05.18
Sat
2013年5月12日 郡山講演会
「甲状腺疾患と内部被曝」より一部音声
講師西尾正道さん(北海道がんセンター名誉院長)
3.11以降ですね、放射線科の人たちとの戦いになっちゃいました。
というのは、日本の放射線の教科書は全てICRPで書かれています。
これは、医者も技師さんも看護師さんも全て、
国家試験の問題も全てICRPの立場つくれた問題で回答をそれにしなければバッテンになります。
看護学校とか技師さんの学校なんかでも講義をしてましたんで、
看護師さんの場合は特に放射線防護学だけが国家試験に出る問題です。
それもICRPの体系の知識で教育されています。
たとえば3.11以降、医師会、
お医者さんなんかがですね、殆どちゃんとしたレスポンス(response 反応、応答)をしない。
レスポンスをしないのは何故か
これはICRPで書かれている教科書ですから、「なんともない」と思っている訳です。
それから1月に医師会が
医師会としてもちゃんと国民にアナウンスしなければいけないというふうに決めて何をやったかというと、
放射線医学総合研究所というところに内容を委託して
医師会の立場としてアナウンスしてくれという事になりました。
結局は内容は見え見えなんですね、ICRPの内容で「なんともないんだ」と言っている訳です。
みなさんに膨大なお金を使って福島県で講演会を開いて「何でもない」と言っているのと一緒です。
子どもたちには小学生から中学生、高校生まで全てICRPで書かれた副読本が配られて、
それを小学生のお母さんは「あらこれが校で配られたのね」って言って、
お母さんも見て、お母さんの頭も洗脳されちゃう。
まさにICRPで全部催眠術かけられたような状態です。
で、日本人というのは非常にお人好しですから、
学校で教えられた事とか報道されている事をそのまま鵜呑みにするという、
お人好しの日本人の体質というのはですね、70%鵜呑み派なんですね。
鵜呑み度70%です。
世界でダントツです。
ところがですね、先進国は普通は3割弱です。
一番鵜呑み度が低いのはアイルランドで15%。
そのぐらいダントツで日本人ってお人好しなんですね。
教えられた事、学校で教えられた事、報道された事を当り前だと思っている。
ところが報道は全くデタラメでちゃんと報道をしていない。
ま、そういう、日本人の良さでもあるんでしょうけれども、
今の状態というのはそういう中で、原発の反省も風化しつつあって、
地域の経済復興だけが全面的に出てきているのというが今の現状だと思います。
今日は、鵜呑み度皆さん高いですから、ぼくの話は鵜呑みにして下さい100%。
で、そういう立場でちょっとお話しますけれども、
たとえば福島県が「これからがんが増えるかもしれない」と言われていますけれども、
福島県は2010年の段階でがん登録はやっていません。
がん登録というのは法制化していませんから、厳格に使っていればお医者さんは保健所に行きます。
ですけれども、がん登録は無いです。
ですから、ちょうど各都道府県でやってる報告があったんですけれども、
福島県は全くやっていませんでした。
ですからこれから福島県でがんの患者さんが増えるとしたところで、比較になるデータベースが無いんです。
2010年に何人出たかも全然把握していないんですよ。
こういった原発事故後の対応を見てもですね、やっぱりデタラメだったという形でしか対応できない。
そういうような事で実際には沢山の問題があるんですね。
だから、チェルノブイリだって、甲状腺がんが増えたって言い出した、4~5年後から増えだしたと言っても、
IAEAは決して認めませんでした。
何故かというと、事故前のデータが無いからです。
結局認めたのは1996年で、事故後に10年後にやっと認めました。
仕方がなく。
そういうもんなんですね。
だから福島県で何件目かなんて言うのも、それもですね、結局はベースになる比較データが無いんですよ。
こんなバカな話ないでしょ!
今、甲状腺の問題なんかもそうです。
なんで画像を渡さないんですか?
今福島県で検査を受けた子どもが10年後に東京の大学に行ってるかもしれない。
わざわざ福島に来てまた検査しなくちゃいけないんですか?
