モーニングバード5月28日放送 より書き出し
誤作動により通常の400倍の強さのビームが金にあたり、金は瞬時に蒸発!
想定外の大量の放射性物質が発生。
コンクリートなどを突き抜け室内を汚染したのです。
事故は先週木曜日正午ごろに発生。
実験装置に異常を知らせる警報音がながれたのです。
しかし作業員らは装置をリセットし、僅か13分後に運転を再開したのです。
施設内のエリアモニターの放射線の数値が通常の10倍にまで上昇。
換気扇を回し外に放出させたのです。
すると放射線の数値が低下したといいます。
問題の、これが排気ファンです。
(見て下さい。見えにくいですが全て回りっぱなしです。25日の映像)
ここから外気、外に放射性物質が外に出た事になります。
原子力機構の会見:
夏の暑い時期に換気したりという、
いわゆる家庭用の換気扇の大きなものという感覚で使っておりますので。
施設の換気扇は一般家庭のものと何ら変わりはないと言います。
Q:フィルターみたいなものは?

原子力機構:
ついてません、はい。
想定はしておりませんし、必要とまでは考えておりません。
おととい、茨城県の職員らが立ち入り調査を行いました。

茨城県原子力安全対策課担当者:
放射性物質を取り扱っている施設にしてはですね、普通の施設に近い、ま、そういう印象をうけました。
施設に入った記者たちは取材後放射線の数値を測定しました。
しかし、当時施設にいた55人のスタッフのほとんどは、放射線量の測定をせず自宅に帰ったと言います。
また地元の人によれば、
週末、運動会や屋外イベントなど、事故を知らされないまま通常通り行ったといいます。
地元の住民:
情報がうちらに入ってくるのはかなり後なので怖いですよね。
原子力機構は「被ばくした人も近隣住民も健康に影響を及ぼすことは無い」と言いますが、
地元からは不安の声が上がっています。

ーー
(注:録画をカメラで撮ったので非常に画質と音声が悪いです)
松井:
さて、起きた事をちょっと時系列でまとめて見ました。こういう事になっています。
起きたのは木曜日のお昼ですね、11時55分。
まず驚いたのは、ここでもう全てが起きてしまったんですね。
ところが、分かります?これ、なにをしているかというと、
線量上昇後も実験を二回装置を再稼動させているんですよ。
「何でこんなことが起きているんだ?」と我々は聞きました。
そうすると
実は安全装置が働いて警報で止まったんですが、
「1日10回ぐらい止まる」んですって!毎日!
前田典子:へぇ~
松井:
その時は、「この時は大体こうすれば」という、みんな経験で再起動していたという事で、
この時も「そういう事だろう」という判断でやったというんですよ。
ここで驚くべき話なんです。
羽鳥:
その数値は意味無いという事ですか、上がっても気にしないという事?
松井:
はい、だから安全装置をまず止めているんですよね。
警報が鳴ったらまず警報を止めてしまうんですよ。
羽鳥:はぁ~
松井:
で「確認確認、はい、OK!」という感じで、
線量が上がっている事など想定もしていなかったのではないかという。
で、動かしながら、「あれ?上昇してるぞ。やっぱり止めろ」
ここです、その次。
これが一番驚くんですけれど、
かなり線量が高いと分かったら、外に換気線で出してしまう。
羽鳥:何で回しちゃったんですかね?
松井:
「高いんだろうか、どうなんだろうか、ちょっと回してみよう」
「下がるな」という感覚だったという、記者会見で言われました。
ビックリしました。
石原良純:
普通に考えれば、…出したら散りますよね。
散っていくから下がる。
松井:
そうですよね。
根本的にですね、
この実験施設では放射性物質が漏れる仕組みではもともとなっていないとみんなが思っていた、
働いている人達。
ということなんです。
石原:これ分からないんですけど、何をやっているところなんですか?
松井:
基礎実験をやっているところなんですよ。
本当は医療品とか癌の治療とかの、そういうのをやっているところですので
原子力の発電とかをやっているところではないので、
石原:
原子力施設だったらいわゆる核のマークが付いていますよね。
あれが付いているような施設ではない?
松井:
もちろん付いてはいるんですけれど、
もともと仕組み上ならないとみんなが思っていたみたいです。
石原:それは物質がぶつかった事によって発生したんですよね?
松井:
そうです。
通常の400倍の強さの光が当たってしまったと、そんなものが当たる想定はしていなかったと、
で、みんな何が起きたのかが分からなくて、「おいおい」となってしまったという事なんですね。
結果的には当日の夜11時半に、
自分たちは「ここはもう危険だから入らないように」と指示していたにもかかわらず、
そういう事さえ報告したのが丸一日経ってから報告と。
こんな状況なんですね。

