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4.「除染はなぜ必要か?」 児玉龍彦氏4/18大地を守る会(内容書き出し)

この部分の動画はこちら→(3.児玉龍彦氏)にあります


18:21
次にですね、この環境問題で「除染はなぜ必要か?」というお話に移りたいと思っています。

これはですね、皆さんにぜひご理解いただきたいのは
実は非常に間違った意見がよく言われています。
熱力学の第二法則というのがあって、
世の中というのはエントロピーというのが増大するという法則があるから、
いったん散ってしまったものは元には戻らないんだと。
だから除染とかなんかはやっても無駄なんだという議論が非常によく言われていますが、

これは私ども熱力学の第二法則をやっている者に対しては、全くの理解の不足であります。
熱力学の第二法則というのは、
一つの物質の相互作用の中で、乱雑さが増える方向で進んで行くという事を示しているんですが、
それがコンパートメン化されますと、
熱力学というのは外部にエネルギーを出せば内部に複雑さを増す事が出来るという、
これが熱力学の第二法則エントロピーの本当の法則であります。

そうすると熱力学の第二法則から出てくるのは、
除染やなんかを本当に効果的にやろうとしたら、無駄のない除染をやっていかないけない。
外部に出すエネルギーを少なくして内部を綺麗にするというやり方をやらなくてはいけないというのが、
熱力学の第二法則の示す結論であります。


エントロピーの増大
熱力学第二法則とも呼ばれる。
「何かの現象が起こるとき、エントロピーは必ず増大する。また勝手に減少する事は無い」
という法則である。
ミルクとコーヒーが接触すれば、かならずそれらは交じり合う。
熱いものと冷たいものを接触させると、両者は最終的に同じ温度になる。
例えば冷たい水の中に熱した鉄の棒を突っ込んだ場合、水が熱せられて鉄の棒が冷める。
ぬるいお湯に同じ温度の鉄棒を突っ込んで、水が冷たく、鉄が熱くなることはない。
こういう一方通行の出来事、不可逆な現象(逆向きは起こらない)があることをこの法則は意味している。




それで、実際にそういう事をやっていかないとどういう事が起こるか?
これは福島の汚染している地域ですが、
黄色以上が住めない地域だとすると、20年以上住めない地域というのがかなり広範に残るという事。

それからこれはチェルノブイリから出てきたいろんな歴史ですが、
6年度目以降からはほとんど下がらなくなる

それは何故か?というと、
最初の6年はいろんな核種の中でキセノンだとかヨウ素だとか、それからセシウム134みたいな、
割と足の短いものがいきますが、
最後に残るセシウム137からは半減期が30年ですから、
6年位見たって全く下がっていかない。
そうすると最初の6年はピューッと下がるのでチェルノブイリの方もかなり期待していたんですが、
それからあとは全く下がらなくなる。

そうすると実際にここの環境に散っているものを
「どういうふうに集めていくか」という事が非常に大事になります。

それで除染というものがどういうものか?と言うと、
これは、水をかけたり土を集める事が除染ではなくて、
除染の本質というのは環境中に散っている放射性物質を隔離して濃縮して保管していくという事。
これが一番大事になっています。


それでこういうことをやってみて福島で有効かどうか?という事を私どもが最初に経験いたしましたのは、
南相馬の鹿島幼稚園というところで、
最初に入って、南相馬で市長さんと相談した時に、
妊婦と子どもが弱いんだったら一番年齢の小さい子どもなんで、
「じゃあ幼稚園の除染を担当して下さい」って言われて鹿島幼稚園の土を除いた時に、
一番下がったのがどこか?というと、
実は園庭の中央でありまして、
これが年に4ミリぐらいあったものが1ミリ以下にする事が出来たというので、
園庭の中央が、ま、これは土をバーッと広い面積で除きますと、
60m×60mぐらい除けばかなりドーンと下がってしまう。