アホみたいな話ですよ。
海外に行っているかもしれない、場合によっては。
ところが今検査したものを見てですね、
国のどこにいてどこで検査しようが5~6年後にどこで検査しようが、
その比較データとして比較すれば、のう胞があったとか、結節があったとか言われている人は、
「ああ、のう胞が大きくなっていますね」と、
全く何ともないと言われても、5~6年後にとってみたら、「ちょっと変な影が出てきている」
比較できるじゃないですか。
やっぱりそういうような基本的な医療のアプローチ自身が全くないということ自体がたいへんおかしい。
子どもだって育って大学に行ってあちこち全国に散らばります、自分の人生を求めて。
こんなことを何で、福島から離れたらまともな医療が検査が自分の自腹じゃないとできないなんて、
そんなバカなことは無い!
ところが分かった事はですね、長妻なにがし(長妻昭)というバカなポーズだけの厚生大臣が、
当時ですねこの国民の健康管理に対してですね、本来は厚生省でやるべき物をですね、
全部環境省に丸投げしちゃったんです。
ですから環境省には医療に詳しい、身体に詳しい人がいないんですよ。
それから診療報酬をどうするかというのは、実は厚生省の仕事なんだけど、
環境省にこういうものがきても何にも口出しが出来ないんです、環境省は診療報酬に対して。
こういう縦割りの行政の中で、実際に後が無い国民の健康管理も全然できる体制がつくれない。
これが今の現実です。
だから環境省も要するに本当にね。除染したりとかは一生懸命やっているけれども、
国民の健康管理に関しては全くノウハウも無いし、権限もないんですよ。
で、厚生省もそれを全部そっちに丸投げしているからやろうとしないんです。
何年たってもこの問題は解決しない。
あなた方が声を出さない限りは絶対にダメです。
ぼくが遠くからなにを遠吠え、しゃべってもですね、
現地のお医者さんを含めた現地の人達が声を出さない限りはダメです。
それからこれからの診療報酬をどうするんだと、
検査を受ける。この医療報酬を全国でちゃんと統一して下さいとか、
たとえば甲状腺のエコー検査では画像データを本人に渡せとか、そういう事を言いだして、
それからああいうカルテは医療機関で5年間の保存義務があります。
ところが書いてないものはすべて、看護日誌だとか画像とかは2年間しか義務はありません。
2年間というのは何でもいいんですよ、公的には罰せられません。
ですから2年後に検査しましょうってしても実際は25か月後に検査するかもしれない。
そうしたら2年前に撮った画像も福島県立医大で投げられてたらどうしますか?
比較データも無い。
こんなバカなこと許されますか?本人にも渡さないで。
そしたらせめてこういうものというのは20年後30年後に起こってくる、起こり得る事態ですから、
線量が少なければ少ないほど、後から出てきます。
放射線の癌という障害は。
線量が多ければ早く出てきます。
そういう特徴があります。

ですから、せめて50年間保管せいと。
極端に言えばですね、その人が生きている間は全部その医療情報は開示して下さい、
残して下さいという事を一応申し込みました。
それからホールボディーカウンターだけじゃなくてですね、
アルファ線、ベータ線も測定できる体制にしてください、せめて。
こういうことをですね、申し込みました。
それから最後にウクライナの基準に準じた移住措置をするべきであるということであります。
これが、ぼくが医者として言える一つの基準です。
で、甲状腺の検査ですけれども、
実は甲状腺から出るベータ線は殆ど外に出てきませんから、外から測っても意味がありません。
実際に事故直後に新聞に載った写真でですね、サーベイメーターで、甲状腺のここに当ててですね、
「問題ありません」と、これは専門家からみればこれはバカたれです。
バカたれの測定方法です。

で、実際に放医研の先生が
100ミリシーベルト相当の線源をネックファントムの模型の裏側に張り付けて外から測ったんです。
そしたらですね、実際には1.2マイクロシーベルト/hしか測定できなかったということであります。
この位のことは常識なんですけれども、これが公然と最初はまかり通っていた。
で実際に循環器系の先生が測ったら、
800ミリシーベルトぐらいなんじゃないかという様な測定を報告していますけれども、
このへんのところもきちんとは詰められた話にはなっていない。
ですから、決してバカにならない量ですね。
実際にやっている県民健康センターはロジックで、お金はめちゃくちゃ無駄使いしていますから、
個人情報から、情報で、こう、みると。

で、ぼくはほとんど同じ機械を買って今検診にまわっているんですけれども、
最大の問題は今言ったように被ばく線量が不明なこと。
ちゃんと計算していない。測定していない。という問題があります。
それからもちろん18歳未満の人もそうです。