石原:運転、またしてるんですね、また再運転
松井:
そうなんです、そしてまた上がっている。
だから2回こういう事をしている。
本当に気付いたのが4時間ぐらいたってから、「あれ?」っていう事に気付いたということらしいですね。
前田:
今回の事故って「想定外」って言ってましたけど、
新しいものをつくっている時って、想定外の事って絶対に起こる可能性ってありますよね。
だから、またなにか研究している時に想定外の事が起こって、
今回は微量の放射能漏れというのがあったかもしれませんけれども、
もっとすごい何かが起こる可能性もありますよね
松井:
そうです、想定外でここで止まったわけですから、
という事は想定外というか、この10倍、100倍になっていたかもしれない訳ですから、
想定外なわけですからね。
で、困ったことにこの人達は今
福島第一原発の除染とかそういう所の線量を測る専門家の、トップの組織なんですよね、ハッキリ言って。
日本の原子力研究のトップグループという、トップの方々ですから、
その方々がこの意識という事なんです。
ね。
羽鳥:こういった意識の人達が福島の対策にも当たっているという事なんでしょうね。
松井:
そうなんです。
それで、さきほどVTRにもありましたけれど、もんじゅをやっているのも実はここです。
それで先々週これに対して辞任もありましたけれど、
一応弁明の機会は与えられたんです。
先週の水曜までに「弁明するならどうぞ」と言われたら文書が出まして、
「私たちは弁明しません」と。
で、ここですよね、「機構の総力をあげて改善に努めます」
5月22日。
事故は23日に起きてこの対応です。
本当に心配です、この意味では。

羽鳥:どうなんでしょう、その組織、全柔連じゃないですけれども、もう根本的な問題ですよね、これね。
青木理:体質ですね。つまりこれ、一番問題なのは1日半ですよね。
その間周りで一般の方々が運動会とかイベントをやっていたというのも問題で。
だから、一刻も早く知らせるというマインドの欠如。
だから「もんじゅで1万件の点検漏れがあった」というのもそうですし、
これ別に原研だけじゃないんですよね。
ちょっと前なんですけど
日本原電がですね、「敦賀の2号機に活断層がある」って専門家が指摘したら、
専門家に個別に抗議文を送っているんですよ。
そういう傲慢さ、なんていうのかな、勘違いっていう、
かつての原子力ムラの体質というのがまだ全然変わっていない。
これから原子力発電が必要なのか必要じゃないのかという議論以前に、こういう事を直していただかないと、
「ちょっと危なくてあなた達に任せられませんよ」という事を
ぼくらは言い続けなければいけないと思いますよね。
羽鳥:そうですね。
ーー
私が気になったのは、「この施設は危険なので封鎖した」と言いながら
報道陣に公開した際、換気扇が全部回っていた事です。
建屋内の汚染程度は、約30Bq/㎝²という事でしたので、
㎡に換算すると(100×100)なので、30万ベクレル/㎡という事になりますよね?
結構な汚染じゃないでしょうか??
封鎖している割には換気扇全開モードで回転中!
これっていいの??とっても疑問です。
作業者の被ばくについての公表がありました。
当日、中にいた55名の名簿を見てみると、若い方がとても多い事に驚きました。
どのような危機管理の教育を受けて実験をしていたのかな?と思いました。
また、毎日10回は警報が鳴るとの事。
そのたびに換気扇を回していたのではないか?
過去にも気付かないで外に平気でばらまいていたのではないかとも疑いたくなります。
放射性物質が危険であるという認識が足りない人が増えているのではないでしょうか?
現実に、専門家となる人々はどのような教育を受けてこのような実験に携わっているのか。
その事を考えてみると大きな恐怖を感じます。
ーー