ところが建物の中の方は屋根なんかにくっついていますとなかなか落ちない。
上から降ってくる。
だから線量計を上に向けて高い値を示せば、屋根とか雨どいに結構ついている。

ところが屋根をかえると鹿島幼稚園でもやっぱり2000万円かかってしまいますから、
なかなか簡単には出来ないという状態が続いています。


それであのー、もうひとつ、
この除染の作業やなんかに入り出した時にすぐ感じましたのは、
住民の方やなんかがやるのは非常に危ない」と。
それを最初に感じましたのは、
幼稚園でですね、お母さんたちが金属製の遊具を研磨かけだしちゃった
んですね。
グラインダーでバーッと削れば落ちます。

グラインダー
グラインダ(Grinder・Grinding Machine,研削盤)とは、
研削砥石(切断といしを含む)を使用し、その回転運動によって加工物の表面の研削又は切断を行う機械をいう。



だけど研磨というのはアスベストの時にも一番危なかった技術でして、
肺の中に金属片と一緒に放射性物質が入ってしまいますと、ずーっと吸収されずに残ってしまう。

それでですね、このマスクを見ていただいて、
たとえば専門家の場合にはこっちがN95でこっちがN100ですという、
あのー、微粒子のカットが、
こちらが95%カットで、こちらが99%カットなんですね。

※N100マスク↓ (N95マスクは右の方に出ています)



2013041848.jpg

それで普通作業をやる時はすこしマスクが浮いていないと息がすぐに苦しくなってしまいますから、
マスクを外しがちになってしまいます。
ですから、そうすると除染やなんかの作業にあたる人というのは、
できたらこのN100のマスクみたいな方をやっていかないと粉やなんかを吸いこんでしまう。
粉の割賦率、皮膚へのですからマスクの密着率と縛り方でですね。

除染というのはなにか?と言うと、緊急時はしょうがないです。
だけど本当の緊急時じゃなくて恒常的にやる作業というのは、
基本的にはかなり毒物を扱う専門家がきちんと防具をもって、
どこに放射性物質があるかを確かめながら行う専門的な作業。


それで住民とかボランティアの人はそれがきちんと行われたかどうかをチェックする。

「ここを特に落として欲しい」「こっちが優先だ」「こちらが子どもが多い」「ここの家に妊婦がいる」とか
そういう事をきめ細かく見ていくということが住民とかボランティアの方にお願いしたい事で、
本当の放射性物質が入っている埃や土や水を扱うのは、
かなり専門家がきちんとやる業務だと、難しい仕事だという事をご理解いただきたいと思います。


それでもうひとつは、こうした土などのゴミが出た時に私どもが一番気にしますのは、
濃縮して保管したい」と。

この間も福島で大きい水の漏れが起こりましたよね。
あれは二重の失敗をしています。


大量の水を保管するというのはものすごく難しいです。
もうひとつはセシウムやなんかの処分は浅地中処分(せんちちゅうしょぶん)
浅い地中処分で終えるべきであって地下水の層までは掘ってはいけない
こういう2原則があります。

世界的にもいろんなアメリカの処分場などもつくったのは、
結構日本のプラントメーカーやなんかがやっているんですが、
日本で行われている処理ではそういうのが行われていなくて、
仮置き場とか中間処分場とか安易に言われていますが、基本的にはあんまりそれは勧められない。
それできちんとした保管場をつくって、なるべく濃縮して、それでコンテナみたいなものに。
浅い地中処分にして、最初に第一層の防水層を置いて、その上に第二層の防水層を置いて、
第一層と第二層の間の水はドレンしてチェックできるようにする。

っていうのはですね、普通水分が入ってくる可能性のあるところのゴミの場合には
10年以上防水効果を持たせ足り、非常に難しいです。
地震カミナリ火事オヤジじゃないですけれども、
いろんな事でそういう廃物層というのもひび割れが入ったりする。
そうすると一番大事なのはチェックの仕組みになるような保管層をつくるという事。