実はチェルノブイリは子どもだけじゃなくて大人も今は出てきていると、こういう問題もありますから、
実は18歳以下に限定する必要はないんです。
それから一番の最大の目的は、
要するにお母さん方の不安の解消のためにアリバイ工作としてやっているというスタンスなんです。
ちゃんと調べようなんて言う話じゃないんです。
一応そのデータを作って自分の業績にしようというミエミエの山下俊一という人間がですね、
自分の業績作りのためにやっているという事です。
それからお母さん方に「大丈夫だよ」って言わせるために、
安心を与えるためのアリバイ工作としてやっているという事なんです、僕から見ると。
ところがですね、実際には沢山の問題点があります。
調査は検査技師さんがほとんどやっている。
みなさん、福島県立医大に50人の検査技師さんがいたとしましょう。
うちでもさすがに30何人、40人近くいますから、福島県立医大なら、ま、50人以上としましょう。
ところが検査技師さんの仕事は、採血してその結果を出すとか、血糖値を測ったり、肝機能を測ったり、
心電図とったり脳波をとったり、いろんなものがあるんです。それを分担してやっているんです。
ですからエコーをやっている人は50人いたって一人か二人なんです、実は、検査技師さんの中で。
それが検査技師さんだからって免許持っているからってみんな駆り出されたからって、
それは素人がやっているようなものです、僕から言わせれば。
今はもう、これだけやっていれば少しは上手になっているでしょうけれど。
だから逆に、検査技師さんがやっているからお母さんにろくすっぽ説明が出来ないんですよ。
だから余計に信頼関係も損なっちゃうという問題があります。
それから問題はのう胞と結節だけしか取り上げていません。
のう胞というのは基本的に水たまり。
結節というのは充実性の細胞の固まった塊です。
この二つだけを見ている。
それから被験者に撮った画像を全く渡さない。
これは長期的な、長期戦になるのにかかわらず、画像を渡していない。
それから血液検査によって、血液検査を全くしていない。
実は、低線量の甲状腺被ばくの場合に何が最初に起こるか?って言うと、
甲状腺がやられて、甲状腺の機能低下がまず起こるんです。
ですから採血すれば、?などの?なんかを測る事によって、実は甲状腺機能低下が起こっている。
がんが出来るのはもっと後なんですよ。
?がまずやられるという事なんですけれども、そういう事がほとんどチェックされていない。
ということがあります。

ちなみにですね、チェルノブイリの時にポーランドでは甲状腺がんの発症は無かった。
これはヨウド剤を配りました、ポーランドでは。飲ませました。
そうしたら全然増加が無かったという事は山下俊一も含めて、長崎大学の?が報告しています。
全部50ミリシーベルト以下に抑えると言う事で、
それ以下だったら癌は無かったというふうに報告しています。
だから、甲状腺は本当にヨウドカプセルを飲ませるというのはひとつのやっぱり手だったんですね。
緊急に、日本では飲ませられませんでしたけど。
それでこれはですね、いまやられている山下俊一が最後に書いた一番ファイナルの結論です。

2010年、チェルノブイリの調査に行って2001年ごろから論文を書いているんですけれど、
最後に2010年に書いたのは日本内科学会の、内科の雑誌にですね報告しています。
これがほぼ趣旨です。
チェルノブイリの調査の結論です。
100万人に一人と言われているけれど、実際には多かったという話ですね。
それからもうひとつはですね、
小さい癌でもすでに転移している様な癌があったと。
普通は甲状腺がんというのはゆっくりの癌の典型みたいながんですから、
普通はなかなか転移て見つかるという事は無いんですが、
進行がんで転移しているというのはそれは居ますよ。
ですけど1cmぐらいな小さながんでですね、すでに転移している癌というのはちょっと珍しいんですよ。
それがすごく特徴だという事を書いているんですね。
そうだとしたら意外とあれですよね。
「猶予がない」というか、「安心が出来ないがんだ」という事です。
放射線で出来た場合の甲状腺がんは。
そういう特性を延々と書いています。
それから手術をされたと言いますけど今6000例を超えていますね。最終的に。
2003年の段階で6000名以上の甲状腺がんをやっていると。
それで、実際に最後これ見て下さい。
「過剰な放射線の被ばく線量10~100ミリシーベルトの間で発がんが起こるというリスクを否定できません」
って書いています。
100ミリ以下でも起こるんだよ。
10~100ミリでも起こるんだよという事を彼の結論として出しているんです。
ところがIAEAなんかと、沢山つるんでいるうちにですね、
今は「基本的には100ミリシーベルト以下では発がんは無い」と言いきってい訳ですね、山下俊一は。
なんで、何の根拠があってこんなことを言っているのか!?
