『調査報告 チェルノブイリ被害の全貌』崎山比早子氏・星川淳氏5/18(内容書き出し)

『調査報告 チェルノブイリ被害の全貌』刊行記念
アレクセイ・ヤブロコフ博士講演会     2013年5月18日
 
日時: 5月18日(土)午後6時30分~
会場: 星陵会館
主催: チェルノブイリ被害実態レポート翻訳プロジェクト
共催: ピースボート、グリーンピース・ジャパン、FoE Japan、グリーン・アクション、
    原子力市民委員会
協賛: 岩波書店
解説: 崎山比早子
司会: おしどりマコ


崎山比早子さん
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http://youtu.be/lcdA5Xge0cI?t=14m10s
14:10
福島原発事故から2年が過ぎました。
事故が起きた当時、毎日テレビを見て、原子炉の破壊状況を見ていた時に、
2年後にこのような生活があるなどとは、その時は想像もできませんでした。
事故現場で被爆をしながら懸命に働いていらっしゃる労働者のみなさんのおかげで、
幸いにして私たちの今日があるのだと思います。

しかし今、福島から離れた都会、あるいは福島県の中ですら
事故当時のあの衝撃は徐々に薄れてきて、放射線に対する注意を忘れてきていると思います。
この時期に報告書が刊行された意味は大きいのではないかと思います。

この報告書には、
いま日本において沢山の方が放射線のリスクを考え、
これから自分たちの生活をどうするか、判断する基礎になる情報があります。
特に注目されるのは、これまで国際原子力機関とか、国際放射線防護委員会、ICRPですね。
WHO等の国際機関で否定され続けてきた放射線による非がん性疾患の発症を
豊富な資料に基づいて紹介している事です。

これまで西側でほとんど読まれる事が無かった
ロシア、ベラルーシ、ウクライナ国内で発表されてきた論文に加えて、
ドイツ、スウエーデン、トルコなど
チェルノブイリ事故によって放射能汚染が起こった国々からの報告も入っています。

また放射線の人体影響だけではなく、チェルノブイリ地方における野菜や果物などの汚染の程度。
汚染食物を取り込んでしまった場合の対処の仕方など、
実生活に役立つ情報。
それから環境汚染による野生の動植物への影響も網羅しています。

そういう意味でこれは大変貴重で、私たちの実生活に役立てたい報告書です。

福島事故以来、日本では低線量被ばくのリスクに関して、
これまで決められていた公衆の年間被ばく限度制御
1ミリシーベルトが20ミリシーベルトに見逃されてしまいました。

事故があったからといって、人の放射線に対する感受性が20分の1になったわけではありません。

1ミリシーベルトという限度線量自体安全量ではありません。
それは理論的にも、基礎実験でも、それから広島・長崎原爆被爆者をはじめとする疫学調査でも、
放射線に安全量は無いということは明らかに証明されているからです。


1ミリシーベルトと決めたのは、
原発を運転し電気を売るためのコストとリスクをはかりにかけて、
「これ以下に限度線量を下げるともう採算が取れなくなる」という事情からです。
その事は原子力産業の影響下にあると言われているICRPの委員長であるゴンザレスさんも、
昨年福島のシンポジウムでそんなふうにおっしゃっていた事です。

1ミリシーベルト事態が安全量ではなく、経済的政治的な要因で決まっているのに、
日本の放射線専門家が「100ミリシーベルトまではリスクがあるという証拠は無い」と
いかにも科学的であるかのように主張しているのはおかしなことです。

しかも見る気にさえなれば100ミリシーベルト以下でも、
統計的に有意に白血病や脳腫瘍などの癌が増えるという論文はあるんです。

放射線リスクにしきいちが無いという事は、
水爆の父と言われたアンドレイ・サハロフが1958年に発表した本のタイトルにすでに書いてあります。

自然放射線科学というのは、
新しい事実が発見されるとその発見をベースにして前にどんどん進んで行くというのが普通の姿です。
しかし放射線のリスクに関しては、いくら科学が進んでも、それが取り入れられず、
分かっていることも分かっていない事にされ、
何時まで経っても同じ議論を蒸し返しているという事があります。

これは明らかに問題が科学からずれて、経済的政治的な領域に入っているのに、
相変わらず科学であるかのような装いのもとに論争しているからだと思います。

放射線による非がん性の疾患が無い事にされ、
チェルノブイリ事故による脳神経系の疾患に対しては「放射線恐怖症」という診断名が発明されたのも、
同じような事情によると思います。