J-PARCハドロン実験施設における作業者の被ばくについて
平成25年5月26日
高エネルギー加速器研究機構
日本原子力研究開発機構
東海研究開発センター
J-PARCハドロン実験施設における作業者の被ばくについて 平成25年5月26日


J-PARCハドロン実験施設における作業者の被ばくについて 平成25年5月27日
J-PARCハドロン実験施設における被ばくの恐れがある55名全員について、測定・評価が終了しました。
このうち22名(昨日までに報告した19名を含む)は被ばくが認められず、
33名(昨日までに報告した30名を含む)について、被ばくが認められました。
なお、55名以外の測定希望者があった場合には対応していきます。

とても若い人が多い印象を受けたので、年齢順に表にしてみました。
10~20代、30代、40代、50代、60代で色分け

この実験の責任者はどの方なのでしょうか?

(画像:5月27日モーニングバードより)
社説
放射性物質漏れ 科学者よ、一市民たれ
東京新聞 2013年5月28日
再び放射性物質が漏れた。
それも茨城県東海村の「J-PARC」という、実験施設の中からだ。
最先端の科学の現場で繰り返された安全軽視の失態を、科学者たちは、よく反省してほしい。
これが、世界最先端と言われる研究施設の実態なのか。
科学者や専門家の見識とは、この程度のものなのか。
市民感覚、一般の常識からは、あまりにもかけ離れてはいないだろうか。
事故があったのは、
高速増殖原型炉「もんじゅ」を抱える日本原子力研究開発機構と
高エネルギー加速器研究機構が共同で運営する実験施設である。
もんじゅではつい先日、約一万件にも上る点検漏れが発覚したばかりだ。
光速に近づけた陽子線を金に当て、素粒子を発生させて物理実験を行う。
その際に副産物として、さまざまな種類の放射性物質ができる。
厳重な上にも厳重な管理が必要な“危険施設”なのである。
ところが、専門家集団であるはずの研究者側は「漏れは想定外だった」と言う。
福島原発事故の痛みは人ごとで、教訓にもしていないということなのか。ボタンはまるで掛け違っている。
放射性物質が漏れないという神話を奉じたままだから、対策の手順が確立していない。
機器の誤作動という前兆を見逃した。
警報器が鳴っても「よくあること」とリセットし、実験を継続、
原子力規制庁への報告は、発生から一日半も後だった。
中でも象徴的なのは、
いよいよ危険を感じたときに、放射性物質を取り除くフィルターのない排気ファンで強制換気したことだ。
外部の安全への配慮がまるで欠けていた。
つまり今回の出来事は、放射性物質の漏れという事故ではなく、放出ともいうべき事件だったのではないか。
現代科学は時として、人知の及ばぬ強大な力を生み出して、人や自然を傷つける。
原爆や化学生物兵器の例を挙げるまでもない。
過去に学び未来を創出するのが科学の役目ではないか。
自らが扱う対象に常に敬意と恐れを抱くのが、専門家と呼ぶべき人であるはずだ。
一般の安全に細心の注意を払うのが専門家の責任だ。それは社会の中の一市民としての役割でもある。
科学も技術も、人々が幸福になるためにあるものだ。
安全を最優先にできないならば、いくらそれが便利でも、科学を名乗る資格はない。