180度自分の姿勢を変えたのか!?
わかりません。
とにかくみなさんに心配させたくないからでしょう。
いずれにしてもこういう形でデータを全く根拠無く変えちゃう。
結論を変えちゃうというのは、医者としても、もう全く僕は信用していません。
これは本当に、非常にきちんと自分で書いているんですこれ。論文に。
「本人が望んでも解剖して臓器を測れる施設が今の日本には無いんです」
5/12西尾正道北海道がんセンター名誉院長
「甲状腺疾患と内部被曝」より一部音声
講師西尾正道さん(北海道がんセンター名誉院長)
3.11以降ですね、放射線科の人たちとの戦いになっちゃいました。
というのは、日本の放射線の教科書は全てICRPで書かれています。
これは、医者も技師さんも看護師さんも全て、
国家試験の問題も全てICRPの立場つくれた問題で回答をそれにしなければバッテンになります。
看護学校とか技師さんの学校なんかでも講義をしてましたんで、
看護師さんの場合は特に放射線防護学だけが国家試験に出る問題です。
それもICRPの体系の知識で教育されています。
たとえば3.11以降、医師会、
お医者さんなんかがですね、殆どちゃんとしたレスポンス(response 反応、応答)をしない。
レスポンスをしないのは何故か
これはICRPで書かれている教科書ですから、「なんともない」と思っている訳です。
それから1月に医師会が
医師会としてもちゃんと国民にアナウンスしなければいけないというふうに決めて何をやったかというと、
放射線医学総合研究所というところに内容を委託して
医師会の立場としてアナウンスしてくれという事になりました。
結局は内容は見え見えなんですね、ICRPの内容で「なんともないんだ」と言っている訳です。
みなさんに膨大なお金を使って福島県で講演会を開いて「何でもない」と言っているのと一緒です。
子どもたちには小学生から中学生、高校生まで全てICRPで書かれた副読本が配られて、
それを小学生のお母さんは「あらこれが校で配られたのね」って言って、
お母さんも見て、お母さんの頭も洗脳されちゃう。
まさにICRPで全部催眠術かけられたような状態です。
で、日本人というのは非常にお人好しですから、
学校で教えられた事とか報道されている事をそのまま鵜呑みにするという、
お人好しの日本人の体質というのはですね、70%鵜呑み派なんですね。
鵜呑み度70%です。
世界でダントツです。
ところがですね、先進国は普通は3割弱です。
一番鵜呑み度が低いのはアイルランドで15%。
そのぐらいダントツで日本人ってお人好しなんですね。
教えられた事、学校で教えられた事、報道された事を当り前だと思っている。
ところが報道は全くデタラメでちゃんと報道をしていない。
ま、そういう、日本人の良さでもあるんでしょうけれども、
今の状態というのはそういう中で、原発の反省も風化しつつあって、
地域の経済復興だけが全面的に出てきているのというが今の現状だと思います。
今日は、鵜呑み度皆さん高いですから、ぼくの話は鵜呑みにして下さい100%。
で、そういう立場でちょっとお話しますけれども、
たとえば福島県が「これからがんが増えるかもしれない」と言われていますけれども、
福島県は2010年の段階でがん登録はやっていません。
がん登録というのは法制化していませんから、厳格に使っていればお医者さんは保健所に行きます。
ですけれども、がん登録は無いです。
ですから、ちょうど各都道府県でやってる報告があったんですけれども、
福島県は全くやっていませんでした。
ですからこれから福島県でがんの患者さんが増えるとしたところで、比較になるデータベースが無いんです。
2010年に何人出たかも全然把握していないんですよ。
こういった原発事故後の対応を見てもですね、やっぱりデタラメだったという形でしか対応できない。
そういうような事で実際には沢山の問題があるんですね。
だから、チェルノブイリだって、甲状腺がんが増えたって言い出した、4~5年後から増えだしたと言っても、
IAEAは決して認めませんでした。
何故かというと、事故前のデータが無いからです。
結局認めたのは1996年で、事故後に10年後にやっと認めました。
仕方がなく。
そういうもんなんですね。
だから福島県で何件目かなんて言うのも、それもですね、結局はベースになる比較データが無いんですよ。
こんなバカな話ないでしょ!