放射線の障害は基本的に放射線が体内を透過した時にできる反応性の高いフリーラジカルを通して生じます。
がんの原因になるのも、多くがこのフリーラジカルがDNAを傷つけるからです。

このフリーラジカルがどのように細胞の中のいろいろな分子を傷つけて、
報告書に出てくるようなあらゆる病気を引き起こし、老化を促進するのか。
これから研究が必要です。

しかし病気に対して最も効果的なのは予防です。
予防は被ばくをしない事です。

そのために政府は住民を汚染地域から避難させる義務がありますし、
これ以上汚染が広がらないように、国家的なプロジェクトとして
一日も早く事故現場を安定させることが急務です。

政府をそのように動かしていくのは市民の力です。
その力のベースになるのは、科学的に正確な知識です。
そのような意味で、今日ヤブロコフ博士のお話を伺う事が出来るのは、
大変有力ですし、幸運だと思います。
よろしくお願いいたします、どうもありがとうございました。





星川淳さん チェルノブイリ被害実態レポート翻訳プロジェクト代表
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http://youtu.be/lcdA5Xge0cI?t=06m11s
06:11~

翻訳チームとしてどんな事をやったかというお話をしたいと思います。
まずお詫びとしては、こんなに長くかかってしまったという事をみなさんにお詫びしたいと思います。
2年以上ですね、出るまでにはかかりました。

当初は、あと書きに書いたように、
インターネット上でボランティアの翻訳者を募ってですね、ガガガッ!とやれば、
長くても1年位で何とかなるんじゃないかと思ったんですけれども、
いくつかの理由で長くなりました。
ひとつはですね、一番大きいのはやっぱり正確に訳したいと思ったんですね。
そうすると本当の専門家は翻訳者が23人位、
そして専門家としてアドバイスを頂いてお手伝いいただいた人が10人、
その他いろんなリサーチとかでお手伝いいただいた人が数人。
それから学生の大学院のグループが一つという、
だから総勢40人を超えるぐらいのチームでやったんですけれども、
訳す人達は本当の専門ではないので、正確を期そうとすると非常に一生懸命やらなければならない。

そして僕らは、英語版の、ニューヨーク科学アカデミーの本から訳し始めたんですけれども、
結構この英語版がですね、バグが多かったんですね。ロシア語から英語への。

そういうものをちゃんと全部正していったりするとですね、
なかなか、時間がかかりました。

途中でキエフ版という、ロシア語でも新しい部分が加わったりして、
それも全部取り入れてですね、
ちょっとでも疑問があったら全部ヤブロコフさんに聞いてですね、
もう何百、何千という質問をして、全部それをしっかり答えていただいて、
「日本語版が世界一だ」というふうに言っていただいたので、
まあ2年かけた甲斐はあったかなと。
でも本当はもっと早く出したかったんです。必要な人がいると思ってたんで。

で、二番目は、お詫びはもうひとつありまして、
高い。
5,250円はやっぱり高いんですよね。
でもこれは、ぼくらが岩波に「1万部出るよ」という事を説得できなかった責任なんです。
ですから、今から皆さん是非ご協力をいただいて、1万部を超えるぐらいにしていきたいと思います。

高くなってしまったので翻訳チームとしてはその償いに、
今回のような4つの会場とそれから東京の外国人記者クラブでの記者会見というのを
主に賄うという事にしています。
それからもしそれが余ってまた増刷になっていけばですね、この本を送る
必要な人、読んでほしい人や団体や場所に送るというキャンペーンをやりたいと思っています。

内容についてはここにいらしている方もそうでない方も、
いろいろと疑問とか批判とか、もちろん同意とかってあると思うんですけれども、
翻訳チームにはそれは処理できないので、
「はじめに」というところの最後に4人の著者関係の住所とメールアドレスがありますので、
そちらへ質問や疑問、批判などがありましたら投げて下さい。

それから、出るちょっと前からこういう声が聞こえてきているんですけれども、
「あのニューヨークサイエンス科学アカデミー版というのは、
もう、内容がおかしいから廃版になってるんだぞ」という話がすこしまわっているようですけれども、
それはちょっと違うと思います。

サイトを見ると「在庫切れでもう重版はしません」と書いてあるんですけれども、
見た人はご存じのように、無料でPDFをダウンロードできますから、
それは廃版という意味とはずいぶん違うと思いますね。
世界に提供している訳ですから。