「茨城東海村大学院生等4名2ミリシーベルトの内部被ばく。
連絡は警報から36時間後。モニタリングポストの異常あり」
日本原子力研究開発機構公表資料&NHKニュース時系列
より原研公表した事象発生の時系列を
つづきを読むに転記
事象発生の時系列
5月23日(木)
11:55
50GeVシンクロトロンにおいて、陽子ビームの異常警報によりビーム停止。
ー5ミリ秒の間に2×10の13乗個の粒子(正常時の400倍)が取り出される。
ー(この時点で、金の標的に損傷があったと考えられる)
12:08頃
警報リセット。
ビーム連続運転再開。
12:30頃
調整終了。利用運転開始。
K1.8BR実験グループが実験用の放射線検出器(中性子カウンター)の計数上昇を確認。
調査開始。
13:30頃
ハドロンホール内エリアモニタ(ガンマ線)の線量が約10倍
(通常時0.4マイクロシーベルト/時から4マイクロシーベルト/時)に上昇していることが判明。
14:26頃
ビーム運転停止。
エリアモニタ(ガンマ線)の線量低下を確認。
15:15頃
ホール内の排風ファンを回したところ、さらに線量が低下することを確認。
15:32頃
ある程度線量が低下した段階で、ビーム連続運転を開始し、標的位置を再調整した。
同時に排風ファンを停止した。
16:00頃
線量計を用いてホール内の放射線量測定を実施した結果、
全体の線量が4~6マイクロシーベルト/時と高かった。
また、ホール内のエリアモニタ(ガンマ線)の線量に再度上昇傾向が見られた。
16:15
ビーム運転停止←ここでやっと停止
17:00頃
ホール内の汚染を確認。
17:30頃
ホール内の作業者について身体汚染検査の上基準値(4ベクレル/平方cm)以下であることを確認し、
ホールの外への退出を完了。
19:00~20:00
放射線安全グループ主導の下で、ホール内の詳細な線量測定と表面汚染測定を実施。
23:30頃
施設内の全員が管理区域より退去。ハドロン管理区域は閉鎖(人域禁止)とした。
5月24日(金)
9:00頃
安全ディビジョン長はセンター長、副センター長に昨日の状況について報告した。
10:00より
J-PARC関係者による状況の報告と今後の対策等について議論。
ハドロンのこの事象により、実験を停止することを知らせる報告を行う方向で作業を開始。
その時点では通報連絡に該当する事象とは考えなかった。
17:30頃
核燃料サイクル工学研究所のモニタリングポストのデータの一部で
23日15時過ぎに一時的に線量が上昇している件について、
核燃料サイクル工学研究所から安全ディビジョンに問い合わせを行った。
18:00過ぎ
管理区域協会に設置したエリアモニター(ガンマ線)の記録に関するデータが示され、
そのデータを精査したところ、23日の15時ごろと17時30分ごろに放射線レベルが増加しており、
この時間はハドロンホールの排気ファンを動作した時間とほぼ一致している事が判明。
19:00過ぎから
再度関係者を集め、センター長、副センター長、安全ディビジョン長は状況およびデータを確認し、
放射性核種の一部が管理区域外に漏えいした可能性が考えられるので、異常事象に当たると判断し、
21:10に原子力科学研究所の緊急連絡先に通報した。
21:11
現地対策本部開設し、関係者を収集。現場指揮所を開設。
※5月23時11時55分に陽子ビームの異常警報が鳴ってから、33時間16分後
22:15
法令報告に該当するものと判断
22:40(警報から34時間55分後)
報道機関への連絡
(以上、関係機関に適宜情報発信)
1;00頃
ホールボディカウンターの結果、約2ミリシーベルトの被ばくを確認。
誤作動により通常の400倍の強さのビームが金にあたり、金は瞬時に蒸発!
想定外の大量の放射性物質が発生。
コンクリートなどを突き抜け室内を汚染したのです。
事故は先週木曜日正午ごろに発生。
実験装置に異常を知らせる警報音がながれたのです。
しかし作業員らは装置をリセットし、僅か13分後に運転を再開したのです。
施設内のエリアモニターの放射線の数値が通常の10倍にまで上昇。
換気扇を回し外に放出させたのです。
すると放射線の数値が低下したといいます。
問題の、これが排気ファンです。
(見て下さい。見えにくいですが全て回りっぱなしです。25日の映像)
ここから外気、外に放射性物質が外に出た事になります。
原子力機構の会見:
夏の暑い時期に換気したりという、
いわゆる家庭用の換気扇の大きなものという感覚で使っておりますので。
施設の換気扇は一般家庭のものと何ら変わりはないと言います。
Q:フィルターみたいなものは?