今、甲状腺の問題なんかもそうです。
なんで画像を渡さないんですか?
今福島県で検査を受けた子どもが10年後に東京の大学に行ってるかもしれない。
わざわざ福島に来てまた検査しなくちゃいけないんですか?
アホみたいな話ですよ。
海外に行っているかもしれない、場合によっては。
ところが今検査したものを見てですね、
国のどこにいてどこで検査しようが5~6年後にどこで検査しようが、
その比較データとして比較すれば、のう胞があったとか、結節があったとか言われている人は、
「ああ、のう胞が大きくなっていますね」と、
全く何ともないと言われても、5~6年後にとってみたら、「ちょっと変な影が出てきている」
比較できるじゃないですか。
やっぱりそういうような基本的な医療のアプローチ自身が全くないということ自体がたいへんおかしい。
子どもだって育って大学に行ってあちこち全国に散らばります、自分の人生を求めて。
こんなことを何で、福島から離れたらまともな医療が検査が自分の自腹じゃないとできないなんて、
そんなバカなことは無い!
ところが分かった事はですね、長妻なにがし(長妻昭)というバカなポーズだけの厚生大臣が、
当時ですねこの国民の健康管理に対してですね、本来は厚生省でやるべき物をですね、
全部環境省に丸投げしちゃったんです。
ですから環境省には医療に詳しい、身体に詳しい人がいないんですよ。
それから診療報酬をどうするかというのは、実は厚生省の仕事なんだけど、
環境省にこういうものがきても何にも口出しが出来ないんです、環境省は診療報酬に対して。
こういう縦割りの行政の中で、実際に後が無い国民の健康管理も全然できる体制がつくれない。
これが今の現実です。
だから環境省も要するに本当にね。除染したりとかは一生懸命やっているけれども、
国民の健康管理に関しては全くノウハウも無いし、権限もないんですよ。
で、厚生省もそれを全部そっちに丸投げしているからやろうとしないんです。
何年たってもこの問題は解決しない。
あなた方が声を出さない限りは絶対にダメです。
ぼくが遠くからなにを遠吠え、しゃべってもですね、
現地のお医者さんを含めた現地の人達が声を出さない限りはダメです。
それからこれからの診療報酬をどうするんだと、
検査を受ける。この医療報酬を全国でちゃんと統一して下さいとか、
たとえば甲状腺のエコー検査では画像データを本人に渡せとか、そういう事を言いだして、
それからああいうカルテは医療機関で5年間の保存義務があります。
ところが書いてないものはすべて、看護日誌だとか画像とかは2年間しか義務はありません。
2年間というのは何でもいいんですよ、公的には罰せられません。
ですから2年後に検査しましょうってしても実際は25か月後に検査するかもしれない。
そうしたら2年前に撮った画像も福島県立医大で投げられてたらどうしますか?