それで日本でカドニウムやなんかのいろんなゴミ処理に使われていますのは、
これは焼却、物理的な焼却による分別です。
どうやってやるか?と言うと、セシウムの場合は641度で気化します。
むしろですね、この時に土やなんかの場合はガラス化防止剤という、固化防止剤を入れます。
一般にですね、土やなんかの処理というのは今までにカドニウムやなんかで開発されてきた技術というのは、
土がガラス化されると金属帯びるから抜けないです。
それで、セシウムやなんかを除く場合にはこれをガラス化防止剤を入れて気化させる。
そして温度管理が一番大事です。
安定的にたとえば700度以上にするんだったら、安定的に700度以上にして、
工場コージョネやなんかで必ず200度以下にします。

コージェネ
「コージェネレーションシステム」とは、
熱源より電力と熱を生産し供給するシステムの総称であり、
国内では「コージェネ」あるいは「熱電併給」、
海外では、”Combined Heat & Power”あるいは”Cogeneration”等と呼ばれる。



そうすると、沸点が640のセシウムは必ず液体か固体になります。
かなりのものは塩化セシウムになります。
それでバグフィルターかなんかで何回かおいて除くと言っているのは、
この液体や固体になったセシウムをフィルターで除いていくという過程に移していく事によって、
かなりこれを除く事が出来ます。

それを一番端的に証明できますのは、
たとえば私どものアイソトープセンターやなんかは排気のところに
全部線量流量計というのがくっついています。
ですから24時間線龍はモニター出来ます。
その線量流量計を付けてやっていくのが一番大事だと。


それでこれでよく誤解があるのが、
2段階の焼却というのがよく行われる格好になっていまして、
実はこういうセシウム回収型の焼却炉というのはコストが非常に高くつきます。

昇華型の焼却炉。
環境省が言っているのは、1段階目の焼却炉の方で、
こちらの場合も温度管理をしっかりすれば、外に出るのをかなり防ぐ事が出来ます。
それでフィルターで同じように防ぐ事が出来ますが、
残念ながらほとんどのセシウムは灰の中に残ってしまいます。

ですからバイオマス発電なんかで出てくる場合は灰にかなりの線量が出ます。
それで排気のラインも同じようにコーデネや線量流量計でチェックすれば、
外に出さないようにすることは同じようにできます。

昇華型の場合は、燃やす時の温度を必ず1000度以上というように安定的にやるという事と、
ガラス化防止剤というのをきちんと入れてやっていくということになっています。




1.「東京大学という組織・放射性核種の飛散と性質」
児玉龍彦氏4/18放射能連続講座2大地を守る会(内容書き出し)


2.「”医療用に使われたから安全”ということはない」
児玉龍彦氏4/18放射能連続講座2大地を守る会(内容書き出し)


3.DNA修復エラー・放射性物質の人体蓄積・食品からの内部被ばく4/18児玉龍彦氏(内容書き出し)


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コメント

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お疲れ様です

 きーこ様はじめまして。アッキーと申します。

 以前からこちらはしばしば見ておりましたが、児玉龍彦氏の低線量被曝についての発言を文字起こししていただいておりますので、大変参考になったお礼を書かせていただきます。

 児玉氏や京都大学原子炉実験所の今中哲二氏らの記述をされると、色々と非難される風潮にやや自分は心を痛めています。彼らは誠実であって決して私利私欲で発言をする人では無いと思いますが、原子力を推進する方々と同じで、反対する方々もどうしても0か1か的な議論を好む風潮があるのかなあ、とやや困惑をしております。

 しかし、きーこ様は大変勇気を持ってこういった文字起こしをされ、誰でもその内容を知ることが出来る、大変感銘を受けた次第です。

 これからも良いブログを続けていただきますよう、お願いいたします。

水にインクを垂らして、またインクを全て元通りに抽出するようなものですよ。あるいは、砂鉄や砂金から鉄塊や金塊を作るようなものです。砂とか土とかにも微量にそういう金属が含まれてるとは思いますが、なんでそういうところから資源を採掘せずに、鉱山などからとってこないといけないのかというのも、同じ問題です。こういうことをいうと、実感が沸きやすいかな?