原子力機構:
ついてません、はい。
想定はしておりませんし、必要とまでは考えておりません。
おととい、茨城県の職員らが立ち入り調査を行いました。

茨城県原子力安全対策課担当者:
放射性物質を取り扱っている施設にしてはですね、普通の施設に近い、ま、そういう印象をうけました。
施設に入った記者たちは取材後放射線の数値を測定しました。
しかし、当時施設にいた55人のスタッフのほとんどは、放射線量の測定をせず自宅に帰ったと言います。
また地元の人によれば、
週末、運動会や屋外イベントなど、事故を知らされないまま通常通り行ったといいます。
地元の住民:
情報がうちらに入ってくるのはかなり後なので怖いですよね。
原子力機構は「被ばくした人も近隣住民も健康に影響を及ぼすことは無い」と言いますが、
地元からは不安の声が上がっています。


ーー
(注:録画をカメラで撮ったので非常に画質と音声が悪いです)
松井:
さて、起きた事をちょっと時系列でまとめて見ました。こういう事になっています。
起きたのは木曜日のお昼ですね、11時55分。
まず驚いたのは、ここでもう全てが起きてしまったんですね。
ところが、分かります?これ、なにをしているかというと、
線量上昇後も実験を二回装置を再稼動させているんですよ。
「何でこんなことが起きているんだ?」と我々は聞きました。
そうすると
実は安全装置が働いて警報で止まったんですが、
「1日10回ぐらい止まる」んですって!毎日!
前田典子:へぇ~
松井:
その時は、「この時は大体こうすれば」という、みんな経験で再起動していたという事で、
この時も「そういう事だろう」という判断でやったというんですよ。
ここで驚くべき話なんです。
羽鳥:
その数値は意味無いという事ですか、上がっても気にしないという事?
松井:
はい、だから安全装置をまず止めているんですよね。
警報が鳴ったらまず警報を止めてしまうんですよ。
羽鳥:はぁ~
松井:
で「確認確認、はい、OK!」という感じで、
線量が上がっている事など想定もしていなかったのではないかという。
で、動かしながら、「あれ?上昇してるぞ。やっぱり止めろ」
ここです、その次。
これが一番驚くんですけれど、
かなり線量が高いと分かったら、外に換気線で出してしまう。
羽鳥:何で回しちゃったんですかね?
松井:
「高いんだろうか、どうなんだろうか、ちょっと回してみよう」
「下がるな」という感覚だったという、記者会見で言われました。
ビックリしました。
石原良純:
普通に考えれば、…出したら散りますよね。
散っていくから下がる。
松井:
そうですよね。
根本的にですね、
この実験施設では放射性物質が漏れる仕組みではもともとなっていないとみんなが思っていた、
働いている人達。
ということなんです。
石原:これ分からないんですけど、何をやっているところなんですか?
松井:
基礎実験をやっているところなんですよ。
本当は医療品とか癌の治療とかの、そういうのをやっているところですので
原子力の発電とかをやっているところではないので、
石原:
原子力施設だったらいわゆる核のマークが付いていますよね。
あれが付いているような施設ではない?
松井:
もちろん付いてはいるんですけれど、
もともと仕組み上ならないとみんなが思っていたみたいです。
石原:それは物質がぶつかった事によって発生したんですよね?
松井:
そうです。
通常の400倍の強さの光が当たってしまったと、そんなものが当たる想定はしていなかったと、
で、みんな何が起きたのかが分からなくて、「おいおい」となってしまったという事なんですね。
結果的には当日の夜11時半に、
自分たちは「ここはもう危険だから入らないように」と指示していたにもかかわらず、
そういう事さえ報告したのが丸一日経ってから報告と。
こんな状況なんですね。