比較データも無い。
こんなバカなこと許されますか?本人にも渡さないで。
そしたらせめてこういうものというのは20年後30年後に起こってくる、起こり得る事態ですから、
線量が少なければ少ないほど、後から出てきます。
放射線の癌という障害は。
線量が多ければ早く出てきます。
そういう特徴があります。

ですから、せめて50年間保管せいと。
極端に言えばですね、その人が生きている間は全部その医療情報は開示して下さい、
残して下さいという事を一応申し込みました。
それからホールボディーカウンターだけじゃなくてですね、
アルファ線、ベータ線も測定できる体制にしてください、せめて。
こういうことをですね、申し込みました。
それから最後にウクライナの基準に準じた移住措置をするべきであるということであります。
これが、ぼくが医者として言える一つの基準です。
で、甲状腺の検査ですけれども、
実は甲状腺から出るベータ線は殆ど外に出てきませんから、外から測っても意味がありません。
実際に事故直後に新聞に載った写真でですね、サーベイメーターで、甲状腺のここに当ててですね、
「問題ありません」と、これは専門家からみればこれはバカたれです。
バカたれの測定方法です。

で、実際に放医研の先生が
100ミリシーベルト相当の線源をネックファントムの模型の裏側に張り付けて外から測ったんです。
そしたらですね、実際には1.2マイクロシーベルト/hしか測定できなかったということであります。
この位のことは常識なんですけれども、これが公然と最初はまかり通っていた。
で実際に循環器系の先生が測ったら、
800ミリシーベルトぐらいなんじゃないかという様な測定を報告していますけれども、
このへんのところもきちんとは詰められた話にはなっていない。
ですから、決してバカにならない量ですね。
実際にやっている県民健康センターはロジックで、お金はめちゃくちゃ無駄使いしていますから、
個人情報から、情報で、こう、みると。

で、ぼくはほとんど同じ機械を買って今検診にまわっているんですけれども、
最大の問題は今言ったように被ばく線量が不明なこと。
ちゃんと計算していない。測定していない。という問題があります。
それからもちろん18歳未満の人もそうです。
実はチェルノブイリは子どもだけじゃなくて大人も今は出てきていると、こういう問題もありますから、
実は18歳以下に限定する必要はないんです。
それから一番の最大の目的は、
要するにお母さん方の不安の解消のためにアリバイ工作としてやっているというスタンスなんです。
ちゃんと調べようなんて言う話じゃないんです。
一応そのデータを作って自分の業績にしようというミエミエの山下俊一という人間がですね、
自分の業績作りのためにやっているという事です。
それからお母さん方に「大丈夫だよ」って言わせるために、
安心を与えるためのアリバイ工作としてやっているという事なんです、僕から見ると。
ところがですね、実際には沢山の問題点があります。
調査は検査技師さんがほとんどやっている。
みなさん、福島県立医大に50人の検査技師さんがいたとしましょう。
うちでもさすがに30何人、40人近くいますから、福島県立医大なら、ま、50人以上としましょう。
ところが検査技師さんの仕事は、採血してその結果を出すとか、血糖値を測ったり、肝機能を測ったり、
心電図とったり脳波をとったり、いろんなものがあるんです。それを分担してやっているんです。
ですからエコーをやっている人は50人いたって一人か二人なんです、実は、検査技師さんの中で。
それが検査技師さんだからって免許持っているからってみんな駆り出されたからって、
それは素人がやっているようなものです、僕から言わせれば。
今はもう、これだけやっていれば少しは上手になっているでしょうけれど。
だから逆に、検査技師さんがやっているからお母さんにろくすっぽ説明が出来ないんですよ。
だから余計に信頼関係も損なっちゃうという問題があります。
それから問題はのう胞と結節だけしか取り上げていません。
のう胞というのは基本的に水たまり。
結節というのは充実性の細胞の固まった塊です。
この二つだけを見ている。
それから被験者に撮った画像を全く渡さない。
これは長期的な、長期戦になるのにかかわらず、画像を渡していない。
それから血液検査によって、血液検査を全くしていない。
実は、低線量の甲状腺被ばくの場合に何が最初に起こるか?って言うと、
