は知らないままだと思います。

西谷:
先生、今日は非常に貴重な盲点が明らかになってよかったです。
今日は原発輸出について小出先生にお聞きいたしました。
どうもありがとうございました。

小出:ありがとうございました。




ーーー

原子力潜水艦

第二次大戦で急速に発達した原子力技術を駆使して誕生したのが原子力潜水艦である。
吸気も燃料補給もなしに半永久的に駆動する、
潜水艦には理想のボイラーたる原子炉の登場により、潜水艦の水中速力は大きく上がり、
可潜時間は数ヶ月近くにまで増えた。

原子力潜水艦は有り余る出力を生かして海水を電気分解し、艦内へ常時新鮮な酸素を提供する。
このため、原子力潜水艦は「世界一空気が綺麗」と言われるほど艦内は快適である。
しかし、超微量の放射能漏れは絶えずあり(特に艦外)、米軍の乗員は放射線被曝線量測定バッジをつける。


ジョージ・ワシントン 空母(USS George Washington, CVN-73)
USS George Washington
アメリカ国外の基地を事実上の母港として配備される唯一の空母であり、
日本に配備された初の原子力推進空母である。

機関 ウェスティングハウス A4W 原子炉2基 蒸気タービン4機, 4軸, 260,000 shp
乗員 士官・兵員:3,200名 航空要員:2,480名
兵装 RIM-7 シースパロー短SAM 2基 RIM-116 RAM 2基 ファランクスCIWS 2基
搭載機 85機


原発輸出推進で合意 安倍首相 ベトナム首相と会談

2013年1月17日 東京新聞 朝刊

【ハノイ=金杉貴雄】
ベトナムを訪問した安倍晋三首相は十六日、ズン首相と会談し、
日本がベトナムから受注している原発建設計画や高速道路などのインフラ整備、
レアアース(希土類)採掘などの貿易投資で協力を進展させることで合意した。

両首脳は沖縄県・尖閣諸島問題やベトナムが実効支配する南シナ海の中国との領有権問題で、
圧力を強める中国を念頭に
「すべての地域の紛争と問題を、国際法の基礎に基づき平和的交渉を通じて解決すべきだ」との考えで一致。
南シナ海問題では
「力による現状の変更に反対する」との認識を共有し、政治・安全保障分野でも協力を進めることを確認した。

経済分野では、
安倍首相がベトナムに対し、新たに五億ドル(約四百五十億円)の円借款を供与する方針を表明した。

安倍首相は会談終了後の共同会見で
「ベトナムとは地域的課題を共有し、経済的に相互補完関係にある重要なパートナーだ。
アジア太平洋地域の戦略環境が大きく変化する中、地域の平和と繁栄のため、
両国が積極的な役割を果たしていく」と強調した。



原発輸出、サウジと協議
事故後初案件 政府、再開へ転換

2013/2/10付  日本経済新聞 朝刊

政府は中東のサウジアラビアと原発輸出の協議に入った。
サウジは2030年までに16基の原発をつくる計画。
安倍政権は東日本大震災後の原発事故で凍結された原発輸出を再開する方向を鮮明にする。
国内の原発再稼働が見通せないなか、海外市場に活路を開いて原子力分野の人材や技術を守るとともに、
原子力産業を日本の経済成長の原動力のひとつに育てる。(関連記事総合・経済面に)
中東を訪問中の茂木敏充経済産業相が9日、…
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日立は原発輸出やめよ
「リトアニア世論尊重して」
NGO申し入れ

しんぶん赤旗 2012年12月19日(水)
 
「日立はリトアニアの国民を尊重し、原発輸出をやめよ」―18日、東京・丸の内の日立本社前で、
リトアニアと日本のNGOのメンバーらが、日立がリトアニアで進める原子力発電所建設にたいし、
中止するよう訴え、文書で申し入れました。

「脱原発世界会議2」(15、16日開催)に参加したアンドレイ・オザロフスキーさんは
「国民投票では、62・68%の人が原発新設に反対です。リトアニア国民の意思を尊重してほしい」と話し、
参加者は「さよなら原発」「輸出をやめろ」と唱和しました。
横浜から参加した女性(32)は「海外にまで次の“福島”をつくらないで」と言います。

リトアニアでは、2000年代にソ連時代の原発が閉鎖された後、原発新設プロジェクトが進められ、
11年に日立が優先交渉権を獲得しました。原発事故後、初の原発輸出として注目されています。

「核のない未来を」―。
リトアニアの複数の環境団体や政党は、粘り強く反対運動を展開。
今年10月に行われた国民投票では新設反対が6割を超えました。
また、同時期に行われた選挙で、建設を推進してきた与党が敗北し、政権交代も起きました。

オザロフスキーさんは
「新政府は態度をまだ決めておらず、日立もあきらめていません。
脱原発を願う日本の人々と連帯して中止させたい」と話していました。
申し入れ文書は、日本政府、国際協力銀行、リトアニア政府にも送りました。


原発輸出は「今後も進める」、
エネ政策議論で組織変更の意向=経産相

2013年 01月 15日 12:31 JST

[東京 15日 ロイター] 
茂木敏充経済産業相は15日の閣議後会見で、
原発輸出について「安全な原発インフラの輸出はこれからも進めていきたい」と述べた。
同相はまた、国のエネルギー基本計画策定では従来とは違う組織で議論を進める意向を明らかにした。

原発輸出の条件として茂木経産相は
「相手国側の希望を重視して判断する。安全性が大前提だ」と指摘した。
「脱原発」方針を打ち出した民主党前政権でも原発輸出は継続の意向だったことから、
政権交代によってもこの点では大きな方針変更はない。

国のエネルギー政策の根幹となる「エネルギー基本計画」について前政権は、
東京電力福島第1原発の事故発生を受けて、2011年10月に見直しに着手。
総合資源エネルギー調査会(経産相の諮問機関)基本問題委員会で有識者が
1年以上にわたり33回の議論を重ねてきた
が、
前政権が昨年9月に打ち出した脱原発方針を受け昨年11月14日の会合を最後に中断していた。

エネルギー基本計画はエネルギー政策基本法に基づき3年ごとに見直される。
現行計画は2010年6月策定のため今年6月ごろが見直し期限だ。
茂木氏は策定議論の再開時期について
「スケジュールは決まっていないが、早々にこの問題については取りかからないといけない」と語った。
基本計画策定の議論の場として、34回目の基本問題委員会を開くのか、
新しい委員会を立ち上げるのかについて同氏は
組織については若干これまでと違った形を考えている。固まった段階で報告する」と述べた。
(ロイターニュース 浜田健太郎;編集 内田慎一)


茂木経産大臣ってこんな方→茂木敏充経済産業大臣VS美輪明宏さん



動き出した「原発輸出」ヨルダン&ベトナム(動画&内容書き出し)

初めて原発を導入するというヨルダンとベトナムの取材をしたテレビ番組の書き出し



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