石原:運転、またしてるんですね、また再運転
松井:
そうなんです、そしてまた上がっている。
だから2回こういう事をしている。
本当に気付いたのが4時間ぐらいたってから、「あれ?」っていう事に気付いたということらしいですね。
前田:
今回の事故って「想定外」って言ってましたけど、
新しいものをつくっている時って、想定外の事って絶対に起こる可能性ってありますよね。
だから、またなにか研究している時に想定外の事が起こって、
今回は微量の放射能漏れというのがあったかもしれませんけれども、
もっとすごい何かが起こる可能性もありますよね
松井:
そうです、想定外でここで止まったわけですから、
という事は想定外というか、この10倍、100倍になっていたかもしれない訳ですから、
想定外なわけですからね。
で、困ったことにこの人達は今
福島第一原発の除染とかそういう所の線量を測る専門家の、トップの組織なんですよね、ハッキリ言って。
日本の原子力研究のトップグループという、トップの方々ですから、
その方々がこの意識という事なんです。
ね。
羽鳥:こういった意識の人達が福島の対策にも当たっているという事なんでしょうね。
松井:
そうなんです。
それで、さきほどVTRにもありましたけれど、もんじゅをやっているのも実はここです。
それで先々週これに対して辞任もありましたけれど、
一応弁明の機会は与えられたんです。
先週の水曜までに「弁明するならどうぞ」と言われたら文書が出まして、
「私たちは弁明しません」と。
で、ここですよね、「機構の総力をあげて改善に努めます」
5月22日。
事故は23日に起きてこの対応です。
本当に心配です、この意味では。

羽鳥:どうなんでしょう、その組織、全柔連じゃないですけれども、もう根本的な問題ですよね、これね。
青木理:体質ですね。つまりこれ、一番問題なのは1日半ですよね。
その間周りで一般の方々が運動会とかイベントをやっていたというのも問題で。
だから、一刻も早く知らせるというマインドの欠如。
だから「もんじゅで1万件の点検漏れがあった」というのもそうですし、
これ別に原研だけじゃないんですよね。
ちょっと前なんですけど
日本原電がですね、「敦賀の2号機に活断層がある」って専門家が指摘したら、
専門家に個別に抗議文を送っているんですよ。
そういう傲慢さ、なんていうのかな、勘違いっていう、
かつての原子力ムラの体質というのがまだ全然変わっていない。
これから原子力発電が必要なのか必要じゃないのかという議論以前に、こういう事を直していただかないと、
「ちょっと危なくてあなた達に任せられませんよ」という事を
ぼくらは言い続けなければいけないと思いますよね。
羽鳥:そうですね。
ーー
私が気になったのは、「この施設は危険なので封鎖した」と言いながら
報道陣に公開した際、換気扇が全部回っていた事です。
建屋内の汚染程度は、約30Bq/㎝²という事でしたので、
㎡に換算すると(100×100)なので、30万ベクレル/㎡という事になりますよね?
結構な汚染じゃないでしょうか??
封鎖している割には換気扇全開モードで回転中!
これっていいの??とっても疑問です。
作業者の被ばくについての公表がありました。
当日、中にいた55名の名簿を見てみると、若い方がとても多い事に驚きました。
どのような危機管理の教育を受けて実験をしていたのかな?と思いました。
また、毎日10回は警報が鳴るとの事。
そのたびに換気扇を回していたのではないか?
過去にも気付かないで外に平気でばらまいていたのではないかとも疑いたくなります。
放射性物質が危険であるという認識が足りない人が増えているのではないでしょうか?
現実に、専門家となる人々はどのような教育を受けてこのような実験に携わっているのか。
その事を考えてみると大きな恐怖を感じます。
ーー