甲状腺がやられて、甲状腺の機能低下がまず起こるんです。
ですから採血すれば、?などの?なんかを測る事によって、実は甲状腺機能低下が起こっている。
がんが出来るのはもっと後なんですよ。
?がまずやられるという事なんですけれども、そういう事がほとんどチェックされていない。
ということがあります。

ちなみにですね、チェルノブイリの時にポーランドでは甲状腺がんの発症は無かった。
これはヨウド剤を配りました、ポーランドでは。飲ませました。
そうしたら全然増加が無かったという事は山下俊一も含めて、長崎大学の?が報告しています。
全部50ミリシーベルト以下に抑えると言う事で、
それ以下だったら癌は無かったというふうに報告しています。
だから、甲状腺は本当にヨウドカプセルを飲ませるというのはひとつのやっぱり手だったんですね。
緊急に、日本では飲ませられませんでしたけど。
それでこれはですね、いまやられている山下俊一が最後に書いた一番ファイナルの結論です。

2010年、チェルノブイリの調査に行って2001年ごろから論文を書いているんですけれど、
最後に2010年に書いたのは日本内科学会の、内科の雑誌にですね報告しています。
これがほぼ趣旨です。
チェルノブイリの調査の結論です。
100万人に一人と言われているけれど、実際には多かったという話ですね。
それからもうひとつはですね、
小さい癌でもすでに転移している様な癌があったと。
普通は甲状腺がんというのはゆっくりの癌の典型みたいながんですから、
普通はなかなか転移て見つかるという事は無いんですが、
進行がんで転移しているというのはそれは居ますよ。
ですけど1cmぐらいな小さながんでですね、すでに転移している癌というのはちょっと珍しいんですよ。
それがすごく特徴だという事を書いているんですね。
そうだとしたら意外とあれですよね。
「猶予がない」というか、「安心が出来ないがんだ」という事です。
放射線で出来た場合の甲状腺がんは。
そういう特性を延々と書いています。
それから手術をされたと言いますけど今6000例を超えていますね。最終的に。
2003年の段階で6000名以上の甲状腺がんをやっていると。
それで、実際に最後これ見て下さい。
「過剰な放射線の被ばく線量10~100ミリシーベルトの間で発がんが起こるというリスクを否定できません」
って書いています。
100ミリ以下でも起こるんだよ。
10~100ミリでも起こるんだよという事を彼の結論として出しているんです。
ところがIAEAなんかと、沢山つるんでいるうちにですね、
今は「基本的には100ミリシーベルト以下では発がんは無い」と言いきってい訳ですね、山下俊一は。
なんで、何の根拠があってこんなことを言っているのか!?
180度自分の姿勢を変えたのか!?
わかりません。
とにかくみなさんに心配させたくないからでしょう。
いずれにしてもこういう形でデータを全く根拠無く変えちゃう。
結論を変えちゃうというのは、医者としても、もう全く僕は信用していません。
これは本当に、非常にきちんと自分で書いているんですこれ。論文に。
「本人が望んでも解剖して臓器を測れる施設が今の日本には無いんです」
5/12西尾正道北海道がんセンター名誉院長
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コメント
>学校で教えられた事とか報道されている事をそのまま鵜呑みにするという、
お人好しの日本人の体質というのはですね、70%鵜呑み派なんですね。
鵜呑み度70%です。
世界でダントツです。
他人のことを思いやれない人々は、
他人と自分とを重ね合わせて想像ができないものですから、
いざ我が身に事が降りかからないと気付かないのです。
お医者さんも、自分や身内がバタバタ倒れ始めれば、気づくのでしょう。
こういうのを昔から、
「馬鹿は死ななきゃ治らない」と言います。
お人好しの日本人の体質というのはですね、70%鵜呑み派なんですね。
鵜呑み度70%です。
世界でダントツです。
他人のことを思いやれない人々は、
他人と自分とを重ね合わせて想像ができないものですから、
いざ我が身に事が降りかからないと気付かないのです。
お医者さんも、自分や身内がバタバタ倒れ始めれば、気づくのでしょう。
こういうのを昔から、
「馬鹿は死ななきゃ治らない」と言います。
けい | 2013.05.19 10:06 | 編集