それから本を読んでいただくと分かるんですけれども、
日本語版というのは正確に英語版を訳したものではないです。
それよりもさらに改善して加えた部分もあります。ロシア語から新しく加えた部分もあって、
日本語版には日本語版の原本というのがありまして
それは岩波のサイトから、全部読んでいただけますので、
疑問とか、もっと詳しく調べたいという方はそちらの、
英語とロシア語がちょっとちゃんぽんになっていますけれども、それを見ていただく事が出来ます。

それから訳注とか、これからインデックス、索引とかも整備していきますので、
本とサイトとの2本立てでさらに充実していきたいと思っています。

もう時間が無いのでこれで終わります。
ぼくたちが始めたのは人類はまだ、放射能被害というものを理解しているとは言い難いと。
だから「こうだ」と決めてしまうことは禁物で、
やっぱり真摯に誠実に「どうなんだろう」という事を調べ、そしてデータを集め蓄積して、
こういう形で問いかけを深めていかなければいけない。
対応もいろいろと工夫していかなければいけないと思います。

この本がその一助になり、
そして今日のヤブロコフさんのお話が、日本での努力に役立つように是非期待しています。
よろしコネが意思ます。


ーーヤブロコフ博士講演に続くーー

<講演部分>アレクセイ・ヤブロコフ博士5/18(内容書き出し)

<質疑応答部分>アレクセイ・ヤブロコフ博士講演会5/18(内容書き出し)







【内容情報】(「BOOK」データベースより)
ロシア・ウクライナ・ベラルーシ現地の膨大な記録を総覧し、
「死者数98万5000人」という衝撃的な数字を報告した決定版データ集、待望の翻訳。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1部 チェルノブイリの汚染ー概観
(間軸と空間軸を通して見たチェルノブイリの汚染)
第2部 チェルノブイリ大惨事による人びとの健康への影響
 (チェルノブイリ事故による住民の健康への影響ー方法上の問題点
 チェルノブイリ大惨事後の総罹病率と認定障害 ほか)
第3部 チェルノブイリ大惨事が環境に及ぼした影響
 (チェルノブイリ事故後の大気、水、土壌の汚染/
 チェルノブイリ由来の放射能による植物相への悪影響 ほか)
第4部 チェルノブイリ大惨事後の放射線防護
(チェルノブイリ原発事故による食物と人体の放射能汚染/
チェルノブイリ事故に由来する放射性核種の体外排出 ほか)/
チェルノブイリ大惨事の25年後における住民の健康と環境への影響

【著者情報】(「BOOK」データベースより)
ヤブロコフ,アレクセイ・V.(Yablokov,Alexey V.)(ヤブロコフ,アレクセイV.)
ロシア科学アカデミー

ネステレンコ,ヴァシリー・B.(Nesterenko,Vassily B.)(ネステレンコ,ヴァシリーB.)
ベラルーシ放射線安全研究所(ベルラド研究所)、ベラルーシ

星川淳(ホシカワジュン)
作家・翻訳家、一般社団法人アクト・ビヨンド・トラスト理事長
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



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「チェルノブイリ事故以外の説明はあり得ない」
ダウン症・奇形・がん死亡率~隠されていた真実のデータ~アレクセイ・ヤブロコフ博士
(動画・内容書き出し)




5月18日 東京講演
『調査報告 チェルノブイリ被害の全貌』崎山比早子氏・星川淳氏5/18(内容書き出し)

<講演部分>アレクセイ・ヤブロコフ博士5/18(内容書き出し)

<質疑応答部分>アレクセイ・ヤブロコフ博士講演会5/18(内容書き出し)



5月20日 郡山講演
<郡山講演>
「この影響というものは7世代に及ぶというふうに言われています」ヤブロコフ博士
5/20(一部書き出し)


<郡山講演質疑応答>肝に銘じることは
「ここで暮らし続けていくという事は福島の事故以前と同じ暮らし方をしてはいけない」
ヤブロコフ博士5/20(書き出し)



5月22日 京都講演
<京都講演質疑1>
「彼らは多くの事実、多くの調査結果というものを黙殺している」ヤブロコフ博士5/22(書き出し)


<京都講演質疑2>
「より大きな声で叫ぶという事です」 ヤブロコフ博士5/22(書き出し)














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