J-PARCハドロン実験施設における作業者の被ばくについて
平成25年5月26日
高エネルギー加速器研究機構
日本原子力研究開発機構
東海研究開発センター
J-PARCハドロン実験施設における作業者の被ばくについて 平成25年5月26日


J-PARCハドロン実験施設における作業者の被ばくについて 平成25年5月27日
J-PARCハドロン実験施設における被ばくの恐れがある55名全員について、測定・評価が終了しました。
このうち22名(昨日までに報告した19名を含む)は被ばくが認められず、
33名(昨日までに報告した30名を含む)について、被ばくが認められました。
なお、55名以外の測定希望者があった場合には対応していきます。

とても若い人が多い印象を受けたので、年齢順に表にしてみました。
10~20代、30代、40代、50代、60代で色分け

この実験の責任者はどの方なのでしょうか?

(画像:5月27日モーニングバードより)
社説
放射性物質漏れ 科学者よ、一市民たれ
東京新聞 2013年5月28日
再び放射性物質が漏れた。
それも茨城県東海村の「J-PARC」という、実験施設の中からだ。
最先端の科学の現場で繰り返された安全軽視の失態を、科学者たちは、よく反省してほしい。
これが、世界最先端と言われる研究施設の実態なのか。
科学者や専門家の見識とは、この程度のものなのか。
市民感覚、一般の常識からは、あまりにもかけ離れてはいないだろうか。
事故があったのは、
高速増殖原型炉「もんじゅ」を抱える日本原子力研究開発機構と
高エネルギー加速器研究機構が共同で運営する実験施設である。
もんじゅではつい先日、約一万件にも上る点検漏れが発覚したばかりだ。
光速に近づけた陽子線を金に当て、素粒子を発生させて物理実験を行う。
その際に副産物として、さまざまな種類の放射性物質ができる。
厳重な上にも厳重な管理が必要な“危険施設”なのである。
ところが、専門家集団であるはずの研究者側は「漏れは想定外だった」と言う。
福島原発事故の痛みは人ごとで、教訓にもしていないということなのか。ボタンはまるで掛け違っている。
放射性物質が漏れないという神話を奉じたままだから、対策の手順が確立していない。
機器の誤作動という前兆を見逃した。
警報器が鳴っても「よくあること」とリセットし、実験を継続、
原子力規制庁への報告は、発生から一日半も後だった。
中でも象徴的なのは、
いよいよ危険を感じたときに、放射性物質を取り除くフィルターのない排気ファンで強制換気したことだ。
外部の安全への配慮がまるで欠けていた。
つまり今回の出来事は、放射性物質の漏れという事故ではなく、放出ともいうべき事件だったのではないか。
現代科学は時として、人知の及ばぬ強大な力を生み出して、人や自然を傷つける。
原爆や化学生物兵器の例を挙げるまでもない。
過去に学び未来を創出するのが科学の役目ではないか。
自らが扱う対象に常に敬意と恐れを抱くのが、専門家と呼ぶべき人であるはずだ。
一般の安全に細心の注意を払うのが専門家の責任だ。それは社会の中の一市民としての役割でもある。
科学も技術も、人々が幸福になるためにあるものだ。
安全を最優先にできないならば、いくらそれが便利でも、科学を名乗る資格はない。

「茨城東海村大学院生等4名2ミリシーベルトの内部被ばく。
連絡は警報から36時間後。モニタリングポストの異常あり」
日本原子力研究開発機構公表資料&NHKニュース時系列
より原研公表した事象発生の時系列を