問題は、大半の日本人が放射性物質が重量換算でどのぐらいの量なのか、認識していないことにある。まず、この表をみてほしい

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AF%94%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD#.E6.AF.94.E6.94.BE.E5.B0.84.E8.83.BD.E3.81.AE.E4.B8.80.E8.A6.A7

ここの表に、1ベクレルあたり何グラムとか、いろいろ書いてあるけれども、カリウム以外の大半の核種が、1ベクレルあたり何兆、何京分の1グラムとかしかないということだ。10の右上のマイナスいくつとかかいてあるのはゼロの数で、一万はゼロが4個、一億は8個、一兆は12個、一京は16個ゼロがあって、日本語ではゼロが4個増えるごとにケタがあがると覚えておいてほしい。英語やSI接頭辞(ミリ、マイクロやキロ、メガ、ギガなど単位の頭につけるやつ)だと3ケタごとに位が変化する。これがわかるだけでデータがわかりやすくなると思う。これはどういうことかというと、1万ベクレルあっても、何億分の1グラムとかしかない、一億ベクレルでも、何万分の1グラムとかですよ。こういったものをかき集めようとしてるんですね除染ってのは。みんなこういうことを知らないので、だまされます。こういった情報もわかりやすく書いて、いろいろなところで発信してほしいです。

土建屋(?)児玉

「大地を守る会」ではなく、まず人を守ってもらいたいものです。

「これは、水をかけたり土を集める事が除染ではなくて、
除染の本質というのは環境中に散っている放射性物質を隔離して濃縮して保管していくという事。
これが一番大事になっています。」
と言われていますが、「放射性物質を隔離して濃縮して保管」の具体的な方法を示してもらいたいものです。
というか、まず集める(回収)方法が重要ですよね。

児玉さんが担当されていた南相馬市の除染では、推薦(口利き?)の竹中工務店が、高圧洗浄機を使って、
近隣住民の迷惑などおかまいなしで、でたらめな除染を行っていたようですが、
「水をかけたり土を集める事が除染ではなくて」のコメントは、その教訓を述べられているのでしょうか?

児玉さんは、学者ですから、住民に迷惑を掛けない除染方法を考えてもらいたいものです。
たとえば、
http://import-ev.seesaa.net/article/280674131.html
とか
http://www.sanyo.oni.co.jp/news_s/news/d/2012070508023790/

これらは、放射性物質を吸着・濃縮しても 回収前に飛散する恐れがあるので、
大学・高専・大山弘一市議に要注意意見メールは入れておきました。
ド素人の私でさえ、アスベスト害の問題で、放射性物質が金属イオンに吸着されるのを知っていましたので、
大山市議(のブログ)に「砂鉄をばらまき、放射性物質を吸着させ、工業用電磁石で回収する方法はどうでしょうか?」と提案しましたが、そのあとに、上記の2例が発表されました。
(大山さんのずいぶん前のブログに、私のコメントが残っていますので、嘘でない事は確認できると思います。)
私のアイデアがパクられた可能性もありますが、私は誰かさんと違ってお金が目当てではありませんので、
逆に学者に私のアイデアが採用されたとすれば光栄です。

土建屋の仕事では、学者らしくないですよね。

児玉さんは何がしたいの?

ガリレオさんのコメントと似た話を 院長の独り言の小野先生が、院内講演会で話をされていました。
「塩ひとつぶ(0.1mg)を水に溶かし30坪に撒いたものを どうやって回収するのですか? 
できる訳ないでしょう!」と言われていました。

だからチェルノブイリの事故でも除染を諦めたんですよね。
関係者は、無駄を承知で、公共事業がやりたくて人名二の次で進めている。

きーこさんのこちらのブログ
http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-2944.html
の児玉さんのコメントは人事で無責任過ぎますね。
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