事象発生の時系列
5月23日(木)
11:55
50GeVシンクロトロンにおいて、陽子ビームの異常警報によりビーム停止。
ー5ミリ秒の間に2×10の13乗個の粒子(正常時の400倍)が取り出される。
ー(この時点で、金の標的に損傷があったと考えられる)
12:08頃
警報リセット。
ビーム連続運転再開。
12:30頃
調整終了。利用運転開始。
K1.8BR実験グループが実験用の放射線検出器(中性子カウンター)の計数上昇を確認。
調査開始。
13:30頃
ハドロンホール内エリアモニタ(ガンマ線)の線量が約10倍
(通常時0.4マイクロシーベルト/時から4マイクロシーベルト/時)に上昇していることが判明。
14:26頃
ビーム運転停止。
エリアモニタ(ガンマ線)の線量低下を確認。
15:15頃
ホール内の排風ファンを回したところ、さらに線量が低下することを確認。
15:32頃
ある程度線量が低下した段階で、ビーム連続運転を開始し、標的位置を再調整した。
同時に排風ファンを停止した。
16:00頃
線量計を用いてホール内の放射線量測定を実施した結果、
全体の線量が4~6マイクロシーベルト/時と高かった。
また、ホール内のエリアモニタ(ガンマ線)の線量に再度上昇傾向が見られた。
16:15
ビーム運転停止←ここでやっと停止
17:00頃
ホール内の汚染を確認。
17:30頃
ホール内の作業者について身体汚染検査の上基準値(4ベクレル/平方cm)以下であることを確認し、
ホールの外への退出を完了。
19:00~20:00
放射線安全グループ主導の下で、ホール内の詳細な線量測定と表面汚染測定を実施。
23:30頃
施設内の全員が管理区域より退去。ハドロン管理区域は閉鎖(人域禁止)とした。
5月24日(金)
9:00頃
安全ディビジョン長はセンター長、副センター長に昨日の状況について報告した。
10:00より
J-PARC関係者による状況の報告と今後の対策等について議論。
ハドロンのこの事象により、実験を停止することを知らせる報告を行う方向で作業を開始。
その時点では通報連絡に該当する事象とは考えなかった。
17:30頃
核燃料サイクル工学研究所のモニタリングポストのデータの一部で
23日15時過ぎに一時的に線量が上昇している件について、
核燃料サイクル工学研究所から安全ディビジョンに問い合わせを行った。
18:00過ぎ
管理区域協会に設置したエリアモニター(ガンマ線)の記録に関するデータが示され、
そのデータを精査したところ、23日の15時ごろと17時30分ごろに放射線レベルが増加しており、
この時間はハドロンホールの排気ファンを動作した時間とほぼ一致している事が判明。
19:00過ぎから
再度関係者を集め、センター長、副センター長、安全ディビジョン長は状況およびデータを確認し、
放射性核種の一部が管理区域外に漏えいした可能性が考えられるので、異常事象に当たると判断し、
21:10に原子力科学研究所の緊急連絡先に通報した。
21:11
現地対策本部開設し、関係者を収集。現場指揮所を開設。
※5月23時11時55分に陽子ビームの異常警報が鳴ってから、33時間16分後
22:15
法令報告に該当するものと判断
22:40(警報から34時間55分後)
報道機関への連絡
(以上、関係機関に適宜情報発信)
1;00頃
ホールボディカウンターの結果、約2ミリシーベルトの被ばくを確認。
J-PARC日本原子力研究開発機構の放射能漏れ事件に関する記事
「茨城東海村大学院生等4名2ミリシーベルトの内部被ばく。
連絡は警報から36時間後。モニタリングポストの異常あり」
日本原子力研究開発機構公表資料&NHKニュース時系列
「安全装置は1日10回ぐらい毎日止まるんです、だから経験から再起動」
5/27モーニングバード書き出し・J-PARC55名の被ばく検査結果資料・東京新聞社説
<保存してるよ!>放射放出事件・東海村J-PARCがネットから消した資料
どんな放射性同位体が飛び出したの? 東海村J-PARC(日本原子力研究開発機構)事故
茨城県の東海村の実験施設の事故について 5/28武田邦彦氏(音声文字起こし)
放射性物質の拡散した方向と種類 J-PARC東海村放射能漏れ事故5/29公表資料より
J-PARC換気扇回しっぱなしで3日間の言い訳
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